JP2009251439A - 垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子 - Google Patents
垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009251439A JP2009251439A JP2008101421A JP2008101421A JP2009251439A JP 2009251439 A JP2009251439 A JP 2009251439A JP 2008101421 A JP2008101421 A JP 2008101421A JP 2008101421 A JP2008101421 A JP 2008101421A JP 2009251439 A JP2009251439 A JP 2009251439A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- vertical alignment
- formula
- polyamic acid
- dianhydride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
Description
本発明は、垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子に関する。
現在、液晶表示素子としては、透明導電膜が設けられている基板表面にポリアミック酸、ポリイミドなどからなる液晶配向膜を形成して液晶表示素子用基板とし、その2枚を対向配置してその間隙内に正の誘電異方性を有するネマチック液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向かって連続的に90°捻れるようにした、いわゆるTN型(Twisted Nematic)液晶セルを有するTN型液晶表示素子や、TN型液晶表示素子に比して高いコントラスト比を実現できるSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子(特許文献1および2)、視角依存性の少ないIPS(In−Plane Switching)型液晶表示素子(特許文献3)、VA(Vertical Alignment)型液晶表示素子(特許文献4および5)、視角依存性が少ないと共に映像画面の高速応答性に優れた光学補償ベンド(OCB)型液晶表示素子(特許文献6および7)が、それぞれ開発されている。これら各種の液晶表示素子における液晶配向膜の材料としては、従来ポリイミド、ポリアミドおよびポリエステルなどが知られているが、特にポリイミド(イミド化重合体)は、耐熱性、液晶との親和性、機械的強度などに優れており、多くの液晶表示素子に使用されている。
上記の液晶表示素子のうち、垂直配向型液晶表示素子に使用される液晶配向膜は、適当な官能基を側鎖に有する重合体を含有する液晶配向剤を用いて形成することにより、液晶分子に対する良好な垂直配向性が得られることが報告されている。例えば特許文献8には嵩高いアルキル基を側鎖に有するイミド化重合体を含有する液晶配向剤が、また特許文献9にはフッ素原子を含有する基を側鎖に有するイミド化重合体を含有する液晶配向剤が、それぞれ記載され、これら液晶配向剤から形成された液晶配向膜は、良好な垂直配向性を有するという。
しかしながら、これらの技術によると、形成される液晶配向膜に十分な垂直配向性を付与するためには、液晶配向剤に含有される重合体における官能基の含有割合を大きくする必要があり、その結果、液晶配向剤の塗布性が損なわれるとの問題が生じている。すなわち、かかる液晶配向剤から形成される塗膜にハジキやピンホールが生じ、このために製造される垂直配向型液晶表示素子に表示欠陥が発生するとの問題が生じている。
特許14734632号明細書
特開平1−120528号公報
特開2003−107486号公報
特許4050487号明細書
特開2001−235748号公報
特開2003−279996号公報
特開2007−009031号公報
特許2893671号明細書
特開2006−321783号公報
特開2002−327058号公報
特開平6−222366号公報
特開平6−281937号公報
特開平5−107544号公報
上記の液晶表示素子のうち、垂直配向型液晶表示素子に使用される液晶配向膜は、適当な官能基を側鎖に有する重合体を含有する液晶配向剤を用いて形成することにより、液晶分子に対する良好な垂直配向性が得られることが報告されている。例えば特許文献8には嵩高いアルキル基を側鎖に有するイミド化重合体を含有する液晶配向剤が、また特許文献9にはフッ素原子を含有する基を側鎖に有するイミド化重合体を含有する液晶配向剤が、それぞれ記載され、これら液晶配向剤から形成された液晶配向膜は、良好な垂直配向性を有するという。
しかしながら、これらの技術によると、形成される液晶配向膜に十分な垂直配向性を付与するためには、液晶配向剤に含有される重合体における官能基の含有割合を大きくする必要があり、その結果、液晶配向剤の塗布性が損なわれるとの問題が生じている。すなわち、かかる液晶配向剤から形成される塗膜にハジキやピンホールが生じ、このために製造される垂直配向型液晶表示素子に表示欠陥が発生するとの問題が生じている。
本発明の目的は、良好な塗布性と、形成される液晶配向膜における良好な垂直配向性とが両立された垂直配向型液晶配向剤、および垂直配向性に優れ、表示欠陥のない垂直配向型液晶表示素子を提供することにある。
本発明のその他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明のその他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
テトラカルボン酸二無水物と、下記式(A)
テトラカルボン酸二無水物と、下記式(A)
(式(A)中、Xは単結合、−CO−またはメチレン基であり、Rは下記式(R−1)〜(R−4)
(式(R−1)〜(R−4)中、「*」は結合手であることを示す。)
のいずれかで表される基である。)
で表される化合物のうちの1種または2種以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体を含有する垂直配向型液晶配向剤によって達成され、第2に、
上記の液晶配向剤から形成された垂直配向型液晶配向膜を具備する垂直配向型液晶表示素子によって達成される。
のいずれかで表される基である。)
で表される化合物のうちの1種または2種以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体を含有する垂直配向型液晶配向剤によって達成され、第2に、
上記の液晶配向剤から形成された垂直配向型液晶配向膜を具備する垂直配向型液晶表示素子によって達成される。
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、良好な塗布性を有し、しかもこれから形成される液晶配向膜は良好な垂直配向性を有するものである。かかる本発明の垂直配向型液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する本発明の垂直配向型液晶表示素子は、垂直配向性に優れ、表示欠陥のないものである。
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用することができ、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの表示装置に好適に用いることができる。
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用することができ、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの表示装置に好適に用いることができる。
本発明の液晶配向剤は、テトラカルボン酸二無水物と、上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体を含有する。
<テトラカルボン酸二無水物>
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、下記式(T−I)および(T−II)
<テトラカルボン酸二無水物>
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、下記式(T−I)および(T−II)
(式(T−I)および(T−II)中、R1およびR3は、それぞれ、芳香環を有する2価の有機基を示し、R2およびR4は、それぞれ、水素原子またはアルキル基を示し、複数存在するR2およびR4はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
のそれぞれで表される化合物などの脂肪族または脂環式テトラカルボン酸二無水物;
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(T−1)〜(T−4)
のそれぞれで表される化合物などの脂肪族または脂環式テトラカルボン酸二無水物;
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(T−1)〜(T−4)
のそれぞれで表される化合物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記のうち、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(T−I)で表される化合物のうち下記式(T−5)〜(T−7)
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記のうち、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(T−I)で表される化合物のうち下記式(T−5)〜(T−7)
のそれぞれで表される化合物および上記式(T−II)で表される化合物のうち下記式(T−8)
で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「特定テトラカルボン酸二無水物(1)」という。)を含有するものであることが、良好な液晶配向性を発現させることができる観点から好ましい。特定テトラカルボン酸二無水物(1)としては、特に1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、ピロメリット酸二無水物および上記式(T−5)で表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物(1)を、全テトララカルボン酸二無水物に対して、50モル%以上含有するものであることが好ましく、75モル%以上含有するものであることがより好ましく、特に80モル%以上含有するものであることが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物(1)を、全テトララカルボン酸二無水物に対して、50モル%以上含有するものであることが好ましく、75モル%以上含有するものであることがより好ましく、特に80モル%以上含有するものであることが好ましい。
<ジアミン>
