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JP2009173837A - シリコーンゲル組成物 - Google Patents

シリコーンゲル組成物 Download PDF

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Nobuo Hirai
信男 平井
Koji Taiko
弘二 大皷
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Abstract

【課題】圧縮永久ひずみが小さい硬化物(シリコーンゲル)を与えるシリコーンゲル組成物を提供する。
【解決手段】(A)23℃における粘度が0.1〜1000Pa・sであり、1分子中にアルケニル基を平均0.1個以上有するポリオルガノシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(C)白金系触媒、および(D)アルケニル基を有する有機ケイ素化合物で表面処理されたシリカ粉末を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、圧縮永久歪が小さい硬化物(シリコーンゲル)を与える付加反応硬化型のシリコーンゲル組成物に関する。
シリコーン組成物のなかでも、付加反応硬化型のシリコーンゲル組成物は、加熱により短時間で硬化し、耐熱性、耐候性、電気絶縁性、柔軟性に優れた硬化物(シリコーンゲル)を形成するため、例えばトランス高圧回路、自動車用各種電子制御装置、半導体式圧力センサー、自動車用・家電用のハイブリッドIC、半導体部品等の各種電子部品の封止材、保護材として使用されている。
例えば、特許文献1には、柔軟なシリコーンゲルを形成し、良好なチキソ性を有するシリコーンゲル組成物が提案されている。このシリコーンゲル組成物は、ケイ素原子に結合した有機置換基としてメチル基のみを有する有機ケイ素化合物で、表面処理されたシリカ粉末を配合している。
しかしながら、シリコーンゲルは、柔軟性を有するため変形しやすいが、長時間にわたり圧縮された場合には、復元しにくく、形状保持が困難であり、使用可能な部位が制限される傾向にあった。
特開平7−324165号公報
本発明の目的は、圧縮永久歪が小さい硬化物を与えるシリコーンゲル組成物を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、付加反応硬化型のシリコーンゲル組成物において、シリカ粉末をビニルシラザンやビニルアルコキシシランなどのアルケニル基をもつ有機ケイ素化合物で表面処理して、アルケニル基が存在するようにしたシリカ粉末を配合することで、圧縮永久ひずみの小さい硬化物(シリコーンゲル)が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明のシリコーンゲル組成物は、(A)23℃における粘度が0.1〜1000Pa・sであり、1分子中にアルケニル基を平均0.1個以上有するポリオルガノシロキサン、(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(C)白金系触媒、および(D)アルケニル基を有する有機ケイ素化合物で表面処理されたシリカ粉末を含有することを特徴としている。
なお、本発明において、シリコーンゲルとは、三次元網目構造を有する架橋構造物であり、ASTM D1403(1/4コーン)で測定した針入度が5〜60の範囲にある硬化物を意味するものである。
上記構成によれば、圧縮永久歪が小さい硬化物を得ることができる。
以下、本発明のシリコーンゲル組成物について詳細に説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、1分子中に少なくとも平均0.1個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンであり、平均組成式(1):
SiO(4−a)/2 (1)
で表される。
式(1)中、Rは、互いに同じかまたは異なる、置換または非置換の一価炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜12、より好ましくは炭素数1〜8の置換又は非置換の一価炭化水素基である。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基等のアラルキル基;これらの炭化水素基中の水素原子の一部又は全部がF、Cl、Br等のハロゲン原子、シアノ基などによって置換されたクロロメチル基、2−ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基等のハロゲン置換アルキル基やシアノ置換アルキル基などが挙げられる。
