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JP2009110710A - 有機elディスプレイおよびその製造方法 - Google Patents

有機elディスプレイおよびその製造方法 Download PDF

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JP2009110710A JP2007279259A JP2007279259A JP2009110710A JP 2009110710 A JP2009110710 A JP 2009110710A JP 2007279259 A JP2007279259 A JP 2007279259A JP 2007279259 A JP2007279259 A JP 2007279259A JP 2009110710 A JP2009110710 A JP 2009110710A
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泰三 石田
Kaoru Mori
森  薫
Akinosuke Tera
亮之介 寺
Koji Ino
功治 井野
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Abstract

【課題】有機物よりなるカラーフィルタ層、オーバーコート層、AlxTiyOzからなるガスバリア層、および有機EL構造体が順次積層されてなる有機ELディスプレイにおいて、さらなるガスバリア性の向上を実現する。
【解決手段】ガスバリア層20は、AlxTiyOzからなる薄膜であり、このAlxTiyOzの組成比におけるAlの原子数比率xおよびTiの原子数比率yを用いて{y/(x+y)×100}にて表される比率をTiの原子数比率(単位:atom%)としたとき、ガスバリア層20は、オーバーコート層14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有し、有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有し、且つ、オーバーコート層14との界面から有機EL構造体30との界面に向かってTiの原子数比率が増加しているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイおよびその製造方法に関する。
この種の有機ELディスプレイは、一般に、基板上に有機物よりなる部材としてのカラーフィルタ層などを備え、その上に、ガスバリア層、および有機EL構造体が順次積層された構成を備えている。
たとえば、白色発光する有機EL構造体とカラーフィルタとを組み合わせる場合、透明な基板上にカラーフィルタ層、オーバーコート層、ガスバリア層、そして白色発光を行う有機EL構造体を順次積層する構造が、一般的である。
ここで、有機物からなるカラーフィルタ層やオーバーコート層から水分等が揮発し、それに起因して有機EL構造体にダークスポットが発生したり、発光効率が低下したりするが、ガスバリア層は、このような有機物よりなる部材からの揮発成分を遮断し、上記不具合を防止するために設けられる。
このようなガスバリア層は膜の緻密性が求められるため、従来では、原子層成長法により形成されたAlxTiyOzからなる薄膜を、ガスバリア層としたものが提案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2006−253106号公報 特開2007−194168号公報
ところで、上記AlxTiyOzからなる薄膜は、AlとTiの金属酸化物であり、Al、Ti、Oの原子数比率をx、y、zにて表したものであるが、ガスバリア性の点からアモルファスな薄膜であることが要求される。
しかしながら、AlxTiyOz中のTiの濃度によっては、TiO2が針状結晶となり、局所的に結晶性の膜が形成されることで、その粒界を隙間として水分が透過してしまい、ガスバリア性を損なうことがある。特に、ディスプレイの大面積化が要望されており、さらなるガスバリア性の向上が要望されている。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、有機物よりなる部材、AlxTiyOzからなるガスバリア層、および有機EL構造体が順次積層されてなる有機ELディスプレイにおいて、さらなるガスバリア性の向上を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者は鋭意検討を行った。一般的に、非晶質な膜では、次のことが知られている。(a)X線、電子線などの回折像が幅広く明確でないもの(ハローパターンと呼ぶ)であること。(b)電子顕微鏡の透過像に粒界が見られないこと。(c)加熱により結晶化状態に変化し、この際に発熱現象や電気抵抗に大きな変化が生じること。
そこで、本発明者は、ガスバリア層としてAlxTiyOz単層を形成し、これに発生したダークスポット部と正常部との比較を行った。ダークスポットの中心部をFIB加工し、ガスバリア層の断面をTEM観察し、電子線回折像を撮るとハローパターン以外にも回折像が見られる箇所があった。これに対して正常部では、ハローパターンのみが観察された。
このことから、ダークスポット部ではすべてがアモルファス構造なAlxTiyOz膜ではなく、一部分が局所的な多結晶構造となり、そのことでガスバリア性能が低下していると考えた。この多結晶構造の要因としては、AlxTiyOz膜中のTiが針状結晶のTiO2になりやすいことであると考えた。
そこで、AlxTiyOzよりなるガスバリア層において、カラーフィルタ層などの有機物よりなる部材側では、Tiの原子数比率を低下させ針状結晶になりやすいTiO2の比率を減らすことで、非晶質でガスバリア性を高めた領域を有し、有機EL構造体側では、耐薬品性を確保するだけのTiの原子数比率を高めた領域を有するようにすればよいと考えた。本発明は、このことに着目して、検討した結果、実験的に見出されたものである。
すなわち、本発明の有機ELディスプレイは、ガスバリア層(20)は、AlxTiyOzからなる薄膜であり、このAlxTiyOzの組成比におけるAlの原子数比率xおよびTiの原子数比率yを用いて{y/(x+y)×100}にて表される比率をTiの原子数比率(単位:atom%)としたとき、ガスバリア層(20)は、有機物よりなる部材(13、14)との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有し、有機EL構造体(30)との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有するものであることを特徴とする。