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上を含むものである。ポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、上記式(A)で表される化合物のみを用いてもよく、あるいは上記式(A)で表される化合物と他のジアミンとを併用してもよい。
上記式(A)において、左側のベンゼン環に結合する二つのアミノ基のXに対する結合位置は、Xが単結合であるときには2,4位であることが好ましく、Xが−CO−またはメチレン基であるときには3,5位であることが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、上記式(A)において、Xの種類および二つのアミノ基の置換位置を同じくし、且つRがそれぞれ(R−1)〜(R−4)である4種の化合物からなるジアミン混合物を含むことが、合成の容易さの点から好ましい。この場合、上記式(A)においてRがそれぞれ(R−1)〜(R−4)である化合物の好ましい混合割合は、上記式(A)で表される化合物の合計に対して、それぞれ以下のとおりである。
Rが(R−1)である化合物:好ましくは5〜50モル%、より好ましくは10〜45モル%
Rが(R−2)である化合物:好ましくは5〜50モル%、より好ましくは10〜45モル%
Rが(R−3)である化合物:好ましくは10〜60モル%、より好ましくは15〜50モル%
Rが(R−4)である化合物:好ましくは1〜30モル%、より好ましくは5〜25モル%
上記の如き上記式(A)で表される化合物は、例えば下記式(B)
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上を含むものである。ポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、上記式(A)で表される化合物のみを用いてもよく、あるいは上記式(A)で表される化合物と他のジアミンとを併用してもよい。
上記式(A)において、左側のベンゼン環に結合する二つのアミノ基のXに対する結合位置は、Xが単結合であるときには2,4位であることが好ましく、Xが−CO−またはメチレン基であるときには3,5位であることが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、上記式(A)において、Xの種類および二つのアミノ基の置換位置を同じくし、且つRがそれぞれ(R−1)〜(R−4)である4種の化合物からなるジアミン混合物を含むことが、合成の容易さの点から好ましい。この場合、上記式(A)においてRがそれぞれ(R−1)〜(R−4)である化合物の好ましい混合割合は、上記式(A)で表される化合物の合計に対して、それぞれ以下のとおりである。
Rが(R−1)である化合物:好ましくは5〜50モル%、より好ましくは10〜45モル%
Rが(R−2)である化合物:好ましくは5〜50モル%、より好ましくは10〜45モル%
Rが(R−3)である化合物:好ましくは10〜60モル%、より好ましくは15〜50モル%
Rが(R−4)である化合物:好ましくは1〜30モル%、より好ましくは5〜25モル%
上記の如き上記式(A)で表される化合物は、例えば下記式(B)
(式(B)において、Xは上記式(A)におけるのと同じ意味であり、R’は下記式(R’−1)〜(R’−7)
(式(R’−1)〜(R’−7)中、「*」は結合手であることを示す。)
のいずれかで表される基である。)
で表される化合物を水素化することにより合成することができる。
上記式(B)で表される化合物は、例えば化合物R’−OH(ここで、R’は上記式(B)におけるのと同じ意味である。)を用いて、以下のようにして合成することができる。
上記式(B)においてXが単結合である化合物は、化合物R’−OHとジニトロハロベンゼンとを、好ましくは炭酸カリウム、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどの有機塩基性触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。上記式(B)においてXが−CO−である化合物は、ジニトロ安息香酸を例えば塩化チオニルで酸塩化物とした後、化合物R’−OHとの反応によりエステル化することにより得ることができる。上記式(B)においてXがメチレン基である化合物は、化合物R’−OHとジニトロベンジルハライドとを、好ましくは炭酸カリウムなどの有機塩基触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
かくして得られる上記式(B)で表される化合物の水素化反応は公知の方法によることができ、例えばパラジウム/炭素、塩化鉄(III)、白金などの公知の水素化触媒および水素ガスを用いる接触水素化法によることができる。この接触水素化は溶媒中で行うことができ、溶媒としては例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、トルエンなどを使用することができる。接触水素化における水素の圧力は、好ましくは0.1〜20MPaであり、より好ましくは0.1〜10MPaである。接触水素化の際の反応温度は好ましくは−15〜130℃であり、反応時間は好ましくは3時間〜2日間である。
ここで、上記化合物R’−OHとして、R’がそれぞれ上記式(R’−1)〜(R’−7)で表される基である7種の化合物の混合物である天然のγ−オリザノールを使用することにより、上記式(A)においてRがそれぞれ(R−1)〜(R−4)である4種の化合物を上記の好ましい混合割合で含むジアミン混合物を簡便な方法で得ることができ、好ましい。
のいずれかで表される基である。)
で表される化合物を水素化することにより合成することができる。
上記式(B)で表される化合物は、例えば化合物R’−OH(ここで、R’は上記式(B)におけるのと同じ意味である。)を用いて、以下のようにして合成することができる。
上記式(B)においてXが単結合である化合物は、化合物R’−OHとジニトロハロベンゼンとを、好ましくは炭酸カリウム、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどの有機塩基性触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。上記式(B)においてXが−CO−である化合物は、ジニトロ安息香酸を例えば塩化チオニルで酸塩化物とした後、化合物R’−OHとの反応によりエステル化することにより得ることができる。上記式(B)においてXがメチレン基である化合物は、化合物R’−OHとジニトロベンジルハライドとを、好ましくは炭酸カリウムなどの有機塩基触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
かくして得られる上記式(B)で表される化合物の水素化反応は公知の方法によることができ、例えばパラジウム/炭素、塩化鉄(III)、白金などの公知の水素化触媒および水素ガスを用いる接触水素化法によることができる。この接触水素化は溶媒中で行うことができ、溶媒としては例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、1,4−ジオキサン、トルエンなどを使用することができる。接触水素化における水素の圧力は、好ましくは0.1〜20MPaであり、より好ましくは0.1〜10MPaである。接触水素化の際の反応温度は好ましくは−15〜130℃であり、反応時間は好ましくは3時間〜2日間である。
ここで、上記化合物R’−OHとして、R’がそれぞれ上記式(R’−1)〜(R’−7)で表される基である7種の化合物の混合物である天然のγ−オリザノールを使用することにより、上記式(A)においてRがそれぞれ(R−1)〜(R−4)である4種の化合物を上記の好ましい混合割合で含むジアミン混合物を簡便な方法で得ることができ、好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するにあたって、上記式(A)で表される化合物と併用することのできる他のジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ジメチル−2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチル−ベンジジン、および下記式(D−I)
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチル−ベンジジン、および下記式(D−I)
(式(D−I)中、R5はピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する1価の有機基を示し、X1は2価の有機基を示す。)
で表される化合物、下記式(D−II)
で表される化合物、下記式(D−II)
(式(D−II)中、R6はピリジン、ピリミジン、トリアジン、ピペリジンおよびピペラジンから選ばれる窒素原子を含む環構造を有する2価の有機基を示し、X2は、それぞれ、2価の有機基を示し、複数存在するX2は同一であっても異なっていてもよい。)
で表される化合物などの分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
下記式(D−III)
で表される化合物などの分子内に2つの1級アミノ基および該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;
下記式(D−III)
(式(D−III)中、R7は−O−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−および−CO−から選ばれる2価の結合基を示し、R8はステロイド骨格、トリフルオロメチルフェニル基、トリフルオロメトキシフェニル基およびフルオロフェニル基から選ばれる基を有する1価の有機基または炭素数6〜30のアルキル基を示す。)
で表される化合物などのモノ置換フェニレンジアミン;
下記式(D−IV)
で表される化合物などのモノ置換フェニレンジアミン;
下記式(D−IV)
(式(D−IV)中、R9は、それぞれ、炭素数1〜12の炭化水素基を示し、複数存在するR9はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、pは、それぞれ、1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)
で表される化合物などのジアミノオルガノシロキサン;
下記式(D−1)〜(D−5)
で表される化合物などのジアミノオルガノシロキサン;
下記式(D−1)〜(D−5)
(式(D−4)中のyは2〜12の整数であり、式(D−5)中のzは1〜5の整数である。)
で表される化合物などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するにあたって使用することのできる他のジアミンは、上記のうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、上記式(D−1)〜(D−5)のそれぞれで表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、上記式(D−I)で表される化合物のうちの下記式(D−6)
