JP2009237018A - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記液晶配向剤は、(a)ポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体、ならびに(b)分子内に3個以上のエポキシ基および2個以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物を含有する。上記液晶表示素子は、上記液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する。
【選択図】なし
Description
これらの液晶表示素子における液晶配向膜の材料としては、従来ポリイミド、ポリアミドおよびポリエステルなどが知られているが、特にポリイミドは、耐熱性、液晶との親和性、機械的強度などに優れており、多くの液晶表示素子に使用されている(特許文献4参照)。
上述の真空注入方式における問題点を解消する新たな液晶充填方式として、液晶滴下方式(ODF方式)が開発された。これは液晶配向膜が形成された基板上に液晶を必要量滴下し、真空中でもう一方の基板と貼り合わせた後、液晶を密閉するためのシール剤をUV硬化することにより、パネル全面に液晶を充填することが可能な方法である(特許文献5参照)。しかしながら本方式では、液晶配向膜上に直接液晶を滴下させることから、これまでの真空注入方式より液晶配向膜に滴下による負荷がかかり、さらに多数の液晶滴下点が存在することから、液晶滴下部分や液晶同士の融合部などに配向ムラ(一般に、前者は「液晶滴下ムラ」、後者は「液晶融合部ムラ」と呼ばれる。)が発生してしまい、液晶表示素子の表示不良が発生するという問題があった。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
(a)ポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体、ならびに
(b)分子内に3個以上のエポキシ基および2個以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物
を含有する液晶配向剤によって達成され、第2に、
上記液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する液晶表示素子によって達成される。
本発明の液晶表示素子は、種々の装置に有効に使用することができ、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビなどの表示装置に用いられる。
(a)ポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体、ならびに
(b)分子内に3個以上のエポキシ基および2個以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物(以下、「2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物」という。)
を含有する。
以下、本発明の液晶配向剤が含有する各成分について説明する。
(a)重合体
本発明の液晶配向剤が含有する(a)重合体は、ポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種である。
<ポリアミック酸>
上記ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより合成することができる。
本発明で使用されるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、下記式(T−I)および(T−II)
のそれぞれで表される化合物などの脂肪族または脂環式テトラカルボン酸二無水物;
ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(T−1)〜(T−4)
本発明で使用されるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記のうちブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、上記式(T−I)で表される化合物のうちの下記式(T−5)〜(T−7)
本発明で使用されるポリアミック酸を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物1を、全テトラカルボン酸二無水物に対して80モル%以上含むものであることが好ましく、90モル%以上含むものであることがより好ましく、特に95モル%以上含むものであることが好ましい。
本発明で使用されるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ジメチル−2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどの芳香族ジアミン;
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン;
下記式(D−I)
で表される化合物;
下記式(D−II)
で表される化合物;
下記式(D−III)
で表されるモノ置換フェニレンジアミン;
下記式(D−IV)
で表されるジアミノオルガノシロキサン;
下記式(D−1)〜(D−5)
で表される化合物などを挙げることができる。これらのジアミンは、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で使用されるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、上記式(D−1)〜(D−5)で表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ジ(4−アミノフェニル)−ベンジジン、上記式(D−I)で表される化合物のうちの下記式(D−6)
本発明で使用されるポリアミック酸を合成するために用いられるジアミンは、上記の如き特定ジアミン1を、全ジアミンに対して1モル%以上含むものであることが好ましく、1〜50モル%含むものであることがより好ましく、特に2〜20モル%含むものであることが好ましい。
[ポリアミック酸の合成]
本発明で使用されるポリアミック酸は、上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより合成することができる。
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.5〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.7〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下において、好ましくは0.5〜120時間、より好ましくは2〜10時間行われる。ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール溶媒を挙げることができる。有機溶媒の使用量(α)は、テトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。なお上記における「有機溶媒の使用量」とは、有機溶媒と後述の貧溶媒とを併用する場合には、有機溶媒および貧溶媒の総量をいう。
