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JP2009162499A - 磁気センサ - Google Patents

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JP2009162499A
JP2009162499A JP2007339244A JP2007339244A JP2009162499A JP 2009162499 A JP2009162499 A JP 2009162499A JP 2007339244 A JP2007339244 A JP 2007339244A JP 2007339244 A JP2007339244 A JP 2007339244A JP 2009162499 A JP2009162499 A JP 2009162499A
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Hiromitsu Sasaki
寛充 佐々木
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

【課題】 特に、感度軸方向への磁場に対する磁気感度を良好に保ちつつ、感度軸方向と直交する方向からの磁場に対して従来よりも磁気感度を低下させることができる磁気センサを提供することを目的とする。
【解決手段】 磁気抵抗効果素子2,3は、素子幅W1に比べて素子長さL1が長く形成された細長形状の素子部12と、前記素子部12にバイアス磁界を供給する永久磁石層19とを備え、前記素子部12は、磁化方向が固定される固定磁性層と、前記固定磁性層に非磁性層を介して積層された外部磁場を受けて磁化方向が変動するフリー磁性層とを有しており、前記固定磁性層の固定磁化方向(P方向)は、素子長さ方向に向けられている。前記永久磁石層19が前記素子部12の素子幅方向の側方に配置されてバイアス磁界が前記素子部12に素子幅方向から供給される。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば地磁気センサとして使用される磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサに関する。
磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサは例えば、携帯電話等の携帯機器に組み込まれる地磁気を検知する地磁気センサとして使用できる。
図11は、特許文献1に記載された磁気センサに備えられる磁気抵抗効果素子の平面図である。磁気抵抗効果素子50は、複数の素子部51と、各素子部51の端部間を連結する永久磁石層52とを備える。
各素子部51の素子幅W5は素子長さL5より短く図示X方向に延びる細長形状であり、各素子部51は素子幅方向に間隔を空けて配置される。前記素子部51は、固定磁性層と、前記固定磁性層に非磁性層を介して積層されるフリー磁性層とを有して構成される。前記固定磁性層の固定磁化方向(P方向)は、素子幅方向に向けられる。
各素子部51の長手方向の両側に配置される永久磁石層52からは素子長さ方向に向けてバイアス磁界が供給される。
図12(a)は、前記永久磁石層52を形成せず前記素子部51単体に対して、素子幅方向(感度軸方向)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線のグラフである。図12(b)は、前記永久磁石層52を形成せず前記素子部51単体に対して、素子長さ方向(感度軸方向に対する直交方向。以下「直交方向」と言う)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線のグラフである。すなわち図12(a),図12(b)は、いずれも素子部51に対してバイアス磁界を供給しない状態にて抵抗変化を測定したものである。
図13(a)は、前記永久磁石層52を素子部51の素子長さ方向の両側に備え付け、素子部51にバイアス磁界を素子長さ方向(直交方向)に作用させた形態に対して、素子幅方向(感度軸方向)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線のグラフである。図13(b)は、前記永久磁石層52を素子部51の両側に備え付け、素子部51にバイアス磁界を素子長さ方向(直交方向)に作用させた形態に対して、素子長さ方向(直交方向)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線のグラフである。
図11の形態では、固定磁性層の固定磁化方向(P方向)が向く素子幅方向(感度軸方向)が磁化困難軸方向であり、図12(a)に示すように、バイアス磁界を供給しなくても素子幅方向(感度軸方向)に向けられる磁場に対して比較的緩やかに傾く抵抗変化率曲線を示す。一方、素子長さ方向(直交方向)は磁化容易軸方向であるため、図12(b)に示すように素子長さ方向(直交方向)に向けられる磁場に対して急峻な抵抗変化率曲線を示す。図12(b)に示すように磁場に対して略V字形の抵抗変化率曲線を示す。
