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JP2009099168A - ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びその製造方法 - Google Patents

ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びその製造方法 Download PDF

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JP2009099168A JP2007267242A JP2007267242A JP2009099168A JP 2009099168 A JP2009099168 A JP 2009099168A JP 2007267242 A JP2007267242 A JP 2007267242A JP 2007267242 A JP2007267242 A JP 2007267242A JP 2009099168 A JP2009099168 A JP 2009099168A
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Tatsumi Tsuchiya
辰己 土屋
Toshiki Hirano
敏樹 平野
Haruhide Takahashi
治英 高橋
Yotaro Ichimura
洋太郎 市村
Naoki Suzuki
直樹 鈴木
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HGST Inc
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Hitachi Global Storage Technologies Inc
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Abstract

【課題】マイクロアクチュエータに固定されているヘッド・スライダの接地を確保すると共に、効率的なヘッド・ジンバル・アセンブリの製造を実現する。
【解決手段】ヘッド・スライダは、サスペンションに固定されたマイクロアクチュエータ上に固定されている。マイクロアクチュエータはピエゾ素子と、ピエゾ素子の伸縮に応じて動く可動部を有する。可動部の動きによってヘッド・スライダが微動し、精細な位置決めを行う。ヘッド・スライダは、マイクロアクチュエータの金属スタッド542a〜542cの上に固定され、また、それらに接触している。金属スタッドは、マイクロアクチュエータ上の接地端子544iに電気的に接続されている。これにより、ヘッド・スライダは、マイクロアクチュエータ上の接地端子を介して接地されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ヘッド・ジンバル・アセンブリ及びその製造方法に関し、特に、マイクロアクチュエータを有するヘッド・ジンバル・アセンブリに関する。
ディスク・ドライブ装置として、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはフレキシブル磁気ディスクなどの様々な態様の記録ディスクを使用する装置が知られているが、その中で、ハードディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。この他、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システム、あるいは携帯電話など、HDDの用途は、その優れた特性により益々拡大している。
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のデータ・トラックと複数のサーボ・トラックを有している。各データ・トラックには、ユーザ・データを含む複数のデータ・セクタが記録されている。各サーボ・トラックはアドレス情報を有する。サーボ・トラックは、円周方向において離間して配置された複数のサーボ・データによって構成されており、各サーボ・データの間に1もしくは複数のデータ・セクタが記録されている。ヘッド素子部がサーボ・データのアドレス情報に従って所望のデータ・セクタにアクセスすることによって、データ・セクタへのデータ書き込み及びデータ・セクタからのデータ読み出しを行うことができる。
ヘッド素子部はスライダ上に形成されており、さらにそのスライダはアクチュエータのサスペンション上に固着されている。アクチュエータとヘッド・スライダのアセンブリを、ヘッド・スタック・アセンブリ(HSA)と呼ぶ。また、サスペンションとヘッド・スライダのアセンブリを、ヘッド・ジンバル・アセンブリ(HGA)と呼ぶ。
