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JP2009004136A - 燃料電池用多孔質基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な工程で安価に製造でき、製造時や使用時における破損が生じにくい燃料電池用多孔質基材を提供する。
【解決手段】炭素繊維と、熱硬化性樹脂と、パルプとを含む多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、黒鉛化処理して得られる焼結体で構成されている。炭素繊維は、捲縮処理が施されたものであることが好ましい。また、板紙は、厚さが3.5mm以上、かつ、秤量が900g/m以上であることが好ましい。また、板紙は、流路形状を持った抄紙網で抄紙されたものであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池の電解質膜に、燃料ガス又は酸化剤ガスを供給するためのガス流路を備えた燃料電池用多孔質基材に関する。
図1は、燃料電池の基本単位となる単位セルの一般的な構成を示す分解断面図である。図1に見られるように、電解質膜6を、酸化剤ガス拡散層3の一面に形成した酸化剤極4と、燃料ガス拡散層8の一面に形成した燃料極7とで挟持し、その外面に酸化剤ガス流路付の基材2と燃料ガス流路付の基材9とをそれぞれ配し、さらにその外側にガス不透過性の良導電性材料よりなる空気極セパレータ1と燃料極セパレータ10を配して単位セルが形成されている。なお、図中の5は、端面方向をシールする電極シール材である。
このうち、ガス流路付き基材2(9)には、ガス拡散性、電気伝導性及び耐食性が要求されており、多孔質カーボン板等に溝加工したもの等が一般的に使用されている。
ガス流路付き基材2(9)に使用されている多孔質カーボン板は、繊維等を加熱加圧成形し、黒鉛化処理したものなどが汎用的であり、例えば、下記特許文献1には、捲縮処理を施した固相炭化可能な有機高分子繊維を抄紙後、該抄紙シートに熱硬化性樹脂を含浸し、焼成炭素化して多孔質カーボン板を製造することが開示されている。
また、下記特許文献2には、炭素繊維化可能な繊維及び/又は炭素繊維と、炭化又は黒鉛化可能な熱硬化性樹脂とを含む抄紙構造の抄紙体を、樹脂の硬化を抑制しつつシート状に加熱加圧成形し、得られた成形シートを、樹脂の溶融温度以上に加熱して膨脹させるとともに樹脂を完全硬化させて多孔質カーボン板を製造することが開示されている。
特開平5−254957号公報 特開平8−2979号公報
これまでのガス流路付き基材は、熱硬化性樹脂が含浸されたシートを複数枚積層させて所望の厚さになるようにして用いていた。上記特許文献1,2では、炭素繊維などを含む素材を抄紙して得られるシートを黒鉛化処理したものを多孔質カーボン板としているが、黒鉛化処理前のシートは、形状保持性が悪いため、厚みをつけることができず、シートを複数枚積層させて、所望の厚みになるように調整していた。
このため、各シートを接合するに際し、手間や時間を要する傾向にあり、更には、製造時や使用時に各シートが層状剥離してしまうことがあった。
したがって、本発明の目的は、簡単な工程で安価に製造でき、製造時や使用時における破損が生じにくい燃料電池用多孔質基材を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の燃料電池用多孔質基材は、電解質膜の両面に電極層が配置され、電極層の外側にガス流路を備えた燃料電池の、前記ガス流路を形成するための燃料電池用多孔質基材であって、炭素繊維と、パルプと、熱硬化性樹脂とを含む多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、黒鉛化処理して得られる焼結体で構成されていることを特徴とする。
熱硬化性樹脂を含む多孔質基材用組成物を抄紙して得られる板紙は、強度があり、形状保持性が良好であるので、抄紙段階から板紙に厚みをつけて形成することができる。このため、燃料電池用多孔質基材を調整するに際し、複数の板紙を積層して調整しなくとも、一枚の板紙で構成することができるので、層状剥離の恐れがなく、また、各板紙を接合するための熱圧着処理工程等を特に必要としないので、安価な工程で優れた物性を有する燃料電池用多孔質基材を得ることができる。また、パルプは、焼成後も繊維質を維持でき、安価な素材であるので、炭素繊維とパルプとを併用したことで、燃料電池用多孔質基材の製造コストを抑えることができる。
