JP2009522422A - 強化された表面耐久性を有するポリオレフィン材料 - Google Patents
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Abstract
良好な剛性/衝撃バランス、および強化された表面耐久性を有する熱可塑性ポリオレフィンブレンドは、半結晶性ポリプロピレン樹脂成分、プロピレンベースのエラストマー成分、およびスチレンベースのエラストマー成分を含む。プロピレンベースのエラストマー(PBE)は、a)フーリエ変換赤外分光法(FTIR)で測定しての複数の同定用バンド位置、998cm-1、974cm-1、および733cm-1;または示差走査熱量測定法で測定して約−15℃〜−35℃の1以上のガラス転移温度(Tg)の少なくとも1つを有することを特徴とする。前述の熱可塑性ブレンドから製造される物品の表面は、耐擦傷性の増強、および応力白化の減少を示す。
Description
本発明は一般に、剛性、耐衝撃性および耐擦傷性の組合せなどの優れた物性を示し、応力白化がほとんどまたは全くない熱可塑性ポリオレフィンブレンドに関する。本発明は、このようなブレンドを含む組成物、このようなブレンドを使用した成形品または押出品、ならびにその組成物の製造方法およびその組成物を使用した物品にも関する。
半結晶性ポリプロピレンは、剛性、耐熱性、表面光沢等に優れていることが知られているが、ポリプロピレン単独の耐衝撃性および弾性は不十分であり、その結果、ポリプロピレンはこのような特性を必要とする用途に適していない。エチレンベースのエラストマーの添加が、半結晶性ポリプロピレンにより大きい延性およびより高い耐衝撃強度を与えることも知られている。しかしながら、前述の耐衝撃性の改良は、しばしばこれらのいわゆる熱可塑性エラストマー(TPE)ブレンドの剛性および硬直性を減少させるという意図しない結果を示す。TPEは、射出成形または押出加工により耐久性のある部品を製造するのに特に有用なポリマーおよびポリマーブレンドの重要な種類である。
剛性および耐衝撃性という物性とともに、成形品の表面は、通常良好な外観を維持することを必要とし、ゆえに熱可塑性ポリオレフィンブレンドが、機械的に引き起こされる表面損傷に対する脆弱性を小さくすること(例えば、良好な耐擦傷性)が審美的理由から望ましい。米国特許第6541568号は、スチレンコポリマーの添加が、ポリプロピレンの耐擦傷性を強化することを開示している。しかしながら、スチレンコポリマーは製造コストが高く、このコポリマーの大量の添加は、熱可塑性ポリオレフィンブレンドのコストを著しく増大させる恐れがある。
半結晶性ポリプロピレン樹脂を2種以上のエラストマーと配合した熱可塑性エラストマーブレンドは、当技術分野で公知である。しかしながら、ポリマーブレンドの成分数を増加させることは、ブレンドから製造される物品において応力白化の問題を増加させる傾向もあるので、その組み合わせは、慎重に実施しなければならない。白色の跡は物品の色と顕著な対照をなし、ゆえに品質および製品の価値を下げたり、エンドユーザーから受け入れられなくなるので、高分子材料の応力白化は、審美的に望ましくない。このような複数成分のブレンドについて2〜3例を以下に述べる。
米国特許第5750612号は、いわゆるチーグラーナッタ触媒を有する2段階重合で得られる結晶性プロピレンブロックコポリマー、スチレン含有量が22重量%未満の水素化ブロックコポリマー、およびスチレン含有量が27重量%を超える水素化ブロックコポリマーを含むブレンドを開示している。プロピレンブロックコポリマーは、0.5〜8重量%のエチレン含有量および97%を超えるアイソタクチック性を有する。
米国特許第6245856号は、ポリプロピレン、エチレンベースのエラストマーおよびプロピレン含有量が80重量%を超える相溶化剤2〜15重量%を含む組成物を開示している。米国特許第6429260号は、ポリオレフィン熱可塑性樹脂、芳香族水素化レベルが少なくとも70%のビニル芳香族と共役ジエンモノマーとの水素化ブロックコポリマーおよび少なくとも1種の線状または実質的に線状エチレン/α−オレフィンポリマーを含む組成物を開示している。ポリオレフィン熱可塑性成分は、ポリプロピレンとエチレン/プロピレンコポリマーとのブレンドであってもよい。
これらの先行技術の配合物にかかわらず、剛性、強度、加工性、および耐衝撃性の物性要件とともに、良好な耐擦傷性と応力白化がほとんどまたは全くない望ましいバランスを有する熱可塑性ポリオレフィンブレンドを得る必要性が残っている。
本発明は、半結晶性ポリプロピレン樹脂成分、およびエラストマー成分(少なくとも1種のアイソタクチックポリプロピレン連鎖を有し、ブレンド中のポリマーの総重量に対し少なくとも0.1重量%〜40重量%未満の量で存在するプロピレンベースのエラストマー成分と、ブレンドの少なくとも0.001重量%の量で存在するスチレンベースのエラストマー成分との組合せを含む)を含む、熱可塑性ポリオレフィンブレンドに関する。
半結晶性ポリプロピレン樹脂成分は、ブレンドに剛性を与えるのに十分な量で存在する。エラストマー成分は、ブレンドに耐衝撃強度を与えるのに十分な量で存在する。
一実施形態では、ブレンド中に存在するポリマーの総重量に対して、半結晶性ポリプロピレン樹脂成分は、1〜99重量%の量で存在し、エラストマー成分は、1〜99重量%の量で存在する。好ましい実施形態では、ブレンド中に存在するポリマーの総重量に対して、半結晶性ポリプロピレン樹脂成分は、20〜95重量%の量で存在し、エラストマー成分は、5〜80重量%の量で存在する。
