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JP2008285632A - 高漆黒性カーボンブラック分散体及びその製造方法、並びに高漆黒性カーボンブラック分散体を用いた塗料組成物 - Google Patents

高漆黒性カーボンブラック分散体及びその製造方法、並びに高漆黒性カーボンブラック分散体を用いた塗料組成物 Download PDF

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JP2008285632A
JP2008285632A JP2007134640A JP2007134640A JP2008285632A JP 2008285632 A JP2008285632 A JP 2008285632A JP 2007134640 A JP2007134640 A JP 2007134640A JP 2007134640 A JP2007134640 A JP 2007134640A JP 2008285632 A JP2008285632 A JP 2008285632A
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Shinichiro Hara
進一郎 原
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Mikuni Color Ltd
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Mikuni Color Ltd
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Abstract

【課題】 一次粒子径15nm以下のカーボンブラックが水性媒体中に微分散され、分散安定性にすぐれ流動性に適し高い漆黒性を有する水系の顔料分散液を用いる水性塗料、水性インキ、あるいは自動車塗料等の微細な粒子、高漆黒性が要求される用途に製造するカーボンブラック分散体を容易にうる方法およびかかるカーボンブラック分散体、ならびにそれを含有してなる組成物を提供する。
【解決手段】 DBP吸油量150ml/100g以下、平均一次粒子径15nm以下、比表面積500m/g以下、かつpHが酸性ないし、中性の領域に含まれるカーボンブラックを、顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子分散させ高漆黒性をえることを特徴とする、高漆黒性カーボンブラック分散体及びその製造方法および該製造方法によってえられた高漆黒性カーボンブラック分散体、ならびにそれを含有してなる自動車塗料組成物、あるいは水性塗料、水性インキ組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高漆黒性カーボンブラック分散体及びその製造方法、並びに高漆黒性カーボンブラック分散体を用いた塗料組成物、インキ組成物等の用途に関する。
近年、地球環境問題の高まりと共に環境対応型塗料の導入が加速され、有機溶剤の揮散量や、安全衛生面からかなりの比率で水性塗料に置換されている。
しかし、自動車用を始めとする工業用途では、設備面からの改善が進み、安全衛生面からだけでは、置換するだけの原動力にはならなかった。自動車塗装分野では電着塗料以外はほとんど水性塗料が普及していない。これは規制がないことや、塗装コストなどの経済性が大きな要因となっている。また、塗料の製造、塗装、焼付け硬化するプロセスでのエネルギー消費と二酸化炭素の発生などで課題が残っている。
水性塗料は、既存の塗装方法で塗装設備が利用でき、溶剤含有量が少なく非危険物で火災の危険が少ないうえ、安全衛生面に優れ、溶剤排出量が少ないなどの特徴を有し環境対応型塗料の中でも非常に重要な塗料種である。しかし希釈剤として水を使用しているため塗装品質・塗膜品質で問題点を有している。これは、水の蒸発潜熱・表面張力・誘電率という物理的な特性が有機溶剤と比べて非常に高いことに起因するものであるが、水性塗料の技術開発は、その特徴を維持しながら、これらの問題を如何に克服するかが課題となっている。
一般に着色有機顔料を水性塗料として使用する際には、凝集粒子を機械的に粉砕する分散工程が必要である。その顔料本来の特質を充分機能させるためには、顔料粒子を水媒体中に微細に分散しその状態を安定に保持することが、必須条件である。顔料の分散過程は、濡れ・練磨・分散の段階を経て互いに重なり合っている。特に自動車塗料に使用する際には、塗料やインキ等の一般的に使用されている有機顔料に比べて一次粒子径が細かく、数千年もの昔から黒色着色剤として使われ続けているカーボンブラックは、顔料の中でも表面積が極めて大きく粒子が小さいため、分散の難易度が高く微分散には非常に困難であり、さらに二次凝集が強いため、分散安定性にも欠けることより、漆黒度や光沢及び透明性さらに導電性が低下していた。
前期カーボンブラックは、各種炭化水素を不完全燃焼させてえられる微細な球状粒子の集合体であり製造炉における反応条件を巧みに操作することにより、粒子径、凝集体系、表面の化学的性質の種々異なる幅広い性質を有するカーボンブラックを作り分けることが出来ている。
その表面は疎水性で分散特性に難点があるため、表面性状を処理することにより親水性をたかめる方法もとられている。
主な処理方法として、酸化処理による表面官能基の付与や加熱処理による結晶構造の黒鉛化、さらに水蒸気又は炭酸ガスでの賊活処理による表面多孔度アップがある。
従来、微粒子で漆黒度の高いカーボンブラック分散体をうるには、カーボンブラックの一次粒子径が小さく凝集体の小さいものが好んで用いられて、また分散性を高めるために、カーボンブラックの表面が酸化処理されたものと水溶性樹脂・界面活性剤などの種々の顔料分散剤とPH調整剤を配合し、エネルギーを加えて水性媒体中に微分散されて漆黒性を向上させていた。しかしながら、ある程度にカーボンブラックを微分散させることができるものの、微細な粒子が得られず分散安定にも欠け、特に環境に配慮した自動車塗料に必須である着色力及び漆黒性が不充分であり、鮮明性・透明性にも劣るといった欠点を有していた。また、微分散ができたとしても、分散液中の顔料を安定に保つには種々の工夫が必要であり、さらに経日にて漆黒性が低下するという問題点が
あった。また非酸化カーボンブラックを用いた場合、酸性処理品と比べより微分散が困難で漆黒性にも欠けてかつ、分散安定性に問題があるほか、PH調整剤により、分散性の低下を招く問題がある。
また、高漆黒性及び鮮明性・透明性を有するため、カーボンブラックは粒子径が小さく、凝集体が小さくなると、着色力、漆黒性が向上するものの、微分散が難しく分散安定性が極めて劣るといった欠点を有する
近年、環境及び安全衛生面より、塗料は溶剤系より水系に移行しつつあり自動車塗料も水性化率が高くなる方向であるが、水性塗料に置換されても外観及び品質基準を維持しなければならない。特に黒色塗料として、親油性の強いカーボンブラックを微分散させ分散安定性にすることは、極めて困難になっており、このような水分散系で高い漆黒性を有するカーボンブラック分散体の開発が求められている。
本発明は上記従来の問題を解決するものであり、一次粒子径が小さく凝集体の小さいカーボンブラック媒体中に微分散して分散安定性にすぐれ、粘度が低く流動性に適し、高漆黒性及び鮮明性、透明性を有するうえ、かつ経時変化が少なくしかも環境条件の変動に対しても安定な高漆黒性を有するカーボンブラック分散体を容易に製造する方法およびそれを含有する組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
(1)DBP吸油量150ml/100g以下、平均一次粒子径15nm以下、比表面積500m/g以下、かつpHが酸性ないし中性の領域に含まれるカーボンブラックを、顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子分散させたことを特徴とする、高漆黒性カーボンブラック分散体、
