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JP2009150708A - 標的物質の検出方法及び検査キット - Google Patents

標的物質の検出方法及び検査キット Download PDF

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JP2009150708A
JP2009150708A JP2007327460A JP2007327460A JP2009150708A JP 2009150708 A JP2009150708 A JP 2009150708A JP 2007327460 A JP2007327460 A JP 2007327460A JP 2007327460 A JP2007327460 A JP 2007327460A JP 2009150708 A JP2009150708 A JP 2009150708A
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Masaaki Kobayashi
正昭 小林
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Canon Inc
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Abstract

【課題】従来の局在プラズモン共鳴現象を利用したセンサーを用いた方法と比べて検出感度を向上させた標的物質の検出方法を提供すること。
【解決手段】検体中の標的物質を検出する方法であって、局在プラズモン共鳴を誘起し得る微小金属構造体を互いに隔離して基体表面に配置し且つ基体表面に微小金属構造体と隔離して第1プローブを配置した検査素子と、局在プラズモン共鳴を誘起し得る微小金属構造体と第2プローブの複合体とを用意する。第1プローブが標的物質を介して第2プローブと複合体を形成する反応により検査素子表面に固定化されると、第1プローブおよび第2プローブのそれぞれに固定される微小金属構造体が近接しプラズモン共鳴波長が大きく変化するため、標的物質を感度よく検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、標的物質の検出方法及び検出キットに関する。
ヒトをはじめとするさまざまな生物のゲノム等の塩基配列解析が精力的に進められ、その結果として、遺伝子やタンパク質など、標的物質の検出を通して、遺伝病、癌、感染症、生活習慣病等の診断、治療方針の決定、治療後の管理、予後予想等が行われるようになってきた。
これら標的物質の検出に使用されるセンサー技術として、局在プラズモン共鳴を利用したセンサーが知られている。このセンサーは、基体の表面に金属微粒子が固定された構造のデバイスを検査素子として用い、その検査素子の金属微粒子に光を照射する手段と、金属微粒子で反射または透過した光を分光して波長ごとの強度を測定する手段により構成される。
局在プラズモン共鳴は、光の波長よりも小さい金属微粒子に光が照射された場合に、金属微粒子内の自由電子が特定の波長の光の電場に共鳴して振動を始める現象である。電子が振動を始め、局在プラズモン共鳴が誘起されると、金属微粒子周辺に強い電場が生じ、その特定波長(共鳴波長)における散乱や吸収が著しく増大する。
共鳴波長は金属微粒子の周辺にある物質の屈折率に依存する。周辺にある物質の屈折率が大きいほど共鳴波長は長波長側にシフトし、反射光の散乱や吸収は増大する。したがって、標的となる物質が金属微粒子に吸着あるいは堆積し得る状態で光を照射し、その光の反射または透過光強度の測定を行えば、前記光の強度の変化が観察されたことをもって標的物質を検出することができる。
このようなセンサーを用いて、溶液中に分散する標的物質を検出する方法として、標的物質側にも金属微粒子を結合させておく方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法では、標的物質が検査素子の表面に吸着された際に、検査素子側の金属微粒子と標的物質側の金属微粒子とが近接した状態となる。局在プラズモンの共鳴波長は金属微粒子間の近接状態によっても変化するため、標的物質側にも金属微粒子が結合されていることで、共鳴波長の変化を観察しやすくなる。
特開2005−195440号公報
標的物質の濃度や分子量が低く、その検出が困難な場合は、特許文献1に記載されるように金属微粒子などをラベル剤として用いることが有効であるが、局在プラズモン共鳴センサーにこれを応用する場合、検査素子上に固定された微小金属構造体の電場強度の分布を考慮する必要がある。
