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JP2008277111A - 燃料電池及び燃料電池用ガスケット - Google Patents

燃料電池及び燃料電池用ガスケット Download PDF

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JP2008277111A
JP2008277111A JP2007119017A JP2007119017A JP2008277111A JP 2008277111 A JP2008277111 A JP 2008277111A JP 2007119017 A JP2007119017 A JP 2007119017A JP 2007119017 A JP2007119017 A JP 2007119017A JP 2008277111 A JP2008277111 A JP 2008277111A
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gasket
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fuel
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JP2007119017A
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Kenji Kimura
憲治 木村
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】シール性に優れるシール構造を有する燃料電池を提供する。
【解決手段】ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部、及び燃料電池構成部材がガスケット接触部の外周部と接触する部材接触部の少なくとも1つにタック力を調整するタック力調整部を備えることにより、シール性に優れるシール構造を有する燃料電池を提供することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、燃料電池及び燃料電池用ガスケットに関する。
環境問題や資源問題への対策の一つとして、酸素や空気等の酸化ガスと、水素やメタン等の還元性ガス(燃料ガス)あるいはメタノール等の液体燃料等とを原料として電気化学反応により化学エネルギーを電気エネルギーに変換して発電する燃料電池が注目されている。この燃料電池は、発電に使用される原料のガスや液体燃料が豊富に存在すること、また、その発電原理より排出される物質が水であること等より、クリーンなエネルギー源として様々な検討がされている。
単位燃料電池(単セル)は、電解質膜の一方の面に燃料極(アノード触媒層)と、もう一方の面に空気極(カソード触媒層)とが電解質膜を挟んで対向するように設けられた膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)をメタルセパレータ等のセパレータで挟んだものから形成される。単セルは複数積層されて燃料電池スタックとされる。セパレータには、流体流路が形成され、発電領域に、MEA対向面に燃料ガス流路、酸化ガス流路、MEA対向面と反対側面に冷媒流路が形成され、非発電領域に、燃料ガスマニホールド、酸化ガスマニホールド、冷媒マニホールドが形成されている。燃料ガスが燃料ガスマニホールド、燃料ガス流路に流され、酸化ガスが酸化ガスマニホールド、酸化ガス流路に流され、冷媒が冷媒マニホールド、冷媒流路に流される。流体流路はまわりから接着剤またはガスケット等のシール材によって外部からシールされる。また、隣接する単セルは、セパレータ間を接着剤またはガスケット等のシール材によってシールされる。
燃料電池用のシール材であるゴムガスケットとして、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム等が知られている。例えば、燃料電池を氷点下等の低温から始動する際、燃料電池スタックが熱膨張するが、ガスケットはこの熱膨張に追従する必要がある。しかし、ガスケットとセパレータのシールされる面との密着が強い部位と密着が弱い部位とが存在することにより、シール性が低下する現象が発生することがある。ここで、ガスケットがセパレータに粘着する機構としては、ガスケットの低分子構造の物質がセパレータ側と結合することによって起こるものと推定される。
図16に示すように、従来のガスケット100において、ガスケット100のリップ部102がシールされる燃料電池構成部材104と密着したとき、リップ部102のシール面の内周部(図16のA領域、ガスケット(GSK)反力が強い領域)では、
(ガスケット反力Fg)−(タック力Ft)>>0
となり、ガスケット反力Fgによりタックから解放される。一方、リップ部102のシール面の外周部(図16のB領域、ガスケット反力が弱い領域)では、
