JP2009091905A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気管に複数の触媒が配置され、触媒間からEGR通路が分岐し、EGR通路よりも下流側の触媒を排気浄化機能維持のために昇温させる必要があり、EGR通路上に冷却部が存在する構成において、冷却部への熱伝導を抑制することによって、下流側の触媒を必要な温度に昇温しても、上流側の触媒が昇温し過ぎて熱劣化しない内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】上流触媒41と下流触媒42との中間にある低圧EGR通路6の入口と、EGRクーラ(冷却部)61との間の部位に、熱伝導抑制部62を配置してEGRクーラ61への熱伝導を抑制する。熱伝導抑制部62は、熱伝導性能の低い非金属部材とする。また熱伝導抑制部は低圧EGR通路6の配管よりも薄厚の形状の部位としてもよい。さらに熱伝導抑制部は、フランジ部により挟まれた薄肉のメタルシールとしてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】上流触媒41と下流触媒42との中間にある低圧EGR通路6の入口と、EGRクーラ(冷却部)61との間の部位に、熱伝導抑制部62を配置してEGRクーラ61への熱伝導を抑制する。熱伝導抑制部62は、熱伝導性能の低い非金属部材とする。また熱伝導抑制部は低圧EGR通路6の配管よりも薄厚の形状の部位としてもよい。さらに熱伝導抑制部は、フランジ部により挟まれた薄肉のメタルシールとしてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関に対する排気浄化技術として、排気管を通過する排気を吸気管側へ還流して、シリンダ内の燃焼反応を抑えてエンジンからの窒素酸化物(NOx)等の排出を低減する排気還流(EGR)が知られている。ターボチャージャー搭載のエンジンの場合、EGRは、コンプレッサ下流とタービン上流を連結する高圧EGRのみでなく、コンプレッサ上流とタービン下流を連結する低圧EGRとを併置する構造が用いられるようになってきている。
またエンジンからの排出中に含まれるNOxを還元浄化するためのLNT(Lean Nox Trap)や、排気中に含まれる粒子状物質(PM)を除去するためのやDPF(Diesel Particulate Filter)等の技術も周知である。LNTやDPFには触媒を担持する構造がひろく用いられる。また排気管上には排気中の炭化水素(HC)の浄化などのために酸化触媒をLNT,DPFとは別に配置する場合もある。
例えば下記特許文献1では、低圧EGR通路上にDPFを配置して、高圧EGR通路と低圧EGR通路における排気ガスの還流量を排気温度に応じて制御している。こうした構成によって、高負荷時においても高いEGR率とNOx削減性能を達成できると主張されている。
ターボチャージャーを装備し、かつLNT、DPF、酸化触媒のうちのいくつかとEGRとをともに装備する場合、未燃HCの還流を避ける観点から、低圧EGR入口(つまり低圧EGRが排気管から分岐する部位)よりも上流に触媒を配置する、つまりLNT,DPF,酸化触媒のうちのひとつを低圧EGR入口よりも上流に配置する構成が合理的である。
通常EGR通路にはEGRクーラが配置されることによって還流される排気の温度が下げられて、より大量の排気が還流される。このEGRクーラが存在することにより、排気管における低圧EGR入口の上流側と下流側とのそれぞれに触媒が配置されている場合、排気管を通る排気の持つ熱がEGRクーラから放熱されることによって、上流側の触媒と下流側の触媒との間に温度差が発生することとなる。
よく知られているとおり、LNTやDPFは硫黄被毒再生やDPF再生のために昇温させる必要がある(摂氏600度から700度)。したがって上記下流側の触媒がLNTやDPF(に担持された触媒)であって、これを昇温させる場合、上記温度差が存在するために、上流側の触媒は下流側の触媒以上に昇温させることとなる。
