JP2009090578A - 給送装置および液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】給送経路において、被記録媒体441の表裏面が挟まれることなく給送される場合であっても、被記録媒体441を記録ヘッド241のノズル列294と対向して平坦に保持することができ、また、被記録媒体441の正確な給送及び巻き戻しができるインクジェット式記録装置100を提供する。
【解決手段】被記録媒体441の給送経路において記録ヘッド241を挟んで一対配され、被記録媒体441の記録面443の裏面444に接触して張力を与えることにより、被記録媒体441を記録ヘッド241のノズル列294と対向して平坦に保持しつつ、被記録媒体441に連れ回るプラテンローラ230、231とを備え、給送経路において、被記録媒体441の表裏面が挟まれることなく給送される。
【選択図】図2
【解決手段】被記録媒体441の給送経路において記録ヘッド241を挟んで一対配され、被記録媒体441の記録面443の裏面444に接触して張力を与えることにより、被記録媒体441を記録ヘッド241のノズル列294と対向して平坦に保持しつつ、被記録媒体441に連れ回るプラテンローラ230、231とを備え、給送経路において、被記録媒体441の表裏面が挟まれることなく給送される。
【選択図】図2
Description
本発明は、給送装置および液体噴射装置に関する。本発明は、特に、被記録媒体を保持し、被記録媒体に連れ回るプラテンローラを備えた給送装置および液体噴射装置に関する。
用紙またはPET等の被記録媒体上にインクを吐出するインクジェット式記録装置として、被記録媒体の給送と、記録ヘッドの往復移動とを互いに間欠的に繰り返すことにより被記録媒体全体に記録をするものがある。このインクジェット式記録装置は、一対のローラで被記録媒体を表裏面から挟んで一方のローラを回転駆動することにより、記録ヘッドに対向する位置に被記録媒体をたるみなく給送する。また、被記録媒体をプラテン面に押し付けるあるいは吸引によりプラテン面に吸い付けることにより記録ヘッドと被記録媒体が印刷中に接触することなく良好な印刷物を生成する。
一方、長尺の被染物を巻き重ねたロールから当該被染物を引き出して裏面から支持しつつ供給して、ヘッド部からインクを噴出して被染物に付着させる染色装置がある(例えば、特許文献1を参照)。この染色装置においては、被染物の全体を一色に染めるので、被染物を給送しながら同時にヘッド部からインクを噴出する。
特開2003−20558号公報
しかしながら、上記インクジェット式記録装置においては、被記録媒体を一対のローラで表裏面から挟んで給送するので、被記録媒体の表裏面に圧痕がつく。また、プラテン面と擦れる部分には、擦り傷がつく。特に、被記録媒体が透明な場合に圧痕、擦り傷が目立つ。一方、このインクジェット式記録装置に上記染色装置の給送方法を用いると、被記録媒体の給送が停止と再開を間欠的に繰り返すので、ロールを保持している給送ローラが慣性によって追従しきれずに被記録物が給送ローラから引き出されすぎてたるみ、正確に画像を記録することができない。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、ロール状の給送媒体を保持し、回転することにより給送媒体を供給する供給ローラと、供給ローラにより給送された給送媒体を、回転することにより巻き取る巻取ローラと、給送媒体の給送方向において一対配され、給送媒体の一方の面に接触して張力を与えることにより、給送媒体を平坦に保持し、給送媒体に連れ回るプラテンローラと、巻取ローラに回転駆動力を与える巻取ローラ駆動部と、供給ローラに回転負荷を与えることにより、供給ローラから巻取ローラまでの給送経路において、給送媒体にバックテンションを付与する供給ローラ負荷部とを備え、給送経路において給送媒体の表裏面が挟まれることなく給送される給送装置が提供される。これにより、給送媒体を正確に給送しつつ、給送媒体に圧痕・擦り傷が付くことを防止できる。
上記給送装置において、給送媒体の給送量を検出する給送量検出部をさらに備え、巻取ローラ駆動部は、給送量検出部により検出される給送量を一定にするよう巻取りローラを駆動してもよい。これにより、給送媒体を表裏面から挟まないで給送する場合であっても、給送媒体を正確に給送することができる。
