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JP2009123690A - 塗布層形成後或いは対電極層形成後に乾燥剤フィルムを貼合して巻き取る有機エレクトロニクス素子とその製造方法 - Google Patents

塗布層形成後或いは対電極層形成後に乾燥剤フィルムを貼合して巻き取る有機エレクトロニクス素子とその製造方法 Download PDF

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JP2009123690A
JP2009123690A JP2008270669A JP2008270669A JP2009123690A JP 2009123690 A JP2009123690 A JP 2009123690A JP 2008270669 A JP2008270669 A JP 2008270669A JP 2008270669 A JP2008270669 A JP 2008270669A JP 2009123690 A JP2009123690 A JP 2009123690A
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organic
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JP2008270669A
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English (en)
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Akira Kawakami
晃 川上
Hiroaki Yamagishi
弘明 山岸
Keiri Konishi
敬吏 小西
Hiroto Nakajo
浩人 中條
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Konica Minolta Inc
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Abstract

【課題】本発明は可撓性の支持体上に形成された、量産を考慮したとき、生産性が高く、かつ耐久性がよい有機エレクトロニクス素子、及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成された有機材料層を少なくとも1層有する、有機エレクトロニクス素子において、前記有機材料層を形成したのち、乾燥剤含有層を有する対電極層を形成したフィルムが貼合されてなることを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
【選択図】なし

Description

本発明は可撓性の支持体上に形成された耐久性と生産性の高い有機エレクトロニクス素子及びその製造方法に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機光電変換素子、電子写真用有機感光体、有機トランジスタ、をはじめとした、様々な有機エレクトロニクス素子の開発が検討されている。
有機エレクトロニクス素子は、有機物を用いて電気的な動作を行う素子であり、省エネルギー、低価格、柔軟性といった特徴を発揮できると期待され、従来のシリコンを主体とした無機半導体に替わる技術として注目されている。
これらの有機エレクトロニクス素子は、有機物の非常に薄い膜を、電極を介して電流を流すことで、発光したり、発電したり、帯電したり、電流や電圧を制御したりする素子である。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子は、有機化合物の薄膜からなる発光層を電極で挟持した構成で、電極間に電流を供給すると発光する素子である。従って、薄膜の有機EL素子を光源として利用すると、小型化、軽量化が容易であるうえ、蛍光灯に比べ発光の応答速度が速く、点灯直後の光量も比較的安定した照明装置となる。
ここで、有機EL素子を液晶表示装置の光源や各種ディスプレイ用の照明装置として利用する場合、発光色は白色が好ましい。しかしながら有機EL素子は、水分・酸素などに代表される、発光層中で励起子を形成し発光に至るまでの電気化学的なプロセスを妨害する物質に対して非常に敏感である。これらの物質が不純物として存在したり、外界から拡散してくると、発光の効率や駆動寿命が著しく短くなり実用的な照明や表示のための性能を得ることができなくなる。
また、水・酸素などは電極表面や内部の電気的、化学的な特性を変化させ、電子や正孔の移動を妨害する場合もあり、その結果、実用的な特性を大きく劣化させる。従って、有機EL素子は、特許文献1に開示されるように、乾燥剤を封入して、ガラスや金属缶で密閉した構造の中に収めたり、特許文献2に示されるように、水分や酸素などのガス成分に対して、バリア性能を有する層を基材や封止材料に形成して、性能を確保したりすることが検討されている。
有機光電変換素子は、有機化合物の薄膜からなる発電層を電極で挟持した構成で、光を照射すると発電する素子である。従って、薄膜の有機光電変換素子を太陽電池として利用すると、小型化、軽量化が容易であるうえ、既存の無機半導体系の太陽電池に比べ、低照度環境や恒温環境下でも比較的安定した出力を得られる太陽電池となる。
有機光電変換素子でも有機EL素子と同様に、水分・酸素などの影響で発電層中にキャリアトラップを形成し、電荷分離によって発生したキャリアの集電を阻害してしまう。結果として発電効率の低下をまねくだけでなく、素子寿命低下にも影響を及ぼすようになる。従って、有機光電変換素子においても同様に、特許文献3で開示されるように、水分や酸素などのガス成分に対してバリア性能を有する封止材料を用いて性能を確保したりすることが検討されている。
ところが、従来の開示されている技術では、少量のサンプルを多くの作業時間を費やして作製しており、これを経済的に見合うべく安価で大量に製造することはとても困難である。その為、有機EL素子の材料を、真空での成膜から、大気圧下で塗液状態から塗布成膜する方式や、インクジェット方式などのパターニングも可能な、常圧近傍での加工方法が模索されている。これらは、製造工程全体を真空排気する場合に比べて、コストの面からは有利であるが、逆に大気中或いは不活性雰囲気のガスに含まれる水分や酸素などの影響を抑えることが難しくなる。例として、有機EL素子を量産する製造工程を構成する全ての工程において、高純度の窒素ガス、例えば水分含有率が露点表示で−85℃程度に維持することは非常に困難であり、製造工程においては、ガス気密性の維持、脱水の為のガス吸着分離装置、供給される高純度の不活性ガスなど、色々な点から設備費用、原材料費用に反映するため、実質的には不可能である。
特開2007−184397号公報 特開2007−83644号公報 特開2004−165512号公報
本発明は可撓性の支持体上に形成された、量産を考慮したとき、生産性が高く、かつ耐久性がよい有機エレクトロニクス素子、及びその製造方法を提供することにある。
