JP2008284408A - 防汚層の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被処理基材上の少なくとも片面に防汚層を形成する方法であって、該防汚層を形成する前に該被処理基材上の少なくとも片面を前処理し、この前処理した表面にコロイダルシリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)からなる防汚層を成膜することを特徴とする防汚層の形成方法。
【選択図】なし
Description
基材表面に親水性の被膜を形成すると、基材表面に水が付着したときに水が被膜表面に広がり、雨水等と共に汚れが被膜表面に広く広がって流れ落ちるようになり、基材表面に汚れが付きにくくなり、また目立ちにくくなる。
特許文献1には、合成樹脂エマルジョンと顔料からなる塗装表面に、コロイド珪酸水溶液を塗付して、塗装表面にコロイド珪酸被膜を形成することにより、親水性で耐汚染性に優れたコーティング層を形成することが記載されている。
また、特許文献3では、揮発性溶媒と該揮発性溶媒中に分散された無機酸化物微粒子と界面活性剤とを含むコーティング材によりムラなく均一なコーティング膜を密着性良く形成する方法が開示されている。しかし、界面活性剤がコーティング膜中に残存し、耐水性、耐溶剤性が低下するという問題があった。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)被処理基材上の少なくとも片面に防汚層を形成する方法であって、該防汚層を形成する前に該被処理基材上の少なくとも片面を前処理し、この前処理した表面にコロイダルシリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)からなる防汚層を成膜することを特徴とする防汚層の形成方法。
(2)該コロイダルシリカ(A)が加水分解性珪素化合物(a1)で表面処理されて得られることを特徴とする(1)に記載の防汚層の形成方法。
れることを特徴とする(1)又は(2)に記載の防汚層の形成方法。
(4)該前処理が、高周波放電プラズマ法、電子ビーム法、イオンビーム法、蒸着法、スパッタリング法、アルカリ処理法、酸処理法、コロナ放電処理法、大気圧グロー放電プラズマ法の何れかであることを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の防汚層の形成方法。(5)該被処理基材が、有機基材であることを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載の防汚層の形成方法。
(6)該被処理基材の前処理前の水接触角CA1と前処理後の水接触角CA2の比CA2/CA1が0.6〜0.9となるように前処理を行うことを特徴とする(1)〜(5)の何れかに記載の防汚層の形成方法。
本発明の防汚層は、コロイダルシリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)から形成される。
コロイダルシリカ(A)は、ゾル−ゲル法で調製して使用することもでき、市販品を利用することもできる。ゾル−ゲル法で調製する場合には、Werner Stober et al;J.Colloid and Interface Sci.,26,62−69(1968)、Rickey D.Badley et al;Lang muir 6, 792−801(1990)、色材協会誌,61[9]488−493(1988)などを参照できる。コロイダルシリカは、二酸化ケイ素を基本単位とするシリカの水または水溶性溶媒の分散体であり、その粒子径は1〜400nmであることが必要であり、好ましくは、1〜100nm、より好ましくは5〜50nmである。粒子径が1nm以上であれば、塗液の貯蔵安定性が良好であり、400nm以下の場合は、透明性が良好となる。上記範囲の粒子径のコロイダルシリカは、水性分散液の状態で、酸性、塩基性のいずれであっても用いることができ、混合する水性分散体(B)の安定領域に応じて、適宜選択することができる。水を分散媒体とする酸性のコロイダルシリカとしては、例えば市販品として日産化学工業(株)製スノーテックス(商標)−O、スノーテックス−OL、旭電化工業(株)製アデライト(商標)AT−20Q、クラリアントジャパン(株)製クレボゾール(商標)20H12、クレボゾール30CAL25などが利用できる。
子径が10〜15nmのエチレングリコール分散タイプ)、EG−ST−ZL(粒子径が70〜100nmのエチレングリコール分散タイプ)、NPC−ST(粒子径が10〜 15nmのエチレングリコールモノプロピルエーテール分散タイプ)などを挙げることができる。
また、これらコロイダルシリカは一種または二種類以上組み合わせてもよい。少量成分として、アルミナ、アルミン酸ナトリウムなどを含んでいてもよい。また、コロイダルシリカは、安定剤として無機塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニアなど)や有機塩基(テトラメチルアンモニウムなど)を含んでいてもよい。
また、シラノール基はシリカ表面に局在化し易いことから、珪素原子に結合したアルコキシ基及び/又は水酸基の含有量QAと粒子径RAの関係を0.044RA 2≦QA≦0.044RA 2+20にすることにより、表面シラノール基量を最適な範囲にすることができる。0.044RA 2≦QAの場合、コロイダルシリカ間やコロイダルシリカと重合体エマルジョン間の架橋が十分形成され機械的強度が高い。一方、QA≦0.044RA 2+20の場合は、架橋密度が高くなりすぎず、柔軟性が高く、防汚層が有機基材上に形成される場合でも、亀裂を生じ難くなる。
四官能のアルコキシシランから、ゾル−ゲル法で調製したコロイダルシリカの場合について例示すると、29Si−NMR分析を行うことにより、Si(OX)rO(4−r)/2、(Xは水素原子又はアルキル基、rは0〜4の整数である。)で表されるそれぞれ単位の比率を求めることができる。
r=4の場合:Si(OX)4
r=3の場合:Si(OX)3O1/2
r=2の場合:Si(OX)2O2/2
r=1の場合:Si(OX)O3/2
r=0の場合:SiO4/2
珪素元素を定量すれば、固形分当たりのOX基のmol数が得られる。
p=3の場合:R1Si(OX)3
p=2の場合:R1Si(OX)2O1/2
p=1の場合:R1Si(OX)O2/2
p=0の場合:R1SiO3/2
(R2)(R3)Si(OX)qO(2−q)/2単位の具体例としては、下記式で表されるものを挙げることができる。
q=2の場合:(R2)(R3)Si(OX)2
q=1の場合:(R2)(R3)Si(OX)O1/2
q=0の場合:(R2)(R3)SiO2/2
R1 nSiX4−n (5)
(式中、R1は水素または炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基を表す。またこれらの置換基上にさらにハロゲン基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミノ基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基等の官能基を有していても良い。Xは加水分解基を表し、nは0〜3の整数である。加水分解基とは加水分解により水酸基が生じる基であればよく、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、フェノキシ基、オキシム基等が挙げられる。)
X3Si−R2 n−SiX3 (6)
(式中、Xは加水分解基を表し、R2は炭素数1〜6のアルキレン基またはフェニレン基を表す。また、nは0または1である)