上記給送装置において、給送量検出部が、プラテンローラの少なくとも一方の回転量を検出する回転量検出部であり、巻取ローラ駆動部は、回転量検出部により検出される回転量を一定にするよう巻取りローラを駆動してもよい。これにより、プラテンローラを利用して給送量を検出できるので、部品点数を抑えることができる。
上記給送装置において、供給ローラを逆回転する回転駆動力を与える供給ローラ駆動部をさらに備え、供給ローラから給送媒体を引き出して供給する場合に、供給ローラ駆動部が供給ローラに回転負荷を与える供給ローラ負荷部を兼ねてもよい。これにより、部品点数を抑えることができる。
上記給送装置において、巻取ローラの逆回転に対して回転負荷を与える巻取ローラ負荷部をさらに備えてもよい。これにより、給送媒体を正確に巻き戻すことができる。
本発明の第2の形態において、ロール状の被噴射媒体を保持し、回転することにより被噴射媒体を供給する供給ローラと、供給ローラにより供給された被噴射媒体の被噴射面に液体を噴射するノズル列を有する液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドにより液体が噴射された被噴射媒体を、回転することにより巻き取る巻取ローラと、被噴射媒体の給送方向において液体噴射ヘッドを挟んで一対配され、被噴射媒体の被噴射面の裏面に接触して張力を与えることにより、被噴射媒体を液体噴射ヘッドの前記ノズル列と対向して平坦に保持し、被噴射媒体に連れ回るプラテンローラと、巻取ローラに回転駆動力を与える巻取ローラ駆動部と、供給ローラに回転負荷を与えることにより、供給ローラから巻取ローラまでの給送経路において、被噴射媒体にバックテンションを付与する供給ローラ負荷部とを備え、給送経路において被噴射媒体の表裏面が挟まれることなく給送される液体噴射装置が提供される。これにより、第1の形態と同様の効果を有する液体噴射装置を提供することができる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置100を上面から見た斜視図である。なお、このインクジェット式記録装置100は、例えばJIS規格のA0判、JIS規格のB0判といった大判の単票と同じ用紙幅を有するロール紙、PET等の記録媒体に記録をする。同図に示すように、インクジェット式記録装置100は、水平方向に長い略直方体状の筐体110と、筐体110を下方から支持する脚部120と、筐体110の下に吊り下げられた廃液収容部130とを有する。
筐体110は、互いに積層された上部筐体111と下部筐体112を有する。上部筐体111には、使用者により操作される操作パネル140が設けられる。下部筐体112には、カートリッジホルダ150が設けられる。カートリッジホルダ150には、インクを収容したインクカートリッジ151が装着される。カートリッジホルダ150に装着されたインクカートリッジ151のインクが、インクジェット式記録装置100に供給される。
図2は、インクジェット式記録装置100の筐体110の内部を説明する斜視図であり、図3は、その側面図である。図2に示す通り、インクジェット式記録装置100は、水平方向に延伸すると共に、被記録媒体441の給送方向Mに被記録媒体441を給送する供給ローラ210および巻取ローラ220と、被記録媒体441の給送経路についてこれら供給ローラ210および巻取ローラ220の間に配される一対のプラテンローラ230、231とを備える。これら、供給ローラ210、巻取ローラ220およびプラテンローラ230、231は、給送装置の一例であり、被記録媒体441は、被噴射媒体の一例である。インクジェット式記録装置100は、さらに、被記録媒体441にインクを吐出する記録部240と、給送方向Mに直交する方向である主走査方向Sに記録部240を駆動する駆動部250とを備える。
記録部240は、記録ヘッド241及び紫外線照射ヘッド243、244を有する。記録ヘッド241は、液体噴射ヘッドの一例である。記録ヘッド241は、例えば、使用される各色(例えば、ブラック、マゼンタ、シアン、イエロー、ホワイト等)毎に設けられる。各々の記録ヘッド241は、下方に複数のノズル列294を有すると共に、ノズル列294の各々は、下方に向けて開口した複数のノズルを有しており、被記録媒体441の記録面443に、インクカートリッジ151から供給されたインクを噴射する。記録面は被噴射面の一例であり、液体の一例であるインクには、例えば、紫外線硬化インクが用いられる。