しかし触媒のなかには、適切な温度範囲を越えて昇温されると触媒機能が低下する熱劣化と呼ばれる現象が生じてしまう場合がある。つまり以上をまとめると、排気管における低圧EGR入口の上流側と下流側とのそれぞれに触媒が配置されており、下流側の触媒を昇温させる場合には、上流側の触媒が昇温し過ぎて熱劣化する危険性がある。
逆に熱劣化を避けるために上流側の触媒を昇温し過ぎないようにすると、下流側の触媒が必要な温度まで昇温しなくなる。こうした触媒温度の例が図5(a)に示されている。このようなトレードオフの問題は、上記特許文献1を含めて従来技術では考慮されていない。
本発明が解決しようとする課題は、上記問題点に鑑み、排気管に複数の触媒が配置され、触媒間からEGR通路が分岐し、EGR通路よりも下流側の触媒を排気浄化機能維持のために昇温させる必要があり、EGR通路上に冷却部が存在する構成において、冷却部への熱伝導を抑制することによって、EGR通路よりも上流側の触媒と下流側の触媒との温度差を低減して、下流側の触媒を必要な温度に昇温しても、上流側の触媒が昇温し過ぎて熱劣化しない内燃機関の排気浄化装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、排気通路の相対的上流側に配置された排気浄化のための上流触媒と、排気通路の相対的下流側に配置された排気浄化のための下流触媒と、前記排気通路における前記上流触媒と前記下流触媒との間の部位から分岐して吸気通路へと排気を還流する排気還流通路と、その排気還流通路に備えられて還流される排気を冷却する冷却部と、前記下流触媒を排気浄化機能の維持のために昇温させる昇温手段と、その昇温手段によって前記下流触媒が昇温されたときに、前記排気還流通路において前記冷却部への熱伝導を抑制する熱伝導抑制部とを備えたことを特徴とする。
これにより本発明に係る内燃機関の排気浄化装置では、昇温手段によって下流触媒が昇温されたときに、熱伝導抑制部によって排気還流通路における冷却部への熱伝導を抑制するので、上流触媒と下流触媒との間の温度差が抑制されて、その結果、下流触媒を必要温度へ昇温したときに上流触媒が昇温し過ぎて熱劣化する可能性が低減される。したがって、下流触媒を排気浄化性能維持のために適切に昇温できる。そのときに上流触媒を熱劣化させることもないので、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
また前記熱伝導抑制部は、前記排気還流通路における前記冷却部よりも前記排気通路側の一部において非金属材料で構成された部位であるとしてもよい。これにより、非金属材料は金属材料よりも熱伝導率が低いので、高い熱伝導抑制効果が得られて、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
また前記非金属材料はセラミックを含む材料であるとしてもよい。セラミックは金属よりも熱伝導率が低いので、これによりセラミックを用いることで簡易に高い熱伝導抑制効果が得られて、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
また前記非金属材料はグラスウールを含む材料であるとしてもよい。これによりグラスウールは金属よりも熱伝導率が低いので、これによりグラスウールを用いることで簡易に高い熱伝導抑制効果が得られて、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
また前記熱伝導抑制部は管形状を有するとしてもよい。これにより熱伝導抑制部を配管の一部として組み込むことが容易となるので、配置しやすい構成によって、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
また前記熱伝導抑制部の管形状の軸方向長は2ミリメートル以上であるとしてもよい。これにより管形状における軸方向の熱伝導を効果的に抑制することができる。特に軸方向長を2ミリメートル以上とすることによって、単なるシール効果ではなく熱伝導抑制の効果が顕著となる。よって高い熱伝導抑制効果によって、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