で表される化合物などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明におけるポリアミック酸を合成するにあたって使用することのできる他のジアミンは、上記のうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、上記式(D−1)〜(D−5)のそれぞれで表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、上記式(D−I)で表される化合物のうちの下記式(D−6)
で表される化合物、上記式(D−II)で表される化合物のうちの下記式(D−7)
で表される化合物、上記式(D−III)で表される化合物のうちのドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、下記式(D−8)〜(D−16)
のそれぞれで表される化合物および上記式(D−IV)で表される化合物のうち1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンよりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「他の特定ジアミン」という。)を含むことが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上を、全ジアミンに対して、3〜50モル%含むものであることが好ましく、3〜40モル%含むものであることがより好ましく、さらに、4〜40モル%含むものであることがより好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記の如き他の特定ジアミンを、全ジアミンに対して、30〜95モル%含むものであることが好ましく、40〜90モル%含むものであることがより好ましく、さらに、50〜90モル%含むものであることがより好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上を、全ジアミンに対して、3〜50モル%含むものであることが好ましく、3〜40モル%含むものであることがより好ましく、さらに、4〜40モル%含むものであることがより好ましい。
本発明におけるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記の如き他の特定ジアミンを、全ジアミンに対して、30〜95モル%含むものであることが好ましく、40〜90モル%含むものであることがより好ましく、さらに、50〜90モル%含むものであることがより好ましい。
<ポリアミック酸の合成>
本発明におけるポリアミック酸は、上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより合成することができる。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用割合は、ジアミンに含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.5〜2当量となる割合が好ましく、0.7〜1.2当量となる割合がさらに好ましい。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。反応時間は、好ましくは1〜30時間であり、より好ましくは2〜5時間である。有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙げることができる。また、有機溶媒の使用量(a)は、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。なお、有機溶媒とともに後述の貧溶媒を併用する場合には、上記の有機溶媒の使用量は、有機溶媒と貧溶媒との合計量として理解されるべきである。
本発明におけるポリアミック酸は、上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより合成することができる。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンの使用割合は、ジアミンに含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.5〜2当量となる割合が好ましく、0.7〜1.2当量となる割合がさらに好ましい。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。反応時間は、好ましくは1〜30時間であり、より好ましくは2〜5時間である。有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙げることができる。また、有機溶媒の使用量(a)は、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。なお、有機溶媒とともに後述の貧溶媒を併用する場合には、上記の有機溶媒の使用量は、有機溶媒と貧溶媒との合計量として理解されるべきである。
前記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。
有機溶媒と貧溶媒とを併用する場合、貧溶媒の使用量としては、有機溶媒と貧溶媒との合計に対して、好ましくは70重量%以下であり、より好ましくは60重量%以下であり、さらに50重量%以下であることが好ましい。
有機溶媒と貧溶媒とを併用する場合、貧溶媒の使用量としては、有機溶媒と貧溶媒との合計に対して、好ましくは70重量%以下であり、より好ましくは60重量%以下であり、さらに50重量%以下であることが好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸の単離は、上記反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥する方法、あるいは、反応溶液をエバポレーターで減圧留去する方法により行うことができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、次いで貧溶媒で析出させる方法、あるいは、エバポレーターで減圧留去する工程を1回または数回行う方法により、ポリアミック酸を精製することができる。
<イミド化重合体>
本発明におけるイミド化重合体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られるポリアミック酸を、脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
本発明におけるイミド化重合体の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物と同じ化合物を挙げることができる。
本発明におけるイミド化重合体の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物は、脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される少なくとも1種(以下、「特定テトラカルボン酸二無水物(2)」という。)を含むものであることが好ましい。特定テトラカルボン酸二無水物としては、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物および4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオンよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本発明におけるイミド化重合体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物(2)を、全テトララカルボン酸二無水物に対して、50モル%以上含有するものであることが好ましく、75モル%以上含有するものであることがより好ましく、特に80モル%以上含有するものであることが好ましい。
本発明におけるイミド化重合体の合成に用いられるジアミンとしては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるジアミンと同様である。好ましいジアミンおよびその好ましい使用割合についても上記のポリアミック酸の合成の場合と同様である。
本発明におけるイミド化重合体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られるポリアミック酸を、脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
本発明におけるイミド化重合体の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物と同じ化合物を挙げることができる。
本発明におけるイミド化重合体の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物は、脂環式テトラカルボン酸二無水物から選択される少なくとも1種(以下、「特定テトラカルボン酸二無水物(2)」という。)を含むものであることが好ましい。特定テトラカルボン酸二無水物としては、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物および4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオンよりなる群から選択される少なくとも1種が好ましい。
本発明におけるイミド化重合体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物(2)を、全テトララカルボン酸二無水物に対して、50モル%以上含有するものであることが好ましく、75モル%以上含有するものであることがより好ましく、特に80モル%以上含有するものであることが好ましい。
本発明におけるイミド化重合体の合成に用いられるジアミンとしては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるジアミンと同様である。好ましいジアミンおよびその好ましい使用割合についても上記のポリアミック酸の合成の場合と同様である。
本発明におけるイミド化重合体は、ポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
上記イミド化重合体は、原料であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。本発明の液晶配向剤に含有されるイミド化重合体は、イミド化率が30%以上であることが好ましく、特に50%以上であることが好ましい。
ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。反応時間は、好ましくは1〜24時間であり、より好ましくは2〜10時間である。
上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は、好ましくは1〜10時間であり、より好ましくは2〜6時間である。
上記イミド化重合体は、原料であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。本発明の液晶配向剤に含有されるイミド化重合体は、イミド化率が30%以上であることが好ましく、特に50%以上であることが好ましい。
ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。反応時間は、好ましくは1〜24時間であり、より好ましくは2〜10時間である。