この場合、全R中の0.01〜10モル%、好ましくは0.02〜2モル%がアルケニル基であり、上記ポリオルガノシロキサンは、1分子中に少なくとも平均0.1個のアルケニル基を含んでいることが必要である。アルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子、分子鎖途中のケイ素原子、またはこの両方に結合していてもよいが、硬化物(シリコーンゲル)の物性の点から、少なくとも分子鎖両末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。アルケニル基としては、例えばビニル基、アリル基、ブテニル基、ペテニル基、ヘキセニル基などが挙げられ、好ましくはビニル基である。
また、全R中の90モル%以上、好ましくは95〜99モル%はメチル基である。メチル基が90モル%より少ないと、電気特性、耐候性などが損なわれやすい。
式(1)中、aは1.9〜2.4、好ましくは1.98〜2.05の正数である。
(A)成分の分子構造は、直鎖状、環状、分岐鎖状のいずれでもよいが、硬化後のシリコーンゲルの物性の点から、直鎖状が好ましく、1種単独または2種以上を組み合わせてもよい。
(A)成分の23℃における粘度は、0.1〜1000Pa・s、好ましくは0.5〜100Pa・sである。粘度が0.1Pa・s未満であると、硬化後の強度が低下しやすい。一方、1000Pa・sを超えると、組成物の作業性が低下しやすい。
[(B)成分]
(B)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは架橋剤あり、1分子中に2個以上のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を有している。このSiH基は分子鎖末端でも、分子鎖途中でも、両者に位置していてもよい。
(B)成分は、例えば、平均組成式(2):
SiO[4−(s+t)]/2 (2)
で示されるものが用いられる。
式(2)中、Rは、脂肪族不飽和結合を除く、同一または異なる、置換または非置換の一価炭化水素基である。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基のようなアルキル基;フェニル基、トリル基のようなアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基のようなアラルキル基;およびこれらの基の水素原子の一部または全部がフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子やシアノ基で置換されているもの、例えばクロロメチル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などの炭素数1〜12のものが挙げられ、なかでも、合成のし易さ、コストの点から、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
式(2)中、s、tは、それぞれ正数であり、0.8≦s≦2.2、0.002≦t≦1、0.8<s+t<3を満足する正数であり、好ましくは、1≦s≦2.2、0.01≦t≦1、1.8≦s+t≦2.5を満足する正数である。
(B)成分の分子構造は、直鎖状、分岐鎖状、環状または三次元網目状のいずれでもよい。
(B)成分の23℃における粘度は、1Pa・s以下、好ましくは0.001〜0.5Pa・sである。
(B)成分としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジハイドロジェンシロキサン、メチルハイドロジェン環状ポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CHHSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C)SiO3/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
(B)成分の配合量は、(A)成分のアルケニル基1個に対して、(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が0.1〜3.0個となる量、好ましくは0.5〜2.0となる量である。(B)成分のSiH基が0.1個未満では、十分な架橋が得られない。一方、3.0個を越えると、未反応のSiH基が残存し、硬化後のシリコーンゲルの物性が不安定になりやすい。
[(C)成分]
(C)成分には、ヒドロシリル化反応に用いられる周知の白金系触媒を使用することができる。例えば白金黒、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類またはビニルシロキサンとの錯体、白金ビスアセトアセテート等が挙げられる。
