JP2009268206A - 交流電源装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの制御回路を用い特別な部品定数を管理することなく2つのインバータの出力電圧や出力電流を均等化させる交流電源装置。
【解決手段】第1直流電源Vinaの直流電圧を第1スイッチ手段Q1,Q2のオン/オフにより第1交流電圧を発生して負荷7の一端に出力するインバータ1c、第1直流電源の直流電圧又は第2直流電源Vinbの直流電圧を第2スイッチ手段Q3,Q4のオン/オフにより第1交流電圧に対して略180度の位相差を有する第2交流電圧を発生して負荷の他端に出力するインバータ1d、第1スイッチ手段のオンデューティを制御して第1交流電力を制御し、第1スイッチ手段のオン/オフに対して位相差を設けて第2スイッチ手段のオンデューティを制御して第2交流電力を制御する制御回路10a、インバータ1c,1dのそれぞれの出力電力の内の出力電圧と出力電流との少なくとも1つを均等化させるように位相差を制御する位相差制御手段15を有する。
【選択図】図5
【解決手段】第1直流電源Vinaの直流電圧を第1スイッチ手段Q1,Q2のオン/オフにより第1交流電圧を発生して負荷7の一端に出力するインバータ1c、第1直流電源の直流電圧又は第2直流電源Vinbの直流電圧を第2スイッチ手段Q3,Q4のオン/オフにより第1交流電圧に対して略180度の位相差を有する第2交流電圧を発生して負荷の他端に出力するインバータ1d、第1スイッチ手段のオンデューティを制御して第1交流電力を制御し、第1スイッチ手段のオン/オフに対して位相差を設けて第2スイッチ手段のオンデューティを制御して第2交流電力を制御する制御回路10a、インバータ1c,1dのそれぞれの出力電力の内の出力電圧と出力電流との少なくとも1つを均等化させるように位相差を制御する位相差制御手段15を有する。
【選択図】図5
Description
本発明は、直流電圧をトランスを介して交流電圧に変換し変換された交流電圧を負荷に供給する交流電源装置に関し、特に交流電圧を負荷としての放電灯に供給して放電灯を点灯させる技術に関する。
交流電源装置は、直流電圧をトランスを介して交流電圧に変換するもので、交流電圧により負荷を駆動することができる。この交流電源装置に負荷を接続した装置の一例としては、交流電圧により負荷としての冷陰極放電灯を点灯させる放電灯点灯装置が知られている。
冷陰極放電灯(CCEL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)は、一般的に、交流電源装置により、数10kHzの周波数で且つ数百V〜千数百Vの電圧が印加されることにより点灯する。また、外部電極蛍光灯(EEFL:External Electrode Fluorescent Lamp)と呼ばれる蛍光管もある。外部電極蛍光灯と冷陰極放電灯とは電極の構造が相違し、それ以外の相違はほとんどなく、発光原理も冷陰極放電灯と同じである。このため、外部電極蛍光灯や冷陰極放電灯を点灯させるための交流電源装置は、原理的には同じである。このため、以下、冷陰極放電灯(放電灯と略称する。)を用いて説明する。
放電灯の長さが長くなるほど、点灯に必要な電圧が高くなり、トランスの出力電圧も高い電圧が必要になる。放電灯が長い場合には、図17に示すような交流電源装置が用いられる。図17は従来の交流電源装置の構成を示す一般的なインバータと制御回路の回路例である。この交流電源装置は、インバータ1e内のトランスT1とインバータ1f内のトランスT2とを制御回路100によりそれぞれ逆位相で動作することにより、各トランスT1,T2の出力電圧を半分にすることができる。
この交流電源装置を駆動するシーケンスにはさまざまな方法が考案され実用化されている。図18は図17に示す従来の交流電源装置の動作を示す各部のタイミングチャートであり、電流共振動作が可能なシーケンスを示している。
図17では、制御回路100によりハイサイドのスイッチQ1,Q3(Q5,Q7)のオンデューティを制御することにより出力電圧、出力電流、出力電力、入力電力等が制御される。ローサイドのスイッチQ2,Q4(Q6,Q8)は、共振動作のために回生電流の制御に用いられている。実際には制御する対象が出力電圧、出力電流、出力電力、入力電力等、用途や特性や仕様などに応じて様々に選択される。
ここでは、例えば、出力電流を制御するものとし、スイッチQ1〜Q8は例えばN型MOSFETとする。電流検出回路17は、トランスT1の2次側電流を検出し、制御回路100は電流検出回路17で検出された電流に基づいてスイッチQ1〜Q8のオン/オフを制御する。なお、検出される電流としては、負荷7に流れる電流を検出するのが良い。しかし、負荷7は高圧であり、電流検出が困難である。そのため、負荷7に流れる電流の近似値としてトランスT2の2次電流を検出しても良い。あるいはこれらの平均値などでも良い。
誤差増幅器106は、電流検出回路17で検出された電流に基づく電圧と基準電圧E2との誤差電圧を増幅し、誤差増幅出力をコンパレータ102とコンパレータ103の非反転入力端子に出力する。
三角波発生部104は、発生した三角波信号をコンパレータ102の反転入力端子に出力するとともに、反転レベルシフト回路105で三角波信号を反転しレベルシフトさせてコンパレータ103の反転入力端子に出力する。コンパレータ102は、三角波信号と誤差電圧増幅器106からの誤差電圧とを比較して第1パルス信号を生成する。コンパレータ103は、三角波信号を反転しレベルシフトされた三角波信号と誤差電圧増幅器106からの誤差電圧とを比較して第2パルス信号を生成する。
PWM信号生成器101は、コンパレータ102からの第1パルス信号に基づきスイッチQ1(Q7)の駆動信号とスイッチQ2(Q8)の駆動信号とを生成する。PWM信号生成器101は、コンパレータ103からの第2パルス信号に基づきスイッチQ3(Q5)の駆動信号とスイッチQ4(Q6)の駆動信号とを生成する。