一般に、光が基体面に対し垂直に入射された際に生じる局在プラズモン共鳴の場合、基体表面に配置された微小金属構造体の電場強度分布は、基体面に対し平行(XY軸方向)に強く分布する。それゆえ特許文献1に記載されるように、金属微粒子を基体面の微小金属構造体に対し垂直(Z軸方向)にラベルするのではなく、基体表面の微小金属構造体に対し平行にラベルすることで、基体上の微小金属構造体が持つ強い電場を有効に活用することができ、より高感度に標的物質の検出が可能となる。
よって、本発明の目的は、上記課題点を克服するものであり、局在プラズモン共鳴センサーの検出感度を向上させる方法と検査キットを提供することにある。
本発明の第一の検出方法は、
検体中の標的物質の有無、もしくは量を検出する方法であって、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と第1プローブとが互いに隔離されて基体表面に配置された検査素子を用意する工程と、
局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体を第2プローブに固定した標識用試薬を用意する工程と、
前記検査素子に配置された第1プローブが前記標的物質を介して前記標識用試薬が有する第2プローブと複合体を形成する反応を行う工程と、
前記複合体を形成した検査素子の光学的特性を検出する工程と、
を含むことを特徴とする標的物質の検出方法である。
本発明の第二の検出方法は、
検体中の標的物質の有無、もしくは量を検出する方法であって、
局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と第1プローブとが互いに隔離されて基体表面に配置された検査素子を用意する工程と、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体を第2プローブに固定した標識用試薬を用意する工程と、前記標的物質および前記標識用試薬が有する第2プローブが共に存在する条件下で、前記標的物質および前記第2プローブの各々が前記第1プローブと複合体を形成する反応を行う工程と、
前記検査素子の光学的特性を検出する工程と、を含み、
前記第2プローブは、前記標的物質と競合して、前記第1プローブに捕捉される物質であることを特徴とする標的物質の検出方法である。
本発明の検査キットは、
局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と、標的物質を捕捉する第1プローブとが互いに隔離されて配置された基体を備える検査素子と、
局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体と第2プローブとを備える標識用試薬と、
を有することを特徴とする標的物質の有無、もしくは量を検査する検査キットである。
本発明の方法及び検査キットを用いることによって、局在プラズモンセンサーの検出感度が不足するような低濃度や低分子の標的物質を、高感度に検出することができる。
また、局在プラズモンセンサー素子のもつ、電場強度の分布を有効に利用することができ、高感度に標的物質を検出することができる。
本発明は、検体中の標的物質の有無、もしくは量を検出する方法であって、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と第1プローブとが互いに隔離されて基体表面に配置された検査素子を用意する工程と、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体を第2プローブに固定した標識用試薬を用意する工程と、検査素子に配置された第1プローブが標的物質を介して標識用試薬が有する第2プローブと複合体を形成する反応を行う工程と、複合体を形成した検査素子の光学的特性を検出する工程と、を含むことを特徴とする標的物質の検出方法である。第1プローブが標的物質を介して第2プローブと形成する複合体は、前記第1プローブと第2プローブが空間的に前記標的物質の異なる領域を捕捉することにより形成されることが好ましい。このような構成として、標的物質が抗原であり、第1プローブが一次抗体、第2プローブが二次抗体である場合が挙げられる。この際、一次抗体、二次抗体はそれぞれ、抗原における別の領域を捕捉する。例えば、一次抗体が捕捉する抗原の領域と、二次抗体が捕捉する抗原の領域が、別の抗原決定基であれば、本発明に適用可能である。また、それぞれが捕捉する抗原の領域が同一の抗原決定基であっても、例えば、抗原が多量体を形成している場合は本発明に適用可能である。即ち、抗原決定基によるものではなく、第一の標的物質捕捉体と第二の標的物質捕捉体が、空間的に標的物質の異なる領域を捕捉すれば、本発明の効果を得ることが可能となる。