ルオロシラン、メチルトリクロロシラン、メチルトリブロモシラン、メチルトリフルオロシラン、テトラキス(メチルエチルケトキシム)シラン、トリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、ビス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルビス(メチルエチルケトキシム)シラン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)メチルシラン等が挙げられる。
R3−(O−Si(OR3)2)n−OR3 (7)
(式中、R3は炭素数1〜6のアルキル基を表す。nは2〜8の整数である。)
上記加水分解性珪素化合物(a1)は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
よって、加水分解性基以外の官能基の含有量を、珪素原子1molあたり、0〜1molにすることが好ましく、0〜0.5molにすることがより好ましく、0〜0.3molにすることが更に好ましい。防汚性を重視する場合は、加水分解性基以外の官能基を含まないテトラメトキシシラン、テトラエトキシシランやそれらの加水分解縮合物が好適に用いられる。
上記加水分解性珪素化合物(a1)を用いる場合、コロイダルシリカに含まれる全ケイ素原子に対してモル比で0.005〜2.0の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.1であり、更に好ましくは0.05〜0.5である。0.005以上の場合は、加水分解性珪素化合物(a1)の効果が十分に発現し、2.0以下の場合、形成される防汚層を樹脂基材上に形成する場合、亀裂が生じ難くなる。
、用いる分散媒は、実質的にシリカが安定に分散し、かつ加水分解性珪素化合物(a1)やその他後述の添加物が溶解するものであれば、特に限定されない。
具体的には、水、炭素数1〜6の一価アルコール、炭素数1〜6の二価アルコール、グリセリンなどのアルコール類の他、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジ(n−プロピル)エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジグライム、1、4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレンなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチル(n−ブチル)ケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル、n−ブチロニトリル、イソブチロニトリルなどのニトリル類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなどが好適に用いられる。これらの分散媒は、本発明の目的を損なわない限り混合したり、他の任意の分散媒あるいは添加物を混合したりして用いても良い。
より好ましい分散媒は、炭素数1〜6の一価アルコール類またはエチレングリコールモノメチルエーテルやプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルカノールエーテル類である。
触媒としての酸の量は、塗布組成物中に0.0008mol/リットル以上の濃度で含まれることが好ましく、0.0008〜1mol/リットル以上の濃度で含まれることが更に好ましい。0.0008mol/リットル以上であれば、加水分解性珪素化合物(a1)の加水分解・脱水縮合反応が十分に進行し、アルコール等に対する耐薬品性が良好となる。一方、1mol/リットルを以下にすることで、コロイダルシリカ(A)の安定性が良好となる。
その他、必要に応じて着色剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤や改質用樹脂を本発明の趣旨を損なわない範囲で塗布組成物に添加してもよい。また前述の加水分解性珪素化合物(a1)が重合性官能基を有している場合、その重合様式に応じて光ラジカル発生剤、熱ラジカル発生剤、光酸発生剤、熱酸発
生剤、光アルカリ発生剤、熱アルカリ発生剤、重合禁止剤を添加しても良い。
具体的には、コロイダルシリカを含有するシリカの分散液と、式(5)〜(7)で表される加水分解性珪素化合物(a1)とを混合し、必要に応じて水や触媒などの添加剤を加え、シリカと式(5)〜(7)で表される水分解基含有シランとの共存下にて加水分解性珪素化合物(a1)を加水分解・脱水縮合させる。
上記のように加水分解・脱水縮合反応を行う際には触媒と水がさらに共存していることが好ましい。用いられる触媒の種類、触媒と水の量は上述の通りである。
さらに、必要に応じて上述のようなアルカリ土類金属塩や種々の添加剤を加え、塗布組成物とする。これらのアルカリ土類金属塩や添加剤は該加水分解・脱水縮合反応を行う前に添加しておいてもいいし、後から添加してもよい。
また、シラノール基は粒子表面に局在化し易いことから、重合体エマルジョン(B)の粒子径と珪素原子に結合したアルコキシ基及び/又は水酸基の関係を、4.4x10−5RB 2≦QB≦4.4x10−5RB 2+20の範囲にすることにより、表面シラノール基量を最適な範囲にすることができる。4.4x10−5RB 2≦QBであれば、耐水性、耐溶剤性が良好となり、QB≦4.4x10−5RB 2+20であれば、防汚層が有機基材上に形成される場合でも、亀裂を生じ難くなる。
なかでも四官能加水分解性珪素化合物由来の珪素原子に結合したアルコキシ基及び/又は水酸基は反応性が高く、機械的強度が高い防汚層を得るために好ましい。また四官能加水分解性珪素化合物を用いると、得られる防汚層の水接触角が低くなり、防汚性にも優れる。
ることが好ましい。加水分解性珪素化合物(b1)としては、下記式(5)で表される化合物やその縮合生成物、シランカップリング剤を例示することができる。
SiWxRy (5)
(式中、Wは炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸基、炭素数1〜20のアセトキシ基、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜20のオキシム基、エノキシ基、アミノキシ基、アミド基から選ばれた少なくとも1種の基を表す。Rは、直鎖状又は分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、及び置換されていないか又は炭素数1〜20のアルキル基若しくは炭素数1〜20のアルコキシ基若しくはハロゲン原子で置換されている炭素数6〜20のアリール基から選ばれる少なくとも1種の炭化水素基を表す。xは1以上4以下の整数であり、yは0以上3以下の整数である。また、x+y=4である。)
ここでシランカップリング剤とは、ビニル重合性基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基、イソシアネート基等の有機物と反応性を有する官能基が分子内に存在する、加水分解性珪素化合物(b1)を表す。
メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のジアルコキシシラン類;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン類等を挙げることができる。また、これらの珪素アルコキシドやシランカップリング剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
