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JP2008275588A - 可燃性ガスセンサ - Google Patents

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Tsutomu Oya
勉 大家
Yoshiaki Nakada
嘉昭 中田
Yutaka Yamagishi
豊 山岸
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Horiba Ltd
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Horiba Ltd
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Abstract

【課題】全体の小型化を図りつつ、測定対象ガスと酸化触媒粒子の接触面積の増大に伴い酸化反応熱の発生量を増加するとともにその酸化反応熱の伝達性を改善して測定感度及び測定精度の著しい向上を実現できる可燃性ガスセンサを提供する。
【解決手段】Si基板2の上面に異種金属を接合してなるサーモパイル4が形成され、このサーモパイル4の温接点部4a上に、多孔材料層に酸化触媒粒子を担持させてなる多孔触媒層6または多数の酸化触媒粒子を鎖状に繋ぎ結合させてなる鎖状触媒層7を設け、この多孔触媒層6または鎖状触媒層7をサーモパイル4の温接点部4aに結合している。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば石油化学工場等においてCO、HC、ホルムアルデヒド、水素等の可燃性ガスの爆発等といった災害を未然に防止するために、測定対象ガスの発熱量を測定することにより、当該測定対象ガス中に含有されている可燃性ガス、特に水素ガスの濃度を測定するために用いられる水素ガスセンサで代表される可燃性ガスセンサに関する。
この種の可燃性ガスセンサとしては、サーミスタ、熱電対(サーモカップル)、アルミ測温抵抗体等の測温素子の表面に絶縁層を介して白金等の酸化触媒を積層させた構造のものが汎用されているが、このような積層構造の汎用ガスセンサは、熱容量が大きいために、可燃性ガスの酸化反応熱による熱量が少なく、それゆえに、熱量変化による電圧や電流、あるいは、電気抵抗の変化として取り出される出力信号も小さくて低濃度の可燃性ガスの測定感度は非常に低いという難点がある。
また、サーモパイルの温接点部に絶縁膜を介して白金やパラジウム等の酸化触媒を含むアルミナ等の被膜を形成(蒸着)する一方、サーモパイルの冷接点部を露出させて、水素ガス等の可燃性ガスが白金等の触媒を含む被膜に接触することに伴う燃焼により温接点部を加熱昇温し、この温接点部と低温状態にある冷接点部との間に熱起電力を発生させ、この熱起電力を検出することにより、可燃性ガスの濃度を測定するようにした接触燃焼式ガスセンサも従来より多用されている(例えば、特許文献1参照)が、このような接触燃焼式ガスセンサは、上記した積層構造の汎用ガスセンサに比べて周囲温度に対する補償回路等が不必要であり、その分だけ測定感度の向上が図れるものの、熱容量は依然として大きく応答性に欠け、低濃度の可燃性ガスの測定感度には満足のゆく結果が得られないという問題がある。
上記のような積層構造の汎用ガスセンサ及び接触燃焼式ガスセンサの有する難点や問題を解消すべく本出願人らは、半導体基板面に成膜された絶縁膜上にサーモパイル等の測温素子を形成し、この測温素子の感熱部に白金やルテニウム等の酸化触媒を直接成膜する、あるいは、CrやTi等の良熱伝導性金属材料を含む接着層を介して成膜して担持させるとともに、この酸化触媒を活性状態に維持するためのヒータを設けた可燃性ガスセンサを既に提案している(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−10901号公報 特開2006−71362公報
上記特許文献2で示されている可燃性ガスセンサは、半導体基板面への絶縁膜、測温素子及び酸化触媒の成膜といった薄膜化技術の採用によって、測温素子の熱容量を小さくすることが可能であるとともに、測定対象ガス中の可燃性ガスが酸化触媒に接触して酸化反応熱が発生し、その熱量を検出することにより水素等の所定の可燃性ガス濃度を測定することが可能で、上記した汎用ガスセンサや接触燃焼式ガスセンサに比べて、測定感度及び応答性の向上が図れるものの、酸化触媒の表面で生じる酸化反応熱並びにその反応熱が測温素子の感熱部へ伝達される熱伝達性(速度、効率)が十分でなく、測定感度及び測定精度の面から未だ改良の余地が残されていた。