(2)カーボンブラックが粉状で、その着色力が90〜170%である上記(1)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(3)カーボンブラックの平均一次粒子径が、5〜15nmである上記(1)または(2)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(4)カーボンブラックが、表面処理及び/又は精製をしたものであり、pHが酸性ないし中性の領域であることを特徴とする請求項上記(1)、(2)または(3)に記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(5)カーボンブラックの含有量が5〜25重量%以上である、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(6)顔料分散剤が、水溶性樹脂であり、カルボキシル基を含有する、アクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合物及びスチレン誘導体のうちいずれか一種以上を含むものである上記(1)〜(5)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(7)顔料分散剤の酸価が50〜280mg/100mgKOHであり、かつ重量平均分子量が1000〜15000である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(8)顔料分散剤が高分子ノニオン系樹脂であり、かつ0.1〜15重量%含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(9)カーボンブラックの平均分散粒子径が、0.05μm以下であり、かつpHが6.0以上である上記(1)〜(8)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(10)DBP吸油量150ml/100g以下、平均一次粒子径15nm以下、比表面積500m/g以下、かつpHが酸性ないし、中性の領域に含まれるカーボンブラックを、顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子分散させることを特徴とする、高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(11)カーボンブラックが粉状で、その着色力が90〜170%である上記(10)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(12)カーボンブラックの平均一次粒子径が、5〜15nmである上記(10)または(11)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(13)カーボンブラックが、表面処理及び/又は精製されたものであり、pHが酸性ないし中性の領域に含まれることを特徴とする上記(10)、(11)または(12)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(14)カーボンブラックを5〜25重量%以上含有させることを特徴とする上記(10)〜(13)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(15)顔料分散剤が水溶性樹脂であり、カルボキシル基を含有する、アクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合物及びスチレン誘導体のうちいずれか一種以上である上記(10)〜(14)のうちいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(16)顔料分散剤の酸価が50〜280mg/100mgKOHであり、かつ重量平均分子量が1000〜15000である上記(10)〜(15)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(17)顔料分散剤が高分子ノニオン系樹脂であり、液中の含有量が0.1〜15重量%である上記(10)〜(16)のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法、
(18)上記(10)〜(17)のいずれかに記載の製造方法によって得られた高漆黒性カーボンブラック分散体、
(19)平均分散粒子径が、0.05μm以下であり、かつpHが6.0以上である上記(18)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体、
(20)上記(18)又は(19)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなる自動車塗料組成物、
(21)上記(18)又は(19)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなる水性塗料、
(22)上記(18)又は(19)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなるインキ組成物、
(23)上記(18)又は(19)記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなる自動車塗料組成物、
にある。
本発明により高漆黒性及び鮮明性、透明性を有する塗料が得られる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
本発明の高漆黒性導電性高濃度カーボンブラック分散体の製造は、水性の液体中に、DBP吸油量150ml/100g以下、平均一次粒子径15nm以下、比表面積500m/g以下、かつpHが酸性ないし、中性の領域に含まれるカーボンブラックを、顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子となるように分散したものであり、本発明により高漆黒性及び鮮明性、透明性を有する塗料が得られる。
本発明の高漆黒性導電性高濃度カーボンブラック分散体は、前記特定の性質を有するカーボンブラックを、顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子分散させる。単にカーボンブラックが用いられた場合と比較してかつ二次凝集が少なく経時安定性にすぐれしかも塗料の変質や塗膜の漆黒性の変化がなく安定した高漆黒性を有する塗料が得られる。
カーボンブラックは、物理的にきわめて活性であるが、化学的にはほとんど不活性であり、他の物と反応性が少なく、耐候性、黒色度、着色力が高く、価格が経済的なことなどから、黒色顔料として塗料に必要不可欠な顔料であり、色材として幅広く使用され続けて現在に至っている。
顔料の中でもカーボンブラックの表面積は、極めて大きく、かつストラクチャーを有しているの
で、流動的性質としてチキソトロピーに富み、流れの悪い欠点がある。また、その粒子表面は湿潤
されにくく、顔料の中でも表面積が極めて大きく一次粒子が小さいため、分散の難易度が高いとされている。
一般にカーボンブラックは炭化水素の熱分解反応によって製造されるものであり、製法として、
熱分解法と不完全燃焼の2つに大別される。熱分解法は天然ガスを用いるサーマル法とアセチレン
ガスを用いるアセチレン分解法にわけられる。アセチレンブラックの特徴は、通常のカーボンブラックに比較して結晶子が発達し、かつストラクチャーが長いため導電性に優れている事であり、乾電池用並びに各種ゴム、プラスチックの導電性付与剤として用いられている。
不完全燃焼法は、天然ガスを原料とするガスファ−ネス法と芳香族炭化水素油を原料とするオイルファーネス法、コンタクト法、ランプ・松煙法などに分けられる。
オイルファーネス法は、耐火セラミックス製反応炉内の連続的熱分解を応用するものであり、多品
種のカーボンブラックを安定で効率的に量産する事を可能にしたが、大気を遮断したクローズドシステムのため、製造されるカーボンブラック表面は疎水性で一般的に分散特性に難点がある。カーボンブラック表面の化学的特性はその光学適正及び流動特性を左右する重要なファクターで、特定の品種では、二次処理として酸化処理が行なわれている。
酸化処理には、オゾン、硝酸、亜硝酸、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素を利用するのが代表的な例であり、酸化処理によってカーボンブラック表面にカルボキシル基・フェノール水酸基等種の酸性官能基が生成し、カーボンブラック表面の濡れ性や分散性が向上される。
従来は、粒子表面の酸素含有化合物(表面官能基)の存在のみが議論されていたが、導電性付与剤として機能を考える場合には粒子の結晶化度や表面の多孔性をカーボンブラックの表面性状の一環として考慮することが必要になってきた。この表面性状は、カーボンブラックを二次処理することにより付与することができる。方法として、酸化処理による表面官能基の付与、不活性雰囲気下での加熱処理による結晶構造による黒鉛化、水蒸気又は炭酸ガスでの賊活処理による表面多孔度のアップなど処理工程を施すことにより、新たなカーボンブラックとして安定で効率的に量産され特定の品種として好んで用いられる。
酸化処理には、オゾン、硝酸、亜硝酸、次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素を利用するのが代表的な例であり、酸化処理によってカーボンブラック表面にカルボキシル基・フェノール水酸基等種の酸性官能基が生成し、カーボンブラック表面の濡れ性や分散性が向上される。
カーボンブラック表面に結合された水酸基やカルボキシル基、スルホン基などの酸素を含む官能基
は、揮発分より酸性サイドのpHを特性としており、従来は特定の官能基の種類や量を制御できないため応用範囲は狭く限定されているが、水性媒体中に微粒子分散させるためには好んで用いられ
る。さらにカーボンブラック表面にジアゾ系の中間体を介してスルホン基を化学結合させたものがより好ましい。
また、酸化処理とは別にカーボンブラックの表面官能基を基点としてモノマーを重合させ、ポリマー被覆を行なうグラフト処理方法が検討されているが、これらの表面処理技術にも課題があり、酸化処理では、特定の官能基の種類や量を制御することが困難で応用範囲が限定される。
グラフト処理ではあらかじめカーボンブラック表面にキノン基などの特定の基点が十分存在して
いないと処理が効果的に行われず、グラフトポリマーの制御が困難である。また、それぞれの表面