更に本発明は、検体中の標的物質の有無、もしくは量を検出する方法であって、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と第1プローブとが互いに隔離されて基体表面に配置された検査素子を用意する工程と、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体を第2プローブに固定した標識用試薬を用意する工程と、前記標的物質および前記標識用試薬が有する第2プローブが共に存在する条件下で、前記標的物質および前記第2プローブの各々が前記第1プローブと複合体を形成する反応を行う工程と、前記検査素子の光学的特性を検出する工程と、を含み、前記第2プローブは、前記標的物質と競合して、前記第1プローブに捕捉される物質であることを特徴とする標的物質の検出方法である。この態様では、第2プローブとして、標的物質を用いることができる。
検査素子が備える微小金属構造体を第1の微小金属構造体とし、標識用試薬が備える微小金属構造体を第2の微小金属構造体とする。但し、この名称は検査素子と標識用試薬のいずれに含まれるかを区別するために用いるものであって、それぞれの微小金属構造体として異なるものを用いることを意味するものではない。
本発明の特長は、上記の検査素子と標識用試薬とを用いる方法において、第2の微小金属構造体が検査素子の基体上に保持される際に、基体平面に対し平行(XY軸)方向に第1の微小金属構造体と第2の微小金属構造体とが近接することができることである。これにより、微小金属構造体近傍の誘電率により大きな変化が生じ、この誘電率の変化を局在プラズモン共鳴を利用して測定を行うことで、標的物質の有無を高感度に検出することを可能とする。
本発明に係る測定方法の一例の概略を、図を用いて説明する。なお、図に示す検査素子を用いる場合には、例えば、以下の手順に従って本発明の検出方法を実施することができるが、この手順に限定されるものではない。
図1は本発明に係る測定方法の概略を、サンドイッチアッセイを例に説明するものである。
図1(a)は本実施形態における検査素子12を示すものである。検査素子12は局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体1が互いに隔離された状態で基体4に整列またはランダムに配置されており、さらに前記微小金属構造体以外の基体の表面には、第1プローブ3が整列またはランダムに配置されている。また、基体4の表面および第1の微小金属構造体1の表面は、非特異吸着防止剤2で覆われている。(第1プローブの固定)
図1(b)は、前記第1プローブ3が標的物質6を介して第2プローブ5と複合体を形成する際の概念図を示すものである。前記第2プローブ5には、第2の微小金属構造体7が固定されている。
図1(c)は、標的物質6の有無により第1の微小金属構造体1と第2の微小金属構造体7からなる微小金属構造体間距離の変化について示すものである。検体中に標的物質6が含まれている場合、第1プローブ3と第2プローブ5が標的物質6を介して複合体を形成する。このとき、図1(c)に示すように、第2の微小金属構造体が複合体を形成することで、微小金属構造間の距離8が短くなる。一方、検体中に前記標的物質6が含まれていない場合は、前記複合体を形成しないため、微小金属構造体間の距離9は変化しない。
つまり、検査素子12側の微小金属構造体1と標的物質5側の微小金属構造体7とが近接した状態となり、更に、基体4平面に対し平行(XY軸)方向に微小金属構造体7が近接するため、微小金属構造体近傍の誘電率に大きな変化が生じ、この誘電率の変化を、局在プラズモン共鳴を利用して測定を行うことで、標的物質の有無を高感度に検出することが可能となる。
図2は本発明に係る測定方法の概略を、競合アッセイを例に説明するものである。
図2(a)は本実施形態における検査素子12を示すものである。検査素子12は局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体1が互いに隔離された状態で基体4に整列またはランダムに配置されており、さらに前記微小金属構造体以外の基体の表面には、標的物質を捕捉可能な第1プローブ3が整列またはランダムに配置されている。また、基体4の表面および第1の微小金属構造体1の表面は、非特異吸着防止剤2で覆われている。
図2(b)は、標的物質6と前記第2プローブ5が競合的に前記第1プローブ3と複合体を形成する反応の概念図を示すものである。前記第2プローブには、第2の微小金属構造体7が固定されている。 図2(c)は、標的物質6の有無により形成される複合体の概念図を示すものである。検体中に標的物質6が含まれている場合、標的物質6と前記第1プローブ3が複合体を形成する(11)。一方、検体中に前記標的物質6が含まれていない場合は、前記第2プローブ5が前記第1プローブと複合体を形成する(10)。
つまり本発明は、サンドイッチアッセイや競合アッセイなど、種々の反応により、検査素子12側の微小金属構造体1と標的物質5側の微小金属構造体7とが近接した状態となり、更に、基体4平面に対し平行(XY軸)方向に微小金属構造体7が近接するため、微小金属構造体近傍の誘電率に大きな変化が生じる。よって、この誘電率の変化を、局在プラズモン共鳴を利用して測定を行うことで、標的物質の有無を高感度に検出することが可能となる。