また、測定対象ガスの酸化触媒に対する接触面積も余り大きくとれないために、酸化反応により生じる熱量も小さく、特に低濃度の可燃性ガスの測定感度の向上には限界があり、また、それを補うためには、酸化触媒を常に活性状態に維持するためのヒータを設けることが必須不可欠となり、ガスセンサ全体が大型化しやすいという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、全体の小型化を図りつつ、測定対象ガスと酸化触媒との接触面積を増大して酸化反応熱の発生量を増加するとともに測温素子への熱伝達性を改善して、低濃度の可燃性ガスであっても測定感度及び測定精度の著しい向上を実現することができる可燃性ガスセンサを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る可燃性ガスセンサは、半導体基板面に成膜された絶縁膜上に測温素子を形成し、この測温素子で測定対象ガスの発熱量を検出することにより、測定対象ガス中の可燃性ガスの濃度を測定するように構成されている可燃性ガスセンサであって、前記測温素子の感熱部上に、多孔材料層に酸化触媒粒子を担持させてなる多孔触媒層または多数の酸化触媒粒子を鎖状に繋ぎ結合させてなる鎖状触媒層を設け、この触媒層を前記感熱部に一体結合していることを特徴としている。
上記のような特徴構成を有する本発明の可燃性ガスセンサによれば、測定対象ガスが多孔触媒層または鎖状触媒層に接触すると、測定対象ガス中の可燃性ガスが多孔触媒層に担持された酸化触媒粒子または鎖状触媒層を形成する鎖状の酸化触媒粒子により酸化されて反応熱を発生する。例えば、可燃性ガスが水素ガス(H)である場合、
2H+O→2HO+Q …(1)
なる反応式で示されるとおり、水素ガス(H)分子が酸素ガス(O)分子と反応して水分子(HO)を生じ、このとき、反応熱Qを発生する。この反応熱が酸化触媒粒子の表面から多孔層を経て、または、鎖状酸化触媒層粒子の表面から直接に測温素子の感熱部に効率よく伝わり該感熱部が昇温される。ここで、酸化触媒粒子が多孔層に担持されている、または、酸化触媒粒子が鎖状に繋ぎ結合されていることにより、測定対象ガス中の可燃性ガスと酸化触媒粒子の接触面積を十分に大きくとることが可能であるために、上記反応式(1)による発熱量Qは非常に大きく前記測温素子の感熱部の昇温度合いを高めることができる。したがって、酸化触媒粒子担持の多孔触媒層または酸化触媒粒子が鎖状に繋ぎ結合された鎖状触媒層を使用することにより、ガスセンサ全体の小型化を図りつつ、測温素子の感熱部における昇温効率を高めて、測定対象ガス中の水素など低濃度の可燃性ガスであっても、その濃度測定感度及び測定精度の著しい向上を実現することができるという効果を奏する。
本発明に係る可燃性ガスセンサにおける前記多孔触媒層としては、層状繊維、多孔質セラミック、繊維状またはクラスター状のカーボンナノチューブの中から選択した多孔材料に、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、ルテニウムを含む貴金属の中から選択された酸化触媒粒子を担持させて形成されたものであればよい(請求項2)。特に、前記多孔触媒層として、ニッケル層、鉄層またはコバルト層の熱処理により凝集した複数の核上に成長させて形成されるクラスター状のカーボンナノチューブに酸化触媒粒子を結合させて形成されたものを用いる場合(請求項3)は、測定対象ガスとの接触面積をより大きく確保できるとともに、該多孔触媒層と測温素子の感熱部との結合強度を高めて丈夫で、かつ、酸化反応熱の感熱部への熱伝達性(速度、効率)にも優れ、測定感度の一層の向上が図れる。
また、本発明に係る可燃性ガスセンサにおける前記鎖状触媒層としては、多数の酸化触媒粒子を分散剤により分散させて熱処理することにより、酸化触媒粒子同士を鎖状に繋ぎ結合させて多孔状に形成されたものを用いる(請求項4)ことができる。この場合は、測定対象ガスを直接に鎖状の酸化触媒粒子に接触させることが可能で、酸化反応熱量を増大して、所定の測定感度及び測定精度を一層向上することができる。
また、本発明に係る可燃性ガスセンサにおける前記測温素子としては、サーモパイルの使用が好ましい(請求項5)。
