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JP2009259714A - 面状発熱体およびそれを備えた定着装置ならびに画像形成装置 - Google Patents

面状発熱体およびそれを備えた定着装置ならびに画像形成装置 Download PDF

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JP2009259714A
JP2009259714A JP2008109603A JP2008109603A JP2009259714A JP 2009259714 A JP2009259714 A JP 2009259714A JP 2008109603 A JP2008109603 A JP 2008109603A JP 2008109603 A JP2008109603 A JP 2008109603A JP 2009259714 A JP2009259714 A JP 2009259714A
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fixing
insulating layer
fixing device
planar heating
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Hiroyuki Kageyama
洋行 景山
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Abstract

【課題】 通電によって発熱する抵抗発熱体を有する面状発熱体において、抵抗発熱体が局所的に過度に発熱するのを防止することができる面状発熱体を提供する。また該面状発熱体を備えた定着装置を提供する。また該定着装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 面状発熱体は、通電によって発熱する抵抗発熱体が、全体として一定の形状の面を構成して発熱パターンを形成し、絶縁層の厚み方向一表面に形成されてなる。そして、抵抗発熱体は、絶縁層の長手方向と略直交する方向に延びて、それぞれ略平行な状態で絶縁層の一表面に形成される複数の線状部と、隣接する線状部の延在方向端部同士を、絶縁層の長手方向に延びて1本の線路となるように接続して絶縁層の一表面に形成される低体積抵抗部とを含んで構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通電によって発熱する抵抗発熱体を有する面状発熱体およびそれを備えた定着装置に関する。また、該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンター等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置として、熱ローラ定着方式の定着装置が多用されている。熱ローラ定着方式の定着装置は、互いに圧接されたローラ対(定着ローラおよび加圧ローラ)を備え、このローラ対の両方あるいはいずれか一方の内部に配置されたハロゲンランプ等からなる加熱手段によってローラ対を所定の温度(定着温度)に加熱した後、定着トナー像が形成された記録紙などの記録媒体をローラ対の圧接部(定着ニップ部)に給紙し、圧接部を通過させることで、熱と圧力によって記録紙にトナー像の定着を行うようになっている。
ところで、カラー画像形成装置に備えられる定着装置においては、定着ローラ表層にシリコンゴム等からなる弾性層を設けた弾性ローラを用いることが一般的である。定着ローラを弾性ローラとすることで、定着ローラ表面が、未定着トナー像の凸凹に対応して弾性変形し、トナー像面を覆い包むように接触するため、モノクロに比べてトナー量の多いカラーの未定着トナー像に対して良好に加熱定着を行うことが可能となる。また、定着ニップ部での弾性層の歪開放効果によって、モノクロに比べてオフセットしやすいカラートナーに対して離型性を向上することができる。さらに、定着ニップのニップ形状が上(定着ローラ側)に凸(所謂、逆ニップ形状)となることから、記録紙の剥離性能を向上させることができ、剥離爪等の剥離手段を用いずとも記録紙の剥離が可能となり(セルフストリッピング)、剥離手段に起因する画像欠陥を解消することができる。
ところで、このようなカラー画像形成装置に備えられる定着装置において、高速化に対応するには、定着ニップ部のニップ幅を広くする必要がある。ニップ幅を広くする方法としては、定着ローラの弾性層の層厚を厚くすることや、定着ローラ径を大きくするなどの方法がある。しかしながら、弾性層を具備した定着ローラでは、弾性層の熱伝導性が非常に低いので、定着ローラ内部に加熱手段がある場合、プロセス速度を高速化した場合に定着ローラ温度が追従しなくなる問題がある。一方、定着ローラ径を大きくした場合には、ウオームアップ時間が長くなったり、消費電力が増大するといった問題がある。
このような問題を解決するカラー画像形成装置に備えられる定着装置として、特許文献1には、定着ローラと加熱ローラとの間に定着ベルトを掛け渡し、定着ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとを圧接させた構成のベルト定着方式の定着装置が開示されている。このベルト定着方式の定着装置では、熱容量が小さい定着ベルトを加熱するため、ウオームアップ時間が短く、また定着ローラにハロゲンランプ等の熱源を内蔵する必要がないので、スポンジゴム等からなる低硬度の弾性層を厚く設けることができ、広いニップ幅を確保することができる。
さらに、特許文献2には、ベルト定着方式の定着装置において、加熱手段を面状発熱体とした面状発熱ベルト定着方式の定着装置が開示されている。この面状発熱ベルト定着方式の定着装置では、加熱手段の熱容量が小さくなると同時に、加熱手段としての面状発熱体が直接発熱することから、ハロゲンランプ等を用いて間接的に加熱ローラを加熱する方式に比べて熱応答速度も向上し、ウオームアップ時間の更なる短縮や更なる省エネ化が達成できる。
しかしながら、面状発熱体として抵抗発熱体を用いた定着方式では、基材として低熱容量部材を用いているために、伝熱される熱と放熱される熱とのバランスで表面温度が決まるため、発熱時にローラの両端部からの放熱量が多くなる。そのため、面状発熱体の両端部の温度は、中央部より低くなり、幅手方向全域にわたって均一な温度分布を得ることは困難である。そのため、このような定着装置を、複写機、プリンター等の画像形成装置に適用した場合、トナーの定着温度がばらつき、印字品位が低下してしまう。
このような問題点を解決する定着装置が特許文献3に開示されている。図9は、従来技術の定着装置が備える面状発熱体200の構成を示す図である。面状発熱体200は、全体として一定の面を構成する発熱線202からなる発熱パターン201を有している。この発熱パターン201は、定着ベルトの軸方向Xに対して所定の角度θだけ傾斜して配置された略平行な複数の線状部202aを含んで構成されて、絶縁層203表面に形成されている。そして、発熱線202の両端は、制御手段205を介して電源204に接続され、図示しない温度センサにより検出された温度に基づいて通電制御されるように構成されている。
このような面状発熱体200においては、複数の発熱パターン201を形成させることによって複数の発熱領域を得ることができる。複数の発熱領域に対して選択的に電源204から電圧を印加することによって、発熱領域相互の境界領域での温度分布を緩やかにすることが可能となり、定着ベルトを滑らかな温度分布の状態で所望温度に加熱することができる。
特開平10−307496号公報 特開2002−333788号公報 特開2006−215056号公報