また、図1および図2では、本発明に係る測定方法をサンドイッチアッセイおよび競合アッセイを例に示しているが、この二つの測定方法に限定されるものではなく、その他にもハイブリダイゼーション反応、ライゲーション反応、光架橋反応など、種々の反応を利用可能である。
次に本発明の検査素子、キットについて詳細に説明する。
<第1プローブ・第2プローブ・検体の種類>
本発明において、プローブとは、標的物質の検出を行うために利用する試薬であり、標的物質を直接捕捉する物質(以下、標的物質捕捉体)であってもよいし、標的物質と競合して標的物質捕捉体により捕捉される物質(捕捉体結合性物質ともいう)であってもよい。競合するとは、標的物質および捕捉体結合性物質が共に存在する条件では、一つの標的物質捕捉体においては、いずれかの物質とのみ結合する場合をいう。標的物質捕捉体は、好ましくは、標的物質に特異的に結合する物質であることが好ましい。
検査素子が備えるプローブを第1プローブとし、標識用試薬が備えるプローブを第2プローブとする。第1プローブと第2プローブは、異なる物質であってもよいし、同じ物質であってもよい。第1プローブとしては、標的物質捕捉体が好ましい。第2プローブとしては、サンドイッチアッセイでは標的物質捕捉体が好ましく、競合アッセイでは捕捉体結合性物質が好ましい。
第1および第2プローブとしては、核酸、たんぱく質、ペプチド、アミノ酸、糖、細胞、抗体、抗原、酵素、受容体、環境ホルモンなどが挙げられる。また核酸であれば、PNA、DNAおよびRNAのいずれも利用でき、更に一本鎖および二本鎖のいずれの核酸も利用できる。
また、本発明の検出方法を適用することのできる検体は、標的物質を含む可能性がある限り、特に限定されるものではなく、例えば、生物学的試料あるいは、環境由来の試料を挙げることができる。生物学的試料としては、例えば、動物の体液(例えば、血液、血清、血漿、ずい液、汗、唾液、尿など)もしくは、毛髪、排泄物、臓器、組織、または動植物それ自体もしくは、それらの乾燥体などを挙げることができる。環境由来の試料としては、例えば、河川水、湖沼水、もしくは海水、土壌などを挙げることができる。
<微小金属構造体>
微小金属構造体の形状は、局在プラズモン共鳴を利用した測定を行うことができるものであれば何でも良く、例えば、球形、ロッド型、針状、中空素子、異なる金属の層状構造、誘電体との層状構造、チューブ型等の形状とすることができる。また、局在プラズモン共鳴測定を行うことができるのであれば、例えば、凹凸、突起を有していてもよい。
また、前記微小金属構造体を構成する材料は、局在プラズモン共鳴が生じうる金属元素であればよく、限定されるものではないが、その中でも金、銀、銅、白金、アルミニウムもしくはそれらの合金などが好ましい。
本発明では、検査素子が備える微小金属構造体を第1の微小金属構造体とし、標識用試薬が備える微小金属構造体を第2の微小金属構造体とする。
本発明に係る第1および第2微小金属構造体の大きさは、局在プラズモン共鳴を誘起し得る大きさであればどのようなものでも利用できるが、5nm〜1450nmの範囲内にあることが好ましい。
<検査素子>
本発明で用いる、第1の微小金属構造体が互いに隔離されて基体表面に配置された検査素子とは、局在プラズモン共鳴を誘起し得る光学デバイスを意味している。図4に本実施形態に用いる検査素子12の概念図を示す。本実施形態の検査素子12は、標的物質および第2プローブと複合体を形成し得る第1プローブ3と、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体1と、基体4で構成されている。
基体4の形状と材質は、局在プラズモン共鳴測定を行うことが可能であれば特に制限されるものではない。例えば、平面構造体、多孔質構造体、微粒子集合体、柱状構造体、中空カラム構造体、凸状構造体、凹状構造体、突起状構造体、繊維状構造体などから選ばれる形状であってもよい。また、基体を構成する材質としては、例えばガラスやプラスチックなどがあげられる。
本発明に係る微小金属構造体は基体上で金属構造体同士が互いに隔離されて配置されることが好ましいが、さらに好ましくは5nm〜2000nmの間隔で隔離されることが好ましい。
また、第1の微小金属構造体を作製する際には、微細加工技術等を利用することができる。例えば、前記基体上に金属薄膜を真空蒸着法やスパッタ法などで成膜し、その上に電子線レジストをスピンコートにより成膜する。その後、電子線描画装置で露光し、現像、エッチング等を行うことで、基体上に第1の微小金属構造体を形成することができる。また、金属薄膜から微小金属構造体を形成する際は、前記電子線描画装置の他、集束イオンビーム加工装置、X線露光装置あるいは紫外線露光装置など、種々の微細加工技術等を利用できる。
