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JP2009171136A - Ask受信回路及びetc車載器 - Google Patents

Ask受信回路及びetc車載器 Download PDF

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JP2009171136A
JP2009171136A JP2008005940A JP2008005940A JP2009171136A JP 2009171136 A JP2009171136 A JP 2009171136A JP 2008005940 A JP2008005940 A JP 2008005940A JP 2008005940 A JP2008005940 A JP 2008005940A JP 2009171136 A JP2009171136 A JP 2009171136A
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光成 阿部
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Abstract

【課題】対数アンプを用いたASK受信回路でありながら、送信データのパルス信号のデューティを忠実に再現できるようにする。
【解決手段】被変調信号S4は対数アンプ11によって対数圧縮され、検波回路12によって検波される。直流遮断回路13は検波回路12の出力である検波信号S6から直流成分を除去する。この直流除去信号S7は逆対数アンプ14で指数伸長される。この指数伸長信号S8を用いて比較回路17からパルス信号S10を出力する。逆対数アンプ14の前段において直流遮断回路13で予め直流成分を除去することで、指数伸長信号S8のダイナミックレンジはICの動作電圧の範囲に収まるようになる。逆対数アンプ14によってリニア波形に戻された指数伸長信号S8は、送信時の信号波形を忠実に再現しており、ASK受信回路10で出力されるパルス信号S10においては、送信時のパルス信号のデューティ比が良好に保たれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ASK(Amplitude Shift Keying)方式で変調された信号を受信するために用いる受信回路に関する。
例えばETCシステム(Electronic Toll Collection system:自動料金収受システム)において使用される車載器は、路上機においてASK変調されて送信された被変調信号を受信するためのASK受信回路を備えている。従来、この種のASK受信回路には、低コスト及び低消費電力等のメリットが得られることから、対数アンプを用いて被変調信号を対数圧縮して復調する構成のものが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、特許文献1に記載のASK受信回路を搭載した受信機の構成及び路上機の送信部分に係る構成を示すブロック図である。図5に示すように、路上機はローパスフィルタ(LPF)51と、振幅変調器52と、局部発振器53と、パワーアンプ54、送信アンテナ55とを備えている。送信データは、LPF51によってフィルタリングされ、振幅変調器52と局部発振器53によってASK変調された後、パワーアンプ54によって増幅され、送信アンテナ55から送信される。
この路上機から送信された被変調信号を受信する受信機は、送信電波を捕捉する受信アンテナ5と、受信アンテナ5から供給される受信信号を低雑音増幅するLNA(Law Noise Amplifier)6と、LNA6の出力を局部発振器8が生成するローカル信号と混合して、例えば40MHzの中間周波(IF)信号に変換するミキサ7と、ASK受信回路100とを備えている。
このASK受信回路100は、ミキサ7から出力されたIF信号のダイナミックレンジを対数圧縮するための対数アンプ11と、対数アンプ11から出力される対数圧縮信号を両波整流して包絡線検波する検波回路12と、検波回路12から出力された検波信号に対して、所定のクリップレベル以下の部分をクリップ(ある一定のレベルで切り捨てる)するクリップ回路15と、クリップ回路15から出力されるクリップ信号を積分して基準電圧信号を生成する積分回路16と、クリップ回路15から出力されるクリップ信号と積分回路16から出力された基準電圧とを比較し、比較結果をパルス信号(2値化信号)として出力する比較回路17とを備えている。
