JP2009083009A - 切削工具 - Google Patents
切削工具 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009083009A JP2009083009A JP2007253192A JP2007253192A JP2009083009A JP 2009083009 A JP2009083009 A JP 2009083009A JP 2007253192 A JP2007253192 A JP 2007253192A JP 2007253192 A JP2007253192 A JP 2007253192A JP 2009083009 A JP2009083009 A JP 2009083009A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting
- cutting tool
- lead
- diamond
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 title claims abstract description 123
- 239000002245 particle Substances 0.000 claims abstract description 64
- 229910003460 diamond Inorganic materials 0.000 claims abstract description 51
- 239000010432 diamond Substances 0.000 claims abstract description 51
- 239000010949 copper Substances 0.000 claims abstract description 35
- 239000001996 bearing alloy Substances 0.000 claims abstract description 34
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims abstract description 30
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 29
- 239000002184 metal Substances 0.000 claims abstract description 14
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims abstract description 14
- 238000005245 sintering Methods 0.000 claims abstract description 7
- 229910052797 bismuth Inorganic materials 0.000 claims abstract description 5
- 239000000463 material Substances 0.000 description 8
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 7
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 4
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000003426 co-catalyst Substances 0.000 description 3
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 229910009043 WC-Co Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000005219 brazing Methods 0.000 description 2
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 2
- ZOXJGFHDIHLPTG-UHFFFAOYSA-N Boron Chemical compound [B] ZOXJGFHDIHLPTG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910000881 Cu alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- KRHYYFGTRYWZRS-UHFFFAOYSA-M Fluoride anion Chemical compound [F-] KRHYYFGTRYWZRS-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 1
- 229910052796 boron Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000005539 carbonized material Substances 0.000 description 1
- 230000001186 cumulative effect Effects 0.000 description 1
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 1
- 230000007613 environmental effect Effects 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 238000005304 joining Methods 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 230000003746 surface roughness Effects 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23B—TURNING; BORING
