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JP2009093833A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Hidetake Hayashi
秀竹 林
Takeshi Ezaki
猛 江碕
Shigetoshi Higaki
成敏 檜垣
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Toshiba Lifestyle Products and Services Corp
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Abstract

【課題】誘導加熱調理器において、アルミニウム鍋を、浮き上がり現象が生ずることなく良好に加熱できるようにする。
【解決手段】アルミニウム鍋を加熱する際、第1の無接点リレー35をオンして、加熱コイル8、第1の共振コンデンサ34および面状ヒータの抵抗発熱体15の直列共振回路に高周波電流を供給する。抵抗発熱体15が入ることにより、直列共振回路のQ値が下がるので、共振電流が小さくなり、この結果、加熱コイル8に流れる高周波電流の周波数が高くても、アルミニウム鍋が浮き上がるといった現象は生じない。また、加熱コイル8に流れる電流が小さくなった分を、抵抗発熱体15の発熱によって補うので、アルミニウム鍋への加熱熱量の不足を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明はアルミニウムや銅などの低透磁率で低電気抵抗の材料で作られた被加熱調理器具を誘導加熱する場合に好適な誘導加熱調理器に関する。
誘導加熱調理器では、通常、加熱コイルとコンデンサとで直列共振回路を構成し、この直列共振回路に高周波電流を供給することにより、加熱コイルとコンデンサが直列共振して加熱コイルに大きな共振電流を発生させるようにしている。これにより、加熱コイルから発生する交番磁束によって鍋などの被加熱調理器具に渦電流を発生させ、当該被加熱調理器具をジュール熱により加熱する(誘導加熱)。
ところで、被加熱調理器具には、鉄のように高透磁率で高電気抵抗の材料で作られた鍋(以下、鉄鍋と称する。)の外、アルミニウムや銅のように低透磁率で低電気抵抗の材料で作られた鍋(以下、アルミニウム鍋と称する。)があり、このような鍋についても、誘導加熱調理器で誘導加熱できるようにすることが望まれている。 そこで、特許文献1では、アルミニウム鍋を加熱する場合に、加熱コイルに流す高周波電流の周波数を鉄鍋のときよりも高くすることで、表皮効果を高めてアルミニウム鍋の電気抵抗を大きくし、誘導加熱できるようにしている。
しかしながら、鉄鍋に比べるとアルミニウム鍋には、大きな誘導電流が流れるので、その誘導電流によって発生する磁束により、鍋に大きな反発力が生じ、鍋が浮くという現象が起きることがある。この不具合を解消するものとして、特許文献2では、加熱コイルとトッププレートとの間に加熱コイルが発生する磁束の浸透深さよりも薄い電気導体を配置することで加熱コイルの等価直列抵抗を大きくし、これにより加熱コイルに流れる電流を小さくしてアルミニウム鍋に作用する浮力を低減させるようにしている。
特開平1−246783号公報 特開2005−203212号公報
特許文献2の構成では、電気導体のない加熱コイルのみでアルミニウム鍋を誘導加熱する場合に比べ、電気導体による加熱コイルの等価直列抵抗の増大分だけ加熱コイルに流れる電流は減少するものの、加熱コイルが発生する磁束による電磁誘導作用によって電気導体に電流を誘起させるため、やはり加熱コイルに大きな電流を流す必要がある。この結果、加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電源(インバータ)としては、依然として大容量のものを必要とする。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、アルミニウムや銅などの低透磁率で低電気抵抗の材料で作られた被加熱調理器具を加熱する場合、加熱コイルに供給する高周波電流を小さくすることができ、これにより被加熱調理器具の浮き上がり現象を抑制し、且つ、加熱コイルに供給する高周波電流を小さくしたことによる誘導加熱の不足分を抵抗発熱体の発熱によって効率良く補うことができる誘導加熱調理器を提供することにある。
本発明は、被加熱調理器具が載置されるトッププレートと、高周波電流が供給されることにより交番磁束を発生して前記トッププレート上に載置された被加熱調理器具を誘導加熱する加熱コイルと、電流が供給されることにより発熱して前記トッププレート上に載置された被加熱調理器具を加熱する抵抗発熱体とを備え、前記加熱コイルと前記抵抗発熱体とを直列に接続してこの直列回路に前記高周波電流を供給可能に構成したことを特徴とするものである。
