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JP2009266611A - 燃料電池システム - Google Patents

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JP2009266611A
JP2009266611A JP2008114752A JP2008114752A JP2009266611A JP 2009266611 A JP2009266611 A JP 2009266611A JP 2008114752 A JP2008114752 A JP 2008114752A JP 2008114752 A JP2008114752 A JP 2008114752A JP 2009266611 A JP2009266611 A JP 2009266611A
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fuel cell
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JP2008114752A
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Shunji Yoshikane
俊司 吉金
Kazunobu Shinoda
和伸 篠田
Keiji Suzumura
恵司 鈴村
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Toyota Motor Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】第1メンテナンス部品のメンテナンス作業の容易化を図りつつ、第1メンテナンス部品の過剰な低温化を抑制し、燃料電池システムの円滑な再起動に有利な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】筐体50は、改質器2を収容する主収容室51と、主収容室51から分離された隔室53と、主収容室51および隔室53を仕切ると共に隔壁53とをもつ。隔壁53は、主収容室51および隔室53を連通させるメンテナンス用開口75をもつ。第1メンテナンス部品28は、隔壁55のメンテナンス用開口75を介して、定期的、不定期的および故障時のうちの少なくとも一方においてメンテナンスされる。
【選択図】図2

Description

本発明はメンテナンス部品を有する燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、主収容室を有する筐体と、筐体の主収容室に配置された燃料電池と、筐体の主収容室に配置され定期的、不定期的または故障時においてメンテナンスされるメンテナンス部品とを備えている。
更に特許文献1には、筐体であるパッケージのうち正面脱着パネルの近傍に、定期的または不定期的にメンテナンスを必要とするメンテナンス部品が配置されている燃料電池装置が開示されている。
特開2006−140164号公報
上記した文献技術によれば、メンテナンス部品がパッケージのうち正面脱着パネルの近傍に配置されており、外気に近づいている。従って、メンテナンス部品のメンテナンス作業が容易となる利点が得られる。
しかしながらメンテナンス部品のメンテナンス作業が容易となる反面、寒冷地や冬季等では、燃料電池システムの運転が停止されているとき、メンテナンス部品が外気の温度の影響を受けて過剰に低温化され易いおそれがある。殊に、メンテナンス部品が外気の温度の影響で過剰に低温化されると、メンテナンス部品が凍結するおそれがある。凍結し易いメンテナンス部品としては水系のメンテナンス部品が挙げられる。この場合、燃料電池システムを再起動させるとき、円滑な再起動に影響を与え易い。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、第1メンテナンス部品のメンテナンス作業の容易化を図りつつ、第1メンテナンス部品の過剰な低温化を抑制し、燃料電池システムの円滑な再起動に有利な燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明に係る燃料電池システムは、(i)主収容室と、主収容室から分離された隔室と、前記主収容室および前記隔室を仕切ると共に主収容室および隔室を連通させるメンテナンス用開口をもつ隔壁とを有する筐体と、(ii)筐体の主収容室に配置され、アノード流体が供給されるアノードとカソード流体が供給されるカソードとをもち、アノード流体とカソード流体とで発電する燃料電池と、(iii)隔壁のメンテナンス用開口から出し入れされるように、または、隔壁のメンテナンス用開口からメンテナンスされるように、筐体の主収容室に収容され、定期的、不定期的および故障時のうちの少なくとも一方においてメンテナンスされる第1メンテナンス部品とを具備することを特徴とする。
筐体は、主収容室と、主収容室から分離された隔室と、主収容室および隔室を仕切る隔壁とを有する。隔壁は、主収容室および隔室を連通させるメンテナンス用開口をもつ。燃料電池は筐体の主収容室に配置されており、アノード流体が供給されるアノードと、カソード流体が供給されるカソードとをもつ。燃料電池はアノード流体とカソード流体とで発電する。第1メンテナンス部品は、定期的、不定期的および故障時のうちの少なくとも一方においてメンテナンスされる。第1メンテナンス部品は、一般的には、凍結する可能性がある水系のメンテナンス部品、あるいは、電気配線上等の理由で主収容室に配置される電気機器が例示される。
第1メンテナンス部品は、筐体のうち、燃料電池システムの運転停止時において低温になり易い隔室ではなく、燃料電池システムの運転停止時において隔室より低温になり難い主収容室に配置されている。よって第1メンテナンス部品の凍結等の過剰低温化が抑制される。従って、第1メンテナンス部品を用いて燃料電池システムを再起動させるのに有利である。