好ましい実施形態では、プロピレンベースのエラストマー成分は、下記物性:a)フーリエ変換赤外分光法(FTIR)で測定しての複数の同定用バンド位置、998cm-1、974cm-1、および733cm-1;またはb)示差走査熱量測定法(DSC)で測定して−15℃〜−35℃の1以上のガラス転移温度(Tg)の少なくとも1つを含む。より好ましい実施形態では、プロピレンベースのエラストマー成分は、プロピレン含有量が少なくとも40重量%のプロピレン/α−オレフィンコポリマーまたはターポリマーである。別のより好ましい実施形態では、プロピレンベースのエラストマー成分は、ブレンド中のポリマーの総重量の約16重量%〜38重量%の量で存在する。さらに別のより好ましい実施形態では、プロピレンベースのエラストマー成分は、下記特性:通常0.858〜0.890g/cm3の密度、3〜34%である全体結晶化度、または50,000〜400,000の重量平均分子量(Mw)の少なくとも1つを有する。
別の実施形態では、スチレンベースのエラストマー成分は、スチレン系成分およびオレフィン成分を含むブロックまたはランダムスチレンコポリマーの形である。オレフィン成分は、水素化されていても水素化されていなくてもよい。好ましい実施形態では、スチレンベースのエラストマー成分は、選択的に水素化され、水素化オレフィン成分の二重結合の少なくとも80%が水素化され、スチレン系成分の二重結合の65%未満が水素化される。別の好ましい実施形態では、スチレンベースのエラストマー成分は、スチレン−エチレン/ブチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン、スチレン−ブタジエン、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−ブチレン−スチレン、スチレン−ブチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、またはこれらのブレンドを含む。
本発明のさらに別の実施形態は、半結晶性ポリプロピレン樹脂成分が、1種以上のプロピレンのホモポリマー、少なくとも50重量%のプロピレンと少なくとも1種の他のC2〜C20α−オレフィンとのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、好ましくはブレンド中に存在するポリマーの総重量に対し30〜90重量%の量で存在するものである。別の実施形態では、ブレンドは、ブレンド中のポリマーの総重量の25重量%までの量で存在する高密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレンをさらに含む。この量はブレンドの靭性を強化するのに十分である。他の実施形態では、ブレンドは、1種以上の熱安定剤、紫外線安定剤、難燃剤、無機充てん剤、プロセス油、導電性充てん剤、核剤、可塑剤、衝撃改質剤、着色剤、離型剤、潤滑剤、帯電防止剤、顔料、またはこれらの組合せをさらに含む。
好ましい一実施形態では、プロピレンベースのエラストマー成分は、ブレンド全体に存在するポリマーの総重量の15重量%を超える量で存在し、スチレンベースのエラストマー成分は、ブレンド全体に存在するポリマーの総重量の75重量%未満の量で存在する。別の好ましい実施形態では、スチレンベースのエラストマー成分は、DSCで測定して−40℃〜−60℃の少なくとも1つのガラス転移温度(Tg)を有し、一方さらに別のものでは、半結晶性ポリプロピレン樹脂成分は、DSCで測定して−10℃〜5℃の少なくとも1つのガラス転移温度を有する。
本発明は、本明細書に記載したブレンドの製造方法にも関する。
本発明は、成形または押出品の製造における本明細書に記載したブレンドの使用にも関する。
本発明は、本明細書に記載したブレンドから形成されるもしくはそれを含む成形品または押出品にも関する。
本発明によれば、剛性、耐衝撃性および耐擦傷性に優れたバランスを示し、応力白化がほとんどまたは全くない熱可塑性ブレンドが、組成物の剛性を増大させるのに十分な量の半結晶性ポリプロピレン樹脂成分と、ブレンドの耐衝撃強度を増大させるのに十分な量のエラストマー成分とを配合することで得られることが見出された。エラストマー成分は、0.1〜40重量%までのプロピレンベースのエラストマー成分を含み、これは特に40重量%未満の量で存在するときに、ポリマーブレンド中のスチレンベースのエラストマー材料、例えばSEBSの一部と置換することができる。プロピレンベースのエラストマーは、通常改良された材料特性または得られた熱可塑性ブレンドの加工もしくは性能における他の利点を提供することができる。エラストマー成分は、少なくとも0.1%のスチレンベースのエラストマー成分も含む。
半結晶性ポリプロピレン樹脂成分は、ブレンド中に存在するポリマーの総重量に対して、通常1〜99重量%、好ましくは約20〜95重量%、およびより好ましくは約30〜90重量%の量で存在する。半結晶性ポリプロピレン樹脂成分は、通常、プロピレンのホモポリマー、少なくとも50重量%のプロピレンと少なくとも1種の他のC2〜C20α−オレフィンとのコポリマー、またはこれらの混合物の1種または複数から選択される。プロピレンのコポリマーを使用する場合、好ましくはランダムコポリマーまたはインパクトブロックコポリマー(すなわち、プロピレンポリマー単位およびエチレン/プロピレンコポリマー単位から構成されるブロックコポリマー)を含むことができる。前述のコポリマーのための好ましいα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、メチル−1−ブテン、メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、またはこれらの組合せが挙げられる。
