JP2009527786A - 二層構造の耐スクラッチおよび耐摩耗被膜を含む光学物品、およびこれを生産する方法 - Google Patents
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Abstract
【数1】
前記下位層組成物が化学式R’n’Y’m’Si(X’)4−n’−m’で示される少なくとも1つの有機シラン、またはその加水分解物および、随意的に、化学式M’(Z’)y で示される少なくとも1つの化合物またはその加水分解物を含み、次の比率が2.3を超える:
【数2】
上の化学式において、MおよびM’は金属または準金属で原子価がxおよびyで少なくとも4に等しく、RおよびR’基は1価の有機基で炭素原子を介してケイ素に結合し、かつ少なくとも1つのエポキシ官能基を含み、X、X’、ZおよびZ’基は加水分解性の基で、YおよびY’は1価の有機基で炭素原子を介してケイ素に結合し、n、m、n’およびm’はnおよびn’=1または2でn+mおよびn’+m’=1または2であるような整数である。
Description
今日、透明な有機素材または有機ガラスからできためがねレンズは、無機ガラスより軽量であり、広く使用されている。しかしながら、有機ガラスの欠点は、伝統的な無機ガラスに比べてスクラッチおよび摩耗による影響を受けやすいということである。
有機ガラスの表面を保護するために用いられる耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜はポリ(メタ)アクリル系タイプまたはシラン加水分解物の硬質単層被膜が典型的である。
さらにUS5254395およびUS5114783の特許でも二層構造の耐摩耗および耐スクラッチ被膜について記載し、これは硬質の高度に架橋したアクリル系共重合物をベースとした上位層が、架橋した脂肪族ウレタンおよびアクリレート共重合物および少量の多機能アクリル系モノマーから成る混合物から形成された柔軟な下位層に接着して構成されている。
この特許に記載されている実施態様によると、この組成物はすでに(メタ)アクリル系またはポリシロキサンの性質の、例えばエポキシアルコキシシランおよびコロイダルシリカ加水分解物の耐摩耗被膜で塗工されている基材の上にも重ねることができる。このような二層構造被膜は耐摩耗および耐スクラッチ特性の優秀な組み合わせをもたらす。
フランス特許FR2721720ではポリシロキサンタイプ(メチル−GLYMOまたはGLYMO)の耐衝撃プライマーから成る上位層およびコロイダルシリカが分散されているメチル−GLYMO(γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン)マトリックスを含むこれもポリシロキサンタイプの耐摩耗下位層から構成される二層構造被膜を開示している。
これらの被膜の耐スクラッチ特性を改善したいという要求がある。
本発明のさらなる目的はこのような光学物品を作る方法で、これが通常の光学物品の生産工程に組み込むことができるものを提供することである。
− 少なくとも1種類の有機シラン化合物、またはその加水分解物で次の化学式のもの:
RnYmSi(X)4−n−m (I)
ここにR基群は同一または異なる1価の有機基で、炭素原子を介してケイ素に結合し、さらに少なくとも1つのエポキシ官能基を持ち、X基群は同一または異なる加水分解性の基、Yは炭素原子を介してケイ素に結合する1価の有機基、nおよびmはn=1または2でかつn+m=1または2となる整数であり、
− 少なくとも1つの化合物、またはその加水分解物で次の化学式のもの:
M(Z)x (II)
ここにMは金属または准金属を表し、Z基群は同一または異なる加水分解性の基で、xは4以上で金属または准金属Mの原子価であり、次の比率:
− 次の化学式で示す少なくとも1つの有機シラン化合物、またはその加水分解物:
R’n’Y’m’Si(X’)4−n’−m’ (III)
ここにR’基群は同一または異なる1価の有機基で、炭素原子を介してケイ素に結合し少なくとも1つのエポキシ官能基を持ち、X’基群は同一または異なる加水分解性の基、Y’は炭素原子を介してケイ素に結合する1価の有機基、n’およびm’はn’=1または2でn’+m’=1または2となる整数であり、
− 随意的に、少なくとも1つの化合物、またはその加水分解物で次の化学式のもの:
M’(Z’)y (IV)
ここにM’は金属または准金属を表し、Z’基群は同一または異なる加水分解性の基で、yは4以上で金属または准金属M’の原子価であり、次の比率:
基材「上」の被膜または基材「の上に」重ねられている被膜とは(i)基材の上に位置し、(ii)必ずしも基材と接触している必要はなく、つまり1つ以上の中間被膜が基材と関心事の被膜との間に配置されていてもよく、さらに(iii)これが必ずしも基材を完全に覆う必要はない、と定義されている被膜である。
一般論として、本発明による光学物品の耐摩耗被膜はどのような基材にも重ねることができるが、例えば熱可塑性または熱硬化性素材のような有機ガラス基材が好ましい。
ここに用いた「(共)重合物」とは共重合物または重合物のいずれかを意味する。「(メタ)アクリレート」とはアクリレートまたはメタクリレートのいずれかを意味する。
さらにとりわけ推奨される基材にはチオ(メタ)アクリル系モノマー類を重合して得られる基材が含まれ、このようなものはフランス特許出願FR2734827に記載されている。
もちろん、基材は先に述べたモノマー類の混合物を重合して得ることができるし、さらにはこれらの重合物および(共)重合物を含むこともできる。
ここに用いた基材の「背面」(通常は凹面)とは物品を使用中に着用者の目に最も近い面を意味する。一方、基材の「前面」(通常は凸面)とは物品を使用中に着用者の目から最も離れた面を意味する。
さらに酸または塩基による化学的な、もしくは溶媒または溶媒の混合物を用いる表面プレ処理が行われることもある。
本発明によると、二層構造の耐スクラッチおよび耐摩耗被膜は剥きだしの基材の上に直接重ねられる場合もある。ある適用例においては、本発明による耐摩耗被膜を重ねる前に基材の主面は1種類以上の機能性被膜を塗工されていることが好適である。これらの機能性被膜は、これらに限定されないが、耐衝撃プライマー層,偏光被膜、光互変性被膜、静電防止被膜、追加的な耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜または着色被膜の場合がある。
本発明による耐摩耗二層構造被膜は剥きだしの基材の上に、好ましくは単層の追加的な耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜の上に、または最終製品において次の層となる耐衝撃性および/または接着性を改善するプライマー層を塗工した基材の上に、重ねられることが好ましい。
好適なプライマー組成物としては、熱可塑性ポリウレタンをベースとしたもので日本国特許出願公開JP63−141001およびJP63−87223に記載されているようなもの、ポリ(メタ)アクリル系プライマー組成物で米国特許US5015523に記載されているようなもの、熱硬化性ポリウレタンをベースとしたものでヨーロッパ特許EP0404111に記載されているようなもの、およびポリ(メタ)アクリル系ラテックスまたはポリウレタンタイプラテックスをベースとしたものでUS5316791およびEP0680492の特許に記載されているようなものの組成物が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリル系ラテックスは共重合ラテックスで主として、例えばエチル、ブチル、メトキシエチルまたはエトキシエチル(メタ)アクリレートのような(メタ)アクリレートから成り、通常は少量の少なくとも他の1つのコモノマー例えばスチレンなどを伴う。
