JP2009188210A - 不純物活性化熱処理方法及び熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不純物拡散長を増大させることなく、活性化率をさらに向上させる方法の提供。
【解決手段】不純物活性化熱処理方法は、被処理体に対して不純物導入工程を実施した後の不純物の活性化熱処理において、第1の設定温度T1から第2の設定温度T2まで、昇温速度で昇温する。引き続いて第2の設定温度T2から第3の設定温度T3まで昇温速度で昇温した後、第3の設定温度T3で保持時間t2で保持し、その後第3の設定温度T3から第2の設定温度まで、最大速度よりも小さい最大速度以下の降温速度で降温する。
【選択図】図2
【解決手段】不純物活性化熱処理方法は、被処理体に対して不純物導入工程を実施した後の不純物の活性化熱処理において、第1の設定温度T1から第2の設定温度T2まで、昇温速度で昇温する。引き続いて第2の設定温度T2から第3の設定温度T3まで昇温速度で昇温した後、第3の設定温度T3で保持時間t2で保持し、その後第3の設定温度T3から第2の設定温度まで、最大速度よりも小さい最大速度以下の降温速度で降温する。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、不純物導入後の不純物活性化熱処理方法及びそれを実施するための熱処理装置に関するものである。
近年、半導体集積回路装置の高集積化、高機能化及び高速化に伴って、素子の微細化が進んでいる。そのため、トランジスタのゲート長の微細化などの横方向の微細化のみならず、ゲート絶縁膜の極薄膜化などの縦方向の微細化も進んでいる。特に、トランジスタにおいては、ソース・ドレイン領域及びエクステンション領域からチャネル領域への横方向(チャネル方向)の不純物拡散と、深さ方向の不純物拡散とが厳しく制限される。その理由は、トランジスタにおけるチャネル方向及び深さ方向への不純物の拡散長及び拡散深さが増大すると、短チャネル特性が悪化するためである。一方、これらのエクステンション領域及びソース・ドレイン領域に対しては、不純物の拡散長及び拡散深さを抑制した上で、さらなる低抵抗化が求められる。その理由は、エクステンション領域の抵抗が減少すれば、ソース・ドレイン領域からチャネル領域までの寄生抵抗が減少し、それによって高い駆動力が得られるためである。
すなわち、エクステンション領域については、不純物の拡散長を抑制しつつ、低抵抗化することが求められている。低抵抗を得るためには、不純物の濃度を増大させたり、熱処理を十分に加えることが有効である一方、これらの対応は、不純物の拡散長の増大を引き起こすため、エクステンション領域の低拡散長化と低抵抗化との両立は相反する課題である。
この課題を解決するため、まず、不純物導入工程においては、従来から用いられているイオン注入法による不純物導入に際し、イオン注入エネルギーを1keV以下の超低エネルギーとして不純物の導入深さを抑制する方法が採用されている。また、熱処理工程(不純物活性化熱処理工程)においては活性化率を向上させ且つ拡散長を抑制する方法として、従来の電気炉による長時間アニールに代わり、RTP(Rapid Thermal Processing)による高温の短時間アニールが採用されている。特に、近年、不純物活性化熱処理工程においては、Spike RTA と呼ばれる、昇降温速度(Δt)を100〜250℃/秒程度(但し500℃/秒以下)、熱処理を行う温度(到達温度:実際には1000〜1200℃)での保持時間(熱処理時間t)を0秒(実際には50m秒〜1秒)とした高温の超短時間アニールが行われている。図14(a)は、Spike RTA の温度シーケンスの一例を示している。Spike RTA においては、到達温度を高温にすることによって不純物の活性化率を向上させて抵抗値を下げていると共に、熱処理時間を1秒以下の超短時間とすることによって不純物の拡散を抑制している。
しかしながら、近年の超微細化デバイスにおいては、もはやSpike RTA によっても活性化率の上昇と不純物拡散の抑制とを両立することが困難になってきている。すなわち、より活性化率を向上させるためには、より高温の熱処理が要求されるが、Spike RTA における数十〜数百m秒の熱処理時間によって不純物拡散を十分に抑制することができないためである。
このため、最近、Spike RTA に代わり、ミリセカンドアニールが注目されている。図14(b)は、ミリセカンドアニールの温度シーケンスの一例を示している。図14(b)に示すように、ミリセカンドアニールにおいては、Spike RTA (熱処理時間tは50m秒〜1秒)と比較して、熱処理時間tを1μ秒から高々100m秒までと大幅に短縮することによって不純物拡散を抑制していると共に、1×106 ℃/秒程度という極めて高い昇降温速度Δt(但し1×107 ℃/秒程度以下)によって高温(実際には1000〜1400℃)での超短時間処理を可能としている。このようなミリセカンドアニールを行うことにより、より高温での短時間熱処理が可能となり、活性化率の向上と同時に不純物拡散長の低減が図られる。ミリセカンドアニールとしては大きく3つの方法が提案されている。1番目はフラッシュランプやアークランプを光源(熱源)として比較的可視光に近い短波長の光によって直接シリコンウェーハ全表面を一括して加熱する方法である。2番目はエキシマレーザーなどの短波長パルスレーザーを用いてウェーハ上の限られた区画を加熱すると共にステップアンドリピートによって加熱区画を変えながらウェーハ全面を加熱していく方法である。3番目は近赤外から赤外までのレーザービームを用い、レーザービームとウェーハとを相対的にスキャンすることによりウェーハ全面を加熱する方法である。これらのミリセカンドアニール方法は不純物活性化熱処理方法として単独で用いられることもあるが、前述のようにミリセカンドアニールによって不純物拡散が抑制されすぎて所望の拡散プロファイルを形成しにくい場合もあるので、Spike RTA や通常のRTAをミリセカンドアニールの前又は後に連続して実施する方法も提案されている(特許文献1参照)。
特許第3699946号公報
しかしながら、これらのミリセカンドアニールについても活性化率をさらに向上させるためには、熱処理温度をさらに高温化する必要がある。ところが、ミリセカンドアニールでは、その処理時間の短さのために、Spike RTA や通常のRTAと比べて熱処理温度は既に高温化されており、少なくとも1250〜1350℃程度の高温が通常用いられる。その理由は、Spike RTA と同程度の1100℃程度の温度でミリセカンドアニールを行っても、熱処理時間が短いために効果がないためである。そのため、ミリセカンドアニールにおいては、熱処理温度が1300〜1350℃程度の、シリコンの溶融温度(1412℃)に近いサブメルト領域の温度での熱処理が行われる場合もある。すなわち、ミリセカンドアニールにおいて既にこのような高温処理が行われているということは、もはやこれ以上の高温化は原理的に無理であり、従って、活性化率の向上には限界がある。
前記に鑑み、本発明は、不純物拡散長を増大させることなく、活性化率をさらに向上させることができる不純物活性化熱処理方法及びそれを実施するための熱処理装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、現在、Spike RTA とミリセカンドアニールとの組み合わせが有効な方法と考えられている。しかしながら、本願発明者らが調べたところ、Spike RTA とミリセカンドアニールとを組み合わせた場合、次のような問題が生じることが判明した。
まず、Spike RTA を実施した後にミリセカンドアニールを実施する場合には、ミリセカンドアニールの処理温度が高温であるため、基板とゲート絶縁膜との界面において界面準位が発生してしまうという問題等がある。
一方、ミリセカンドアニールを実施した後にSpike RTA を実施する場合には、前述の界面準位の問題は生じないものの、不純物の不活性化が発生して駆動能力が低下するという問題、及び、Spike RTA の実施時に、ミリセカンドアニールによって発生した欠陥に沿って不純物が拡散してしまい、当初の目的である不純物の拡散抑制が困難になるという問題等がある。
以上の知見に基づき、本願発明者らは、少なくとも2種類の熱源を用いて、Spike RTA とミリセカンドアニールとを同時に実施することにより、Spike RTA 及びミリセカンドアニールのそれぞれを別個に実施した場合の不具合を解消すると共に不純物の活性化率をさらに向上させるという発明を想到した。
具体的には、本発明に係る第1の不純物活性化熱処理方法は、被処理体に対して不純物導入工程を実施した後の不純物の活性化熱処理において、Spike RTA を行いながら、当該Spike RTA の設定温度での保持時間の間に、より高温度でのミリセカンドアニールを少なくとも1回行う。
本発明に係る第1の不純物活性化熱処理方法によると、Spike RTA の設定温度によって不純物拡散長を制御しながら、当該設定温度での保持時間の間に、より高温度でのミリセカンドアニールを行うことにより、Spike RTA の設定温度によって制御された不純物拡散長を増大させることなく、ミリセカンドアニールによって不純物の活性化率を向上させることができる。また、ソース・ドレイン領域等を形成するための不純物活性化熱処理において、結晶欠陥や界面準位密度の増大を抑制しながら、不純物の活性化率を最大化することができるので、トランジスタ能力を向上させることができる。
