JP2008274022A - 顔料、顔料分散組成物、硬化性組成物、並びにカラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】分散安定性に優れ、透明性に優れ、また塗布膜を形成してもピンホールの発生が低減される顔料、分散安定性に優れた顔料分散組成物、保存安定性、塗布性、感度、未露光部現像性、基板密着性、パターン形状等に優れた硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄されたことを特徴とする顔料、(A)該顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含有することを特徴とする顔料分散組成物、該顔料分散組成物が配合された硬化性組成物、該硬化性組成物を用いたカラーフィルタ及びその製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄されたことを特徴とする顔料、(A)該顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含有することを特徴とする顔料分散組成物、該顔料分散組成物が配合された硬化性組成物、該硬化性組成物を用いたカラーフィルタ及びその製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、カラーフィルタ、カラープルーフ等の画像材料や、インクや塗料などの色材料を構成するのに利用することができる顔料および顔料分散組成物、並びに液晶表示素子(LCD)や固体撮像素子(CCD、CMOSなど)等に用いられるカラーフィルタなど着色領域の形成に好適な硬化性組成物、該硬化性組成物を用いたカラーフィルタ及びその製造方法に関する。
従来から、顔料は、鮮明な色調と高い着色力とを示し、カラーフィルタ、カラープルーフ等の画像材料や、インクや塗料などの色材料等、多くの分野で広く使用されている。これらの顔料の中でも、実用上重要なものは一般に微細な粒子のものが多く、該顔料の凝集を防ぎ微細化することによって、鮮明な色調と高い着色力とを得ており、固体撮像素子や液晶ディスプレイ等に用いるカラーフィルタの材料等として用いる場合は、鮮明な色調と高い着色力を与え、更に耐光性や耐熱性、耐溶剤性に優れた顔料が求められる。
現在広く普及している、顔料を用いたカラーフィルタを液晶ディスプレイ用のカラーフィルタとして用いる場合、コントラスト向上のため、使用する顔料の粒子サイズとして、より微小なものが求められている(例えば、特許文献1参照)。
これは、顔料による光の散乱、複屈折等で偏光軸が回転してしまうとの要因によるものである。顔料の微細化が充分でない場合には、顔料によって光が散乱し、吸収され、光透過率が低下してしまうため、コントラストが低くなってしまい、更には露光によりパターン化する際の硬化感度が低下する(例えば、非特許文献1参照)。
これは、顔料による光の散乱、複屈折等で偏光軸が回転してしまうとの要因によるものである。顔料の微細化が充分でない場合には、顔料によって光が散乱し、吸収され、光透過率が低下してしまうため、コントラストが低くなってしまい、更には露光によりパターン化する際の硬化感度が低下する(例えば、非特許文献1参照)。
このため、顔料を分散して含有する着色感光性組成物においては、顔料を高度に微細化した状態で分散させることが必要とされる。この微細分散のためには、顔料分散剤が顔料粒子に効果的に吸着し、顔料粒子同士が凝集するのを立体的に抑制することが必要となる。しかし、顔料製造時に顔料に付着する不純物(シリコーン、イオン性化合物等)は、分散剤との相溶性が悪く、また、顔料分散剤と顔料との相互作用を妨げるため、分散安定性低下の要因となっていた。また、分散安定性が悪いことにより顔料が凝集し、透明性が低下する、塗布膜の現像性が低下する等の要因となっていた。
これに対し、分散安定性向上を狙って多量の顔料分散剤を導入すると、硬化性組成物中の硬化性成分(架橋剤、重合開始剤等)の量が低減し、感度低下、および、感度低下により基板界面の硬化性が低下することに伴いパターン形状が悪くなる、基板密着性が悪くなる等の問題を引き起こしていた。
また、液晶ディスプレイ用のカラーフィルタはガラス上に硬化性組成物を塗布する工程を経て製造されるが、膜厚が数μm以下と薄いために硬化性組成物においては、微量な不純物によって膜特性が大きく左右される傾向にあった。
特に、分散不良に起因して発生する顔料の凝集体や、顔料製造時に顔料に付着する不純物(シリコーン、イオン性化合物等)は、塗布時の筋状ムラやピンホールが発生することによる歩留まり低下、液晶表示素子の表示特性悪化等の原因となっていた。
特に、分散不良に起因して発生する顔料の凝集体や、顔料製造時に顔料に付着する不純物(シリコーン、イオン性化合物等)は、塗布時の筋状ムラやピンホールが発生することによる歩留まり低下、液晶表示素子の表示特性悪化等の原因となっていた。
一方、固体撮像素子用カラーフィルタ用途の硬化性組成物においても、顔料が比較的粗大な粒子であることに起因して色ムラが生じやすいため、この色ムラ低減のための顔料微細化が求められている。このため、顔料を用いたカラーフィルタを液晶ディスプレイ用のカラーフィルタとして用いる場合と同様に、顔料を分散して含有する着色感光性組成物においては、顔料を高度に微細化した状態で分散させることが必要とされる。
従って、固体撮像素子用カラーフィルタ用途の硬化性組成物においても、顔料を用いたカラーフィルタを液晶ディスプレイ用のカラーフィルタとして用いる場合と同様に、顔料製造時に顔料に付着する不純物が、顔料分散剤と顔料との相互作用を妨げるため分散安定性低下の要因となり、分散安定性が悪いことにより顔料が凝集し、透明性が低下する、塗布膜の現像性が低下する等の要因となっていた。
また、分散安定性向上を狙って多量の顔料分散剤を導入すると、硬化性組成物中の硬化性成分(架橋剤、重合開始剤等)の量が低減し、感度低下、および、感度低下により基板界面の硬化性が低下することに伴いパターン形状が悪い、基板密着性が悪い等の問題を引き起こしていた。
また、分散安定性向上を狙って多量の顔料分散剤を導入すると、硬化性組成物中の硬化性成分(架橋剤、重合開始剤等)の量が低減し、感度低下、および、感度低下により基板界面の硬化性が低下することに伴いパターン形状が悪い、基板密着性が悪い等の問題を引き起こしていた。
更に、固体撮像素子用のカラーフィルタはシリコンウェハ上に硬化性組成物を塗布する工程を経て製造されるが、膜厚が1um以下と薄いために硬化性組成物中の微量な不純物によって膜特性が大きく左右される傾向にあった。特に、分散不良に起因して発生する顔料の凝集体や、顔料製造時に顔料に付着する不純物は、塗布時の筋状ムラやピンホールが発生することによる歩留まり低下、固体撮像素子の色変換特性悪化等の原因となっていた。
従来、C.I.ピグメントイエロー139に代表されるイソインドリン系顔料は、カラーフィルタ用のグリーン顔料やレッド顔料の補色成分として広く使用されてきた。しかしながら、イソインドリン系顔料は、その製造工程に伴って顔料表面にシリコーン系物質が微量含有されており、カラーフィルタ用材料として使用した場合、顔料分散安定性が悪いことや塗膜のピンポールが生じてカラーフィルタとしての品質を著しく低下させるという問題点があった。
顔料に含まれる不純物を除去する方法として以下のような技術が知られている。顔料の透明性と色純度を向上させるために、ε型フタロシアニン顔料を有機溶剤で洗浄する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、有機顔料を極性溶剤で洗浄することで、有機溶剤中に含まれる不純物を低減する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、有機顔料を極性溶剤で洗浄することで、有機溶剤中に含まれる不純物を低減する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、イソインドリン顔料は極性の大きな溶剤で洗浄すると顔料の結晶成長が起きて粒子が大きくなり、顔料の透明性が損なわれることが問題となっていた。これに対し、無極性溶媒にて、イソインドリン顔料を洗浄する技術が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。しかし、無極性溶媒で洗浄した場合、顔料への溶媒のぬれ性が低いことにより顔料表面の凹部に付着した不純物までは除去することができないため分散安定性や塗布性が充分でないことが問題となっていた。
特開2000−321763号公報
特開2000−258620 号公報
特開2000−66022 号公報
特開2007−39481号公報
512色表示10.4"サイズTFT−LCD用カラーフィルタ、植木、小関、福永、山中、第7回色彩光学コンファレンス(1990年)
本発明は、分散剤および溶剤と共に顔料分散組成物を調製する際、分散安定性に優れ、透明性に優れ、また塗布膜を形成してもピンホールの発生が低減される顔料を提供することを目的としている。
また、本発明は、該顔料が配合された分散安定性に優れた顔料分散組成物を提供することを目的とする。
更に、本発明は、該顔料分散組成物が配合された、保存安定性、塗布性、感度、未露光部現像性、基板密着性、パターン形状等に優れた硬化性組成物、これを用いたカラーフィルタ及び生産性に優れたカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、該顔料が配合された分散安定性に優れた顔料分散組成物を提供することを目的とする。
更に、本発明は、該顔料分散組成物が配合された、保存安定性、塗布性、感度、未露光部現像性、基板密着性、パターン形状等に優れた硬化性組成物、これを用いたカラーフィルタ及び生産性に優れたカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄されたことを特徴とする顔料。
<2> (A)<1>に記載の顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含有することを特徴とする顔料分散組成物。
<1> 分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄されたことを特徴とする顔料。
<2> (A)<1>に記載の顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含有することを特徴とする顔料分散組成物。
<3> <2>に記載の分散組成物及び(D)光重合開始剤を含有することを特徴とする硬化性組成物。
<4> (E)光重合性化合物を更に含有することを特徴とする<3>に記載の硬化性組成物。
<4> (E)光重合性化合物を更に含有することを特徴とする<3>に記載の硬化性組成物。
<5> 支持体上に、<4>又は<5>に記載の硬化性組成物により形成された着色パターンを有することを特徴とするカラーフィルタ。
<6> (A)<1>に記載の顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含有する顔料分散組成物を用いて硬化性組成物を調製する工程と、支持体上に、前記硬化性組成物を塗布して前記硬化性組成物からなる着色層を形成する着色層形成工程と、前記着色層をマスクを介してパターン様に露光する露光工程と、露光後の着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程と、を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
本発明は、特定の溶剤で顔料を洗浄することで、推定される下記作用に基づいて達成されたものである。但し、本発明の下記作用については、必ずしも明確ではなく、以下のように推定される。
即ち、分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を含む有機溶剤(以下、「特定有機溶剤」という場合がある。)で顔料を洗浄することにより、該溶剤分子が持つ顔料への優れたぬれ性、および、顔料製造時の不純物を溶解する溶解性によって、顔料表面の凹部に付着した不純物まで洗い流す。これにより分散剤との親和性が高くなり、分散組成物としたときの分散安定性、および、硬化性組成物としたときの保存安定性が高い顔料組成物となる。
また、特定有機溶剤で洗浄された顔料を配合する顔料分散組成物は、分散安定性が高いため分散剤の量を少量に抑えることができ、結果的に顔料濃度を高くできる。また、特定有機溶剤は顔料洗浄工程で顔料成長を促さないため顔料粒径を小さく保つことができる上、上述の優れた分散安定性によって顔料凝集を防ぎ小さな粒径で安定するため透明性も高い。更に、組成物として塗布した場合にピンホールの原因となる、シリコーンも顔料洗浄工程で除けるため、優れた塗布性を与える。
更に、特定有機溶剤で洗浄された顔料を配合する顔料分散組成物を硬化性組成物として用いた場合、分散安定性が高いため分散剤の量を少量に抑えられ、結果的に架橋剤や開始剤等の硬化成分を多く添加でき、したがって優れた感度を与えることができる。これにより、基板界面付近など、本発明の硬化性組成物により基板上に形成した膜の深部でも硬化が良好になり、基板体密着性に優れ、パターン形状が逆テーパー型となることを抑制できる。
更にまた、未露光部では分散安定性が高く顔料凝集を抑制できるため、現像液が速やかに浸透すること、現像欠陥の要因となるシリコーンやその他の不純物が含まれていないことによって結果的に未露光部の優れた除去性を発揮することができる。
以上により、本発明の硬化性組成物を用いたパターン形成においては、露光部における優れた硬化性と未露光部における優れた除去性とが両立され、所望の断面形状(特に、層状パターンを該層表面に垂直な平面で切断した際の切断面のパターンプロファイルがテーパー型又は矩形である形状)を与える良好なパターンが形成できるものと考えられる。
以上により、本発明の硬化性組成物を用いたパターン形成においては、露光部における優れた硬化性と未露光部における優れた除去性とが両立され、所望の断面形状(特に、層状パターンを該層表面に垂直な平面で切断した際の切断面のパターンプロファイルがテーパー型又は矩形である形状)を与える良好なパターンが形成できるものと考えられる。
本発明によれば、分散剤および溶剤と共に顔料分散組成物を調製する際、分散安定性に優れ、透明性に優れ、また塗布膜を形成してもピンホールの発生が低減される顔料を提供することができる。
また、本発明によれば、該顔料が配合された分散安定性に優れた顔料分散組成物を与えることができる。
更に、本発明によれば、該顔料分散組成物が配合された、保存安定性、塗布性、感度、未露光部現像性、基板密着性、パターン形状等に優れた硬化性組成物、これを用いたカラーフィルタ及び生産性に優れたカラーフィルタの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、該顔料が配合された分散安定性に優れた顔料分散組成物を与えることができる。
更に、本発明によれば、該顔料分散組成物が配合された、保存安定性、塗布性、感度、未露光部現像性、基板密着性、パターン形状等に優れた硬化性組成物、これを用いたカラーフィルタ及び生産性に優れたカラーフィルタの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の顔料、顔料分散組成物、硬化性組成物、並びに該硬化性組成物を用いたカラーフィルタ及びその製造方法について詳細に説明する。
<顔料>
本発明の顔料は、分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤(特定有機溶剤)で洗浄されたことを特徴とする顔料である。本発明において、特定有機溶剤で洗浄され前の顔料(洗浄前顔料)としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
本発明の顔料は、分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤(特定有機溶剤)で洗浄されたことを特徴とする顔料である。本発明において、特定有機溶剤で洗浄され前の顔料(洗浄前顔料)としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。
前記無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物を挙げることができる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、多環式顔料等が挙げられる。アゾ顔料としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、ベンズイミダゾロン系、ピラゾロン系、βナフトール系、ナフトールAS系(βオキシナフトエ酸アニライド系)、ベンズイミダゾロン系、アセト酢酸アニライド系が好ましくい。フタロシアニン顔料としては金属フタロシアニン系および無金属フタロシアニン系のいずれも好ましい。多環式顔料としてはキナクリドン系、ペリレン系、ペリノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ジオキサジン系、チオインジゴ系、インジゴ系、アンスラキノン系、キノフタロン系、金属錯体系、ジケトピロロピロール系、インダジン系、アゾメチン系等が好ましい。また、ベンジリデン系、シアニン系も好ましく用いられる。中でも、アゾ顔料、多環式顔料が好ましく、イソインドリン系顔料が最も好ましい。
例えば、
C.I.ピグメントイエロー11,24,31,53,83,93,99,108,109,110,138,139,147,150,151,154,155,167,180,185,199,;
C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,66,69,71;
C.I.ピグメントレッド81,105,122,149,150,155,171,175,176,177,209,220,224,242,254,255,260,264,270;
C.I.ピグメントバイオレット19,23,32,37;
C.I.ピグメントブルー1,2,15,15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメントグリーン7,36,37;
C.I.ピグメントブラウン25,28;
C.I.ピグメントブラック1,7;
カーボンブラック等を挙げることができる。
C.I.ピグメントイエロー11,24,31,53,83,93,99,108,109,110,138,139,147,150,151,154,155,167,180,185,199,;
C.I.ピグメントオレンジ36,38,43,66,69,71;
C.I.ピグメントレッド81,105,122,149,150,155,171,175,176,177,209,220,224,242,254,255,260,264,270;
C.I.ピグメントバイオレット19,23,32,37;
C.I.ピグメントブルー1,2,15,15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメントグリーン7,36,37;
C.I.ピグメントブラウン25,28;
C.I.ピグメントブラック1,7;
カーボンブラック等を挙げることができる。
本発明では、特に顔料の構造式中に塩基性のN原子をもつものを好ましく用いることができる。これら塩基性のN原子をもつ顔料は、後述する本発明の顔料分散組成物中で良好な分散性を示す。その原因については十分解明されていないが、重合成分と顔料との親和性の良さが影響しているものと推定される。
本発明において好ましく用いることができる顔料として、以下のものを挙げることができる。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
C.I.ピグメントイエロー11,24,108,109,110,138,139,150,151,154,167,180,185,
C.I.ピグメントオレンジ36,66,69,71,
C.I.ピグメントレッド122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,260,264,
C.I.ピグメントバイオレット19,23,32,37;
C.I.ピグメントブルー60
C.I.ピグメントブラック1
C.I.ピグメントオレンジ36,66,69,71,
C.I.ピグメントレッド122,150,171,175,177,209,224,242,254,255,260,264,
C.I.ピグメントバイオレット19,23,32,37;
C.I.ピグメントブルー60
C.I.ピグメントブラック1
本発明において更に好ましく用いることができる顔料として、イソインドリン系顔料を挙げることができる。イソインドリン系顔料は、製造時に顔料表面に付着するシリコーンが、分散剤との相溶性が悪く、また、顔料分散剤と顔料との相互作用を妨げるため、分散安定性低下の要因となっていた。更に、硬化性組成物として塗布した場合にピンホールの原因となっていた、しかし、本発明は、特定有機溶剤で洗浄することにより、シリコーンを除けるため、イソインドリン系顔料を用いることにより、本発明の効果が著しい。
イソインドリン系顔料としては、例えば、以下の顔料が挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー139,185,
C.I.ピグメントオレンジ66,69,
C.I.ピグメントレッド260,
イソインドリン系顔料としては、例えば、以下の顔料が挙げられる。
C.I.ピグメントイエロー139,185,
C.I.ピグメントオレンジ66,69,
C.I.ピグメントレッド260,
本発明において最も好ましく用いることができる顔料はC.I.ピグメントイエロー139,185である。
これら有機顔料(洗浄前顔料)は、単独で、若しくは色純度を上げるため種々組合せて用いることができる。例えば、本発明の硬化性組成物をカラーフィルタの着色パターン形成に使用する場合には、着色パターンの色純度を上げるために組合せで用いることが好ましい。
顔料の組合せの具体例を以下に示す。例えば、赤の顔料として、アントラキノン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料単独又はそれらの少なくとも一種と、ジスアゾ系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、金属錯体系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料又はペリレン系赤色顔料と、の混合などを用いることができる。例えば、アントラキノン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド177が挙げられ、ペリレン系顔料としては、C.I.ピグメントレッド155、C.I.ピグメントレッド224が挙げられ、ジケトピロロピロール系顔料としては、C.I.ピグメントレッド254が挙げられ、色再現性の点でC.I.ピグメントイエロー139との混合が好ましい。
また、赤色顔料と黄色顔料との質量比は、100:5〜100:50が好ましい。100:4以下では400nmから500nmの光透過率を抑えることが困難で色純度を上げることができない場合がある。また100:51以上では主波長が短波長よりになり、NTSC目標色相からのずれが大きくなる場合がある。特に、上記質量比としては、100:10〜100:30の範囲が最適である。なお、赤色顔料同士の組み合わせの場合は、色度に併せて調整することができる。
また、緑の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料を単独で、又は、これとジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料若しくはイソインドリン系黄色顔料との混合を用いることができる。例えば、このような例としては、C.I.ピグメントグリーン7、36、37とC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー180又はC.I.ピグメントイエロー185との混合が好ましい。緑顔料と黄色顔料との質量比は、100:5〜100:150が好ましい。上記質量比としては100:30〜100:120の範囲が特に好ましい。
青の顔料としては、フタロシアニン系顔料を単独で、若しくはこれとジオキサジン系紫色顔料との混合を用いることができる。例えばC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット23またはC.I.ピグメントブルー15:6とC.I.ピグメントバイオレット37との混合が好ましい。青色顔料と紫色顔料との質量比は、100:0〜100:30が好ましく、より好ましくは100:10以下である。
また、後述する本発明の顔料を配合する硬化性組成物をカラーフィルタのブラックマトリックス形成に使用する場合に用いられる顔料としては、カーボン、チタンカーボン、酸化鉄、酸化チタン単独又は混合が用いられ、カーボンとチタンカーボンとの組合せが好ましい。また、カーボンとチタンカーボンとの質量比は、100:0〜100:60の範囲が好ましい。
顔料の一次粒子径は、カラーフィルタ用として用いる場合には、色ムラやコントラストの観点から、100nm以下であることが好ましく、また、分散安定性の観点から5nm以上であることが好ましい。顔料の一次粒子径としてより好ましくは、5〜75nmであり、更に好ましくは5〜55nmであり、特に好ましくは5〜35nmである。
顔料の一次粒子径は、電子顕微鏡等の公知の方法で測定することができる。
顔料の一次粒子径は、電子顕微鏡等の公知の方法で測定することができる。
(特定有機溶剤)
本発明の顔料において、顔料洗浄用の特定有機溶剤としては、分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤であれば特に制限はないが、特に少なくとも1つの酸素原子を有する有機溶剤が好ましい。水による洗浄は有機溶剤による洗浄に比べて効果が小さい。
本発明の顔料において、顔料洗浄用の特定有機溶剤としては、分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤であれば特に制限はないが、特に少なくとも1つの酸素原子を有する有機溶剤が好ましい。水による洗浄は有機溶剤による洗浄に比べて効果が小さい。
本発明の顔料において、顔料の洗浄に用いる特定有機溶剤としては、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルn−アミルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸1−メトキシ−2−プロピル、γ−ブチロラクトンなどのエステル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶剤、その他、アセトニトリルなどが挙げられる。これらは、単独または混合して用いる。
また、これらの中では、アルコール、ケトン、エステル、エーテル系溶媒が洗浄後の除去、不純物の除去効率の点から好ましい。中でもCAChe 6.1(富士通株式会社製)により、計算手法AM1にて構造最適化した後、該最適構造にて算出した双極子モーメントが1.75デバイ以上3.5デバイ以下である有機溶剤が、顔料へのぬれ性と洗浄効果の観点、および、洗浄時に顔料が成長するのを防ぐ観点で好ましく、2.0デバイ以上3.2デバイ以下がより好ましく、2.5デバイ以上3.0デバイ以下が更に好ましく、2.8デバイ以上3.0デバイ以下がもっとも好ましい。
また、CAChe 6.1(富士通株式会社製)により、計算手法AM1にて構造最適化した後、該最適構造にて算出した疎水性パラメータLogPが0.17以上2.20以下である有機溶剤が、顔料へのぬれ性と洗浄効果の観点、および、洗浄時に顔料が成長するのを防ぐ観点で好ましく、LogPが0.2以上2.0以下であることがより好ましく、0.3以上1.8以下であることが更に好ましく、0.35以上1.60以下であることが最も好ましい。中でも、双極子モーメントが1.75以上3.5以下であり、かつ、LogPが0.17以上2.20以下であることが、洗浄時に顔料が成長するのを防ぐ観点でより好ましく、双極子モーメントが2.0デバイ以上3.2デバイ以下であり、かつ、LogPが0.2以上2.0以下であることが更に好ましい。有機溶剤洗浄に先立ち水洗することやあるいは有機溶剤洗浄後に水洗することは適宜許されるが、本発明の分子内に少なくとも1つのヘテロ原始を有する有機溶剤を仕上げ洗浄用溶剤として使用することが不純物除去効果が大きく好ましい。
本発明に用いられる特定有機溶剤として、以下の化合物を双極子モーメント及び疎水性パラメータLogPと共に示すが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
(顔料洗浄方法)
本発明の顔料において、洗浄前の顔料を特定有機溶剤で洗浄するには、洗浄前の顔料を特定有機溶剤が入った容器に投入して顔料粒子がほぐれた状態で適切な時間撹拌、震盪または容器の回転などを行う。また、超音波振動を与えてもよい。更に、ソックスレーのような抽出器を使用して洗浄してもよいし、フィルタープレス装置で洗浄してもよい。透析などの方法も使用可能である。
本発明の顔料において、洗浄前の顔料を特定有機溶剤で洗浄するには、洗浄前の顔料を特定有機溶剤が入った容器に投入して顔料粒子がほぐれた状態で適切な時間撹拌、震盪または容器の回転などを行う。また、超音波振動を与えてもよい。更に、ソックスレーのような抽出器を使用して洗浄してもよいし、フィルタープレス装置で洗浄してもよい。透析などの方法も使用可能である。
洗浄時間は3分以上3時間以内が好ましく、5分以上2時間以内がより好ましく、10分以上1時間以内が最も好ましい。
また、洗浄温度は顔料へのぬれ性および洗浄効果の観点で5℃〜120℃までが好ましく、15℃〜100℃がより好ましく、25℃〜80℃が更に好ましく、30℃〜60℃が最も好ましい。
また、洗浄温度は顔料へのぬれ性および洗浄効果の観点で5℃〜120℃までが好ましく、15℃〜100℃がより好ましく、25℃〜80℃が更に好ましく、30℃〜60℃が最も好ましい。
顔料と特定有機溶剤とを混合し攪拌する洗浄方法の場合は、好ましくは顔料に比べて5倍以上、さらに好ましくは50倍以上の十分大量の有機溶剤を用い、顔料の凝集を防ぎつつ洗浄効果を上げることが望ましい。乾燥の際、事前にメタノールのような水混和性溶剤で洗浄して溶剤置換を行い、次いで水で洗浄し乾燥してもよいが、本発明の特定有機溶剤は、炭素と水素のみからなる化合物を洗浄溶剤として用いる場合に比べ引火する危険が少ないため、洗浄工程の煩雑性を解消するためにも、特定有機溶剤で洗浄した顔料は濾別してそのまま乾燥するのが好ましい。
洗浄工程は、顔料のみを洗浄してもよく、顔料表面を改質および/または顔料表面を直接極性基で修飾させた顔料を洗浄する方法、顔料を、顔料誘導体(結晶安定化剤)及び/又は分散剤とともにニーダーで摩砕しつつ洗浄する方法、または、ロールミル、ビーズミルや高速度衝撃ミルなどで顔料を分散しつつ洗浄する方法も洗浄効果を高める点で好ましい。また、摩砕工程やミリング工程の後に洗浄してもよい。更に、洗浄時に顔料は1種類のみ含まれていてもよく、2種類以上の顔料を混ぜ合わせたものを含んでいてもよい。2種類以上の顔料を、顔料誘導体からなる結晶安定化剤とともに摩砕する工程やミリングする工程の間またはこれらの工程の後に洗浄してもよい。
ここで、顔料表面を改質して導入する極性基としては、例えば、スルホン酸基、カルボン酸基、燐酸基、硼酸基、水酸基が挙げられるが、好ましくはスルホン酸基、カルボン酸基であり、更に好ましくは、スルホン酸基である。顔料表面を改質する方法としては、例えば、WO97/48769号公報、特開平11−57458号公報、同11−189739号公報、特開2000−265094公報等に記載の顔料粒子表面をスルホン化剤、酸化剤等を用いて修飾する方法、特開平11−49974号公報、特開2000−273383公報、いずれの方法でも容易に、表面に極性基を導入して表面改質することができる。