好適なポリ(メタ)アクリル系ラテックスはアクリレートおよびスチレンの共重合ラテックスである。このようなアクリレートおよびスチレンの共重合ラテックスはZENECA RESINSからNEOCRYLTM の商品名で市販されている。
本発明で使用される好適な市販プライマー組成物には WitcobondTM232、WitcobondTM 234、WitcobondTM 240、WitcobondTM 242、NeorezTM R−962、NeorezTM R−972、NeorezTM R−986および NeorezTM R−9603組成物が含まれる。
さらにこれらの混合物、とりわけポリウレタンラテックスおよびポリ(メタ)アクリル系ラテックスの混合物もプライマー組成物として用いることができる。
無機のナノ粒子、とりわけ金属酸化物またはメタロイド、窒化物またはフッ化物タイプ、またはこれらの混合物が用いられることが好ましい。
本発明に適切に用いられるナノ粒子の例としては以下の化合物のナノ粒子が含まれる:SiO2、Al2O3、ZrO2、TiO2、Sb2O5、Ta2O5、ZnO2、酸化スズ、酸化インジウム、酸化セリウム、WO3、Y2O3、およびこれらの混合物。
フィラーは屈折率の高いコロイド(またはその先駆体)、すなわち屈折率が1.55を超える素材のコロイドから成ることが好ましい。フィラーはとりわけTiO2、ZrO2、Sb2O5、SnO2、WO3、Al2O3、Y2O3、Ta2O5 のコロイドおよびこれらの混合物の場合がある。プライマー組成物は5%から65%、好ましくは5%から50%の重量のフィラーを含むことが好ましい。
とりわけ推奨される混成粒子はEP730168、JP11310755、JP200204301およびJP2002363442の特許または出願公開公報に記載されている。
このようなプライマー組成物は物品の面にディップコーティングによりまたはスピンコーティングにより重ねることができ、次いで最低でも70℃から上は100℃、好ましくは約90℃の温度で、2分から2時間の時間範囲で、一般には約15分乾燥されてプライマー層を形成し、硬化したものは0.2から2.5μm、好ましくは0.5から1.5μmである。
これはめがねレンズの分野で伝統的に耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜として使用されているどのような層でも形成することができる。これはハードコートであることが好ましく、通常1種類以上の無機フィラーを含むポリ(メタ)アクリレートまたはケイ素をベースとし硬化すると被膜の硬度および/または屈折率を増加させる傾向がある。本発明により推奨される追加的な耐摩耗および/または耐スクラッチハードコートには例えば少なくとも1つのシラン、好ましくは1つのアルコキシシランおよび/または1つのその加水分解物を含む組成物から得られた被膜が含まれ、これは例えば塩酸溶液および随意的に縮合および/または硬化触媒と共に加水分解して得られる。
追加的な耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜組成物は基材の主面の上にディップコーティングまたはスピンコーティングすることにより重ねることができる。これは次いで適切な方法(熱的な方法、または紫外線放射の使用)により硬化される。
本発明による耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜は2つの隣接した層から成り、異なる特性を持ちかつ互いに強く接着している。これら2つの層を準備するための組成物、つまり耐摩耗上位層の組成物および耐摩耗下位層の組成物は、前記被膜が硬度勾配を持つように上位層が下位層より硬くなるように調合される。
ここに用いた「耐摩耗被膜下位層」は簡略して「下位層」と呼ばれ、基材に最も近い耐摩耗被膜層を意味する。
本発明による両耐摩耗被膜組成物は熱硬化性組成物で、これは光学物品の基材の主面に塗布されてから、硬化すると二層構造の耐スクラッチおよび耐摩耗被膜となり、ポリシロキサンタイプのものが好ましい。
本出願において、化学式IからIVの化合物に関して記述された特性および選択はそれらの加水分解物にも同様に適用される。
化学式IまたはIIIの化合物はケイ素原子に直接結合し加水分解後にはそれぞれOH基に導く2つまたは3つの加水分解性の基XまたはX’、炭素原子を伴うケイ素に結合しかつ少なくとも1つのエポキシ官能基を含む1つか2つの1価の有機RまたはR’基、および0または1つの有機で1価のYまたはY’基(mおよびm’=0または1)を含む。化学式IまたはIIIの化合物に最初からSi−OH官能基が存在する場合もあり、その場合にはそれらは加水分解物であると見なされることは特筆しておく必要がある。
XまたはX’基はアルコキシ基、とりわけメトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシ基が好ましく、メトキシまたはエトキシ基がより好ましく、かくして化学式IまたはIIIがエポキシアルコキシシランと定義されるようになっている。
ここに用いた「エポキシ官能基」とは炭素鎖または炭素環系内の隣接したまたは隣接しない2つの炭素原子に酸素原子が直接結合している原子の集団を意味する。エポキシ官能基の中では、オキシラン官能基、すなわち3員で飽和している環状エーテル基が好適である。
化学式Vの好適な基はγ−グリシドキシプロピル基(R2=H、a=3、b=0)で、化学式VIの好適な(3,4−エポキシシクロヘキシル)アルキル基はβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基(c=1)である。さらに γ−グリシドキシエトキシプロピル基も用いることができる(R2=H、a=3、b=1)。
YまたはY’基を含む好適なエポキシシラン類IまたはIIIはγ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシランおよびγ−グリシドキシエトキシプロピル(メチル)ジメトキシシランのようなエポキシジアルコキシシランである。使用する場合、エポキシジアルコキシシランは上に述べたようなエポキシトリアルコキシシランと組み合わされることが好ましく、さらにこれらは前記エポキシトリアルコキシシランに比べて少量で用いられることが好ましい。
ZまたはZ’基は加水分解性の基で、互いに独立的に、先にXおよびX’の記述のために言及した加水分解性の基から選択することができる。M−OHまたはM’−OH官能基は化学式IIまたはIVの化合物に当初から存在する場合もあり、その場合には、それらは加水分解物であるとみなされることは特筆しておく必要がある。
これらの化合物の中で、好適な化合物IIまたはIVはテトラアルキルオルトシリケート(またはテトラアルコキシシラン)である。TEOSと書かれるテトラエトキシシラン(またはテトラエチルオルトシリケート)Si(OC2H5)4は、TMOSと書かれるテトラメトキシシランSi(OCH3)4、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ(sec−ブトキシ)シランまたはテトラ(t−ブトキシ)シランと同様に都合よく使われ、TEOS が好ましい。