さらに、本発明に係る可燃性ガスセンサにおいて、前記酸化触媒粒子担持の多孔触媒層または前記多孔状触媒層を測温素子の感熱部裏面に形成してもよい(請求項6)。この場合は、多孔触媒層または多孔状触媒層を測温素子の感熱部上に形成する際に多少の位置ずれがあっても、構造上、その触媒層が測温素子の冷接点部に触れることがなく、冷接点部の不用な温度上昇に伴う感度低下がない。その結果、測定感度及び測定精度の向上が図れるとともに、特性の揃った可燃性ガスセンサを量産することが容易になるという効果を有する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る第1実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。この可燃性ガスセンサ1−1は、シリコン(Si)基板(半導体基板の一例)2の中央部分裏面にエッチングにより空洞部3を形成し、この空洞部3に対応するSi基板2の上面に、測温素子の一例として、例えばポリシリコンとアルミニウム等の異種金属4A,4Bを接合してなり、受熱量に応じたゼーベック効果により熱起電力を発生し出力するサーモパイル4が形成されているとともに、このサーモパイル4の表面及び該サーモパイル4周辺の前記Si基板2の上面全域にはSiOなどの絶縁膜5a、5bが成膜されている。
前記サーモパイル4の感熱部である温接点部4a上のSiOからなる絶縁膜5a部分上に、図2の拡大モデル図に示すように、炭素繊維などの繊維状多孔材料6aに酸化触媒粒子の一例である白金(Pt)粒子6bを散在させて担持させてなる多孔触媒層7を設け、この多孔触媒層7を前記サーモパイル4の温接点部4a上の絶縁薄膜5a部分に化学的もしくは物理的に結合したものである。
なお、前記多孔触媒層7における酸化触媒粒子としては、Pt粒子6b以外に、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)等の貴金属粒子を単独あるいは複合して使用してもよい。
上記のように構成された第1実施例の可燃性ガスセンサ1−1においては、水素等の可燃性ガスを含んだ測定対象ガスが前記Pt粒子6bを担持の多孔触媒層7に接触し侵入すると、測定対象ガス中の可燃性ガス、例えば水素ガス(H)分子が多孔触媒層7に担持されているPt粒子6bに接触して、既述(1)式で示すとおり、酸素ガス(O)分子と反応して水分子(HO)を生じ、このとき、反応熱Qを発生する。
ここで、前記多孔触媒層7におけるPt粒子6bが、炭素繊維などの繊維状多孔材料6aに担持されているので、測定対象ガス中の可燃性ガスとPt粒子6bとの接触面積は大きくて前記反応熱Qは非常に大きいものとなり、その大きな反応熱がPt粒子6bの表面から熱伝導度の大きい炭素繊維などの繊維状多孔材料6aを経て、サーモパイル4の温接点部4aに速やかに、かつ、効率よく伝達されて該温接点部4aが急速かつ大きく昇温し冷接点部との間で大きな熱起電力を発生することになる。この熱起電力を測定して単位時間当たりの熱量を算出することにより、水素ガス等の可燃性ガス濃度を非常に感度よく測定することができる。
図3は、本発明に係る第2実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。この第2実施例のガスセンサ1−2は、サーモパイル4の温接点部4a上の絶縁膜5a部分上に炭素繊維や多孔質セラミックなど熱伝導率の高い材料からなる多孔層8を薄膜状に形成し、この薄膜状多孔層8上に、第1実施例と同様な多孔触媒層7を形成したものであり、その他の構成は上記した第1実施例と同様であるため、同一部材、同一部位に同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
上記第2実施例の可燃性ガスセンサ1−2においても、第1実施例の可燃性ガスセンサ1−1とほぼ同様に、測定対象ガスが前記多孔触媒層7に接触し侵入することにより、測定対象ガス中の可燃性ガス、例えば水素ガス(H)分子が多孔触媒層7に担持されているPt粒子6bに接触して、既述(1)式で示すとおり、酸素ガス(O)分子と反応して水分子(HO)を生じ、このとき、発生する反応熱がPt粒子6bの表面から熱伝導度の大きい炭素繊維などの繊維状多孔材料6a及び薄膜状多孔層8を経て、サーモパイル4の温接点部4aに効率よく伝達されて該温接点部4aが急速かつ大きく昇温し冷接点部との間で大きな熱起電力を発生し、この熱起電力を測定して単位時間当たりの熱量を算出することにより、水素ガス等の可燃性ガス濃度を非常に感度よく測定することができる。
図4は、本発明に係る第3実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。この第3実施例の可燃性ガスセンサ1−3は、サーモパイル4上にSiO及びSiNからなる二重の絶縁膜5を形成するとともに、前記サーモパイル4の温接点部4aに対応する絶縁膜部分5a上に鎖状触媒層9を形成したものである。この鎖状触媒層9は、図5の拡大モデル図(a)で示すように、酸化触媒粒子の一例であって、比較的粒径が大きい多数のPt粒子6bを分散剤によりPt粒子6bよりも融点の低い材料、例えば繊維材料10に分散させたうえ、熱処理を施して前記低融点の繊維材料10を融解し消失させることにより、図5の(b)に示すように、残った多数のPt粒子6b同士のみが鎖状に繋ぎ結合されて多孔状に形成されたものである。その他の構成は上記した第1実施例と同様であるため、同一部材、同一部位に同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