有機溶媒と貧溶媒とを併用する場合における貧溶媒の使用割合は、有機溶媒と貧溶媒の合計に対して、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは20重量%以下であり、さらに10重量%以下であることが好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、または単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸の単離は、上記反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥する方法、あるいは、反応溶液をエバポレーターで減圧留去する方法により行うことができる。また、このポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解し、次いで貧溶媒で析出させる方法、あるいは、エバポレーターで減圧留去する工程を1回または数回行う方法により、ポリアミック酸を精製することができる。
本発明に使用されるイミド化重合体は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸を脱水閉環することにより、合成することができる。
[テトラカルボン酸二無水物]
本発明に使用されるイミド化重合体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物と同じ化合物を挙げることができる。このうち、脂環式テトラカルボン酸二無水物が好ましい。
本発明に使用されるイミド化重合体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、脂環式テトラカルボン酸二無水物のうちの2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−二無水物および4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオンよりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「特定テトラカルボン酸二無水物2」という。)を含むものであることが好ましい。特定テトラカルボン酸二無水物2としては、特に2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物が好ましい。
本発明で使用されるイミド化重合体を合成するために用いられるテトラカルボン酸二無水物は、上記の如き特定テトラカルボン酸二無水物2を、全テトラカルボン酸二無水物に対して80モル%以上含むものであることが好ましく、90モル%以上含むものであることがより好ましく、特に95モル%以上含むものであることが好ましい。
本発明に使用されるイミド化重合体を合成するために用いられるジアミンとしては、上述したポリアミック酸の合成に用いられるジアミンと同じ化合物を挙げることができる。
本発明に使用されるイミド化重合体を合成するために用いられるジアミンは、上記式(D−III)で表される化合物を含むものであることが好ましく、上記式(D−III)で表される化合物のうちのドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼンおよび上記式(D−8)〜(D−16)のそれぞれで表される化合物よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「特定ジアミン2−1」という。)を含むものであることがよりこのましく、特定ジアミ2−1ンほかにp−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、上記式(D−1)〜(D−5)で表される化合物、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、N,N‘−ジ(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ジ(4−アミノフェニル)−N,N‘−ジメチル−ベンジジン、上記式(D−I)で表される化合物のうちの上記式(D−6)で表される化合物、上記式(D−II)で表される化合物のうちの上記式(D−7)で表される化合物および上記式(D−IV)で表される化合物のうちの1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンよりなる群から選択される少なくとも1種(以下、「特定ジアミン2−2」という。)をさらに含むものであることがより好ましい。
また、 本発明で使用されるイミド化重合体を合成するために用いられるジアミンは、上記の如き特定ジアミン2−2を、全ジアミンに対して1モル%以上含むものであることが好ましく、50〜98モル%含むものであることがより好ましく、特に75〜95モル%含むものであることが好ましい。
本発明で使用されるイミド化重合体は、好ましくは上記の如きテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸を脱水閉環することにより、合成することができる。このイミド化重合体の前駆体たるポリアミック酸の合成は、本発明で使用されるポリアミック酸の合成として上記したところと同様にして行うことができる。
ポリアミック酸の脱水閉環反応は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行うことができる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。反応時間は好ましくは1〜120時間であり、より好ましくは2〜30時間である。
上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は好ましくは0.5〜30時間であり、より好ましくは2〜10時間である。
イミド化率(%)=(1−A1/A2×α)×100 −−−−−−(i)
(数式(i)中、A1は10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、A2はその他のプロトン由来のピーク面積であり、αはイミド化重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
によって求めることができる。
上記ポリアミック酸およびそのイミド化重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。このような末端修飾型のものは、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物、モノアミン化合物、モノイソシアネート化合物などの適当な分子量調節剤を反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デシルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げることができる。また、モノアミン化合物としては、例えば、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることができる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどを挙げることができる。
これら分子量調節剤の使用割合としては、ポリアミック酸を合成する際に使用するテトラカルボン酸二無水物およびジアミンの合計に対して、好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下である。