加水分解物はそれ自体知られた方法で準備される。とりわけFR2702486およびUS4211823の特許に説明されている方法を用いることができる。
化合物IからIVの加水分解物は組成物に水または有機溶媒または水および有機溶媒の混合物、および好ましくは X、X’、ZまたはZ’基を加水分解するための触媒、例えば無機酸、一般には塩酸、硫酸、硝酸または燐酸の水溶液もしくは酢酸のような有機酸を加えて準備することができるが、HClまたはH3PO4が好ましい。
本発明による耐磨耗被膜の組成物は加水分解の後、前記組成物の重量に対し重量で少なくとも1%の水を含むことが好ましい。この水は初期のシランの部分的加水分解によるものでも、この加水分解中に形成されたシラノールの縮合反応によるものでも、または過剰量の水を用いたことによるものでもよい。
いかなる仮説にもこだわるわけではないが、発明者はある量を超えたIIまたはIVタイプの架橋剤は、アルミニウムキレート程に活性のある触媒系を用いると過剰に高い架橋率になると考えている。
通常量の硬化および縮合触媒を用いることにより、本発明による組成物を約100℃の温度で約数時間の時間幅で縮合および硬化を得ることができる。硬化触媒は通常上位(または下位)層組成物の合計重量に対し重量で0から5%、好ましくは0.1から3%の範囲で用いられる。縮合触媒は通常上位(または下位)層組成物の合計重量に対し重量で0から10%、好ましくは0から8%の範囲で用いられる。
本発明による上位または下位層組成物は少量のフィラー、一般には1種類以上の無機フィラーを硬化後の硬度および/または屈折率を増すことを意図して含む場合がある。
ここに用いた「組成物成分の理論乾物重量」とは前記組成物中でこの成分の固形分が占める理論重量、すなわち組成物の理論乾物重量に対するその重量の分担を意味する。
組成物の理論乾物重量はすべての成分の理論乾物重量の総和として定義される。
− 化合物IおよびIIIについては、RnYmSi(O)(4−n−m)/2またはR’n’Y’m’Si(O)(4−n’−m’)/2を単位として計算した前記化合物の重量で、R、Y、n、m、R’、Y’、n’およびm’は前に定義したとおりのものである;
− 化合物IIおよびIVについては、M(O)x/2またはM’(O)y/2を単位として計算した前記化合物の重量で、M、M’、xおよびyは前に定義したとおりのものである;
成分I、II、IIIまたはIVの理論乾物重量は実際に使用された成分I、II、IIIまたはIVの重量より低い。触媒または無機フィラーの理論乾物重量は一般に実際に使用された化合物の重量に等しい。
かくして、Rsの比率は2.3以下で、2.0以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1.25以下がさらにより好ましく、1.1以下が最も好ましいが、ここにRsは以下に定義するとおりである:
化合物Iの理論乾物重量は上位層組成物の乾物重量の30から60%に相当することが好ましく、40から55%がより好ましい。化合物IIの理論乾物重量は上位層組成物の乾物重量の30から60%に相当することが好ましく、40から55%がより好ましい。化合物IおよびIIの理論乾物重量の総和は下位層組成物の乾物重量の少なくとも75%に相当することが好ましく、少なくとも80%がより好ましく、少なくとも85%がさらにより好ましい。
上位層組成物は組成物の重量に対して化合物Iを重量で好ましくは5から30%含み、10から25%が好ましく、10から20%がより好ましい。上位層組成物は組成物の重量に対し化合物IIを重量で好ましくは15から50%含み、20から40%が好ましく、25から40%がより好ましい。
比率Riは2.3より高く、3.0以上が好ましく、3.5以上がより好ましく、4.5以上がさらにより好ましく、10以上が最も好ましく、ここに Ri は以下に定義するとおりである。
下位層組成物の理論乾物重量は組成物の合計重量に対して10から50%に相当することが好ましく、25から40%に相当することがより好ましい。
− 次の化学式で示される少なくとも1種類の有機シラン化合物、またはその加水分解物:
R”n”Y”m”Si(X”)4−n”−m” (IX)
ここに R”基群は同一または異なる1価の有機基で炭素原子を介してケイ素に結合しさらに少なくとも1つのエポキシ官能基を持ち、ここにX”基群は同一または異なる加水分解性の基で、Y”は1価の有機基で炭素原子を介してケイ素に結合し、n”およびm”はn”=1または2でかつn”+m”=1または2となる整数であり、
− 次の化学式で示す少なくとも1つの化合物、またはその加水分解物:
M”(Z”)z (X)
ここに M”は金属または准金属を表し、Z”基群は同一または異なる加水分解性の基で、zは4以上で4から6が好ましく、金属または准金属 M”の原子価であり、次の比率:
化合物Xの理論乾物重量は補助耐摩耗および/または耐スクラッチ層組成物の乾物重量の少なくとも50%に相当することが好ましく、かつ65%以下が好ましく、60%以下がより好ましく、55から60%内の変動範囲が最も好ましい。
最終的な光学物品において、耐摩耗および/または耐スクラッチ追加層の厚みは、本発明による二層構造の上位層よりは低いものの、0.5から2μm内で変動することが好ましく、0.5から1.5μmがより好ましい。
これも周知のことだが、反射防止被膜は交互に高屈折率(HI)層および低屈折率(LI)層から構成される多層被膜であることが好ましい。都合のよいことに、反射防止被膜のLI層は SiO2 および Al2O3 の混合物を含む。
別途記載がない限り、本発明で引用している屈折率は25℃の550nmの波長で示している。
サブレイヤー、通常はSiO2 のサブレイヤーを反射防止被膜および下側の層、通常は耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜の間に挟み込むことが可能で、これにより反射防止被膜の耐摩耗および/または耐スクラッチ性を改善し、かつ下側の層との接着力を増大する。
真空蒸着方法に加え、湿式処理法、とりわけ高低の屈折率を持つケイ素加水分解物およびコロイド状素材を含む液体組成物をスピンコートすることにより多層反射防止被膜を塗布することも可能である。この様な被膜で層がケイ素をベースとする有機/無機のハイブリッドのマトリックスから構成され、そこにコロイド状材料が分散されてそれぞれの層の屈折率を調節するような被膜については、例えばフランス特許FR2858420に記載されている。
本発明による光学物品はさらに反射防止被膜の上に疎水性被膜および/または非親油性被膜(汚れ防止トップコート)のような、その表面特性を修正する被膜の形成を含む場合もある。これらの被膜は反射防止被膜の外側層の上に塗布されることが好ましい。その厚みは通常10nm以下で、1から10nmの範囲が好ましく、1から5nmがより好ましい。
通常、本発明による光学物品は耐衝撃プライマー層、本発明による二層構造耐スクラッチおよび耐摩耗被膜、反射防止多層および疎水性および/または非親油性被膜を順次塗工した基材から構成されている。本発明による物品は光学レンズが好ましく、眼鏡用のめがねレンズ、もしくは光学またはめがねレンズ素材がより好ましい。レンズは偏光レンズでも光互変性レンズであってもよい。