- B23B27/00—Tools for turning or boring machines; Tools of a similar kind in general; Accessories therefor
- B23B27/14—Cutting tools of which the bits or tips or cutting inserts are of special material
- B23B27/141—Specially shaped plate-like cutting inserts, i.e. length greater or equal to width, width greater than or equal to thickness
- B23B27/145—Specially shaped plate-like cutting inserts, i.e. length greater or equal to width, width greater than or equal to thickness characterised by having a special shape
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23B—TURNING; BORING
- B23B2200/00—Details of cutting inserts
- B23B2200/12—Side or flank surfaces
- B23B2200/125—Side or flank surfaces discontinuous
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23B—TURNING; BORING
- B23B2200/00—Details of cutting inserts
- B23B2200/24—Cross section of the cutting edge
- B23B2200/245—Cross section of the cutting edge rounded
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23B—TURNING; BORING
- B23B2226/00—Materials of tools or workpieces not comprising a metal
- B23B2226/31—Diamond
- B23B2226/315—Diamond polycrystalline [PCD]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T407/00—Cutters, for shaping
- Y10T407/23—Cutters, for shaping including tool having plural alternatively usable cutting edges
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
【課題】上記鉛フリー銅系の軸受用合金の切削性および耐久性に優れた鉛フリー銅系の軸受用合金専用の切削工具を提供すること。
【解決手段】Cu:75〜95質量%、Bi:1〜15質量%、及び、金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物よりなる硬質粒子:1〜10質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金を切削するための切削工具1であって、すくい面12と、逃げ面13と、両者の交線に切刃14を有し、切刃14を含む先端部位をダイヤモンドチップ2により構成してなり、ダイヤモンドチップ2は、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子を焼結させた焼結体よりなる。切刃14の断面形状は、曲率半径10μm〜50μmの曲面形状を有していることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】Cu:75〜95質量%、Bi:1〜15質量%、及び、金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物よりなる硬質粒子:1〜10質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金を切削するための切削工具1であって、すくい面12と、逃げ面13と、両者の交線に切刃14を有し、切刃14を含む先端部位をダイヤモンドチップ2により構成してなり、ダイヤモンドチップ2は、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子を焼結させた焼結体よりなる。切刃14の断面形状は、曲率半径10μm〜50μmの曲面形状を有していることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、鉛を含有していない鉛フリー銅系の軸受用合金を切削するための切削工具に関する。
滑り軸受けとして利用される銅系の軸受用合金としては、従来より、鉛(Pb)を含有する銅合金が広く利用されている(特許文献1参照)。しかしながら、近年の環境保全の意識の高まりから、鉛を成分として含有することが敬遠されるようになり、銅系の軸受け用合金としても鉛を含まない鉛フリーのものが求められていた。
このような背景のもと、滑り軸受けとしての性能に優れた鉛フリー銅系の軸受用合金として、Cu:75〜95質量%、Bi:1〜15質量%、及び、金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物よりなる硬質粒子:1〜10質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金が開発された。