(ガスケット反力Fg)−(タック力Ft)<0
となり、タック力Ftがガスケット反力Fgより強いため、燃料電池構成部材104とリップ部102とが強く密着する。したがって、このような現象を避け、ガスケットのシール性能を安定化させる必要がある。
例えば特許文献1には、セパレータ間にガスケットを配置した燃料電池用ガスケットにおいて、ガスケットの形状を、締結手段による締付け部の比較的近くで反力が比較的大きい断面形状とするとともに、締付け部の比較的遠くで反力が比較的小さくピーク面圧が比較的大きい断面形状とすることが記載されている。
また例えば、特許文献2には、燃料電池のセパレータ間に圧縮状態で配設されるゴムガスケットにおいて、湾曲傾斜面を有する第1の山部と、第1の山部の頂部に設けられる第2の山部とからなる二山構造の断面形状を有するシール部と、第1の山部の湾曲傾斜面の裾部分に連続して所定の厚みで水平方向に延出し、底面に平面が形成された台座部とを有する燃料電池のセパレータ用ゴムガスケットが記載されている。
特開2003−229145号公報 特開2005−50728号公報
しかし、特許文献1,2に記載のガスケットでは、シール性が不十分である。
本発明は、シール性に優れるシール構造を有する燃料電池、及びシール性に優れる燃料電池用ガスケットである。
本発明は、シール部材としてガスケットを有する燃料電池であって、前記ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部、及び前記燃料電池構成部材が前記ガスケット接触部の外周部と接触する部材接触部の少なくとも1つにタック力を調整するタック力調整部を備える。
また、前記燃料電池において、前記タック力調整部は、凸形状を有することが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記タック力調整部は、凹形状を有することが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記タック力調整部は、樹脂層であることが好ましい。
また、前記燃料電池において、前記燃料電池構成部材は、セパレータであることが好ましい。
燃料電池のシール部材として用いる燃料電池用ガスケットであって、前記ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部にタック力を調整するタック力調整部を備える。
また、前記燃料電池用ガスケットにおいて、前記タック力調整部は、凸形状を有することが好ましい。
また、前記燃料電池用ガスケットにおいて、前記タック力調整部は、凹形状を有することが好ましい。
また、前記燃料電池用ガスケットにおいて、前記タック力調整部は、樹脂層であることが好ましい。
本発明では、ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部、及び燃料電池構成部材がガスケット接触部の外周部と接触する部材接触部の少なくとも1つにタック力を調整するタック力調整部を備えることにより、シール性に優れるシール構造を有する燃料電池を提供することができる。
また本発明では、ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部にタック力を調整するタック力調整部を備えることによりシール性に優れる燃料電池用ガスケットを提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
<燃料電池及び燃料電池用ガスケット>
図1に、本実施形態に係る固体高分子電解質型の燃料電池10の一例の概略側面図を示す。また、図2に、本実施形態に係る燃料電池10におけるMEA(膜電極接合体)40の一例の概略断面図を示す。図1における各単セル19は、図2に示すMEA40と、セパレータとの積層体から構成される。
図2に示すように、MEA40は、電解質膜11と、電解質膜11の一方の表面に配置された触媒層12を含む燃料極(アノード)14と、電解質膜11の他方の表面に配置された触媒層15を含む空気極(カソード)17とから構成される。触媒層12及び15とセパレータ(図2において図示せず)との間には、通気性を有するガス拡散層13,16がアノード側、カソード側にそれぞれ設けられる。
MEA40とMEA40の拡散層13,16の両外側を挟持するセパレータとを重ねて単セル19を構成し、図1のように、単セル19を積層してセル積層体38とし、セル積層体38のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、セル積層体38をセル積層方向に締め付け、セル積層体38の外側でセル積層方向に延びる締結部材(例えば、テンションプレート)24、ボルト・ナット25等にて固定して、燃料電池スタック23を構成する。なお、セル積層体38における単セル19の積層数は1層以上であれば良く特に制限はない。
