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JP2008518103A - クリープ抵抗を有するマルテンサイト硬化可能な調質鋼 - Google Patents

クリープ抵抗を有するマルテンサイト硬化可能な調質鋼 Download PDF

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JP2008518103A JP2007538383A JP2007538383A JP2008518103A JP 2008518103 A JP2008518103 A JP 2008518103A JP 2007538383 A JP2007538383 A JP 2007538383A JP 2007538383 A JP2007538383 A JP 2007538383A JP 2008518103 A JP2008518103 A JP 2008518103A
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Abstract

本発明は、次の組成(質量%での記載):〜を有するマルテンサイト硬化可能な調質鋼に関する。Cr8.5〜9.5、Mn0.15〜0.25、Ni2〜2.7、Mo0.5〜2.5、V0.4〜0.8、Si0.001〜0.15、C0.06〜0.1、N0.11〜0.15、Nb0.02〜0.04、P最大0.007、S最大0.005、Al最大0.01、残分鉄および通常の不純物、但し、この場合バナジウムと窒素との質量比V/Nは、4.3〜5.5の範囲内にあるものとする。この調質鋼は、良好なクリープ強さと同時に高い延性を示す。

Description

技術分野
本発明は、極めて良好な性質の組合せ、殊にクリープに抗する高い抵抗および良好な延性を示す、高められた窒素含量を有するマルテンサイト硬化可能な鋼に関する。
従来技術
9〜12%クロムをベースとするマルテンサイト硬化可能な鋼は、発電所技術の広く普及されている材料である。上記範囲内でのクロムの添加が大気腐蝕に抗する良好な安定性を可能にするだけでなく、肉厚の鍛造塊の完全焼入可能性をも可能にし、ならびにこの鍛造塊がモノブロック回転体または回転体ディスクとしてガスタービンおよび蒸気タービンに使用されることは、公知である。この種の定評のある合金は、一般に炭素約0.08〜0.2%を含有し、この炭素は、溶液中で硬質マルテンサイト構造の調整を可能にする。マルテンサイト鋼の高温強度と延性との良好な組合せは、調質処理によって可能になり、この調質処理において、炭化物の形での炭素の分離および同時にずれた二次構造の回復によって微粒子安定化された二次粒子構造が形成される。調質挙動およびこれから生じる性質は、特殊な炭化物形成剤、例えばMo、W、V、NbおよびTaの選択および量分に適った調整によって有効に影響を及ぼされうる。
9〜12%クロム鋼の850MPaを上廻る強度は、調質温度が低く、典型的には600〜650℃の範囲内に維持されることにより調整されうる。しかし、低い調質温度の使用は、脆い状態から延性の状態(0℃を上廻る)への高い転移温度を生じ、それによってこの材料は、室温で脆い破壊挙動を発揮する。明らかに改善された延性は、焼入された強度が700MPa未満に減少される場合に達成されうる。これは、調質温度を700℃を超えるように上昇させることによって達成される。この場合、高められた調質温度の使用は、調整された組織状態が高められた温度で長時間に亘って安定性であるという利点を有する。蒸気発電所で、殊に回転体鋼として幅広く使用されている典型的な代表例は、DINから公知のドイツ鋼X20CrMoV12.1である。