ところで、軸受用合金は、最終的に切削加工により所望形状に仕上げ加工された後に滑り軸受けとして使用される。
しかし、通常のいわゆるダイヤモンドチップよりなる切刃を有する切削工具(特許文献2参照)で切削した場合、従来の鉛含有銅系の軸受用合金を切削する場合に比べて、上記鉛フリー銅系の軸受用合金を切削した場合の方が、切削性が大幅に低下し、切削精度の低下及び切削工具の寿命の低下などが起こるという不具合が生じることが判明した。
しかし、通常のいわゆるダイヤモンドチップよりなる切刃を有する切削工具(特許文献2参照)で切削した場合、従来の鉛含有銅系の軸受用合金を切削する場合に比べて、上記鉛フリー銅系の軸受用合金を切削した場合の方が、切削性が大幅に低下し、切削精度の低下及び切削工具の寿命の低下などが起こるという不具合が生じることが判明した。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、上記鉛フリー銅系の軸受用合金の切削性および耐久性に優れた鉛フリー銅系の軸受用合金専用の切削工具を提供しようとするものである。
本発明は、Cu:75〜95質量%、Bi:1〜15質量%、及び、金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物よりなる硬質粒子:1〜10質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金を切削するための切削工具であって、
すくい面と、逃げ面と、両者の交線に切刃を有し、
該切刃を含む先端部位をダイヤモンドチップにより構成してなり、
該ダイヤモンドチップは、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子を焼結させた焼結体よりなることを特徴とする切削工具にある(請求項1)。
すくい面と、逃げ面と、両者の交線に切刃を有し、
該切刃を含む先端部位をダイヤモンドチップにより構成してなり、
該ダイヤモンドチップは、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子を焼結させた焼結体よりなることを特徴とする切削工具にある(請求項1)。
本発明の切削工具は、上記特定の組成を有する鉛フリー銅系の軸受用合金を切削するための専用のものであり、上記ダイヤモンドチップとして、上記特定の平均粒径を有する小径のダイヤモンド粒子を焼結させた焼結体を用いている。そして、このダイヤモンドチップを上記切刃として用いる。これによって、本発明の切削工具は、上記鉛フリー銅系の軸受用合金であっても、従来の鉛含有銅系の軸受用合金の場合に近い切削性が得られ、かつ、耐久性も向上する。
この理由は、次のように考えられる。上記鉛フリー銅系の軸受用合金を切削する場合に、該鉛フリー銅系の軸受用合金に含まれている上記硬質粒子に切削工具の切刃であるダイヤモンドチップが衝突した場合、ダイヤモンドチップを構成する一部のダイヤモンド粒子が脱落する場合がある。ダイヤモンド粒子が脱落する頻度が、従来の鉛含有銅系の軸受用合金を切削する場合に比べて、鉛フリー銅系の軸受用合金を切削した場合の方が高くなる現象があり、上述した問題点が発生していると考えられる。
このダイヤモンド粒子の脱落は、上記硬質粒子が金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物の粒子であって比較的高硬度であるために完全に避けることは困難である。そして、ダイヤモンド粒子が脱落した後の切刃は、そのダイヤモンド粒子の大きさに相当する凹部が形成され、その数が増えるほど切刃形状の乱れが激しくなり、そして切削性の低下に繋がってしまう。
ここで、従来の切刃となるダイヤモンドチップは、ほとんどが、ダイヤモンド粒子として平均粒径(D50)が2μm〜10μmという比較的大きなものが用いられているのに対し、本発明においては、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmという非常に小径のダイヤモンド粒子を焼結させて上記ダイヤモンドチップを用いている。そのため、同じ割合でダイヤモンド粒子が脱落したとしても、切刃形状の乱れの程度は本発明の方が従来より少なくなる。そのため、本発明の切削工具は、上記鉛フリー銅系の軸受用合金を切削する場合に、従来の切削工具よりも切削性及び耐久性に優れたものとなると考えられる。
本発明の切削工具のダイヤモンドチップは、上記のごとく、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子を焼結させた焼結体よりなる。上記ダイヤモンド粒子の平均粒径が0.2μm未満の場合には、焼結の過程で粒径が異常成長しやすく、かえって粗粒化してしまうという問題があり、一方、1.6μmを超える場合には、切削性及び耐久性の向上効果が十分に得られないという問題がある。
なお、平均粒径D50とは、横軸に粒子径、縦軸にその粒子径に該当する粒子の質量%をとった、いわゆる粒径分布図において、「小粒径側からの累積質量が50%となる粒径」と定義することができ、その測定は、レーザー回折式粒度分布測定法という方法で行うことができる。
なお、平均粒径D50とは、横軸に粒子径、縦軸にその粒子径に該当する粒子の質量%をとった、いわゆる粒径分布図において、「小粒径側からの累積質量が50%となる粒径」と定義することができ、その測定は、レーザー回折式粒度分布測定法という方法で行うことができる。
また、上記切刃の断面形状は、曲率半径10μm〜50μmの曲面形状を有していることが好ましい(請求項2)。すなわち、すくい面と、逃げ面との交線に形成される角部である切刃が、その断面から見た場合上記所定の範囲の曲率半径の曲線となる曲面形状となることが好ましい。この場合には、上記曲率半径よりも十分に小さい粒径のダイヤモンド粒子が複数集まって上記曲面形状を形成しているので、切削時には、被削材である鉛フリー銅系の軸受用合金に同時に接触するダイヤモンド粒子の数が複数となる確率が高くなり、ダイヤモンド粒子の脱落を生じ難くすることができる。上記曲率半径が10μm未満の場合には、切削時に被削材に同時に接触するダイヤモンド粒子の数が減少し、上記のダイヤモンド粒子の脱落低減効果が低くなるという問題がある。一方、上記曲率半径が50μmを超える場合には、切削抵抗が大きくなってしまうという問題がある。