図3に単セル19の一例の上面概略図を示す。単セル19は、中央部にガス流路と冷媒流路と電極が存在し発電を行う発電領域51を有し、その周囲に位置し発電を行わない非発電領域52を有する。本例におけるセパレータは金属製セパレータ(以下、メタルセパレータという)18である。図4に単セル19を分解した概略斜視図を示すように、単セル19において、MEA40とメタルセパレータ18との間で、非発電領域52の部位に、枠状の(発電領域51に対応する領域が中抜きされた)樹脂フレーム36が設けられており、MEA40は2枚の樹脂フレーム36で挟まれ、その2枚の樹脂フレーム36が2枚のメタルセパレータ18で挟まれる。メタルセパレータ18と樹脂フレーム36には、非発電領域52において、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷媒マニホールド29がそれぞれ形成されている。なお、非発電領域52における燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31及び冷媒マニホールド29の配置位置は、図3,4の位置に限定されるものではない。
図5に、図3におけるA−A断面概略図を示す。メタルセパレータ18により、発電領域51において、MEA40のアノード側に燃料ガス(通常は水素)を供給するための燃料ガス流路27が形成され、MEA40のカソード側に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための酸化ガス流路28が形成されている。また、メタルセパレータ18には冷媒(通常は冷却水)を流すための冷媒流路26も形成されている。図3,4の燃料ガスマニホールド30は図5の燃料ガス流路27と連通しており、酸化ガスマニホールド31は酸化ガス流路28と連通しており、冷媒マニホールド29は冷媒流路26と連通している。マニホールド30、31、29と発電領域の流体流路27、28、26は、それぞれ図示しない連通路を介して、連通しており、連通路にも流体が流れる。通常、単セル19において、冷媒流路26、燃料ガス流路27及び酸化ガス流路28は、複数個並列に形成される。
メタルセパレータ18には通常、隣接する単セル19間の電気接触抵抗を低減するためにメタルセパレータ基材47のMEA40との対向面(MEA対向面)の反対側面に貴金属コート42aが形成され、メタルセパレータ18とMEA40との電気接触抵抗を低減するとともに原料ガス(燃料ガス、酸化ガス)及び生成水中の酸性成分等によるメタルセパレータ18の腐食を抑制するためにメタルセパレータ基材47のMEA対向面に貴金属コート42b、または貴金属コート42b及び耐食コート44が形成される。表面処理コートのうち耐食コート44は、メタルセパレータ基材47の連通路を構成する部分にも形成されることが望ましい。なお、メタルセパレータ18の構成はこれらに限定されない。
MEA40を挟んだ一対の樹脂フレーム36間は接着剤等を用いた接着層49によりシールされる。一方、貴金属コート42a,42b、耐食コート44等の表面処理コートが形成されたメタルセパレータ18は、接着剤等を用いた接着層46により樹脂フレーム36とシールされる。
本実施形態において、燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部であるリップ部を有するガスケットにより、隣接する単セルの間をシールする。図6に、隣接する単セル19の間をガスケット48によりシールしたセル積層体の一部の一例の概略断面図を示す。本実施形態では、燃料電池構成部材であるメタルセパレータと接触するガスケットのリップ部の外周部にタック力を調整するタック力調整部として凹形状を有する凹部を備える。図6ではシール部のうち、メタルセパレータ18と樹脂フレーム36との間、樹脂フレーム36間は接着層46,49によりそれぞれシールされ、隣接する単セル19のメタルセパレータ18間はガスケット48によりシールされている。図6の例ではガスケット48のリップ部50が対向するメタルセパレータ18と接触する部分(シール面)の外周部に凹部54を備える。それぞれのガスケット48は燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31及び冷媒マニホールド29を流れる各種流体(燃料ガス、酸化ガス、冷媒)を相互にかつ外部から分離した状態で、これらの流体をシールする。ガスケット48は、発電領域51(流体流路26,27,28の存在する領域)まわり、および連通路を除いてマニホールド29,30,31まわりに、配置される。シール材としてガスケット48を使用することにより、容易に単セル19の取り外し分解が可能となる。
図7に本実施形態に係るガスケットの断面図を示す。ガスケット48のリップ部50がシール面の外周部(図7のB領域、ガスケット反力が弱い領域)にディンプル形状の凹部54を備えることにより、ガスケット48とメタルセパレータのシール面とのタック性を外周部で上げて、シール性を確保することができる。
