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JP2008181852A - 有機elディスプレイ - Google Patents

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JP2008181852A JP2007161702A JP2007161702A JP2008181852A JP 2008181852 A JP2008181852 A JP 2008181852A JP 2007161702 A JP2007161702 A JP 2007161702A JP 2007161702 A JP2007161702 A JP 2007161702A JP 2008181852 A JP2008181852 A JP 2008181852A
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Hideyo Nakamura
秀世 仲村
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Holdings Ltd
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Abstract

【課題】安価な工程である有機絶縁膜を用い、さらに加熱・UV・オゾン処理・酸素プラズマ等の有機成膜前処理を行っても表示部最外周の劣化が少なく、かつ、ダミー開口部における陽極と陰極の接触が生じても他の画素に影響を与えるおそれのない有機ELディスプレイを提供する。
【解決手段】下地層の上にラインパターン状に互いに電気的に分離された導電層からなる複数の第1電極が形成され、前記第1電極上に開口部を有する絶縁膜が前記下地層と前記第1電極の上に形成され、前記絶縁膜の上に第2電極分離壁が形成され、少なくとも表示部の絶縁膜の開口部に有機EL層と第2電極用金属が成膜される構造の有機ELディスプレイにおいて、表示部の外周にある非発光部に前記絶縁膜の開口部を有し、この開口部において、表示部の前記ラインパターンと平行に走る第1電極が存在しないか、または開口部間で分断されていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
【選択図】図3

Description

本発明は、有機ELディスプレイに関する。
図1は例えば、特許文献1に見られるような従来の有機EL基板の全体構造模式図であり、図2はその基板周辺部拡大模式図である。有機ELディスプレイ、特にパッシブ方式のボトムエミッション型有機ELディスプレイ基板の構造は図1、図2に示すように、下地層の上に陰極配線(走査電極)12、陽極配線(データ電極、透明電極)13などが形成された後、有機絶縁膜を膜付けし、フォトプロセスによって、表示部となる部分において、陽極配線13上に表示部絶縁膜開口16を設け、非表示部の陽極配線13上に陰極コンタクト用絶縁膜開口17を設けることで絶縁膜14を形成する。次に平行に並んだ複数のストライプからなる陰極分離壁15を形成し、陰極分離壁の間の表示部絶縁膜開口16に有機発光層18を、陰極分離壁15のストライプの間に陰極用金属膜19を成膜することでマトリクス上に画素を形成する。
下地層は、例えば、ガラス/カラーフィルター/色変換層/平坦化層/パッシベーション膜などで形成される絶縁体である。
特開2005−63959号公報
図1、2に示すように、有機発光層成膜領域18には画素となる、表示部絶縁膜開口16が配列した状態で形成されている。有機発光層成膜領域18の外側に陰極コンタクト用開口17が設けられている。陰極コンタクト用開口17は陰極用金属膜成膜領域19に設けられている。有機発光層成膜領域18と陰極用金属膜成膜領域19はメタルマスクを用いて形成されるが、その際位置ずれが生じることがある。そこで、メタルマスクずれの公差を考慮して、有機発光層成膜領域が公差分ずれても陰極コンタクト用開口17をふさぐことなく、かつ、有機絶縁膜の外側にはみ出さないようにしている。
このため、陰極コンタクト用絶縁膜開口17は表示部の近傍にはなく、表示部の外周の画素には開口部のない部分の大きい絶縁膜が隣接している。