上記珪素アルコキシドの中では、四官能の珪素アルコキシドを用いることが好ましく、なかでも加水分解速度が速い、テトラメトキシシラン、テトラメトキシシランを用いることがより好ましい。
また、フェニル基を有する珪素アルコキシド、例えばフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等が、水及び乳化剤の存在下における重合安定性に優れるため非常に好ましい。
また、ビニル重合性基を有するシランカップリング剤の配合量は、2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)100質量部に対して0.1以上100質量部以下であることが重合安定性の面から好ましく、さらに好ましくは、0.5以上50質量部以下である。
上記環状シロキサンオリゴマーとしては、下記式(10)で表される化合物を例示することができる。
(R’2SiO)m (10)
(式中、R’は、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、及び置換されていないか又は炭素数1〜20のアルキル
基若しくは炭素数1〜20のアルコキシ基若しくはハロゲン原子で置換されている炭素数6〜20のアリール基から選ばれる少なくとも1種を表す。mは整数であり、2≦m≦20である。)
上記環状シロキサンオリゴマーの中で、反応性等の点からオクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状ジメチルシロキサンオリゴマーが好ましい。
上記チタンアルコキシドの具体例としては、例えば、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン等が挙げられる。
上記チタンアルコキシドが縮合生成物として使用されるとき、該縮合生成物のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは200〜5000、さらに好ましくは300〜1000である。
上記ジルコニウムアルコキシドが縮合生成物として使用されるとき、該縮合生成物のポリスチレン換算重量平均分子量は、好ましくは200〜5000、さらに好ましくは300〜1000である。
この際、加水分解性珪素化合物(b1)に対する2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)の質量比(b2)/(b1)は、5/95〜95/5、好ましくは10/90〜90/10である。
このようにして得られる重合体エマルジョン(B)は、加水分解性珪素化合物(b1)の重合生成物が有するシラノール基と、2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)の重合生成物とが、水素結合により複合化されたものとなる。
アクリルアミドを例示することができ、具体的には、例えばN−メチルアクリルアミド、N−メチルメタアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチルメタアクリルアミド、N−メチル−N−エチルアクリルアミド、N−メチル−N−エチルメタアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタアクリルアミド、N−n−プロピルメタアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−メタクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−アクリロイルヘキサヒドロアゼピン、N−アクリロイルモルホリン、N−メタクリロイルモルホリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド等を挙げることができる。
上記2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)の中で、特にN,N−ジエチルアクリルアミドは、水及び乳化剤の存在下における重合安定性に非常に優れるとともに、上述した加水分解性珪素化合物(b1)の重合生成物のシラノール基やコロイダルシリカ(A)のシラノール基と強固な水素結合を形成することが可能であるため、非常に好ましい。
該ビニル単量体(b3)としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル類の他、カルボキシル基含有ビニル単量体、水酸基含有ビニル系単量体、グリシジル基含有ビニル単量体、カルボニル基含有ビニル単量体、アニオン型ビニル単量体のような官能基を含有する単量体等を挙げることができる。
なお、本明細書中で、(メタ)アクリルとはメタアクリル又はアクリルを簡便に表記したものである。
(メタ)アクリル酸エステルの使用量は、1種又は2種以上の混合物として、全ビニル単量体中において好ましくは0〜99.9質量%、より好ましくは5〜80質量%である。
カルボキシル基含有ビニル単量体の使用量は、1種又は2種以上の混合物として、全ビニル単量体中において0〜50質量%である事が耐水性の面から好ましい。より好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。
上述した水酸基含有ビニル単量体の使用量は1種又は2種以上の混合物として、全ビニル単量体中において好ましくは0〜80質量%、より好ましくは0.1〜50質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である。
グリシジル基含有ビニル単量体や、カルボニル基含有ビニル単量体を使用すると、重合体エマルジョン(B)が反応性を有し、ヒドラジン誘導体やカルボン酸誘導体、イソシアネート誘導体等により架橋させて耐溶剤性等の優れた防汚層の形成が可能となる。グリシジル基含有ビニル単量体や、カルボニル基含有ビニル単量体の使用量は、全ビニル単量体中において好ましくは0〜50質量%、より好ましくは5〜20質量%である。
、塩化ビニル、塩化ビニリデンフッ化ビニル、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等のハロオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、安息香酸ビニル、p−t−ブチル安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類、酢酸イソプロペニル、プロピオン酸イソプロペニル等のカルボン酸イソプロペニルエステル類、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエステル類、アリルエチルエーテル、アリルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、さらに4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6,−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6,−ペンタメチルピペリジン、パーフルオロメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピロメチル(メタ)アクリレート、ビニルピロリドン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル等やそれらの併用が挙げられる。