面状発熱体200は、定着ベルトに接触して配置される基材の裏面に、絶縁層203が接触して固定配置されるが、発熱線202には、折れ曲がり部202bが存在する。このような折れ曲がり部202bを有する発熱線202に、電源204から電圧が印加されて高電流量の電流が通電すると、発熱線202の折れ曲がり部202bでは、その内側を電流が集中して流れることになる。そのため、折れ曲がり部202bが過度に発熱し、その部分の発熱線202または絶縁層203が基材から剥離する場合がある。そのため、剥離した発熱線202から発生する熱を発熱基材に伝熱することができず、定着ベルト表面の温度分布が均一となるように加熱することができなくなる。また、折れ曲がり部202bが過度に発熱して発熱線202が切断破壊されたり、絶縁層203から発火などが発生する可能性もある。
特に、発熱線202と絶縁層203との間、絶縁層203と基材との間の密着性が均一かつ十分ではない場合、あるいは、曲面に形成された基材に面状発熱体200を固着配置する場合には、折れ曲がり部202bには応力が過剰に集中することになり、過度の発熱によって発熱線202が剥離しやすくなる。
したがって、本発明の目的は、通電によって発熱する抵抗発熱体を有する面状発熱体において、抵抗発熱体が局所的に過度に発熱するのを防止することができる面状発熱体を提供することである。また、該面状発熱体を備えた定着装置を提供することである。また、該定着装置を備えた画像形成装置を提供することである。
本発明は、通電によって発熱する抵抗発熱体が、全体として一定の形状の面を構成して発熱パターンを形成し、絶縁層の厚み方向一表面に形成されてなる面状発熱体であって、
前記抵抗発熱体は、
前記絶縁層の長手方向と略直交する方向に延びて、それぞれ略平行な状態で前記絶縁層の一表面に形成される複数の線状部と、
隣接する前記線状部の延在方向端部同士を、前記絶縁層の長手方向に延びて1本の線路となるように接続して前記絶縁層の一表面に形成される、前記線状部を構成する材料よりも低い体積抵抗率の材料からなる低体積抵抗部とを含むことを特徴とする面状発熱体である。
また本発明は、前記発熱パターンが、前記絶縁層の長手方向に分割されて複数形成され、
前記複数の発熱パターンは、それぞれ区別された状態で通電可能となるように構成されることを特徴とする。
また本発明は、定着部材と加熱部材との間に張架された無端状定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記定着部材に対向する加圧部材とを備え、前記加熱部材が前記定着ベルトと接触して定着ベルトを加熱し、前記定着ベルトと前記加圧部材とで形成する定着ニップ部において、記録媒体上に担持されているトナー像を記録媒体上に加熱加圧して定着する定着装置であって、
前記加熱部材において前記定着ベルトと接触して定着ベルトを加熱する加熱部には、前記面状発熱体が、前記定着部材の長手方向に対応して延びて形成されることを特徴とする定着装置である。
また本発明は、前記加熱部材に形成される面状発熱体において、
前記複数の線状部の延在方向は、面状発熱体の長手方向に対して所定の角度で傾斜していることを特徴とする。
また本発明は、前記加熱部材に形成される面状発熱体において、
隣接する複数の線状部同士の間隔は、面状発熱体の長手方向両端部の所定領域内で、中央部から両端部側に向かうにつれて、小さくなるように設定されることを特徴とする。
また本発明は、前記加熱部材に形成される面状発熱体において、
前記低体積抵抗部を構成する材料は、亜鉛、金、銅、銀から選ばれることを特徴とする。
また本発明は、前記加熱部材の加熱部は、
高い熱伝導性を有する材料からなる基材の一方表面に面状発熱体が形成され、
前記定着ベルトと接触する側の面には、定着ベルトとの間の摩擦力が低減可能なコート層が形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記コート層は、フッ素を含有するPTFE樹脂とPFA樹脂との少なくともいずれか1つからなることを特徴とする。
また本発明は、前記定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、面状発熱体は、通電によって発熱する抵抗発熱体が、全体として一定の形状の面を構成して発熱パターンを形成し、絶縁層の厚み方向一表面に形成されてなる。そして、抵抗発熱体は、絶縁層の長手方向と略直交する方向に延びて、それぞれ略平行な状態で絶縁層の一表面に形成される複数の線状部と、隣接する線状部の延在方向端部同士を、絶縁層の長手方向に延びて1本の線路となるように接続して絶縁層の一表面に形成される低体積抵抗部とを含んで構成される。つまり、このような面状発熱体においては、低体積抵抗部が抵抗発熱体における折れ曲がり部分となる。
線状部では十分に発熱する一方、折れ曲がり部分となる低体積抵抗部が、線状部を構成する材料よりも低い体積抵抗率の材料によって形成されるので、折れ曲がり部分において局所的に電流が集中して流れるのを防止することができる。そのため、抵抗発熱体が局所的に過度に発熱するのを防止することができ、抵抗発熱体が絶縁層から剥離したり、切断破壊するのを防止することができる。
また本発明によれば、抵抗発熱体が形成する発熱パターンは、絶縁層の長手方向に分割されて複数形成される。そして、複数の発熱パターンは、それぞれ区別された状態で通電可能となるように構成されている。これによって、面状発熱体の長手方向における発熱量を、通電状態を切替えることによって調整することができ、面状発熱体の表面における温度分布が所望の温度分布となるように調整することができる。
また本発明によれば、定着ベルトと接触して定着ベルトを加熱する加熱部材の加熱部に、前記面状発熱体が形成された定着装置が実現できる。
また本発明によれば、加熱部材に形成される面状発熱体において、複数の線状部の延在方向は、面状発熱体の長手方向に対して所定の角度で傾斜している。そのため、低体積抵抗部が形成されている部分に対応した面状発熱体表面の温度が低くなるのを防止して、面状発熱体表面における温度分布が均一なものとなる。
また本発明によれば、加熱部材に形成される面状発熱体において、隣接する複数の線状部同士の間隔は、面状発熱体の長手方向両端部の所定領域内で、中央部から両端部側に向かうにつれて、小さくなるように設定される。これによって、所定領域内における電力密度を上げることができる。そのため、面状発熱体の所定領域に対応する両端部からの放熱損失を抑制して、面状発熱体の長手方向における温度分布の均一化が可能となる。したがって、記録媒体上のトナー像に対して均一な定着性を実現することができる。
また本発明によれば、加熱部材に形成される面状発熱体において、低体積抵抗部を構成する材料は、亜鉛、金、銅、銀から選ばれる。このような材料によって形成された低体積抵抗部は、抵抗発熱体において局所的に電流が集中して流れるのを防止することができる。
また本発明によれば、加熱部材の加熱部は、高い熱伝導性を有する材料からなる基材の一方表面に面状発熱体が形成され、定着ベルトと接触する側の面には、定着ベルトとの間の摩擦力が低減可能なコート層が形成される。これによって、加熱部材と定着ベルトとの間の摩擦力を低減することができ、定着ベルトが摩耗するのを防止して定着ベルトの高い耐久性を確保することができる。
また本発明によれば、フッ素を含有するPTFE樹脂とPFA樹脂との少なくともいずれか1つからなる材料によって、加熱部材と定着ベルトとの間の摩擦力が低減可能なコート層を実現することができる。
また本発明によれば、画像形成装置は、前記定着装置を備えることによって実現される。
