JP2008202628A - 変速装置及び該変速装置を備えたエンジンユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンユニットの大型化を回避できるとともに、メンテナンスを行う際の作業性を向上できる変速装置及び該変速装置を備えたエンジンユニットを提供する。
【解決手段】無段変速機構17と、該無段変速機構17を収容する収容ケース(伝動ケース)8bとを備えた変速装置であって、上記収容ケース8b内に、上記無段変速機構17による変速状態を変化させる変速状態変換機構54を配置し、該変速状態変換機構54を構成する軸61,62,63の軸受72b,73b,74bを支持する軸支部材75を上記収容ケース8bを構成するケース部材(ケース本体)8gと別部材で構成する。
【選択図】 図5
【解決手段】無段変速機構17と、該無段変速機構17を収容する収容ケース(伝動ケース)8bとを備えた変速装置であって、上記収容ケース8b内に、上記無段変速機構17による変速状態を変化させる変速状態変換機構54を配置し、該変速状態変換機構54を構成する軸61,62,63の軸受72b,73b,74bを支持する軸支部材75を上記収容ケース8bを構成するケース部材(ケース本体)8gと別部材で構成する。
【選択図】 図5
Description
本発明は、無段変速機構と、該無段変速機構を収容する収容ケースとを備えた変速装置及び該変速装置を備えたエンジンユニットに関する。
例えば、スクータ型の自動二輪車では、エンジン本体とVベルト式無段変速機構が収容された収容ケースとを一体化したユニットスイング式のエンジンユニットを車体フレームにより上下揺動可能に支持した構造が一般的である。
上記エンジンユニットでは、エンジンの運転状態に応じた変速比が得られるように、無段変速機構の駆動プーリのベルト巻径を駆動モータによりエンジン回転数,車速等に応じて可変制御するようにした変速状態変換機構を備える場合がある。
このような変速状態変換機構として、駆動モータの回転を複数の減速ギヤ軸を介して駆動プーリの可動側プーリの軸方向移動に変換するように構成したもの提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この場合、上記変速状態変換機構を、収容ケースのベルト室内に連通するよう設けられた別体の変換機構収容室に収容する構成、あるいは上記各減速ギヤ軸を、上記収容ケースを構成するケース本体と、該ケース本体に着脱可能に装着されたケースカバーとで軸支する構成等が考えられる。
特開2000−111331号公報
ところで、上記収容ケースとは別体の変換機構収容室を設ける構成の場合、変速装置,ひいてはエンジンユニットが大型化するという問題がある。
また上記各減速ギヤ軸をケース本体とケースカバーとで軸支する構成の場合、例えば、Vベルトの交換を含むメンテナンスを行う際に、ケースカバーを取り外すと、減速ギヤ軸が片持ち状態となり、作業性が低いという問題がある。
本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、エンジンユニットの大型化を回避できるとともに、メンテナンスを行う際の作業性を向上できる変速装置及び該変速装置を備えたエンジンユニットを提供することを目的にしている。
本発明は、無段変速機構と、該無段変速機構を収容する収容ケースとを備えた変速装置であって、上記収容ケース内に、上記無段変速機構による変速状態を変化させる変速状態変換機構を配置し、該変速状態変換機構の構成部材の内の一つである軸を支持する軸支部材を上記収容ケースを構成するケース部材とは別部材で構成したことを特徴としている。
本発明に係る変速装置によれば、変速状態変換機構を、収容ケース内に配置したので、別体の変速状態変換機構収容室を設ける場合のような変速装置の大型化を回避できる。
また、上記変速状態変換機構の構成部材の一つであるを支持する軸支部材を収容ケースを構成するケース部材とは別部材で構成したので、無段変速機構のメンテナンスを行う際に、一部のケース部材を取り外す場合でも、変速状態変換機構の軸が片持ち状態となることはなく、作業性の低下を回避できる。