処理において、表面官能基の種類、量などにより差が生じし易い問題点もあるが、これらのカーボ
ンブラックの表面処理技術を応用開発することにより、高漆黒性で分散能力が高く且つチキソトロピーが少なく流動性の良い特性を有するカーボンブラックが開発されている。
コンタクト法は、炎を鉄や石などに接触させる製造方法であり、チャネル法やガスブラックなどがふくまれ、コンタクト法の代表的な製品でチャンネル鋼の底面に炎を接触させて採取するものである。カーボンブラックの粒子の大きさはもっとも小さく高い黒色度を有している。しかしながら、
経済性及び環境汚染問題より、漆黒性を要求される高級カラー用着色剤に限定されている。
現在の主流を占めているのはオイルファネース法で、ゴム用、カラ−用カーボンブラックのほとんどがこの方法で生産されており、近年の技術開発でより粒子径の小さく高漆黒性を有するカーボンブラックが開発されてきている。特に最高の黒色度を有し高漆黒性を要求される自動車塗料や高級エナメルの着色剤に適しているのは、チャンネルブラックとファネ−スブラックの2種であり、それぞれカーボンブラックの表面処理技術を応用開発されたものが好適に用いられている。
カーボンブラックの表面処理により結合された特定の官能基は、水性媒体中に微粒子分散させる際に、分散剤や界面活性剤の機能をはたし、分散を促進する効果や且つ長期に亘り安定な分散状態が維持される効果をも有している。
高漆黒性及び鮮明性・透明性を発現する前記カーボンブラックは、その特性に相関するファクターとしてDBP(ジフタルフタレ−ト)吸油量があり、粒子径の減少、ストラクチャーの発達、表面積の増大及び多孔性の増加は、DBP吸油量の増加につながり、カーボンブラックの充填量を低くしなければならなく、また表面積の増大により凝集体表面を被覆するに必要な分散剤が多くなってチキソトロピー性が大きくなり、流動性が低下することにより微分散させることがとくに困難となって、漆黒度や光沢および鮮明性・透明性などが低下し、フロキューレートを形成し分散安定性も低下して、不均一分散などにより安定した高い漆黒度が得ることが極めて困難である。
本発明に用いられるカーボンブラックとしては、ファーネス方式で生産されカーボンブラック表面にジアゾ系の中間物を介してスルホン基を化学結合して表面処理された酸性または中性の領域を持ち、一次粒子径が小さく、DBP吸油量が低く、より多孔性で、ストラクチャーが低く、前記特性に且つ官能基を有するカーボンブラックを顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子に分散させることを特徴とする。カーボンブラックを微粒子に分散させることにより高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢を有し、かつも分散安定性にすぐれ、しかも環境条件の変動に対しても、安定した高漆黒性が得られる。
本発明に用いられるカーボンブラックのびDBP吸油量及び平均一次粒子径は、小さいものが好ましい。DBP吸油量及び一次粒子径の小さいものは、微分散は難しく分散安定性にすることは、極めて困難であるが、本発明の方法で微細化されやすく、微分散性や高漆黒性及び鮮明性・透明性かつ光沢性において良好な結果が得られるからである。また、カーボンブラックを微分散させて際に、チキソトロピー性が大きく流動性に欠け分散安定性になどが低下するといった影響を及ぼさないようにするためには、DBP吸油量は、150ml/100g以下であることが必要であり、120ml/100g以下である好ましい。また、平均一次粒子径は、15nm以下であることが必要であり、好ましくは12nm以下であり、より好ましくは10nm以下である。粒子径が小さくなり、凝集体が小さくなるほど、漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢が高くなるが、粗大粒子を残さず微粒子に分散させることが難しくまた、一次の凝集体を最終的に安定に維持するという点を考慮すると、平均一次粒子径は、好ましくは5nm以上、より好ましくは7nm以上である。
尚、前記DBP吸油量とは、一定重量のカーボンブラック中の空隙容積を液体で置換し、その容量をストラクチャーの指標とするものである。具体的には、カーボンブラック100g当りに包含される油のml数をいい、油はとしてフタル酸ジブチル(dibutyl phtalate)を用いたアブソープトメーターによる値(JIS K 6211吸油量A法(機械法))である。
一次粒子とは、結晶子が1000〜2000個集合して1個の粒子を形成しているものをさし、
平均粒子径は、電子顕微鏡で撮影した一次粒子を計測して求められる。さらにこの一次粒子が、数十個相互に結合したものをストラクチャーと呼んでいる。
一次粒子とは、カーボンブラック凝集体を構成する小さな球状成分である結晶子が1000〜2000個集合して1個の粒子を形成しているものをさし、電子顕微鏡により測定する。平均粒子径は、電子顕微鏡で撮影した一次粒子を算出して求められる。これを単一粒子と見なした粒子径は、色相及び漆黒度と密接に関係している。その大きさは5〜500nmである。さらにこの一次粒子が、数十個相互に結合したものをストラクチャーと呼んでいる。
前記カーボンブラックの比表面積は、DBP吸油量と相関するファックタ−で、粒子の大きさと微細空孔度を表し、高いグレ−ドは単位重量あたりにより多くのアグリゲ−トを持つために、漆黒性及び鮮明性・透明性かつ光沢性は高いがカーボンブラック粒子の表面積が増加するにつれて凝集体表面を被覆するに必要な分散剤量が多くなり、分散体の粘度に大きく影響を及ぼし分散性及び流動性の低下、また、安定した分散状態を得るためにはカーボンブラックの充填量を低くしなければならないことや、カーボンブラック分散体の安定性が低下し、沈降や二次凝集して増粘することを考慮すると500m/g以下、好ましくは、400m/g以下である。また、カーボンブラックの単位重量あたりの粒子個数が少なくなると微分散が極めて困難になることを考慮すると、比表面積は、好ましくは、50m/g以上、さらに好ましくは、80m/g以上である
前記カーボンブラックは、たとえば、後述する顔料分散剤が非イオン系及びアニオン系の分散剤であるばあいには、カーボンブラックの表面に媒体が吸着され、顔料粒子同士の付着力を低下させる濡れ効果と、分散剤とカーボンブラックの疎水性相互作用による立体安定化カーボンブラック凝集体に対してマイナス電荷を与え、凝集体自らを反発させる静電引力から、そのpHが中性ないしアルカリ性の領域に含まれるものが好ましい。アニオン系の分散剤のばあい、酸性の領域であったりの場合、あまりにも高アルカリ性の領域であったりすると、加水分解を起こす傾向にあり、そのため二次凝集して増粘し分散安定性が低下する。したがって、そのpHの上限は、好ましくは、6.0以上、より好ましくは6.5以上であり、下限は好ましくは、9.0以下、さらに好ましくは8.5以下である。
カーボンブラックは、たとえば、後述する顔料分散剤が非イオン系及びアニオン系の分散剤であるばあいには、カーボンブラックの表面に媒体が吸着され、顔料粒子同士の付着力を低下させる濡れ効果と、分散剤とカーボンブラックの疎水性相互作用による立体安定化カーボンブラック凝集体に対してマイナス電荷を与え、凝集体自らを反発させる静電引力から、そのpHが弱酸性ないし中性の領域に含まれるものが好ましい。アニオン系の分散剤のばあい、強酸性の領域であったり、あまりにも高アルカリ性の領域であったりすると、加水分解を起こす傾向にあり、そのため二次凝集して増粘し分散安定性が低下する。したがって、そのpHの下限は、好ましくは、5.0、より好ましくは5.5であり、上限は好ましくは、7.5、さらに好ましくは7.0である。
さらに前記カーボンブラックは、分散性によりすぐれる点から、粉状であることが好ましく、また、着色効果の点から、その着色力が90〜170%であることが好ましい。粒子径が小さく、比表面積が大きいほど黒色度、着色力が高くなるが、微分散や、分散安定性を考慮すると、90%以上、好ましくは100%以上、また170%以下、好ましくは160%以下である。
ここで、着色力は、色の濃さ、すなわち白色顔料に対する隠蔽度を表し、値が大きいほど着色力が、
高い。着色力の測定方法には、反射率計が採用されており、日本工業規格、およびASTM規格に
規定されている。
前記カーボンブラックは、得られる分散体の粘度が低くなりすぎ、分散安定性がわるくなったり
漆黒性及び鮮明性・透明性やまた光沢が低下するのを防止するために、カーボンブラックの含有量は、分散体の5重量%以上が好ましくは、10重量%以上がより好ましい。また、分散安定性が低下したり、微粒子化が困難となるおそれをなくすためには、カーボンブラック分散体の35重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましい。
なお、本発明において、前記カーボンブラック分散体の品質、漆黒性、分散安定性を向上させるために、とくに、得られたカーボンブラック分散体中に含まれる後述のナトリウム、カリウムなどの不純物金属イオンの量をより充分に少なくするために、該カーボンブラックをイオン交換水や不純物金属イオンを除去した水にて洗浄し、精製することが好ましい。
本発明の製造方法においては、前記特定のカーボンブラックを顔料分散剤によって水性媒体中に
微粒子分散させる。