[溶液粘度]
上記ポリアミック酸およびそのイミド化重合体は、それぞれ濃度10重量%の溶液としたときに、20〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、30〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。
上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトンなど)を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
本発明の液晶配向剤が含有する(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物は、好ましくは下記式(B)
で表される化合物である。上記式(B)におけるRは、1個以上の脂環または芳香環を有する2価の有機基であることが好ましい。上記脂環としては、好ましくは炭素数4〜18の脂環であることが好ましく、例えばシクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環などを例示することができる。上記芳香環としては、好ましくは炭素数6〜18の芳香環であることが好ましく、例えばベンゼン環、ビフェニル環、ナフタレン環、アントラセン環、トリフェニレン環などを例示することができる。2価のRの総炭素数としては、好ましくは6〜72であり、より好ましくは6〜36であり、一分子に含まれるパーフルオロアルキル基の数としては、好ましくは2〜36個であり、より好ましくは2〜12個であり、特に2〜4個であることが好ましい。なお、(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物は、パーフルオロアルキル基以外の部位にフッ素原子を有していてもよい。
(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物としては、特に下記式(B−1)、(B−2)または(B−3)
で表される化合物であることが好ましい。上記式(B−1)、(B−2)および(B−3)におけるaは好ましくは1であり、すなわち(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物は2個以上のトリフルオロメチル基を有するエポキシ化合物であることが好ましい。上記式(B−1)におけるbは好ましくは1であり、cは好ましくは2である。上記式(B−2)におけるdは好ましくは0または1であり、eは好ましくは0または1である。上記式(B−3)におけるfは好ましくは1であり、gは好ましくは1である。
上記式(B−1)で表される化合物の具体例としては、例えばN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニルなど;
上記式(B−2)で表される化合物の具体例としては、例えばN,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンなど;
上記式(B−3)で表される化合物の具体例としては、例えばN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどを、それぞれ好ましいものとして挙げることができる。
本発明の液晶配向剤における(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物の含有割合としては、(a)重合体100重量部に対して0.01〜40重量部であることが好ましく、0.05〜40重量部であることがより好ましく、さらに1〜30重量部であることが好ましい。なお、(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物の一部を次に述べる他のエポキシ化合物で置き換えて使用する場合には、上記の含有割合は(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物の含有割合と他のエポキシ化合物の含有割合との合計として理解されるベきである。
本発明の液晶配向剤においては、本発明の効果および利点を損なわない範囲において、上記(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物の一部を他のエポキシ化合物で置き換えて使用してもよい。かかる他のエポキシ化合物の例としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサンなどを挙げることができる。
本発明の液晶配向剤において(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物の一部を他のエポキシ化合物で置き換えて使用する場合、他のエポキシ化合物の使用割合としては、(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物および他のエポキシ化合物の合計に対して好ましくは20重量%以下であり、より好ましくは10重量%以下であり、さらに5重量%以下であることが好ましい。本発明の液晶配向剤においては、他のエポキシ化合物を使用しないことが最も好ましい。
本発明の液晶配向剤は、上記(a)重合体および(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物を必須成分として含有するが、任意的にその他の成分を含有することができる。かかるその他の添加剤としては、例えば官能性シラン化合物などを挙げることができる。
上記官能性シラン化合物は、形成される液晶配向膜の基板表面に対する接着性向上のために添加することができる。かかる官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。これら官能性シラン化合物の使用割合は、(a)重合体100重量部に対して、好ましくは2重量部以下であり、より好ましくは0.2重量部以下である。
本発明の液晶配向剤は、上記(a)重合体および(b)2個以上のパーフルオロアルキル基を有するエポキシ化合物ならびに任意的に添加されるその他の成分が、好ましくは有機溶媒に溶解して含有された溶液状態として調製される。
本発明の液晶配向剤に使用することのできる有機溶媒としては、特定ポリアミック酸の合成反応に用いられるものとして例示した溶媒を挙げることができる。また、特定ポリアミック酸の合成反応の際に併用することができるものとして例示した貧溶媒も適宜選択して併用することができる。
本発明の液晶配向剤に使用される特に好ましい有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテルなどを挙げることができる。これらは単独で使用することができ、または2種以上を混合して使用することができる。
なお、特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えば、スピンナー法による場合には1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とするのが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とするのが特に好ましい。
本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは0℃〜200℃、より好ましくは20℃〜60℃である。