また、顔料誘導体は、顔料の再凝集を防ぐおよび/または顔料に分散剤が吸着するのを促進および/または安定化するものであり、有機顔料母核を有する有機物で直接に又はジョイントを介して極性基が結合している化合物を表し、後述する(B)分散剤の吸着を促進させる効果を有するもので、分子中に顔料の分子構造の一部や全てを含むか、あるいは、顔料の分子構造の一部に類似の構造、または、顔料の分子構造に類似の構造を含み、更に分散剤と相互作用が可能な構造、たとえば酸性基や塩基性基などの極性基、塩構造、分極率の大きな構造、水素結合性基、ヘテロ環、芳香環等を有する化合物が挙げられる。好ましい例としては、顔料の分子構造の一部や全てを含むか、あるいは、顔料の分子構造の一部に類似の構造、または、顔料の分子構造に類似の構造を含み、更にスルホン酸基、カルボン酸基、燐酸基、硼酸基等の酸基、アミノ基等の塩基性基、ウレタン部位、チオウレタン部位、尿素部位、チオ尿素部位等の水素結合性基から選ばれる構造を有する化合物が挙げられ、顔料の分子構造の一部や全てを含むか、あるいは、顔料の分子構造の一部に類似の構造、または、顔料の分子構造に類似の構造を含み、更にスルホン酸基、カルボン酸基、アミノ基、ウレタン部位、尿素部位から選ばれる構造を有する化合物が更に好ましい。
顔料誘導体を顔料に吸着させる方法としては、特開2000−303014公報等に記載の顔料誘導体をミリングなどの処理で顔料粒子表面に吸着させる方法、特願2000−377068、同2001−1495、同2001−234966に記載の顔料を顔料誘導体と共に溶媒で溶解した後、貧溶媒中で晶析させる方法等を挙げることができる。また、分散剤は、顔料、改質された顔料、または、顔料誘導体が吸着した顔料の表面に吸着し、再凝集を防止する様に作用する。分散剤としては、後記本発明の顔料分散組成物における(B)分散剤と同様のものが挙げられる。
本発明において、特定有機溶剤による洗浄(洗浄工程)は2回以上行ってもよい。洗浄工程を2回以上続けて行ってもよいし、異なる工程で行ってもよい。また、異なる2種以上の洗浄方法で行ってもよく、好ましくは、分散する工程の間または後に、洗浄工程を行うことが好ましい。
洗浄工程後の有機不純物は、ICP(誘導結合高周波プラズマ分光分析)、イオンクロマトグラフィ、液体クロマトグラフィ、核磁気共鳴スペクトル、熱天秤による残重量、X線回折などを組み合わせることにより定量することができる。
前記洗浄工程後の有機不純物は、本発明の顔料の合計に対して、3質量%以下であることが好ましく、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。1回の洗浄工程で、有機不純物が前記範囲にならない場合は、洗浄工程を繰り返すことが好ましい。有機不純物の量は、洗浄工程を重ねる毎に低減するため、製造コストが許す限り、洗浄工程を繰り返してよい。
前記洗浄工程後の有機不純物は、本発明の顔料の合計に対して、3質量%以下であることが好ましく、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。1回の洗浄工程で、有機不純物が前記範囲にならない場合は、洗浄工程を繰り返すことが好ましい。有機不純物の量は、洗浄工程を重ねる毎に低減するため、製造コストが許す限り、洗浄工程を繰り返してよい。
また、本発明の顔料が特定有機溶剤によって洗浄されたことを、顔料を特定有機溶剤以外の溶剤で洗浄後にろ過し、ろ液に微量に含まれる特定溶剤をLC−MS、HPLC、NMR、IR等の各種分析方法により確認することにより特定することができる。
<顔料分散組成物>
本発明の顔料分散組成物は、(A)分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄された顔料(既述の本発明の顔料)、(B)分散剤、(C)溶剤を少なくとも含有し、更に必要に応じて、他の成分を用いて構成することができる。
以下、本発明の顔料分散組成物を構成する各成分について詳述する。
本発明の顔料分散組成物は、(A)分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄された顔料(既述の本発明の顔料)、(B)分散剤、(C)溶剤を少なくとも含有し、更に必要に応じて、他の成分を用いて構成することができる。
以下、本発明の顔料分散組成物を構成する各成分について詳述する。
本発明の顔料分散組成物は、(A)分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄された顔料(以下、「(A)顔料」という場合がある。)を含有し、(A)顔料の本発明の顔料分散組成物中における含有量としては、高い着色力を確保する観点、例えばカラーフィルタを作製する場合には高い色濃度、コントラストを確保する観点から、組成物の全固形分に対し、30質量%以上であることが好ましく、より好ましくは40〜95質量%の範囲である。
なお、本発明の顔料分散組成物においては、本発明の効果を損なわない範囲で染料を併用してもよい。染料としては、特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。例えば、特開昭64−90403号公報、特開昭64−91102号公報、特開平1−94301号公報、特開平6−11614号公報、特登2592207号、米国特許第4,808,501号明細書、米国特許第5,667,920号明細書、米国特許第5,059,500号明細書、特開平5−333207号公報、特開平6−35183号公報、特開平6−51115号公報、特開平6−194828号公報、特開平8−211599号公報、特開平4−249549号公報、特開平10−123316号公報、特開平11−302283号公報、特開平7−286107号公報、特開2001−4823号公報、特開平8−15522号公報、特開平8−29771号公報、特開平8−146215号公報、特開平11−343437号公報、特開平8−62416号公報、特開2002−14220号公報、特開2002−14221号公報、特開2002−14222号公報、特開2002−14223号公報、特開平8−302224号公報、特開平8−73758号公報、特開平8−179120号公報、特開平8−151531号公報等に開示されている色素が使用できる。
染料の化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使用できる。
((B)分散剤)
本発明の顔料分散組成物には、顔料の分散性を更に向上させる観点から、(B)分散剤を添加する。
(B)分散剤(顔料分散剤)としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン、顔料誘導体等を挙げることができる。尚、該顔料誘導体としては、既述の本発明の顔料において、顔料の再凝集を防ぐおよび/または顔料に分散剤が吸着するのを促進および/または安定化するものであり、顔料を、顔料誘導体(結晶安定化剤)及び/又は分散剤とともにニーダーで摩砕しつつ洗浄する方法にて使用される顔料誘導体と同様の誘導体を例示することができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
本発明の顔料分散組成物には、顔料の分散性を更に向上させる観点から、(B)分散剤を添加する。
(B)分散剤(顔料分散剤)としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン、顔料誘導体等を挙げることができる。尚、該顔料誘導体としては、既述の本発明の顔料において、顔料の再凝集を防ぐおよび/または顔料に分散剤が吸着するのを促進および/または安定化するものであり、顔料を、顔料誘導体(結晶安定化剤)及び/又は分散剤とともにニーダーで摩砕しつつ洗浄する方法にて使用される顔料誘導体と同様の誘導体を例示することができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
高分子分散剤は顔料の表面に吸着し、再凝集を防止する様に作用する。そのため、顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましい構造として挙げることができる。
本発明に用いうる顔料分散剤の具体例としては、市販品では、BYK Chemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)、BYK2001」、EFKA社製「EFKA4047、4050、4010、4165(ポリウレタン系)、EFKA4330、4340(ブロック共重合体)、4400、4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」等が挙げられる。
その他、分散剤として、下記主鎖骨格に含窒素ヘテロ環及びエチレン性不飽和二重結合がペンダントされた樹脂(以下、「特定樹脂」という場合がある。)も好ましく用いられる。該特定樹脂は、含窒素ヘテロ環がペンダントされた構造単位と、エチレン性不飽和二重結合がペンダントされた構造単位と、を共重合成分として含むことが好ましい。以下、それぞれの構造単位について説明する。
前記特定樹脂は、含窒素ヘテロ環がペンダントされた構造単位(以下、「含窒素ヘテロ環構造単位」という場合がある。)として、下記一般式(1)で表される構造単位のうち少なくとも1種を、共重合成分として含むことが好ましい。
前記一般式(1)中、R1、R2は、それぞれ独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。R3は、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、−COOH、−CN、−CF3、−CH2OH、−CH2COOH、−CH2COORa、又は−COORbを表し、Ra、Rbは、各々独立に、炭素数1〜6の炭化水素基を表す。Xは、−O−、−CO−、−COO−、OCO−、−CONH−、−NHCO−、又はフェニレンを表す。R4は、2価の有機基、または単結合を表す。Aは含窒素ヘテロ環を表す。
前記一般式(1)において、R1、R2で表される1価の有機基としては、炭素数1〜6の炭化水素基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
また、R3は、水素原子、メチル基、−COOH、−CN、−CF3、−CH2OH、−CH2COOH、−CH2COORa、又は−COORbが好ましく、水素原子、メチル基が最も好ましい。
また、R3は、水素原子、メチル基、−COOH、−CN、−CF3、−CH2OH、−CH2COOH、−CH2COORa、又は−COORbが好ましく、水素原子、メチル基が最も好ましい。
R4が表す2価の有機基としては、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、ヘテロ環(詳細については後述する。)、エステル結合、スルホン酸エステル結合、リン酸エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有してもよい、炭素数2〜60のアルキレン基又はアリーレン基であることが好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキレン基がより好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、炭素数3〜12の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、アミド結合、尿素結合からなる群より選択される部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基であることが更に好ましい。
R4で表される2価の有機基は、導入可能な場合にはさらに置換基を有していてもよい。該導入しうる置換基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20の鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜20のカルバモイルオキシ基、炭素数1〜20のカルボンアミド基、炭素数1〜20のスルホンアミド基、炭素数1〜20のカルバモイル基、炭素数0〜20のスルファモイル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20のN−アシルスルファモイル基、炭素数1〜20のN−スルファモイルカルバモイル基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルアミノ基、炭素数0〜20のアミノ基、炭素数1〜20のイミノ基、炭素数3〜20のアンモニオ基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜20のアリールスルフィニル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数1〜20のウレイド基、炭素数2〜20のヘテロ環基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数0〜2のスルファモイルアミノ基、炭素数2〜20のシリル基、イソシアネート基、イソシアニド基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、オニウム基等が挙げられる。
これら導入しうる置換基の中でも、原料入手の容易性から炭素数1〜10の鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が好ましく、また、感度及び現像性の観点からヒドロキシ基、メルカプト基が好ましい。更に、感度及び現像性とのバランスの観点からヒドロキシ基が最も好ましい。
R4が表す2価の有機基としてのヘテロ環は、環内にヘテロ原子(例えば、窒素原子、イオウ原子、酸素原子)を持つものであり、飽和環であっても、不飽和環であってもよく、単環であっても縮合環であってもよく、無置換であっても置換基を有していてもよい。
このようなヘテロ環の例としては、エチレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、オキソカン、ジオキソラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラヒドロチオフェン、ヂチアン、ペンタメチレンスルフィド、トリチアン、ピロリジン、ピロリン、テトラヒドロピリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、ピペリジン、トリアジン、モルホリン、ヘキサメチレンテトラミン、ジアザビシクロウンデセン、デカヒドロキノリン、ジアザビシクロオクタン、γ−ブチロラクトン、γ−チオブチロラクトン、δ−バレロラクトン、チアゾリジン、チオモルホリン、ピロリジノン、δ−バレロラクタム、スクシンイミド、グルタルイミド、イミダゾリドン、テトラヒドロピリミドン、ウラゾール、ジヒドロウラシル、バルビツール酸、インドール、カルバゾール、ジュロリジン、フェノキサジン、フェノチアジン、オキシンドール、フェナンスリジノン、イサチン、フタルイミド、ジイミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、ジイミノベンズイソインドリン、ナフタルイミド、キナゾリンジオン、ピロール、ポルフィリン、ポルフィリン金属錯体、フタロシアニン、フタロシアニン金属錯体、ナフタロシアニン、ナフタロシアニン金属錯体、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール、チアトリアゾール、イミノスチルベン、アザインドール、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、チアナフテン、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、アザベンズイミダゾール、アンスラニル、ベンズイソキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、トリアゾールピリミジン、トリアゾールピリジン、プリン、キサンチン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピリミドン、ウラシル、ピラジン、キノリン、アクリジン、シンノリン、ベンゾシンノリン、キノキサリン、キナゾリン、キノキサリン、フェナジン、フェナンスロリン等を挙げることができ、これらは無置換であっても置換基を有していてもよい。無置換であっても置換基を有していてもよい。
このようなヘテロ環の例としては、エチレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、オキソカン、ジオキソラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラヒドロチオフェン、ヂチアン、ペンタメチレンスルフィド、トリチアン、ピロリジン、ピロリン、テトラヒドロピリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、ピペリジン、トリアジン、モルホリン、ヘキサメチレンテトラミン、ジアザビシクロウンデセン、デカヒドロキノリン、ジアザビシクロオクタン、γ−ブチロラクトン、γ−チオブチロラクトン、δ−バレロラクトン、チアゾリジン、チオモルホリン、ピロリジノン、δ−バレロラクタム、スクシンイミド、グルタルイミド、イミダゾリドン、テトラヒドロピリミドン、ウラゾール、ジヒドロウラシル、バルビツール酸、インドール、カルバゾール、ジュロリジン、フェノキサジン、フェノチアジン、オキシンドール、フェナンスリジノン、イサチン、フタルイミド、ジイミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、ジイミノベンズイソインドリン、ナフタルイミド、キナゾリンジオン、ピロール、ポルフィリン、ポルフィリン金属錯体、フタロシアニン、フタロシアニン金属錯体、ナフタロシアニン、ナフタロシアニン金属錯体、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール、チアトリアゾール、イミノスチルベン、アザインドール、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、チアナフテン、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、アザベンズイミダゾール、アンスラニル、ベンズイソキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、トリアゾールピリミジン、トリアゾールピリジン、プリン、キサンチン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピリミドン、ウラシル、ピラジン、キノリン、アクリジン、シンノリン、ベンゾシンノリン、キノキサリン、キナゾリン、キノキサリン、フェナジン、フェナンスロリン等を挙げることができ、これらは無置換であっても置換基を有していてもよい。無置換であっても置換基を有していてもよい。
Aが表す含窒素ヘテロ環としては、既述のように、環内に窒素原子を持つものであり、飽和環であっても、不飽和環であってもよく、単環であっても縮合環であってもよく、無置換であっても置換基を有していてもよい。
含窒素へテロ環の具体例としては、例えばピロリジン、ピロリン、テトラヒドロピリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、ピペリジン、トリアジン、モルホリン、ヘキサメチレンテトラミン、ジアザビシクロウンデセン、デカヒドロキノリン、ジアザビシクロオクタン、ピロリジノン、δ−バレロラクタム、スクシンイミド、グルタルイミド、イミダゾリドン、テトラヒドロピリミドン、ウラゾール、ジヒドロウラシル、バルビツール酸、インドール、カルバゾール、ジュロリジン、フェノキサジン、フェノチアジン、オキシンドール、フェナンスリジノン、イサチン、フタルイミド、ジイミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、ジイミノベンズイソインドリン、ナフタルイミド、キナゾリンジオン、ピロール、ポルフィリン、ポルフィリン金属錯体、フタロシアニン、フタロシアニン金属錯体、ナフタロシアニン、ナフタロシアニン金属錯体、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール、チアトリアゾール、イミノスチルベン、アザインドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、アザベンズイミダゾール、アンスラニル、ベンズイソキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、トリアゾールピリミジン、トリアゾールピリジン、プリン、キサンチン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピリミドン、ウラシル、ピラジン、キノリン、アクリジン、シンノリン、ベンゾシンノリン、キノキサリン、キナゾリン、キノキサリン、フェナジン、フェナンスロリン、ペリミジン等を挙げることができ、これらは無置換であっても置換基を有していてもよい。
含窒素へテロ環の具体例としては、例えばピロリジン、ピロリン、テトラヒドロピリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、ピペリジン、トリアジン、モルホリン、ヘキサメチレンテトラミン、ジアザビシクロウンデセン、デカヒドロキノリン、ジアザビシクロオクタン、ピロリジノン、δ−バレロラクタム、スクシンイミド、グルタルイミド、イミダゾリドン、テトラヒドロピリミドン、ウラゾール、ジヒドロウラシル、バルビツール酸、インドール、カルバゾール、ジュロリジン、フェノキサジン、フェノチアジン、オキシンドール、フェナンスリジノン、イサチン、フタルイミド、ジイミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、ジイミノベンズイソインドリン、ナフタルイミド、キナゾリンジオン、ピロール、ポルフィリン、ポルフィリン金属錯体、フタロシアニン、フタロシアニン金属錯体、ナフタロシアニン、ナフタロシアニン金属錯体、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール、チアトリアゾール、イミノスチルベン、アザインドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、アザベンズイミダゾール、アンスラニル、ベンズイソキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、トリアゾールピリミジン、トリアゾールピリジン、プリン、キサンチン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピリミドン、ウラシル、ピラジン、キノリン、アクリジン、シンノリン、ベンゾシンノリン、キノキサリン、キナゾリン、キノキサリン、フェナジン、フェナンスロリン、ペリミジン等を挙げることができ、これらは無置換であっても置換基を有していてもよい。
より好ましい例としては、インドール、カルバゾール、フェノキサジン、フェノチアジン、オキシンドール、フェナンスリジノン、イサチン、フタルイミド、ジイミノイソインドリン、イミノイソインドリノン、ジイミノベンズイソインドリン、ナフタルイミド、キナゾリンジオン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、イソキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール、チアトリアゾール、イミノスチルベン、アザインドール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、アザベンズイミダゾール、アンスラニル、ベンズイソキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラザン、ベンゾチアジアゾール、トリアゾールピリミジン、トリアゾールピリジン、プリン、キサンチン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピリミドン、ウラシル、ピラジン、キノリン、アクリジン、シンノリン、ベンゾシンノリン、キノキサリン、キナゾリン、キノキサリン、フェナジン、フェナンスロリンが挙げられる。
Aが表す含窒素ヘテロ環は置換基を有してもよく、該置換基としては、上述のR4における導入しうる置換基が挙げられる。
Ra又はRbで表される炭素数1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、プロピル基、ヘキシル基が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
一般式(1)で表される構造単位は、下記一般式(2)で表される構造単位、または後記一般式(3)で表される構造単位であることが好ましい。
一般式(2)において、R11は、水素原子、又は置換もしくは無置換のアルキル基を表す。R12は、アルキレン基を表す。X1は、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。Wは、−O−、−S−、−C(=O)O−、−CONH−、−C(=O)S−、−NHCONH−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)S−、−OC(=O)−、−OCONH−、又は−NHCO−を表す。Yは、−NR13−、−O−、−S−、又は−N=を表し、これと隣接する原子団を介してN原子と連結して環状構造を形成する。R13は、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。m及びnは、それぞれ独立に0又は1を表す。
以下、一般式(2)で表される構造単位について詳細に説明する。
以下、一般式(2)で表される構造単位について詳細に説明する。
一般式(2)において、R11は、水素原子、又は置換もしくは無置換のアルキル基を表す。R11で表されるアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、炭素数1〜8のアルキル基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。R11で表されるアルキル基が置換アルキル基である場合、導入可能な置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ハロゲン基、等が挙げられる。
R11で表される好ましいアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基等が挙げられる。
R11で表される好ましいアルキル基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基等が挙げられる。
R12はアルキレン基を表す。
R12で表されるアルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。
R12で表されるアルキレン基は、導入可能な場合には置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、等が挙げられる。
R12で表される好ましいアルキレン基として具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、等が挙げられる。
R12で表されるアルキレン基としては、炭素数1〜12のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜8のアルキレン基がより好ましく、炭素数1〜4のアルキレン基が特に好ましい。
R12で表されるアルキレン基は、導入可能な場合には置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、等が挙げられる。
R12で表される好ましいアルキレン基として具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、等が挙げられる。
X1は、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、−C(=O)O−又は−CONH−、であることが好ましい。
Yは、−NR13−、−O−、−S−、又は−N=を表し、これと隣接する原子団を介してN原子と連結して環状構造を形成する。ここで、R13は水素原子、アルキル基、又はアリール基を表し、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
Yとしては、−S−、−NH−、又は−N=であることが特に好ましい。
Yとしては、−S−、−NH−、又は−N=であることが特に好ましい。
Yが、これと隣接する原子団を介してN原子と連結して形成する環状構造としては、イミダゾール環、ピリミジン環、トリアゾール環、テトラゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、等の単環構造、及び、ベンズイミダゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズオキサゾール環、プリン環、キナゾリン環、ペリミジン環、等の縮合環構造が挙げられ、顔料との親和性の点から、縮合環構造であることが好ましい。縮合環構造うち、ベンズイミダゾール環、ベンズチアゾール環、及びベンズオキサゾール環が特に好ましく挙げられる。
Wは、−O−、−S−、−C(=O)O−、−CONH−、−C(=O)S−、−NHCONH−、−NHC(=O)O−、−NHC(=O)S−、−OC(=O)−、−OCONH−、又は−NHCO−を表す。Wとしては、−O−、−S−、−CONH−、−NHCONH−、及び−NHC(=O)S−が特に好ましい。
m及びnは、それぞれ独立に0又は1を表し、m及びnがともに1であることが特に好ましい。
一般式(1)で表される構造単位の好ましい具体例(M−1〜M−18)を以下に挙げるが、本発明はこれらに制限されるものではない。
一般式(3)において、R21は水素原子またはメチル基を表し、R22はアルキレン基を表し、Zは含窒素ヘテロ環を表す。
R22で表されるアルキレン基は、導入可能な場合には置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、2−ヒドロキシプロピレン基、メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、メチレンオキシカルボニル基、メチレンチオ基、等が挙げられ、メチレン基、メチレンオキシ基、メチレンオキシカルボニル基、メチレンチオ基が好ましい。
R22で表されるアルキレン基は、導入可能な場合には置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、2−ヒドロキシプロピレン基、メチレンオキシ基、エチレンオキシ基、メチレンオキシカルボニル基、メチレンチオ基、等が挙げられ、メチレン基、メチレンオキシ基、メチレンオキシカルボニル基、メチレンチオ基が好ましい。
前記一般式(3)中、Zは含窒素ヘテロ環を表し、具体的には、例えば、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、インドール環、キノリン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環、ベンズイミダゾール構造、ベンズトリアゾール構造、ベンズチアゾール構造、環状アミド構造、環状ウレア構造、および環状イミド構造を有するものが挙げられる。
これらのうち、Zで示される複素環構造としては、下記一般式(4)または(5)で表される構造であることが好ましい。
これらのうち、Zで示される複素環構造としては、下記一般式(4)または(5)で表される構造であることが好ましい。
前記一般式(4)中、X2は単結合、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基など)、−O−、−S−、−NR−、及び、−C(=O)−からなる群より選ばれるいずれかである。なお、ここでRは水素原子またはアルキル基を表し、Rがアルキル基を表す場合のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクタデシル基などが挙げられる。
これらのうち、X2は単結合、メチレン基、−O−、−C(=O)−が好ましく、−C(=O)−が特に好ましい。
これらのうち、X2は単結合、メチレン基、−O−、−C(=O)−が好ましく、−C(=O)−が特に好ましい。