以下、本発明の実施形態の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図12は、本発明の一実施形態による変速装置を備えたエンジンユニットを説明するための図である。本実施形態では、自動二輪車に搭載されたエンジンユニットを例にとって説明する。なお、本実施形態の説明の中で前後,左右という場合は、シートに着座した状態で見た場合の前後,左右を意味している。
図において、1はスクータ型の自動二輪車を示している。この自動二輪車1は、アンダボーン型の車体フレーム2と、該車体フレーム2の前端に位置するヘッドパイプ3により左右操向可能に枢支され、下端部に前輪4が、上端部に操向ハンドル5が配置されたフロントフォーク6と、上記車体フレーム2に上下揺動可能に支持され、後端部に後輪7が配置されたユニットスイング式エンジンユニット8と、上記車体フレーム2のエンジンユニット8の上方に搭載された2人乗り用の鞍乗型のシート9とを備えている。
上記フロントフォーク6の前側はフロントカバー11で、後側はレッグシールド12でそれぞれ覆われており、上記シート9の下方周囲はサイドカバー13で覆われている。また上記レッグシールド12とサイドカバー13との間には、低床のフートボード(不図示)が配設されている。
上記車体フレーム2は、上記ヘッドパイプ3から車幅方向外側に拡開しつつ後下方に延び、該下端から後方に略水平に延びる左,右のダウンチューブ20,20、該左,右のダウンチューブ20の中途部から後方に斜め上向きに延び、後端から後方に略水平に延びる左,右のシートレール21,21と、上記左,右のダウンチューブ20の後端から上下方向に延び、上端部が上記左,右のシートレール21に接続された左,右のエンジン懸架フレーム22,22とを有する。
また上記車体フレーム2は、上記ヘッドパイプ3から後方に略直線状に延び、後端部が上記左,右のシートレール21に接続された左,右のアッパチューブ24,24と、上記左,右のエンジン懸架フレーム22,22とシートレール21とを連結する左,右のシートステー25,25と、上記左,右のシートレール25のエンジン懸架フレーム22の接続部近傍同士を車幅方向に連結するクロスメンバ23とを有する。
上記クロスメンバ23と上記エンジンユニット8との間にはリヤサスペンション10が介設されている。また上記車体フレーム2のシート9の下方には収納ボックス33が配置され、該収納ボックス33の前側には燃料タンク30が、該燃料タンク30の下方にはラジエータ31がそれぞれ配置されている。
上記エンジンユニット8は、出力を発生するエンジン本体8aと、該出力を出力するクランク軸(出力軸)18と、該エンジン本体8aに一体的に形成され、Vベルト式無段変速機構17が収容配置されたベルト室aを有する伝動ケース(収容ケース)8bとを備えている。
上記エンジン本体8aは、気筒軸線Aを大略水平に向けて搭載された水冷式4サイクル単気筒エンジンであり、車幅方向に延びるクランク軸18が収容されたクランクケース8cの前合面に、ピストン19が摺動自在に収容されたシリンダブロック8dを結合し、該シリンダブロック8dの前合面に点火プラグ16,吸気,排気カム軸(不図示)が配置されたシリンダヘッド8eを結合し、該シリンダヘッド8eにヘットカバー8fを装着した構造を有する。上記ピストン19はコンロッド15を介して上記クランク軸18に連結されている。
上記シリンダヘッド8eの上壁面には吸気ポートに連通する吸気管37が接続されている。この吸気管37の下流端部には燃料噴射弁38が装着され、該吸気管37の燃料噴射弁38の上流側にはスロットル弁39が配置されている。上記吸気管37の上流端は、上記伝動ケース8bの上壁面に配置固定されたエアクリーナ36に接続されている。
上記エンジン本体8aのクランクケース8cの底壁には、左,右一対の懸架アーム部8j,8jが前方に突出するよう一体形成されている。また上記左,右のエンジン懸架フレーム22,22のダウンチューブ20接続部近傍には、左,右のピボット部材47,47が固定されている。