図6は、図5に示すASK受信回路100を用いた場合の、ASK被変調信号の送受信における所定部分での出力信号波形を示す説明図である。このうち、S1〜S3は、路上機の構成中の出力信号波形であり、S1は送信データ、S2はLPF51からの出力、S3はパワーアンプ54からの出力にそれぞれ対応する信号波形を示している。一方、S4〜S6及びS18〜S20は、受信機の構成中の出力信号波形であり、S4はミキサ7から出力されるIF信号、S5は対数アンプ11から出力される対数圧縮信号、S6は検波回路12から出力される検波信号、S18がクリップ回路15から出力されるクリップ信号、S19は積分回路16から出力される基準電圧信号、S20は、比較回路17から出力されるパルス信号にそれぞれ対応する信号波形を示している。
対数アンプ11に入力されるIF信号は、図6のS4に示すように振幅変化部分の包絡線がほぼ正弦波状の形をしている。対数アンプ11は入力されたIF信号のレベルに対して対数的な重み付けをするので、検波回路12によって検波された信号(検波信号)は、図5のS6に示すように、S4に示すIF信号の包絡線波形における正の半サイクルは圧縮されたような波形となり、負の半サイクルは伸長されたような波形となり、上下非対称の歪んだ波形となる。
この検波回路12から出力される検波信号S6に対して、クリップ回路15は、所定のクリップレベル以下の部分をクリップする。そのため、検波信号S6のクリップレベル以下の部分が切り捨てられたような波形のクリップ信号S18がクリップ回路15から比較回路17へ出力される。一方、積分回路16は、クリップ回路15から出力されるクリップ信号S18を積分して基準電圧信号S19を生成し、やはり比較回路17へ出力する。
比較回路17の一方の入力端にはクリップ回路15から出力されたクリップ信号S18が入力し、他方の入力端には積分回路16から出力された基準電圧信号S19が入力する。クリップ信号S18が積分回路16に入力されることによって、積分回路16の出力に長区間平均電圧が出力され基準電圧信号とされるために、二つの入力端に入力された信号の間にレベル差が生じ、比較回路17からは図6のS20に示すようなパルス信号が、受信データとして(図示しない)データ処理回路へ送られる。
従来のASK受信回路100においては、クリップ回路15から出力されるクリップ信号S18を用いて基準電圧信号S19を生成し、比較回路17でその基準電圧信号S19とクリップ信号S18との比較を行ってパルス信号S20を出力するようにしている。このクリップ回路15では、この比較回路17から出力されるパルス信号S20のデューティ比が所定値(例えば50%)になるようなクリップレベルにて、検波信号S6をクリップするように予め設定されている。したがって、比較回路17から出力されるパルス信号S20のデューティ比は所定値(例えば50%)になる。
上記のような手法では、対数アンプを用いることで検波信号が上下非対称の歪んだ波形となるものを、その検波信号を所定のレベルでクリップしてから比較回路でのパルス信号の生成に利用するという工夫がされている。このような工夫により、比較回路から出力されるパルス信号のデューティ比を改善でき、ビット誤りを生じにくくすることができる。
特開2006−311285号公報
しかしながら、上記のような従来の手法においては、クリップレベルが適切な値に設定されることで出力するパルス信号のデューティ比を理想的な値(例えば50%)にすることができるが、クリップレベルが適切な値から外れるとデューティ比が理想的な値からずれてしまうおそれがある。したがって、ASK受信回路に実装するクリップレベルの選定作業には慎重を要するが、受信する被変調信号の波形によって最適なクリップレベルの値が微妙に異なるため、その選定作業は複雑である。また、受信する被変調信号の波形の違いによって最適なクリップレベルにはある程度の幅があるため、現状では、その範囲の中から実用上問題ない程度のデューティ比を得られるようなクリップレベルの値を選定するといった設計が行われている。そのため、ASK受信回路から出力されるパルス信号は、送信データのパルス信号(図6のS1)のデューティを常に忠実に再現できているわけではない。
したがって、従来のASK受信回路100のような、検波回路12から出力された検波信号をクリップ回路15でクリップするといった手法に依らずに、比較回路17から出力されるパルス信号のデューティ比を改善することが希求される。
本発明は、上記問題を鑑みなされたものであり、対数アンプを用いたASK受信回路でありながら、送信データのパルス信号のデューティを忠実に再現したパルス信号を出力できるASK受信回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のASK受信回路は、ASK変調された被変調信号を受信するために用いる受信回路であり、対数アンプと、検波回路と、直流遮断回路と、逆対数アンプと、基準電圧信号生成手段と、比較回路とを備える。