図17では、1つの制御回路100がスイッチQ1〜Q8を制御するので、安価である。また、スイッチQ1〜Q8の駆動信号を生成するための誤差増幅器106が1つであるため、スイッチQ1,Q3(Q5,Q7)、スイッチQ2,Q4(Q6,Q8)の駆動信号は基本的にはそれぞれ同じオンデューティの信号になる。このため、スイッチQ1とスイッチQ3とのオンデューティをそれぞれ制御できない。即ち、インバータ1eのスイッチQ1〜Q4とインバータ1fのスイッチQ5〜Q8とには、180度位相が違うだけで同じオンデューティの制御信号が入力される。インバータ1e,1fに用いられているトランスT1,T2、リアクトルL1,L2、コンデンサC1〜C4等の部品のばらつきや寄生容量Ca,Cbのばらつきがない場合、インバータ出力V1とインバータ出力V2とは等しくなるはずである。なお、従来の技術として例えば、特許文献1がある。
特開平8−162280号公報
しかしながら、実際には部品や寄生容量等にばらつきがあるので、インバータ1eのインバータ出力V1とインバータ1fのインバータ出力V2とは等しくならない。部品や寄生容量等のばらつきが大きいほどインバータ出力V1とインバータ出力V2との違いも大きくなってしまう。
インバータ出力V1とインバータ出力V2とが違えば、当然それぞれのインバータの電力損失にも差が生じるため、使用されている部品の温度に差が生じ、部品温度の設計により多くのマージンを設定しなければならなくなる。このため、部品コスト、部品の放熱対策で不利が生じる。
また、2つのインバータ1e,1fの出力電流の差を抑えるために、部品定数の差が小さい部品を選別してインバータ基板に実装するなどの対策が必要であった。
本発明は、1つの制御回路を用い、負荷に所望の電力を供給しつつ、特別な部品定数を管理することなく、2つのインバータの出力電圧や出力電流を均等化させる交流電源装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1の発明は、第1スイッチ手段を有し第1直流電源の直流電圧を前記第1スイッチ手段のオン/オフにより第1交流電圧を発生して負荷の一端に出力する第1交流電力発生回路と、第2スイッチ手段を有し前記第1直流電源の直流電圧又は第2直流電源の直流電圧を前記第2スイッチ手段のオン/オフにより前記第1交流電圧に対して略180度の位相差を有する第2交流電圧を発生して前記負荷の他端に出力する第2交流電力発生回路と、前記第1スイッチ手段のオンデューティを制御して第1交流電力を制御し、前記第1スイッチ手段のオン/オフに対して位相差を設けて前記第2スイッチ手段のオンデューティを制御して第2交流電力を制御する制御回路と、前記第1交流電力発生回路と前記第2交流電力発生回路とのそれぞれの出力電力の内の出力電圧と出力電流との少なくとも1つを均等化させるように前記位相差を制御する位相差制御手段とを有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の交流電源装置において、前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電圧を検出する第1電圧検出回路と、前記負荷の他端に出力される第2交流電圧を検出する第2電圧検出回路と、前記第1電圧検出回路からの前記第1交流電圧と前記第2電圧検出回路からの前記第2交流電圧との電圧差を検出する電圧差検出回路と、前記電圧差検出回路からの電圧差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路とを有し、前記制御回路は、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記位相差を制御することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1記載の交流電源装置において、前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電圧を検出する第1電圧検出回路と、前記負荷の他端に出力される第2交流電圧を検出する第2電圧検出回路と、前記第1電圧検出回路からの前記第1交流電圧と前記第2電圧検出回路からの前記第2交流電圧との電圧差を検出する電圧差検出回路と、前記電圧差検出回路からの電圧差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路と、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第1駆動信号を遅延させて前記第1スイッチ手段に供給する第1遅延回路と、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第2駆動信号を遅延させて前記第2スイッチ手段に供給する第2遅延回路とを有することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1記載の交流電源装置において、前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電流を検出する第1電流検出回路と、前記負荷の他端に出力される第2交流電流を検出する第2電流検出回路と、前記第1電流検出回路からの前記第1交流電流と前記第2電流検出回路からの前記第2交流電流との電流差を検出する電流差検出回路と、前記電流差検出回路からの電流差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路とを有し、前記制御回路は、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記位相差を制御することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1記載の交流電源装置において、前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電流を検出する第1電流検出回路と、前記負荷の他端に出力される第2交流電流を検出する第2電流検出回路と、前記第1電流検出回路からの前記第1交流電流と前記第2電流検出回路からの前記第2交流電流との電流差を検出する電流差検出回路と、前記電流差検出回路からの電流差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路と、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第1駆動信号を遅延させて前記第1スイッチ手段に供給する第1遅延回路と、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第2駆動信号を遅延させて前記第2スイッチ手段に供給する第2遅延回路とを有することを特徴とする。
