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JP2009103589A - 熱式流量計 - Google Patents

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JP2009103589A
JP2009103589A JP2007275884A JP2007275884A JP2009103589A JP 2009103589 A JP2009103589 A JP 2009103589A JP 2007275884 A JP2007275884 A JP 2007275884A JP 2007275884 A JP2007275884 A JP 2007275884A JP 2009103589 A JP2009103589 A JP 2009103589A
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Hitoaki Tanaka
仁章 田中
Minako Terao
美菜子 寺尾
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Yokogawa Electric Corp
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Yokogawa Electric Corp
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Abstract

【課題】 より広い測定レンジで流量の測定が可能な熱式流量計を実現する。
【解決手段】 流路を流れる液体の温度を制御し温度制御部分の上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を測定する熱式流量計において、接液部分が全てガラスで構成された流路と、この流路に設けられた伝熱手段と、流路上であって伝熱手段から等間隔の位置に設けられた第1の温度差検出手段と、流路上であって第1の温度差検出手段の外側であり、且つ、伝熱手段から等間隔の位置に設けられた第2の温度差検出手段と、流路を流れる液体の温度を伝熱手段で制御すると共に測定する流量に応じて第1若しくは第2の温度差検出手段を選択して検出された温度差に基づき流量を求める演算制御手段とを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流路を流れる液体の温度を制御し温度制御部分の上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を測定する熱式流量計に関し、特により広い測定レンジで流量の測定が可能な熱式流量計に関する。
従来の流路を流れる液体の温度を制御し温度制御部分の上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を測定する熱式流量計に関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
特開平05−079875号公報 特開平07−159215号公報 特開平10−082678号公報 特開2002−168668号公報 特開2006−010322号公報 特開2006−226796号公報
図5はこのような従来の熱式流量計の一例を示す構成ブロック図である。図5において、1は金属の細管等で構成される流路、2は流路1を流れる流体の温度を加熱して一定温度にするヒータ等の伝熱手段、3及び4はサーミスタや白金測温抵抗体等の温度検出手段、5は上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を求めるCPU(Central Processing Unit)等の演算制御手段である。
図5中”FL01”に示すように被測定液体が流れる流路1の中央部分には伝熱手段2が設けられ、この流路1上であって伝熱手段2から等間隔の位置には温度検出手段3及び4が設けられる。
また、温度検出手段3及び4の出力はそれぞれ演算制御手段5に接続され、演算制御手段5からの温度制御のための制御信号は伝熱手段2に接続される。
ここで,図5に示す従来例の動作を図6を用いて説明する。図6は流路の位置に対する流路内の被測定液体の温度分布の一例を示す特性曲線図である。演算制御手段5は予め測定された被測定液体の温度に対して、被測定液体が数度程度高い一定温度になるように伝熱手段2を制御する。
