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JP2008185470A - 燃料温度調整装置 - Google Patents

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JP2008185470A JP2007019590A JP2007019590A JP2008185470A JP 2008185470 A JP2008185470 A JP 2008185470A JP 2007019590 A JP2007019590 A JP 2007019590A JP 2007019590 A JP2007019590 A JP 2007019590A JP 2008185470 A JP2008185470 A JP 2008185470A
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Abstract

【課題】エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置を提供する。
【解決手段】エンジン試験室100内に、燃料温度調整装置1、ガソリンエンジン2等が設けられる。燃料温度調整装置1は、第1循環装置4、第2循環装置5、第3循環装置6、熱交換器7、冷却用熱交換器8、コントローラ9を備える。第2循環装置5は、第2圧送ポンプ14、電気ヒータ21、温度検出センサ22を備える。第3循環装置6は、主制御弁25を備える。コントローラ9は、温度検出センサ22で検出された温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づき、電気ヒータ21、主制御弁25を制御し、燃料の目標温度と略等しい温度の熱交換媒体を熱交換器7に供給することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、前記エンジンに対し種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置に関する。
従来、新たに開発されたエンジンの性能を確認すべく、様々な環境下を想定した性能評価試験が行われている。このような性能評価試験においては、一定温度の燃料を供給しつつ、エンジン性能を評価する場合がある。例えば、寒冷地を想定し、所定の冷却手段を設置し、当該冷却手段の冷却機能により燃料を冷却するとともに、冷却された燃料をエンジンに供給する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照)。しかし、例えば、ディーゼルエンジンの試験において、燃料である軽油を加熱する必要が生じた場合、エンジンの発熱に基づいて燃料を加熱することはできるが、エンジンの負荷が少ない場合、つまりエンジンの発熱量が少ない場合、燃料を十分に加熱できないおそれがある。従って、このような冷却機能のみを有する技術においては、燃料の温度を常温以上で制御することは非常に困難である。これに対し、冷却手段に加え、燃料を直接加熱する電気ヒータ等の加熱手段を設ける技術がある(例えば、特許文献2参照)。
特公平5−54903号公報 実開昭57−156069号公報
しかしながら、燃料を直接電気ヒータにて加熱する加熱手段を設けることは、燃料として軽油が用いられる場合はともかく、引火点・発火点の低いガソリンが用いられる場合には、加熱手段の過加熱により発火点を超えてしまう虞があり、実際電気ヒータは局所的に高温となるので、事実上著しく困難である。すなわち、上述の技術は、事実上ディーゼルエンジンを試験する場合にのみ利用可能とされ、ガソリンエンジンを試験する場合には利用できない。
本発明は上述した問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの性能評価試験において、燃料がガソリンであるか、軽油であるかを問わず、所望する温度の燃料を安定的にエンジンに供給でき、もって試験精度の飛躍的な向上を図ることのできる燃料温度調整装置を提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、前記エンジンに対し種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置であって、
前記エンジンに燃料を循環供給する第1循環装置と、
熱交換媒体を循環させるべくポンプ手段を具備する第2循環装置と、
前記第1循環装置を循環する燃料、及び、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行うための熱交換器とを備え、
前記第2循環装置の熱交換媒体を加熱する加熱手段と、
前記第2循環装置の熱交換媒体を冷却する冷却手段と、
前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する制御手段と
を設けたことを特徴とする燃料温度調整装置。
手段1によれば、燃料温度調整装置には、ポンプ手段、加熱手段、及び冷却手段が設けられる。当該ポンプ手段により、熱交換器に対して熱交換媒体を循環供給することができる。また、第1循環装置では何らかの圧送手段によりエンジン側に燃料を送っており、試験前には燃料を所定の温度に保ちつつ、圧送圧力を常に燃料に掛けることができるもので、エンジンが高回転運転などで多量に燃料消費する場合、第1循環装置のリタン管に殆ど燃料が流れなくなって良い構造である。さらに、加熱手段及び冷却手段により、熱交換媒体の温度を低温から高温までの広範囲で調整でき、ひいては燃料の温度も低温から高温までの広範囲で調整できる。これは、第1循環装置のリタン管に燃料が流れない場合でも達成できる構成となっている。なぜならば、燃料流量の熱容量が小さいからである。
また、熱交換器においては、第1循環装置を循環する燃料と、第2循環装置を循環する熱交換媒体との間で熱交換が行われ、これにより燃料を加熱したり、冷却したりすることができる。また、当該熱交換器により、温度調整を施した熱交換媒体を介して燃料を間接的に加熱できる。本願の場合、伝熱面積の小さい熱交換器で温度差を大きくとる直接加熱ではなく、熱交換媒体を介した間接加熱をして、かつ熱交換器の伝熱面積とその熱容量を大きくし、代わりに温度差を小さくとる形をとっている。従って、第1循環装置に加熱手段を設け、燃料を直接加熱する場合と比較して、安全性を確保しやすい。特に、燃料として揮発性の高く引火点・発火点の低いガソリンを用いる場合であっても、直接加熱される訳ではないので、比較的安全な試験を実現できる。その結果、燃料がガソリンであるか、軽油であるかを問わず、所望する温度の燃料を安定的にエンジンに供給できる。
加えて、制御手段が設けられ、当該制御手段により、熱交換器に供給される直前の熱交換媒体の温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、加熱手段及び冷却手段が制御される。通常考えられ得るのは、流量が小さくさらに変動する熱容量の小さい燃料の温度測定値を用いて、加熱手段と冷却手段とを制御することが行われるが、その際、加熱手段と冷却手段との燃料に対する容量の大きさから、燃料流量の変動に追随できず、燃料出口温度のオーバーシュートが起こり制御精度保持の困難が発生する。手段1の上記構成により、第2循環装置内を循環する熱交換媒体の熱交換器直前の温度で加熱手段と冷却手段とを制御するので、流量の一定した熱交換媒体を、その熱容量を大きく、つまり、第2循環装置と熱交換器との保有液量を大きくすれば、熱交換媒体温度はオーバーシュートせず、非常に安定する。熱交換器直前の熱交換媒体の温度が燃料の目標温度に近く設定してあれば、1次側の熱媒体温度以上には燃料温度が上がりようが無く、エンジンに供給される燃料の温度を所望する目標温度に非常に近く調整が可能である。その結果、試験精度の飛躍的な向上を図ることができる。
また、仮に、燃料が熱交換器から流出された直後の部位に温度検出手段を設けることとした場合、第2循環装置内を循環する熱交換媒体の熱容量は燃料に対して大きいとは言え、出口の熱交換媒体温度は熱交換した結果の成り行きであり、有利な向流型熱交換器では燃料温度の上限温度を直接的に支配できる、熱交換器に供給される直前の熱交換媒体の温度による制御と比べると、制御精度は必ず劣ることとなる。これに対し、手段1では、熱交換媒体が熱交換器に流入される直前の部位に、温度検出手段が設けられる。また、第2循環装置を循環する熱交換媒体の流量は略一定であり、検出される温度の変動は比較的緩やかである。従って、上記不具合を払拭でき、燃料の目標温度とエンジンに供給される燃料の温度との差異が増大してしまうことを防止できる。
手段2.手段1に記載の燃料温度調整装置において、