磁気ディスクに対向するスライダABS(Air Bearing Surface)面と回転している磁気ディスクとの間の空気の粘性による圧力が、サスペンションによって磁気ディスク方向に加えられる圧力とバランスすることによって、ヘッド・スライダは磁気ディスク上を一定のギャップを置いて浮上することができる。アクチュエータが回動軸を中心に回動することによって、ヘッド・スライダを目的のトラックへ移動すると共に、そのトラック上に位置決めする。
磁気ディスクのTPI(Track Per Inch)の増加に従い、ヘッド・スライダの位置決め精度の向上が求められている。しかし、VCM(Voice Coil Motor)によるアクチュエータの駆動は、その位置決め精度に限界が存在する。そのため、アクチュエータの先端に小型のアクチュエータ(マイクロアクチュエータ)を実装し、より精細な位置決めを行う技術が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、HDD1の動作時において、ヘッド・スライダが電気的に浮いている場合、ヘッド・スライダが帯電することがある。ヘッド素子部は薄膜素子であり、この静電気による静電破壊が起きる可能性がある。そのため、ヘッド・スライダを接地して、ヘッド・スライダの帯電を防ぐことが必要となる。例えば、特許文献2は、サスペンションのジンバル上に導電パターンを形成し、その導電パターン上のヘッド・スライダを配置、固定することを提案している。これによって、ヘッド・スライダをジンバルに固定する接着剤の導電性の有無に係らず、ヘッド・スライダをジンバルに接地することができ、ヘッド素子部の静電破壊を防ぐことができる。
米国特許出願公開第2006/0044698号明細書 特開2000−215428号公報
ヘッド・スライダがマイクロアクチュエータ上にある場合、ヘッド・スライダをジンバルに直接接地することはできない。上記特許文献1に開示のマイクロアクチュエータのように微細な構造を有するマイクロアクチュエータにおいては、その基板表面は絶縁層に覆われているため、ヘッド・スライダを接地するための構造が必要となる。
この接地のための構造の形成において、製造効率の低下を避けることが重要である。また、製造効率の低下を避けると共に、コンタミネーションの問題を避けるため、ヘッド・スライダの接地のために導電性接着剤を使用することなく、ヘッド・スライダをマイクロアクチュエータに固定することができることが好ましい。
本発明の一態様に係るヘッド・ジンバル・アセンブリは、サスペンションと、前記サスペンションに固定されているマイクロアクチュエータと、前記マイクロアクチュエータ上に固定されているヘッド・スライダとを有する。前記マイクロアクチュエータは、前記ヘッド・スライダを動かすための可動部を有する基板と、前記基板上に固定され、その伸縮によって前記可動部を動かすピエゾ素子と、前記基板上において露出しており、前記ヘッド・スライダが電気的かつ物理的に接触してその上に固定されている金属スタッドと、前記基板上において露出している接地パッドと、前記金属スタッドと前記接地パッドをつなぐリード・ラインとを有する。これにより、マイクロアクチュエータ上に固定されているヘッド・スライダの接地を確保すると共に、効率的なヘッド・ジンバル・アセンブリの製造を実現することができる。
前記ヘッド・スライダは、前記基板上に絶縁性接着剤により固定されていることが好ましい。これにより、接着剤によりコンタミネーションの問題を避けることができる。また、前記マイクロアクチュエータは、前記サスペンションの上に絶縁性接着剤により固定されていることが好ましい。これにより、製造効率を上げることができる。
好ましい例において、前記接地パッドは前記ピエゾ素子に接地電位を与える。これにより、接地端子を共有することができる。
前記金属スタッドは、前記ヘッド・スライダ上の接続パッド及び前記ピエゾ素子と接続されている接続パッドと同一材料で形成されていることが好ましい。これにより、製造効率を上げることができる。
本発明の他の態様は、ヘッド・ジンバル・アセンブリの製造方法である。この製造方法は、シリコン基板をエッチングして可動部を形成する。前記シリコン基板の表面に絶縁層を形成する。前記絶縁層上に、ヘッド・スライダに接続される接続パッドと、ピエゾ素子が接続される接続パッド、ヘッド・スライダが電気的かつ物理的に接触してその上に固定される金属スタッドと、を同一金属層で形成する。前記シリコン基板上にピエゾ素子を固定する。前記シリコン基板上の前記金属スタッド上にヘッド・スライダを固定する。前記シリコン基板をサスペンション上に固定する。これにより、ヘッド・スライダの接地を確保したマイクロアクチュエータを効率的に製造することができる。