また、本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法は、被処理体に対して不純物導入工程を実施した後に不純物の活性化熱処理を行う方法であって、初期温度から第1の設定温度まで任意の昇温速度で昇温した後、前記第1の設定温度から第2の設定温度まで第1の昇温速度で昇温し、その後、前記第2の設定温度で50m秒以上1秒以下の第1の保持時間だけ保持した後、前記第2の設定温度から前記第1の設定温度まで降温し、その後、前記第1の設定温度から最終温度まで降温する第1の熱サイクルと、前記第2の設定温度から第3の設定温度まで第2の昇温速度で昇温した後、前記第3の設定温度で1μ秒以上50m秒以下の第2の保持時間だけ保持し、その後、前記第3の設定温度から前記第2の設定温度まで降温する第2の熱サイクルとを備え、前記第2の設定温度での前記第1の保持時間の間に、前記第2の熱サイクルを少なくとも1回行う。
本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法によると、第2の設定温度によって不純物拡散長を制御しながら、当該第2の設定温度での保持時間の間に、より高温度の第3の設定温度での熱処理を行うことにより、第2の設定温度によって制御された不純物拡散長を増大させることなく、第3の設定温度での熱処理によって不純物の活性化率を向上させることができる。また、ソース・ドレイン領域等を形成するための不純物活性化熱処理において、結晶欠陥や界面準位密度の増大を抑制しながら、不純物の活性化率を最大化することができるので、トランジスタ能力を向上させることができる。
本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法において、前記第1の熱サイクルの実施前に、前記被処理体としてのシリコン基板上に分離領域を形成した後、前記シリコン基板に対して閾値制御のための不純物導入を実施し、その後、前記シリコン基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成した後、前記ゲート電極の側壁にオフセットスペーサを形成し、その後、前記ゲート電極及び前記オフセットスペーサをマスクとして前記シリコン基板に対して不純物のイオン注入を行ってエクステンション領域を形成した後、前記エクステンション領域中の不純物を活性化するための1回目の活性化熱処理を実施し、その後、前記ゲート電極の側壁に前記オフセットスペーサを介してサイドウォールスペーサを形成した後、前記ゲート電極、前記オフセットスペーサ及び前記サイドウォールスペーサをマスクとして前記シリコン基板に対して不純物のイオン注入を行ってソース・ドレイン領域を形成してもよい。
本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法において、前記第1の設定温度は350℃以上で且つ650℃以下であり、前記第2の設定温度は650℃以上で且つ1150℃以下であり、前記第3の設定温度は1150℃以上で且つ1400℃以下であることが好ましい。すなわち、前記第1の設定温度は、シリコン基板においてフリーキャリア吸収が発生し、シリコン基板が赤外波長に対してほぼ不透明となる(赤外線を吸収する)範囲の温度である。また、前記第2の設定温度は、不純物の拡散長を制御できると同時にイオン注入による損傷を回復できる範囲の温度である。さらに、前記第3の設定温度は、不純物の活性化率を向上させることができる温度(1150℃)から、シリコンの溶融温度(1412℃)以下の温度(1400℃)までの範囲の温度である。
本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法において、前記第1の昇温速度は100℃/秒以上で且つ1000℃/秒以下であり、前記第2の昇温速度は1000℃/秒以上で且つ1.0×107 ℃/秒以下であることが好ましい。すなわち、前記第1の昇温速度は、導入済みの不純物の過渡増速拡散を抑制できる範囲の昇温速度であり、前記第2の昇温速度は、不純物拡散長を増加させることのない範囲の昇温速度である。
本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法において、前述の効果を確実得るためには、前記第1の保持時間は50m秒以上であり、前記第2の保持時間は1μ秒以上であることが好ましい。
本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法において、前記第2の設定温度での前記第1の保持時間の間における前記第2の熱サイクルの繰り返し回数は5回以下であることが好ましい。すなわち、生産性の観点から、前記第2の熱サイクルの繰り返し回数を5回までに制限してもよい。
本発明に係る熱処理装置は、前述の本発明に係る第2の不純物活性化熱処理方法を実施するための熱処理装置であって、前記被処理体を前記第1の設定温度又は前記第2の設定温度まで加熱するための少なくとも1つの第1のランプと、前記被処理体を前記第3の設定温度まで加熱するための少なくとも1つの第2のランプと、単一の蓄電器を含む第1の充電回路と、互いに並列に接続された複数の蓄電器を含む第2の充電回路とを備え、前記単一の蓄電器を充電した後、当該充電後の前記単一の蓄電器を前記第1のランプに接続して放電させる第1の切り替え機構と、前記複数の蓄電器を充電した後、当該充電後の前記複数の蓄電器を連続して順次前記第2のランプに接続して放電させる第2の切り替え機構とを備えている。
本発明に係る熱処理装置によると、第1のランプによる第2の設定温度での第1の保持時間の間に、第2のランプによって、第2の設定温度から第3の設定温度までの加熱処理を複数回連続して行うことができる。尚、第1のランプ及び第2のランプとしては、フラッシュランプやアークランプ等を用いることができる。また、被処理体を第1の設定温度まで加熱するために、ランプに代えて、ホットプレートを用いてもよい。
本発明に係る熱処理装置において、前記第1のランプ及び前記第2のランプはそれぞれ前記被処理体の上側及び下側の両方に配置されていてもよいし、或いは、前記第1のランプは前記被処理体の下側に配置されており、前記第2のランプは前記被処理体の上側に配置されていてもよい。また、本発明に係る熱処理装置において、前記第2の切り替え機構は、前記複数の蓄電器を一括して充電してもよいし、或いは、前記第2の切り替え機構は、前記複数の蓄電器を順次充電してもよい。
本発明によると、例えば、シリコン基板、シリコン基板上に形成されたパターン、又は基板とパターンとの界面等に熱的な損傷を及ぼすことなく、また、不純物拡散長の増大や不純物の不活性化を発生させることなく、不純物の活性化率を向上させることが可能となる。従って、トランジスタ構造におけるソース・ドレイン領域やエクステンション領域の抵抗を拡散長及び拡散深さの増大なしに低減できるため、ショートチャネルを抑制しながらトランジスタ性能を向上させることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法について、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の第1の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)〜(c)は、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を用いた半導体装置の製造方法、具体的には、不純物活性化のためにミリセカンドアニールを用いたMOS(metal-oxide-semiconductor )トランジスタの形成方法の各工程を示す断面図である。
まず、図1(a)に示すように、 シリコン基板1上に分離領域2を形成した後、シリコン基板1に対して閾値制御のための不純物導入を実施し、その後、シリコン基板1上にゲート絶縁膜3を介してゲート電極4を形成する。次に、ゲート電極4の側壁にオフセットスペーサ5を形成した後、ゲート電極4及びオフセットスペーサ5をマスクとして、シリコン基板1に対して不純物のイオン注入6を行ってエクステンション領域7を形成する。ここで、オフセットスペーサ5によって、エクステンション領域7からゲート電極4の端部までの距離が調整される。その後、エクステンション領域7中の不純物を活性化するための1回目の活性化熱処理を実施する。
次に、図1(b)に示すように、ゲート電極4の側壁にオフセットスペーサ5を介してサイドウォールスペーサ8を形成した後、ゲート電極4、オフセットスペーサ5及びサイドウォールスペーサ8をマスクとして、シリコン基板1に対して不純物のイオン注入9を行ってソース・ドレイン領域10を形成する。
次に、図1(c)に示すように、MOSトランジスタが形成されたシリコン基板1に対して、熱処理11、つまり本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を実施する。以下、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法について詳述する。図2は、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法における温度シーケンスの一例を示す図である。