また、上記切削工具の切削方向に対する上記逃げ面がなす角度である逃げ角は、2°〜7°であることが好ましい(請求項3)。すなわち、通常の切削工具は、上記逃げ角を11°以上の比較的大きな角度にする場合が多いが、本発明の特定用途の切削工具は、通常のものよりも逃げ角を小さくし、上記特定の範囲の角度とすることが好ましい。これにより、切削時に被削材に接触する切刃のダイヤモンド粒子を後方から支持するダイヤモンド粒子の領域を広くすることができ、さらにダイヤモンド粒子の脱落低減効果を高めることができる。上記逃げ角が2°未満の場合には、円筒部材の内径部を切削加工する際に切削後の被削材に逃げ面が接触しやすくなるという問題があり、一方、7°を超える場合には、上記の効果を十分に得ることが困難となる。
なお、2°〜7°の逃げ角を有する逃げ面を設けるに当たっては、逃げ角が11°程度の標準的な逃げ面を設けた後、その先端近傍に追加工して設けることが好ましい。
なお、2°〜7°の逃げ角を有する逃げ面を設けるに当たっては、逃げ角が11°程度の標準的な逃げ面を設けた後、その先端近傍に追加工して設けることが好ましい。
また、上記切削工具の切削方向に直交する方向に対する上記すくい面がなす角度であるすくい角は、+5°〜−10°であることが好ましい(請求項4)。上記すくい角を上記特定の範囲の角度に限定することによって、安定した切削を行うことができる。上記すくい角が−10°を超える負角の場合には、被削物に与える面圧が急激に高まり切削面の面性状が荒れるという問題が生じるおそれがあり、一方、+5°を超える場合には刃先の剪断強度が低下し、切刃の欠損・折損が起こるという問題が生じるおそれがある。
また、上記軸受用合金に含有される上記硬質粒子は、その平均粒径(D50)が10μm〜70μmである場合に、本発明の切削工具の作用効果がより有効に発揮される(請求項5)。すなわち、上記軸受用合金に含有される上記硬質粒子の平均粒径が上記特定の範囲にある場合には、上記切削工具におけるダイヤモンド粒子の粒径が上記硬質粒子よりも十分に小さいので、上述した本発明の作用効果が有効に発揮される。一方、上記軸受用合金における上記硬質粒子の平均粒径が10μm未満の場合には、上記軸受用合金としての性能が低下するおそれがある。一方、70μmを超える場合には、上述した本発明の作用効果が低減するおそれがある。
(実施例1)
本発明の実施例に係る切削工具につき、図1〜図4を用いて説明する。
本例の切削工具1は、Cu:75〜95質量%、Bi:1〜15質量%、及び、金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物よりなる硬質粒子:1〜10質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金8を切削するための切削工具である。
切削工具1は、すくい面12と、逃げ面13と、両者の交線に切刃14を有し、該切刃14を含む先端部位をダイヤモンドチップ2により構成してなり、該ダイヤモンドチップ2は、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子21を焼結させた焼結体よりなる。
本発明の実施例に係る切削工具につき、図1〜図4を用いて説明する。
本例の切削工具1は、Cu:75〜95質量%、Bi:1〜15質量%、及び、金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物よりなる硬質粒子:1〜10質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金8を切削するための切削工具である。
切削工具1は、すくい面12と、逃げ面13と、両者の交線に切刃14を有し、該切刃14を含む先端部位をダイヤモンドチップ2により構成してなり、該ダイヤモンドチップ2は、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子21を焼結させた焼結体よりなる。
以下、これを詳説する。
本例の切削工具1は、図1、図2に示すごとく、略三角形状の工具本体部5のすくい面52側の角部を後退させて上記すくい面52と略平行に設けた配設面55に、後述する裏金部3上に形成されたダイヤモンドチップ2を配設してなる切削工具である。
ダイヤモンドチップ2は、図1、図2に示すごとく、裏金部3に接合されて二層構造を有する形態で用いられている。裏金部3は、WC−Co合金よりなり、これは裏金として広く用いられている材料である。
本例の切削工具1は、図1、図2に示すごとく、略三角形状の工具本体部5のすくい面52側の角部を後退させて上記すくい面52と略平行に設けた配設面55に、後述する裏金部3上に形成されたダイヤモンドチップ2を配設してなる切削工具である。
ダイヤモンドチップ2は、図1、図2に示すごとく、裏金部3に接合されて二層構造を有する形態で用いられている。裏金部3は、WC−Co合金よりなり、これは裏金として広く用いられている材料である。
上記ダイヤモンドチップ2は、図3に示すごとく、平均粒径(D50)が0.2〜1.6μmのダイヤモンド粒子21をCo触媒20と混合させ、上記裏金部3のすくい面側表面32上に配置して高温高圧下において焼結したものである。裏金部3とダイヤモンドチップ2との間には、Co触媒20と裏金部3のWC−Coとが互いに拡散してなる拡散層35(図4(a)参照)が形成されている。
そして、図2に示すごとく、このような2層構造のチップ部を上記裏金部3の裏面と上記配設面55との間においてろう材56において接合することによって、工具本体部5に配設してある。
そして、図2に示すごとく、このような2層構造のチップ部を上記裏金部3の裏面と上記配設面55との間においてろう材56において接合することによって、工具本体部5に配設してある。