被変調信号は、対数アンプによって対数的な重み付けをされて、そのダイナミックレンジを圧縮(対数圧縮)される。そして、その対数圧縮信号は、検波回路によって包絡線検波される。つぎに、直流遮断回路は、検波回路から出力される検波信号から直流成分を除去する。そして、直流遮断回路から出力される直流除去信号は、逆対数アンプによって指数的な重み付けをされて、信号波形を伸長(指数伸長)される。この逆対数アンプから出力される指数伸長信号は、基準電圧信号生成手段と比較回路へ入力される。基準電圧信号生成手段は、指数伸長信号に基づいて基準電圧信号を生成し、比較回路へ出力する。比較回路は、逆対数アンプから出力された指数伸長信号と、基準電圧信号生成手段から出力された基準電圧信号とを比較し、比較結果をパルス信号として出力する。
なお、このようなASK受信回路は、請求項2に記載のように、ETC車載器に適用することが考えられる。
ASK受信回路に用いられる対数アンプは、元々、受信した被変調信号の広いダイナミックレンジ(ETCで用いられる狭域通信システムでは、−85〜−35dBm≒100000倍程度の幅がある)を、対数圧縮により当該受信機で用いる半導体集積回路(IC)の動作電圧の範囲(0〜3V)に収めるために用いられるものである。しかし、対数アンプの出力信号は、入力信号に対する対数関数(log)となるため、結果として、その出力信号波形は元の波形と比較して歪んだものとなってしまう。これが、ASK受信回路から出力されるパルス信号のデューティ比を悪化させる要因となる。
一方、逆対数アンプは、対数アンプによって対数圧縮された信号波形を指数伸長により元のリニアな波形に戻すための回路であり、対数圧縮前の信号波形を良好に再現できる。しかしながら、ASK受信回路の対数アンプによって対数圧縮された出力信号をそのまま逆対数アンプで元に戻せば、当然のことながら、出力信号のダイナミックレンジがICの動作電圧の範囲を超えてしまい、信号を処理できなくなる。
そこで、本発明のASK受信回路においては、逆対数アンプの前段に直流遮断回路を設けることで、逆対数アンプで処理する信号から予め直流成分を除去している。このようにすることで、逆対数アンプによって指数伸長された出力信号のダイナミックレンジは大きくならず、ICの動作電圧の範囲に収まるものになる。つまり、信号のダイナミックレンジに影響を与えていたのは直流成分であり、逆対数アンプによって信号を指数伸長する前にこの直流成分を除去することで、逆対数アンプによる出力信号のダイナミックレンジをICの動作電圧の範囲に収めるようにしたのが本発明の特徴である。そして、逆対数アンプによってリニアな波形に戻された出力信号は、送信時の信号波形を忠実に再現したものとなり、その結果、ASK受信回路から出力されるパルス信号においては、送信データのパルス信号のデューティ比が良好に保たれることになる。よって、対数アンプを用いたASK受信回路が持つ低コスト及び低消費電力等のメリットを享受しながらも、データ復調時におけるビット誤りの防止といった面での信頼性も向上でき、ひいては本発明のASK受信回路を適用したETC車載器の性能を向上することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、様々な態様にて実施することが可能である。
[ASK受信回路10の構成の説明]
図1は、本実施形態のASK受信回路10を含む受信機1の構成を示すブロック図である。
このASK受信回路10を搭載した受信機1は、例えばETC車載器に適用され、ETCシステムにおける路上機から送信された被変調信号を受信する。なお、路上機の構成・作動については図5を参照して既に説明したので、ここでの説明は省略する。
本実施形態の受信機1は、路上機からの送信電波を捕捉する受信アンテナ5と、受信アンテナ5から供給される受信信号を低雑音増幅するLNA(Low Noise Amplifier)6と、LNA6の出力を局部発振器8が生成するローカル信号と混合して例えば40MHzの中間周波(IF)信号に変換するミキサ7と、ASK受信回路10とを備えている。
このASK受信回路10は、ミキサ7から出力されたIF信号S4のダイナミックレンジを対数圧縮するための対数アンプ11と、対数アンプ11から出力される対数圧縮信号S5を両波整流して包絡線検波する検波回路12と、検波回路12から出力される検波信号S6から直流成分を除去する直流遮断回路13と、直流遮断回路13から出力される直流除去信号S7を指数伸長する逆対数アンプ14と、逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号S8を積分して基準電圧信号S9を生成する積分回路16と、逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号S8と積分回路16から出力された基準電圧信号S9とを比較し、比較結果をパルス信号(2値化信号)S10として出力する比較回路17とを備えている。つまり、本実施形態のASK受信回路10は、図5に示す従来のASK受信回路100に対し、クリップ回路15に代えて直流遮断回路13と逆対数アンプ14とを挿入したものとなっている。そして、本実施形態のASK受信回路10においては、積分回路16及び比較回路17への入力信号が、図5に示す従来のASK受信回路100のようなクリップ信号ではなく、逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号S8となっている。