まず、MOSトランジスタが形成されたシリコン基板1(以下、シリコンウェーハという)を、初期温度である室温(その近傍の温度を含む:以下同じ)から第1の設定温度であるT1(℃)まで任意の昇温速度で昇温する。ここで、第1の設定温度T1(℃)は、シリコンウェーハにフリーキャリアが発生し、当該フリーキャリアがランプ光やレーザー光を効率的に吸収し、それによりシリコンウェーハの温度を容易に上昇できる温度であって、且つ既にシリコンウェーハ中に導入した不純物に対してその拡散長の増大や不活性化を起こさせない温度、つまり350〜650℃の温度範囲から選択され、本実施形態では第1の設定温度T1(℃)を例えば400℃に設定する。尚、第1の設定温度T1(℃)までの昇温は、その後、第1の設定温度T1(℃)から非常な高温まで昇温する際のシリコンウェーハ内における温度差に起因して局所的に生じる熱ストレスを緩和する役割も持つ。
次に、シリコンウェーハを、第1の設定温度T1(℃)である400℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃まで、既にシリコンウェーハ中に導入した不純物の活性化及び拡散長を制御するために最大速度r1(例えば200(℃/秒))以下の昇温速度で昇温する。引き続いて、既に導入した不純物を拡散させずに活性化率をさらに向上させるために、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃まで、最大速度r2(例えば1.0×106 (℃/秒))以下の昇温速度で昇温した後、第3の設定温度T3(℃)である1300℃で、保持時間(第2の保持時間t2)である1m秒保持し、その後、第3の設定温度T3(℃)である1300℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃まで、最大速度r2よりも小さい最大速度r3(例えば1.0×104 (℃/秒))以下の降温速度で降温する。
次に、第2の設定温度T2(℃)である1000℃からの昇温開始時点を起点として最大でも1秒以内に、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第1の設定温度T1(℃)である400℃まで降温する。すなわち、第2の設定温度T2(℃)である1000℃での保持時間(第1の保持時間t1)は1秒以下である。また、このとき、非常に高温での処理及び急速な昇降温に起因してシリコンウェーハに発生した界面準位を回復させるために、最大速度r4(例えば1000(℃/秒))以下の降温速度で降温する。続いて、第1の設定温度T1(℃)である400℃から最終温度である室温まで任意の降温速度で降温する。
以上に説明した本実施形態によると、第2の設定温度T2つまりSpike RTA の設定温度によって不純物拡散長を制御しながら、当該設定温度での保持時間の間に、より高温度の第3の設定温度での熱処理つまりミリセカンドアニールを行うことにより、Spike RTA の設定温度によって制御された不純物拡散長を増大させることなく、ミリセカンドアニールによって不純物の活性化率を向上させることができる。また、ソース・ドレイン領域等を形成するための不純物活性化熱処理において、結晶欠陥や界面準位密度の増大を抑制しながら、不純物の活性化率を最大化することができるので、トランジスタ能力を向上させることができる。
すなわち、本実施形態によると、例えば、シリコン基板、シリコン基板上に形成されたパターン、又は基板とパターンとの界面等に熱的な損傷を及ぼすことなく、また、不純物拡散長の増大や不純物の不活性化を発生させることなく、不純物の活性化率を向上させることが可能となる。従って、トランジスタ構造におけるソース・ドレイン領域やエクステンション領域の抵抗を拡散長及び拡散深さの増大なしに低減できるため、ショートチャネルを抑制しながらトランジスタ性能を向上させることができる。
尚、後記の第3の実施形態で詳述するが、本実施形態においては、第1の設定温度T1又は第2の設定温度T2までの昇温には、例えば、単一の蓄電器を含む充電回路を有するフラッシュランプ群を用いると共に、第3の設定温度T3までの昇温には、例えば、互いに並列に接続された複数の蓄電器を含む充電回路を有するフラッシュランプ群を用いる。但し、本実施形態では、いずれの熱処理工程でもフラッシュランプ群を用いたが、これに代えて、単一のフラッシュランプを用いてもよい。また、フラッシュランプに代えて、アークランプ等の他のランプを用いてもよい。さらに、第1の設定温度T1までの昇温には、ランプに代えて、ホットプレートを用いてもよい。
また、本実施形態においては、第2の設定温度T2(℃)である1000℃での第1の保持時間t1の間に、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃までの昇降温処理、つまりミリセカンドアニールを1回行ったが、これに代えて、第1の保持時間t1の間に、ミリセカンドアニールを複数回行ってもよい。
図3(a)は、本発明におけるミリセカンドアニールの繰り返し回数に対する不純物拡散長の変化を示したものである。尚、シリコンウェーハに対しては、拡散係数の大きいボロン(B)を導入不純物として、0.5keVでイオン注入を行っている。また、図3(a)においては、イオン注入のみを行った場合(As−implant)、熱処理温度(つまり第3の設定温度T3)を1350℃とするミリセカンドアニールを1回実施した場合、及び、熱処理温度1350℃のミリセカンドアニールを4回実施した場合のそれぞれについて、SIMS(secondary ion mass spectrometry )を用いて測定した不純物プロファイルを示している。図3(a)に示すように、As−implantと比較すると、熱処理温度1350℃のミリセカンドアニールを1回実施した場合には、B濃度1×1018/cm3 での不純物拡散長は18nmから23nmまで5nm程度増大しているが、不純物拡散長は十分に抑制されている。これに対して、熱処理温度1350℃のミリセカンドアニールを4回実施した場合における不純物拡散長は、熱処理温度1350℃のミリセカンドアニールを1回実施した場合と同程度であり、ミリセカンドアニールの繰り返し回数の増大による不純物拡散長の増大は見られない。尚、不純物プロファイルについては、ミリセカンドアニールを1回実施した場合と比較して、ミリセカンドアニールを4回実施した場合の方が、拡散深さが中程度の位置でのボロン濃度が増大しており、接合形状がよりアブラプトになっている。
一方、図3(b)は、本発明におけるミリセカンドアニールの熱処理温度(第3の設定温度T3)に対する不純物拡散長の変化(ミリセカンドアニール処理後の不純物プロファイル)を示したものである。尚、図3(a)と同様に、シリコンウェーハに対しては、拡散係数の大きいボロン(B)を導入不純物として、0.5keVでイオン注入を行っている。また、図3(b)においては、イオン注入のみを行った場合(As−implant)、ミリセカンドアニールの熱処理温度が1170℃である場合、及び、ミリセカンドアニールの熱処理温度が1350℃である場合のそれぞれについて、SIMSを用いて測定した不純物プロファイルを示している。図3(b)に示すように、As−implantと比較すると、ミリセカンドアニールの熱処理温度が1170℃である場合も1350℃である場合も、B濃度1×1018/cm3 での不純物拡散長が5nm程度増大しているが、不純物拡散長は十分に抑制されている。すなわち、ミリセカンドアニールの熱処理温度の増大による不純物拡散長の増大は見られない。
以上の図3(a)及び(b)に示す結果は、本発明において1回又は複数回のミリセカンドアニールを行っても、不純物拡散長は増大しないことを示しており、また、ミリセカンドアニールの熱処理温度を変化させたとしても、不純物拡散長は変化しないことを示している。
図4(a)は、本発明におけるミリセカンドアニールの繰り返し回数に対するシート抵抗の変化を示したものである。尚、図3(a)と同様に、シリコンウェーハに対しては、拡散係数の大きいボロン(B)を導入不純物として、0.5keVでイオン注入を行っている。また、図4(a)においては、ミリセカンドアニールの熱処理温度(つまり第3の設定温度T3)を1310℃として、ミリセカンドアニールの繰り返し回数が1回から6回までのそれぞれの場合のシート抵抗を示している。図4(a)に示すように、ミリセカンドアニールの繰り返し回数が1回のときのシート抵抗は1200Ω/□であるが、ミリセカンドアニールの繰り返し回数の増加に従ってシート抵抗は減少し、ミリセカンドアニールの繰り返し回数が3回のときにはシート抵抗は800Ω/□と30%程度減少し、ミリセカンドアニールの繰り返し回数が5回のときにはシート抵抗は700Ω/□と40%程度減少する。但し、ミリセカンドアニールの繰り返し回数が6回のときにはシート抵抗の低下は飽和する。従って、本発明では、熱サイクルの繰り返し回数を5回までに制限すべきである。尚、ミリセカンドアニールの繰り返し回数を6回以上に設定しても大きな問題はないが、そのようにしてもシート抵抗の低下つまり活性化率の向上は期待できない上に、生産性の低下が懸念される。
図4(b)は、本実施形態におけるミリセカンドアニールの熱処理温度(つまり第3の設定温度T3)を1270℃、1310℃、1350℃のそれぞれに設定して各熱処理温度でのミリセカンドアニールの繰り返し回数を1回から3回まで変化させた場合におけるシート抵抗の変化を示したものである。図4(b)に示すように、ミリセカンドアニールの繰り返し回数の増加に従ってシート抵抗は低下しており、活性化率の向上が見られるが、シート抵抗の値については、当然、熱処理温度の影響も大きい。具体的には、熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールによって、熱処理温度1350℃のミリセカンドアニールを1回実施したときと同等のシート抵抗を得ようとすれば、熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールの繰り返し回数を5回程度に設定する必要がある。また、熱処理温度1270℃のミリセカンドアニールによって、熱処理温度1350℃のミリセカンドアニールを1回実施したときと同等のシート抵抗を得ようとすれば、熱処理温度1270℃のミリセカンドアニールの繰り返し回数を8回程度に設定する必要がある。しかしながら、生産性の観点からは、ミリセカンドアニールの繰り返し回数を5回程度までに制限することが好ましく、ミリセカンドアニールの繰り返し回数を5回としたときに活性化率が不足する場合には、5回程度の繰り返し回数によって十分な活性化率が得られるように熱処理温度を高くする必要がある。但し、材料上の制限のためにミリセカンドアニールの熱処理温度を上げることができない場合には、生産性を犠牲にしても、ミリセカンドアニールの繰り返し回数を増加させなければならない。