図8に示すように、本実施形態のガスケット48において、ガスケット48のリップ部50がシールされるメタルセパレータ18と密着したとき、リップ部50のシール面の内周部(図8のA領域、ガスケット反力が強い領域)では、
(ガスケット反力Fg)−(タック力Ft)>>0
となり、ガスケット反力Fgによりタックから解放される。一方、リップ部50のシール面の外周部(図8のB領域、ガスケット反力が弱い領域)では、
|(ガスケット反力Fg)−(タック力Ft)|>>0
となり、外周部のタック力Ftを大きく上げることができる。したがって、ガスケットのシール性能を安定化させることができる。
凹部54の形状としては、ディンプル形状、線状等が挙げられるが、特に制限はない。また、凹部54の深さ、幅、数等は適宜設定すればよい。
本発明の別の実施形態では、燃料電池構成部材であるメタルセパレータと接触するガスケットのリップ部の外周部にタック力を調整するタック力調整部として凸形状を有する凸部を備える。
図9の例では、ガスケット48のリップ部50が対向するメタルセパレータと接触する部分(シール面)の外周部に凸部56を備える。
図10に示すように、ガスケット48のリップ部50がメタルセパレータ18と接触する部分(シール面)の外周部(図10のB領域、ガスケット反力が弱い領域)にディンプル形状の凸部56を備えることにより、ガスケット48とメタルセパレータ18のシール面とのタック性を外周部で低減させ、シール性を確保することができる。
また、図11に示すように、ガスケット48のリップ部50がメタルセパレータと接触する部分(シール面)の外周部(図11のB領域、ガスケット反力が弱い領域)にガスケットのシールラインに対して斜め線状の凸部58を備えることにより、ガスケット48とメタルセパレータのシール面とのタック性を外周部で低減させ、シール性を確保することができる。
また、図12に示すように、ガスケット48のリップ部50がメタルセパレータと接触する部分(シール面)の外周部(図12のB領域、ガスケット反力が弱い領域)にシールラインに対して直線状の凸部60を備えることにより、ガスケット48とメタルセパレータのシール面とのタック性を外周部で低減させ、シール性を確保することができる。
凸部の形状としては、ディンプル形状、線状等が挙げられるが、特に制限はない。また、凸部の深さ、幅、数等は適宜設定すればよい。
また、図13,14に示すように、メタルセパレータ18が図10のガスケット48のリップ部50と接触する部分(シール面)の外周部(図10のB領域に対応する部分、ガスケット反力が弱い領域)に摩擦係数が高い樹脂層62を備えることにより、ガスケット48とメタルセパレータ18のシール面とのタック性を外周部で低減させ、シール性を確保することができる。なお、メタルセパレータ18のシール面の外周部に代わって、あるいはメタルセパレータ18のシール面の外周部とともに、ガスケット48のリップ部50がメタルセパレータ18と接触する部分(シール面)の外周部(例えば図10のB領域、ガスケット反力が弱い領域)に樹脂層を備えてもよい。
図15に示すように、ガスケット48のリップ部50がシールされるメタルセパレータ18と密着したとき、リップ部50のシール面の内周部(例えば図15のA領域、ガスケット反力が強い領域)では、
(ガスケット反力Fg)−(タック力Ft)>>0
となり、ガスケット反力Fgによりタックから解放される。一方、リップ部50のシール面の外周部(例えば図15のB領域、ガスケット反力が弱い領域)では、外周部のタック力Ftを小さくするとともに、ガスケット48の内外周方向(例えば図15の矢印方向)への倒れ込み(潰れ)を抑制し、B領域をA領域に比べてできるだけ狭くすることにより、タック力の影響を小さくすることができる。したがって、ガスケット48のシール性能を安定化させることができる。
樹脂層62に用いる樹脂としては、摩擦係数が高く、剥離しやすいものを用いることが好ましい。そのような樹脂としては例えば、ポリアミドイミド系樹脂(PAI)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系樹脂等が挙げられる。樹脂層62の厚みは例えば、10μm〜20μmの範囲である。また、樹脂層の幅、数等は適宜設定すればよい。樹脂層62は樹脂を含む樹脂含有溶液をガスケット58のリップ部50表面あるいはメタルセパレータ18のシール面の所定の領域に公知方法で塗布することにより形成することができる。
ガスケット48を構成する材料は、例えば、VMQ等のシリコーン系ゴム、FKM等のフッ素系ゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)等である。EPDMは耐薬品性に優れるという利点があり、シリコーン系ゴム及びフッ素系ゴムは低温時の追従性能に優れるという利点がある。
