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JP2009104974A - 非水系二次電池用正極活物質およびその製造方法、ならびにそれを用いた非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池用正極活物質およびその製造方法、ならびにそれを用いた非水系二次電池 Download PDF

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JP2009104974A JP2007277321A JP2007277321A JP2009104974A JP 2009104974 A JP2009104974 A JP 2009104974A JP 2007277321 A JP2007277321 A JP 2007277321A JP 2007277321 A JP2007277321 A JP 2007277321A JP 2009104974 A JP2009104974 A JP 2009104974A
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Junichi Sugaya
純一 菅谷
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Panasonic Corp
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Abstract

【課題】充放電容量が大きくかつ粒子の熱安定性、量産性に優れる正極活物質および非水系二次電池目的とする。
【解決手段】リチウムとナトリウムとニッケルの複合酸化物からなる非水系二次電池用正極活物質において、Xバンドを使用し、温度200〜300Kで測定したとき、電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルが観測され、かつそのピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係であるdΔHpp/dTが0.5未満である電子構造を有することを特徴とした非水系二次電池用正極活物質とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水系二次電池用正極活物質およびその製造方法ならびにそれを用いた非水系二次電池に関し、特に好適なリチウムとナトリウムとニッケルとの複合酸化物に関する。
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として、小型かつ軽量で、高エネルギー密度を有する二次電池への要望も高まっている。また、小型民生用途のみならず、電力貯蔵用や電気自動車といった長期に渡る耐久性や安全性が要求される大型の二次電池に対する技術展開も加速してきている。
このような観点から、非水系二次電池、特に、リチウム二次電池が、高電圧であり、かつ高エネルギー密度を有するため、電子機器用、または電力貯蔵用、電気自動車の電源として期待されている。
非水系二次電池は、正極、負極およびそれらの間に介在するセパレータを具備し、セパレータには、主としてポリオレフィン製の微多孔膜が用いられている。非水電解質には、LiBF4、LiPF6等のリチウム塩を非プロトン性の有機溶媒に溶解した液状非水電解質(非水電解液)が用いられている。また正極活物質としては、リチウムに対する電位が高く、安全性に優れ、比較的合成が容易であるリチウムコバルト酸化物(例えばLiCoO2)を用い、負極活物質としては、黒鉛などの種々の炭素材料を用いた非水系二次電池が実用化されている。
そのような中、リチウムコバルト酸化物よりさらなる高容量化を目指す観点から、リチウムニッケル酸化物(例えばLiNiO2)を実用化する試みも盛んである。しかしながら、リチウムニッケル酸化物は高容量を有するものの、結晶の安定性が低く、サイクル特性や熱安定性に課題を有している。そこで以下のような提案がなされている。
例えばサイクル特性を改良する目的で、活物質の粒子構造を適正化する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この提案によれば、正極活物質の一次粒子径が大きくなるという理由でサイクル特性を向上することができると述べられている。
また、高容量のリチウムニッケル複合酸化物を得るために、活物質の熱処理条件を適正化する方法が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
この提案によれば、リチウム層にあるリチウムと2価のニッケルとの交換反応(ディスオーダー)を抑制することで、高容量のリチウムニッケル複合酸化物が得られると述べられている。
さらに、リチウムニッケル複合酸化物にナトリウムを添加して、ディスオーダーの少ない活物質の合成方法が提案されている(例えば非特許文献2参照)。
この提案によれば、ナトリウムを0.85程度添加することで、ディスオーダーの少ない活物質を合成することができると述べられている。