前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度と、前記熱交換器から流出された直後の熱交換媒体の温度との温度差の上限が、前記燃料の目標温度と前記エンジンに実際に供給される燃料の温度との温度差として許容される許容温度差の半分以下である特定数値となるよう、前記熱交換器は前記第1循環装置を通過する燃料の最大熱交換熱量から算出された熱量を処理するに十分な熱交換能力を有するとともに、前記ポンプ手段は十分な圧送能力を有することを特徴とする燃料温度調整装置。
手段2によれば、熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度(「媒体流入温度」という)と、熱交換器から流出された直後の熱交換媒体の温度(「媒体流出温度」という)との差(「出入口間温度差」という)の上限が、許容温度差の半分以下の値、つまり特定数値となるような熱交換器及びポンプ手段が用いられる。つまり、このような熱交換器及びポンプ手段としては、例えば、性能評価試験における燃料温度の最大変動値〔例えば、常温(例えば、25℃)から燃料の目標温度の上限温度(例えば、75℃)までの温度差(例えば、50℃)〕、燃料の単位時間当たりの最大流量、燃料の比熱等から燃料の最大必要交換熱量を求め、その最大必要交換熱量と等しい熱量を吸収したときに、出入口間温度差が特定数値となるよう、十分な容量や伝熱面積を具備する熱交換器や、十分な量の熱交換媒体を圧送できるポンプ手段が用いられる。このような熱交換器及びポンプ手段を具備することで、熱交換器に流入される燃料の流量や温度に関わらず、出入口間温度差を比較的小さい範囲内に収めることができる。これにより、熱交換器から流出される燃料の温度にばらつきが生じるのを防止でき、燃料温度の安定化を図ることができる。結果として、エンジンに対して略一定温度の燃料を供給することができる。尚、燃料の流量が比較的少量である場合や燃料の目標温度と熱交換器に流入される燃料の温度との温度差が比較的小さい場合には、出入口間温度差は前記特定数値よりさらに小さくなり、燃料温度の更なる安定化を図ることができる。
手段3.手段2に記載の燃料温度調整装置において、
前記熱交換器から流出される燃料の温度が、前記熱交換器に流入する直前の熱交換媒体の温度に略等しくなるよう、前記熱交換器は十分な熱交換能力を有するとともに、
前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度、或いは前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とするよう、前記加熱手段及び前記冷却手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
手段3によれば、熱交換器は、十分な熱交換能力を有し、熱交換器から流出される燃料の温度を、熱交換器を流れる熱交換媒体の温度と略等しくすることができる。また、制御手段により、加熱手段及び冷却手段が制御されることで、熱交換器を流れる熱交換媒体の温度が、燃料の目標温度と燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度との間、或いは、燃料の目標温度と燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度との間に収められる。つまり、加算又は減算する特定数値分の温度格差がポテンシャルとなって熱交換器から流出される燃料の温度を、燃料の目標温度にまで近づけることができる。これに対し、熱交換器に流入する熱交換媒体温度が燃料の目標温度と等しい場合には、熱交換器の有限の伝熱面積のため目標温度にならないのである。よって、手段3による結果、熱交換器から流出される燃料の温度を、目標温度に非常に近い温度とすることができる。
手段4.手段1乃至3のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度の設定値を、
前記燃料の目標温度が予め設定された規定数値以上である場合、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度とし、
前記燃料の目標温度が前記規定数値未満である場合、前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とし、各熱交換媒体温度の設定値となるよう前記加熱手段及び前記冷却手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
試験条件によって、燃料の目標温度に許容される許容温度差が、目標温度を中心に上下に同じ数値であることよりも、目標温度から高い方に多く許容されるか、目標温度から低い方に多く許容される場合が多い。試験の目的がある規定数値を境に、高温試験や低温試験の意味合いを持つ場合、許容値の設定が高温試験の場合、燃料の目標温度をクリヤして高めに許容され、低温試験の場合、燃料の目標温度をクリヤして低めに許容されると云うことである。よって、この許容温度の設定に合わせて燃料の目標温度から特定数値を加算或いは減算するのが、熱交換器から流出される燃料の温度を、目標温度に非常に近い温度とするのに有利であることは云うまでもない。
この点、手段4によれば、制御手段により、加熱手段及び冷却手段が制御され、燃料の目標温度が規定数値以上である場合には、燃料の目標温度に特定数値を加算した温度が媒体流入温度とされる一方で、燃料の目標温度が前記規定数値未満である場合には、燃料の目標温度から特定数値を減算した温度が媒体流入温度とされる。これにより、熱交換器から流出される燃料は、燃料の目標温度が規定数値以上である場合には、燃料の目標温度より比較的高温にされ、燃料の目標温度が規定数値未満である場合には、燃料の目標温度より比較的低温にされる。結果として、試験の目的に沿った燃料の目標温度に、許容温度差を含めて精度良く制御できる。
手段5.エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、前記エンジンに対し種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置であって、
前記エンジンに燃料を循環供給する第1循環装置と、
熱交換媒体を循環させるべくポンプ手段を具備する第2循環装置と、
前記第1循環装置を循環する燃料、及び、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行うための熱交換器とを備え、
前記第2循環装置の熱交換媒体を加熱する加熱手段と、
前記第2循環装置を循環する熱交換媒体とは別に、冷却用の熱交換媒体が循環する第3循環装置と、
前記第2循環装置を循環する熱交換媒体、及び、前記第3循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行い、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体を冷却する冷却用熱交換器と、
前記冷却用熱交換器に供給される冷却用の熱交換媒体の流量を調節する流量調節手段と、
前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御する制御手段と
を設けたことを特徴とする燃料温度調整装置。
手段5によれば、ポンプ手段により、熱交換器に熱交換媒体を循環供給することができ、加熱手段及び冷却用熱交換器により、第2循環装置を循環する熱交換媒体の温度を低温から高温までの広範囲に、かつ速やかに調整することができる。その結果、燃料の温度に関しても広範囲に、かつ速やかに調整することが可能となる。また、流量調節手段により、冷却用熱交換器に流入される冷却用の熱交換媒体の流量が調節される。ひいては、冷却用熱交換器による熱交換媒体の冷却の程度が調節される。
熱交換器においては、第1循環装置を循環する燃料と、第2循環装置を循環する熱交換媒体との間で熱交換が行われ、これにより燃料を加熱したり、冷却したりすることができる。また、当該熱交換器により、温度調整を施した熱交換媒体を介して燃料を間接的に加熱できる。従って、第1循環装置に、燃料を直接電気ヒータにて加熱する加熱手段を設け、燃料を直接加熱する場合と比較して、安全性を確保しやすい。特に、燃料として軽油が用いられる場合はともかく、引火点・発火点の低いガソリンが用いられる場合においても、加熱手段の過加熱が発生せず、加熱により燃料の発火点を超えてしまう虞もなく、比較的安全な試験を実施できる。その結果、燃料がガソリンであるか、軽油であるかを問わず、所望する温度の燃料を安定的にエンジンに供給できる。
加えて、制御手段が設けられ、当該制御手段により熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、加熱手段及び流量調節手段が制御される。これにより、熱交換器に供給される熱交換媒体の温度を燃料の目標温度と略等しい温度にすることでき、ひいてはエンジンに供給される燃料の温度を所望する目標温度と略等しい温度に調整することができる。その結果、試験精度の飛躍的な向上を図ることができる。