それによれば、ガスバリア層(20)において、有機物よりなる部材(13、14)との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域、すなわち非晶質なAl23の領域を有することで、ガスバリア性を確保し、また、有機EL構造体(30)との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有することで、有機EL構造体の加工時の耐薬品性を確保しやすくなる。そのため、従来よりもガスバリア性が向上した構成を実現することができる。
ここで、ガスバリア層(20)としては、有機物よりなる部材(13、14)との界面から有機EL構造体(30)との界面に向かってTiの原子数比率が順次増加しているものにできる。
また、ガスバリア層(20)は、有機物よりなる部材(13、14)との界面に位置し当該界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を含む第1の層(21)と、有機EL構造体(30)との界面に位置し当該界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を含みAlxTiyOzからなる第2の層(22)とが、積層されてなるものとしてもよい。
また、ガスバリア層(20)は、有機物よりなる部材(13、14)との界面に位置し全領域にてTiの原子数比率が0atom%であるAl23からなる第1の層(21)と、有機EL構造体(30)との界面に位置し全領域にてTiの原子数比率が10atom%以上であるAlxTiyOzからなる第2の層(22)と、第1の層(21)と第2の層(22)との間に介在し全領域にてTiの原子数比率が0atom%よりも大きく10atom%未満でありAlxTiyOzからなる第3の層(23)とが、積層されてなるものとしてもよい。
また、ガスバリア層(20)は、X線もしくは電子線回折による回折像にてハローパターン以外の回折像が観察されないアモルファス薄膜であるものとしてもよい。
ガスバリア層(20)が結晶性の薄膜であると、その粒界を隙間として水分透過が起こりやすくなるなど、ガスバリア性の確保が困難となるが、このようにガスバリア層(20)をハローパターンで規定されるアモルファス(非晶質)薄膜とすることにより、結晶性の膜に比べて、ガスバリア性を確保しやすい。
また、ガスバリア層(20)中のTiの原子数比率が0atom%である領域は、有機物よりなる部材(13、14)との界面からガスバリア層(20)の内部に向かって厚さ方向に20nm以上設けられていることが好ましい。
また、有機EL構造体(30)のエッチングなどの加工の余裕度を考慮すれば、ガスバリア層(20)中のTiの原子数比率が10atom%以上である領域は、有機EL構造体(30)との界面からガスバリア層(20)の内部に向かって厚さ方向に10nm以上設けられていることが好ましい。
また、有機物よりなる部材は、カラーフィルタ層(13)およびオーバーコート層(14)の少なくとも1つであるものにできる。また、有機物よりなる部材は、樹脂よりなる基板であってもよい。
また、上記特徴を有する有機ELディスプレイを製造する製造方法としては、ガスバリア層(20)を、有機物よりなる部材(13、14)との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有し、有機EL構造体(30)との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有するように、有機物よりなる部材(13、14)の分解開始温度以下の温度で気相成長法により形成することが好ましい。
それによれば、上記特徴を有する有機ELディスプレイを適切に製造できるとともに、有機物よりなる部材(13、14)の分解開始温度以下の温度以下で成膜するため、ガスバリア層(20)の形成時に、有機物よりなる部材(13、14)へのダメージ防止などの効果が期待できる。
ここで、気相成長法には、基板表面や気相での化学反応により膜を堆積させる化学気相成長法(CVD)と、物理的な過程によって薄膜を堆積させるスパッタリング法や真空蒸着等の物理気相成長法(PVD)とにわけられる。さらに、化学気相成長法には、熱反応を利用する熱CVD、ガスをプラズマ状態に励起するプラズマCVD等がある。
また、気相成長法としては、原子層成長法が挙げられる。原子層成長法は、アトミックレイヤーエピタキシー法(ALE法)、またはアトミックレイヤーデポジション(ALD法)と呼ばれ、異なる材料ガスを交互に供給して表面反応させることで、1原子層ずつ制御して成長させることが可能な成膜方法である。原子層成長法で成膜した膜は、緻密な膜が得られ、微視的欠陥(結晶欠陥)や膜欠陥(ピンホール)が無いため、ガスバリア層に適している。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
図1は、本発明の実施形態に係る有機ELディスプレイ100の概略断面構成を示す図である。また、図2は、図1中のA−A一点鎖線に沿った同ディスプレイ100の概略断面構成を示す図である。本実施形態は、カラー表示可能なカラー有機ELディスプレイである。
本有機ELディスプレイ100は、大きくは、基板11の一面上に、有機物よりなる部材13、14、ガスバリア層20、および有機EL構造体30が順次積層されてなる。基板11は、ガラス基板、樹脂製の基板(樹脂基板)等からなる。本例では、基板11は透明なガラスからなるガラス基板である。
この基板11の一面上には、光の3原色である赤、青、緑のカラーフィルタ層13が設けられている。なお、ここでは、基板11の一面上には、カラーフィルタ層13を分離するためのシャドウマスク(ブラックマトリックス)12が形成され、これに、カラーフィルタ層13が設けられている。このシャドウマスク12は光を遮断するもので、樹脂や金属からなり、必要に応じて設けられるものである。
この上部に、必要に応じて平坦化層として、透明のオーバーコート層14が形成されている。なお、このオーバーコート層14は省略可能ならば無くてもよい。これらカラーフィルタ層13とオーバーコート層14は主にアクリル系の樹脂で形成されている。
そのため、本実施形態では、これらカラーフィルタ層13およびオーバーコート層14が、有機物よりなる部材13、14として構成されている。そして、オーバーコート層14の上には、このオーバーコート層14を被覆するようにガスバリア層20が形成されている。
このガスバリア層20は、AlxTiyOzからなる薄膜である。AlxTiyOzはAlとTiの金属酸化物であり、Al、Ti、Oの原子数比率をx、y、zにて表してある。このAlxTiyOzの組成比におけるAlの原子数比率xおよびTiの原子数比率yを用いて{y/(x+y)×100}にて表される比率を、Tiの原子数比率(単位:atom%)とする。なお、AlxTiyOzとはxおよびyの一方が0の場合も含む。