また前記排気還流通路は管形状を有し、前記熱伝導抑制部は、前記還流排気通路における前記冷却部よりも前記排気通路側の一部において薄厚とされた部位であるとしてもよい。これにより、薄厚の部位は熱伝導性能が低いので、排気還流通路の一部を薄厚とする簡易な形状変更あるいは加工によって熱伝導抑制効果が得られる。よって簡易な形状変更あるいは加工によって、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
また前記熱伝導抑制部は、前記排気還流通路における前記冷却部よりも前記排気通路側の一部の部位の配管を結合する薄肉のメタルシールであるとしてもよい。これにより、メタルシールが薄肉であることにより熱伝導が抑制されるので、薄肉のメタルシールで配管を結合するとの簡易な構造によって、シール効果で排気の漏れがないとともに、かつ高い熱伝導抑制効果が得られる。よって簡易な構造で排気の漏れが無く、上流触媒、下流触媒による排気浄化性能を高く維持できる排気浄化装置が構成できる。
以下で本発明の内燃機関の排気浄化装置の実施例1について、添付図面を参照しつつ説明する。まず図1には、本発明の実施例1としての排気浄化装置1全体の概要図が示されている。全体の主要な構成は、ディーゼルエンジン2(エンジン)を中心として、吸気管3、排気管4、高圧EGR通路5、低圧EGR通路6、ターボチャージャー7からなる。
エンジン2へは、吸気管3から空気(新気)が供給され、排気は排気管4へと排出される。ディーゼルエンジン2へは図示しないインジェクタからシリンダ内へと燃料が供給される。燃料の噴射時刻及び噴射量は、要求トルク、エンジンの回転数等に基づき、図示しないECU(電子制御装置)で決定される。ターボチャージャー7は吸気管3上のコンプレッサ71と排気管4上のタービン72とからなる。
図1の排気浄化装置1においては、排気還流のためのEGR通路は2系統装備されている。ターボチャージャー7よりもエンジン2に近い位置でのEGRは高圧EGR、ターボチャージャー7より遠い位置でのEGRは低圧EGRと呼ばれる。高圧EGR通路5、低圧EGR通路6は排気管4から排気を吸気管3へと還流する。これによりエンジン2の筒内における燃焼反応が抑えられて、エンジン2からのNOxの排出などが抑制される。
またEGRバルブ59,69の開度によりEGR量が調節される。高圧EGR通路5、低圧EGR通路6にはEGRクーラ51,61が装備されて、還流される排気温度が下げられる。また吸気管3にもクーラ31が装備されている。EGRクーラ51,61、クーラ31は例えば水冷式であるとすればよい。
このようにEGR通路が2系統装備されるひとつの理由は、高圧EGR通路5のみでは高負荷時にターボチャージャー7の過給による吸気圧上昇分により十分なEGR量が確保できないことがあるため、ターボチャージャー7の過給による吸気圧上昇の影響を受けない低圧EGR通路6によってEGR量を確保することである。
排気管4には、低圧EGR通路6の入口よりも上流側に上流触媒41が、下流側に下流触媒42が配置されている。上流触媒41と下流触媒42の例が図6に示されている。図6(a)の配置例は、上流触媒41がDOC(Diesel Oxicidation Catalyst、酸化触媒)であり、下流触媒42がLNTである場合である。
図6(b)の配置例は、上流触媒41がDOCであり、下流触媒42がDPFである場合である。図6(b)の配置例は、上流触媒41がC−DPF(酸化触媒付きDPF)であり、下流触媒42がLNTである場合である。なお上の記載のように、本明細書の記載では、LNT、DPF、C−DPF、DOCと、それに担持された触媒とを同一視した表現を用いる場合がある。
図6における下流側のLNTやDPFの役割は、上述のようにNOxの吸蔵還元やPMの捕集である。また図6(a)におけるDOCの役割としては、上述のとおり低圧EGR通路6へ未燃HCの還流を回避することがある。またDOCによるHCの軽質化によって下流のLNTにおけるNOxの還元を効率よく行える効果もある。
図6(b)におけるDOCの役割は、低圧EGR通路6へ未燃HCの還流を回避することや、DOCで排気を昇温して下流のDPFの再生に用いることがある。図6(c)でのC−DPFの役割としては、DPFとしてのPMの捕集があるとともに、担持された触媒によって、未燃HCの還流の抑制、DPF再生時の昇温、下流のLNTのNOx還元のためのHCの軽質化などの複合的な役割がある。