有機EL素子が水分に極めて弱いことは周知の事実であるが、図1、2に示すような構造である場合、有機絶縁膜の成膜前に基板を乾燥させても、大気にさらして成膜装置にセットした時点で、有機絶縁膜が水分を吸ってしまう。このため、隣接する有機絶縁膜(開口部のない部分)の面積が大きい表示部最外周の画素が有機絶縁膜の水分の影響を受け暗くなってしまうという現象が起こることがある。
また、乾燥や成膜する面の活性化、仕事関数調整などのために、加熱やUVオゾン処理や酸素プラズマ処理などの前処理を行うと、有機絶縁膜の炭素成分によって、表示部外周部の画素の透明電極が汚染されることがあり、これも外周部画素劣化の原因の1つと考えられている。
もし、乾燥から有機絶縁膜成膜までの全ての工程を水分がほとんどないグローブボックス内などの環境下で行えば、有機絶縁膜が水分を吸収するのを防止できるが、設備コストが増加する。また、有機絶縁膜成膜の前処理による透明電極の炭素汚染までは防げない。
また、SiO2やSiNなどの無機絶縁膜を用いれば上述の問題はなくなるが、リフトオフ法やドライエッチングなどの工程が追加され、大幅なコストアップにつながる。
したがって、本発明は安価な工程である有機絶縁膜を用い、さらに大気下での有機絶縁膜成膜前処理を行っても表示部最外周がその劣化が少なく、かつ、ダミー開口部における陽極と陰極の接触が生じても他の画素に影響を与えるおそれのない有機ELディスプレイを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の有機ELディスプレイは、下地層の上にラインパターン状に互いに電気的に分離された導電層からなる複数の第1電極が形成され、前記第1電極上に開口部を有する絶縁膜が前記下地層と前記第1電極の上に形成され、前記絶縁膜の上に第2電極分離壁が形成され、少なくとも表示部の絶縁膜の開口部に有機EL層と第2電極用金属が成膜される構造の有機ELディスプレイにおいて、表示部の外周にある非発光部に前記絶縁膜の開口部を有し、この開口部において、表示部の前記ラインパターンと平行に走る第1電極が存在しないか、または開口部間で分断されていることを特徴とする。
本発明によれば、安価な工程で有機ELディスプレイを構成できる有機絶縁膜を用い、さらに大気下での有機絶縁膜成膜前処理を行っても表示部最外周画素の劣化が少なく、かつ、ダミー開口部における陽極と陰極の接触が生じても他の画素に影響を与えるおそれのない有機ELディスプレイを提供することができる。
図3は本発明の1実施形態である有機ELディスプレイの一部を示す平面図と、該平面図のAB断面図である。
本発明においては、基板上に第1電極13が形成されている。第1電極13は、陽極または陰極のいずれであってもよい。第1電極13を陽極として用いる場合、正孔の注入を効率よく行うために、仕事関数が大きい材料が用いられる。特に通常の有機EL素子では、陽極を通して光が放出されるために陽極が透明であることが要求され、ITO等の導電性金属酸化物が用いられる。トップエミッション方式の有機EL発光素子では第1電極が透明であることは必要ではないが、ITO(インジウム−酸化錫)、IZO(インジウム−酸化亜鉛)、ATOなどの導電性金属酸化物を用いて第1電極13を形成することができる。
第1電極13を陰極として用いる場合、仕事関数が小さい材料であるリチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属、またはこれらのフッ化物等からなる電子注入性の金属、その他の金属との合金や化合物が用いられる。
以下の説明においては第1電極を陽極として用い、第2電極を陰極として用いた場合を例にとり説明するが、本発明はこの例に限定されるものではない。したがって、この例においては第1電極13を陽極13として、第2電極36を陰極36として、第2電極分離壁15を陰極分離壁15として説明する。
基板上に形成された陽極13上に絶縁性有機材料からなる絶縁膜14が形成されている。この絶縁膜14は、表示部はもちろんのこと、表示部の周囲の非表示部の少なくとも一部にも形成されている。絶縁膜の厚みは1〜2μmである。絶縁膜を形成する有機絶縁材料としては、ポリビニル系、ポリイミド系、ポリスチレン系、アクリル樹脂系、ノボラック系等のポリマー材料を用いることができる。