図3は、本実施形態のガスバリア層20の詳細構成を示す概略断面図である。本実施形態のガスバリア層20は、内部にてTiの原子数比率が分布を持つものであり、有機物よりなる部材13、14との界面、ここではオーバーコート層14との界面から有機EL構造体30との界面に向かってTiの原子数比率が連続的に増加しているものである。
そして、本ガスバリア層20においては、オーバーコート層14との界面では、Tiの原子数比率が0atom%となっており、有機EL構造体30との界面では、Tiの原子数比率が10atom%以上となっている。ここで、10atom%以上とは100atom%も含むものである。
具体的な根拠については、後述するが、本実施形態では、このようにガスバリア層20をオーバーコート層14側と有機EL構造体30側とでTiの原子数比率を変えた構成とすることにより、当該ガスバリア層20を、有機EL構造体30の形成前に行う洗浄工程に用いられる温水や、有機EL構造体30のフォトエッチングに用いるフォトレジスト用現像液などの薬品に対して高い耐性を有するものとしつつ、高いガスバリア性を有するものとしている。
このようなガスバリア層20は、蒸着法やスパッタ法などのPVD法、一般的なCVD法などの気相成長法を用いて形成することができるが、本実施形態では、気相成長法として原子層成長法を用いて形成する。原子層成長法によれば、緻密な膜質を形成することができ、膜厚が薄くても被覆性に優れたガスバリア層20を実現しやすい。
そして、基板11の一面上すなわちガスバリア層20の上には、有機電子デバイスとしての有機EL構造体30が形成されている。つまり、本実施形態においては、基板11における有機EL構造体30の形成される一面が、ガスバリア層20により被覆されており、この基板11とガスバリア層20の上に、有機EL構造体30が形成された形となっている。
この有機EL構造体30は、互いに対向する一対の電極31、33間に有機発光材料を含む有機層32を配置してなる構造体である。この有機EL構造体30は、通常の有機EL構造体に用いられる材料や膜構成を採用することができるが、カラー有機ELディスプレイに適した具体的構成の一例について述べる。
ガスバリア層20の上に、まず、透明導電膜としての陽極(下部電極)31が形成されている。この陽極31はITO膜等の透明導電膜からなるものでホール注入電極として機能する。
本例では、陽極31は、ガスバリア層20の上にスパッタリング法により成膜されたITO膜(例えば厚さ120nm)であり、この陽極31は、エッチング等にてパターニングされて、図1中の左右方向に延びるストライプ状に形成されている。
また、本例では、この陽極31は、ガスバリア層20に直接接して設けられている。つまり、ここでは、有機EL構造体30における基板11側の電極31の下部がガスバリア層20と直接接している。
さらに、陽極31のエッジでのショートを防ぐため、絶縁材料からなる絶縁膜40がフォトリソグラフィ法により形成されている。同様に陰極(上部電極)33を分離するための隔壁41がフォトリソグラフィにより形成されている。
この陽極31の上には、有機層32として、本例では有機発光材料からなるホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層が順次形成されている。たとえば、ホール注入層として銅フタロシアニンが、真空蒸着法により20nm形成されている。その上に、ホール輸送層としてトリフェニルアミン4量体(HOMO:5.4eV、LUMO:2.4eV、Eg:3.0eV)が、真空蒸着法により、たとえば40nm形成されている。
さらに、赤色発光層としてDCJT(HOMO:5.3eV、LUMO:3.2eV、Eg:2.1eV)を1%添加したトリフェニルアミン4量体が、真空蒸着法により、たとえば2nm形成されている。
その上に、青色発光層として機能する蛍光色素としてのペリレン(HOMO:5.5eV、LUMO:2.6eV、Eg:2.9eV)1wt%を添加したBAlq(HOMO:5.8eV、LUMO:3.0eV、Eg:2.8eV)が、真空蒸着法により、たとえば40nm形成されている。さらに、電子輸送層としてアルミキレ−トが、たとえば20nm真空蒸着法によって形成されている。
また、これら有機層32の上には、図示しないが、電子注入層としてLiFが、たとえば0.5nm、真空蒸着法により成膜されており、その上には、上部電極である陰極33としてのAlが、たとえば100nm、真空蒸着法により成膜されている。ここでは、陰極33は、陽極31と直交するストライプ状をなすものであり、図2中の左右方向に延びるストライプ状に形成されたものである。
そして、これらによって、白色発光を行う有機EL構造体30(31、32、33)が形成されている。そして、本例の有機EL素子100は、ドットマトリクスディスプレイを構成している。
つまり、本例の有機EL構造体30は、互いに直交するストライプ状の陽極31と隔壁41によって分離された陰極33とが交差して重なり合っており、これら両電極31、33の重なりあう領域が、発光表示を行うべき部分である表示画素を構成している。
このような本カラー有機ELディスプレイ100においては、図示しない外部回路などによって陽極31と陰極33との間に所定のデューティ比を有する駆動用の直流電圧を印加することにより、所望の表示画素において、陽極31からホール(正孔)、陰極33から電子がそれぞれ有機層32中の発光層に移動してくる。
そして、これらホールおよび電子が当該発光層内で再結合し、その放出エネルギーで蛍光材料(本例ではDCJT、ペリレンおよびBAlq)が発光するようになっている。この発光はカラーフィルタ層13を通って基板11側から取り出される。
次に、本有機EL素子100の製造方法について述べる。まず、基板11の一面に、公知のスピンコート法やフォトリソグラフ法により、カラーフィルタ層13およびオーバーコート層14を順次形成する。ここまでの工程により、ガスバリア層20の下地である有機物よりなる部材13、14ができあがる。
次に、ガスバリア層20の形成を行うが、ここでは、上述した原子層成長法による成膜方法について述べる。まず、上記のオーバーコート層14まで形成した基板11を、真空チャンバ内に設置し、加熱する。
ここで、ガスバリア層20を原子層成長法にて成膜する場合において、成膜時の基板11の温度は、薄膜形成の原子層反応が可能である温度であれば、特に限定されないが、カラーフィルタ層13およびオーバーコート層14の分解温度未満の温度であることが好ましい。
これは、ガスバリア層20の形成時に、有機物よりなる部材であるカラーフィルタ層13およびオーバーコート層14へのダメージを防止したり、ガラス基板11の反り防止が行えるためである。