本発明に用いられる顔料分散剤としては、カーボンブラックを安定に微分散させることができるという点から、親和性の高い官能基を有する高分子系の分散剤や、水に溶解する水溶性樹脂および水に分散性の樹脂を単独ないし混合して用いることができる。このような樹脂としては、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸−ハーフエステル共重合体やポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系の水に溶解する水溶性樹脂および水に分散性の樹脂があげられる。なかでもスチレン−アクリル酸共重合体およびスチレン−マレイン酸共重合体がとくに好ましい
また、カーボンブラックを均一に微分散させ、高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢を有し、分散安定性、環境条件の変動に対しても、安定した高漆黒性が得られという点から、その酸化は、好ましくは50以上、より好ましくは、70以上であり、また、好ましくは270以下、より好ましくは230以下である。重量平均分子量は、好ましくは、1000以上、より好ましくは、1200以上、また、好ましくは15000以下、より好ましくは13000以下である。
前記水溶性樹脂は、塩基性化合物で中和させ、安定に溶解させておくことが好ましい。例えば、アルカリ性金属であるナトリウム、カリウムの水酸化物、脂肪族アミン、エタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−エチル−2−アミノ−1、3−プロパンジオール、2−エタノールアミン、トリエチルアミン、アンモニア水などの有機アミンがあげられる。また、中和で形成された塩がイオン解離されず、溶解性、耐水性、再溶解性の維持が良好に行われるように中和率は、好ましくは200%以下、より好ましくは50〜150%の範囲である。また、前記中和剤をpH調整剤として添加し、えられるカーボンブラック分散体のpHが最適な値となるように調整することが好ましい。
前記顔料分散剤の添加量は、カーボンブラック分散性が低下して分散不良となり、微粒子化が困難となり、えられるカーボンブラック分散体の高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢、および分散安定性が低下するおそれをなくすためには、該カーボンブラック分散体の10重量%以上であることが好ましく、12重量%以上であることがより好ましい。また、カーボンブラック分散体の粘度を低く設定することが困難となり、さらにチキソトロピー性が大きく流動性に欠け分散安定性が低下することとか、さらに不純物金属イオン、酸化物、窒化物等の活性能をもつ物質に安定性の低下を招く可能性をなくすためには、カーボンブラック分散体の30重量%以下であることが好ましく、25重量%以下であることがより好ましい。
本発明に用いられる水性媒体は、特に限定されないが分散安定性の低下を防止するためには、不純物金属イオンを除去したイオン交換水、蒸留水が好ましい。
前記水性媒体の含有量にもとくに限定がなく、通常前記カーボンブラックおよび顔料分散剤のほか、高漆黒性カーボンブラック分散体中に含まれるその他の添加剤などの残量であればよい。
さらに、本発明の製造方法においては、濡れ性を向上させ、顔料粒子同士の付着力を低下させ顔料に水溶性樹脂を吸着させやすくするための親和性を高め、カーボンブラックの分散性をより良くし、高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢、および分散安定をより向上させるため、非イオン性界面活性剤やアニオン性界面活性剤及び水性溶剤を用いることが好ましい。
さらに、本発明の製造方法においては、濡れ性を向上させ、顔料粒子同士の付着力を低下させ顔料に水溶性樹脂を吸着させやすくするための親和性を高め、カーボンブラックの分散性をより良くし、高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢、および分散安定をより向上させるため、非イオン性界面活性剤や非イオン性ポリマーさらにアニオン性界面活性剤及び水性溶剤を用いることが好ましく、カーボンブラックとの親和性を高め分散安定及び疎水性をより向上させるために非イオン性ポリマーがより好ましく用いられる。
前記非イオン性界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビト−ル脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アセチレンジオ−る、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル変性シリコ−ン、などのシリコ−ン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などがあげられる。
前記、非イオン性界面活性剤としてたとえばポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビト−ル脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アセチレンジオ−る、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル変性シリコ−ン、などのシリコ−ン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などがあげられ、非イオン性ポリマーとしては、ポリエステル系、エトキシ化アルコール及びエチレンホモポリマーなど分子量が大きい高分子系があげられる。
また、アニオン性界面活性剤としては、たとえば脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリ−ルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジアリ−ルエ−テルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロ−ルボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロ−ル脂肪酸エステルなどがあげられる。
前記界面活性剤は、カーボンブラックとの親和性を高め、カーボンブラックの分散性をより良くし、高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢、および分散安定や流動性を向上させてより効果的に水溶性樹脂が顔料に吸着させやすくし、また散粒子の凝集を充分に阻止するためには、えられるカーボンブラック分散体の0.05重量%以上、好ましくは、0.2重量%以上含有されるように調整することが望ましい。また、該界面活性剤の添加量が多くなりすぎると、チキソトロピー性が大きなり・流動性および耐水性・耐候性が低下する傾向を考慮すると該界面活性剤は、カーボンブラック分散体の7重量%以下、好ましくは、5重量%以下含有されるように調整されることが望ましい。
前記界面活性剤のほかにも、濡れ性を高めるために水性溶剤を添加することができ、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソピロピルアルコール等のアルコール類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール、モノメチルエーテル、トリエチレンエチレングリコール、モノエチルエーテル等のエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多課アルコール類等が挙げられ、これらの水性溶剤の中でも、アルコール類、グリコール類及びケトン類が好んで用いられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。
前記水性溶剤は、カーボンブラックとの湿潤性を高め、カーボンブラックの分散性をより良くするために、えられるカーボンブラック分散体の5.0重量%以以下含有されることが好ましく、さらに好ましくは、0%重量以上〜20.0%重量以下の範囲である。特にえられるカーボンブラック分散体の性能が劣ることがなければ、安全衛生及び環境問題より全く含まないものがより以上に好ましい。
また、前記界面活性剤、水性溶剤のほかにも、必要に応じて、たとえば顔料、濡れ浸透剤、皮張り防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、架橋剤、防腐剤、防カビ剤、粘度調整剤、pH調整剤、レべリング剤、消泡剤、などの添加剤を、本発明の目的を阻害しない範囲で適宜配合することができる。
本発明の製造方法において、カーボンブラックを水性媒体中に微粒子分散させる際に用いる分散装置にはとくに限定がなく、湿式粉砕の方式としてはガラス、アルミナ、ジルコニア、変性ジルコニア、などのビ−ズを用いるビ−ズミル方式あるいは、ビ−ズを用いず顔料を含有したスラリ−を高圧、高速で隘路を通過させた後、スラリ−同志を衝突させる、あるいはダイヤモンド板に衝突させる方式あるいは超音波による方式が好適である。具体的には、ビ−ズミル方式としては、ペイントシェカ−、ボ−ルミル、アトライタ−、サンドミル、パ−ルミル、ジェットミル、スパイクミル、ドライミル、スーパーアペックスミル、ダイノ−ミルがあげられる。