紫外線照射ヘッド243、244は、主走査方向Sに沿って記録ヘッド241の両側の側面に接して配される。これら、紫外線照射ヘッド243、244は、被記録媒体441の記録面443に紫外線を照射することにより、紫外線硬化インクを硬化定着させる。紫外線照射ヘッド243、244の一例として、高圧水銀ランプ、熱陰極管、LED等が用いられる。
駆動部250は、案内部材251、キャリッジモータ252およびタイミングベルト253を有する。案内部材251は、主走査方向Sにおいて被記録媒体441の幅よりも長く延伸しており、筐体110に支持されている。案内部材251は、記録ヘッド241および紫外線照射ヘッド243、244を支持する。
タイミングベルト253はキャリッジモータ252に掛けまわされており、キャリッジモータ252により回転駆動される。このタイミングベルトは、記録部240に連結される。また、キャリッジモータ252の一例として、ステップモータが用いられる。これにより、記録部240は、案内部材251に沿って、主走査方向Sに往復移動する。
供給ローラ210は、ロール状の被記録媒体441を保持しており、回転することにより被記録媒体441を供給する。また、巻取ローラ220は、記録ヘッド241により液体が噴射された被記録媒体441を、回転することにより巻き取る。
供給ローラ210は、円柱状の供給ローラスピンドル211と、供給ローラスピンドル211の長手方向の両端に配され、供給ローラスピンドル211よりも大径の円板状の供給ローラフランジ212、214を有する。これら供給ローラフランジ212、214は、供給ローラスピンドル211に同心円状に配置されている。また、供給ローラスピンドル211の一端は、供給ローラスピンドル211の正転に対して回転負荷を与える供給ローラ負荷部430が結合される。さらに、供給ローラスピンドル211の他端に、供給ローラスピンドル211を逆回転する回転駆動力を与える供給ローラ駆動部260がさらに設けられる。
供給ローラスピンドル211は、筐体110の長手方向にロール状の被記録媒体441を保持すると共に、ロール状の被記録媒体441が引き出されるのに伴って一体的に回転する。以下、供給ローラ210から被記録媒体441が引き出され、巻取ローラ220に巻き取られる場合の供給ローラ210及び巻取ローラ220の回転方向を順回転方向Fで示すと共に、その逆回転の方向を逆回転方向Rで示す。なお、本実施形態において、供給ローラスピンドル211は金属製であることが好ましく、被記録媒体441の幅よりも長い1本の中空管材であることが好ましい。これにより、軽くて強度の強い供給ローラスピンドル211を得ることができる。
供給ローラ負荷部430は、例えば、トルクリミッタ、回転ダンパ等を備えており、供給ローラスピンドル211に、順回転方向Fに対する回転負荷を与える。当該回転負荷は、供給ローラ210から被記録媒体441を引き出す場合に、被記録媒体441に対する張力として作用する。また、供給ローラ負荷部430は、筐体110に支持される。これにより、被記録媒体441の平坦性が維持されると共に、被記録媒体441の引き出しが停止した場合に、供給ローラ210が空転することが防止される。
供給ローラ駆動部260は、供給ローラ210を逆回転方向Rに回転する回転駆動力を与え、例えば、ステップモータが用いられる。これにより、被記録媒体441を巻き戻すことができる。また、供給ローラ負荷部430と同時に使用して、或いは、供給ローラ負荷部430に代えて供給ローラ駆動部260の回転駆動力を利用して、供給ローラスピンドル211に回転負荷を与えることもできる。このとき、供給ローラ210から被記録媒体441を引き出して供給する場合に、供給ローラ駆動部260が供給ローラ210に回転負荷を与える供給ローラ負荷部430を兼ねてもよい。これにより、部品点数を抑えることができる。
巻取ローラ220は、供給ローラ210と同様に、円柱状の巻取ローラスピンドル221と、一対の円板状の巻取ローラフランジ222、224とを有する。また、巻取ローラスピンドル221の一端には、巻取ローラスピンドル221に回転駆動力を与える巻取ローラ駆動部270が設けられており、もう一方の端には、巻取ローラ負荷部530が結合される。巻取ローラ220の構成および作用は、供給ローラ210の構成および作用と同じであるので、説明を省略する。なお、巻取ローラ駆動部270は、巻取ローラ220を順回転方向Fに駆動する。また、巻取ローラ負荷部530は、巻取ローラ220が逆回転方向Rに回転する場合に巻取ローラ220に負荷を与える。