1.可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成された有機材料層を少なくとも1層有する、有機エレクトロニクス素子において、前記有機材料層を形成したのち、乾燥剤含有層を有する対電極層を形成したフィルムが貼合されてなることを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
2.可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成された有機材料層を少なくとも1層有する、有機エレクトロニクス素子において、前記有機材料層の形成ののち、対電極層が形成され、更に乾燥剤含有層を有するフィルムが貼合されてなることを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
3.可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成した有機材料層を少なくとも1層有する有機エレクトロニクス素子の製造方法において、
塗布により前記有機材料層を形成したのち、
乾燥剤含有層を有する対電極層を形成したフィルムを貼合し、更に、加熱エージングすることを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
4.可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成した有機材料層を少なくとも1層有する有機エレクトロニクス素子の製造方法において、
塗布により前記有機材料層を形成したのち、
対電極層を形成し、乾燥剤含有層を有するフィルムを貼合した後、更に加熱エージングすることを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
5.乾燥剤含有層を有するフィルムの表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で20nm以下であることを特徴とする前記1または2に記載の有機エレクトロニクス素子。
6.可撓性支持体のガスバリア性が、JIS K7129−1992で規定される水蒸気透過度で、10−5g/(m・24h)以下であることを特徴とする前記1、2または5に記載の有機エレクトロニクス素子。
7.前記3または4に記載の有機エレクトロニクス素子の製造方法であって、有機材料層の、塗布工程及び乾燥工程が、不活性気体雰囲気であり、該不活性気体雰囲気中の水分濃度が1ppm以上200ppm以下、酸素濃度が30ppm以下であることを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
8.前記1、2、5または6に記載の有機エレクトロニクス素子が、有機エレクトロルミネッセンス素子であって、有機材料層の少なくとも1層がりん光発光性材料を含むことを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
9.前記1、2、5または6に記載の有機エレクトロニクス素子が、有機光電変換素子であって、有機材料層の少なくとも1層がp型半導体材料と、n型半導体材料を含み、光電流を発生することを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
本発明により有機エレクトロニクス素子の生産性が向上すると共に素子の駆動寿命も向上する。
以下本発明を実施するための最良の形態について説明するが本発明はこれにより限定されるものではない。
本発明は、有機エレクトロニクス素子のための実用的な生産ラインにおいて、有機エレクトロニクス素子を製造するときに、脱水・脱酸素レベルの向上を図って、長寿命化するよう設計された有機エレクトロニクス素子及びその製造法に関する。
有機エレクトロニクス素子は水や酸素等のガスにより劣化し易いため、少量のサンプルにおいては多くの作業時間を費やして作製している。即ち、これを経済的に見合うべく安価で大量に製造するとき、有機エレクトロニクス素子を量産する製造工程を構成する全ての工程において、高純度の窒素ガス、例えば水分含有率が露点表示で−85℃程度に維持することは非常に困難である。製造工程においては、ガス気密性の維持、脱水の為のガス吸着分離装置、供給される不活性ガスなど、色々な点から設備費用、原材料費用に反映するため、実質的に上記のレベルを維持するのは不可能である。
本発明は、工場レベルの生産において維持できる範囲、例えば、不活性気体(例えば窒素)雰囲気中の水分濃度が1ppm以上200ppm以下、酸素濃度が30ppm以下程度の雰囲気下において、有機エレクトロニクス素子の内部雰囲気として実用上充分な、脱ガスレベルに有機エレクトロニクス素子を貼合・封止できる、有機エレクトロニクス素子の製造方法、及びこれにより得られる有機エレクトロニクス素子に関するものである。
本発明は、可撓性の支持体上に電極層及び塗布により形成された有機材料層を少なくとも1層有する、有機エレクトロニクス素子において、前記有機材料層を形成したのち、乾燥剤含有層を有する対電極層を形成したフィルムが貼合されてなることを特徴とする有機エレクトロニクス素子、であり、また、可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成された有機材料層を少なくとも1層有する、有機エレクトロニクス素子において、前記有機材料層の形成ののち、対電極層が形成され、更に乾燥剤含有層を有するフィルムが貼合されてなることを特徴とする有機エレクトロニクス素子、である。
従って、1つの態様は、一方の基材上に、ガスバリア層、電極層、及び塗布により有機材料層を形成した陽極フィルム(基材A)に、別途、対電極層を設けた、乾燥剤含有層を有する樹脂フィルムを、封止フィルム(基材B)として貼合、接着して、有機エレクトロニクス素子を封止するものである。
もう一つの態様としては、基材上に、ガスバリア層、電極層、及び塗布により有機材料層を形成し、更に対電極層を形成した陽極フィルム(基材A)に、乾燥剤含有層を有する樹脂フィルムを、封止フィルム(基材B)として貼合、接着して、有機エレクトロニクス素子を封止するものでありる。
なお、有機材料層は、基材A、基材B上に、貼合後には、有機材料層が共に有機エレクトロニクス素子各機能層を構成する様に、それぞれ分けて形成されてもよい。
また、基材B(封止フィルム)には、乾燥剤含有層を有する樹脂フィルムの、対電極層とは反対の面側にはガスバリア層が形成されていることが好ましい。
図4(a)に本発明の貼合により製造された有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子ともいう)の構成を断面図にて示した。可撓性の支持体1上にガスバリア層2、電極層3及び塗布により形成された有機材料層4を形成した基材と、対電極層5、その上に有機材料層4’を形成した乾燥剤含有層を有するフィルム(乾燥剤含有フィルム)6からなる基材が貼合・接着されて有機EL素子を構成している。尚、8は封止材(接着剤)である。また、乾燥剤含有フィルムの最上層にはここではガスバリア層2’が形成されている。
図1に本発明の有機EL素子の製造のプロセスを示す。
基材A(陽極フィルム)の製造について説明する。
ガスバリア層形成工程は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の可撓性支持体にガスバリア層を形成する工程である。