(C)成分の配合量は、硬化に必要な量であればよく、所望の硬化速度などに応じて適宜調整することができる。通常、組成物の合計量に対し、白金元素に換算して0.1〜1000ppm、好ましくは0.5〜500ppmである。
[(D)成分]
(D)成分は、圧縮永久ひずみの小さい硬化物(シリコーンゲル)を与えるとともに、補強性を付与する成分である。(D)成分は、比表面積が50m/g以上、好ましくは50〜400m/gのシリカ粉末の表面を、アルケニル基をもつ有機ケイ素化合物で処理したものである。この処理剤で表面処理されたシリカ粉末の表面には、アルケニル基が存在している。
アルケニル基を有する有機ケイ素化合物としては、例えば、ジビニルテトラメチルジシラザン、テトラビニルジメチルジシラザン、ヘキサメチルジビニルトリシラザン、ビニルメチルシラザン環状体などのビニルシラザン類;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シランなどのビニルアルコキシシラン類;ビニルトリクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、ビニルメチルジクロロシランなどのビニルクロロシラン類;またはその部分加水分解物などがある。これらを単独または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アルケニル基を有する有機ケイ素化合物でシリカ粉末を表面処理する方法としては、未処理のシリカ粉末と、アルケニル基を有する有機ケイ素化合物(表面処理剤)を密閉容器内に入れ、室温〜400℃の温度で化学反応または物理吸着させた後、分解生成物などを揮発させる方法がある。この方法以外に、アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン((A)成分)と、未処理のシリカ粉末と、アルケニル基を有する有機ケイ素化合物(表面処理剤)とをニーダー、バンバリーミキサー、二本ロール、ゲートミキサー、プラネタリーミキサー等で混合、混練し、次いで必要により常圧あるいは減圧下、50℃〜200℃で1時間〜20時間ほど上記混練機、乾燥機などを用いて加熱処理を行う方法を用いることもできる。
このようにして表面処理されたシリカ粉末の表面には、アルケニル基が存在しており、上述したSiH基を有する架橋剤((B)成分)と付加反応する。シリカ粉末の表面に存在するアルケニル基量(シリカ粉末1gに対する量)としては、0.01〜10mmol/g、好ましくは0.02〜1mmol/gである。アルケニル基量が0.01mmol/gより少ないと、補強性が十分に得られず、圧縮永久ひずみの低減が不十分になる。一方、10mmol/gより多いと、架橋点が多過ぎて硬くなりやすく、硬化物(シリコーンゲル)としての必要な物性が得られない。
シリカ粉末は、アルケニル基をもつ処理剤だけでなく、それ以外のアルケニル基をもたない処理剤を併用して処理されてもよい。あるいは、アルケニル基をもたない処理剤で疎水化処理されたシリカ粉末を、アルケニル基をもつ処理剤で処理してもよい。アルケニル基をもたない処理剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、オクタメチルトリシラザン、ジフェニルテトラメチルジシラザンなどのオルガノシラザン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランなどのオルガノアルコキシシラン類;メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシランなどのオルガノクロロシラン類;またはその部分加水分解物などが挙げられ、これらを1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、アルケニル基をもたない処理剤で処理されたシリカ粉末と、上記アルケニル基をもつ処理剤で処理されたシリカ粉末とを混合して用いてもよく、未処理のシリカ粉末と、アルケニル基をもつ処理剤で処理されたシリカ粉末とを混合して用いてもよい。
表面処理されたシリカの表面処理の度合いは、表面処理後のシリカ表面のカーボン付着量が0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜4.5重量%となる程度である。これにより、シロキサンとの相溶性を向上させ、補強性を付与し、硬化後の圧縮永久ひずみを小さくすることができる。
シリカ粉末の表面に存在するアルケニル基は、シリカ粉末の表面に平均的に必要量存在してもよいし、未処理のシリカ粉末と上記アルケニル基をもつ処理剤で表面処理されたシリカ粉末との混合によりトータルで必要量存在してもよい。