前記一般式(4)および一般式(5)中、環A、環B、および環Cはそれぞれ独立に芳香環を表す。該芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、インデン環、アズレン環、フルオレン環、アントラセン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピロール環、イミダゾール環、インドール環、キノリン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環等が挙げられ、なかでも、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピリジン環、フェノキサジン環、アクリジン環、フェノチアジン環、フェノキサジン環、アクリドン環、アントラキノン環が好ましく、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環が特に好ましい。
本発明における顔料分散剤において、前記一般式(3)で表される構造単位の好ましい具体例〔例示モノマー(M−21)〜(M−27)〕を以下に挙げるが、本発明はこれらに制限されるものではない。
本発明における含窒素ヘテロ環がペンダントされた構造単位としては、M−2、M−4、M−11、M−13、M−14、M−21、M−24、M−25、M−26が好ましい。
特定樹脂における含窒素ヘテロ環がペンダントされた構造単位の比率は、0.1〜80質量%が好ましく、1.0〜70質量%が更に好ましく、2.0〜60質量%が最も好ましい。
特定樹脂における含窒素ヘテロ環がペンダントされた構造単位の比率は、0.1〜80質量%が好ましく、1.0〜70質量%が更に好ましく、2.0〜60質量%が最も好ましい。
前記特定樹脂は、エチレン性不飽和二重結合がペンダントされた構造単位として、下記一般式(6)〜(8)で表される構造単位のうち少なくとも1種を、共重合成分として含むことが好ましい。
前記一般式(6)〜(8)において、A1、A2、及びA3は、それぞれ独立に、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表す。G1、G2、及びG3は、それぞれ独立に2価の有機基を表す。X3及びZ1は、それぞれ独立に酸素原子、硫黄原子、又は−N(R52)−を表し、R52は置換基を有してもよいアルキル基を表す。Y1は、酸素原子、硫黄原子、置換基を有してもよいフェニレン基、又は−N(R53)−を表し、R53は置換基を有してもよいアルキル基を表す。m1、m2、m3、n1、n2及びn3は、それぞれ独立に0又は1を表す。R31〜R50は、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表す。
前記一般式(6)において、R31〜R33はそれぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、水素原子、置換基を更に有してもよいアルキル基が好ましく、中でも、R31、R32は水素原子が特に好ましく、R33は水素原子、メチル基が特に好ましい。
R34〜R36はそれぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、R34としては、水素原子または置換基を更に有してもよいアルキル基が好ましく、中でも、水素原子、メチル基、エチル基が特に好ましい。また、R35、R36は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基、置換基を更に有してもよいアルコキシ基、置換基を更に有してもよいアリールオキシ基、置換基を更に有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を更に有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、アルコキシカルボニル基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基が好ましい。
ここで、導入しうる置換基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピオキシカルボニル基、メチル基、エチル基、フェニル基等が挙げられる。
ここで、導入しうる置換基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピオキシカルボニル基、メチル基、エチル基、フェニル基等が挙げられる。
A1は、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、中でも−C(=O)O−、−CONH−、フェニレン基が好ましい。X3は、酸素原子、硫黄原子、又は−N(R52)−を表す。ここで、R52としては、置換基を有してもよいアルキル基が挙げられる。
G1は、2価の有機基を表すが、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、スルホン酸エステル結合、リン酸エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有してもよく、置換基を有していてもよい、炭素数2〜60のアルキレン基であることが、強度、現像性等の性能上好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキレン基がより好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、炭素数3〜12の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、アミド結合、尿素結合からなる群より選択される部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基であることが更に好ましい。
ここで、G1における置換基としては、水酸基がこのましい。
ここで、G1における置換基としては、水酸基がこのましい。
前記一般式(7)において、R37〜R39はそれぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、水素原子、置換基を更に有してもよいアルキル基が好ましく、中でも、R37、R38は水素原子が特に好ましく、R39は水素原子、メチル基が特に好ましい。
R40〜R42は、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、具体的には、水素原子、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基、置換基を更に有してもよいアルコキシ基、置換基を更に有してもよいアリールオキシ基、置換基を更に有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を更に有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、アルコキシカルボニル基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基が好ましい。
ここで、導入可能な置換基としては、一般式(6)において挙げたものが同様に例示される。
ここで、導入可能な置換基としては、一般式(6)において挙げたものが同様に例示される。
A2は、それぞれ独立して、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、中でも−C(=O)O−、−CONH−、フェニレン基が好ましい。
G2は、2価の有機基を表し、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、スルホン酸エステル結合、リン酸エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有してもよく、置換基を有していてもよい、炭素数2〜60のアルキレン基であることが、強度、現像性等の性能上好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキレン基がより好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、炭素数3〜12の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、アミド結合、尿素結合からなる群より選択される部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基であることが更に好ましい。
ここで、G2における置換基としては、水酸基が好ましい。
ここで、G2における置換基としては、水酸基が好ましい。
Y1は、酸素原子、硫黄原子、−N(R53)−または置換基を有してもよいフェニレン基を表す。ここで、R53としては、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが挙げられる。
前記一般式(8)において、R43〜R45はそれぞれ独立に、水素原子または1価の置換基を表し、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基が好ましく、中でも、R43、R44は水素原子が特に好ましく、R45は水素原子、メチル基が特に好ましい。
R46〜R50は、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、例えば、水素原子、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基、置換基を更に有してもよいアルコキシ基、置換基を更に有してもよいアリールオキシ基、置換基を更に有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を更に有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、アルコキシカルボニル基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基が好ましい。導入しうる置換基としては、一般式(6)においてあげたものが例示される。
R46〜R50は、それぞれ独立に水素原子または1価の置換基を表し、例えば、水素原子、ハロゲン原子、ジアルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基、置換基を更に有してもよいアルコキシ基、置換基を更に有してもよいアリールオキシ基、置換基を更に有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を更に有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、アルコキシカルボニル基、置換基を更に有してもよいアルキル基、置換基を更に有してもよいアリール基が好ましい。導入しうる置換基としては、一般式(6)においてあげたものが例示される。
A3は、それぞれ独立して、−CO−、−C(=O)O−、−CONH−、−OC(=O)−、又はフェニレン基を表し、中でも−C(=O)O−、−CONH−、フェニレン基が好ましい。Z1は、酸素原子、硫黄原子、又は−N(R52)−を表す。R52としては、一般式(6)におけるのと同様のものが挙げられる。
G3は、2価の有機基を表すが、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、スルホン酸エステル結合、リン酸エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有してもよく、置換基を有していてもよい、炭素数2〜60のアルキレン基であることが、強度、現像性等の性能上好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、チオ尿素結合からなる群より選択される何れかの部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキレン基がより好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、炭素数3〜12の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、アミド結合、尿素結合からなる群より選択される部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基であることが更に好ましい。
ここで、G3における置換基としては、水酸基が好ましい。
ここで、G3における置換基としては、水酸基が好ましい。
本発明における特定樹脂を合成する方法としては、例えば、(a)予め、含窒素ヘテロ環及びカルボキシル基がペンダントされた樹脂を合成しておき、該樹脂のカルボキシル基にグリシジル(メタ)クリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有不飽和化合物やアリルアルコール、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート等の不飽和アルコールを反応させる方法、(b)予め、含窒素ヘテロ環及び水酸基がペンダントされた樹脂を合成しておき、該樹脂の水酸基に遊離イソシアネート基含有不飽和化合物、不飽和酸無水物、または不飽和酸ハロゲン化物を反応させる方法、(c)予め、含窒素ヘテロ環及びエポキシ基がペンダントされた樹脂を合成しておき、該樹脂のエポキシ基に不飽和カルボン酸を反応させる方法、(d)塩基処理によって脱離反応が生起され不飽和基を与える特定官能基および含窒素ヘテロ環がペンダントされた樹脂を予め合成し、該樹脂に塩基処理を施すことで不飽和基を生成させる方法が代表的な例として挙げられる。中でも、合成の安定性、および汎用性の観点から(a)、(b)または(d)の方法で合成することがから好ましく、(d)の方法で合成することがより好ましい。
ここで、(d)の方法で合成する場合に使用するモノマーであって、脱離反応によってエチレン性不飽和二重結合がペンダントされた構造単位となるモノマーとしては、「(メタ)アクリロイル基、又は、スチリル基のエチレン性不飽和結合部に酸が付加した構造」と同じ構造を有するモノマーが好ましく用いられ、中でも、下記一般式(9)〜一般式(12)の部分構造を有するモノマーが好ましい。
前記一般式(9)、及び一般式(10)において、Ra〜Rdは、それぞれ独立に、水素原子、又は1価の置換基を表す。
Ra〜Rdで表される「1価の置換基」とは、一般式(9)、及び一般式(10)中のベンゼン環に置換可能な基であればよく、例えば、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、チオール基、シアノ基、ニトロ基、(メタ)アクリレート基、カルボキシ基、アミノ基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、ヘテロ環チオ基、脂肪族スルホンアミド基、芳香族スルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、芳香族オキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族チオカルボニルアミノ基、芳香族チオカルボニルアミノ基、ヘテロ環チオカルボニルアミノ基、脂肪族アミノカルボニルアミノ基、芳香族アミノカルボニルアミノ基、ヘテロ環アミノカルボニルアミノ基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、脂肪族オキシアミノ基、芳香族オキシアミノ基、ヘテロ環オキシアミノ基、シリル基、脂肪族オキシシリル基、シリルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、芳香族オキシカルボニルオキシ基、ヘテロ環オキシカルボニルオキシ基、スルファモイルオキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、芳香族スルホニルオキシ基、アニリノ基、脂肪族アゾ基、芳香族アゾ基、ヘテロ環アゾ基、脂肪族スルフィニル基、芳香族スルフィニル基、ヘテロ環スルフィニル基、脂肪族スルホニルオキシ基、芳香族スルホニルオキシ基、ヘテロ環スルホニルオキシ基、スルファモイル基、スルホ基、ホスホニル基、ホスホン酸基、又はホスフィノイルアミノ基が挙げられる。
Ra〜Rdで表される「1価の置換基」とは、一般式(9)、及び一般式(10)中のベンゼン環に置換可能な基であればよく、例えば、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、チオール基、シアノ基、ニトロ基、(メタ)アクリレート基、カルボキシ基、アミノ基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、ヘテロ環チオ基、脂肪族スルホンアミド基、芳香族スルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシカルボニル基、芳香族オキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、芳香族オキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族チオカルボニルアミノ基、芳香族チオカルボニルアミノ基、ヘテロ環チオカルボニルアミノ基、脂肪族アミノカルボニルアミノ基、芳香族アミノカルボニルアミノ基、ヘテロ環アミノカルボニルアミノ基、カルバモイル基、カルバモイルオキシ基、カルバモイルアミノ基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、脂肪族オキシアミノ基、芳香族オキシアミノ基、ヘテロ環オキシアミノ基、シリル基、脂肪族オキシシリル基、シリルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、芳香族オキシカルボニルオキシ基、ヘテロ環オキシカルボニルオキシ基、スルファモイルオキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、芳香族スルホニルオキシ基、アニリノ基、脂肪族アゾ基、芳香族アゾ基、ヘテロ環アゾ基、脂肪族スルフィニル基、芳香族スルフィニル基、ヘテロ環スルフィニル基、脂肪族スルホニルオキシ基、芳香族スルホニルオキシ基、ヘテロ環スルホニルオキシ基、スルファモイル基、スルホ基、ホスホニル基、ホスホン酸基、又はホスフィノイルアミノ基が挙げられる。
中でも、好ましい1価の置換基としては、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、チオール基、シアノ基、ニトロ基、(メタ)アクリロイル基、カルボキシ基、アミノ基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、脂肪族スルホンアミド基、芳香族スルホンアミド基、アシル基、脂肪族オキシカルボニル基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、芳香族オキシカルボニルアミノ基、脂肪族チオカルボニルアミノ基、芳香族チオカルボニルアミノ基、脂肪族アミノカルボニルアミノ基、芳香族アミノカルボニルアミノ基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、シリル基、脂肪族オキシシリル基、シリルオキシ基、脂肪族カルボニルオキシ基、芳香族カルボニルオキシ基、ヘテロ環カルボニルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、スルファモイル基、スルホ基、ホスホニル基、又はホスホン基が挙げられる。
特に、感度及び溶解性の観点で、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、チオール基、(メタ)アクリロイル基、カルボキシ基、アミノ基、脂肪族アミノ基、芳香族アミノ基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族チオ基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族オキシカルボニル基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、シリル基、脂肪族オキシシリル基、脂肪族カルボニルオキシ基、脂肪族オキシカルボニルオキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、スルホ基、又はホスホン基が好ましい。
前記Ra〜Rdで表される脂肪族基は、アルキル基、アルケニル基、又はアルキニル基を意味する。脂肪族基は、分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。また、無置換でもよいし置換基を有していてもよい。脂肪族基が置換基を有する場合、前記「1価の置換基」の説明で挙げた各種の置換基を有することができ、2個以上の置換基を有する場合は、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。脂肪族基がアルキル基である場合、直鎖であっても、分岐を有していても、また、環を形成していてもよく、中でも炭素数炭素数1〜21であることが好ましく、炭素数1〜16であることがより好ましく、炭素数1〜12であることが特に好ましい。
前記炭素数1〜21のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコサニル基、i−プロピル基、sec−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、i−アミル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、t−アミル基、1,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、
2−エチルブチル基、2−エチル−2−メチルプロピル基、直鎖又は分岐のヘプチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、t−オクチル基、分岐したノニル基、分岐したデシル基、分岐したウンデシル基、分岐したドデシル基、分岐したトリデシル基、分岐したテトラデシル基、分岐したペンタデシル基、分岐したヘキサデシル基、分岐したヘプタデシル基、分岐したオクタデシル基、直鎖又は分岐のノナデシル基、直鎖又は分岐のエイコサニル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロドデシル基、ノルボルニル基、ボルニル基、シス−ミルタニル基、イソピノカンフェニル基、ノルアダマンチル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−(1−アダマンチル)エチル基、3,5−ジメチルアダマンチル基、キヌクリジニル基、シクロペンチルエチル基、ビシクロオクチル基、等が好適に挙げられる。
前記の中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、i−プロピル基、sec−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、i−アミル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、t−アミル基、1,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、2−エチル−2−メチルプロピル基、直鎖又は分岐のヘプチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、t−オクチル基、分岐したノニル基、分岐したデシル基、分岐したウンデシル基、分岐したドデシル基、分岐したトリデシル基、分岐したテトラデシル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロドデシル基、ノルボルニル基、ボルニル基、シス−ミルタニル基、イソピノカンフェニル基、ノルアダマンチル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−(1−アダマンチル)エチル基、3,5−ジメチルアダマンチル基、キヌクリジニル基、シクロペンチルエチル基、又はビシクロオクチル基がより好ましく、
更には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、i−プロピル基、sec−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、1−メチルブチル基、1−エチルプロピル基、2−メチルブチル基、i−アミル基、ネオペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、t−アミル基、1,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、2−エチル−2−メチルプロピル基、直鎖又は分岐のヘプチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、t−オクチル基、分岐したノニル基、分岐したデシル基、シクロプロピル基、シクロプロピルメチル基、シクロブチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロドデシル基、ノルボルニル基、ボルニル基、ノルアダマンチル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−(1−アダマンチル)エチル基、3,5−ジメチルアダマンチル基、シクロペンチルエチル基、又はビシクロオクチル基が特に好ましい。
上記に例示されるアルキル基において、特に、フッ素で置換されたアルキル基も好適であり、該フッ素置換のアルキル基として、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペンタデカフルオロヘプチル基、ヘプタデカフルオロオクチル基、トリデカフルオロオクチル基、ノナデカフルオロノニル基、ヘプタデカフルオロデシル基、又はパーフルオロデシル基が好適であり、この中でも、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペンタデカフルオロヘプチル基がより好ましく、更にトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、又はトリデカフルオロヘキシル基が特に好ましい。
脂肪族基がアルケニル基である場合、無置換でもよいし置換基を有していてもよく、炭素数2〜21のアルケニル基が好ましい。炭素数2〜16のアルケニル基がより好ましく、炭素数2〜10のアルケニル基が更に好ましい。炭素数2〜21のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、イソプロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−1−ブテニル基、1,1−ジメチル−3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−エチル−1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、2,6−ジメチル−5−ヘプテニル基、9−デセニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニルメチル基、シクロヘキセニル基、1−メチル−2−シクロヘキセニル基、1,4−ジヒドロ−2−メチルフェニル基、オクテニル基、シトロネリル基、オレイル基、ゲラニル基、ファーネシル基、2−(1−シクロヘキセニル)エチル基等が好適に挙げられる。
上記の中でも、ビニル基、イソプロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−1−ブテニル基、1,1−ジメチル−3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−エチル−1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−ヘプテニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニルメチル基、シクロヘキセニル基、1−メチル−2−シクロヘキセニル基、1,4−ジヒドロ−2−メチルフェニル基がより好ましく、更にはビニル基、イソプロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル−プロペニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−1−ブテニル基、1,1−ジメチル−3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−エチル−1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−シクロペンテニル基、2−シクロペンテニルメチル基、シクロヘキセニル基、1−メチル−2−シクロヘキセニル基、1,4−ジヒドロ−2−メチルフェニル基が特に好ましい。
前記Ra〜Rdで表される芳香族基は、アリール基を意味する。アリール基は、無置換でもよいし置換基を有していてもよく、炭素数6〜21であることが好ましい。中でも、炭素数6〜15のアリール基が好ましく、炭素数6〜10のアリール基がより好ましい。
炭素数6〜21のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、アントラセニル基、アンスラキノニル基、ピレニル基、等が好適に挙げられ、この中でも、フェニル基、ナフチル基、ビフェニレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、又はアントラセニル基がより好ましく、更にはフェニル基、ナフチル基、ビフェニレニル基、又はフルオレニル基が特に好ましい。
アリール基は、フェニル基又はナフチル基であることが好ましく、フェニル基が特に好ましい。
炭素数6〜21のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ビフェニレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、アントラセニル基、アンスラキノニル基、ピレニル基、等が好適に挙げられ、この中でも、フェニル基、ナフチル基、ビフェニレニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、又はアントラセニル基がより好ましく、更にはフェニル基、ナフチル基、ビフェニレニル基、又はフルオレニル基が特に好ましい。
アリール基は、フェニル基又はナフチル基であることが好ましく、フェニル基が特に好ましい。
前記Ra〜Rdで表されるヘテロ環とは、その環内にヘテロ原子(例えば、窒素原子、イオウ原子、酸素原子)を持つものであり、飽和環であっても、不飽和環であってもよく、単環であっても縮合環であってもよく、無置換であっても置換基を有していてもよい。ヘテロ環の炭素数は1〜32のであることが好ましく、2〜16がより好ましい。例えば、イソシアヌル環、エポキシ環、オキセタン環、フラン環、テトラヒドロフラン環、ピラン環、テトラヒドロピラン環、ジオキサン環、トリオキサン環、テトラヒドロチオフェン環、チオフェン環、ジチアン環、トリチアン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、トリアジン環、トリアザシクロノナン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、テトラゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ベンゾフラン環、ピリジン環、キノリン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、フェナントロリン環、キナゾリン環、アクリジン環、ウラシル環、ラクトン環等を挙げることができる。