特開2001−85006号公報 エイチ、アライ(H.Arai)他3名、 「過剰リチウム法により製造されたLi1-xNi1+xO2の解析とカソード特性(Characterization and cathode perfomance of Li1-xNi1+xO2 prepared with the excess lithium method)」、ソリッド ステイト イオニクス(Solid State Ionics)、イギリス、エルセヴィア サイエンス ビー、ブイ(Elsevier Science B.V.)、1995年、第80巻、p261−269 タダアキ マツムラ(Tadaaki Matsumura)他5名、 「Li1-xNa1+xNiO2の合成、構造および物理特性(Synthesis, structure and physical properties of Li1-xNa1+xNiO2)」、ソリッド ステイト イオニクス(Solid State Ionics)、イギリス、エルセヴィア サイエンス ビー、ブイ(Elsevier Science B.V.)、2002年、第152−153巻、p303−309 シー ジュリアン(C. Julien)他2名 「LiM1-yM’yO2(M=Ni,Co,;M’=Mg,Al,B)の電気化学特性(Electrichemical performances of LiM1-yM’yO2(M=Ni,Co,;M’=Mg,Al,B))」、ソリッド ステイト イオニクス(Solid State Ionics)、イギリス、エルセヴィア サイエンス ビー、ブイ(Elsevier Science B.V.)、2000年、第135巻、p121−130
しかしながら、特許文献1に提案されているような技術を用いても、900℃の温度下で熱処理をしており、充放電容量が少ないという課題を有していた。
また、非特許文献1に提案されているような技術を用いても、700℃の温度下で熱処理をしているおり、一次粒子径が小さく、充電状態の正極活物質の熱安定性に課題を有していた。
さらに、非特許文献2に提案されているような技術を用いても、Li0.15Na0.85NiO2は大気中の水分などの影響を受けやすく、アルゴン雰囲気中で扱わなくてはいけなかった。つまり、合成した活物質を用いて、非水系二次電池を組み立てるには、大量のアルゴンガスを使用しなければならず、コストが掛かってしまうという課題を有していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決し、充放電容量が大きくかつ粒子の熱安定性、量産性に優れる正極活物質およびその製造方法、さらにその正極活物質を用いた非水系二次電池を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明はリチウムとナトリウムとニッケルの複合酸化物からなる非水系二次電池用正極活物質において、Xバンドを使用し、温度200〜300Kで電子スピン共鳴を測定したとき、電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルが観測され、かつそのピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係であるdΔHpp/dTが0.5未満である電子構造を有することを特徴とした非水系二次電池用正極活物質というものである。
ここで、Xバンドとは、マイクロ波の一種で、周波数9.4GHz,波長3cm程度の電磁波である。
本発明の正極活物質を用いることによって、充放電容量の大きいリチウム二次電池の作製が可能となる。また、水分に対しても強くなるためアルゴンガスでなく、ドライ空気雰囲気内で扱うことができる。
本発明によると充放電容量が大きくかつ粒子の熱安定性、量産性に優れる正極活物質および非水系二次電池を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明は上記のように、Xバンドを使用し、温度200〜300Kで測定したとき、電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルが観測され、かつそのピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係であるdΔHpp/dTが0.5以下である電子構造を有することを特徴としたリチウムニッケル複合酸化物を用いると、充放電容量の大きなリチウム二次電池が得られることを見出したものである。この理由は以下のように考えられる。
リチウムニッケル複合酸化物の電子スピン共鳴測定において、室温以下の常磁性領域では、2価のニッケルによる磁気双極子作用の影響を受けて、冷却と共にピーク間の線幅が狭まる。つまり、リチウムニッケル複合酸化物の電子共鳴スペクトルのピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係であるdΔHpp/dTの値が小さいほど、リチウムニッケル複合酸化物に含まれる2価のニッケルの量が少ないことを示している。
2価のニッケルはリチウム層のリチウムとディスオーダーを起こし、リチウムイオンの電気化学的な反応を阻害する。そのため、充放電容量が大きく低下してしまうので、dΔHpp/dTの値が0.5より大きい値であることは好ましくない。
また、本発明の非水系二次電池用正極活物質の製造方法において、前駆体酸化物とリチウム化合物と過酸化ナトリウムとを混合して熱処理する工程を含む非水系二次電池用正極活物質の製造方法正極活物質を用いると、単相のリチウムニッケル複合酸化物が得られる点で好ましい。
本発明では、過酸化ナトリウムが、いわゆる焼結促進剤として作用している。他のナトリウム化合物では、このような作用効果は小さい。
一般的な焼結促進剤であるホウ素などでは、単相のリチウムニッケル複合酸化物が得られないことが知られている(非特許文献3)。
リチウムニッケル複合酸化物の一次粒子径は1μm以上であることが好ましい。一次粒子径が1μm以下になると、比表面積が大きくなり、充電時における正極活物質の熱安定性が低下するため好ましくない。また、4μm以上の一次粒子は、合成が困難であり、例え合成できたとしても電子スピン共鳴の結果が、0.5以上になりやすい。
本発明の非水系二次電池用正極活物質の組成がLi1-xNaxNi1-yMey2(0≦x≦0.05、0≦y≦0.34、MeはCo、Fe、Cu、Al、Mg、Ti、Zr、Ce、Yよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素)であることが好ましい。リチウムサイト中のナトリウムは充放電機構に関与しないため、xの値が0.05を超えると充放電容量が低下するために好ましくない。