このような状態で、流量がゼロの場合には図6中”CH11”に示すように図6中”HT11”に示す伝熱手段2の設置位置を中心にして対称な温度分布を有する。このため、図6中”TS11”及び”TS12”に示す温度検出手段3及び4の設置位置における温度は等しくなる。言い換えれば、温度差はゼロになる。
一方、流路1の流体が流れると図6中”CH12”に示すように温度分布のピークが下流側にシフトする。このため、図6中”TS11”及び”TS12”に示す温度検出手段3及び4の設置位置における温度はそれぞれ異なることになり、図6中”DT11”に示すような温度差が生じることになる。
このような温度差は被測定液体の流量に依存した信号となるので、このような温度差に基づき演算制御手段5で流路1を流れる被測定液体の流量を求めることができる。
この結果、流路1を流れる被測定液体の温度を伝熱手段2で制御し2つの温度検出手段3及び4によって伝熱手段2の上流側及び下流側の流体の温度を測定し、演算制御手段5で当該温度の温度差に基づき流量を求めることにより、被測定液体の流量を測定することが可能になる。
但し、図5に示す従来例では、流路1として金属の細管等を用いるために金属を腐食するような液体の流量を測定することはできないといった問題点があった。
このため、前述した”特許文献2”においては耐腐食性に優れたガラス基板に流路を形成した熱式流量計(質量流量センサ)が記載されている。
図7及び図8は”特許文献2”に記載された従来の熱式流量計の他の一例を示す斜視図及び断面図である。図7及び図8において6はガラス基板、7及び9はシリコン基板、8は伝熱手段、10はガラス基板6に形成された流路である。
ガラス基板6の中央部分には超音波加工、レーザ加工、サンドブラスト加工、ウエットエッチング等によって長孔である流路10が形成される。また、ガラス基板6の上面にはシリコン基板7が陽極接合により貼り合わされる。
また、ガラス基板6の下面にはシリコン基板9が陽極接合により貼り合わされ、ガラス基板6に形成された流路10の両端部分に隣接するシリコン基板9には図7中”HL21”及び”HL22”に示すような孔が形成され、それぞれ被測定液体の流入孔若しくは排出孔として機能する。
さらに、シリコン基板7上には白金やニッケル等の抵抗温度係数の大きい金属から構成されるヒータ等の伝熱手段8(温度検出手段を兼ねる)が形成され、シリコン基板7及びガラス基板6上には配線が適宜形成される。
ここで、図7及び図8に示す従来例では、ガラス基板6に流路10を形成する構成ではあるものの、流路10の上面及び下面にはシリコン基板7及び9が用いられているので、やはり、耐腐食性に問題がある。
一方、図7及び図8に示す従来例においてシリコン基板7及び9をガラス基板に置換することにより、接液部分が全てガラスとなり耐腐食性が向上するものの、ガラスは熱伝導率が小さいので、流路を流れる液体の流量が大きい場合には、伝熱手段8直下の液体が十分に温まらない。
このため、伝熱手段8直下の温度が十分に温まっていない場合には、流量の増加に伴なって上流側と下流側との温度差が小さくなるように変化する。
一方、流量が小さく、伝熱手段8直下の温度が十分に温まっている場合には、流量の増加に伴なって上流側と下流側との温度差が大きくなるように変化する。
すなわち、図9は上流側と下流側との温度差と、流量との関係を示す特性曲線図であり、図9中”TD31”に示すように上流側と下流側との温度差は、ピークを有する特性となり、測定可能な流量範囲が極めて狭くなってしまうといった問題点があった。
例えば、図7及び図8に示す従来例においてシリコン基板7及び9をガラス基板に置換することにより、耐腐食性が向上するものの、図9中”AR31”に示すような流量が小さく、伝熱手段8直下の温度が十分に温まっている状況下でのみしか流量の測定ができなくなってしまうといった問題点があった。
このような問題点を解決するために本願出願人の出願に係る”特許文献5”が考案された。図10は”特許文献5”に記載された熱式流量計の他の一例を示す構成ブロック図、図11は熱式流量計の他の一例のセンサ部分の具体例を示す平面図及び断面図である。
図10及び図11において、11及び12はガラス基板、13はヒータ等の伝熱手段、14及び15はサーミスタや白金測温抵抗体等の温度検出手段、16は被測定液体が流れる流路、17は上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を求めるCPU等の演算制御手段である。
図10中”FL41”に示すように被測定液体が流れる流路16の中央部分には伝熱手段13が設けられ、この流路16上であって伝熱手段13から等間隔の位置には温度検出手段14及び15が設けられる。