かかる連鎖移動剤の一例としては、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタンのようなアルキルメルカプタン類;ベンジルメルカプタン、ドデシルベンジルメルカプタンのような芳香族メルカプタン類;チオリンゴ酸のようなチオカルボン酸又はそれらの塩若しくはそれらのアルキルエステル類、又はポリチオール類、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、ジ(メチレントリメチロールプロパン)キサントゲンジスルフィド及びチオグリコール、さらにはα−メチルスチレンのダイマー等のアリル化合物等を挙げることができる。
これら連鎖移動剤の使用量は、全ビニル単量体に対して好ましくは0.001〜30質量%、さらに好ましくは0.05〜10質量%の範囲で用いることができる。
上記ラジカル重合性の二重結合を有する反応性乳化剤としては、例えばスルホン酸基又はスルホネート基を有するビニル単量体、硫酸エステル基を有するビニル単量体やそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ポリオキシエチレン等のノニオン基を有するビニル単量体、4級アンモニウム塩を有するビニル単量体等を挙げることができる。
また、上記スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基により一部が置換された、炭素数2〜4のアルキルエーテル基又は炭素数2〜4のポリアルキルエーテル基を有する化合物の具体例として、例えばアクアロンHS−10又はKH−1025(商品名)(第一工業製薬(株)製)、アデカリアソープSE−1025N又はSR−1025(商品名)(旭電化工業(株)製)等を挙げることができる。
上記スルホン酸基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩である基が結合しているビニル基を有するビニルスルホネート化合物として例えば、2−スルホエチルアクリレート等のアルキルスルホン酸(メタ)アクリレートやメチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、アリルスルホン酸等のアンモニウム塩、ナトリウム塩及びカリウム塩が挙げられる。
また、上記の硫酸エステル基のアンモニウム塩、ナトリウム塩又はカリウム塩により一部が置換された炭素数2〜4のアルキルエーテル基又は炭素数2〜4のポリアルキエーテル基を有する化合物としては、例えばスルホネート基により一部が置換されたアルキルエーテル基を有する化合物等がある。
上記乳化剤の使用量としては、重合体エマルジョン(B)100質量部に対して、10質量部以下となる範囲内が適切であり、なかでも、0.001〜5質量部となる範囲内が好ましい。
コール、ヒドロキシエチルセルロース、澱粉、マレイン化ポリブタジエン、マレイン化アルキッド樹脂、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリルアミド、水溶性又は水分散性アクリル樹脂などの合成又は天然の水溶性又は水分散性の各種の水溶性高分子物質が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物を使用することができる。
これらの分散安定剤を使用する場合、その使用量としては、重合体エマルジョン(B)100質量部に対して、10質量部以下となる範囲内が適切であり、なかでも、0.001〜5質量部となる範囲内が好ましい。
ここで、加水分解性珪素化合物(b1)の重合触媒としては、塩酸、フッ酸等のハロゲン化水素類、酢酸、トリクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、乳酸等のカルボン酸類、硫酸、p−トルエンスルホン酸等のスルホン酸類、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルスルホコハク酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルスルホン酸等の酸性乳化剤類、酸性又は弱酸性の無機塩、フタル酸、リン酸、硝酸のような酸性化合物類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、酢酸ナトリウム、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エタノールアミン類、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシランのような塩基性化合物類;ジブチル錫オクチレート、ジブチル錫ジラウレートのような錫化合物等を挙げることができる。
これらの中で、加水分解性珪素化合物(b1)の重合触媒としては、重合触媒のみならず乳化剤としての作用を有する酸性乳化剤類、特に炭素数が5〜30のアルキルベンゼンスルホン酸(ドデシルベンゼンスルホン酸等)が非常に好ましい。
ここで、加水分解性珪素化合物(b1)及び2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)の重合は、別々に実施することも可能であるが、同時に実施することにより水素結合等によるミクロな有機・無機複合化が達成できるので好ましい。
また、本発明において、重合体エマルジョン(B)の粒子径が10〜800nmであることが好ましく、50〜300nmであると、得られる塗膜の透明性が向上しより好ましい。
成するのに十分な量の水の存在下に加水分解性金属化合物(b1)及び2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)を重合する、いわゆる乳化重合が最も適した方法である。
乳化重合のやり方としては、例えば、加水分解性珪素化合物(b1)及び2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)(必要に応じてこれと共重合可能な他のビニル単量体(b3))は、そのまま、又は乳化した状態で、一括若しくは分割で、又は連続的に反応容器中に滴下し、前記重合触媒の存在下、好ましくは大気圧から必要により10MPaの圧力下で、約30〜150℃の反応温度で重合させればよい。場合によっては、これ以上の圧力で、又はこれ以下の温度条件で重合を行っても差し支えない。加水分解性珪素化合物(b1)及び全ビニル単量体量の総量と水との比率は最終固形分量が0.1〜70質量%、好ましくは1〜55質量%の範囲になるように設定するのが好ましい。また、乳化重合をするにあたり粒子径を成長又は制御させるために、予め水相中にエマルジョン粒子を存在させて重合させるシード重合法によってもよい。重合反応は、系中のpHが好ましくは1.0〜10.0、より好ましくは1.0〜6.0の範囲で進行させればよい。pHは、燐酸二ナトリウムやボラックス、又は、炭酸水素ナトリウム、アンモニアなどのpH緩衝剤を用いて調節することが可能である。
ここで、多段乳化重合とは、2種類以上の異なった組成の加水分解性珪素化合物(b1)や2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)(必要に応じてこれと共重合可能な他のビニル単量体(b3))を調整し、これらを別々の段階に分けて重合することを意味する。
本発明において、2段乳化重合による重合体エマルジョン(B)の合成として、例えば水及び乳化剤の存在下にビニル単量体(C)及び/又は加水分解性珪素化合物(b1)を重合して得られるシード粒子の存在下に、加水分解性珪素化合物(b1)及び2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)を重合する方法を例示できる。