しかしながら、第1メンテナンス部品が主収容室に配置されていると、第1メンテナンス部品の凍結等の過剰低温化が抑制されるものの、第1メンテナンス部品をメンテナンスするとき、メンテナンス作業の容易性が低下するおそれがある。そこで本発明によれば、メンテナンス時において、第1メンテナンス部品を隔壁のメンテナンス用開口から主収容室に対して出し入れできるように、または、第1メンテナンス部品を隔室側に取り出さないにしても、隔壁のメンテナンス用開口からメンテナンスされるように、第1メンテナンス部品は筐体の主収容室に収容されている。
本発明に係る燃料電池システムによれば、好ましくは、次の形態が採用できる。 ・燃料原料を改質させてアノード流体を生成させる改質器が設けられていることが好ましい。改質器は筐体の主収容室に配置されていることが好ましい。改質させる燃料原料としては、気体用燃料でも液体用燃料でも良く、具体的には、都市ガス、LPG、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、ガソリン、バイオガス等が採用できる。
・好ましくは、隔壁に設けられているメンテナンス用開口のうちの少なくとも一部を開閉可能な開閉部材が設けられている。この場合、通常時(非メンテナンス時、燃料電池システムの運転時)には、開閉部材はメンテナンス用開口を閉じ、主収容室と隔室との連通性を低下させることが好ましい。この場合、主収容室の熱がメンテナンス用開口を介して隔室側に伝達されることが抑制され、隔室をできるだけ低温に維持させるのに有利である。この場合、放熱源として機能する燃料電池を収容する主収容室よりも、隔室を低温に維持し易い。これに対して、第1メンテナンス部品をメンテナンス用開口から主収容室に対して出し入れさせるときには、開閉部材は、隔壁から離脱されメンテナンス用開口の少なくとも一部を開放させることが好ましい。この場合、メンテナンス用開口の開口量が増加するため、第1メンテナンス部品をメンテナンス用開口から主収容室に対して出し入れさせ易い。好ましくは、開閉部材は、燃料電池のカソードに供給されるカソード流体を浄化させる塵埃低減部とすることができる。塵埃低減部としては、塵埃低減能力を有するフィルタ部が例示される。
・好ましくは、塵埃低減部で塵埃が低減されたカソード流体は、メンテナンス用開口を通過して燃料電池のカソードに供給される。一般的には、カソード流体は空気等の酸素含有ガスが好ましい。この場合、メンテナンス用開口は、主収容室に収容されているメンテナンス部品を隔室側に取り出すメンテナンス用の開口として機能すると共に、カソード流体を吸い込むためのカソード流体吸込開口としても機能することができる。
・好ましくは、筐体は、筐体に対して脱着および取着可能であり取着時に隔室を閉じる脱着パネルを備えている。脱着パネルは、通気性を有していても良いし、通気性を有せずとも良い。なお、脱着パネルを筐体から脱着して離脱させれば、隔室は開放される。
・定期的、不定期的および故障時のうちの少なくとも一方においてメンテナンスされる第2メンテナンス部品が隔室に配置されていることが好ましい。改質器が設けられている場合には、第2メンテナンス部品としては脱硫器が例示される。脱硫器は、改質器に供給される前の燃料原料に含まれている硫黄成分および/または硫黄化合物を低減させるものである。脱硫器が過剰な高温に長時間にわたり維持されると、満足する脱硫反応が得られないおそれがある。なお、隔室に収容される第2メンテナンス部品としては、凍結しにくい部品、あるいは、凍結しても特に支障がない部品が例示される。第1メンテナンス部品および第2メンテナンス部品は、特に明確に識別されるものではない。本発明によれば、メンテナンス部品のうち主収容室に収容されるものが第1メンテナンス部品とされる。メンテナンス部品のうち隔室に収容されるものが第2メンテナンス部品とされる。
・スタックを冷却させるスタック冷却液に含まれている不純物を低減して純水化させてスタック冷却液の電気絶縁性を高めるための処理を実施するイオン交換器が、第2メンテナンス部品として設けられていることが好ましい。このイオン交換器は、主収容室よりも低温に維持可能な隔室に配置されていることが好ましい。隔室には、放熱源となる燃料電池または改質器が収容されていないため、隔室は、改質部収容室よりも低温に維持され易いためである。このため、燃料電池システムの使用期間が長期にわたっても、イオン交換器に収容されているイオン交換樹脂等の水精製材の熱劣化が進行することが抑制される。この結果、イオン交換器に収容されているイオン交換樹脂の耐久性の向上、長寿命化を図るのに有利である。従って、スタック冷却液の電気絶縁性を長期にわたり維持させるのに有利となる。
・好ましくは、主収容室と隔室との間における伝熱を抑制するように、隔壁は断熱層を有する。この場合、放熱源となるスタックまたは改質器を収容する主収容室の熱が隔室に伝達されることが抑制される。隔壁は断熱層を有することが好ましい。断熱層としてはセラミックス材料の断熱層、空気断熱層、多孔質層等が挙げられる。
・好ましくは、改質器に供給される改質水(例えば凝縮水または水道水)を浄化させて純水化させる水精製器が設けられている。好ましくは、水精製器は主収容室に配置されつつ、主収容室内のうち、主収容室よりも低温に維持される隔室を区画する隔壁に接近させて配置されている。水精製器は、改質水を浄化させるイオン交換樹脂、活性炭等の水精製材を収容していることが好ましい。水精製器に残留している水は、純水または純水に近いものであり、一般的には、不凍液成分を含有していないため、外気が0℃付近の低温である場合には水精製器に凍結が発生するおそれがある。このため、燃料電池システムの運転停止時等において水精製器の凍結を抑えつつ、燃料電池システムの運転中において水精製器のイオン交換樹脂等の水精製材をできるだけ低温に維持して耐久性の向上および長寿命化を図ることが好ましい。そこで、放熱源となり得るスタックまたは改質器を収容する主収容室に水精製器を配置しつつも、水精製器を主収容室内のうち隔壁に接近させていることが好ましい。