またビ−ズを用いない方式としては、マイクロフルイダイザ−、ナノマイザ−、アルティマイザ−があげられる。超音波による方式として超音波ホモジナイザ−、超音波ミルがあげられ、効率良く微粒子領域にしていくためにビ−ズミル方式が好んで用いられる。また、顔料、顔料分散剤および水溶性樹脂または界面活性剤とをニ−ダ−、二本、三本ロ−ルミルにてあらかじめ良く混練りした後、適宜水にて希釈し、他の添加剤を混合してビ−ズミル方式の分散装置で分散してもよい。
また、分散させるメディアとしては、ガラス、アルミア、ジルコニア、変性ジルコニア、セラミックスなどがあげられ、分散安定性を低下させる要因とされる不純物金属イオンや、酸化物、窒化物の混入をできるだけ避けるため及び耐磨耗性に優れるジルコニア、変性ジルコニアなどが特に好ましい。その粒径については、より効率良く微粒子領域にしていくため小粒子径、高密度が重要なファクタ−で0.05mm〜3.0mmの範囲が好ましく、0.05mm〜2.0mmの範囲がより好ましい。
なお、得られる高漆黒性カーボンブラック分散体の分散安定性をさらに向上し、安定した粒度分布をえるために、遠心処理やフィルタ−を施し、粗大粒子を除去することが望ましい。
かくして得られる高漆黒性カーボンブラック分散体の平均粒子径は、微細化という点と、高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢、平滑性、分散安定性という点を考慮すると、0.1μm以下、好ましくは、0.09μm以下であることが望ましい。また、分散が過剰となり、顔料が再凝集する可能性、長期安定性が低下するという点を考慮すると、0.01μm以上、好ましくは0.015μm以上であることが望ましい。
こうして得られる高漆黒性カーボンブラック分散体の平均粒子径は、光散乱法による粒子測定法であり、溶液中に分散した微粒子は、並進や回転等のブラウン運動により、その位置、方位、形態を時々刻々変えており、その動きは大きな粒子では遅く、小さな粒子になるほど早くなっている。これらの粒子にレーザー光を照射し、出てくる散乱光を検出することにより、その粒子のブラウン運動に依存した散乱強度の揺らぎより、粒子のブラウン運動の速度が得られ、さらには、粒子の大きさとしている。
微細化という点と、高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢、平滑性、分散安定性という点を考慮すると平均粒子径は、0.1μm以下、好ましくは、0.09μm以下であることが望ましい。また、分散が過剰となり、顔料が再凝集する可能性、長期安定性が低下するという点を考慮すると、0.01μm以上、好ましくは0.015μm以上であることが望ましい。
前記高漆黒性カーボンブラック分散体は低粘度であるが、水溶性樹脂または、エマルジョン等の定着剤に混合する該カーボンブラック分散体の添加量が制限されると、たとえばえられるインキ組成物の粘度が高くなって、塗工表面の光沢及び平滑性が低下しワキ発生が見られるという点を考慮すると、25℃での粘度が100mPa・S以下、好ましくは、90mPa・S以下であることが望ましい。また、インキ組成物をエアスプレ−法、エアレススプレ−法、静電塗装、ディッピング、ロ−ルコ−タ−等の湿式塗布法で行われる際の塗工適正が低下し、均一な塗工面がえられないという点を考慮すると、25℃での粘度が1.0mPa・S以上、好ましくは、1.5mPa・S以上であることが望ましい。
このように、本発明の高漆黒性カーボンブラック分散体は、カーボンブラックが水性媒体中に微分散され、分散安定性にすぐれ、粘度が低く流動性に適し高漆黒性及び鮮明性・透明性・光沢を有することはもちろんのこと、平滑性の高い均一な塗工面が得られものであるので、水性塗料及び水性自動車塗料に好適に使用し得るものである。
本発明の水性塗料、自動車塗料組成物は、前記高漆黒性カーボンブラック分散体を含有したものである。
前記水性塗料、自動車塗料組成物には、高漆黒性カーボンブラック分散体の含有量は、えられる組成物に任意の漆黒性鮮明性・透明性・光沢・を付与するためには、2重量%以上、好ましくは、5重量%以上含有されるように調整することが望ましい。また、えられる組成物の塗膜強度が低くなりすぎ、ワキ発生など表面の仕上がり外観が低下しないようにするためには、40重量%以下、好ましくは35重量%以下であることが望ましい。
本発明の水性塗料、自動車塗料組成物には、高漆黒性カーボンブラック分散体のほかにも、たとえば塗膜形成樹脂、架橋剤、レベリング剤、界面活性剤、粘度調整剤、充填剤、pH調整剤、などの通常、水性塗料、自動車塗料組成物に用いられるものを適宜配合することができる。
前記樹脂塗膜形成樹脂としては、たとえば、カゼイン、ゼラチン、アルブミン、アラビアゴム
などの天然タンパク質やイソプレンゴムラテックス、ブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス等の合成ゴム、アルギン酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、芳香族アミド、アクリル樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコ−ン樹脂、エポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂、フッ素樹脂等の合成高分子、感光性樹脂、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂等があげられる。また、この樹脂塗膜形成樹脂は、単量体を水媒体に分散させて、乳化および懸濁重合法によってエマルジョン化にすることができる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ用途によって選択され使用される。また、その含有量は、水性塗料、自動車塗料組成物の20〜90重量%であることが好ましい。
前記樹脂塗膜形成樹脂の反応を促進させ、耐水性、耐溶剤性、皮膜強度を向上させる架橋剤としては、たとえばメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、アジリジン系化合物、カ−ボジイミド樹脂系エポキシ樹脂、アミノホルムアルデヒド樹脂、多価イソシア−ネ−ト化合物、ポリヒドロシキ化合物、多価アミン化合物、有機過酸化物などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、その含有量は、水性塗料、自動車塗料組成物の0.01〜15重量%以下、好ましくは0.01〜10重量%以下である。
前記レべリング剤としては、たとえばシリコ−ン系、フッ素系等などがあげられシリコ−ン系として、ジメチルシリコ−ンオイル、メチルフェニルシリコ−ンオイル、アルキル変性シリコ−ン、アルコキシ変性シリコ−ン、オキシアルキル変性シリコ−ン、グリコ−ル変性シリコ−ン、ポリエ−テル変性シリコ−ン、ポリエ−テル変性シリコ−ン、脂肪酸エステル変性シリコ−ン、フッ素系として、フッ化炭素系化合物、フッ素シリコ−ンなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
前記界面活性剤としては、たとえばアニオン性界面活性剤として、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリ−ルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジアリ−ルエ−テルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩などがあげられる。
また、両性界面活性剤としては、たとえば高級アルキルアミンから誘導されるラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルカルボキシメチルホドロキエチル、およびベタイン型化合物としてラウリルベタイン、ステアリルベタインなどがあげられる。
非イオン性界面活性剤として、たとえばポリオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルアリ−ルエ−テル、ポリオキシエチレン誘導体、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビト−ル脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系界面活性剤などがあげられる。フッ素系界面活性剤として、パ−フルオロアルキルカルボン酸、パ−フルオロアルキルリン酸エステル、パ−フルオロアルキルベタイン、パ−フルオロアルキルアミンオキシド、パ−フルオロアルキルエチレンオキシド付加物などがあげられこれらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。その含有量は、塗布液にレベリング剤または界面活性剤が添加されていると、表面張力が低下し、浸透性が向上しはじきおよび塗工ムラ等の塗工欠陥を防止することができることを考慮すると、0.0001〜10重量%であることが望ましい。