本明細書で使用する「半結晶性」は、通常結晶化度が少なくとも40%であり、好ましくは少なくとも55%であり、より好ましくは少なくとも80%であることを意味する。さらに、半結晶性ポリプロピレン樹脂は、0.001dg/分〜500dg/分、好ましくは0.01〜250dg/分、およびより好ましくは0.1〜150dg/分の典型的なメルトフローレート(ASTM D−1238−01により規定される温度230℃および荷重2.16kgで)を有する。好ましくは、半結晶性ポリプロピレン成分は、さらに通常0.897g/cm3〜0.925g/cm3の密度を特徴とする。半結晶性ポリプロピレン成分の好ましい密度は、0.9g/cm3〜0.925g/cm3である。半結晶性ポリプロピレン成分の重量平均分子量(Mw)は、通常85,000〜900,000であり、好ましくは90,000〜800,000であり、より好ましくは95,000〜760,000である。半結晶性ポリプロピレンは、グラフトされたものでもグラフトされないものでもよい。一実施形態では、半結晶性ポリプロピレン樹脂は、少なくとも実質的にまたは全くグラフトされた官能基を含まない。
本発明による例示的な半結晶性ポリプロピレンホモポリマーまたはコポリマーとしては、例えば、デラウエア州ウィルミントンのバーゼルノースアメリカ社からプロファックスとして、ならびにテキサス州ヒューストンのエクソンモービルケミカルズ社、ペンシルヴァニア州ピッツバーグのスノコケミカルズ社、イリノイ州シカゴのイノベン社およびミシガン州ミッドランドのダウケミカル社からポリプロピレンホモポリマーおよびコポリマーの種々のタイプとして市販されているものが挙げられる。
本発明のエラストマー成分は、ブレンド中に存在するポリマーの総重量に対して、通常1〜99重量%、好ましくは1〜70重量%、さらに好ましくは1〜55重量%の量で存在する。エラストマー成分は、少なくとも1種のプロピレンベースのエラストマー(PBE)を含む。より低い量が適しているが、好ましくはエラストマー成分の総量の少なくとも約25%は、プロピレンベースのエラストマーで構成され、下記物性:
a)フーリエ変換赤外分光法(FTIR)で測定しての同定用バンド位置、998cm-1、974cm-1、および733cm-1;または
b)示差走査熱量測定法で測定して−15℃〜−35℃の1以上のガラス転移温度(Tg)、
の少なくとも1つを有することを特徴とする。
a)フーリエ変換赤外分光法(FTIR)で測定しての同定用バンド位置、998cm-1、974cm-1、および733cm-1;または
b)示差走査熱量測定法で測定して−15℃〜−35℃の1以上のガラス転移温度(Tg)、
の少なくとも1つを有することを特徴とする。
フーリエ変換赤外分光法(FTIR)は、分子内における原子または特定の原子団の振動エネルギーおよび回転エネルギーに対応し、ASTM E168−99(2004)に記載のように、試料の赤外スペクトルを参照スペクトルと比較することによって成分を同定する。10,000-1cm〜100cm-1の範囲の赤外線放射は、分子により吸収され、分子振動エネルギーへの変換が可能である。赤外スペクトルは全分子に特有であるが、ある種の原子団は、分子の残りの構造に関係なく同一の振動数またはそれに近い振動数でバンドを生じる。1つの振動エネルギーの変化に、いくつかの回転エネルギーの変化が伴うことがあるので、振動スペクトルは、ラインとしてではなくバンドとして発生する。簡単なパターン認識および特性基の振動数の一般的チャートを参照することにより実施者が有用な構造情報を得ることができるのは、これらの特性バンドの永続性にある。赤外スペクトルのバンド位置は、波数または波長のどちらとしても示し、同義であると理解される。振動エネルギーに比例するので、波数の単位(cm-1、すなわちセンチメートルの逆数)が、ほとんどの場合使用される。
したがって、本発明のプロピレンベースのエラストマーは、一実施形態では、FTIR技術で測定した波数が赤外スペクトルの領域998cm-1、974cm-1、および733cm-1を示すことを特徴とする。追加的なバンドがプロピレンベースのエラストマーの赤外スペクトル上に見られるが、上述の領域が本発明のPBE成分に特有である該当の分子構造に対応することがわかる。998cm-1のバンド位置は、アイソタクチックポリプロピレンの3重らせんと関連するため結晶性ポリプロピレンに特有であり、一方メチルの横揺れ振動と関連する974cm-1のバンド位置は、プロピレンの結晶化度を概算するための内部標準として使用することができる。このため結晶性PP比率は、ピーク998cm-1での面積をピーク974cm-1での面積と比較することにより得ることができる。したがって本発明のプロピレンベースのエラストマーは、別の実施形態では、0.0100〜0.5005、好ましくは0.0500〜0.4501の結晶性PP比率を特徴とする。対照的に、典型的な半結晶性ポリプロピレン樹脂の結晶性PP比率は、およそ0.8288である。エチレンが含まれる可能性があると理解すべきであるが、ポリプロピレンについての2つの波数特性(すなわち998cm-1および974cm-1)は、エチレン−プロピレンコポリマーなどのエチレンベースのエラストマーの赤外スペクトルにはない。結晶性ポリプロピレンが存在しない場合、これらのピークは存在しないと考えられる。
800〜660cm-1のFTIR赤外スペクトルに近い領域、いわゆるCH2横揺れ振動は、CH2連鎖長に応じてかなり移動することも公知である。例えばエチレンベースのエラストマーは、長いメチレン連鎖長(すなわち(−CH2−CH2−)nの単位、ここでn≧2)の存在に起因するバンド位置720cm-1を示す。それが含まれる場合、好ましいエチレンベースのエラストマーは、通常約600%〜1300%の伸度を有する。このエチレンベースのエラストマーは、約0.86g/cm3〜0.91g/cm3の密度も有することができる。他方ではプロピレンベースのエラストマーは、プロピレン骨格中に孤立エチレン単位(すなわち(−CH2−CH2−)nの単位、ここでn=1)を挿入したことに起因するバンド位置733cm-1を示す。ポリマー骨格におけるプロピレンモノマーの頭−尾連鎖での起こり得る不規則性に起因して、単独のエチレン単位は、2個のプロピレン単位の間のいずれにも、すなわち通常の(すなわち頭−尾)プロピレン単位と反転(すなわち尾−頭)プロピレン単位との間のどちらにでも挿入することができる。