また、図10中”TU41”及び”TD41”に示すように温度検出手段14及び15の出力はそれぞれ演算制御手段17に接続され、図10中”CT41”に示すように演算制御手段17からの温度制御のための制御信号は伝熱手段13に接続される。
さらに、図11を用いて熱式流量計の他の一例のセンサ部分の具体例をより詳細に説明する。
超音波加工、レーザ加工、サンドブラスト加工、ウエットエッチング等によってガラス基板12の短手方向の中央部分であってガラス基板12の長手方向に沿うように長方形の溝が形成される。また、当該長方形の溝が形成された側のガラス基板12にはガラス基板11が接着や熱圧着等により貼り合わされ、接液部分が全てガラスで構成された流路16が形成される。
また、流路16に接しない側のガラス基板11上であって流路16の中央部分上に位置する部分にはヒータ等の伝熱手段13が蒸着やスパッタリング等によって形成され、流路16の上に位置し流路16に接しない側のガラス基板11上であって伝熱手段13から等間隔の位置には温度検出手段14及び15が蒸着やスパッタリング等によって形成される。
すなわち、伝熱手段13、温度検出手段14及び15は流路16に接しない側のガラス基板11に形成されるので非接液の状態にある。
ここで、図10及び図11に示す熱式流量計の他の一例の動作を図12を用いて説明する。図12は流量に対する上流側と下流側との温度差、温度和及び温度差を温度和で除算した値の関係をそれぞれ示す特性曲線図である。但し、図5に示す従来例と同様の動作に関しては説明を適宜省略する。
演算制御手段17は予め測定された被測定液体の温度に対して、被測定液体が数度程度高い一定温度になるように伝熱手段13を制御する。
このような状態で、上流側の温度検出手段14及び下流側の温度検出手段15で検出される温度の温度差は被測定液体の流量に依存した信号となるので、このような温度差に基づき演算制御手段17で流路16を流れる被測定液体の流量を求めることができる。
但し、前述の従来例の説明のように、流路の接液部分が全てガラスとした場合には、ガラスの小さな熱伝導率のために、例えば、温度差は図12中”TD51”に示すようにピークを有する特性となり、測定可能な流量範囲が極めて狭くなってしまうといった問題点があった。
このため、演算制御手段17は上流側の温度検出手段14及び下流側の温度検出手段15で検出される温度の温度差を求めると共に上流側の温度検出手段14及び下流側の温度検出手段15で検出される温度の温度和を求めて温度差を温度和で除算することにより、温度差を規格化する。
例えば、上流側の温度検出手段14及び下流側の温度検出手段15で検出される温度の温度和は、図12中”TA51”に示すような特性曲線となり、このような特性曲線の温度和で図12中”TD51”に示す温度差を除算することにより、図12中”NT51”に示すような規格化された温度差の特性曲線が得られる。
図12中”NT51”に示すような規格化された温度差は、広い流量範囲において単調増加を示しているので、広い流量範囲を測定することが可能であることがわかる。
この結果、接液部分が全てガラスで構成された流路16を流れる被測定液体の温度を伝熱手段13で制御し2つの温度検出手段14及び15によって伝熱手段13の上流側及び下流側の流体の温度を測定し、演算制御手段17で当該温度の温度差を温度和で除算した規格化された温度差を求め、当該規格化された温度差に基づき流量を求めることにより、耐腐食性が高く被測定液体の広い流量範囲を測定することが可能になる。
しかし、図10及び図11に示す熱式流量計の他の一例では、流路(細管)を流れる被測定流体の流量が大きくなるにつれて、流量変化に対する温度分布変化量が小さくなり、温度差(流量信号)が飽和してしまう。このため、規格化された温度差に基づき流量を求める場合であっても、測定レンジが狭くなってしまうと言った問題点があった。
従って本発明が解決しようとする課題は、より広い測定レンジで流量の測定が可能な熱式流量計を実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
流路を流れる液体の温度を制御し温度制御部分の上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を測定する熱式流量計において、
接液部分が全てガラスで構成された流路と、この流路に設けられた伝熱手段と、前記流路上であって前記伝熱手段から等間隔の位置に設けられた第1の温度差検出手段と、前記流路上であって前記第1の温度差検出手段の外側であり、且つ、前記伝熱手段から等間隔の位置に設けられた第2の温度差検出手段と、前記流路を流れる液体の温度を前記伝熱手段で制御すると共に測定する流量に応じて前記第1若しくは前記第2の温度差検出手段を選択して検出された温度差に基づき流量を求める演算制御手段とを備えたことにより、より広い測定レンジでの流量の測定が可能になる。