第1プローブの基体表面への固定および第2プローブの第2微小金属構造体への固定は、既知のオリゴヌクレオチド、抗原、抗体、たんぱく質の固定化方法等を利用することができる。例えば第1プローブを基体に固定化する場合、予め基体表面をシラン剤等でアミノ化、カルボキシル化、チオール化させておくことで、種々の第1プローブを吸着法、カップリング反応等により固定することができる。
基体に第1プローブを固定する場合には、基体に設けられる微小金属構造体に第1プローブが配置されないようにすることが必要である。よって、微小金属構造体を配置する前に第1プローブを固定する場合は、微小金属構造体を配置する位置に第1プローブが結合しないようにしておくことが好ましい。また、第1プローブを基板に固定する前に微小金属構造体が設けられている場合は、微小金属構造体に第1プローブが結合せず、基体表面のみに結合するように処理を行なうことが好ましい。
また、第2プローブを微小金属構造体に固定化する場合、硫黄原子を持つ有機物が金などの金属表面に硫黄原子を介して共有結合することを利用する方法が挙げられる。この場合、予め第2プローブにチオール基を導入しておき、微小金属構造体と混合することで、第2プローブを固定することができる。さらに、予めストレプトアビジンを微小金属構造体や基体に吸着させ、ビオチン修飾プローブをストレプトアビジンに選択的に結合させて固定化する方法等も用いることができる。
前記固定化溶液の滴下には、所定の微小金属構造体にのみ試薬を滴下することが可能な位置制御機能を有するノズルを持った装置(例えば、DNAアレイヤー、インクジェット装置など)を用いてもよい。
<標識用試薬>
標識用試薬は、第2プローブと第2の微小金属構造体とを有する。第2プローブは第2の微小金属構造体に固定されていることが好ましい。
第2プローブとして捕捉体結合性物質を備える標識用試薬を用いる場合、標識用試薬を検体液に混合して検査素子と接触させることにより、捕捉体結合性物質は標的物質と競合して検査素子のプローブに結合するため、検体中の標的物質の量が多くなるほど、検査素子に保持される第2の微小金属構造体の数は少なくなる。また、捕捉体結合性物質は標的物質と同一であってもよい。
一方、標識用試薬として、標的物質と結合可能なプローブ(標的物質捕捉体)と第2の微小金属構造体との複合体を用いる場合について説明する。この構成の標識用試薬を用いて第1プローブが標的物質を介して第2プローブと複合体を形成する反応を行うことにより、検査素子上に第2の微小金属構造体が保持される。そのため、検体中の標的物質の量が多くなるほど、検査素子に保持される第2の微小金属構造体の数は多くなる。前記複合体を形成させるための反応の工程として、例えば、次の3つの方法を挙げることができる。第1の方法では、検体液と検査素子とを接触させることにより、検査素子上の第1プローブと標的物質とを結合させる工程と、標的物質を保持する検査素子と標識用試薬とを接触させることにより、検査素子上の第1プローブに結合した標的物質に第2プローブを結合させる工程とを有する。第2の方法では、検体液と標識用試薬とを混合して検査素子と接触させることにより、第1プローブが標的物質を介して第2プローブと複合体を形成する工程を有する。第3の方法では、検体液と標識用試薬とを混合することにより、標識用試薬の第2プローブを介して第2の微小金属構造体と標的物質との複合体を形成させる工程と、第2の微小金属構造体と標的物質との複合体を分離する工程と、第2の微小金属構造体と標的物質との複合体と検体素子とを接触させることにより、第1プローブが標的物質を介して第2プローブと複合体を形成する工程を有する。
以上のように、いずれの標識用試薬の構成であっても、本発明に用いる検査素子が備えるプローブが第1の微小金属構造体を除く基体表面に固定されていることより、第2の微小金属構造体は、基体平面に対し平行(XY軸)方向に第1の微小金属構造体と近接することになる。よって、上記のいずれの標識用試薬を用いても、微小金属構造体近傍の誘電率変化をより大きく変化させるという本発明の効果を有する。その結果、この誘電率の変化を局在プラズモン共鳴を利用して測定を行うことで、標的物質の有無を高感度に検出することを可能とする。
<検査キット>
次に本発明および本実施形態の検査キットについて説明する。
本発明の検査キットは、
(1)標識用試薬
(2)検査素子
を少なくとも備えていることを特徴とする。
本発明の検査キットに備わる検査素子とは、本発明の検出方法において開示した検査素子と同じものである。ここで標識用試薬とは、少なくとも第2プローブと第2の微小金属構造体を1つ以上備えているものである。また前記試薬は、乾燥状態、溶液状態でもよく、反応促進試薬などが添加されていても構わない。