前記粘弾性調整剤としては、たとえばポリエ−テル系樹脂、変性ポリアクリル系スルホン酸塩、ウレタン変性ポリエ−テル系樹脂、変性ポリアクリル酸ナトリウム酸系化合物、変性ポリアクリル系エマルジョンなどがあげられ、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
前記充填剤としては、たとえば二酸化ケイ素、アルミナ、亜鉛華、チタン酸カリウムウィスカ、アルミニウムフレーク、チタンマイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、カオリン、バリタ、クレーやその他の金属酸化物、複合金属酸化物などがあげられ、粘性低下や光沢不良を防止するために、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
その他の添加剤として、本発明において、表面張力の比較的大きい水を溶媒とするもので、さらに浸透性を高めるために水性溶剤も適宜配合することができる。水性溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソピロピルアルコール等のアルコール類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールメチルエーテル、
エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール、モノメチルエーテル、トリエチレンエチレングリコール、モノエチルエーテル等のエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、
ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多課アルコール類等が挙げられ、これらの水性溶剤の中でも、アルコール類、グリコール類が好んで用いられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。
また、水性塗料、自動車塗料組成物のpHを調整し該塗料組成物の粘度安定性を得るため、pH調整剤を用いることができる。前記pH調整剤として、例えば、アルカリ性金属であるナトリウム、カリウムの水酸化物、脂肪族アミン、エタノ−ルアミン、ジエタノ−ルアミン、トリエタノ−ルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−ジメチルエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−エチル−2−アミノ−1、3−プロパンジオール、2−エタノールアミン、トリエチルアミン、アンモニア水などの有機アミンがあげられる。
さらに水性塗料、自動車塗料組成物の循環、製造時の泡の発生を防止するために、消泡剤を適宜配合することもできる。
本発明の水性塗料、自動車塗料組成物をうる方法にとくに限定がなく、たとえば適宜配合量を調整した方法にはとくに限定がなく、たとえば適宜配合量を調整した電子写真用導電性高濃度カーボンブラック分散体、および必要に応じて樹脂塗膜形成樹脂、架橋剤、粘度調整剤、界面活性剤、レベリング剤、充填剤、水性溶剤、pH調整剤などをニーダー、ディスパーサーによる撹拌混合のほか、高速の分散機により行うことができる。
かくしてえられる水性塗料、自動車塗料組成物は、従来公知の方法によって自動車用中塗り塗料として用いることができる。また、中塗り塗膜のみならず、下塗り塗膜、ベース塗膜にも応用することができる。
さらに水性塗料、インキ組成物として、各分野における目的、要求特性に応じて適宜用いることができる。
つぎに本発明の高漆黒性カーボンブラック分散体およびその製造方法、ならびにそれからなる組成物を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)28重量%、ジメチルエタノールアミン1.5重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されてる金属(NaおよびK)について、原子吸光光度計( (株)日立製作所製、Z−8230)にて元素分析を行なった。
その結果を表1に示す。
本発明で得られる高漆黒性カーボンブラック分散体の特性として、粘度、平均粒子径、pH、漆黒性および分散安定性を以下の方法にしたがって調べた。また、高漆黒性カーボンブラック分散体を用いて形成した塗膜の物性として、明度・彩度(L*.a*.b*)、鏡面光沢を以下の方法によって調べた。その結果を表1、2に示す。
前記塗膜は、高漆黒性カーボンブラック分散体をアクリル−ウレタン共重合体エマルジョンに均一となるように混合し(インキ組成物の固形分に対しカーボンブラックの含有量(CB/固形分)、
4.0重量%)、えられたインキ組成物をアプリケ−タ−の10ミルで自動車用鋼板(JISG3303:日本テストパネル(株)製)に塗工して乾燥させてえられたものである。(乾燥膜厚:15μm)
(1)粘度
TV−20L型粘度計 コーンプレートタイプ、((株)東機産業社製)を用い、25℃にて調製直後のカーボンブラック分散体の粘度(mPa・S)を測定した。
なお、カーボンブラック分散体が低粘度であるとは、カーボンブラックの含有量が14重量%のカーボンブラック分散体について、10mPa・S以下のばあいをいう。
(2)平均粒子径
レーザー光拡散方式粒度分布測定機(リーズ・アンド・ノースラップ社製〔Leeds and North Rup〕,マイクロトラックUPA粒度分布計)を用いて、平均粒子径(μm)を測定した。但し体積累積50%径の値を示す。
マイクロトラックUPA粒度分布計は、ブラウン運動している微粒子に光を当て、粒子から戻ってくる光の振動数の変化量から微粒子の粒子径を求める方法である。
なお、とくにカーボンブラックは一般に微小な粒子が凝集したものであるため、カーボンブラック分散体の平均粒子径は、カーボンブラックの一次粒子径より大きい値となる。したがってカーボンブラック分散体がきわめて微分散されたものであるとは、カーボンブラックの含有量が14重量%のカーボンブラック分散体について、平均粒子径が0.05μm以下のばあいをいう。
(3)pH
pH計(電気化学計器社製〔PHL−10型〕を用いて、pH(単位なし)を測定した。
なお、カーボンブラック分散体のpHは、水素イオン濃度〔H+〕を指数で表したもので、pHが7を中性、pHが7より小さいときは酸性、pHが7より大きいときはアルカリ性といい酸性、アルカリ性溶液を水で薄めていくと、pHは7に近づくばあいをいう。
(4)明度・彩度
色差計(datacolor社製〔Spectraflash600PLUS−CT〕を用いて
明度・彩度(L*a*b*)を測定した。CIE1976表色系の値を示す。
なお、明度・彩度(L*a*b*)は、均等色空間で、心理的に同じ色違いに見える色同士の距離(心理的な距離感)を均等にしてある色立体(色空間)のことであり、CIE1976(L*a*b*)表色系と呼ばれ、JIS
Z 8729に規定されている。明度はL*「明度指数」、a*b*は色相と彩度に相当する位置を示し「クロマティクネス指数」といい色相は、a*b*がプラスの場合、赤系から黄系なり、逆にマイナスの場合は青系になる。塗膜が高い漆黒性を有するとは、明度(L*)が2.0以下のばあいをいう。
(5)分散安定性
カーボンブラック分散体100mlをイージーボトル((株)ニッコ−製)に採り、室温及び50℃にて10日間放置したのち、カーボンブラックの沈降の有無を調べるとともに、ELD型粘度計を用いて25℃における粘度を測定し、前記(1)で測定した調製直後の粘度と比較し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:カーボンブラックの沈降がまったくなく、漆黒性の低下、粘度変化、平均粒子径の増粒もない非常に良好な状態である。
〇:カーボンブラックの沈降がほとんどなく、漆黒性の低下、粘度変化、平均粒子径の増粒も大きな変化がなく良好な状態である。
△:カーボンブラックの沈降がかなりあるか、漆黒性低下、粘度上昇、平均粒子径の増粒があり、わるい状態である。
×:カーボンブラックの沈降がいちじるしく、また、漆黒性低下、粘度上昇、平均粒子径の増粒がいちじるしい非常にわるい状態である。
(6)鏡面光沢度
VG 2000(日本電色工業(株)製)を用いて、角度60°で測定した値を示す。鏡面光沢度は黒色ガラス標準板(屈折率:1.567)を基準とし、光沢度100としておりJIS
Z 8741に規定されている。なお、高光沢とは光沢度70を越える場合をいう。
実施例2
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)9.7重量%、アクリル樹脂(酸価七拾四,重量平均分子量10000)13.0重量%、高分子系ポリエステル(非イオン性:重量平均分子量100000)0.4重量%、ジメチルエタノールアミン1.5重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されてる金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
実施例3