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の発明である熱式流量計において、
前記演算制御手段が、
測定する流量が低流量領域であると判断した場合に、前記伝熱手段に最も近い前記第1の温度差検出手段で検出された温度差に基づき流量を求め、測定する流量が高流量領域であると判断した場合に、前記伝熱手段に最も遠い前記第2の温度差検出手段で検出された温度差に基づき流量を求めることにより、より広い測定レンジでの流量の測定が可能になる。
請求項3記載の発明は、
請求項1記載の発明である熱式流量計において、
前記第1の温度差検出手段の流量に対する温度差の特性曲線と、前記第2の温度差検出手段の流量に対する温度差の特性曲線とが重なり合うように前記第1の温度差検出手段と前記第2の温度差検出手段との間隔を調整したことにより、より広い測定レンジでの流量の測定が可能になる。
本発明によれば次のような効果がある。
請求項1,2及び請求項3の発明によれば、流路上であって伝熱手段から等間隔の位置に第1の温度差検出手段を設け、流路上であって第1の温度差検出手段の外側であり、且つ、伝熱手段から等間隔の位置に第2の温度差検出手段を設けると共に、測定する流量に応じて、温度差検出手段(温度検出手段の組み合わせ)を適宜選択することにより、より広い測定レンジでの流量の測定が可能になる。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係る熱式流量計の一実施例を示す構成ブロック図、図2は本発明に係る熱式流量計の一実施例のセンサ部分の具体例を示す平面図及び断面図である。
図1において、18はガラス基板、19はガラス基板18に形成された流路、20は流路19を流れる流体の温度を加熱して一定温度にするヒータ等の伝熱手段、21,22,23,24,25及び26はサーミスタや白金測温抵抗体等の温度検出手段、27は上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を求めるCPU等の演算制御手段である。また、18,19,20,21,22,23,24,25及び26は流量計チップ50を構成している
また、温度検出手段23及び温度検出手段24は第1の温度差検出手段、温度検出手段22及び温度検出手段25は第2の温度差検出手段、温度検出手段21及び温度検出手段26は第3の温度差検出手段をそれぞれ構成している。
図1中”IN61”に示す流入孔から被測定流体が注入され、図1中”OT61”に示す流出孔から被測定流体が放出される。このため、流路19では図1中”FL61”に示す方向に被測定流体が流れることになる。
図1中”FL61”に示すように被測定液体が流れる流路19の中央部分には伝熱手段20が設けられ、この流路19上であって伝熱手段20から等間隔の位置には温度検出手段23及び24(第1の温度差検出手段)が設けられる。
同様に、流路19上であって温度検出手段23及び24の外側(伝熱手段20が設けあれていない側)であり、且つ、伝熱手段20から等間隔の位置には温度検出手段22及び25(第2の温度差検出手段)が設けられる。
さらに、流路19上であって温度検出手段22及び25の外側(伝熱手段20が設けあれていない側)であり、且つ、伝熱手段20から等間隔の位置には温度検出手段21及び26(第3の温度差検出手段)が設けられる。
また、温度検出手段21,22,23,24,25及び26の出力はそれぞれ演算制御手段27に接続され、演算制御手段27からの温度制御のための駆動信号は伝熱手段20に接続される。
さらに、図2を用いて本発明に係る熱式流量計の一実施例の流量計チップ50の具体例をより詳細に説明する。図2において28はガラス基板であり、18,19,20,21,22,23,24,25及び26は図1と同一符号を付してある。
超音波加工、レーザ加工、サンドブラスト加工、ウエットエッチング等によってガラス基板18の短手方向の中央部分であってガラス基板18の長手方向に沿うように長方形の溝が形成される。また、当該長方形の溝が形成された側のガラス基板18にはガラス基板28が接着や熱圧着等により貼り合わされ、接液部分が全てガラスで構成された流路19が形成される。
また、流路19に接しない側のガラス基板28上であって流路19の中央部分上に位置する部分にはヒータ等の伝熱手段20が蒸着やスパッタリング等によって形成され、流路19の上に位置し流路19に接しない側のガラス基板28上であって伝熱手段20から等間隔の位置には温度検出手段23及び24が蒸着やスパッタリング等によって形成される。