本発明によれば、制御回路が第1スイッチ手段のオンデューティを制御して第1交流電力を制御し、第2スイッチ手段のオンデューティを制御して第2交流電力を制御し、位相差制御手段が第1交流電力発生回路と第2交流電力発生回路とのそれぞれの出力電力の内の出力電圧と出力電流との少なくとも1つを均等化させるように位相差を制御する。即ち、スイッチのオンデューティを制御することにより負荷への出力電力が制御でき、2つのインバータ出力電圧又は出力電流に差が生じた場合には、位相差を制御することにより電圧差又は電流差を小さくすることができる。従って、1つの制御回路を用い、特別な部品定数を管理することなく、2つのインバータの出力電圧や出力電流を均等化させる交流電源装置を提供できる。
以下、本発明の交流電源装置の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明の交流電源装置の原理を説明する。図17の様に、制御回路が1つである場合、図18のシーケンスから明らかなように、2つのインバータのそれぞれの駆動信号のオンデューティをそれぞれ制御することはできない。このため、2つのインバータは同じオンデューティの駆動信号で駆動されるため、何らかの原因で2つのインバータに電圧差又は電流差が生じてもこれを小さくできない。以下では、位相を制御することで、2つのインバータの出力電圧差又は電流差を小さくできる方法を説明する。これ以降に電圧差を小さくする方法について述べるが、電流差を小さくすることも同様である。
2つのインバータの駆動信号の位相差は、一般的に180度に設定する。この位相差をわずかにずらすことにより、同じ部品定数、同じオンデューティの駆動信号であっても、図2に示すように、2つのインバータ出力電圧V1,V2の電圧を変化させることができる。以下、この原理を説明する。
図3(a)は位相差が180度のときの各インバータの波形である。即ち、インバータIN2の出力電圧V2がインバータIN1の出力電圧V1に対して位相がちょうど180度遅れている状態である。図3(b)は位相差が180度より大きい状態の各インバータの波形である(点線の波形は位相差180度である)。即ち、インバータIN2の出力電圧V2がインバータIN1の出力電圧V1に対して位相が180度より多く遅れている状態である。
図3(b)において、インバータIN1の出力電圧V1が最大になる時刻をAとする。時刻Aにおいて負荷電流は、図1中の矢印の方向に流れ、負荷両端にかかる電圧は(V1−V2)[V]である。負荷に流れる電流は((V1−V2)/R)[A]である。Rは負荷7の抵抗値である。トランスT1から見た負荷の両端電圧は図3(b)の矢印1の長さで表される。また、位相差がちょうど180度の場合は、負荷両端にかかる電圧は矢印2の長さで表されるので、矢印2より矢印1の方が短いことがわかる。即ち、負荷両端にかかる電圧は下がるため、流れる電流は減ろうとする。即ち、時刻AにおいてインバータIN1は最大電圧(矢印1)を出力する時刻、即ち、最大オンデューティであるにもかかわらず、負荷7に流れる電流は下がろうとする。インバータIN1からの出力電流は下がろうとするため、リアクトルL1やコンデンサC1に流れる電流Iaも下がる。リアクトルL1やコンデンサC1の電圧降下が小さくなるので、1次巻線P1にかかる電圧は上昇し、その結果、インバータIN1の出力電圧が上昇する。
同時に、トランスT2から考えた場合を図3(c)で考える。インバータIN1が最大電圧を出力する時刻Aにおける負荷両端にかかる電圧は矢印3の長さで表される。当然、矢印3の長さは矢印1と同じである。また、位相差が180度であった場合の負荷両端にかかる電圧は矢印4の長さで表されるので、矢印4の方が短いことがわかる。即ち、位相差が180度より大きい場合、インバータIN2からの出力電流は、時刻Aにおいては上がろうとする。このため、リアクトルL2やコンデンサC2に流れる電流Ibも上がる。リアクトルL2やコンデンサC2の電圧降下が大きくなるので、1次巻線P2にかかる電圧は低下し、その結果、インバータIN2の出力電圧が低下する。
即ち、位相差が180度からずれた場合、図2で示すように、一方のインバータ出力電圧が上がり、他方のインバータ出力電圧が下がる現象が発生する。この現象を、図1の交流電源装置を用いて説明すると、インバータ1aの出力電圧に対するインバータ1bの出力電圧の位相差が180度より大きい場合、インバータ1aの出力電圧に対してインバータ1bの出力電圧が小さくなる。逆に、インバータ1aの出力電圧に対するインバータ1bの出力電圧の位相差が180度より小さい場合、インバータ1aの出力電圧に対してインバータ1bの出力電圧が大きくなる。
この現象は、図4に示すシミュレーションの結果によって確認できる。図4では、インバータ1aに対するインバータ1bの位相を+180度とし180度から±4度程度変化させて出力電圧の差を測定した。図4の縦軸は2つのインバータ1a,1bの出力電圧の差である。シミュレーション条件として、部品定数のばらつきはないものとし、負荷の消費電力も一定とした。図4において180度からの位相差がゼロのときインバータ出力電圧の差はゼロであるが、180度からの位相差の増大あるいは減少とともにインバータ出力電圧の差が大きくなることがわかる。即ち、位相差を180度固定ではなく180度から若干変化させる制御ができれば、オンデューティを変化させることなく、2つのインバータ1a,1bの出力電圧差を小さくすることができることがわかる。