上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は、好ましくは1〜10時間であり、より好ましくは2〜6時間である。
上記方法(i)において得られるイミド化重合体は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、あるいは得られるイミド化重合体を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。一方、上記方法(ii)においてはイミド化重合体を含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、これをそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、イミド化重合体を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したイミド化重合体を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除くには、例えば溶媒置換などの方法を適用することができる。イミド化重合体の単離、精製は、ポリアミック酸の単離、精製方法として上記したのと同様の操作を行うことにより行うことができる。
−末端修飾型の重合体−
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸またはそのイミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損なわれることなく液晶配向剤の塗布特性などをさらに改善することができる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、分子量調節剤を重合反応系に添加することにより行うことができる。分子量調節剤としては、例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを挙げることができる。
上記酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。上記モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。上記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
分子量調節剤の使用割合は、ポリアミック酸を合成する際に使用されるテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの合計100重量部に対して好ましくは8重量以下であり、より好ましくは4重量部以下である。
−溶液粘度−
以上のようにして得られるポリアミック酸またはイミド化重合体は、濃度10重量%の溶液としたときに、20〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、30〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。
上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンなど)を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
本発明の液晶配向剤が含有することのできるポリアミック酸またはそのイミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損なわれることなく液晶配向剤の塗布特性などをさらに改善することができる。このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、分子量調節剤を重合反応系に添加することにより行うことができる。分子量調節剤としては、例えば酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などを挙げることができる。
上記酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。上記モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。上記モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
分子量調節剤の使用割合は、ポリアミック酸を合成する際に使用されるテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの合計100重量部に対して好ましくは8重量以下であり、より好ましくは4重量部以下である。
−溶液粘度−
以上のようにして得られるポリアミック酸またはイミド化重合体は、濃度10重量%の溶液としたときに、20〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、30〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。
上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンなど)を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
<その他の成分>
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、上記の如きポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体を必須の成分として含有するが、本発明の効果および利点を損なわない限りにおいて、さらにその他の成分を含有してもよい。かかるその他の成分としては、例えば他の重合体、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(以下「エポキシ化合物」という。)、官能性シラン化合物を挙げることができる。
上記他の重合体としては、例えばポリオルガノシロキサン、テトラカルボン酸二無水物と上記式(A)で表される化合物を含まないジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸(以下、「他のポリアミック酸」という。)およびそのイミド化重合体(以下、「他のイミド化重合体」という。)、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらのうち、他のポリアミック酸または他のイミド化重合体が、ワニス性状および電気特性に優れる点から好ましく、他のポリアミック酸がより好ましい。
本発明の垂直配向型液晶配向剤における他の重合体の使用割合は、重合体の合計(テトラカルボン酸二無水物と上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸およびそのイミド化重合体ならびに他の重合体の合計をいう。以下同じ。)に対して、好ましくは90重量%以下であり、より好ましくは85重量%以下であり、さらに80重量%以下であることが好ましい。
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、上記の如きポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選ばれる少なくとも1種の重合体を必須の成分として含有するが、本発明の効果および利点を損なわない限りにおいて、さらにその他の成分を含有してもよい。かかるその他の成分としては、例えば他の重合体、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(以下「エポキシ化合物」という。)、官能性シラン化合物を挙げることができる。
上記他の重合体としては、例えばポリオルガノシロキサン、テトラカルボン酸二無水物と上記式(A)で表される化合物を含まないジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸(以下、「他のポリアミック酸」という。)およびそのイミド化重合体(以下、「他のイミド化重合体」という。)、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらのうち、他のポリアミック酸または他のイミド化重合体が、ワニス性状および電気特性に優れる点から好ましく、他のポリアミック酸がより好ましい。
本発明の垂直配向型液晶配向剤における他の重合体の使用割合は、重合体の合計(テトラカルボン酸二無水物と上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上を含むジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸およびそのイミド化重合体ならびに他の重合体の合計をいう。以下同じ。)に対して、好ましくは90重量%以下であり、より好ましくは85重量%以下であり、さらに80重量%以下であることが好ましい。
上記エポキシ化合物は、形成される液晶配向膜の基板表面に対する接着性をより向上する観点から本発明の垂直配向型液晶配向剤に含有されることができる。かかるエポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサンなどを好ましいものとして挙げることができる。これらエポキシ化合物の使用割合は、重合体の合計100重量部に対して、好ましくは40重量部以下であり、より好ましくは0.1〜30重量部である。
上記官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
これら官能性シラン化合物の使用割合は、重合体の合計100重量部に対して、好ましくは2重量部以下であり、より好ましくは0.2重量部以下である。
これら官能性シラン化合物の使用割合は、重合体の合計100重量部に対して、好ましくは2重量部以下であり、より好ましくは0.2重量部以下である。
<垂直配向型液晶配向剤>
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、上記の如き重合体および任意的に添加されるその他の成分が、好ましくは有機溶媒中に溶解含有されて構成される。
本発明の液晶配向剤に使用することのできる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。ここで、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用してもよい。
本発明の液晶配向剤に使用することのできる有機溶媒の好ましい具体例としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。これらは単独で使用することができ、または2種以上を混合して使用することができる。特に好ましい溶媒組成は、上記の溶媒のうちから選ばれる2種以上を組み合わせて得られる組成であって、垂直型液晶配向剤中で重合体などが析出せず、且つ垂直型液晶配向剤の表面張力が25〜40mN/mの範囲となるような組成である。
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、上記の如き重合体および任意的に添加されるその他の成分が、好ましくは有機溶媒中に溶解含有されて構成される。