同様に、流路19の上に位置し流路19に接しない側のガラス基板28上であって温度検出手段23及び24の外側(伝熱手段20が設けあれていない側)であり、且つ、伝熱手段20から等間隔の位置には温度検出手段22及び25が蒸着やスパッタリング等によって形成される。
さらに、流路19の上に位置し流路19に接しない側のガラス基板28上であって温度検出手段22及び25の外側(伝熱手段20が設けられていない側)であり、且つ、伝熱手段20から等間隔の位置には温度検出手段21及び26が蒸着やスパッタリング等によって形成される。
すなわち、伝熱手段20、温度検出手段21,22,23,24,25及び26は流路19に接しない側のガラス基板28に形成されるので非接液の状態にある。
ここで、図1に示す実施例の動作を図3及び図4を用いて説明する。図3は演算制御手段27の動作を説明するフロー図、図4は上流側と下流側との温度差と、流量との関係を示す特性曲線図である。
流路を流れる液体の温度を制御し温度制御部分の上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を測定する熱式流量計の流量測定範囲は、伝熱手段と上流側及び下流側の温度検出手段(温度差検出手段)との距離関係に依存する。
例えば、伝熱手段20と温度差検出手段の距離が遠い程、より高流量領域まで飽和せずに感度を有するものの、低流量領域では感度が足りなくなる。一方、伝熱手段20と温度差検出手段の距離が近い場合、低流量領域において感度を有するものの、流量が大きくなると温度差(流量信号)が飽和してしまう。
このため、演算制御手段27が測定する流量に応じて、温度検出手段の組み合わせ(温度差検出手段)を適宜選択することにより、より広い測定レンジでの流量の測定を可能にする。
すなわち、先ず第1に、演算制御手段27は、予め測定された被測定液体の温度に対して、被測定液体が数度程度高い一定温度になるように伝熱手段20を制御する。
このような状態で、図3中”S001”において演算制御手段27は、測定する流量が、図4中”RG71”に示すような低流量領域であるか否かを判断する。
もし、図3中”S001”において低流量領域であると判断した場合には、図3中”S002”において演算制御手段27は、伝熱手段20に最も近い温度差検出手段である温度検出手段23と温度検出手段24との間の温度差を求め、当該温度差に基づき流路19を流れる被測定液体の流量を求める。
例えば、測定する流量が図4中”RG71”に示す低流量領域である場合、図4中”CH71”に示すような伝熱手段20に最も近い温度差検出手段である温度検出手段23と温度検出手段24との間の温度差の特性を用いて流路19を流れる被測定液体の流量を求める。
もし、図3中”S001”において低流量領域ではないと判断された場合、図3中”S003”において演算制御手段27は、測定する流量が、図4中”RG72”に示すような中流量領域であるか否かを判断する。
もし、図3中”S003”において中流量領域であると判断した場合には、図3中”S004”において演算制御手段27は、伝熱手段20から中間位置の(2番目に近い)温度差検出手段である温度検出手段22と温度検出手段25との間の温度差を求め、当該温度差に基づき流路19を流れる被測定液体の流量を求める。
例えば、測定する流量が図4中”RG72”に示す中流量領域である場合、図4中”CH72”に示すような伝熱手段20から中間位置の(2番目に近い)温度差検出手段である温度検出手段22と温度検出手段25との間の温度差の特性を用いて流路19を流れる被測定液体の流量を求める。
もし、図3中”S003”において中流量領域ではないと判断された場合、演算制御手段27は、測定する流量が、図4中”RG73”に示すような高流量領域であると判断して、図3中”S005”において演算制御手段27は、伝熱手段20から最も遠い(3番目に近い)温度差検出手段である温度検出手段21と温度検出手段26との間の温度差を求め、当該温度差に基づき流路19を流れる被測定液体の流量を求める。
例えば、測定する流量が図4中”RG73”に示す高流量領域である場合、図4中”CH73”に示すような伝熱手段20に最も遠い(3番目に近い)温度差検出手段である温度検出手段21と温度検出手段26との間の温度差の特性を用いて流路19を流れる被測定液体の流量を求める。
この結果、流路上であって伝熱手段から等間隔の位置に第1の温度差検出手段を設け、流路上であって第1の温度差検出手段の外側であり、且つ、伝熱手段から等間隔の位置に第2、第3の温度差検出手段を順次設けると共に、測定する流量に応じて、温度差検出手段(温度検出手段の組み合わせ)を適宜選択することにより、より広い測定レンジでの流量の測定が可能になる。
