JP2009205880A - 無電極放電灯および照明器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ループ形状のバルブを備え、消灯状態で長時間暗所に保管した後における始動性が良く、且つバルブの外観上の発光部分の光束の低下や発光色のムラが生じるのを防止した無電極放電灯およびこれを用いた照明器具を提供することにある。
【解決手段】無電極放電灯は、透光性材料により形成され内部に亜鉛と水銀とからなるアマルガム(図示せず)と放電ガスとが封入されたループ形状のバルブ1と、バルブ1の一部を覆う形で配置され磁性材料で形成されたフェライトコア2,2と、フェライトコア2の少なくとも一部に巻回され高周波電流が通電されることによりバルブ1内部に高周波電磁界を発生させる誘導コイル3とを備える。そして、バルブ1のうちフェライトコア2,2に覆われる部位の内壁に長残光性蛍光体層13bが形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】無電極放電灯は、透光性材料により形成され内部に亜鉛と水銀とからなるアマルガム(図示せず)と放電ガスとが封入されたループ形状のバルブ1と、バルブ1の一部を覆う形で配置され磁性材料で形成されたフェライトコア2,2と、フェライトコア2の少なくとも一部に巻回され高周波電流が通電されることによりバルブ1内部に高周波電磁界を発生させる誘導コイル3とを備える。そして、バルブ1のうちフェライトコア2,2に覆われる部位の内壁に長残光性蛍光体層13bが形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、照明用途や紫外線殺菌用途などに用いられる無電極放電灯およびこれを用いた照明器具に関するものである。
従来から、ループ形状に形成され内部に放電ガスが封入されたバルブを備えた無電極放電灯が提案されており(特許文献1,2参照)、また、この種の無電極放電灯を用いた照明器具が一般的に知られている。ここにおいて、無電極放電灯は、バルブ内に水銀蒸気とアルゴンやクリプトンなどの希ガスが封入され、バルブ内に発生した高周波電磁界により水銀蒸気を励起して発光させるものである。上述の無電極放電灯を備えた無電極放電灯装置では、バルブの2箇所にバルブの側壁を取り囲む2つのリング状のフェライトコアが装着され、各フェライトコアそれぞれには誘導コイルが巻回されている。また、各誘導コイルには、高周波電源を備えた点灯回路から高周波電流が供給される。
上述の無電極放電灯装置では、各誘導コイルに数百kHz程度の高周波電流が通電されると電磁誘導によって無電極放電灯のバルブ内に電界が発生し、当該電界がバルブ内に封入された放電ガスに作用して放電ガスに含まれる水銀蒸気が励起されて紫外線を発生する。ここで、バルブの内壁に蛍光体が塗布されている場合は、発生した紫外線がバルブの内壁に塗布された蛍光体に照射され可視光に変換されるので、無電極蛍光ランプとして使用することができる。一方、バルブが紫外線透過率の高いガラスで形成されその内壁に蛍光体が塗布されていない場合は、無電極紫外線ランプとして使用することができる。これらの無電極放電灯では、バルブ内に短寿命化の要因となる電極が存在しないので長寿命化が図れる。
一般に、無電極放電灯は、消灯状態で長時間暗所に保管した後では、始動が遅れたり、或いは始動しなかったりすることがある。これは無電極放電灯のバルブ内の初期電子の不足により生じている。一般の有電極の蛍光灯の場合、消灯状態で長時間暗所に保管した後における始動性(以下、暗黒始動性という)を向上させる方法として、電極を予熱して初期電子を発生させる方法を採用することができるが、無電極放電灯の場合、バルブ内に電極が存在しないため、前記方法を採用することができない。従って、無電極放電灯では、有電極の蛍光灯とは異なる方法で暗黒始動性を向上させることが必要になる。
ここで、U字状のバルブの内壁全体に、長残光性蛍光体(例えば、ユーロピウム、ディスプロシウム共付活アルミン酸ストロンチウム蛍光体(SrAl2O3:Eu,DyまたはSr4Al14O25:Eu,Dy)を塗布することにより暗黒始動性を向上させた蛍光ランプが提案されている(特許文献3)。当該長残光性蛍光体は、通常使用される蛍光体、例えば、赤色蛍光体(Y2O3:Eu3+)、緑色蛍光体(LaPO4:Ce3+,Tb3+)、青色蛍光体(BaMg2Al16O27:Eu2+)等の蛍光体と比較して残光時間が非常に長く、通常使用される蛍光体では、消灯直後から発光強度が点灯時の1/10になるまでの時間が数十msecであるのに対して長残光性蛍光体では、当該時間が数十分以上である。
