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JP2009231049A - 白金担持カーボン、燃料電池用触媒、電極膜接合体、および燃料電池 - Google Patents

白金担持カーボン、燃料電池用触媒、電極膜接合体、および燃料電池 Download PDF

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Kenta Yoshida
健太 吉田
Hirotaka Kitagawa
浩隆 北川
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】白金粒子や白金合金粒子をカーボン材料に高度に分散し、かつ強く担持した白金担持カーボンを提供すること。
【解決手段】SCE基準で−2.5Vより高電位側に還元電位を有する有機基をカーボン材料に導入した表面修飾カーボン材料と、該表面修飾カーボン材料に担持した白金粒子または白金合金粒子とからなる白金担持カーボン。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の有機基で表面修飾した白金担持カーボンに関する。また、本発明は、該白金担持カーボンを用いた燃料電池用触媒、電極膜接合体および燃料電池にも関する。
白金粒子を担持したカーボンや白金合金粒子を担持したカーボン(以下、総称して白金担持カーボンという)は、オレフィンの水素添加反応、アルコールの酸化反応など各種有機化学反応の触媒として用いられている。また、自動車などのエンジンから排出される有害ガスの分解触媒や、燃料電池用触媒などとしても利用されている。いずれの用途においても化学反応は、触媒粒子である白金粒子や白金合金粒子(以下、総称して白金系粒子という)の表面で進行することから、これらの粒子の表面積が大きいほど触媒活性が高くなる。
そのため、白金系粒子を高い分散状態で担持するための技術が種々報告されている。例えば、白金系粒子を吸着するための細孔を有し、大きな比表面積を有するカーボン材料を担体に用いる方法が開示されている(特許文献1)。また、カーボン担体を酸化処理して表面に酸性官能基を導入し、酸性官能基の水素イオンを白金錯体陽イオンに交換した後、還元することで白金系粒子を高分散に担持する方法も開示されている(特許文献2)。
特開平3−101057号公報 特開平8−162133号公報
上記の方法により、触媒粒子である白金系粒子を高分散に担持した白金担持カーボンは作製可能であるが、適用できるカーボン材料の種類が限定されてしまうという問題があった。また、いずれの場合においても白金系粒子とカーボン材料との相互作用は弱く、触媒として使用中に担体から白金系粒子が脱落、凝集することによって触媒活性が低下するという問題もあった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、白金粒子や白金合金粒子をカーボン材料に高度に分散し、かつ強く担持した白金担持カーボンを提供することを本発明の目的として検討を進めた。また、触媒の利用効率が高く、かつ白金粒子や白金合金粒子を高分散に担持した燃料電池用触媒と電極膜接合体を提供し、さらに電池特性が良好な燃料電池を提供することも本発明の目的として検討を進めた。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、特定の有機基を連結基を介して表面に導入したカーボンを用いることにより従来技術の課題を解決しうることを見出した。すなわち、課題を解決する手段として、以下の本発明を提供するに至った。
[1] SCE基準で−2.5Vより高電位側に還元電位を有する有機基をカーボン材料に導入した表面修飾カーボン材料と、該表面修飾カーボン材料に担持した白金粒子または白金合金粒子とからなる白金担持カーボン。
[2] 前記有機基がπ共役構造を有することを特徴とする[1]に記載の白金担持カーボン。
[3] 水溶液中で出力38kHzで3時間超音波照射した後の白金粒子または白金合金粒子の脱落率が、20%以下であることを特徴とする[1]または[2]に記載の白金担持カーボン。
[4] 前記白金粒子または白金合金粒子の平均粒子サイズが1〜10nmであることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
[5] 前記白金粒子または白金合金粒子の含有率が5〜70重量%であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
[6] 前記カーボン材料が、平均粒子サイズが60nm以下のカーボン粒子または平均直径が50nm以下のカーボンナノチューブであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
[7] 前記カーボン材料がアセチレンブラックまたは多層カーボンナノチューブであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
[8] [1]〜[7]のいずれか1項に記載の白金担持カーボンを含むことを特徴とする燃料電池用触媒。
[9] 固体高分子電解質膜と、該固体高分子電荷質膜に接して設けられた触媒層とを有し、かつ、前記触媒層が[8]に記載の燃料電池用触媒を含むことを特徴とする電極膜接合体。
[10] [9]に記載の電極膜接合体を有することを特徴とする燃料電池。
本発明の白金担持カーボンは、白金粒子や白金合金粒子がカーボン材料に高度に分散している。さらに驚くべきことにこれらの粒子は従来技術に比べて非常に強く担持されている。本発明の白金担持カーボンは燃料電池用触媒として有用であり、優れた電極膜接合体を提供することができる。また、本発明の白金担持カーボンを用いた燃料電池は電池特性と耐久性が優れている。
以下において、本発明の白金担持カーボンとその用途について詳細に説明する。なお、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。また、本発明における各種物性値は、特に述べない限り室温(25℃)における状態のものを示している。
(カーボン材料)