ガスバリア層としては、酸化珪素等の、例えば無機蒸着膜であり、水蒸気透過係数が1×10−14g・cm/(cm・sec・Pa)以下の層である。またスパッタ等、又プラズマCVD法等によっても形成される。好ましくは20nm〜50μm程度の厚みをもつ防湿層である。これらのガスバリア層を有する樹脂支持体を用いることで樹脂の水蒸気透過度等のガス透過性を低下させる。
ガスバリア層が形成された後、次いで、ITOパターニング工程において、ガスバリア層上に、陽極としてITOがパターニングされる。例えば、110nmの厚みで、ITOターゲットを用いてスパッタによりITO膜がパターニング形成される。陽極フィルム側から光を取り出すため透明導電膜を用いる。ITOでなくともよい。
次に、ITO膜がパターニングされた樹脂フィルムは、有機材料層塗布工程において、有機EL素子を構成する各機能層となる有機材料層がITO上に積層形成される。有機EL素子の構成としては後述するように種々の構成があるが、ここでは、陽極(ITO)と陰極間が、陽極(ITO)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、により構成される有機EL素子を例として説明する。
有機材料層塗布工程には、コーター(ダイコーター、インクジェット塗布装置等特に限定されない)、また乾燥機等が配置され(図では省略されている)、有機材料層塗布工程は、少なくとも不活性気体(例えば窒素)雰囲気にあり、水分濃度が1ppm以上200ppm以下、酸素濃度が30ppm以下程度に維持されている工程である。有機EL素子の内部としては更に水分濃度、又酸素濃度が低く維持されることが好ましいが、経済的に見合うコストで大量に製造するという観点からはこの工程はこの雰囲気に維持するのが理に適っているといえる。
有機材料層塗布工程においては、ITOからなる陽極上に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層が順次塗布、又乾燥されて積層される。塗布により形成するため、積層塗布により下層(乾燥した有機層)が溶解しないよう適宜、有機材料層を、重合、架橋等を行った上積層することが好ましい。
発光層乾燥後、陽極フィルム(基材A)を得る。
次いで、封止フィルム(基材B)について説明する。
封止フィルムは乾燥剤含有層を有する樹脂フィルム(乾燥剤含有フィルム)であり、限定はされないが、例えば、特開2005−38661号に記載がある乾燥剤微粒子を練り込んだ層を有する樹脂フィルムが好ましい。
図2に乾燥剤含有フィルムの構成を断面図にて模式的に示す。
図2は、例えば、ポリエチレンナフタレート層(40μm)/酸化バリウム含有ポリエチレンナフタレート層(酸化バリウム5質量%含有)(30μm)/ポリエチレンナフタレート層(20μm)からなる積層フィルムである。
この封止フィルムの、基材Aと対向する面と反対側の面上にガスバリア層を形成することが好ましい。ガスバリア層は必須ではないが、外部からの水分やガスの浸透を防止することで、本発明の効果を向上させる。封止フィルム上にガスバリア層を形成したのち、封止フィルムのガスバリア層とは反対側に、対電極層、例えばアルミニウム蒸着層を(パターニング)形成することが好ましい。更にここでは、アルミニウム蒸着層(対電極層)上に電子注入層(フッ化リチウム層(0.3nm蒸着))を形成、更に、電子輸送層を形成している。
電子注入層、電子輸送層は、ここでは真空下の蒸着により形成したが、例えば、電子輸送層等は、前記基材Aの有機材料層塗布工程と同様の雰囲気下で、塗布工程により形成してもよい。
この例では、基材Aにおいて発光層まで形成しているが、電子輸送層まで形成した後、真空下に移し、電子注入層、更に対電極も形成して、基材Aを構成するなどしてもよい。この場合、乾燥剤含有層を有するフィルムを封止フィルムとしてのみ用いることになる。
次いで、貼合工程にはいる。
図3は、上記の工程により形成された基材A及び基材Bを一対の加圧ロールRにより貼合、密着して封止する工程を断面図及び斜視図により模式的に示したものである。図においては、貼合に先だって、基材A上に、電極層3上、有機材料層(4)面(発光面)の周囲を囲む形で封止材8のパターンが設けられる。
封止材8は、接着剤、例えば光硬化又熱硬化型の接着剤そのものを用いてもよく、また貼合したときの厚みを考慮し所定の厚みを有する、水、またガス例えば酸素透過度の低い材質(樹脂また金属等)からなる封止材をパターン形成して接着剤により基材と接着してもよい。
封止材パターンは、図3に示すように電極の外部取り出し部を除き、基材Aの有機材料層4の外周面に、接着剤を、例えばスクリーン印刷法にて所定の厚さ(例えば厚さ0.1mm)でパターン配置する。接着剤は、例えば、ナガセケムテック(株)製 UVレジン XNR5516等を使用できる。
貼合するときの基材A、Bそれぞれの断面図を図3に示した。
基材Aは、可撓性支持体1上にガスバリア層2、電極層3(ITO)、更に有機材料層4が形成され、発光面の周囲には封止材のパターンが形成されている。又基材Bは、乾燥剤含有フィルム6上に対電極層5、有機材料層4’、基材の反対面側にガスバリア層2’が形成されている。
貼合工程において、接着剤により封止材8のパターンが基材A上に付与されたのち、基材Aを図3に示す様に基材Bと、それぞれ電極層3、対電極層5を対向させ、有機材料層4、4’を挟むようにして、重ね合わせ、一対の加圧ロールRにより圧着、貼合され、光照射され接着剤を硬化させて封止する。光照射は、例えば、オーク製作所製ハンディ高圧水銀ランプ(OHD−110M−ST)にて6000mJ/cm以上の照射エネルギーを与え硬化処理し封止する。尚、基材同士を貼合する際、位置合わせは充分行い、貼合圧としては0.01〜5MPaの範囲となるように調整する。加圧ロールは40℃以上100℃以下の温度で同時に加熱できるものが好ましい。基材Bにガスバリア層が形成されるときは、常にガスバリア層が形成されていない側を、基材Aと対向させ貼合する。
貼合工程においては、少なくとも不活性気体(例えば窒素)雰囲気中、水分濃度が1ppm以上200ppm以下、酸素濃度が30ppm以下程度に維持されており、基材A、及び基材Bは、この雰囲気下において貼合される。
貼合工程においても、経済的に見合うコストで大量に製造するという観点からはこの工程はこの雰囲気に維持するのが理に適っているといえる。
従って、貼合・接着された封止された有機EL素子内部は、貼合・接着時には、貼合工程の雰囲気と同じ雰囲気を有している。しかしながら、封止後は、基材Bを構成する乾燥剤含有フィルムは樹脂フィルムを通して浸透する有機EL素子内部の水分等のガスを徐々に吸収する。その為、貼合・接着により封止された直後から、素子内部の水分濃度は徐々に低下して行く。従って、これにより製造時よりも有機EL素子内部の脱水、脱ガスレベルは向上するので、実質的に、高純度の窒素ガス、例えば水分含有率が露点表示で−85℃程度に維持された非常に含水率が低い製造条件において、製造されたものと同等のレベルとなる。
特に、封止フィルム(基材B)、即ち乾燥剤含有フィルムが最外面をガスバリア層で覆われているとき(図3また図4)、外部からの水分の浸透により乾燥剤が劣化して行くことがなく脱水効果が高くしかも持続する。
貼合・接着、封止後に巻き取りされたのち、加熱エージングを行うことが好ましい。これにより、素子内部の水分は乾燥剤により迅速に吸収され素子内部の水分濃度の低下を迅速に行うことができる。