尚、本実施形態において、第2の設定温度T2を1000℃に設定したが、これに限られず、不純物拡散長を制御するという目的のために、650℃以上で且つ1150℃以下の任意の温度に設定してもよい。
また、本実施形態において、第3の設定温度T3を1300℃に設定したが、これに限られず、不純物拡散長を増大させずに不純物の活性化率を向上させるという目的のために、1150℃以上で且つ1400℃以下(つまりシリコンの溶融温度以下)の任意の温度に設定してもよい。
また、本実施形態において、第1の設定温度T1(℃)である400℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃までの昇温速度を最大速度r1(例えば200(℃/秒))以下に設定したが、これに限られず、不純物の活性化及び拡散長を制御するという目的のために、当該昇温速度を100℃/秒以上で且つ1000℃/秒以下の任意の値に設定してもよい。
また、本実施形態において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第1の設定温度T1(℃)である400℃までの降温速度については、第1の設定温度T1から第2の設定温度T2までの昇温速度と同程度以下に設定してもよい。但し、第2の設定温度T2から第1の設定温度T1までの降温時に界面準位の回復等を行うため、当該降温速度については必要以上に大きくすべきではない。
また、本実施形態において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃までの昇温速度を最大速度r2(例えば1.0×106 (℃/秒))以下に設定したが、これに限られず、不純物を拡散させずに活性化率をさらに向上させるという目的のために、当該昇温速度を1000℃/秒以上で且つ1.0×107 ℃/秒以下の任意の値に設定してもよい。
また、本実施形態において、第3の設定温度T3(℃)である1300℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃までの降温速度については、第2の設定温度T2から第3の設定温度T3までの昇温速度と同程度以下(例えば当該昇温速度の数十分の1から数分の1程度)に設定してもよい。
また、本実施形態において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃での第1の保持時間t1を1秒以下に設定したが、不純物の活性化及び拡散長を制御するという目的のために、第1の保持時間t1を50m秒以上で且つ1秒以下の任意の値に設定することが好ましい。
また、本実施形態において、第3の設定温度T3(℃)である1300℃での第2の保持時間t2を1m秒に設定したが、不純物を拡散させずに活性化率をさらに向上させるという目的のために、第2の保持時間t2を1μ秒以上で且つ50m秒以下の任意の値に設定することが好ましい。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を用いた半導体装置の製造方法、具体的には、不純物活性化のためにミリセカンドアニールを用いたMOSトランジスタの形成方法の各工程は、図1(a)〜(c)に示す第1の実施形態と同じである。すなわち、シリコン基板1に対して不純物導入を行ってエクステンション領域7及びソース・ドレイン領域10を形成した後、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を実施する。以下、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法について詳述する。図5は、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法における温度シーケンスの一例を示す図である。
以下、本発明の第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法について、図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を用いた半導体装置の製造方法、具体的には、不純物活性化のためにミリセカンドアニールを用いたMOSトランジスタの形成方法の各工程は、図1(a)〜(c)に示す第1の実施形態と同じである。すなわち、シリコン基板1に対して不純物導入を行ってエクステンション領域7及びソース・ドレイン領域10を形成した後、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を実施する。以下、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法について詳述する。図5は、本実施形態に係る不純物活性化熱処理方法における温度シーケンスの一例を示す図である。
まず、第1の実施形態と同様に、MOSトランジスタが形成されたシリコン基板1(以下、シリコンウェーハという)を、初期温度である室温から第1の設定温度T1(℃)である400℃まで任意の昇温速度で昇温する。次に、シリコンウェーハを、第1の設定温度T1(℃)である400℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃まで、既にシリコンウェーハ中に導入した不純物の活性化及び拡散長を制御するために最大速度r1(例えば200(℃/秒))以下の昇温速度(Spike RTA と同等の昇温速度)で昇温する。引き続いて、既に導入した不純物を拡散させずに活性化率をさらに向上させるために、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃まで、最大速度r2(例えば1.0×106 (℃/秒))以下の昇温速度で昇温した後、第3の設定温度T3(℃)である1300℃で、保持時間(第2の保持時間t2)である50m秒保持し、その後、第3の設定温度T3(℃)である1300℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃まで、最大速度r3(例えば1.0×104 (℃/秒))以下の降温速度で降温する。
ここで、本実施形態においては、窒素雰囲気中において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃までの昇降温サイクル(ミリセカンドアニール)を複数回(最大5回)連続して繰り返し行う。尚、1回のミリセカンドアニールにおける1300℃での保持時間(第2の保持時間t2)は50m秒であるが、複数回のミリセカンドアニールに要する時間t3(各ミリセカンドアニール間のインターバルを含む)は1秒以下である。この本実施形態の連続ミリセカンドアニールによって、不純物をある程度活性化することができると共に、不純物がボロンの場合にその拡散長を30nm程度に制御することができる。
次に、第2の設定温度T2(℃)である1000℃からの昇温開始時点を起点として最大でも1秒以内に、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第1の設定温度T1(℃)である400℃まで降温する。すなわち、第2の設定温度T2(℃)である1000℃での保持時間(第1の保持時間t1)は1秒以下である。また、このとき、非常に高温での処理及び急速な昇降温に起因してシリコンウェーハに発生した界面準位を回復させるために、最大速度r4(例えば1000(℃/秒))以下の降温速度で降温する。続いて、第1の設定温度T1(℃)である400℃から最終温度である室温まで任意の降温速度で降温する。
以上に説明した本実施形態によると、第2の設定温度T2つまりSpike RTA の設定温度によって不純物拡散長を制御しながら、当該設定温度での保持時間の間に、より高温度の第3の設定温度での熱処理つまりミリセカンドアニールを行うことにより、Spike RTA の設定温度によって制御された不純物拡散長を増大させることなく、ミリセカンドアニールによって不純物の活性化率を向上させることができる。また、ソース・ドレイン領域等を形成するための不純物活性化熱処理において、結晶欠陥や界面準位密度の増大を抑制しながら、不純物の活性化率を最大化することができるので、トランジスタ能力を向上させることができる。
すなわち、本実施形態によると、例えば、シリコン基板、シリコン基板上に形成されたパターン、又は基板とパターンとの界面等に熱的な損傷を及ぼすことなく、また、不純物拡散長の増大や不純物の不活性化を発生させることなく、不純物の活性化率を向上させることが可能となる。従って、トランジスタ構造におけるソース・ドレイン領域やエクステンション領域の抵抗を拡散長及び拡散深さの増大なしに低減できるため、ショートチャネルを抑制しながらトランジスタ性能を向上させることができる。