本例では、カラーフィルタ層13およびオーバーコート層14の分解が開始される温度、すなわち分解開始温度は230℃程度であり、この分解開始温度を考慮すると、ガスバリア層20成膜時の基板11の温度は、たとえば225℃程度にできる。
このように、基板11を真空チャンバ内にて加熱した後、上記の基板温度を維持しつつ、減圧下で原料ガスを交互に供給して薄膜を形成する原子層成長法を行うことにより、AlxTiyOzよりなるガスバリア層20を形成する。
ガスバリア層20としてのAlxTiyOz膜の形成方法の一例を述べる。TMA(トリメチルアルミニウム)ガスとH2Oガスとを、N2キャリアガスとともに交互に真空チャンバ内に供給し、このサイクルを5サイクル行う。次に、TiCl4ガスとH2Oガスとを供給し、このサイクルを1サイクル行うことで、AlxTiyOz膜を形成する。
このようなAlxTiyOz膜の形成プロセスのサイクルを、たとえば100サイクル繰り返すと、膜厚が50nmであるAlxTiyOz膜を形成することができる。このときのAl、Ti、Oの組成比は37:5:58である。つまり、AlxTiyOz膜において、x=37、y=5、z=58であり、このときのTi原子数比率は、約12atom%である。
このAlxTiyOz膜におけるTiの原子数比率の制御は、上記したTMAおよびH2Oガスのサイクル数(以下、これをTMAサイクル数という)と、TiCl4ガスおよびH2Oガスのサイクル数(以下、これをTiCl4サイクル数という)との比(以下、これをTiドープ比という)を変えることによって可能である。
たとえば、原子層成長法において、TMAサイクル数を大きくすれば、AlxTiyOz膜におけるTiの原子数比率が小さくなり、TiCl4サイクル数を大きくすれば、Tiの原子数比率が大きくなる。
図4は、上記Tiドープ比に対するTiの原子数比率の変化を調査した結果を示す図である。図4に示されるように、Tiドープ比が大きくなるにつれて、Tiの原子数比率が大きくなっている。
本実施形態では、上述したように、ガスバリア層20をオーバーコート層14側から有機EL構造体30側へ向かってTiの原子数比率が0atom%〜10atom%以上となるように連続的に、Tiの原子数比率を膜厚方向で変化させている。このようなAlxTiyOz膜を成膜することは、上記図4の関係を利用して、Tiドープ比を膜厚方向に変えて行くことで、膜厚方向にてTiの原子数比率を変えることで実現される。
このようにして、ガスバリア層20まで形成した後、有機EL構造体30の陽極31を形成する前に、当該陽極31の下地部分の洗浄を行う。この洗浄工程は、たとえば、アルカリ洗浄液、純水、および50℃の温水に浸漬し行う。
そして、次に、基板11の一面上すなわちガスバリア層20の上に、有機EL構造体30を形成する。本例では、まず、ガスバリア層20の上に200℃の成膜温度にてスパッタリング法によりITO膜を成膜し、これをフォトリソグラフを用いて電極形状にパターニングすることにより、陽極31を形成する。
次に、陽極31の間に絶縁膜40をフォトリソグラフィ法により形成し、続いてその上に、隔壁41をフォトリソグラフィにより形成する。次に、陽極31の上に、上記例に示したようなホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層が順次形成されてなる有機層32を真空蒸着法により形成する。
次に、有機層32の上に、上記電子注入層としてのLiF、および上部電極としての陰極33を、真空蒸着法により成膜する。これら有機層32や陰極33の真空蒸着による成膜温度は、室温程度である。こうして、上記図1および上記図2に示される、ガスバリア層20としてのAlxTiyOz膜を有するカラー有機ELディスプレイ100ができあがる。
なお、この後、有機EL構造体30の表面からの水分を遮断するため、乾燥剤をもったステンレスまたはガラスの封止缶によって、有機EL構造体30の外表面側を、酸素を微量含んだ不活性ガス(N2ガス等)または不活性ガスのみにより封止するようにしてもよい。
ところで、本実施形態では、AlxTiyOzからなるガスバリア層20は、オーバーコート層14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有し、有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有し、且つ、オーバーコート層14との界面から有機EL構造体30との界面に向かってTiの原子数比率が連続的に増加している。このようなガスバリア層20を採用した根拠を述べる。
まず、ガスバリア層20における有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を設けることについて、その根拠を述べる。本発明者は、AlxTiyOz膜におけるTi原子数比率と、後工程に用いられる洗浄液や現像液に対する耐性との関係を調査した。
図5は、その耐性に関する調査結果の一例を示す図であり、Tiの原子数比率(単位:atom%)と、洗浄液によるAlxTiyOz膜のエッチング量(単位:nm)との関係を示す図である。ここでは、AlxTiyOz膜は、単層のものであり、この単層のAlxTiyOz膜においてTiの原子数比率を変えたものを作製し、調査した。
エッチング量は、Tiの原子数比率を変えたAlxTiyOz膜を基板11に形成し、これを上記した洗浄液としての50℃の温水に30分間、浸漬した後、当該AlxTiyOz膜がエッチングされた部分の厚さを測定した。
図5に示されるように、Tiの原子数比率が10atom%以上であれば、AlxTiyOz膜のエッチング量は実質的に0であり、洗浄液としての温水に対するAlxTiyOz膜の耐性は、十分であると言える。
また、Tiの原子数比率と、有機EL構造体30のフォトエッチングに用いるフォトレジスト用現像液によるAlxTiyOz膜のエッチング量との関係についても、同様に調査した。その結果の一例を図6に示す。
図6は、Tiの原子数比率(単位:atom%)と、当該現像液によるAlxTiyOz膜のエッチング量(単位:nm)との関係を示す図である。現像液は、濃度が2.38%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)というこの種の一般的な現像液である。エッチング量は、Tiの原子数比率を変えたAlxTiyOz膜を基板11に形成し、これを当該現像液に5分間、浸漬した後、調査した。
図6に示されるように、Tiの原子数比率が10atom%以上であれば、AlxTiyOz膜のエッチング量は実質的に0であり、後工程における現像液に対するAlxTiyOz膜の耐性は、十分であると言える。また、10atom%未満では、膜が溶けて消失するか、膜表面の荒れがSEMで観察され、耐性が無いことを確認した。