エージング(工程)は、樹脂フィルムの変形が起こりにくい40℃〜100℃の温度範囲、好ましくは、60℃〜90℃の温度範囲において、貼合・接着後、封止された素子を、5時間〜72時間程度、例えば巻き取ったロールの状態で保管すればよい。
また、巻き取った後、ロールを各素子にカットしてからエージングを行ってもよい。
図4(a)にカットされた有機EL素子を断面図で示した。
本発明は、前記のガス雰囲気において貼合工程で封止されるが、封止直後から、有機EL素子の封止された内部空間においては、基材Bの乾燥剤含有フィルムと基材Aのガスバリア層により封止されているため、貼合接着工程における周囲の雰囲気と同等の状態から、徐々に、水分等、脱ガスレベルが向上する。その為に、量産する為の製造工程において、例えば水分含有率が露点表示で−85℃程度に維持するといった厳しい製造条件は必要とせず、安定な寿命をもつ有機EL素子の製造が可能となる。
特に、封止フィルムとしての乾燥剤含有フィルムが、最外層にガスバリア層を有する場合、外気から乾燥剤含有フィルムへの水分や酸素等のガスの拡散を大幅に低下させるので、より効果を維持でき、高い脱水効果を得ることができる。
基材B(封止フィルム)に用いる乾燥剤含有フィルムとしては、前述のように、例えば特開2005−38661号に記載されたような、吸湿性のフィラーを含有する層を樹脂中に導入したものを用いることができる。本特許でいうところの「吸湿性のフィラー」とは脱水・脱酸素能力を有し、ゲッター材とよばれることもある。特開2007−197517号記載の化合物1のようなものも使うことができる。
吸湿性のフィラーとして、樹脂層中に添加できる吸湿性物質としては、MgO、BaO、V、CaO、SrOなどの酸化物があり、これらを乾燥させた状態で、吸湿性、光を散乱させ、表面粗さを制御できるような粒径と粒径分布をもたせて適切な量を樹脂中に添加する。1質量%から40質量%以下の割合が好ましい。また、光取り出しの際の拡散性を付与するには、吸湿材そのものの屈折率が1.30以上であることが好ましい。
吸湿性物質は、平均粒径0.08μm以上、5μm以下に分散し使用する。より好ましい粒径は、0.1μm以上、2μm以下である。
通常は、樹脂層形成の際にキャスティング用組成物中に分散物として練り込んだり、また、組成物中に分散物を添加してフィルム製膜することで、該吸湿性フィラーを含有する樹脂層(フィルム)を得ることができる。
また、樹脂フィルムは、前記吸湿性フィラーを有する樹脂フィルムをコア層とする積層構造を有していてもよく、特に、薄膜のガラスと樹脂フィルム、また異なった複数の樹脂フィルムからなる積層フィルムであってよい。
吸湿性フィラーを含有する樹脂フィルムをそのまま本発明に使用すると、樹脂フィルム表面に突出した吸湿性フィラーが、薄層で構成される有機EL素子を構成する電極や有機材料層の均一性を損なったり、甚だしい場合には、膜を貫通してしまい、均一な発光特性が得られないことがあり、また、吸湿後、例えば、強力な吸湿剤である酸化バリウム等の場合、加水分解され生成した強アルカリが、電極等を浸食するので好ましくない。
従って、乾燥剤含有層を有するフィルムの表面粗さは、算術平均粗さ(Ra)で20nm以下であるような平滑性を有していることが好ましい。算術平均粗さ(Ra)は光干渉式の表面粗さ測定器で測定することが好ましく、例えば光学干渉式表面粗さ計RST/PLUS(WYKO社製)を用いて測定することができる。表面粗さを20nm以下とするのは有機EL素子を構成する各層を損傷しないためであるので、乾燥剤含有層の単独のフィルムがこの算術平均粗さを大きく上回る場合であっても、積層フィルムとした場合に、その表面粗さは、前述のRaで20nm以下であることが必要である。
このような、吸湿性フィラーを含有する樹脂フィルム(層)をコア層として、これをフィラーが表面に露出しない様に、他の樹脂層、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートまたガラス等の層を、ラミネート、また後述する共押し出し法や共流延法等により積層した積層フィルムとするのが特に好ましい。
コア層となる吸湿性フィラーを含有する層の厚みは20〜500μm、これを吸湿性フィラーを含有しない20〜500μmの範囲の樹脂層と積層された構造が好ましい。必ずしも3層構成である必要はなく、また、フィラー層を異なった樹脂或いは、異なった吸湿性物質を有するものを組み合わせて、積層してもよい。
例えば、以下のような構成がある。
PET/PET(BaO)/PET
PEN/PET(BaO)/PEN
Glass/PES(BaO)/Glass
等が代表的な構成である。以上において、PET;ポリエチレンテレフタレート、PEN;ポリエチレン2,6−ナフタレート、PES;ポリエーテルスルホンである。
樹脂フィルム或いは樹脂層の製膜、例えば、ポリエステルフィルムについては、従来公知の方法でよい。通常、原料のポリエステルをペレット状に成型し、熱風乾燥または真空乾燥した後、溶融押出し、Tダイよりシート状に押出して、静電印加法などにより冷却ドラムに密着させ、冷却固化させ、未延伸シートを得る。
複数の押出機およびフィードブロック式ダイ或いはマルチマニフォールド式ダイによる共押出法や、積層体を構成する単層フィルムまたは積層フィルム上に積層体を構成するその他の樹脂を押出機から溶融押出し、冷却ドラム上で冷却固化させる押出ラミネート法や、各層間の接着性が良好な共押出法が好ましい。得られた未延伸シートを複数のロール群および/または赤外線ヒーターなどの加熱装置を介して加熱し、一段または多段延伸する。延伸倍率は、通常2.5倍〜6倍が好ましい。
この様にして縦、更に横延伸し、次いで熱固定する。
また、溶剤キャスティング法により形成される場合にも、ドープ中に前記吸湿性フィラーを、同様にして分散状態で添加した後、製膜すればよい。また、共流延法により積層構造を有するフィルムを前記同様に得ることができる。
樹脂フィルムを使用することで可撓性のある軽量な基板とするため、基板の厚みは30μm以上、700μm以下である。
樹脂の中でも低価格で延伸性膜で均一なフィルムの得られるポリエステル(ポリエチレンテレフタレートなど)で共押し出しすることにより生産性よく、低コストで乾燥剤含有層を有するフィルムを製造できる。
また、本発明においてもう一方の基材Aを構成する可撓性の支持体(基板)としては、透明性樹脂フィルムが用いられる。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等のフィルムが挙げられる。
本発明に用いられる可撓性支持体のガスバリア性は、JIS K7129−1992に準拠した方法で測定された水蒸気透過度(25±0.5℃、相対湿度(90±2)%RH)が、10−5g/(m・24h)以下であることが好ましい。
また可撓性がある金属の薄板等も光透過性を必要としない場合使用可能である。
また、ガスバリア層(防湿層)としては、無機蒸着膜、金属箔が挙げられる。無機蒸着膜としては薄膜ハンドブックp879〜p901(日本学術振興会)、真空技術ハンドブックp502〜p509、p612、p810(日刊工業新聞社)、真空ハンドブック増訂版p132〜p134(ULVAC 日本真空技術K.K)に記載されている如き無機膜が挙げられる。例えば、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO、Cr、Si(x=1、y=1.5〜2.0)、Ta、ZrN、SiC、TiC、PSG、Si3N4、SiN、単結晶Si、アモルファスSi、W、等が用いられる。