本発明の液晶表示素子は、上記の如き本発明の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備する。
本発明の液晶表示素子は、例えば次の方法によって製造することができる。
まず、パターン状の透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜側に、本発明の液晶配向剤を、例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法、インクジェット法などの適宜の塗布方法により塗布し、例えば40〜250℃の温度で0.1〜120分間加熱して塗膜を形成する。塗膜の膜厚は、溶媒除去後の厚さとして、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
前記基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスの如きガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)の如きプラスチックからなる透明基板などを用いることができる。
前記透明導電膜としては、SnO2からなるNESA膜、In2O3−SnO2からなるITO膜などを用いることができる。これらのパターン状の透明導電膜を形成するには、パターンなしの透明導電膜を形成した後フォト・エッチング法によりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いてパターン状透明導電膜を直接形成する方法などが用いられる。
液晶配向剤の塗布に際しては、基板および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板および透明導電膜上に、予め官能性シラン化合物、チタネートなどを塗布しておいてもよい。
一方、液晶配向膜を垂直配向型の液晶表示素子に適用する場合には、このラビング処理は行わなくてもよい。
上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、この2枚の基板間に液晶を配置することにより、液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。
第一の方法は、従来から知られている方法である。先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより、液晶セルを製造することができる。
第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより、液晶セルを製造することができる。本発明の液晶配向剤は、ODF法に使用したときに液晶滴下ムラおよび液晶融合部ムラが低減された液晶配向膜を与えることができる利点を有する。
いずれの方法による場合でも、次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、注入時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。
前記液晶としては、例えばネマティック型液晶、スメクティック型液晶などを用いることができる。TN型液晶セルまたはSTN型液晶セルを有する液晶表示素子を製造する場合、ネマティック型液晶のうち正の誘電異方性を有するもの(ポジ型の液晶)が好ましく、例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用いられる。これら液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック液晶;商品名C−15、CB−15(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを、さらに添加して使用してもよい。
一方、垂直配向型液晶セルの場合には、ネマティック型液晶のうち負の誘電異方性を有するもの(ネガ型の液晶)が好ましく、例えばジシアノベンゼン系液晶、ピリダジン系液晶、シッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶などが用いられる。
液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏光板などを挙げることができる。
かくして製造された本発明の液晶表示素子は、液晶配向ムラに起因する表示不良がなく、優れた表示品位を示すものである。
イミド化重合体のイミド化率は、イミド化重合体を室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを標準物質として測定した1H−NMRから上記式(i)によって求めた。
<ポリアミック酸の合成>
合成例1
テトラカルボン酸二無水物としてピロメリット酸二無水物110g(0.50モル)および1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物98g(0.50モル)ならびにジアミンとして4,4−ジアミノジフェニルエーテル200g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン230gおよびγ―ブチロラクトン2,010gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で3時間反応させた後、γ―ブチロラクトン1,350gを追加することにより、ポリアミック酸(A−1)を10重量%含有する溶液約3,800gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は200mPa・sであった。
合成例2
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物98g(0.50モル)およびピロメリット酸二無水物110g(0.50モル)ならびにジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルメタン200g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン230gおよびγ―ブチロラクトン2,100gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で3時間反応させた後、γ―ブチロラクトン1,350gを追加することにより、ポリアミック酸(A−2)を10重量%含有する溶液約3,800gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は125mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物200g(1.0モル)およびジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエーテル200g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン230gおよびγ―ブチロラクトン2,050gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で4時間反応させた後、γ―ブチロラクトン1,300gを追加することにより、ポリアミック酸(A−3)を10重量%含有する溶液約3,800gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は210mPa・sであった。