検査キットの一つの態様として、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と、標的物質を捕捉する第1プローブとが互いに隔離されて配置された基体を備える検査素子と、局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体と第2プローブとを備える標識用試薬とを有する構成とすることができる。この場合に設けられる第1および第2プローブの組合せとして、第1プローブおよび第2プローブが空間的に標的物質の異なる領域を捕捉するものを用いてもよいし、あるいは、第2プローブが、標的物質と競合して、第1プローブに捕捉される物質を用いることができる。
本発明の検査キットは、第1の微小金属構造体1と第2微小金属構造体7とが、標的物質6との反応により近接した状態となり、更に、基体4平面に対し平行(XY軸)方向に微小金属構造体7が近接するため、微小金属構造体近傍の誘電率に大きな変化が生じ、この誘電率の変化を、局在プラズモン共鳴を利用して測定を行うことで、標的物質の有無を高感度に検出する検査キットである。
以下、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
本実施例は、基体として96穴プレートを用い、第1の微小金属構造体として金微粒子を基体上に固定化し、さらに基体表面に第1プローブを固定化して検査素子を作製後、この検査素子を用いて標的物質を反応させ、最後に第2プローブでラベルし、局在共鳴プラズモン測定により標的物質の有無、もしくは量を検出するサンドイッチアッセイの例である。
<検査素子の作製>
96穴アミノ化プレート(住友ベークライト製)に、平均粒径100nmの金微粒子の溶液(田中貴金属社製)を純水で30%に希釈した溶液を導入し、室温で24時間浸漬させ、純水で洗浄した後、チッソガスで乾燥することで第1の微小金属構造体を表面に有する基体を作製する。その後、前記プレートの各ウェルに5mg/mlのPEG−SH試薬(平均分子量5000、日本油脂製)を100μlずつ添加し、30℃で2時間反応させ、第1の微小金属構造体表面特異的に非特異吸着防止膜を形成させる。
次に前記プレートの各ウェルに10μg/mlのAnti−Rabbit IgG F(c)(ROCKLAND 社製)を100μlずつ添加し、4℃で一晩反応させ、基体表面に固定化し、この抗体を第1プローブとする。この第1プローブは、微小金属構造体には配置されず、基体表面のみに配置されている。
その後、前記プレートの各ウェルに1% カゼイン(テクノケミカル製)を100μlずつ添加し、30℃で2時間反応させ、基体表面に非特異吸着防止膜を形成させる。
<標識用試薬の調製>
平均粒径100nmの金微粒子の溶液(田中貴金属社製)を18ml分取し、100mg/mlのBSA溶液を2ml加えた後、30℃で2時間反応させ、前記金微粒子にBSAを吸着させる。
次に、前記金属微粒子溶液を4000gで30分間、遠心分離し、溶液を2mM Borax 溶液20mlと置換する。
その後、再度4000gで30分間、遠心分離を行い、溶液をリン酸緩衝液10mlと置換し、このBSA吸着金微粒子を標識用試薬溶液とする。 <検出反応>
標的物質としてAnti−BSA(ROCKLAND 社製)を用い、Anti−BSAの希釈溶液(1×10-3〜10-13g/ml)を調整し、検査素子(前記96穴プレート)の各ウェルに100μlずつ添加する。その後、37℃で2時間反応させ、第1プローブと反応させる。
次に、前記標識用試薬溶液を各ウェルに100μlずつ添加し、37℃で2時間反応させ、第1プローブおよび標的物質と複合体を形成させる。
<第2の微小金属構造体を使用しない局在プラズモン共鳴センサー(従来法)>
従来法の検査素子は下記の手順により作製する。
まず、96穴アミノ化プレート(住友ベークライト製)に、平均粒径100nmの金微粒子の溶液(田中貴金属社製)を純水で30%に希釈した溶液を導入し、室温で24時間浸漬させ、純水で洗浄した後、チッソガスで乾燥することで第1の微小金属構造体を表面に有する基体を作製する。
次に前記プレートの各ウェルに10μg/mlのAnti−Rabbit IgG F(c)(ROCKLAND 社製)を100μlずつ添加し、4℃で一晩反応させ、基体表面に固定化し、この抗体を第1プローブとする。この第1プローブは、基体表面および微小金属構造体上に配置されている。
その後、前記プレートの各ウェルに1% カゼイン(テクノケミカル製)を100μlずつ添加し、30℃で2時間反応させ、基体表面に非特異吸着防止膜を形成させる。
標的物質としてAnti−BSA(ROCKLAND 社製)を用い、Anti−BSAの希釈溶液(1×10-3〜10-13g/ml)を調整し、検査素子(前記96穴プレート)の各ウェルに100μlずつ添加する。その後、37℃で2時間反応させ、基体表面および微小金属構造体上に配置されている第1プローブと反応させる。
<光学的特性の検出>
次に、検出装置の例を説明する。尚、本実施例は検査素子を透過した光により検出を行う例である。
図3(a)は本実施例による検出方法を模式的に示した図である。また、図示しない検出装置は、検査チップの保持機構、光源、受光素子を備える。