以上説明したように本発明によれば、第1メンテナンス部品は、筐体のうち、燃料電池システムの運転停止時において低温になり易い隔室ではなく、燃料電池システムの運転停止時において隔室より低温になり難い主収容室に配置されている。従って、燃料電池システムの運転停止時において、第1メンテナンス部品の凍結等の過剰低温化が抑制される。従って、燃料電池システムの起動に与える影響が軽減される。
しかし第1メンテナンス部品が主収容室に配置されていると、第1メンテナンス部品をメンテナンスする作業が困難となり易い。
そこで本発明によれば、第1メンテナンス部品が筐体の主収容室に収容されているにもかかわらず、メンテナンス者は、第1メンテナンス部品を隔壁のメンテナンス用開口を介して主収容室から、隔室側に、更には外気側に取り出すことができる。そして第1メンテナンス部品をメンテナンスした後に、第1メンテナンス部品を隔壁のメンテナンス用開口を介して主収容室に挿入して戻すことができる。
あるいは、主収容室の第1メンテナンス部品をメンテナンス用開口から隔室側に取り出さないにしても、メンテナンス者は手や腕をメンテナンス用開口から隔室側から主収容室側に差し込み、主収容室の第1メンテナンス部品をメンテナンスすることができる。なおメンテナンス者は、メーカの作業者、燃料電池システムの施工後の修理者および点検者、ユーザ等を含む。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図面を参照して説明する。本実施形態は定置用の燃料電池システムに適用している。図面はあくまでも概念図であり、細部の寸法まで詳細な規定するものではない。図1は燃料電池システムの概念を模式的に示す。まず、燃料電池システムの概略構成を説明する。燃料電池システムは、燃料原料をアノードガスとして改質して燃料電池のアノードに供給する供給路1と、アノードガス供給部として機能できる改質器2と、燃料電池のスタック3とをもつ。供給路1には、上流から下流にかけて、燃料原料源4、供給弁5、脱硫器6、第1ポンプ7(燃料原料搬送源)、弁8、改質器2、第1凝縮器9、入口弁10、燃料電池のスタック3が繋がれている。
改質器2は、燃料原料を水蒸気改質させてアノードガスを生成させる改質部2aと、改質部2aを加熱させる燃焼部2cとで形成されている。供給路1のうち改質部2aの上流から分岐路11が燃焼部2cに向けて分岐されている。
燃料電池のスタック3は、アノードガスが供給されるアノードと、カソードガスが供給されるカソードと、アノードおよびカソードにて挟持された高分子型のイオン伝導膜(例えば炭化フッ素系または炭化水素系)とをもつ。燃料電池は、シートタイプの複数のセルを厚み方向に積層させる方式でも良いし、あるいは、チューブタイプのセルを組み付ける方式でも良い。
スタック3のカソードの入口にカソードガスを供給するカソードガス通路12が設けられている。カソードガス通路12にはカソードガスポンプ13(カソードガス搬送源)が設けられている。燃料電池のカソードの出口からカソードオフガスを排出させるカソードオフガス通路14が設けられている。カソードガス通路12において、スタック3は加湿器15を隣接させて配置されている。加湿器15は、スタック3のカソードに供給されるカソードガスを、スタック3のカソードに供給させる前に加湿させるものである。
図1に示すように、供給路1のうち入口弁10の上流からバイパス路16が延設されている。バイパス路16にはバイパス弁17が設けられている。スタック3のアノードの出口からアノードオフガス通路19が設けられている。アノードオフガス通路19は出口弁20と第2凝縮器21とを有する。第1凝縮器9から延設された第1排水路24は、第1排水弁23を介して水精製器28に繋がれている。第2凝縮器21から延設された第2排水路26は第2排水弁27を介して水精製器28に繋がれている。水精製器28で生成された水は、図略のポンプまたは重力により水タンク25に供給される。水タンク25から改質水通路40が改質部2aの入口2iに向けて延設されている。改質水通路40には、水精製器28、改質水ポンプ41、改質水バルブ42が設けられている。
起動時について説明する。起動時には、供給弁5が開放されていると共に弁8が閉鎖されている状態で、第1ポンプ7(搬送源)が回転駆動する。すると、燃料原料源4のガス状をなす燃料原料は、供給路1に流れ、脱硫器6で脱硫され、改質器2の燃焼部2cに供給される。
また燃焼空気用のポンプ33が回転駆動すると、燃焼空気が空気通路34から燃焼部2cに供給される。この結果、ガス状をなす燃料原料は、空気通路34からの空気により燃焼部2cにおいて燃焼される。燃焼部2cの燃焼により改質部2aが高温領域に次第に加熱される。このように改質部2aが高温領域に加熱されると、制御装置により、弁8が開放され、燃料原料源4の燃料原料が改質部2aに供給される。このとき制御装置により、改質水ポンプ41が回転駆動すると共に改質水バルブ42が開放する。このため水精製器28の水が改質部2aに供給される。この結果、改質部2aに供給された燃料原料は、改質水により水蒸気改質される。これにより水素を主要成分として含むアノードガス(水素20モル%以上)が生成する。このように改質器2で生成されたアノードガスは、第1凝縮器9で水分を低下させられる。
なお改質させる燃料原料は、気体用燃料でも液体用燃料でも良く、具体的には、都市ガス、LPG、灯油、メタノール、ジメチルエーテル、ガソリン、バイオガス等が採用できる。
起動当初では、アノードガスの組成が必ずしも安定していない。このため起動当初では、制御装置により、入口弁10、出口弁20は閉鎖されているが、バイパス弁17は開放されている。従って、起動当初では、アノードガスはスタック3のアノードに供給されず、バイパス路16およびバイパス弁17を介して第2凝縮器21に供給され、第2凝縮器21で水分を低減させた後、燃焼部2cに供給されて燃焼される。起動時から所定時間が経過し、アノードガスの組成が安定すると、入口弁10、出口弁20は開放され、アノードガスは入口弁10を介してスタック3のアノードに供給される。また、カソードガス通路12からカソードガスがスタック3のカソードに供給される。これによりアノードガスおよびカソードガスによりスタック3で発電反応が行われ、電気エネルギが発生する。発電反応後のアノードオフガスは、可燃性成分を有することがあるため、スタック3のアノードの出口から吐出され、出口弁20を介してアノードオフガス通路19から第2凝縮器21に流れ、第2凝縮器21で水分を凝縮させた後、燃焼部2cに供給されて燃焼され、再利用される。