低圧EGR通路6のEGRクーラよりも排気管5側の位置には、本発明に係る熱伝導抑制部62が備えられている。熱伝導抑制部62を配置した理由を以下で説明する。
図6で示されているとおり、下流触媒42としてLNTあるいはDPFが用いられる。LNTの場合、担持された吸蔵剤が吸蔵すべきNOxでなく燃料に含まれる硫黄成分と結合して、NOx吸蔵性能が低下する硫黄(S)被毒が起きることが知られている。LNTにおいてS被毒が進行する毎に、ECUからの指令でポスト噴射(昇温手段)などを行うことによりLNTを摂氏600度から700度ぐらいに昇温してLNTから硫黄分を除去するS被毒再生を行わなければならない。
また下流触媒42がDPFの場合、DPFに捕集された粒子状物質(PM)の量が大きくなったら、同様にポスト噴射などの方法でDPFを摂氏600度から700度ぐらいに昇温してPMを燃焼して除去するDPF再生を行わなければならない。
このように下流触媒42の温度をポスト噴射などの方法で昇温するが、そのときに低圧EGR通路6のEGRクーラ61が排気から熱を奪うので、その下流側にある下流触媒42の温度が低下して、上流触媒41と下流触媒42との間に温度差が発生することとなる。そして上流触媒41であるDOCやC−DPFに担持される触媒として白金などが用いられる場合が多いが、白金は昇温しすぎると熱劣化を起こす性質を有する。
これにより上でも述べたとおり、下流触媒42を必要な高温にすると、上流触媒41が昇温し過ぎて熱劣化し、逆に上流触媒41の熱劣化を避けると下流触媒42が必要な温度まで昇温しないトレードオフが生じる。熱伝導抑制部62は、この上流触媒41と下流触媒42との間の温度差を抑制するために配置されている。
熱伝導抑制部62の詳細は図2に示されている。低圧EGR通路6の配管のうちでEGRクーラ61よりも排気管側の一部を非金属部材に替えた、その非金属部材が熱伝導抑制部62である。非金属部材は金属部材よりも熱伝導性能が低いので、排気の有する熱が排気管4から低圧EGR通路6の配管に伝わってEGRクーラ61で冷却される際に、その途中で熱伝導抑制部62により熱の伝導が抑制あるいは遮断される。
熱伝導抑制部62で用いられる非金属材料としては、熱伝導率の低いセラミックを含む材料や、グラスウールを含む材料などが好適である。これらの材料は耐熱性にも優れているので、S再生やDPF再生など配管が高温になる状況にも適している。
図2のとおり、熱伝導抑制部62の形状は管形状である。したがって配管の一部でなく、管形状の周方向すべてで非金属部材により熱伝導を抑えるので、より高い熱伝導効果が得られる。この管形状の軸方向の長さは2ミリメートル以上であれば熱伝導抑制の効果が高い。10ミリメートル以上であればさらに高い熱伝導抑制性能が得られる。
次に本発明の実施例2を説明する。実施例2では、実施例1で用いられた熱伝導抑制部62が、熱伝導抑制部63に変更される。それ以外は実施例1と同じである。熱伝導抑制部63は図3に示されている。低圧EGR通路6の配管のうちでEGRクーラ61よりも排気管側の一部の配管を薄厚にした、その薄厚部分が熱伝導抑制部63である。
薄厚構造にすれば熱の通る断面積が狭くなり熱伝導性能が低下するので、排気の有する熱が排気管4から低圧EGR通路6の配管に伝わってEGRクーラ61で冷却される際に、その途中で熱伝導抑制部63により熱の伝導が抑制あるいは遮断される。なお熱伝導抑制部63は、低圧EGR通路6の配管の図3に示された部位に厚さを薄くする加工を施して形成すればよい。また熱伝導抑制部63は低圧EGR通路6の配管と別部材として形成した後に接合してもよい。なお熱伝導抑制部63は、熱伝導抑制部62のような非金属部材の使用が困難な場合に好適である。
次に本発明の実施例3を説明する。実施例3では、実施例1で用いられた熱伝導抑制部62が、熱伝導抑制部64に変更される。それ以外は実施例1と同じである。熱伝導抑制部64は図4に示されている。
熱伝導抑制部64は、フランジ部64a、64bとメタルシール64c、ボルト64d、ナット64eから構成される。フランジ部64a、64bの間にメタルシール64cが挟まれて、図示上下からボルト64dとナット64eとによって排気の漏れがないように締結される。この構造においては、両フランジ部64a、64bとメタルシール64c間に接着などがなされていないので、熱伝導を抑制する効果が高い。