切削工具1の形状は、図1、図4(b)に示すごとく、ダイヤモンドチップ2のすくい面12は略三角形で角部が円弧状となっており、その形状に沿って曲線状に切刃14が形成されている。
また、切刃14は、図4(b)に示すごとく、曲率半径R1=0.2〜1.6mmの曲面形状を有している。本例では最も一般的な値である曲率半径R1=0.8mmを示す。
また、図4(a)に示すごとく、切削工具1の切削方向Aに対する逃げ面23がなす角度である逃げ角αは5°である。
また、同図に示すごとく、上記切削工具1の切削方向に直交する方向Bに対する上記すくい面22がなす角度であるすくい角は、略三角形状の工具単体上では0°である。
また、同図に示すごとく、切刃14の断面形状は、曲面形状を有しており、その曲率半径R2は10〜50μmである。
また、切刃14は、図4(b)に示すごとく、曲率半径R1=0.2〜1.6mmの曲面形状を有している。本例では最も一般的な値である曲率半径R1=0.8mmを示す。
また、図4(a)に示すごとく、切削工具1の切削方向Aに対する逃げ面23がなす角度である逃げ角αは5°である。
また、同図に示すごとく、上記切削工具1の切削方向に直交する方向Bに対する上記すくい面22がなす角度であるすくい角は、略三角形状の工具単体上では0°である。
また、同図に示すごとく、切刃14の断面形状は、曲面形状を有しており、その曲率半径R2は10〜50μmである。
本例では、以上のような構成の切削工具1を用いて、鉛フリー銅系の軸受用合金(大豊工業株式会社製、品番:HB−200X)を切削したところ、従来の鉛含有銅系の軸受用合金を従来の工具で切削する場合とほぼ同様の切削性及び寿命が得られた。
なお、本例では、上記工具本体部5の形状が三角形状の場合について説明したが、四角形状等の他の形状を採用することも勿論可能である。
なお、本例では、上記工具本体部5の形状が三角形状の場合について説明したが、四角形状等の他の形状を採用することも勿論可能である。
(実施例2)
本例では、実施例1の切削工具の有効性を定量的に判断するため、次のような試験を行った。
まず、切削工具としては、上記実施例1のものの他に、比較のために、従来の切削工具を準備した。この従来の切削工具は、ダイヤモンドチップを構成するダイヤモンド粒子の平均粒径(D50)を2〜10μmに大きくした点が実施例1と異なり、その他は実施例1と同様の構造を有している。
本例では、実施例1の切削工具の有効性を定量的に判断するため、次のような試験を行った。
まず、切削工具としては、上記実施例1のものの他に、比較のために、従来の切削工具を準備した。この従来の切削工具は、ダイヤモンドチップを構成するダイヤモンド粒子の平均粒径(D50)を2〜10μmに大きくした点が実施例1と異なり、その他は実施例1と同様の構造を有している。
被削材としては、Cu:87±3質量%、Bi:6.5±1.5質量%、及び、Feのリン化物よりなる平均粒径(D50)が25μmの硬質粒子:2.5±1.0質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金(大豊工業株式会社製、品番:HB−200X)を準備した。
試験は、鉛フリー銅系の軸受用合金に対して行う所定の切削を繰り返し行った場合の、切刃の摩耗量(μm)を測定して行った。そして、切削した累積距離(km)と、摩耗量(μm)との関係を求めた。
切削の条件は、切削速度300m/分、送り0.10mm/rev、取り代0.15mm、R1(ノーズR)0.8mmとした。
摩耗量は、すくい面12に垂直な方向の寸法であって、すくい面12の位置を基準(ゼロ)として、逃げ面側に生じた摩耗(損傷)した部分の最大深さとした。
切削の条件は、切削速度300m/分、送り0.10mm/rev、取り代0.15mm、R1(ノーズR)0.8mmとした。
摩耗量は、すくい面12に垂直な方向の寸法であって、すくい面12の位置を基準(ゼロ)として、逃げ面側に生じた摩耗(損傷)した部分の最大深さとした。
結果を図5に示す。同図は、横軸に切削した距離(km)、縦軸に摩耗量(μm)を取り、実施例1の切削工具を用いたものを符号E1としてプロットし、比較のための切削工具を用いたものを符号C1としてプロットした。
同図から知られるごとく、本発明の例である実施例1の切削工具を使用した場合(E1)には、比較のための切削工具を用いた場合(C1)に比べて、切削工具の摩耗の進行が非常に遅いことが分かる。
同図から知られるごとく、本発明の例である実施例1の切削工具を使用した場合(E1)には、比較のための切削工具を用いた場合(C1)に比べて、切削工具の摩耗の進行が非常に遅いことが分かる。
また、比較の場合(C1)は、摩耗量増加に伴って、切削面における筋状の切削跡が目立って切削精度(面粗さ)が大幅に低下していったが、実施例1の場合(E1)には、そのような切削精度の低下が、少なくとも切削距離200kmまでは見られなかった。
以上の結果から、本発明の実施例1の切削工具は、鉛フリー銅系の軸受用合金の切削に非常に適していることが分かる。
以上の結果から、本発明の実施例1の切削工具は、鉛フリー銅系の軸受用合金の切削に非常に適していることが分かる。
1 切削工具
12 すくい面
13 逃げ面
14 切刃
2 ダイヤモンドチップ
21 ダイヤモンド粒子
20 Co触媒
5 工具本体
55 配設面
56 ろう材
12 すくい面
13 逃げ面
14 切刃
2 ダイヤモンドチップ
21 ダイヤモンド粒子
20 Co触媒
5 工具本体
55 配設面
56 ろう材
Claims (5)
- Cu:75〜95質量%、Bi:1〜15質量%、及び、金属のリン化物、ホウ化物又は炭化物よりなる硬質粒子:1〜10質量%を含有する鉛フリー銅系の軸受用合金を切削するための切削工具であって、
すくい面と、逃げ面と、両者の交線に切刃を有し、
該切刃を含む先端部位をダイヤモンドチップにより構成してなり、
該ダイヤモンドチップは、平均粒径(D50)が0.2μm〜1.6μmのダイヤモンド粒子を焼結させた焼結体よりなることを特徴とする切削工具。 - 請求項1において、上記切刃の断面形状は、曲率半径10μm〜50μmの曲面形状を有していることを特徴とする切削工具。