ここで、ビニル単量体(C)とは、2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)及び/又は上述した他のビニル単量体(b3)を意味する。
(C)及び/又は加水分解性金属化合物(b1))を供給して乳化重合する第1段の重合と、第1段に引き続き、第2系列(加水分解性金属化合物(b1)及び2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)(必要に応じてこれと共重合可能な他のビニル単量体(b3)))を供給し、水性媒体中において乳化重合する第2段の重合からなる2段階の重合行程により行われる。この際、第1系列中の固形分質量(M1)と第2系列中の固形分質量(M2)の質量比は、好ましくは(M1)/(M2)=9/1〜1/9、より好ましくは8/2〜2/8である。
また、コア/シェル構造の確認は、例えば、透過型電子顕微鏡等による形態観察や粘弾性測定による解析等により実施することが可能である。
また、上述したコア/シェル構造の重合体エマルジョン(B)において、コア相のガラス転移温度(Tg)が0℃以下、すなわち上記シード粒子のガラス転移温度が0℃以下のものは、柔軟性に優れ、割れ等が生じにくい防汚層を形成することが可能となり、好ましい。
また、水酸基含有ビニル単量体やカルボキシル基含有ビニル単量体等のように、シラノール基と水素結合が形成可能なビニル単量体を用いることによっても、アミド基を有するビニル単量体(b1)を用いた場合と同様の効果が得られる。
重合体エマルジョンの珪素原子に結合したアルコキシ基及び/又は水酸基の含有量が1mmol/gより小さい場合には、上述したコロイダルシリカの変性と同様に、加水分解性珪素化合物(a1)で重合体エマルジョンを表面処理することにより、1〜20mmol/gの範囲にすることができる。
コロイダルシリカ(A)と重合体エマルジョン(B)を併用する場合において、コロイダルシリカ(A)と重合体エマルジョン(B)の質量比(A)/(B)は、1/99〜99/1、好ましくは5/95〜90/10、さらに好ましくは9/91〜83/17である。この範囲で配合された場合、透明性、耐汚染性に優れた防汚層を得る事ができ好ましい。
シリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)の固形分は、好ましくは0.01〜60質量%、より好ましくは1〜40質量%である。その時の粘度は、好ましくは20℃において0.1〜100000mPa・s、好ましくは1〜10000mPa・sである。
上記アルコール類としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2―ブタノール、変性エタノール、グリセリン、アルキル鎖の炭素数が3〜8のモノアルキルモノグリセリルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル又はジないしテトラエチレングリコールモノフェニルエーテルが好ましい。これらの中で、エタノールが環境上最も好ましい。
これらの紫外線吸収剤、光安定剤は、コロイダルシリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)と単に配合することも可能であるし、重合体エマルジョン(B)を合成する際に共存させることも可能である。
−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル〕ベンゾトリアゾール)、メチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネートとポリエチレングリコール(分子量300)との縮合物(日本チバガイギー(株)製、商品名:TINUVIN1130)、イソオクチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート(日本チバガイギー(株)製、商品名:TINUVIN384)、2−(3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(日本チバガイギー(株)製、商品名:TINUVIN571)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(日本チバガイギー(株)製、商品名:TINUVIN900)などがある。ラジカル重合性ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として具体的には、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学(株)製、商品名:RUVA−93)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチル−3−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリリルオキシプロピル−3−tert−ブチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、3−メタクリロイル−2−ヒドロキシプロピル−3−〔3’−(2’’−ベンゾトリアゾリル)−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチル〕フェニルプロピオネート(日本チバガイギー(株)製、商品名:CGL−104)などがある。
本発明において使用できる紫外線吸収剤としては、紫外線吸収能の高いベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
本発明において使用できるヒンダードアミン系光安定剤として具体的には、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)サクシネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)2−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ブチルマロネート、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートとメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−セバケートの混合物(日本チバガイギー(株)製、商品名:TINUVIN292)、ビス(1−オクトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、TINUVIN123(商品名、日本チバガイギ(株)製)などがある。ラジカル重合性ヒンダードアミン系光安定剤として具体的には、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、2,2,6,6,−テトラメチル−4−イミノピペリジルメタクリレート、4−シアノ
−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、4−シアノ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレートなどがある。
本発明において使用できるヒンダードアミン系光安定剤としては、塩基性が低いものが好ましく、具体的には塩基定数(pKb)が8以上のものが好ましい。
上記金属酸化物(C)として光触媒を選択すると、本発明の防汚層は光照射により光触媒活性及び/又は親水性を発現するため非常に好ましい。