本発明の燃料電池用多孔質基材において、前記炭素繊維は、捲縮処理が施されたものであることが好ましい。捲縮処理が施されている炭素繊維は、熱処理後も殆ど収縮しないので、板紙を黒鉛化処理する際に、板紙が収縮しにくくなるので、燃料電池用多孔質基材の寸法を精度よく調整できる。また、炭素繊維が捲縮していることにより、炭素繊維間に空間が保持されたまま、他の素材が炭化するので、黒鉛化処理前に板紙に形成された細孔を、黒鉛化処理後も維持することができ、燃料電池用多孔質基材の細孔容積を大きくすることができる。
本発明の燃料電池用多孔質基材において、前記板紙は、厚さが3.5mm以上、かつ、秤量が900g/m以上であることが好ましい。
本発明の燃料電池用多孔質基材において、前記板紙は、流路形状を持った抄紙網で抄紙されたものであることが好ましい。この態様によれば、流路形状を持った抄紙網で抄紙することで、板紙にガス流路となる形状を形成できる。そして、こうして得られる板紙を黒鉛化処理することで、NC加工機によるガス流路形成工程を行わなくとも、燃料電池用多孔質基材にガス流路となる溝を形成できる。
本発明の燃料電池用多孔質基材において、前記パルプは、麻パルプを10〜50質量%含有するパルプであることが好ましい。麻パルプは、繊維径が太く、繊維長も長いので、麻パルプを含む多孔質基材用組成物を抄紙することで、得られる板紙の骨格強度が増して、黒鉛化処理前の板紙の形状保持性が向上する。
本発明の燃料電池用多孔質基材において、前記焼結体は、前記炭素繊維を5〜20質量%、前記熱硬化性樹脂を50〜70質量%含有する多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、焼成して得られる焼結体であるか、前記炭素繊維を10〜30質量%、前記熱硬化性樹脂を5〜15質量%、前記パルプを40〜85質量%含有する多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、熱硬化性樹脂に含浸させ、焼成して得られる焼結体であることが好ましい。
本発明の燃料電池多孔質基材は、製造時や使用時における破損が生じにくく、また、簡単な工程で安価に製造できる。
上述した図1に示す燃料電池の酸化剤ガス流路付の基材2,燃料ガス流路付の基材9として用いる部材が、本発明の燃料電池用多孔質基材であり、炭素繊維と、パルプと、熱硬化性樹脂とを含む多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、黒鉛化処理して得られる焼結体で構成されている。
まず、多孔質基材用組成物について説明する。
多孔質基材用組成物に用いる炭素繊維は、繊維長が0.5〜10mmであることが好ましく、3〜5mmがより好ましい。また、繊維の太さは、5〜30mmであることが好ましく、10〜20mmがより好ましい。炭素繊維の繊維長及び太さが上記範囲内であれば、原料分散性や抄紙作業性が向上し、更には、板紙を黒鉛化処理する際における、収縮を抑えることができるので、燃料電池用多孔質基材の寸法や細孔物性を調整し易くできる。
また、上記炭素繊維は、捲縮処理が施されていることが好ましい。捲縮処理が施された炭素繊維は、熱処理後も殆ど収縮しない。このため、板紙を黒鉛化処理する際における、板紙の収縮を抑制でき、更には、炭素繊維が捲縮していることにより、炭素繊維同士が絡み合って、炭素繊維間に空間が保持されたまま炭化するので、黒鉛化処理前に板紙に形成された細孔を黒鉛化処理後も維持することができ、燃料電池用多孔質基材の細孔容積を大きくできる。
炭素繊維の捲縮処理は、従来公知の方法により行うことができる。また、捲縮処理の施された炭素繊維は、市販されおり、例えば、(商品名:「ドナカーボ」,ドナック社製)などが挙げられる。
多孔質基材用組成物に用いるパルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、綿パルプ、麻パルプなどが挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。なかでも、麻パルプは、他のパルプに比べて繊維径が太く、繊維長が長いので、麻パルプを含む多孔質基材用組成物を抄紙することで、得られる板紙の骨格強度が増し、黒鉛化処理前の板紙の形状保持性を向上できる。このため、麻パルプを用いることが好ましく、麻パルプを10〜50質量%含有するものを用いることがより好ましい。
多孔質基材用組成物に用いる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂には、黒鉛を含有して用いてもよい。
多孔質基材用組成物は、炭素繊維、パルプ及び熱硬化性樹脂を、それぞれ、下記(a)又は(b)の範囲で含有することが好ましい。
(a)炭素繊維を5〜20質量%、熱硬化性樹脂を50〜70質量%及びパルプを20〜40質量%含有することが好ましく、炭素繊維を10〜20質量%、熱硬化性樹脂を50〜60質量%及びパルプを30〜40質量%含有することがより好ましい。