本発明において用いられるカーボン材料は、特に限定されるものではなく、例えば、黒鉛、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ(CNT)およびカーボンナノホーン(CNH)などが挙げられる。カーボンブラックおよびカーボンナノチューブは高い導電性を有することから燃料電池用触媒担体として好ましく用いることができ、アセチレンブラックおよび多層カーボンナノチューブは特に好ましく用いることができる。カーボン材料は1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。また、本発明の趣旨に反しない範囲であれば、カーボン材料以外の成分を含むカーボン材料組成物をカーボン材料として用いてもよい。
前記カーボン材料は、粒子または繊維状で、その粒子サイズまたは繊維径が小さいほど比表面積が大きくなり、白金系粒子の担持に有利である。本発明のカーボン材料は、カーボン材料が粒状である場合には平均粒子サイズが60nm以下であることが好ましく、55nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることがさらに好ましい。繊維状である場合には、平均直径が50nm以下であることが好ましく、40nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることがさらに好ましい。
前記カーボン材料は高純度の炭素微粒子からできていることが好ましく、炭素微粒子が鎖状に連なっていることがさらに好ましく、グラファイト化が進んでいることがより好ましい。
前記カーボン材料の表面状態は、特に限定されることがなく、カルボキシル基やフェノール性ヒドロキシル基などの官能基を表面に有していてもいなくても構わない。また、特に白金系粒子を吸着するための細孔を有しているなど、比表面積が顕著に拡大したものでなくても構わない。
本発明に用いることのできるカーボン材料の具体例としては、電気化学工業社製デンカブラックや、Cabot製Vulcan XC−72、ケッチェン・ブラックインターナショナル社製カーボンECPなどを挙げることができ、この中でもデンカブラックが好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。
(有機基)
本発明の白金担持カーボンを構成するカーボン材料に導入する有機基は、SCE基準において、−2.5Vより高電位側に還元電位を有することを特徴とする。有機基の還元電位は、より好ましくは−2.0Vより高電位側であり、さらに好ましくは−1.5Vより高電位側である。
本発明において、有機基の還元電位とは、カーボン材料との結合位置に、カーボン材料の代わりに水素原子を有する化合物の還元電位を指す。例えば、有機基がニトロフェニル基である場合はニトロベンゼンの還元電位を指し、有機基がアントラキノニル基である場合はアントラキノンの還元電位を指す。具体的には、飽和カロメル電極を参照電極とし、電解液に0.1N(n−Bu)4+ClO4 -アセトニトリル溶液を用い、ポテンショスタットによって作用電極(白金)に印加する電位をスイープし、得られた電流−電位曲線が示すピークから求めた電位である。詳しくは、サンプルを0.1N(n−Bu)4+ClO4 -アセトニトリル溶液に1mmol%程度の濃度になるように溶解したサンプル溶液で測定する。このサンプル溶液に作用電極によって電圧を加え、電圧を高電位から低電位に直線的に変化させ、さらに、低電位から高電位に直線的に変化させたときの電流変化を測定し、サイクリックボルタモグラムを得る。電位を走査する範囲は化合物によって異なるが、例えば、0Vから−2.5Vである。上記サイクリックボルタモグラムにおいて、電圧を高電位から低電位に直線的に変化させたときに電流値がピークを示したピークトップの位置の電位をE1とし、電圧を高電位から低電位に変化させたときに電流値がピークを示したピークトップの位置の電位をE2としたとき、(E1+E2)/2が還元電位となる。
前記還元電位の条件を満たすような本発明の前記カーボン材料に導入する有機基の構造については、特に制限されない。例えば好ましい構造として、π共役構造を有する有機基を挙げることができる。π共役構造は、少なくとも4以上の原子からなるπ共役構造であり、4〜20の原子からなるπ共役構造であることが好ましく、6〜20の原子からなるπ共役構造であることがより好ましく、8〜20の原子からなるπ共役構造であることがさらに好ましい。また、π共役構造を構成する原子は、炭素原子に限られず、窒素原子、酸素原子などのヘテロ原子であってもよい。
前記π共役構造を有する基としては、アリール基、芳香族へテロ環基、ベンゾキノン基などを挙げることができる。その中でもアリール基、芳香族へテロ環基、芳香族ヘテロアリール基が好ましい。また、これらのπ共役構造は、置換基を有していてもよい。置換基は、これらのπ共役構造と共役が起こる他のπ電子を有していても、有していなくてもよい。好ましいのは、置換基がπ電子を有している場合である。
π共役構造を有するアリール基の炭素数は、6〜20であることが好ましく、6〜14であることがより好ましい。
具体的には、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基を挙げることができ、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基が好ましく、フェニル基がより好ましい。
π共役が起こる他の骨格を置換基として有する前記アリール基としては、例えば、9H−フルオレニル基、9−フルオレノニル基、ナフトキノニル基、アントラキノニル基が挙げられ、9−フルオレノニル基、アントラキノニル基が好ましい。
π共役構造を有する芳香族へテロ環基の環員数は、4〜7であることが好ましく、5〜6がより好ましい。
また、芳香族ヘテロ環は、硫黄原子、窒素原子、酸素原子のいずれかを含むものが好ましく、硫黄原子または窒素原子を含むものがより好ましい。また、それぞれ複数でも2種以上の原子を含んでいてもよい。
具体的には、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、ピロリジン環、ピラゾリジン環、イミダゾリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環を挙げることができ、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環が好ましく、ピラゾール環、チアゾール環がより好ましい。
これらのπ共役構造を有する基に対する置換基としては、窒素原子、炭素原子、硫黄原子、ハロゲン原子、リン原子を有する基が好ましい。