本発明によれば、マイクロアクチュエータ上に固定されているヘッド・スライダの接地を確保すると共に、効率的なヘッド・ジンバル・アセンブリの製造を実現することができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。本実施形態においては、ディスク・ドライブ装置一例として、ハードディスク・ドライブ(HDD)について説明する。
本形態のHDDは、サスペンションに固定されたマイクロアクチュエータを有する。ヘッド・スライダは、このマイクロアクチュエータ上に固定されている。マイクロアクチュエータはピエゾ素子と、ピエゾ素子の伸縮に応じて動く可動部を有している。可動部の動きによって、ヘッド・スライダが微動し、ヘッドの精細な位置決めを行うことができる。本形態において、ヘッド・スライダは、マイクロアクチュエータの金属スタッド上固定され、また、その金属スタッドに接触している。この金属スタッドは、マイクロアクチュエータ上の接地端子に電気的に接続されている。これにより、ヘッド・スライダは、マイクロアクチュエータ上の接地端子を介して接地されている。
本形態のヘッド・ジンバル・アセンブリ(HGA)について説明を行う前に、図1を参照して、HDDの全体構成について説明を行う。HDD1の各構成要素は、ベース102内に収容されている。なお、ベース102内の各構成要素の制御は、ベース外に固定された回路基板上の制御回路(不図示)が行う。HDD1は、データを記憶するディスクである磁気ディスク101を備えている。ヘッド・スライダ105は、ユーザ・データの磁気ディスク101へアクセス(書き込み及び/又は読み出し)を行うヘッド素子部と、そのヘッド素子部がその面上に形成されているスライダとを備えている。
アクチュエータ106は、ヘッド・スライダ105を保持し、回動軸107を中心に回動することでヘッド・スライダ105を移動する。アクチュエータ106は、ボイス・コイル・モータ(VCM)109によって駆動される。アクチュエータ106及びVCM109のアセンブリは、ヘッド・スライダ105の移動機構である。アクチュエータ106は、ヘッド・スライダ105が配置された長手方向におけるその先端部から、サスペンション110、アーム111、コイル・サポート112及びVCMコイル113の順で結合された各構成部材を備えている。
ベース102に固定されたスピンドル・モータ(SPM)103は、所定の角速度で磁気ディスク101を回転する。磁気ディスク101に対向するスライダのABS(Air Bearing Surface)面と回転している磁気ディスク101との間の空気の粘性による圧力が、サスペンション110によって磁気ディスク101方向に加えられる圧力とバランスすることによって、ヘッド・スライダ105は磁気ディスク101上を浮上する。ヘッド・スライダ105と制御回路との間の信号は、FPC(Flexible Printed Circuit)114及びコネクタ115が伝送する。
図2は、本形態のHGA200の各構成要素を示す分解斜視図である。HGA200は、サスペンション110、マイクロアクチュエータ205及びヘッド・スライダ105を有している。サスペンション110は、フレックス・ケーブル201、ジンバル202、ロード・ビーム203及びマウント・プレート204を有している。ロード・ビーム203は、精密な薄板ばねとして、ステンレス鋼などによって形成される。その剛性はジンバル202よりも高い。ロード・ビーム203のバネ性はヘッド・スライダ105への荷重を発生させ、それがヘッド・スライダ105のABS面で発生する力とバランスする。
マウント・プレート204及びジンバル202は、例えば、ステンレス鋼で形成する。ジンバル202は、ジンバル・タング224を有しており、マイクロアクチュエータ205は、このジンバル・タング224上に固定される。ジンバル・タング224は弾性的に支持されており、マイクロアクチュエータ205及びヘッド・スライダ105を保持すると共に、自由に傾くことによってヘッド・スライダ105の姿勢制御に寄与する。
フレックス・ケーブル201の一端の各端子はマイクロアクチュエータ205に接続され、また、マイクロアクチュエータ205の端子を介してヘッド・スライダ105に接続されている。他端の端子はアクチュエータ106に固定される基板に接続される。フレックス・ケーブル201は、リード信号やライト信号の他、マイクロアクチュエータ205を制御する制御信号(制御電圧)を伝送するほか、接地配線を有している。例えば、フレックス・ケーブル201は、ジンバル202に接着剤によって固定する。