さらに、冷却用熱交換器においては、第2循環装置を循環する熱交換媒体と、第3循環装置を循環する冷却用の熱交換媒体との間で熱交換が行われ、これにより第2循環装置を循環する熱交換媒体を冷却することができる。このように、熱交換器により熱交換媒体を間接的に冷却できるため、第2循環装置に冷却手段を設けて、冷却手段の冷凍出力を可変制御する場合と比較して、総合した冷却出力制御の自由度が格段に大きくなる。具体的には、第2循環装置に冷却手段を設けて冷却手段の冷凍出力を可変制御するのは、冷却手段が冷凍機でその圧縮機などの出力を制御することとなり、冷却手段を流れる熱交換媒体の流量や温度差を変化させる制御を行うので、熱交換媒体の温度が不安定になりやすい。手段5の場合には、冷却手段を一定量の熱媒体と流量とを流しておき、配管でバイパスを組むような制御系を形成することが可能である。さらに、このような制御系を組めば、1つの冷凍機である冷却手段を多数の燃料温度調整装置で共有することも可能である。加えて、第2循環装置と第3循環装置とで、それぞれ異なる熱交換媒体を循環させることができる。従って、例えば、第2循環装置には、比較的高温から比較的低温まで広い温度範囲で利用できる熱交換媒体を循環させ、一方、第3循環装置には、凍結温度が比較的低温であり、冷却に適した熱交換媒体を循環させることができる。
また、仮に、燃料が熱交換器から流出された直後の部位に温度検出手段を設けることとした場合、燃料の流量が急激に変動してしまうと(例えば、エンジンの回転数を急激に増減させるような場合)、燃料の温度変動に対して制御が追従できず、ひいては、エンジンに供給される燃料の温度と燃料の目標温度との差異が増大してしまうおそれがある。これに対し、手段5では、熱交換媒体が熱交換器に流入される直前の部位に、温度検出手段が設けられる。また、第2循環装置を循環する熱交換媒体の流量は略一定であり、検出される温度の変動は比較的緩やかである。従って、上記不具合を払拭でき、目標温度とエンジンに供給される燃料の温度との差異が増大してしまうことを防止できる。
手段6.手段5に記載の燃料温度調整装置において、
前記冷却用熱交換器における交換熱量、及び、前記加熱手段の交換熱量が略等しいことを特徴とする燃料温度調整装置。
手段6によれば、冷却用熱交換器の交換熱量と、加熱手段の交換熱量とが略等しいものとされる。つまり、第2循環装置を循環する熱交換媒体を冷却する能力及び加熱する能力が略等しいものとされる。従って、熱交換媒体が過熱又は過冷却された場合であっても、加熱手段或いは冷却用熱交換器により熱交換媒体を速やかに元の温度に戻すことができる。これにより、熱交換媒体の温度を瞬時に制御することができ、ひいては燃料の温度を瞬時に制御することができる。
手段7.エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、前記エンジンに対し種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置であって、
前記エンジンに燃料を循環供給する第1循環装置と、
熱交換媒体を循環させるべくポンプ手段を具備する第2循環装置と、
前記第1循環装置を循環する燃料、及び、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行うための熱交換器とを備え、
前記第2循環装置の熱交換媒体を加熱する加熱手段と、
前記第2循環装置に接続され、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体と混合されることで、当該熱交換媒体を冷却するための冷却用の熱交換媒体を供給可能な第3循環装置と、
前記第2循環装置に供給される冷却用の熱交換媒体の流量を調節する流量調節手段と、
前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段で検出された温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御する制御手段と
を設けたことを特徴とする燃料温度調整装置。
手段7によれば、基本的に手段5と同様の作用効果が奏せられる。
手段8.手段5乃至7のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度と、前記熱交換器から流出された直後の熱交換媒体の温度との温度差の上限が、前記燃料の目標温度と前記エンジンに実際に供給される燃料の温度との温度差として許容される許容温度差の半分以下である特定数値となるよう、前記熱交換器は前記第1循環装置を通過する燃料の最大熱交換熱量から算出された熱量を処理するに十分な熱交換能力を有するとともに、前記ポンプ手段は十分な圧送能力を有していることを特徴とする燃料温度調整装置。
手段8によれば、上記手段2と同様の作用効果を奏することができる。
手段9.手段8に記載の燃料温度調整装置において、
前記熱交換器から流出される燃料の温度が、前記熱交換器に流入する直前の熱交換媒体の温度に略等しくなるよう、前記熱交換器は十分な熱交換能力を有するとともに、
前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度、或いは前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とするよう、前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
手段9によれば、上記手段3と同様の作用効果が奏せられる。
手段10.手段5乃至9のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度の設定値を、
前記燃料の目標温度が予め設定された規定数値以上である場合、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度とし、
前記燃料の目標温度が前記規定数値未満である場合、前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とし、各熱交換媒体温度の設定値となるよう前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
手段10によれば、上記手段4と同様の作用効果を奏することができる。
手段11.手段1乃至10のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
前記加熱手段は、熱交換媒体の流路内に設けられるとともに、熱交換媒体が前記流路を通過することで、熱交換媒体が前記燃料の目標温度と略等しい温度に加熱され得るよう、十分な交換熱量を有することを特徴とする燃料温度調整装置。
熱交換媒体を加熱する手段としては、例えば、タンク内に熱交換媒体を溜めた上で、電気ヒータ等により加熱することが考えられる。しかし、加熱された熱交換媒体を冷却する必要が生じた場合、タンク内に溜めた熱交換媒体を全て冷却する必要があり、冷却に時間を要するおそれがある。
この点、手段11によれば、加熱手段は熱交換媒体の流路内に設けられるため、必要量以上の熱交換媒体を加熱せずにすむ。従って、熱交換媒体を冷却する必要が生じても、冷却を速やかに行うことができ、制御性の向上を図ることができる。また、当該加熱手段は、流路を通過した熱交換媒体の温度を燃料の目標温度と略等しくできるような交換熱量を有するものである。このような加熱手段としては、例えば、当該加熱手段を備えた流路を通過することで、熱交換媒体を、性能評価試験において設定できる燃料の温度範囲の下限温度(例えば、−10℃)から、性能評価試験において設定できる燃料の温度範囲の上限温度(例えば、75℃)に加熱できるものが用いられる。このような加熱手段が用いられることで、瞬時に熱交換媒体を燃料の目標温度と略等しい温度とすることができる。その結果、制御性の一層の向上を図ることができる。
手段12.手段1乃至11のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
前記燃料の目標温度を設定入力するための入力手段を備えるとともに、
供給対象となる燃料がガソリンの場合には、供給対象となる燃料が軽油の場合と比べて、設定入力可能な最高目標温度が低いことを特徴とする燃料温度調整装置。
エンジンの性能評価試験においては、エンジンの種類に応じて、供給対象となる燃料がガソリンの場合と、軽油の場合とがある。この点、手段12によれば、燃料の目標温度を設定入力するための入力手段が備えられるとともに、供給対象となる燃料がガソリンの場合には、軽油の場合と比べて設定入力可能な最高目標温度が低温に設定されている。これにより、供給対象となる燃料がガソリンである場合に、高温の目標温度が設定されてしまうこと、及びこれによる不具合を未然に防止することができ、より安全に性能評価試験を実施することができる。