a)少なくとも1つの主面を持つ光学物品を準備する;
b)先に定義したような下位層組成物の層を基材の主面上に重ねる;
c)前記の下位層を熱的な処理を用いて少なくとも不完全に硬化する;
d)先の手順でできた層の上に先に定義したような上位層組成物の層を重ねる;
e)熱的な処理を用いて前記上位層組成物を硬化する;
f)下位層が上位層に接着して構成される耐摩耗および耐スクラッチ被膜で主面を塗工された基材から構成される光学物品を回収する。
方法の最初の代替案では、手順c)の間に、上位層組成物を重ねる前に下位層組成物を熱的な処理により完全に硬化する。硬化は80から150℃の範囲の温度で行われるのが好ましく、90から120℃がより好ましく、通常は30分から4時間行われる。
上位層の接着性を増すことを意図したこの物理的または化学的活性化処理は、通常は真空下で実施される。先に定義したようにエネルギー粒子種、例えばイオンビーム(「イオンプレクリーニング」または「IPC」)または電子ビームによる爆射、コロナ放電処理、イオン破砕、紫外線処理、通常は酸素またはアルゴンプラズマによる真空下のプラズマ処理、酸または塩基処理および/または溶媒(水または有機溶媒)の使用を含むことがある。これらのいくつかを併せることもできる。
上位層組成物は耐摩耗性被膜下位層の上に下位層に対するのと同じ方法で重ねることができ、これと類似の条件で熱的な処理により硬化することができる。
驚いたことに、本発明者は硬化時間が長すぎることは最終被膜の耐摩耗特性の劣化につながることを観察している。
上位層組成物は次いで熱的な処理により好ましくは80から150℃の範囲の温度、90から120℃が好ましく、通常30分から4時間かけて硬化し、これはさらに下位層組成物の硬化も完全にする。
e)熱的な処理により前記上位層組成物を少なくとも不完全に硬化する:
e1)先の手順でできた層の上に先に定義した補助耐摩耗および/または耐スクラッチ層組成物の層を重ねる;
e2)前記補助層を熱的な処理により硬化する;
f)下位層が上位層に接着して構成される耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜を塗工され、さらに前記上位層に接着する補助耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜を塗工された主面を持つ基材から構成される光学物品を回収する。
最初の代替案では、補助耐摩耗および/または耐スクラッチ層組成物を重ねる前に、上位層組成物は熱的な処理を用いて完全に硬化されている。この硬化は80から150℃の範囲の温度で実施されることが好ましく、好ましくは90から120℃で通常30分から4時間である。
補助層組成物は次いで80から150℃の範囲の温度、好ましくは90から120℃で通常は30分から4時間の熱的な処理を用いて硬化され、かくしてさらに上位層組成物、および随意的に下位層組成物の硬化も完成させる。
耐摩耗および/または耐スクラッチ補助層組成物はすべての周知の適切な方法、例えばディップコーティング、スピンコーティング、スプレー、濡らしまたはロールまたはブラシコーティングにより重ねることができるが、ディップコーティングまたはスピンコーティングによることが好ましい。
a)少なくとも1つの主面を持つ暫定サポートを準備する;
b)サポートの主面上に先に定義したような上位層組成物を重ねる;
c)熱的な処理を用いて前記上位層を少なくとも不完全に硬化する;
d)先の手順でできた層の上に先に定義したような下位層組成物を重ねる;
e)熱的な処理を用いて前記下位層を硬化する;
f)暫定サポート主面上にある層を光学物品主表面の上に転写する;
g)下位層が上位層に接着して構成された耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜を塗工した主面を持つ基材から構成された光学物品を回収する。
転写を容易にするために予め剥離剤層で覆った暫定サポートを用いることもできる。このような層は転写手順の終わりに随意的に取り除くこともできる。
柔軟な暫定サポートは一般に数ミリメートルの厚みの薄い部品で、好ましくは0.2から5mm、より好ましくは0.5から2mmの厚みで、プラスチック素材、好ましくは熱可塑性素材である。
さらに、もっと薄いフィルムも暫定サポートとして用いることができる。
さらには、転写を行う前に、さらなる機能性被膜を二層構造被膜の下位層の上に形成する場合もある。
暫定サポートに塗布された被膜の転写は当業者には周知のすべての適切な方法で実施することができる。
さらに暫定サポート上に形成されている耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜を転写するのではなく最終基材に結合させることも可能で、かくしてサポートが最終基材に統合される。
以下の実施例は本発明をより具体的に説明するが、いかなる面においても制約されるものではない。別途規定しない限り、表示したすべてのパーセントは重量パーセントである。
<1.一般的手順>
実施例1〜8および11〜15に用いた光学物品はESSILORによるORMATMレンズ基材で直径65mm、強度−2.00ジオプトルおよび厚みが1.2mmあり、その凸面は連続的に次のものが塗工されている:
− WitcobondTMを随意的に充填したものをベースとしたポリウレタンタイプの耐衝撃プライマーの随意的な1μm厚みの層(実施例15、19、21、22);
− エポキシシラン加水分解物をベースとした随意的な2.5μm厚みの追加的な耐摩耗および/または耐スクラッチ単層被膜(実施例18のみ)。このような被膜の調合および準備方法は以降により詳細に記載されている;
− 本発明による二層構造の耐摩耗および耐スクラッチ被膜で、ここに硬度勾配は耐摩耗下位層から耐摩耗上位層にかけてテトラトキシシランの割合を増やすことにより得た;
− 随意的に補助耐摩耗および耐スクラッチ被膜(実施例20);および
− 真空下の蒸発により形成したそれぞれが27、21、80および81nm厚みであるZrO2/SiO2/ZrO2/SiO2の4層の積層から構成された随意的な反射防止被膜(実施例1、2、4および5のみ)。
実施例9、10、16および17は本発明には対応していない下位および/または上位層組成物を用いた比較実施例である。
<下位層組成物A>
180gの0.1N塩酸を280gのGlymoおよび150gのテトラトキシシラン(TEOS)を含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで45gのイタコン酸、14gの N−シアノグアニジン、330gのメタノールおよび1.5gの触媒 FC430 をこれに加えることにより、このような調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約30%であった。
102.8gの0.1N塩酸を385.8gのGlymoが入ったビーカーに落とし込んだ。加水分解中に温度を40〜42℃まで上げた。加水分解した溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで61.6gのイタコン酸、15.4gの N−シアノグアニジン、432.9gのメタノールおよび1.5gの界面活性剤FC430 をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約35%であった。
