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JP2008238176A - 歪みの無いレーザ接合材 - Google Patents

歪みの無いレーザ接合材 Download PDF

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Abstract

【課題】 溶接方向に沿った長さが1m以上、幅30〜500mm、厚さ0.8〜3mmの鉄系金属板同士をレーザにて連続溶接した場合に、熱歪みが無いレーザ接合材を提供すること。
【解決手段】 鉄系金属板同士を重ね合わせ、そのすみ肉をレーザにて連続溶接する際、溶接方向と垂直な方向の断面において、溶融部端点A,Bと、板厚方向に最も深く溶け込んだ点Oとを結んで形成した三角形AOBを規定し、レーザ入射口に相当する辺ABの長さをx、その他の辺AOとBOの長さをy,zとし、点Oから辺ABへの垂線の長さをhとするとき、(x+y+z)/xとh/xの積h(x+y+z)/xの値が2以上となる条件により、レーザ接合を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レーザを用いて二の金属板を重ね合わせ溶接する場合において、歪みが無い状態として得られる、レーザ接合材に関する。特に本発明は、1m以上の長さの鉄系金属板を重ね合わせ、すみ肉をレーザ溶接してなるレーザ接合材に係るものである。
レーザ溶接は、レーザ光を被溶接物の溶接対象部位に集中させて照射し、レーザ光の有するエネルギーにより該溶接対象部位を瞬時に溶融して接合する溶接法である。一般的には、被溶接材を治具で固定して溶接中に歪みが生じても溶接点が移動しないようにレーザを照射し、照射点には酸化防止のためのシールドガスを吹き付けながら行う。
歪みは、溶融部の凝固収縮の他に、熱影響部における熱膨張により塑性変形領域まで伸ばされたときにより発生するが、実際の溶接はその影響を極力抑えるように行われる。具体的には、上述のように、被溶接物を治具で固定するのでほとんどの歪みはこの時点で抑えられ、しかも酸化防止のためにアルゴンや窒素などの非酸化性ガスを吹き付けることで冷却効果も加味される。しかも、溶接後平坦な地面に静置した際に材料の自重も加わるために、鉛直上方に反り上がろうとする力が下方向に抑えられることになるので、これも歪みを低下させる一因になる。しかし、それでも溶接条件が最適でなければ、溶接後、材料を治具からはずした際に歪みが残る。この歪みは治具で固定した際の力加減によっても異なり、定量的に表せないのが現状である。
鉄系金属の凝固収縮率は0.25%C鋼で3vol%(日本金属学会編 金属データブック改訂3版)であることはわかっているものの、溶けている箇所はレーザが照射されている一ポイントのみでそれ以外は固体であるために、その値を用いた歪みの計算はできず、しかも上述のように、溶接時は治具にて材料を押さえ付けて固定しているために、その押さえ付け加重や、前記自重による影響、シールドガスによる冷却速度等を考慮すると、理論的な計算は到底不可能となる。そのため、材料の形状、重さによりある程度試行錯誤の試験が必要であり、実験的な指標を設けるのが最も経済的、迅速、かつ簡便な方法となるのが現実である。
レーザ溶接はアーク溶接に比べれば溶ける領域が極めて少ないので、比較的歪みにくい施工方法である。しかし、レーザ溶接であっても歪みを全く無い状態にするには、その製品にあった技術開発が必要である。それゆえ、金属板を接合する際の歪みを低減させる方法が、それぞれの部品形状に合わせてこれまでも多く提言されている。
特開2002−79389「レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置」(特許文献1)では、エンジンの吸気系に燃料を噴射するインジェクタにおいてノズルボディとインジェクタハウジングを重ね合わせレーザ接合する際の歪み防止方法として、レーザ照射角度を規定する方法が提案されており、当該技術は平面の被溶接部材にも適用可能な旨、主張されている(明細書、段落0021)。また、特開平7−116875「ビーム溶接方法」(特許文献2)では、自動車インナパネルとアウタパネルをレーザ溶接する際に、一方の板の端面にレーザを照射して溶融させ、外方に屈曲させて突出させたもう一方のパネル面に溶融物を付着させ、かつ空間部に流し込むことで熱影響部を抑え、歪みを低減する方法が提案されている。