図3は、本形態のマイクロアクチュエータ205の構造を模式的に示す分解斜視図である。マイクロアクチュエータ205は、基板であるマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)251とピエゾ素子252とから構成されている。ピエゾ素子252は、MEMS251上において、ヘッド・スライダ105と同一の面上に固定される。本例においては、ピエゾ素子252は、MEMS251のディスク対抗面上において、ヘッド・スライダ105のリーディング側に固定される。
図4は、MEMS251の構造を模式的に示す分解斜視図である。MEMS251は、シリコン基板253と、シリコン基板253上に形成される金属層254を有している。金属層254は、好ましくは、金により形成される。また、シリコン基板253と金属層254との間には、下地層255が形成される。下地層255も、典型的には、金属層254と同様に金で形成される。MEMS251の金属層254と異なる露出部は、シリコン酸化物からなる絶縁層で覆われており、金属層254は周囲の絶縁層から露出している。
金属層254は、複数の部分から構成されている。プラットフォーム540は、主板541上にスタッド542a〜542cを有している。ヘッド・スライダ105はこれらスタッド542a〜542c上に固定される。接続パッド543a〜543fは、ヘッド・スライダ105の接続パッドと半田や金などの相互接続部により物理的かつ電気的に接続され、ヘッド素子部などの素子に信号を伝送する。接続パッド544a〜544iは、フレックス・ケーブル201の接続パッドと半田や金などの相互接続部により電気的かつ物理的に接続される。
ピエゾ素子252は、接続パッド545a、545b上に接触して固定されると共に、それら接続パッド545a、545bに電気的に接続される。接続パッド545a、545bと接続パッド544a、544iとは、これらと同一の金属層によって結合されており、電気的に接続されている。フレックス・ケーブル201、接続パッド544a、544iそして接続パッド545a、545b上を伝送される信号が、ピエゾ素子252を伸縮させる。具体的には、接続パッド544i、545bが接地ラインであり、ピエゾ素子252の動作の基準電位を伝送する。接続パッド545a、544a、基準電位に対して変化する駆動電位を伝送する。
シリコン基板253は、可動部と固定部を有している。可動部はピエゾ素子252の伸縮に応じて動く。一方、固定部は、ピエゾ素子252が伸縮しても、実質的に動くことはない。シリコン基板253はエッチング加工され、それによって可動部が形成される。プラットフォーム540はシリコン基板253の可動部の一部に固定されており、可動部の動きに従って回動する。
プラットフォーム540と共にその上のヘッド・スライダ105も回動し、これによってヘッド素子部のターゲット・トラック(ターゲット位置)への精細な位置決めを行うことができる。回動量はわずかであり、マイクロアクチュエータ205によるヘッド・スライダ105の動きは微動である。
ヘッド・スライダ105は、スタッド542a〜542cに接触した状態で、プラットフォーム540上に固定される。ヘッド・スライダ105は、エポキシ系熱硬化樹脂などの接着剤によって、スタッド542a〜542c上でプラットフォーム540に固定される。この樹脂は導体粒子を内部に含有しておらず、絶縁性の樹脂である。接着剤はスタッド542a〜542c囲まれる領域内に付着される。スタッド542a〜542cにより、接着剤の広がりを防ぐと共に、ヘッド・スライダ105が傾くことなくプラットフォーム540上に固定される。
図5は、金属層251のトレーリング側の一部を示す部分拡大図である。なお、図の明確化のため、一部の要素は省略されている。金属層251の特定の部分は、リード・ライン546a〜546fによって連結されている。具体的には、接続パッド543a〜543fは、それぞれ、接続パッド544b〜544d、544f〜544hに、リード・ライン546a〜546eによって連結されている。また、プラットフォーム540の主板541上は、接続パッド544iにリード・ライン546fによって連結されている。
リード・ライン546a〜546fは金属層251の一部であり、両端を電気的に接続する。接続パッド543a〜543fは、ヘッド・スライダ105の信号用パッドであり、リード・ライン546a〜546eも、ヘッド・スライダ105の信号を伝送する。これに対し、接続パッド544iはピエゾ素子252の基準信号である接地電位を伝送するパッドである。従って、リード・ライン546fによって接続パッド544iに電気的に接続されている主板541は、動作中において、接地電位に維持される。