図5は本発明の実施例1の交流電源装置の具体的な回路図である。以下の実施例では、本発明の交流電源装置を放電灯点灯装置に適用した場合について説明する。この放電灯点灯装置は、本発明の交流電源装置に負荷としての放電灯が接続されて構成される。なお、この例では、負荷を放電灯としたが、負荷は放電灯でなくても良く、本発明の交流電源装置は、その他の負荷に適用しても良い。
図5において、インバータ1cとインバータ1dとが配置されている。インバータ1cは、直流電源Vinaの直流電圧をスイッチ素子Q1,Q2(第1スイッチ手段)をオン/オフさせることにより第1交流電圧を発生して放電灯7−1〜7−nの一端に出力する第1交流電力発生回路を有する。インバータ1dは、直流電源Vinbの直流電圧をスイッチ素子Q3,Q4(第2スイッチ手段)をオン/オフさせることにより第1交流電圧に対して略180度位相差を有する第2交流電圧を発生して放電灯7−1〜7−nの他端に出力する第2交流電力発生回路を有する。
第1交流電力発生回路において、直流電源Vinaの両端にはMOSFET等からなるスイッチQ1とMOSFET等からなるスイッチQ2との直列回路が接続されている。スイッチQ2のドレイン−ソース間にはコンデンサC1とリアクトルL1とトランスT1の1次巻線P1との直列回路が接続されている。トランスT1の2次巻線S1と電流検出回路17との直列回路の両端にはコンデンサC3が並列に接続され、トランスT1の2次巻線S1とコンデンサC3との接続点(非グランド電位側)には一端が共通に接続されたバラストコンデンサCa1〜Canが接続されている。バラストコンデンサCa1〜Canの他端は、放電灯7−1〜7−nの一端に接続されている。リアクトルL1とコンデンサC3とのフィルタを介して交流電圧をコンデンサC3に出力する。
第2交流電力発生回路において、直流電源Vinbの両端にはMOSFET等からなるスイッチQ3とMOSFET等からなるスイッチQ4との直列回路が接続されている。スイッチQ4のドレイン−ソース間にはコンデンサC2とリアクトルL2とトランスT2の1次巻線P2との直列回路が接続されている。トランスT2の2次巻線S2の両端にはコンデンサC4が並列に接続され、トランスT2の2次巻線S2とコンデンサC4との接続点(非グランド電位側)には一端が共通に接続されたバラストコンデンサCb1〜Cbnが接続されている。バラストコンデンサCb1〜Cbnの他端は、放電灯7−1〜7−nの他端に接続されている。リアクトルL2とコンデンサC4とのフィルタを介して交流電圧をコンデンサC4に出力する。
制御回路10aは、ゲート信号Q1g,Q2gによりスイッチQ1,Q2(第1アーム)を相補的にオン/オフさせるとともに、ゲート信号Q3g,Q4gによりスイッチQ1,Q2のオン/オフに対して略180度位相差を設けてスイッチQ3,Q4(第2アーム)を相補的にオン/オフさせ、図示しないが、図14に示す誤差増幅器106、反転レベルシフト回路105、コンパレータ102、コンパレータ103、PWM信号生成回路101、三角波発生器104を有している。
電流検出回路17は、負荷に流れる電流の近似値としてトランスT1の2次側電流を検出し、制御回路10aは電流検出回路17で検出された電流に基づいてスイッチQ1〜Q4のオンデューティを制御する。トランスT1の2次側電流は、放電灯に流れる電流にほぼ等しいため、結果としてスイッチQ1〜Q4のオンデューティによって放電灯への電力を制御する回路である。出力電圧検出回路11aは、2次巻線S1の一端に接続され、インバータ1cの出力電圧V1を検出する。出力電圧検出回路11bは、2次巻線S2の一端に接続され、インバータ1dの出力電圧V2を検出する。
出力電圧差検出回路13は、出力電圧検出回路11aからの出力電圧V1と、出力電圧検出回路11bからの出力電圧V2の電圧差を検出する。位相差制御量決定回路15は、出力電圧差検出回路13からの電圧差に基づいて位相差制御量を決定する。制御回路10aは、位相差制御量決定回路15からの位相差制御量に応じて2つのインバータ1c,1dの駆動信号の位相差を変化させる。出力電流は、スイッチQ1,Q3のオンデューティで制御される。
次に、出力電圧の位相差を変化させる一例を説明する。図17に示す従来の交流電源装置を用いた場合における図18のフローチャートでは、発生させる三角波信号の立ち上がり期間と立ち下がり期間が等しい。この立ち上がり時間と立ち下がり時間を変えることにより駆動信号の位相差を発生できる。
図6は図5に示す本発明の実施例1の交流電源装置により位相差を制御する方法を示す各部のタイミングチャートである。図6では、コンパレータ102の入力信号として、三角波信号の立ち上がり時間を立ち下がり時間よりも長くした例である。図6において、スイッチQ1の駆動信号の立ち上がり時刻t11からスイッチQ3の駆動信号の立ち上がり時刻t13までの時間をt1とし、スイッチQ3の駆動信号の立ち上がり時刻t13からスイッチQ1の駆動信号の立ち上がり時刻t15までの時間をt2とすると、t1<t2となっていることがわかる。位相差が180度であればt1=t2である。即ち、2つのインバータ1c,1dの駆動信号の位相差は180度ではなく、インバータ1dの位相がインバータ1cの位相よりも進んでいることがわかる。これとは逆に三角波信号の立ち上がり時間を、立ち下がり時間より短くするとt1>t2となり、インバータ1dの位相をインバータ1cの位相よりも遅らせることができる(図示せず)。
図7は図5に示す本発明の実施例1の交流電源装置内の制御回路の三角波発生部と三角波信号を示す図である。次に、図7を用いて、三角波信号の波形の制御による駆動信号の位相差の制御を説明する。