図3に示すように、プラテンローラ230、231は、記録部240の主走査方向Sに平行に一対配され、被記録媒体441の給送経路において記録ヘッド241を挟んで配される。プラテンローラ230、231は、記録部240の主走査方向Sに延伸する部材であって、強度、又は、回転の滑らかさの観点から金属製の円柱形状であることが好ましく、記録ヘッド241の主走査幅よりも長いことが好ましい。なお、一対のプラテンローラの間には、背景技術で示す被記録媒体441の記録面443の裏面444を支持するプラテン面は存在しない。
ここで、プラテンローラ230、231は、記録ヘッド241のノズル列294と対向して(図3における下方)配されている。そして、プラテンローラ230、231は、一対のプラテンローラにより形成される搬送経路が、ノズル列294を含むノズルプレート293と略平行になるように配されている。つまり、記録部240の主走査方向Sに直交する平面で切断した場合、プラテンローラ230、231の断面の直径は略同一であり、両者の中心を結んだ直線が記録ヘッド241の液体噴射方向に略垂直になるように配されている。これにより、ノズルプレート293と、プラテンローラ230、231の間における被記録媒体441とが略平行になり、記録ヘッド241と、プラテンローラ230、231との間に、被記録媒体441の水平で平坦な給送経路が形成される。従って、以上の構成により、被記録媒体441の記録面443のうち、液体が付着する部分を平坦に保持することができる。
さらに、プラテンローラ230、231は、供給ローラ210と巻取ローラ220を直線的に結んで形成される給送経路よりも記録ヘッド241側に給送経路を形成する。例えば、プラテンローラ230、231の断面の中心を結んだ直線が、供給ローラスピンドル211と巻取ローラスピンドル221の断面の中心を結んだ直線と、記録ヘッド241のノズル列294が並んでいる直線との間に配置される。これにより、プラテンローラ230、231は被記録媒体441の記録面の裏面444に接触して張力を与える。
また、プラテンローラ230、231における断面の中心の間隔は、供給ローラスピンドル211の断面の中心と巻取ローラスピンドル221の断面の中心との間隔と同じかそれより狭いことが好ましい。これにより、装置を小型化できるとともに、プラテンローラ230、231により被記録媒体441の給送経路が鈍角に曲げられるので、硬化固着した紫外線硬化インクが被記録媒体441から剥離することを抑制できる。
ここで、被記録媒体441の巻取りにおいて被記録媒体441の給送経路の曲がり角を一定に保ように、供給ローラ210、巻取ローラ220を移動させてもよい。この場合に、被記録媒体441の給送に従って、供給ローラ210は同図左下方向へ移動すると共に、巻取ローラ220は同図右下方向へ移動してもよい。これにより、供給ローラ210および巻取ローラ220における被記録媒体441の巻き付け量が変わって、被記録媒体441とこれら供給ローラ210および巻取ローラ220とのなす角が変わっても、給送経路の曲がり角を一定に保つことができる。よって、インクの剥離を抑制しかつ被記録媒体441にかかる張力を一定に保つことができる。
プラテンローラ230、231の両端は、筐体110側に回転自在に支持される。例えば、ベアリング等の軸受けにより支持されることが好ましい。また、プラテンローラ230、231の下方に、回転する支持部材を設けてもよく、この場合に、支持部材は1本で形成されていてもよく、複数の部材により構成されていてもよい。これにより、これらプラテンローラ230、231は被記録媒体441の記録面の裏面444に接触して、被記録媒体441の給送時に当該被記録媒体441に連れ回ることができる。なお、本実施形態においては、プラテンローラ230a、プラテンローラ230bは、1本の金属製の円柱部材で形成されているが、複数の円柱部材を連結して形成してもよい。
