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JP2009185124A - 透明粘着フィルム - Google Patents

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和裕 野田
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Abstract

【課題】基材や粘着剤の種類によらず、安定して糊残りを生じない透明粘着フィルムを提供する。
【解決手段】剥離した際に被着体に糊残りを生じない透明粘着フィルムであって、透明プラスチック基材層、シリカ及び/又はチタニアを主成分とする微粒子を含有するゾル・ゲル法によって得られる透明多孔質層、並びに、透明粘着剤層がこの順に積層されている透明粘着フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、基材や粘着剤の種類によらず、安定して糊残りを生じない透明粘着フィルムに関する。
基材の片面又は両面に粘着剤層が積層された粘着フィルムは、現在では多種多様な分野に用いられており、あらゆる産業に必須のものとなっている。このような粘着フィルムの問題点の一つとして、被着体に貼着した粘着フィルムを剥離した際に、被着体上に粘着剤層の一部が残存してしまう、いわゆる「糊残り」の問題がある。「糊残り」は特に一部の工業的な用途においては大きな問題となっている。
例えば、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCG)、タッチパネル等のディスプレイ及びディスプレイ周辺ディバイスにおいては、ガラスとフィルム又はフィルム同士を貼り合わせる際に透明粘着テープが用いられている。近年、50インチサイズを超える大型ディスプレイが続々と開発、上市されており、このような大型ディスプレイを製造する際には、製造上の不具合が発生した際の構成部材の損耗が無視できない。従って、製品の歩留りや生産性の向上が一段と求められている状況である。このような状況に対し、製造工程中の検査工程が重要となるが、この検査工程はできるだけ不良品を後工程に流さないようにする、不良品のせき止め作業であり、この検査工程を通過しなかった不良品は、使える部材を分別するリワーク作業(再利用するための分別作業)が行われる。
例えば、被着体としてガラスに粘着フィルムを貼着した後、検査工程において貼着不良が発見された場合には、粘着フィルムを剥離してガラスを再利用することが要求される。このときの再利用のし易さをリワーク性と呼ぶが、粘着フィルムの粘着剤の全部又は一部がガラス面に残存してしまった場合に、別にガラスを洗浄して粘着剤を除去する操作が必要になり、リワーク性は極端に低下してしまう。従って、リワーク性向上のためには、剥離したときにガラス上に粘着剤が残存しない粘着フィルムが要求される。
「糊残り」の発生は、粘着フィルムの基材と粘着剤層との密着性が、粘着剤層と被着体との密着性より部分的にでも劣った時に起こりやすい。粘着フィルムの目的に応じて粘着剤層と被着体との密着性は充分に確保する必要があることから、「糊残り」対策としては、粘着フィルムの基材と粘着剤層との密着性をいかに向上させるかが中心となる。これまで基材表面の凹凸等の物理的形状、表面張力、濡れ性等の化学的性状等を調整して粘着剤層との密着性を向上させる種々の方法が提案されてきた。代表的なものとしては、例えば、基材の表面にコロナ処理を施すことが挙げられる。また、更に高い効果を発揮するものとして基材の表面に易接着層を設けることも提案されている。例えば、特許文献1には、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる基材の表面に、ポリエステル等からなる厚さ0.1μm以下の薄い易接着層を設けることより、PETフィルム表面の濡れ性を改善し、粘着剤層との密着性を改善している。易接着層には、ポリエステル以外にもアクリル系やウレタン系等の材料が用いられることがある。
しかしながら、このような易接着層を設ける場合、基材や粘着剤の種類ごとに最適な易接着層を選択する必要があるという問題があった。また、同じ種類の基材や粘着剤であっても、製造方法等による相違があって、常に同じ易接着層で充分な効果を挙げ得るとは限らないという問題もあった。一方、例えば、上述のPDP等のディスプレイ用途では、いったん決定した基材等の種類を変更することは、設計上極めて困難なことであった。