示差走査熱量測定法(DSC)は、ASTM E1356−04に記載のように、半結晶性および非晶質ポリマーのガラス転移温度(Tg)を測定するのに使用できる一般的な技術である。ガラス転移温度は、その温度未満では分子セグメントの回転が試験の時間尺度内には起こらない温度として定義することができる。DSC技術は、材料を制御した速度で試験材料のガラス転移領域を通して加熱または冷却したとき、標準材料および試験材料への熱流量の差またはこれらの間の温度の差を連続的にモニターすることを含む。ガラス転移は二次転移であり、長期的な配位分子運動の開始として解釈することができる。したがってTgは、ポリマーの化学構造に影響を受け、通常は鎖の移動性が低下すると上昇する。
本発明のプロピレンベースのエラストマーのガラス転移温度は、通常−15℃〜−35℃の範囲にわたる。対照的に、本発明に関連して使用されるエチレンベースのエラストマー(すなわちプラストマー、エチレン/α−オレフィンコポリマーまたは実質的に線状エチレン/α−オレフィンインターポリマー)およびスチレンベースのエラストマーのTgは、通常−40℃〜−60℃であり、一方で本発明に関連して使用される半結晶性ポリプロピレン樹脂のガラス転移温度は、通常−10℃〜5℃である。
好ましくはプロピレンベースのエラストマー成分は、少なくとも40重量%、好ましくは少なくとも50重量%〜99.9重量%、より好ましくは75〜97重量%のプロピレン含有量を有するプロピレン/α−オレフィンコポリマーまたはターポリマーである。さらに好ましくはプロピレンベースのエラストマーは、PBE中のポリマーに対し少なくとも0.1重量%、好ましくは少なくとも5重量%の上述のα−オレフィン(すなわちエチレン、ブテン、ヘキセン等)を含む。一実施形態では、プロピレンベースのエラストマーは、ブレンド全体に存在するポリマーの総量の少なくとも0.2重量%〜40重量%未満、好ましくは2〜38重量%、より好ましくは16〜38重量%の範囲にわたる量で存在する。プロピレンベースのエラストマーの他の好ましい量としては、3〜35重量%、および5〜30重量%が挙げられる。さらにプロピレンベースのエラストマーは、通常0.858〜約0.89g/cm3の密度、3〜約34%である全体結晶化度、ならびに50,000〜400,000、好ましくは70,000〜350,000、およびより好ましくは75,000〜300,000の重量平均分子量(Mw)を特徴とする。PBEの例示的なMwは、100,000である。
加えて、プロピレンベースのエラストマー成分の弾性により、プロピレン含有化合物の種類が上述の半結晶性ポリプロピレン樹脂と区別される。弾性は、膨張力を除去するとポリマーがその原寸に収縮する能力として定義され、通常、伸度(ISO 527−2(1993)により試験速度50mm/分で決定される)の百分率として報告される。PBE成分の伸度%は、通常100〜1500%の範囲にわたり、一方で半結晶性ポリプロピレン樹脂の伸度%は、通常75%未満である(すなわち前述の半結晶性ポリマーは、一軸引張伸度の間に不可逆的変形をうける)。半結晶性ポリプロピレン樹脂の非弾性の性質は、密度0.903g/cm3および降伏伸度5%を有するスノコケミカルズ社製TI−5600−Mなどのインパクトブロックコポリマーならびに密度0.9g/cm3および降伏伸度9%を有するダウケミカルズ社製6D75Kなどのプロピレンランダムコポリマーによりさらに説明される。
一般に、本発明の技術範囲を制限しないが、本発明に有用なプロピレンベースのエラストマー成分を製造するための一手段は、下記の通りである。(1)プロピレンおよびα−オレフィンを撹拌槽型反応器に導入し、(2)触媒システムをノズルにより導入し、(3)溶媒を反応器に供給し、(4)反応器がプロピレンとともにα−オレフィン、溶媒およびポリマーから構成される液相を含み、(5)反応器の温度および圧力は、自動冷却、あるいは冷却コイル、ジャケット、供給調節等によって制御することができ、(6)重合速度を触媒の濃度、モノマーおよび温度により制御し、ならびに(7)ポリマー生成物のα−オレフィン含有量を、反応器中のα−オレフィンとプロピレンの比により決定し、それを反応器へのこれらの成分の供給速度を操作することにより制御することである。本発明のプロピレンベースのエラストマーを製造するのに使用することができる例示可能ないわゆるカミンスキー、メタロセン、拘束幾何型、金属中心/ヘテロアリール配位子および他のシングルサイト触媒は、米国特許第5324800号、米国公開第2004−249084号、および米国公開第2005−107534号に記載され、その開示は、参考文献としてのここでの表明により本明細書に組み込んだものとする。本発明のプロピレンベースのエラストマーが、上述し、また本願で特許を請求した特性を示すすべてのプロピレンベースのエラストマーを含むことを意図していることは、当業者には理解される。独特な特性のプロピレンベースのエラストマー(すなわちプロピレンの結晶化度とポリマー骨格へのエチレン単位の単独挿入との組合せ)を、マルチサイトチーグラーナッタ触媒を使用して生成するのはポリマー連鎖構造の制御が十分でないため困難である恐れがあり、したがって重合のためのシングルで安定した化学部位を有することを特徴とする前述した非チーグラーナッタ触媒(すなわちカミンスキー、メタロセン、拘束幾何型、金属中心/ヘテロアリール配位子および他のシングルサイト触媒)で重合すべきであることは、さらに理解される。
プロピレンベースのエラストマー成分の製造に使用される方法は、液相(スラリー、溶液、懸濁液、バルク相、またはこれらの組合せ)中のメタロセン、拘束幾何型、金属中心/ヘテロアリール配位子、有機金属、または他のシングルサイト触媒を使用することを含むが、他の実施形態によれば、高圧の流体相または気相重合プロセスを使用することもできる。前述の触媒システムは、例えば活性剤、共触媒、および捕捉剤などの他の公知の添加剤を含むこともできる。これらの方法は、反応槽の型および重合の実施方法に制限されずに用いることができる。