尚、本実施形態で用いた熱処理装置は、第1の実施形態で用いた熱処理装置と同じものである。
図6は、イオン注入のみを行った場合(As−implant)、不純物活性化熱処理として熱処理温度1050℃のSpike RTA のみを行った場合、不純物活性化熱処理として熱処理温度1310℃の1回のミリセカンドアニールのみを行った場合、並びに、不純物活性化熱処理として熱処理温度1050℃のSpike RTA及び熱処理温度1310℃の1回のミリセカンドアニールを行った場合のそれぞれについて、SIMSを用いて測定した不純物プロファイルを示したものである。尚、シリコンウェーハに対しては、拡散係数の大きいボロン(B)を導入不純物として、0.5keVでイオン注入を行っている。
図6に示すように、As−implantのB濃度1×1018/cm3 での不純物拡散深さが20nmであるのに対して、Spike RTA(1050℃)のみを行った場合のB濃度1×1018/cm3 での不純物拡散深さは30nmであり、1回のミリセカンドアニール(1310℃)のみを行った場合のB濃度1×1018/cm3 での不純物拡散深さは23nmであり、Spike RTA (1050℃)及び1回のミリセカンドアニール(1310℃)を行った場合のB濃度1×1018/cm3 での不純物拡散深さは30nmである。すなわち、不純物プロファイルはほぼSpike RTA のみによって決定されており、ミリセカンドアニールの関与はほとんどない。このことから、ミリセカンドアニールに加えてSpike RTA 又はRTAを行うことによって不純物拡散長を制御することが可能である。一方、Spike RTA による活性化率は熱処理温度が1050℃であっても十分ではないから、Spike RTA 又はRTAについては単に不純物拡散長を制御することのみを目的としてその温度及び時間を決定すればよく、不純物の活性化については、Spike RTA 又はRTAの実施中にミリセカンドアニールを行うことにより実現できる。
本実施形態においては、第1の設定温度T1から第2の設定温度T2までの昇降温工程(Spike RTA :T1→T2→T1)によって、導入された不純物の拡散長が制御されると共に、第2の設定温度T2から第3の設定温度T3までの昇降温工程(ミリセカンドアニール:T2→T3→T2(→T3→T2→・・・→T2))によって、不純物の活性化が制御される。
図7は、本実施形態の効果を説明するための図であって、エクステンション領域及びソース・ドレイン領域を形成するために様々な不純物活性化熱処理を行った場合におけるNチャネルトランジスタのドレイン電流(飽和電流)を比較して示している。尚、ドレイン電流の評価は、熱処理温度1050℃のSpike RTA のみを行った場合、熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを1回行った後に熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った場合、熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った後に熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを1回行った場合、熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った後に熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを2回行った場合、及び、熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った後に熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを3回行った場合のそれぞれについて行った。
図7に示すように、Nチャネルトランジスタにおいては、熱処理温度1050℃のSpike RTA のみを行った場合に得られるドレイン電流を100%とすると、熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを1回行った後に熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った場合、ドレイン電流は0.5%程度しか増加していない。それに対して、熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った後に熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを行った場合、Nチャネルトランジスタにおいては、1回のミリセカンドアニールによりドレイン電流は4.6%程度増加し、2回のミリセカンドアニールによりドレイン電流は7.8%程度増加し、3回のミリセカンドアニールによりドレイン電流は8.5%程度増加している。すなわち、ミリセカンドアニールを行った後にSpike RTA を行っても、トランジスタの駆動力の向上はほとんどみられないが、Spike RTA を行った後にミリセカンドアニールを行うと(特にミリセカンドアニールを繰り返し行うと)、トランジスタの駆動力を向上させることができる。その理由は次のように考えることができる。すなわち、ミリセカンドアニールを先に行った場合には、ミリセカンドアニールによって不純物の活性化が起こるものの、基板中の欠陥を十分に回復することができないため、その後にSpike RTA を行ったときに不純物の不活性化が起こるのに対して、Spike RTA を行った後にミリセカンドアニールを行った場合には、このような不純物の不活性化を防止してトランジスタ能力を向上させることができるからである。
図8は、本実施形態の効果を説明するための図であって、エクステンション領域及びソース・ドレイン領域を形成するために様々な不純物活性化熱処理を行った場合における界面準位密度(シリコン基板とゲート絶縁膜との界面についての界面準位密度)を比較して示している。尚、界面準位密度の評価は、熱処理温度1050℃のSpike RTA のみを行った場合、熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを1回行った後に熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った場合、及び、熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った後に熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを1回行った場合のそれぞれについて行った。
図8に示すように、Nチャネルトランジスタにおいては、熱処理温度1050℃のSpike RTA のみを行った場合の界面準位密度、及び、熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを行った後に熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った場合の界面準位密度はほぼ等しく、いずれの場合にも界面特性の劣化は見られない。それに対して、熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った後に熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを行った場合には、熱処理温度1050℃のSpike RTA のみを行った場合、及び、熱処理温度1310℃のミリセカンドアニールを行った後に熱処理温度1050℃のSpike RTA を行った場合のそれぞれと比較して、界面準位密度が約25%程度上昇しており、界面特性が著しく劣化している。その理由は次のように考えることができる。すなわち、ミリセカンドアニールを後に行った場合には、非常に高温での処理に起因して界面近傍の基板内の結合が切断されてしまうと共に、降温速度が非常に大きいために、高温処理によって損傷した基板の結晶を十分に回復させることができないのに対して、Spike RTA を後に行った場合には、基板の結晶を再構築することができるからである。
以上のように、Spike RTA とミリセカンドアニールとを組み合わせる場合に、従来技術のように、Spike RTA を実施した後にミリセカンドアニールを実施しても、或いは、ミリセカンドアニールを実施した後にSpike RTA を実施しても、技術的問題が生じる。一方、本発明のように、Spike RTA とミリセカンドアニールとを同時に実施することにより、Spike RTA 及びミリセカンドアニールのそれぞれを別個に実施した場合の不具合を解消することができると共に不純物の活性化率をさらに向上させることができる。
尚、本実施形態において、第1の設定温度T1を400℃に設定したが、これに限られず、シリコンウェーハにフリーキャリアを発生させることによりシリコンウェーハの温度を容易に上昇させることができるようにするというという目的のために、350℃以上で且つ650℃以下の任意の温度に設定してもよい。
また、本実施形態において、第2の設定温度T2を1000℃に設定したが、これに限られず、不純物拡散長を制御するという目的のために、650℃以上で且つ1150℃以下の任意の温度に設定してもよい。
また、本実施形態において、第3の設定温度T3を1300℃に設定したが、これに限られず、不純物拡散長を増大させずに不純物の活性化率を向上させるという目的のために、1150℃以上で且つ1400℃以下(つまりシリコンの溶融温度以下)の任意の温度に設定してもよい。