中でも、イソシアヌル環、エポキシ環、フラン環、テトラヒドロフラン環、ピラン環、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロチオフェン環、チオフェン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環、チオモルホリン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、インドール環、カルバゾール環、ベンゾフラン環、ピリジン環、キノリン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、ウラシル環、ラクトン環好ましく、特に、イソシアヌル環、エポキシ環、テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、テトラヒドロチオフェン環、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、ラクトン環が好ましい。
また、一般式(9)、及び一般式(11)におけるZ2、並びに、一般式(10)、及び一般式(12)におけるZ3は、アニオン性脱離基を表す。
前記一般式(10)、及び一般式(12)において、R61〜R63は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。好ましい例は、下記一般式(13)、及び一般式(14)におけるR6l〜R63と同様である。
前記一般式(10)、及び一般式(12)において、R61〜R63は、それぞれ独立に、水素原子又は1価の有機基を表す。好ましい例は、下記一般式(13)、及び一般式(14)におけるR6l〜R63と同様である。
また、本発明において、脱離反応によってエチレン性不飽和二重結合を生成する構造を有するモノマーの中でも最も好ましいモノマーの例としては、下記一般式(13)、一般式(14)、又は一般式(15)で表されるラジカル重合性化合物が挙げられる。
上記一般式(13)、及び一般式(14)において、R61〜R63は、それぞれ独立に、水素原子、又は1価の置換基を表す。R61としては、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基などが挙げられ、中でも、水素原子、メチル基、メチルアルコキシ基、メチルエステル基が好ましい。
また、R62、R63は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、中でも、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有しもよいアリール基が好ましい。
ここで、導入しうる置換基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピオキシカルボニル基、メチル基、エチル基、フェニル基等が挙げられる。
ここで、導入しうる置換基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロピオキシカルボニル基、メチル基、エチル基、フェニル基等が挙げられる。
前記一般式(13)において、R64は、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基、−COOH、−CN、−CF3、−CH2OH、−CH2COOH、−CH2COOR’、又は−COOR”を表す。前記R’、又はR”で表される炭素数1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、プロピル基、ヘキシル基が挙げられ、中でもメチル基、エチル基が好ましい。R’、又はR”としては、中でも、水素原子、メチル基、−COOH、−CN、−CF3、−CH2OH、又は−CH2COOHが好ましく、水素原子、又はメチル基がより好ましい。
また、Qは、酸素原子、−NH−、又は−NR01−を表す(ここで、R01は置換基を有していてもよいアルキル基を表す)。
また、Qは、酸素原子、−NH−、又は−NR01−を表す(ここで、R01は置換基を有していてもよいアルキル基を表す)。
A4は、n4+1価の連結基を表す。特に制限しないが、好ましくは、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、ヘテロ環、エステル結合、スルホン酸エステル結合、リン酸エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、及びチオ尿素結合からなる群より選択される原子又は部分構造を有してもよい炭素数2〜60のアルキル基、又はアリール基であることが好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、及びチオ尿素結合からなる群より選択される原子又は部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基がより好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、炭素数3〜12の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、及びアミド結合からなる群より選択される原子又は部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基であることが更に好ましい。
A4で表されるn4+1価の連結基は、導入可能な場合には更に置換基を有していてもよい。導入しうる置換基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20の鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜20のカルバモイルオキシ基、炭素数1〜20のカルボンアミド基、炭素数1〜20のスルホンアミド基、炭素数1〜20のカルバモイル基、炭素数0〜20のスルファモイル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20のN−アシルスルファモイル基、炭素数1〜20のN−スルファモイルカルバモイル基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルアミノ基、炭素数0〜20のアミノ基、炭素数1〜20のイミノ基、炭素数3〜20のアンモニオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜20のアリールスルフィニル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数1〜20のウレイド基、炭素数2〜20のヘテロ環基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数0〜2のスルファモイルアミノ基、炭素数2〜20のシリル基、イソシアネート基、イソシアニド基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、オニウム基、エチレン性不飽和二重結合を有する基等が挙げられる。中でも、原料入手の容易性からは炭素数1〜10の鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が好ましく、また、感度及び現像性の観点からはヒドロキシ基、メルカプト基、エチレン性不飽和結合を有する基が好ましい。また、感度及び現像性のバランスの観点からヒドロキシ基が最も好ましい。n4は1〜10の整数を表す。
更に、X4は、−G1−X5−を表し、ここで、G1は、A4と連結する2価の有機基を表し、X5は、酸素原子、硫黄原子、又は−NR03−(ここで、R03は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表し、ここで導入してもよい置換基は、式(13)の前記「1価の置換基」の説明の項で示した例と同様で、好ましい例も同様である)を表す。
加えて、Z2は、アニオン性脱離基を表す。
加えて、Z2は、アニオン性脱離基を表す。
前記一般式(14)において、R65、及びR66は、それぞれ独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。
ここで、R65、及びR66で表される1価の有機基としては、炭素数1〜6の炭化水素基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
上記一般式(14)において、R67は、前記一般式(13)におけるR64と同義であり、好ましい例も同様である。
ここで、R65、及びR66で表される1価の有機基としては、炭素数1〜6の炭化水素基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
上記一般式(14)において、R67は、前記一般式(13)におけるR64と同義であり、好ましい例も同様である。
また、A5は、−G2−X6−を表し、ここで、G2は、G4と連結する2価の有機基を表し、X6は、酸素原子、硫黄原子、又は−NR03−(ここで、R03は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表し、ここで導入してもよい置換基は、式(13)の前記「1価の置換基」の説明の項で示した例と同様で、好ましい例も同様である)を表す。
更に、A6は、酸素原子、硫黄原子、又は−NR04−(ここで、R04は、水素原子、又は水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表し、ここで導入してもよい置換基は、前記「1価の置換基」の説明の項で示した例と同様で、好ましい例も同様である)を表す。
更に、A6は、酸素原子、硫黄原子、又は−NR04−(ここで、R04は、水素原子、又は水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表し、ここで導入してもよい置換基は、前記「1価の置換基」の説明の項で示した例と同様で、好ましい例も同様である)を表す。
加えて、G4はn5+1価の連結基を表す。特に制限しないが、好ましくは、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、ヘテロ環、エステル結合、スルホン酸エステル結合、リン酸エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、及びチオ尿素結合からなる群より選択される原子又は部分構造を有してもよい炭素数2〜60のアルキル基又はアリール基であることが好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、炭素数3〜20の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、チオウレタン結合、アミド結合、尿素結合、及びチオ尿素結合からなる群より選択される原子又は部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基がより好ましく、その構造中に、酸素原子、窒素原子、炭素数3〜12の炭化水素環構造、エステル結合、ウレタン結合、及びアミド結合からなる群より選択される原子又は部分構造を有していてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜40のアルキル基であることが更に好ましい。
G4で表されるn5+1価の連結基は、導入可能な場合には更に置換基を有していてもよい。導入しうる置換基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20の鎖状、分岐状又は環状のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜20のカルバモイルオキシ基、炭素数1〜20のカルボンアミド基、炭素数1〜20のスルホンアミド基、炭素数1〜20のカルバモイル基、炭素数0〜20のスルファモイル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20のN−アシルスルファモイル基、炭素数1〜20のN−スルファモイルカルバモイル基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルアミノ基、炭素数0〜20のアミノ基、炭素数1〜20のイミノ基、炭素数3〜20のアンモニオ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜20のアリールスルフィニル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数1〜20のウレイド基、炭素数2〜20のヘテロ環基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数0〜2のスルファモイルアミノ基、炭素数2〜20のシリル基、イソシアネート基、イソシアニド基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、オニウム基、エチレン性不飽和二重結合を有する基等が挙げられる。中でも、原料入手の容易性からは炭素数1〜10の鎖状、分岐状又は環状のアルキル基が好ましく、また、感度及び現像性の観点からはヒドロキシ基、メルカプト基、エチレン性不飽和結合を有する基が好ましい。また、感度及び現像性のバランスの観点からヒドロキシ基が最も好ましい。n5は1〜10の整数を表す。
Z3は、アニオン性脱離基を表す。
Z3は、アニオン性脱離基を表す。
上記一般式(15)において、R68〜R72は、それぞれ独立に、水素原子、又は1価の置換基を表すが、少なくとも1つは、下記一般式(16)または一般式(17)で表される基である。
ここで、R68〜R72で表される1価の置換基としては、式(13)の前記「1価の置換基」の説明の項で述べた置換基が挙げられ、好ましい例も同様である
また、R73〜R75は、それぞれ独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。ここで、R73〜R75で表される1価の有機基としては、炭素数1〜6の炭化水素基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
ここで、R68〜R72で表される1価の置換基としては、式(13)の前記「1価の置換基」の説明の項で述べた置換基が挙げられ、好ましい例も同様である
また、R73〜R75は、それぞれ独立に、水素原子、又は1価の有機基を表す。ここで、R73〜R75で表される1価の有機基としては、炭素数1〜6の炭化水素基等が挙げられ、中でも、メチル基、エチル基、フェニル基が好ましい。
前記一般式(16)において、G5はm4+1価の連結基を表し、例としては、前記一般式(14)におけるG4で述べた連結基の例が挙げられ、好ましい例もG4と同様である。m4は、1〜10の整数を表す。
また、一般式(16)におけるR61〜R63、Z3、及びA5は、前記一般式(14)におけるR61〜R63、Z3、及びA5と同義である。
また、一般式(16)におけるR61〜R63、Z3、及びA5は、前記一般式(14)におけるR61〜R63、Z3、及びA5と同義である。
前記一般式(17)において、G6はm5+1価の連結基を表し、例としては、前記一般式(13)におけるA4で述べた連結基の例が挙げられ、好ましい例もA4と同様である。m5は、1〜10の整数を表す。
また、一般式(17)におけるR61〜R63、Z2、及びA4は、前記一般式(13)におけるR61〜R63、Z2、及びA4と同義である。
また、一般式(17)におけるR61〜R63、Z2、及びA4は、前記一般式(13)におけるR61〜R63、Z2、及びA4と同義である。
以下、前記一般式(13)で表されるラジカル重合性化合物の具体例(M−31)〜(M−42)を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(14)で表されるラジカル重合性化合物、及び一般式(15)で表されるラジカル重合性化合物の具体例〔i−1〜i−60〕を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明におけるエチレン性不飽和二重結合がペンダントされた構造単位としては、(M−31)、(M−37)、(M−38)、i−1、i−2、i−6、i−10、i−15、i−31、i−33、i−48、i−49が好ましい。
特定樹脂におけるエチレン性不飽和二重結合がペンダントされた構造単位の比率は、1.0質量%〜80質量%が好ましく、5.0〜70質量%が更に好ましく、10〜60質量%が最も好ましい。
特定樹脂におけるエチレン性不飽和二重結合がペンダントされた構造単位の比率は、1.0質量%〜80質量%が好ましく、5.0〜70質量%が更に好ましく、10〜60質量%が最も好ましい。
特定樹脂は、更に他のモノマーを共重合したものであってもよい。該他のモノマーとしては、以下の(1)〜(11)が好適に用いられる。
(1)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(2)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ビニルメタクリレート、2−フェニルビニルメタクリレート、1−プロペニルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(3)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(1)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(2)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ビニルメタクリレート、2−フェニルビニルメタクリレート、1−プロペニルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
(3)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド若しくはメタクリルアミド。
(4)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(5)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(6)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(7)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(8)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(5)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(6)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(7)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(8)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(9)N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(10)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(11)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特開2002−309057号公報、特開2002−311569号公報等に記載されている化合物。
(10)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(11)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特開2002−309057号公報、特開2002−311569号公報等に記載されている化合物。
更に前記他のモノマーとして、カルボキシ基を有するモノマー、水酸基を有するモノマーが挙げられる。カルボキシ基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシルスチレン等が挙げられ、側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体も用いることができる。この他、水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
また、前記水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類、及びこれらのエチレンオキシ変性体、ヒドロキシスチレンなどが有用である。
また、前記水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類、及びこれらのエチレンオキシ変性体、ヒドロキシスチレンなどが有用である。
特定樹脂の重量平均分子量は、感度、現像性、保存安定性の観点から、3000〜300000が好ましく、4000〜100000がより好ましく、5000〜50000が更に好ましく、6000〜25000が最も好ましい。
特定樹脂は、感度及び保存安定性の還元から、該樹脂1gあたりのエチレン性不飽和結合当量(単位:mol/g)が0.00001mol/g以上であることが好ましく、0.0001mol/g以上0.01mol/g以下であることが更に好ましく、0.001mol/g以上0.008mol/g以下であることが最も好ましい。
特定樹脂は、更に酸基を有していることが好ましく、酸価は10〜700mgKOH/gが好ましく、30〜500mgKOH/gがより好ましく、50〜300mgKOH/gが最も好ましい。この場合の好ましい酸基を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸、p−ビニル安息香酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルの無水コハク酸付加体、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルの無水フタル酸付加体、等が挙げられる。
特定樹脂は、更に枝部を有するグラフト構造であることが好ましく、該グラフト構造を形成するために重合性オリゴマ−(マクロモノマー)を使用することが好ましい。重合性オリゴマ−の好ましい例としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート及びポリ−i−ブチル(メタ)アクリレート、ポリスチレンの分子末端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマーを挙げることができる。市場で入手できるこのような重合性オリゴマーとしては、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー(Mn=6000、商品名:AS−6、東亜合成化学工業(株)製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AA−6、東亜合成化学工業(株)製)及び片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルアクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AB−6、東亜合成化学工業(株)製)、更に、東亞合成(株)製のUM−9001,XM−9053,WM−9054,UC−3000,UC−3900,UC−3910,UC−3920,UF−5022(以上、−COOH基含有),AA−714,AX−714,AY−707,AY−714,UH−2000,UH−2032,UH−2041,UH−2170,UHE−2012(以上、−OH基含有)を挙げることができる。
前記一般式(13)〜(15)で表される構造単位を有する高分子化合物の具体的な化合物例としては、下記の高分子化合物(1)〜(24)を挙げることができる。組成比は質量%で表す。また、Mwは重量平均分子量を表す。
これらの分散剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明においては、特に、顔料誘導体と高分子分散剤とを組み合わせて使用することが好ましい。
また、顔料誘導体と高分子分散剤とを組み合わせて使用する場合は、好ましくはミリングおよび/または混れん時に顔料誘導体と高分子分散剤とを混合する、顔料誘導体が吸着した顔料に高分子分散剤を混合して用いる。
また、顔料誘導体と高分子分散剤とを組み合わせて使用する場合は、好ましくはミリングおよび/または混れん時に顔料誘導体と高分子分散剤とを混合する、顔料誘導体が吸着した顔料に高分子分散剤を混合して用いる。
既述の(A)本発明の顔料を配合する顔料分散組成物は、分散安定性が高いため(B)分散剤の量を少量に抑えることができ、結果的に顔料濃度を高くできる。
本発明における(B)分散剤の含有量としては、(A)本発明の顔料に対して、1〜100質量%であることが好ましく、3〜100質量%がより好ましく、5〜80質量%が更に好ましい。
具体的には、高分子分散剤を用いる場合であれば、その使用量としては、(A)本発明の顔料に対して、5〜100質量%の範囲が好ましく、10〜80質量%の範囲がより好ましい。また、顔料誘導体を使用する場合であれば、その使用量としては、顔料に対し1〜30質量%の範囲にあることが好ましく、3〜20質量%の範囲にあることがより好ましく、5〜15質量%の範囲にあることが特に好ましい。
本発明における(B)分散剤の含有量としては、(A)本発明の顔料に対して、1〜100質量%であることが好ましく、3〜100質量%がより好ましく、5〜80質量%が更に好ましい。
具体的には、高分子分散剤を用いる場合であれば、その使用量としては、(A)本発明の顔料に対して、5〜100質量%の範囲が好ましく、10〜80質量%の範囲がより好ましい。また、顔料誘導体を使用する場合であれば、その使用量としては、顔料に対し1〜30質量%の範囲にあることが好ましく、3〜20質量%の範囲にあることがより好ましく、5〜15質量%の範囲にあることが特に好ましい。
(C)溶剤
本発明の顔料分散組成物は、(C)溶剤を含有する。前記(A)顔料及び(B)分散剤と共に(C)溶剤を用いることにより、(A)顔料が良好に分散された顔料分散組成物を調製することができる。
本発明の顔料分散組成物は、(C)溶剤を含有する。前記(A)顔料及び(B)分散剤と共に(C)溶剤を用いることにより、(A)顔料が良好に分散された顔料分散組成物を調製することができる。
使用される溶剤は、該組成物の各成分の溶解性や、硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的に特には限定されないが、安全性を考慮して選ばれることが好ましい。
溶剤の具体例としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;
溶剤の具体例としては、エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、エチルセロソルブアセテート(エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等;
ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;
芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン等;が好ましい。
ケトン類、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等;
芳香族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン等;が好ましい。
これらの中でも、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメテルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等がより好ましい。
本発明の顔料分散組成物中における(C)溶剤の含有量としては、10〜98質量%が好ましく、30〜95質量%がより好ましく、50〜90質量%が最も好ましい。溶剤の含有量が前記範囲内であることにより、(A)顔料の分散をより均一に行うことができ、分散後の分散安定性の点でも有利である。
本発明の顔料分散組成物は、(A)顔料、(B)分散剤、及び必要に応じて他の成分を(C)溶剤と混合し、各種の混合機、分散機を使用して、混合分散する混合分散工程を経て調製されることが好ましい。なお、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行う微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略することも可能である。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、(A)顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含んでなる顔料分散組成物と、(D)光重合開始剤とを用いて構成される。また、本発明の硬化性組成物は、好ましくは更に(E)光重合性化合物を用いて構成され、更に必要に応じて、他の成分を用いて構成することができる。
本発明の硬化性組成物は、(A)顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含んでなる顔料分散組成物と、(D)光重合開始剤とを用いて構成される。また、本発明の硬化性組成物は、好ましくは更に(E)光重合性化合物を用いて構成され、更に必要に応じて、他の成分を用いて構成することができる。
本発明の硬化性組成物においては、(A)顔料を用いていることより、上記推定の通り、(A)顔料の分散安定性が高いため分散剤の量を少量に抑えられ、結果的に架橋剤や開始剤等の硬化成分を多く添加でき、したがって優れた感度を与えることができる。これにより、基板界面付近など、本発明の硬化性組成物により基板上に形成した膜の深部でも硬化が良好になり、基板体密着性に優れ、パターン形状が逆テーパー型となることを抑制できる。
本発明の硬化性組成物を構成する成分のうち、(A)顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤については、その詳細は上記の顔料分散組成物における場合と同様であり、好ましい態様も同様である。
(A)顔料の硬化性組成物中における含有量としては、組成物の全固形分に対して、20質量%以上が好ましく、より好ましくは30〜95質量%であり、最も好ましくは40〜90質量%である。顔料の含有量が前記範囲内であると、例えばカラーフィルタを作製する場合など、高い着色力を確保するのに有効である。
また、(C)溶剤の硬化性組成物中に占める割合としては、20〜90質量%が好ましく30〜85質量%がより好ましく、40〜80質量%が最も好ましい。溶剤量が前記範囲内であると、塗布性および保存安定性安定性の点でも有利である。
以下、本発明の硬化性組成物の構成成分である(A)〜(C)以外の各成分について具体的に説明する。
また、(C)溶剤の硬化性組成物中に占める割合としては、20〜90質量%が好ましく30〜85質量%がより好ましく、40〜80質量%が最も好ましい。溶剤量が前記範囲内であると、塗布性および保存安定性安定性の点でも有利である。
以下、本発明の硬化性組成物の構成成分である(A)〜(C)以外の各成分について具体的に説明する。
(D)光重合開始剤
本発明の硬化性組成物は、光重合開始剤の少なくとも1種を含有する。光重合開始剤は、光により分解し、後述する(E)光重合性化合物の重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。
また、光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
本発明の硬化性組成物は、光重合開始剤の少なくとも1種を含有する。光重合開始剤は、光により分解し、後述する(E)光重合性化合物の重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの領域に吸収を有するものであることが好ましい。