正極活物質の製造方法として、過酸化ナトリウムのナトリウム(Na)の添加量は、同
時に混合するリチウム化合物のリチウム(Li)に対しモル比で0<Na/(Li+Na)≦0.05であることが好ましい。つまり関係式Li1-xNax(ただし、0<x≦0.05)を満たすことが好ましい。
この理由は、上記の添加量において、合成された正極活物質を−40℃のドライ空気中で扱うことができるためである。また、ナトリウムの添加量を増加させることにより、正極活物質の一次粒子径が増大していくが、モル比が0.05を超えると活物質の充放電容量が低下するため、好ましくない。
リチウムニッケル複合酸化物の合成時の熱処理温度は700℃から800℃が好ましい。熱処理温度が700℃より低い場合は、一次粒子の焼結が起こりにくくなり、また、熱処理温度が800℃より高くなると、Li/Ni比が減少するとともに、Li/Niのディスオーダーも増加する。熱処理時間は、合成温度にもよるが、3〜30時間が好ましい。そして、上記の熱処理は、酸素雰囲気下で行うことが好ましい。
本発明の非水系二次電池は、正極活物質に特徴を有し、他の構成要素は特に制限されない。
正極は、通常、正極集電体およびそれに担持された正極合剤からなる。正極合剤は、正極活物質の他に、結着剤、導電剤などを含むことができる。正極は、例えば、正極活物質と任意成分からなる正極合剤を液状成分と混合して正極合剤スラリーを調製し、得られたスラリーを正極集電体に塗布し、乾燥させて作製する。負極も、同様に、負極活物質と任意成分からなる負極合剤を液状成分と混合して負極合剤スラリーを調製し、得られたスラリーを負極集電体に塗布し、乾燥させて作製する。
本発明の非水系二次電池の負極活物質としては、例えば、金属、金属繊維、炭素材料、酸化物、窒化物、錫化合物、珪素化合物、各種合金材料等を用いることができる。炭素材料としては、例えば各種天然黒鉛、コークス、黒鉛化途上炭素、炭素繊維、球状炭素、各種人造黒鉛、非晶質炭素などの炭素材料が用いられる。また、珪素(Si)や錫(Sn)などの単体、または合金、化合物、固溶体などの珪素化合物や錫化合物が容量密度の大きい点から好ましい。例えば珪素化合物としては、SiOx(0.05<x<1.95)、またはこれらのいずれかにB、Mg、Ni、Ti、Mo、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Nb、Ta、V、W、Zn、C、N、Snからなる群から選択される少なくとも1つ以上の元素でSiの一部を置換した合金や化合物、または固溶体などを用いることができる。錫化合物としてはNi2Sn4、Mg2Sn、SnOx(0<x<2)、SnO2、SnSiO3などが適用できる。負極活物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
正極または負極の結着剤には、例えばPVDF、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、アラミド樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチルエステル、ポリアクリル酸エチルエステル、ポリアクリル酸ヘキシルエステル、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸メチルエステル、ポリメタクリル酸エチルエステル、ポリメタクリル酸ヘキシルエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリエーテル、ポリエーテルサルフォン、ヘキサフルオロポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロースなどが使用可能である。また、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、エチレン、プロピレン、ペンタフルオロプロピレン、フルオロメチルビニルエーテル、アクリル酸、ヘキサジエンより選択された2種以上の材料の共重合体を用いてもよい。またこれらのうちから選択された2種以上を混合して用いてもよ
い。また電極に含ませる導電剤には、例えば、天然黒鉛や人造黒鉛のグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック類、炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維類、フッ化カーボン、アルミニウムなどの金属粉末類、酸化亜鉛やチタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類、酸化チタンなどの導電性金属酸化物、フェニレン誘導体などの有機導電性材料などが用いられる。
正極活物質、導電剤および結着剤の配合割合は、それぞれ、正極活物質80〜97重量%、導電剤1〜20重量%、結着剤1〜10重量%の範囲とすることが望ましい。
また 負極活物質および結着剤の配合割合は、それぞれ、負極活物質93〜99重量%、結着剤1〜10重量%の範囲とすることが望ましい。
集電体には、長尺の多孔性構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板が使用される。導電性基板に用いられる材料としては、正極集電体としては、例えばステンレス鋼、アルミニウム、チタンなどが用いられる。また、負極集電体としては、例えばステンレス鋼、ニッケル、銅などが用いられる。これら集電体の厚さは、特に限定されないが、1〜500μmが好ましく、5〜20μmがより望ましい。集電体の厚さを上記範囲とすることにより、極板の強度を保持しつつ軽量化することができる。