このように、図7に示すように、ガスケット48のリップ部50がシール面の外周部に凹部54を備えても良いし、図9,11,12に示すように、ガスケット48のリップ部50がシール面の外周部に凸部56,58,60を備えても良いし、図13,14に示すように、メタルセパレータ18がシール面の外周部に樹脂層62を備えても良いが、シール性等の点から図11,12の構成が好ましい。また、ガスケット48のリップ部50がシール面の外周部に凸部を備え、かつ、メタルセパレータ18がシール面の外周部に樹脂層を備えると、さらに、ガスケット48の追従性がより向上するため好ましい。
なお、タック力を調整するタック力調整部の構成としては、タック力を調整することができれば良く特に制限はない。
以上のように、ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部、及び燃料電池構成部材がガスケット接触部の外周部と接触する部材接触部の少なくとも1つにタック力を調整するタック力調整部を備えることにより、ガスケットの追従性が向上し、シール性を向上させることができる。特に燃料電池を氷点下等の低温から始動する際、燃料電池スタックが熱膨張するが、この熱膨張にもガスケットが追従することができる。
なお、本実施形態において、ガスケットのリップ部側と隣接する燃料電池構成部材としてセパレータを例に説明したが、ガスケットのリップ部側と隣接する燃料電池構成部材であれば特に制限はなく、その他に例えば樹脂フレーム、電解質膜等を挙げることができる。
本実施形態において、メタルセパレータ基材47を構成する材料は、例えば、ステンレス鋼、アルミニウムまたはその合金、チタンまたはその合金、マグネシウムまたはその合金、銅またはその合金、ニッケルまたはその合金、鋼等である。なお、メタルセパレータ基材47の表面部が不働態膜を形成している場合は、その不働態膜も基材の一部を構成する。また、メタルセパレータ18の代わりに、焼成カーボン等のカーボン系材料等で構成されるセパレータを使用しても、上記タック力調整部を備えることによる効果が発揮される。
貴金属コート42a,42bは、例えば、金、銀、白金、パラジウムまたはそれらの合金等を含んで構成される。また、耐食コート44は、例えば、カーボン等を含んで構成される。
樹脂フレーム36を構成する材料は、例えば、フッ素系樹脂等である。
接着層46,49は、例えば、シリコーン、オレフィン、エポキシ、アクリルなどの樹脂等の接着剤等を含んで構成され、塗布時には液状で、接着剤の両側の部材で押されて拡げられ、塗布後に乾燥または熱により固化される。
電解質膜11としては、プロトン(H)等のイオン伝導性の高い材料であれば特に制限はなく、例えば、パーフルオロスルホン酸系等の固体高分子電解質が用いられる。具体的には、ジャパンゴアテックス(株)のゴアセレクト(Goreselect、登録商標)、デュポン社(Du Pont社)のナフィオン(Nafion、登録商標)、旭化成(株)のアシプレックス(Aciplex、登録商標)、旭硝子(株)のフレミオン(Flemion、登録商標)等のパーフルオロスルホン酸系固体高分子電解質を使用することができる。
触媒層12,15は、例えば、白金(Pt)等を担持したカーボン、白金(Pt)等をルテニウム(Ru)等の他の金属と共に担持したカーボン等の触媒をナフィオン(登録商標)等の固体高分子電解質等の樹脂に分散させて成膜されたものである。
ガス拡散層13,16としては、導電性が高く、燃料及び空気等の原料の拡散性が高い材料であれば特に制限はないが、多孔質導電体材料であることが好ましい。導電性の高い材料としては、例えば、金属板、金属フィルム、導電性高分子、カーボン材料等が挙げられ、カーボンクロス、カーボンペーパ、ガラス状カーボン等のカーボン材料が好ましく、カーボンクロス、カーボンペーパ等の多孔質カーボン材料であることがより好ましい。
燃料電池10の各単セル19において、例えば、燃料極14に供給する燃料ガスを水素ガス、空気極17に供給する酸化ガスを空気として運転した場合、燃料極14の触媒層12において、
2H → 4H+4e
で示される反応式(水素酸化反応)を経て、水素ガス(H)から水素イオン(H)と電子(e)とが発生する。電子(e)は拡散層13から外部回路を通り、空気極17の拡散層16から触媒層15に到達する。触媒層15において、供給される空気中の酸素(O)と、電解質膜11を通過した水素イオン(H)と、外部回路を通じて触媒層15に到達した電子(e)により、
4H+O+4e → 2H
で示される反応式(酸素還元反応)を経て、水が生成する。このように燃料極14及び空気極17において化学反応が起こり、電荷が発生して電池として機能することになる。そして、一連の反応において排出される成分は水であるので、クリーンな電池が構成されることになる。