そして、ガスバリア層20では、このような後工程における洗浄液や現像液といった薬品にさらされるのは、有機EL構造体30側の面である。このことから、ガスバリア層20における有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を設ければ、ガスバリア層20の耐薬品性が確保される。これが当該10atom%以上の根拠である。
また、上記TMAHによるAlxTiyOz膜のエッチングも含め、現状の一般的な加工レベルを考慮すると、10nm以上ガスバリア層20中のTiの原子数比率が10atom%以上である領域は、有機EL構造体30との界面からガスバリア層20の内部に向かって厚さ方向に10nm以上設けられていることが望ましい。
また、図7は、単層のAlxTiyOz膜におけるTiの原子数比率(単位:atom%)と、そのシート抵抗(Ω/□)との関係について調査した結果の一例を示す図である。ここでは、AlxTiyOz膜の膜厚は50nmとした。Tiの原子数比率が多くなると、シート抵抗が増加する。
ここで、ガスバリア層のシート抵抗が1×1012Ω/□よりも小さい場合には、隣接した配線間でリーク電流が生じ、表示する画像に、にじみが生じる可能性がある。そのため、図7に示されるようなTiの原子数比率とシート抵抗の関係に基づいて、シート抵抗が1×1012Ω/□未満とならないようにガスバリア層20の膜厚を設定すれば、別に絶縁性を確保するための膜を形成する必要はなくなる。
次に、ガスバリア層20におけるオーバーコート層14との界面にTiの原子数比率が0atom%以上の領域を設けることについて、その根拠を述べる。上述したが、AlxTiyOz膜中のTiが針状結晶のTiO2になることで、膜の一部が多結晶構造となり、ガスバリア性が低下する。
このことから、ガスバリア層20のうち水分などの揮発成分が発生してくるオーバーコート層14との界面側の部位について、特に多結晶化を防ぎ、非晶質な膜とする必要があると考えられる。
そこで、本発明者は、AlxTiyOz膜よりなるガスバリア層20においてオーバーコート層14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有することで、当該界面側にてAlxTiyOz膜中のTiが針状結晶のTiO2になる確率を低減し、ガスバリア性を確保することとした。
また、図8は、単層のAlxTiyOz膜におけるTiの原子数比率(単位:atom%)と、その膜応力(単位:MN/m2)との関係について調査した結果の一例を示す図である。図8に示されるように、Tiの原子数比率が増加すると、ガスバリア層20の膜応力が増加する。
このことについて、本実施形態のガスバリア層20では、オーバーコート層14側の部位にてTiの原子数比率を減らすことで、Tiの原子数比率が全体で均一であるガスバリア層と比べて、次のような利点がある。
利点(1):同じ膜厚であっても、本実施形態では、膜の全応力を低減でき、基板11の反りやクラックの発生を低減することができる。利点(2):同じ全応力にする場合、膜厚を厚くすることができ、よりガスバリア性を確保することができる。利点(3):全体的にTiが少なくなるので、電気抵抗が高くなり、隣接電極間のリーク電流による表示不良を防止することができる。
このように、ガスバリア層20におけるオーバーコート層14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を設ければ、ガスバリア層20のガスバリア性が確保され、また、膜の応力低減や電気絶縁性の確保に好ましい構成となる。これが当該0atom%の根拠である。
以上のように、本実施形態によれば、ガスバリア層20において、有機物よりなる部材13、14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有することで、ガスバリア性を確保し、また、有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有することで、有機EL構造体の加工時の耐薬品性を確保しやすくなる。そのため、本実施形態によれば、従来よりもガスバリア性が向上した構成を実現することができる。
また、上記した本実施形態の製造方法においてAlxTiyOz膜よりなるガスバリア層20の形成工程では、有機物よりなる部材であるカラーフィルタ層13およびオーバーコート層14の分解開始温度以下の温度にて、原子層成長法によりTiドープ比を膜厚方向に変えて行くことで膜厚方向にてTiの原子数比率を変えることによって、オーバーコート層14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有し、有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有するように、ガスバリア層20を形成する。
このようにガスバリア層20を形成することで、ガスバリア層20の形成時に、カラーフィルタ層13およびオーバーコート層14へのダメージ防止を図りつつ、本実施形態のガスバリア層20を形成できる。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態に係る有機ELディスプレイにおけるガスバリア層20の詳細構成を示す概略断面図である。本実施形態の有機ELディスプレイは、このガスバリア層20以外は、上記第1実施形態と同様である。
図9に示されるように、本実施形態のガスバリア層20は、有機物よりなる部材であるオーバーコート層14との界面に位置する第1の層21と、有機EL構造体30との界面に位置する第2の層22とが積層されてなる。
ここにおいて、第1の層21は、オーバーコート層14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を含むものである。つまり、この第1の層21は、第1の層21のオーバーコート層14との界面におけるTiの原子数比率が0atom%であればよいものである。
そして、この第1の層21は、当該第1の層21の全領域にてTiの原子数比率が0atom%であるAl23であってもよいし、第1の層21におけるオーバーコート層14との界面から第2の層22との界面に向かって、Tiの原子数比率が0〜10atom%未満の範囲で増加していくAlxTiyOzであってもよい。
一方、第2の層22は、AlxTiyOzからなり有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を含むものである。つまり、第2の層22は、第2の層22の有機EL構造体30との界面におけるTiの原子数比率が10atom%以上であるAlxTiyOzであればよいものである。