また、本実施形態において、第1の設定温度T1(℃)である400℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃までの昇温速度を最大速度r1(例えば200(℃/秒))以下に設定したが、これに限られず、不純物の活性化及び拡散長を制御するという目的のために、当該昇温速度を100℃/秒以上で且つ1000℃/秒以下の任意の値に設定してもよい。
また、本実施形態において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第1の設定温度T1(℃)である400℃までの降温速度については、第1の設定温度T1から第2の設定温度T2までの昇温速度と同程度以下に設定してもよい。但し、第2の設定温度T2から第1の設定温度T1までの降温時に界面準位の回復等を行うため、当該降温速度については必要以上に大きくすべきではない。
また、本実施形態において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃までの昇温速度を最大速度r2(例えば1.0×106 (℃/秒))以下に設定したが、これに限られず、不純物を拡散させずに活性化率をさらに向上させるという目的のために、当該昇温速度を1000℃/秒以上で且つ1.0×107 ℃/秒以下の任意の値に設定してもよい。
また、本実施形態において、第3の設定温度T3(℃)である1300℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃までの降温速度については、第2の設定温度T2から第3の設定温度T3までの昇温速度と同程度以下(例えば当該昇温速度の数十分の1から数分の1程度)に設定してもよい。
また、本実施形態において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃での第1の保持時間t1を1秒以下に設定したが、不純物の活性化及び拡散長を制御するという目的のために、第1の保持時間t1を50m秒以上で且つ1秒以下の任意の値に設定することが好ましい。
また、本実施形態において、第3の設定温度T3(℃)である1300℃での第2の保持時間t2を1m秒に設定したが、不純物を拡散させずに活性化率をさらに向上させるという目的のために、第2の保持時間t2を1μ秒以上で且つ50m秒以下の任意の値に設定することが好ましい。
また、本実施形態において、ミリセカンドアニールの繰り返し回数については、不純物の活性化率の向上の観点からは多ければ多いほど好ましいものの、生産性を考慮すれば、ミリセカンドアニールの繰り返し回数を5回程度までに制限することが好ましい。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る熱処理装置、具体的には、第1及び第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を行うための熱処理装置について、加熱源としてフラッシュランプ(例えばXeフラッシュランプ)を用いる場合を例として、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の第3の実施形態に係る熱処理装置、具体的には、第1及び第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を行うための熱処理装置について、加熱源としてフラッシュランプ(例えばXeフラッシュランプ)を用いる場合を例として、図面を参照しながら説明する。
まず、通常のフラッシュランプを用いたミリセカンドアニール装置(比較例に係るミリセカンドアニール装置)について、図9(a)及び(b)を参照しながら説明する。図9(a)は、比較例に係るミリセカンドアニール装置の概略構成を示す回路図であり、図9(b)は、比較例に係るミリセカンドアニール装置の動作を説明するための図である。比較例に係るミリセカンドアニール装置においては、図9(a)に示すように、電源に対して蓄電器(容量C)とXeフラッシュランプ(内部抵抗r)とが互いに並列に接続されている。電源と蓄電器との間には開閉器SW1及び直列抵抗Rが直列に設けられており、電源とXeフラッシュランプ(内部抵抗r)との間には開閉器SW1、直列抵抗R及び開閉器SW2が直列に設けられている。フラッシュランプを発光させる場合には、図9(b)に示すように、まず、電源に接続された開閉器SW1をONにして蓄電器(容量C)に一旦電荷を蓄え、その後、開閉器SW1をOFFにした後、フラッシュランプに接続された開閉器SW2をONにして蓄電器に蓄えた電荷を一気にフラッシュランプに送り込む。すなわち、充電時には電源は蓄電器に接続されており、フラッシュランプ発光時には蓄電器がフラッシュランプに接続されている。そのため、熱処理のピーク温度での保持時間は蓄電器の容量Cとフラッシュランプの内部抵抗rとによって決定される。具体的には、蓄電器を放電させたときの電圧Vの経時変化は、時間をt、最大電圧をEとして、
V(t)=E・exp(−t/(C・r))
で表され、電圧Vの経時変化特性が蓄電器の容量C及びフラッシュランプの内部抵抗rに依存している。尚、フラッシュランプの発光時間を制御するために、フラッシュランプに直列に可変抵抗vrを配置してもよい。すなわち、可変抵抗vrの抵抗値を変化させることにより、熱処理のピーク温度での保持時間を変化させることが可能となる。
V(t)=E・exp(−t/(C・r))
で表され、電圧Vの経時変化特性が蓄電器の容量C及びフラッシュランプの内部抵抗rに依存している。尚、フラッシュランプの発光時間を制御するために、フラッシュランプに直列に可変抵抗vrを配置してもよい。すなわち、可変抵抗vrの抵抗値を変化させることにより、熱処理のピーク温度での保持時間を変化させることが可能となる。
一方、本実施形態の熱処理装置は、その特徴として、2種類のフラッシュランプ、具体的には、Spike RTA 用の第1のフラッシュランプ群とミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ群とを有している。
図10(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態の熱処理装置の概略構成例を示す図である。すなわち、図10(a)に示すように、Spike RTA 用の第1のフラッシュランプ51及びミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52のそれぞれをシリコン基板(シリコンウェーハ)1の上側及び下側の両方に所定の配列で配置してもよいし、図示は省略しているが、Spike RTA 用の第1のフラッシュランプ51及びミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52のそれぞれをシリコンウェーハ1の上側のみに所定の配列で配置してもよい。或いは、図10(b)に示すように、Spike RTA 用の第1のフラッシュランプ51をシリコンウェーハ1の下側に配置すると共にミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52をシリコンウェーハ1の上側に配置してもよい。反対に、Spike RTA 用の第1のフラッシュランプ51をシリコンウェーハ1の上側に配置すると共にミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52をシリコンウェーハ1の下側に配置する構成は、ミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52が光照射領域の極浅い範囲しか加熱できないこと、また、ミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52によって加熱すべき素子領域がシリコンウェーハ1の表面部に存在することから採用できない。
尚、前述のいずれの装置構成であっても、フラッシュランプ51及び52並びにシリコンウェーハ1は図示しないチャンバー内において図示しない保持部材によってそれぞれ保持されている。また、前述の各装置構成において、第1の設定温度T1までの昇温のために低出力のフラッシュランプ群をシリコンウェーハ1の上側又は下側の少なくとも一方にさらに設けてもよい。
図11(a)は、本実施形態に係る熱処理装置の概略構成を示す回路図であり、図11(b)は、本実施形態に係る熱処理装置の動作を説明するための図である。図11(a)に示すように、本実施形態に係る熱処理装置においては、Spike RTA 用の第1のフラッシュランプ51(以下、第1のフラッシュランプ群51と称することもある)が接続されている回路と、ミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52(以下、第2のフラッシュランプ群52と称することもある)が接続されている回路とが別個に設けられている。
具体的には、図11(a)に示すように、第1のフラッシュランプ群51が接続されている回路においては、電源53に対して、単一の蓄電器Csと第1のフラッシュランプ群51とが互いに並列に配置されている。電源53と蓄電器Csとの間には開閉器SW4及び開閉器SW5が直列に設けられており、電源53と第1のフラッシュランプ群51との間には開閉器SW4及び開閉器SW6が直列に配置されている。ここで、I1は蓄電器Csから第1のフラッシュランプ群51に流れる電流であり、Vsは蓄電器Csの両端に生じる電圧である。尚、本実施形態に係る熱処理装置において、第1の設定温度T1までの昇温のために低出力のフラッシュランプ群を設ける場合、当該フラッシュランプ群は前述の第1のフラッシュランプ群51と同様の回路構成を有する。