正極と負極との間に介在するセパレータとしては、大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度と、絶縁性とを兼ね備えた微多孔薄膜、織布、不織布などが用いられる。セパレータの材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンが耐久性に優れ、かつシャットダウン機能を有しているため、非水系二次電池の安全性の観点から好ましい。セパレータの厚さは、一般的に10〜300μmであるが、40μm以下とすることが望ましい。また、15〜30μmの範囲とするのがより好ましく、さらに好ましいセパレータ厚さの範囲は10〜25μmである。さらに微多孔フィルムは、1種の材料からなる単層膜であってもよく、1種または2種以上の材料からなる複合膜または多層膜であってもよい。また、セパレータの空孔率は、30〜70%の範囲であることが好ましい。ここで空孔率とは、セパレータ体積に占める孔部の体積比を示す。セパレータの空孔率のより好ましい範囲は、35〜60%である。
非水電解質としては、液状、ゲル状または固体(高分子固体電解質)状の物質を使用することができる。
液状非水電解質(非水電解液)は、非水溶媒に電解質(例えば、リチウム塩)を溶解させることにより得られる。また、ゲル状非水電解質は、非水電解質と、この非水電解質が保持される高分子材料とを含むものである。この高分子材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン等が好適に使用される。
電解質を溶解する非水溶媒としては、公知の非水溶媒を使用することが可能である。この非水溶媒の種類は特に限定されないが、例えば、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、環状カルボン酸エステルなどが用いられる。環状炭酸エステルとしては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)などが挙げられる。鎖状炭酸エステルとしては、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジメチルカーボネート(DMC)などが挙げられる。環状カルボン酸エステルとしては、γ−ブチロラクトン(GBL)、γ−バレロラクトン(GVL)などが挙げられる。非水溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非水溶媒に溶解させる電解質には、例えばLiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCF3SO3、LiCF3CO2、LiAsF6、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、LiCl、LiBr、LiI、クロロボランリチウム、ホウ酸塩類、イミド塩類などを用いることができる。ホウ酸塩類としては、ビス(1,2−ベンゼンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,3−ナフタレンジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(2,2’−ビフェニルジオレート(2−)−O,O’)ホウ酸リチウム、ビス(5−フルオロ−2−オレート−1−ベンゼンスルホン酸−O,O’)ホウ酸リチウム等が挙げられる。イミド塩類としては、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミドリチウム((CF3SO22NLi)、トリフルオロメタンスルホン酸ノナフルオロブタンスルホン酸イミドリチウム(LiN(CF3SO2)(C49SO2))、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドリチウム((C25SO22NLi)等が挙げられる。電解質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また非水電解液には、添加剤として負極上で分解してリチウムイオン伝導性の高い被膜を形成し、充放電効率を高くすることができる材料を含んでいてもよい。このような機能を持つ添加剤としては、例えば、ビニレンカーボネート(VC)、4−メチルビニレンカーボネート、4,5−ジメチルビニレンカーボネート、4−エチルビニレンカーボネート、4,5−ジエチルビニレンカーボネート、4−プロピルビニレンカーボネート、4,5−ジプロピルビニレンカーボネート、4−フェニルビニレンカーボネート、4,5−ジフェニルビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート(VEC)、ジビニルエチレンカーボネート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、およびジビニルエチレンカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。なお、上記化合物は、その水素原子の一部がフッ素原子で置換されていてもよい。電解質の非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2モル/Lの範囲内とすることが望ましい。
さらに、非水電解液には、過充電時に分解して電極上に被膜を形成し、電池を不活性化する公知のベンゼン誘導体を含有させてもよい。前記ベンゼン誘導体としては、フェニル基および前記フェニル基に隣接する環状化合物基を有するものが好ましい。前記環状化合物基としては、フェニル基、環状エーテル基、環状エステル基、シクロアルキル基、フェノキシ基などが好ましい。ベンゼン誘導体の具体例としては、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ジフェニルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ただし、ベンゼン誘導体の含有量は、非水溶媒全体の10体積%以下であることが好ましい。