主板541及びスタッド542a〜542cは連続して形成され、一枚の金属板であるプラットフォーム540を構成している。従って、スタッド542a〜542cも接地された状態にある。ヘッド・スライダ105のスライダはAl、Ti、Cの焼結体であるアルチックで形成されており、導電性を有する。ヘッド・スライダ105は、金属のスタッド542a〜542c、主板541そしてリード・ライン546fを介して、電気的にグランド・ラインにある接続パッド544iに接続される。これによりヘッド・スライダ105を接地することができ、ヘッド素子部の静電破壊を効果的に防止することができる。
また、スタッド542a〜542cを含むプラットフォーム540の表面が金属であるため、絶縁性接着剤によってヘッド・スライダ105を固定した場合でも、ヘッド・スライダ105の接地を確保することができる。これにより、導電性接着剤によるコンタミネーションの問題を避けることができる。本形態においては、マイクロアクチュエータ251の一面上において、接地端子とヘッド・スライダ105が固定されるスタッドとを接続することでヘッド・スライダ105を接地している。このため、面上の金属層パターンの設計でヘッド・スライダ105の接地を実現することができ、マイクロアクチュエータ251の構造の複雑化を避け、設計を容易なものとすることができる。
なお、リード・ライン546fは、プラットフォーム540を接地パッドのいずれの位置に連結してもよい。つまり、接続パッド544i、545b及びそれらをつなぐラインは全て接地パッドである。従って、リード・ライン546fはこれら接地パッドの任意の位置とプラットフォーム540の任意の位置とを連結して、プラットフォーム540を接地させることができる。
次に、図6(a)、(b)を参照して、シリコン基板253の構造について説明する。図6(a)は、シリコン基板253の底面の形状を模式的に示す平面図である。シリコン基板251の底面は、ジンバル・タング224に固着される面である。図6(a)においては、背面に位置するヘッド・スライダ105とピエゾ素子252とが点線で示されている。図6(b)は、ジンバル・タング224に固着されているマイクロアクチュエータ205及びその上のヘッド・スライダ105を模式的に示す断面図である。
図6(a)に示すように、シリコン基板253は、エッチングにより形成された可動部を有している。シリコン基板253は、ピエゾ素子252の伸縮に応じて変形し、それによりヘッド・スライダ105が回動する。可動部は、異なる動きを示し異なる機能を有する複数の部分を含んでいる。具体的には、可動部は、駆動部531、第1並進ばね機構532、並進部533、第2並進ばね機構534、変換部535、第1〜第5回動ばね機構536a〜536e、そして回動部537を含む。各ばね機構は複数の梁で構成されている。回動部537は、回動中心538を含む円形部571、T字状部572、2つの羽状部573a、573b、そして2つの扇状部574a、574bを有している。
駆動部531はピエゾ素子252に結合され、ピエゾ素子252の伸縮と同様の動きを示す。駆動部531は第1並進ばね機構532によって並進部533に連結している。並進部533は、第1並進ばね機構532と第2並進ばね機構534との間にあってこれらに直接連結している。並進部533は、さらに、変換部535を介して、回動部537に連結している。回動部537は、第1〜第5回動ばね機構536a〜536eのそれぞれに直接連結している。回動部537は、回動中心538を中心にして回動する。
第1〜第5回動ばね機構536a〜536eは、それぞれ回動中心538の回りに円を描くように形成されており、その円周方向において離間している。回動部537は、回動中心538を含む円形部571、T字状部572、2つの羽状部573a、573b、そして2つの扇状部574a、574bを有している。これらは連続して形成されており、一体的に回動部537を構成する。
T字状部572は円形部571のトレーリング側にあり、2つの羽状部573a、573bは円形部571のリーディング側にある。扇状部574aは第2回動ばね機構536bと第3回動ばね機構536cとの間にあり、扇状部574bは第4回動ばね機構536dと第5回動ばね機構536eとの間にある。可動部以外の部分は、固定部となる。