本発明では、加熱コイルと抵抗発熱体との直列回路に高周波電流を流すので、当該直列回路に流す高周波電流を小さくしても、その小さくすることによって生じた加熱コイルの誘導加熱量の減少分は、抵抗発熱体が発熱することによって補うことができる。従って、アルミニウム鍋を加熱する場合、加熱コイルと抵抗発熱体との直列回路に供給する高周波電流を小さくしてアルミニウム鍋などの低透磁率で低電気抵抗の被加熱調理器具の浮きを防止しながら、抵抗発熱体の発熱により加熱コイルの誘導加熱量不足を効率良く補うことができる。
また、加熱コイルとコンデンサとで直列共振回路を構成する場合、この直列共振回路に更に高電気抵抗の抵抗発熱体が直列接続されることとなるので、直列共振回路のQ値が抵抗発熱体によって下げられ、共振時において加熱コイルに流れる高周波電流を小さくすることができる。そして、Q値の低下により、加熱コイルに供給する高周波電流の周波数変化に対する電流の増減程度が低くなるので、制御性が向上する。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図2は、システムキッチンに組み込まれた誘導加熱調理器を示す。この図2に示されているように、調理器本体1は、本体ケース2と、この本体ケース2の上方に配置されたトッププレート3を備えており、このトッププレート3が調理器本体1の上面を構成している。
上記トッププレート3は、上面の例えば2箇所に載置部4を有しており、これら載置部4に鍋などの被加熱調理器具5(図3(a)参照)を載置するようになっている。本体ケース2上には、トッププレート3の各載置部4の下方に位置して支持台6が設けられており、この支持台6上にコイルベース7が取り付けられている。そして、コイルベース7上には、載置部4上に載置された被加熱調理器具5を誘導加熱するため加熱コイル8が配設されている。なお、コイルベース7の下面側には、図3(a)にも示すように、加熱コイル8の磁路を形成するためのフェライト9が取り付けられている。
一方、本体ケース2の前面には、操作パネル10と、オーブン室(図示せず)の前面を開閉するオーブン扉11が設けられており、そのうちの操作パネル10によって、加熱調理に関する各種の操作を行うことができるようになっている。そして、トッププレート3の下面中、特に前記載置部4の中心部の直下位置には、サーミスタなどで構成される温度センサ12が設けられている。
さて、トッププレート3は、無機質材料、例えば結晶化ガラスによって形成されている。そして、トッププレート3と加熱コイル8との間、本実施形態では、トッププレート3の載置部4の下面に面状ヒータ13が密着状態にして設けられている。この面状ヒータ13は、例えば2枚のマイカ板14の間に抵抗発熱体15を挟んだ形態のもので、抵抗発熱体15に通電されると(電流が流れると)ジュール熱を発生して被加熱調理器具5を抵抗加熱(ヒータ加熱)する。また、この抵抗発熱体15は、図3(b)に示すように、反時計回りに円弧を描くと、その円弧端で折り返されて今度は時計回りに円弧を描き、再びその円弧端で折り返されてまた反時計回りに円弧を描く、という手順を数回繰り返すことによって同心円状をなすように形成されている。
ここで、抵抗発熱体15は、非磁性材であることが好ましい。ただ、抵抗発熱体15が非磁性材であっても、被加熱調理器具5を誘導加熱する際に、加熱コイル8が発生する交番磁束によって抵抗発熱体15にも電圧が誘起されて電流が流れようとするが、折り返し形状をなすことで、図3(b)に矢印で示すように隣接する導体の間では互いに電流が逆方向に流れようとするので誘起される電圧の方向も逆向きとなる。従って、抵抗発熱体15は誘導加熱されにくくなる。
なお、面状ヒータ13としては、2枚のポリイミド板に蛇行状に形成された抵抗発熱体15を挟んだ形態のものであっても良い。また、上記のような面状ヒータ13に代えて、セラミック基板にペースト状の抵抗発熱体を印刷して焼成したセラミックスヒータ、或いは、トッププレート3を基板として当該トッププレート3の下面に直接ペースト状の抵抗発熱体を印刷して焼成したセラミックスヒータとしても良い。
本実施形態の誘導加熱調理器では、トッププレート3の載置部4に被加熱調理器具を載置して調理をスタートさせると、載置部4に載置された被加熱調理器具の材質が検出され、そして、その材質に応じた周波数の高周波電流が加熱コイル8に供給されて誘導加熱調理が行われるようになっている。この被加熱調理器具の材質に応じた周波数の高周波電流を加熱コイル8に供給するための電気的構成は図1に示されている。