特開2005−189553号公報
本発明は、上記現状に鑑み、基材や粘着剤の種類によらず、安定して糊残りを生じない粘着フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、剥離した際に被着体に糊残りを生じない透明粘着フィルムであって、透明プラスチック基材層、シリカ及び/又はチタニアを主成分とする微粒子を含有するゾル・ゲル法によって得られる透明多孔質層、並びに、透明粘着剤層がこの順に積層されている透明粘着フィルムである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、透明粘着フィルムに透明プラスチック基材層と透明粘着剤層との間に、シリカ及び/又はチタニアを主成分とする微粒子を含有する、ゾル・ゲル法によって得られる透明多孔質層を形成させることにより、被着体から透明粘着フィルムを剥離させる際に、基材や透明粘着剤層の種類に特に左右されることなく、被着体に糊残りを発生させることなく容易に剥離させることができるということを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の透明粘着フィルムは、透明プラスチック基材層、シリカ及び/又はチタニアを主成分とする微粒子を含有するゾル・ゲル法によって得られる透明多孔質層、並びに、透明粘着剤層がこの順に積層されているものである。
なお、本発明の透明粘着フィルムは、透明プラスチック基材層の一方の面のみに透明粘着剤層等が形成されていてもよいし、両面に透明粘着剤層等が形成されていてもよい。
本発明の透明粘着フィルムの透明プラスチック基材層を構成する樹脂としては特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、シリコーン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等が挙げられる。
このような透明プラスチック基材層を用いる理由は、本発明の粘着フィルムを、例えばPDP、LCD、タッチパネル等の製造においてガラスとフィルム又はフィルム同士を貼り合わせて用いる際に、その用途上、優れた透明性が必要であるからである。
上記透明プラスチック基材層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は12μm、好ましい上限は250μmである。12μm未満であると、透明粘着剤層と被着体との密着性が高い場合にはリワーク作業時に透明プラスチック基材層そのものが破断することがある。一方250μmを超えると、基材が板状に近づくためリワーク作業自体が困難となる。従って、リワーク作業のしやすさから透明プラスチック基材層の厚みとして、より好ましい下限は50μm、より好ましい上限は200μmである。
本発明の透明粘着フィルムは、シリカ及び/又はチタニアを主成分とする微粒子を含有する、ゾル・ゲル法によって得られる透明多孔質層を有する。
上記透明多孔質層は、透明プラスチック基材層と透明粘着剤層との間の密着性を著しく高める役割を有する。この詳細なメカニズムは不明であるが、透明多孔質層の表面に透明粘着剤層が形成された際に、透明粘着剤層の構成材料が透明多孔質層の微細孔に浸透することで、アンカー効果(投錨効果)が出ることにより、透明プラスチック基材層と透明粘着剤層との間の密着性が強固なものとなるためと考えられる。
このような密着性の関係により、被着体から透明粘着フィルムを剥離させる際に、透明プラスチック基材層や透明粘着剤層の材質に特に左右されることなく被着体に糊残りを発生させることなく容易に剥離させることができる。
上記シリカ微粒子の出発材料としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等のテトラアルコキシシラン;メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等のオルガノアルコキシシラン;テトラクロロシラン、テトラブロモシラン等のテトラハロシラン等が挙げられる。これらの出発材料を加水分解及び脱水縮重合(すなわちゾル・ゲル法)により液相又は気相中にて粉末固化することで、微粒子を得ることができる。上記チタニア微粒子の出発材料としては、チタンプロポキシド等のテトラアルコキシシタンが挙げられる。