本発明による例示的なプロピレンベースのエラストマーとしては、例えばテキサス州ヒューストンのエクソンモービルケミカルズ社からビスタマックスXおよびミシガン州ミッドランドのダウケミカル社からバーシファイとして市販されているものが挙げられる。
エラストマー成分は、少なくとも1種のスチレンベースのエラストマー成分(ジエンブロック成分との組合せで少なくとも1種のスチレン系ブロック成分を有するエラストマーを示すのに使用する用語である)を含む。共役ジエンブロック成分は、飽和、不飽和または部分的に飽和であってもよい。スチレンベースのエラストマーは、ブレンドの少なくとも0.001重量%の量で存在する。少なくとも1種のスチレンベースのエラストマーは、ブレンド全体に存在するポリマーの総重量の少なくとも0.001重量%〜75重量%、好ましくは約0.001〜70重量%、およびより好ましくは約1〜60重量%の量で存在する。一実施形態では、熱可塑性オレフィンブレンドのエラストマー成分は、ブレンド全体に存在するポリマーの総重量の15重量%を超える量で存在する少なくとも1種のプロピレンベースのエラストマーおよびブレンド全体に存在するポリマーの総重量の約75重量%未満の量で存在する少なくとも1種のスチレンベースのエラストマーを含む。ここでの表明によりその教示が参考文献として組み込まれたものとする米国特許第6541568号は、本ブレンドに包含するのに適しているスチレン系ベース材料を開示している。一実施形態では、スチレンベースのエラストマーは複数のスチレンブロックを含む。
本発明において有用なスチレンベースのエラストマーの構造は、線状または放射状型、および好ましくはジブロックまたはトリブロック型(すなわちスチレン系ブロック/共役ジエンブロック/スチレン系ブロック)であってもよい。好ましくはエラストマーのスチレン系部分は、スチレンならびにα−メチルスチレン、および環−置換スチレン、特に環−メチル化スチレンを含むその類似体および同族体のポリマーである。好ましいスチレン類は、スチレンおよびα−メチルスチレンであり、スチレンがとりわけ好ましい。スチレンベースのエラストマーのスチレン類含有量は、通常4〜90重量%、好ましくは6〜75重量%、およびより好ましくは9〜45重量%の範囲にわたる。スチレンベースのエラストマーの飽和または不飽和共役ジエン成分は、好ましくはスチレンベースのエラストマーの水素化または非水素化共役ジエン成分である。それはブチレン、ブタジエン、イソプレン、プロピレン、またはこれらの組合せであってもよい。
一実施形態では、スチレンベースのエラストマーのトリブロック形は、少なくとも1種の水素化または非水素化共役ジエンブロック成分を含み、好ましくはスチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−ブチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン−スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、もしくはスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン、またはこれらの組合せである。好ましい実施形態では、スチレンベースのエラストマーは、スチレンブロック−水素化ブタジエンブロック−スチレンブロックの形で、少なくとも1種の水素化ブタジエンブロック成分を含むトリブロック型である。別の実施形態では、共役ジエン成分は水素化ブタジエンであり、結晶性ポリエチレンがスチレンブロック成分の少なくとも1種の代わりに使用される。
水素化トリブロックスチレンベースのエラストマーを利用する場合、水素化は、好ましくは共役ジエン成分の二重結合の少なくとも約80%を水素化するように選択する。水素化トリブロックスチレンベースのエラストマーでは、スチレン部分の二重結合の約65%以下を通常は水素化し、スチレン部分の二重結合の好ましくは約50%以下、およびより好ましくは約35%以下を水素化する。例示的な実施形態では、スチレン系部分の二重結合の約20%以下を水素化する。スチレンベースのエラストマーを選択的に水素化するために可能な方法は、例えば、表明により参考文献として本明細書に組み込むとした米国特許第3595942号に開示されている。
スチレンベースのエラストマーは、水素化スチレンブタジエンランダムコポリマー単独であるいは上記のスチレンベースのエラストマーとの組合せで含むこともできる。一実施形態では、本発明のポリオレフィン材料は、本質的にエチレンベースのエラストマー、プラストマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、もしくは実質的に線状エチレン/α−オレフィンインターポリマー、またはこれらのいずれの組合せも含まない。
例示的なスチレンベースのエラストマーは、マサチューセッツ州モールデンのアサヒアメリカ社からタフテックとして、日本の東京のクラレ社からセプトンとして、テキサス州ヒューストンのクラトンポリマーズ社からクラトンとして、フィリップスペトロリウム社からKレジンとして、または日本の東京のJSR社からダイナロンとして市販されている。
本発明の熱可塑性ポリオレフィンブレンド中に存在してもよい別の成分は、1種以上のポリエチレン材料である。高密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレンのどちらでも使用することができる。高密度ポリエチレンは好ましい。ポリエチレン成分を含む場合、そのメルトインデックスは、通常0.1からおよび20である。エチレンの半結晶性ホモポリマーを含むポリエチレン成分は、ブレンド中のポリマーの総重量の25重量%まで、好ましくは2〜20重量%、さらに好ましくは5〜18重量%の量でブレンド中に存在することができる。