上記構成によれば、供給ローラ210、プラテンローラ230、プラテンローラ231および巻取ローラ220が給送方向にこの順に配置されており、さらに巻取ローラ220が回転駆動されると共に、供給ローラ210には回転負荷が与えられている。これにより、プラテンローラ230、231は被記録媒体441の記録面の裏面444に接触して張力を与え、被記録媒体441は、プラテンローラ230、231の間で、記録ヘッド241のノズル列と対向する位置で平坦に保持される。よって、この給送経路において、被記録媒体441の記録面443に接する部材はなく、被記録媒体441の表裏面が挟まれることなく給送される。
ここで、「被記録媒体441の表裏面が挟まれる」とは、被記録媒体441の一方の面のある箇所と、他方の面において当該箇所と対応する箇所とが挟まれることをいう。なお、被記録媒体441の記録面443のある箇所に記録面443側から一方のローラが接しており、当該箇所から給送方向Mに離れた箇所で記録面の裏面444側から他方のローラが接している場合には、「被記録媒体441の表裏面が挟まれ」ていない。
このように、被記録媒体441が巻取ローラ220に巻き取られることで給送され、給送経路における記録ヘッド241に対向する位置において、記録ヘッド241が案内部材251に沿って往復移動しつつ、被記録媒体441の記録面443に対して記録ヘッド241からインクを吐出する。さらに、巻取ローラ220による巻取りと記録ヘッド241の記録面443に対するインクの吐出とが繰り返されることにより、被記録媒体441の記録面443に順次、記録がなされる。
本実施形態に係るインクジェット式記録装置100によれば、被記録媒体441を表裏面から挟むことなく被記録媒体441を給送でき、プラテン上で印刷を行わないので、被記録媒体441の記録面443及びその裏面444に擦り傷がつくことを防ぐことができる。特に、被記録媒体441が、包装用フィルムに用いられる熱収縮フィルム等のローラの痕が残りやすい樹脂の場合であっても、本実施形態によれば、当該被記録媒体441を挟まず、プラテンとの接触もないので、被記録媒体441にローラが強く接することによる圧痕、プラテンに擦れることによる擦り傷がつくことを抑制できる。被記録媒体441が透明な場合には、被記録媒体441の圧痕・擦り傷が特に目立つが、本実施形態によれば、記録面443に接触する部材がなく、また、裏面444には被記録媒体441に連れ回る自由回転ローラが接触するので、圧痕・擦り傷がつきにくく、圧痕・擦り傷が目立ちにくい。
なお、本実施形態においては、被記録媒体441の記録面443に接触する部材がない形態を説明したが、被記録媒体441の記録面443に自由回転ローラが接触する態様であってもよい。この場合にも、被記録媒体441の記録面443に擦り傷がつくことを抑制しながら、被記録媒体441をより確実に平坦に保持することができる。
図3に示すように、インクジェット式記録装置100は、プラテンローラ230、231の少なくとも一方の回転量を検出する回転量検出部280をさらに備える。ここで、回転量検出部280は、被記録媒体441の給送量を計測する給送量検出部の一例であり、例えばロータリーエンコーダが用いられる。さらに、これにより、プラテンローラを利用して給送量を検出できるので、部品点数を抑えることができる。ここで、回転量検出部280はプラテンローラ230の回転量を検出することが好ましい。これにより、順回転時(印刷時)に、記録ヘッド241と対向する位置に送られてくる被記録媒体441の給送量をより正確に検出することができる。
給送量測定部の他の例として、被記録媒体441にレーザー光を照射して被記録媒体441の位置と速度を検出するドップラー検出器等が用いられてもよい。この場合、被記録媒体441の給送量を直接検出することができるため誤差が少なく、精度よく給送量を検出することができる。
回転量検出部280で検出した回転量は、制御部310に送られ、制御部310は受け取った当該回転量を一定にするよう巻取ローラ駆動部270を駆動させる。また、巻き戻し時には、当該回転量を一定にするよう供給ローラ駆動部260を駆動させる。
図4は、インクジェット式記録装置100に設置される供給ロール組立体400を上からみた斜視図である。同図に示すように供給ロール組立体400は、供給ローラ210、供給ローラ負荷部430及び被記録媒体ロール440を備える。同図において、供給ローラフランジ212を仮想的に点線で表示している。