図2は、入力信号に対して直流成分を除去する本実施形態の直流遮断回路13の回路図である。このうち、図2(a)に示す直流遮断回路13aは、抵抗及びコンデンサ等の受動素子のみで構成される一次パッシブハイパスフィルタである。図2(b)に示す直流遮断回路13bは、図2(a)の一次パッシブハイパスフィルタを複数連結して構成される多段型パッシブハイパスフィルタである。図2(c)に示す直流遮断回路13cは、抵抗並びにコンデンサ等の受動素子、及び演算増幅器等の増幅素子で構成されるアクティブハイパスフィルタである。
ハイパスフィルタは、周知のとおり所定の遮断周波数より低い周波数の帯域を通さないフィルタである。また、ハイパスフィルタでは直流成分(0Hz)の利得は0となるため、この特徴を利用することで、入力信号において直流成分を除去して他の周波数帯域を通過させることができる。ここで、信号における直流成分の除去に用いるハイパスフィルタの遮断周波数は十分に低いものとする必要がある(遮断周波数が高いと波形歪みが生じる)。しかし、遮断周波数が低過ぎる場合は、路上機から間欠送信される信号の立ち上がり期間において、直流成分を速やかに減衰させることができず、逆対数アンプ14で指数伸長される信号がICの動作電圧の範囲に収まらなくなる可能性がある。このような問題は、所望の周波数応答となるように遮断周波数を最適化することで解決できる。また、図2(a)〜(c)に示す各ハイパスフィルタは、製造コストや消費電力、得られる周波数特性の観点でそれぞれ特色があるため、要求される性能に適したものを直流遮断回路13として適宜用いることができる。例えば、製造コストや消費電力の低減を重視するならば、比較的安価で外部電力の必要ないパッシブフィルタで構成された直流遮断回路13a,13bを採用することが考えられる。また、製造コストや消費電力の低減よりも性能を重視するならば、アクティブフィルタで構成された直流遮断回路13cを採用することが考えられる。
逆対数アンプ14は、出力信号が入力信号に対する指数関数となる特性を持っており、対数アンプ11で対数圧縮された信号波形を元の波形に戻すことができる。このとき、逆対数アンプ14への入力信号は直流遮断回路13によって直流成分が除去されており、逆対数アンプ14によって指数伸長された出力信号のダイナミックレンジはICの動作電圧の範囲に収まるものになる。
[ASK受信回路10の作動説明]
図3は、実施形態のASK受信回路10を用いた場合の、ASK被変調信号の送受信における所定部分での出力信号波形を模式的に示す説明図である。
この図3において、S1〜S3は図5に示す路上機の構成中の出力信号波形であり、S1は送信データ、S2はLPF51からの出力、S3はパワーアンプ54からの出力にそれぞれ対応する信号波形を示している。一方、S4〜S10は受信機1の構成中の出力信号波形であり、S4はミキサ7から出力されるIF信号、S5は対数アンプ11から出力される対数圧縮信号、S6は検波回路12から出力される検波信号、S7は直流遮断回路13から出力される直流除去信号、S8は逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号、S9は積分回路16から出力される基準電圧信号、S10は比較回路17から出力されるパルス信号にそれぞれ対応する信号波形を示している。
対数アンプ11に入力されるIF信号は、図3のS4に示すように振幅変化部分の包絡線がほぼ正弦波状の形をしている。対数アンプ11は入力されたIF信号のレベルに対して対数的な重み付けをするので、検波回路12によって包絡検波された信号(検波信号)は、図3のS6に示すように、S4に示すIF信号の包絡線波形における性の半サイクルは圧縮されたような波形となり、負の半サイクルは伸長されたような波形となり、上下非対称の歪んだ波形となる。
この検波回路12から出力される検波信号S6に対して、直流遮断回路13は直流成分を除去する。これにより、検波信号S6の交流成分のみが取り出された波形である直流除去信号S7が、逆対数アンプ14へ入力される。直流遮断回路13に対する入力信号である検波信号S6と出力信号である直流除去信号S7とを比較すると、検波信号S6の平均値は所定の基準電位に対して大きく(あるいは小さく)なり正負均等になっていないが、直流除去信号S7はこの基準電位に対して正負均等(すなわち平均値=0)となる。つまり、この差が直流遮断回路13によって除去される直流成分である。