図1は、本発明の第1実施形態である面状発熱体20の構成を示す図である。また、図2は、抵抗発熱体22において低体積抵抗部22bが形成される領域を示す図である。面状発熱体20は、抵抗発熱体22と絶縁層24とを含んで構成され、抵抗発熱体22に電圧が印加されて通電することによってジュール発熱する。絶縁層24は、アルミナなどのセラミックス材料や、ポリイミド樹脂などの耐熱性ポリマー材料などによって形成される層であり、抵抗発熱体22が形成される面状発熱体20の基層となる。
抵抗発熱体22は、全体として一定の形状の面を構成して発熱パターン21を形成して、絶縁層24の厚み方向一表面に形成されている。この抵抗発熱体22が形成する発熱パターン21が、面状発熱体20における発熱領域となる。発熱パターン21は、線状部22aと低体積抵抗部22bとを含んで構成される。
複数の線状部22aは、絶縁層24の長手方向(面状発熱体20の長手方向)と略直交する方向に延びて、それぞれ略平行な状態で絶縁層24の一表面に形成されている。また、線状部22aは、体積抵抗率が107.3×10−8Ωcm程度のニッケルクロムを主成分とした材料などからなる。
低体積抵抗部22bは、隣接する線状部22aの延在方向端部同士を、面状発熱体20の長手方向に延びて1本の線路となるように接続して、絶縁層24の一表面に形成されている。つまり、本発明の発熱パターン21を形成する抵抗発熱体22では、この低体積抵抗部22bが抵抗発熱体22における折れ曲がり部分となる。低体積抵抗部22bは、線状部22aを構成する材料の体積抵抗率に対して1/10以下の体積抵抗率を有する材料からなる。
低体積抵抗部22bを構成する材料としては、体積抵抗率が5.9×10−8Ωcm程度の亜鉛、体積抵抗率が2.05×10−8Ωcm程度の金、体積抵抗率が1.55×10−8Ωcm程度の銅、体積抵抗率が1.47×10−8Ωcm程度の銀などを挙げることができるが、その中でも体積抵抗率が小さく低コストである銀または銅が好ましい。
また、抵抗発熱体22が通電されると発熱するが、低体積抵抗部22bは低体積抵抗率の材料から形成されているので、その発熱量は、線状部22aと比較して小さい。そのため、低体積抵抗部22bの面積割合が大きすぎると、面状発熱体20表面の温度分布が不均一となる。したがって、抵抗発熱体22における、全線状部22aの面積に対する全低体積抵抗部22bの面積割合は、面状発熱体20表面の温度分布が均一になるように設定する。
ここで、抵抗発熱体22における折れ曲がり部分であり、低体積抵抗部22bが形成される領域は、抵抗発熱体22が屈曲する角部を含んでいればよく、図2(a)に示すような抵抗発熱体22における角部から屈曲して面状発熱体20の長手方向に延びる部分を含む領域、図2(b)に示すような抵抗発熱体22における角部から屈曲して面状発熱体20の長手方向に延びる一部を含む領域、図2(c)に示すような抵抗発熱体22における角部のみを含む領域である。
以上のような、線状部22aと低体積抵抗部22bとで構成された抵抗発熱体22は、その両端部が面状発熱体20の長手方向両端部に形成される給電端子部23に接続されている。そして、抵抗発熱体22は、給電端子部23に電源25からの電圧が印加されて通電することによって正の抵抗温度特性を有して発熱する。本実施の形態では、抵抗発熱体22は、給電端子部23にAC100Vの電圧が印加されることで、1000W程度の熱エネルギーが発生するようになっている。
抵抗発熱体において線状部と折れ曲がり部分とが、同一の体積抵抗率を有する材料から形成されている場合、抵抗発熱体が通電されると、折れ曲がり部分では、その内側を電流が集中して流れてしまう。そのため、折れ曲がり部分が過度に発熱して抵抗発熱体が剥離破壊される場合がある。
本発明においては、抵抗発熱体22における折れ曲がり部分には、前述したように、低体積抵抗部22bが形成されているので、折れ曲がり部分において局所的に電流が集中して流れるのを防止することができ、抵抗発熱体22が局所的に過度に発熱するのを防止することができる。そのため、抵抗発熱体22が絶縁層24から剥離したり、切断破壊するのを防止することができ、絶縁層24から発火などが発生するのを防止することができる。
また、複数の線状部22aの延在方向は、面状発熱体20の長手方向に対して所定の角度θだけ傾斜していることが好ましい。本発明の面状発熱体20では、抵抗発熱体22における折れ曲がり部分に低体積抵抗部22bが形成されているので、その低体積抵抗部22bが形成されている部分では発熱量が小さく、その部分に対応した面状発熱体20表面の温度が低くなる場合がある。
そこで、前述のように、線状部22aの延在方向が面状発熱体20の長手方向に対して傾斜するように線状部22aを形成することによって、発熱量が小さい部分および発熱しない部分の温度低下を補うことになるため、面状発熱体20から熱が伝達される定着ベルトの温度分布を均一にすることができる。
また、絶縁層24表面に形成される抵抗発熱体22において隣接する複数の線状部22a同士の間隔は、面状発熱体20の長手方向両端部の所定領域27内で、中央部から両端部側に向かうにつれて、小さくなるように設定されるのが好ましい。このとき、前記所定領域27内に形成される複数の線状部22a同士の間隔は、それぞれ1つずつ変化させてもよいし、同じでもよい。
ここで、後述する定着装置が備える定着ベルトを加熱する部材として面状発熱体20を使用した場合、定着ベルトの表面温度は、伝熱される熱と放熱される熱とのバランスで決まるため、定着ベルトの両端部からの放熱量が多くなる。そのため、面状発熱体20の両端部の温度は中央部よりも低くなり、長手方向全域にわたって均一な温度分布を得ることは困難である。
そこで、前述したように、通電によって発熱する抵抗発熱体22の線状部22a同士の間隔を、面状発熱体20の長手方向両端部の所定領域27内で、中央部から両端部側に向かうにつれて小さくなるように設定することによって、所定領域27内における電力密度を上げることができる。そのため、面状発熱体20の所定領域27に対応する両端部からの放熱損失を抑制して、面状発熱体20の長手方向における温度分布の均一化が可能となる。
なお、前記所定領域27の範囲は、たとえば、定着装置に通紙される記録紙の幅などを考慮して設定すればよい。具体的には、定着ベルトに対向して配置される面状発熱体20の前記所定領域27が、記録紙の通紙幅両端部よりも外側に配置されることがないように、前記所定領域27の範囲を設定する。これによって、定着装置に通紙される記録紙は、記録紙の通紙幅で発熱量が大きい状態の定着ベルトと接触することになる。そのため、記録紙は、幅手方向両端部での放熱損失が抑制された状態で両端部と中央部とで温度差がなく、通紙幅全領域にわたって温度分布の均一化が図られた状態で通紙される。
本実施の形態では、前記所定領域27の範囲は、面状発熱体20の長手方向両端部において最も外側に配置される2本の線状部22aを含んだ範囲に設定される。そして、所定領域27内の2本の線状部22a同士の間隔A1が6.4mmに設定され、その他の線状部22a同士の間隔B1が7.5mmに設定されている。
また、面状発熱体20においては、絶縁層24上に形成される抵抗発熱体22を覆うように、低摩擦係数の材料からなるコート層を形成してもよい。後述する定着装置が備える定着ベルトを加熱する部材として面状発熱体20を、定着ベルトと接触するように配置した場合、面状発熱体20の表面にコート層を設けることにより、面状発熱体20と定着ベルトとの間の摩擦力を低減することができ、定着ベルトが摩耗するのを防止して定着ベルトの高い耐久性を確保することができる。コート層を構成する材料としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂とPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)樹脂との少なくともいずれか1つの材料を挙げることができる。