上記エンジンユニット8は、左,右の懸架アーム部8j,8jが上記ピボット部材47を介して車体フレーム2の左,右のエンジン懸架フレーム22により直接支持され、上下揺動可能となっている。なお、図示していないが、上記左,右のピボット部材47は、エンジン懸架フレーム22に固定された外筒と、ピボット軸51が挿入された内筒との間にゴム等の弾性部材を固着した構造を有する。上記左,右の懸架アーム部8jは上記ピボット軸51に軸受を介して回動可能に支持されている(図2参照)。
上記Vベルト式無段変速機構17は、上記伝動ケース8b内に突出するクランク軸18の軸方向左端部18aに装着された駆動プーリ40と、該伝動ケース8bの後端部に配置された従動プーリ41とにVベルト42を巻回した構造を有する。
上記駆動プーリ40は、クランク軸18と共に回転するようスプライン嵌合された円筒状の駆動軸部材43と、該駆動軸部材43に軸方向に移動可能にかつ該駆動軸部材43と共に回転するよう装着された可動シーブ40aと、上記クランク軸18の左端部18aにロックナット44により軸方向に移動不能に固定され、該クランク軸18と共に回転する固定シーブ40bとを有する。
上記従動プーリ41は、伝動ケース8bにより軸支された回転軸44に回転自在に装着された円筒状の従動軸部材46と、該従動軸部材46に軸方向に移動不能にかつ共に回転するよう固定された固定シーブ41bと、上記従動軸部材46に軸方向移動可能に、かつ固定シーブ41bと共に回転するよう装着された可動シーブ41aと、上記従動軸部材46と回転軸44との間に介設された遠心クラッチ60とを有する。従動プーリ41の回転速度が上昇すると、遠心力により遠心クラッチ60のクラッチシュー66がクラッチドラム62に当接し、これにより従動プーリ41の回転が回転軸44に伝達される。
上記回転軸44の右側端部44aは、上記伝動ケース8bのベルト室aとは独立して形成されたギヤ室c内に挿入され、該ギヤ室c内には、中間減速軸48及び後輪軸7aが回転軸44と平行に配置されている。該後輪軸7aの右側端部7bは伝動ケース8bから車幅方向内側に突出しており、該右側端部7bに上記後輪7が装着されている。
上記伝動ケース8bは、上記クランクケース8cの左側壁8nに続いて後方に延びるよう一体形成され、上記クランク軸18が貫通する孔8c′を有し、上記無段変速機構17を実質的に収容支持するケース本体8gと、該ケース本体8gの左側合面8iに着脱可能にボルト締め固定されたケースカバー(蓋部材)8hとを有する。
上記ケースカバー8hの外側前部には、車両前方に開口する冷却空気導入口27aを有する冷却風導入ダクト27が着脱可能に装着されている。
上記ケースカバー8hの駆動プーリ40に臨む部分には、複数の冷却風流入開口8mがクランク軸18回りに所定間隔をあけて形成されおり、該冷却風流入開口8mの上流側には冷却風を濾過するフィルタ28が着脱可能に装着されている。上記冷却空気導入口27aから流入した走行風は、フィルタ28を介して冷却風流入開口8mからベルト室a内に導入される。
上記伝動ケース8bの前端部には、巻径制御室bがベルト室aに続いて前斜め上向き延びるよう膨出形成されている。
上記巻径制御室bは、側方から見ると、上記シリンダブロック8dの左側壁と車幅方向に略重なるように延びており、クランクケース8cの左側壁8nに続いて前方に延びるよう形成された右側延長壁8pと、上記ケースカバー8hの前縁部に続いて前方に延びるよう形成された左側延長壁8qとで囲まれている。
上記巻径制御室b内には、上記無段変速機構17による変速状態を変化させる変速状態変換機構54が配置されている。
上記変速状態変換機構54は、駆動モータ55の回転を往復ギヤ56に伝達し、該往復ギヤ56の回転を駆動プーリ40の可動シーブ40aの軸方向移動に変換することにより、該駆動プーリ40のベルト巻径をローLとトップTとの間で自動的に可変制御する。上記駆動モータ55は、エンジン回転数,車速等に基づいて、あるいは運転者の指示に基づいて、不図示のコントローラにより駆動制御される。
上記変速状態変換機構54は、上記駆動モータ55の回転を上記往復ギヤ56に伝達する回転伝達ギヤ部57と、該往復ギヤ56の回転を可動シーブ40aの軸方向移動に変換する軸方向移動変換部58とを有する。