具体的には、ニトロ基、フルオロ基、ブロモ基、クロロ基、ヨード基、チオシアン酸基、硫酸基、スルホン酸基、スルホニウム基、リン酸基、ホスホン酸基、ホスホニウム基、ジアゾニオ基、アンモニウム基、ホルミル基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、シアノ基、酸無水物、酸ハロゲン化物、またはこれらの基の1つを含むポリ芳香族の基などを挙げることができる。その中でもニトロ基、カルボニル基が好ましい。
これらの置換基は、前記カーボン材料に導入する有機基中に同じ種類で複数含まれていても、2種以上が含まれていてもよい。また、キノニル基などのようにπ共有骨格と厳密に分離できない官能基も、本発明の置換基の範囲に含まれる。
前記カーボン材料に導入する有機基は、前記置換基の他に、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その他の置換基を有していてもよい。置換基の例としては、アミノ基、水酸基、アルコキシ基などを挙げることができる。
また、カーボン材料とπ共有構造の間に連結基を介していてもよい。
本発明の前記カーボン材料に導入する有機基の具体例としては、ニトロフェニル基、ベンゾキノニル基、ナフトキノニル基、アントラキノリル基、9−フルオレノニル基、フタルイミド基、N-メチルフタルイミド基が挙げられる。この中でも、ニトロフェニル基、アントラキノリル基、9−フルオレノニル基、N−メチルフタルイミド基が好ましい。
前記有機基をカーボン材料に導入することで、表面修飾カーボン材料が得られる。
カーボン材料を本発明の有機基で表面修飾する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、有機基を含むアミン類を濃塩酸存在下で亜硝酸ナトリウム水溶液と氷冷しつつ反応させ、有機基を含むジアゾニウム塩を得た後、得られた有機基を含むジアゾニウム塩をカーボン材料と共存させた状態で熱分解する方法が挙げられる。この方法の詳細については、特開2006−199968号公報の記載を参照することができる。
その他の公知の表面修飾方法のうち、カーボン材料と本発明の連結基が直接反応して、有機基で表面修飾させるような方法を用いることが好ましい。
表面修飾カーボン材料におけるカーボンの割合は、70.0〜99.5質量%であることが好ましく、80.0〜99.0質量%であることがより好ましく、90.0〜98.5質量%であることがさらに好ましい。
本発明において、白金担持カーボン材料の作製方法としては、カーボン材料に連結基を介して上記有機基を導入した後に白金系粒子を担持する方法と、カーボン材料に白金系粒子を担持した後に連結基を介して上記有機基を導入する方法がある。いずれの方法も好ましく用いられる。
(白金系粒子)
本発明において、表面修飾カーボン材料に担持する白金系粒子は、白金、白金合金、またはそれらの混合物である。白金合金としては、白金とその他の貴金属との合金、あるいは白金と遷移金属との合金を挙げることができ、好ましくは白金または白金とその他の貴金属との合金である。具体的には、Pt−Cr、Pt−Ni、Pt−Co、Pt−Cu、Pt−Fe、Pt−Ru、Pt−Mo、Pt−Ru−Mo、Pt−Ru−W、Pt−Ru−Co、Pt−Ru−Fe、Pt−Ru−Ni、Pt−Ru−Cu、Pt−Ru−Sn、Pt−Ru−Auなどを挙げることができる。
前記表面修飾カーボン材料に担持する白金系粒子の粒子サイズは、1.0〜10.0nmが好ましく、1.5〜7.0nmであることがさらに好ましく、2.0〜4.0nmであることが特に好ましい。粒子サイズが10nm以下であれば単位質量当りの表面積が比較的大きいため、触媒活性の点で好ましい。また、粒子サイズが1nm以上であれば白金系粒子は比較的安定であるため、凝集や溶出の抑制がし易くて好ましい。
(白金担持カーボン)
本発明の白金担持カーボンは、非共有電子対を有する窒素原子または非共有電子対を有する硫黄原子を含む有機基を、連結基を介してカーボン材料に導入した表面修飾カーボン材料と、該表面修飾カーボン材料に担持する白金粒子または白金合金粒子とからなる。
本発明において、白金担持カーボン材料の作製方法としては、カーボン材料に連結基を介して上記有機基を導入した後に白金系粒子を担持する方法と、カーボン材料に白金系粒子を担持した後に連結基を介して上記有機基を導入する方法がある。いずれの方法も好ましく用いられる。
カーボン材料に連結基を介して上記有機基を導入した後に白金系粒子を担持する場合には、上記方法により表面修飾カーボン材料を調製した後、公知の方法により白金系粒子を担持させることができる。例えば、熱還元法、スパッタ法、パルスレーザーデポジション法、真空蒸着法などが挙げられる。上記のうち、熱還元法は溶液中で行うことができ、専用の設備が不要であるため、好ましい。熱還元法は含浸法やコロイド法などに分類されるが、白金粒子や白金合金粒子を高分散させることができるため、熱還元法の中でもコロイド法が特に好ましい(例えばJ.Phys.Chem.B 2003,107,6292−6299)。
カーボン材料に白金系粒子を担持後に連結基を介して上記有機基を導入する場合には、反応を無酸素条件下で行うか、反応を難燃性溶媒中で行うか、あるいは反応系中に難燃剤を添加することが安全上好ましい。
反応を無酸素条件下で行う方法としては、反応を不活性ガス雰囲気下で行う方法が挙げられ、不活性ガスとしてはヘリウム、アルゴン、ネオン、窒素などが挙げられ、アルゴン、窒素が特に好ましい。
難燃性溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、水などが挙げられる。これらは、反応試薬の溶解性・反応の温度・溶媒の沸点などを考慮して適宜選択して用いられる。また、これらの溶媒は単独で用いてもよいし、複数を混合して用いても良い。
難燃剤としては、ヘキサメチルホスホルアミド、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ビスフェノールAビス(ジフェニル)ホスフェート、ヒドロキノールビス(ジフェニル)ホスフェート、フェニルジキシレニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェートなどのリン酸エステル系の難燃剤が好ましい例として挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。これらの難燃剤を添加する割合は、反応溶媒に対して5%以上であることが好ましく10%以上であることがさらに好ましく、15%以上であることが特に好ましい。また、上記難燃剤の中で液体のものについては反応溶媒として使用してもよい。