ここで、光触媒とは、光照射によって酸化、還元反応を起こす物質のことを言う。すなわち伝導帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したときに、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導電子と正孔を生成しうる物質であり、このとき、伝導帯に生成した電子の還元力及び/又は価電子帯に生成した正孔の酸化力を利用して、種々の化学反応を行うことができる。
さらに、本発明において親水性とは、好ましくは20℃での水の接触角が60゜以下である場合を言うが、特に水の接触角が30゜以下の親水性を有する表面は、降雨等の水による自己浄化能(セルフクリーニング)による耐汚染性を発現するので好ましい。さらに優れた耐汚染性発現や防曇性発現の点からは表面の水の接触角は20゜以下であることが好ましく、更に好ましくは10゜以下であり、よりさらに好ましくは5°以下である。
これらの光触媒の中でTiO2(酸化チタン)は無害であり、化学的安定性にも優れるため好ましい。酸化チタンとしては、アナターゼ、ルチル、ブルッカイトのいずれも使用できる。
800nmの波長)の照射により光触媒活性及び/又は親水性を発現することができる可視光応答型光触媒を選択すると、本発明の光触媒組成物で処理された光触媒部材は、室内等の紫外線が十分に照射されない場所等における環境浄化効果や防汚効果が非常に大きなものとなるため好ましい。これらの可視光応答型光触媒のバンドギャップエネルギーは、好ましくは1.2〜3.1eV、より好ましくは1.5〜2.9eV、更に好ましくは1.5〜2.8eVである。
上記可視光応答型光触媒の中でオキシナイトライド化合物、オキシサルファイド化合物は可視光による光触媒活性が大きく、特に好適に使用することができる。
更に、上述した光触媒は、好適にPt、Rh、Ru、Nb、Cu、Sn、Ni、Feな
どの金属及び/又はこれらの酸化物を添加又は固定化したり、シリカや多孔質リン酸カルシウム等で被覆したり(例えば特開平10−244166号公報参照)して使用することもできる。
また、本発明において、上記金属酸化物(C)として導電性を有する金属酸化物を選択すると、本発明の防汚層は、導電性能、帯電防止性能、電磁波遮断性能、面発熱性能を発現するため非常に好ましい。
本発明の金属酸化物(C)として有用に使用できる導電性を有する金属酸化物としては、例えば錫をドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化錫(ATO)、酸化スズ、酸化亜鉛等を挙げることができる。
ここで、上記金属酸化物(C)ゾル又は金属酸化物(C)分散液に使用される上記親水性有機溶媒としては、例えばエチレングリコール、ブチルセロソルブ、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エタノール、メタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド、ニトロベンゼン等、さらにはこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
る群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を有する化合物類よりなる群から選ばれる少なくとも1種の変性剤化合物(b)で上記金属酸化物(C)を変性処理することにより、溶媒に対する分散安定性、化学的安定性、耐久性等において非常に優れた変性金属酸化物(C’)が得られる。
R3Si− (1)
(式中、Rは各々独立に直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数1〜30個のフルオロアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数2〜30個のアルケニル基、フェニル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又は水酸基を表す。)
−(R2SiO)− (2)
(式中、Rは上記式(1)で定義した通りである。)
ここで、自己傾斜性とは、該変性金属酸化物(C’)を含む防汚層を基材上に形成して機能性複合体を製造する際、その形成過程において変性金属酸化物(C’)が、防汚層が接する界面の性状(特に親水/疎水性)に対応して、変性金属酸化物(C’)の濃度勾配を有する構造を自律的に形成することを意味する。
また、本発明において、変性処理とは、上記変性剤化合物を金属酸化物(C)の表面に固定化することを意味する。上記の変性剤化合物の金属酸化物(C)表面への固定化は、ファン・デル・ワールス力(物理吸着)または化学結合によるものと考えられる。特に、化学結合を利用した変性は、変性剤化合物と金属酸化物(C)との相互作用が強く、変性剤化合物が金属酸化物(C)粒子の表面に強固に固定化されるので好ましい。
CF3(CF2)g−Y−(V)w (8)
{式中、gは0〜29の整数を表す。Yは分子量14〜50000のw価の有機基を表す。wは1〜20の整数である。Vは、エポキシ基、水酸基、アセトアセチル基、チオール基、環状酸無水物基、カルボキシル基、スルホン酸基、ポリオキシアルキレン基、リン酸基、及び下式(9)で表される基からなる群から選ばれた少なくとも1つの官能基を表す。
−SiWxRy (9)
(式中、Wは炭素数1〜20のアルコキシ基、水酸基、炭素数1〜20のアセトキシ基、ハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜20のオキシム基、エノキシ基、アミノキシ基、アミド基から選ばれた少なくとも1種の基を表す。Rは、直鎖状または分岐状の炭素数が1〜30個のアルキル基、炭素数5〜20のシクロアルキル基、及び置換されていないか或いは炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基、又はハロゲン原子で置換されている炭素数6〜20のアリール基から選ばれる少なくとも1種の炭化水素基を表す。xは1以上3以下の整数であり、yは0以上2以下の整数である。また、x+y=3である。)}
本発明のコロイダルシリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)からは、皮膜状、シート状、繊維状又は成形体の様態である防汚層を形成することができる。
一方、重合体エマルジョン(B)に対する光触媒活性を有する金属酸化物(C)の質量比(C)/(B)の範囲は、1/99〜50/50であれば、基材上に形成された防汚層の光照射による劣化が抑えられ、好ましい。質量費(C)/(B)は、より好ましくは3/97〜20/80であり、最も好ましくは5/95〜15/85である。
ここで、光触媒のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーの光の光源としては、太陽光や室内照明灯等の一般住宅環境下で得られる光の他、ブラックライト、キセノンランプ、水銀灯、LED等の光が利用できる。
また、金属酸化物(C)として導電性を有する金属酸化物を用いた場合の防汚層は、優れた導電性能、帯電防止性能、電磁波遮断性能、面発熱性能を示す。
ここで、相互作用としては、コロイダルシリカ(A)及び重合体エマルジョン(B)の粒子表面に存在するシラノール基間の縮合や水素結合、シラノール基とアルコキシ基間の縮合が挙げられる。また、重合体エマルジョン(B)が、2級及び/又は3級アミド基や水酸基等、水素結合形成可能な官能基を有する場合は、それらの官能基と、コロイダルシリカ(A)のシラノール基との間の水素結合が挙げられる。