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、アルコール系エチレンポリマー(非イオン性:重量平均分子量4600)8.7重量%、アルコール系アルキレンオキシド(非イオン性:HLB15.2,曇天97)3.9重量%、エチレングリコールモノブチルエーテル3.0重量%、ジメチルエタノールアミン0.1重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されてる金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
実施例4
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)12重量%、アルコール系エチレンポリマー(非イオン性:重量平均分子量4600)12重量%,エチレングリコールモノブチルエーテル3.0重量%、ジメチルエタノールアミン1.2重量防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
実施例5
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)28重量%、アンモニア水2.0重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
実施例6
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、アクリルポリマーと非イオン性活性物の共重合物(酸価2.0,重量平均分子量4500)17.5重量%、ジメチルエタノールアミン1.3重量防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
(比較例1)
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)28重量%、ジメチルエタノールアミン1.5重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。
えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して、分散性、漆黒性が低く分散安定性にも欠け、室温にて10日後にはカーボンブラックの沈降が少し認められた。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
(比較例2)
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)、をイオン交換水にて洗浄濾過を行ない、不純物金属イオンを除去したもの14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)20重量%、ジメチルエタノールアミン1.5重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。
しかしながら、えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して分散安定性に欠け
室温にて10日後には増粘、増粒もみられた。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
(比較例3)
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)を14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)28重量%、ジメチルエタノールアミン1.5重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。
えられたカーボンブラック分散体は、安定性実施例1のものと比較して、粘度が少し高く、分散安定性に欠け、室温にて10日後には増粘、増粒もみられ、また、pHが高いため塗膜塗工液の粘度安定性にも欠け漆黒性も低下した。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す
た塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
(比較例4)
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積583m/g(BET法)、DBP吸油量95ml/100g、pH2.8、着色力135%、粉状)を14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)28重量%、ジメチルエタノールアミン2.2重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。
えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して、分散性に欠けており、10μのフィルター処理が少し困難であった。また、分散安定性にも欠け、室温にて10日後にはpHが低下し増粘、増粒も認められた。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
(比較例5)
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積583m/g(BET法)、DBP吸油量95ml/100g、pH2.8、着色力135%、粉状)を14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)9.7重量%、アクリル樹脂(酸価74,重量平均分子量10000)13.0重量%、高分子系ポリエステル(非イオン性:重量平均分子量100000)0.4重量%、ジメチルエタノールアミン2.2重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.1mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。
えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して、分散性に欠けており、10μのフィルター処理が少し困難であった。また、分散安定性にも欠け、室温にて10日後には大きく増粘、増粒が大きく流動性もなくなった。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
(比較例6)
カーボンブラック(ファーネスブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.008μm、比表面積385m/g(BET法)、DBP吸油量88ml/100g、pH7.1、着色力105%、粉状)を14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)20重量%、アンモニア水2.5重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して、分散性は比較的によいものの、分散安定性に欠け、室温にて10日後には大きく増粘、増粒も認められた。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されてる金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1、2に示す。
しかしながら、えられたカーボンブラック分散体は、分散性に欠けており、1μのフィルター処理が非常に困難であり、また分散安定性に欠け、室温にて1日後には増粘、増粒が大きく流動性もなくなった。
(比較例7)
カーボンブラック(チャンネルブラック、ピグメントブラック7、平均一次粒子径0.013μm、比表面積460m/g(BET法)、DBP吸油量150ml/100g、pH2.5、着色力112%、粉状)を14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)28重量%、ジメチルエタノールアミン2.2重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。
えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して、分散性に欠けており、10μのフィルター処理が困難でありまた、分散安定性にも欠け、室温にて10日後には大きく増粘、増粒が大きく流動性もなくなった。
分散性に欠けており性、光沢が低いうえ、粘度が高く、分散性に欠けており、1μのフィルター処理が非常に困難であり、また分散安定性に欠け、室温にて10日後には増粘、増粒が大きく流動性もなくなった。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して、漆黒性、光沢が低いうえ、粘度が高く、分散性に欠けており、1μのフィルター処理が非常に困難であり、また分散安定性に欠け、室温にて10日後には増粘、増粒が大きく流動性もなくなった。
(比較例8)