ところが、上述の長残光性蛍光体は、通常使用される蛍光体に比べて一般的に発光効率が低く、無電極放電灯の内壁全体に塗布して使用すると光束が低下する。また、長残光性蛍光体の発光色は、前記通常使用される蛍光体の発光色と異なるため、例えば、バルブの外観上の発光部分の一部の内壁に塗布する形で使用するとバルブの外観上の発光部分において長残光性蛍光体が塗布された箇所と前記蛍光体が塗布された箇所とで発光色が異なりムラが生じることがあった。
上述のようなバルブの外観上の発光部分における発光色にムラが生じるのを防止した無電極放電灯として、図6に示すような無電極放電灯100’が提案されている(特許文献4参照)。ここにおいて、図6に示す構成の無電極放電灯100’は、球形のバルブ1’の下部に開口部(図示せず)が形成され、当該開口部からバルブ1’内部にバルブ1’の開口部で連続する円筒状管材2’が突出している。また、円筒状管材2’の外周壁には、アルミナ(Al2O3)からなる反射膜9’が形成され、当該反射膜9’の上には、上述の長残光性蛍光体からなる長残光性蛍光体層10’が形成されている、また、バルブ1’の内壁のうち円筒状管体2’以外の部分には、上述の通常使用される蛍光体からなる蛍光体層5’が形成されている。しかして、無電極放電灯100’では、長残光性蛍光体層10’がバルブ1’内部の円筒状管体2’の外周壁のみに形成され、且つ円筒状管材2’以外の部分、つまり、バルブ1’のうち外観上の発光部分となる部分には、長残光性蛍光体を塗布した部分を形成しないので、暗黒始動性を向上させつつ、バルブ1’の外観上の発光部分に発光色のムラが生じるのを防止している。
また、暗黒始動性を向上させるための方法として、上述のように長残光性蛍光体を用いる方法の他に暗所始動用補助材を金属メッシュなどに塗布したものをバルブ内に配置する方法がある(特許文献5参照)。
特表平10−511806号公報
特開平11−191398号公報
特開平11−111028号公報
特開2004−234945号公報
特開2004−079444号公報
しかしながら、ループ形状のバルブを備えた無電極放電灯では、図6に示す無電極放電灯100’のバルブ1’内部に突出し外観上の発光部分とはならない円筒状管体2’を形成することが困難である。
また、ループ形状のバルブを備えた無電極放電灯では、特許文献5に記載の無電極放電灯のように、金属メッシュをバルブ内に配置することは構造上困難である。また、当該金属メッシュを保持する構造を内部に形成する場合には、バルブの作製工程に複雑な工程を追加する必要があり、無電極放電灯の製造コストの観点から非常に不利である。
本願発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、ループ形状のバルブを備え、消灯状態で長時間、暗所に保管した後における始動性が良く、且つバルブの外観上の発光部分の光束の低下や発光色のムラが生じることを防止した無電極放電灯およびこれを用いた照明器具を提供することにある。
請求項1の発明は、透光性材料により形成され内部に放電ガスが封入されたループ形状のバルブと、バルブの一部を覆う形で配置され磁性材料で形成されたフェライトコアと、フェライトコアの少なくとも一部に巻回され高周波電流が通電されることによりバルブ内部に高周波電磁界を発生させる誘導コイルとを備え、バルブ内部に発生した高周波電磁界により放電ガスを励起発光させるものであって、バルブのうちフェライトコアに覆われる部位の内壁に長残光性蛍光体層が形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、ループ形状のバルブと、バルブの一部を覆う形で配置され磁性材料で形成されたフェライトコアとを備え、バルブのうちフェライトコアに覆われる部位の内壁に長残光性蛍光体層が形成されているので、消灯状態で長時間、暗所に保管した後における始動性を向上させることができ、且つバルブの外観上の発光部分の光束の低下や発光色のムラが生じるのを防止することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記バルブは、2つの前記フェライトコアに覆われる部位によって放電路の長い領域と放電路の短い領域に区分けされ、前記長残光性蛍光体層が前記フェライトコアに覆われる部位の内壁と放電路の短い領域の内壁とに跨って形成されてなることを特徴とする。