図1に示すように、加熱コイル8へはインバータ16によって高周波電流が供給される。そのインバータ16の直流電源17は、全波整流回路18を主体として構成され、その全波整流回路18の入力端子は商用交流電源19に接続され、直流出力端子はリアクタ20と平滑コンデンサ21の直列回路に接続されている。そして、平滑コンデンサ21の両端子が一対の直流電源母線22,23を介して上述のインバータ16に接続されている。
インバータ16は、スイッチング素子としての4個のnチャンネル型のIGBT24〜27を2個ずつ直列に接続して前記一対の直流電源母線22,23間に接続してなるもので、各IGBT24〜27には図示極性のダイオード28〜31が並列に接続されている。そして、直列に接続された1組のIGBT24,25の共通接続点(インバータ16の一方の出力端子)32と他の1組のIGBT26,27の共通接続点(インバータ16の他方の出力端子)33との間に、加熱コイル8、第1の共振コンデンサ34、面状ヒータ13の抵抗発熱体15および第1の無接点リレー35の直列回路が接続されている。更に、第1の共振コンデンサ34、抵抗発熱体15および第1の無接点リレー35の直列回路と並列に、第2の共振コンデンサ36および第2の無接点リレー37の直列回路が接続されている。このようなインバータ16は、高周波電流の出力周波数を例えば100KHz以下の範囲で変更可能に構成されている。従って、インバータ16は、周波数変換可能な高周波電源として機能する。
ここで、第1の共振コンデンサ34は、加熱コイル8および抵抗発熱体15とで直列回路(第1の直列共振回路)が構成されたとき、その共振周波数がアルミニウムや銅などの低透磁率で低電気抵抗の材料で作られた被加熱料理器具(アルミニウム鍋)を誘導加熱する場合に適した周波数(例えば90KHz前後)となるような容量に設定されている。また、第2の共振コンデンサ36は、加熱コイル8とで直列回路(第2の直列共振回路)が構成されたとき、その共振周波数が鉄などの高透磁率で高電気抵抗の材料で作られた被加熱料理器具(鉄鍋)を誘導加熱する場合に適した周波数(例えば20KHz前後)となるような容量に設定されている。
なお、第1および第2の無接点リレー35および37は、切替手段を構成するもので、例えばフォトMOSリレーからなる。この切替手段は、フォトMOSリレーに限らず、トライアックなどの半導体素子から構成しても良く、更には、機械式リレーから構成しても良い。
インバータ16のIGBT24〜27および第1、第2の無接点リレー35,37は、制御装置(加熱制御手段、材質判定手段)38によって制御される。この制御装置38は、マイクロコンピュータを主体として構成されており、図示はしないがCPU、ROM、RAMおよびこれらを接続するバスなどを備えている。そして、この制御装置38には、操作パネル10に配設されたスイッチなどの操作部39からの操作信号が入力されると共に、温度センサ12からの温度検出信号が入力される。
また、制御装置38には、直流電源17の入力側とインバータ16の出力側の電流を検出する電流センサ40,41の電流検出信号が入力される。そして、制御装置38は、直流電源17への入力電流ipとインバータ16の出力電流icとから被加熱調理器具5の材質を判定する。つまり、インバータ16により電圧と周波数が一定の高周波電流を加熱コイル8に供給した場合、被加熱調理器具5が鉄などの高透磁率の材質(鉄鍋)であると、加熱コイル8が発生した磁束は被加熱調理器具と鎖交し易くなって漏れ磁束が少なくなるため、加熱コイル8の等価インダクタンスLが小さくなる。また、鉄などは高電気抵抗であるため、加熱コイル8の等価抵抗Rが大きくなる。
一方、被加熱調理器具5がアルミニウムや銅などのように低透磁率で高電気伝導率の材質(アルミニウム鍋)である場合、加熱コイル8が発生した磁束は被加熱調理器具5に届き難くなり、漏れ磁束が多くなるため、等価インダクタンスLが大きくなる。また、低電気抵抗であるので、等価抵抗Rも小さくなる。
そして、インバータ16の出力電流、つまり加熱コイル8に流れるコイル電流icは、加熱コイル8の等価インピーダンスZに反比例し、入力電流ipは、コイル電流icとR/Zに比例する。このため、鉄鍋である場合には、入力電流ipが大、コイル電流icが小となり、アルミイウム鍋である場合には、入力電流ipが小、コイル電流icが大となるので、入力電流ipと、コイル電流icとの関係で、被加熱調理器具の材質を判定することができるのである。