上記第3実施例の可燃性ガスセンサ1−3においては、測定対象ガスが鎖状触媒層9を形成する鎖状Pt粒子6bに直接接触することにより、既述(1)式で示すとおりに反応して大きな反応熱を発生し、その反応熱がPt粒子6bの表面から直接にサーモパイル4の温接点部4aに効率よく伝達されて昇温し冷接点部との間で大きな熱起電力を発生し、この熱起電力を測定して単位時間当たりの熱量を算出することにより、水素ガス等の可燃性ガス濃度を非常に感度よく測定することができる。
図6は、本発明に係る第4実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。この第4実施例の可燃性ガスセンサ1−4は、サーモパイル4の温接点部4a上の絶縁膜5a部分上に金属膜、特に金(Au)薄膜11が成膜されているとともに、このAu薄膜11上に、該薄膜11の平面に、Pt粒子を予め担持させてなるクラスター状カーボンの代表例としての複数個のカーボンナノチューブ(Carbon Nano Tube、以下、CNTと称する)12が配置され、これらCNT12を、その一端部に取り付けたチオール基の硫黄原子と前記Au薄膜11のAu原子との結合によるCNT−R−S−Au構造の成膜化によってサーモパイル4の温接点部4aに接続して多孔触媒層7を形成したものである。その他の構成は上記第3実施例と同様であるため、同一部材、同一部位に同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
なお、前記CNT12の接続手段としては、上述のように、一端に取り付けたチオール基の硫黄原子とAu薄膜11のAu原子との結合による接続の他に、サーモパイル4の温接点部4a上の絶縁膜5a部分上に、例えばCVD法によりダイヤモンド薄膜を形成し、このダイヤモンド薄膜の一部を水素、水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの官能基で終端化するとともに、CNT12の一端部にその一部の炭素結合をカルボキシル基、アミノ基などの官能基で終端化し、それら両官能基の終端同士を脱水重合し化学結合することにより接続してもよく、また、CNT12の一端部をシランカップリング剤で終端化し、その終端をサーモパイル4の温接点部4a上の絶縁膜5a部分に直接化学結合して接続してもよい。
さらに、本発明に係る第5実施例の可燃性ガスセンサとして、図7に示すように、薄いニッケル層、鉄層またはコバルト層13の熱処理により凝集した複数の核14上にCVD法などにより成長させてクラスター状のCNT12を形成し、このCNT12にPt粒子6bを付着させて形成された多孔触媒層7を、サーモパイル4の温接点部4a上の絶縁膜5a部分上に化学的もしくは物理的に結合したものであってもよい。その他の構成は第3実施例と同様であるため、ガスセンサ全体の構成は省略する。
これら第4実施例及び第5実施例の可燃性ガスセンサの場合は、熱伝導度が非常に大きく、かつ、測定対象ガスとの接触面積が大きくとれるCNT12を用いることにより、当該ガスセンサ全体の小型コンパクト化を図りつつ、大きな熱起電力を急速に発生させることが可能で、水素ガス等の可燃性ガス濃度を非常に感度よく、かつ、精度よく測定することができる。
図8は、本発明に係る第6実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。この第6実施例の可燃性ガスセンサ1−6は、Pt粒子担持の多孔触媒層7を、サーモパイル4の裏面における温接点部4aに対応する部分に形成したものであり、サーモパイル4の表面には保護膜15が形成されている。その他の構成は上記第1実施例と同様であるため、同一部材、同一部位に同一の符号を付して、それらの説明を省略する。
このように構成された第6実施例の可燃性ガスセンサ1−6においても、上記第1〜第5実施例で示したものと同様に、水素ガス等の可燃性ガス濃度を高感度、高精度に測定することが可能であるが、特に、多孔触媒層7をサーモパイル4の裏面側に形成することにより、多孔触媒層7をサーモパイル4の温接点部4aに対応させて形成する際、その形成位置に多少の位置ずれがあっても、構造上、その多孔触媒層7がサーモパイル4の冷接点部に触れることがないので、冷接点部の不用な温度上昇に伴う感度低下がない。その結果、測定感度及び測定精度の向上が図れるとともに、特性の揃った可燃性ガスセンサを量産することが容易である。