本実施形態に係る燃料電池は、例えば、携帯電話、携帯用パソコン等のモバイル機器用小型電源、自動車用電源、家庭用電源等として用いることができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池の一例を示す概略側面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池におけるMEA(膜電極接合体)の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における単セルの一例の概略上面図を示す。 本発明の実施形態に係る燃料電池における単セルの一例を分解した概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池における図3の単セルのA−A線の概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池におけるセル積層体のシール構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池用ガスケットの一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池用ガスケットのセパレータへの密着の様子を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池用ガスケットの他の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池用ガスケットのセパレータへの密着の様子を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池用ガスケットの他の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池用ガスケットの他の例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池におけるセパレータの一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池におけるセパレータの一例を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係るセパレータの燃料電池用ガスケットへの密着の様子を示す概略断面図である。 従来の燃料電池用ガスケットの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
10 燃料電池、11 電解質膜、12,15 触媒層、13,16 拡散層、14 燃料極(アノード)、17 空気極(カソード)、18 メタルセパレータ、19 単セル、20 ターミナル、21 インシュレータ、22 エンドプレート、23 燃料電池スタック、24 締結部材、25 ボルト・ナット、26 冷媒流路(冷却水流路)、27 燃料ガス流路、28 酸化ガス流路、29 冷媒マニホールド、30 燃料ガスマニホールド、31 酸化ガスマニホールド、36 樹脂フレーム、38 セル積層体、40 MEA、42a,42b 貴金属コート、44 耐食コート、46,49 接着層、47 メタルセパレータ基材、48,100 ガスケット、50,102 リップ部、51 発電領域、52 非発電領域、54 凹部、56,58,60 凸部、62 樹脂層、104 燃料電池構成部材。

Claims (9)

  1. シール部材としてガスケットを有する燃料電池であって、
    前記ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部、及び前記燃料電池構成部材が前記ガスケット接触部の外周部と接触する部材接触部の少なくとも1つにタック力を調整するタック力調整部を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記タック力調整部は、凸形状を有することを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記タック力調整部は、凹形状を有することを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記タック力調整部は、樹脂層であることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池であって、
    前記燃料電池構成部材は、セパレータであることを特徴とする燃料電池。
  6. 燃料電池のシール部材として用いる燃料電池用ガスケットであって、
    前記ガスケットが燃料電池構成部材と接触するガスケット接触部の外周部にタック力を調整するタック力調整部を備えることを特徴とする燃料電池用ガスケット。
  7. 請求項6に記載の燃料電池用ガスケットであって、
    前記タック力調整部は、凸形状を有することを特徴とする燃料電池用ガスケット。
  8. 請求項6に記載の燃料電池用ガスケットであって、
    前記タック力調整部は、凹形状を有することを特徴とする燃料電池用ガスケット。
  9. 請求項6に記載の燃料電池用ガスケットであって、
    前記タック力調整部は、樹脂層であることを特徴とする燃料電池用ガスケット。
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