JP2009243277A - タービンハウジング冷却システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用エンジンのターボチャージャに適したタービンハウジング冷却システムを提供する。
【解決手段】冷却通路36が設けられたタービンハウジング34を備える車両用エンジン10のターボチャージャ18において、冷却通路36を循環する冷却媒体の流量を変更する流量変更手段42と、冷却媒体の温度及びエンジンの運転状態に基づいて、チップクリアランス35が所定範囲内になるように、流量変更手段42による冷却媒体の流量を制御する冷却媒体流量制御手段60とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】冷却通路36が設けられたタービンハウジング34を備える車両用エンジン10のターボチャージャ18において、冷却通路36を循環する冷却媒体の流量を変更する流量変更手段42と、冷却媒体の温度及びエンジンの運転状態に基づいて、チップクリアランス35が所定範囲内になるように、流量変更手段42による冷却媒体の流量を制御する冷却媒体流量制御手段60とを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、タービンハウジング冷却システム、特に、車両用エンジンに備えられたターボチャージャのタービンハウジング冷却システムに関する。
一般にガスタービンでは、タービンを構成する動翼の先端すなわちチップとタービンハウジングの内壁面との間の隙間(これは、一般にチップクリアランスと呼ばれている)は、タービンの効率を左右する重要な要因であることが知られている。このチップクリアランスは、タービンの効率を高めるためには極力小さい方が望ましいとされている。
そこで、特許文献1には、ガスタービンの動翼先端に対向する翼環内に冷却通路を設け、この冷却通路に、補助ボイラと蒸気タービンのボトミング系からの蒸気供給源とを接続して蒸気を流すことで翼環を冷却し、冷却後の蒸気を回収することによって、動翼先端と対向する翼環とのチップクリアランスを低減させるようにした技術が提案されている。
また、特許文献2には、タービン動翼及びケーシングを冷却空気で冷却し、メタル温度に応じて冷却空気量を制御することにより、タービンチップクリアランスを所定の範囲に制御するようにした技術が提案されている。
さらに、特許文献3には、車両用エンジンにおけるターボチャージャからの高熱により、電動発電機のような周辺機器の磁石が消滋されるのを防止するために、排気タービンのハウジングを二重壁として、エンジン停止時にその空間に冷却媒体を流すようにした技術が提案されている。
しかしながら、特許文献1又は2に提案されているチップクリアランスの制御技術は定置式の発電用ガスタービンのためのものであって、タービン効率のみを追求して常にチップクリアランスが最小となるように制御しており、これを車両用エンジンのターボチャージャにそのまま適用することは困難である。何故ならば、車両用エンジンにおいては、エンジンに求められる出力要求が車両の加減速を含む走行状態の変化に応じて大幅に変化するので、この出力要求に対応してチップクリアランスを制御するのが好ましいからである。
また、タービン効率を追求してチップクリアランスが極力小さくなるようにタービンハウジングを冷却制御すると、タービンハウジングの過冷却に起因して、タービン動翼の先端とタービンハウジング内壁とが接触するおそれがある。このような接触が一旦生じると、高速で回転しているタービンは直ちに破損に至ることになるので、かかる事態は確実に回避されねばならない。
そこで、本発明の目的は、かかる従来の問題を解消し、車両用エンジンのターボチャージャに適したタービンハウジング冷却システムを提供することにある。
上記目的を達成する本発明の一形態になるタービンハウジング冷却システムは、冷却通路が設けられたタービンハウジングを備える車両用エンジンのターボチャージャにおいて、該冷却通路を循環する冷却媒体の流量を変更する流量変更手段と、前記冷却媒体の温度及び前記エンジンの運転状態に基づいて、チップクリアランスが所定範囲内になるように、前記流量変更手段による冷却媒体の流量を制御する冷却媒体流量制御手段と、を備えることを特徴とする。