様々な従来の添加剤は、所望により、しかし好ましくは本発明の組成物中に含むことができ、1種以上の熱安定剤、無機充てん剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、発泡剤、ワックス、難燃剤、分散剤、帯電防止剤、潤滑剤、増量剤もしくはプロセス油、核剤、可塑剤、着色剤、離型剤、顔料等またはこれらの組合せが挙げられる。
適当な無機充てん剤としては、制限されないが、タルク、重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、沈降シリカ、沈降ケイ酸塩、沈降ケイ酸カルシウム、焼成シリカ、含水ケイ酸アルミニウム、焼成アルミノケイ酸塩、粘土、雲母、珪灰石、およびこれらの組合せが挙げられる。前述の任意選択の無機充てん剤を含む場合、通常はブレンドの1〜40重量%の量で、好ましくは一実施形態では2〜20重量%の量で、および別の実施形態では15〜35重量%の量で存在することができる。
当業者が利用できるすべての適当なポリマーブレンド技術を使用することができるが、溶融混合は、本発明の最終ポリマーブレンドを調製するのに適した方法である。あらゆるタイプの添加剤とポリマーを溶融混合するための技術は、当業者には公知であり、通常は本発明で使用することができる。本発明で有用な溶融混合操作の一タイプでは、ブレンドの個々の成分を、機械式押出機またはミキサーで配合し、その後ポリマー溶融物を形成するのに十分な温度に加熱する。
機械式ミキサーは、連続式またはバッチ式ミキサーであってもよい。適当な連続式ミキサーの例としては、単軸押出機、ワーナー&プフライデラー製ZSK(商標)押出機のようなかみ合い型同方向回転2軸押出機、ライストリッツ(商標)により製造されるもののような異方向回転2軸押出機、およびバズ(商標)共混練機のような往復動式単軸混練機が挙げられる。適当なバッチ式ミキサーの例は、バンバリー(商標)またはボーリング(商標)ミキサーなどの横2本ロールミキサーである。溶融物の温度、ミキサー内への溶融物の滞留時間、およびミキサーの機械的仕様は、混合中の組成物に施されるせん断力の大きさを制御するいくつかの公知の変数であり、本明細書の発明の開示に基づいて当業者には容易に選択することができる。
本発明の熱可塑性ブレンドは、ストランドペレットまたは市販のものでの水中ペレット化によりペレット化することができる。その後、本組成物のペレットは、射出成型、異形押出、ブロー成形、ならびに耐擦傷性、剛性および耐衝撃性にバランスの良い特性を有する製品を提供する他の成形加工により造形品に容易に加工することができる。例示的なブレンドは、40重量%の結晶性プロピレン樹脂成分および60重量%のエラストマー成分であり、そのうち、ブレンドの少なくとも15重量%、38重量%以下は、プロピレンベースのエラストマー成分である。
表面耐擦傷性を測定するために、フォード実験室試験法BN108−13「耐擦傷性」を本発明の要求に応じて修正した。装置は、5本の金属指状突起(長さ250mm)を有す空気圧駆動スレッジを使用する。各金属指状突起の一端を固定し、一方、他端には、ステンレス鋼の先端(直径1.0mm)を有する交換可能なスクラッチピンを配した。試験材料の表面に標準の力が加わるようピンには種々の重りで荷重をかけた。フォード実験室試験法で与えられているように、ニュートン(N)で表される荷重の力が2、5、10、15、および20Nであるように、試料の表面上への要求される擦傷の力を満たすために、荷重を増大させた。
試験片は、試験の前に40時間を超えて室温に調整した100mm×150mmの小板であった。試験小板に装置の5本の金属指状突起を押しつけ、その後、空気圧により毎秒およそ100mmの一定の速度で小板の表面を横切って引いた。すべての試験は、室温で各小板について1回実施した。試験の完了と同時に、次に試験片を視覚的に以下の1〜5の数値の尺度で評価した。
擦傷評価の完了と同時に、試験片を応力白化に関し目視で検査し、結果を「A:目に見える応力白化はほとんどまたは全くない」、「B:中程度の応力白化」、「C:重度の応力白化」として記録した。本明細書において応力白化は、通常ポリマーマトリクス中の細かなひびまたはエラストマー相中の空洞(すなわち数百ナノメートル〜数ミクロンのサイズの範囲にわたる極小の空隙の形成)によって生じる構造的不均一性に起因する波長の分布および反射光または散乱光の強度の変化として定義する。
本明細書で使用する「約」という用語は、数値の範囲での両方の数値に言及していると一般に理解されるべきである。さらに、本明細書におけるすべての数値の範囲は、各々範囲内の全整数を含むと理解されるべきである。「重量%」という用語をポリマーに関して使用するとき、ブレンドまたは物品中のポリマーの総量と比較して、ポリマーの重量%での量に言及している。
本明細書において使用する「本質的に含まない」または「実質的に含まない」は、言及される特性の5%以下、好ましくは1%以下、およびより好ましくは0.5%以下についてをいう。好ましい一実施形態では、「本質的に含まない」または「実質的に含まない」は、0.1%未満についてをいう。これらの用語は、対象特性の検出可能量の欠如とともに完全欠如も包含する。
本明細書の中に列挙した特許および他の刊行物のすべては、ここでの表明により参考文献として本明細書に組み込んだものとする。
実施例
本発明は、本発明のいくつかの熱可塑性ブレンドを調製することについて記載している以下の実施例を参照することによりさらに説明される。材料と方法の両方について多くの変形が、本明細書の記載に基づいて本発明の目的および意図から逸脱することなく実施できることは、同業者には明らかであろう。したがって、以下の実施例は、説明のために提示するもので、制限する目的ではなく、本発明のいくつかの熱可塑性ブレンドを調製、処理、および試験するためのある種の方法をより詳細に記載している。