逆対数アンプ14は、入力された直流除去信号S7を指数伸長した波形の指数伸長信号S8を積分回路16及び比較回路17へ出力する。この指数伸長信号S8は、対数アンプ11によって対数圧縮された信号波形を元のリニアな波形に戻したものに相当し、路上機側の出力波形であるS2と同じ波形が得られる。ただし、逆対数アンプ14の前段に直流遮断回路13により予め直流成分を除去しておくことで指数伸長信号S8のダイナミックレンジは大きくならず、ICの動作電圧の範囲に収まるものになる。
一方、積分回路16は、逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号S8を積分して基準電圧信号S9を生成し、比較回路17へ出力する。
比較回路17の一方の入力端には逆対数アンプ14から出力された指数伸長信号S8が入力され、他方の入力端には積分回路16から出力された基準電圧信号S9が入力される。指数伸長信号S8が積分回路16入力されることによって、積分回路16から指数伸長信号S8の長区間平均電圧が出力され、これが基準電圧信号とされるために、比較回路17の2つの入力端に入力された信号の間にレベル差が生じる。そして、比較回路17からは図2のS10に示すようなパルス信号が出力され、これが受信データとしてデータ処理回路(図示なし)へ送られる。
検波信号S6は上下非対称の歪んだ波形となっているが、直流遮断回路13を経て逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号S8は、S2の波形を忠実に再現した正弦波状の波形となる。この指数伸長信号S8を用いて比較回路17によってパルス信号S10を生成することで、送信データのパルス信号S1のデューティ比が良好に保たれることになる。
[直流遮断回路13の有無による作動の比較]
つぎに、本実施形態のASK受信回路10における直流遮断回路13の有無による作動の差異について説明する。
図4(a)は、本実施形態のASK受信回路10から直流遮断回路13を省いて構成されたASK受信回路20のブロック図である。このASK受信回路20は、図1に示す実施形態のASK受信回路10から直流遮断回路13を省いた点のみ相違し、その他の構成についてはASK受信回路10と共通である。つまり、図4(a)に示すASK受信回路20においては、検波回路12から出力される検波信号S6は、直流成分を除去されずにそのまま逆対数アンプ14へ入力されることになる。
図4(b)は、上記ASK受信回路20を用いた場合の、ASK被変調信号の送受信における所定部分での出力信号波形を模式的に示す説明図である。図4(b)のS6−1,S6−2,S6−3は、路側機から受信したASK波の電力が比較的大きい−35dBmの場合における検波回路12からの出力である検波信号(S6−1)と、ASK波の電力が中程度の−50dBmの場合における検波回路12からの出力である検波信号(S6−2)と、ASK波の電力が比較的小さい−65dBmの場合における検波回路12からの出力である検波信号(S6−3)の信号波形をそれぞれ示している。そして、S28−1,S28−2,S28−3は、それぞれ検波信号S6−1,S6−2,S6−3が逆対数アンプ14へ入力された場合の出力信号波形である。
ASK波の電力が比較的大きい場合の検波信号S6−1を逆対数アンプ14で指数伸長すると、指数伸長後の信号のダイナミックレンジはICの動作電圧の範囲(0V〜Vcc)の上限値を大きく超えてしまう(これを防ぐために元々対数アンプ11で対数圧縮を行っているので当然の結果である)。このため、逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号S28−1においては、ICの動作電圧の範囲上限値であるVccを超えた部分(図4(b)のS28−1におけるハッチング部分)の波形はクリップされて出力されず、著しく歪んだ波形となる。よって、比較回路17から出力されるパルス信号(図示なし)のデューティ比は悪化する。
ASK波の電力が中程度である場合の検波信号S6−2を逆対数アンプ14で指数伸長すると、出力される指数伸長信号S28−2は、図3のS8に示す指数伸長信号と同様に路上機側の出力波形であるS2と同じ波形になる。この場合、ASK被変調信号は良好に復調される。
ASK波の電力が比較的小さい場合の検波信号S6−3を逆対数アンプ14で指数伸長すると、出力される指数伸長信号S28−3は電圧レベルが著しく低くなる。この場合、指数伸長信号S28−3の電圧レベルが低過ぎるため、ビット判定に誤りが生じやすくなり復調の精度が低下する。