101.8gの0.1N塩酸を445.2gのGlymoが入ったビーカーに落とし込んだ。加水分解中に温度を43℃まで上げた。加水分解した溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで18.9gのアルミニウムアセチルアセトネート、333gのメタノールおよび1.5gの界面活性剤 FC430 をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約35%であった。
151.5gの0.1N塩酸を365gのGlymoおよび196.6gのテトラトキシシラン(TEOS)が入ったビーカーに落とし込んだ。加水分解中に温度を42℃まで上げた。加水分解した溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで18.9gのアルミニウムアセチルアセトネート、166.6gのメタノールおよび1.35gの界面活性剤FC430をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約35%であった。
64gの0.1N塩酸を183gのGlymoの中にかき混ぜながら落とし込んだ。加水分解中、温度を46℃まで上げた。30分後、加水分解温度は28℃まで低下し、次いで91gのDMDES(ジメチルジエトキシシラン)を落とした。この追加は幾分発熱的であった(29℃)
加水分解した溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで583.3gのコロイド状シリカ分散物、これは日産の Suncolloid MAST でメタノール中に30%の乾物がある、10.5gのアルミニウムアセチルアセトネート、31.5gのメチルエチルケトン、35.2gのメタノールおよび1.5gの界面活性剤 FC430 をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約35%であった。
2.15gのリン酸(純度:99%)を271.3gのGlymoおよび166.4gのTEOSを含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで9.6gの N−シアノグアニジン、239.3gの脱イオン水、110.4gの1−メトキシプロパンー2−オール、これはDow ChemicalからDOWANOL PMTM の商品名で市販されている、および0.8gの界面活性剤 EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えることにより、この調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約31.2%であった。
所見:比較実施例16において、組成物A5は上位層組成物として用いられた。
77.6gの0.1N塩酸を339.2gのGlymoを含むビーカー内に落とし込んだ。加水分解中に温度を40〜42℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで10.8gのイタコン酸、3.4gの N−シアノグアニジン、367.9gのメタノールおよび1.2gの界面活性剤 EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約31.35%であった。
102.4gの0.1N塩酸を224gのGlymoおよび120gのTEOSを含むビーカー内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで36gのイタコン酸、11.2gの N−シアノグアニジン、264gのメタノールおよび0.8gの界面活性剤EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約30%であった。
<上位層組成物B>
130.5gの0.1N塩酸を126.1gのGlymoおよび294.4gのTEOSを含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を49℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで20.8gのイタコン酸、5gの N−シアノグアニジン、423.1gのメタノールおよび1.5gの界面活性剤 FC430 をこれに加えることにより、このような調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約20%であった。
152.3gの0.1N塩酸を141.3gのGlymoおよび346.7gのTEOSを含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を47℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで12gのアルミニウムアセチルアセトネート、346gのメタノールおよび1.5gの界面活性剤 FC430 をこれに加えることにより、このような調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約20%であった。
29.1gの0.1N塩酸を127.2gのGlymoを含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで366.7gのコロイド状シリカ分散物で、メタノール中に30%の乾物がある日産の Suncolloid MAST、6.3gのアルミニウムアセチルアセトネート、18.9gのメチルエチルケトン、450.4gのメタノールおよび1.5gの界面活性剤 FC430 をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約20%であった。
2.43gのリン酸(純度:99%)を169.6gのGlymoおよび277.4gのTEOSを含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで9.6gの N−シアノグアニジン、269.5gの脱イオン水、72.3gの1−メトキシプロパンー2−オルで、Dow ChemicalからDOWANOL PMTMの商品名で市販されているもの、および0.8gの界面活性剤 EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えることにより、この調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約26%であった。
所見:比較実施例17において、組成物B3は下位層組成物として用いられた。
2.45gのリン酸(純度:99%)を90.4gのGlymoおよび332.9gのTEOSを含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで9.6gの N−シアノグアニジン、271.7gの脱イオン水、95.3gの1−メトキシプロパンー2−オルでDow ChemicalからDOWANOL PMTMの商品名で市販されているもの、および0.8gの界面活性剤EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えることにより、この調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約20.8%であった。