以下、本発明を、実施例に基づいて説明する。
(実施例1)
(I)正極活物質の作製
前駆体酸化物であるNi0.81Co0.16Al0.03O(以下NCAOと示す)とLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.005の割合で混合し、酸素雰囲気中750℃で5時間、熱処理を行った。その後、乳鉢で粉砕し活物質を合成した。ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=99:1:81:16:3であった。得られた活物質のSEM像を図1に示す。平均粒径が約1μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。合成された活物質の電子スピン共鳴をXバンドを使用し、温度300Kで測定したときの一次微分吸収スペクトルを図2に示す。得られたスペクトルの頂点から、ピーク間の線幅である1で示すΔHppを求めた。
同様にして、温度200〜300Kで測定を行い、そのピーク間の線幅を求めた。ピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係であるdΔHpp/dTは図3の2に示すように直線関係が得られ、そのdΔHpp/dTは0.22mTK-1であった。
(II)正極板の作製
100重量部の上記正極活物質に、導電剤として4重量部のアセチレンブラックと、N−メチルピロリドン(NMP)の溶剤に結着剤として5重量部のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶解した溶液とを混合し、正極合剤を含むペーストを得た。このペーストを、集電体となる厚さ15μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥後、圧延し、所定寸法に裁断して、正極板を得た。
(III)負極板の作製
人造黒鉛粉末75重量部に、導電剤であるアセチレンブラック20重量部と、結着剤のポリフッ化ビニリデン樹脂5重量部とを混合し、これらを脱水N−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状の負極合剤を調製した。この負極合剤を銅箔からなる負極集電体上の両面に塗布し、乾燥後、圧延し、所定寸法に裁断して、負極板を得た。
(IV)非水電解液の調製
エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとの体積比1:3の混合溶媒に1wt% のビニレンカーボネートを添加し、1.0mol/Lの濃度でLiPF6を溶解し、非水電解液を得た。
(V)電池の組み立て
正極シートおよび負極シートを35mm×35mmの大きさに切りだし、それぞれ、リード付きのアルミ板および銅板に超音波溶接した。PP製微多孔膜セパレータを間に、各電極シートが対向するようにアルミ板および銅板をテープ固定して一体化した。次に、この一体化物を両端が空いている筒状のアルミラミネート袋に納め、リード部分において、袋の一方の開口部を溶着した。そして、他方の開口部から調製しておいた電解液を滴下した。
このようにして組み立てた電池を、0.1mAの電流で1時間充電した後、10mmHgで10秒間、脱気し、さらに、注液した開口部を溶着により封止した。そして、7mAの定電流で、上限電圧が4.2V、下限電圧が3.0Vの間で予備充放電を5回行った。これを実施例1の電池とする。
(実施例2)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.015の割合で混合したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を実施例2とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=97:3:81:16:3であった。平均粒径が約2μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.37mTK-1であった。
(実施例3)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.025の割合で混合したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を実施例3とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=95:5:81:16:3であった。平均粒径が約3μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさ
は10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.47mTK-1であった。
(実施例4)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.05の割合で混合したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を実施例4とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=90:10:81:16:3であった。平均粒径が約4μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.49mTK-1であった。