バイアス磁界を供給すると、図13(a)に示すように、素子幅方向(感度軸方向)に向けられる磁場に対して、図12(a)のバイアス磁界を供給しない場合に比べてさらに緩やかな傾きの抵抗変化率曲線となる。また、図13(b)に示すように、バイアス磁界を供給することで、略V字形の抵抗変化率曲線の底頂部Dが図12(b)のバイアス磁界を供給しない状態からシフトする。
図13(a)には検知磁場範囲が示されている。検知磁場範囲は、素子幅方向(感度軸方向)からの磁場に対して抵抗変化率が変動する線形領域(磁気感度領域)内で規定される。例えば磁気センサを地磁気センサとして使用するとき、地磁気は、コンマ数Oe程度と微弱である。この地磁気だけを考えれば、前記検知磁場範囲はコンマ数Oeの非常に狭い範囲でよいが、実際には、機器内で外乱磁場が生じたときでも地磁気を適切に検知できるように、前記検知磁場範囲を数Oe〜十数Oe程度に規定している。
このとき、前記外乱磁場が素子長さ方向(直交方向)から作用した際、図13(b)に示すように、前記外乱磁場が略V字形の抵抗変化率曲線を示す磁場範囲内にあると、本来、磁気感度を持たないようにしたい素子長さ方向(直交方向)への磁場に対して大きな抵抗変化を示してしまう。よって、検知精度を向上できないといった問題があった。
また回転磁場が作用したとき、回転磁場に対して略Sin波の出力カーブを描くのが理想であるが、図13(b)に示すように、素子長さ方向(直交方向)に検知磁場が作用すると、略V字形部分の抵抗変化率分が合算されて、理想的なSin波からずれが生じてしまう。
上記した問題は、素子部51に供給するバイアス磁界を大きくして、図13(b)に示す略V字形の抵抗変化率曲線の底頂部Dのシフト量を大きくすることで解決できると考えられる。
しかしながら、バイアス磁界を大きくすると、図13(a)に示す素子幅方向(感度軸方向)への磁場に対する抵抗変化率曲線の傾きが小さくなりすぎて感度軸方向に対する磁気感度が低下してしまい結局、検知精度を向上できなかった。
特開2005−183614号公報
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、感度軸方向への磁場に対する磁気感度を良好に保ちつつ、感度軸方向と直交する方向からの磁場に対して従来よりも磁気感度を低下させることができる磁気センサを提供することを目的とする。
本発明は、磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサであって、
前記磁気抵抗効果素子は、素子幅W1に比べて素子長さL1が長く形成された細長形状の素子部と、前記素子部にバイアス磁界を供給する永久磁石層とを備え、前記素子部は、磁化方向が固定される固定磁性層と、前記固定磁性層に非磁性層を介して積層された外部磁場を受けて磁化方向が変動するフリー磁性層とを有しており、前記固定磁性層の固定磁化方向は、素子長さ方向に向けられており、
前記永久磁石層が前記素子部の素子幅方向の側方に配置されてバイアス磁界が前記素子部に素子幅方向から供給されることを特徴とするものである。
本発明では、固定磁性層の固定磁化方向(P方向)が磁化容易軸方向である。一方、素子幅方向が磁化困難軸方向である(図1(a)参照)。すなわち、本発明において、固定磁化方向(P方向)、磁化容易軸方向(EA方向)、素子長さ方向、及び感度軸方向は全て同じ方向を指し、また素子幅方向、磁化困難軸方向(HA方向)及び感度軸に対する直交方向は全て同じ方向を指す。なお以下では、主として、素子長さ方向(感度軸方向)、素子幅方向(直交方向)という表記で方向を示すこととする。
図7(a)は、本発明の素子部に対して素子長さ方向(感度軸方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線を示している。
図7(b)は、本発明の素子部に対して素子幅方向(直交方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線を示している。図7(a),図7(b)では前記素子部に対してバイアス磁界は供給しておらず前記素子部単体での抵抗変化率曲線である。
図7(a)に示すように、固定磁性層の固定磁化方向(P方向)が磁化容易軸方向であるため、素子長さ方向(感度軸方向)から磁場を作用させたとき、図12(a)に示す従来のように固定磁化方向が磁化困難軸方向である場合に比べて、抵抗変化率曲線は急峻な傾きとなる。また図7(a)に示すように、若干ヒステリシスが生じるが、バイアス磁界の供給により十分にヒステリシスを小さくできる。
また図7(b)に示すように、素子幅方向(直交方向)から磁場を作用させると、図12(b)に示す従来と同様に、略V字形の傾きを持つ抵抗変化率曲線を示す。ただし、本発明では素子幅方向は磁化困難軸方向であるため、図12(b)に示す従来に比べて抵抗変化率曲線の傾きを緩やかに出来る。