- 請求項1又は2において、上記切削工具の切削方向に対する上記逃げ面がなす角度である逃げ角は、2°〜7°であることを特徴とする切削工具。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、上記切削工具の切削方向に直交する方向に対する上記すくい面がなす角度であるすくい角は、+5°〜−10°であることを特徴とする切削工具。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、上記軸受用合金に含有される上記硬質粒子は、その平均粒径(D50)が10μm〜70μmであることを特徴とする切削工具。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007253192A JP2009083009A (ja) | 2007-09-28 | 2007-09-28 | 切削工具 |
PCT/JP2008/060130 WO2009041120A1 (ja) | 2007-09-28 | 2008-06-02 | 切削工具 |
DE112008001036T DE112008001036T5 (de) | 2007-09-28 | 2008-06-02 | Schneidwerkzeug |
CN200880012511A CN101663117A (zh) | 2007-09-28 | 2008-06-02 | 切削刀具 |
US12/240,542 US20090087269A1 (en) | 2007-09-28 | 2008-09-29 | Cutting tool |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007253192A JP2009083009A (ja) | 2007-09-28 | 2007-09-28 | 切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009083009A true JP2009083009A (ja) | 2009-04-23 |
Family
ID=40508570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007253192A Withdrawn JP2009083009A (ja) | 2007-09-28 | 2007-09-28 | 切削工具 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20090087269A1 (ja) |
JP (1) | JP2009083009A (ja) |
CN (1) | CN101663117A (ja) |
DE (1) | DE112008001036T5 (ja) |
WO (1) | WO2009041120A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104833553A (zh) * | 2014-10-22 | 2015-08-12 | 华中科技大学 | 一种显微成像样品的平面加工装置 |
JP7359522B2 (ja) * | 2020-11-30 | 2023-10-11 | 住友電工ハードメタル株式会社 | 焼結体及び切削工具 |
Family Cites Families (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2019934A (en) * | 1929-11-06 | 1935-11-05 | Krupp Ag | Tool and method of making the same |
JPS5832224B2 (ja) * | 1978-09-27 | 1983-07-12 | 住友電気工業株式会社 | 工具用微細結晶焼結体およびその製造方法 |
JPH01153228A (ja) * | 1987-12-10 | 1989-06-15 | Asahi Daiyamondo Kogyo Kk | 気相合成ダイヤモンド工具の製造法 |
EP0449571B1 (en) * | 1990-03-30 | 1995-08-30 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Polycrystalline diamond tool and method for producing the polycrystalline diamond tool |
US5178645A (en) * | 1990-10-08 | 1993-01-12 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Cutting tool of polycrystalline diamond and method of manufacturing the same |
US5193948A (en) * | 1991-12-16 | 1993-03-16 | Gte Valenite Corporation | Chip control inserts with diamond segments |
JP2733736B2 (ja) | 1993-12-22 | 1998-03-30 | 大同メタル工業株式会社 | 銅鉛系合金軸受 |
US5597272A (en) * | 1994-04-27 | 1997-01-28 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Coated hard alloy tool |
JP3805060B2 (ja) * | 1997-04-10 | 2006-08-02 | 株式会社タンガロイ | ダイヤモンド焼結体チップ |
US6155755A (en) * | 1998-03-02 | 2000-12-05 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Hard sintered body tool |