金属箔の材料としては、例えばアルミニウム、銅、ニッケルなどの金属材料や、ステンレス、アルミニウム合金などの合金材料を用いることができるが、加工性やコストの面でアルミニウムが好ましい。膜厚は、50nm〜100μm程度、好ましくは0.1μm〜50μm程度が望ましい。
また、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化スズ等の金属酸化物膜等、無機蒸着膜をガスバリア層として用いることができる。これらの膜については、スパッタ法、プラズマCVD法、特に大気圧プラズマCVD法等を用いて作製できる。
特開2007−83644号等に記載の如く、大気圧プラズマ法により形成される10nm〜1000nm、好ましくは50nm〜300nm程度の厚みをもつ酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化スズ等の金属酸化物層がガスバリア層として好ましく用いられる。例えば、特開2007−83644号等に記載された酸化珪素層を用いた密着層、セラミック層、保護層から構成される3層構成のガスバリア層は、本発明のバリア層として有用である。
大気圧プラズマCVD法は、大気圧において迅速に成膜が可能であるため好ましい。例えば、樹脂フィルム上に、酸化珪素膜であれば、テトラアルコキシシラン等の薄膜形成ガスの存在下、不活性ガスを放電ガスとして、高周波電位を印加してプラズマ発生させ、CVDにより10nm〜1000nmの範囲の酸化珪素層を基材上に形成させることができる。又製造条件、添加ガス等の選択により成分の異なったセラミック膜を形成することができる。
また、陽極フィルム(基材A)において、陽極となるITOのパターニング形成は、電極(発光面)及び端子となる部分も含め前記ガスバリア層を形成した樹脂フィルム上に、例えば真空下、ITOターゲットを用いスパッタ法により形成することができるが、また、大気圧プラズマCVD法により、インジウム、錫等の化合物を薄膜形成ガスとして用い形成することもできる。
以上、ガスバリア層の形成は、真空蒸着法、またスパッタ法等を用いるとすれば、真空下の工程となる。
本発明において、陽極側のガスバリア層は、有機EL素子の光取りだし側となるため、前記酸化珪素等の光透過性の無機酸化物膜が好ましく、また、逆に、基材B側、即ち封止フィルムに形成されるガスバリア層としては金属薄膜や金属箔等の光透過率の低いものも用いることができる。
次いで、有機EL素子を構成する有機材料について説明する。
本発明の有機EL素子は、電極層を有する可撓性の支持体を用いる基材Aと、乾燥剤含有層を有する樹脂フィルムを用いた基材Bを密着・貼合することで製造される。2枚の基材を貼合することで有機EL素子が形成されるので、各基材上には、貼合されたとき、有機EL発光素子を形成するに必要な有機材料層が、適正に積層された状態で形成されることが必要である。
例えば、前記図1の有機EL素子構成の場合、有機材料層の構成は、陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極からなる。従って基材Aは、可撓性の支持体上に、ガスバリア層を形成したのち、例えば、電極層(陽極)/正孔輸送層/発光層と形成されたものである。
また、基材Bは、乾燥剤含有層を有する封止フィルム上に、対電極層(陰極)/電子輸送層/発光層が形成されたものとなる。発光層はどちらかにあってもよい。
2つの基材を電極層同士が対向する様に重ね合わせ、密着・貼合することで前記の層構成を有する有機EL素子が形成される。
有機EL素子各構成層となる有機材料各層は、どの位置(層間)で分離し各基材を作製し貼合するかについては任意であり、例えば基材Aとして、電極層/正孔輸送層を積層し、基材Bに、対電極層/電子輸送層/発光層/正孔輸送層を積層して貼合してもよい。
また、上記では、同一層同士が貼合される様構成しているが、例えば異なった層同士で貼合する形態、例えば、基材Aに電極層/正孔輸送層を積層し、基材Bに、陰極層/電子輸送層/発光層を積層してこれらを貼合してもよい。
また、勿論一方の基材のみに有機材料層を形成し貼合してもよい。この場合基材Aに有機材料層を全て配置し、基材Bは電極層のみの構成とすることが好ましい。
更に、有機EL発光素子の有機層構成は上記の他にも種々提案されており、例えば、支持体上に、陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極等、最も単純には、陽極/発光層/陰極等の層構成からなる形態もあり、どの様な形態においても、何れかの層間で分離し、基材A、基材Bを作製してこれを貼合することで同様に実施できる。これら有機EL素子における各有機層、各薄膜の膜厚は、1nm〜数μmの範囲である。
尚、上記各機能層については、公知文献を参照できる。
有機EL素子は、電極間に、上記のように単数または複数の有機材料層を積層した構成であるが、上記以外にも電子阻止層、また正孔阻止層、またバッファー層等適宜必要な層が所定の層順で積層され、両極から注入された正孔及び電子等のキャリア移動がスムースに行われるよう構成されている。有機EL素子を構成する主たる有機材料層について以下述べる。
有機EL素子を構成するこれら各有機材料層において、発光層中に含有される有機発光材料としては、カルバゾール、カルボリン、ジアザカルバゾール等の芳香族複素環化合物、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体或いは複合オリゴ体等があげられるが、本発明においてはこれに限られるものではなく、広く公知の材料を用いることができる。
また層中(成膜材料)には、好ましくは0.1〜20質量%程度のドーパントが発光材料中に含まれてもよい。ドーパントとしては、ペリレン誘導体、ピレン誘導体等公知の蛍光色素等、また、リン光発光タイプの発光層の場合、例えば、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−フェニルピリジン)(アセチルアセトナート)イリジウム、ビス(2,4−ジフルオロフェニルピリジン)(ピコリナート)イリジウム、などに代表されるオルトメタル化イリジウム錯体等の錯体化合物が同様に0.1〜20質量%程度含有される。
りん光発光方式は、発光層内部に発光領域をもつためか、比較的発光ムラが起こりづらく、貼合法の最大の難点である接合界面でのムラや、キャリア移動が遅くなるという現象を起こしにくいため、貼合法との相性がよい。発光層の膜厚は、1nm〜数百nmの範囲に亘る。
正孔注入・輸送層中に用いられる材料としては、フタロシアニン誘導体、ヘテロ環アゾール類、芳香族三級アミン類、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)などに代表される導電性高分子等の高分子材料が、また、発光層に用いられる、例えば、4,4′−ジカルバゾリルビフェニル、1,3−ジカルバゾリルベンゼン等のカルバゾール系発光材料、(ジ)アザカルバゾール類、1,3,5−トリピレニルベンゼンなどのピレン系発光材料に代表される低分子発光材料、ポリフェニレンビニレン類、ポリフルオレン類、ポリビニルカルバゾール類などに代表される高分子発光材料などが挙げられる。