図8(a)は、本発明の素子部の素子幅方向(直交方向:HA方向)の側方に永久磁石層を設けて、素子幅方向(直交方向)からバイアス磁界を供給した形態に対して、素子長さ方向(感度軸方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線を示している。
図8(b)は、本発明の素子部の素子幅方向(直交方向:HA方向)の側方に永久磁石層を設けて、素子幅方向(直交方向)からバイアス磁界を供給した形態に対して、本発明の素子部に対して素子幅方向(直交方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線を示している。
本発明では、図7(a)で説明したように、永久磁石層を設けない状態での素子長さ方向(感度軸方向)からの磁場に対する抵抗変化率曲線の傾きは急峻である。よって、図8(a)のように、磁場に対する抵抗変化率曲線の傾きを緩やかにするため、前記永久磁石層から前記素子部に供給するバイアス磁界を従来より強くすることができる。また、この十分なバイアス磁界により先に述べたようにヒステリシスを十分小さくすることが出来る。この結果、図8(b)に示すように、素子幅方向(直交方向)から磁場を作用させたときに略V字形の抵抗変化率曲線の底頂部Eにおけるバイアス磁界を供給しない状態(図7(b))からのシフト量(底頂部Eに到達するに必要な磁場の大きさ)を従来より大きく出来る。
以上により本発明では、素子長さ方向(感度軸方向)からの磁場に対する磁気感度を良好に保ちつつ、素子幅方向(直交方向)からの磁場に対しては、略V字形となる抵抗変化率曲線の傾きを小さくでき、また略V字形に抵抗変化する部分の底頂部Eのシフト量を大きくできるため、磁気感度を低下させることが可能である。
本発明では、素子部に素子幅方向から外部磁場が作用した際、無磁場状態から素子幅方向の両方向への所定の磁場範囲が不感磁場範囲となるように前記バイアス磁界の大きさが調整されていることが好ましい。本発明では、上記したように、素子幅方向(直交方向)からの磁場に対しては、略V字形に抵抗変化する部分の底頂部Eのシフト量を大きくできるため、上記した不感磁場範囲を備えることが出来る。不感磁場範囲では、素子幅方向(直交方向)から磁場が作用しても、抵抗変化はゼロかあるいは非常に小さく抵抗変化率の変動を小さくでき、実質的に磁気感度を持たない範囲である。例えば、不感磁場範囲での1Oeあたりの最大抵抗変化率は0%〜0.03%/Oe程度と非常に小さい。
本発明では、前記不感磁場範囲が、少なくとも素子長さ方向を感度軸方向として前記感度軸方向と平行な方向からの磁場に対して規定される検知磁場範囲以上の磁場範囲となるように前記バイアス磁界の大きさが調整されていることが好ましい。
例えば、検知磁場範囲内の大きさの外乱磁場が素子幅方向(直交方向)から作用したり、検知磁場範囲内の回転磁場が作用したときに、素子幅方向(直交方向)からの磁場に対しては磁気感度を十分に小さくできるため、従来に比べて検知精度の向上を図ることが可能である。
また本発明では、前記検知磁場範囲が、±5Oe〜±20Oeの範囲である構成に好適に適用できる。
また本発明では、前記素子部は、複数、素子幅方向に間隔を空けて配置され、各素子部の端部間が接続されてミアンダ形状で形成されており、
前記永久磁石層は、少なくとも素子幅方向の両側に位置する素子部の外側に配置される構成に出来る。
また、前記永久磁石層は、各素子部の素子幅方向の両側方に夫々、配置されていることが好ましい。これにより、各素子部に適切にバイアス磁界を供給することが出来る。さらに内側のパターンになるに従い、バイアス磁界が積算されるため、均等に素子に磁界を印加するために最外の永久磁石層パターンの幅を広くすることがより望ましい。
また本発明では、前記素子部の素子長さ方向に、前記素子部と間隔を開けて、前記素子部の幅方向に延びる軟磁性体が配置されてもよい。
また本発明では、前記永久磁性層と前記素子部が非接触であることが好ましい。
本発明の磁気センサによれば、感度軸方向からの磁場に対する磁気感度を良好に保ちつつ、感度軸に対して直交方向からの磁場に対しては、従来に比べて磁気感度を低下させることが可能である。
図1は第1実施形態における磁気センサの特に磁気抵抗効果素子の部分を示す図((a)は部分平面図、(b)は、(a)のA−A線に沿って高さ方向(図示Z方向)に切断し矢印方向から見た部分断面図)、図2は第2実施形態における磁気センサの特に磁気抵抗効果素子の部分を示す平面図、図3は第3実施形態における磁気センサの特に磁気抵抗効果素子の部分を示す平面図、図4は、磁気抵抗効果素子の固定磁性層の固定磁化方向及びフリー磁性層の磁化方向と、電気抵抗値との関係を説明するための図、図5は、磁気抵抗効果素子を膜厚方向から切断した際の切断面を示す断面図、図6は、本実施形態の磁気センサの回路図、である。
本実施形態における磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサ1は例えば携帯電話等の携帯機器に搭載される地磁気センサとして使用される。