そして、この第2の層22は、当該第2の層22の全領域にてTiの原子数比率が10atom%以上であってもよいし、第2の層21における第1の層21との界面から有機EL構造体30との界面に向かって、Tiの原子数比率が0〜10atom%以上の範囲で増加していくものであってもよい。
このような第1の層21および第2の層22により構成される本実施形態のガスバリア層20は、上記第1実施形態と同様に、原子層成長法によって、膜厚方向のTiの原子数比率を制御しつつ、第1の層21、第2の層22を順次成膜していくことにより作製される。
また、本ガスバリア層20において、ガスバリア層20中のTiの原子数比率が0atom%である領域は、オーバーコート層14との界面からガスバリア層20の内部に向かって厚さ方向に20nm以上設けられていることが望ましい。このことは、たとえば、第1の層21の全領域が、Tiの原子数比率0atom%の場合、第1の層21の膜厚が20nm以上であることに相当する。
また、ガスバリア層20中のTiの原子数比率が10atom%である領域は、有機EL構造体30との界面からガスバリア層20の内部に向かって厚さ方向に10nm以上設けられていることが望ましい。これについては、上記したが、有機EL構造体30のエッチングなどの加工の余裕度を考慮したものである。そして、このことは、たとえば、第2の層22の全領域が、Tiの原子数比率10atom%以上の場合、第2の層22の膜厚が10nm以上であることに相当する。
そして、本実施形態によっても、ガスバリア層20において、有機物よりなる部材13、14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有し、有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有するため、上記耐薬品性を確保しつつ、従来よりもガスバリア性が向上した構成を実現できる。
(第3実施形態)
ところで、上記第2実施形態では、ガスバリア層20を、オーバーコート層14との界面に位置する第1の層21と、有機EL構造体30との界面に位置する第2の層22とが積層されたものとして構成したが、これら第1の層21と第2の層22との間に、さらにAlxTiyOzよりなる第3の層が介在してもよい。
この第3の層は、特にTiの原子数比率を限定するものではないが、好ましくは、0atom%より多く10atom%未満であるものがよい。本発明の第3実施形態は、この好ましい形態を提供するものである。
図10は、本発明の第3実施形態に係る有機ELディスプレイにおけるガスバリア層20の詳細構成を示す概略断面図である。本実施形態の有機ELディスプレイは、このガスバリア層20以外は、上記第1実施形態と同様である。
図10に示されるように、本実施形態のガスバリア層20は、有機物よりなる部材であるオーバーコート層14との界面に位置し全領域にてTiの原子数比率が0atom%であるAl23からなる第1の層21と、有機EL構造体30との界面に位置し全領域にてTiの原子数比率が10atom%以上であるAlxTiyOzからなる第2の層22とを備えて構成されている。
そして、本ガスバリア層20は、さらに、第1の層21と第2の層22との間に介在し全領域にてTiの原子数比率が0atom%よりも大きく10atom%未満でありAlxTiyOzからなる第3の層23を備えており、これら第1の層21、第3の層23、第2の層22が、順次積層されてなるものである。
ここで、第3の層23は、当該第3の層23の全領域にてTiの原子数比率が一定であってもよいし、第3の層23における第1の層21との界面から第2の層22との界面に向かって、Tiの原子数比率が0超〜10atom%未満の範囲で増加していくものであってもよい。
このような第1〜第3の層21〜23より構成される本実施形態のガスバリア層20は、上記第1実施形態と同様に、原子層成長法によって、膜厚方向のTiの原子数比率を制御しつつ、各層21、23、22を順次成膜することにより作製される。
また、本実施形態のガスバリア層20においても、第1の層21の膜厚を20nm以上として、ガスバリア層20中のTiの原子数比率が0atom%である領域を、オーバーコート層14との界面から層内部に向かって厚さ方向に20nm以上設けられたものとすることが望ましい。
また、第2の層22の膜厚が10nm以上として、ガスバリア層20中のTiの原子数比率が10atom%である領域を、有機EL構造体30との界面から層内部に向かって厚さ方向に10nm以上設けられたものとすることが望ましい。
そして、本実施形態によっても、ガスバリア層20において、有機物よりなる部材13、14との界面にTiの原子数比率が0atom%の領域を有し、有機EL構造体30との界面にTiの原子数比率が10atom%以上の領域を有するため、上記耐薬品性を確保しつつ、従来よりもガスバリア性が向上した構成を実現できる。
次に、上記各実施形態について、以下の実施例を参照して、より具体的に述べることとするが、本発明は、この実施例に限定されるものではない。
上記した実施形態におけるガスバリア層の効果を確認するために、カラー有機ディスプレイを作製し、ダークスポットの発生パネル数を調査した。
具体的には、大きさが300×400mmの無アルカリガラスよりなるマザー基板に画面サイズが対角3.5インチとなるようなカラーフィルタ層13を、複数個配置した。このマザー基板は、最後に、個々のカラーフィルタ層13の単位に分割されて上記基板11となるものである。そして、このマザー基板上に、カラーフィルタ層13の分解温度以下の225℃にて原子層成長法で、ガスバリア層20を形成した。
次に、スパッタリング法で形成したITOよりなる陽極31とMo合金よりなる補助電極とをエッチングすることでパターニングした。その上に、絶縁膜40および隔壁41をフォトリソグラフィ法により形成した。
そして、上記第1実施形態に述べたように、有機層32、陰極33を形成して有機EL構造体30を形成し、内部に乾燥剤をつけたガラスの封止缶にて窒素雰囲気中で封止後、これを分断して、カラー有機ELディスプレイを作製した。
ここで、ガスバリア層20として、以下のサンプル1〜7に示されるように、種々の異なる構成のものを作製した。各サンプルについて、上記マザー基板を5枚作製した。サンプル1は比較例、サンプル2〜7は実施例である。
サンプル1:AlxTiyOzよりなる単層膜、Tiの原子数比率:12atom%、膜厚:30nm。これは、従来の一般的な構成に相当する比較例である。
サンプル2:AlxTiyOzよりなる第1の層21と第2の層22との2層の積層膜(上記図9参照)、第1の層21のTiの原子比数率:全領域にて0atom%、第1の層21の膜厚:20nm、第2の層22のTiの原子数比率:全領域にて12atom%、第2の層22の膜厚:10nm。