US6161990A (en) * | 1998-11-12 | 2000-12-19 | Kennametal Inc. | Cutting insert with improved flank surface roughness and method of making the same |
JP3421724B2 (ja) * | 1999-09-13 | 2003-06-30 | 大同メタル工業株式会社 | 銅系摺動材料 |
JP2003127007A (ja) * | 2001-08-10 | 2003-05-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | スローアウェイチップ |
US6742970B2 (en) * | 2002-06-12 | 2004-06-01 | Kennametal Inc. | Cutting tool |
JP2005319529A (ja) * | 2004-05-07 | 2005-11-17 | Tungaloy Corp | スローアウェイチップ |
JP4410612B2 (ja) * | 2004-06-10 | 2010-02-03 | 大豊工業株式会社 | 燃料噴射ポンプ用Pbフリー軸受 |
SE528920C2 (sv) * | 2005-03-16 | 2007-03-13 | Sandvik Intellectual Property | Skär med keramisk skärspets där skärspetsen är mo nterad i en urtagning |
WO2006137557A1 (ja) * | 2005-06-21 | 2006-12-28 | Kurimoto, Ltd. | 銅合金系水道用部材 |
JP4878517B2 (ja) | 2005-07-27 | 2012-02-15 | 株式会社アライドマテリアル | ダイヤモンド工具 |
CN100584804C (zh) * | 2005-11-18 | 2010-01-27 | 住友电工硬质合金株式会社 | 用于高表面完整性加工的cBN烧结体、cBN烧结体切削工具、以及使用该cBN烧结体切削工具的切削方法 |
-
2007
- 2007-09-28 JP JP2007253192A patent/JP2009083009A/ja not_active Withdrawn
-
2008
- 2008-06-02 DE DE112008001036T patent/DE112008001036T5/de not_active Withdrawn
- 2008-06-02 CN CN200880012511A patent/CN101663117A/zh active Pending
- 2008-06-02 WO PCT/JP2008/060130 patent/WO2009041120A1/ja active Application Filing
- 2008-09-29 US US12/240,542 patent/US20090087269A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN101663117A (zh) | 2010-03-03 |
WO2009041120A1 (ja) | 2009-04-02 |
DE112008001036T5 (de) | 2010-04-08 |
US20090087269A1 (en) | 2009-04-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4653744B2 (ja) | 高品位・高能率加工用cbn切削工具 | |
JP6641598B2 (ja) | 切削工具 | |
JP2009113120A (ja) | 切削工具及びこれを用いた切削方法 | |
JP4975395B2 (ja) | ボールエンドミル | |
CN105665806B (zh) | 一种pcd铣刀及其加工方法 | |
JP2003311524A (ja) | 超硬ボールエンドミル | |
JP2016132054A (ja) | 切削工具および切削方法 | |
KR100942771B1 (ko) | 서멧 리머 | |
CN112658358A (zh) | 一种用于司太立合金加工的精铣刀 | |
JP5403480B2 (ja) | 小径cbnエンドミル | |
JP2009083009A (ja) | 切削工具 | |
JP2010125566A (ja) | 切削チップと切削工具と難削材の切削方法 | |
JP2009255270A (ja) | 切削工具 | |
CN214291039U (zh) | 一种钛合金专用铣刀 | |
CN213033678U (zh) | Pcd内环槽镗刀片 | |
Ali et al. | Machining of Titanium Alloys: a review | |
JP5214408B2 (ja) | 刃先交換式エンドミル及びスローアウェイチップ | |
JP5612382B2 (ja) | 切削インサート | |
JP2002361515A (ja) | 軟質材切削用エンドミル | |
JP2010058179A (ja) | 切削工具及びその製造方法 | |
JP2006159381A (ja) | 切削加工用工具 | |
JP2011104772A (ja) | 切削工具 | |
JP4359221B2 (ja) | 非鉄金属加工用チップの作製方法 | |
JP2001020029A (ja) | ホブ用超硬材料 | |
WO2015075829A1 (ja) | ダイヤモンド被膜超硬工具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100126 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20101124 |