供給ローラ210は、上記の通り、供給ローラスピンドル211の一方の端が供給ローラ負荷部430と結合しており、もう一方の端には、供給ローラ駆動部260と結合するための供給ローラ駆動部連結部213を有する。なお、本実施例においては、巻取ローラ220および巻取ローラ負荷部530も、図4と同様の構造を有する。
同図に示すように、被記録媒体ロール440は、芯となる芯管442と、その外面に巻き重ねられた長尺の被記録媒体441とを含む。被記録媒体441としては、熱収縮性の樹脂フィルムの他、紙、各種樹脂フィルム、または、テキスタイル製品等が巻かれる場合もある。芯管442は、例えば、紙製の中空管であり、内側に供給ローラスピンドル211が挿通され、互いに結合されている。これにより、被記録媒体441が供給ローラ210から引き出された場合、供給ローラスピンドル211と芯管442は一体的に回転する。
供給ローラ負荷部430は、供給ローラスピンドル211の一方の端部に設けられ、供給ローラスピンドル211に回転負荷を与える。供給ローラ負荷部430は、負荷発生部431と嵌合部432を有する。負荷発生部431は、例えば、トルクリミッタであってもよい。嵌合部432は、筐体110に設けられた凹部に嵌められる。従って、被記録媒体441が一定以上の力で被記録媒体ロール440から引き出された場合は、供給ローラ210と被記録媒体ロール440は前述の通り互いに結合されており一体的に回転するのに対して、嵌合部432は回転しない固定部となる。
これにより、被記録媒体441が一定以上の力で引き出されている場合には、供給ローラ210は回転することができる。しかしながら、例えば、被記録媒体441の引き出しを停止している場合、または、巻取ローラ駆動部270が所定量だけ紙送りをした後、紙送りを停止した場合のようにロールに対して慣性力しか働いていない場合には、供給ローラ210は回転することができない。また、トルクリミッタを用いた場合、一方の他方に対する一の回転方向については回転負荷を付与するが、他の回転方向については回転負荷を付与しなくてもよい。これにより、いったん引き出された被記録媒体441をロールに巻き戻す場合には、ロールを容易に回転させることができる。
これにより、ロールに働く慣性力により被記録媒体441が弛むことを抑制できる。その結果、被記録媒体441の平坦性を維持することができ、また、給送量を正確に制御することができる。また、巻取ローラ駆動部270が被記録媒体441を連続的に引き出している場合においても、被記録媒体441に適度な張力をかけることができるので、皺等の発生を抑制できる。ここで、巻取ローラ駆動部270がステップモータである場合には、モータが連続的に稼動している場合であっても、紙送りは間欠的になされる。そこで、巻取ローラ駆動部270がステップモータである場合には、「連続的に引き出している」とは、このような間欠的な紙送りが続いている状態も含む。
供給ローラ負荷部430の他の例として、回転ダンパが用いられてもよい。被記録媒体441が供給ローラ210から引き出されるに従って、被記録媒体ロール440の直径は小さくなる。被記録媒体ロール440の直径が小さくなるに従って被記録媒体ロール440の回転速度は速くなり、被記録媒体ロール440に働く慣性力も大きくなる。回転ダンパを用いた場合には、回転速度が速くなるに従って、供給ローラ210に付与する回転負荷も大きくなるので、被記録媒体ロール440の直径が小さくなっても給送量を正確に制御することができる。また、回転負荷を被記録媒体ロール440の直径が小さくなった場合に合わせて、印刷開始時から大きな回転負荷を設定しなくてもよい点で好ましい。
以上、本実施形態によれば、被記録媒体441に確実に張力を与えつつ、被記録媒体441を表裏面から挟むことなく被記録媒体441を給送する。よって、被記録媒体441を正確に給送しつつ、被記録媒体441の記録面443に擦り傷がつくことを防ぐことができる。
上記実施形態において、上記インクジェット式記録装置100は、液体噴射装置の一例である。しかしながら、液体噴射装置はインクジェット式記録装置100に限られない。液体噴射装置の他の例として、液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置、バイオチップを製造するバイオチップ製造装置等が挙げられる。