実施例
本発明は、本発明のいくつかの熱可塑性ブレンドを調製することについて記載している以下の実施例を参照することによりさらに説明される。材料と方法の両方について多くの変形が、本明細書の記載に基づいて本発明の目的および意図から逸脱することなく実施できることは、同業者には明らかであろう。したがって、以下の実施例は、説明のために提示するもので、制限する目的ではなく、本発明のいくつかの熱可塑性ブレンドを調製、処理、および試験するためのある種の方法をより詳細に記載している。
これらの実施例で使用する記号の意味、記述の変数を表す単位、およびこれらの変数の測定方法を以下で説明する。試験片は、ファンドーン120HT射出成形機を使用し、溶融温度200℃およびモールドキャビティ温度27℃で射出成形により調製した。
MFR[dg/分] ASTM D−1238−01に従って、230℃で荷重2.16kgのもと、dg/分として報告する、メルトフローレート
曲げ弾性率[MPa] ISO 178(2001)に従って、23℃で試験速度2mm/分および寸法4×10×80mmの試験片を用いてメガパスカルとして報告する、曲げ弾性率
耐衝撃性[J/m] ASTM D−256−00の試験方法Aに従って、切り欠きをする前後に室温に調節して少なくとも40時間後、寸法1/8”×1/2”×2.5”の試験片および45°切り欠きを用いてJ/mとして報告する、アイゾット振り子式耐衝撃性
表面の擦傷 本文で記載のように、5Nで報告
応力白化 擦傷試験後に5Nでの試験片の目視検査;A:目に見える応力白化はほとんどまたは全くない;B:中程度の応力白化;C:重度の応力白化
実施例で使用する例示的な材料:
PP ポリプロピレンコポリマー;密度:0.905g/cm3;MFR:230℃および2.16kg重で70dg/分;Tg:0℃
エラストマー−1 エチレンベースのエラストマー;エチレン含有量:42%;密度:0.863g/cm3;MI:190℃および2.16kg重で0.5dg/分;Tg:−55℃
エラストマー−2 スチレンベースのエラストマー;スチレン含有量12%;比重:0.89;MI:230℃および2.16kg重で4.5dg/分;Tg:−60℃
エラストマー−3 スチレンベースのエラストマー;スチレン含有量18%;比重:0.89;MI:230℃および2.16kg重で4.5dg/分;Tg:−60℃
PBE プロピレンベースのエラストマー;密度:0.858g/cm3;MFR:230℃および2.16kg重で2dg/分;Tg:−31℃
添加剤 酸化防止剤、色濃縮物、スリップ剤
以下に示す実施例は、長さ対直径比(L/D)52を有するライストリッツ27mm実験用同方向回転2軸押出機TSE−27型で調製した。押出温度は205℃であり、押出速度は400〜450rpmであった。表1は、ポリプロピレンおよびプロピレンベースのエラストマーを含むブレンドが、ほとんどまたは全く応力白化を伴わず良好な耐擦傷性を有することを示している。しかしながら剛性と耐衝撃性とのバランスも改良することができた。比較例2でのエチレンベースのエラストマーの添加は、剛性/衝撃バランスを改良するが、その代償は望ましくない応力白化の増加である。比較例3のエチレンベースのエラストマーおよびスチレンベースのエラストマーを含むポリプロピレンブレンドも、同様の受け入れ難い応力白化の増加を示す。
曲げ弾性率[MPa] ISO 178(2001)に従って、23℃で試験速度2mm/分および寸法4×10×80mmの試験片を用いてメガパスカルとして報告する、曲げ弾性率
耐衝撃性[J/m] ASTM D−256−00の試験方法Aに従って、切り欠きをする前後に室温に調節して少なくとも40時間後、寸法1/8”×1/2”×2.5”の試験片および45°切り欠きを用いてJ/mとして報告する、アイゾット振り子式耐衝撃性
表面の擦傷 本文で記載のように、5Nで報告
応力白化 擦傷試験後に5Nでの試験片の目視検査;A:目に見える応力白化はほとんどまたは全くない;B:中程度の応力白化;C:重度の応力白化
実施例で使用する例示的な材料:
PP ポリプロピレンコポリマー;密度:0.905g/cm3;MFR:230℃および2.16kg重で70dg/分;Tg:0℃
エラストマー−1 エチレンベースのエラストマー;エチレン含有量:42%;密度:0.863g/cm3;MI:190℃および2.16kg重で0.5dg/分;Tg:−55℃
エラストマー−2 スチレンベースのエラストマー;スチレン含有量12%;比重:0.89;MI:230℃および2.16kg重で4.5dg/分;Tg:−60℃
エラストマー−3 スチレンベースのエラストマー;スチレン含有量18%;比重:0.89;MI:230℃および2.16kg重で4.5dg/分;Tg:−60℃
PBE プロピレンベースのエラストマー;密度:0.858g/cm3;MFR:230℃および2.16kg重で2dg/分;Tg:−31℃
添加剤 酸化防止剤、色濃縮物、スリップ剤
以下に示す実施例は、長さ対直径比(L/D)52を有するライストリッツ27mm実験用同方向回転2軸押出機TSE−27型で調製した。押出温度は205℃であり、押出速度は400〜450rpmであった。表1は、ポリプロピレンおよびプロピレンベースのエラストマーを含むブレンドが、ほとんどまたは全く応力白化を伴わず良好な耐擦傷性を有することを示している。しかしながら剛性と耐衝撃性とのバランスも改良することができた。比較例2でのエチレンベースのエラストマーの添加は、剛性/衝撃バランスを改良するが、その代償は望ましくない応力白化の増加である。比較例3のエチレンベースのエラストマーおよびスチレンベースのエラストマーを含むポリプロピレンブレンドも、同様の受け入れ難い応力白化の増加を示す。