サンプル3:AlxTiyOzよりなる第1の層21〜第3の層23の3層の積層膜(上記図10参照)、第1の層21のTiの原子比数率:全領域にて0atom%、第1の層21の膜厚:10nm、第3の層23のTiの原子数比率:全領域にて7atom%、第3の層23の膜厚:10nm、第2の層22のTiの原子数比率:全領域にて12atom%、第2の層22の膜厚:10nm。
サンプル4:AlxTiyOzよりなる第1の層21〜第3の層23の3層の積層膜(上記図10参照)、第1の層21のTiの原子比数率:全領域にて0atom%、第1の層21の膜厚:10nm、第3の層23のTiの原子数比率:界面間で第1の層側から第2の層側に向かって0超〜12atom%で連続的に増加、第3の層23の膜厚:10nm、第2の層22のTiの原子数比率:全領域にて12atom%、第2の層22の膜厚:10nm。
サンプル5:AlxTiyOzよりなる単層膜(上記図3参照)、Tiの原子数比率:界面間でカラーフィルタ層側から有機EL構造体側に向かって0〜12atom%で連続的に増加、膜厚:60nm。
サンプル6:AlxTiyOzよりなる第1の層21と第2の層22との2層の積層膜(上記図9参照)、第1の層21のTiの原子比数率:全領域にて0atom%、第1の層21の膜厚:10nm、第2の層22のTiの原子数比率:界面間で第1の層側から有機EL構造体側に向かって0〜28atom%で連続的に増加、第2の層22の膜厚:20nm。
サンプル7:AlxTiyOzよりなる第1の層21と第2の層22との2層の積層膜(上記図9参照)、第1の層21のTiの原子比数率:界面間でカラーフィルタ層側から第2の層側に向かって0〜12atom%で連続的に増加、第1の層21の膜厚:40nm、第2の層22のTiの原子数比率:全領域にて12atom%、第2の層22の膜厚:10nm。
ここで、上述したが、ガスバリア層20は、ガスバリア層20の成膜後から有機EL構造体30を形成する間に、弱アルカリの洗剤や温水、現像液のTMAH、エッチング液の王水等にさらされるため、これに対する耐性が要求される。また、この間に、下層のカラーフィルタ層13の吸水防止およびカラーフィルタ層13中のガスの有機EL構造体30への放出防止を行うガスバリア性も要求される。
そこで、上記各サンプル1〜7について、100℃の雰囲気温度に100時間放置した後、発光を行い、顕微鏡でダークスポットの有無を調査した。その結果を図11に示す。図11は、本発明の実施例におけるダークスポット調査の結果を示す図表である。
図11に示されるように、比較例であるサンプル1では、作製した5枚のマザー基板のうち9パネルでダークスポットが確認された。それに対して、実施例であるサンプル2〜7では、すべてにおいて、ダークスポットは存在せず、ガスバリア性の向上効果が確認された。
また、上記サンプル2においては、Tiの原子数比率が0atom%である領域は、カラーフィルタ層との界面から厚さ方向に20nm設けられ、Tiの原子数比率が10atom%以上(ここでは12atom%)である領域は、有機EL構造体との界面から厚さ方向に10nm設けられている。つまり、上記サンプル2は、上述した好ましい領域条件を満足している。そして、ダークスポットは、測定ロットのすべてにおいて、まったく観察されなかった。
このサンプル2に対して、当該好ましい領域条件を満足しないもの、すなわち、Tiの原子数比率が0atom%である領域が上記20nmに満たないか、もしくは、Tiの原子数比率が10atom%以上である領域が上記10nmに満たないサンプルを作製した。そして、これらについて、上記図11の場合と同様にして、ダークスポットの有無を調査した。この調査におけるサンプル2a〜2eの構成は、次の通りである。
サンプル2a:AlxTiyOzよりなる第1の層21と第2の層22との2層の積層膜(上記図9参照)、第1の層21のTiの原子比数率:全領域にて0atom%、第1の層21の膜厚:10nm、第2の層22のTiの原子数比率:全領域にて12atom%、第2の層22の膜厚:10nm。
サンプル2b:AlxTiyOzよりなる第1の層21と第2の層22との2層の積層膜(上記図9参照)、第1の層21のTiの原子比数率:全領域にて0atom%、第1の層21の膜厚:10nm、第2の層22のTiの原子数比率:全領域にて12atom%、第2の層22の膜厚:20nm。
サンプル2c:AlxTiyOzよりなる単層膜(上記図3参照)、Tiの原子数比率:界面間でカラーフィルタ層側から有機EL構造体側に向かって0〜12atom%で連続的に増加、膜厚:30nm。なお、本サンプルは単層ではあるが、全膜厚を薄くすることで、上記の好ましい領域条件を満足しないものとなっている。
サンプル2d:AlxTiyOzよりなる第1の層21と第2の層22との2層の積層膜(上記図9参照)、第1の層21のTiの原子比数率:全領域にて0atom%、第1の層21の膜厚:10nm、第2の層22のTiの原子数比率:界面間で第1の層側から有機EL構造体側に向かって0〜28atom%で連続的に増加、第2の層22の膜厚:10nm。
サンプル2e:AlxTiyOzよりなる第1の層21と第2の層22との2層の積層膜(上記図9参照)、第1の層21のTiの原子比数率:界面間でカラーフィルタ層側から第2の層側に向かって0〜12atom%で連続的に増加、第1の層21の膜厚:20nm、第2の層22のTiの原子数比率:全領域にて12atom%、第2の層22の膜厚:10nm。
これら各サンプルは、上記比較例としてのサンプル1に比べれば、ダークスポットの発生は大幅に低減されるものの、一部で発生が確認され、上記サンプル2のようにすべての測定ロットにてダークスポットが無くなるというレベルまでは、行かなかった。よって、上記好ましい領域条件を満足することは、ダークスポットの防止に対して、より効果があると考えられる。
なお、上記図12に示されるサンプル3では、Tiの原子数比率が0atom%である領域が10nmであり上記20nmに満たないものの、ダークスポットはサンプル2と同様に、すべての測定ロットでダークスポットは発生しなかった。つまり、この好ましい領域条件は、あくまでも絶対的なものではないが、上記サンプル2a〜2eの調査結果より、好ましい条件であることは確かである。
なお、上記各実施形態および実施例では、有機物よりなる部材は、カラーフィルタ層13およびオーバーコート層14であったが、カラーフィルタ層13のみでもよい。さらには、有機物よりなる部材としては、フレキシブルプリント基板などの樹脂よりなる基板であってもよい。この場合、この樹脂よりなる基板の上に、直接ガスバリア層、有機EL構造体が順次積層形成されていてもよい。つまり、カラー有機ELディスプレイでなくてもよい。