(D)成分の配合量は、(A)成分と(D)成分との合計100重量部に対して1〜40重量部、好ましくは2〜35重量部である。配合量が1重量部未満では、硬化後のシリコーンゲルの圧縮永久ひずみが十分に低下しにくい。一方、40重量部を越えると、組成物の粘度が増大して作業性を低下させやすくなり、さらに、硬化物(シリコーンゲル)も硬くて脆いものになりやすい。
[その他任意成分]
本発明のシリコーンゲル組成物は、(A)〜(D)の各成分を基本成分とし、これらに必要に応じて、その他任意成分として反応抑制剤、難燃性付与剤、耐熱性向上剤、接着性付与剤、チキソ性付与剤、顔料、可塑剤などを本発明の目的を損なわない範囲で添加してもよい。
反応抑制剤としては、例えば3,5‐ジメチル‐1‐ヘキシン‐3‐オール、2‐メチル‐3‐ヘキシン‐2‐オール、1‐エチニル‐1‐シクロヘキサノール等のアセチレンアルコールや3‐メチル‐3‐ペンテン‐1‐イン、3,5‐ジメチル‐3‐ヘキセン‐1‐イン等、あるいはメチルビニルシロキサン環状化合物、有機チッソ化合物、有機リン化合物等が挙げられる。反応抑制剤の配合量は、硬化反応性と保存安定性を良好に保ち、硬化後のシリコーンゲルの特性を損なわない範囲であればよく、好ましくは(A)成分100重量部に対して0.001〜1重量部である。
[シリコーンゲル組成物の製造方法]
本発明のシリコーンゲル組成物の製造方法としては、例えば、(A)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、未処理のシリカ粉末、アルケニル基をもつ処理剤とを周知の混練機で、常温、または必要に応じて加熱(例えば50〜200℃)しながら混練した後、(B)架橋剤、(C)白金系触媒を順に添加する方法がある。混練機としては、必要に応じて加熱手段や冷却手段を備えた周知の装置を使用でき、例えばプラネタリーミキサー、3本ロール、ニーダー、品川ミキサー、トリミックス、ツインミックス等が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用することができる。
これ以外の製造方法として、未処理のシリカと、アルケニル基をもつ処理剤とを室温(23℃)〜400℃で攪拌して、(D)表面処理されたシリカ粉末を予め作製しておき、これに、(A)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、(B)架橋剤、(C)白金系触媒を添加して上述した混練機で混練する方法もある。
本発明のシリコーンゲル組成物は、23℃における粘度が0.5〜5000Pa・sであることが好ましい。
本発明のシリコーンゲル組成物の硬化方法としては、例えば、該組成物を塗布、滴下した後、60〜150℃で30〜180分加熱することによって硬化してシリコーンゲルを形成する。シリコーンゲル組成物を電子部品にポッティングする場合には、電子部品にポッティングされた組成物が電子部品から発生する熱によって加熱硬化されて、電子部品に密着したシリコーンゲルが得られる。
シリコーンゲルは、ASTM D 1403で規定される1/4コーンで測定した針入度が5〜60、好ましくは10〜50である。このシリコーンゲルは、適度な柔軟性を有し、圧縮永久ひずみが小さいことから、例えばトランス高圧回路、自動車用各種電子制御装置、半導体式圧力センサー、パワートランジスタ、IC、コンデンサなどの電子部品の封止材、保護材に好適である。
本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、(A)23℃における粘度が3Pa・sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン800重量部、未処理のシリカ粉末(比表面積300cm/g、トクヤマ社製レオロシールQS−30)400重量部、ヘキサメチルジシラザン80重量部、ジビニルテトラメチルジシラザン7.2重量部、水40重量部をプラネタリーミキサーに入れ、窒素雰囲気中で1時間混練した後、続けて、内部温度が150℃になるまで加熱して2時間混練した。さらに、上記(A)23℃における粘度が3Pa・sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン200重量部をプラネタリーミキサーに入れ、内部温度を室温(23℃)まで冷却して混練し、(D−1)ビニル基をもつ処理剤で表面処理されたシリカ粉末を含むベースとした。なお、(D−1)ビニル基をもつ処理剤で表面処理されたシリカ粉末は、ビニル基量が0.08mmol/g、カーボン量が2重量%である。
このベースに、(A)23℃における粘度が3Pa・sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサンをさらに添加し、(D−1)ビニル基をもつ処理剤で表面処理されたシリカ粉末が20重量%になるように調整した混合物100重量部に、(B)式:
Figure 2009173837