磁気センサ1は、図6に示すように、磁気抵抗効果素子2,3と固定抵抗素子4,5とがブリッジ接続されてなるセンサ部6と、前記センサ部6と電気接続された入力端子7、グランド端子8、差動増幅器9及び外部出力端子10等を備えた集積回路(IC)11とで構成される。
前記磁気抵抗効果素子2,3は、図1に示すように、素子幅W1に比べて素子長さL1が長く形成された図示Y方向に細長い形状の複数の素子部12がY方向に直交するX方向に所定の間隔を空けて並設され、各素子部12の端部間が接続電極部13により電気的に接続されてミアンダ形状となっている。ミアンダ形状に形成された両端にある素子部12の一方には入力端子7、グランド端子8、出力取出し部14(図6参照)に接続される電極部15が接続されている。前記接続電極部13及び電極部15は、Al、Ta、Au等の非磁性導電材料である。本実施形態では素子部12間を連結する電極部13,15を素子部12よりも十分に抵抗の小さい材質で形成できるから、素子部12間を永久磁石層で連結していた従来に比べて寄生抵抗を小さくできる。記接続電極部13及び電極部15はスパッタやメッキなどで形成される。
前記磁気抵抗効果素子2,3を構成する各素子部12は、全て図5に示す同じ積層構造で構成される。なお図5は、素子長さL1と平行な方向から膜厚方向に切断した切断面を示している。
前記素子部12は、反強磁性層33、固定磁性層34、非磁性層35、およびフリー磁性層36の順に積層されて成膜され、フリー磁性層36の表面が保護層37で覆われている。前記素子部12は例えばスパッタにて形成される。
反強磁性層33は、Ir−Mn合金(イリジウム−マンガン合金)などの反強磁性材料で形成されている。固定磁性層34はCo−Fe合金(コバルト−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。非磁性層35はCu(銅)などである。フリー磁性層36は、Ni−Fe合金(ニッケル−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。保護層37はTa(タンタル)の層である。上記構成では非磁性層35がCu等の非磁性導電材料で形成された巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)であるが、Al2O3等の絶縁材料で形成されたトンネル型磁気抵抗効果素子(TMR素子)であってもよい。また図5に示す素子部12の積層構成は一例であって他の積層構成であってもよい。例えば、下からフリー磁性層36、非磁性層35、固定磁性層34、反強磁性層33及び保護層37の順に積層されてもよい。
素子部12では、反強磁性層33と固定磁性層34との反強磁性結合により、固定磁性層34の磁化方向が固定されている。図1及び図5に示すように、前記固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)は、素子長さ方向(Y方向)に向いている。すなわち固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)は、素子部12の長手方向である。
図1に示すように、各素子部12の素子幅方向(X方向)の両側には間隔を空けて永久磁石層19が配置されている。前記永久磁石層19は、素子幅方向(X方向)と同方向に向く幅寸法がW2で、素子長さ方向(Y方向)に向く長さ寸法がL2で形成されている。前記長さ寸法L2は前記幅寸法W2より大きく、前記永久磁石層19は、図示Y方向に延びる細長形状である。
図示しないが、前記素子部12と前記永久磁石層19との間にはAl2O3やSiO2等で形成された絶縁層が介在している。前記永久磁石層19は、CoPtやCoPtCr等の硬磁性材料で形成される。前記永久磁石層19は例えばスパッタで形成される。
本実施形態では、前記永久磁石層19から素子部12に供給されるバイアス磁界を従来より大きくできる。具体的には前記バイアス磁界を40〜60Oe程度にすることが出来る。前記バイアス磁界は、前記永久磁石層19の膜厚T10を厚く形成したり、前記永久磁石層19の残留磁化Mrを大きくすることで大きくすることができる。
前記永久磁石層19から素子部12に素子幅方向(X方向)からバイアス磁界が供給される。この結果、フリー磁性層36の磁化方向(F方向)は素子幅方向(X方向)に向けられる。前記フリー磁性層36の磁化方向(F方向)は、外部磁場により変動することが出来る。
図4に示すように、固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)と同一方向から外部磁場Y1が作用して前記フリー磁性層36の磁化方向(F方向)が前記外部磁場Y1方向に向くと、前記固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)とフリー磁性層36の磁化方向(F方向)とが平行に近づき電気抵抗値が低下する。