なお、図1に示す実施例では説明の簡単のために、3つの温度差検出手段(温度検出手段の組み合わせ)を有する熱式流量計を例示しているが、勿論、温度差検出手段の数は複数(2以上)であれば構わない。
また、図4に示す上流側と下流側との温度差と、流量との関係を示す特性曲線図では、隣接する温度差検出手段(温度検出手段の組み合わせ)の流量に対する温度差の特性曲線がオーバーラップ(重なり合っている)しており、この方が好ましいが、流量に対する温度差の特性曲線がオーバーラップしていなくても勿論構わない。
また、隣接する温度差検出手段(温度検出手段の組み合わせ)の温度差の特性曲線をオーバーラップ(重なり合っている)させるためには、隣接する温度差検出手段(温度検出手段の組み合わせ)同士の間隔を適宜調整することにより実現できる。
また、一つの熱式流量計で広い測定範囲を網羅できるので、流量変化の大きなアプリケーションにおいて、複数の熱式流量計を用意する必要性はなく、コストや設置スペースの削減が可能になる。
また、メーカ側にとっても、複数の測定範囲に対応した熱式流量計をラインアップする必要性がなく、1種類の熱式流量計を製造して、演算制御手段のプログラムを書き換えることにより複数の測定範囲に対応することができるので、製造コストの削減が可能になる。
また、温度差検出手段(温度検出手段の組み合わせ)の選択はハードウェア的ではなく、ソフトウェア的に行なわれるため、可動部がなく、耐久性が高くなる。
また、図1に示す実施例において、被測定流体の流れる方向が逆方向になっても同様の測定が可能である。
本発明に係る熱式流量計の一実施例を示す構成ブロック図である。 本発明に係る熱式流量計の一実施例のセンサ部分の具体例を示す平面図及び断面図である。 演算制御手段の動作を説明するフロー図である。 上流側と下流側との温度差と、流量との関係を示す特性曲線図である。 従来の熱式流量計の一例を示す構成ブロック図である。 流路の位置に対する流路内の被測定液体の温度分布の一例を示す特性曲線図である。 従来の熱式流量計の他の一例を示す斜視図である。 従来の熱式流量計の他の一例を示す断面図である。 上流側と下流側との温度差と、流量との関係を示す特性曲線図である。 熱式流量計の他の一例を示す構成ブロック図である。 熱式流量計の他の一例のセンサ部分の具体例を示す平面図及び断面図である。 流量に対する上流側と下流側との温度差、温度和及び温度差を温度和で除算した値の関係をそれぞれ示す特性曲線図である。
符号の説明
1,10,16,19 流路
2,8,13,20 伝熱手段
3,4,14,15,21,22,23,24,25,26 温度検出手段
5,17,27 演算制御手段
6,11,12,18,28 ガラス基板
7,9 シリコン基板
50 流量計チップ

Claims (3)

  1. 流路を流れる液体の温度を制御し温度制御部分の上流側及び下流側の流体の温度差に基づき流量を測定する熱式流量計において、
    接液部分が全てガラスで構成された流路と、
    この流路に設けられた伝熱手段と、
    前記流路上であって前記伝熱手段から等間隔の位置に設けられた第1の温度差検出手段と、
    前記流路上であって前記第1の温度差検出手段の外側であり、且つ、前記伝熱手段から等間隔の位置に設けられた第2の温度差検出手段と、
    前記流路を流れる液体の温度を前記伝熱手段で制御すると共に測定する流量に応じて前記第1若しくは前記第2の温度差検出手段を選択して検出された温度差に基づき流量を求める演算制御手段と
    を備えたことを特徴とする熱式流量計。
  2. 前記演算制御手段が、
    測定する流量が低流量領域であると判断した場合に、前記伝熱手段に最も近い前記第1の温度差検出手段で検出された温度差に基づき流量を求め、
    測定する流量が高流量領域であると判断した場合に、前記伝熱手段に最も遠い前記第2の温度差検出手段で検出された温度差に基づき流量を求めることを特徴とする
    請求項1記載の熱式流量計。
  3. 前記第1の温度差検出手段の流量に対する温度差の特性曲線と、前記第2の温度差検出手段の流量に対する温度差の特性曲線とが重なり合うように前記第1の温度差検出手段と前記第2の温度差検出手段との間隔を調整したことを特徴とする
    請求項1記載の熱式流量計。
JP2007275884A 2007-10-24 2007-10-24 熱式流量計 Withdrawn JP2009103589A (ja)

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