上記本発明の一形態に係るタービンハウジング冷却システムよれば、冷却媒体の温度及びエンジンの運転状態に基づいて、流量変更手段によるタービンハウジングの冷却通路を循環する冷却媒体の流量が、チップクリアランスが所定範囲内になるように、冷却媒体流量制御手段によって制御される。かくて、エンジンの運転状態に応じて変化するタービンハウジングの温度に対応して、所定の温度の冷却媒体の流量が、チップクリアランスが所定範囲内になるように制御されるので、タービン効率が高く維持される。したがって、車両用エンジンのターボチャージャに適したタービンハウジング冷却システムを得ることができる。
ここで、前記エンジンへの加減速要求を検出する加減速要求検出手段と、該加減速要求検出手段により検出された加速要求又は減速要求に応じて、前記冷却媒体流量制御手段による目標冷却媒体流量値を補正する補正手段と、をさらに備えることが好ましい。
この形態によれば、加減速要求検出手段により検出されたエンジンへの加速要求又は減速要求に応じて、目標冷却媒体流量値が補正される。かくて、エンジンへの加速要求の場合には目標冷却媒体流量値が増大するように補正され、逆に、エンジンへの減速要求の場合には目標冷却媒体流量値が減少するように補正されるようにすることができる。したがって、エンジンの出力が要求される加速要求時に、目標冷却媒体流量値が増大される結果として冷却媒体の流量が増大されて、タービンハウジングの熱膨張が抑制されるので、チップクリアランスをさらに小さくしてタービン効率を高め、加速要求に応じたエンジンの出力を速やかに得ることができる。
また、前記冷却媒体は、冷却水であり畜熱タンクに貯蔵されていてもよい。
この形態によれば、エンジン冷却水と共用することも可能で、廉価に構成することができる。また、畜熱タンクに貯蔵された温水をエンジンの冷間始動時などに用いることができ、エンジンの暖機を促進することができる。
さらに、前記加減速要求検出手段は、アクセル開度を検出するものであってもよい。
この形態によれば、簡単にエンジンへの加減速要求を検出することができる。
以下添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明が適用されるターボチャージャを備えたエンジンのタービンハウジング冷却システムの概要を示すシステム図であり、10はエンジン本体である。
エンジン10の吸気系として、吸気ポートに吸気マニホルド12が連通され、この吸気マニホルド12に各気筒の吸気通路が集合するサージタンク14を介してスロットル弁が介装されたスロットルチャンバ16が連通されている。スロットル弁は不図示のスロットルモータによって駆動される。そして、スロットルチャンバ16の上流の吸気通路にターボチャージャ18のコンプレッサ20が設けられている。さらに、吸気通路の上流端にはエアクリーナが設けられ、その下流に吸入空気流量を計測するエアフローメータ19が設けられている。そして、各気筒の吸気ポートの直上流には、不図示の燃料噴射弁が配設され、また、シリンダヘッドの気筒毎に不図示の点火プラグが配設されている。
一方、エンジン10の排気系としては、排気ポートに連通する排気マニホルド22により排気が合流され、排気マニホルド22に排気通路が接続されている。そして、排気通路にターボチャージャ18のタービン30が介装されている。ターボチャージャ18は、タービン30に流入する排気のエネルギーによりコンプレッサ20を回転駆動して、空気を吸入、加圧して過給するものであり、過給圧制御装置として、例えば、タービン30の入口側と出口側とを連通するバイパス通路にウエストゲート弁を有している。このウエストゲート弁は、例えば、直流モータ等の電動アクチュエータからなるウエストゲート弁作動用アクチュエータにより駆動されて、その「全閉」、「全開」およびそれらの間の中間位置をとることができる。
ここで、本実施の形態によるタービン30を、図2を参照してさらに説明する。本実施の形態によるタービン30においては、シャフト31を介してコンプレッサ20のインペラに連結されるタービンロータ32にタービン動翼33が形成され、タービンハウジング34内に回転自在に収容されている。そして、このタービン動翼33の先端とタービンハウジング34の内壁面との間にチップクリアランス35が形成されている。さらに、このチップクリアランス35を形成するタービンハウジング34の壁内に環状の冷却通路36が形成されている。なお、図示の本実施形態においては、タービンハウジング34の内壁面に沿う形態で2個の環状の冷却通路36A、36Bが形成されているが、この環状の冷却通路36A、36Bは、それぞれ独立の2つの通路であっても、螺旋状に連続された1つの通路であってもよい。この内壁面に沿う形態で複数個の冷却通路36を設けるのは、タービン動翼33の先端に沿って形成されるチップクリアランス35を全体に亘り均一に制御するためであり、冷却通路36の個数は制限されない。