さらに、本実施形態においては、被記録媒体441が記録ヘッド241に対向した位置において水平に保持されるが、被記録媒体441が保持される向きはこれに限られない。他の例として、被記録媒体441が記録ヘッド241に対向した位置において水平方向について傾いていてもよく、鉛直であってもよい。いずれの場合にも、記録ヘッド241がインクを噴射する方向は、被記録媒体441の法線方向に平行であることが好ましい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 インクジェット式記録装置、110 筐体、111 上部筐体、112 下部筐体、120 脚部、130 廃液収容部、140 操作パネル、150 カートリッジホルダ、151 インクカートリッジ、200 内部構造、210 供給ローラ、211 供給ローラスピンドル、212 供給ローラフランジ、213 供給ローラ駆動部連結部、214 供給ローラフランジ、220 巻取ローラ、221 巻取ローラスピンドル、222 巻取ローラフランジ、224 巻取ローラフランジ、230 プラテンローラ、231 プラテンローラ、240 記録部、241 記録ヘッド、243 紫外線照射ヘッド、244 紫外線照射ヘッド、250 駆動部、251 案内部材、252 キャリッジモータ、253 タイミングベルト、260 供給ローラ駆動部、270 巻取ローラ駆動部、280 回転量検出部、293 ノズルプレート、294 ノズル列、310 制御部、400 供給ロール組立体、430 供給ローラ負荷部、431 負荷発生部、432 嵌合部、440 被記録媒体ロール、441 被記録媒体、442 芯管、443 記録面、444 裏面、530 巻取ローラ負荷部
Claims (6)
- ロール状の給送媒体を保持し、回転することにより前記給送媒体を供給する供給ローラと、
前記供給ローラにより給送された前記給送媒体を、回転することにより巻き取る巻取ローラと、
前記給送媒体の給送方向において一対配され、前記給送媒体の一方の面に接触して張力を与えることにより、前記給送媒体を平坦に保持し、前記給送媒体に連れ回るプラテンローラと、
前記巻取ローラに回転駆動力を与える巻取ローラ駆動部と、
前記供給ローラに回転負荷を与えることにより、前記供給ローラから前記巻取ローラまでの給送経路において、前記給送媒体にバックテンションを付与する供給ローラ負荷部と
を備え、
前記給送経路において前記給送媒体の表裏面が挟まれることなく給送される給送装置。 - 前記給送媒体の給送量を検出する給送量検出部をさらに備え、
前記巻取ローラ駆動部は、前記給送量検出部により検出される前記給送量を一定にするよう前記巻取りローラを駆動する請求項1に記載の給送装置。 - 前記給送量検出部が、前記プラテンローラの少なくとも一方の回転量を検出する回転量検出部であり、
前記巻取ローラ駆動部は、前記回転量検出部により検出される前記回転量を一定にするよう前記巻取りローラを駆動する請求項2に記載の給送装置。 - 前記供給ローラを逆回転する回転駆動力を与える供給ローラ駆動部をさらに備え、
前記供給ローラから前記給送媒体を引き出して供給する場合に、前記供給ローラ駆動部が前記供給ローラに回転負荷を与える前記供給ローラ負荷部を兼ねる請求項1に記載の給送装置。 - 前記巻取ローラの逆回転に対して回転負荷を与える巻取ローラ負荷部をさらに備える請求項4に記載の給送装置。
- ロール状の被噴射媒体を保持し、回転することにより前記被噴射媒体を供給する供給ローラと、
前記供給ローラにより供給された前記被噴射媒体の被噴射面に液体を噴射するノズル列を有する液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドにより液体が噴射された前記被噴射媒体を、回転することにより巻き取る巻取ローラと、
前記被噴射媒体の給送方向において前記液体噴射ヘッドを挟んで一対配され、前記被噴射媒体の前記被噴射面の裏面に接触して張力を与えることにより、前記被噴射媒体を液体噴射ヘッドの前記ノズル列と対向して平坦に保持し、前記被噴射媒体に連れ回るプラテンローラと、
前記巻取ローラに回転駆動力を与える巻取ローラ駆動部と、
前記供給ローラに回転負荷を与えることにより、前記供給ローラから前記巻取ローラまでの給送経路において、前記被噴射媒体にバックテンションを付与する供給ローラ負荷部と
を備え、
前記給送経路において前記被噴射媒体の表裏面が挟まれることなく給送される液体噴射装置。
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