また、図11(a)に示すように、第2のフラッシュランプ群52が接続されている回路においては、電源54に対して、複数個(N個)の蓄電器C1、C2、・・・、Cnと第2のフラッシュランプ群52とが互いに並列に接続されている。電源54と各蓄電器C1、C2、・・・、Cnとの間には開閉器SW1及び開閉器SW3が直列に設けられており、電源54と第2のフラッシュランプ群52との間には開閉器SW1及び開閉器SW2が直列に設けられている。ここで、I2は各蓄電器C1、C2、・・・、Cnから第2のフラッシュランプ群52に流れる電流であり、V1、V2、・・・、Vnは各蓄電器C1、C2、・・・、Cnの両端に生じる電圧である。
フラッシュランプ群51及び52を発光させる場合には、図11(b)に示すように、まず、開閉器SW1をONにし、開閉器SW3を順次切り替えることにより、電源54から複数個の蓄電器C1、C2、・・・、Cnに対して順次充電を行うと共に、開閉器SW4及び開閉器SW5をONにすることにより、電源53から蓄電器Csに対して充電を行う。その後、開閉器SW4をOFFにし、開閉器SW6をONにすることにより、蓄電器Csに蓄えた電荷を第1のフラッシュランプ群51に送り込み、第1のフラッシュランプ群51の発光つまりSpike RTA を開始する。続いて、開閉器SW1をOFFにした後、第2のフラッシュランプ群52に接続された開閉器SW2をONにし、開閉器SW3を順次切り替えることにより、各蓄電器C1、C2、・・・、Cnに蓄えた電荷を順次第2のフラッシュランプ群52に送り込む。これによって、複数回(具体的には蓄電器の数に等しいN回)のミリセカンドアニールを連続して実施することができる。この連続ミリセカンドアニールは前記のSpike RTA の実施中に行われる。
以下、本実施形態に係る熱処理装置を用いた不純物活性化熱処理方法、具体的には、不純物活性化のためにミリセカンドアニールを用いたMOSトランジスタの形成方法の一例について説明する。尚、このMOSトランジスタの形成方法の各工程は、図1(a)〜(c)に示す第1の実施形態と同じであり、本実施形態では、図1(a)及び(b)に示す各工程を実施した後、図1(c)に示す工程で前述の本実施形態に係る熱処理装置(フラッシュランプを有する熱処理装置)を用いて不純物活性化熱処理を実施する。
まず、本実施形態に係る熱処理装置によってSpike RTA 及びミリセカンドアニールを行う前に、加熱対象のシリコンウェーハをホットプレートにより初期温度である室温(その近傍の温度を含む:以下同じ)T0から第1の設定温度T1である400℃まで昇温してその温度に保持しておく。ここで、ホットプレートに代えて、図11(a)に示すSpike RTA 用の第1のフラッシュランプ51と同様の回路構成を持つ低出力のフラッシュランプを用いてもよい。
次に、本実施形態に係る熱処理装置において、Spike RTA 用の第1のフラッシュランプ51を用いて、シリコンウェーハを第1の設定温度T1(℃)である400℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃まで昇温する。続いて、ミリセカンドアニール用の第2のフラッシュランプ52を用いて、シリコンウェーハを第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃まで、最大1.0×106 (℃/秒)の昇温速度で昇温した後、第3の設定温度T3(℃)である1300℃で50m秒保持し、その後、第3の設定温度T3(℃)である1300℃から第2の設定温度T2(℃)である1000℃まで降温する。ここで、本実施形態に係る熱処理装置において、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第3の設定温度T3(℃)である1300℃までの昇降温サイクル(ミリセカンドアニール)を複数回(最大5回)連続して繰り返し行う。次に、第2の設定温度T2(℃)である1000℃から第1の設定温度T1(℃)である400℃まで降温した後、第1の設定温度T1(℃)である400℃から最終温度である室温まで降温する。
ところで、図9(a)に示す比較例に係るミリセカンドアニール装置は、複数個のフラッシュランプを有していたとしても蓄電器については1個しか有していないため、複数回のフラッシュランプ照射を連続して行うことができず、従って、フラッシュランプ照射を行うごとに毎回シリコンウェーハを熱処理装置から取り出して次回のフラッシュランプ照射を行わなければならない。それに対して、図11(a)に示す本実施形態に係る熱処理装置の回路構成によれば、複数個の蓄電器を切り替えて用いることによってフラッシュランプを連続的に放電させることができるため、複数回のミリセカンドアニールを連続して行うことが可能となる。
また、一般に、フラッシュランプの場合、熱処理温度の保持時間は蓄電器の容量(C)とフラッシュランプの内部抵抗(直列抵抗)rとによって決定されるため、この直列抵抗rを変化させて熱処理温度の保持時間を変化させることは、レーザー照射と比べて容易ではない。すなわち、結晶欠陥の発生を防止するために熱処理温度の保持時間を短時間化しなければならない場合も当該保持時間の変更は容易ではない。それに対して、本実施形態のように、熱処理温度を低温化した上で複数回のフラッシュランプ照射を連続して行うことは、活性化率を維持又は向上させながら生産性を極めて高くできる点で有利である。
以上に説明したように、第3の実施形態によると、第1のフラッシュランプ51によるSpike RTA の設定温度での保持時間の間に、第2のフラッシュランプ52によって、ミリセカンドアニールを複数回連続して行うことができるので、第1及び第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、フラッシュランプを熱源に用いた、いわゆるフラッシュアニールを用いて、生産性を犠牲にすることなく、複数回のミリセカンドアニールをデバイスに施すことができるので、不純物の活性化率を向上させて高性能のトランジスタを実現することが可能となる。
尚、第3の実施形態においては、フラッシュランプを用いてミリセカンドアニールを行う場合を例として説明したが、これに代えて、アークランプを用いてミリセカンドアニールを行う場合にも、本実施形態と同様の構成を採用することにより、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態の変形例)
以下、本発明の第3の実施形態の変形例に係る熱処理装置、具体的には、第1及び第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を行うための熱処理装置について、加熱源としてフラッシュランプ(例えばXeフラッシュランプ)を用いる場合を例として、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の第3の実施形態の変形例に係る熱処理装置、具体的には、第1及び第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を行うための熱処理装置について、加熱源としてフラッシュランプ(例えばXeフラッシュランプ)を用いる場合を例として、図面を参照しながら説明する。
図12(a)は、本変形例に係る熱処理装置の概略構成を示す回路図であり、図12(b)は、本変形例に係る熱処理装置の動作を説明するための図である。本変形例が、図11(a)に示す第3の実施形態と異なっている点は、第2のフラッシュランプ群52が接続されている回路の構成である。本変形例における第2のフラッシュランプ群52が接続されている回路においては、図12(a)に示すように、複数個(N個)の蓄電器C1、C2、・・・、Cnと第2のフラッシュランプ群52とからなる回路部分は図11(a)に示す第3の実施形態と同じであるものの、電源54と各蓄電器C1、C2、・・・、Cnとの間には開閉器SW1’のみが直列に設けられている点が第3の実施形態と異なっている。尚、本変形例における第1のフラッシュランプ群51が接続されている回路の構成は第3の実施形態と同様であるので、当該回路及びその動作の説明については省略する。
第3の実施形態における第2のフラッシュランプ群52が接続されている回路においては、図11(a)に示すように、開閉器SW1及び開閉器SW3を用いて電源54から複数個の蓄電器C1、C2、・・・、Cnに対して順次充電を行うことができた。それに対して、本変形例における第2のフラッシュランプ群52が接続されている回路においては、図12(a)に示すように、開閉器SW1’を用いて電源54から複数個の蓄電器C1、C2、・・・、Cnに対して一括して充電を行うことができる。
具体的には、本変形例において、フラッシュランプ群51及び52を発光させる場合には、図12(b)に示すように、まず、開閉器SW1’をONにすることにより、電源54から複数個の蓄電器C1、C2、・・・、Cnに対して一括して充電を行うと共に、開閉器SW4及び開閉器SW5をONにすることにより、電源53から蓄電器Csに対して充電を行う。その後、開閉器SW4をOFFにし、開閉器SW6をONにすることにより、蓄電器Csに蓄えた電荷を第1のフラッシュランプ群51に送り込み、第1のフラッシュランプ群51の発光つまりSpike RTA を開始する。続いて、開閉器SW1’をOFFにした後、第2のフラッシュランプ群52に接続された開閉器SW2をONにし、開閉器SW3を順次切り替えることにより、各蓄電器C1、C2、・・・、Cnに蓄えた電荷を順次第2のフラッシュランプ群52に送り込む。これによって、複数回(具体的には蓄電器の数に等しいN回)のミリセカンドアニールを連続して実施することができる。この連続ミリセカンドアニールは前記のSpike RTA の実施中に行われる。