手段13.手段1乃至12のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
前記熱交換器は向流型であることを特徴とする燃料温度調整装置。
手段13によれば、熱交換器は、伝熱板を介して燃料と熱交換媒体とが逆方向に流れる向流型の熱交換器である。従って、伝熱板を介して燃料と熱交換媒体とが同一方向に流れる平行流型の熱交換器と比較して、熱交換媒体の温度と燃料の温度とを、より近づけることができ、ひいては燃料の温度を目標温度により一層近づけることができる。
以下に、実施形態について図面を参照しつつ説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、エンジン試験室100内における、燃料温度調整装置1、ガソリンエンジン2等の概略構成を示す説明図である。本実施形態では、エンジン試験室100内には、ガソリンエンジン2と、既存の冷凍機3と、ガソリンが貯留されている燃料タンク17とが設置されているものとする。尚、本実施形態において、燃料の目標温度と、ガソリンエンジン2に供給されるガソリンの温度との温度差として試験者が許容できる温度差(「許容温度差」という)が比較的小さく設定されているものとする。具体的には、許容温度差は「1℃」(燃料の目標温度との差がプラスマイナス1℃)に設定されている。
燃料温度調整装置1は、第1循環装置4と、第2循環装置5と、第3循環装置6と、熱交換器7と、冷却用熱交換器8と、コントローラ9とを備える。
第1循環装置4は、第1送り側流路10と、燃料供給用流路11と、レギュレータ12と、燃料計13と、第1圧送ポンプ14と、第1制御弁15と、第1還り側流路16とを備える。
第1送り側流路10は、燃料タンク17と熱交換器7との間を接続する経路であり、ガソリンを熱交換器7の方へと供給するためのものである。尚、本実施形態において、ガソリンエンジン2で消費されたガソリンと同量のガソリンが、燃料タンク17から第1送り側流路10と第1還り側流路16との合流点まで、補給される。但し、燃料タンク17から第1送り側流路10と第1還り側流路16との合流点へと供給されるガソリンの温度は常温(本実施形態では、20℃)とされている。燃料供給用流路11は、熱交換器7とガソリンエンジン2との間を接続する経路であり、ガソリンをガソリンエンジン2の方へ供給するためのものである。前記燃料供給用流路11の途中に設けられるレギュレータ12は、2方向へ分岐する経路を持ち、それぞれの経路後段への供給圧を機械的に設定できるオリフィス状のもので、必要量のガソリンをガソリンエンジン2へ流入させる一方、不要なガソリンを第1還り側流路16へと還すものである。燃料計13は、燃料タンク17からの前記第1送り側流路10と第1還り側流路16との交点の途中に設けられ、燃料タンク17から補給されるガソリンの流量を測定するものである。第1圧送ポンプ14は、前記燃料計13の下流側に設けられ、当該第1圧送ポンプ14の作動に伴いガソリンが循環する。第1制御弁15は、前記燃料計13及び前記第1圧送ポンプ14との間の流路に設けられ、熱交換器7の方へ供給されるガソリンの流量を調節する。第1還り側流路16は、燃料供給用流路11(前記レギュレータ12)と、流量計13及び第1制御弁15間における第1送り側流路10とを接続する流路であり、ガソリンエンジン2に供給されなかったガソリンを第1送り側流路10の方へと還すためのものである。かかる構成下、第1循環装置4において、燃料タンク17から補給されたガソリンは、第1送り側流路10を通って、熱交換器7、燃料供給用流路11の順に通過し、必要量のガソリンがガソリンエンジン2へと供給される。さらに、不必要とされたガソリンは、第1還り側流路16を通って、第1送り側流路10に還るよう循環し得るようになっている(図中の白抜き矢印の方向)。
第2循環装置5は、第2送り側流路18と、第2還り側流路19と、第2圧送ポンプ20と、電気ヒータ21と、温度検出センサ22とを備える。
第2送り側流路18は、冷却用熱交換器8と熱交換器7との間を接続する経路であり、熱交換媒体であるブラインを熱交換器7の方へと供給するためのものである。一方、第2還り側流路19は、熱交換器7と冷却用熱交換器8との間を接続する経路であり、冷却用熱交換器8に対し、熱交換器7を経たブラインを還すためのものである。第2圧送ポンプ20は、前記第2還り側流路19に設けられ、当該第2圧送ポンプ20の作動に伴いブラインが循環する。電気ヒータ21は、前記第2送り側流路18に設けられ、流路内のブラインを加熱するためのものである。当該電気ヒータ21は、環状をなすとともに流路内に設けられており、その出力制御機器として電源との間の外部にサイリスタ回路が組み込まれ、発生させる熱量を連続的に変化させることができるようになっている。加えて、電気ヒータ21は、流路内を通過するブラインを瞬時に比較的高温(本実施形態では、75℃)にできるような十分な加熱能力を有しており、前記冷却用熱交換器8の交換熱量(冷却能力)と略等しい交換熱量(加熱能力)を有するものが用いられている。温度検出センサ22は、ブラインが熱交換器7に流入される直前の部位に設けられ、当該部位におけるブラインの温度を検出するものである。かかる構成下、ブラインは、冷却用熱交換器8から、第2送り側流路18を通り、熱交換器7を経て、第2還り側流路19を通り、冷却用熱交換器8に還るよう循環し得るようになっている(図中の黒矢印の方向)。
第3循環装置6は、第3送り側流路23と、第3還り側流路24と、主制御弁25とを備える。
ここで、エンジン試験室100内に冷凍機3が設置されている点については既述したが、当該冷凍機3は、前記第2循環装置5のブラインとは異なる冷却用のブラインを冷却可能であり、流入口及び流出口を具備している。
第3送り側流路23は、前記冷凍機3の流出口と冷却用熱交換器8との間を接続する経路であり、冷却用熱交換器8に冷却用のブラインを供給するためのものである。一方、第3還り側流路24は、冷却用熱交換器8と冷凍機3の流入口との間を接続する経路であり、冷凍機3に対し、冷却用熱交換器8を経た冷却用のブラインを還すためのものである。主制御弁25は、前記第3還り側流路24に設けられ、冷却用熱交換器8の方へと供給される冷却用のブラインの量を連続的に調節できるようになっている。かかる構成下、冷却用のブラインは、冷却用熱交換器8から、第3還り側流路24を通り、冷凍機3を経て、第2送り側流路23を通り、冷却用熱交換器8に戻るよう循環し得るようになっている(図中の散点模様を付した矢印の方向)。尚、冷凍機3には別な燃料温度調整装置の第3送り側流路と第3還り側流路とが並列に接続されている場合もあり、冷凍機3と並列に、途中に制御2方弁を設けた配管を備える場合もある。
熱交換器7は、第1循環装置4側を流れるガソリンと、第2循環装置5側を流れるブラインとの間で熱交換を行うものである。当該熱交換器7は、向流型の熱交換器であり、ガソリンとブラインとが、伝熱板を介して間接的に逆方向に流れるよう構成されている。
冷却用熱交換器8は、第2循環装置5側を流れるブラインと、第3循環装置6側を流れるブラインとの間で熱交換を行うものである。すなわち、第3循環装置6側を流れる冷却用のブラインによって第2循環装置5側を流れるブラインが冷却され、第2循環装置5側を流れるブラインによって第3循環装置6側を流れる冷却用のブラインが加熱されることで熱交換が行われる。尚、冷却用熱交換器8は、第2循環装置5を流れるブラインが寒冷地に匹敵するような低温(本実施形態では、−10℃)まで速やかに冷却することができるよう十分な冷却能力を有している。さらに、既述したことではあるが、冷却用熱交換器8としては、前記電気ヒータ21の交換熱量(加熱能力)と略等しい交換熱量(冷却能力)を有するものが用いられている。
コントローラ9は、コンピュータシステム、特にシーケンサなどにより具現化されている。そして、温度検出センサ22によって検出されたブラインの温度と、ガソリンの目標温度とに基づいて、電気ヒータ21及び主制御弁25を制御する。加えて、当該コントローラ9には、キーボードやタッチパネル等からなる設定入力手段(図示せず)が電気的に接続されており、当該設定入力手段を操作することで目標温度や燃料の種別(本実施形態では、ガソリン及び軽油)等を入力可能となっている。さらに、コントローラ9には燃料がガソリンである場合についての設定入力可能な最高目標温度(「設定可能最高温度」といい、本実施形態では25℃である)についての情報と、後述するブラインの加熱制御及び冷却制御において制御の切換基準となる規定数値とが予め記憶されている。規定数値は変更可能である。加えて、当該コントローラ9は、入力された燃料がガソリンである場合には、当該目標温度がその設定可能最高温度以下であるか否かの判断を行い、当該目標温度がその設定可能最高温度より大きい場合には、入力された目標温度を無効と判断し、再度目標温度の入力を促す機能(「誤入力防止機能」という)を有している。