この発明によれば、バルブのうち前記フェライトコアに覆われる部位以外の放電路の短い領域の内壁にも前記長残光性蛍光体層が形成されているので、消灯状態で長時間、暗所に保管した後における始動性をより向上させることができる。また、前記バルブには、前記長残光性蛍光体層が前記フェライトコアに覆われる部位の内壁と放電路の短い領域の内壁とに跨って形成されてなるので、前記バルブ内に前記長残光性蛍光体層が形成された部位を複数設ける必要がない分、前記バルブの構造は簡単となり製造工程を簡略化することができコストを低減できる。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の無電極放電灯を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、ループ形状のバルブを備えつつ、消灯状態で長時間暗所に保管した後における始動性が良く、且つバルブの外観上の発光部分の光束の低下や発光色のムラが生じるのを防止した無電極放電灯を備えた照明器具を提供することができる。
請求項1の発明によれば、ループ形状のバルブを備えた無電極放電灯において、消灯状態で長時間暗所に保管した後における始動性を向上させることができるという効果がある。
請求項3の発明によれば、ループ形状のバルブを備えた無電極放電灯を備えた照明器具において、消灯状態で長時間暗所に保管した後における始動性を向上させることができるという効果がある。
(実施形態1)
以下、本実施形態の無電極放電灯について図1〜図3に基づいて説明する。
以下、本実施形態の無電極放電灯について図1〜図3に基づいて説明する。
本実施形態の無電極放電灯は、図1(a)に示すように、透光性材料であるパイレックス(登録商標)ガラスで形成され内部に放電ガスが封入されたループ形状のバルブ1と、バルブ1の一部を覆う形で配置され磁性材料で形成された2つのフェライトコア2,2と、各フェライトコア2の一部に巻回され後述の点灯装置4から高周波電流が通電されることによりバルブ1内部に高周波電磁界を発生させる2つの誘導コイル3,3とを備え、バルブ1内部に発生した高周波電磁界を放電ガスに作用して放電ガスを励起発光させるものであり、ループ形状のバルブ1に沿って放電路が形成される。また、バルブ1の内部には、発光材料(紫外線発光材料)である亜鉛と水銀とからなるアマルガム(図示せず)が封入されている。なお、バルブ1の一部を覆う形で配置されるフェライトコア2は2個に限定されるものではない。
図1(c)に示す構成のバルブ1は、次の手順で作製される。まず、パイレックス(登録商標)ガラス製の管材を曲げ加工によりU字状に形成してなる第1の管体1aおよび第2の管体1bを作製する。次に、第1の管体1aおよび第2の管体1bの内壁に通常の白色発光用の蛍光体よりなる蛍光体層を形成し、第1の管体1aおよび第2の管体1bの接合部付近にのみ後述の長残光性蛍光体よりなる長残光性蛍光体層を形成する(図1(b)参照)。そして、ガスバーナーによる溶着加工によって第1の管体1aと第2の管体1bとを接合することによりバルブ1が作製される。
ここで、上述の長残光性蛍光体として、青緑色に発光するユーロピウム、ディスプロディウム共付活アルミン酸ストロンチウム蛍光体(Sr4Al14O25:Eu,Dy)を含む蛍光体が用いられている。なお、長残光性蛍光体としては、前記のものに限定されるものではない。このような長残光性蛍光体は、上述の通常使用される蛍光体と比較して残光時間が非常に長く、上述の通常使用される蛍光体では、消灯直後から発光強度が点灯時の1/10に減衰するまでの時間が数十msecであるのに対して、長残光性蛍光体では、同時間が数十minと桁違いに長い。
また、第1の管体1aは、直径38mm、長さ470mmのパイレックス(登録商標)ガラス管をU字状に曲成してなるものであり、第2の管体1bは、直径38mm、長さ80mmのパイレックス(登録商標)ガラス管をU字状に曲成してなるものである。ここで、第2の管体1bの中央部には、排気管14bが接続されている。排気管14bは、上述の放電ガスを導入した後に細管と第2の管体1bとの接続部分から規定長だけを残して封じ切られる。また、排気管14bは、バルブ1の最冷点でもあり、排気管14bの温度を一定に保持することによりバルブ1内部の水銀蒸気圧の変動を抑制することができる。なお、第1の管体1aと第2の管体1bに使用されるガラス管の寸法は上述の値に限定されるものではない。また、バルブ1内に水銀の含有量が10mgである亜鉛と水銀とからなるアマルガム(図示せず)と、放電ガスであるアルゴンガスを約133Pa(約1.0torr)とを封入することで、バルブ1内の水銀蒸気が励起されたときに発する紫外線の発生量が最大となるようにしてある。