本発明の液晶配向剤に使用することのできる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。ここで、ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用してもよい。
本発明の液晶配向剤に使用することのできる有機溶媒の好ましい具体例としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。これらは単独で使用することができ、または2種以上を混合して使用することができる。特に好ましい溶媒組成は、上記の溶媒のうちから選ばれる2種以上を組み合わせて得られる組成であって、垂直型液晶配向剤中で重合体などが析出せず、且つ垂直型液晶配向剤の表面張力が25〜40mN/mの範囲となるような組成である。
本発明の垂直配向型液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤中の溶媒以外の成分の合計重量が液晶配向剤の全重量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。すなわち、本発明の垂直型液晶配向剤は、これを基板表面に塗布し、次いで溶媒を除去することにより、液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得難くなる場合があり、一方、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって同様に良好な液晶配向膜を得難くなる場合があり、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる場合がある。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それにより溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜100℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それにより溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜100℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
<垂直配向型液晶表示素子>
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、上記の如き本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備するものである。
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の垂直配向型液晶配向剤を例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの適宜の塗布方法によって塗布し、次いで、塗布面を加熱して溶媒を除去することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィンなどのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなしの透明導電膜を形成した後にフォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するフォトマスクを用いてパターニングされた透明導電膜を直接形成する方法などによることができる。液晶配向剤の塗布に先立ち、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板表面に官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布しておいてもよい。また、視野角特性の改善を図るために、例えば特許文献10(特開2002−327058号公報)に記載されている如き突起状の建造物を基板上に形成した後に液晶配向剤を塗布してもよい。
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、上記の如き本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備するものである。
本発明の垂直配向型液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
(1)パターニングされた透明導電膜が設けられている基板の一面に、本発明の垂直配向型液晶配向剤を例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの適宜の塗布方法によって塗布し、次いで、塗布面を加熱して溶媒を除去することにより塗膜を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィンなどのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなしの透明導電膜を形成した後にフォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するフォトマスクを用いてパターニングされた透明導電膜を直接形成する方法などによることができる。液晶配向剤の塗布に先立ち、基板表面および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板表面に官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布しておいてもよい。また、視野角特性の改善を図るために、例えば特許文献10(特開2002−327058号公報)に記載されている如き突起状の建造物を基板上に形成した後に液晶配向剤を塗布してもよい。
液晶配向剤の塗布後、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止などの目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が行われる。プレベーク温度は、好ましくは30〜200℃であり、より好ましくは40〜150℃であり、特に好ましくは40〜100℃である。プレベーク時間は、好ましくは30秒〜10分であり、より好ましくは1〜5分である。その後、溶剤を完全に除去することなどを目的として、焼成(ポストベーク)工程が行われる。このポストベーク温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。ポストベーク時間は、好ましくは10〜90分であり、より好ましくは15〜70分である。
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、このようにして塗布後に有機溶媒を除去することにより、液晶配向膜となる塗膜を形成するが、本発明の垂直配向型液晶配向剤がポリアミック酸またはアミック酸構造とイミド環とを併有するイミド化重合体を含有するものである場合には、さらに加熱することによってアミック酸構造の脱水閉環を進行させ、よりイミド化された塗膜としてもよい。
形成される塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
本発明の垂直配向型液晶配向剤は、このようにして塗布後に有機溶媒を除去することにより、液晶配向膜となる塗膜を形成するが、本発明の垂直配向型液晶配向剤がポリアミック酸またはアミック酸構造とイミド環とを併有するイミド化重合体を含有するものである場合には、さらに加熱することによってアミック酸構造の脱水閉環を進行させ、よりイミド化された塗膜としてもよい。
形成される塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
(2)上記のようにして形成された塗膜は、これをそのまま垂直配向型液晶表示素子の液晶配向膜として適用することができるが、所望により塗膜に対してラビング処理を行ってから液晶配向膜として用いてもよい。このラビング処理は、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの適宜の繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦ることにより行うことができる。ここで、ラビング処理後の塗膜に対し、例えば特許文献11(特開平6−222366号公報)や特許文献12(特開平6−281937号公報)に示されているような液晶配向膜の一部に紫外線を照射することによって液晶配向膜の一部の領域のプレチルト角を変化させる処理や、特許文献13(特開平5−107544号公報)に示されているような液晶配向膜表面の一部にレジスト膜を形成したうえで先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去する処理を行い、液晶配向膜が領域ごとに異なる液晶配向能を持つようにすることによって得られる液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
(3)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより、液晶セルを製造する。ここで、塗膜に対してラビング処理を行った場合には、2枚の基板は、各塗膜におけるラビング方向が互いに所定の角度となるように対向配置される。
液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。
第一の方法は、従来から知られている方法である。先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより、液晶セルを製造することができる。
第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより、液晶セルを製造することができる。
いずれの方法による場合でも、上記のようにして製造した液晶セルにつき、さらに、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができる。その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶;商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを添加して使用してもよい。
液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。
第一の方法は、従来から知られている方法である。先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより、液晶セルを製造することができる。
第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより、液晶セルを製造することができる。
いずれの方法による場合でも、上記のようにして製造した液晶セルにつき、さらに、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。