次に上記構成の作用を説明する。トッププレート3の載置部4に被加熱調理器具5を載置し、操作部39を操作して火力を設定しスタート操作を行うと、制御装置38は、まず、第2の無接点リレー37をオンして第1の共振コンデンサ34と抵抗発熱体15を短絡して加熱コイル8と第2の共振コンデンサ36との直列共振回路を有効化する。この状態で制御装置38は、インバータ16のIGBT24および27をオン(IGBT25および26はオフ)する状態と、IGBT25および26をオン(IGBT24および27はオフ)する状態とを交互に繰り返すことにより、上記加熱コイル8と第2の共振コンデンサ36との直列共振回路に鉄鍋に適した20KHzの高周波電流を流す。そして、制御装置38は、電流センサ40,41から直流電源17の入力電流ipとコイル電流icを取得して載置部4に載置された被加熱調理器具5の材質判定を行う。
被加熱調理器具5が鉄鍋と判定した場合には、制御装置38は、第2の無接点リレー37をオンしたまま、加熱コイル8に供給する高周波電流の周波数を高低変化させて電流センサ41からコイル電流icを取得する。そして、コイル電流icから加熱コイル8の出力を算出し、その出力が設定された火力となったときの周波数にて加熱コイル8への高周波電流の供給を継続する。これにより、鉄鍋は、加熱コイル8の発生する交番磁束によって誘導加熱され、中の食品を加熱調理する。
一方、入力電流ipとコイル電流icによる材質判定の結果、被加熱調理器具5がアルミニウム鍋であると判定した場合には、制御装置38は、第2の無接点リレー37をオフし、第1の無接点リレー35をオンして加熱コイル8、第1の共振コンデンサ34および抵抗発熱体15の直列共振回路を有効化し、前述したと同様にインバータ16のIGBT24〜27をオンオフ制御して当該直列共振回路にアルミニウムなどに適した例えば90KHzの高周波電流を供給する。
そして、制御装置38は、続いて加熱コイル8に供給する高周波電流の周波数を高低変化させて電流センサ41からコイル電流icを取得する。そして、コイル電流icから加熱コイル8の出力を算出し、その出力が設定された火力となったときの周波数にて加熱コイル8および抵抗発熱体15に高周波電流を供給する。これにより、加熱コイル8が交番磁束を発生してアルミニウム鍋を誘導加熱すると共に、抵抗発熱体15が通電されることによって発熱しトッププレート3を介する熱伝導によってアルミニウム鍋を加熱する。
なお、制御装置38が設定された火力となるように周波数を選択する場合、加熱コイル8による誘導加熱と面状ヒータ13の抵抗発熱体15によるヒータ加熱の双方を加味することは勿論である。
この設定された火力となるように周波数を自動調整する場合、加熱コイル8は、第1の共振コンデンサ34に加えて抵抗発熱体15とで直列共振回路を形成しているので、当該直列共振回路のQ値が低くなる。このため、設定された火力となるように周波数を調整する場合に、その周波数調整制御が容易となる。即ち、加熱コイルとコンデンサとだけで直列共振回路を形成すると、そのQ値が大きいため、共振曲線は図4にH線で示すように、高く非常に先鋭なものとなる。これに対し、本実施形態のように、加熱コイル8と第1のコンデンサ34に加えて抵抗発熱体15とで直列共振回路を形成すると、そのQ値が低くなるため、共振曲線は図4にM線で示すように低く鈍化した曲線となる。
そして、Q値の大きいH線のような共振曲線の場合には、周波数変化に対する電流変化が大きいため、少し周波数を変えただけで、加熱コイルへの入力電流が大きく変化し、設定された火力となるように周波数を調整する制御が容易ではなくなる。しかしながら、本実施形態のように、Q値が小さく共振曲線がM線のように鈍化している場合には、周波数変化に対する電流変化が小さくなるため、設定された火力となるように周波数を自動調整する制御が比較的容易となる。なお、図4において、N線は鉄鍋を誘導加熱する場合の共振曲線である。
このように本実施形態では、被加熱調理器具5がアルミニウム鍋である場合、Q値が低くなるため、加熱コイル8に流れるコイル電流icが小さくなる。このため、加熱コイル8に流れる高周波電流の周波数が高くても、アルミニウム鍋がトッププレート3から浮き上がるといった現象を生ずる恐れがない。そして、コイル電流icが小さくなることから、アルミニウム鍋に対する誘導加熱量が低くなるが、抵抗発熱体15にもコイル電流icと同じ大きさの電流が流れることにより、抵抗発熱体15が発熱して被加熱調理器具5を加熱するので、加熱コイル8による加熱量低下は面状ヒータ13によって補うことができ、被加熱調理器具5の加熱不足の問題は生じない。しかも、前述の特許文献2のように電気導体を誘導加熱し、その電気導体の熱によりアルミニウム鍋を加熱する場合とは異なり、抵抗発熱体15に直接電流を流して発熱させるので、効率が良く、従って、加熱コイル8と抵抗発熱体15へ供給する高周波電流をより低くすることができる。この結果、インバータ16の容量を小さくすることが可能となる。