本発明の白金担持カーボン中の白金系粒子含有率は、5〜70重量%が好ましく、10〜60重量%であることがさらに好ましく、20〜50重量%であることが特に好ましい。含有率が70質量%以下であれば、白金系粒子の凝集を抑制し易く、触媒活性の点で好ましい。白金担持カーボン中の白金系粒子含有率が5質量%以上であれば反応物質の拡散性を高くし易いため好ましい。
本発明の白金担持カーボンは、高い白金担持能を有する。白金担持カーボンの白金担持能は、白金担持カーボンに超音波を照射した際に担体から脱落した白金粒子量を定量することで評価することができる。
具体的な白金担持能の評価方法としては、安定剤を加えた水溶液中に白金担持カーボン50mgを添加し、出力38kHzで超音波を3時間照射した後の遊離した白金粒子量を測定することにより行うことができる。本発明の白金担持カーボンは、水溶液中で出力38kHzで3時間超音波照射した後の白金粒子脱落率が、20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。白金粒子脱落率が低いということは、白金粒子がカーボン担体に十分に強く担持されていることを示しており、白金担持カーボンが高い耐久性を有していることを意味している。
本発明の白金担持カーボン中の白金粒子は、白金担持カーボン中に高分散していることが好ましい。
(電極膜接合体)
本発明の白金担持カーボンを用いれば、優れた電極膜接合体(Membrane and Electrode Assembly)を製造することができる。
図1は本発明の電極膜接合体の断面概略図の一例を示したものである。電極膜接合体10は、膜状の高分子電解質膜11と、それを挟んで対向するアノード電極12及カソード電極13を備える。
アノード電極12とカソード電極13は、多孔質導電シート(例えばカーボンペーパー)12a、13aと触媒層12b、13bからなる。触媒層12b、13bは、本発明の白金担持カーボンと高分子電解質とからなる。
電極の作製方法について説明する。ナフィオンに代表される高分子電解質を溶媒に溶解し、本発明の白金担持カーボンと混合し、分散させる。分散方法は、攪拌による方法でも良いが、超音波分散、ボールミル等を用いることもできる。溶媒としては、複素環化合物(3−メチル−2−オキサゾリジノン、N−メチルピロリドン等)、環状エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、鎖状エーテル類(ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等)、多価アルコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等)、ニトリル化合物(アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等)、非極性溶媒(トルエン、キシレン等)、塩素系溶媒(メチレンクロリド、エチレンクロリド等)、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、アセタミド等)、水等が好ましく用いられ、この中でも複素環化合物、アルコール類、多価アルコール類、アミド類がより好ましく用いられる。
得られた分散液を電解質膜、または支持体上に適用した後、乾燥させて触媒層を製膜する。ここでは、上記分散液を用いて、押出成型によって製膜してもよいし、これらの分散液をキャスト、または塗布して製膜してもよい。塗布方法は特に限定されないが、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法等を用いることができる。
支持体は特に限定されないが、好ましい例としてはガラス基板、金属基板、高分子フィルム、反射板等を挙げることができる。高分子フィルムとしては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系高分子フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のエステル系高分子フィルム、ポリトリフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系高分子フィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。塗布方式は上記の塗布法を用いることができる。特に、支持体として導電性多孔質体(カーボンペーパー、カーボンクロス)を用いると直接触媒電極が作製できるため、好ましい。
これらの操作は、カレンダーロール、キャストロール等のロールまたはTダイを用いたフィルム成形機で行なうこともでき、プレス機器を用いたプレス成形とすることもできる。さらに延伸工程を追加し、膜厚制御、膜特性改良を行ってもよい。
塗布工程の乾燥温度は乾燥速度に関連し、材料の性質に応じて選択することができる。好ましくは−20℃〜150℃であり、より好ましくは20℃〜120℃であり、さらに好ましくは50℃〜100℃である。乾燥時間は、短時間であるほうが生産性の観点から好ましく、気泡、表面の凹凸等の欠陥防止の観点から、ある程度の時間を採用した方が好ましい。このため、乾燥時間は1分〜48時間が好ましく、5分〜10時間がさらに好ましく、10分〜5時間が特に好ましい。また相対湿度は、25〜100%が好ましく、50%〜95%がさらに好ましい。
塗布工程における塗布液中には、金属イオンの含量が少ない物が好ましく、特に遷移金属イオン、中でも鉄イオン、ニッケルイオン、コバルトイオンは少ない物が好ましい。含量は500ppm以下が好ましく、100ppm以下が特に好ましい。従って、前述の工程で使用する溶媒も、これらのイオンの含量の低いものが好ましい。
さらに製膜工程を経た後に表面処理を行なってもよい。表面処理としては、粗面処理、表面切削、除去、コーティング処理を行なってもよく、これらを行うことによって高分子電解質膜あるいは多孔質導電体との密着を改良できることがある。
高分子電解質膜としては、フッ素系電解質膜や炭化水素系電解質膜を用いることができる。具体的には、ナフィオン(登録商標)に代表されるパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマー、側鎖にリン酸基を有するポリ(メタ)アクリレート、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルケトン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、スルホン化ポリベンズイミダゾール等の耐熱芳香族高分子、スルホン化ポリスチレン、スルホン化ポリオキセタン、スルホン化ポリイミド、スルホン化ポリフェニレンスルフィド、スルホン化ポリフェニレンオキシド、スルホン化ポリフェニレンの膜が挙げられる。高分子電解質膜の厚さは5〜200μmが好ましく、10〜100μmが特に好ましい。