なお、面状発熱体20における、線状部22aおよび低体積抵抗部22bを有する抵抗発熱体22を絶縁層24上に形成する方法は、この分野で常用される方法を適用することができ、たとえば、塗装、溶射、印刷、接着などの方法を挙げることができる。
図3は、本発明の第2実施形態である面状発熱体30の構成を示す図である。面状発熱体30は、前述した面状発熱体20が有する絶縁層24と同様に構成される絶縁層41を含み、その絶縁層41の厚み方向一表面に、発熱領域となる発熱パターンが形成されている。さらに、面状発熱体30は、複数の発熱パターンから構成されており、複数の分割された発熱領域を有する。本実施の形態では、面状発熱体30は、絶縁層41の長手方向に対して両端部の発熱領域と、中央部の発熱領域との2つに分割された発熱領域が形成されるように、絶縁層41の長手方向中央部に発熱パターン31、両端部にそれぞれ発熱パターン34,37が形成されている。
各発熱パターン31,34,37は、前述した面状発熱体20が有する発熱パターン21と同様に構成されており、発熱パターン31は線状部32aおよび低体積抵抗部32bを含む抵抗発熱体32を有し、発熱パターン34は線状部35aおよび低体積抵抗部35bを含む抵抗発熱体35を有し、発熱パターン37は線状部38aおよび低体積抵抗部38bを含む抵抗発熱体38を有する。
そして、面状発熱体30においては、面状発熱体30の長手方向中央部の発熱パターン31と、両端部の発熱パターン34,37とが、区別された状態で通電可能となるように、制御手段43によって通電制御される。
具体的には、発熱パターン31の抵抗発熱体32は、その両端部が面状発熱体20の長手方向両端部に形成される給電端子部33に接続されている。そして、抵抗発熱体32は、給電端子部33に制御手段43を介して電源42からの電圧が印加されて通電することによって発熱する。発熱パターン34の抵抗発熱体35と発熱パターン37の抵抗発熱体38とは、一端部同士が低体積抵抗部と同じ材料からなる接続部40によって電気的に接続され、各他端部が給電端子部33とは異なる端子である給電端子部39に接続されている。そして、抵抗発熱体35および抵抗発熱体38は、給電端子部39に制御手段を介して電源42からの電圧が印加されて通電することによって、抵抗発熱体32とは区別された状態で発熱する。
以上のように、面状発熱体30においては、面状発熱体30の長手方向における発熱量を、通電状態を切替えることによって調整することができ、面状発熱体30表面における温度分布が所望の温度分布となるように調整することができる。
たとえば、前述した面状発熱体20を定着ベルトを加熱する部材として使用した場合、異なる通紙サイズに対応して面状発熱体20の長手方向において所望の発熱量が得られるように発熱パターン21を形成する必要がある。この場合、抵抗発熱体22の幅や長さを調整して抵抗値を変化させて長手方向の発熱量を制御することができるが、抵抗発熱体22の幅を大きくすることには面状発熱体20自身の面積上の制約がある。また、線状部22aの長さを短くしすぎると低体積抵抗部22bの面積割合が大きくなりすぎて、面状発熱体20表面の温度分布が不均一となってしまう。
これに対して面状発熱体30においては、面状発熱体30の長手方向における発熱量を、通電状態を切替えることによって調整することができ、面状発熱体30表面における温度分布が所望の温度分布となるように調整することができる。そのため、面状発熱体30においては、小サイズの記録紙に形成されるトナー像を定着させる場合には、制御手段43は、面状発熱体30の長手方向中央部に形成される発熱パターン31にのみ通電するように、電源42によって給電端子部33に電圧を印加させる。また、大サイズの記録紙に形成されるトナー像を定着させる場合には、制御手段43は、全ての発熱パターン31,34,37に通電するように、通電制御する。このようにして、面状発熱体30では、異なるサイズの記録紙が通紙されても、面状発熱体30表面の温度分布が均一なものとなる。
また、面状発熱体30においても、前述した面状発熱体20と同様に、各発熱パターン31,34,37を構成する抵抗発熱体の線状部32a,35a,38aの延在方向は、面状発熱体30の長手方向に対して所定の角度θだけ傾斜していることが好ましく、これによって面状発熱体30表面における温度分布が均一なものとなる。
また、面状発熱体30においても、前述した面状発熱体20と同様に、面状発熱体30の長手方向両端部側に形成される発熱パターン34,37での線状部同士の間隔を、所定領域内で、内側から外側に向かうにつれて小さくなるように設定することによって、所定領域内における電力密度を上げることができる。そのため、面状発熱体30の所定領域に対応する発熱パターン34,37の端部からの放熱損失を抑制して、面状発熱体30の長手方向における温度分布の均一化が可能となる。
図4は、面状発熱体30の両端部における発熱パターンを示す図である。面状発熱体30の発熱パターン34,37において、前記所定領域内に形成される複数の線状部同士の間隔は、それぞれ1つずつ変化させてもよいし、同じでもよい。
たとえば、発熱パターン34,37を構成する抵抗発熱体の線状部同士の間隔を、外側から内側に向かう順に、間隔C1、間隔C2、間隔C3、間隔C4とした場合、線状部同士の間隔の設定例としては、図4(a)に示すように、間隔C1=C2<C3=C4を満たすような設定例を挙げることができる。また、図4(b)に示すような、間隔C1<C2<C3=C4を満たすような設定例、図4(c)に示すような、間隔C1<C2<C3<C4を満たすような設定例も挙げることができる。
本実施の形態では、面状発熱体30の長手方向両端部側に形成される発熱パターン34,37における前記所定領域の範囲は、発熱パターン34において最も外側に配置される2本の線状部35aを含んだ範囲、発熱パターン37において最も外側に配置される2本の線状部38aを含んだ範囲に設定される。そして、所定領域内の2本の線状部35a同士の間隔と、2本の線状部38a同士の間隔とは、同一の間隔(3.0mm)に設定され、その他の線状部35a同士、38a同士の間隔は、発熱パターン31を構成する線状部32a同士の間隔と同一の3.5mmに設定されている。
また、面状発熱体30においても、前述した面状発熱体20と同様に、絶縁層41上に形成される発熱パターン31,34,37を覆うように、低摩擦係数の材料からなるコート層を形成してもよい。
図5は、本発明の第1実施形態である定着装置15の構成を示す図である。定着装置15は、定着ローラ15aと、加圧ローラ15bと、定着ベルト54と、加熱部材50とを含んで構成される。定着装置15においては、定着ベルト54が定着ローラ15aと加熱部材50との間に張架され、加圧ローラ15bが定着ベルト54を介して定着ローラ15aに対向するように配置されている。そして、定着ローラ15aと加熱部材50とは、定着ローラ15aの軸線方向において、略平行となるように配置されている。そのため、定着ローラ15aと加熱部材50との間に張架される定着ベルト54が摺動するとき、蛇行するのを防止して、定着ベルト54の耐久性を高く維持することができる。
定着装置15は、加熱部材50が定着ベルト54と接触して定着ベルト54を加熱し、定着ベルト54と加圧ローラ15bとで形成する定着ニップ部15cを、所定の定着速度(本実施の形態では220mm/sec)および複写速度で記録媒体である記録紙82が通過したとき、記録紙82上に担持されている未定着のトナー像81を記録紙82上に加熱加圧して定着する装置である。
なお、未定着のトナー像81は、たとえば、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)、非磁性二成分現像剤(非磁性トナーおよびキャリア)、磁性現像剤(磁性トナー)などの現像剤(トナー)によって形成される。また、定着速度とは所謂プロセス速度であり、複写速度とは1分あたりのコピー枚数のことである。また、記録紙82が定着ニップ部15cを通過するときには、定着ベルト54は、記録紙82のトナー像担持面とは反対側の面に当接するようになっている。