ここで、第1凝縮器9、第2凝縮器21等の凝縮器には凝縮水が貯留される。第1排水弁23が開放されると、第1凝縮器9に溜まった凝縮水は、第1排水路24を介して水精製器28に供給される。第2排水弁27が開放されると、第2凝縮器21に溜まった凝縮水は、第2排水路26を介して水精製器28に供給される。水精製器28に溜まった凝縮水は、水精製器28で生成されて純水化される。ここで、改質水ポンプ41が回転駆動すると共に改質水バルブ42が開放すると、水精製器28の水が改質部2aに供給される。この結果、改質部2aに供給された燃料原料は、改質水により水蒸気改質される。水蒸気改質に使用される改質水は、純水度が高いことが好ましい。
上記したようにスタック3が発電運転するとき、スタック3は昇温する。スタック3が過剰に高温になると、スタック3の発電性能が低下する。そこで燃料電池システムの運転中においてスタック3にスタック冷却液を流してスタック3を冷却させるスタック冷却通路45が設けられている。スタック冷却通路45にはイオン交換器46が設けられている。イオン交換器46は、スタック冷却液を純水化させ、スタック冷却液の電気絶縁性を高める。なお、スタック冷却液の電気絶縁性が低下すると、スタック3から取り出される電気エネルギの取り出し効率が低下する。
さて図2は、燃料電池システムの垂直断面を模式的に示す。図3は、燃料電池システムの水平断面を模式的に示す。図4は、メンテナンス等のため、燃料電池システムの脱着パネル56を取り外した状態の端面図を模式的に示す。
本実施形態に係る燃料電池システムは、図2に示すように、筐体50と改質器2とスタック3と脱硫器6とをもつ。筐体50は底部50b、上部50u、側面部50tをもつ。筐体50は、大容積の主収容室51と、主収容室51よりも低温に維持され且つ主収容室51よりも小容積の隔室53と、主収容室51および隔室53を仕切る隔壁55とを有する。隔室53は第2メンテナンス部品を収容するメンテナンス室として機能するものであり、主収容室51の側方に位置している。筐体50を形成する壁は、仕切壁として機能するものであり、金属製の壁体50fと、壁体50fの内面に設けられた断熱材料で形成された断熱層50sとを備えている。断熱層50sは断熱および防音作用を奏する。なお、筐体50は四角箱形状をなしているが、これに限定されるものではない。
ここで、筐体50は、筐体50の長手方向が家屋等の建築物の壁に沿うように設置される。筐体50の背面が建築物の壁側となる。筐体50の背面と建築物の壁との間隔は狭い。建築物の壁と建築物の敷地境界との間隔は、狭いことがある。
図2に示すように、隔室53は筐体50のうち、スタック3と共に放熱源となり得る改質器2からの熱影響を回避するため、改質器2およびスタック3から遠ざかるように、改質器2に対して反対側の端側に設けられている。筐体50の鉛直方向に沿って延設された中心線をP1とすると、隔室53および改質器2は、互いに中心線P1を挟む位置に設けられている。
隔壁55は、金属(例えば炭素鋼、合金鋼、アルミニウム合金)製の金属板55fと、金属板55fの内面(改質器収容室51側)に設けられた断熱材料で形成された断熱層55sとを備えている。断熱層55sは断熱および防音作用を奏する。従って放熱源を収容する主収容室51の熱は隔室53に伝達されにくいため、隔室53の昇温を抑制するのに貢献できる。なお、隔壁55は空気断熱層55xを備えている構造でも良い。
本実施形態によれば、図2に示すように、隔壁55は、主収容室51と隔室53とを連通させる切抜状をなす開口75をもつ。開口75は、メンテナンス用開口として機能するものであり、鉛直線の方向に沿って延設されている。開口75は、四角形状であり、主収容室51と隔室53とを連通させている。開口75は、第2メンテナンス部品としての水精製器28を出し入れできる程度の開口面積を有する。開口75は、図4に示すように上辺75u、下辺75dおよび側辺75sを有する。図5に示すように、開口75の周囲には、軟質樹脂またはゴム等のシール材料を基材とするシール部材76が設けられている。
図2に示すように、筐体50のうち隔室53側には、金属製の脱着パネル56がボルト等の取付具56xにより取着されている。取付具56xを外せば、脱着パネル56は筐体50から外方(矢印M1方向)に離脱される。脱着パネル56は通気性を有しており、筐体50に対して離脱および取着可能であり、隔室53を閉じる。
脱着パネル56は、カソードガスとして機能する外気(筐体50の外方の空気)を導入する外気導入口57を形成するグリル58を有する。図3に示すように、脱着パネル56は、横断面でコの字形状をなしており、第1壁部56fと、第1壁部56fに対して交差する向きに設けられた第2壁部56sとを有する。脱着パネル56を筐体50から取り外せば、筐体50の隔室53は複数の方向に露出するため、隔室53内のメンテナンス部品に対するメンテナンス作業性が向上する。
脱着パネル56を筐体50から矢印M1方向に取り外せば、多数の第2メンテナンス部品が収容されている隔室53が複数方向に開放される。故に、隔室53に収容されている第2メンテナンス部品のメンテナンス作業が良好となる。なお脱着パネル56は筐体50の正面に位置していても良いし、側面に位置していても良い。脱着パネル56は、断熱層を有しないが、有していても良い。
図2に示すように、スタック3および加湿器15は、筐体50の主収容室51のうち上部側に配置されており、主収容室51の高さ方向の中間位置hmよりも上側に配置されており、筐体50の上部50uに接近している。加湿器15は、主収容室51のうち改質器2から遠ざかるように、スタック3よりも隔壁55側に配置されている。