図6(b)に示すように、ヘッド・スライダ105は、プラットフォーム540の主板541に絶縁性接着剤581によって固定されている。また、プラットフォーム540の主板541は可動部の一部である回動部537に接着剤582によって固定されている。さらに、シリコン基板253の固定部において可動部の動きを妨げない部分が、ジンバル・タング224に接着剤583によって固定されている。好ましくは、接着剤582、583は導体粉を含まない絶縁性の接着剤である。
接着剤582、583は、接着剤581と同一の素材であることが好ましい。これにより、部品点数を低減すると共に製造効率を上げることができる。図6(b)に模式的に示すように、回動部537は固定部にばね機構を介して連結されている。回動部537は、固定部及びジンバル・タング224に対して回動する。回動部537に結合されたプラットフォーム540の主板541及びヘッド・スライダ105は、回動部537と同様に回動する。
次に、図7を参照して、シリコン基板253の動きについて説明する。図7において、各矢印は、各部分の動きを示している。ピエゾ素子252の接続パッド545a、545bの一方545aは、シリコン基板253の固定部上にあり、もう一方545bは駆動部531上にある。ピエゾ素子252がシリコン基板253の面内においてディスク半径方向(図6の左右方向)に伸縮すると、接続パッド545b及び駆動部531が変位する。接続パッド545aは固定されたままである。
駆動部531の動きに従って、第1並進ばね機構532が変形する。第1並進ばね機構532は複数の傾斜梁から構成されており、駆動部531の動きを増幅する機能がある。第1並進ばね機構532の動きに応じて、並進部533がディスクの円周方向において前後に並進する。複数の平行梁で構成される第2並進ばね機構534は、並進部533の動きに応じて、第1並進ばね機構532と同じ方向に伸縮する。
並進部533の変位は変換部535に伝わり、変換部535が並進部533の変位を回動部537に伝達する。変換部535は並進と回動を合わせた動きを示し、可動部内の変位は、変換部535において、並進運動から回動運動に変換される。回動部537は回動中心538を中心に回動する。このとき、第1〜第5回動ばね機構536a〜536eが、回動部537の動きに応じて伸縮する。以上のように、ピエゾ素子252の伸縮によりヘッド・スライダ105をディスク半径方向において双方向に回動させ、ヘッド素子部の精細な位置決めを行う。
最後に、本形態のMEMS251の製造方法について、図8を参照して説明する。まず、図8(a)に示すように、シリコン基板81を用意する。次に、図8(b)に示すように、シリコン基板81の表面を酸化してSiO2層82を形成する。続いて、図8(c)に示すように、SiO2層82の一部をエッチングして除去し、シリコン基板81の露出した部分をエッチングする(図8(d))。その後、図8(e)に示すように、シリコン基板81の表面を酸化して酸化膜(SiO膜)83を形成し、さらに、酸化膜83上に第1レジスト・パターン84を形成する(図8(f))。
次に、図8(g)に示すように、第1レジスト・パターン84の上にさらに第2レジスト・パターン85を形成し、スタッド542a〜542cなどの金属層254の突出部の一部を形成する第1金属パターン86を形成する。その後、第2レジスト・パターン85をさらにパターニングし、第2金属パターン87を形成する(図8(h))。第2金属パターン87の一部が、酸化膜83に結合している。以上の処理により、MEMS251の金属層254が形成される。
その後、第1及び第2金属パターン86、87の反対側において、シリコン基板81をグラインディングにより研磨し、さらに、第1及び第2レジスト・パターン84、85を除去する。これにより、シリコン基板253と、シリコン基板253上に形成される金属層254とからなるMEMS251が形成される。
HDD1の製造は、このように製造したMEMS251の上にピエゾ素子252及びヘッド・スライダ105を固着し、それらをサスペンション110に固定する。これにより、HGAが完成する。さらに、HGAをアーム111やVCMコイル113を有するキャッジに固定することで、HSAを製造する。その後、製造したHSAの他、SPM103、磁気ディスク101などの部品をベース102内に実装し、サーボ・ライト、制御回路基板の実装及びテスト工程を経てHDD1が完成する。なお、サスペンションにマイクロアクチュエータを固定した後、その上にヘッド・スライダ105を固定してもよい、
以上、本発明を好ましい実施形態を例として説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、本発明はHDDに特に有用であるが、それ以外のディスク・ドライブ装置に適用してもよい。