上記回転伝達ギヤ部57は、上記巻径制御室b内に駆動プーリ40に近接するよう配置され、上記軸方向移動変換部58は、ベルト室a内の駆動プーリ40と左側壁8nとの間のクランク軸18周りに配置されている。
上記駆動モータ55は、クランクケース8cの上面前部に、クランク軸18上方に位置し、かつ該クランク軸18と平行になるよう配置され、巻径制御室bを形成する上記右側延長壁8pの車幅方向内側面に固定されている。該駆動モータ55の回転軸55aは、右側延長壁8pを貫通して巻径制御室b内に突出している。
上記回転伝達ギヤ部57は、上記駆動モータ55の回転を往復ギヤ56に伝達する第1,第2伝達軸61,62と、該駆動モータ55の回転状態を検出する検出軸63とを有する。
上記第1,第2伝達軸61,62及び検出軸63はクランク軸18と平行に配置されている。車両側方から見ると、巻径制御室bの前端部に検出軸63が位置し、該検出軸63の後方に第1伝達軸61が、後斜め下方に第2伝達軸62がそれぞれ位置し、第1伝達軸61の後方に回転軸55aが位置している。
上記第1伝達軸61は、駆動モータ55の出力ギヤ55aに噛合する減速大ギヤ61aと、減速小ギヤ61bとを有する。
上記第2伝達軸62は、上記減速小ギヤ61b及び上記往復ギヤ56の両方に噛合するスライドギヤ62aと、該スライドギヤ62aより小径のセンサギヤ62bとを有する。
上記検出軸63は、上記センサギヤ62bに噛合する検出軸駆動ギヤ63aと、回転数検出ギヤ63bとを有する。該回転数検出ギヤ63bには、回転数センサ64の入力ギヤ64aが噛合している。該回転数センサ64は、上記駆動モータ55の回転状況から可動シーブ40aの軸方向位置を検出し、ひいてはVベルト42の巻径位置を検出する。
上記軸方向移動変換部58は、上記可動シーブ40aに共に回転し、かつ軸方向移動するよう装着されたスライド筒体65と、該スライド筒体65に軸受66を介して相対回転自在に支持され、かつ往復ギヤ56に固定された可動側送りねじ部材67と、該可動側送りねじ部材67に噛合する固定側送りねじ部材68とを有する。
上記固定側送りねじ部材68は、ケース本体8gにボルト締め固定された支持部材69により回転不能に支持されている。該支持部材69とクランク軸18に共に回転するよう固定された軸受支持部材70との間には芯出し軸受71が介設されている。
ライダのアクセル開操作に伴ってエンジン回転数,車速が上昇すると、該エンジン回転数,車速に応じて予め設定されたベルト巻径となるように駆動モータ55の回転が制御される。該駆動モータ55の回転軸55aの回転は、第1,第2伝達軸61,62から往復ギヤ56に伝達され、該往復ギヤ56が回転すると、可動側送りねじ部材67が往復ギヤ56と共に駆動モータ55の回転量に応じた距離だけ軸方向に移動する。これに伴って可動シーブ40aがトップ側に所定量移動し、駆動プーリ40が上記設定されたベルト巻径となる。
上記第1,第2伝達軸61,62及び検出軸63の上記ケース本体8g側に位置する右側端部は、それぞれ右軸受72a,73a,74aを介して上記ケース本体8gの右側延長壁8pにより支持されており、上記ケースカバー8h側に位置する左側端部は、それぞれ軸受72b,73b,74bを介して軸支部材75により支持されている。
上記軸支部材75は、上記ケース本体8gの右側延長壁8pを車幅方向外側から覆うようにケースカバー8hの内側に配置され、該右側延長壁8pとで上記巻径制御室bを形成している。
上記軸支部材75は、右側延長壁8pの左側合面8iの内側に複数のボルト76により着脱可能に取り付けられており、上記ケースカバー8hを取り外したときに、外側方に露出するように配置されている。
上記軸支部材75の取付け合面75aは、ケース本体8gのケースカバー8hの取付け面である上記左側合面8iより車幅方向内側のエンジン本体8a側に偏位している(図5参照)。
上記軸支部材75の後縁部75dは、駆動プーリ40の前縁部に近接する円弧状に形成され、該後縁部75dの上部,下部には、ケース本体8g側とケースカバー8h側とを連通する連通部、具体的には、上開口75b,下開口75cが形成されている。