本発明において最も好ましい形態は、重合体エマルジョン(B)がコア/シェル構造であり、そのシェル相がコロイダルシリカ(A)と相互作用した状態で連続層を形成し、粒子状のコア相が該連続層中に存在するものである。このような形態の防汚層は、耐薬品性、光学特性に優れるばかりか、機械的特性(強度と柔軟性のバランス等)にも優れたものになる。
本発明に用いられる基材の具体例としては、例えば合成樹脂、天然樹脂等の有機基材や、金属、セラミックス、ガラス、石、セメント、コンクリート等の無機基材や、それらの組み合わせ等を挙げることができる。
上記有機基材としては、例えばポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリスチレンやABS樹脂などのスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、6−ナイロンや6,6−ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、セルロースアセテートなどのセルロース系樹脂などからなる基材を挙げることができる。なかでも、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が前処理による耐溶剤性の向上が著しく、好ましい。
前処理を行うことにより、被処理基材表面をクリーニングするだけではなく、表面の分子同士の結合を切り離し、活性な表面を作り出すことができるため、コロイダルシリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)からなる防汚層が容易に定着しやすい被処理基材表面を作り出すことができる。
該被処理基材の前処理前の水接触角CA1と前処理後の水接触角CA2の比CA2/CA1の範囲が0.6〜0.9となるように前処理を行った場合、耐溶剤性が極めて良好な即ち、防汚層を溶剤で処理しても剥離しにくい防汚層を形成することができる。CA2/CA1のより好ましい範囲は、0.7〜0.9であり、更に好ましい範囲は、0.8〜0.9である。
本発明の防汚層を基材上に皮膜状として形成させる場合、該皮膜の厚みは0.05〜100μm、好ましくは0.1〜10μmであることが好ましい。透明性の面から100μm以下の厚みであることが好ましく、防汚性、防曇性、帯電防止性、光触媒活性、導電性、電磁波遮断性、面発熱性等の機能を発現するためには0.05μm以上の厚みであることが好ましい。
なお、本明細書では、皮膜という表現を使用しているが、必ずしも連続膜である必要はなく、不連続膜、島状分散膜等の態様であっても構わない。
とができる。
本発明の応用例としては、例えば建材、建物外装、建物内装、窓枠、窓ガラス、構造部材、住宅等建築設備、特に便器、浴槽、洗面台、照明器具、照明カバー、台所用品、食器、食器洗浄器、食器乾燥器、流し、調理レンジ、キッチンフード、換気扇等が挙げられる。本発明の防汚層は、また、乗物の外装及び塗装、用途によってはその内装にも使用でき、車両用照明灯のカバー、窓ガラス、計器、表示盤等透明性が要求される部材での使用に効果があり、また、機械装置や物品の外装、防塵カバー及び塗装、表示機器、そのカバー、交通標識、各種表示装置、広告塔等の表示物、道路用、鉄道用等の遮音壁、橋梁、ガードレールの外装及び塗装、トンネル内装及び塗装、碍子、太陽電池カバー、太陽熱温水器集熱カバー等外部で使用される電子、電気機器の外装部、特に透明部材、ビニールハウス、温室等の外装、特に透明部材、また、室内にあっても汚染のおそれのある環境、たとえば医療用や体育用の施設、装置等にも用いることができる。
衛生を必要とする場所の各種部材に対しても効果的に抗菌性や防カビ性を付与することができる。
本発明において、有機物分解等の光触媒活性を有するものは、抗菌、防汚、防臭、NOx分解等の様々な機能を発現し、大気、水等の環境浄化等の用途に使用することができる。
実施例、参考例及び比較例中において、基材のコロナ放電処理は、信光電気計装(株)のコロナマスターを用い、電極/基材間距離:1mmの条件で行った。各種の物性は下記の方法で測定した。
1.数平均粒子径
試料中の固形分含有量が1〜20質量%となるよう適宜溶媒を加えて希釈し、湿式粒度分析計(日本国日機装製マイクロトラックUPA−9230)を用いて測定した。
Bruker Biospin社製DSX400を用いて29Si−NMR分析を行い、Si(OX)rO(4−r)/2、R1Si(OX)pO(3−p)/2、(R2)(R3)Si(OX)qO(2−q)/2(Xは水素原子又はアルキル基、R1,R2及びR3は炭素数1〜6のアルキレン基またはフェニレン基、rは0〜4の整数、pは0〜3の整数、qは0〜2の整数である。)で表されるそれぞれの単位の比率を求め、OX基の含有量を求める。
3.皮膜表面に対する水の接触角
皮膜の表面に脱イオン水の滴を乗せ、20℃で1分間放置した後、日本国協和界面科学製CA−X150型接触角計を用いて測定した。
皮膜に対する水の接触角(以下、初期CAという)が小さいほど、皮膜表面は親水性が高い。
スガ試験器製サンシャインウェザーメーターを使用して曝露試験(ブラックパネル温度63℃、降雨18分/2時間)を行った。曝露2000時間後の水の接触角(以下、耐候性CAという)を上記3.の方法で評価した。また、皮膜の外観(以下、耐候性外観という)を目視にて評価した。
○:亀裂がなく、良好。
×:亀裂があり、悪い。
試験板を一般道路(トラック通行量500〜1000台/日程度)に面したフェンスに3ケ月間張りつけた後、汚染の度合いを目視にて評価した。
◎:全く汚れがなく良好。
○:多少の汚れはあるが、良好。
×:雨筋汚れがみられ、悪い。
皮膜表面にメチレンブルーの5質量%エタノール溶液を塗布した後、東芝ライテック製FL20S BLB型ブラックライトの光を3日間照射した。なおこのとき、日本国トプコン製UVR−2型紫外線強度計(受光部として、日本国トプコン製UD−36型受光部(波長310〜400nmの光に対応)を使用)を用いて測定した紫外線強度が1mW/cm2となるよう調整した。
その後、メチレンブルーの分解の程度(皮膜表面の退色の程度に基づき、目視で評価)に基づき、光触媒の活性を以下の3段階で評価した。
◎:メチレンブルーが完全に分解。
○:メチレンブルーの青色がわずかに残る。
×:メチレンブルーの分解はほとんど観測されず。
エタノールを綿棒に浸し、荷重200gをかけて皮膜表面を10往復擦り、目視により、皮膜と皮膜の基材からの剥離状況を以下の3段階で評価した。
○:外観変化無し。基材上に皮膜は残っている。
△:皮膜にキズがはいるが、基材上に皮膜は残っている。
×:皮膜にキズが入り、基材から皮膜が剥離する。
コーティング材を基材にバーコートした際の塗工性を以下の3段階で評価した。
○:均一に塗れ、良好。
△:一部にはじきがみられるが、皮膜の形成は可能。
×:全体にはじきがみられ、皮膜が形成できない。
コロイダルシリカ(A−1)の合成
数平均粒子径12nmの水分散コロイダルシリカ(商品名「スノーテックスO」、日産化学工業(株)製、固形分20%)75gとエタノール25gを混合し、水/ エタノール分散コロイダルシリカを得た。次いで、6重量% 硝酸水溶液0.8g、テトラエトキシシラン10.4gを攪拌下に滴下し、23℃で1時間攪拌して、数平均粒子径13nm、固形分15.7質量%のコロイダルシリカ(A−1)を得た。コロイダルシリカ(A−1)の珪素原子に結合したアルコキシ基及び/又は水酸基の含有量は、9.7mmol/gであった。
重合体エマルジョン(B−1)の合成