特開平7−100676「流し台の製造方法」(特許文献3)、あるいは特開平7−16776「重ね継手部のレーザー溶接方法及び装置」(特許文献4)では、両板の接触面の延長方向またはその延長線に対し微小角を有する傾斜線方向からレーザを照射することで、不必要な箇所を溶融させず、接触面のみを溶融させて歪みを防ぐ技術が提案されている。具体的には、0〜5°(特許文献3明細書 段落0011)、あるいは10〜20°(特許文献4明細書 段落0013)の角度からレーザを入射させている。つまり、入射角度を特定の範囲に傾けたことが、これらの技術の特徴である。
特開平6−328277「レーザ溶接方法」(特許文献5)では、間隔をおいてスポット的に照射し熱影響部を極力狭い範囲に抑えた方法が提案されている。また、特開2003−112525「自動車用ドアフレームの製造方法」(特許文献6)では、フィラーワイヤをレーザで溶かして溶接部に充填させることで熱影響部を抑える方法が提案されている。
特開平6−297173「レーザー加工による金属の溶接方法」(特許文献7)では、溶接箇所にすばやく水やミスト、あるいはアルゴンガスや窒素ガスを噴射して溶接部を冷却し歪みを防ぐ方法が提案されている。
特開2002−79389「レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置」 特開平7−116875「ビーム溶接方法」 特開平7−100676「流し台の製造方法」 特開平7−16776「重ね継手部のレーザー溶接方法及び装置」 特開平6−328277「レーザ溶接方法」 特開2003−112525「自動車用ドアフレームの製造方法」 特開平6−297173「レーザー加工による金属の溶接方法」
しかし、特許文献1開示技術の対象は、明らかに円筒型のインジェクタに絞ったものであって平面板に適用するには具体的な実施例がなく(段落0010〜0020)、しかもレーザ照射エネルギーおよびその溶融形状などの情報がない。そのために本発明の対象物のように長さが1m以上にもなると、結局は一からレーザ照射条件を検討し直さなくてはならず、適用できない。また、特許文献2開示技術では、一方の端部突出物を屈曲させる必要があって突出物端寄りに照射するとの記述しかなく、平面板の場合には適用できない。
特許文献3、4開示技術は、入射角度を傾けたことのみに特徴を持たせたものである。したがって、これを本発明の対象物に適用しようとしても、パルス幅、パルスエネルギー、照射径などのレーザ照射条件を、結局は一から試行錯誤で検討し直さなくてはならず、適用できない。実際に、特許文献3、4開示技術を本発明の対象材である長さ1m以上の板材の溶接に適用してみたところ、溶接方向である長手方向に歪み(反り)が生じてしまい、有効に歪みを防止することはできなかった。
さらに、一般に普及しているYAGレーザ装置のように、焦点距離が短く、先端に酸化防止のためのノズルが付属されている場合などは、このような低角度ではノズルが被溶接物あるいは試料置き台等に接触し適用できないので、この方法の適用を見越したノズルを製作するか、焦点距離の長いレーザ装置に換えなくてはならないなど、改善コストを必要とするものであった。
また、特許文献5開示技術では、本発明がその対象としている連続溶接には適用できず、特許文献6開示技術では、フィラーワイヤ自体の消耗品使用によりコストがかかることや、フィラーワイヤの溶融物と溶接箇所との位置合わせなどの精密な制御が必要なことから、技術導入は容易ではなく、採用することができない。
また、特許文献7開示技術では、水やミストを噴射するとその乾燥を十分に行う必要があり、しかも錆や水素脆性などの品質上の劣化が生じやすい。またガス噴射は通常酸化防止として行われているものであり、液体冷却に比べ気体の場合は冷却能力が劣るために、本発明の対象物のような厚さと大きさを有するものに適用しても、歪み防止効果は期待できない。
以上のとおり、紹介した各特許文献記載の技術は、いずれも方法の提案のみであり、溶接後の溶融部形状などの材料自体の特徴は提案されていないため、レーザ照射条件を検討する上での指標が無かった。また、本発明の対象物のように溶接方向に沿った長さが1m以上で、幅30〜500mm、厚さ0.8〜3mmの鉄系金属板同士をレーザにて連続溶接する場合には、これら従来方法を適用しても、材料の形状、消耗品コスト、品質等において問題が生じ、いずれも適用できるものではなかった。