本発明における透明多孔質層の母材は、シリカ微粒子等を作製するのと同様に、ゾル・ゲル法によって得る。この場合も、上述したオルガノアルコキシシラン等を出発材料として、これを触媒、水の存在下で加水分解を進行させるが、これらの加水分解物を透明プラスチックフィルム上に塗布した後、脱水縮重合により塗膜を得ることができる。また、必要に応じ、樹脂、界面活性剤等の他の成分を適宜添加してもよい。
本発明では、上記加水分解物に予め上記微粒子を含ませておくことでコーティング液とし、これをプラスチックフィルム上に塗布することで透明多孔質層を得る。
上記微粒子はコーティング液の作製工程中に添加するが、凝集(2次凝集)による白濁を起こさないようにすることが重要である。白濁が生じたコーティング液を使用した場合、多孔質膜も白濁して透明にならないためである。2次凝集は溶液の電離度や溶媒組成等によって生じるので、微粒子を添加するタイミングや添加方法は事前に調整しておくことが好ましい。
最終的に得られる透明多孔質層は、ゾル・ゲル法で調整される溶液が母材(マトリクス)となり微粒子はマトリクス中に分散されている。
ここで、上記コーティング液は、基本的には水との加水分解によって得られることから、透明プラスチック基材層表面と水との接触角が小さい場合、すなわち水との塗れ性が良好であれば非常に親和性が良好であり、容易にコーティングすることができる。このとき、得られた透明多孔質層と透明プラスチック基材との密着性は非常に高く発現する。
この透明多孔質層と透明プラスチック基材との密着性は、透明多孔質層と透明粘着剤層との密着性と同等かそれ以上でなければならない。そこで、コーティング前の基材表面に前記したアクリル系やウレタン系樹脂、ポリエステル等の樹脂からなる易接着処理や、コロナ処理やグロー処理等の電離気体による表面処理、各種カップリング剤の表面への付加などを行っておくことで、コーティング液と基材との高い密着性を得ることができる。
電離気体による表面処理では、プラスチック表面にカルボニル基やカルボキシル基等の極性の高い官能基を導入することでコーティング液との塗れ性を高めるのと同時に、脱水重合によりゾル中のシラノールと化学結合を生成して高い密着性を発現すると考えられる。
また、各種カップリング剤の付加は、例えば特開2001−67175号公報に示された方法で行うことができる。具体的には、シランカップリング剤やチタンカップリング剤等が挙げられるが、より詳細にはγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(東芝シリコーン株式会社製;TSL8331)等が例示できる。
上記透明多孔質層に含有される微粒子は、平均径が10〜100nmの細孔を有していることが好ましい。
細孔は微粒子の製造プロセスにおいて、水や炭酸ガスの加熱除去又は有機成分の溶出除去を行うことで得られる。さらに、ここでいう細孔とは該製造プロセスにおいて、1次粒子から2次粒子へ粒子が成長する際に生じる空隙も含んでいる。
細孔はその細孔径が2nm以下のものをマイクロポア、2〜50nmのものをメソポア、50nm以上のものをマクロポアと呼ばれている(IUPAC分類)。本発明の細孔径は、メソポアからマクロポアにまたがる領域に存在している。
上記、メソポアからマクロポアにおける平均細孔径は、ガス吸着法によって算出することができる。ガス吸着法では最初に吸脱着等温線を測定しておき、円筒モデル等によって近似した細孔から理論的に得られる吸脱着等温線とフィッテングすることで細孔径を算出する。
ここで、平均細孔径が10nm以下では透明粘着剤層との密着性が充分に発現しないことがある。これは、細孔径が小さすぎると透明粘着剤層の構成材料が透明多孔質層の微細孔に浸透しないためと考えられる。一方、平均細孔径が100nmを越えると可視光の波長域に近づくため、光散乱によって透明多孔質層が白く見えるため好ましくないことがある。より好ましい下限は20nm、より好ましい上限は80nmである。
上記透明多孔質層に含有される微粒子の平均粒子径としては特に限定されないが、好ましい下限は20nm、好ましい上限は200nmである。20nm未満であると、透明粘着剤層との良好な密着性を発現することができない。これは20nm未満の粒子径では透明粘着剤層との良好な密着性を発現するための細孔径が得られにくいためと考えられる。一方、200nmを越えると光散乱によって透明多孔質層が白く見えるため好ましくない。より好ましい下限は30nm、より好ましい上限は150nmである。