表2は半結晶性ポリプロピレンとプロピレンベースのエラストマーとの熱可塑性ブレンドにスチレンベースのエラストマーを加えるときに起こる驚くべきまた予期しなかった結果を示す。本発明の熱可塑性ブレンド中へのスチレンベースのエラストマーおよびプロピレンベースのエラストマー両方の配合は、ブレンドから製造される成形品の表面耐久性を著しく損なうことなくブレンドの物性全体を改良する。
特に表1での比較例2〜3の3種ポリマー成分の従来技術配合物で生じた応力白化と対比して見たとき、表2における実施例1〜3は、本発明によれば3種のポリマー成分のブレンドであっても応力白化が最小限または全くないという驚くべきまた予期しない効果を達成することを示している。
本発明が、本明細書に説明および記載されているそのままの形態に限定されるものではないことは理解されよう。したがって本明細書で述べた開示から当業者により、またはそこから日常の実験により容易に達成可能なすべての適切な修正は、添付の特許請求の範囲により画定される本発明の技術的思および技術範囲内にあると見なされる。
Claims (16)
- a)半結晶性ポリプロピレン樹脂成分;および
b)エラストマー成分であって、
i.少なくとも1種のアイソタクチックポリプロピレン連鎖を有し、ブレンド中のポリマーの総重量に対し少なくとも0.1重量%〜40重量%未満の量で存在するプロピレンベースのエラストマー成分と、
ii.ブレンドの少なくとも0.001重量%の量で存在するスチレンベースのエラストマー成分
との組合せを含むエラストマー成分
を含む熱可塑性ポリオレフィンブレンド。 - 前記ブレンド中に存在するポリマーの総重量に対して、半結晶性ポリプロピレン樹脂成分が1〜99重量%の量で存在し、エラストマー成分が1〜99重量%の量で存在し、好ましくは半結晶性ポリプロピレン樹脂成分が20〜95重量%の量で存在し、エラストマー成分が5〜80重量%の量で存在する、請求項1に記載のブレンド。
- 前記半結晶性ポリプロピレン樹脂成分が、1種以上のプロピレンのホモポリマー、少なくとも50重量%のプロピレンと少なくとも1種の他のC2〜C20α−オレフィンとのコポリマー、またはこれらの混合物を含み、ブレンド中に存在するポリマーの総重量に対し30〜90重量%の量で存在する、請求項1または2に記載のブレンド。
- 前記半結晶性ポリプロピレン樹脂成分が、DSCで測定して−10℃〜5℃の少なくとも1つのガラス転移温度を有する、請求項1から3のいずれかに記載のブレンド。
- 前記プロピレンベースのエラストマー成分が、下記物性
a)フーリエ変換赤外分光法(FTIR)で測定して998cm-1、974cm-1、および733cm-1での複数の同定用バンド位置;
b)示差走査熱量測定法(DSC)で測定して−15℃〜−35℃の1以上のガラス転移温度(Tg);
c)通常0.858〜0.890g/cm3の範囲にわたる密度;
d)3〜34%である全体の結晶化度、
e)50,000〜400,000の重量平均分子量(Mw)
の少なくとも1つを有する、請求項1から4のいずれかに記載のブレンド。 - 前記プロピレンベースのエラストマー成分が、プロピレン含有量が少なくとも40重量%のプロピレン/α−オレフィンコポリマーまたはターポリマーである、請求項1から5のいずれかに記載のブレンド。
- 前記プロピレンベースのエラストマー成分が、ブレンド中のポリマーの総重量の約16重量%〜38重量%の量で存在する、請求項1から6のいずれかに記載のブレンド。
- 前記スチレンベースのエラストマー成分が、DSCで測定して−40℃〜−60℃に少なくとも1つのガラス転移温度(Tg)を有する、請求項1から7のいずれかに記載のブレンド。
- 前記スチレンベースのエラストマー成分が、スチレン系成分およびオレフィン成分を含むブロックまたはランダムスチレンコポリマーの形態である、請求項1から8のいずれかに記載のブレンド。
- 前記スチレンベースのエラストマー成分が、スチレン−エチレン/ブチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン、スチレン−ブタジエン、スチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−ブチレン−スチレン、スチレン−ブチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、またはこれらのブレンドを含む、請求項9に記載のブレンド。
- 前記スチレンベースのエラストマー成分が、選択的に水素化されたものであり、ここでオレフィン成分の二重結合の少なくとも80%が水素化され、スチレン系成分の二重結合の約65%未満が水素化される、請求項9または10に記載のブレンド。
- a)ブレンド中のポリマーの総重量の約25重量%までの量で存在する高密度ポリエチレンまたは低密度ポリエチレン、
b)1種以上の熱安定剤、紫外線安定剤、難燃剤、無機充てん剤、プロセス油、導電性充てん剤、核剤、可塑剤、衝撃改質剤、着色剤、離型剤、潤滑剤、帯電防止剤、顔料またはこれらの組合せ
の少なくとも1種をさらに含む、請求項1から11のいずれかに記載のブレンド。 - 前記プロピレンベースのエラストマー成分が、ブレンド中に存在するポリマーの総重量の15重量%を超える量で存在し、前記スチレンベースのエラストマー成分が、ブレンド中に存在するポリマーの総重量の75重量%未満の量で存在する、請求項1から12のいずれかに記載のブレンド。
- a)機械式押出機またはミキサー内でブレンドの個々の成分を配合するステップ
b)ポリマー溶融物を形成するのに十分な温度に加熱するステップ
を含む、請求項1から13のいずれかに記載のブレンドの製造方法。 - 成形品または押出品の製造における請求項1から13のいずれかに記載のブレンドの使用。
- 請求項1から13のいずれかに記載のブレンドを含む成形品または押出品。
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