尚、本実施形態では、熱交換器7に流入される直前のブラインの温度と、熱交換器7から流出された直後のブラインの温度との温度差(「出入口間温度差」という)の上限が、前記許容温度差の半分以下の値(「特定数値」といい、本実施形態では、0.3℃である)とされ、かつ、熱交換器7から流出されるガソリンの温度と、熱交換器7に流入するブラインの温度とが最大負荷時にも略等しくなるような熱交換器7及び第2圧送ポンプ20が用いられている。つまり、熱交換器7としては、容量が十分に大きく、伝熱面積が十分に広いものが用いられているとともに、第2圧送ポンプ20としては、ブラインを単位時間当たり比較的多量に圧送できるものが用いられている。
このように構成された燃料温度調整装置1おいては、ガソリンエンジン2に供給されるガソリンの温度調整を行うことができるようになっている。そこで次に、ガソリンの温度調整においてなされる燃料温度調整装置1の動作について説明する。
図示しない電源装置が起動されることで、第1圧送ポンプ14、第1制御弁15、第2圧送ポンプ20等に電力供給がなされる。これにより、それぞれ起動状態とされ、ガソリン及びブラインが流路内を循環する。
そして、オペレータが、燃料の種別(本実施形態では、ガソリン)及び燃料の目標温度に関する情報を前記設定入力手段を介してコントローラ9に入力する。尚、燃料の種別及び目標温度は、事前に入力されていてもよい。コントローラ9は、入力された目標温度がガソリンの設定可能最高温度以下であるか否かを判断する。入力された目標温度が設定可能最高温度以下である場合、コントローラ9は、当該目標温度と温度検出センサ22によって検出されたブラインの温度とを比較して、ブラインの加熱制御或いは冷却制御を行う。
ここで、ブラインの加熱制御は、目標温度に対してブラインの実際の温度(「実ブライン温度」という)が低い場合に行われる。このとき、目標温度が規定数値未満である場合、熱交換器7に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度から特定数値を減算した温度を目標温度の代替えのブライン温度設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ9は、電気ヒータ21の発熱量を増大させるとともに、主制御弁25を制御し、冷却用熱交換器8へ流入させる冷却用のブラインの量を低減させる。一方で、目標温度が規定数値以上である場合、熱交換器7に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度に特定数値を加算した温度を目標温度の代替えのブライン温度設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ9は、電気ヒータ21の発熱量を増大させるとともに、主制御弁25を制御し、冷却用熱交換器8へ流入させる冷却用のブラインの量を低減させる。
一方、ブラインの冷却制御は、実ブライン温度が目標温度以上の場合に行われる。このとき、目標温度が規定数値未満である場合、熱交換器7に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度から特定数値を減算した温度を目標温度に代替えするブライン温度の設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ9は、電気ヒータ21の発熱量を低減させるとともに、主制御弁25を制御し、冷却用熱交換器8へ流入させる冷却用のブラインの量を増大させる。一方で、目標温度が規定数値以上である場合、熱交換器7に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度に特定数値を加算した温度を目標温度に代替えするブライン温度の設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ9は、電気ヒータ21の発熱量を低減させるとともに、主制御弁25を制御し、冷却用熱交換器8へ流入させる冷却用のブラインの量を増大させる。
例えば、入力された目標温度が「23℃」であり、実ブライン温度が「15℃」である場合、コントローラ9はブラインの加熱制御を行う。このとき、目標温度(23℃)が、設定された規定数値(例えば、20℃)より高いので、熱交換器7に流入する直前のブラインの温度が、目標温度に特定数値(本実施形態では、0.3℃)を加算した温度(23.3℃)を設定値に代替えし、その設定温度となるようにブラインの加熱制御が行われる。一方で、例えば、入力された目標温度が「−5℃」であり、実ブライン温度が「15℃」である場合、コントローラ9はブラインの冷却制御を行う。このとき、目標温度(−5℃)が、設定された規定数値(例えば、20℃)より低いので、熱交換器7に流入する直前のブラインの温度が、目標温度から特定数値(本実施形態では、0.3℃)を減算した温度(−5.3℃)を設定値に代替えし、その設定温度となるようにブラインの冷却制御が行われる。
また、温度検出センサ22によって検出されたブラインの温度情報は、コントローラ9に随時フィードバックされる。そして、その都度、熱交換器7に流入されるブラインの温度が、燃料の目標温度に特定数値を加算した温度、或いは、燃料の目標温度から特定数値を減算した温度と等しくなるよう設定を変更し、かつ電気ヒータ21及び主制御弁25に対して必要な制御が行われ、ブラインの加熱制御や冷却制御が実行される。
以上詳述したように、本実施形態の試験用温度調整装置1によれば、電気ヒータ21及び冷却用熱交換器8により、ブラインの温度を低温から高温までの広範囲に、かつ速やかに調整することができる。その結果、ガソリンエンジン2に供給されるガソリンの温度に関しても広範囲に、かつ速やかに調整することが可能となる。
また、熱交換器7により、温度調整を施したブラインを介してガソリンを間接的に加熱できる。従って、第1循環装置4に加熱手段を設けて、当該加熱手段によりガソリンを直接加熱する場合と比較して、安全性を確保しやすい。特に、燃料として引火点・発火点の低いガソリンを用いる場合であっても、直接加熱される訳ではないので、比較的安全な試験を実現できる。その結果、燃料がガソリンであるか、軽油であるかを問わず、所望する温度の燃料を安定的にエンジンに供給できる。
さらに、出入口間温度差の上限が、特定数値とされ、かつ、熱交換器7から流出されるガソリンの温度と、熱交換器7に流入するブラインの温度とが略等しくなるような熱交換器7及び第2圧送ポンプ20が用いられている。このような熱交換器7及び圧送ポンプ20を具備することで、熱交換器7に流入されるガソリンの流量や温度に関わらず、出入口間温度差を比較的小さい範囲内に収めることができる。これにより、熱交換器7から流出されるガソリンの温度にばらつきが生じるのを防止でき、結果として、ガソリンエンジン2に対して略一定温度のガソリンを供給することができる。加えて、コントローラ9により、熱交換器7に流入される直前のブラインの温度が、目標温度が規定数値以上である場合には、目標温度に特定数値を加算した温度とされる一方で、目標温度が規定数値未満である場合には、目標温度から特定数値を減算した温度とされる。これにより、熱交換器7に流入されるブラインの温度及び熱交換器7から流出されるブラインの温度を、目標温度と目標温度に特定数値を加算した温度との間、又は、目標温度と目標温度から特定数値を減算した温度との間に収めることができる。つまり、熱交換器7を流れるブラインの温度は、熱交換器7内のどの部位であっても、目標温度と略等しい温度とすることができる。試験条件によって、燃料の目標温度に許容される許容温度差が、目標温度を中心に上下に同じ数値であることよりも、目標温度から高い方に多く許容されるか、目標温度から低い方に多く許容される場合が多い。試験の目的が規定数値を境に、高温試験や低温試験の意味合いを持つ場合、許容値の設定が高温試験の場合、燃料の目標温度をクリヤして高めに許容され、低温試験の場合、燃料の目標温度をクリヤして低めに許容されると云うことである。よって、この許容温度の設定に合わせて燃料の目標温度から特定数値を加算或いは減算するのが、熱交換器から流出される燃料の温度を、目標温度に非常に近い温度とするのに有利である。従って、熱交換器7から流出されるガソリンの温度を、目標温度に非常に近い温度とすることができ、試験精度の飛躍的な向上を図ることができる。
加えて、仮に、ガソリンが熱交換器7から流出された直後の部位に温度検出センサ22を設けることとした場合、ガソリンの流量が急激に変動してしまうと、ガソリンの温度変動に対してコントローラ9の制御が追従できないおそれがある。ひいては、ガソリンエンジン2に供給されるガソリンの温度と目標温度との差異が増大してしまうおそれがある。これに対して、ブラインが熱交換器7に流入される直前の部位に温度検出センサ22が設けられている。また、第2循環装置内を循環するブラインの流量は略一定であるため、検出される温度の変動は比較的緩やかである。従って、上記不具合を払拭でき、目標温度と実際に供給されるガソリンの温度との差異が増大してしまうことを防止できる。