触媒層12b、13bを高分子電解質膜11に密着させるために、多孔質導電シート12a、13aに触媒層12b、13bを塗設したものを、高分子電解質膜11にホットプレス法(好ましくは120〜130℃、2〜100kg/cm2)で圧着するか、適当な支持体に触媒層12b、13bを塗設したものを、高分子電解質膜11に転写しながら圧着した後、多孔質導電シート12a、13aで挟み込む方法を一般が好ましく用いられる。
(燃料電池)
本発明の電極膜接合体を用いれば、電池特性に優れた燃料電池を製造することができる。
図2に燃料電池構造の一例を示す。燃料電池は電極膜接合体10と、電極膜接合体10を挟持する一対のセパレータ21、22と、セパレータ21、22に取り付けられたステンレスネットからなる集電体17およびパッキン14とを有する。アノード極側のセパレータ21にはアノード極側開口部15が設けられ、カソード極側のセパレータ22にはカソード極側開口16設けられている。アノード極側開口部15からは、水素、アルコール類(メタノール等)等のガス燃料またはアルコール水溶液等の液体燃料が供給され、カソード極側開口部16からは、酸素ガス、空気等の酸化剤ガスが供給される。
水素−酸素系燃料電池における活性分極はアノード極(水素極)に比べ、カソード極(空気極)が大きい。これは、アノード極に比べ、カソード極の反応(酸素の還元)が遅いためである。酸素極の活性向上を目的として、Pt−Cr、Pt−Ni、Pt−Co、Pt−Cu、Pt−Feなどのさまざまな白金基二元合金を用いることができる。アノード燃料にメタノール水溶液を用いる直接メタノール燃料電池においては、メタノールの酸化過程で生じるCOによる触媒被毒を抑制することが重要である。この目的のために、例えば、Pt−Ru、Pt−Fe、Pt−Ni、Pt−Co、Pt−Moなどの白金基二元合金、Pt−Ru−Mo、Pt−Ru−W、Pt−Ru−Co、Pt−Ru−Fe、Pt−Ru−Ni、Pt−Ru−Cu、Pt−Ru−Sn、Pt−Ru−Auなどの白金基三元合金を用いることができる。ここでは、これらの白金合金粒子を担持した本発明の白金担持カーボンを使用することができる。
触媒層の機能は、(1)燃料を活性金属に輸送すること、(2)燃料の酸化(アノード極)、還元(カソード極)反応の場を提供すること、(3)酸化還元により生じた電子を集電体に伝達すること、(4)反応により生じたプロトンを高分子電解質に輸送すること、である。(1)のために触媒層は、液体および気体燃料が奥まで透過できる多孔質性であることが必要である。(2)と(3)は本発明の白金担持カーボンが担うことが好ましい。(4)の機能を果たすために、触媒層に高分子電解質を混在させる。
触媒層のプロトン伝導材料としては、プロトン供与基を持った固体であれば制限はないが、高分子電解質に用いられる酸残基を有する高分子化合物(例えば、ナフィオンに代表されるパーフルオロカーボンスルホン酸)などが利用できる。
触媒の使用量は、0.03〜10mg/cm2の範囲が電池出力と経済性の観点から適している。プロトン伝導材料の量は、白金担持カーボンの質量に対して、0.1〜1.0倍が適している。
電極基材は、集電機能および水がたまりガスの透過が悪化するのを防ぐ役割を担う。通常は、カーボンペーパーやカーボン布を使用し、撥水化のためにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)処理を施したものを使用することもできる。
本発明の燃料電池の燃料として用いることのできるのは、例えば、アノード燃料としては、水素、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、エーテル類(ジメチルエーテル、ジメトキシメタン、トリメトキシメタンなど)、ギ酸、水素化ホウ素錯体、アスコルビン酸などが挙げられ、水素、メタノールが好ましく用いられる。カソード燃料としては、酸素(大気中の酸素も含む)、過酸化水素などが挙げられる。
アノード燃料およびカソード燃料を、それぞれの触媒層に供給する方法には、ポンプ等の補機を用いて強制循環させる方法(アクティブ型)と、補機を用いない方法(例えば、液体の場合には毛管現象や自然落下により、気体の場合には大気に触媒層を晒し供給するパッシブ型)の2通りがあり、これらを組み合わせることも可能である。好ましいのは、高出力が得られるアクティブ型である。
燃料電池の単セル電圧は一般的に1V以下であるので、負荷の必要電圧に合わせて、単セルを直列スタッキングして用いる。スタッキングの方法としては、単セルを平面上に並べる「平面スタッキング」および、単セルを、両側に燃料流路の形成されたセパレータを介して積み重ねる「バイポーラースタッキング」が用いられる。後者は、熱効率が高く、電池がコンパクトになるため燃料電池に適している。この他にも、MEMS技術を応用し、シリコンウェハー上に微細加工を施し、スタッキングする方法も提案されている。
燃料電池は、運輸用、家庭用、携帯機器用など様々な利用が考えられているが、例えば、好ましく適用できる運輸用途としては、自動車(乗用車、貨物車、二輪車、個人用ビーグル)、船舶、家庭用としてはコジェネシステム、掃除機、ロボット、携帯機器としては携帯電話、ノートパソコン、電子スチルカメラ、PDA、ビデオカメラ、携帯ゲーム機などが挙げられる。さらに、ポータブル発電機、野外照明機器などにも用いることができる。また、産業用や家庭用などのロボットあるいはその他の玩具の電源としても好ましく用いることができる。さらには、これらの機器に搭載された2次電池、キャパシタの充電用電源としても有用である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例1 表面修飾カーボン材料を用いた白金担持カーボンの作製
[白金担持カーボン C−1の作製]
(カーボン材料の表面修飾)