筐体50の隔室53には、塵埃低減部として機能する空気フィルタ部66が隔壁55と対面するように設けられている。空気フィルタ部66は、脱着パネル56の内面56iに溶接または図略の取付具により固定されている。空気フィルタ部66は、スタック3のカソードに供給されるカソードガスとして外気に含まれている塵埃を低減するフィルタ機能を有する。
図2に示すように、燃料電池システムの運転時等の通常時には、空気フィルタ部66の外箱として機能するケース66tは、ケース66tの裏面に保持されている裏面板66wと共に、隔壁55の開口75を閉じている。従って、空気フィルタ部66は、開口75を開閉可能に閉じる開閉部材または蓋部材として機能できる。この場合、空気フィルタ部66の裏面板66w(空気フィルタ部66の一部)は、隔壁55のシール部材76に圧接してシールされる。この状態では、筐体50の外方の外気をカソードガスとしてダクト77側に導入できるように、空気フィルタ部66の内部は、開口75に連通している。従って、空気フィルタ部66が図2に示すように筐体50内に取り付けられている状態では、脱着パネル56の外気導入口57、空気フィルタ部66の内部、開口75、ダクト77は、外気をダクト77側に吸入できるように連通している。従って、開口75は、主収容室51に収容されているメンテナンス部品を隔室53側に取り出すメンテナンス用の開口として機能すると共に、カソードガスおよび燃焼用空気を吸い込むための吸込開口としても機能することができる。
図2に示すように、外気をカソードガスとしてスタック3のカソードに供給することができる空気通路34を形成する中空筒形状をなすダクト77が設けられている。空気通路34は、カソードガス通路の一部を形成している。ダクト77は、空気フィルタ部66の出口側である裏面66r側と電気機器ボックス68(インバータボックス)の部位68pとを連通させている。電気機器ボックス68は、空気が通過できる通路となり得るボックス室68aと、ボックス室68aに配置されている放熱源となり得る電気機器68cとを有する。電気機器68cは、燃料電池の発電電力を変換させるインバータと、電源に電気的に接続されている電源基板と、その他の電気部品とを有する。空気通路34の通路34pは、電気機器ボックス68の出口68mと燃焼部2cとを繋ぐ。
従って、空気ポンプ33(燃焼用空気の搬送源)が回転駆動すると、外気は、脱着パネル56の外気導入口57、空気フィルタ部66、開口75、ダクト77、電気機器ボックス68の内部、空気通路34を介して改質器2の燃焼部2cに供給され、燃焼部2cにおいて燃焼に使用される。この場合、電気機器ボックス68の内部の放熱する電気機器68cが空気により冷却され、電気機器68cの過熱が抑制されるため、電気機器68cの耐久性の向上、長寿命化に貢献できる。更に、改質器2の燃焼部2cに供給する空気を電気機器ボックス68の電気機器68cからの放熱により予熱できるため、燃焼部2cにおける燃焼効率を高めるのに有利である。
ダクト77のうち電気機器ボックス68の上流の部位77kからカソードガス通路12が分岐されている。カソードガス通路12は、カソードガスポンプ13(カソードガス搬送源)を介して加湿器15のカソードガスの入口15iに連通している。従ってカソードガスポンプ13(カソードガス搬送源)が回転駆動すると、ダクト77内の空気はカソードガス通路12を介して加湿器15の入口15iから供給され、加湿器15で加湿された後にスタック3のカソードに供給され、発電反応に使用される。
図2に示すように、改質器2は、筐体50の主収容室51に配置されており、殊に、筐体50のうち長手方向(図2に示す矢印L方向,水平方向)において、主収容室51のうち隔室53から遠ざかる位置に配置されている。すなわち、改質器2は、筐体50の主収容室51のうち中心線P1よりも隔室53から遠ざかる側に配置されている。殊に、改質器2は、主収容室51のうち隔室53から遠ざかる位置に配置されている。その理由としては、高温となる燃焼部2cを有する改質器2からの放熱が隔室53を昇温させることを抑制するためである。従って隔室53の室空間は、主収容室51よりも低温に維持される。なお、燃焼部2cは改質部2aの上部に配置されているが、これに限らず、改質部2aの下部に配置されていても良い。ここで、筐体50の長手方向とは、筐体50のうち最も長い寸法が延びている方向を意味する。
第2メンテナンス部品として機能する脱硫器6(図3参照)は、空気フィルタ部66から離間して筐体50の隔室53に設けられている。換言すると、脱硫器6は、スタック3のカソードにカソードガスを供給するカソードガス流路には配置されていない。この結果、脱硫器6の外壁面がカソードガスに触れることが抑止されている。このため脱硫器6の外壁面がカソードガスを汚す原因となることが抑制され、カソードガスを清浄化させるのに有利である。
脱硫器6(図3参照)は、前述した記載から理解できるように、改質器2に供給される前の燃料原料を脱硫させるものである。脱硫器6は、器体と、器体の内部に収容されている脱硫部とを有する。脱硫部は、セラミックス等で形成された触媒担体と、触媒担体に担持されている脱硫触媒とを有する。脱硫部の温度が高温過ぎると、脱硫部の脱硫効率は低下するおそれがある。
本実施形態によれば、図2に示すように、脱硫器6は、主収容室51よりも外気により冷却され易く低温となり易い隔室53に設けられている。このため脱硫器6の冷却性および低温性が確保され、脱硫器6における脱硫効率が維持される。すなわち、メンテナンス部品である脱硫器6は、メンテナンス容易な隔室53に配置されており、放熱源となるスタック3および改質器2を収容する主収容室51から離間しているため、脱硫器6の冷却性能が確保され、脱硫器6の高温化が抑制される。このため脱硫器6における脱硫反応が長期にわたり良好に維持される。従って、燃料電池の発電反応が長期にわたり良好に維持される。