(b)炭素繊維を10〜30質量%、熱硬化性樹脂を5〜15質量%及びパルプを40〜85質量%含有することが好ましく、炭素繊維を10〜20質量%、熱硬化性樹脂を5〜10質量%及びパルプを70〜80質量%含有することがより好ましい。
また、多孔質基材用組成物には、更にその他成分として、硫酸バンド、アクリルラテックスなどを含有させてもよい。
次に、本発明の燃料電池用多孔質基材の製造方法について説明する。
上記炭素繊維、パルプ及び熱硬化性樹脂を混合してスラリー状の多孔質用基材組成物を調製する。そして、この多孔質用基材組成物を、抄紙して板状に形成する。
抄紙方法としては、特に限定はなく、従来公知の方法を採用できる。例えば、多孔質基材用組成物を、長網式、円網式、短網式などの湿式抄紙機に供給し、連続したワイヤメッシュを有する脱水パートで脱水し、加圧して搾水した後、加熱乾燥する方法などが挙げられる。この時、流路形状を持った抄紙網を用いて抄紙することで、板紙に流路となる形状を形成することができるので、NC加工を特に行わなくても、多孔質基材にガス流路を形成することができる。
上記多孔質基材用組成物を抄紙して得られる板紙は、強度があり、形状保持性が良好であるので、抄紙段階から板紙に厚みをつけて形成することができる。そして、板紙の厚さが3.5mm以上、かつ、秤量が900g/m以上となるように抄紙して板紙を形成することが好ましく、板紙の厚さが3.5〜5.0mm、秤量が900〜1500g/mとなるように抄紙して板紙を形成することがより好ましい。
次に、このようにして形成した板紙に、熱硬化性樹脂を含浸させ、硬化性樹脂を30〜70質量%含有させることが好ましい。熱硬化性樹脂としては、多孔質基材用組成物で用いたものと同様のものを使用することができる。なお、熱硬化性樹脂の含有量の高い、上記(A)の組成の多孔質基材用組成物を用いた場合は、熱硬化性樹脂の含浸工程を省略してもよく、生産性の観点から、熱硬化性樹脂の含浸工程を省略することが好ましい。
そして、上記一枚の板紙を黒鉛化処理することで、本発明の燃料電池用多孔質基材を得ることができる。
黒鉛化処理方法としては、800〜1000℃で仮焼成を行って、樹脂成分を炭化させたのち、2500℃以上で熱処理する方法が好ましく挙げられる。
そして、黒鉛化処理した後の焼結体を表面研磨し、溝形成することで、本発明の燃料電池用多孔質基材を製造することができる。なお、前述したように、流路形状を持った抄紙網を用いて抄紙することで、板紙に流路となる形状を形成することができるので、かかる形状の板紙を黒鉛化処理した場合、NC加工を特に行わなくても、多孔質基材にガス流路を形成することができる。
本発明の燃料電池用多孔質基材は、多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、黒鉛化処理して得られる焼結体で構成されているので、層状剥離の恐れがなく、また、各板紙を接合するための熱圧着処理工程等を特に必要としないので、安価な工程で優れた物性を有する燃料電池用多孔質基材を得ることができる。
そして、多孔質基材用組成物を抄紙する際、流路形状を持った抄紙網で抄紙することで、板紙にガス流路となる形状を形成できるので、これを黒鉛化処理することで、NC加工機によるガス流路形成工程を行わなくとも、燃料電池用多孔質基材にガス流路となる溝を形成でき、ガス流路付き多孔質基材を簡単な工程で安価に製造することができ、製造コストを大幅に削減できる。
以下実施例を挙げて本発明を説明する。
(実施例1)
針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)25質量%、捲縮処理の施された炭素繊維(商品名:「ドナカーボ・Sチョップ」 ドナック社製)20質量%、フェノール樹脂(商品名:「SP260」 旭有機材製)55質量%を混合してスラリー状の多孔質基材用組成物を得た。この組成物を、板紙抄紙マシーンを使用して厚さ6mmの板紙を抄紙した。この板紙の坪量は1300g/mであった。
次に、得られた板紙を、不活性ガス雰囲気下にて、800℃の仮焼成を行い、パルプ材料やフェノール樹脂分を炭化すると共にタールなど余分な成分を除去した。仮焼成後、2500℃で黒鉛化処理し、表面研磨、NC加工を経て多孔質基材を得た。
(実施例2)
針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)25質量%、捲縮処理の施された炭素繊維(商品名:「ドナカーボ・Sチョップ」 ドナック社製)15質量%、フェノール樹脂(商品名:「SP260」 旭有機材製)60質量%を混合してスラリー状の多孔質基材用組成物を得た。この組成物を、板紙抄紙マシーンを使用して厚さ6mmの板紙を抄紙した。この板紙の坪量は1250g/mであった。