上記透明多孔質層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は0.3μm、好ましい上限は2μmである。0.3μm未満であると、上記透明多孔質層と透明粘着剤層の密着が充分に発現しないことがある。これは、厚みが薄くなることで透明多孔質層中に存在する微細孔の数が少なくなるためと推定される。微細孔の数は、上記透明多孔質層の比表面積と言い換えることもできる。また、2μmを超えると、上記透明多孔質層内に発生する応力によって、透明多孔質層に亀裂(クラック)が生じることがある。より好ましい下限は0.6μm、より好ましい上限は1.5μmである。
上記透明粘着剤層と上記透明多孔質層との密着性は、透明多孔質層に含まれる微粒子の粘着剤吸着性能によっても決められる。該微粒子の粘着剤吸着性能は、微粒子の比表面積、すなわち微粒子の添加量によって決められる。該微粒子の粘着剤吸着性能を示すことのできる最も簡便な指標は水との接触角である。
従って、上記微粒子の含有量は、水との接触角が2〜15°になるように調整されるが、概ねマトリクス100重量部に対して、5〜100重量部の範囲である。
本発明における、上記透明多孔質層と水との接触角は特に限定されないが、好ましい下限は2°、好ましい上限は15°である。2°未満であると、マトリクス材料に対する該微粒子の含有量がかなり多くなるため、多孔質膜がかえって脆弱になってしまう。また、15°を超えると、上記透明多孔質層と透明粘着剤層の密着が充分に発現しないことがある。
上記透明基材層上に上記透明多孔質層を形成させる方法としてはウェットプロセスが好適に用いられる。ウェットプロセスでは、従来公知の方法によって基材上にコーティング(塗布)すればよい。コーティング方法としては、例えば、グラビアコーティング、オフセットコーティング、コンマコーティング、ダイコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング等が挙げられる。
上記透明粘着剤層は、本発明の粘着フィルムと被着体とを粘着させる役割を有する。
上記透明粘着剤層を構成する樹脂としては従来公知の粘着成分が挙げられ、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤のほか、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等のホットメルト系材料等が挙げられる。
上記透明粘着剤層の厚さとしては特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は50μmである。5μm未満であると、リワーク性自体には問題は生じないが、逆に被着体との充分な接着が得られないことがあり、50μmを超えると、リワーク作業時に透明粘着剤層の中間で破壊してしまい、破壊された透明粘着剤層の一部は透明多孔質層側に、もう一方は被着体側に付着することから結果的には被着体側に糊残りが生じてしまうことがある。より好ましい下限は10μm、より好ましい上限は40μmである。
上記透明多孔質層上に透明粘着剤層を形成させる場合、概ね以下の2通りが考えられる。一つは直接透明多孔質層の上に透明粘着剤層を形成する場合、もう一つは予め別の離型性を有するプラスチックフィルム上に透明粘着剤層を形成しておき、該透明粘着剤層を透明多孔質層に転写する場合である。後者の透明粘着剤層を転写する場合では、転写前の透明粘着剤層中に非常に薄い透明プラスチックフィルムをキャリヤとして挟んでおいても構わない。
いずれの場合においても、透明粘着剤層の形成方法としては特に限定されないが、従来公知の方法によって基材上にコーティング(塗布)すればよい。コーティング方法としては、例えば、グラビアコーティング、オフセットコーティング、コンマコーティング、ダイコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング等が挙げられる。
本発明の透明粘着フィルムは、上記構成からなることにより、被着体から粘着フィルムを剥離させる際に、基材や透明粘着剤層の種類に左右されることなく被着体に糊残りを発生させることなく容易に剥離させることができる。
また、本発明の透明粘着フィルムは、例えば、PDP、LCD、タッチパネル等の、優れた透明性が必要とされる用途において好適に用いることができる。