ところで、面状ヒータ13の抵抗発熱体15は、トッププレート3の下面に設けられている。このため、抵抗発熱体15が高電圧になると、厳格な絶縁対策を講じなければ安全性を確保できなくなる。しかしながら、本実施形態では、抵抗発熱体15を直列共振回路を構成する加熱コイル8と第1のコンデンサ34との間ではなく、直列共振回路に高周波電流を供給する電源側、つまりインバータ16の出力端子33側(第1の共振コンデンサ34と出力端子33との間)に接続したので、加熱コイル8と第1の共振コンデンサ34との間に接続する場合に比べて抵抗発熱体15の電圧を低くすることができる。
即ち、商用交流電源19の電圧が200Vとした場合、インバータ16の両出力端子32および33間の電圧は、最大で約280Vとなる。一方、加熱コイル8、第1の共振コンデンサ34および抵抗発熱体15で構成される直列共振回路において、90KHzの高周波電流を流した場合、抵抗発熱体15の両端の電圧はせいぜい数十Vであるが、加熱コイル8と第1の共振コンデンサ34の両端の電圧は数千Vにもなる。このため、抵抗発熱体15を加熱コイル8と第1の共振コンデンサ34との間に接続すると、抵抗発熱体15の電圧が高くなり、トッププレート3の下面に載置する構造では絶縁を厳密に施さねばならなくなる。
これに対し、本実施形態のように、抵抗発熱体15を加熱コイル8と第1の共振コンデンサ34の間ではなく、インバータ16の出力端子33側に接続したので、抵抗発熱体15の電圧は、高くてもインバータ16の出力端子33の電圧、つまり280V程度と低い。このため、抵抗発熱体15を加熱コイル8と第1の共振コンデンサ34の間に接続する場合ほど厳密な絶縁が不要となり、製造コストを低く抑えることができる。
なお、本発明は上記し且つ図面に示す実施形態に限定されるものではなく、以下のような拡張或いは変更が可能である。
抵抗発熱体15は、インバータ16の一方の出力端子33側ではなく、他方の出力端子32側に接続する構成としても良い。
抵抗発熱体15を複数の分割抵抗発熱体に分割し、被加熱調理器具の電気抵抗の大きさに応じて加熱コイル8と直列に接続する分割抵抗発熱体の数を変える、つまり電気抵抗が大きい程、直列に接続する分割抵抗発熱体の数を少なくする構成(鉄鍋のときは、直列接続する分割抵抗発熱体の数は0)としても良い。
抵抗発熱体15に誘導電流を発生させない構成は、図3(b)に示すものに限られず、例えば、抵抗発熱体15を中心から径方向に延長し、その径方向先端から中心方向に折りかえし、その中心側端から径方向に折り返すことを繰り返すなど、他に種々の構成が考えられる。
本発明の一実施形態を示すもので、電気的構成のブロック図 電磁調理器の縦断正面図 (a)はトッププレート上に被加熱調理器具を載置して示す要部の拡大縦断正面図、(b)は抵抗発熱体の平面図 周波数特性図
符号の説明
図面中、1は調理器本体、3はトッププレート、4は載置部、7は被加熱調理器具、8は加熱コイル、13は面状ヒータ、15は抵抗発熱体、29は第1の共振コンデンサ、35は第1の無接点リレー、31は第2の共振コンデンサ、32は第2の無接点リレー、33は制御装置を示す。

Claims (5)

  1. 被加熱調理器具が載置されるトッププレートと、
    高周波電流が供給されることにより交番磁束を発生して前記トッププレート上に載置された被加熱調理器具を誘導加熱する加熱コイルと、
    電流が供給されることにより発熱して前記トッププレート上に載置された被加熱調理器具を加熱する抵抗発熱体とを備え、
    前記加熱コイルと前記抵抗発熱体とを直列に接続してこの直列回路に前記高周波電流を供給可能に構成したことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 抵抗発熱体は、トッププレートの裏面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 抵抗発熱体は複数の分割抵抗発熱体から構成され、被加熱調理器具の電気抵抗の大きさに応じて加熱コイルと直列に接続する前記分割抵抗発熱体の数を変更することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 加熱コイルと抵抗発熱体との直列回路には、更にコンデンサが直列に接続されており、前記抵抗発熱体は、前記直列回路のうち、前記加熱コイルと前記コンデンサの間ではなく、当該直列回路に高周波電流を供給する電源の側に接続されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  5. トッププレート上に電気抵抗の大きい被加熱調理器具が載置されたとき、抵抗発熱体を短絡して当該抵抗発熱体に電流を流さないようにすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
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