さらに、冷却用熱交換器8の交換熱量(冷却能力)及び電気ヒータ20の交換熱量(加熱能力)が略等しいものとされている。これにより、ブラインの温度を瞬時に制御することができ、ひいてはガソリンの温度を瞬時に制御することができる。さらに、電気ヒータ20はブラインの流路内に設けられるため、必要量以上のブラインを加熱せずに済む。また、当該電気ヒータ20は、流路を通過したブラインの温度を瞬時に比較的高温にできるような加熱能力を有するため、ブラインを瞬時に目標温度と略等しい温度とすることができる。その結果、制御性の一層の向上を図ることできる。
また、供給対象である燃料がガソリンの場合、設定可能最高温度を超える目標温度を無効と判断する誤入力防止機能がコントローラ9に設けられている。従って、燃料がガソリンである場合に、高温の目標温度が設定されてしまうこと、及び、これによる不具合を未然に防止することができ、より安全に性能評価試験を実施することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。図2は、エンジン試験室101内における、燃料温度調整装置31、ディーゼルエンジン32等の概略構成を示す説明図である。本実施形態では、エンジン試験室101内には、ディーゼルエンジン32と、既存の冷凍機33と、燃料である軽油が貯留されている燃料タンク47とが設置されているものとする。尚、ディーゼルエンジン32の内部には、軽油を圧送するための燃料ポンプ56が設けられている。また、冷凍機33は、熱交換媒体であるブラインを寒冷地に匹敵するような低温(本実施形態では、−10℃)まで速やかに冷却することができるよう十分な冷却能力を有している。加えて、本実施形態において、燃料の目標温度と、ディーゼルエンジン32に供給される軽油の温度との温度差として試験者が許容できる温度差(「許容温度差」という)が比較的小さく設定されているものとする。具体的には、許容温度差は「1℃」(目標温度との差がプラスマイナス1℃)に設定されている。
燃料温度調整装置31は、第1循環装置34と、第2循環装置35と、第3循環装置36と、熱交換器37と、コントローラ39とを備える。
第1循環装置34は、第1送り側流路40と、燃料供給用流路41と、燃料計43と、第1圧送ポンプ44と、第1制御弁45と、第1還り側流路46と、ストレーナ57とを備える。
第1送り側流路40は、燃料タンク47と熱交換器37との間を接続する経路であり、軽油を熱交換器37の方へと供給するためのものである。尚、本実施形態において、ディーゼルエンジン32で消費された軽油と同量の軽油が、燃料タンク47から補給される。但し、燃料タンク47から第1送り側流路40と第1還り側流路46との交点までへと供給される軽油の温度は常温(本実施形態では、25℃)とされている。燃料供給用流路41は、熱交換器37とディーゼルエンジン32との間を接続する経路であり、軽油をディーゼルエンジン32の方へと供給するためのものである。燃料計43は、前記第1送り側流路40の途中に設けられ、燃料タンク47から補給される軽油の流量を測定するものである。第1圧送ポンプ44は、前記燃料計43の上流側に設けられ、当該第1圧送ポンプ44の作動に伴い軽油がエンジンに送られる。第1制御弁45は、前記燃料計43の下流側に設けられ、熱交換器37の方へ供給される軽油の流量を調節する。第1還り側流路46は、ディーゼルエンジン32内の燃料ポンプ56の下流側の流路と前記第1制御弁45の下流側における第1送り側流路40とを接続する流路であり、ディーゼルエンジン32で消費されなかった余剰の軽油を第1送り側流路40の方へと還すためのものである。燃料ポンプ56は高圧ポンプであり、第1送り側流路40と第1還り側流路46との交点で、必ず第1還り側流路46が第1送り側流路と等しい圧であるか、もしくは高い圧に保たれる。ストレーナ57は、燃料計43と第1圧送ポンプ44との間の流路に設けられ、軽油に残存する不純物を除去する。かかる構成下、第1循環装置34において、燃料タンク47から補給された軽油は、第1送り側流路40を通って、熱交換器37、燃料供給用流路41の順に通過し、ディーゼルエンジン32へと供給される。さらに、消費されなかった軽油は、第1還り側流路46を通って、第1送り側流路40に還るよう循環し得るようになっている(図中の白抜き矢印の方向)。
第2循環装置35は、第2送り側流路48と、第2還り側流路49と、第2圧送ポンプ50と、電気ヒータ51と、温度検出センサ52とを備える。
第2送り側流路48は、第3循環装置36と熱交換器37との間を接続する経路であり、ブラインを熱交換器37の方へと供給するためのものである。一方、第2還り側流路49は、熱交換器37と第3循環装置36との間を接続する経路であり、第3循環装置36に対し、熱交換器37を経たブラインを還すためのものである。第2圧送ポンプ50は、前記第2送り側流路48に設けられ、当該第2圧送ポンプ50の作動に伴い、後述のバイパス流路59を介してブラインが循環する。電気ヒータ51は、前記第2送り側流路48に設けられ、流路内のブラインを加熱するためのものである。当該電気ヒータ51は、環状をなすとともに流路内に設けられており、その出力制御機器として電源との間の外部にサイリスタ回路が組み込まれ、発生させる熱量を連続的に変化させることができるようになっている。加えて、電気ヒータ21は、流路内を通過するブラインを瞬時に比較的高温(本実施形態では、75℃)にできるような十分な加熱能力を有している。温度検出センサ52は、ブラインが熱交換器37に流入される直前の部位に設けられ、当該部位におけるブラインの温度を検出するものである。かかる構成下、ブラインは、第3循環装置36から、第2送り側流路48を通り、熱交換器37を経て、第2還り側流路49を通り、後述のバイパス流路59を介して第3循環装置に還るよう循環し得るようになっている(図中の黒矢印の方向)。
第3循環装置36は、第3送り側流路53と、第3還り側流路54と、主制御弁55と、バイパス制御弁58とを備える。また、第3送り側流路53と第3還り側流路54との間を接続するバイパス流路59が設けられている。
ここで、エンジン試験室101内に冷凍機33が設置されている点については既述したが、当該冷凍機33は、ブラインを冷却可能であり、流入口及び流出口を具備している。
第3送り側流路53は、前記冷凍機33の流出口と第2循環装置35との間を接続する経路であり、第2循環装置35に比較的低温のブラインを供給するためのものである。第3送り側流路53にはバイパス流路59との交点があり、バイパス流路59から第3循環装置35のブラインの一部が混入される。ここで、当該比較的低温のブラインと、第2循環装置35を循環するブラインとが混合されることで、第2循環装置35を循環するブラインが冷却される。一方、第3還り側流路54は、第2循環装置35と冷凍機33の流入口との間を接続する経路であり、冷凍機33に対し、第2循環装置35を経たブラインの一部を還すためのものである。主制御弁55は、前記第3送り側流路53に設けられ、第2循環装置35の方へと供給される比較的低温のブラインの量を連続的に調節できるようになっている。バイパス制御弁58は、バイパス流路59に設けられ、当該バイパス流路59を経て前記第3送り側流路53に流入されるブラインの量を連続的に調節できるようになっている。かかる構成下、ブラインは、第2循環装置35から、第3還り側流路54を通り、冷凍機33及び又はバイパス流路59を経て、第3送り側流路53を通り、第2循環装置35に戻るよう循環し得るようになっている(図中の散点模様を付した矢印の方向)。
熱交換器37は、第1循環装置34側を流れる軽油と、第2循環装置35側を流れるブラインとの間で熱交換を行うものである。また、当該熱交換器37は、向流型の熱交換器であり、軽油とブラインとが、伝熱板を介して間接的に逆方向に流れるよう構成されている。
コントローラ39は、コンピュータシステム、特にシーケンサなどにより具現化されている。そして、温度検出センサ52によって検出されたブラインの温度と軽油の目標温度とに基づいて、電気ヒータ51、主制御弁55、及びバイパス制御弁58を制御する。加えて、当該コントローラ39には、キーボードやタッチパネル等からなる設定入力手段(図示せず)が電気的に接続されており、当該設定入力手段を操作することで、目標温度や燃料の種別(本実施形態では、ガソリン及び軽油)等を入力可能となっている。さらに、供給対象が軽油である場合の設定入力可能な最高目標温度(本実施形態では、75℃)についての情報と、後述するブラインの加熱制御及び冷却制御において制御の切換基準となる規定数値とが予め記憶されている。加えて、当該コントローラ39は、入力された燃料がガソリンである場合には、当該目標温度がその設定可能最高温度以下に収まるか否かの判断を行い、当該目標温度がその設定可能最高温度より大きい場合には、入力された目標温度を無効と判断し、再度目標温度の入力を促す機能を有している。