上記した脱硫器6は、カソードガス通路12となるダクト77の内部ではなく、外部に設けられている。ここで、前述したように脱硫器6の温度が高くなると、脱硫器6における脱硫効果が充分に得られないおそれがある。そこでダクト77の内部に脱硫器6を設置し、燃料電池のカソードに向けて流れるカソードガスで、脱硫器6を積極的に空冷させることも考えられる。しかしながらこの場合、空気フィルタ部66が設けられているといえども、脱硫器6の外壁面に付着していた塵埃等が、ダクト77内を流れる空気に混入するおそれがある。この場合、燃料電池のカソードに供給されるカソードガスを脱硫器6が汚す原因となり易い。この場合、脱硫器6に付着している塵埃等がカソードガスと共にスタック3のカソードに供給されてしまうおそれがある。そこで本実施形態によれば、前述したように脱硫器6がダクト77の内部ではなく、ダクト77の外部に設けられている。よって、スタック3に供給されるカソードガスと脱硫器6とが直接触れないようにされている。この結果、脱硫器6が、スタック3のカソードに供給される前のカソードガスを汚す原因となることが抑制される。故に、カソードガスの清浄度を維持するのに有利である。
更に本実施形態によれば、隔室53は筐体50の長手方向の端側に配置されており、脱着パネル56を筐体50から取り外せば、隔室53は開放されるため、隔室53はメンテナンス室となる。このため隔室53に配置されている脱硫器6等の各種の第2メンテナンス部品をメンテナンスし易い。更に開口75が開放されているため、メンテナンス者は、開口75を介して、隔室53または筐体50の外方から主収容室51の内部を視認することができる。
また図3に示すように筐体50の内部には、第2メンテナンス部品として機能するイオン交換器46が設けられている。イオン交換器46は、スタック3を冷却させるスタック冷却液に含まれている不純物を低減して純水化させてスタック冷却液の電気絶縁性を高めるための精製処理を実施する。イオン交換器46に収容されている水精製材としてのイオン交換樹脂は、高温環境下に長期間保持されると、熱劣化が進行するおそれがある。この点本実施形態によれば、メンテナンス室となる隔室53には、スタック冷却液精製用のイオン交換器46が配置されている。前述したようにスタック3、改質器2および電気機器ボックス68は放熱源となり得る。これに対して、隔室53には、放熱源となり得るスタック3、改質器2および電気機器ボックス68が収容されていない。更に、隔室53は脱着パネル56を介して外気に隣接されている。従って、隔室53は主収容室51よりも低温に維持される。このため、イオン交換器46に収容されているイオン交換樹脂(スタック冷却液精製材)が熱劣化が進行することが抑制される。この結果、イオン交換器46に収容されているイオン交換樹脂(スタック冷却液精製材)の耐久性の向上、長寿命化を図るのに有利である。
第2メンテナンス部品として機能するイオン交換器46は、前述したように、スタック3を冷却させるスタック冷却液に含まれている不純物を低減するものである。筐体50の外方の外気によって隔室53の内部が過剰に冷却されたとしても、イオン交換器46に残留しているスタック冷却液は不凍液成分(エチレングリコール、プロピレングルコール、グリセリンなどの有機系不凍液成分)を有するため、耐凍結性が確保されている。
さて本実施形態によれば、図3に示すように、筐体50のうち主収容室51の内部には、第1メンテナンス部品として機能する水精製器28が設けられている。水精製器28は、改質器2に供給される改質水を浄化させて純水化させるものであり、改質水を浄化させる水精製材としてのイオン交換樹脂を収容している。水精製器28に残留している水は、改質反応に使用される改質水となるため、純水または純水に近いものであり、不凍液成分を含有していないのが一般的である。このため、寒冷地や冬季等では、外気が過剰に低温である場合には、水精製器28に凍結が発生するおそれがある。このため、燃料電池システムの運転停止時等において水精製器28の凍結を抑えつつ、燃料電池システムの運転中において水精製器28のうち熱劣化が進行するおそれがあるイオン交換樹脂をできるだけ低温に維持し、水精製器28のイオン交換樹脂(水精製材)の耐久性の向上および長寿命化を図ることが好ましい。
そこで本実施形態によれば、放熱源となり得る改質器2、放熱源となり得るスタック3、放熱源となり得る電気機器ボックス68を収容する主収容室51に、水精製器28を配置している。但し、燃料電池システムの運転時において水精製器28が過剰に高温となることを抑制するため、高温を発生させる改質器2から水精製器28をなるべく遠ざけている。すなわち、水精製器28を主収容室51内に配置させつつも、隔壁55に接近させている。ここで接近の程度としては、図3に示すように、水精製器28の径(または幅)をD2とし、水精製器28と隔壁55との間の最短の間隔をL2とすると、L2はD2よりも小さく設定されていることが好ましい(L2<D2)。但し、燃料電池システムによっては、L2=D2、あるいは、L2>D2、あるいは、L2<(D2×2)、あるいは、L2<(D2×3)、あるいは、L2<(D2×4)とすることもできる。
図2に示すように、上記した水精製器28は、隔壁55の開口75に接近した位置に配置されている。従って、図5に示すように、脱着パネル56を筐体50から離脱させたメンテナンス時において、主収容室51に配置されている水精製器28を隔壁55の開口75から隔室53側、更には、外気側に取り出し易くされている。このため水精製器28のメンテナンス性が向上している。
図4に示すように、筐体50のうち隔室53内部には、第2メンテナンス部品として機能する第1リサーバタンク81および第2リサーバタンク82が並設されている。第1リサーバタンク81はスタック冷却液を貯留するものである。スタック冷却液は、前述したように不凍液成分を有するため、耐凍結性が高い。このため、第1リサーバタンク81は、外気の温度の影響を受け易いもののメンテナンス性が高い隔室53に配置されている。第2リサーバタンク82は、第1凝縮器9および第2凝縮器21等の凝縮器を流れる冷却用の冷媒を収容するものである。この冷媒は不凍液成分を有しており、耐凍結性が高い。このため第2リサーバタンク82は、外気の温度の影響を受け易いもののメンテナンス性が高い隔室53に配置されている。