ここに、シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、ネマティック型液晶およびスメクティック型液晶を挙げることができる。その中でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック型液晶;商品名「C−15」、「CB−15」(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを添加して使用してもよい。
液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
以下の合成例において使用したγ−オリザノールは、天然の米糠由来の市販品(和光純薬株工業式(株)製)であり、R’−OHにおけるR’基が上記式(R’−1)〜(R’−7)のそれぞれで表される7種の化合物の混合物である。
以下の合成例における重合体の溶液粘度は、各合成例でそれぞれ指摘した重合体溶液について、E型粘度計を用いて25℃で測定した値である。
また、イミド化重合体のイミド化率は、イミド化重合体を室温で充分に減圧乾燥した後に重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温で測定した1H−NMRから、下記数式(i)により求めた。
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 (i)
(数式(i)中、A1は化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、A2はその他のプロトン由来のピーク面積であり、αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
以下の合成例における重合体の溶液粘度は、各合成例でそれぞれ指摘した重合体溶液について、E型粘度計を用いて25℃で測定した値である。
また、イミド化重合体のイミド化率は、イミド化重合体を室温で充分に減圧乾燥した後に重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温で測定した1H−NMRから、下記数式(i)により求めた。
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 (i)
(数式(i)中、A1は化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、A2はその他のプロトン由来のピーク面積であり、αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
<上記式(A)で表される化合物の合成>
合成例1
滴下ロートを備えた内容量1Lの反応器に、γ−オリザノール60gおよび3,5−ジニトロ安息香酸クロリド25gを仕込み、脱気後窒素置換を3回行った。ここにテトラヒドロフラン(THF)400mLを加えて攪拌しつつ氷浴で冷却し、ピリジン16gを滴下ロートより加え、1時間攪拌後室温に戻し、さらに12時間撹拌した。
次いでエバポレーターによりTHFを留去した後、残存物にクロロホルム400mLを加えて有機層を得た。この有機層を超純水400mLおよび飽和食塩水400mLで順次に洗浄した後、エバポレーターを用いて濃縮し、粘性のある黄色液体を得た。これをエタノール1Lより再結晶することにより、上記式(B)においてXが−CO−であり、二つのニトロ基のXに対する結合位置が3,5位であり、R’が上記式(R’−1)〜(R’−7)のそれぞれで表される基である化合物からなる混合物を黄色粉体として78g得た。
次いでこの化合物の混合物15.3gを内容量190mLの耐圧容器に仕込み、パラジウム/炭素6.6gおよび99重量%エタノール50mLを加え、70℃にて水素圧1MPa下で48時間水素化反応を行った。反応終了後、反応混合物をろ過し、ろ液を放冷して淡黄色結晶を得た。この結晶をろ取して減圧にて乾燥することにより、上記式(A)においてXが−CO−であり、二つのアミノ基のXに対する結合位置が3,5位であり、Rが上記式(R−1)〜(R−4)のそれぞれで表される基である化合物からなるジアミン混合物(以下、「化合物(A−1)」という。)12gを得た。
合成例1
滴下ロートを備えた内容量1Lの反応器に、γ−オリザノール60gおよび3,5−ジニトロ安息香酸クロリド25gを仕込み、脱気後窒素置換を3回行った。ここにテトラヒドロフラン(THF)400mLを加えて攪拌しつつ氷浴で冷却し、ピリジン16gを滴下ロートより加え、1時間攪拌後室温に戻し、さらに12時間撹拌した。
次いでエバポレーターによりTHFを留去した後、残存物にクロロホルム400mLを加えて有機層を得た。この有機層を超純水400mLおよび飽和食塩水400mLで順次に洗浄した後、エバポレーターを用いて濃縮し、粘性のある黄色液体を得た。これをエタノール1Lより再結晶することにより、上記式(B)においてXが−CO−であり、二つのニトロ基のXに対する結合位置が3,5位であり、R’が上記式(R’−1)〜(R’−7)のそれぞれで表される基である化合物からなる混合物を黄色粉体として78g得た。
次いでこの化合物の混合物15.3gを内容量190mLの耐圧容器に仕込み、パラジウム/炭素6.6gおよび99重量%エタノール50mLを加え、70℃にて水素圧1MPa下で48時間水素化反応を行った。反応終了後、反応混合物をろ過し、ろ液を放冷して淡黄色結晶を得た。この結晶をろ取して減圧にて乾燥することにより、上記式(A)においてXが−CO−であり、二つのアミノ基のXに対する結合位置が3,5位であり、Rが上記式(R−1)〜(R−4)のそれぞれで表される基である化合物からなるジアミン混合物(以下、「化合物(A−1)」という。)12gを得た。
合成例2
上記合成例1において、3,5−ジニトロ安息香酸クロリドの代わりに2,4−ジニトロクロロベンゼン24gを用い、さらにピリジンの代わりに炭酸カリウム32gおよびテトラブチルアンモニウムブロミド0.2gを用いたほかは、上記合成例1と同様の条件にして実施することにより、上記式(A)においてXが単結合であり、二つのアミノ基のXに対する結合位置が2,4位であり、Rが上記式(R−1)〜(R−4)のそれぞれで表される基である化合物からなるジアミン混合物(以下、「化合物(A−2)」という。)11gを得た。
合成例3
上記合成例2において、2,4−ジニトロクロロベンゼンの代わりに3,5−ジニトロベンジルクロリド22gを用いたほかは上記合成例2と同様にして実施することにより、上記式(A)においてXがメチレン基であり、二つのアミノ基のXに対する結合位置が3,5位であり、Rが上記式(R−1)〜(R−4)のそれぞれで表される基である化合物からなるジアミン混合物(以下、「化合物(A−3)」という。)12gを得た。
上記合成例1において、3,5−ジニトロ安息香酸クロリドの代わりに2,4−ジニトロクロロベンゼン24gを用い、さらにピリジンの代わりに炭酸カリウム32gおよびテトラブチルアンモニウムブロミド0.2gを用いたほかは、上記合成例1と同様の条件にして実施することにより、上記式(A)においてXが単結合であり、二つのアミノ基のXに対する結合位置が2,4位であり、Rが上記式(R−1)〜(R−4)のそれぞれで表される基である化合物からなるジアミン混合物(以下、「化合物(A−2)」という。)11gを得た。
合成例3
上記合成例2において、2,4−ジニトロクロロベンゼンの代わりに3,5−ジニトロベンジルクロリド22gを用いたほかは上記合成例2と同様にして実施することにより、上記式(A)においてXがメチレン基であり、二つのアミノ基のXに対する結合位置が3,5位であり、Rが上記式(R−1)〜(R−4)のそれぞれで表される基である化合物からなるジアミン混合物(以下、「化合物(A−3)」という。)12gを得た。
<イミド化重合体の合成>
合成例4
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物11.0g(0.050モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン4.9g(0.045モル)および上記合成例1で得た化合物(A−1)の3.7g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)78gに溶解し、60℃で4時間反応を行った。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は50mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にNMP180gを追加し、ピリジン4.0g(ポリアミック酸のアミック酸構造の数に対して1.0倍モル)および無水酢酸5.1g(ポリアミック酸のアミック酸構造の数に対して1.0倍モル)を添加して110℃で4時間脱水閉環を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなNMPで溶剤置換(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジンおよび無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率約49%のイミド化重合体(PI−1)を15重量%含有する溶液約122gを得た。この溶液を少量分取し、NMPを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は41mPa・sであった。
合成例5〜10、比較合成例1〜3
上記合成例4において、ポリアミック酸合成の際に使用したテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの種類および量ならびに脱水閉環反応の際に使用したピリジンおよび無水酢酸の量を、それぞれ表1に記載のとおりとしたほかは上記合成例4と同様にしてポリアミック酸溶液を得て、これを脱水閉環することにより、イミド化重合体(PI−2)〜(PI−7)および比較用イミド化重合体(pi−1)〜(pi−3)をそれぞれ含有する溶液を得た。それぞれのポリアミック酸溶液およびイミド化重合体溶液につきNMPで10重量%に希釈したときの溶液粘度ならびにイミド化重合体のイミド化率を、表1に合わせて示した。
合成例4
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物11.0g(0.050モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン4.9g(0.045モル)および上記合成例1で得た化合物(A−1)の3.7g(0.005モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)78gに溶解し、60℃で4時間反応を行った。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は50mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にNMP180gを追加し、ピリジン4.0g(ポリアミック酸のアミック酸構造の数に対して1.0倍モル)および無水酢酸5.1g(ポリアミック酸のアミック酸構造の数に対して1.0倍モル)を添加して110℃で4時間脱水閉環を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなNMPで溶剤置換(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジンおよび無水酢酸を系外に除去した。)、イミド化率約49%のイミド化重合体(PI−1)を15重量%含有する溶液約122gを得た。この溶液を少量分取し、NMPを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は41mPa・sであった。