次に、得られた板紙を、不活性ガス雰囲気下にて、800℃の仮焼成を行い、パルプ材料やフェノール樹脂分を炭化すると共にタールなど余分な成分を除去した。仮焼成後、2500℃で黒鉛化処理し、表面研磨、NC加工を経て多孔質基材を得た。
(実施例3)
バージンパルプ75質量%、捲縮処理の施された炭素繊維(商品名:「ドナカーボ・Sチョップ」 ドナック社製)20質量%、フェノール樹脂(商品名:「SP260」 旭有機材製)5質量%を混合してスラリー状の多孔質基材用組成物を得た。この組成物を、幅2mmごとに高さ2mm及び幅2mmの凸状部を有する抄紙網を使用した抄紙機を用いて抄紙を行い、抄紙網と同様の形状を有する多段加熱ロールを通して余分な水分を除去し、ガス通路が形成された厚さ3.5mmの板紙を抄紙した。この板紙の坪量は1020g/mであった。
次に、この板紙に、フェノール樹脂を原紙重量比80%で含浸させ、120℃で20分温風加熱して樹脂を完全に固化させた。その後、不活性ガス雰囲気下にて、800℃の仮焼成を行い、パルプ材料やフェノール樹脂分を炭化すると共にタールなど余分な成分を除去した。仮焼成後、2500℃で黒鉛化処理して多孔質基材を得た。
(実施例4)
バージンパルプ50質量%、麻パルプ25wt%、捲縮処理の施された炭素繊維(商品名:「ドナカーボ・Sチョップ」 ドナック社製)20質量%、フェノール樹脂(商品名:「SP260」 旭有機材製)5質量%を混合してスラリー状の多孔質基材用組成物を得た。この組成物を、幅2mmごとに高さ2mm及び幅2mmの凸状部を有する抄紙網を使用した抄紙機を用いて抄紙を行い、抄紙網と同様の形状を有する多段加熱ロールを通して余分な水分を除去し、ガス通路が形成された厚さ3.5mmの板紙を抄紙した。この板紙の坪量は1150g/mであった。
次に、この板紙に、フェノール樹脂を原紙重量比80%で含浸させ、120℃で20分温風加熱して樹脂を完全に固化させた。その後、不活性ガス雰囲気下にて、800℃の仮焼成を行い、パルプ材料やフェノール樹脂分を炭化すると共にタールなど余分な成分を除去した。仮焼成後、2500℃で黒鉛化処理して多孔質基材を得た。
実施例1〜4の多孔質基材は、製作工程中及び製品使用中のいずれにおいても素材が層状に剥離破壊する不良は全く見られなかった。また、熱処理時の熱収縮は小さく、熱処理前の体積に対する熱処理後の体積はいずれも90%以上であり、設計どおりの気孔率、気孔径、寸法を有していた。
また、ガス流路となる形状を備えた抄紙網を用いて板紙を形成した、実施例3,4の多孔質基材は、NC加工を特に行わなくても、ガス流路を備えた多孔質基材にできた。
燃料電池の単位セルの一般的な構成を示す分解断面図である。
符号の説明
1:空気極セパレータ
2:酸化剤ガス流路付の基材
3:酸化剤ガス拡散層
4:酸化剤極
5:電極シール材
6:電解質膜
7:燃料極
8:燃料ガス拡散層
9:燃料ガス流路付の基材
10:燃料極セパレータ

Claims (7)

  1. 電解質膜の両面に電極層が配置され、電極層の外側にガス流路を備えた燃料電池の、前記ガス流路を形成するための燃料電池用多孔質基材であって、
    炭素繊維と、パルプと、熱硬化性樹脂とを含む多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、黒鉛化処理して得られる焼結体で構成されていることを特徴とする燃料電池用多孔質基材。
  2. 前記炭素繊維は、捲縮処理が施されたものである、請求項1に記載の燃料電池用多孔質基材。
  3. 前記板紙は、厚さが3.5mm以上、かつ、秤量が900g/m以上である、請求項1又は2に記載の燃料電池用多孔質基材。
  4. 前記板紙は、流路形状を持った抄紙網で抄紙されたものである、請求項1〜3のいずれか一つに記載の燃料電池用多孔質基材。
  5. 前記パルプは、麻パルプを10〜50質量%含有するパルプである、請求項1〜4のいずれか一つに記載の燃料電池用多孔質基材。
  6. 前記焼結体は、前記炭素繊維を5〜20質量%、前記熱硬化性樹脂を50〜70質量%含有する多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、焼成して得られる焼結体である、請求項1〜5のいずれか一つに記載の燃料電池用多孔質基材。
  7. 前記焼結体は、前記炭素繊維を10〜30質量%、前記熱硬化性樹脂を5〜15質量%、前記パルプを40〜85質量%含有する多孔質基材用組成物を抄紙し、成形した一枚の板紙を、熱硬化性樹脂に含浸させ、焼成して得られる焼結体である、請求項1〜5のいずれか一つに記載の燃料電池用多孔質基材。
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