濃塩酸(10mL)と水(25mL)に4−ニトロアニリン(1.38g)を加え氷浴につけて攪拌した。この溶液に、亜硝酸ナトリウム(0.69g)を水(10mL)に溶解させた水溶液を20分かけて滴下し、氷浴につけたまま攪拌した。この溶液にVulcan XC−72(Cabot製)(2.40g)を加え、50℃まで昇温し、3時間攪拌した後、室温まで放冷した。生成物をろ取し、水、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトンで洗浄した後、減圧下で乾燥させることで表面修飾カーボン材料(M−1)を2.65g得た。有機元素分析より1.6%の窒素原子を含むことが示された。したがって、表面修飾カーボン材料1g当たり1.14mmolのニトロフェニル基が導入されたことが分かった。
(表面修飾カーボン材料(担体)への白金粒子の担持)
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液に表面修飾カーボン材料M−1(1.50g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(5mL)と水(200mL)を加え、室温で3時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンC−1を1.78g得た。
[白金担持カーボン C−2の作製]
(カーボン材料の表面修飾)
濃塩酸(10mL)と水(25mL)に2−アミノアントラキノン(2.23g)を加え氷浴につけて攪拌した。この溶液に、亜硝酸ナトリウム(0.69g)を水(10mL)に溶解させた水溶液を20分かけて滴下し、氷浴につけたまま攪拌した。この溶液にVulcan XC−72(Cabot製)(2.40g)を加え、室温まで昇温し、3時間攪拌した。生成物をろ取し、水、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトンで洗浄した後、減圧下で乾燥させることで表面修飾カーボン材料(M−2)を2.52g得た。有機元素分析より4.3%の酸素原子を含むことが示唆された。したがって、表面修飾カーボン材料1g当たり1.34mmolのアントラキノニル基が導入されたことが分かった。
(表面修飾カーボン材料(担体)への白金粒子の担持)
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液に表面修飾カーボン材料M−2(1.50g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(5mL)と水(200mL)を加え、室温で3時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンC−2を1.66g得た。
[白金担持カーボン C−3の作製]
(カーボン材料の表面修飾)
濃塩酸(10mL)と水(25mL)に4−ニトロアニリン(1.38g)を加え氷浴につけて攪拌した。この懸濁液に、亜硝酸ナトリウム(0.69g)を水(10mL)に溶解させた水溶液を20分かけて滴下し、氷浴につけたまま攪拌した。この溶液にデンカブラック(100%プレス品、電気化学工業製)(2.40g)を加え、50℃まで昇温し、3時間攪拌した後、室温まで放冷した。生成物をろ取し、水、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトンで洗浄した後、減圧下で乾燥させることで表面修飾カーボン材料(M−3)を2.37g得た。有機元素分析より0.6%の窒素原子を含むことが示された。したがって、表面修飾カーボン材料1g当たり0.43mmolのニトロフェニル基が導入されたことが分かった。
(表面修飾カーボン材料(担体)への白金粒子の担持)
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液に表面修飾カーボン材料M−3(1.50g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(5mL)と水(200mL)を加え、室温で3時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンC−3を1.70g得た。
[白金担持カーボン C−4の作製]
(カーボン材料の表面修飾)
濃塩酸(10mL)と水(25mL)に2−アミノアントラキノン(2.23g)を加え氷浴につけて攪拌した。この懸濁液に、亜硝酸ナトリウム(0.69g)を水(10mL)に溶解させた水溶液を20分かけて滴下し、氷浴につけたまま攪拌した。この溶液にデンカブラック(100%プレス品、電気化学工業製)(2.40g)を加え、室温まで昇温した。3時間攪拌した後、生成物をろ取し、水、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトンで洗浄した後、減圧下で乾燥させることで表面修飾カーボン材料(M−4)を2.37g得た。有機元素分析より酸素原子1.6%を含むことが示唆された。したがって、表面修飾カーボン材料1g当たり0.50mmolのアントラキノニル基が導入されたことが分かった。
(表面修飾カーボン材料(担体)への白金粒子の担持)
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液を50.0gとり、表面修飾カーボン材料M−4(0.75g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(2.5mL)と水(100mL)を加え、室温で4時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンC−4を0.82g得た。
[白金担持カーボン C−5の作製]
(カーボン材料の表面修飾)
濃塩酸(10mL)と水(25mL)に2−アミノ−9−フルオレノン(1.95g)を加え氷浴につけて攪拌した。この懸濁液に、亜硝酸ナトリウム(0.69g)を水(10mL)に溶解させた水溶液を20分かけて滴下し、氷浴につけたまま攪拌した。この溶液にデンカブラック(100%プレス品、電気化学工業製)(2.40g)を加え、55℃まで昇温し、3時間攪拌した後、室温まで放冷した。生成物をろ取し、水、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトンで洗浄した後、減圧下で乾燥させることで表面修飾カーボン材料(M−5)を2.48g得た。有機元素分析より酸素原子1.0%を含むことが示唆された。したがって、表面修飾カーボン材料1g当たり0.63mmolの9−フルオレノニル基が導入されたことが分かった。
(表面修飾カーボン材料(担体)への白金粒子の担持)