一方、図4に示すように、固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)と反対方向から外部磁場Y2が作用して前記フリー磁性層36の磁化方向(F方向)が前記外部磁場Y2方向に向くと、前記固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)とフリー磁性層36の磁化方向(F方向)とが反平行に近づき電気抵抗値が増大する。
各寸法について説明する。
前記磁気抵抗効果素子2,3を構成する素子部12の素子幅W1は、バイアス磁界を効率よく磁気抵抗膜に作用させるため、2〜8μmの範囲内である(図1(a)参照)。また前記素子部12の素子長さL1は、50〜100μmの範囲内である(図1(a)参照)。アスペクト比(素子長さL1/素子幅W1)は10以上とし形状異方性を利用し異方性磁界(Hk)を大きくする。また、前記素子部12の膜厚T1は、200〜300Åの範囲内である(図1(b)参照)。また永久磁石層19の幅寸法W2は、3〜10μmである(図1(a)参照)。また前記永久磁石層19の長さ寸法L2は、素子幅長さL1より大きいことが好ましい。(望ましくは素子内バイアス磁場分布をよくするためはみ出し量片側20μm以上であることが好適である)(図1(a)参照)。また前記永久磁石層19の膜厚T10は、200〜1000Åである(図1(b)参照)。前記永久磁石層19の残留磁化Mrは、0.7〜1.5T(テスラ)である。
前記素子部12と前記永久磁石層19間の素子幅方向(X方向)への距離T2は、0〜5μmである(図1(b)参照)。
また図1では、永久磁石層19の幅寸法W2が全て同じ寸法となっているが、内側のパターンになるに従い、バイアス磁界が積算されるため、均等に各素子部12にバイアス磁界を印加するために最外の永久磁石層19の幅W3を図1(a)の点線で示すように広くすることがより望ましい。また最も内側に配置された永久磁石層19から最も外側に配置された永久磁石層19に向けて、徐々に永久磁石層19の幅寸法が大きくなるように調整してもよい。
図2の実施形態では図1と異なって、素子幅方向の両側に位置する素子部12の外側にのみ一対の永久磁石層19が配置されている。図1のように各素子部12の両側方に永久磁石層19を配置しなくても、素子部12の全体に大きなバイアス磁界を供給できれば、図2のような配置でもよい。
本実施形態では、固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)が磁化容易軸方向である素子長さ方向(Y方向)を向いている。一方、素子幅方向(X方向)が磁化困難軸方向である(図1(a)参照)。すなわち、本実施形態において、固定磁化方向(P方向)、磁化容易軸方向(EA方向)、素子長さ方向、及び感度軸方向は全て同じ方向を指し、また素子幅方向、磁化困難軸方向(HA方向)及び感度軸に対する直交方向は全て同じ方向を指す。なお以下では、主として、素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)、素子幅方向(X方向;直交方向)という表記で方向を示すこととする。
このように前記固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)は、素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)を向いているので、前記永久磁石層19を設けず、素子部12単体に対して素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)から磁場を作用させたとき、抵抗変化率曲線は図7(a)のように、急峻な傾きとなる。また図7(a)に示すように、若干ヒステリシスが生じるが、バイアス磁界の供給により十分にヒステリシスを小さくできる。
また図7(b)は、前記永久磁石層19を設けず、素子部12単体に対して素子幅方向(X方向;直交軸方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線であるが、図7(b)のように、素子幅方向(直交方向)から磁場を作用させると、略V字形の傾きを持つ抵抗変化率曲線を示す。ただし、本実施形態では、素子幅方向(X方向;直交軸方向)は磁化困難軸方向であるため、抵抗変化率曲線の傾きを緩やかに出来る。
図8(a)は、図1のように、素子部12の素子幅方向の側方に永久磁石層19を設けて、素子幅方向(X方向;直交方向)からバイアス磁界を供給した形態に対して、素子部12に素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線を示している。
図8(b)は、図1のように、素子部12の素子幅方向の側方に永久磁石層19を設けて、素子幅方向(X方向;直交方向)からバイアス磁界を供給した形態に対して、素子部12に素子幅方向(X方向;直交方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線を示している。