また、光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
光重合開始剤としては、例えば、有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾール化合物、カルボニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、有機ホウ酸塩化合物、ジスルホン化合物、オキシム系化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン系化合物、アルキルアミノ化合物、等が挙げられる。
以下、これらの各化合物について詳細に述べる。
以下、これらの各化合物について詳細に述べる。
有機ハロゲン化化合物としては、具体的には、若林等、「Bull Chem.Soc Japan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号、M.P.Hutt”Jurnal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」筆に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が挙げられる。
s−トリアジン化合物として、より好適には、すくなくとも一つのモノ、ジ、又はトリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合したs−トリアジン誘導体、具体的には、例えば、2,4,6−トリス(モノクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−i−プロピルオキシスチリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−ナトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ベンジルチオ−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メトキシ−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
オキシジアゾール化合物としては、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−スチリル)スチリル−1,3,4−オキソジアゾール等が挙げられる。
カルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン、1−ヒドロキシ−1−(p−ドデシルフェニル)ケトン、2−メチル−(4’−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパノン、1,1,1−トリクロロメチル−(p−ブチルフェニル)ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−4−モルホリノブチロフェノン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体等を挙げることができる。
ケタール化合物としては、ベンジルメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルエチルアセタール等を挙げることができる。
ベンゾイン化合物としては、m−ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート等を挙げることができる。
アクリジン化合物としては、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタンなどを挙げることができる。
有機過酸化化合物としては、例えば、トリメチルシクロヘキサノンペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシド、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、tert−ブチルハイドロペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンハイドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−オキサノイルペルオキシド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルペルオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルペルオキシカーボネート、ビス(3−メチル−3−メトキシブチル)ペルオキシジカーボネート、tert−ブチルペルオキシアセテート、tert−ブチルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシネオデカノエート、tert−ブチルペルオキシオクタノエート、tert−ブチルパーオキシラウレート、ターシルカーボネート、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(p−イソプロピルクミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルビス(t−ブチルペルオキシ二水素二フタレート)、カルボニルビス(t−ヘキシルペルオキシ二水素二フタレート)等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えば、特開平8−108621号公報に記載のアゾ化合物等を挙げることができる。
クマリン化合物としては、例えば、3−メチル−5−アミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−クロロ−5−ジエチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン、3−ブチル−5−ジメチルアミノ−((s−トリアジン−2−イル)アミノ)−3−フェニルクマリン等を挙げることができる。
アジド化合物としては、米国特許第2848328号明細書、米国特許第2852379号明細書並びに米国特許第2940853号明細書に記載の有機アジド化合物、2,6−ビス(4−アジドベンジリデン)−4−エチルシクロヘキサノン(BAC−E)等が挙げられる。
メタロセン化合物としては、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特開昭63−41484号公報、特開平2−249号公報、特開平2−4705号公報、特開平5−83588号公報記載の種々のチタノセン化合物、例えば、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、特開平1−304453号公報、特開平1−152109号公報記載の鉄−アレーン錯体等が挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、例えば、特公平6−29285号公報、米国特許第3,479,185号、同第4,311,783号、同第4,622,286号等の各明細書に記載の種々の化合物、具体的には、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル))4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
有機ホウ酸塩化合物としては、例えば、特開昭62−143044号、特開昭62−150242号、特開平9−188685号、特開平9−188686号、特開平9−188710号、特開2000−131837、特開2002−107916、特許第2764769号、特願2000−310808号、等の各公報、及び、Kunz,Martin“Rad Tech’98.Proceeding April 19−22,1998,Chicago”等に記載される有機ホウ酸塩、特開平6−157623号公報、特開平6−175564号公報、特開平6−175561号公報に記載の有機ホウ素スルホニウム錯体或いは有機ホウ素オキソスルホニウム錯体、特開平6−175554号公報、特開平6−175553号公報に記載の有機ホウ素ヨードニウム錯体、特開平9−188710号公報に記載の有機ホウ素ホスホニウム錯体、特開平6−348011号公報、特開平7−128785号公報、特開平7−140589号公報、特開平7−306527号公報、特開平7−292014号公報等の有機ホウ素遷移金属配位錯体等が具体例として挙げられる。
ジスルホン化合物としては、特開昭61−166544号公報、特願2001−132318号明細書等に記載される化合物等が挙げられる。
オキシム系化合物としては、J.C.S. Perkin II (1979 )1653−1660)、J.C.S. Perkin II (1979)156−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995)202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報記載の化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal et al,Polymer,21,423(1980)に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号明細書、特開平4−365049号等に記載のアンモニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号の各明細書に記載のホスホニウム塩、欧州特許第104、143号、米国特許第339,049号、同第410,201号の各明細書、特開平2−150848号、特開平2−296514号の各公報に記載のヨードニウム塩などが挙げられる。
本発明に好適に用いることのできるヨードニウム塩は、ジアリールヨードニウム塩であり、安定性の観点から、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基等の電子供与性基で2つ以上置換されていることが好ましい。また、その他の好ましいスルホニウム塩の形態として、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するヨードニウム塩などが好ましい。
本発明に好適に用いることのできるスルホニウム塩としては、欧州特許第370,693号、同390,214号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、独国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号の各明細書に記載のスルホニウム塩が挙げられ、安定性の感度点から好ましくは電子吸引性基で置換されていることが好ましい。電子吸引性基としては、ハメット値が0より大きいことが好ましい。好ましい電子吸引性基としては、ハロゲン原子、カルボン酸などが挙げられる。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリールオキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
また、その他の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩の1つの置換基がクマリン、アントアキノン構造を有し、300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。別の好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウム塩が、アリールオキシ基、アリールチオ基を置換基に有する300nm以上に吸収を有するスルホニウム塩が挙げられる。
また、オニウム塩化合物としては、J.V.Crivello et al,Macromolecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et al,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,17,1047(1979)に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩を用いることもできる。
アシルホスフィン系化合物としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製のイルガキュア819、ダロキュア4265、ダロキュアTPOなどが挙げられる。
アルキルアミノ化合物としては、例えば、特開平9−281698号公報の段落番号[0047]、特開平6−19240号公報、特開平6−19249号公報等に記載のジアルキルアミノフェニル基を有する化合物やアルキルアミン化合物が挙げられる。具体的には、ジアルキルアミノフェニル基を有する化合物としてはp−ジメチルアミノ安息香酸エチル等の化合物や、p−ジエチルアミノベンズカルバルデヒド、9−ジュロリジルカルバルデヒド等
のジアルキルアミノフェニルカルバルデヒドが、アルキルアミン化合物としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
のジアルキルアミノフェニルカルバルデヒドが、アルキルアミン化合物としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
本発明に用いられる(D)光重合開始剤としては、露光感度の観点から、トリアジン系化合物、アルキルアミノ化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、メタロセン化合物、オキシム系化合物、ビイミダゾール系化合物、オニウム系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物が好ましい。
より好ましくは、トリアジン系化合物、アルキルアミノ化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、オキシム系化合物、ビイミダゾール系化合物、オニウム系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物であり、トリアジン系化合物、アルキルアミノ化合物、オキシム系化合物、ビイミダゾール系化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が更に好ましい。
前記(D)光重合開始剤の硬化性組成物中における含有量は、組成物の全固形分に対し、0.1〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%である。特に、本発明の硬化性組成物をカラーフィルタの着色パターンの形成に使用する場合は、光感度、支持体密着性、硬化度の点で、(D)光重合開始剤の含有量は、硬化性組成物に含有される全固形分に対して、1〜40質量%が好ましく、2〜30質量%がより好ましく、3〜20質量%が更に好ましい。
(E)光重合性化合物
本発明の硬化性組成物は、光重合性化合物として、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる「エチレン性不飽和二重結合を有する化合物」は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらの化合物についての詳細は、分子量に制限がないこと以外は、上記(A)不飽和二重結合を有する分子量が4000未満の化合物と同様であり、好ましい態様も同様である。
また、本発明における光重合性化合物は、前記(A)不飽和二重結合を有する分子量が4000未満の化合物と同一であっても、異なっていても良い。更に本発明における光重合性化合物は、1種を単独で、また2種以上を組合わせて用いることができる。
本発明の硬化性組成物は、光重合性化合物として、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物を含有することが好ましい。
本発明に用いることができる「エチレン性不飽和二重結合を有する化合物」は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらの化合物についての詳細は、分子量に制限がないこと以外は、上記(A)不飽和二重結合を有する分子量が4000未満の化合物と同様であり、好ましい態様も同様である。
また、本発明における光重合性化合物は、前記(A)不飽和二重結合を有する分子量が4000未満の化合物と同一であっても、異なっていても良い。更に本発明における光重合性化合物は、1種を単独で、また2種以上を組合わせて用いることができる。
前記(E)光重合性化合物の含有量は、本発明の硬化性組成物の全固形分に対して、1〜90質量%であることが好ましく、5〜80質量%であることがより好ましく、10%〜70質量%であることが更に好ましい。特に、本発明の硬化性組成物をカラーフィルタの着色パターンの形成に使用する場合は、光感度、支持体密着性、硬化度を更に向上させる点で、(E)光重合性化合物の含有量は、本発明の硬化性組成物の全固形分に対して、5〜50質量%であることが好ましく、7〜40質量%であることがより好ましく、10〜35質量%であることが更に好ましい。
また、前記(A)不飽和二重結合を有する分子量が4000未満の化合物(本発明における特定化合物)と、該(A)本発明における特定化合物以外の(E)光重合性化合物とを併用する場合、その含有比〔(A)/(E);質量比〕としては、感度および保存安定性の観点から、100/1〜1/100が好ましく、50/1〜1/50がより好ましく、10/1〜1/10が更に好ましい。
次に、本発明の硬化性組成物に更に使用可能な他の成分について説明する。
(F)増感剤
本発明の硬化性組成物は、(D)光重合開始剤によるラジカル発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、(F)増感剤を含有していてもよい。本発明に用いることができる増感剤としては、前記した(D)光重合開始剤に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものが好ましい。
(F)増感剤
本発明の硬化性組成物は、(D)光重合開始剤によるラジカル発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、(F)増感剤を含有していてもよい。本発明に用いることができる増感剤としては、前記した(D)光重合開始剤に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものが好ましい。
本発明に用いることができる増感剤としては、以下に列挙する化合物類に属しており、且つ、300nm〜450nmの波長領域に吸収波長を有するものが挙げられる。
好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、且つ、330nm〜450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
例えば、多核芳香族類(例えば、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、9,10−ジアルコキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、チオキサントン類(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、クロロチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、フタロシアニン類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリジンオレンジ、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)、ケトクマリン、フェノチアジン類、フェナジン類、スチリルベンゼン類、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン類、カルバゾール類、ポルフィリン、スピロ化合物、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーズケトンなどの芳香族ケトン化合物、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物などが挙げられる。
更に、欧州特許第568,993号明細書、米国特許第4,508,811号明細書、同5,227,227号明細書、特開2001−125255号公報、特開平11−271969号公報等に記載の化合物等なども用いられる。
好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、且つ、330nm〜450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
例えば、多核芳香族類(例えば、フェナントレン、アントラセン、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、9,10−ジアルコキシアントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、チオキサントン類(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、クロロチオキサントン)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、フタロシアニン類、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリジンオレンジ、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)、ケトクマリン、フェノチアジン類、フェナジン類、スチリルベンゼン類、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン類、カルバゾール類、ポルフィリン、スピロ化合物、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、チオキサントン、ミヒラーズケトンなどの芳香族ケトン化合物、N−アリールオキサゾリジノンなどのヘテロ環化合物などが挙げられる。
更に、欧州特許第568,993号明細書、米国特許第4,508,811号明細書、同5,227,227号明細書、特開2001−125255号公報、特開平11−271969号公報等に記載の化合物等なども用いられる。
より好ましい増感剤の例としては、下記一般式(i)〜(iv)で表される化合物が挙げられる。
一般式(i)中、A1は硫黄原子又はNR50を表し、R50はアルキル基又はアリール基を表し、L2は隣接するA1及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R51、R52はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R51、R52は互いに結合して、色素の酸性核を形成してもよい。Wは酸素原子又は硫黄原子を表す。
一般式(ii)中、Ar1及びAr2はそれぞれ独立にアリール基を表し、−L3−による結合を介して連結している。ここでL3は−O−又は−S−を表す。また、Wは一般式(i)に示したものと同義である。
一般式(iii)中、A2は硫黄原子又はNR59を表し、L4は隣接するA2及び炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R54、R55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基又はアリール基を表す。
一般式(iv)中、A3、A4はそれぞれ独立に−S−又は−NR62−又は−NR63−を表し、R62、R63はそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基を表し、L5、L6はそれぞれ独立に、隣接するA3、A4及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R60、R61はそれぞれ独立に一価の非金属原子団であるか又は互いに結合して脂肪族性又は芳香族性の環を形成することができる。
また、本発明の硬化性組成物に含有しうる好ましい増感剤としては、上記のもの他、下記一般式(IV)〜(VI)で表される化合物から選択される少なくとも一種が挙げられる。
一般式(IV)又は一般式(V)中、R1及びR2は、各々独立に一価の置換基を表し、R3、R4、R5及びR6は、各々独立に水素原子又は一価の置換基を表す。nは0〜5の整数を表し、n’は0〜5の整数を表し、n及びn’が両方とも0となることはない。nが2以上である場合、複数存在するR1はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。n’が2以上である場合、複数存在するR2はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
一般式(IV)で表される化合物としては、感度及び顔料を含有する場合における着色性の観点から、下記一般式(IV−1)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(IV−1)中、R1及びR2は、各々独立に一価の置換基を表す。nは0〜5の整数を表し、n’は1〜5の整数を表す。nが2以上である場合、複数存在するR1はそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、n’が2以上である場合、複数存在するR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
一般式(IV−1)において、R1及びR2で表される一価の置換基は、前記一般式(IV)においてR1及びR2で表される一価の置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(IV)又は一般式(V)で表される化合物としては、波長365nmにおけるモル吸光係数εが500mol−1・L・cm−1以上であることが好ましく、波長365nmにおけるεが3000mol−1・L・cm−1以上であることがより好ましく、波長365nmにおけるεが20000mol−1・L・cm−1以上であることが最も好ましい。各波長でのモル吸光係数εの値が上記範囲であると、光吸収効率の観点から感度向上効果が高く好ましい。
ここで、モル吸光係数εは、1−メトキシ−2−プロパノール溶液に0.01g/lの濃度で調整した色素溶液を試料とし、365nmにおける試料の透過スペクトルを測定し、試料のUV−visible吸収スペクトルから吸光度を求めることにより得られる。測定装置は、Varian社製UV−Vis−MR Spectrophotometer Cary5G型分光高度計を用いた。
ここで、モル吸光係数εは、1−メトキシ−2−プロパノール溶液に0.01g/lの濃度で調整した色素溶液を試料とし、365nmにおける試料の透過スペクトルを測定し、試料のUV−visible吸収スペクトルから吸光度を求めることにより得られる。測定装置は、Varian社製UV−Vis−MR Spectrophotometer Cary5G型分光高度計を用いた。
一般式(IV)又は一般式(V)で表される化合物の好ましい具体例を以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本明細書においては、化学式は簡略構造式により記載することもあり、特に元素や置換基の明示がない実線等は、炭化水素基を表す。また、下記具体例において、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Buはブチル基を、n−Buはn−ブチル基を、Phはフェニル基を表す。
なお、本明細書においては、化学式は簡略構造式により記載することもあり、特に元素や置換基の明示がない実線等は、炭化水素基を表す。また、下記具体例において、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Buはブチル基を、n−Buはn−ブチル基を、Phはフェニル基を表す。
一般式(VI)中、Aは置換基を有してもよい芳香族環又はヘテロ環を表し、Xは酸素原子、硫黄原子、又は−N(R3)−を表し、Yは酸素原子、硫黄原子、又は−N(R3)−を表す。R1、R2、及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の非金属原子団を表し、A、R1、R2、及びR3は、それぞれ互いに結合して、脂肪族性又は芳香族性の環を形成してもよい。
一般式(VI)において、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の非金属原子団を表す。R1、R2及びR3が一価の非金属原子を表す場合、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換の芳香族複素環残基、置換若しくは非置換のアルコキシ基、置換若しくは非置換のアルキルチオ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子であることが好ましい。
一般式(VI)で表される化合物は、光重合開始剤の分解効率向上の観点から、Yは酸素原子、又は−N(R3)−が好ましい。R3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の非金属原子団を表す。更に、Yは−N(R3)−であることが最も好ましい。
以下、一般式(VI)で表される化合物の好ましい具体例(VI1)〜(VI124)を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。また、酸性核と塩基性核を結ぶ2重結合による異性体については明らかでなく、本発明はどちらかの異性体に限定されるものでもない。
本発明における増感色素に関しては、更に、硬化性組成物の特性を改良するための様々な化学修飾を行うことも可能である。
例えば、増感色素と、付加重合性化合物構造(例えば、アクリロイル基やメタクリロイル基)とを、共有結合、イオン結合、水素結合等の方法により結合させることで、露光膜の高強度化や、露光後の膜からの増感色素の不要な析出抑制を行うことができる。
また、当該増感色素と前述する光重合開始剤におけるラジカル発生能を有する部分構造(例えば、ハロゲン化アルキル、オニウム、過酸化物、ビイミダゾール等の還元分解性部位や、ボレート、アミン、トリメチルシリルメチル、カルボキシメチル、カルボニル、イミン等の酸化解裂性部位)との結合により、特に開始系の濃度の低い状態での感光性を著しく高めることができる。
例えば、増感色素と、付加重合性化合物構造(例えば、アクリロイル基やメタクリロイル基)とを、共有結合、イオン結合、水素結合等の方法により結合させることで、露光膜の高強度化や、露光後の膜からの増感色素の不要な析出抑制を行うことができる。
また、当該増感色素と前述する光重合開始剤におけるラジカル発生能を有する部分構造(例えば、ハロゲン化アルキル、オニウム、過酸化物、ビイミダゾール等の還元分解性部位や、ボレート、アミン、トリメチルシリルメチル、カルボキシメチル、カルボニル、イミン等の酸化解裂性部位)との結合により、特に開始系の濃度の低い状態での感光性を著しく高めることができる。
上述の一般式(IV)〜(VI)で表される化合物は、硬化性組成物における顔料の濃度が非常に高く、形成される着色パターン(感光層)の光の透過率が極端に低くなる場合、例えば、本発明の硬化性組成物をカラーフィルタの着色パターン形成に用いた際に、より具体的には、増感色素を添加せずに形成した場合の感光層の365nmの光の透過率が10%以下となるような場合に添加することで、その効果が顕著に発揮される。特に上述の一般式(IV)〜(VI)の中で、一般式(VI)で表される化合物が最も好ましく、具体的には(VI56)〜(VI122)の化合物が最も好ましい。
増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の硬化性組成物中における(F)増感剤の含有量は、カラーフィルタの着色パターン形成に使用する場合を含めて、深部への光吸収効率と開始分解効率の観点から、硬化性組成物の全固形分に対して、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