電子注入・輸送層材料としては、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物もしくは以下に挙げられる含窒素五員環誘導体がある。即ち、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4′−tert−ブチルフェニル)−5−(4″−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられる。
有機EL素子、各有機材料層の膜厚は、0.1nm〜80nm程度必要であり、好ましくは1nm〜50nm程度である。
有機材料層(有機EL各機能層)の形成方法としては、蒸着等により形成できるが、塗布及び印刷等が好ましい。
塗布は、スピン塗布、転写塗布、イクストリュージョン塗布等が使用できる。材料使用効率を考慮すると、転写塗布、イクストリュージョン塗布のようなパターン塗布できる方法が好ましく、特に転写塗布が好ましい。
また、印刷は、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等が使用できる。表示素子としては膜が薄く、素子サイズが微小で、RGBのパターンの重ね等を考慮すると、オフセット印刷、インクジェット印刷のような高精度高精細印刷が好ましい。
各有機材料には溶解特性(溶解パラメータやイオン化ポテンシャル、極性)がそれぞれにあり、溶解できる溶媒には限定がある。またその際には溶解度もそれぞれ違うため、一概に濃度も決めることができないが、本発明において用いられる溶媒の種類は、成膜しようとする有機EL材料に応じて、前記の条件に適ったものを、公知の溶媒から選択すればよく、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン系炭化水素系溶媒や、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソールなどのエーテル系溶媒、メタノールや、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール,2−メトキシエタノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒、ヘキサン、オクタン、デカン、テトラリン等のパラフィン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミルなどのエステル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒、ピリジン、キノリン、アニリン等のアミン系溶媒、アセトニトリル、バレロニトリル等のニトリル系溶媒、チオフェン、二硫化炭素などの硫黄系溶媒が挙げられる。
尚、使用可能な溶媒は、これらに限るものではなく、これらを二種以上混合して溶媒として用いてもよい。
これらのうち好ましい例としては、有機EL材料において、各機能層材料によっても異なるものの、大凡について、良溶媒としては、例えば芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、エーテル系溶媒などであり、好ましくは、芳香族系溶媒、エーテル系溶媒である。また、貧溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、パラフィン系溶媒などが挙げられ、なかでもアルコール系溶媒、パラフィン系溶媒である。
なお、これらの有機EL素子各構成層である有機材料層は、これらを塗布等によって積層する場合、下層にあたる層を溶解しないよう、材料や、溶媒を選択することが必要である。
また、その為、これら有機材料層は、それぞれを構成する有機EL材料として、例えばビニル基のような重合性基或いは架橋基をもち、加熱或いは光照射等によって、前記の構造単位をそれぞれ有する重合体を形成するものを用いることができる。これにより重層による膜の溶解、界面の乱れ等を抑えることができる。
基材Aにおける電極層、即ち、有機EL素子の陽極として使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数をもつものが適しており、銀、金、白金、パラジウム等及びそれらの合金、酸化スズ、酸化インジウム、ITO等の酸化金属、更にはポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂が用いられる。透光性であることが好ましく、透明電極としてはITOが好ましく優れている。ITO透明電極の形成方法としては、マスク蒸着やスパッタまたはフォトリソパターニング等が使用できるが、これに限られるものではない。
また、対電極(陰極)として使用される導電性物質としては、4eVより小さな仕事関数をもつものが適しており、マグネシウム、アルミニウム等が好ましい。合金としては、マグネシウム/銀、リチウム/アルミニウム等が代表例として挙げられる。また、その形成方法は、マスク蒸着、フォトリソパターニング、メッキ、印刷等が使用できるが、これに限られるものではない。
また、本発明の有機EL素子の製造プロセスにおいては、予め、基材Aにおいて、ガスバリア層、電極層を、また基材Bとして乾燥剤含有層を有するフィルム上に対電極を形成しておくことが好ましい。これにより電極形成には、スパッタ、蒸着等最適のプロセスを用いることができる。電極の形成は、可撓性のある基版として樹脂フィルムを用いロールツウロール形態で形成することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1
《基材Aの作製》
(可撓性支持体上に電極層、正孔注入層、正孔輸送層、発光層を形成する工程)
予め、露点温度−65度、不活性ガス雰囲気下、圧力80Paで保管し、脱水処理・脱酸素処理をほどこした厚さ150ミクロンのポリエチレンナフタレートフィルムの片面に特開2007−83644号実施例記載の方法により、ガスバリア層を形成した。
即ち、特開2007−83644号、図3に示すロール電極型放電処理装置を用いた。
前記樹脂フィルム基材上に密着層/セラミック層/保護層の順に以下に示す条件で、それぞれ形成しガスバリア膜をポリエチレンナフタレートフィルムの片面上に得た。各膜厚は、密着層が50nmで、セラミック層が30nm、保護層が400nmである。また製膜時の基材保持温度は、120℃とした。
〈セラミック層〉
放電ガス:Nガス
反応ガス1:酸素ガスを全ガスに対し5%
反応ガス2:TEOS(テトラエトキシシラン)を全ガスに対し0.1%
低周波側電源電力:80kHzを10W/cm
高周波側電源電力:13.56MHzを10W/cm
〈密着層〉
放電ガス:Nガス
反応ガス1:水素ガスを全ガスに対し1%
反応ガス2:TEOSを全ガスに対し0.5%
低周波側電源電力:80kHzを10W/cm
高周波側電源電力:13.56MHzを5W/cm
〈保護層〉
放電ガス:Nガス
反応ガス1:水素ガスを全ガスに対し1%
反応ガス2:TEOSを全ガスに対し0.5%
低周波側電源電力:80kHzを10W/cm
高周波側電源電力:13.56MHzを5W/cm