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決しようとするものであり、レーザを用いて二の金属板を重ね合わせ溶接する場合において、歪みが無い接合構造を容易にかつ確実に得ることのできるレーザ接合技術とそれによるレーザ接合材、および接合材の歪み発生有無予測方法あるいは歪み発生に関する管理技術を提供することである。特に、1m以上の長さの鉄系金属板を重ね合わせてすみ肉をレーザ溶接する場合において、歪みが無い接合構造を容易にかつ確実に得ることのできるレーザ接合技術とそれによるレーザ接合材、および接合材の歪み発生有無予測方法あるいは歪み発生に関する管理技術を提供することである。
本願発明者は上記課題を解決するために鋭意検討し、レーザ溶接箇所の溶融形状を規定することに基づいて該課題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。すなわち、本願において特許請求もしくは少なくとも開示される発明は、以下のとおりである。
(1) 重ね合わされた2枚の鉄系金属板がレーザにて1m以上の長さにてすみ肉溶接されてなるレーザ接合構造であって、すみ肉溶接部における前記鉄系金属板の両端いずれにも反りがないことを特徴とする、無歪みレーザ接合構造。
(2) 前記無歪みレーザ接合構造において、溶接方向に対し垂直な任意の一の断面に現れるレーザ溶接による溶融領域またはその相似表現物(以下、溶融領域の相似表現物を含めて「溶融領域」という。)が、下記〔I〕を満たすことを特徴とする、(1)に記載の無歪みレーザ接合構造。
〔I〕溶融領域中のレーザ照射入口の両端位置を第一端点Aならびに第二端点Bとし、板厚方向の最深位置を最深点Oとし、第一端点A・第二端点B・最深点Oを結んでなる三角形AOBを歪み評価用三角形とし、該歪み評価用三角形AOBにおける該入射幅ABの長さをx、その他二辺AO、BOの長さをそれぞれy、zとし、さらに最深点Oから該入射幅ABへの垂線の長さすなわち深さをhとするとき、(x+y+z)/xとh/xの積であるh(x+y+z)/xの値が2以上である。
なおここで、「溶融領域の相似表現物」とは、溶融領域を撮影した写真、撮影し電子データとして保存した画像、撮影され電子計算機の表示画面上に表示されている映像など、広く、2次元的に看取・把握される溶融領域が歪み無しに二次的に再現された表示をいう。
(3) 前記2枚の鉄系金属板はいずれも幅30〜500mm、厚さ0.8〜3mmであることを特徴とする、(1)または(2)に記載の無歪みレーザ接合構造。
(4) 重ね合わせた2枚の鉄系金属板をレーザにて1m以上の長さにてすみ肉溶接してレーザ接合材を得るに先立ち、歪みが発生しない溶接条件を得るために行う歪み発生有無予測方法であって、該方法は、該2枚の鉄系金属板を用いて作製されるレーザ接合材のテストピースを溶接方向に対し垂直に切断し、切断面に現れるレーザ溶接による溶融領域中またはその相似表現物中(以下、溶融領域の相似表現物を含めて「溶融領域」という。)のレーザ照射入口の両端位置を第一端点Aならびに第二端点Bとし、板厚方向の最深位置を最深点Oとするかもしくは両端点A、Bを結ぶ直線である入射幅ABと垂直方向に最も深く溶け込んだ位置を最深点Oとし、第一端点A・第二端点B・最深点Oを結んでなる三角形AOBを歪み評価用三角形とし、該歪み評価用三角形AOBにおける該入射幅ABの長さをx、その他二辺AO、BOの長さをそれぞれy、zとし、さらに最深点Oから該入射幅ABへの垂線の長さすなわち深さをhとするとき、該歪み評価用三角形AOBにおいて該入射幅ABの実測長さに基づいて規定される相対的狭さと、該溶融領域の深さhの実測長さに基づいて規定される相対的深さとの、相乗に基づいて規定される指標である歪みにくさを算出し、算出された歪みにくさ値を、予め測定して得られている歪み実測値−歪みにくさ値関係に基づく特定値と比較しての大小により、該レーザ接合材における歪み発生の有無を予測することを特徴とする、接合材の歪み発生有無予測方法。
(5) 前記相対的狭さとして(x+y+z)/xを、また前記相対的深さとしてh/xを規定し、これらの積であるh(x+y+z)/xを前記歪みにくさ値と規定し、該歪みにくさ値が2以上である場合には、前記テストピースにおける条件と同じ条件で実際にレーザ溶接を行っても歪み発生がないと判定することを特徴とする、(4)に記載のレーザ接合材の歪み発生有無予測方法。