検出時の光源13の位置は、図3(a)に模式的に示すように、検査チップに測定光14を照射しえる位置にあり、受光素子15の位置は検査素子12を透過した測定光14の特性を検出しうる位置にある。尚、この他に、図示しない分光検出器が受光素子に備えられていても構わない。さらには、図示しないが、検出した特性変化を演算する演算装置、検出結果を表示する表示手段等が備えられていることが好ましい。
次に、Anti−BSAを検出する例を説明する。
まず、前記検査素子を用いて前記検出反応を行い、前述したように検査素子、光源、受光素子を配置し、第1および第2の微小金属構造体からなるスペクトルを検出する。
前記検出反応によるスペクトルの変化は、局在表面プラズモン共鳴状態の変化に由来するものであり、前記検査素子上に第2の微小金属構造体が間接的に結合したことを意味する。よって、スペクトル変化を検出することで、検体中のAnti−BSAの有無および量を検知することが可能となる。
図5に実施例1で得られるAnti−BSAの検量線17を示す。比較として、第2の微小金属構造体を使用しない局在プラズモン共鳴センサー(従来法)により得られるAnti−BSAの検量線18を示す。従来法と比べ、本発明は検出感度が向上していることが分かる。
尚、ここではスペクトルの変化と記載したが、このスペクトル変化は、最大値をもつ波長でのスペクトルピークの変化でもよいし、スペクトルピーク波形の半値幅等ピーク形状の変化をもちいてもよい。さらには、一つあるいは、複数の波長点での光強度をもちいても構わない。
(実施例2)
本実施例は、基体として石英基板を用い、第1の微小金属構造体として金ドットパターンを基体上に形成し、さらに基体表面に標的物質を捕捉するプローブを固定化して検査素子を作製する。この検査素子とプローブ結合性物質を用いて標的物質との競合反応を行い、局在プラズモン共鳴測定により、標的物質の有無、もしくは量を検出する競合アッセイの例である。
<検査素子の作製>
石英ウェハー(72×26×0.5mm、シンエツ製)に、微細加工技術を用いて金ドットパターン(ドットの大きさ:平均長軸長さ36.6 nm、平均短軸長さ7.2nm、平均アスペクト比5.0、平均ドット間隔500nm)を形成させ、この金ドットを第1の微小金属構造体とする。
次にアミノ基を有するシランカップリング剤を用いて基体表面をアミノ化する。さらに、前記基体に5mg/mlのPEG−SH試薬(分子量5000、日本油脂製)を100μlずつ添加し、30℃で2時間反応させ、第1の微小金属構造体表面に非特異吸着防止膜を形成させる。
次に前記基体に10μg/mlのAnti−Rabbit IgG F(c)(ROCKLAND 社製)を100μlずつ添加し、4℃で一晩反応させ、基体表面に固定化し、この抗体を標的物質を捕捉する第1プローブとする。この第1プローブは、微小金属構造体表面には固定されず、基体表面のみに配置されている。
その後、前記基体の各ウェルに1% カゼイン(テクノケミカル製)を100μlずつ添加し、30℃で2時間反応させ、基体表面の非特異吸着防止膜を形成させる。
<標識用試薬の調製>
金ナノロッド溶液(ロッド形状:平均長軸長さ36.6 nm、平均短軸長さ7.2nm、平均アスペクト比5.0、三菱マテリアル製)を18ml分取し、第2プローブとして、100μg/mlのAnti−BSA溶液(ROCKLAND 社製)を2ml加えた後、30℃で2時間、反応させる。次に、前記混合液を4000Gで30分間、遠心分離し、溶液を2mM−Borax 20mlと置換する。その後、再度4000gで30分間、遠心分離を行い、溶液をリン酸緩衝液10mlと置換し、このAnti−BSA固定化金ナノロッドを標識用試薬とする。本実施例では、第2プローブとして、標的物質と同一の物質を用いる。
<検出反応>
標的物質であるAnti−BSA(ROCKLAND 社製)の希釈溶液(1×10-3〜10-13g/ml)を調整する。次に、前記検査素子の各ウェルに、前記Anti−BSAの希釈溶液を50μlずつ添加し、その後、前記検査素子の各ウェルに、前記標識用試薬溶液を50μlずつ添加する。37℃で2時間、標識用試薬が備える第2プローブと標的物質とで競合反応を行う。
<光学的特性の検出>
次に、検出装置の例を説明する。尚、本実施例は検査素子を反射した光により検出を行う例である。
図3(b)は本実施例による検出方法を模式的に示した図である。また、図示しない検出装置は、検査チップの保持機構、光源、受光素子を備える。
検出時の光源13の位置は、図3(b)に模式的に示すように、検査チップに測定光16を照射しえる位置にあり、受光素子15の位置は検査素子12を反射した測定光16の特性を検出しうる位置にある。尚、この他に、図示しない分光検出器が受光素子に備えられていても構わない。さらには、図示しないが、検出した特性変化を演算する演算装置、検出結果を表示する表示手段等が備えられていることが好ましい。