合成例4
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物200g(1.0モル)およびジアミンとして2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル210g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン370gおよびγ―ブチロラクトン3,300g空なる混合溶媒に溶解し、40℃で3時間反応させることにより、ポリアミック酸(A−4)を10重量%含有する溶液約3,700gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は160mPa・sであった。
合成例5
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物220g(1.0モル)およびジアミンとして4,4’−ジアミノジフェニルエーテル200g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン240gおよびγ―ブチロラクトン3,500gからなる混合溶媒に溶解し、40℃で4時間反応させることにより、ポリアミック酸(A−5)を10重量%含有する溶液約4,000gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は38mPa・sであった。
合成例6
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物110g(0.50モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン160g(0.50モル)、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン95g(0.88モル)、2,2−ジトリフルオロメチルー4,4−ジアミノビフェニル32g(0.10モル)および3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン6.4g(0.010モル)ならびにモノアミンとしてオクタデシルアミン8.1g(0.03モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)960gに溶解し、60℃で9時間反応させた。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は58mPa・sであった。
得られたポリアミック酸溶液に、NMP2,730g、ピリジン400gおよび無水酢酸410gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ―ブチロラクトンで溶剤置換(本操作にて脱水閉環反応に使用したピリジンおよび無水酢酸を系外に除去した。以下同じ。)することにより、イミド化率約95%のイミド化重合体(B−1)を15重量%含有する溶液約2,300gを得た。この溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は69mPa・sであった。
合成例7
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物110g(0.50モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン160g(0.50モル)、ジアミンとしてp−フェニレンジアミン94g(0.87モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン25g(0.10モル)および3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン9.6g(0.015モル)ならびにモノアミンとしてオクタデシルアミン8.1g(0.030モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)960gに溶解し、60℃で6時間反応させた。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は60mPa・sであった。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にNMP2,700gを追加し、ピリジン400gおよび無水酢酸410gを添加して110℃で4時間脱水閉環を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ―ブチロラクトンで溶剤置換することにより、イミド化率約95%のイミド化重合体(B−2)を15重量%含有する溶液約2,400gを得た。この溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は70mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物220g(1.0モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン110g(0.99モル)および3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン6.4g(0.010モル)をN−メチル−2−ピロリドン3,040gに溶解し、60℃で6時間反応させることにより溶液粘度約260mPa・sのポリアミック酸溶液を得た。
次いで、得られたポリアミック酸溶液にN−メチル−2−ピロリドン2,700gを追加し、ピリジン400gおよび無水酢酸310gを添加して110℃で4時間脱水閉環反応を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ―ブチロラクトンで溶剤置換することにより、イミド化率約89%のイミド化重合体(B−3)を15重量%含有する溶液約2,700gを得た。この溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は300mPa・sであった。
合成例9
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物110g(0.50モル)および1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン160g(0.50モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン90g(0.83モル)、2,2’−ジトリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル32g(0.10モル)、1−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)−4−(4−トリフルオロメチルベンゾイルオキシ)−シクロヘキサン25g(0.059モル)およびオクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン4.0g(0.011モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)2,200gに溶解し、60℃で6時間反応させた。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は110mPa・sであった。