図7(a)で説明したように、永久磁石層19を設けない状態での素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)からの磁場に対する抵抗変化率曲線の傾きは急峻である。よって、図8(a)のように、磁場に対する抵抗変化率曲線の傾きを緩やかにするため、前記永久磁石層19から前記素子部12に供給するバイアス磁界を従来より強くすることができる。
この結果、図8(b)に示すように、素子幅方向(X方向;直交方向)から磁場を作用させたときに略V字形の抵抗変化率曲線の底頂部Eにおけるバイアス磁界を供給しない状態(図7(b))からのシフト量(底頂部Eに到達するに必要な磁場の大きさ)を従来より大きく出来る。
以上により本実施形態では、素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)からの磁場に対する磁気感度を良好に保ちつつ、素子幅方向(X方向;直交方向)からの磁場に対しては、略V字形となる抵抗変化率曲線の傾きを小さくでき、また略V字形に抵抗変化する部分の底頂部Eのシフト量を大きくできるため、磁気感度を低下させることが可能である。
本実施形態では、図8(b)に示すように、無磁場状態(外部磁界ゼロ)から素子幅方向(X方向;直交方向)の両方向への所定の磁場範囲が不感磁場範囲となっている。上記したように、素子幅方向(X方向;直交方向)からの磁場に対しては、略V字形に抵抗変化する部分の底頂部Eのシフト量を大きくできる。そのため、無磁場状態から素子幅方向(X方向;直交方向)の両方向の所定の磁場範囲を不感磁場範囲に出来る。不感磁場範囲では、素子幅方向(X方向;直交方向)から磁場が作用しても、抵抗変化はゼロかあるいは非常に小さく抵抗変化率の変動を小さくでき、実質的に磁気感度を持たない範囲である。例えば、不感磁場範囲での抵抗変化率(MR比)の変動率は0%〜0.4%程度と非常に小さい。不感磁場範囲内での抵抗変化率の変動率は、(不感磁場範囲内での最大の抵抗変化率)−(不感磁場範囲内での最小の抵抗変化率)で定められる。
また図7,図8では縦軸を抵抗変化率(MR比)としているが、抵抗値Rとしてもよい。この場合、不感磁場範囲での抵抗値の変動率は0%〜0.4%程度と非常に小さい。不感磁場範囲での抵抗値の変動率は、[(不感磁場範囲内での最大の抵抗値)−(不感磁場範囲内での最小の抵抗値)]で定められる。
なお例えば、不感磁場範囲での抵抗変化率(MR比)あるいは抵抗値を基準値としてオフセット補正を回路側で行うことが可能である。
また図8(b)に示す不感磁場範囲は、素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)と平行な方向からの磁場に対して規定される検知磁場範囲以上の磁場範囲であることが好ましい。なお前記検知磁場範囲は、±数Oe〜±十数Oeの低磁場範囲で規定され、±5〜±20Oeの構成に適している。検知磁場範囲は、図8(a)に示す抵抗変化率(MR比)あるいは抵抗値が素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)からの磁場に対して略直線的に変動する線形領域(磁気感度領域)内にて規定される。[直交方向での感度(不感磁場範囲)/感度軸方向での感度(検知磁場範囲)]×100(%)=10%以下となることが好ましい。
前記不感磁場範囲が、前記検知磁場範囲以上の磁場範囲となるようにバイアス磁界の大きさを調整することで、例えば、検知磁場範囲内の大きさの外乱磁場が素子幅方向(X方向;直交方向)から作用したときに、素子幅方向(X方向;直交方向)からの磁場に対しては実質的に磁気感度を持たないため、素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)から作用する地磁気に対する検知精度を向上させることが出来る。
前記不感磁場範囲の調整は、前記素子部に供給されるバイアス磁界を調整することで行うことが出来る。前記バイアス磁界の大きさは、略V字形に抵抗変化する部分の底頂部Eのシフト量とほぼ同じである。よって、前記バイアス磁界を前記検知磁場範囲での最大磁場(絶対値)よりも大きくすることで(具体的には、前記バイアス磁界を前記検知磁場範囲の最大磁場の5倍〜15倍程度)、図8(b)に示す前記底頂部Eが、前記検知磁場範囲から外れるようにシフトさせることができ、前記不感磁場範囲を、検知磁場範囲以上の磁場範囲に適切に調整することが可能になる。なお、図1に示す磁気抵抗効果素子2,3の構成はY方向からの地磁気検出用である。X方向、Z方向から作用する地磁気を検知できるようにするには、地磁気の検知方向に固定磁性層34の固定磁化方向(P方向)が向けられた磁気抵抗効果素子2,3を用いて磁気センサを構成する。
図1に示す磁気抵抗効果素子2,3を備えた磁気センサ1は、地磁気センサ以外の用途にも適用できる。例えば、検知磁場範囲が±数mOe〜±5Oeの低磁場範囲となる回転磁場を検知する用途にも適用できる。このとき、素子幅方向(X方向;直交方向)からの磁場に対しては、磁気感度を適切に低下させることが出来るため、従来に比べて出力波形を効果的にSin波に近づけることが可能である。