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液を50.0gとり、表面修飾カーボン材料M−5(0.75g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(2.5mL)と水(100mL)を加え、室温で4時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンC−5を0.82g得た。
[白金担持カーボン C−6の作製]
(カーボン材料の表面修飾)
濃塩酸(10mL)と水(25mL)に4−アミノ−N−メチルフタルイミド(1.1.76g)を加え氷浴につけて攪拌した。この懸濁液に、亜硝酸ナトリウム(0.69g)を水(10mL)に溶解させた水溶液を20分かけて滴下し、氷浴につけたまま攪拌した。この溶液にデンカブラック(100%プレス品、電気化学工業製)(2.40g)を加え、60℃まで昇温し、3時間攪拌した後、室温まで放冷した。生成物をろ取し、水、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトンで洗浄した後、減圧下で乾燥させることで表面修飾カーボン材料(M−6)を2.47g得た。有機元素分析より窒素原子0.6%を含むことが示唆された。したがって、表面修飾カーボン材料1g当たり0.43mmolのN−メチルフタルイミドが導入されたことが分かった。
(表面修飾カーボン材料(担体)へ白金粒子の担持)
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液に表面修飾カーボン材料M−6(1.50g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(5mL)と水(200mL)を加え、室温で3時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンC−6を1.81g得た。
比較例1 未修飾カーボン材料を用いた白金担持カーボンの作製
[白金担持カーボン R−1の作製]
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液にVulcan XC−72(Cabot製)(1.50g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(5mL)と水(200mL)を加え、室温で3時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンR−1を1.78g得た。
[白金担持カーボン R−2の作製]
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液にデンカブラック(100%プレス品、電気化学工業製)(1.50g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(5mL)と水(200mL)を加え、室温で3時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンR−2を1.81g得た。
試験例1 白金粒子サイズの比較
白金担持カーボンC−3〜5とR−2の粉末X線回折を測定し、Scherrerの式から白金粒子の粒子サイズを求めた。その結果、本発明の白金担持カーボンC−3〜4はいずれも未修飾アセチレンブラックを担体としたR−2と比較して小さな粒子サイズとなっており、白金粒子が高分散で担持されていることを確認した。なお、粉末X線回折には株式会社リガク社製、RINT2500Vを用いた。
Figure 2009231049
試験例2 超音波による白金粒子の脱落率の測定
白金粒子と、表面修飾または未修飾カーボン材料(担体)との相互作用の強さを評価するため、実施例1、比較例1で作製した白金担持カーボンに超音波を照射し、担体から脱落した白金を定量した。カーボン担体から脱落した白金の凝集を防止するため、安定剤としてD,L−2,3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウム・1水和物(10mg)を水(5.0mL)に溶解させた。この水溶液に白金担持カーボン(50mg)を加え、超音波を3時間照射した。得られた分散液を孔径0.1μmのミリポアフィルターでろ過し、ろ液中に含まれる白金を定量した(表2)。
Figure 2009231049
表2において、本発明の白金担持カーボンはいずれも未修飾のカーボン材料を用いた白金担持カーボンに比べて超音波による白金脱落率が大幅に低くなっている。白金脱落率が低いということは白金粒子がカーボン担体に強く担持されていることを示しており、本発明の白金担持カーボンは高い耐久性を有していることが確認された。
実施例2 電極膜接合体と燃料電池の作製
前記実施例1で作製した白金担持カーボンを用い、電極膜接合体を作製した。それぞれ、白金担持カーボン0.35gに、バインダーとしてのナフィオン溶液(5%アルコール水溶液)4.00gと溶媒としての水0.10gを加え、超音波分散器で3時間分散させた。得られた分散物をPTFEシート上に塗布し、乾燥した後、5cm角に切り取り、触媒膜を作製した。
固体電解質膜としてはナフィオンNRE−212膜を用い、ナフィオンNRE−212膜の両面に上記で得られた触媒膜を塗布面がナフィオンNRE−212膜に接するように張り合わせ、ホットプレスにより熱圧着し、電極膜接合体を作製した。
得られた電極膜接合体を図2に示す燃料電池にセットし、燃料電池を作製した。
比較例2 未修飾アセチレンブラックを用いた電極膜接合体と燃料電池の作製
(未修飾カーボン材料(担体)への白金担持)
塩化白金酸・6水和物(1.00g)と水酸化ナトリウム(1.00g)をエチレングリコール(100g)に溶解させ、窒素雰囲気下、120℃で攪拌した。1時間後、加熱を止めて室温まで放冷した。この溶液にアセチレンブラック(100%プレス品、電気化学工業製)(1.50g)を加え、10分間超音波分散を行った。この分散液に酢酸(5mL)と水(200mL)を加え、室温で3時間攪拌した。生成物をろ別し、水で洗浄した後、80℃で減圧乾燥することで白金担持量20質量%の白金担持カーボンR−11を1.81g得た。
(電極膜接合体と燃料電池の作製)
白金担持カーボンR−11(0.35g)に、バインダーとしてのナフィオン溶液(5%アルコール水溶液)6.00gと溶媒としての水0.10g、1−プロパノール1.00gを加え、超音波分散器で3時間分散させた。得られた分散物を白金塗布量が0.2mg/cm2となるようにPTFEシート上に塗布し、乾燥した後、5cm角に切り取り、触媒膜を作製した。ここで、実施例1に比べてバインダー量は1.5倍用いている。これは、実施例1と同じバインダー量では後述する熱圧着工程において、PTFEシートから固体電解質膜に上手く転写できなかったためである。