例えば、PDPでは数GHz〜数10GHzの電磁波が輻射されているが、この電磁波の漏洩を遮断するために、PETフィルム表面に銅などの金属材料により幅10〜20μm、開口部300μm、高さ約10μm程度の微細な網目構造を作製し、これをPDP前面に隙間無く貼り付けている。貼り付けには、勿論、透明粘着剤を用いるが、前記網目構造に隙間無く(空気かみが無いように)粘着剤が浸透させるために、粘着剤の粘弾性が特に低いものが用いられている。
粘弾性が低い粘着剤のリワーク性は一般的に劣るのが、本発明では、このような低粘弾性の粘着剤に対しても良好なリワーク性を発現できる。
本発明によれば、粘着材の成分を特に限定しなくても剥離した際に被着体に糊残りを生じず、リワーク性に優れる粘着フィルムを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)使用した原料
表1のような原料を用意した。
表中、SiO微粒子は、イソプロピルアルコール(IPA)を溶媒として予めIPA溶媒中に30重量%が分散されているもの(日産化学製、IPA−ST−ZL)を用いた。
Figure 2009185124
(2)コーティング液の作製
テトラエトキシシラン(TEOS)とSiOが分散されたIPA溶液の約半分を室温にてよく攪拌した(A液)。また、HOとHClと残りのSiOが分散されたIPA溶液を室温にてよく攪拌した(B液)。
次に、A液とB液とを室温にて静かに混合しスターラーで約12hr攪拌して、コーティング液を得た。
(3)透明多孔質層の形成
基材として、予め易接着層が形成された厚み75μmのPETフィルム(東洋紡A4300)を用意した。得られたコーティング液を、基材上にバーコーターにて塗布し、80℃で約10分間の熱風乾燥をおこなうことで透明多孔質層を形成した。得られた透明多孔質層の厚みは、1.2μmであり、水との接触角は9.8°であった。
(4)透明粘着剤層の形成
(3)で得られたフィルムの透明多孔質層側に、厚み20μmのアクリル系透明粘着剤層を形成して透明粘着フィルムを得た。透明粘着剤層はノンキャリヤタイプのものを用いて、これを透明多孔質層表面に貼合して形成した。
(比較例1)
実施例1の(3)で得られたフィルムのもう一方の面側(易接着層は形成されている)に(4)と同様に透明粘着剤層を形成した。該易接着層と水との接触角は24.5°であった。
(比較例2)
実施例1においてSiO微粒子を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして透明粘着フィルムを得た。透明粘着剤層形成前のフィルム表面と水との接触角は22.7°であった。
<評価>
実施例1及び比較例1〜2で得られた透明粘着フィルムについて以下の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)透明性評価
3波長蛍光灯を用いて、フィルムを通して前記蛍光灯を透かして見た際の透明性で評価した。
(2)リワーク性
得られた透明粘着フィルムをソーダライムガラス基板に貼り付け、室温で24時間放置した。その後、透明粘着フィルムを上記ガラス基板から引き剥がした。透明粘着フィルムの透明粘着剤層がガラス基板上に残っていないかどうかを目視にて確認した。
Figure 2009185124
本発明によれば、基材や粘着剤の種類によらず、安定して糊残りを生じない透明粘着フィルムを提供することができる。
本発明の透明粘着フィルムの一態様を模式的に示した図である。
符号の説明
1 透明粘着フィルム
2 透明プラスチック基材層
3 透明多孔質層
4 透明粘着剤層
5 被着体

Claims (4)

  1. 剥離した際に被着体に糊残りを生じない透明粘着フィルムであって、
    透明プラスチック基材層、シリカ及び/又はチタニアを主成分とする微粒子を含有するゾル・ゲル法によって得られる透明多孔質層、並びに、透明粘着剤層がこの順に積層されている
    ことを特徴とする透明粘着フィルム。
  2. 透明多孔質層に含有される微粒子は、平均径が10〜100nmの細孔を有し、かつ、平均粒子径が20〜200nmであることを特徴とする請求項1記載の透明粘着フィルム。
  3. 透明多孔質層の厚みが0.3〜2μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の透明粘着フィルム。
  4. 透明多孔質層は、水との接触角が2〜15°であることを特徴とする請求項1、2又は請求項3記載の透明粘着フィルム。
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