本実施形態に係るHDDの筐体のカバーがない状態を示す平面図である。 本実施形態に係るHGAの各構成要素を示す分解斜視図である。 本実施形態に係るマイクロアクチュエータ及びヘッド・スライダの構造を模式的に示す分解斜視図である。 本実施形態に係るマイクロアクチュエータのMEMSの構造を模式的に示す分解斜視図である。 本実施形態に係るMEMSの金属層の一部を示す図である。 本実施形態に係るMEMSのシリコン基板の構造を模式的に示す図である。 本実施形態に係るMEMSのシリコン基板の動きを模式的に示す図である。 本実施形態に係るMEMSの製造方法を示す図である。
符号の説明
1 ハードディスク・ドライブ、81 シリコン基板、82、83 酸化膜層
84 第1レジスト・パターン、85 第2レジスト・パターン
86 第1金属パターン、87 第2金属パターン、101 磁気ディスク
102 ベース、103 スピンドル・モータ、105 ヘッド・スライダ
106 アクチュエータ、107 回動軸、109 ボイス・コイル・モータ
110 サスペンション、111 アーム、112 コイル・サポート
113 VCMコイル、114 FPC、115 コネクタ
201 フレックス・ケーブル、202 ジンバル、203 ロード・ビーム
204 マウント・プレート、205 マイクロアクチュエータ
224 ジンバル・タング、251 マイクロエレクトロメカニカルシステム
252 ピエゾ素子、253 シリコン基板、254 金属層、255 下地層
531 駆動部、532 第1並進ばね機構、533 並進部、534 第2並進ばね機構、535 変換部、536a〜536e 第1〜第5回動ばね機構、537 回動部
538 回動中心 571 円形部、572 T字状部、573a、573b 羽状部
540 プラットフォーム、541 主板、543a〜543f 接続パッド
544a〜544i 接続パッド、545a、545b 接続パッド
574a、574b 扇状部、581、582、583 接着剤

Claims (8)

  1. サスペンションと、
    前記サスペンションに固定されているマイクロアクチュエータと、
    前記マイクロアクチュエータ上に固定されているヘッド・スライダと、を有し、
    前記マイクロアクチュエータは、
    前記ヘッド・スライダを動かすための可動部を有する基板と、
    前記基板上に固定され、その伸縮によって前記可動部を動かすピエゾ素子と、
    前記基板上において露出しており、前記ヘッド・スライダが電気的かつ物理的に接触してその上に固定されている金属スタッドと、
    前記基板上において露出している接地パッドと、
    前記金属スタッドと前記接地パッドをつなぐリード・ラインと、
    を有する、ヘッド・ジンバル・アセンブリ。
  2. 前記ヘッド・スライダは、前記基板上に絶縁性接着剤により固定されている、
    請求項1に記載のヘッド・ジンバル・アセンブリ。
  3. 前記マイクロアクチュエータは、前記サスペンションの上に絶縁性接着剤により固定されており、
    請求項2に記載のヘッド・ジンバル・アセンブリ。
  4. 前記接地パッドは、前記ピエゾ素子に接地電位を与える、
    請求項1に記載のヘッド・ジンバル・アセンブリ。
  5. 前記金属スタッドは、前記ヘッド・スライダ上の接続パッド及び前記ピエゾ素子と接続されている接続パッドと同一材料で形成されている、
    請求項1に記載のヘッド・ジンバル・アセンブリ。
  6. シリコン基板をエッチングして可動部を形成し、
    前記シリコン基板の表面に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層上に、ヘッド・スライダに接続される接続パッドと、ピエゾ素子が接続される接続パッド、ヘッド・スライダが電気的かつ物理的に接触してその上に固定される金属スタッドと、を同一金属層で形成し、
    前記シリコン基板上にピエゾ素子を固定し、
    前記シリコン基板上の前記金属スタッド上にヘッド・スライダを固定し、
    前記シリコン基板をサスペンション上に固定する、
    ヘッド・ジンバル・アセンブリの製造方法。
  7. 前記ヘッド・スライダを絶縁性接着剤により前記金属スタッド上に固定する、
    請求項6に記載のヘッド・ジンバル・アセンブリの製造方法。
  8. 前記シリコン基板を絶縁性接着剤により前記サスペンションに上に固定する、
    請求項7に記載のヘッド・ジンバル・アセンブリの製造方法。
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