通常、図7(a)に示すように、制御回路10a内の三角波発生部14aは、電流源CC1と電流源CC2とスイッチS1とが直列に接続され、電流源CC1と電流源CC2との接続点とグランドとの間にコンデンサC5が接続されている。ここで、電流源CC2の電流は、電流源CC1の電流の2倍の値に設定しているものとする。そして、スイッチS1がオフ時に電流源CC1からの電流によりコンデンサC5を充電し、スイッチS1がオン時にコンデンサC5の電荷を電流源CC2とスイッチS1とを介して放電することにより、コンデンサC5の両端に発振した三角波信号が得られる。即ち、2つの電流源CC1,CC2を切り替えることにより、立ち上がり時間と立ち下り時間とが決定されるため、立ち上がり時間と立下り時間とが等しくなるように電流源が設計されている。
図7(b)に示す三角波発生部14bは、図7(a)の三角波発生部14aに対して、コンデンサC5と並列に抵抗R1を接続している。この場合、コンデンサC5への充電時間が長くなり、放電時間は短くなるため、三角波信号の立ち上がり時間が立ち下り時間よりも長くなる。
図7(c)に示す三角波発生部14cは、図7(a)の三角波発生部14aに対して、コンデンサC5の一端(グランドでない側)を抵抗R1を介して直流電源E1に接続している。この場合、コンデンサC5の放電時間が長くなり充電時間は短くなるため、三角波信号の立ち下がり時間が立ち上がり時間よりも長くなる。従って、2つのインバータ1c,1dの出力電圧V1,V2の電圧差に応じて、図7(a)の三角波発生部14a、図7(b)の三角波発生部14b、図7(c)の三角波発生部14cを切り替えれば、駆動信号の位相差を制御できることがわかる。
このように三角波信号の波形を制御することにより、図7(a)の三角波発生部14a、図7(b)の三角波発生部14b、図7(c)の三角波発生部14cの切り替え動作を実現できる。
この三角波信号の波形の制御は、図8に示す具体的な回路により実現される。図8は図5に示す本発明の実施例1の交流電源装置の出力電圧検出回路と出力電圧差検出回路と位相差制御量決定回路と制御回路の具体的な回路図である。
図8に示す出力電圧検出回路11aにおいて、図5の2次巻線S1の一端IN1OUTとグランドとの間にはコンデンサC6とコンデンサC7との直列回路が接続され、その接続点にはダイオードD1のアノードとダイオードD2のカソードが接続されている。ダイオードD1のカソードは抵抗R2aを介してコンパレータCOMP1の反転入力端子に接続され、この反転入力端子には抵抗R3aとコンデンサC8との並列回路が接続されている。
出力電圧検出回路11bにおいて、図5の2次巻線S2の一端IN2OUTとグランドとの間にはコンデンサC9とコンデンサC10との直列回路が接続され、その接続点にはダイオードD3のアノードとダイオードD4のカソードが接続されている。ダイオードD3のカソードは抵抗R2bを介してコンパレータCOMP1の非反転入力端子に接続され、この非反転入力端子には抵抗R3bとコンデンサC11との並列回路が接続されている。
出力電圧差検出回路13及び位相差制御量決定回路15において、電源VccはコンパレータCOMP1に電源を供給するとともに、電源Vccの正極には抵抗R4の一端と抵抗R6の一端とコンデンサC12の一端とトランジスタQ11のエミッタとが接続されている。コンパレータCOMP1の出力端子には抵抗R4の他端と抵抗R5の一端と抵抗R7の一端が接続され、抵抗R5の他端は抵抗R6の他端とコンデンサC12の他端とトランジスタQ11のベースとに接続されている。抵抗R7の他端はトランジスタQ12のベースに接続され、このベースには抵抗R8とコンデンサC13との並列回路が接続され、エミッタはグランドに接続されている。
トランジスタQ11のコレクタは、抵抗R9を介してコンデンサC5の一端及び電流源CC1と電流源CC2との接続点に接続されている。トランジスタQ12のコレクタは、抵抗R10を介してコンデンサC5の一端及び電流源CC1と電流源CC2との接続点に接続されている。制御回路10a内の三角波発生部104は、電流源CC1と電流源CC2とスイッチS1とが直列に接続され、電流源CC1と電流源CC2との接続点とグランドとの間にコンデンサC5が接続されている。
次に図8に示す交流電源装置の各回路の動作を説明する。まず、出力電圧検出回路11aにおいて、インバータ1cの出力電圧V1(2次巻線S1の一端の電圧)は、コンデンサC6とコンデンサC7との分割により検出される。検出された電圧は、ダイオードD1により半波整流され、コンデンサC8により平滑されてコンパレータCOMP1の反転入力端子に入力される。
同様に、出力電圧検出回路11bにおいて、インバータ1dの出力電圧V2(2次巻線S2の一端の電圧)は、コンデンサC9とコンデンサC10との分割により検出される。検出された電圧は、ダイオードD3により半波整流され、コンデンサC11により平滑されてコンパレータCOMP1の非反転入力端子に入力される。
次に、インバータ1cの出力電圧V1がインバータ1dの出力電圧V2よりも小さい場合には、コンパレータCOMP1はHレベルを出力するので、トランジスタQ12がオンし、トランジスタQ11がオフする。このため、コンデンサC5と抵抗R10とが並列に接続される。即ち、図7(b)の三角波発生部14bの状態になり、三角波信号の立ち上がり時間が立ち下り時間よりも長くなる。
この作用により出力電圧V1と出力電圧V2との出力電圧差がゼロになると、コンパレータCOMP1の2つの入力差もゼロとなる。
しかし、コンパレータCOMP1のゲインは大きいので、コンパレータCOMP1の出力は、一定のデューティで交互にHレベル、Lレベルを繰り返す状態になり、従って、トランジスタQ11,Q12も一定のデューティでオン/オフを繰り返すことになる。その結果、制御回路10aに接続されたコンデンサC5に流入、又はコンデンサC5から流出する電流の平均値が一定になり、位相差も一定に制御されることになる。