(実施例5)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.015の割合で混合し、酸素雰囲気中で700℃、5時間焼成したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を実施例5とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=97:3:81:16:3であった。平均粒径が約1μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.34mTK-1であった。
(実施例6)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.015の割合で混合し、酸素雰囲気中で800℃、5時間焼成したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を実施例6とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=97:3:81:16:3であった。平均粒径が約3μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.41mTK-1であった。
(実施例7)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.015の割合で混合し、酸素雰囲気中で750℃、30時間焼成したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を実施例7とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=97:3:81:16:3であった。平均粒径が約2μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.39mTK-1であった。
(実施例8)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.001の割合で混合したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を実施例8とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=99.9:0.2:81:16:3であった。平均粒径が約0.4μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.21mTK-1であった。
(比較例1)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2Oをモル比でNCAO:LiOH・H2O=1:1の割合で混合し、酸素雰囲気中で900℃、5時間焼成したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を比較例1とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Ni:Co:Al=100:81:16:3であった。平均粒径が約4μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.66mTK-1であった。図3においてこの比較例1の関係を3で示す。
(比較例2)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、Na22をモル比でNCAO:LiOH・H2O:Na22=1:1:0.015の割合で混合し、酸素雰囲気中で900℃、5時間焼成したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を比較例2とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=97:3:81:16:3であった。平均粒径が約4μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.67mTK-1であった。
(比較例3)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2Oをモル比でNCAO:LiOH・H2O=1:1の割合で混合したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を比較例3とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Ni:Co:Al=100:81:16:3であった。平均粒径が約0.2μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.21mTK-1であった。
(比較例4)
正極活物質を、前駆体酸化物であるNCAOとLiOH・H2O、NaHCO3をモル比でNCAO:LiOH・H2O:NaHCO3=1:0.97:0.03の割合で混合したこと以外、実施例1と同様にして作製した電池を比較例3とした。なお、ICP分析より、それぞれの元素比はLi:Na:Ni:Co:Al=97:3:81:16:3であった。平均粒径が約0.2μm程度の一次粒子からなる二次粒子が得られた。得られた二次粒子の大きさは10μm程度であった。電子スピン共鳴を実施例1と同じ測定条件で測定したところ、電子スピン共鳴のdΔHpp/dTは0.39mTK-1であった。
(VI)電池の評価
実施例1から8及び比較例1から3について、環境温度25℃にて、およそ1時間率の定電流(12mA)で室温にて上限電圧が4.2V、下限電圧が3.0Vの間で充放電を繰り返した。1サイクル目の充放電容量を表1に示す。
(VII)熱安定性の評価