つまり本発明は、レーザ溶接により形成される溶融領域(以下、「溶融部」ともいう。)について、その溶融形状を式化することで歪みの無い被接合材の指標を設けて管理できる、という特徴を有するものである。本発明レーザ接合材についてその代表的な例を述べれば、「溶接方向に沿った長さが1m以上で、幅30〜500mm、厚さ0.8〜3mmの厚さの鉄系金属板同士を重ね合わせ、そのすみ肉をレーザにて連続溶接する際、溶接方向と垂直な方向の断面において、溶融部端点A,Bと、板厚方向の最深位置もしくは溶接方向と垂直方向に最も深く溶け込んだ位置である点Oとを、結んで形成した三角形AOBにおいて、レーザ入射口に相当する辺ABの長さをx、その他の辺AOとBOの長さをそれぞれy,zとし、さらに頂点Oから辺ABへの垂線の長さをhとするとき、(x+y+z)/xとh/xの積h(x+y+z)/xの値が2以上となることを特徴とする歪みの無いレーザ接合材」である。
本発明によれば、上述のように溶融形状が規定されることで、小さなテストピースを溶接後、断面を切断、研磨し、溶融部の寸法測定を行えば、本発明の式において歪みが無いかどうかの判定が可能となる。その後で、長さ1mを超えるような長尺の試料を用いた本試験あるいは製品の接合を行うことができるため、作業や材料に無駄を生じることがなく、あるいは相当程度軽減され、効率的である。従来の方法特許では製品自体に関する規定が無いために、たとえば1m以上の長さをレーザ接合した場合の歪みを知るには、やはりその材料を実際に接合してみないとわからなかったため、大変非効率的であった。本発明によりそれを解消することができる。しかも、本発明によれば条件設定および管理がしやすく、現場において簡単に利用できる。また、材料のみを溶かす方法であるため、フィラーワイヤなどの消耗品が発生しない。
本発明のように、溶融部における溶融形態を把握、考察し、特定の指標を設けてこれを適用することによって、個別のレーザ溶接実施における具体的なレーザ照射条件の詳細を効果的に検討することができ、それに基づき、効率的な溶接作業を実現することができる。
以下、本発明内容について詳細に説明する。
図1は、本発明の無歪みレーザ接合構造(以下、「無歪みレーザ接合材」、「歪みの無いレーザ接合材」ともいう。)について、一実施例の断面写真をもって説明する説明図である。
また図2は、比較例として、歪みが生じたレーザ接合材の接合構造について、断面写真をもって説明する説明図であり、歪みが10mm発生したレーザ接合材の断面図である。図1、2はいずれも、長さ1.3m、幅300mm、1.5mm厚さのステンレス鋼同士における重ね合わせすみ肉のレーザ接合結果写真を用いたものである。
まずは、この写真上に示される溶接方向と垂直な方向の断面において、溶融部端点A,Bと、板厚方向に最も深く溶け込んだ点Oとを結んで形成した三角形AOBを、歪み評価用三角形として規定する。そして三角形AOBにおいて、レーザ入射口に相当する辺ABの長さをx、その他の辺AOとBOの長さをそれぞれy,zとした時の(x+y+z)/x を、歪み評価用の指標を構成する一つとして、特に溶融部のいわば相対的な狭さを表現する指標として規定する。
つまり、x+y+zは三角形AOBの三辺の和であり、断面の溶融形状の大きさを簡便に表現するのに最適であることから指標に用いたものである。溶融形状は、断面の研磨後、たとえば、塩化第二鉄を塩酸に溶解しさらにこれをアルコールと混合してなる腐食液を用いた腐食処理を行い、その結果観察される溶融部と非溶融部の腐食度の違いにより判別する。たとえば、その顕微鏡像を紙に印刷し、定規で該A,O,B点を結んだ三角形を描き、各辺の長さx,y,zを測定するだけでよいため、誰でも簡単に手計算により算出することができる。溶融部の大きさを面積として表すとなると、複雑形状であるため手計算ができなく、画像解析等を行うためのソフトウェアと電子計算機が必要となる。この場合、顕微鏡観察したときの溶融部と非溶融部との色の違いが明瞭でないと解析が難しくなるが、実際には溶融部以外の箇所も腐食液で黒ずむことや、色むらが生じることなど、作業者の熟練度によって腐食の程度に差が生じるので、必ずしも溶融部のみが画像解析で判別できるとは限らない。そのため、面積で表現する方法は簡便ではない。
なお、断面の切断から溶融部の形状を観察する手順は、たとえば下記のようにすればよい。
〔1〕精密カッター等で鏡面状態またはそれに近い状態に切断する。あるいは一般のカッターで切断した後、鏡面程度の仕上げとなるよう研磨する。