本発明の硬化性組成物中における(F)増感剤の含有量は、カラーフィルタの着色パターン形成に使用する場合を含めて、深部への光吸収効率と開始分解効率の観点から、硬化性組成物の全固形分に対して、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
(G)バインダーポリマー
本発明の硬化性組成物は、皮膜特性向上などの目的で、(G)バインダーポリマーを含有してもよい。
バインダーポリマーとしては線状有機ポリマーを用いることが好ましい。このような「線状有機ポリマー」としては、公知のものを任意に使用できる。なお、例えば、本発明の硬化性組成物を、パターン露光及び露光部の硬化後に、未露光部を水又はアルカリ現像により除去してパターンを形成する用途に適用する場合、好ましくは水現像或いは弱アルカリ水現像を可能とするために、水或いは弱アルカリ水に可溶性又は膨潤性である線状有機ポリマーが選択される。線状有機ポリマーは、皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水、或いは有機溶剤現像剤の種類に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いると水現像が可能になる。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているが挙げられる。すなわち、カルボキシ基を有するモノマーを単独或いは共重合させた樹脂、酸無水物を有するモノマーを単独或いは共重合させ、酸無水物ユニットを加水分解、ハーフエステル化、若しくはハーフアミド化させた樹脂、エポキシ樹脂を不飽和モノカルボン酸及び酸無水物で変性させたエポキシアクリレート等が挙げられる。カルボキシ基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシスチレン等が挙げられ、酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
また、同様に、側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体も用いることができる。この他、水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
本発明の硬化性組成物は、皮膜特性向上などの目的で、(G)バインダーポリマーを含有してもよい。
バインダーポリマーとしては線状有機ポリマーを用いることが好ましい。このような「線状有機ポリマー」としては、公知のものを任意に使用できる。なお、例えば、本発明の硬化性組成物を、パターン露光及び露光部の硬化後に、未露光部を水又はアルカリ現像により除去してパターンを形成する用途に適用する場合、好ましくは水現像或いは弱アルカリ水現像を可能とするために、水或いは弱アルカリ水に可溶性又は膨潤性である線状有機ポリマーが選択される。線状有機ポリマーは、皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水、或いは有機溶剤現像剤の種類に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いると水現像が可能になる。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているが挙げられる。すなわち、カルボキシ基を有するモノマーを単独或いは共重合させた樹脂、酸無水物を有するモノマーを単独或いは共重合させ、酸無水物ユニットを加水分解、ハーフエステル化、若しくはハーフアミド化させた樹脂、エポキシ樹脂を不飽和モノカルボン酸及び酸無水物で変性させたエポキシアクリレート等が挙げられる。カルボキシ基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、4−カルボキシスチレン等が挙げられ、酸無水物を有するモノマーとしては、無水マレイン酸等が挙げられる。
また、同様に、側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体も用いることができる。この他、水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
上記のように、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体が共重合体である場合、共重合させる化合物として、先に挙げたモノマー以外の他のモノマーを用いることもできる。他のモノマーの例としては、下記(1)〜(12)の化合物が挙げられる。
(1)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、及びメタクリル酸エステル類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリルオキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート類。
(2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、ビニルアクリレート、2−フェニルビニルアクリレート、1−プロペニルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリルオキシエチルアクリレート、プロパルギルアクリレート等のアルキルアクリレート類。
(3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、ビニルメタクリレート、2−フェニルビニルメタクリレート、1−プロペニルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパルギルメタクリレート等のアルキルメタクリレート類。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド類若しくはメタクリルアミド類。
(4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、ビニルアクリルアミド、ビニルメタクリルアミド、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタクリルアミド、アリルアクリルアミド、アリルメタクリルアミド等のアクリルアミド類若しくはメタクリルアミド類。
(5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
(7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン、p−アセトキシスチレン等のスチレン類。
(8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
(10)N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特願2001−115595号明細書、特願2001−115598号明細書等に記載されている化合物を挙げる事ができる。
(11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
(12)α位にヘテロ原子が結合したメタクリル酸系モノマー。例えば、特願2001−115595号明細書、特願2001−115598号明細書等に記載されている化合物を挙げる事ができる。
これらの中で、側鎖にアリル基やビニルエステル基とカルボキシル基を有する(メタ)アクリル樹脂、及び特開2000−187322号公報、特開2002−62698号公報に記載されている側鎖に二重結合を有するアルカリ可溶性樹脂や、特開2001−242612号公報に記載されている側鎖にアミド基を有するアルカリ可溶性樹脂が膜強度、感度、現像性のバランスに優れており、好適である。
また、特公平7−12004号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特願平10−116232号等の各公報に記載される酸基を含有するウレタン系バインダーポリマーや、特開2002−107918に記載される酸基と二重結合を側鎖に有するウレタン系バインダーポリマーは、非常に強度に優れるので、低露光適性の点で有利である。
また、欧州特許993966号、欧州特許1204000号、特開2001−318463号等の各公報に記載の酸基を有するアセタール変性ポリビニルアルコール系バインダーポリマーは、膜強度、現像性のバランスに優れており、好適である。
更に、この他に水溶性線状有機ポリマーとして、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
また、欧州特許993966号、欧州特許1204000号、特開2001−318463号等の各公報に記載の酸基を有するアセタール変性ポリビニルアルコール系バインダーポリマーは、膜強度、現像性のバランスに優れており、好適である。
更に、この他に水溶性線状有機ポリマーとして、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
前記(G)バインダーポリマーの質量平均分子量としては、好ましくは5、000以上であり、更に好ましくは1万〜30万の範囲であり、数平均分子量については好ましくは1、000以上であり、更に好ましくは2、000〜25万の範囲である。多分散度(質量平均分子量/数平均分子量)は1以上が好ましく、更に好ましくは1.1〜10の範囲である。
これらの樹脂は、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
これらの樹脂は、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよい。
(G)バインダーポリマーは、従来公知の方法により合成できる。合成する際に用いられる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、1-メチル-2-ピロリドン、水等が挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上混合して用いられる。
本発明において用いうるバインダーポリマーを合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化合物が挙げられる。
本発明において用いうるバインダーポリマーを合成する際に用いられるラジカル重合開始剤としては、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤等公知の化合物が挙げられる。
(G)バインダーポリマーの硬化性組成物中における含有量は、本発明の硬化性組成物をカラーフィルタの着色パターン形成に使用する場合には、経時での顔料分散安定性と現像性のバランスの観点から、硬化性組成物の全固形分に対して、5〜60質量%であることが好ましく、7〜50質量%であることがより好ましく、10〜40質量%であることが最も好ましい。
(H)共増感剤
本発明の硬化性組成物は、(H)共増感剤を含有することも好ましい。本発明において共増感剤は、(F)増感剤(増感色素)や(D)光重合開始剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
このような共増感剤の例としては、アミン類、例えば、M.R.Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、(H)共増感剤を含有することも好ましい。本発明において共増感剤は、(F)増感剤(増感色素)や(D)光重合開始剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による重合性化合物の重合阻害を抑制する等の作用を有する。
このような共増感剤の例としては、アミン類、例えば、M.R.Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号公報、特開昭51−82102号公報、特開昭52−134692号公報、特開昭59−138205号公報、特開昭60−84305号公報、特開昭62−18537号公報、特開昭64−33104号公報、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
共増感剤の別の例としては、チオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号公報、特公昭55−500806号公報、特開平5−142772号公報記載のチオール化合物、特開昭56−75643号公報のジスルフィド化合物等が挙げられ、具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
また、共増感剤の別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号公報記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号公報記載の水素供与体、特開平6−308727号公報記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)等が挙げられる。
(H)共増感剤の含有量は、重合成長速度と連鎖移動のバランスによる硬化速度の向上の観点から、硬化性組成物の全固形分の質量に対し、0.1〜30質量%の範囲が好ましく、0.5〜25質量%の範囲がより好ましく、1.0〜20質量%の範囲が更に好ましい。
(I)重合禁止剤
本発明においては、硬化性組成物の製造中或いは保存中において、(A)不飽和二重結合を有する分子量が4000未満の化合物や(E)光重合性化合物のように、分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために、(I)重合禁止剤として、少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。
本発明においては、硬化性組成物の製造中或いは保存中において、(A)不飽和二重結合を有する分子量が4000未満の化合物や(E)光重合性化合物のように、分子内にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために、(I)重合禁止剤として、少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。
熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
(I)重合禁止剤の添加量は、硬化性組成物の質量に対して、約0.01〜約5質量%が好ましい。
また、必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、本発明の硬化性組成物を乾燥させるまでの過程で表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、硬化性組成物の質量に対して、約0.5〜約10質量%が好ましい。
また、必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、本発明の硬化性組成物を乾燥させるまでの過程で表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、硬化性組成物の質量に対して、約0.5〜約10質量%が好ましい。
〔その他の成分〕
更に、本発明の硬化性組成物には、硬化皮膜の物性を改良するための充填剤、可塑剤、前記した以外の高分子化合物、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することかできる。
より具体的には、ガラス、アルミナ等の充填剤;ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等の可塑剤;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフルオロアルキルアクリレート等の高分子化合物;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の界面活性剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤:2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
更に、本発明の硬化性組成物には、硬化皮膜の物性を改良するための充填剤、可塑剤、前記した以外の高分子化合物、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することかできる。
より具体的には、ガラス、アルミナ等の充填剤;ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等の可塑剤;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフルオロアルキルアクリレート等の高分子化合物;ノニオン系、カチオン系、アニオン系等の界面活性剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤:2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤;及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤を挙げることができる。
また、本発明の硬化性組成物を基板等の硬質材料表面に適用する場合には、該硬質材料表面との密着性を向上させるための添加剤(以下、「基板密着剤」と称する。)を加えてもよい。
基板密着剤としては、公知の材料を用いることができるが、特に、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤を用いることが好ましい。
シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、アミノシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、フェニルトリメトキシシラン、N−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(メタクリロキシメチル)メチルジエトキシシラン、(アクリロキシメチル)メチルジメトキシシラン、等が挙げられる。
中でもγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、が好ましく、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが最も好ましい。
基板密着剤としては、公知の材料を用いることができるが、特に、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤を用いることが好ましい。
シラン系カップリング剤としては、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、アミノシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、フェニルトリメトキシシラン、N−(3−アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(メタクリロキシメチル)メチルジエトキシシラン、(アクリロキシメチル)メチルジメトキシシラン、等が挙げられる。
中でもγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、が好ましく、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが最も好ましい。
チタネート系カップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、トリイソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられる。
アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
基板密着剤の含有量は、硬化性組成物の未硬化領域に残渣が残らないようにする観点から、本発明の硬化性組成物の全固形分に対して、0.1〜30質量%であることが好ましく、0.5〜20質量%であることがより好ましく、1〜10質量%であることが特に好ましい。
また、本発明の硬化性組成物を、パターン露光及び露光部の硬化後に、未露光部を水又はアルカリ現像により除去してパターンを形成する用途に適用する場合、アルカリ溶解性を促進し、現像性の更なる向上を図るために、硬化性組成物には、有機カルボン酸、好ましくは、分子量1000以下の低分子量有機カルボン酸を添加することができる。
具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
具体的には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸、カプロン酸、ジエチル酢酸、エナント酸、カプリル酸等の脂肪族モノカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シトラコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;トリカルバリル酸、アコニット酸、カンホロン酸等の脂肪族トリカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、クミン酸、ヘメリト酸、メシチレン酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリト酸等の芳香族ポリカルボン酸;フェニル酢酸、ヒドロアトロパ酸、ヒドロケイ皮酸、マンデル酸、フェニルコハク酸、アトロパ酸、ケイ皮酸、シンナミリデン酢酸、クマル酸、ウンベル酸等のその他のカルボン酸が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、(A)顔料、(B)分散剤、及び必要に応じて他の成分を(C)溶剤と混合し、各種の混合機、分散機を使用して、混合分散する混合分散工程を経て調製されることが好ましい。つまり、予め、混合分散工程を行なって顔料分散液(本発明の顔料分散組成物)を調製しておき、この顔料分散液と残りの成分とを混合することにより、本発明の硬化性組成物を調製することが好ましい。
なお、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行う微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略することも可能である。
なお、混合分散工程は、混練分散とそれに続けて行う微分散処理からなるのが好ましいが、混練分散を省略することも可能である。
<カラーフィルタ及びその製造方法>
次に、本発明のカラーフィルタ及びその製造方法について説明する。
本発明のカラーフィルタは、支持体上に、本発明の硬化性組成物により形成された着色パターンを有することを特徴とする。
以下、本発明のカラーフィルタについて、その製造方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)を通じて詳述する。
次に、本発明のカラーフィルタ及びその製造方法について説明する。
本発明のカラーフィルタは、支持体上に、本発明の硬化性組成物により形成された着色パターンを有することを特徴とする。
以下、本発明のカラーフィルタについて、その製造方法(本発明のカラーフィルタの製造方法)を通じて詳述する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、支持体上に、本発明の硬化性組成物を塗布して該硬化性組成物からなる着色層を形成する着色層形成工程と、前記着色層をマスクを介してパターン様に露光する露光工程と、露光後の着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程と、を含むことを特徴とするものである。
以下、本発明の製造方法における各工程について説明する。
以下、本発明の製造方法における各工程について説明する。
〔着色層形成工程〕
着色層形成工程では、支持体上に、本発明の硬化性組成物を塗布して該硬化性組成物からなる着色層を形成する。
着色層形成工程では、支持体上に、本発明の硬化性組成物を塗布して該硬化性組成物からなる着色層を形成する。
本工程に用い得る支持体としては、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば、シリコン基板等や、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)等が挙げられる。これらの基板は、各画素を隔離するブラックストライプが形成されている場合もある。
また、これらの支持体上には、必要により、着色層との密着改良、物質の拡散防止、或いは表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
また、これらの支持体上には、必要により、着色層との密着改良、物質の拡散防止、或いは表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
支持体上への本発明の硬化性組成物の塗布方法としては、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用することができる。
硬化性組成物の塗布直後の膜厚としては、塗布膜の膜厚均一性、塗布溶剤の乾燥のしやすさの観点から、0.1〜10μmが好ましく、0.2〜5μmがより好ましく、0.2〜3μmが更に好ましい。
硬化性組成物の塗布直後の膜厚としては、塗布膜の膜厚均一性、塗布溶剤の乾燥のしやすさの観点から、0.1〜10μmが好ましく、0.2〜5μmがより好ましく、0.2〜3μmが更に好ましい。
支持体上に塗布された着色層(硬化性組成物層)の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜140℃の温度で10〜300秒で行うことができる。
硬化性組成物の乾燥後の塗布膜厚(以下、適宜、「乾燥膜厚」と称する)としては、LCD用カラーフィルタとして用いるためには、LCD薄型化に対応でき、色濃度確保の観点から、0.1μm以上2.0μm未満が好ましく、0.2μm以上1.8μm以下がより好ましく、0.3μm以上1.75μm以下が特に好ましい。
また、IS用カラーフィルタとして用いるためには、色濃度確保の観点、斜め方向の光が受光部に到達せず、また、デバイスの端と中央とで集光率の差が顕著になる等の不具合を低減する観点から、0.05μm以上1.0μm未満が好ましく、0.1μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.2μm以上0.7μm以下が特に好ましい。
また、IS用カラーフィルタとして用いるためには、色濃度確保の観点、斜め方向の光が受光部に到達せず、また、デバイスの端と中央とで集光率の差が顕著になる等の不具合を低減する観点から、0.05μm以上1.0μm未満が好ましく、0.1μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.2μm以上0.7μm以下が特に好ましい。
〔露光工程〕
露光工程では、前記着色層形成工程において形成された着色層(硬化性組成物層)を、所定のマスクパターンを有するマスクを介してパターン様に露光する。
露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。照射量は5〜1500mJ/cm2が好ましく、10〜1000mJ/cm2がより好ましく、10〜500mJ/cm2が最も好ましい。
本発明のカラーフィルタが液晶表示素子用である場合は、上記範囲の中で5〜200mJ/cm2が好ましく10〜150mJ/cm2がより好ましく、10〜100mJ/cm2が最も好ましい。また、本発明のカラーフィルタが固体撮像素子用である場合は、上記範囲の中で30〜1500mJ/cm2が好ましく50〜1000mJ/cm2がより好ましく、80〜500mJ/cm2が最も好ましい。
露光工程では、前記着色層形成工程において形成された着色層(硬化性組成物層)を、所定のマスクパターンを有するマスクを介してパターン様に露光する。
露光に際して用いることができる放射線としては、特に、g線、i線等の紫外線が好ましく用いられる。照射量は5〜1500mJ/cm2が好ましく、10〜1000mJ/cm2がより好ましく、10〜500mJ/cm2が最も好ましい。
本発明のカラーフィルタが液晶表示素子用である場合は、上記範囲の中で5〜200mJ/cm2が好ましく10〜150mJ/cm2がより好ましく、10〜100mJ/cm2が最も好ましい。また、本発明のカラーフィルタが固体撮像素子用である場合は、上記範囲の中で30〜1500mJ/cm2が好ましく50〜1000mJ/cm2がより好ましく、80〜500mJ/cm2が最も好ましい。
〔現像工程〕
次いで、アルカリ現像処理(現像工程)を行うことにより、前記露光工程における未露光部分が現像液に溶出し、光硬化した部分だけが残る。
現像温度としては通常20℃〜30℃であり、現像時間は20〜90秒である。
次いで、アルカリ現像処理(現像工程)を行うことにより、前記露光工程における未露光部分が現像液に溶出し、光硬化した部分だけが残る。
現像温度としては通常20℃〜30℃であり、現像時間は20〜90秒である。
現像液に用いるアルカリ剤としては、例えば、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機アルカリ性化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機アルカリ性化合物等が挙げられ、これらのアルカリ剤を濃度が0.001質量%〜10質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%となるように純水で希釈したアルカリ性水溶液が現像液として好ましく使用される。なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後純水で洗浄(リンス)する。
次いで、余剰の現像液を洗浄除去し、乾燥を施す。
本発明のカラーフィルタは、顔料製造時に発生した不純物が少ない顔料を配合しているため、未露光部の優れた除去性を発揮することができる。
次いで、余剰の現像液を洗浄除去し、乾燥を施す。
本発明のカラーフィルタは、顔料製造時に発生した不純物が少ない顔料を配合しているため、未露光部の優れた除去性を発揮することができる。
なお、本発明のカラーフィルタの製造方法においては、上述した、着色層形成工程、露光工程、及び現像工程を行った後に、必要により、形成された着色パターンを加熱(ポストベーク)及び/又は露光により硬化させる硬化工程を含んでいてもよい。
ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理であり、通常100℃〜240℃の熱硬化処理を行う。基板がガラス基板又はシリコン基板の場合は上記温度範囲の中でも200℃〜240℃が好ましい。
このポストベーク処理は、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行うことができる。
このポストベーク処理は、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行うことができる。
以上説明した、着色層形成工程、露光工程、及び現像工程(更に、必要により硬化工程)を所望の色相数(3色又は4色)だけ繰り返すことにより、所望の色相よりなるカラーフィルタが作製される。
上述のように、本発明の硬化性組成物の用途として、主にカラーフィルタの画素への用途を主体に述べてきたが、カラーフィルタの画素間に設けられるブラックマトリックスにも適用できることは言うまでもない。ブラックマトリックスは、本発明の硬化性組成物に着色剤として、カーボンブラック、チタンブラックなどの黒色の顔料を添加したものを用いる他は、上記画素の作製方法と同様に、パターン露光、アルカリ現像し、更にその後、ポストベークして膜の硬化を促進させて形成させることができる。