更に、延性が850MPaの強度水準でニッケルの合金化によって明らかに改善されうることは、公知である。即ち、例えばニッケル約2〜3%の合金化によって、600〜650℃の温度での調質処理後であっても脆い状態から延性状態への転移温度がなお0℃未満であり、それによって全体的に強度と延性との明らかに改善された組合せが生じうることは、公知である。従って、このような合金は、強度ならびに延性に対して明らかによりいっそう高い課されている所で典型的にはガスタービン回転体のためのディスク材料として使用される。ガスタービン技術において、殊に回転体ディスクのための材料として幅広く使用されている、前記種類の合金の典型的な代表例は、DINから公知のドイツ鋼X12CrNiMo12である。
過去においては、前記鋼の特殊な性質を改善するために、種々の努力がなされた。即ち、例えばMaterials for Advanced Power Engineering 1998, Proceedings of the 6th Liege Coference, J. Lecomte-Becker他編におけるKern他:High Temperature Forged Components for Advanced Steam Power Plantsの刊行物には、蒸気タービンに使用するための新しい種類の回転体鋼の開発が記載されている。この種の合金においては、Cr、Mo、Wの含量がN約0.03〜0.07%、Nb0.03〜0.07%および/またはB50〜100ppmを考慮しながらさらに最適化されており、クリープ強さおよびクリープ破断強さは、600℃での使用のために改善された。
特に、ガスタービンに使用するためには、他面、450〜500℃の範囲内で高い延性水準でクリープ破断強さを改善するかまたは425〜500℃の温度で脆化傾向を減少させるために努力がなされた。即ち、欧州特許出願公開第0931845号明細書A1には、構造の点でドイツ鋼X12CrNiMo12に類似している、ニッケル含有12%クロム鋼が記載されており、この場合元素のモリブデンは、公知の鋼X12CrNiMo12と比較して減少されているが、しかし、タングステンの含量は、高められて合金化されていた。ドイツ連邦共和国特許出願公開第19832430号明細書A1には、さらにM152の名称をもつX12CrNiMo12と同種類の鋼の最適化が開示されており、この場合には、希土類元素の添加によって脆化傾向は、425〜500℃の温度範囲内に制限されている。
高温強度と同時に高い延性の際に改善するための可能な問題解決の取り組み方は、高められた窒素含量を有する鋼の開発と共に提案された。欧州特許出願公開第0866145号明細書A2には、0.12〜0.25%の範囲内の窒素含量を有する新しい種類のマルテンサイトクロム鋼が記載されている。この種の鋼の場合、全体の組織構成は、特殊な窒化物、殊に窒化バナジウムの形成によって制御され、この場合この窒化バナジウムは、鍛造処理、オーステナイト処理、制御された冷却処理または調質処理によって多種多様な方法で分布されていてよい。強度は、窒化物の硬化作用により達成されるけれども、この欧州特許出願公開明細書中の高い延性の調整は、窒化物の分布および形態によって達成しようと努力され、なかんずく鍛造中および溶体化処理中に粒子の粗大化を制限することによって達成しようと努力される。これは、記載された刊行物において、高められた体積含量ならびに難溶性窒化物の高い粒子粗大化抵抗によって達成され、したがって窒化物の緻密な分散液は、1150〜1200℃のオーステナイト化温度の場合であってもなお有効に制限する能力を有している。欧州特許出願公開第0866145号明細書A2に記載された合金の本質的な有用性は、強度と延性との組合せに単に熱処理の適当な定義による分布および形態に関連して窒化物の構成によって最適に影響を及ぼすことができることにある。
しかし、窒化物の最適化された状態の構成は、最大の延性を達成させるためのファクターであるにすぎない。更に、影響を及ぼすファクターは、溶解された置換元素、例えばニッケルおよびマンガンの作用によって予想することができる。マンガンからは、炭素鋼から見て、この元素がむしろ脆く、延性を促進する作用を有することは、公知である。殊に、マンガンは、合金が350〜500℃の範囲内で長時間の焼鈍に晒された場合に脆化の作用を有する。更に、炭素鋼中のニッケルが延性を改善するが、しかし、高い温度の場合には、傾向的に高温強度も減少させることは、公知である。これは、ニッケル含有鋼中の減少された炭化物安定性に関連する。