ここで、再度、図1に戻って説明すると、冷却通路36には冷却媒体循環路40が連通されている。そして、冷却媒体循環路40は冷却媒体を畜熱して貯蔵する畜熱タンク41にも連通されており、さらに、冷却媒体循環路40には畜熱タンク41に貯蔵されている冷却媒体を吸引し、冷却通路36に流量を制御しつつ供給するポンプ42が設けられている。なお、43は冷却媒体循環路40内における冷却媒体の温度を検出する冷却媒体温度センサである。
また、エンジン10には、エンジン10の回転数を求めるためのクランク角センサ50や負荷(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ51が設けられている。さらに、エンジン10の冷却水温を検出する不図示の水温センサや過給圧を制御するのに用いられる不図示の圧力センサおよび排気ガス中の酸素濃度に基づき燃焼室内の混合気の空燃比を検出する不図示の空燃比センサ等が設けられ、上述のセンサと共に、これらの各種センサの出力がマイクロコンピュータ等で構成される電子制御ユニット(ECU)60に送られるようになっている。
ECU60は、各センサから送られてきた出力値に応じて、燃料噴射量、点火時期、過給圧等を制御する。なお、燃料噴射量、点火時期、過給圧等の制御のために使用される制御値は、例えば縦軸にエンジンの負荷をとり、横軸にエンジン回転数をとったエンジン10の運転状態を表すマップに、エンジン10の要求特性等に合わせて実験的に求めた最適値が制御値として設定されており、これらのマップはECU60のテーブルに保存されている。
ここで、上述の構成になる、冷却通路36が設けられたタービンハウジング34を有するターボチャージャ18付の車両用エンジン10において実行されるチップクリアランス制御の一例を、図3のフローチャート並びに図4及び図5のグラフを用いて説明する。なお、このチップクリアランス制御はエンジン10の作動中において、所定の周期で実行される。
まず、実際のチップクリアランス制御を説明する前に、エンジン10の運転状態に応じて変化する排気ガス温度に大きな影響を与えるエンジン10の出力PSとターボチャージャ18のタービンハウジング34の温度Thtとの関係、及び、エンジン10の出力PSとこのタービンハウジング温度Thtを得るための、温度Twの冷却媒体の流量Gcとの関係について、図4及び図5のグラフを用いて説明する。
ここで、図4のグラフは、エンジン出力PSとタービンハウジング34の温度Thtとの関係を説明すべく、エンジン出力PS(排気ガス温度)を横軸に、タービンハウジングの温度Thtを縦軸に取ったものであり、エンジン出力PSの増大につれてタービンハウジングの温度Thtが上昇する様子が示されている。ここで、上側の曲線aは、所定のタービン効率を得るべくチップクリアランス35を所定値dにするための目標タービンハウジング温度Thttgtを表している。一方、下側の曲線bは、チップクリアランス35がゼロであり、これを超えてタービンハウジングの温度Thtが低下されるとチップが接触してしまう、すなわち、タービンハウジング温度Thtの最小値Thtminを表している。このグラフから、エンジン出力PS(排気ガス温度)が変化するのに伴いタービンハウジング温度Thtも変化すること、及び、タービンハウジング温度Thtをその最小値Thtmin以下に低下させると、チップの接触が生じ得ることが理解される。
次に、図5のグラフは、エンジン出力PS(排気ガス温度)を横軸に、冷却媒体の流量Gcを縦軸に取ったものであり、図4に示すタービンハウジング温度Thtを得るために、冷却媒体循環路40延いてはタービンハウジング34の冷却通路36に流されるべき冷却媒体の流量Gcとエンジン出力PSとの関係を示している。ここで、下側の曲線aaは、上述のチップクリアランス35を所定値dにする目標タービンハウジング温度Thttgtを得るための目標冷却媒体流量Gctgtを表している。一方、上側の曲線bbは、これを超えて冷却媒体の流量Gcが増大されるとタービンハウジング34が過冷却されてチップクリアランス35がゼロとなりチップが接触してしまう、すなわち、冷却媒体流量Gcの最大値Gcmaxを表している。
なお、上述のエンジン出力PSに対する目標タービンハウジング温度Thttgtを得るための目標冷却媒体流量Gctgtの具体的な制御値は、後述する冷却媒体の温度Twにそれぞれ対応させて予め実験などにより求められ、ECU60にマップとして保管されている。