以上説明したように本実施形態によれば、第1メンテナンス部品として機能する水精製器28は、筐体50のうち、燃料電池システムの運転停止時において低温になり易い隔室53ではなく、燃料電池システムの運転停止時において隔室53より低温になり難い主収容室51に配置されている。従って、燃料電池システムの運転停止時において、水精製器28の凍結等が抑制され、燃料電池システムの再起動に与える影響が軽減される。
しかし第1メンテナンス部品としての水精製器28が主収容室51に配置されていると、水精製器28をメンテナンスする作業が困難となり易い。そこで、水精製器28は筐体50の主収容室51に収容されているにもかかわらず、隔壁55の開口75を介して主収容室51内の水精製器28を主収容室51から隔室53側、更には外気側に取り出すことができる(図5参照)。さらに、水精製器28をメンテナンスした後に、隔壁55の開口75を介して水精製器28を主収容室51に戻すことも容易にできる。
また本実施形態によれば、空気フィルタ部66の取付ブラケット66k(取付部)は脱着パネル56に溶接または締結具等で固定されている。このため図5に示すように、メンテナンス時に脱着パネル56を筐体50から取り外せば、脱着パネル56と共に空気フィルタ部66も自動的に取り外され、開口75が自動的に開放される。
更に、メンテナンスが終了したら、脱着パネル56をボルト等の取付具56xにより筐体50に取着すれば、脱着パネル56と共に空気フィルタ部66が開口75を閉じるように筐体50内に取り付けられる。この場合、空気フィルタ部66の内部と開口75と外気とダクト77内とを連通させつつ、空気フィルタ部66のケース66tにより開口75が閉じられる。この結果、主収容室51と隔室53との連通性が低下し、主収容室51から隔室53に伝熱されにくくなる。すなわち、燃料電池システムの運転時において、改質器2やスタック3等といった放熱源を有する主収容室51内の暖かい空気が隔室53側に開口75を介して進入することが抑制される。従って、低温に維持させる必要がある脱硫器6およびイオン交換器46等を収容する隔室53をできるだけ低温に維持させるのに貢献できる。
(実施形態2)
図6は実施形態2を示す。本実施形態は前記した実施形態と基本的には同様の構成および作用効果を有する。本実施形態によれば、主収容室51の水精製器28をメンテナンス用開口75から隔室53側に取り出さないにしても、メンテナンス者は手や腕をメンテナンス用開口75から隔室53側から主収容室51に差し込み、主収容室51の水精製器28等の第1メンテナンス部品をメンテナンスすることができる。なおメンテナンス者は、メーカの作業者、燃料電池システムの施工後の修理者、ユーザを含む。
(実施形態3)
図7は実施形態3を示す。本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成および作用効果を有する。但し本実施形態によれば、空気フィルタ部66と枠状の裏面板66wとは別体とされている。図略の締結具より隔壁55のシール部材76に裏面板66wを圧接して取り付ける。その後、裏面板66wに設けられている図示しないシール部材に空気フィルタ部66の裏面66yを圧接させる。これにより空気フィルタ部66を隔壁55に取り付ける。裏面板66wを隔壁55から離脱させれば、メンテナンス部品の取り出しが容易となる。但し、裏面板66wを隔壁55から離脱させずとも、メンテナンス部品を取り出すことも可能となる。
(他の実施形態)
燃料電池システムは図1に示す配管に限定されるものではない。上記した実施形態1によれば、筐体50は四角箱形状とされているが、円筒形状としても良い。上記したポンプ7,33,13,41はファン、ブロア等の搬送源でも良い。上記した実施形態1によれば、第1メンテナンス部品は、改質水を精製させる水精製器28とされているが、これに限らず、リザーバタンク81,82、スタック冷却液精製用のイオン交換器46を開口75から出し入れできるように主収容室51の内部に配置することにより、第1メンテナンス部品としても良い。第1メンテナンス部品として電気機器としても良い。隔壁55は切抜状をなす単数の開口75をもつが、これに限らず、複数の開口75をもつタイプでも良い。複数の開口75を開閉部材でそれぞれ閉じることが好ましい。
シール部材76は隔壁55に設けられているが、これに限らず、空気フィルタ部66の裏面板66w(空気フィルタ部66の一部)に設けられていても良い。シール性が維持されるならば、シール部材76を廃止しても良い。隔壁55は、金属板55fと断熱層55sとを備えているが、これに限らず、金属板のみとしても良いし、断熱材料で形成された断熱板のみとしても良い。
上記した実施形態1によれば、開閉部材としての空気フィルタ部66は、隔壁55から離脱されてメンテナンス用開口75の全部を開放させるが、これに限らず、空気フィルタ部66および電気機器などの双方でメンテナンス用開口75の全部を閉鎖し、空気フィルタ部66を隔壁55から離脱させるとメンテナンス用開口75の一部を開放させる構造としても良い。この場合においても、メンテナンス用開口75を利用して第1メンテナンス部品をメンテナンスできる。
隔室53および改質器2は互いに中心線P1を挟む位置に設けられているが、これに限らず、改質器2は中心線P1付近に配置されていても良い。ダクト77は電気機器ボックス68を介して燃焼部2cに燃焼用空気を供給するが、これに限らず、ダクト77は電気機器ボックス68を介することなく燃焼部2cに燃焼用空気を供給することにしても良い。隔室53は筐体50の長手方向の端側に配置されているが、これに限らず、筐体50の幅方向の端側でも良い。
上記した実施形態1によれば、水精製器28で生成された水は水タンク25に供給され、その後、改質器2に供給されるが、これに限らず、水精製器28および水タンク25の位置の順序を入れ替えても良い。この場合、水タンク25で溜めた水は、水精製器28で精製され、その後、改質器2に供給される方式としても良い。