上記上,下開口75b,75cは、上記伝動ケース8bのケースカバー8h側とケース本体8g側とを車幅方向に連通するよう形成され、かつ駆動プーリ40の前方にて冷却風Cを駆動プーリ40側から軸方向移動変換部58側に導くように形成されている。
上記上,下開口75b,75cの周縁部には、それぞれ筒状をなす上,下リブ75e,75fが上記連通方向(車幅方向)に延びるよう形成されている。そして上記上リブ75eと下リブ75fは上記後縁部75の縁部に沿って延び、連続面をなしている。このようにして上記上,下開口75b,75cは、冷却風Cをケースカバー8h側からケース本体8g側に導く冷却風通路の一部を構成している。
なお、本発明における連通部は、冷却風をケースカバー8h側からケース本体8g側に導く作用をするものであれば良く、上記開口を限らず、例えば切欠であってもよい。
上記駆動プーリ40の固定シーブ40bの外側面及び可動シーブ40aの内側面には、それぞれ周方向に所定間隔をあけて、かつ半径方向に延びる円弧状の多数の送風羽根40d,40eが形成されている。
冷却風導入ダクト27を介して流入した冷却風Cは、固定シーブ40bの各送風羽根40dにより吸引され、フィルタ28を介して冷却風流入開口8mからベルト室a内に導入される。ベルト室a内に導入された冷却風Cの一部は、固定シーブ40bの、図7に矢印rで示す方向の回転により駆動プーリ40の前方に送風され、該駆動プーリ40の前側を通って上,下開口75b,75cにより可動シーブ40aの内側に導かれ、該可動シーブ40aの各送風羽根40eにより軸方向移動変換部58に供給される。軸方向移動変換部58を通過した冷却風Cは、ベルト室a内を後方に流れ、Vベルト42,従動プーリ41を冷却しつつ、伝動ケース8bの後端部に形成された冷却風排出孔(不図示)から外部に排出される。
本実施形態によれば、ベルト巻径を可変制御する変速状態変換機構54を伝動ケース8b内に配置したので、該伝動ケース8bの周囲の空間を有効利用して変速状態変換機構54をコンパクトに配置することができ、エンジンユニット8の大型化を回避できる。
即ち、伝動ケース8bの前端部に、巻径制御室bをベルト室aに続いて前斜め上向きに延びるよう膨出形成し、巻径制御室b内に変速状態変換機構54を収容し、該巻径制御室bをシリンダブロック8dの左側壁に車幅方向に重なるように配置したので、シリンダブロック8dの左側方の空きスペースを有効利用して変速状態変換機構54を配置できる。
本実施形態では、上記変速状態変換機構54を構成する第1,第2伝達軸61,62及び検出軸63の右端部をケース本体8gにより支持し、左端部を伝動ケース8bと別部材からなる軸支部材75により支持したので、ケースカバー8hを取り外して無段変速機構17のVベルト42等のメンテナンスを行う際に、各伝達軸61,62,検出軸63が片持ち状態になることはなく、作業性を向上できる。また、上記軸支部材75を上記ケース本体8gに着脱可能に取り付けたので、変速状態変換機構54のメンテナンスについては、上記軸支部材75を取り外すことにより容易に行うことができる。
本実施形態では、上記軸支部材75を、ケースカバー8hを取り外したときに該軸支部材75が外側方に露出するように配置したので、軸支部材75の脱着作業を容易にできる。
本実施形態では、軸支部材75に、ケースカバー8h側とケース本体8g側とを車幅方向に連通する上,下開口75b,75cを形成したので、該上,下開口75b,75cが冷却風Cをケースカバー8h側からケース本体8g側に導く冷却風通路として機能することとなり、無段変速機構17,変速状態変換機構54の冷却性を高めることができる。
本実施形態では、上,下開口75b,75cの周縁部に、車幅方向に延びる上,下リブ75e,75fを形成したので、上,下開口75b,75cの剛性を高めることができるとともに、冷却風Cを駆動プーリ40を含む軸方向移動変換部58に確実に導くことができ、この点からも冷却性を向上できる。
本実施形態では、変速状態変換機構54を、駆動プーリ40の近傍に配置し、該駆動プーリ40の回転により吸引された冷却風Cを上,下開口75b,75cを介してケース本体8g側に導入するようにしたので、駆動プーリ40及び軸方向移動変換部58の冷却性をより一層高めることができる。