で表されるポリメチルハイドロジェンシロキサン7.2重量部(H/Vi比=0.9)、(C)塩化白金酸のビニルシロキサン錯体化合物10ppm(白金量)を添加して、室温で均一に混練し、シリコーンゲル組成物を得た。
[実施例2]
(D−1)ビニル基をもつ処理剤で表面処理されたシリカ粉末の含有量を10重量%とした以外は実施例1と同様にして、シリコーンゲル組成物を得た。
[比較例1]
まず、(A)23℃における粘度が3Pa・sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン800重量部、未処理のシリカ粉末(比表面積300cm/g、トクヤマ社製レオロシールQS−30)400重量部、ヘキサメチルジシラザン80重量部、水40重量部をプラネタリーミキサーに入れ、窒素雰囲気中で1時間混練した後、続けて、内部温度が150℃になるまで加熱して2時間混練した。さらに、上記(A)23℃における粘度が3Pa・sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン200重量部をプラネタリーミキサーに入れ、内部温度を室温(23℃)まで冷却して混練し、(D−2)ビニル基をもたない処理剤で表面処理されたシリカ粉末を含むベースとした。
このベースに、(A)23℃における粘度が3Pa・sであり、分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサンをさらに添加し、(D−1)ビニル基をもつ処理剤で表面処理されたシリカ粉末が20重量%になるように調整した混合物100重量部に、(B)前記[化1]で表されるポリメチルハイドロジェンシロキサン7.2重量部(H/Vi比=0.9)、(C)塩化白金酸のビニルシロキサン錯体化合物10ppm(白金量)を添加して室温で均一に混練し、シリコーンゲル組成物を得た。
実施例及び比較例で得られたシリコーンゲル組成物は、以下のようにして評価し、結果を表1に示した。表1に示した特性は、23℃において測定した値である。
[針入度]
得られたシリコーンゲル組成物40mlを容量100mlの耐熱ガラスビーカーに採り、100℃の熱風乾燥機で60分加熱硬化させて、シリコーンゲルを作製した。このシリコーンゲルを室温(23℃)で冷却した後、ASTM D 1403に準拠し1/4コーンを用いて針入度を測定した。
[圧縮永久ひずみ]
シリコーンゲルの圧縮永久ひずみをJIS‐K‐6262に準拠して測定した。
Figure 2009173837
表1から明らかなように、ビニルシラザンで表面処理されたシリカ粉末を配合した実施例のシリコーンゲル組成物は、比較例と比べて、硬化後のシリコーンゲルの圧縮永久ひずみを著しく低減することができる。

Claims (7)

  1. (A)23℃における粘度が0.1〜1000Pa・sであり、1分子中にアルケニル基を平均0.1個以上有するポリオルガノシロキサン、
    (B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン、
    (C)白金系触媒、および
    (D)アルケニル基を有する有機ケイ素化合物で表面処理されたシリカ粉末
    を含有することを特徴とするシリコーンゲル組成物。
  2. 前記(D)成分のアルケニル基を有する有機ケイ素化合物が、ビニルシラザン及び/又はビニルアルコキシシランであることを特徴とする請求項1に記載のシリコーンゲル組成物。
  3. 前記(D)成分における前記シリカ粉末の表面に存在するアルケニル基量が、前記シリカ粉末に対して0.01〜10mmol/gであることを特徴とする請求項1または2に記載のシリコーンゲル組成物。
  4. 前記(D)成分の配合量が、該(D)成分と前記(A)成分との合計100重量部に対して1〜40重量部であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシリコーンゲル組成物。
  5. 前記(D)成分のシリカ粉末の比表面積が、50m/g以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシリコーンゲル組成物。
  6. 前記(B)成分の配合量が、前記(A)成分のアルケニル基1個に対して、(B)成分のケイ素原子に結合した水素原子が0.1〜3.0個となる量であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシリコーンゲル組成物。
  7. 硬化後のシリコーンゲルの針入度(ASTM D1403、1/4コーン)が、5〜60であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシリコーンゲル組成物。
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