還流冷却器、滴下槽、温度計および撹拌装置を有する反応器に、イオン交換水1600g、ドデシルベンゼンスルホン酸2gを投入した後、撹拌下で温度を80℃に加温した。これに、アクリル酸ブチル86g、フェニルトリメトキシシラン75g、テトラエトキシシラン136g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.3gの混合液とジエチルアクリルアミド137g、アクリル酸3g、反応性乳化剤(商品名「アデカリアソープSR−1025」、旭電化(株)製、固形分25%水溶液)13g、過硫酸アンモニウムの2質量%水溶液40g、イオン交換水1500gの混合液を、反応容器中の温度を80℃に保った状態で約2時間かけて同時に滴下した。さらに反応容器中の温度が80℃の状態で約2時間撹拌を続行した後、室温まで冷却し、100メッシュの金網で濾過した後、イオン交換水で固形分を10.0質量%に調整し、数平均粒子径100nmの重合体エマルジョン(B−1)水分散体を得た。重合体エマルジョン(B−1)水分散体の29Si−NMR分析を行った結果、珪素原子に結合したアルコキシ基及び/又は水酸基の含有量は、1.6mmol/gであった。
参考例1で合成したコロイダルシリカ(A−1)を水/エタノールの混合液で希釈し、固形分5質量%、エタノール濃度20質量%のコーティング材(E−1)を得た。
10cm×10cmのPETフィルムに電圧14V、掃引速度5cm/秒でコロナ放電処理を行い、上記コーティング材(E−1)を膜厚が0.3μmとなるようにバーコート
した後、70℃で10分間乾燥し、更に23℃で1週間養生する事により、試験板(F−1)を得た。試験板(F−1)の評価結果を表1に示した。
参考例1で合成したコロイダルシリカ(A−1)と参考例2で合成した重合体エマルジョン(B−1)を固形分質量比(A−1)/(B−1)が1/0.7になるように混合した。この混合液を水/エタノールの混合液で希釈し、固形分10質量%、エタノール濃度20質量%のコーティング材(E−2)を得た。
10cm×10cmのPETフィルムに電圧14V、掃引速度5cm/秒でコロナ放電処理を行い、上記コーティング材(E−2)を膜厚が1μmとなるようにバーコートした後、70℃で10分間乾燥し、更に23℃で1週間養生する事により、試験板(F−2)を得た。試験板(F−2)の評価結果を表1に示した。
参考例1で合成したコロイダルシリカ(A−1)と参考例2で合成した重合体エマルジョン(B−1)と数平均粒子径10nmのシリカ被覆酸化チタンヒドロゾル(商品名「MPT422」、石原産業(株)製、固形分20%)を固形分質量比(A−1)/(B−1)/MPT422が1/0.7/0.1になるように混合した。この混合液を水/エタノールの混合液で希釈し、固形分10質量%、エタノール濃度20質量%のコーティング材(E−3)を得た。
10cm×10cmのPETフィルムに電圧14V、掃引速度5cm/秒でコロナ放電処理を行い、上記コーティング材(E−3)を膜厚が1μmとなるようにバーコートした後、70℃で10分間乾燥し、更に23℃で1週間養生する事により、試験板(F−3)を得た。試験板(F−3)の評価結果を表1に示した。
実施例2において基材をアクリルシート(商品名「アクリライト」、三菱レイヨン(株)製)に変更した以外は、実施例2と同様の条件で試験板(F−4)を得た。試験板(F−4)の評価結果を表1に示した。
[実施例5]
実施例2において基材を軟質塩ビシートに変更した以外は、実施例2と同様の条件で試験板(F−5)を得た。試験板(F−5)の評価結果を表1に示した。
実施例1において、コロナ放電処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の条件で試験板(F−6)を得た。試験板(F−6)の評価結果を表1に示した。
[比較例2]
参考例1で合成したコロイダルシリカ(A−1)を水/エタノール/ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの混合液で希釈し、固形分5質量%、エタノール濃度20質量%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1質量%のコーティング材(E−4)を得た。
10cm×10cmのPETフィルムに上記コーティング材(E−4)を膜厚が1μmとなるようにバーコートした後、70℃で10分間乾燥し、更に23℃で1週間養生する事により、試験板(F−7)を得た。試験板(F−7)の評価結果を表1に示した。
実施例2において、コロナ放電処理を行わなかった以外は、実施例2と同様の条件で試験板(F−8)を得た。試験板(F−8)の評価結果を表1に示した。
[比較例4]
参考例1で合成したコロイダルシリカ(A−1)と参考例2で合成した重合体エマルジ
ョン(B−1)を固形分質量比(A−1)/(B−1)が1/0.7になるように混合した。この混合液を水/エタノール/ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの混合液で希釈し、固形分10質量%、エタノール濃度20質量%、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2質量%のコーティング材(E−5)を得た。
10cm×10cmのPETフィルムに上記コーティング材(E−5)を膜厚が1μmとなるようにバーコートした後、70℃で10分間乾燥し、更に23℃で1週間養生する事により、試験板(F−9)を得た。試験板(F−9)の評価結果を表1に示した。
実施例4において、コロナ放電処理を行わなかった以外は、同様の条件で試験板(F−10)を得た。試験板(F−10)の評価結果を表1に示した。
[比較例6]
実施例5において、コロナ放電処理を行わなかった以外は、同様の条件で試験板(F−11)を得た。試験板(F−11)の評価結果を表1に示した。
実施例5において、コロナ放電処理を電圧10V、掃引速度20cm/秒で行った以外は、同様の条件で試験板(F−12)を得た。試験板(F−12)の評価結果を表1に示した。
[比較例8]
実施例5において、コロナ放電処理を電圧14V、掃引速度0.5cm/秒で行った以外は、同様の条件で試験板(F−13)を得た。試験板(F−13)の評価結果を表1に示した。
Claims (6)
- 被処理基材上の少なくとも片面に防汚層を形成する方法であって、該防汚層を形成する前に該被処理基材上の少なくとも片面を前処理し、この前処理した表面にコロイダルシリカ(A)及び/又は重合体エマルジョン(B)からなる防汚層を成膜することを特徴とする防汚層の形成方法。
- 該コロイダルシリカ(A)が加水分解性珪素化合物(a1)で表面処理されて得られることを特徴とする請求項1に記載の防汚層の形成方法。
- 該重合体エマルジョン(B)が、水及び乳化剤の存在下に加水分解性珪素化合物(b1)及び、2級及び/又は3級アミド基を有するビニル単量体(b2)を重合して得られることを特徴とする請求項1又は2に記載の防汚層の形成方法。
- 該前処理が、高周波放電プラズマ法、電子ビーム法、イオンビーム法、蒸着法、スパッタリング法、アルカリ処理法、酸処理法、コロナ放電処理法、大気圧グロー放電プラズマ法の何れかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防汚層の形成方法。
- 該被処理基材が、有機基材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の防汚層の形成方法。
- 該被処理基材の前処理前の水接触角CA1と前処理後の水接触角CA2の比CA2/CA1が0.6〜0.9となるように前処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の防汚層の形成方法。
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