定着ローラ15aは、定着ベルト54を介して加圧ローラ15bに圧接することで定着ニップ部15cを形成すると同時に、定着ベルト54を介して加圧ローラ15bに対向しかつ圧接し、回転軸線まわりに回転自在に設けられている。加圧ローラ15bは、定着ローラ15aの回転に従動して回転方向Y1方向に回転する。定着ローラ15aは、直径が30mmで、その内側から順に芯金、弾性層が形成された2層構造からなり、芯金には、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層にはシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム材料が適している。なお、本実施の形態では、定着ローラ15aが定着ベルト54を介して加圧ローラ15bに圧接するときの力は、216N程度である。
加圧ローラ15bは、図示しない駆動モーター(駆動手段)により回転軸線まわりに回転方向Y2方向に回転駆動することによって、定着ベルト54を搬送する。加圧ローラ15bは、その内側から順に芯金、弾性層、離型層が形成された3層構造からなっている。芯金には、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅等の金属あるいはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層にはシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム材料が適しており、離型層にはPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂が適している。また、加圧ローラ15bの内部には、加圧ローラ15bを加熱するヒーターランプ56が配置されている。制御回路(不図示)が電源回路(不図示)からヒーターランプ56に電力を供給(通電)させることによって、ヒーターランプ56が発光し、ヒーターランプ56から赤外線が放射される。これによって、加圧ローラ15bの内周面が赤外線を吸収して加熱され、加圧ローラ15b全体が加熱される。
定着ベルト54は、加熱部材50によって所定の温度に加熱され、定着ニップ部15cを通過する未定着トナー像81および記録紙82を加熱する。定着ベルト54は、直径50mmの無端状のベルトで、加熱部材50と定着ローラ15aによって懸架され、定着ローラ15aに所定の角度で巻きかかっている。定着ベルト54は、定着ローラ15aの回転時には、定着ローラ15aに従動して回転方向Y1方向に回転するようになっている。定着ベルト54は、ポリイミド等の耐熱性樹脂あるいはステンレスやニッケル等の金属材料からなる中空円筒状の基材の表面に、弾性層として耐熱性および弾性に優れたエラストマー材料(たとえばシリコンゴム)が形成され、さらにその表面に離型層として耐熱性および離型性に優れた合成樹脂材料(たとえばPFAやPTFE等のフッ素樹脂)が形成された3層構造となっている。また、基材のポリイミドにフッ素樹脂を内添してもよい。これによって、加熱部材50との摺動負荷を低減することができる。
図6は、定着装置15が有する加熱部材50の構成を示す図である。加熱部材50は、定着ベルト54に接触して、定着ベルト54を所定の温度に加熱するための部材である。加熱部材50は、基材52と、前述した本発明の面状発熱体20または30とを含んで構成される。
基材52は、胴部50aとジャーナル部50bとからなる中空のロール形状であり、胴部50aは下半分が切断された切り欠き部を有する略半円弧状の断面形状となっている。胴部50aは、定着ベルト54と接触する部分であり、半円弧状の内側表面には前述した本発明の面状発熱体20または30が、その長手方向が基材52の軸線方向に対応するように固着配置されて、面状発熱体20,30で発生する熱を定着ベルト54に伝達するための部分である。そのため、基材52は、高い熱伝導性を有する材料から形成する必要がある。基材52を構成する材料としては、アルミニウムなどの金属を挙げることができる。
また、定着ベルト54と接触する部分となる基材52の胴部50aには、定着ベルト54との間の摩擦力が低減可能なトップコート層が形成されるのが好ましい。トップコート層を構成する材料としては、PTFE樹脂とPFA樹脂との少なくともいずれか1つの材料を挙げることができる。これによって、加熱部材50と定着ベルト54との間の摩擦力を低減することができ、定着ベルト54が摩耗するのを防止して定着ベルト54の高い耐久性を確保することができるとともに、定着ベルト54を駆動する定着ローラ15aおよび加圧ローラ15bへの負荷も低減することができ各ローラ15a,15bの耐久性も確保し、低電力で駆動することが可能となる。
なお、加熱部材50は、本発明の面状発熱体20,30を備えているので、通電によって面状発熱体20,30の抵抗発熱体が局所的に剥離することや破壊することはなく、局所的に過度の発熱が発生するのを防止されたものとなる。したがって、加熱部材50は、長期に亘り信頼性と安全性を確保したものとなり、加熱部材50の寿命を長く維持することができる。
ジャーナル部50bは、胴部50aの両端部に形成される部分であり、加熱部材50自身が定着ベルト54との摩擦力で回転しないように、定着装置15のサイドフレーム57に固定されている。このように、加熱部材50自身は回転しないように構成されているので、面状発熱体20,30が発熱するときに面状発熱体20,30に高電流が供給されても、安全性を充分確保することができる。
さらに、ジャーナル部50bには、定着ベルト54が回転摺動するときに、蛇行するのを防止する蛇行防止用カラー56が定着ベルト54の端部に接触するように形成されている。なお、蛇行防止用カラー56としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)からなるカラーを用いることができるが、これに限定されるものではなく、加熱部材50と独立で回転できる構成のものであればよい。このように、蛇行防止用カラー56が独自に回転自在であるので、定着ベルト54が蛇行防止用カラー56に当接しても負荷がかかることなく摺動せず、定着ベルト54がわれてしまうのを防止して、定着ベルト54の耐久性を高く維持することができる。
定着装置15において、面状発熱体20,30は、定着ローラ15aの軸線方向に平行に延びて、胴部50aの半円弧状内側表面に沿うように形成される。このとき、面状発熱体20,30が有する絶縁層24,41が、基材52の胴部50aと接触する側となるように形成されるのが好ましい。これによって、面状発熱体20,30が有する抵抗発熱体と基材52との間の絶縁を確保することができ、より安全な加熱部材50とすることができる。
また、定着装置15においては、温度検知手段として、定着ベルト54の周面には発熱体側サーミスタ53、加圧ローラ15bの周面には加圧ローラ側サーミスタ55が配設されており、それぞれの表面温度を検出するようになっている。そして、各サーミスタ53,55によって検出された温度データに基づいて、温度制御手段としての制御回路(不図示)が、定着ベルト54、加圧ローラ15bの表面温度を所定の温度にするように、面状発熱体51およびヒーターランプ56への給電電力(通電)を制御する。
図7は、本発明の第2実施形態である定着装置70の構成を示す図である。定着装置70は、前述した定着装置15と類似しており、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。定着装置70においては、加熱部材60が有する基材62の胴部における層構成が、定着装置15の加熱部材50とは異なる。