尚、熱交換器37に流入される直前のブラインの温度と、熱交換器37から流出された直後のブラインの温度との温度差の上限が、前記許容温度差の半分以下の値(「特定数値」といい、本実施形態では、0.3℃である)とされ、かつ、熱交換器37から流出される軽油の温度と、熱交換器37に流入するブラインの温度とが略等しくなるよう熱交換器37及び第2圧送ポンプ50が用いられている。つまり、熱交換器37としては、容量が十分に大きく、伝熱面積が十分に広いものが用いられているとともに、第2圧送ポンプ50としては、ブラインを単位時間当たり比較的多量に圧送できるものが用いられる。
このように構成された燃料温度調整装置31おいては、ディーゼルエンジン32に供給される軽油の温度調整を行うことができるようになっている。そこで次に、軽油の温度調整においてなされる燃料温度調整装置31の動作について説明する
図示しない電源装置が起動されることで、第1圧送ポンプ44、第1制御弁45、及び第2圧送ポンプ50等に電力供給がなされる。これにより、それぞれ起動状態とされ、軽油及びブラインが流路内を循環する。
そして、オペレータが、燃料の種別(本実施形態では、軽油)及びディーゼルエンジン32に供給される軽油の目標温度に関する情報を前記設定入力手段を介してコントローラ39に入力する。尚、燃料の種別及び目標温度は、事前に入力されていてもよい。コントローラ39は、燃料の種別として「軽油」が入力されたため、入力された当該目標温度と温度検出センサ52によって検出されたブラインの温度とを比較して、ブラインの加熱制御或いは冷却制御を行う。
ここで、ブラインの加熱制御は、目標温度に対してブラインの実際の温度(「実ブライン温度」という)が低い場合に行われる。このとき、目標温度が規定数値未満である場合、熱交換器37に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度から特定数値を減算した温度を目標温度の代替えのブライン温度設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ39は、電気ヒータ51の発熱量を増大させるとともに、主制御弁55及びバイパス制御弁58を制御し、第2循環装置35に流入させる比較的低温のブラインの量を低減させる。一方で、目標温度が規定数値以上である場合、熱交換器37に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度に特定数値を加算した温度を目標温度の代替えのブライン温度設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ39は、電気ヒータ51の発熱量を増大させるとともに、主制御弁55及びバイパス制御弁58を制御し、第2循環装置35に流入させる比較的低温のブラインの量を低減させる。
一方、ブラインの冷却制御は、実ブライン温度が目標温度以上の場合に行われる。このとき、目標温度が規定数値未満である場合、熱交換器37に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度から特定数値を減算した温度を目標温度に代替えするブライン温度の設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ39は、電気ヒータ51の発熱量を低減させるとともに、主制御弁55及びバイパス制御弁58を制御し、第2循環装置35に流入させる比較的低温のブラインの量を増大させる。一方で、目標温度が規定数値以上である場合、熱交換器37に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度に特定数値を加算した温度を目標温度に代替えするブライン温度の設定値として、設定値に近づけるよう、コントローラ39は、電気ヒータ51の発熱量を低減させるとともに、主制御弁55及びバイパス制御弁58を制御し、第2循環装置35に流入させる比較的低温のブラインの量を増大させる。
例えば、入力された目標温度が「70℃」であり、実ブライン温度が「25℃」である場合、コントローラ39はブラインの加熱制御を行う。このとき、目標温度(70℃)が、設定された規定数値(例えば、60℃)より高いので、熱交換器37に流入する直前のブラインの温度が、目標温度に特定数値(本実施形態では、0.3℃)を加算した温度(70.3℃)を設定値に代替えし、その設定温度となるようにブラインの加熱制御が行われる。一方で、例えば、入力された目標温度が「5℃」であり、実ブライン温度が「25℃」である場合、コントローラ39はブラインの冷却制御を行う。このとき、目標温度(5℃)が、設定された規定数値(例えば、60℃)より低いので、熱交換器37に流入する直前のブラインの温度が、目標温度から特定数値(本実施形態では、0.3℃)を減算した温度(4.7℃)を設定値に代替えし、その設定温度となるようにブラインの冷却制御が行われる。
さらに、温度検出センサ52によって検出されたブラインの温度情報は、コントローラ39に随時フィードバックされる。そして、その都度、熱交換器37に流入されるブラインの温度を、燃料の目標温度と特定数値を加算した温度、或いは、燃料の目標温度から特定数値を減算した温度と等しくするよう設定を変更し、かつ電気ヒータ51、主制御弁55及びバイパス制御弁58に対して必要な制御が行われ、ブラインの加熱制御や冷却制御が実行される。
本実施形態の燃料温度調整装置31においても、基本的には第1実施形態の作用効果と同様の作用効果が奏せられる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記第1実施形態では、ガソリンエンジン2に対して燃料温度調整装置1を用い、上記第2実施形態では、ディーゼルエンジン32に対して燃料温度調整装置31を用いているが、ガソリンエンジン2に対して燃料温度調整装置31を用いてもよいし、ディーゼルエンジン32に対して燃料温度調整装置1を用いてもよい。すなわち、燃料温度調整装置1,31はエンジンの種類を問わず利用することが可能である。
(b)上記実施形態における燃料温度調整装置1,31は、少なくともガソリン、軽油を供給可能となっていればよく、他の燃料(例えば、エタノール等のアルコール燃料)が供給可能となっていてもよい。
(c)上記第1実施形態における第3循環装置6及び冷却用熱交換器8に代えて、上記第2実施形態における第3循環装置36を設けることで燃料温度調整装置1を構成してもよい。また、上記第2実施形態における第3循環装置36に代えて、上記第1実施形態における第3循環装置6及び冷却用熱交換器8を設けることで燃料温度調整装置31を構成してもよい。すなわち、冷却手段としては、熱交換器を用いて間接的に冷却する手段を採用してもよいし、比較的低温のブラインを混合することで直接的に冷却する手段を採用してもよい。
(d)上記実施形態では、既存の冷凍機3,33及び燃料タンク17,47がエンジン試験室100,101内に設置されているが、冷凍機3,33及び燃料タンク17,47はエンジン試験室100,101外に設置されていてもよい。また、冷凍機3,33及び燃料タンク17,47のどちらか一方がエンジン試験室100,101内に設置され、他方がエンジン試験室100,101外に設置されていてもよい。
第1実施形態におけるエンジン試験室内の燃料温度調整装置等の概略を示す説明図である。 第2実施形態におけるエンジン試験室内の燃料温度調整装置等の概略を示す説明図である。
符号の説明
1,31…燃料温度調整装置、2…ガソリンエンジン、3,33…冷凍機、4,34…第1循環装置、5,35…第2循環装置、6,36…第3循環装置、7,37…熱交換器、8…冷却手段としての冷却用熱交換器、9,39…制御手段としてのコントローラ、20,50…ポンプ手段としての第2圧送ポンプ、21,51…加熱手段としての電気ヒータ、22,52…温度検出手段としての温度検出センサ、25,55…流量調節手段としての主制御弁、32…ディーゼルエンジン、58…流量調節手段としてのバイパス制御弁。

Claims (13)

  1. エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、前記エンジンに対し種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置であって、
    前記エンジンに燃料を循環供給する第1循環装置と、
    熱交換媒体を循環させるべくポンプ手段を具備する第2循環装置と、