次いで、ガスバリア層を形成したポリエチレンナフタレートフィルム上に、ターゲット材料としてインジウム錫酸化物(ITO)を用いて、同じく、真空槽中スパッタガスに酸素5体積%を含むアルゴンを用いて、ガス圧力を0.5Paとし、連続的に搬送しながら、電極層として、ITO膜110nmをスパッタによりパターニング形成した。ITOのパターンは図3の導電層パターンを用いた。これを真空槽中でコアに巻き取った後、窒素気流下で常圧に戻し、大気(空気)にさらすことなく、常圧下の塗布工程へ移送した。
この導電層付支持体上に、第一の塗布室に設置された押し出しコーターで後述の液組成の正孔注入層用塗布液(脱酸素処理済み)を塗布し、不活性ガス気流下で乾燥させた(乾燥後の厚み30nm)。引き続き、第二の塗布室で正孔輸送層用塗布液(脱酸素、脱水処理済み)を塗布し、紫外線を照射して架橋させ、この工程以降の塗布溶剤に不溶化したのち、溶媒を乾燥させた(乾燥後の厚みが40nm)。更に第三の塗布室で、架橋させた正孔輸送層上に発光層を塗布し(乾燥後の厚みが50nm)、乾燥して、3つの機能層が積層された塗布済み原反(ウェブW−1)を作製した。この常圧下の塗布工程は、窒素雰囲気中の水分濃度が1ppm以上200ppm以下、酸素濃度が30ppm以下の雰囲気下に維持した。
(正孔注入層用塗布液)
ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製 Bytron P AI 4083)を純水で65%、メタノール5%で希釈した溶液用いた。
(正孔輸送層用塗布液)
10mlのトルエン中に50mgの下記化合物Aが含まれるよう溶解した溶液を用いた。90秒間紫外光を照射し、光重合・架橋を行った後、90℃の乾燥ゾーンをゆっくり搬送しながら、窒素気流下で乾燥した。
Figure 2009123690
(発光層用塗布液)
クロロベンゼン6ml中にPVK(ポリビニルカルバゾール)(60mg)と1.5mgのIr(ppy)が含有される様に溶解した溶液を用いた。成膜後、95℃の乾燥ゾーンをゆっくり搬送しながら、窒素気流下で乾燥し、乾燥膜厚50nmの発光層を形成した。
《基材Bの作製》
(乾燥剤を含有する層を有するフィルム上に表面平滑層を形成する工程)
封止フィルムとしての乾燥剤含有フィルムは特開2005−38661号の実施例1記載の積層基板の作製法を利用して、酸化バリウムを芯層に含有させたポリエチレン2,6ナフタレートフィルム(A−1)を作製して使用した。
即ち、ポリエチレン−2,6−ナフタレートA(酸化バリウム含有;酸化バリウム粉末(平均粒径、0.5μm)を、280℃でポリエチレン−2,6−ナフタレートチップと混合・混練(含有率5質量%)して作製した)とポリエチレン−2,6−ナフタレートのチップを各々170℃で10時間真空乾燥した後、乾燥窒素気流中で保温しながら、押出し機上に設置したホッパーから3台の押出し機へ各々供給し290℃で溶融押出しを行い、40メッシュのフィルターを通過させてから、Tダイ内で厚み比が4:3:2となるように層状に接合して、60℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させて急冷冷却固化し、積層未延伸シートを得た。このとき芯(コア)層がポリエチレン−2,6−ナフタレートA(酸化バリウム含有)であり、表層がポリエチレン−2,6−ナフタレートとなるようにした。この未延伸シートをロール式縦延伸機へ導き、90℃で予熱し、低速と高速のロール間でIRヒーターで加熱しながら、縦方向に2.8倍に延伸した。得られた一軸延伸フィルムをテンター式横延伸機に供給し、130℃で横延伸倍率2.8倍となるように延伸した。得られた二軸配向フィルムを210℃で10秒間熱固定した。次いで横方向に5%弛緩処理しながら室温まで30秒かけて徐冷して厚さ90μmの二軸延伸積層PENフィルム支持体を得た(乾燥剤含有フィルムA−1)。
表面粗さを光学干渉式表面粗さ計RST/PLUS(WYKO社製)を用いて測定したところ、15nm以下であった。
A−1の層構成はポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)/PENと酸化バリウム/PENの3層からなり、全体厚みは90μm、厚みの比率は40/30/20である。
このフィルム元巻きは、露点温度−65度(水分10ppm以下)の不活性ガス雰囲気の保管庫に保存して、使用した。
(乾燥剤含有フィルムに電極層、電子注入層を形成する工程)
乾燥剤含有フィルムA−1の表層ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)が40μmである面に、前記同様、特開2007−83644号実施例記載の組成のガスバリア層を同様に形成して、乾燥剤含有フィルムを被覆した。次いで、表層ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)が20ミクロンである側(反対側)の表面にアクリル酸エステルからなる表面平滑層を形成し、紫外線で架橋硬化させてから、減圧室を経由して、真空搬送室へ導入し、第一の薄膜形成室で対電極層としてアルミニウムを蒸着によりにより120nmの厚さにパターニング形成した。引き続き、第二の薄膜形成室でフッ化リチウム(電子注入層)を0.3nm蒸着形成した。
(対電極層・注入層形成済み乾燥剤含有フィルムに封止樹脂を塗布し、機能層形成済みウェブと貼合する工程)
乾燥剤含有フィルムA−1に電極層、電子注入層を形成したフィルムを不活性ガス気流中(窒素雰囲気中、水分濃度が1ppm以上200ppm以下、酸素濃度が30ppm以下)で、封止材として、紫外線硬化エポキシ樹脂(ナガセケムテック(株)製 UVレジン XNR5516)を所定の形状にスクリーン印刷を用いて塗布した。この電極付封止フィルムを巻き取ることなく、連続的に図3に示される加圧ロールを用いた貼合工程に送り、W−1と貼り合せ位置を制御しながら、圧着し(貼合圧は0.2MPaとした)、同時に水銀ランプ照射にて(6000mJ/cm以上)、硬化、接着させた後、直径1mのコアに巻き取った。
更に、巻き取ったコアを、80℃において、48時間保管し、エージングを行った後、各素子様にカットして、有機EL素子からなる発光装置OLED1を作製した。
実施例2
乾燥剤含有フィルムA−1の表層ポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)が40μmである面にガスバリア層を形成しなかった以外は同様にして、基材Bを作製した他は同様にして、基材Aと、貼合・接着し、封止材を硬化させ有機EL素子を作製し直径1mのコアに巻き取った。更に、エージングを同様に行った後、各素子様にカットして、発光装置OLED2を作製した。
図4に、OLED1(図4(a))及び2(図4(b))の構成を断面図で示した。
比較例1
実施例1で使用した乾燥剤含有フィルムA−1を作製する際に、コア層に吸湿材である酸化バリウム粉末を含まないもの、すなわちポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)の100μm厚のフィルムを使用し、この片面にガスバリア層を形成した以外は同様にして、基材Bを作製し、基材Aと、貼合・接着し、封止材を硬化させ有機EL素子を作製し直径1mのコアに巻き取った。更に、エージングを同様に行った後、各素子様にカットして、発光装置OLED3を作製した。図4(a)と同じ構成であるが、乾燥剤含有フィルム6を、乾燥剤を含有しないフィルムに替えた構成となっている。