充電時の正極と電解液との共存下で示差熱量測定を行い、その発熱量を調べた。これは、本発明の正極活物質によれば、電解液との反応性が低減し、正極活物質の熱安定性を向上させることができることを確認するためのものである。この示差熱量測定の測定条件は、電池を4.2Vまで充電後、露点−40℃のドライエアー雰囲気下で電池を分解し、正極を取り出してエチルメチルカーボネートで洗浄し、減圧してエチルメチルカーボネート
を除去した後、所定の量(1mg)の正極合剤に、未使用の電解液を添加し、耐圧式の示差熱量分析用セルに成型した。そして、示差熱量測定は上記セルを室温から300℃まで昇温速度10Kmin-1で昇温させて、その際の示差熱量変化を調べ、ピークの形状を図4に示す。図4において、4が実施例1で、5が比較例3である。また、ピークの最大値を表1に示した。ピークの最大値は活物質の発熱の激しさを表しており、ピークの最大値が小さいほど、熱安定性に優れた活物質であると考えられる。
表1に示されるように、本発明の実施例1〜3および実施例5〜7は、いずれも充放電容量が170mAhg-1以上であり、充放電容量が大きかった。一方、実施例4は167mAhg-1と充放電容量が小さかった。これはナトリウムの添加量を増加することにより、充放電に関与するリチウム量が低下するために、充放電容量が減少したと考えられる。そこで、大きな充放電容量を得るためには、ナトリウムの添加量は0<Na/(Li+Na)≦0.05が望ましいと考えられる。そして、これら実施例1〜8のdΔHpp/dTは、0.5未満であった。
これに対し、比較例1、2は充放電容量がそれぞれ、140mAhg-1以下と小さかった。dΔHpp/dTはリチウムニッケル複合酸化物中の2価のニッケルの量を反映するものであり、比較例1、2のリチウムニッケル複合酸化物と実施例1〜7のリチウムニッケル複合酸化物中の2価のニッケルの量に違いがあり、充放電機構には適さないものであると考えられる。
実施例1〜7と比較例3を比較すると、実施例1〜7の示差熱分析の値が大きく減少していることがわかる。これは、過酸化ナトリウムを添加することで、一次粒子径が増大し、比表面積が小さくなったために、電解液との反応が抑制されて、活物質の熱安定性が向上したと考えられる。一方、実施例8は、過酸化ナトリウムの添加量が十分ではなく、一次粒子径が増大せずに比表面積が大きいために、電解液との反応が抑制されなかったと考えられる。また、比較例4において、ナトリウム源に炭酸水素ナトリウムを用いても、一次粒子径は増大しないため電解液との反応が抑制されなかったと考えられ、活物質の熱安
定性が向上しなかった。つまり、リチウムニッケル複合酸化物の一次粒子径を増大させるためには、ナトリウム源として過酸化ナトリウムを添加する必要性があると考えられる。以上の結果より、過酸化ナトリウムを添加することにより、充放電容量を維持したまま、活物質の熱安定性を向上させることができた。
なお、上記実施例では筒状のアルミラミネート型の電池を用いたが、角型などの形状の異なる電池を用いても同様の効果が得られる。
本発明活物質のSEM写真 本発明活物質の温度300Kにおける電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルの図 本発明活物質の電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルから得られるピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係を示す図 本発明活物質の示差熱量測定の図
符号の説明
1 ピーク間の線幅(ΔHpp
2 実施例1のピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係
3 比較例1のピーク間の線幅(ΔHpp)と測定温度(T)の関係
4 実施例1の示差熱量測定結果
5 比較例3の示差熱量測定結果


Claims (6)

  1. リチウムとナトリウムとニッケルとの複合酸化物からなる非水系二次電池用正極活物質であって、前記複合酸化物に対し、Xバンドを使用し、温度200〜300Kで電子スピン共鳴を測定したとき、電子スピン共鳴の一次微分吸収スペクトルピークが観測され、かつ関係式(1)を満たす非水系二次電池用正極活物質。
    dΔHpp/dT<0.5 (ただし、ΔHppは前記ピーク間の線幅、Tは測定温度)・・・(1)
  2. 前記複合酸化物の一次粒子径が1μm以上から4μm以下であることを特徴とした請求項1記載の非水系二次電池用正極活物質。
  3. 前記複合酸化物の組成が、一般式Li1-xNaxNi1-yMey2(ただし、0<x≦0.05、0≦y≦0.34、MeはCo、Fe、Cu、Al、Mg、Ti、Zr、Ce、Yよりなる群から選ばれる少なくとも1種類の元素)で表されることを特徴とする請求項1または、2記載の非水系二次電池用正極活物質。
  4. 請求項1記載の非水系二次電池用正極活物質を製造する非水系二次電池用正極活物質の製造方法において、前駆体酸化物とリチウム化合物と過酸化ナトリウムとを混合して熱処理する工程を含む非水系二次電池用正極活物質の製造方法。
  5. 前記リチウム化合物のリチウム量と、前記過酸化ナトリウムのナトリウムの量とは、関係式(2)を満たし、前記熱処理する工程の熱処理温度を700℃以上、800℃以下とする請求項4記載の非水系二次電池用正極活物質の製造方法。
    Li1-xNax(ただし、0<x≦0.05)・・・(2)
  6. 請求項1から3のいずれかに記載の正極活物質を用いた正極板とリチウムを吸蔵放出可能な負極活物質を用いた負極板と、セパレータとで構成される電極群を非水電解質とともに電池ケースに封入してなる非水系二次電池。
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