以上の動作は、トランジスタQ11,Q12をスイッチとして動作(D級動作)させた場合の説明であるが、トランジスタQ11,Q12のベースに接続されているコンデンサC12,C13の容量を大きくすれば、トランジスタQ11,Q12はアナログ動作(A級動作)も可能である。この場合、出力電圧差がゼロになると、トランジスタQ11,Q12のコレクタ−エミッタ電圧はそれぞれ一定の飽和電圧を持ったまま平衡状態になる。
その結果、制御回路10aに接続されたコンデンサC5に流入、又はコンデンサC5から流出する電流の平均値が一定になり、位相差も一定に制御されることになる。どちらの方法を使っても良い。
また、インバータ1cの出力電圧V1がインバータ1dの出力電圧V2よりも大きい場合には、コンパレータCOMP1はLレベルを出力するので、トランジスタQ11がオンし、トランジスタQ12がオフする。このため、コンデンサC5が抵抗R9を介して電源Vccに接続される。即ち、図7(c)の三角波発生部14cの状態になり、三角波信号の立ち下がり時間が立ち上がり時間よりも長くなる。
このように、2つのインバータ1c,1dの出力電圧V1,V2の電圧差に応じて、2つの駆動信号の180度からの位相差を制御することができる。
図9は本発明の実施例1の変形例のタイミングチャートである。回路図は同じく図5である。
図9に示す変形例では、コンパレータ102がスイッチQ1,Q4の駆動信号を生成し、コンパレータ103がスイッチQ2,Q3の駆動信号を生成する。スイッチQ1〜Q4のオンデューティは、等しく、このオンデューティで電力制御を行う。スイッチQ1とスイッチQ2との位相差、スイッチQ3とスイッチQ4の位相差がほぼ180度であるので、それぞれのインバータで容易に正弦波電圧を発生させることができる。
このように実施例1の交流電源装置によれば、制御回路10aがスイッチQ1〜Q4のオンデューティを制御して負荷への出力電力を制御し、かつ位相差制御量決定回路15がインバータ1cとインバータ1dとのそれぞれの出力電圧を均等化させるように位相差を制御する。即ち、スイッチQ1,Q3のオンデューティを制御することにより負荷7−1〜7−nへの出力電力が制御でき、2つのインバータ出力電圧に電圧差が生じた場合には、2つの駆動信号の位相差を制御することにより電圧差を小さくすることができる。従って、1つの制御回路10aを用い、特別な部品定数を管理することなく、2つのインバータ1c,1dの出力電圧や出力電流を均等化させる交流電源装置を提供できる。
図10は本発明の実施例2の交流電源装置の具体的な回路図である。図10に示す実施例2は、制御回路10bとスイッチQ1,Q2との間に遅延回路21a(第1遅延回路)を設け、制御回路10bとスイッチQ3,Q4との間に遅延回路21b(第2遅延回路)を設けている。
遅延回路21aは、位相差制御量決定回路15aからの位相差制御量に応じて、制御回路10bからの駆動信号Q1g,Q2gを遅延させてスイッチQ1,Q2に供給する。遅延回路21bは、位相差制御量決定回路15aからの位相差制御量に応じて、制御回路10bからの駆動信号Q3g,Q4gを遅延させてスイッチQ3,Q4に供給する。
なお、図10に示す交流電源装置のその他の構成は、図5に示す実施例1の交流電源装置の構成と同一である。
実施例2では、制御回路10bは、電流検出回路17で検出した電流に基づいてスイッチQ1〜Q4のオンデューティを制御し、出力電力を制御することができる。
また、出力電圧差検出回路13が2つのインバータ1c,1dの出力電圧差を検出し、位相差制御量決定回路15aは、出力電圧差検出回路13からの出力電圧差に応じて、インバータ1cとインバータ1dとのどちらのインバータの駆動信号をどの程度遅延させるかを示す位相差制御量を決定し、決定された位相差制御量に基づいて、遅延回路21a又は遅延回路21bのどちらかを動作させる。動作した遅延回路21a又は遅延回路21bは制御回路10bからの駆動信号の遅延を行う。
このように、遅延回路21a,21bにより2つの駆動信号の位相を制御することにより、2つのインバータ1c,1dの出力電圧差を小さくできる。
図11は本発明の実施例2の交流電源装置の遅延回路の具体的な回路図である。図11において、CLK(in)は制御回路10bからのパルス信号、Vcontは位相差制御量決定回路15aからの信号電圧(位相差制御量に応じてリニアに変化する直流電圧)である。
CLK端子には抵抗R11の一端と抵抗R12の一端とが接続され、抵抗R11の他端はコンパレータCOMP2の非反転入力端子とコンデンサC14の一端に接続されている。抵抗R12の他端は、トランジスタQ13のベースと抵抗R13の一端に接続され、エミッタはグランドに接続されている。トランジスタQ13のコレクタは抵抗R14を介してP型MOSFETQ14のゲートと抵抗R15の一端に接続されている。抵抗R15の他端はMOSFETQ14のソースとVcont端子に接続され、MOSFETQ14のドレインはコンパレータCOMP2の反転入力端子に接続されている。MOSFETQ14は、信号のオン/オフスイッチとして使用される。
Vcont端子には抵抗R16の一端が接続され、抵抗R16の他端は、オペアンプOPAMPの反転入力端子に接続され、オペアンプOPAMPの非反転入力端子には電圧Vdが接続され、オペアンプOPAMPの出力端子は抵抗R17の他端と抵抗R18の一端とに接続されている。抵抗R18の他端はコンパレータCOMP2の反転入力端子に接続されている。コンパレータCOMP2のCLK(OUT)は遅延回路の出力端子である。
図12は位相差制御量決定回路からの信号電圧Vcontと遅延回路内のオペアンプの出力Vcとの関係を示す図である。図13は遅延回路内のクロック信号と遅延信号とのタイミングチャートである。
図11乃至図13を参照しながら遅延回路の動作を説明する。まず、クロックパルスCLK(in)は、抵抗R11とコンデンサC14とで積分され、積分された信号は、コンパレータCOMP2の非反転入力端子に出力され、コンパレータCOMP2により反転入力端子の電圧Vbと比較され、遅延される。ここで、基準となる電圧Vbを可変することで遅延時間が調整される。