上記した実施形態1によれば、主収容室51に改質器2およびスタック3が配置されているが、これに限らず、改質器2に代えて、水素ガス等のアノードガスを貯蔵する貯蔵タンクが主収容室51に配置されている構造でも良い。貯蔵タンクは、水素ガス等のアノードガスをそのまま貯蔵する方式でも良いし、あるいは、水素吸蔵合金の形態として貯蔵する方式としても良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
[付記項1](i)主収容室と、前記主収容室から分離された隔室と、前記主収容室および前記隔室を仕切ると共に前記主収容室および前記隔室を連通させる開口をもつ隔壁とを有する筐体と、(ii)前記筐体の前記主収容室に配置され、アノード流体が供給されるアノードとカソード流体が供給されるカソードとをもち、前記アノード流体と前記カソード流体とで発電する燃料電池と、(iii)前記隔壁の前記開口のうちの少なくとも一部を開閉可能な開閉部材とを具備していることを特徴とする燃料電池システム。隔壁の開口を開閉部材で閉鎖することができる。従って隔壁の開口を全面閉鎖タイプとせずとも良く、隔壁を形成する材料を節約できる。隔壁は主収容室および隔室を仕切るため、隔室の昇温を抑制できる。開閉部材は、燃料電池のカソードに供給されるカソード流体を浄化させる塵埃低減部とすることができる。開閉部材を外せば開口が開放され、開口を介して、隔壁または筐体の外方から主収容室の内部を視認できる。
[付記項2]付記項1において、隔室を閉じる脱着パネルが筐体に脱着可能に設けられており、開閉部材は脱着パネルに保持されていることを特徴とする燃料電池システム。脱着パネルが筐体に取着されると、隔壁の開口のうちの少なくとも一部は開閉部材により閉鎖される。脱着パネルが筐体から取り外されると、開放部材は開放され、隔壁の開口は開放される。
本発明は例えば定置用、車両用、電気機器用、電子機器用、携帯用、可搬用の燃料電池システムに利用することができる。
燃料電池システムの概念を模式的に示すシステム図である。 筐体の内部の基本構成を模式的に示す縦断面図である。 筐体の内部の基本構成を模式的に示す横断面図である。 筐体の端面を模式的に示す端面図である。 脱着パネルを筐体から離脱させた状態を示す縦断面図である。 他の実施形態を示し、脱着パネルを筐体から離脱させた状態を示す縦断面図である。 他の実施形態を示し、脱着パネルを筐体から離脱させた状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1は供給路、2は改質器、2aは改質部、2cは燃焼部、3はスタック、4は燃料原料源、5は供給弁、6は脱硫器(第2メンテナンス部品)、9は第1凝縮器、10は入口弁、12はカソードガス通路、13はカソードガスポンプ、14はカソードオフガス通路、15は加湿器、17はバイパス弁、19はアノードオフガス通路、20は出口弁、21は第2凝縮器、25は水タンク、28は改質水用の水精製器(第1メンテナンス部品)、30はスタック冷却通路、31はイオン交換器、40は改質水通路、41は改質水ポンプ、45はスタック冷却通路、46はスタック冷却液精製用のイオン交換器、50は筐体、51は主収容室、53は隔室、55は隔壁、56は脱着パネル、57は外気導入口、58はグリル、66は空気フィルタ部(塵埃低減部,開閉部材)、67はダクト、68は電気機器ボックス、75は開口(メンテナンス用開口)、81,82はリザーバタンク(第2メンテナンス部品)を示す。

Claims (7)

  1. 主収容室と、前記主収容室から分離された隔室と、前記主収容室および前記隔室を仕切ると共に前記主収容室および前記隔室を連通させるメンテナンス用開口をもつ隔壁とを有する筐体と、
    前記筐体の前記主収容室に配置され、アノード流体が供給されるアノードとカソード流体が供給されるカソードとをもち、前記アノード流体と前記カソード流体とで発電する燃料電池と、
    前記隔壁の前記メンテナンス用開口から出し入れされるように、または、前記隔壁の前記メンテナンス用開口からメンテナンスされるように、前記筐体の前記主収容室に収容され、定期的、不定期的および故障時のうちの少なくとも一方においてメンテナンスされる第1メンテナンス部品とを具備することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1において、前記隔壁に設けられている前記メンテナンス用開口のうちの少なくとも一部を開閉可能な開閉部材が設けられており、
    前記第1メンテナンス部品がメンテナンスされるとき、前記開閉部材は、前記隔壁から離脱され前記メンテナンス用開口の少なくとも一部を開放させることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2において、前記開閉部材は、前記燃料電池の前記カソードに供給されるカソード流体に含まれる塵埃を低減する塵埃低減部であることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、前記筐体は、前記筐体に対して脱着可能な脱着パネルを備えており、前記脱着パネルは取着時に前記隔室を閉じることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1〜4のうちの一項において、定期的、不定期的および故障時のうちの少なくとも一方においてメンテナンスされる第2メンテナンス部品が前記隔室に配置されていることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項1〜5のうちの一項において、前記主収容室と前記隔室との間における伝熱を抑制するように、前記隔壁は断熱層を有することを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項1〜6のうちの一項において、燃料原料を改質させてアノード流体を生成させる改質器が前記筐体の前記主収容室に配置されていることを特徴とする燃料電池システム。
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