第1の管体1aおよび第2の管体1bそれぞれの内壁において両開口端から10mm奥側の部位までの間には、ガスバーナーによる溶着加工のために蛍光体層12a,12bを剥離した剥離部11a,11bが形成されている。ここで、第2の管体1bの内壁において、剥離部11bにおける第2の管体1bの両開口端とは反対側の端部から管軸方向に10mm奥側の部位までの間には、上述の長残光性蛍光体を塗布してなる長残光性蛍光体層13bが形成されている。なお、剥離部11a,11bの寸法および長残光性蛍光体層13bが形成された部位の寸法は上述の寸法に限定されるものではない。
フェライトコア2は、内径42mm、外径72mmで幅33mmの円環状に形成されている。また、フェライトコア2の内側には、バルブ1が挿通されている。また、フェライトコア2の一部には、誘導コイル3が巻回されている。また、各フェライトコア2は、バルブ1における第1の管体1aの剥離部11a、第2の管体1bの剥離部11b、および長残光性蛍光体層13bが形成された部位を覆うように配置される。なお、フェライトコア2の寸法は、挿通されるバルブ1の外径に適合するものであれば、上述の寸法に限定されるものではない。
また、2つのフェライトコア2,2は、一部に誘導コイル3が巻回されている。なお、誘導コイル3は、高周波電流を出力する点灯装置4の出力端間に並列に接続されており、点灯装置4から誘導コイル3に高周波電流が通電されると無電極放電灯が点灯する。
ところで、無電極放電灯では、一般に始動の際にバルブ1内部における誘導コイル3付近に始動を補助する電子が放出されている必要がある。これに対して、本実施形態の無電極放電灯では、バルブ1の内壁のうち誘導コイル3付近に上述の長残光性蛍光体層13bが形成されており、長残光性蛍光体層13bからの残光による光電効果によって電子の放出が促されるので、消灯状態で長時間、暗所に保管した後であっても、誘導コイル3付近に始動を補助する電子を放出させることができる。実際、図1に示す構成の無電極放電灯において点灯実験を行った結果、消灯状態で暗所に24時間保管した後における暗所での始動性は、長残光性蛍光体層13bが形成されていない無電極放電灯に比べて改善されていることが確認できている。
また、本実施形態の無電極放電灯では、バルブ1の外観上の発光部分の光束や発光色のムラは、長残光性蛍光体層13bが一部に形成されているか否かに関わらずほぼ同じであることが確認できており、長残光性蛍光体層13bを設けたことによる発光特性の劣化は発生しなかった。
しかして、本実施形態の無電極放電灯では、消灯状態で長時間、暗所に保管した後における暗所での始動性を向上させることができる。また、長残光性蛍光体層13bが形成された部位全体がフェライトコア2,2で覆われているので、バルブ1の外観上の発光部分の光束の低下や発光色のムラが生じることを防止することができる。
なお、図1に示した構成の無電極放電灯では、バルブ1における長残光性蛍光体層13bが形成された部位は、全体をフェライトコア2に覆われているが、必ずしも長残光性蛍光体層13bが形成された部位の全体を覆う必要はなく、バルブ1の外観上の発光部分における光束の低下や発光色のムラに影響を与えない限り、フェライトコア2に覆われる部位からはみ出していてもよい。また、図1に示す構成の無電極放電灯は、2つフェライトコア2,2がバルブ1の長手方向の片側の部位に配置されているが、2つのフェライトコア2,2が配置される位置はこれに限定されるものではない。例えば、バルブ1が、図2(b)に示すように、同じ大きさの第1の管体1aと第2の管体1bとから構成され、第1の管体1aの両端部に剥離部11aと長残光性蛍光体層13aが形成された部位が設けられ、第2の管体1bの両端部に剥離部11bと長残光性蛍光体層13bが形成された部位が設けられてなるものであって、図2(a)に示すように、2つのフェライトコア2,2を、バルブ1の長手方向の中央部に配置するものであってもよい。更に、バルブ1が、図3(b)に示すように、コ字状の第1の管体1aと第2の管体1bとから構成され、第1の管体1aの両端部に剥離部11cと長残光性蛍光体層13cが形成された部位が設けられ、第2の管体1bの両端部に剥離部11dと長残光性蛍光体層13dが形成された部位が設けられ、更に、第1の管体1aには排気管14bが接続されてなるものであって、図3(a)に示すように、2つのフェライトコア2,2を、バルブ1の長手方向の両端部それぞれに配置するものであってもよい。