固体電解質膜としてはナフィオンNRE−212膜を用い、ナフィオンNRE−212膜の両面に上記で得られた触媒膜を塗布面がナフィオンNRE−212膜に接するように張り合わせ、ホットプレスにより熱圧着し、電極膜接合体を作製した。
得られた電極膜接合体を図2に示す燃料電池にセットし、燃料電池を作製した。
比較例3 結晶性の低い未修飾カーボン材料(担体)を用いた電極膜接合体と燃料電池の作製
粉末X線回折において、(002)面に由来するピークの半値幅の2θの値が7.3°である、結晶性の低いカーボンブラック(Cabot社製、Vulcan XC−72)を担体とした以外は比較例2と同様にして、白金担持カーボンR−12を得た。この白金担持カーボンR−12(田中貴金属製、TEC10V20E)を用い、電極膜接合体を作製した。それぞれ、白金担持カーボン0.35gに、バインダーとしてのナフィオン溶液(5%アルコール水溶液)4.00gと溶媒としての水0.10g、1−プロパノール2.00gを加え、超音波分散器で3時間分散させた。得られた分散物をPTFEシート上に塗布し、乾燥した後、5cm角に切り取り、触媒膜を作製した。
固体電解質膜としてはナフィオンNRE−212膜を用い、ナフィオンNRE−212膜の両面に上記で得られた触媒膜を塗布面がナフィオンNRE−212膜に接するように張り合わせ、ホットプレスにより熱圧着し、電極膜接合体を作製した。
得られた電極膜接合体を図2に示す燃料電池にセットし、燃料電池を作製した。
試験例3 燃料電池の発電性能評価
実施例2、比較例2、3で得られた各燃料電池のアノード側開口部15に水素ガスをフローした。この時カソード側開口部16は空気をフローした。アノード電極12とカソード電極13間に、ポテンシオスタットを接続し、電流−電圧曲線を記録した。カソード電極の白金塗布量が0.15mg/cm2の場合の結果を図3、表3に示す。
Figure 2009231049
図3において、未修飾アセチレンブラックを用いたR−11は非常に低い性能を示しているが、これは白金粒子が凝集していること、およびバインダー量が多く、反応ガスが拡散しにくい構造になっているためである。また、本発明の白金担持カーボンは高い発電性能を示した。
図4には0.08A/cm2における電圧を白金塗布量に対して示した。このような低電流密度域では反応ガスやプロトン、電子といった物質移動による損失が小さく、触媒活性の差が強く反映される。本発明の白金担持カーボンを用いた燃料電池はR−11、R−12に比べ同じ白金塗布量でも高い電圧を示し、高い触媒活性を有することが認められた。これは、白金微粒子が高分散に担持されたことで発電に寄与できる表面積が増大した結果と考えられる。
試験例4 燃料電池の耐久性評価
実施例2、比較例3で得られた各燃料電池のアノード側開口部15に水素ガス、カソード側開口部16は窒素ガスをフローした。アノード電極12とカソード電極13間に、ポテンシオスタットを接続し、1.4Vの電圧をかけたまま30分間保持することで劣化試験を行った。劣化試験前後の電圧変化を表4に示す。
Figure 2009231049
未修飾カーボン材料を担体としたR−12を用いた場合には低電流密度域、高電流密度域ともに劣化試験後に電圧は著しく低下した。一方、本発明の白金担持カーボンを用いた燃料電池では、低電流密度域、高電流密度域ともに劣化試験前後で電圧はほとんど低下していなかった。このことから、本発明の白金担持カーボンは高い耐久性を有していることが認められた。
本発明の電極膜接合体の構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の燃料電池の構造の一例を示す概略断面図である。 燃料電池の電流−電圧曲線を示す図である。 燃料電池の0.08Aにおける電圧を白金塗布量に対してプロットした図である。
符号の説明
10・・・電極膜接合体
11・・・高分子電解質膜
12・・・アノード電極
12a・・アノード極多孔質導電シート
12b・・アノード極触媒層
13・・・カソード電極
13a・・カソード極多孔質導電シート
13b・・カソード極触媒層
14・・・パッキン
15・・・アノード極側開口部
16・・・カソード極側開口部
17・・・集電体
21,22・・・セパレータ

Claims (10)

  1. SCE基準で−2.5Vより高電位側に還元電位を有する有機基をカーボン材料に導入した表面修飾カーボン材料と、該表面修飾カーボン材料に担持した白金粒子または白金合金粒子とからなる白金担持カーボン。
  2. 前記有機基がπ共役構造を有することを特徴とする請求項1に記載の白金担持カーボン。
  3. 水溶液中で出力38kHzで3時間超音波照射した後の白金粒子または白金合金粒子の脱落率が、20%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の白金担持カーボン。
  4. 前記白金粒子または白金合金粒子の平均粒子サイズが1〜10nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
  5. 前記白金粒子または白金合金粒子の含有率が5〜70重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
  6. 前記カーボン材料が、平均粒子サイズが60nm以下のカーボン粒子または平均直径が50nm以下のカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
  7. 前記カーボン材料がアセチレンブラックまたは多層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の白金担持カーボン。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の白金担持カーボンを含むことを特徴とする燃料電池用触媒。
  9. 固体高分子電解質膜と、該固体高分子電荷質膜に接して設けられた触媒層とを有し、かつ、前記触媒層が請求項8に記載の燃料電池用触媒を含むことを特徴とする電極膜接合体。
  10. 請求項9に記載の電極膜接合体を有することを特徴とする燃料電池。
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