カーボンブラック(ファ−ネスブラック,ピグメントブラック7,平均一次粒子径0.024μm,比表面積125m/g(BET法),DBP吸油量110ml/100g,pH8.0、着色力124%、粉状)を14重量%、顔料分散剤として、スチレン−αメチルスチレン−アクリル酸共重合体(酸価160,重量平均分子量8000)28重量%、ジメチルエタノールアミン1.2重量%、防腐剤0.1重量%、濡れ浸透剤0.1重量%、ならびにイオン交換水を添加し全量が100重量%となるようにして分散ミルベースをえた。これをディスパーサー(1000rpm)で1時間予備撹拌したのち、直径0.5mmのジルコニアビーズを85%充填した湿式粉砕装置により、周速7m/sec、滞留時間15分で分散後、さらに周速10m/sec、滞留時間30分で分散させ、得られた分散液を350メッシュの網で濾過した。更に1μのフィルター処理にて分散しえなかった粗大粒子を除去し、21.0重量%の固形分濃度になるように調整し、高漆黒性カーボンブラック分散体を得た。
えられたカーボンブラック分散体は、実施例1のものと比較して、分散性、漆黒性に欠けており、10μのフィルター処理が困難であった。また、分散安定性にも欠け、室温にて10日後にはカーボンブラックの沈降が認められた。
えられた高漆黒性カーボンブラック分散体に含有されている金属(NaおよびK)について、金属の量、その特性およびこれを用いて形成した塗膜の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
Figure 2008285632
Figure 2008285632
表1に示された結果から、実施例1〜6、でえられたカ−ボンブラック分散体はNaが約25mg/kg以下およびKが135mg/kg以下といずれの不純物金属イオンの含有量もきわめて少ないほか、粘度が10mPa・Sよりも低く、流動性に適した低粘度であり、分散安定性も非常に良好であることがわかる。しかも、これらのカ−ボンブラック分散体は、いずれも、平均粒子径が0.04μmよりも小さく、きわめて微分散されたものであり、二次凝集もなく貯蔵安定性も高い。またpHが中性から弱アルカリ性あるので塗膜用樹脂との相溶性が良く経日による粘度変化の少なく、環境条件の変動に対しても、安定した高漆黒性を有する塗料がえられるに好適な特性を有するものであることがわかる。
さらに、前記のごときすぐれたカ−ボンブラック分散体から形成された実施例1〜6における塗膜は、いずれも明度:(L*)が2.0以下と非常に高い漆黒性及び鮮明さを有するものであり、また鏡面光沢(60°)において70を越える高光沢がえられることがわかる。さらにカ−ボンブラック分散体が微分散であることから平滑性が高い均一化した表面形状がえられるものであることがわかる。
これに対して、比較例でえられたカ−ボンブラック分散体は、いずれも平均粒子径が0.05μmをこえており、微分散されたものではなく、分散安定性にも劣るものであることがわかる。
比較例2については、低粘度で微分散されるものの分散安定性に劣っていることがわかる。
さらに、比較例3および6〜8のカ−ボンブラック分散体は、不純物金属イオンであるNaおよびKの含有量がそれぞれ150mg/kgおよび300mg/kgをこえており、このことによって微分散されにくく、漆黒性の低下および分散安定性にも大きな悪影響をおよぼしていることがわかる。
本発明の高漆黒性カーボンブラック体は、本発明は上記従来の問題を解決するものであり、一次粒子径が小さく凝集体の小さいカーボンブラック媒体中に微分散して分散安定性にすぐれ、粘度が低く流動性に適し、高漆黒性及び鮮明性、透明性を有するうえ、かつ経時変化が少なくしかも環境条件の変動に対しても安定な高漆黒性を有するものである。また、かかる高漆黒性カーボンブラック体は、本発明の製造方法によって容易にうることができる。
前記のごときすぐれた高漆黒性カーボンブラック分散体は、各種組成物に好適に使用するとができ、該高漆黒性カーボンブラック体を含有した本発明の自動車塗料組成物、高漆黒性水性塗料、インキ組成物は、すぐれた物性を有するものである。

Claims (23)

  1. DBP吸油量150ml/100g以下、平均一次粒子径15nm以下、比表面積500m/g以下、かつpHが酸性ないし中性の領域に含まれるカーボンブラックを、顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子分散させたことを特徴とする、高漆黒性カーボンブラック分散体。
  2. カーボンブラックが粉状で、その着色力が90〜170%である請求項1記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  3. カーボンブラックの平均一次粒子径が、5〜15nmである請求項1または2記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  4. カーボンブラックが、表面処理及び/又は精製をしたものであり、pHが酸性ないし中性の領域であることを特徴とする請求項1、2または3に記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  5. カーボンブラックの含有量が5〜25重量%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  6. 顔料分散剤が、水溶性樹脂であり、カルボキシル基を含有する、アクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合物及びスチレン誘導体のうちいずれか一種以上を含むものである請求項1〜5のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  7. 顔料分散剤の酸価が50〜280mg/100mgKOHであり、かつ重量平均分子量が1000〜15000である請求項1〜6のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  8. 顔料分散剤が高分子ノニオン系樹脂であり、かつ0.1〜15重量%含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  9. カーボンブラックの平均分散粒子径が、0.05μm以下であり、かつpHが6.0以上である請求項1〜8のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  10. DBP吸油量150ml/100g以下、平均一次粒子径15nm以下、比表面積500m/g以下、かつpHが酸性ないし、中性の領域に含まれるカーボンブラックを、顔料分散剤によって水性媒体中に微粒子分散させることを特徴とする、高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法。
  11. カーボンブラックが粉状で、その着色力が90〜170%である請求項10記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法
  12. カーボンブラックの平均一次粒子径が、5〜15nmである請求項10また11記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法
  13. カーボンブラックが、表面処理及び/又は精製されたものであり、pHが酸性ないし中性の領域に含まれることを特徴とする請求項10、11または12記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法。
  14. カーボンブラックを5〜25重量%以上含有させることを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法。
  15. 顔料分散剤が水溶性樹脂であり、カルボキシル基を含有する、アクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合物及びスチレン誘導体のうちいずれか一種以上である請求項10〜14のうちいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法。
  16. 顔料分散剤の酸価が50〜280mg/100mgKOHであり、かつ重量平均分子量が1000〜15000である請求項10〜15のうずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法。
  17. 顔料分散剤が高分子ノニオン系樹脂であり、液中の含有量が0.1〜15重量%である請求項10〜16のいずれかに記載の高漆黒性カーボンブラック分散体の製造方法。
  18. 請求項10〜17のいずれかに記載の製造方法によって得られた高漆黒性カーボンブラック分散体。
  19. 平均分散粒子径が、0.05μm以下であり、かつpHが6.0以上である請求項18記載の高漆黒性カーボンブラック分散体。
  20. 請求項18又は19記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなる自動車塗料組成物。
  21. 請求項18又は19記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなる水性塗料。
  22. 請求項18又は19記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなるインキ組成物。
  23. 請求項18又は19記載の高漆黒性カーボンブラック分散体を含有してなる自動車塗料組成物。
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