1.92gのリン酸(純度:99%)を102.4gのGlymoおよび249.6gのTEOSを含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで5.6gの N−シアノグアニジン、219.2gの脱イオン水、220.5gの1−メトキシプロパンー2−オールでDow ChemicalからDOWANOL PMTMの商品名で市販されているもの、および0.8gの界面活性剤EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えることにより、この調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約18%であった。
<手順1>
ORMATMのめがねレンズ用の基材(随意的にプライマー層を塗布、実施例15)をディップコートにより下位層組成物を塗工した。液切りの度合いは堆積厚みが3.5μmになるように調整した。次いで下位層組成物をオーブン内で100℃で3時間重合した。
このような重合の後耐摩耗下位層を活性化する表面調整中間処理を施し、耐摩耗下位層を塗工したレンズに耐摩耗上位層の固定を促進できるようにした。
それからレンズに上位層組成物をディップコートにより塗布し、液切りの度合いを調節することにより1μmの厚みの重ねが得られるようにした。この様な上位層組成物を次にオーブン内で100℃で3時間重合した。
ORMATMのめがねレンズ用の基材にディップコートにより下位層組成物を塗工した。これらのレンズの液切りの度合いは堆積厚みが3.5μmになるように調整した。次いで下位層組成物をオーブン内で90℃で10分間プレ重合した。
次いでレンズを室温で15分間冷却し、それからディップコートにより上位層組成物を直接塗工し1μmの厚みの堆積を得るように液切りの度合いを調節した。
この様な上位層組成物を次にオーブン内で100℃で3時間重合しこれによりまた下位層組成物の重合も完成した。
下位層組成物のプレ重合手順が90℃で15分間実施されたことを除いて、手順2と同様である。
下位層組成物のプレ重合手順が100℃で5分間実施されたことを除いて、手順2と同様である。
下位層組成物のプレ重合手順が100℃で10分間実施されたことを除いて、手順2と同様である。
下位層組成物のプレ重合手順を100℃で30分間実施し、および重合手順を100℃で30分間実施したことを除いて、手順2と同様である。
さらに、下位層組成物の堆積の厚みが3μm、および上位層組成物の堆積の厚みが1.5μmとなるように液切りの度合いを調節した。
下位層組成物を重ねる前に、ORMATM のめがねレンズ用の基材にディップコートにより単層の追加的な耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜を塗工し(堆積の厚みが2.5μmとなるようにレンズの液切りの度合いを調節した)、これをオーブン内で100℃で30分間プレ重合したことを除いて、手順6と同様である。
さらに、下位層組成物の堆積の厚みが2μm、および上位層組成物の堆積の厚みが1.5μmとなるように液切りの度合いを調節した。
77.6gの0.1N塩酸を339.2gの Glymo を含むビーカー内に落とし込んだ。加水分解中に温度を40〜42℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで10.8gのイタコン酸、3.4gのN−シアノグアニジン、367.9gのメタノールおよび1.2gの界面活性剤EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約31.35%であった。
下位層組成物を重ねる前に、ORMATMのめがねレンズ用の基材にディップコートにより8μmの厚みの耐衝撃プライマー層を塗工し、90℃で30分間プレ重合したことを除いて、手順2と同様である。
プライマー層は225.7gのポリウレタンラテックス WitcobandTM234、774.4gの脱ミネラル水、370.8gのコロイド状フィラーでCCICから市販されているHX305W1(SnO2のコロイド)、および3gの界面活性剤Silwet L−77TMを順次混合して準備した組成物から形成した。このプライマー組成物の理論乾物(TDM)は20%であった。
さらに、下位層組成物の堆積の厚みが3μmとなるように液切りの度合いを調節し、さらに下位層のプレ重合手順は90℃で30分間実施された。
ORMATMのめがねレンズ用の基材にディップコートにより下位層組成物を塗布した。堆積の厚みが2.5μmとなるようにこれらのレンズの液切りの度合いを調節した。次いで下位層組成物をオーブン内で100℃で30分間プレ重合した。
次いでレンズを室温で15分間冷却し、ディップコートにより上位層組成物を直接塗工し堆積の厚みが1.5μmとなるように液切りの度合いを調節した。上位層組成物を次いでオーブン内で90℃で30分間プレ重合した。
2.45gのリン酸(純度:99%)を90.4gのGlymoおよび332.9gの TEOS を含む溶液内に落とし込んだ。加水分解中に温度を45℃まで上げた。加水分解溶液を室温で24時間かき混ぜ、次いで9.6gの N−シアノグアニジン、271.7gの脱イオン水、95.3gの1−メトキシプロパンー2−オルでDow ChemicalからDOWANOL PMTMの商品名で市販されているもの、および0.8gの界面活性剤EFKATM3034(Ciba Specialty Chemicals)をこれに加えることにより、この調合物の拡散性を向上させた。この組成物の理論乾物(TDM)は重量で約20.8%であった。
プライマー層が171.8gのポリウレタンラテックス WitcobandTM234、201.8gの脱ミネラル水、196.98gのコロイド状フィラー LUDOX H540(重量で40%のシリカ含有)、531.2gの脱ミネラル水、および1.844gの界面活性剤Silwet L−77TMを順次混合して準備した組成物から形成したことを除いて、手順8と同じである。このプライマー組成物の理論乾物は15%であった。
<ソーダを用いた表面調整>
耐摩耗下位層を塗工したレンズを50℃の重量で5%のソーダ浴に浸漬し(温度が40℃であったテスト1および15は除く)、1分間、超音波をかけた。これらを脱ミネラル水中ですすぎ、乾燥した。
耐摩耗下位層を塗工したレンズに酸素プラズマ処理を施した(出力1200Wで4.5分間、ガス流量O2:200mL/分、圧力0.2バール)。
耐摩耗下位層を塗工したレンズにコロナ放電処理を施した(ガラスと電極間の距離1cmから2cm、処理時間10秒間、エミッター出力100W)。
実施例で得た塗工済みめがねの特性を評価するために、耐摩耗性はBAYER ISTM試験で得られた値で、スチールウール試験を用いた耐スクラッチ性で、および「クロスハッチ試験」による耐摩耗被膜の接着性により測定した。
BAYER ISTM 試験で高い値を得ることは高レベルの耐摩耗性を示すものであり、一方でスチールウール試験の低い値は高レベルの耐スクラッチ性を示すものである。
採用した3つの試験について以下に記載する。