以上に説明した本変形例によると、第3の実施形態と同様の効果に加えて、蓄電器の充電時間を短縮することによって生産性を向上させることができるという効果が得られる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る熱処理装置、具体的には、第1及び第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を行うための熱処理装置について、図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の第4の実施形態に係る熱処理装置、具体的には、第1及び第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を行うための熱処理装置について、図面を参照しながら説明する。
図13は、本実施形態に係るミリセカンドアニール装置の概略構成を示す図である。本実施形態に係る熱処理装置においては、図13に示すように、同一チャンバー(図示省略)内に、シリコン基板(シリコンウェーハ)1を例えば400℃程度の第1の設定温度T1(℃)まで加熱するためのホットプレート61と、シリコンウェーハ1を例えば1000℃程度の第2の設定温度T2(℃)まで加熱するための(Spike RTA 用の)第1のフラッシュランプ51と、シリコンウェーハ1を例えば1300℃程度の第3の設定温度T3(℃)まで加熱するための(ミリセカンドアニール用の)第2のフラッシュランプ52とを備えている。ここで、シリコンウェーハ1はホットプレート61上に載置される。また、図13に示すフラッシュランプ51及び52は、図12(a)に示す第3の実施形態に係る熱処理装置のフラッシュランプ51及び52と対応している。
すなわち、本実施形態に係る熱処理装置によると、シリコンウェーハ1をホットプレート61上に載置したまま、第1及び第2の実施形態に係る不純物活性化熱処理方法を実施することができる。
尚、第4の実施形態においては、フラッシュランプ51及び52を用いてSpike RTA 及びミリセカンドアニールを行う場合を例として説明したが、これに代えて、アークランプを用いてSpike RTA 及びミリセカンドアニールを行う場合にも、本実施形態と同様の構成を採用することにより、本実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ホットプレート61に代えて、光放射による加熱機構(例えばランプ等)を設けてもよい。但し、この場合、シリコンウェーハ1の保持機構を別途設ける必要がある。
本発明は、不純物導入後の不純物活性化熱処理に関し、不純物拡散長を増大させることなく活性化率をさらに向上させることができるという効果が得られ、非常に有用である。
1 シリコン基板
2 分離領域
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5 オフセットスペーサ
6 イオン注入(エクステンション注入)
7 エクステンション領域
8 サイドウォールスペーサ
9 イオン注入(ソース・ドレイン注入)
10 ソース・ドレイン領域
11 熱処理
51 第1のフラッシュランプ
52 第2のフラッシュランプ
53、54 電源
61 ホットプレート
Cs、C1、C2、・・・、Cn 蓄電器
SW1、SW1’、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6 開閉器
2 分離領域
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5 オフセットスペーサ
6 イオン注入(エクステンション注入)
7 エクステンション領域
8 サイドウォールスペーサ
9 イオン注入(ソース・ドレイン注入)
10 ソース・ドレイン領域
11 熱処理
51 第1のフラッシュランプ
52 第2のフラッシュランプ
53、54 電源
61 ホットプレート
Cs、C1、C2、・・・、Cn 蓄電器
SW1、SW1’、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6 開閉器
Claims (12)
- 被処理体に対して不純物導入工程を実施した後の不純物の活性化熱処理において、
Spike RTA を行いながら、当該Spike RTA の設定温度での保持時間の間に、より高温度でのミリセカンドアニールを少なくとも1回行うことを特徴とする不純物活性化熱処理方法。 - 被処理体に対して不純物導入工程を実施した後に不純物の活性化熱処理を行う方法であって、
初期温度から第1の設定温度まで任意の昇温速度で昇温した後、前記第1の設定温度から第2の設定温度まで第1の昇温速度で昇温し、その後、前記第2の設定温度で50m秒以上1秒以下の第1の保持時間だけ保持した後、前記第2の設定温度から前記第1の設定温度まで降温し、その後、前記第1の設定温度から最終温度まで降温する第1の熱サイクルと、
前記第2の設定温度から第3の設定温度まで第2の昇温速度で昇温した後、前記第3の設定温度で1μ秒以上50m秒以下の第2の保持時間だけ保持し、その後、前記第3の設定温度から前記第2の設定温度まで降温する第2の熱サイクルとを備え、
前記第2の設定温度での前記第1の保持時間の間に、前記第2の熱サイクルを少なくとも1回行うことを特徴とする不純物活性化熱処理方法。 - 請求項2に記載の不純物活性化熱処理方法において、
前記第1の熱サイクルの実施前に、
前記被処理体としてのシリコン基板上に分離領域を形成した後、前記シリコン基板に対して閾値制御のための不純物導入を実施し、その後、前記シリコン基板上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成した後、前記ゲート電極の側壁にオフセットスペーサを形成し、その後、前記ゲート電極及び前記オフセットスペーサをマスクとして前記シリコン基板に対して不純物のイオン注入を行ってエクステンション領域を形成した後、前記エクステンション領域中の不純物を活性化するための1回目の活性化熱処理を実施し、その後、前記ゲート電極の側壁に前記オフセットスペーサを介してサイドウォールスペーサを形成した後、前記ゲート電極、前記オフセットスペーサ及び前記サイドウォールスペーサをマスクとして前記シリコン基板に対して不純物のイオン注入を行ってソース・ドレイン領域を形成することを特徴とする不純物活性化熱処理方法。 - 請求項2又は3に記載の不純物活性化熱処理方法において、
前記第1の設定温度は350℃以上で且つ650℃以下であり、
前記第2の設定温度は650℃以上で且つ1150℃以下であり、
前記第3の設定温度は1150℃以上で且つ1400℃以下であることを特徴とする不純物活性化熱処理方法。 - 請求項2〜4のいずれか1項に記載の不純物活性化熱処理方法において、
前記第1の昇温速度は100℃/秒以上で且つ1000℃/秒以下であり、
前記第2の昇温速度は1000℃/秒以上で且つ1.0×107 ℃/秒以下であることを特徴とする不純物活性化熱処理方法。 - 請求項2〜5のいずれか1項に記載の不純物活性化熱処理方法において、
前記第1の保持時間は50m秒以上であり、
前記第2の保持時間は1μ秒以上であることを特徴とする不純物活性化熱処理方法。 - 請求項2〜6のいずれか1項に記載の不純物活性化熱処理方法において、
前記第2の設定温度での前記第1の保持時間の間における前記第2の熱サイクルの繰り返し回数は5回以下であることを特徴とする不純物活性化熱処理方法。 - 請求項2〜7のいずれか1項に記載の不純物活性化熱処理方法を実施するための熱処理装置であって、
前記被処理体を前記第1の設定温度又は前記第2の設定温度まで加熱するための少なくとも1つの第1のランプと、
前記被処理体を前記第3の設定温度まで加熱するための少なくとも1つの第2のランプと、
単一の蓄電器を含む第1の充電回路と、
互いに並列に接続された複数の蓄電器を含む第2の充電回路とを備え、
前記単一の蓄電器を充電した後、当該充電後の前記単一の蓄電器を前記第1のランプに接続して放電させる第1の切り替え機構と、
前記複数の蓄電器を充電した後、当該充電後の前記複数の蓄電器を連続して順次前記第2のランプに接続して放電させる第2の切り替え機構とを備えていることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項8に記載の熱処理装置において、
前記第1のランプ及び前記第2のランプはそれぞれ前記被処理体の上側及び下側の両方に配置されていることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項8に記載の熱処理装置において、
前記第1のランプは前記被処理体の下側に配置されており、
前記第2のランプは前記被処理体の上側に配置されていることを特徴とする熱処理装置。 - 請求項8〜10のいずれか1項に記載の熱処理装置において、
前記第2の切り替え機構は、前記複数の蓄電器を一括して充電することを特徴とする熱処理装置。 - 請求項8〜10のいずれか1項に記載の熱処理装置において、
前記第2の切り替え機構は、前記複数の蓄電器を順次充電することを特徴とする熱処理装置。
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