クロックパルスCLK(in)が入力されている期間では、トランジスタQ13とトランジスタQ14とがオンするので、電圧Vbは、図13に示すように、Vcont電圧となる。一方、クロックパルスCLK(in)が0Vとなると、トランジスタQ13とトランジスタQ14とがオフするので、電圧Vbは、図13に示すように、オペアンプOPAMPの出力電圧であるVc電圧となる。
Vc電圧は、Vcont電圧と基準電圧Vdとの差をオペアンプOPAMPが増幅した電圧であり、図12に示すように、Vcont電圧に対して反比例する特性となる。
遅延回路21aの遅延信号Delay-1と遅延回路21bの遅延信号Delay-2の遅延時間を生成する場合、クロックパルスCLK(in)のパルス幅と合わせる必要がある。図13に示すように、遅延信号のパルスの立ち上がり時の遅延時間は、Vcont電圧により調整できる。しかし、遅延信号のパルスの立下り時を決定するのにVb電圧がVcont電圧ではパルス幅が短くなる。
閾値Vcont−1,Vc−1は、同一電圧であるが、閾値Vcont−2は、閾値Vcont−1,Vc−1よりも高い電圧に設定されている。クロックパルスCLK(in)に対して、遅延信号Delay-1は同じパルス幅になるが、さらに遅延された遅延信号Delay-2の立下りを閾値Vcont−2のタイミングで行なうと、クロックパルスCLK(in)より短いパルス幅となる。このため、遅延信号Delay-2のパルス幅をクロックパルスCLK(in)と合わせるにはVb電圧、即ち、Vc電圧を下げる必要があり、図12に示すVcont電圧に反比例するVc特性としている。
図14は本発明の実施例3の交流電源装置の具体的な回路図である。図5に示す実施例1の交流電源装置は、出力電圧を検出して、出力電圧の電圧差によって位相を制御したが、図14に示す実施例3の交流電源装置は、出力電流を検出して、出力電流の電流差によって駆動信号の位相を制御することを特徴とする。
図14に示す実施例3の交流電源装置は、図5に示す実施例1の交流電源装置の構成に対して、出力電圧検出回路11a,11bを削除するとともに、以下の点が異なる。
電流検出回路17a(第1電流検出回路)は、トランスT1の2次巻線S1に直列に接続され、放電灯7−1〜7−nの一端に出力される第1交流電流を検出し、第1交流電流を制御回路10aと出力電流差検出回路14とに出力する。電流検出回路17b(第2電流検出回路)は、トランスT2の2次巻線S2に直列に接続され、放電灯7−1〜7−nの他端に出力される第2交流電流を検出し、第2交流電流を出力電流差検出回路14に出力する。
出力電流差検出回路14は、電流検出回路17aからの第1交流電流と電流検出回路17bからの第2交流電流との電流差を検出する。位相差制御量決定回路15は、出力電流差検出回路14からの電流差に基づいて位相差制御量を決定する。制御回路10aは、位相差制御量決定回路15からの位相差制御量に応じて2つの駆動信号の位相差を制御する。
図15は図14に示す本発明の実施例3の交流電源装置の出力電流検出回路と出力電流差検出回路と位相差制御量決定回路と制御回路の具体的な回路図である。
図15に示す実施例3の交流電源装置は、図8に示す実施例1の交流電源装置に対して、出力電流検出回路17a,17bの構成のみが異なるので、この部分の構成を説明する。
図15に示す出力電流検出回路17aは、図8に示す出力電圧検出回路11aに対して、IN1端子とグランドとの間に抵抗R19aが接続され、抵抗R19aの一端にダイオードD1のアノードとダイオードD2のカソードとが接続されている点が異なる。
この出力電流検出回路17aによれば、IN1端子から出力電流(第1交流電流)が抵抗R19aを介してグランドに流れるとともに、ダイオードD1、抵抗R2a、抵抗R3aを介してグランドに流れる。このため、出力電流に応じた電圧がコンパレータCOMP1の反転入力端子に印加される。
また、IN2端子から出力電流(第2交流電流)が抵抗R19bを介してグランドに流れるとともに、ダイオードD3、抵抗R2b、抵抗R3bを介してグランドに流れる。このため、出力電流に応じた電圧がコンパレータCOMP1の非反転入力端子に印加される。
図15に示す出力電流差検出回路14、位相差制御量決定回路15及び制御回路10aの動作は、図8に示すそれらと同一構成であるので、同様な動作が行なわれる。このため、駆動信号の電流差の位相を制御するこにより電流差を小さくすることができる。従って、1つの制御回路を用い、特別な部品定数を管理することなく、2つのインバータの出力電流を均等化させる交流電源装置を提供できる。
図16は本発明の実施例4の交流電源装置の具体的な回路図である。図16に示す実施例4は、制御回路10bとスイッチQ1,Q2との間に遅延回路21a(第1遅延回路)を設け、制御回路10bとスイッチQ1,Q2との間に遅延回路21b(第2遅延回路)を設けている。
遅延回路21aは、位相差制御量決定回路15aからの位相差制御量に応じて、制御回路10bからの駆動信号Q1g,Q2gを遅延させてスイッチQ1,Q2に供給する。遅延回路21bは、位相差制御量決定回路15aからの位相差制御量に応じて、制御回路10bからの駆動信号Q3g,Q4gを遅延させてスイッチQ3,Q4に供給する。
なお、図16に示す交流電源装置のその他の構成は、図14に示す実施例3の交流電源装置の構成と同一である。
実施例4では、実施例2の交流電源装置と実施例3の交流電源装置とを組み合わせたので、実施例2の交流電源装置の効果と実施例3の交流電源装置の効果とが得られる。
T1,T2 トランス
P1,P2 1次巻線
S1,S2 2次巻線
C1〜C14 コンデンサ
Ca1〜Can,Cb1〜Cbn バラストコンデンサ
D1〜D4 ダイオード
Q1〜Q8 スイッチ
L1,L2 リアクトル
Vina,Vinb 直流電源