耐摩耗性は、本発明による耐摩耗被膜または比較耐摩耗被膜を塗工した基材、本発明による耐摩耗被膜および反射防止被膜を塗工した基材(実施例1、2、4、5)、プライマー被膜および本発明による耐摩耗被膜を塗工した基材(実施例15、19、21、22)、追加的な耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜および本発明による耐摩耗二層構造被膜を塗工した基材(実施例18)、または本発明による耐摩耗二層構造被膜および補助耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜層を塗工した基材(実施例20)、に対するBAYER ISTM値を判定して評価した。
このBAYER値はASTM F735−81規格をベースとして、以下の修正を加えて決定した:200ではなく300サイクルを採用し、さらに摩耗粉は砂ではなくアルミナ(Al2O3)ZF152412 で Ceramic Grains(前のNorton Materials、New Bond Street、PO Box 15137 Worcester、Mass.01615−00137)から供給された。
散乱測定はPacific Scientific製のHazeguard systemモデルXL−211を用いて実施した。
BAYER ISTM値はRが3以上かつ4.5未満で良好、Rが4.5以上で優秀と評価された。
耐スクラッチ性はスチールウール試験を用いて測定し、これはこの作業中スチールウールに一定の圧力(前進時に5kg、後退時に2.5kg)を加えながらスチールウールで繊維方向に、本発明により塗工されたガラス面4〜5cmに沿って5回前方へ、4回後方へ手でこすることから成る。約3cmx3cmの極細スチールウール STARWAX(000級)を折り重ねて使用した。
1:ガラスに視認できるスクラッチが認められないかまたはやっと見える程度のスクラッチがある(1から10スクラッチ)
3:比較的スクラッチされたガラス(11から50スクラッチ)
5:強くスクラッチされたガラス(50を超えるスクラッチ)
接着性試験は ASTM D3359−93規格に基づきおこない、0から5の範囲で0が最もよい結果である定性的順位をつけた。
これは基材の上に重ねた本発明による耐摩耗二層構造被膜に精密ナイフで刻み線をクロスハッチパターンに従って刻み込み、この様にクロスハッチした被膜に粘着テープを貼り、次いでこれにより引き剥がそうということから成る。結果は刻みができた角が完全に滑らかなままでかつ限界を定めた中の四角が全く剥離しなければレベル0で良好と見なされた。
この接着性試験は本発明による耐摩耗二層構造被膜を沸騰温水浴に30分間浸漬した後にさらに実施する場合もある。
実施例1から3はソーダを用いた中間表面調整がプラズマまたはコロナ放電処理に比べて好適であることを示している。
GLYMOおよびTEOS混合物を含みおよびイタコン酸/N−シアノグアニジン触媒系を用いた組成物AおよびBはAl(acas)3触媒を用いたA3およびB1に比べより効率的であった。
プライマー被膜を導入することにより光学物品の耐摩耗および耐スクラッチ特性が変わることはなかった(実施例1、15、19、21および22の結果)。
実施例19、21および22ではコロイド充填プライマー(実施例21ではSiO2および実施例19および22ではSnO2)および二層構造被膜の下位層それ自身がコロイドで充填されている(実施例22)ことから成る積層の発明を示している。
Claims (32)
- 光学物品で、耐摩耗および耐スクラッチ被膜を塗工した少なくとも1つの主表面を持つ基材から構成され、前記被膜が基材側から、互いに接着した下位層および上位層から成り、上位層は上位層組成物が硬化した層で下位層は下位層組成物が硬化した層であり、
ここに前記上位層組成物は以下のものを含む:
少なくとも1種類の有機シラン化合物、またはその加水分解物で次の化学式のもの:
RnYmSi(X)4−n−m (I)
ここにR基群は同一または異なる1価の有機基で、炭素原子を介してケイ素に結合し、さらに少なくとも1つのエポキシ官能基を持ち、X基群は同一または異なる加水分解性の基、Yは炭素原子を介してケイ素に結合する1価の有機基、nおよびmはn=1または2でn+m=1または2となる整数である。および、
少なくとも1つの化合物、またはその加水分解物で次の化学式のもの:
M(Z)x (II)
ここに M は金属または准金属を表し、Z基群は同一または異なる加水分解性の基で、xは4以上、好ましくは4から6で金属または准金属Mの原子価であり、次の比率:
ここに前記下位層組成物は以下のものを含む:
少なくとも1つの有機シラン化合物、またはその加水分解物で次の化学式のもの:
R’n’Y’m’Si(X’)4−n’−m’ (III)
ここにR’基群は同一または異なる1価の有機基で、炭素原子を介してケイ素に結合し少なくとも1つのエポキシ官能基を持ち、X’基群は同一または異なる加水分解性の基、Y’は炭素原子を介してケイ素に結合する1価の有機基、n’および m’は n’=1または2 で n’+m’=1または2 となる整数であり、
随意的に、少なくとも1つの化合物、またはその加水分解物で次の化学式のもの:
M’(Z’)y (IV)
ここにM’は金属または准金属を表し、Z’基 群は同一または異なる加水分解性の基で、yは4以上、好ましくは4から6で金属または准金属 M’の原子価であり、次の比率:
- 化合物(II)が化学式Si(Z)4で、ここにZ基群は同一または異なる加水分解性の基であり、および/または化合物(IV)は化学式Si(Z’)4で、ここにZ’基群は同一または異なる加水分解性の基である、請求項1に記載の物品。
- Rsが2以下、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.25以下、さらにより好ましくは1.1以下であり、かつ0.85以上、より好ましくは0.9以上、さらにより好ましくは0.95以上である、請求項1または2に記載の物品。
- Riが3.0以上、好ましくは3.5以上、より好ましくは4.5以上、さらにより好ましくは10以上である、請求項1、2または3に記載の物品。
- 化合物Iの理論乾物重量が上位層組成物の乾物重量の30から60%、より好ましくは40から55%に相当する、請求項1から4のいずれかに記載の物品。
- 化合物IIIの理論乾物重量が下位層組成物の乾物重量の40%超、より好ましくは50%超、さらにより好ましくは60%超、および最も好ましくは65%超に相当する、請求項1から5のいずれかに記載の物品。
- 化合物IVの理論乾物重量が下位層組成物の乾物重量の30%未満、より好ましくは25%未満、さらにより好ましくは20%未満、最も好ましくは10%未満に相当する、請求項1から6のいずれかに記載の物品。
- 耐摩耗および耐スクラッチ被膜の厚みは1から15μm内で変動し、1から10μmが好ましく、2から8μmがより好ましく、3から6μmがさらにより好ましい、請求項1から7のいずれかに記載の物品。
- 上位層に対する下位層の厚みの比率が1.5以上、より好ましくは2.0以上、さらにより好ましくは3.0以上である、請求項1から8のいずれかに記載の物品。