本発明のカラーフィルタは、本発明の硬化性組成物を用いているため、形成された着色パターンが支持体に対して高い密着性を有し、また、未硬化領域が現像液により容易に除去されるため、支持体との密着性が良好で、所望の断面形状(特にテーパー型ないし矩形)を有する高解像度の着色パターンを有する。したがって、液晶表示素子やCCD等の固体撮像素子に好適に用いることができ、特に、100万画素を超えるような高解像度のCCD素子やCMOS等に好適である。
本発明のカラーフィルタは、例えば、CCDを構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
本発明のカラーフィルタは、例えば、CCDを構成する各画素の受光部と集光するためのマイクロレンズとの間に配置されるカラーフィルタとして用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を示す。
[合成例1]
(モノマー1の合成)
2−アミノピリミジン9.51g、をピリジン30gに溶解させ、45℃に加熱する。これに2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート17.1gを滴下し、50℃でさらに5時間加熱攪拌を行う。この反応液を蒸留水200gに攪拌しながら注ぎ、得られた析出物を濾別、洗浄することで、モノマー1を23.8g得た。
(モノマー1の合成)
2−アミノピリミジン9.51g、をピリジン30gに溶解させ、45℃に加熱する。これに2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート17.1gを滴下し、50℃でさらに5時間加熱攪拌を行う。この反応液を蒸留水200gに攪拌しながら注ぎ、得られた析出物を濾別、洗浄することで、モノマー1を23.8g得た。
(重合体1の合成)
前記モノマー1を30g、メタクリル酸130g、及び1−メチル−2−ピロリジノン380gを、窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して78℃まで昇温する。これにジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬(株)製V−601)を3g加え、78℃にて2時間加熱攪拌を行った。2時間後、さらにV−601を3g加え、3時加熱攪拌した。90℃に昇温して更に1時間攪拌して反応を終了した。室温まで放冷し、反応液を5Lの水中に投入して固体を析出させ、固体をろ取、乾燥し高分子化合物158gを得た。この高分子化合物の酸価をアルカリ滴定法により測定したところ528mgKOH/g(計算値:529mgKOH/g)であり、正常に重合が行なわれたことが確認された。該高分子化合物の重量平均分子量は16700であった。
前記モノマー1を30g、メタクリル酸130g、及び1−メチル−2−ピロリジノン380gを、窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して78℃まで昇温する。これにジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬(株)製V−601)を3g加え、78℃にて2時間加熱攪拌を行った。2時間後、さらにV−601を3g加え、3時加熱攪拌した。90℃に昇温して更に1時間攪拌して反応を終了した。室温まで放冷し、反応液を5Lの水中に投入して固体を析出させ、固体をろ取、乾燥し高分子化合物158gを得た。この高分子化合物の酸価をアルカリ滴定法により測定したところ528mgKOH/g(計算値:529mgKOH/g)であり、正常に重合が行なわれたことが確認された。該高分子化合物の重量平均分子量は16700であった。
該高分子化合物50gを1−メチル−2−ピロリジノン150gに溶解させ90℃まで昇温した後、メトキシフェノール220mg、メタクリル酸グリシジル40gを添加した。更にテトラブチルアンモニウムブロミド1.0gを添加して90℃で6時間過熱攪拌した。室温まで放冷し、反応液を2Lの水中に投入して固体を析出させ、固体をろ取、乾燥し高分子化合物86gを得た。この高分子化合物(重合体1)の酸価をアルカリ滴定法により測定したところ117mgKOH/g(計算値:119mgKOH/g)であり、重量平均分子量は32600であった。なお、重合体1の構造を以下に示す。
[合成例2]
合成例1において、モノマー1の合成に用いた「2−アミノピリミジン9.51g」を「2−アミノベンズイミダゾール13.3g」に変更した以外はすべて合成例1と同様にして、重合体2を得た。得られた重合体2について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、34200であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、
118mgKOH/g(計算値:119mgKOH/g)であった。なお、重合体2の構造を以下に示す。
合成例1において、モノマー1の合成に用いた「2−アミノピリミジン9.51g」を「2−アミノベンズイミダゾール13.3g」に変更した以外はすべて合成例1と同様にして、重合体2を得た。得られた重合体2について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、34200であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、
118mgKOH/g(計算値:119mgKOH/g)であった。なお、重合体2の構造を以下に示す。
[合成例3]
(モノマー3の合成)
2−アミノベンズイミダゾール13.3g、炭酸カリウム13.8gをジメチルスルホキシド30gに溶解させ、45℃に加熱する。これにクロロメチルスチレン22.9gを滴下し、50℃でさらに5時間加熱攪拌を行う。この反応液を蒸留水200gに攪拌しながら注ぎ、得られた析出物を濾別、洗浄することで、モノマー3を25.6g得た。
(モノマー3の合成)
2−アミノベンズイミダゾール13.3g、炭酸カリウム13.8gをジメチルスルホキシド30gに溶解させ、45℃に加熱する。これにクロロメチルスチレン22.9gを滴下し、50℃でさらに5時間加熱攪拌を行う。この反応液を蒸留水200gに攪拌しながら注ぎ、得られた析出物を濾別、洗浄することで、モノマー3を25.6g得た。
(重合体3の合成)
合成例1において、モノマー1をモノマー3に変更した以外はすべて合成例1と同様にして、重合体3を得た。得られた重合体3について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、32000であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、119mgKOH/g(計算値:119mgKOH/g)であった。なお、重合体3の構造を以下に示す。
合成例1において、モノマー1をモノマー3に変更した以外はすべて合成例1と同様にして、重合体3を得た。得られた重合体3について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、32000であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、119mgKOH/g(計算値:119mgKOH/g)であった。なお、重合体3の構造を以下に示す。
(合成例4)
(モノマー4の合成)
9(10H)アクリドン9.76g、t−ブトキシカリウム5.94gをジメチルスルホキシド30gに溶解させ、45℃に加熱する。これにクロロメチルスチレン15.26gを滴下し、50℃でさらに5時間加熱攪拌を行う。この反応液を蒸留水200gに攪拌しながら注ぎ、得られた析出物を濾別、洗浄することで、モノマー4を11.9g得た。
(モノマー4の合成)
9(10H)アクリドン9.76g、t−ブトキシカリウム5.94gをジメチルスルホキシド30gに溶解させ、45℃に加熱する。これにクロロメチルスチレン15.26gを滴下し、50℃でさらに5時間加熱攪拌を行う。この反応液を蒸留水200gに攪拌しながら注ぎ、得られた析出物を濾別、洗浄することで、モノマー4を11.9g得た。
(重合体4の合成)
前記モノマー4を10.0g、末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレート(AA−6:東亜合成社製)39.0g、メタクリル酸12.0g、下記化合物(i−1)54.92g、および1−メチル−2−ピロリジノン120gを、窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して78℃まで昇温する。これにV−601(重合開始剤;和光純薬工業社製)を3g加え、78℃にて2時間加熱攪拌を行った。2時間後、さらにV−601を3g部加え、3時加熱攪拌の後、室温まで反応溶液を冷却し、水3Lに投入し、高分子化合物を析出させた。析出した高分子化合物を濾取し、水で洗浄、乾燥し、高分子化合物113gを得た。
得られた高分子化合物について、滴定により酸価を求めたところ、67.0mgKOH(計算値67.5mgKOH/g)であり、正常に重合が行なわれたことが確認された。また、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により重量平均分子量を測定した結果、16100であった。
前記モノマー4を10.0g、末端にメタクリロイル基を有するポリメチルメタクリレート(AA−6:東亜合成社製)39.0g、メタクリル酸12.0g、下記化合物(i−1)54.92g、および1−メチル−2−ピロリジノン120gを、窒素置換した三口フラスコに導入し、攪拌機(新東科学(株):スリーワンモータ)にて攪拌し、窒素をフラスコ内に流しながら加熱して78℃まで昇温する。これにV−601(重合開始剤;和光純薬工業社製)を3g加え、78℃にて2時間加熱攪拌を行った。2時間後、さらにV−601を3g部加え、3時加熱攪拌の後、室温まで反応溶液を冷却し、水3Lに投入し、高分子化合物を析出させた。析出した高分子化合物を濾取し、水で洗浄、乾燥し、高分子化合物113gを得た。
得られた高分子化合物について、滴定により酸価を求めたところ、67.0mgKOH(計算値67.5mgKOH/g)であり、正常に重合が行なわれたことが確認された。また、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により重量平均分子量を測定した結果、16100であった。
続いて、1000ml三口フラスコに得られた高分子化合物113g及びp−メトキシフェノール1.0gを入れ、さらに1−メチル−2−ピロリドン540gを加えて溶解した後、氷水を入れた氷浴にて冷却した。この混合液の温度が5℃以下になった後に、更に1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン(DBU)100gを滴下ロート用いて1時間かけて滴下した。滴下終了後、氷浴を外してさらに8時間撹拌した。得られた反応液を、濃塩酸を加えてpH7とした後、水7Lに投入し、高分子化合物を析出させた。析出した高分子化合物を濾取し、水で洗浄、乾燥させ、樹脂化合物(重合体4)99gを得た。
得られた樹脂化合物の1H−NMRを測定したところ、化合物(j−1)由来の側鎖基の100%がエチレンメタクリレート基に変換されたことが確認された。また、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、14800であった。さらに、滴定によりこの樹脂化合物の酸価を求めたところ、78.1mgKOH/g(計算値78.2mgKOH/g)であった。なお、重合体4の構造を以下に示す
(合成例5)
合成例4において、モノマー4の合成に用いた「9(10H)アクリドン9.76部」を「フタルイミド7.8部」に変更した以外はすべて合成例4と同様にして、重合体5を得た。重合体5について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、13900であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、78.0mgKOH/gであった。なお、重合体5の構造を以下に示す。
合成例4において、モノマー4の合成に用いた「9(10H)アクリドン9.76部」を「フタルイミド7.8部」に変更した以外はすべて合成例4と同様にして、重合体5を得た。重合体5について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、13900であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、78.0mgKOH/gであった。なお、重合体5の構造を以下に示す。
(合成例6)
合成例4において、モノマー4の合成に用いた「9(10H)アクリドン9.76部」を「1,8−ナフタルイミド9.52部」に変更した以外はすべて合成例4と同様にして、重合体6を得た。得られた重合体5について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、
15200であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、
78.2mgKOH/gであった。なお、重合体6の構造を以下に示す。
合成例4において、モノマー4の合成に用いた「9(10H)アクリドン9.76部」を「1,8−ナフタルイミド9.52部」に変更した以外はすべて合成例4と同様にして、重合体6を得た。得られた重合体5について、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により、重量平均分子量を測定した結果、
15200であった。更に、滴定によりこの高分子化合物の酸価を求めたところ、
78.2mgKOH/gであった。なお、重合体6の構造を以下に示す。
(実施例1)
−A1.硬化性組成物の調製−
[A1−1.顔料の洗浄]
撹拌子を入れた2Lビーカーにメチルエチルケトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)100gを投入し、その後30℃にて1時間撹拌を行った。固体をろ取し、80℃の熱風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Aを得た。
−A1.硬化性組成物の調製−
[A1−1.顔料の洗浄]
撹拌子を入れた2Lビーカーにメチルエチルケトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)100gを投入し、その後30℃にて1時間撹拌を行った。固体をろ取し、80℃の熱風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Aを得た。
[A1−2.顔料分散組成物の調製]
下記組成(1)の成分を混合し、ホモジナイザーを用いて回転数3,000r.p.m.で3時間撹拌して混合し、顔料を含む混合溶液を調製した。
〔組成(1)〕
・C.I.ピグメントレッド254 70部
・前記洗浄顔料A 30部
・前記重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
下記組成(1)の成分を混合し、ホモジナイザーを用いて回転数3,000r.p.m.で3時間撹拌して混合し、顔料を含む混合溶液を調製した。
〔組成(1)〕
・C.I.ピグメントレッド254 70部
・前記洗浄顔料A 30部
・前記重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
続いて、上記より得られた混合溶液を、さらに0.3mmφジルコニアビーズを用いたビーズ分散機ディスパーマット(GETZMANN社製)にて6時間分散処理を行ない、その後さらに、減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製)を用いて、2000kg/cm3の圧力下で流量500g/minとして分散処理を行なった。この分散処理を10回繰り返し、赤色の顔料分散組成物(P1)を得た。
(A1−3)硬化性組成物(塗布液)の調製
上記より得られた顔料分散液(P1)を用い、下記組成となるよう撹拌、混合を行なって硬化性組成物の溶液を調製した。
〈組成〉
・上記の顔料分散液(P1) 1000部
・2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,
2’−ビイミダゾール[光重合開始剤] 12部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[DPHA;光重合性化合物] 30部
・TO−756(東亞合成社製;光重合性化合物) 30部
・下記化合物α[増感剤] 4部
・2−メルカプトベンゾイミダゾール[共増感剤] 4部
・メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸(=70/30[モル比])共重合体
(重量平均分子量:10,000)のプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート溶液(固形分40%) 50部
(アルカリ可溶性樹脂)
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート(溶剤) 20部
上記より得られた顔料分散液(P1)を用い、下記組成となるよう撹拌、混合を行なって硬化性組成物の溶液を調製した。
〈組成〉
・上記の顔料分散液(P1) 1000部
・2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,
2’−ビイミダゾール[光重合開始剤] 12部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[DPHA;光重合性化合物] 30部
・TO−756(東亞合成社製;光重合性化合物) 30部
・下記化合物α[増感剤] 4部
・2−メルカプトベンゾイミダゾール[共増感剤] 4部
・メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸(=70/30[モル比])共重合体
(重量平均分子量:10,000)のプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテート溶液(固形分40%) 50部
(アルカリ可溶性樹脂)
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート(溶剤) 20部
−A2.カラーフィルタの作製−
[A2−1.硬化性組成物層の形成]
上記のように調製した顔料を含有する硬化性組成物をレジスト溶液として、550mm×650mmのガラス基板に下記条件でスリット塗布した後、10分間そのままの状態で待機させ、真空乾燥とプリベーク(prebake;100℃で80秒間)を施し、硬化性組成物層を形成した。
[A2−1.硬化性組成物層の形成]
上記のように調製した顔料を含有する硬化性組成物をレジスト溶液として、550mm×650mmのガラス基板に下記条件でスリット塗布した後、10分間そのままの状態で待機させ、真空乾燥とプリベーク(prebake;100℃で80秒間)を施し、硬化性組成物層を形成した。
*スリット塗布条件
・塗布ヘッド先端の開口部の間隙 50μm
・塗布速度 100mm/秒
・基板と塗布ヘッドとのクリヤランス 150μm
・乾燥膜厚 1.75μm
・塗布温度 23℃
・塗布ヘッド先端の開口部の間隙 50μm
・塗布速度 100mm/秒
・基板と塗布ヘッドとのクリヤランス 150μm
・乾燥膜厚 1.75μm
・塗布温度 23℃
[A2−2.露光、現像]
その後、この硬化性組成物層を、2.5kWの超高圧水銀灯により線幅20μmのテスト用フォトマスクを用いてパターン状に露光し、露光後、層表面の全体を有機系現像液(商品名:CD、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の10%水溶液で被い、60秒間静止して現像処理した。
その後、この硬化性組成物層を、2.5kWの超高圧水銀灯により線幅20μmのテスト用フォトマスクを用いてパターン状に露光し、露光後、層表面の全体を有機系現像液(商品名:CD、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の10%水溶液で被い、60秒間静止して現像処理した。
[A2−3.加熱処理]
静止後、純水をシャワー状に噴射して現像液を洗い流し、プリベーク及び現像処理が施された硬化性組成物層を220℃のオーブンにて1時間加熱した(ポストベーク)。これにより、ガラス基板上に硬化性組成物層が硬化されてなる着色パターンが形成されたカラーフィルタを得た。
静止後、純水をシャワー状に噴射して現像液を洗い流し、プリベーク及び現像処理が施された硬化性組成物層を220℃のオーブンにて1時間加熱した(ポストベーク)。これにより、ガラス基板上に硬化性組成物層が硬化されてなる着色パターンが形成されたカラーフィルタを得た。
−A3.性能評価−
上記で調製した顔料分散液の保存安定性、微細分散性、及び硬化性組成物の保存安定性、硬化性組成物を用いてガラス基板上に形成された硬化性組成物層の露光感度、支持体密着性、現像性、及び、パターン断面形状を下記のようにして評価した。評価結果を下記表1に示す。
上記で調製した顔料分散液の保存安定性、微細分散性、及び硬化性組成物の保存安定性、硬化性組成物を用いてガラス基板上に形成された硬化性組成物層の露光感度、支持体密着性、現像性、及び、パターン断面形状を下記のようにして評価した。評価結果を下記表1に示す。
[A3−1.顔料分散液の経時での保存安定性]
前記で調製した顔料分散液(P1)を室温で1週間保存した後、液の粘度をE型粘度計(東京計器社製)により測定し、下記の評価基準にしたがって評価した。
−評価基準−
○:保存前の粘度に対して粘度上昇は5%未満であった。
△:保存前の粘度に対して5%以上10%未満の粘度上昇が認められた。
×:保存前の粘度に対して10%以上の粘度上昇が認められた。
前記で調製した顔料分散液(P1)を室温で1週間保存した後、液の粘度をE型粘度計(東京計器社製)により測定し、下記の評価基準にしたがって評価した。
−評価基準−
○:保存前の粘度に対して粘度上昇は5%未満であった。
△:保存前の粘度に対して5%以上10%未満の粘度上昇が認められた。
×:保存前の粘度に対して10%以上の粘度上昇が認められた。
[A3−2.顔料分散液の微細分散性]
顔料分散液(P1)について、顔料の平均粒径を動的光散乱法(Microtrac Nanotrac UPA−EX150、日機装社製を用いて顔料分散液(P1)を更に希釈することなく測定)により測定した。顔料の平均粒径が小さいほど、微細分散性が高いことを意味する。
−評価基準−
○:平均粒径が70nm未満であった。
△:平均粒径が70nm以上150nm未満であった。
×:平均粒径が150nm以上であった。
顔料分散液(P1)について、顔料の平均粒径を動的光散乱法(Microtrac Nanotrac UPA−EX150、日機装社製を用いて顔料分散液(P1)を更に希釈することなく測定)により測定した。顔料の平均粒径が小さいほど、微細分散性が高いことを意味する。
−評価基準−
○:平均粒径が70nm未満であった。
△:平均粒径が70nm以上150nm未満であった。
×:平均粒径が150nm以上であった。
[A3−3.硬化性組成物の経時での保存安定性]
前調製した硬化性組成物(塗布液)を室温で1ヶ月保存した後、液の粘度をE型粘度計(東京計器社製)により測定し、下記基準にしたがって評価した。
−評価基準−
○:粘度上昇は認められなかった。
△:保存前の粘度に対して5%以上10%未満の粘度上昇が認められた。
×:保存前の粘度に対して10%以上の粘度上昇が認められた。
前調製した硬化性組成物(塗布液)を室温で1ヶ月保存した後、液の粘度をE型粘度計(東京計器社製)により測定し、下記基準にしたがって評価した。
−評価基準−
○:粘度上昇は認められなかった。
△:保存前の粘度に対して5%以上10%未満の粘度上昇が認められた。
×:保存前の粘度に対して10%以上の粘度上昇が認められた。
[A3−4.硬化性組成物層の露光感度]
塗布後の硬化性組成物層を、露光量を10〜100mJ/cm2の範囲で種々の露光量に変更して露光し、ポストベーク後のパターン線幅が20μmとなる露光量を露光感度として評価した。露光感度は、値が小さいほど高感度であることを示す。
塗布後の硬化性組成物層を、露光量を10〜100mJ/cm2の範囲で種々の露光量に変更して露光し、ポストベーク後のパターン線幅が20μmとなる露光量を露光感度として評価した。露光感度は、値が小さいほど高感度であることを示す。
[A3−5.現像性、パターン断面形状、支持体密着性]
ポストベーク後の基板表面及びパターンの断面形状を、光学顕微鏡及びSEM写真観察により確認し、それぞれ下記に示すようにして、現像性、パターン断面形状、支持体密着性を評価した。評価方法及び評価基準の詳細は以下の通りである。
ポストベーク後の基板表面及びパターンの断面形状を、光学顕微鏡及びSEM写真観察により確認し、それぞれ下記に示すようにして、現像性、パターン断面形状、支持体密着性を評価した。評価方法及び評価基準の詳細は以下の通りである。
〈現像性〉
上記(A2−2)露光、現像において、光が照射されなかった領域(未露光部)の残渣の有無を観察し、下記評価基準にしたがって現像性を評価した。
−評価基準−
○:未露光部には、残渣が全く確認されなかった。
△:未露光部に残渣が僅かに確認されたが、実用上問題のない程度であった。
×:未露光部に残渣が確認された。
上記(A2−2)露光、現像において、光が照射されなかった領域(未露光部)の残渣の有無を観察し、下記評価基準にしたがって現像性を評価した。
−評価基準−
○:未露光部には、残渣が全く確認されなかった。
△:未露光部に残渣が僅かに確認されたが、実用上問題のない程度であった。
×:未露光部に残渣が確認された。
〈支持体(基板)密着性〉
支持体密着性の評価は、パターン欠損が発生しているか否かを観察することにより、下記評価基準にしたがって行なった。
−評価基準−
○:パターン欠損が全く観察されなかった。
△:パターン欠損が殆ど観察されなかったが、一部分欠損が観察された。
×:パターン欠損が著しく観察された。
支持体密着性の評価は、パターン欠損が発生しているか否かを観察することにより、下記評価基準にしたがって行なった。
−評価基準−
○:パターン欠損が全く観察されなかった。
△:パターン欠損が殆ど観察されなかったが、一部分欠損が観察された。
×:パターン欠損が著しく観察された。
〈パターンの断面形状〉
形成された着色パターンの断面形状を観察し、評価した。パターン断面形状は、順テーパーであることが最も好ましく、矩形が次に好ましい。逆テーパーは好ましくない。
形成された着色パターンの断面形状を観察し、評価した。パターン断面形状は、順テーパーであることが最も好ましく、矩形が次に好ましい。逆テーパーは好ましくない。
(実施例2〜6)
実施例1において、顔料分散液(P1)の調製に用いた顔料分散剤(重合体1)を、前記合成例2〜6で各々得られた高分子化合物(顔料分散剤)(重合体2〜重合体6)にそれぞれ代えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例1において、顔料分散液(P1)の調製に用いた顔料分散剤(重合体1)を、前記合成例2〜6で各々得られた高分子化合物(顔料分散剤)(重合体2〜重合体6)にそれぞれ代えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例7)
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからメタノールに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからメタノールに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例8)
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからN,N−ジメチルホルムアミドに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからN,N−ジメチルホルムアミドに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例9)
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからテトラヒドロフランに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからテトラヒドロフランに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例10)
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからメチルアミルケトンに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからメチルアミルケトンに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例11)
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからシクロヘキサノンに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例2において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからシクロヘキサノンに変更したこと以外、実施例2と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例2と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例12)
<顔料の洗浄2>
撹拌子を入れた2Lビーカーにアセトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)100gを投入し、その後20℃で1時間撹拌を行った。固体をろ取し、この固体にアセトン1Lを投入し、室温で30分攪拌を行った。固体をろ取し、30℃の風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Bを得た。
<顔料の洗浄2>
撹拌子を入れた2Lビーカーにアセトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)100gを投入し、その後20℃で1時間撹拌を行った。固体をろ取し、この固体にアセトン1Lを投入し、室温で30分攪拌を行った。固体をろ取し、30℃の風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Bを得た。
実施例1において、赤色の顔料分散組成物(P1)を下記組成(2)の緑色顔料を含有する混合溶液を用いて得られた顔料分散組成物(P2)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
〔組成(2)〕
・C.I.ピグメントグリーン36 60部
・前記洗浄顔料B 40部
・重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液 150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
〔組成(2)〕
・C.I.ピグメントグリーン36 60部
・前記洗浄顔料B 40部
・重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液 150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
(実施例13〜17)
実施例12において、顔料分散組成物(P2)の調製に用いた顔料分散剤(重合体1)を前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例12において、顔料分散組成物(P2)の調製に用いた顔料分散剤(重合体1)を前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例18)
<顔料の洗浄3>