そこで、まず、エンジン10の始動などに伴って制御がスタートされるステップS301においては、チップクリアランス制御は停止(OFF)され、冷却媒体の流量Gcが最小流量Gcminに維持される。すなわち、ECU60からの指令により、ポンプ42からの吐出量が最小流量Gcminとなるようにポンプ42が制御されるのである。そして、次のステップS302に進み、チップクリアランス制御が可能か否か判定される。具体的には、冷却媒体温度センサ43の検出により、冷却媒体循環路40内における冷却媒体の温度Twが、チップクリアランス制御が可能な最低冷却媒体温度Twsを超えているか否かが判定される。冷却媒体温度Twが最低冷却媒体温度Twsを超えていないとき、すなわち「No」のときは、再度、ステップS301に戻る。冷却媒体温度Twが最低冷却媒体温度Twsを超えていない場合には、上述のようにタービンハウジング34が過冷却されてチップが接触してしまうおそれがあるからである。
一方、ステップS302において、冷却媒体温度Twが最低冷却媒体温度Twsを超えていると判定されたとき、すなわち「Yes」のときはステップS303に進み、チップクリアランス制御が開始(ON)される。
このチップクリアランス制御では、冷却媒体の流量Gcが現在のエンジン出力PSに応じ、Gc=f(PS)として目標冷却媒体流量Gctgtとなるように制御される。すなわち、上述のようにエンジン出力PSに対し冷却媒体の温度Twにそれぞれ対応させてマップとして保管されている目標冷却媒体流量Gctgtの制御値が設定され、これに合わせてポンプ42が制御されるのである。なお、この現在のエンジン出力PSは、エアフローメータ19の検出信号により求められる吸入空気量Ga及びクランク角センサ50の検出信号により求められるエンジン回転数Neに基づいて、ECU60にて演算により求められる。ここで、本実施の形態においては、冷却媒体の流量Gcが大気温度Toを増減要素とし、Gc=f(PS、To)として補正されている。すなわち、大気温度Toが基準温度より高いときはタービンハウジング34からの熱放射も少なくなると考えられるので、この場合には冷却媒体流量Gcを、目標冷却媒体流量Gctgtを基本として増量補正し、大気温度Toが基準温度より低いときは減量補正するのである。
次に、ステップS304においては、エンジン10への所定値を超える加速要求があったか否かが判定される。具体的には、アクセル開度センサ51からの信号に基づき、アクセルペダルの踏込み量が所定量を超えたか否かが判定される。この加速要求が所定値を超えないときはステップS303に戻り、上述の現在のエンジン出力PSに応じたチップクリアランス制御が継続される。一方、加速要求が所定値を超えるときはステップS305に進み、加速要求補正が行なわれる。具体的には、目標冷却媒体流量値が増大するように補正される。換言すると、冷却媒体の流量Gcが、その目標値を(目標冷却媒体流量Gctgt+α)に増大補正されて、Gc=f(PS)+αとして目標冷却媒体流量Gctgt+αとなるように制御されるのである。この様子を図5を参照して説明すると、チップクリアランス35を所定値dにするべく下側の曲線aaで表される目標冷却媒体流量Gctgtに沿って制御されていた状態から、冷却媒体流量Gcがα分増大される(図5に、↑+αとして示されている)。
このようにすると、エンジン10の出力増大が要求される加速要求時に、目標冷却媒体流量値が増大される結果として冷却媒体の流量Gcが増大されて、タービンハウジング34の熱膨張が抑制されるので、チップクリアランス35をさらに小さくしてタービン効率を高め、加速要求に応じたエンジン10の出力を速やかに得ることができる。
そして、ステップS306においては、エンジン10への所定値を超える減速要求があったか否かが判定される。具体的には、アクセル開度センサ51からの信号に基づき、アクセルペダルの踏込みが解放されたか否かが判定される。この減速要求が所定値を超えないときはステップS303に戻り、上述の現在のエンジン出力PSに応じたチップクリアランス制御が継続される。一方、減速要求が所定値を超えるときはステップS307に進み、減速要求補正が行なわれる。具体的には、目標冷却媒体流量値が減少するように補正される。換言すると、冷却媒体の流量Gcが、その目標値を(目標冷却媒体流量Gctgt−β)に減少補正されて、Gc=f(PS)−βとして目標冷却媒体流量Gctgt−βとなるように制御されるのである。この様子を、図5を参照して説明すると、チップクリアランス35を所定値dにするべく下側の曲線aaで表される目標冷却媒体流量Gctgtに沿って制御されていた状態から、冷却媒体流量Gcがβ分減少される(図5に、↓−βとして示されている)。