得られたポリアミック酸溶液に、N−メチル−2−ピロリドン3,800gを追加し、ピリジン800gおよび無水酢酸500gを添加して110℃で4時間脱水閉環を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ―ブチロラクトンで溶剤置換することにより、イミド化率約92%のイミド化重合体(B−4)を15重量%含有する溶液約2,300gを得た。この溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は130mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物110g(0.50モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン38g(0.35モル)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン20g(0.1モル)および3(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)コレスタン26g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)800gに溶解し、60℃で6時間反応させた。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は60mPa・sであった。
得られたポリアミック酸溶液にNMP1,800gを追加し、ピリジン80gおよび無水酢酸100gを添加して110℃で4時間脱水閉環を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ―ブチロラクトンで溶剤置換することにより、イミド化率約80%のイミド化重合体(C−1)を15重量%含有する溶液約1,100gを得た。この溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は87mPa・sであった。
合成例11
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物110g(0.50モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン49g(0.45モル)および3(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)コレスタン26g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)750gに溶解し、60℃で6時間反応させた。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は58mPa・sであった。
得られたポリアミック酸溶液にNMP1,800gを追加し、ピリジン40gおよび無水酢酸51gを添加して110℃で4時間脱水閉環を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ―ブチロラクトンで溶剤置換することにより、イミド化率約50%のイミド化重合体(C−2)を15重量%含有する溶液約1,100gを得た。この溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は85mPa・sであった。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物110g(0.50モル)ならびにジアミンとしてp−フェニレンジアミン38g(0.35モル)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン20g(0.1モル)および3(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)コレスタン26g(0.05モル)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)800gに溶解し、60℃で6時間反応を行った。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えてポリアミック酸濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は60mPa・sであった。
得られたポリアミック酸溶液にNMP1,800gを追加し、ピリジン80gおよび無水酢酸100gを添加して110℃で4時間脱水閉環を行った。脱水閉環反応後、系内の溶剤を新たなγ―ブチロラクトンで溶剤置換することにより、イミド化率約80%のイミド化重合体(C−3)を15重量%含有する溶液約1,100gを得た。この溶液を少量分取し、γ−ブチロラクトンを加えてイミド化重合体濃度10重量%の溶液として測定した溶液粘度は87mPa・sであった。
実施例1
[液晶配向剤の調製]
上記合成例1で得られたポリアミック酸(A−1)を含有する溶液および上記合成例6で得られたイミド化重合体(B−1)を含有する溶液を、これら溶液に含有されるポリアミック酸(A−1):イミド化重合体(B−1)の重量比が50:50(重量比)になるように混合し、ここにγ−ブチロラクトン(BL)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびブチルセロソルブ(BC)を加え、さらにフッ素原子を有するエポキシ化合物としてN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニルを、ポリアミック酸およびイミド化重合体の合計100重量部に対して10重量部加え、固形分濃度が4重量%、溶媒組成がBL:NMP:BC=68:20:12(重量比)である溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
[液晶濡れ性の評価]
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板(ITO基板)の透明電極面に、上記で調製した液晶配向剤をスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱し、次いで200℃のホットプレート上で10分間加熱して溶媒を除去することにより、ITO基板上に平均膜厚80Åの塗膜を形成した。この塗膜上に、針先0.5mmのシリンジを用いてポジ型ネマチック液晶(メルク社製、MLC−6221)を8μL滴下し、滴下後50秒経過したときの塗膜と液晶との接触角を測定したところ、接触角は10°であった。
なお、本発明者らは、液晶滴下方式(ODF)を適用した場合における液晶滴下ムラ、液晶融合部ムラは、液晶配向膜と液晶との親和性(液晶濡れ性)が不足することにより生じるものであることを見出した。そして上記の接触角が15°以下である場合には液晶濡れ性は良好であり、かかる場合に液晶滴下ムラおよび液晶融合部ムラが発生しないことは経験的に明らかになっている。