次に、Anti−BSAを検出する例を説明する。
まず、前記検査素子を用いて前記検出反応を行い、前述のように検査素子、光源、受光素子を配置し、第1および第2の微小金属構造体のスペクトルを検出する。
前記検出反応によるスペクトルの変化は、局在表面プラズモン共鳴状態の変化に由来するものであり、前記検査素子上に第2の微小金属構造体が間接的に結合したことを意味する。よって、スペクトル変化を検出することで、検体中のAnti−BSAの有無および量を検知することが可能となる。
本実施例でも、従来法と比較し、Anti−BSAを高感度に検出することができる。
尚、ここではスペクトルの変化と記載したが、このスペクトル変化は、最大値をもつ波長でのスペクトルピークの変化でもよいし、スペクトルピーク波形の半値幅等ピーク形状の変化をもちいてもよい。さらには、一つあるいは、複数の波長点での光強度をもちいても構わない。
本発明の一実施形態にかかる検査方法(サンドイッチアッセイ)の概念図である。 本発明の一実施形態にかかる検査方法(競合アッセイ)の概念図である。 本発明にかかる検査チップにおける局在プラズモン共鳴を利用した検出原理の概念図である。(a)透過光タイプ(b)反射光タイプ 本発明にかかる検査素子の概念図である。 本発明にかかる検査素子を用いたAnti−BSAの検査例である。
符号の説明
1. 第1の微小金属構造体
2. 非特異吸着防止剤
3. 第1プローブ
4. 基体
5. 第2プローブ
6. 標的物質
7. 第2の微小金属構造体
8. 標的物質が結合した場合の微小金属構造体間距離
9. 標的物質が結合していない場合の微小金属構造体間距離
10. 第2の微小金属構造体7が修飾された第2プローブと第1プローブの複合体
11. 標的物質と第1プローブの複合体
12. 検査素子
13. 光源
14. 測定光(検査素子透過後)
15. 受光素子
16. 測定光(検査素子反射後)
17. 本発明によるAnti−BSA検量線
18. 従来法(非標識LSPR測定)によるAnti−BSA検量線

Claims (7)

  1. 検体中の標的物質の有無、もしくは量を検出する方法であって、
    局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と第1プローブとが互いに隔離されて基体表面に配置された検査素子を用意する工程と、
    局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体を第2プローブに固定した標識用試薬を用意する工程と、
    前記検査素子に配置された第1プローブが前記標的物質を介して前記標識用試薬が有する第2プローブと複合体を形成する反応を行う工程と、
    前記複合体を形成した検査素子の光学的特性を検出する工程と、
    を含むことを特徴とする標的物質の検出方法。
  2. 前記複合体は、前記第1プローブと第2プローブが空間的に前記標的物質の異なる領域を捕捉することにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の検出方法。
  3. 検体中の標的物質の有無、もしくは量を検出する方法であって、
    局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と第1プローブとが互いに隔離されて基体表面に配置された検査素子を用意する工程と、
    局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体を第2プローブに固定した標識用試薬を用意する工程と、
    前記標的物質および前記標識用試薬が有する第2プローブが共に存在する条件下で、前記標的物質および前記第2プローブの各々が前記第1プローブと複合体を形成する反応を行う工程と、
    前記検査素子の光学的特性を検出する工程と、を含み、
    前記第2プローブは、前記標的物質と競合して、前記第1プローブに捕捉される物質であることを特徴とする標的物質の検出方法。
  4. 前記第2プローブとして、前記標的物質を用いる請求項3に記載の検出方法。
  5. 局在プラズモン共鳴を誘起し得る第1の微小金属構造体と、標的物質を捕捉する第1プローブとが互いに隔離されて配置された基体を備える検査素子と、
    局在プラズモン共鳴を誘起し得る第2の微小金属構造体と第2プローブとを備える標識用試薬と、
    を有することを特徴とする標的物質の有無、もしくは量を検査する検査キット。
  6. 前記第1プローブおよび第2プローブは、空間的に前記標的物質の異なる領域を捕捉するものである請求項5に記載の検査キット。
  7. 前記第2プローブは、前記標的物質と競合して、前記第1プローブに捕捉される物質である請求項5に記載の検査キット。
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