磁気抵抗効果素子2,3を構成する素子部12は一つだけでもよいが、複数設けてミアンダ形状にすることで、素子抵抗を大きくでき消費電力の低減を図ることができ好適である。
また、磁気抵抗効果素子2,3及び固定抵抗素子4,5は一つずつでもよいが、図6のようにブリッジ回路を構成し、出力取出し部14から得られた出力を差動増幅器9にて差動出力とすることで、出力値を大きくでき高精度な磁場検知を行うことが出来る。
また、図1,図2のように素子部12と永久磁石層19とを非接触とすることで、素子部12による素子抵抗以外の寄生抵抗分を低減できる。
図3の他の実施形態では、平面視にて、図1に示す実施形態と同様のミアンダ形状の磁気抵抗効果素子2,3が形成され、素子部12の素子長さ方向(Y方向)の両側の上方位置に、X方向に長く延びる軟磁性体18が配置されている。軟磁性体18の長さ寸法L3は、磁気抵抗効果素子2,3を構成する最も外側に位置する素子部12間の間隔T4よりも長く形成されることが好適である。軟磁性体18の配置により、X方向からの外部磁場を適切にシールドでき、不感磁場範囲を見かけ上広げることができ、感度軸方向からの磁場に対する検出精度を向上させることが出来る。軟磁性体18は例えば、磁気抵抗効果素子2,3上を覆う絶縁層(図示しない)上に配置される。軟磁性体18は、NiFe、CoFe、CoFeSiBやCoZrNb等で形成される。
図1に示す磁気抵抗効果素子(実施例)を形成した。素子部12を6本形成し、ミアンダ形状とした。前記素子部12の素子幅W1を2μm、素子長さL1を50μm、膜厚T1を270Å、永久磁石層19(CoPt)の幅寸法W2を5μm、長さ寸法L2を90μm、膜厚T10を200Å、前記素子部12と永久磁石層19間の距離T2を0μmとした。磁場中アニールにて、固定磁性層34を素子長さ方向(Y方向;感度軸方向)に固定磁化した。前記永久磁石層19から前記素子部12の供給されるバイアス磁界は45Oeであった。
感度軸方向に外部磁場をかけて、磁気抵抗効果素子2,3の抵抗変化率(MR比)を調べた。また感度軸方向に対して直交方向に外部磁場をかけて、磁気抵抗効果素子2,3の抵抗変化率(MR比)を調べた。
実験では、±1000Oeの外部磁場をかけてヒステリシスループ(メジャーループ)を測定し、また、検知磁場範囲である±6Oeの外部磁場をかけてマイナーループを測定した。マイナーループにおける抵抗変化率曲線は太線で示している。
次に、図11に示す磁気抵抗効果素子(従来例)を形成した。素子部51を6本形成し、ミアンダ形状とした。前記素子部51の素子幅W5を4μm、素子長さL5を16μm、膜厚を250Å、永久磁石層52(CoPt)の幅寸法W6を8μm、膜厚を200Åとした。磁場中アニールにて、固定磁性層34を素子幅方向(感度軸方向)に固定磁化した。前記永久磁石層52から前記素子部51の供給されるバイアス磁界は15Oeであった。
感度軸方向に外部磁場をかけて、磁気抵抗効果素子2,3の抵抗変化率(MR比)を調べた。また感度軸方向に対して直交方向に外部磁場をかけて、磁気抵抗効果素子2,3の抵抗変化率(MR比)を調べた。
実験では、±1000Oeの外部磁場をかけてヒステリシスループ(メジャーループ)を測定し、また、検知磁場範囲である±6Oeの外部磁場をかけてマイナーループを測定した。マイナーループにおける抵抗変化率曲線は太線で示している。
なお、実施例と従来例とでは、±6Oeの外部磁場を感度軸方向からかけたときにほぼ同じ感度となるように素子部12に供給されるバイアス磁界等を調整した。すなわち、図9,図10に示すように、±6Oeの検知磁場範囲内で見てみると、感度軸方向からの磁場に対する抵抗変化率曲線は実施例及び従来例ともにほぼ同じ傾きを備えるように調整した。
このとき、実施例では、±6Oeの外部磁場を感度軸方向に対して直交方向からかけると、抵抗変化率曲線の傾きは非常に小さくなり磁気感度が適切に低下していることがわかった
一方、図10の従来例では、±6Oeの外部磁場を感度軸方向に対して直交方向からかけると、抵抗変化率曲線の傾きは図9の実施例よりも大きくなってしまい十分に磁気感度を低下できないことがわかった。
第1実施形態における磁気センサの特に磁気抵抗効果素子の部分を示す図((a)は部分平面図、(b)は、(a)のA−A線に沿って高さ方向(図示Z方向)に切断し矢印方向から見た部分断面図)、 第2実施形態における磁気センサの特に磁気抵抗効果素子の部分を示す平面図、 第3実施形態における磁気センサの特に磁気抵抗効果素子の部分を示す平面図、 磁気抵抗効果素子の固定磁性層の固定磁化方向及びフリー磁性層の磁化方向と、電気抵抗値との関係を説明するための図、 磁気抵抗効果素子を膜厚方向から切断した際の切断面を示す断面図、 本実施形態の磁気センサの回路図、 (a)は、永久磁石層を設けず、本発明の素子部に対して素子長さ方向(感度軸方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、(b)は、永久磁石層を設けず、本発明の素子部に対して素子幅方向(直交方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、 (a)は、本発明の素子部の素子幅方向(直交方向:HA方向)の側方に永久磁石層を設けて、素子幅方向(直交方向)からバイアス磁界を供給した形態に対して、素子長さ方向(感度軸方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、(b)は、本発明の素子部の素子幅方向(直交方向:HA方向)の側方に永久磁石層を設けて、素子幅方向(直交方向)からバイアス磁界を供給した形態に対して、本発明の素子部に対して素子幅方向(直交方向)から磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、 本実施例の磁気抵抗効果素子に対して、感度軸方向、及び感度軸に対する直交方向から磁場を作用させたときの抵抗変化率を測定した実験結果、 従来例の磁気抵抗効果素子に対して、感度軸方向、及び感度軸に対する直交方向から磁場を作用させたときの抵抗変化率を測定した実験結果、 従来における磁気センサの特に磁気抵抗効果素子の部分を示す部分平面図、 (a)は、永久磁石層を形成せず従来の素子部に対して、素子幅方向(感度軸方向)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、(b)は、永久磁石層を形成せず従来の素子部に対して、素子長さ方向(感度軸方向に対する直交方向)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、 (a)は、従来の素子部の素子長さ方向の両側に永久磁石層を備え付け、素子部にバイアス磁界を素子長さ方向(直交方向)に作用させた形態に対して、素子幅方向(感度軸方向)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、(b)は、従来の素子部の素子長さ方向の両側に永久磁石層を備え付け、素子部にバイアス磁界を素子長さ方向(直交方向)に作用させた形態に対して、素子長さ方向(直交方向)に向けて磁場を作用させたときの抵抗変化率曲線、
符号の説明
1 磁気センサ
2、3 磁気抵抗効果素子
4、5 固定抵抗素子
6 ブリッジ回路
7 入力端子
8 グランド端子
9 差動増幅器
10 外部出力端子
11 集積回路
12 素子部
13 接続電極部
14 出力取出し部
18 軟磁性体
19 永久磁石層
33 反強磁性層
34 固定磁性層
36 フリー磁性層
L1 素子長さ
L2 (永久磁石層の)長さ寸法
W1 素子幅
W2 (永久磁石層の)幅寸法

Claims (8)

  1. 磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサであって、
    前記磁気抵抗効果素子は、素子幅W1に比べて素子長さL1が長く形成された細長形状の素子部と、前記素子部にバイアス磁界を供給する永久磁石層とを備え、前記素子部は、磁化方向が固定される固定磁性層と、前記固定磁性層に非磁性層を介して積層された外部磁場を受けて磁化方向が変動するフリー磁性層とを有しており、前記固定磁性層の固定磁化方向は、素子長さ方向に向けられており、
    前記永久磁石層が前記素子部の素子幅方向の側方に配置されてバイアス磁界が前記素子部に素子幅方向から供給されることを特徴とする磁気センサ。
  2. 素子部に素子幅方向から外部磁場が作用した際、無磁場状態から素子幅方向の両方向への所定の磁場範囲が不感磁場範囲となるように前記バイアス磁界の大きさが調整されている請求項1記載の磁気センサ。
  3. 前記不感磁場範囲が、少なくとも素子長さ方向を感度軸方向として前記感度軸方向と平行な方向からの磁場に対して規定される検知磁場範囲以上の磁場範囲となるように前記バイアス磁界の大きさが調整されている請求項2記載の磁気センサ。
  4. 前記検知磁場範囲は、±5Oe〜±20Oeの範囲である請求項3記載の磁気センサ。
  5. 前記素子部は、複数、素子幅方向に間隔を空けて配置され、各素子部の端部間が接続されてミアンダ形状で形成されており、
    前記永久磁石層は、少なくとも素子幅方向の両側に位置する素子部の外側に配置される請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気センサ。
  6. 前記永久磁石層は、各素子部の素子幅方向の両側方に夫々、配置されている請求項5記載の磁気センサ。
  7. 前記素子部の素子長さ方向に、前記素子部と間隔を開けて、前記素子部の幅方向に延びる軟磁性体が配置される請求項5または6記載の磁気センサ。
  8. 前記永久磁性層と前記素子部が非接触である請求項1ないし7のいずれかに記載の磁気センサ。
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