上述の無電極放電灯では、内壁に通常使用される蛍光体からなる蛍光体層12a,12bが形成されたバルブ1を備えることにより、蛍光ランプとして使用することができる無電極放電灯について説明したが、例えば、紫外線透過率の高いガラスで形成されたバルブ1を備え、バルブ1の内壁に蛍光体層が形成されてないものであって、紫外線ランプとして使用することができる無電極放電灯についても同様の効果が得られる。
(実施形態2)
以下、本実施形態の無電極放電灯について図4に基づいて説明する。また、実施形態1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
以下、本実施形態の無電極放電灯について図4に基づいて説明する。また、実施形態1と同様の構成要素については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の無電極放電灯のバルブ1は、図1(a)に示すように、バルブ1のうち2つのフェライトコア2,2に覆われた部位によって第1の管体1aに相当する領域である放電路の長い領域と第2の管体1bに相当する領域である放電路の短い領域とに区分けされている。ここで、フェライトコア2,2に覆われる部位のうち剥離部11b以外の部位の内壁から上述の放電路の短い領域の内壁に跨って長残光性蛍光体層13bが形成されている。つまり、バルブ1は、図4(a)に示すように、第2の管体1bに相当する領域のうち剥離部11b以外の領域の内壁全体に上述の長残光性蛍光体層13bが形成されている。従って、図1(b)(c)に示すように、第2の管体1bの内壁において蛍光体層12bが形成された部位と、長残光性蛍光体層13bが形成された2つの部位とを設ける必要がない分、バルブ1の第2の管体1bに相当する領域の構造が簡単となる。従って、バルブ1の製造工程が簡略化されるので、無電極放電灯のコストを低減することができる。また、長残光性蛍光体層13bが、バルブ1のうちフェライトコア2,2に覆われる部位における剥離部11b以外の部位の内壁から上述の放電路の短い領域の内壁に跨って形成されているので、無電極放電灯において消灯状態で長時間、暗所に保管された後での暗所における始動性を向上させることができるという効果がある。
本実施形態の無電極放電灯では、バルブ1のうち第2の管体1bに相当する領域については、光束の低下、発光色の相違が見られるが、第2の管体1bに相当する領域は第1の管体1aに相当する領域に比べて放電路の長さが短いので、第2の管体1bに相当する領域は第1の管体1aに相当する領域に比べてバルブ1全体に占める割合が小さくバルブ1の外観上の発光部分全体の光束の低下や発光色のムラには大きな影響を与えない。また、上述の長残光性蛍光体は通常の蛍光体に比べて高価ではあるが、長残光性蛍光体層13bが形成される第2の管体1bに相当する領域は、バルブ1全体に占める割合が小さいので、コストに大きな影響はない。
ところで、バルブ1のうち長残光蛍光体層13bが形成された第2の管体1bに相当する領域の発光色は、第1の管体1aに相当する領域の発光色と相違するので、バルブ1の外観上の発光部分の発光色にムラが生じることが懸念される。
これに対して、本実施形態の無電極放電灯では、バルブ1のうち第2の管体1bに相当する領域からの光を遮光する遮光手段である金属板(図示せず)で当該第2の管体1bを囲むか、または当該第2の管体1bを照明器具20(図5参照)で覆うことにより、第2の管体1bに相当する領域から放射された光が照明器具の外側に出ないようにすることができる。
これにより、バルブ1のうち第2の管体1bに相当する部分における剥離部11bを除いた全体に長残光蛍光体層13bを形成しながらも、バルブ1の外観上の発光部分に発光色のムラが生じることを防止することができるという効果が得られる。