この絶縁膜14は少なくとも表示部において、配列した開口部16を有する。この開口部はいずれも陽極13上に設けられている。絶縁膜の開口部の形状は特に限定されるものではないが、開口率を上げて電流密度を低減する(発光効率を上げる)には矩形であることが好ましい。この絶縁膜14の上、開口部の間に、陽極13のラインパターン状の導電層と直交する方向に伸びる陰極分離壁15が形成されている。少なくとも表示部の絶縁膜の開口部16を含め、この陰極分離壁15の間に有機EL層35、その有機EL層35の上に陰極用金属膜36が形成されている。有機EL層は、有機発光層を少なくとも含み、必要に応じて正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層および/または電子注入層を含有する。
すなわち、有機EL層は(A)有機発光層のみからなってもよく、陽極側から、
(B)正孔注入層/有機発光層
(C)有機発光層/電子輸送層
(D)正孔注入層/有機発光層/電子輸送層
(E)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層
(F)正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層
の構成となっていてもよい。
絶縁膜の開口部16において、有機EL層35を介して陽極13と陰極36が対峙することにより画素の一部(サブピクセル)を形成している。通常、有機ELディスプレイでは、赤、緑、青(RGB)3つのサブピクセルで1画素としている。この絶縁膜の開口部16は陽極13のラインパターンに平行な方向、直交する方向ともに隣接する開口部の間隔がそれぞれ等しくなるように規則正しく並んでいる。
陰極分離壁の間の有機EL層の上には陰極36が設けられている。
陰極36は陰極分離壁15により互いに分離され、電気的に絶縁されたラインパターン状の複数列の導電層からなる電極である。この複数列の導電層は陽極13のラインパターン状の導電層と直交する方向に伸びている。
陰極分離壁の間に設けられた陰極は少なくとも非表示部にあたるところまで延長した形で形成されており、非表示部において表示部から離れた位置に陰極コンタクト用開口17が設けられている。陰極は、陰極コンタクト用絶縁膜開口17から陰極配線12を介して駆動回路に接続される。
なお、陽極、陰極、および陽極の導電層と陰極の導電層との交差領域にある有機EL層で画素が構成される。表示部分にはこの画素が陽極の導電層と平行に、複数個配列し、さらに陽極の導電層と直交する方向に複数個配列されている。陽極および陰極を表示部から基板周囲へ延長して形成した接続部分を介して、外部駆動回路と表示部とを接続することにより、表示装置が構成される。
前述の陰極分離壁15は絶縁膜と同様に有機絶縁材料からなり、その具体例として、ポリビニル系、ポリイミド系、ポリスチレン系、アクリル樹脂系、ノボラック系等のポリマー材料を例示できる。
この分離壁の幅方向の断面形状は平行部位、直交部位とも底部(陽極側の端部)より頂部(底部と反対側の端部)の幅のほうが広い逆テーパ形状になっていることが好ましい。分離壁の断面形状が逆テーパ状であると、第2電極の導電層の分離を確実に行いやすい。
すなわち、陰極の形成は通常、蒸着で行われるが、陰極分離壁の幅方向の断面形状が逆テーパ型でないと、陰極分離壁の頂部および側壁部も蒸着されて陰極分離壁を越えて隣の導電層と電気的に導通してしまうおそれがある。この断面形状を逆テーパ型にすることにより、陰極分離壁の側部の蒸着の可能性を大幅に低減することができる。
前記陽極13は、図3に示す実施形態では、データ線(表示部における絶縁膜開口部の並びの数)だけ設けられていることが好ましい。すなわち、陽極は表示部の絶縁膜のいずれかの開口部を含むように形成されており、陰極取り出し側の非表示部の開口(陰極取り出し側ダミー画素部)31には陽極の導電層は存在しない。一方、陽極取り出し側の非表示部の開口(陽極取り出し側ダミー画素部)32は、陰極が端子に接続されていない。したがって、どちらも基本的には発光することはない。