〔2〕切断面あるいは研磨面を腐食液に浸漬して、腐食速度の違いから溶融部の形状を浮き出させる。
〔3〕光学顕微鏡あるいはマイクロスコープなど適宜の顕微鏡を用いて、溶融部の形状が浮き出た断面を観察する。
xは、レーザが照射する入口(間口)に相当し、溶融部形状はワインカップ状あるいは深さ方向に細長くなるので、この長さが大きい程多く溶融することになる。特に角度を設けて入射した場合は、図1のxに相当するすみ肉の形状は変化無いが、鉛直上方向から入射した場合は、板の端部が溶融して形状が変化し、図2に示したようになる。この三辺の和をxで除することにより、溶融部の大きさに対する長さxの占める割合、いわば相対的な狭さが表現できる。つまり、この値が大きい程、レーザ入口部の溶融領域が狭いことを表現できる。
次に、頂点Oから辺ABへの垂線の長さをhとするときのh/xについてであるが、レーザ入口部の溶融幅に対する溶け込み深さ、いわば相対的な深さを示した指標である。この値が大きければ細長く溶融したことになる。溶融部の大きさを小さくするには有効であり、熱歪みも小さくなる方向であるため、指標となる。
上記2つの指標をまとめることができることから、(x+y+z)/x と h/xの積 h(x+y+z)/x を最終指標とした。本発明者らは鋭意研究し、この値が2以上で歪みが無くなることを見い出した。
図3は、本発明に係る歪み発生の指標と、レーザ接合材における実際の歪み量との関係を示すグラフである。長さ1.3m、幅300mmの1.5mm厚さのステンレス鋼同士における重ね合わせすみ肉のレーザ接合実験の結果である。h(x+y+z)/x が2を下回ると、急激に歪みが発生しやすくなることがわかる。2以上の値では常に、歪みは0である。
この、2という値は、前述したように理論的な解析からは決して得ることのできない数字であり、あくまでも鋭意実験を重ねた結果、見い出したものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1 パルス波YAGレーザを用いた溶接>
板厚0.8〜3mm、溶接方向の長さ1.4m、幅50mmのSUS304鋼板と、板厚1.5mm、溶接方向の長さ1.4m、幅300mmのSUS304鋼板を20mm長さ分重ね合わせて押さえ治具で固定し、すみ肉をパルス波YAGレーザにて溶接した。溶接速度は0.5〜0.9m/minとした。スポット径0.4mm、パルス幅10ms、繰り返し回数14Hz/s、焦点位置にてレーザの照射角度(水平線とレーザのなす角度)とパルスエネルギーを変えて照射した。
歪みの評価
溶接後の歪みの評価は、平坦な地面に接合材を静置させ、板の端が地面から浮いた鉛直方向の高さにより行った。なお、その高さは両端の平均値とした。
表1に、試験条件と歪み測定結果を示す。
実施例1−1〜1−8は本発明であり、h(x+y+z)/xの値が2以上であるので、いずれも歪み量は0mmであった。
比較例1−1は、0.8mm厚さのSUS304鋼に照射したパルスエネルギーの値が12Jと大きかったために、h(x+y+z)/xの値が2未満となり、歪みが12.2mmも生じた。この材料の最適条件は実施例1−1のとおりであり、パルスエネルギーが大きくなったことでxの値が大きくなり、h(x+y+z)/xの値が低下した。
同様に比較例1−2〜1−6においても、それぞれ1.0、1.5、2.0、2.5、3.0mm厚さのSUS304鋼に照射したパルスエネルギーの値が最適条件より大きかったために、h(x+y+z)/xの値が2未満となり歪みが生じた。
比較例1−7〜1−9は0.7mmのSUS304鋼に適用した例である。厚さが、本発明の対象材の厚さ0.8〜3.0mmからはずれているため、溶接速度を調整して、h(x+y+z)/xの値を変化させても、歪みが生じた。また、比較例1−9の速度0.9m/minでは、入熱が少なすぎて接合しなかった。
比較例1−10〜1−12は3.2mmのSUS304鋼に適用した例である。厚さが、やはり本発明の対象材の厚さ0.8〜3.0mmからはずれているため、溶接速度を調整して h(x+y+z)/xの値を変化させても、歪みが生じた。また、比較例1−12の0.8m/minでは、入熱が少なすぎて接合しなかった。
比較例1−13は1.5mmのSUS304鋼に照射角度90°、つまり鉛直上方からレーザを照射した場合であり、xに相当する長さが大きくなり、h(x+y+z)/xの値が2を下回り、歪みが10mmも生じた。