撹拌子を入れた2Lビーカーにメチルエチルケトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントイエロー185(Paliotol Yellow L 1155:BASF社製)50gを投入し、その後35℃で超音波を照射しながら30分撹拌を行った。固体をろ取し、50℃で1mmHgでの減圧乾燥にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Cを得た。
実施例1において、顔料分散組成物(P1)の調製に用いた洗浄顔料Aを上記洗浄顔料Cに変えた以外は、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
<顔料の洗浄3>
撹拌子を入れた2Lビーカーにメチルエチルケトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントイエロー185(Paliotol Yellow L 1155:BASF社製)50gを投入し、その後35℃で超音波を照射しながら30分撹拌を行った。固体をろ取し、50℃で1mmHgでの減圧乾燥にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Cを得た。
実施例1において、顔料分散組成物(P1)の調製に用いた洗浄顔料Aを上記洗浄顔料Cに変えた以外は、実施例1と同様にして赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(実施例19〜23)
実施例18において、顔料分散組成物(P1)の調製に用いた前記重合体1(顔料分散剤)を、前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例18において、顔料分散組成物(P1)の調製に用いた前記重合体1(顔料分散剤)を、前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、顔料分散組成物(P1)の調製に用いた洗浄顔料Aを、洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例1において、顔料分散組成物(P1)の調製に用いた洗浄顔料Aを、洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例1において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからシクロヘキサンに変えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例1において、洗浄顔料Aの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからシクロヘキサンに変えたこと以外、実施例1と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例1と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例4)
実施例12において、洗浄顔料Bを洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例12において、洗浄顔料Bを洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例5)
実施例12において、洗浄顔料Bの洗浄溶媒をアセトンからトルエンに変えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例12において、洗浄顔料Bの洗浄溶媒をアセトンからトルエンに変えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例6)
実施例12において、洗浄顔料Bの洗浄溶媒をアセトンから水に変えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例12において、洗浄顔料Bの洗浄溶媒をアセトンから水に変えたこと以外、実施例12と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例12と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例7)
実施例18において、洗浄顔料Cを洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例18において、洗浄顔料Cを洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例8)
実施例18において、洗浄顔料Cの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例18において、洗浄顔料Cの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
(比較例9)
実施例18において、洗浄顔料Cの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからキシレンに変えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
実施例18において、洗浄顔料Cの洗浄に用いた溶媒をメチルエチルケトンからキシレンに変えたこと以外、実施例18と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例18と同様の評価を行なった。結果を下記表1に示す。
表1の結果から、分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄されたことを特徴とする顔料を含有する顔料分散液を用いて調製した各実施例の硬化性組成物は、その溶液状態において保存安定性に優れたものであることが判る。また、この硬化性組成物を用いて、支持体上で着色パターンを形成した場合には、これら特定の化合物を用いていない各比較例に対して、露光感度が高く、現像性に優れると共に、支持体密着性、パターン断面形状の何れにも優れたカラーフィルタが得られていることが判る。
(実施例24)
−B1.レジスト液の調製−
下記組成の成分を混合して溶解し、レジスト液を調製した。
〈レジスト液の組成〉
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 19.20部
(PGMEA:(D)溶剤)
・乳酸エチル[(D)溶剤] 36.67部
・メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比
=60/22/18)共重合体の40%プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート(PGMEA)溶液[(H)バインダーポリマー)] 30.51部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[(F)エチレン性不飽和二重結合含有の
光重合性化合物] 12.20部
・重合禁止剤(p−メトキシフェノール) 0.0061部
・フッ素系界面活性剤(F−475、大日本インキ化学工業(株)製) 0.83部
・TAZ−107 0.586部
(みどり化学社製;トリハロメチルトリアジン系の(E)光重合開始剤)
−B1.レジスト液の調製−
下記組成の成分を混合して溶解し、レジスト液を調製した。
〈レジスト液の組成〉
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 19.20部
(PGMEA:(D)溶剤)
・乳酸エチル[(D)溶剤] 36.67部
・メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸/メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(モル比
=60/22/18)共重合体の40%プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート(PGMEA)溶液[(H)バインダーポリマー)] 30.51部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[(F)エチレン性不飽和二重結合含有の
光重合性化合物] 12.20部
・重合禁止剤(p−メトキシフェノール) 0.0061部
・フッ素系界面活性剤(F−475、大日本インキ化学工業(株)製) 0.83部
・TAZ−107 0.586部
(みどり化学社製;トリハロメチルトリアジン系の(E)光重合開始剤)
−B2.下塗り層付シリコンウエハーの作製−
6inchシリコンウエハーを、オーブン中で200℃下で30分間、加熱処理した。次いで、このシリコンウエハー上に前記レジスト液を乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布し、更に220℃のオーブン中で1時間加熱乾燥させて下塗り層を形成し、下塗り層付シリコンウエハー基板を得た。
6inchシリコンウエハーを、オーブン中で200℃下で30分間、加熱処理した。次いで、このシリコンウエハー上に前記レジスト液を乾燥膜厚が1.5μmになるように塗布し、更に220℃のオーブン中で1時間加熱乾燥させて下塗り層を形成し、下塗り層付シリコンウエハー基板を得た。
−B3.硬化性組成物(塗布液)の調製−
実施例1で得られた顔料分散液(P1)を用い、下記組成となるように撹拌、混合を行なって硬化性組成物の溶液を調製した。
〈組成〉
・前記顔料分散液(P1) 1000部
・CGI−124 20部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;オキシム系光重合開始剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[光重合性化合物] 20部
・TO−756(東亞合成社製、光重合性化合物) 35部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA;溶剤) 20部
実施例1で得られた顔料分散液(P1)を用い、下記組成となるように撹拌、混合を行なって硬化性組成物の溶液を調製した。
〈組成〉
・前記顔料分散液(P1) 1000部
・CGI−124 20部
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製;オキシム系光重合開始剤)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[光重合性化合物] 20部
・TO−756(東亞合成社製、光重合性化合物) 35部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA;溶剤) 20部
−B4.硬化性組成物によるカラーフィルタの作製及び評価−
[B4−1.パターンの形成と感度の評価]
上記のように調製した硬化性組成物を、前記B2.で得られた下塗り層付シリコンウエハーの下塗り層上に塗布し、着色層(塗布膜)を形成した。そして、この塗布膜の乾燥膜厚が0.7μmになるように、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行なった。
[B4−1.パターンの形成と感度の評価]
上記のように調製した硬化性組成物を、前記B2.で得られた下塗り層付シリコンウエハーの下塗り層上に塗布し、着色層(塗布膜)を形成した。そして、この塗布膜の乾燥膜厚が0.7μmになるように、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行なった。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、365nmの波長でパターンが1.5μm四方のIslandパターンマスクを通して50〜1200mJ/cm2の範囲で種々の露光量で露光した。
その後、露光後の塗布膜が形成されているシリコンウエハー基板をスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載せ、CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間、パドル現像を行ない、シリコンウエハーに着色パターンを形成した。
その後、露光後の塗布膜が形成されているシリコンウエハー基板をスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載せ、CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間、パドル現像を行ない、シリコンウエハーに着色パターンを形成した。
着色パターンが形成されたシリコンウエハーを真空チャック方式で前記水平回転テーブルに固定し、回転装置によって該シリコンウエハーを回転数50r.p.m.で回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行ない、その後スプレー乾燥した。
その後、測長SEM「S−9260A」(日立ハイテクノロジーズ(株)製)を用いて、着色パターンのサイズを測定した。パターン線幅が1.5μmとなる露光量を露光感度として評価した。露光感度は、値が小さいほど感度が高いことを示す。測定結果は下記表4に示す。
−B5.性能評価−
[B5−1]
感度以外の評価について、上記で調製した顔料分散液の保存安定性、微細分散性、並びに硬化性組成物の溶液(塗布液)の保存安定性、及び硬化性組成物を用いてガラス基板上に形成された硬化性組成物層の支持体密着性、現像性、及びパターン断面形状を、上記の実施例1におけるA3.性能評価(A3−1〜A3−3、A3−5)と同様にして評価した。評価結果は下記表2に示す。
尚、パターン断面形状については、矩形が好ましく、逆テーパーは好ましくない。
[B5−1]
感度以外の評価について、上記で調製した顔料分散液の保存安定性、微細分散性、並びに硬化性組成物の溶液(塗布液)の保存安定性、及び硬化性組成物を用いてガラス基板上に形成された硬化性組成物層の支持体密着性、現像性、及びパターン断面形状を、上記の実施例1におけるA3.性能評価(A3−1〜A3−3、A3−5)と同様にして評価した。評価結果は下記表2に示す。
尚、パターン断面形状については、矩形が好ましく、逆テーパーは好ましくない。
[B5−2.色ムラの評価]
輝度分布を下記方法で解析し、平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数に占める割合をもとに色ムラを評価した。評価基準は以下の通りである。
まず、硬化性組成物を、前記B2.と同様の方法で得られた下塗り層付ガラス板の下塗り層上に塗布し、着色層(塗布膜)を形成した。この塗布膜の乾燥膜厚が0.7μmになるように、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行なった。この塗布済みガラス板の輝度分布を、顕微鏡MX−50(オリンパス社製)にて撮影した画像から解析した。
−評価基準−
○:平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数中の99%以上
△:平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数中の95%以上99%未満
×:平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数中の95%未満
輝度分布を下記方法で解析し、平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数に占める割合をもとに色ムラを評価した。評価基準は以下の通りである。
まず、硬化性組成物を、前記B2.と同様の方法で得られた下塗り層付ガラス板の下塗り層上に塗布し、着色層(塗布膜)を形成した。この塗布膜の乾燥膜厚が0.7μmになるように、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行なった。この塗布済みガラス板の輝度分布を、顕微鏡MX−50(オリンパス社製)にて撮影した画像から解析した。
−評価基準−
○:平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数中の99%以上
△:平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数中の95%以上99%未満
×:平均からのズレが±5%以内である画素が全画素数中の95%未満
(実施例25〜29)
実施例24において、前記顔料分散液(P1)に用いた顔料分散剤(重合体1)を、前記合成例2〜6で各々得られた高分子化合物(顔料分散剤)(重合体2〜重合体6)にそれぞれ代えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例24において、前記顔料分散液(P1)に用いた顔料分散剤(重合体1)を、前記合成例2〜6で各々得られた高分子化合物(顔料分散剤)(重合体2〜重合体6)にそれぞれ代えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(実施例30)
<顔料の洗浄4>
撹拌子を入れた2Lビーカーにアセトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントグリーン36(Hostaperm Green 8G:クラリアント社製)30gおよびC.I.ピグメントイエロー185(PaliotolYellow L 1155:BASF社製)20gを投入し、その後20℃で超音波を照射しながら1時間攪拌を行った。固体をろ取し、熱風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Dを得た。
<顔料の洗浄4>
撹拌子を入れた2Lビーカーにアセトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントグリーン36(Hostaperm Green 8G:クラリアント社製)30gおよびC.I.ピグメントイエロー185(PaliotolYellow L 1155:BASF社製)20gを投入し、その後20℃で超音波を照射しながら1時間攪拌を行った。固体をろ取し、熱風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Dを得た。
実施例24において、赤色の顔料分散組成物(P1)を下記組成(4)の緑色顔料を含有する混合溶液を用いて得られた顔料分散組成物(P3)に代えたこと以外、実施例24と同様にして、緑色の顔料分散組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
〔組成(4)〕
・洗浄顔料D 100部
・重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液 150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
〔組成(4)〕
・洗浄顔料D 100部
・重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液 150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
(実施例31〜35)
実施例30において、顔料分散組成物(P3)の調製に用いた顔料分散剤(重合体1)を前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例30において、顔料分散組成物(P3)の調製に用いた顔料分散剤(重合体1)を前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(実施例36)
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからエタノールに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからエタノールに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(実施例37)
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからN−メチルピロリドンに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからN−メチルピロリドンに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(実施例38)
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからアセトニトリルに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからアセトニトリルに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(実施例39)
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(実施例40)
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからメチルエチルケトンに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例35において、洗浄顔料Dの洗浄に用いた溶媒をアセトンからメチルエチルケトンに変更したこと以外、実施例35と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製してカラーフィルタを作製した。更に実施例35と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(実施例41)
<顔料の洗浄5>
撹拌子を入れた2Lビーカーにアセトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントレッド254(Hostaperm Red D2G70:クラリアント社製)35gC.I.ピグメントイエロー185(Paliotol Yellow L 1155:BASF社製)15gを投入し、その後45℃で超音波を照射しながら15分撹拌を行った。固体をろ取し、熱風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Eを得た。
実施例24において、赤色の顔料分散組成物(P1)を下記組成(5)の顔料分散組成物(P4)に変えた以外は実施例24と同様にして赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
〔組成(5)〕
・上記洗浄顔料E 100部
・前記重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
<顔料の洗浄5>
撹拌子を入れた2Lビーカーにアセトン1Lを投入し、室温で撹拌しながらC.I.ピグメントレッド254(Hostaperm Red D2G70:クラリアント社製)35gC.I.ピグメントイエロー185(Paliotol Yellow L 1155:BASF社製)15gを投入し、その後45℃で超音波を照射しながら15分撹拌を行った。固体をろ取し、熱風にて乾燥、粉砕することで洗浄顔料Eを得た。
実施例24において、赤色の顔料分散組成物(P1)を下記組成(5)の顔料分散組成物(P4)に変えた以外は実施例24と同様にして赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
〔組成(5)〕
・上記洗浄顔料E 100部
・前記重合体1の30%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
150部
・1−メトキシ−2−プロピルアセテート 750部
(実施例42〜46)
実施例41において、顔料分散組成物(P4)の調製に用いた前記重合体1(顔料分散剤)を、前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例42と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例41において、顔料分散組成物(P4)の調製に用いた前記重合体1(顔料分散剤)を、前記重合体2〜重合体6(顔料分散剤)に代えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例42と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例10)
実施例24において、顔料分散組成物(P1)に用いた洗浄顔料Aを、洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例24において、顔料分散組成物(P1)に用いた洗浄顔料Aを、洗浄していないC.I.ピグメントイエロー139(2R−CF:チバ・スペシャリティケミカルズ社製)に変えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例11)
実施例24において、顔料分散組成物(P1)に用いた洗浄顔料Aの洗浄溶媒を、メチルエチルケトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例24において、顔料分散組成物(P1)に用いた洗浄顔料Aの洗浄溶媒を、メチルエチルケトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例24と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例12)
実施例24において、顔料分散組成物(P1)に用いた洗浄顔料Aの洗浄溶媒を、メチルエチルケトンからシクロへキサンに変えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例19と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例24において、顔料分散組成物(P1)に用いた洗浄顔料Aの洗浄溶媒を、メチルエチルケトンからシクロへキサンに変えたこと以外、実施例24と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例19と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例13)
実施例30において、顔料分散組成物(P3)に用いた洗浄顔料Dを、洗浄していない顔料に変えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例30において、顔料分散組成物(P3)に用いた洗浄顔料Dを、洗浄していない顔料に変えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例14)
実施例30において、顔料分散組成物(P3)に用いた洗浄顔料Dの洗浄溶媒を、アセトンからトルエンに変えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例30において、顔料分散組成物(P3)に用いた洗浄顔料Dの洗浄溶媒を、アセトンからトルエンに変えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例15)
実施例30において、顔料分散組成物(P3)に用いた洗浄顔料Dの洗浄溶媒を、アセトンから水に変えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例30において、顔料分散組成物(P3)に用いた洗浄顔料Dの洗浄溶媒を、アセトンから水に変えたこと以外、実施例30と同様にして、緑色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例30と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例16)
実施例41において、顔料分散組成物(P4)に用いた洗浄願料Eを、洗浄していない顔料に変えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例41と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例41において、顔料分散組成物(P4)に用いた洗浄願料Eを、洗浄していない顔料に変えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例41と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例17)
実施例41において、顔料分散組成物(P4)に用いた洗浄顔料Eの洗浄溶媒を、アセトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例41と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例41において、顔料分散組成物(P4)に用いた洗浄顔料Eの洗浄溶媒を、アセトンからノルマルヘキサンに変えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例41と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
(比較例18)
実施例41において、顔料分散組成物(P4)に用いた洗浄顔料Eの洗浄溶媒を、アセトンからキシレンに変えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例41と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
実施例41において、顔料分散組成物(P4)に用いた洗浄顔料Eの洗浄溶媒を、アセトンからキシレンに変えたこと以外、実施例41と同様にして、赤色の顔料分散組成物および硬化性組成物を調製して、カラーフィルタを作製し、実施例41と同様の評価を行なった。結果を下記表2に示す。
表2の結果から、分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄された顔料を用いて調製した各実施例の硬化性組成物は、その溶液状態において保存安定性に優れたものであることが判る。また、この硬化性組成物を用いて、支持体上で着色パターンを形成した場合には、特定化合物を用いていない各比較例に対して、露光感度が高く、現像性に優れると共に、基板密着性、パターン断面形状の何れにも優れたカラーフィルタが得られていることが判る。
これらの結果より、実施例の硬化性組成物は、固体撮像素子用途のカラーフィルタを作製する場合においても、液晶表示素子用途のカラーフィルタを作製する場合と同様に、優れたパターン形成性が実現されることがわかる。
これらの結果より、実施例の硬化性組成物は、固体撮像素子用途のカラーフィルタを作製する場合においても、液晶表示素子用途のカラーフィルタを作製する場合と同様に、優れたパターン形成性が実現されることがわかる。
Claims (6)
- 分子内に少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機溶剤で洗浄されたことを特徴とする顔料。
- (A)請求項1に記載の顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含有することを特徴とする顔料分散組成物。
- 請求項2に記載の分散組成物及び(D)光重合開始剤を含有することを特徴とする硬化性組成物。
- (E)光重合性化合物を更に含有することを特徴とする請求項3に記載の硬化性組成物。
- 支持体上に、請求項4又は請求項5に記載の硬化性組成物により形成された着色パターンを有することを特徴とするカラーフィルタ。
- (A)請求項1に記載の顔料、(B)分散剤、及び(C)溶剤を少なくとも含有する顔料分散組成物を用いて硬化性組成物を調製する工程と、
支持体上に、前記硬化性組成物を塗布して前記硬化性組成物からなる着色層を形成する着色層形成工程と、
前記着色層をマスクを介してパターン様に露光する露光工程と、
露光後の着色層を現像して着色パターンを形成する現像工程と、
を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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