なお、第6実施例において、サーモパイル4の裏面における温接点部4aに対応する部分に形成される触媒層としては、図2に示すような多孔触媒層に限らず、図5の(b)で示すような鎖状に結合されたPt粒子6bからなる鎖状触媒層9であっても、図6や図7に示すように、Pt粒子を担持するCNT12を用いた多孔触媒層7であってもよい。
また、上記各実施例における多孔触媒層7の形成材料としては、炭素繊維などの層状繊維の他に多孔質セラミックを用いてもよい。
また、上記各実施例において、サーモパイル4の周囲にヒータなどを組み込んで測定対象ガスを加熱するように構成してもよい。この場合は、ヒータによる測定対象ガスの加熱温度を調節することにより、測定対象ガスに含まれている水素以外の他の可燃性ガスの測定も可能で、測定対象ガスに対する選択性をもたせることができる。
また、測定対象ガスが複数の可燃性ガスを含有している場合は、サンプリング装置とカラムを用いて可燃性ガス種を分離し、その分離後の可燃性ガスに酸素を補給してサーモパイル4上で反応させることにより、分離された種類毎の可燃性ガスの濃度を測定することが可能である。
さらに、上記各実施例では、測温素子として、サーモパイルを用いたもので説明したが、それ以外に、サーミスタボロメータを用いたものであっても、上記したものと同様に、センサ全体の小型化を図りつつ、可燃性ガスの測定感度及び測定精度の向上効果を奏するものである。
本発明に係る第1実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。 第1実施例の可燃性ガスセンサにおける多孔触媒層の拡大モデル図である。 本発明に係る第2実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。 本発明に係る第3実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。 (a),(b)共に第3実施例の可燃性ガスセンサにおける多孔状触媒層の拡大モデル図である。 本発明に係る第4実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。 本発明に係る第5実施例の可燃性ガスセンサにおける多孔触媒層の拡大縦断面図である。 本発明に係る第6実施例の可燃性ガスセンサの縦断面図である。
符号の説明
1−1,1−2,…,16 可燃性ガスセンサ
2 Si基板(半導体基板の一例)
4 サーモパイル(測温素子の一例)
4a 温接点部(感熱部の一例)
5 絶縁膜
6 多孔触媒層
6a 多孔材料
6b Pt微粒子(酸化触媒微粒子の一例)
7 鎖状触媒層
8 多孔層
12 CNT(クラスター状カーボンの一例)
13 ニッケル層、鉄層またはコバルト層

Claims (6)

  1. 半導体基板面に成膜された絶縁膜上に測温素子を形成し、この測温素子で測定対象ガスの発熱量を検出することにより、測定対象ガス中の可燃性ガスの濃度を測定するように構成されている可燃性ガスセンサであって、
    前記測温素子の感熱部上に、多孔材料層に酸化触媒粒子を担持させてなる多孔触媒層または多数の酸化触媒粒子を鎖状に繋ぎ結合させてなる鎖状触媒層を設け、この触媒層を前記感熱部に一体結合していることを特徴とする可燃性ガスセンサ。
  2. 前記多孔触媒層が、層状繊維、多孔質セラミック、繊維状またはクラスター状のカーボンナノチューブの中から選択した多孔材料に、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ニッケル、ルテニウムを含む貴金属の中から選択された酸化触媒粒子を担持させて形成されたものである請求項1に記載の可燃性ガスセンサ。
  3. 前記多孔触媒層が、ニッケル層、鉄層またはコバルト層の熱処理により凝集した複数の核上に成長させて形成されるクラスター状のカーボンナノチューブに酸化触媒粒子を結合させて形成されたものである請求項1に記載の可燃性ガスセンサ。
  4. 前記鎖状触媒層が、多数の酸化触媒粒子を分散剤により分散させて熱処理することにより、酸化触媒粒子同士を鎖状に繋ぎ結合させて多孔状に形成されたものである請求項1に記載の可燃性ガスセンサ。
  5. 前記測温素子として、サーモパイルを使用している請求項1ないし4のいずれかに記載の可燃性ガスセンサ。
  6. 前記酸化触媒粒子担持の多孔触媒層または前記鎖状触媒層が、測温素子の感熱部裏面に形成されている請求項1ないし5のいずれかに記載の可燃性ガスセンサ。
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