またメタルシール64cは薄肉構造とすればよい。薄肉構造にすれば熱が通る断面積が狭くなるので熱伝導性能が低下する。よって排気の有する熱が排気管4から低圧EGR通路6の配管に伝わってEGRクーラ61で冷却される際に、その途中で、接着されていない両フランジ部64a、64bとメタルシール64c間で熱伝導が大きく抑制され、さらに薄肉のメタルシール64cにより熱の伝導が抑制あるいは遮断される。なおメタルシール64cを、熱伝導率の低い、例えば樹脂系の材料のシールに置き換えれば、熱伝導抑制効果がさらに高まり好適である。
以上説明された熱伝導抑制部62,63,64を用いることによる上流触媒41と下流触媒42の温度の例が図5(b)に示されている。同図では、上流触媒41と下流触媒42との温度差が抑制されて、それにより、上流触媒41が熱劣化しない温度となり、下流触媒42が必要な高温に達することが同時に達成できている。
なお上の実施例で内燃機関はディーゼルエンジンでなく、リ−ンバーンガソリンエンジン等、リーン燃焼を行う他のエンジンでもよい。
1 排気浄化装置
2 ディーゼルエンジン(エンジン、内燃機関)
3 吸気管(吸気通路)
4 排気管(排気通路)
5 高圧EGR通路
6 低圧EGR通路(排気還流通路)
7 ターボチャージャー
41 上流触媒
42 下流触媒
51、61 EGRクーラ(冷却部)
62、63、64 熱伝導抑制部
2 ディーゼルエンジン(エンジン、内燃機関)
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7 ターボチャージャー
41 上流触媒
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62、63、64 熱伝導抑制部
Claims (8)
- 排気通路の相対的上流側に配置された排気浄化のための上流触媒と、
排気通路の相対的下流側に配置された排気浄化のための下流触媒と、
前記排気通路における前記上流触媒と前記下流触媒との間の部位から分岐して吸気通路へと排気を還流する排気還流通路と、
その排気還流通路に備えられて還流される排気を冷却する冷却部と、
前記下流触媒を排気浄化機能の維持のために昇温させる昇温手段と、
その昇温手段によって前記下流触媒が昇温されたときに、前記排気還流通路において前記冷却部への熱伝導を抑制する熱伝導抑制部とを備えた内燃機関の排気浄化装置。 - 前記熱伝導抑制部は、前記排気還流通路における前記冷却部よりも前記排気通路側の一部において非金属材料で構成された部位である請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記非金属材料はセラミックを含む材料である請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記非金属材料はグラスウールを含む材料である請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記熱伝導抑制部は管形状を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記熱伝導抑制部の管形状の軸方向長は2ミリメートル以上である請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気還流通路は管形状を有し、
前記熱伝導抑制部は、前記排気還流通路における前記冷却部よりも前記排気通路側の一部において薄厚とされた部位である請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記熱伝導抑制部は、前記排気還流通路における前記冷却部よりも前記排気通路側の一部の部位の配管を結合する薄肉のメタルシールである請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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