<実施例2 連続波ファイバーレーザを用いた溶接>
実施例1のYAGレーザの代わりに連続波ファイバーレーザを、試料にはSS400を用いた。スポット径は0.3mmとし、照射角度50°で出力と溶接速度を変えて入熱を変化させた。なお、一般に防錆目的でSS400鋼に油が塗られているが、溶接欠陥になりやすいのできれいに洗浄してから行った。表2に、実施例2の条件と結果をまとめて示す。
実施例2−1〜2−6は本発明であり、h(x+y+z)/xの値が2以上であるので、いずれも歪み量は0mmであった。
比較例2−1は、0.8mm厚さのSS400鋼に溶接速度7m/minでレーザ接合した場合である。実施例2−1よりも速度が遅い分入熱が大きく、h(x+y+z)/xの値が2未満となり、歪みが11.2mmも生じた。この材料の最適条件は実施例2−1のとおりであり、比較例2−1はそれよりも溶接速度が遅いためにxの値が大きくなり、h(x+y+z)/xの値が低下した。
同様に比較例2−2〜2−6においても、それぞれ1.0、1.5、2.0、2.5、3.0mm厚さのSS400鋼において、溶接速度が最適条件より小さかったために、h(x+y+z)/xの値が2未満となり、歪みが生じた。
比較例2−7〜2−9は0.7mmのSS400鋼に適用した例である。厚さが、本発明の対象材の厚さ0.8〜3.0mmからはずれているために、レーザ出力を調整して、h(x+y+z)/xの値を変化させても歪みは生じた。また、比較例2−9においては、歪みを少なくするために入熱を低減させようとさらに出力を小さくしたが、入熱が少なすぎて接合しなかった。
比較例2−10〜2−12は3.2mmのSS400鋼に適用した例である。厚さが、やはり本発明の対象材の厚さ0.8〜3.0mmからはずれているために、レーザ出力を調整して、h(x+y+z)/xの値を変化させても歪みは生じた。また、比較例2−12では比較例2−9同様に入熱が少なすぎて接合しなかった。
本発明は以上のように実施することができ、小さなテストピースを用いた予備試験において、作業現場でも金属切断機と簡易の研磨装置があれば簡単に歪みの無い条件を確認・設定することができる。本発明の指標を用いることにより、レーザにより重ね合わせ溶接された金属板の歪みを無くす効果を簡便に得ることができるので、関連する産業分野において利用性が極めて高い発明である。
本発明の無歪みレーザ接合構造について、一実施例の断面写真をもって説明する説明図である。 比較例として、歪みが生じたレーザ接合材の接合構造について、断面写真をもって説明する説明図である。 本発明に係る歪み発生の指標 h(x+y+z)/x の値と、レーザ接合材における実際の歪み量との関係を示すグラフである。

Claims (3)

  1. 重ね合わされた2枚の鉄系金属板がレーザにて1m以上の長さにてすみ肉溶接されてなるレーザ接合構造であって、すみ肉溶接部における前記鉄系金属板の両端いずれにも反りがないことを特徴とする、無歪みレーザ接合構造。
  2. 前記無歪みレーザ接合構造において、溶接方向に対し垂直な任意の一の断面に現れるレーザ溶接による溶融領域またはその相似表現物(以下、溶融領域の相似表現物を含めて「溶融領域」という。)が、下記〔I〕を満たすことを特徴とする、請求項1に記載の無歪みレーザ接合構造。
    〔I〕溶融領域中のレーザ照射入口の両端位置を第一端点Aならびに第二端点Bとし、板厚方向の最深位置を最深点Oとし、第一端点A・第二端点B・最深点Oを結んでなる三角形AOBを歪み評価用三角形とし、該歪み評価用三角形AOBにおける該入射幅ABの長さをx、その他二辺AO、BOの長さをそれぞれy、zとし、さらに最深点Oから該入射幅ABへの垂線の長さすなわち深さをhとするとき、(x+y+z)/xとh/xの積であるh(x+y+z)/xの値が2以上である。
  3. 前記2枚の鉄系金属板はいずれも幅30〜500mm、厚さ0.8〜3mmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の無歪みレーザ接合構造。
JP2007077992A 2007-03-24 2007-03-24 歪みの無いレーザ接合材製造方法、無歪みレーザ接合構造形成方法およびレーザ接合材の歪み発生有無予測方法 Active JP5277393B2 (ja)

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