Ca,Cb 寄生容量
CC1,CC2 電流源
R1,R2a,R2b,R3a,R3b,R4〜R18,R19a,R19b 抵抗
S1 スイッチ
COMP1,COMP2 コンパレータ
OPAMP オペアンプ
Q11,Q12,Q13 トランジスタ
1a〜1f インバータ
7−1〜7−n 負荷
10,10a,10b 制御回路
11a,11b 出力電圧検出回路
13 出力電圧差検出回路
14 出力電流差検出回路
15,15a 位相差制御量決定回路
17,17a,17b 電流検出回路
21a,12b 遅延回路
Q14 P型MOSFET
P1,P2 1次巻線
S1,S2 2次巻線
C1〜C14 コンデンサ
Ca1〜Can,Cb1〜Cbn バラストコンデンサ
D1〜D4 ダイオード
Q1〜Q8 スイッチ
L1,L2 リアクトル
Vina,Vinb 直流電源
Ca,Cb 寄生容量
CC1,CC2 電流源
R1,R2a,R2b,R3a,R3b,R4〜R18,R19a,R19b 抵抗
S1 スイッチ
COMP1,COMP2 コンパレータ
OPAMP オペアンプ
Q11,Q12,Q13 トランジスタ
1a〜1f インバータ
7−1〜7−n 負荷
10,10a,10b 制御回路
11a,11b 出力電圧検出回路
13 出力電圧差検出回路
14 出力電流差検出回路
15,15a 位相差制御量決定回路
17,17a,17b 電流検出回路
21a,12b 遅延回路
Q14 P型MOSFET
Claims (5)
- 第1スイッチ手段を有し第1直流電源の直流電圧を前記第1スイッチ手段のオン/オフにより第1交流電圧を発生して負荷の一端に出力する第1交流電力発生回路と、
第2スイッチ手段を有し前記第1直流電源の直流電圧又は第2直流電源の直流電圧を前記第2スイッチ手段のオン/オフにより前記第1交流電圧に対して略180度の位相差を有する第2交流電圧を発生して前記負荷の他端に出力する第2交流電力発生回路と、
前記第1スイッチ手段のオンデューティを制御して第1交流電力を制御し、前記第1スイッチ手段のオン/オフに対して位相差を設けて前記第2スイッチ手段のオンデューティを制御して第2交流電力を制御する制御回路と、
前記第1交流電力発生回路と前記第2交流電力発生回路とのそれぞれの出力電力の内の出力電圧と出力電流との少なくとも1つを均等化させるように前記位相差を制御する位相差制御手段と、
を有することを特徴とする交流電源装置。 - 前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電圧を検出する第1電圧検出回路と、
前記負荷の他端に出力される第2交流電圧を検出する第2電圧検出回路と、
前記第1電圧検出回路からの前記第1交流電圧と前記第2電圧検出回路からの前記第2交流電圧との電圧差を検出する電圧差検出回路と、
前記電圧差検出回路からの電圧差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路とを有し、
前記制御回路は、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記位相差を制御することを特徴とする請求項1記載の交流電源装置。 - 前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電圧を検出する第1電圧検出回路と、
前記負荷の他端に出力される第2交流電圧を検出する第2電圧検出回路と、
前記第1電圧検出回路からの前記第1交流電圧と前記第2電圧検出回路からの前記第2交流電圧との電圧差を検出する電圧差検出回路と、
前記電圧差検出回路からの電圧差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路と、
前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第1駆動信号を遅延させて前記第1スイッチ手段に供給する第1遅延回路と、
前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第2駆動信号を遅延させて前記第2スイッチ手段に供給する第2遅延回路と、
を有することを特徴とする請求項1記載の交流電源装置。 - 前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電流を検出する第1電流検出回路と、
前記負荷の他端に出力される第2交流電流を検出する第2電流検出回路と、
前記第1電流検出回路からの前記第1交流電流と前記第2電流検出回路からの前記第2交流電流との電流差を検出する電流差検出回路と、
前記電流差検出回路からの電流差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路とを有し、
前記制御回路は、前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記位相差を制御することを特徴とする請求項1記載の交流電源装置。 - 前記位相差制御手段は、前記負荷の一端に出力される第1交流電流を検出する第1電流検出回路と、
前記負荷の他端に出力される第2交流電流を検出する第2電流検出回路と、
前記第1電流検出回路からの前記第1交流電流と前記第2電流検出回路からの前記第2交流電流との電流差を検出する電流差検出回路と、
前記電流差検出回路からの電流差に基づいて位相差制御量を決定する位相差制御量決定回路と、
前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第1駆動信号を遅延させて前記第1スイッチ手段に供給する第1遅延回路と、
前記位相差制御量決定回路からの位相差制御量に応じて前記制御回路からの第2駆動信号を遅延させて前記第2スイッチ手段に供給する第2遅延回路と、
を有することを特徴とする請求項1記載の交流電源装置。
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