定着装置70において、面状発熱体20,30は、定着ローラ15aの軸線方向に平行に延びて、胴部の半円弧状外側表面に沿うように形成される。つまり、面状発熱体20,30が、定着ベルト54と接触することになる。このとき、面状発熱体20,30が有するコート層が、加熱部材60の胴部における最外層であり定着ベルト54と接触する層となるように、面状発熱体20,30を基材62の外側表面に形成させるのが好ましい。これによって、加熱部材60と定着ベルト54との間の摩擦力を低減することができ、定着ベルト54が摩耗するのを防止して定着ベルト54の高い耐久性を確保することができるとともに、定着ベルト54を駆動する定着ローラ15aおよび加圧ローラ15bへの負荷も低減することができ各ローラ15a,15bの耐久性も確保し、低電力で駆動することが可能となる。
また、面状発熱体20,30のコート層が加熱部材60の胴部における最外層となるように面状発熱体20,30が基材62の外側表面に固着形成された場合、面状発熱体20,30の絶縁層24,41は、基材62と接触する層となる。これによって、面状発熱体20,30が有する抵抗発熱体と基材52との間の絶縁を確保することができ、より安全な加熱部材60とすることができる。
以上のように構成される定着装置70は、定着装置15と同様に、加熱部材60は、本発明の面状発熱体20,30を備えているので、通電によって面状発熱体20,30の抵抗発熱体が局所的に剥離することや破壊することはなく、局所的に過度の発熱が発生するのを防止されたものとなる。したがって、加熱部材60は、長期に亘り信頼性と安全性を確保したものとなり、加熱部材60の寿命を長く維持することができる。
図8は、本発明の実施の一形態である画像形成装置100の構成を示す図である。画像形成装置100は、読み取った原稿の画像データやネットワーク等を介して送信された画像データに基づいて記録紙に対して多色および単色の画像を形成する装置である。画像形成装置100は、露光ユニット10、感光体ドラム101(101a〜101d)、現像装置102(102a〜102d)、帯電ローラ103(103a〜103d)、クリーニングユニット104(104a〜104d)、中間転写ベルト11、一次転写ローラ13(13a〜13d)、二次転写ローラ14、定着装置15、用紙搬送路P1,P2,P3、給紙カセット16、手差し給紙トレイ17および排紙トレイ18を備えている。
画像形成装置100は、ブラック(K)およびカラー画像を色分解して得られる減法混色の3原色であるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色の各色相に対応した画像データを用いて、各色相に対応した画像形成部Pa〜Pdにおいて画像形成を行う。各画像形成部Pa〜Pdは、同様の構成であり、たとえば、ブラック(K)の画像形成部Paは、感光体ドラム101a、現像装置102a、帯電ローラ103a、転写ローラ13aおよびクリーニングユニット104a等から構成される。この画像形成部Pa〜Pdは、中間転写ベルト11の移動方向(副走査方向)に一列に配列されている。
帯電ローラ103は、感光体ドラム101の表面を所定の電位に均一に帯電させる接触方式の帯電器である。帯電ローラ103に代えて、帯電ブラシを用いた接触方式の帯電器、または、帯電ワイヤを用いた非接触方式の帯電器を用いることもできる。
露光ユニット10は、図示しない半導体レーザ、ポリゴンミラー4、第1反射ミラー7、第2反射ミラー8等を備えており、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色相の画像データによって変調されたレーザビーム等の光ビームのそれぞれを感光体ドラム101a〜101dのそれぞれに照射する。各感光体ドラム101a〜101dは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色相の画像データによる静電潜像を形成する。
現像装置102は、静電潜像が形成された感光体ドラム101の表面に現像剤であるトナーを供給し、静電潜像をトナー像に現像する。現像装置102a〜102dのそれぞれは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色相のトナーを収納しており、感光体ドラム101a〜101dのそれぞれに形成された各色相の静電潜像を、各色相のトナー像に顕像化する。クリーニングユニット104は、現像・画像転写後における感光体ドラム101上の表面に残留したトナーを除去・回収する。
中間転写ベルト11は、感光体ドラム101の上方に配置されており、駆動ローラ11aと従動ローラ11bとの間に張架されてループ状の移動経路を形成している。中間転写ベルト11の外周面は、感光体ドラム101d、感光体ドラム101c、感光体ドラム101bおよび感光体ドラム101aにこの順に対向する。この中間転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム101a〜101dに対向する位置に、一次転写ローラ13a〜13dが配置されている。中間転写ベルト11が感光体ドラム101a〜101dに対向する位置のそれぞれが一次転写位置である。また、中間転写ベルト11は、厚さ100〜150μm程度のフィルムで形成されている。
一次転写ローラ13a〜13dには、感光体ドラム101a〜101dの表面に担持されたトナー像を中間転写ベルト11上に転写するために、トナーの帯電極性と逆極性の一次転写バイアスが定電圧制御によって印加される。これによって、感光体ドラム101a〜101dに形成された各色相のトナー像は、中間転写ベルト11の外周面に順次重ねて転写され、中間転写ベルト11の外周面にフルカラーのトナー像が形成される。
ただし、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の色相の一部のみの画像データが入力された場合には、4つの感光体ドラム101a〜101dのうち、入力された画像データの色相に対応する一部の感光体101のみにおいて静電潜像およびトナー像の形成が行われる。たとえば、モノクロ画像形成時には、ブラックの色相に対応した感光体ドラム101aのみにおいて静電潜像の形成およびトナー像の形成が行われ、中間転写ベルト11の外周面にはブラックのトナー像のみが転写される。
各一次転写ローラ13a〜13dは、直径8〜10mmのステンレスなどの金属を基材とする軸の表面を導電性の弾性材(たとえばEPDM、発泡ウレタン等)によって被覆して構成されており、導電性の弾性材によって中間転写ベルト11に均一に高電圧を印加する。
各一次転写位置において中間転写ベルト11の外周面に転写されたトナー像は、中間転写ベルト11の回転によって、二次転写ローラ14との対向位置である二次転写位置に搬送される。二次転写ローラ14は、画像形成時において、内周面が駆動ローラ11aの周面に接触する中間転写ベルト11の外周面に所定のニップ圧で圧接されている。給紙カセット16または手差し給紙トレイ17から給紙された記録紙が、二次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間を通過する際に、二次転写ローラ14にトナーの帯電極性とは逆極性の高電圧が印加される。これによって、中間転写ベルト11の外周面から記録紙の表面にトナー像が転写される。
なお、感光体ドラム101から中間転写ベルト11に付着したトナーのうち、記録紙上に転写されずに中間転写ベルト11上に残存したトナーは、次工程での混色を防止するために、転写クリーニングユニット12によって回収される。