また、バルブ1のうち第2の管体1bに相当する部分における剥離部11bを除いた全体の内壁に塗布する蛍光体としては、通常使用される蛍光体と長残光性蛍光体とを混合したもの(例えば、通常使用される蛍光体に長残光性蛍光体を5〜10wt%混合したもの)であっても良い。この場合、バルブ1のうち第2の管体1bに相当する領域の発光色を第1の管体1aに相当する領域の発光色に近づけることができる。しかして、バルブ1の外観上の発光部分に生じる発光色のムラを抑制することができる。
(実施形態3)
図5に実施形態1で説明した無電極放電灯を備えた照明器具20を示す。
図5に実施形態1で説明した無電極放電灯を備えた照明器具20を示す。
本実施形態の照明器具20は、平面視長方形状の板片の長手方向の両端部を板片とは直交する一方向に折曲してなる2つの折曲片を有する断面コ字状の器具本体21と、当該器具本体21内部に収納される実施形態1で示した無電極放電灯および点灯装置11とを備える。図5に示すように、無電極放電灯のループ形状のバルブ1の4箇所には、4個のカプラ12が配置されている。ここで、カプラ12は、フェライトコア2(図1参照)の一部に誘導コイル3(図1参照)を巻回してなるものである。また、点灯装置11は、誘導コイル3に高周波電流を供給することで無電極放電灯を点灯させるものであり、誘導コイル3に電線23を介して電気的に接続されるものである。また、器具本体21において一端が板片と連続する2つの折曲片の他端には、互いに離れる方向に突出して形成された鍔部21a,21aが設けられており、ガラス板22は、当該鍔部21a,21aに載置された形で固定されている。
しかして、本実施形態の照明器具20は、ループ形状のバルブ1を備えているにも関わらず、消灯状態で長時間、暗所に保管した後における暗所での始動性が良く、且つバルブ1の外観上の発光部分の光束の低下や発光色のムラが生じることを防止することができるという効果がある。
なお、本実施形態の照明器具のうち実施形態2で説明した無電極放電灯を使用したものは、器具本体21にバルブ1のうち第2の管体1bに相当する領域から放射される光を遮光するために、バルブ1のうち第2の管体1bに相当する領域が金属板(図示せず)で囲まれている。これにより、バルブ1の外観上の発光部分に発光色のムラが生じるのを防止している。
1 バルブ
1a 第1の管体
1b 第2の管体
2 フェライトコア
3 誘導コイル
4 点灯装置
11a,11b 剥離部
12a,12b 蛍光体層
13b 長残光性蛍光体層
14b 排気管
1a 第1の管体
1b 第2の管体
2 フェライトコア
3 誘導コイル
4 点灯装置
11a,11b 剥離部
12a,12b 蛍光体層
13b 長残光性蛍光体層
14b 排気管
Claims (3)
- 透光性材料により形成され内部に放電ガスが封入されたループ形状のバルブと、バルブの一部を覆う形で配置され磁性材料で形成されたフェライトコアと、フェライトコアの少なくとも一部に巻回され高周波電流が通電されることによりバルブ内部に高周波電磁界を発生させる誘導コイルとを備え、バルブ内部に発生した高周波電磁界により放電ガスを励起発光させるものであって、バルブのうちフェライトコアに覆われる部位の内壁に長残光性蛍光体層が形成されてなることを特徴とする無電極放電灯。
- 前記バルブは、2つの前記フェライトコアに覆われる部位によって放電路の長い領域と放電路の短い領域に区分けされ、前記長残光性蛍光体層が前記フェライトコアに覆われる部位の内壁と放電路の短い領域の内壁とに跨って形成されてなることを特徴とする請求項1記載の無電極放電灯。
- 請求項1または請求項2記載の無電極放電灯を備えた照明器具。
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JP2008045279A Withdrawn JP2009205880A (ja) | 2008-02-26 | 2008-02-26 | 無電極放電灯および照明器具 |
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JP (1) | JP2009205880A (ja) |
-
2008
- 2008-02-26 JP JP2008045279A patent/JP2009205880A/ja not_active Withdrawn
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