このようにすると、エンジン10の出力が要求されない減速要求時には、目標冷却媒体流量値が減少される結果として冷却媒体の流量Gcが減少されて、タービンハウジング34の熱膨張は抑制されないので、チップクリアランス35は通常より大きくなる。したがって、タービン効率が低下することから、エンジンブレーキを有効に作動させることができる。
なお、タービン30のチップクリアランス35は、個々の部品の製造精度に起因するばらつきを有している場合がある。この結果、上述のチップクリアランス35を所定値dにする目標タービンハウジング温度Thttgtは個々に異なることがある。そこで、この製造時のチップクリアランスを初期チップクリアランスdfとして、ギャップセンサや隙間ゲージなどの測定手段又は推定手段により求め、この求めた初期チップクリアランスdfと所定値dとの差分を考慮することにより、上述の目標冷却媒体流量Gctgtを補正するようにしてもよい。例えば、差分が大きいときには冷却媒体の流量Gcが増大されるように、目標冷却媒体流量Gctgtを増大補正することにより、個々の部品の製造ばらつきによらない、精度の良い制御を実施することができる。
10 エンジン
18 ターボチャージャ
20 コンプレッサ
30 タービン
32 タービンロータ
33 タービン動翼
34 タービンハウジング
35 チップクリアランス
36 冷却通路
40 冷却媒体循環路
41 畜熱タンク
42 ポンプ
43 冷却媒体温度センサ
50 クランク角センサ
51 アクセル開度センサ
60 電子制御ユニット(ECU)
PS エンジン出力
Tht タービンハウジング温度
Thtmin タービンハウジング温度の最小値
Thttgt 目標タービンハウジング温度
Gc 冷却媒体の流量
Gcmax 冷却媒体流量の最大値
Gctgt 目標冷却媒体流量
Tw 冷却媒体の温度
Tws 最低冷却媒体温度
To 大気温度
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20 コンプレッサ
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36 冷却通路
40 冷却媒体循環路
41 畜熱タンク
42 ポンプ
43 冷却媒体温度センサ
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51 アクセル開度センサ
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Gcmax 冷却媒体流量の最大値
Gctgt 目標冷却媒体流量
Tw 冷却媒体の温度
Tws 最低冷却媒体温度
To 大気温度
Claims (4)
- 冷却通路が設けられたタービンハウジングを備える車両用エンジンのターボチャージャにおいて、
該冷却通路を循環する冷却媒体の流量を変更する流量変更手段と、
前記冷却媒体の温度及び前記エンジンの運転状態に基づいて、チップクリアランスが所定範囲内になるように、前記流量変更手段による冷却媒体の流量を制御する冷却媒体流量制御手段と、
を備えることを特徴とするタービンハウジング冷却システム。 - 前記エンジンへの加減速要求を検出する加減速要求検出手段と、
該加減速要求検出手段により検出された加速要求又は減速要求に応じて、前記冷却媒体流量制御手段による目標冷却媒体流量値を補正する補正手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のタービンハウジング冷却システム。 - 前記冷却媒体は、冷却水であり畜熱タンクに貯蔵されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のタービンハウジング冷却システム。
- 前記加減速要求検出手段は、アクセル開度を検出するものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタービンハウジング冷却システム。
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008087345A Pending JP2009243277A (ja) | 2008-03-28 | 2008-03-28 | タービンハウジング冷却システム |
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