合成例5〜10、比較合成例1〜3
上記合成例4において、ポリアミック酸合成の際に使用したテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの種類および量ならびに脱水閉環反応の際に使用したピリジンおよび無水酢酸の量を、それぞれ表1に記載のとおりとしたほかは上記合成例4と同様にしてポリアミック酸溶液を得て、これを脱水閉環することにより、イミド化重合体(PI−2)〜(PI−7)および比較用イミド化重合体(pi−1)〜(pi−3)をそれぞれ含有する溶液を得た。それぞれのポリアミック酸溶液およびイミド化重合体溶液につきNMPで10重量%に希釈したときの溶液粘度ならびにイミド化重合体のイミド化率を、表1に合わせて示した。
なお、上記表1におけるピリジンおよび無水酢酸の量は、ポリアミック酸の有するアミック酸構造の数に対して何倍モルに相当するかを表す数として示した。
表1におけるテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの略称は、それぞれ以下の意味である。
[テトラカルボン酸二無水物]
t−1:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
t−2:1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン
[ジアミン]
上記式(A)で表される化合物
A−1:上記合成例1で得られた化合物(A−1)
A−2:上記合成例1で得られた化合物(A−2)
A−3:上記合成例1で得られた化合物(A−3)
他のジアミン
d−1:上記式(D−10)で表される化合物
d−2:p−フェニレンジアミン
d−3:4,4’−ジアミノジフェニルメタン
<他の重合体の合成例>
合成例11
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物20g(0.10モル)およびジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエーテル20g(0.10モル)をN−メチル−2−ピロリドン23gおよびγ―ブチロラクトン205gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で4時間反応を行った後、γ―ブチロラクトン130gを追加することにより、ポリアミック酸(pa−1)を10重量%含有する溶液約400gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は210mPa・sであった。
合成例12
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物20.0g(0.10モル)およびジアミンとして2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル21.0g(0.10モル)をN−メチル−2−ピロリドン37gおよびγ―ブチロラクトン330gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で3時間反応を行うことにより、ポリアミック酸(pa−2)を10重量%含有する溶液約400gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は160mPa・sであった。
表1におけるテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの略称は、それぞれ以下の意味である。
[テトラカルボン酸二無水物]
t−1:2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物
t−2:1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン
[ジアミン]
上記式(A)で表される化合物
A−1:上記合成例1で得られた化合物(A−1)
A−2:上記合成例1で得られた化合物(A−2)
A−3:上記合成例1で得られた化合物(A−3)
他のジアミン
d−1:上記式(D−10)で表される化合物
d−2:p−フェニレンジアミン
d−3:4,4’−ジアミノジフェニルメタン
<他の重合体の合成例>
合成例11
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物20g(0.10モル)およびジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエーテル20g(0.10モル)をN−メチル−2−ピロリドン23gおよびγ―ブチロラクトン205gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で4時間反応を行った後、γ―ブチロラクトン130gを追加することにより、ポリアミック酸(pa−1)を10重量%含有する溶液約400gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は210mPa・sであった。
合成例12
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物20.0g(0.10モル)およびジアミンとして2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル21.0g(0.10モル)をN−メチル−2−ピロリドン37gおよびγ―ブチロラクトン330gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で3時間反応を行うことにより、ポリアミック酸(pa−2)を10重量%含有する溶液約400gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は160mPa・sであった。
実施例1
<垂直配向型液晶配向剤の調整>
上記合成例4で得られたイミド化重合体(PI−1)を含有する溶液を、概要液中に含有されるイミド化重合体(PI−1)に換算して100重量部に相当する量をとり、これにエポキシ化合物としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン20重量部を加え、さらにN−メチル−2−ピロリドンおよびブチルセロソルブを加えて溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(重量比)、固形分濃度が5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いてろ過することにより、垂直配向型液晶配向剤を調製した。
<液晶配向膜の形成および塗布性の評価>
上記で調製した液晶配向剤につき、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷(株)製)を用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間プレベーク後、200℃のホットプレート上で10分間ポストベークすることにより、基板の透明電極面上に平均膜厚1,000Åの塗膜(液晶配向膜)を形成した。これら塗膜を倍率20倍の顕微鏡にて観察したところ、印刷ムラおよびピンホールは見られず、印刷性は良好であった。
同様の操作を繰り返して、透明電極面上に液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)製造した。
<垂直配向型液晶セルの製造および垂直配向性の評価>
上記一対の基板塗膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より一対の基板の間隙に、ネマチック型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより、垂直配向型液晶セルを製造した。
この垂直配向型液晶セルを偏光顕微鏡(上下偏光板90°交差配置、顕微鏡倍率20倍)上に配置し、電圧を印加せずに透過光強度を測定した。この透過光強度を、互いに平行に配置された2枚の偏光板のみを通過した光の強度と比較し他値が2%未満であった場合を垂直配向性は「良好」、2%以上であった場合を垂直配向性は「不良」として評価したところ、この垂直配向型液晶セルの垂直配向性は「良好」であった。
<垂直配向型液晶配向剤の調整>
上記合成例4で得られたイミド化重合体(PI−1)を含有する溶液を、概要液中に含有されるイミド化重合体(PI−1)に換算して100重量部に相当する量をとり、これにエポキシ化合物としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン20重量部を加え、さらにN−メチル−2−ピロリドンおよびブチルセロソルブを加えて溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(重量比)、固形分濃度が5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターを用いてろ過することにより、垂直配向型液晶配向剤を調製した。
<液晶配向膜の形成および塗布性の評価>
上記で調製した液晶配向剤につき、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷(株)製)を用いてITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面に塗布し、80℃のホットプレート上で1分間プレベーク後、200℃のホットプレート上で10分間ポストベークすることにより、基板の透明電極面上に平均膜厚1,000Åの塗膜(液晶配向膜)を形成した。これら塗膜を倍率20倍の顕微鏡にて観察したところ、印刷ムラおよびピンホールは見られず、印刷性は良好であった。
同様の操作を繰り返して、透明電極面上に液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)製造した。
<垂直配向型液晶セルの製造および垂直配向性の評価>
上記一対の基板塗膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より一対の基板の間隙に、ネマチック型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより、垂直配向型液晶セルを製造した。
この垂直配向型液晶セルを偏光顕微鏡(上下偏光板90°交差配置、顕微鏡倍率20倍)上に配置し、電圧を印加せずに透過光強度を測定した。この透過光強度を、互いに平行に配置された2枚の偏光板のみを通過した光の強度と比較し他値が2%未満であった場合を垂直配向性は「良好」、2%以上であった場合を垂直配向性は「不良」として評価したところ、この垂直配向型液晶セルの垂直配向性は「良好」であった。
実施例2〜12および比較例1〜3