また、上記各実施形態および実施例では、ガスバリア層20を原子層成長法で形成したが、それ以外の気相成長法でも形成可能である。たとえば、スパッタ法の場合には、Al23とTiO2の種類のターゲットを用意し、交互に堆積していく方法を採用し、このとき、各堆積速度を制御すれば、成膜可能である。
また、有機EL構造体の構成は、上述した具体例に限定されるものではなく、通常の有機EL構造体に用いられる材料や膜構成、あるいは、将来的にも有機EL構造体に用いられることの可能な材料や膜構成を採用することができる。
本発明の実施形態に係る有機ELディスプレイの概略断面図である。 図1中のA−A一点鎖線に沿った同ディスプレイの概略断面図である。 実施形態のガスバリア層の詳細構成を示す概略断面図である。 Tiドープ比に対するTiの原子数比率の変化を調査した結果を示す図である。 Tiの原子数比率と洗浄液によるAlxTiyOz膜のエッチング量との関係を示す図である。 Tiの原子数比率と現像液によるAlxTiyOz膜のエッチング量との関係を示す図である。 Tiの原子数比率とシート抵抗との関係について調査した結果を示す図である。 Tiの原子数比率と膜応力との関係について調査した結果を示す図である。 本発明の第2実施形態に係るガスバリア層の詳細構成を示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係るガスバリア層の詳細構成を示す概略断面図である。 本発明の実施例におけるダークスポット調査の結果を示す図表である。
符号の説明
13…有機物よりなる部材としてのカラーフィルタ層、
14…有機物よりなる部材としてのオーバーコート層、
20…ガスバリア層、21…第1の層、22…第2の層、23…第3の層、
30…有機EL構造体。

Claims (11)

  1. 有機物よりなる部材(13、14)、ガスバリア層(20)、および有機EL構造体(30)が順次積層されてなる有機ELディスプレイにおいて、
    前記ガスバリア層(20)は、AlxTiyOzからなる薄膜であり、
    このAlxTiyOzの組成比におけるAlの原子数比率xおよびTiの原子数比率yを用いて{y/(x+y)×100}にて表される比率をTiの原子数比率(単位:atom%)としたとき、
    前記ガスバリア層(20)は、前記有機物よりなる部材(13、14)との界面に前記Tiの原子数比率が0atom%の領域を有し、前記有機EL構造体(30)との界面に前記Tiの原子数比率が10atom%以上の領域を有するものであることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  2. 前記ガスバリア層(20)は、前記有機物よりなる部材(13、14)との界面から前記有機EL構造体(30)との界面に向かって前記Tiの原子数比率が順次増加しているものであることを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイ。
  3. 前記ガスバリア層(20)は、前記有機物よりなる部材(13、14)との界面に位置し当該界面に前記Tiの原子数比率が0atom%の領域を含む第1の層(21)と、
    前記有機EL構造体(30)との界面に位置し当該界面に前記Tiの原子数比率が10atom%以上の領域を含みAlxTiyOzからなる第2の層(22)とが、積層されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイ。
  4. 前記ガスバリア層(20)は、前記有機物よりなる部材(13、14)との界面に位置し全領域にて前記Tiの原子数比率が0atom%であるAl23からなる第1の層(21)と、
    前記有機EL構造体(30)との界面に位置し全領域にて前記Tiの原子数比率が10atom%以上であるAlxTiyOzからなる第2の層(22)と、
    前記第1の層(21)と前記第2の層(22)との間に介在し全領域にて前記Tiの原子数比率が0atom%よりも大きく10atom%未満でありAlxTiyOzからなる第3の層(23)とが、積層されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイ。
  5. 前記ガスバリア層(20)は、X線もしくは電子線回折による回折像にてハローパターン以外の回折像が観察されないアモルファス薄膜であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の有機ELディスプレイ。
  6. 前記ガスバリア層(20)中の前記Tiの原子数比率が0atom%である領域は、前記有機物よりなる部材(13、14)との界面から前記ガスバリア層(20)の内部に向かって厚さ方向に20nm以上設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の有機ELディスプレイ。
  7. 前記ガスバリア層(20)中の前記Tiの原子数比率が10atom%以上である領域は、前記有機EL構造体(30)との界面から前記ガスバリア層(20)の内部に向かって厚さ方向に10nm以上設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の有機ELディスプレイ。
  8. 前記有機物よりなる部材は、カラーフィルタ層(13)およびオーバーコート層(14)の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の有機ELディスプレイ。
  9. 前記有機物よりなる部材は、樹脂よりなる基板であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の有機ELディスプレイ。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1つに記載の有機ELディスプレイを製造する製造方法であって、
    前記ガスバリア層(20)を、前記有機物よりなる部材(13、14)との界面に前記Tiの原子数比率が0atom%の領域を有し、前記有機EL構造体(30)との界面に前記Tiの原子数比率が10atom%以上の領域を有するように、前記有機物よりなる部材(13、14)の分解開始温度以下の温度で気相成長法により形成することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
  11. 前記気相成長法は、原子層成長法であることを特徴とする請求項10に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
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