欧州特許出願公開第1158067号明細書A1の記載から、次の化学組成を有するマルテンサイト硬化可能な調質鋼は、公知である(質量%での記載):Cr9〜12、Mn0.001〜0.25、Ni2〜7、Co0.001〜8、WとMoからの少なくとも1つ総和で0.5〜4、0.5〜0.8、Nb、Ta、Zr、Hfからの少なくとも1つ総和で0.001〜0.1、Ti0.001〜0.05、Si0.001〜0.15、C0.01〜0.1、N0.12〜0.18、P最大0.025、S最大0.015、Al最大0.01、Sb最大0.0012、Sn最大0.007、As最大0.012、残分Feおよび通常の不純物、但し、この場合バナジウムと窒素との質量比V/Nは、3.5〜4.2の範囲内にある。この合金は、殊によりいっそう高いCr含量の場合にも、室温でのノッチ衝撃作業と550℃での高温強度との極めて良好な組合せを示す。比較的高いN含量によって、クリープ破断強さは高められる。VおよびNは、殆んど化学量論的割合で記載された範囲内にある。それによって、窒化バナジウムの溶解性および粗大化に抗する抵抗の最適化が達成される。高い溶解性は、析出硬化窒化バナジウムをできるだけ大量に溶液するために必要され、他方、窒化物の粗大化に抗する高い抵抗は、欧州特許出願公開第1158067号明細書A1中に記載された熱処理の場合にできるだけ微粒状の構造を達成しうるために必要とされる。
クロム約12%およびNの高められた含量を有する鋼の場合には、不利に約425〜500℃の温度範囲内でα’Cr相が析出され、このα’Cr相が鋼の脆化をまねくことは、公知である。実際に、前記析出によって強度特性は高められるが、しかし、延性、ノッチ衝撃強度および耐蝕性の値は、減少する。それによって、この種の鋼は、発電所の範囲内のコンプレッサーまたはタービン中での使用に制限されてのみ使用可能である。この種の鋼中でのVNの形成は、なおα’Cr相の析出傾向、ひいては記載された温度範囲内での脆化傾向を強化する。
発明の開示
本発明は、350〜500℃の温度範囲内での高い延性および550℃までの温度範囲内での良好なクリープ強さを有するマルテンサイト硬化可能な調質鋼を提供するという課題を基礎とする。
本発明の核心は、次の化学組成を有するマルテンサイト硬化可能な調質鋼である(質量%での記載):Cr8.5〜9.5、Mn0.15〜0.25、Ni2〜2.7、Mo0.5〜2.5、V0.4〜0.8、Nb0.02〜0.04、Si0.001〜0.15、C0.06〜0.1、N0.11〜0.15、P最大0.007、S最大0.005、Al最大0.01、残分鉄および通常の不純物、但し、この場合バナジウムと窒素との質量比V/Nは、4.3〜5.5の範囲内にあるものとする。
本発明による組成物の個々の合金元素に好ましい範囲は、従属請求項に含まれている。
本発明の利点は、記載された合金の場合に、靭性の基本マトリックスおよび高温強度をもたらす窒化物の存在を示す調質組織が調整されることにあり、この場合には、同時に脆化傾向は、350〜500℃の範囲内で抑制される。基本マトリックスの脆性は、置換元素、特にニッケルの存在によって調整される。置換元素の含量は、この置換元素が、高いクリープ強さと同時に良好な延性の際に調整するために、特殊な窒化物、特に窒化バナジウムによるマルテンサイト硬化ならびに粒子硬化を最適に発揮することを可能にするように定められている。この場合、350〜500℃の温度範囲内での本発明による鋼の脆化傾向は、α’Cr相の析出のために、公知技術水準と比較して僅かなCr含量および中程度のN含量によって抑制される。
次に、それぞれの元素の質量%での好ましい量およびこれから生じる、熱処理の可能性に関連する選択された本発明による合金範囲の理由が示される。