比較例2
実施例1で使用した乾燥剤含有フィルムA−1を作製する際に、コア層に吸湿材である酸化バリウム粉末を含まないもの、すなわちポリエチレン−2,6−ナフタレート(PEN)の100μm厚のフィルムを使用した以外は同様にして、基材Bを作製し、基材Aと、貼合・接着し、封止材を硬化させ有機EL素子を作製し直径1mのコアに巻き取った。更に、エージングを同様に行った後、各素子様にカットして、発光装置OLED4を作製した。図4(b)と同じ構成であるが、乾燥剤含有フィルム6を乾燥剤を含有しないフィルムに替えた構成となっている。
得られたそれぞれの発光装置について、以下の評価を行った。
その結果、を表1に示す。
《初期輝度》
温度23℃、大気下で、10Vの直流電圧を印加した場合のOLED4の発光を400nmから800nmの領域の可視光を輝度計で測定し、cd/mの単位で算出した。これを100として、OLED1、OLED2、OLED3の輝度を相対値として表示した。輝度計での測定は発光面を9分割した各箇所の中央部の値の平均値を使用した。発光面の暗部が少なく、輝度が高いものが好ましい。
《輝度半減寿命》
各試料の素子を初期輝度が500cd/mとなるように印加電圧を調整した後、輝度が初期から50%低下するまでの時間を計測した。OLED4の素子の輝度半減寿命を1.0としたときのOLED1〜4それぞれの半減寿命を相対値で評価した。
《歩留まり(収率)》
OLED1からOLED4の各素子を本発明のロールツーロール方式で20個ずつ作製し、発光面を9分割したなかの1箇所の輝度が各20個の初期輝度の平均値から25%以上低いものを不良品とみなし、それ以外を良品とし、20個に対する歩留まりを算出した。
Figure 2009123690
上記の結果より、量産時を想定した水分と酸素濃度の高い工程において、従来のバリア付き封止フィルムよりも、本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子が優れており、乾燥剤含有封止フィルムと組み合わせることで、性能を大幅に向上させ、製品の歩留まり、すなわち製造コストを低廉にすることができることがあきらかになった。
実施例3
発光装置OLED1のウェブW−1の作成において、正孔注入層を形成した後、第三の塗布室で、後述した液組成の発電層を塗布し(乾燥後の厚みが150nm)原反ウェブW−2を作成した以外は、OLED1の作成と同様にして、乾燥剤を素子内に有した有機光電変換素子OPV1を作成した。
(発電層用塗布液)
クロロベンゼン6mlに、数平均分子量45000のレジオレギュラーP3HT(ポリ(3−ヘキシルチオフェン))と、フラーレン誘導体PCBM(6,6−フェニル−C61−ブチル酸メチルエステル)を質量比が1:1で、3質量%となるように溶解した溶液を用いた。成膜後、140℃の乾燥ゾーンをゆっくり搬送しながら、窒素気流下で乾燥し、乾燥膜厚150nmの発電層を形成した。
得られた乾燥剤を素子内に有した有機光電変換素子OPV1について、ソーラシミュレータ(AM1.5G)の光を100mW/cmの強度で照射し続けたときの短絡電流密度Jscを評価したところ、長時間に亘って高い安定性を示し、充分な耐光性を有することがあきらかとなった。また、有機エレクトロルミネッセンス素子と同様に、有機光電変換素子においても、量産レベルの工程において、製品の歩留まり、即ち製造コストを低廉にすることができることがあきらかになった。
本発明の有機EL素子の製造のプロセスを示す図である。 乾燥剤含有フィルムの構成を模式的に示す断面図である。 貼合・密着工程を断面図及び斜視図により模式的に示したものである。 貼合により製造された有機EL素子の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 支持体
2 ガスバリア層
3 電極層
4 有機材料層
5 対電極層
6 乾燥剤含有フィルム
8 封止材

Claims (9)

  1. 可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成された有機材料層を少なくとも1層有する、有機エレクトロニクス素子において、前記有機材料層を形成したのち、乾燥剤含有層を有する対電極層を形成したフィルムが貼合されてなることを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
  2. 可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成された有機材料層を少なくとも1層有する、有機エレクトロニクス素子において、前記有機材料層の形成ののち、対電極層が形成され、更に乾燥剤含有層を有するフィルムが貼合されてなることを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
  3. 可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成した有機材料層を少なくとも1層有する有機エレクトロニクス素子の製造方法において、
    塗布により前記有機材料層を形成したのち、
    乾燥剤含有層を有する対電極層を形成したフィルムを貼合し、更に、加熱エージングすることを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
  4. 可撓性の支持体上にガスバリア層、電極層及び塗布により形成した有機材料層を少なくとも1層有する有機エレクトロニクス素子の製造方法において、
    塗布により前記有機材料層を形成したのち、
    対電極層を形成し、乾燥剤含有層を有するフィルムを貼合した後、更に加熱エージングすることを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
  5. 乾燥剤含有層を有するフィルムの表面粗さが、算術平均粗さ(Ra)で20nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロニクス素子。
  6. 可撓性支持体のガスバリア性が、JIS K7129−1992で規定される水蒸気透過度で、10−5g/(m・24h)以下であることを特徴とする請求項1、2または5に記載の有機エレクトロニクス素子。
  7. 請求項3または4に記載の有機エレクトロニクス素子の製造方法であって、有機材料層の、塗布工程及び乾燥工程が、不活性気体雰囲気であり、該不活性気体雰囲気中の水分濃度が1ppm以上200ppm以下、酸素濃度が30ppm以下であることを特徴とする有機エレクトロニクス素子の製造方法。
  8. 請求項1、2、5または6に記載の有機エレクトロニクス素子が、有機エレクトロルミネッセンス素子であって、有機材料層の少なくとも1層がりん光発光性材料を含むことを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
  9. 請求項1、2、5または6に記載の有機エレクトロニクス素子が、有機光電変換素子であって、有機材料層の少なくとも1層がp型半導体材料と、n型半導体材料を含み、光電流を発生することを特徴とする有機エレクトロニクス素子。
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