- 加水分解性の基X、X’、Z、Z’が互いに独立的に−O−R1アルコキシル基、−O−C(O)R3アシロキシ基、ハロゲン類でClおよびBrの様なもの、およびアミノ基で随意的に1または2ヶのアルキルまたはシラン基で置換されたものから選択され、ここにR1は直鎖状または枝分かれしたアルキル基で好ましくはC1〜C4アルキル基またはアルコキシアルキル基で、R3はアルキル基で好ましくはC1〜C6アルキル基でメチルまたはエチル基が好ましい、請求項1から9のいずれかに記載の物品。
- Y、Y’基が互いに独立的に、C1〜C4アルキル基、アルセニル(alcenyl)、C6〜C10アリール基、メタクリロキシアルキル、アクリロキシアルキル、フルオロアルキル、ペルフルオロアルキル、(ポリ)フルオロアルコキシ[(ポリ)アルキレノキシ]アルキルおよびペルフルオロアルコキシ[(ポリ)アルキレノキシ]アルキル基から選択される、請求項1から10のいずれかに記載の物品。
- RまたはR’基がそれぞれ互いに独立的に、γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルおよびγ−グリシドキシエトキシプロピル基から選択され、γ−グリシドキシプロピル基を表すことが好ましい、請求項12に記載の物品。
- 化学式IIおよび/またはIVがそれぞれ互いに独立的に、テトラアルコキシシラン類、好ましくはテトラトキシシラン(tetrathoxysilane)、テトラメトキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(i−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ(sec−ブトキシ)シランおよびテトラ(t−ブトキシ)シランから選択される、請求項1から14のいずれかに記載の物品。
- 下位および/または上位層組成物が少なくとも1種類の縮合触媒および/または少なくとも1種類の架橋触媒を含む、請求項1から15のいずれかに記載の物品。
- 縮合触媒が多官能性の飽和または不飽和酸の酸または無水物、好ましくはマレイン酸、イタコン酸、トリメリット酸および無水トリメリット酸から選択される、請求項16に記載の物品。
- 硬化触媒がイミダゾール誘導体およびそのイミダゾリウム塩、N−シアノグアニジン、化学式M(CH3COCHCOCH3)nのアセチルアセトン金属塩でここにMが好ましくはZn2+、Co3+、Fe3+またはCr3+の金属イオンでnが1から3までの整数であるもの、アンモニウムテトラチオシアナトジアミンクロメート(III)、アルミニウムをベースとした化合物、カルボン酸塩で亜鉛、チタン、ジルコニウム、スズまたはマグネシウムのような金属をベースとしたもので好ましくは亜鉛オクトアートまたは第一スズオクトアート、ヨードニウム塩およびスルホニウム塩、から選択されている、請求項16または17に記載の物品。
- アルミニウムをベースとした化合物がアルミニウムキレート類、アルミニウム(III)アシレートおよびアルコレート類、好ましくはアルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムエチルモノ(アセトアセテート)ビスアセチルアセトネート、アルミニウムモノアセチルアセトネートエチルビス(アセトアセテート)、ジ−n−ブトキシアルミニウムエチルモノ(アセトアセタート)およびジ−i−プロポキシアルミニウムエチルモノ(アセトアセテート)、から選択される、請求項18に記載の物品。
- 下位および/または上位層組成物がアルミニウムアセチルアセトナートもしくはイタコン酸およびN−シアノグアニジンの混合物から構成された触媒系を含む、請求項1から15のいずれかに記載の物品。
- 下位および/または上位層組成物が組成物全体の重量に対して重量で10%未満しかフィラーを含まない、より好ましくは全くフィラーを含まない、請求項1から20のいずれかに記載の物品。
- 物品が基材側から、耐衝撃プライマー層に前記の耐摩耗および耐スクラッチ被膜を塗工して構成され、前記プライマー層がコロイド状フィラーを含むことが好ましい、請求項1から21のいずれかに記載の物品。
- 物品が前記上位層に接する耐摩耗および/または耐スクラッチ被膜の補助層を備え、前記耐摩耗および/または耐スクラッチ補助層が耐摩耗および/または耐スクラッチ補助層組成物を硬化した層であり、前記補助層組成物が次のものから構成される、請求項1から22のいずれかに記載の物品:
下の化学式の少なくとも1種類の有機シラン化合物、またはその加水分解物:
R”n”Y”m”Si(X”)4−n”−m” (IX)
ここに R”基群は同一または異なり、炭素原子を介してケイ素に結合し、かつ少なくとも1つのエポキシ官能基を持つ1価の有機の基、X”基は同一または異なり、加水分解性の基、n”および m”はn”=1または2でなおかつn”+m”=1または2であり、および
下の化学式の少なくとも1種類の化合物、またはその加水分解物:
M”(Z”)z (X)
ここにM”は金属または準金属を表し、Z”基群は同一または異なり、互いに独立した加水分解性の基でzは4以上、好ましくは4から6の金属または準金属 M”の原子価であり、次の比率:
- Rss が2.0以下、より好ましくは1.5以下、さらにより好ましくは1.25以下、そして最も好ましくは1.1以下である、請求項23に記載の物品。
- Rss が0.8以上、より好ましくは0.9以上、さらにより好ましくは0.95以上である、請求項24に記載の物品。
- 反射防止被膜が耐摩耗および耐スクラッチ被膜の上に重ねられている、請求項1から25のいずれかに記載の物品。
- 物品がさらに光学レンズ、好ましくはめがねレンズと規定される、請求項1から26のいずれかに記載の物品。
- 基材から構成される耐摩耗および耐スクラッチ光学物品を作る方法で、以下のものを含む方法:
a)少なくとも1つの主面を持つ基材から構成される光学物品を準備する;
b)基材の主面の上に請求項1から21のいずれかで定義したような下位層組成物の層を重ねる;
c)前記下位層を熱的な処理を用いて少なくとも不完全に硬化する;
d)前の手順でできた層の上に請求項1から21のいずれかで定義したような上位層組成物の層を重ねる;
e)前記上位層を熱的な処理を用いて硬化する;
f)下位層が上位層に接着して構成された耐摩耗および耐スクラッチ被膜を主面に塗工した基材から構成される光学物品を回収する。 - 下位層組成物が手順c)の間に80から150℃の範囲の温度で30分から4時間、熱的な処理を用いて完全に硬化される、請求項28に記載の方法。
- 手順c)でできた物品の表面に、手順d)の前に上位層の接着を増加させるための表面調整処理を受けさせる、請求項28または29に記載の方法。
- 表面調整処理が高エネルギー粒子種で好ましくはイオンビームまたは電子ビームの照射、コロナ放電処理、イオン破砕、紫外線処理、真空下のプラズマ処理、酸または塩基処理および/または溶剤処理、またはこれらの処理のすべての組み合わせから選択され、塩基溶液処理が好ましい、請求項30に記載の方法。
- 下位層組成物が手順c)の間に70から120℃、好ましくは80から120℃の範囲の温度で、1から30分間、より好ましくは3から20分間、さらにより好ましくは5から10分間の熱的な処理を用いて不完全に硬化され、かつ手順c)でできた物品の表面が、手順d)の前にどのような表面調整処理も受けない、請求項28に記載の方法。
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