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板(ITO基板)の透明電極面に、上記で調製した液晶配向剤を液晶配向膜印刷機(日本写真印刷機(株)製)を用いて塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱し、次いで200℃のホットプレート上で10分間加熱して溶媒を除去することにより、ITO基板上に平均膜厚600Åの塗膜を形成した。この塗膜に対し、レーヨン布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロール回転数500rpm、ステージ移動速度3cm/秒、毛足押しこみ長さ0.4mmでラビング処理を行い、塗膜に液晶配向能を付与した。さらに超純水中で1分間の超音波洗浄し、100℃クリーンオーブンで10分間乾燥することにより、ITO基板上に液晶配向膜を形成した。この操作を繰り返し、透明電極面上に液晶配向膜を有するITO基板を一対(2枚)作製した。
上記一対のITO基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より基板の間隙に、ネマチック液晶(メルク社製、MLC−6221)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより、液晶セルを製造した。
[液晶配向性の評価]
上記で製造した液晶セルにつき、電圧OFF時および交流5Vを印加した際の表示面を目視により観察し、異常ドメインが認められない場合を液晶配向性「良」、異常ドメインが認められた場合を液晶配向性「不良」として評価したところ、上記液晶セルの液晶配向性は「良」であった。
[電圧保持率]
上記で製造した液晶セルに、60℃において5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定したところ、上記液晶セルの電圧保持率は99.1%であった。この値は95%以上であれば、電圧保持率は良好であるといえる。
なお、電圧保持率の測定は(株)東陽テクニカ製、型式「VHR−1」を使用して行った。
[残留DC電圧の測定]
上記で製造した液晶セルに、直流DC電圧17.0Vを100℃の環境温度で20時間印加し、直流電圧を切った直後から室温で15分放冷した後に液晶セル内に残留した電圧(残留DC電圧)を、フリッカー消去法により求めところ、上記液晶セルの残留DC電圧は280mVであった。この値が800mV以下の場合、残留DC電圧は良好であるといえる。
上記実施例1において、使用した重合体溶液に含有される重合体およびエポキシ化合物の種類および量ならびに溶液の溶媒組成を第1表に記載のとおりとしたほかは実施例1と同様にして、液晶配向剤を調製し、評価した。評価結果を第1表に示した。
エポキシ化合物
E−1:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’-ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル
E−2:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン
E−3:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン
E−4:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン
E−5:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル
E−6:ポリエチレングリコールグリシジルエーテル
E−7:1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン
溶媒
BL:γ−ブチロラクトン
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BC:ブチルセロソルブ
[液晶配向剤の調製]
上記合成例10で得られたイミド化重合体(C−1)を含有する溶液を、これに含有されるイミド化重合体(C−1)に換算して100重量部に相当する量だけとり、ここに、フッ素原子を有するエポキシ化合物としてN,N,N’,N’,−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノ−2,2‘−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル10重量部を添加し、さらにN−メチル−2−ピロリドンおよびブチルセロソルブを加えて固形分濃度が2.5重量%、溶媒組成がNMP:BC=50:50(重量比)である溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
[液晶濡れ性の評価]
上記で調製した液晶配向剤につき、上記実施例1におけるのと同様にして塗膜を形成し、液晶濡れ性を評価したところ、塗膜と液晶との接触角は13°であった。
[液晶セルの製造]
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板(ITO基板)の透明電極面に、上記で調製した液晶配向剤を液晶配向膜印刷機(日本写真印刷機(株)製)を用いて塗布し、80℃のホットプレート上で1分間加熱し、次いで200℃のホットプレート上で10分間加熱して溶媒を除去することにより、ITO基板上に平均膜厚1,000Åの塗膜(液晶配向膜)を形成した。この操作を繰り返し、透明電極面上に液晶配向膜を有するITO基板を一対(2枚)作製した。
上記一対のITO基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より基板の間隙に、ネガ型ネマチック液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより、液晶セルを製造した。
[液晶配向性の評価]
上記で製造した液晶セルにつき、実施例1におけるの同様にして液晶配向性を評価したところ、上記液晶セルの液晶配向性は「良」であった。
[電圧保持率および残留DC電圧の測定]
上記で製造した液晶セルにつき、実施例1におけるの同様にして電圧保持率および残留DC電圧の測定を行ったところ、電圧保持率は99。5%であり、残留DC電圧は550mVであり、いずれも良好な結果であった。
上記実施例16において、重合体の種類ならびにエポキシ化合物の種類および量を第2表に示したとおりとしたほかは実施例16と同様にして液晶配向剤を調製し、評価した。評価結果は第2表に示した。
Claims (7)
- (a)ポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体、ならびに
(b)分子内に3個以上のエポキシ基および2個以上のパーフルオロアルキル基を有する化合物
を含有することを特徴とする、液晶配向剤。 - 上記式(B)における基Rが、1個以上の脂環または芳香環を有する、請求項2に記載の液晶配向剤。
- 成分(a)100重量部に対して成分(b)を0.01〜40重量部含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
- 上記成分(a)が、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物を含むテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸およびそのイミド化重合体よりなる群から選択される少なくとも一種の重合体である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の液晶配向剤から形成された液晶配向膜を具備することを特徴とする、液晶表示素子。
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