上記実施例1において、使用した重合体溶液に含有される重合体およびエポキシ化合物の種類および量を表2ならびに溶媒組成がそれぞれ表2に記載のとおりとなるようにしたほかは上記実施例1と同様にして垂直配向型液晶配向剤を調製し、評価した。評価結果は表2に示した。
上記実施例1において、使用した重合体溶液に含有される重合体およびエポキシ化合物の種類および量を表2ならびに溶媒組成がそれぞれ表2に記載のとおりとなるようにしたほかは上記実施例1と同様にして垂直配向型液晶配向剤を調製し、評価した。評価結果は表2に示した。
上記表2における各重合体はそれぞれ重合体溶液として垂直型液晶配向剤の調製に供し、表2における重量体の量は使用した重合体溶液に含有される重合体の量に換算した値である。
上記表2におけるエポキシ化合物および溶媒の略称は、それぞれ以下の意味である。
<エポキシ化合物>
E−1:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン
E−2:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン
E−3:N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン
<溶媒>
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BL:γ−ブチロラクトン
BC:ブチルセロソルブ
なお、上記比較例1においては、0.5mm×0.5mmの範囲内に10個以上のピンホールが確認されたため、塗布性「不良」と判断した。
上記表2におけるエポキシ化合物および溶媒の略称は、それぞれ以下の意味である。
<エポキシ化合物>
E−1:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン
E−2:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン
E−3:N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン
<溶媒>
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BL:γ−ブチロラクトン
BC:ブチルセロソルブ
なお、上記比較例1においては、0.5mm×0.5mmの範囲内に10個以上のピンホールが確認されたため、塗布性「不良」と判断した。
Claims (5)
- 上記ジアミンにおける上記式(A)で表される化合物の割合が3〜40モル%である、請求項1に記載の垂直配向型液晶配向剤。
- 上記式(A)における左側のベンゼン環に結合する二つのアミノ基のXに対する結合位置が、Xが単結合であるときには2,4位であり、Xが−CO−またはメチレン基であるときには3,5位である、請求項1または2に記載の垂直配向型液晶配向剤。
- 上記ジアミンにおける上記式(A)で表される化合物のうちの1種または2種以上が、γ−オリザノールと、ジニトロハロベンゼン、ジニトロ安息香酸ハライドまたはジニトロベンジルハライドとを反応させ、次いでその反応生成物を水素化して得られるジアミン混合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の垂直配向型液晶配向剤。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤から形成された垂直配向型液晶配向膜を具備することを特徴とする、垂直配向型液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008101421A JP2009251439A (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | 垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008101421A JP2009251439A (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | 垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009251439A true JP2009251439A (ja) | 2009-10-29 |
Family
ID=41312195
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008101421A Withdrawn JP2009251439A (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | 垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009251439A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010254901A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Chisso Corp | 重合性コレステリック液晶組成物およびその用途 |
WO2012005261A1 (ja) * | 2010-07-05 | 2012-01-12 | 日産化学工業株式会社 | 液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子 |
JP2014129348A (ja) * | 2014-01-15 | 2014-07-10 | Jnc Corp | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 |
-
2008
- 2008-04-09 JP JP2008101421A patent/JP2009251439A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010254901A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Chisso Corp | 重合性コレステリック液晶組成物およびその用途 |
WO2012005261A1 (ja) * | 2010-07-05 | 2012-01-12 | 日産化学工業株式会社 | 液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子 |
CN103080190A (zh) * | 2010-07-05 | 2013-05-01 | 日产化学工业株式会社 | 液晶取向剂及使用该液晶取向剂的液晶显示元件 |
JP5803915B2 (ja) * | 2010-07-05 | 2015-11-04 | 日産化学工業株式会社 | 液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子 |
TWI512010B (zh) * | 2010-07-05 | 2015-12-11 | Nissan Chemical Ind Ltd | A liquid crystal aligning agent and a liquid crystal display device using the liquid crystal display device |
KR101828105B1 (ko) | 2010-07-05 | 2018-02-09 | 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 | 액정 배향제 및 그것을 사용한 액정 표시 소자 |
JP2014129348A (ja) * | 2014-01-15 | 2014-07-10 | Jnc Corp | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5668904B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5444690B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2011100099A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜の製造方法および液晶表示素子 | |
JP5360376B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5365780B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5585755B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5071662B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5158356B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5633667B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5099350B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2010156934A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5282869B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2009145453A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5488798B2 (ja) | 液晶配向剤 | |
JP5224034B2 (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP2009053666A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5590304B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2010266477A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5376165B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JPWO2008105564A1 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2009251439A (ja) | 垂直配向型液晶配向膜および垂直配向型液晶表示素子 | |
JP2007233172A (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP5316752B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 | |
JP2009294281A (ja) | 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 | |
JP5158351B2 (ja) | 液晶配向剤および液晶表示素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110705 |