    前記第1循環装置を循環する燃料、及び、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行うための熱交換器とを備え、
    前記第2循環装置の熱交換媒体を加熱する加熱手段と、
    前記第2循環装置の熱交換媒体を冷却する冷却手段と、
    前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、前記加熱手段及び前記冷却手段を制御する制御手段と
    を設けたことを特徴とする燃料温度調整装置。
  2. 請求項1に記載の燃料温度調整装置において、
    前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度と、前記熱交換器から流出された直後の熱交換媒体の温度との温度差の上限が、前記燃料の目標温度と前記エンジンに実際に供給される燃料の温度との温度差として許容される許容温度差の半分以下である特定数値となるよう、前記熱交換器は前記第1循環装置を通過する燃料の最大熱交換熱量から算出された熱量を処理するに十分な熱交換能力を有するとともに、前記ポンプ手段は十分な圧送能力を有することを特徴とする燃料温度調整装置。
  3. 請求項2に記載の燃料温度調整装置において、
    前記熱交換器から流出される燃料の温度が、前記熱交換器に流入する直前の熱交換媒体の温度に略等しくなるよう、前記熱交換器は十分な熱交換能力を有するとともに、
    前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度、或いは前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とするよう、前記加熱手段及び前記冷却手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
    前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度の設定値を、
    前記燃料の目標温度が予め設定された規定数値以上である場合、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度とし、
    前記燃料の目標温度が前記規定数値未満である場合、前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とし、各熱交換媒体温度の設定値となるよう前記加熱手段及び前記冷却手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
  5. エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、前記エンジンに対し種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置であって、
    前記エンジンに燃料を循環供給する第1循環装置と、
    熱交換媒体を循環させるべくポンプ手段を具備する第2循環装置と、
    前記第1循環装置を循環する燃料、及び、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行うための熱交換器とを備え、
    前記第2循環装置の熱交換媒体を加熱する加熱手段と、
    前記第2循環装置を循環する熱交換媒体とは別に、冷却用の熱交換媒体が循環する第3循環装置と、
    前記第2循環装置を循環する熱交換媒体、及び、前記第3循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行い、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体を冷却する冷却用熱交換器と、
    前記冷却用熱交換器に供給される冷却用の熱交換媒体の流量を調節する流量調節手段と、
    前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御する制御手段と
    を設けたことを特徴とする燃料温度調整装置。
  6. 請求項5に記載の燃料温度調整装置において、
    前記冷却用熱交換器における交換熱量、及び、前記加熱手段の交換熱量が略等しいことを特徴とする燃料温度調整装置。
  7. エンジン試験室内に設けられたガソリンエンジン或いはディーゼルエンジンの試験をするために、前記エンジンに対し種々の温度に調整された燃料を供給可能な燃料温度調整装置であって、
    前記エンジンに燃料を循環供給する第1循環装置と、
    熱交換媒体を循環させるべくポンプ手段を具備する第2循環装置と、
    前記第1循環装置を循環する燃料、及び、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体の間で熱交換を行うための熱交換器とを備え、
    前記第2循環装置の熱交換媒体を加熱する加熱手段と、
    前記第2循環装置に接続され、前記第2循環装置を循環する熱交換媒体と混合されることで、当該熱交換媒体を冷却するための冷却用の熱交換媒体を供給可能な第3循環装置と、
    前記第2循環装置に供給される冷却用の熱交換媒体の流量を調節する流量調節手段と、
    前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段で検出された温度と予め設定された燃料の目標温度とに基づいて、前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御する制御手段と
    を設けたことを特徴とする燃料温度調整装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
    前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度と、前記熱交換器から流出された直後の熱交換媒体の温度との温度差の上限が、前記燃料の目標温度と前記エンジンに実際に供給される燃料の温度との温度差として許容される許容温度差の半分以下である特定数値となるよう、前記熱交換器は前記第1循環装置を通過する燃料の最大熱交換熱量から算出された熱量を処理するに十分な熱交換能力を有するとともに、前記ポンプ手段は十分な圧送能力を有していることを特徴とする燃料温度調整装置。
  9. 請求項8に記載の燃料温度調整装置において、
    前記熱交換器から流出される燃料の温度が、前記熱交換器に流入する直前の熱交換媒体の温度に略等しくなるよう、前記熱交換器は十分な熱交換能力を有するとともに、
    前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度を、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度、或いは前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とするよう、前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
  10. 請求項5乃至9のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
    前記制御手段は、前記熱交換器に流入される直前の熱交換媒体の温度の設定値を、
    前記燃料の目標温度が予め設定された規定数値以上である場合、前記燃料の目標温度に前記特定数値を加算した温度とし、
    前記燃料の目標温度が前記規定数値未満である場合、前記燃料の目標温度から前記特定数値を減算した温度とし、各熱交換媒体温度の設定値となるよう前記加熱手段及び前記流量調節手段を制御することを特徴とする燃料温度調整装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
    前記加熱手段は、熱交換媒体の流路内に設けられるとともに、熱交換媒体が前記流路を通過することで、熱交換媒体が前記燃料の目標温度と略等しい温度に加熱され得るよう、十分な交換熱量を有することを特徴とする燃料温度調整装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
    前記燃料の目標温度を設定入力するための入力手段を備えるとともに、
    供給対象となる燃料がガソリンの場合には、供給対象となる燃料が軽油の場合と比べて、設定入力可能な最高目標温度が低いことを特徴とする燃料温度調整装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の燃料温度調整装置において、
    前記熱交換器は向流型であることを特徴とする燃料温度調整装置。
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