トナー像が転写された記録紙は、前述した本発明の定着装置15,70に導かれ、定着ローラ15aおよび加熱部材50,60の間に張架された定着ベルト54と、加圧ローラ15bとの間に形成される定着ニップ部を通過して加熱及び加圧を受ける。これによって、トナー像が、記録紙の表面に堅牢に定着する。画像形成装置100においては、定着装置15,70によって定着するので、抵抗発熱体が局所的に過度に発熱して剥離・破壊されるのが防止され、高信頼性かつ省エネ化が実現された状態で、記録紙を、定着ニップ部を通過させることができ、画像を形成することができる。トナー像が定着した記録紙は、排紙ローラ18aによって排紙トレイ18上に排出される。
また、画像形成装置100には、用紙カセット16に収納されている記録紙を、二次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間および定着装置15,70を経由して、排紙トレイ18に送るための略垂直方向に延びる用紙搬送路P1が設けられている。用紙搬送路P1には、用紙カセット16内の記録紙を一枚ずつ用紙搬送路P1内に繰り出すピックアップローラ16a、繰り出された記録紙を上方に向けて搬送する搬送ローラ16b、搬送されてきた記録紙を所定のタイミングで2次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間に導くレジストローラ19、記録紙を排紙トレイ18に排出する排紙ローラ18aが配置されている。
また、画像形成装置100の内部には、手差し給紙トレイ17からレジストローラ19に至る間に、ピックアップローラ17aおよび搬送ローラ16bを配置した用紙搬送路P2が形成されている。さらに、排紙ローラ18aから用紙搬送路P1におけるレジストローラ19の上流側に至る間には、用紙搬送路P3が形成されている。
排紙ローラ18aは、正逆両方向に回転自在にされており、記録紙の片面に画像を形成する片面画像形成時、および、記録紙の両面に画像を形成する両面画像形成における第2面画像形成時に正転方向に駆動されて記録紙を排紙トレイ18に排出する。一方、両面画像形成における第1面画像形成時には、排出ローラ18aは、用紙の後端が定着装置15,70を通過するまで正転方向に駆動された後、記録紙の後端部を挟持した状態で逆転方向に駆動されて記録紙を用紙搬送路P3内に導く。これによって、両面画像形成時に片面のみに画像が形成された記録紙は、表裏面および前後端を反転した状態で用紙搬送路P1に導かれる。
レジストローラ19は、用紙カセット16または手差し給紙トレイ17から給紙され、または、用紙搬送路P3を経由して搬送された記録紙を、中間転写ベルト11の回転に同期したタイミングで2次転写ローラ14と中間転写ベルト11との間に導く。このため、レジストローラ19は、感光体ドラム101や中間転写ベルト11の動作開始時には回転を停止しており、中間転写ベルト11の回転に先立って給紙または搬送された記録紙は、前端をレジストローラ19に当接させた状態で用紙搬送路P1内における移動を停止する。この後、レジストローラ19は、2次転写ローラ14と中間転写ベルト11とが圧接する位置で、記録紙の前端部と中間転写ベルト11上に形成されたトナー像の前端部とが対向するタイミングで回転を開始する。
なお、画像形成部Pa〜Pdの全てにおいて画像形成が行われるフルカラー画像形成時には、一次転写ローラ13a〜13dが中間転写ベルト11を感光体ドラム101a〜101dの全てに圧接させる。一方、画像形成部Paのみにおいて画像形成が行われるモノクロ画像形成時には、一次転写ローラ13aのみを中間転写ベルト11を感光体ドラム101aに圧接させる。
[実施例]
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1において使用した定着装置は、前述した定着装置70である。この定着装置70を複写機(商品名:MX−7000N、シャープ株式会社製)に搭載した。実施例1における詳細条件は、以下のようにした。
<定着ローラ>
直径が30mmで、芯金が直径15mmのステンレス鋼、弾性層が厚さ7.5mmのシリコンスポンジゴムであるものを使用した。
<加圧ローラ>
直径が30mmでシリコンソリッドゴムからなり、離型層には厚さ30μmのPFAチューブ、内部に定格電力400Wのヒーターランプを配置したものを使用した。
<定着ベルト>
ベルト基材に厚さ70μmのポリイミド、弾性層に厚さ150μmのシリコンゴム、離型層に厚さ30μmのPTFEコートが形成されたベルトを使用した。
<蛇行防止用カラー>
内径20mm、直径32mm、幅7mmのポリフェニレンサルファイド(PPS)カラーを、定着ベルト端部と接するように配置した。
<加熱部材>
基材:胴部の直径が28mm、ジャーナル部の直径が20mmであり、肉厚1mmのアルミ製パイプ、ベルト摺動部は半分をカットした円弧状とした。
面状発熱体:実施例1において使用した面状発熱体は、前述した面状発熱体20である。面状発熱体において、定着ローラの軸線方向に対応して延びる方向である長手方向の長さは330mmとし、基材の円弧状外側表面に、プラズマ溶射にて、アルミナからなる絶縁層を形成し、面状発熱体20の発熱パターン21に従いマスキング材を貼付け、それらの表面に抵抗発熱体としてニッケルクロムを主成分とした材料(体積抵抗率:107.3×10−8Ωcm)を用いて線状部を、さらに銅(体積抵抗率:1.55×10−8Ωcm)を用いて低体積抵抗部を、プラズマ溶射してパターンを形成した後、マスキング材を除去し、それらの表面にPTFE層を20μmの厚みでコーティングし、給電端子部にリード線を接続した。このとき、給電端子部間の電気抵抗は10Ωであった。
なお、抵抗発熱体は、その幅は15mmであり、隣接する線状部同士の間隔および線状部の傾斜角θは、発熱領域の電力量、印加電圧および使用する抵抗発熱体の体積抵抗率から設置する線状部の幅、長さおよび膜厚を試算し、画像領域の定着ベルトの表面温度分布を放射温度計で実測するとともに定着画像の定着性を確認することにより調整して決定した。なお、線状部の傾斜角θは70°であった。
<サーミスタ>
発熱体側サーミスタとして非接触式、加圧ローラ側サーミスタとして接触式のものを使用した。
<定着条件>
定着ニップ部長さ:7mm(定着ニップ部の記録紙搬送方向の長さ)
定着速度:220mm/sec
加熱ニップ部長さ:44mm(定着ベルトと加熱部材との記録紙搬送方向の接触長さ)
加熱ニップ部幅:330mm(定着ローラの軸線方向に対応する長さ)
実施例1の面状発熱体に制御手段を介して電源から100Vの電圧を印加して、表面の温度が200℃まで昇温した後、通電を切り、室温まで冷却するサイクル試験を行った。10000サイクルでも、抵抗発熱体の剥離や破壊はなく、局所的に過度の発熱が発生するのを防止された状態であり、面状発熱体の発熱パターンへの通電性(電気抵抗、電力)に問題はなかった。
また、加熱部材は、端部はローラ形状となっており、蛇行防止用カラーがはめ込まれた構成となっている。これにより、定着ベルトの蛇行が抑制される。アルミ製基材自身は回転しないものの、カラーはPPS製で、独自に回転可能であることからベルト端部が蛇行防止用カラーに当接しても摺動せず、同期して回転することからベルト端部に負荷がかからず、ベルト端部われを防止することができ、摩耗も少なく定着ベルトのライフ200Kを確保できた。また、加熱部材の面状発熱体に高電流(10A)を流しても抵抗発熱体の剥離や破壊はなく、局所的に過度の発熱が発生するのを防止されたものとなり、安全性も十分確保できた。
また、面状発熱体の表面にはPTFE樹脂が薄くコーティングされているため、面状発熱体と定着ベルトとの間の摩擦力が抑制され、摩擦抵抗のないスムースな摺動となり、また定着ベルトへの伝熱効率もよく、定着ベルトの蛇行の抑制ができ、ベルトライフは200Kを確保できた。