このように、実施形態のASK受信回路10から直流遮断回路13を省いて構成されたASK受信回路20においては、受信したASK波(検波信号S6)の強弱によって逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号のダイナミックレンジが大きく変化してしまい、復調の精度が安定しない。逆対数アンプ14から出力される指数伸長信号のダイナミックレンジに影響を与える要因となるものは、逆対数アンプ14への入力信号に含まれる直流成分である。そこで、実施形態のASK受信回路10における直流遮断回路13によって逆対数アンプ14への入力信号から直流成分を除去することで、受信したASK波(検波信号S6)の強弱に関わらず指数伸長信号のダイナミックレンジを安定させることができ、高い復調精度を維持することができる。
[効果]
本実施形態のASK受信回路10によれば、以下のような効果を奏する。
実施形態のASK受信回路10においては、逆対数アンプ14の前段に直流遮断回路13を設けることで、逆対数アンプ14で処理する信号から予め直流成分を除去している。このようにすることで、逆対数アンプ14によって指数伸長された出力信号のダイナミックレンジは大きくならず、ICの動作電圧の範囲に収まるものになる。そして、逆対数アンプ14によってリニアな波形に戻された出力信号は、送信時の信号波形(図3のS2)を忠実に再現したものとなり、その結果、ASK受信回路10から出力されるパルス信号S10においては、送信データのパルス信号(図3のS1)のデューティ比が良好に保たれることになる。よって、対数アンプを用いたASK受信回路が持つ低コスト及び低消費電力等のメリットを享受しながらも、データ復調時におけるビット誤りの防止といった面での信頼性も向上でき、ひいてはASK受信回路10を適用したETC車載器の性能を向上することができる。
[変形例等]
(1)上記実施形態では、積分回路16を本発明における基準電圧信号生成手段として採用したが、基準電圧信号を積分以外の方法で生成することもできる。例えば、指数伸長信号S8の上側のピーク電圧値と下側のピーク電圧値とを加算し、それを2で序したものを基準電圧とするという手法も考えられる。ただし、積分回路16であれば、抵抗及びコンデンサをそれぞれ1つ備えればよく、非常に簡易な回路構成で実現できる。
(2)上記実施形態のASK受信回路10は、ETC車載器に適用したものであったが、本発明のASK受信回路は、このようなETCシステムへの適用に限らず、他のシステムにおける受信機にも適用できる。
実施形態のASK受信回路10を含む受信機1の構成を示すブロック図である。 直流遮断回路13の回路図である。 実施形態のASK受信回路10を用いた場合の、ASK被変調信号の送受信における所定部分での出力信号波形を模式的に示す説明図である。 実施形態のASK受信回路10から直流遮断回路13を省いた場合の、ASK被変調信号の受信における所定部分での出力信号波形を模式的に示す説明図である。 従来のASK受信回路100を搭載した受信機の構成及び路上機の送信部分に係る構成を示すブロック図である。 従来のASK受信回路100を用いた場合の、ASK被変調信号の送受信における所定部分での出力信号波形を模式的に示す説明図である。
符号の説明
1…受信機、5…受信アンテナ、6…LNA、7…ミキサ、8…局部発振器、10,20,100…ASK受信回路、11…対数アンプ、12…検波回路、13…直流遮断回路、14…逆対数アンプ、15…クリップ回路、16…積分回路、17…比較回路、51…LPF、52…振幅変調器、53…局部発振器、54…パワーアンプ、55…送信アンテナ

Claims (2)

  1. ASK変調された被変調信号を受信するために用いるASK受信回路であって、
    前記被変調信号を対数圧縮する対数アンプと、
    その対数アンプから出力される対数圧縮信号を包絡線検波する検波回路と、
    その検波回路から出力される検波信号から直流成分を除去する直流遮断回路と、
    その直流遮断回路から出力される直流除去信号を指数伸長する逆対数アンプと、
    その逆対数アンプから出力された指数伸長信号に基づいて基準電圧信号を生成する基準電圧信号生成手段と、
    前記逆対数アンプから出力された指数伸長信号と、前記基準電圧信号生成手段によって生成された基準電圧信号とを比較し、比較結果をパルス信号として出力する比較回路とを備えること
    を特徴とするASK受信回路。
  2. 有料道路自動料金収受システムにおいて、道路側に設置される路側器との間で狭域無線通信により通信を行うために車両に搭載されるETC車載器であって、
    請求項1に記載のASK受信回路を用いて構成されていること、
    を特徴とするETC車載器。
JP2008005940A 2008-01-15 2008-01-15 Ask受信回路及びetc車載器 Pending JP2009171136A (ja)

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