クロム:
クロム8.5〜9.5%の質量含量は、厚肉の構造部材の是認できる十分な硬化可能性を可能にし、550℃の温度になるまで十分な酸化安定性を保証する。8.5%未満の質量含量は、十分な調質可能性を損なう。9.5%を上廻る含量は、材料の脆化をまねく調質工程中にα’Cr相の促進された形成を生じる。
マンガンおよびケイ素
これらの元素は、調質脆化を促進し、したがって最少の含量に制限されなければならない。詳説すべき範囲は、取鍋冶金的方法を考慮しながらマンガンに関連して0.015〜0.25%の範囲内およびケイ素に関連して0.001〜0.15%の範囲内にある。
ニッケル:
ニッケルは、δ−フェライトを抑制するためにオーステナイト安定性元素として使用される。更に、このニッケルは、フェライトマトリックス中に溶解された元素として延性を改善する。2〜2.7質量%のニッケル含量は、最適である。それというのも、一面でニッケルは、マトリックス中で均質であり、他面、なお残留オーステナイトまたは調質オーステナイトの高められた含量は、調質マルテンサイト中に存在しないからである。
モリブデン:
この元素は、部分的に溶解された元素としての混晶硬化および長時間の応力中の析出硬化によってクリープ強さを改善する。しかし、この元素の過度に高い含量は、長時間の貯蔵中に脆化をまねき、この場合この含量は、σ−相の析出および粗大化によって規定されている。この理由から、Moの最大含量は、2.5%に制限されなければならない。好ましい範囲は、約1.4〜1.6%である。
バナジウムおよび窒素:
これら2つの元素は、一緒になって決定的に粒度の形成および析出硬化を制御する。更に、組織構成の形は、元素のバナジウムおよび窒素が簡単な化学量論的過剰量のV/N比で合金化されている場合に最適である。簡単に化学量論的過剰量の比は、窒化クロムの安定性と比較して窒化バナジウムの安定性をも上昇させる。総じて好ましくは、V/N比は、4.3〜5.5の範囲内にある。窒素および窒化バナジウムの具体的な含量は、溶体化中に不溶性の一次窒化物として残留したままである窒化バナジウムの最適な体積含量により左右される。バナジウムおよび窒素の全含量が大きければ大きいほど、もはや溶解しない窒化バナジウムの全含量は、ますます大きくなり、粒子の微細化の作用は、ますます大きくなる。しかし、延性に対する粒子の微細化のプラスの影響は、制限されている。それというのも、一次窒化物の体積含量が増加すると、一次窒化物それ自体は、延性を制限するからである。VNは、脆いα’Cr相の形成傾向を高めるので、窒素の好ましい含量は、0.11〜0.12質量%の範囲内にあり、バナジウムの好ましい含量は、0.5〜0.6質量%の範囲内にある。Nに関連しては0.11〜0.15質量%の範囲を考慮することができ、Vに関連しては、0.4〜0.8質量%の範囲を考慮することができる。
ニオブ:
ニオブは、バナジウムと共に特殊な窒化物形成剤の下で好ましい元素である。好ましい範囲は、0.02〜0.04質量%である。前記の少量の混合物において、粒子の粗大化抵抗は、溶体化の際に上昇され、析出すべき一次V8N,C)窒化物の安定性は、Vの部分的置換によって高められる。
燐および硫黄:
前記元素は、ケイ素およびマンガンと一緒に350〜500℃の範囲内の長時間の貯蔵の際に調質脆化を強化する。従って、これらの元素は、最少の許容可能な含量に制限されなければならない。
アルミニウム:
この元素は、窒素を既に溶融液中で結合し、ひいては合金化された窒素の作用を著しく損なう強力な窒化物形成剤である。溶融液中に形成された窒化アルミニウムは、極めて粗大であり、延性を低下させる。従って、アルミニウムは、0.01%の質量含量に制限されなければならない。
炭素:
炭素は、調質の際に、改善されたクリープ強さに必要とされる炭化クロムを形成する。しかし、高すぎる炭素含量の場合には、これから生じる、炭化物の高められた体積含量は、殊に長時間の貯蔵中の炭化物の粗大化によって適用される延性の減少を生じる。従って、炭素含量は、上向きに0.1%に制限されなければならない。また、炭素が溶接の際に硬化を強化するという事実は、欠点である。特に好ましい炭素含量は、0.06〜0.08質量%の範囲内にある。
図面の簡単な説明
図には、本発明の実施例が記載されている。唯一の図面は、本発明による合金および公知技術水準から公知の合金に関連する550℃で1%のクリープ伸び(Kriechdehnung)を達成するための応力と時間との依存関係を示す。
発明を実施するための方法
次に、本発明を実施例および図1につき詳説する。
第1表は、好ましい本発明による合金(DM13)および比較合金の化学組成(質量%)を示す:
Figure 2008518103
第1表:化学組成
溶融液10kgを誘導炉中で溶融し、引続き寸法20mm×80mmを有する鍛造された平棒を製造した。次の熱処理を実施した:
DM13A−2:
1100℃/3時間/急速な空気冷却(ベンチレーター)+640℃/5時間
St13TNiEL:
1050〜1080℃/0.5時間超/油+630〜650℃/2時間超/空気冷却
合金"D":
1180℃/2時間/空気冷却+640℃/2時間/空気冷却+600℃/1時間/炉冷却
第2表中には、室温でノッチ衝撃エネルギーを算出するための実験データが含まれている:
Figure 2008518103
第2表:種々に異なるように処理された合金のためのノッチ衝撃エネルギー
合金"D"の場合に300〜500℃の範囲内での試料の貯蔵後にノッチ衝撃作業が明らかに減少されることが確認される。これは、α’Cr相の析出に理由付けられる。これとは異なり、本発明による合金DM13A−2の場合には、前記相の析出傾向は減少され、したがって脆化も記載された温度範囲内で僅かな結果となる。
上記の熱処理された試料(出発状態)の室温および550℃での引張試験は、第3表中に含まれる結果をもたらした:
Figure 2008518103
本発明による合金は、550℃での高い高温強度ならびに高い延性および良好な弾性率を示す。
唯一の図面には、時間に依存して合金DM13A−2およびSt13TNiELのための550℃でのクリープ伸び1%に対する応力が示されている。本発明による合金の利点は、長い貯蔵時間の際に効力を発揮する。
勿論、本発明は、記載された実施例に制限されるものではない。
本発明による合金および公知技術水準から公知の合金に関連する550℃で1%のクリープ伸び(Kriechdehnung)を達成するための応力と時間との依存関係を示す略図。

Claims (8)

  1. マルテンサイト硬化可能な調質鋼において、次の化学組成(質量%での記載):Cr8.5〜9.5、Mn0.15〜0.25、Ni2〜2.7、Mo0.5〜2.5、V0.4〜0.8、Si0.001〜0.15、C0.06〜0.1、N0.11〜0.15、Nb0.2〜0.4、P最大0.007、S最大0.005、Al最大0.01、残分鉄および通常の不純物を有し、但し、この場合バナジウムと窒素との質量比V/Nは、4.3〜5.5の範囲内にあるものとすることを特徴とする、マルテンサイト硬化可能な調質鋼。
  2. Cr8.5〜9質量%を有する、請求項1記載のマルテンサイト硬化可能な調質鋼。
  3. Mn0.2質量%を有する、請求項1記載のマルテンサイト硬化可能な調質鋼。
  4. Ni2.3〜2.6質量%を有する、請求項1記載のマルテンサイト硬化可能な調質鋼。
  5. Mo1.4〜1.6質量%を有する、請求項1記載のマルテンサイト硬化可能な調質鋼。
  6. V0.5〜0.6質量%を有する、請求項1記載のマルテンサイト硬化可能な調質鋼。
  7. N0.11〜0.12質量%を有する、請求項1記載のマルテンサイト硬化可能な調質鋼。
  8. C0.06〜0.08質量%を有する、請求項1記載のマルテンサイト硬化可能な調質鋼。
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