なお、面状発熱体から発生した熱は、PTFE層を介して定着ベルトに伝わる。定着ローラ上のベルト表面温度が190℃に到達するのに要する時間は29.5secであり、ウオーミングアップに要する時間にも問題はなかった。また、面状発熱体の平均電力密度は6.9W/cmであった。さらに、面状発熱体の端部は抵抗発熱体の密度が高いため、端部の電力密度は中央部よりも高く、端部からの放熱による温度ムラが抑制され、定着性も均一で高品質な画像が得られた。
したがって、長期に亘り信頼性と安全性を確保し、加熱部材の寿命を長く維持するだけでなく、省エネ仕様の定着装置を備えた複写機を提供することができた。
(実施例2)
加熱部材に使用する面状発熱体の発熱パターンを、面状発熱体20の発熱パターン21から面状発熱体30の発熱パターン31,35,39に代えた以外は実施例1と同様にした。
なお、抵抗発熱体は、その幅は6.6mmであり、隣接する線状部同士の間隔および線状部の傾斜角θは、発熱領域の電力量、印加電圧および使用する抵抗発熱体の体積抵抗率から設置する線状部の幅、長さおよび膜厚を試算し、画像領域の定着ベルトの表面温度分布を放射温度計で実測するとともに定着画像の定着性を確認することにより調整して決定した。なお、線状部の傾斜角θは70°であった。
サイクル試験において、10000サイクルでも、抵抗発熱体の剥離や破壊はなく、局所的に過度の発熱が発生するのを防止された状態であり、面状発熱体の発熱パターンへの通電性(電気抵抗、電力)に問題はなかった。また、実施例1と同様に定着ベルトのライフ200Kを確保できた。
なお、本実施例では、面状発熱体における中央部の発熱パターンの電力を680W、両端部の発熱パターンの電力をそれぞれ310Wとなるようにパターンを構成した。そして、小サイズ紙を通紙する場合には、中央部の発熱パターンにのみ通電するようにした。これによって、面状発熱体における端部の発熱は抑えられているため、端部が異常昇温することがなかった。さらに、ウオーミングアップに要する時間にも問題はなく、省エネ定着装置を構成することができた。
(比較例1)
加熱部材に使用する面状発熱体における発熱パターンを、面状発熱体20の発熱パターン21から、低体積抵抗部が形成されていない面状発熱体200の発熱パターン201に代えた以外は実施例1と同様にした。なお、比較例においては、抵抗発熱体を構成する材料は、ニッケルクロムを主成分とした材料である。
面状発熱体表面の温度が200℃まで昇温した後、通電を切り、室温まで冷却するサイクル試験を行ったが、10サイクルにて、面状発熱体の折れ曲がり部の内側に電力が集中したため抵抗発熱体の剥離破壊が生じ、抵抗発熱体全体の通電ができなくなった。
(比較例2)
基材の円弧状外側表面に、絶縁層として厚み50μmのポリイミドフィルムを用い、抵抗発熱体としてステンレス箔を面状発熱体200の発熱パターン201に従いエッチングすることによって形成したフィルムヒーターを、接着剤として耐熱性のエポキシ樹脂にて接着することにより貼付け、その表面にPFAチューブを被覆した。このこと以外は実施例1と同様にした。
面状発熱体表面の温度が200℃まで昇温した後、通電を切り、室温まで冷却するサイクル試験を行ったが、2サイクルにて、面状発熱体の折れ曲がり部の内側に電力が集中したため異常過熱となり、絶縁層および抵抗発熱体が基材から剥離し、更に伝熱できなくなり過熱が進行し、面状発熱体から煙がでたため試験を中止した。
本発明の第1実施形態である面状発熱体20の構成を示す図である。 抵抗発熱体22において低体積抵抗部22bが形成される領域を示す図である。 本発明の第2実施形態である面状発熱体30の構成を示す図である。 面状発熱体30の両端部における発熱パターンを示す図である。 本発明の第1実施形態である定着装置15の構成を示す図である。 定着装置15が有する加熱部材50の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態である定着装置70の構成を示す図である。 本発明の実施の一形態である画像形成装置100の構成を示す図である。 従来技術の定着装置が備える面状発熱体200の構成を示す図である。
符号の説明
15,70 定着装置
20,30 面状発熱体
21,31,34,37 発熱パターン
22,32,35,38 抵抗発熱体
24,41 絶縁層
50,60 加熱部材
52,62 基材
54 定着ベルト
100 画像形成装置

Claims (9)

  1. 通電によって発熱する抵抗発熱体が、全体として一定の形状の面を構成して発熱パターンを形成し、絶縁層の厚み方向一表面に形成されてなる面状発熱体であって、
    前記抵抗発熱体は、
    前記絶縁層の長手方向と略直交する方向に延びて、それぞれ略平行な状態で前記絶縁層の一表面に形成される複数の線状部と、
    隣接する前記線状部の延在方向端部同士を、前記絶縁層の長手方向に延びて1本の線路となるように接続して前記絶縁層の一表面に形成される、前記線状部を構成する材料よりも低い体積抵抗率の材料からなる低体積抵抗部とを含むことを特徴とする面状発熱体。
  2. 前記発熱パターンが、前記絶縁層の長手方向に分割されて複数形成され、
    前記複数の発熱パターンは、それぞれ区別された状態で通電可能となるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の面状発熱体。
  3. 定着部材と加熱部材との間に張架された無端状定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記定着部材に対向する加圧部材とを備え、前記加熱部材が前記定着ベルトと接触して定着ベルトを加熱し、前記定着ベルトと前記加圧部材とで形成する定着ニップ部において、記録媒体上に担持されているトナー像を記録媒体上に加熱加圧して定着する定着装置であって、
    前記加熱部材において前記定着ベルトと接触して定着ベルトを加熱する加熱部には、請求項1または2に記載の面状発熱体が、前記定着部材の長手方向に対応して延びて形成されることを特徴とする定着装置。
  4. 前記加熱部材に形成される面状発熱体において、
    前記複数の線状部の延在方向は、面状発熱体の長手方向に対して所定の角度で傾斜していることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記加熱部材に形成される面状発熱体において、
    隣接する複数の線状部同士の間隔は、面状発熱体の長手方向両端部の所定領域内で、中央部から両端部側に向かうにつれて、小さくなるように設定されることを特徴とする請求項3または4に記載の定着装置。
  6. 前記加熱部材に形成される面状発熱体において、
    前記低体積抵抗部を構成する材料は、亜鉛、金、銅、銀から選ばれることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1つに記載の定着装置。
  7. 前記加熱部材の加熱部は、
    高い熱伝導性を有する材料からなる基材の一方表面に面状発熱体が形成され、
    前記定着ベルトと接触する側の面には、定着ベルトとの間の摩擦力が低減可能なコート層が形成されることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の定着装置。
  8. 前記コート層は、フッ素を含有するPTFE樹脂とPFA樹脂との少なくともいずれか1つからなることを特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 請求項3〜8のいずれか1つに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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