なお、上記実施形態では、自動二輪車用エンジンユニットに採用される変速装置について説明したが、本発明の変速装置は、自動二輪車用エンジンユニットに限定されるものではなく、あらゆる機械に採用される変速装置に適用可能である。
7 後輪
8 エンジンユニット
8a エンジン本体
8b 伝動ケース(収容ケース)
8c′ 出力軸の貫通孔
8g ケース本体
8h ケースカバー(蓋部材)
17 Vベルト式無段変速機構
18 クランク軸(出力軸)
40 駆動プーリ
40d,40e 送風羽根
54 変速状態変換機構
61,62 伝達軸
63 検出軸
72a,73a,74a 軸受
72b,73b,74b 軸受
75 軸支部材
75b,75c 開口(連通部)
75e,75f リブ
C 冷却風
8 エンジンユニット
8a エンジン本体
8b 伝動ケース(収容ケース)
8c′ 出力軸の貫通孔
8g ケース本体
8h ケースカバー(蓋部材)
17 Vベルト式無段変速機構
18 クランク軸(出力軸)
40 駆動プーリ
40d,40e 送風羽根
54 変速状態変換機構
61,62 伝達軸
63 検出軸
72a,73a,74a 軸受
72b,73b,74b 軸受
75 軸支部材
75b,75c 開口(連通部)
75e,75f リブ
C 冷却風
Claims (12)
- 無段変速機構と、該無段変速機構を収容する収容ケースとを備えた変速装置であって、
上記収容ケース内に、上記無段変速機構による変速状態を変化させる変速状態変換機構を配置し、該変速状態変換機構の構成部材の内の一つである軸を支持する軸支部材を上記収容ケースを構成するケース部材とは別部材で構成したことを特徴とする変速装置。 - 請求項1において、上記収容ケースは、ケース本体と、該ケース本体に着脱可能に取り付けられた蓋部材とで構成されており、上記軸支部材は、上記ケース本体に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする変速装置。
- 請求項2において、上記軸支部材は、上記蓋部材を取り外したとき、外方に露出するよう配置されていることを特徴とする変速装置。
- 請求項1に記載の変速装置を備えたエンジンユニットであって、
該エンジンユニットは、出力を発生するエンジン本体と、該出力を出力する出力軸と、上記エンジン本体に一体的に形成され、上記無段変速機構を収容する収容ケースとを備え、
該収容ケースは、上記出力軸の貫通孔を有するケース本体と、該ケース本体に着脱可能に取り付けられた蓋部材とで構成されており、上記軸支部材は、上記ケース本体に着脱可能に取り付けられていることを特徴とするエンジンユニット。 - 請求項4において、上記軸支部材は、上記蓋部材を取り外したとき、外方に露出するように配置されていることを特徴とするエンジンユニット。
- 請求項4において、上記変速状態変換機構の構成部材の内の一つである軸の一端は軸受を介して上記軸支部材により支持され、他端は、軸受を介して上記ケース本体により支持されていることを特徴とするエンジンユニット。
- 請求項4において、上記軸支部材の取付面は、上記ケース本体の蓋部材との合面よりエンジン本体側に偏位していることを特徴とするエンジンユニット。
- 請求項4において、上記軸支部材は、上記収容ケースの蓋部材側とケース本体側とを連通する連通部を有することを特徴とするエンジンユニット。
- 請求項8において、上記連通部は、開口であることを特徴とするエンジンユニット。
- 請求項9において、上記開口の周縁部にはリブが上記連通方向に延びるように形成されていることを特徴とするエンジンユニット。
- 請求項8において、上記連通部は、冷却風を通過させる冷却風通路の一部を構成していることを特徴とするエンジンユニット。
- 請求項4において、上記変速状態変換機構は、送風羽根を有する駆動プーリの近傍に配置されており、上記軸支部材は、駆動プーリの回転により発生された風を通過させる連通部を有すること特徴とするエンジンユニット。
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