ただし、陽極取り出し側ダミー画素部については、ごくまれなケースではあるが、どこかのダミー画素でパーティクルや陽極表面の凹凸などの影響で陽極と陰極の短絡が発生したとすると、例えばダミー画素が発光して電流ロスが生じ、表示部の画素にも影響を与えることがある。もちろん、短絡発生の確率は表示部内で短絡が発生する確率と同じであるが、ダミー画素が増えた分だけ、ごく僅かであるが歩留まりが低下する。また、陽極取り出し側ダミー開口部は、有機発光層で完全に覆う必要があるため、成膜領域が増大し、表示部以外の部分、いわゆる額縁が若干大きくなる。
図4は本発明の他の実施形態を示す図である。図4では、陰極取り出し側の非表示部の開口41には陽極用透明導電性膜が形成されているが、図5に示すように透明電極が画素ごとに分断されている。このような陽極用透明導電性膜を設けると、下地層から湧き出してくる水分を遮断することができ、また、表示部と開口部内の高さを合わせることができる。また、有機絶縁膜14形成時の濡れ性や密着性を表示部と同一にすることができ、プロセス条件が決まりやすい。なお、透明電極を画素ごとに分断するのは、陰極取り出し側ダミー開口部31で透明電極と陰極用金属の短絡が発生しても、発光したり他の画素に電気的に影響が及ぶのを防ぐためである。一方、陽極取出し側の非表示部開口42は、図6に示すような形状のはしご状陰極分離壁44で囲まれている。ここの陽極は、個々の画素ごとに分断することはできないので、陰極分離壁によって陰極を個々に分断して、前述の短絡問題を回避している。この構造は、陰極分離壁が複雑な分だけ、フォトプロセス条件の抽出に注意が必要になるが、有機発光層18の成膜範囲が従来どおりの寸法でよく、額縁の増加がないという特徴がある。
本発明の有機ディスプレイの実施形態は図3や図4に示した実施形態に限定されるものではなく、例えば、陰極取出し側非表示部開口の下には陽極配線が無く、陽極取出し側非表示部開口には、はしご状陰極分離壁が存在する構造とすることもできる。また、図3や図4で示すようなダミー開口を陽極取り出し部或は陰極取り出し部のどちらか一方ににしか設けない場合も本発明の範囲である。
本発明においては、絶縁膜は、表示部(陽極と陰極の間に電圧をかけたときに発光し得る画素を有する部分)のみならず、その外側にある非発光部にも開口部31を有する。
この非発光部の開口部31は表示部の外側に1〜3列あることが好ましい。非発光部における開口部31の大きさは、表示部における開口部16と同じ大きさであってもよく、表示部の開口部16より大きいものであってもよい。ただし、表示部最外周に存在する開口部とその外側にある非表示部の開口部の間にある絶縁膜の幅は、表示部内の開口部間の絶縁膜の幅と同一であることが好ましい。例えば、非発光部の開口部が3列で、その開口部が表示部におけるサブピクセルと同じ大きさであれば、表示部最外周部の開口部の周りの状況は、表示部の最外周部以外の開口部の状況となんら変わることなく、絶縁膜に含まれる水分の影響が表示部最外周だけ異なるようなことはない。
これらの陽極、有機EL層、陰極がその上に形成される下地層板は、透明支持基板の上にパターン化されて形成された色変換フィルタ層と、平坦化層と、パッシベーション層とを表面に有していることが好ましい。透明支持基板としては、通常、有機ELディスプレイに用いられる透明基板であればいずれも用いることができ、特に限定されるものではない。透明基板の素材例としてはガラス、セラミックスあるいはポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリカーボネート等を例示できる。
色変換フィルタ層は、カラーフィルター層、色変換層、およびカラーフィルター層と色変換層との積層体の総称である。
色変換層は、有機EL層にて発光される近紫外領域ないし可視領域の光、特に青色ないし青緑色領域の光を吸収して、異なる波長の可視光へと波長分布変換を行う層である。 色変換層に使用される染料または顔料には有機蛍光色素がある。例えば、有機EL層から発せられる青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素には、例えば以下のような有機蛍光色素がある。すなわち、ローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、べ一シックバイオレット11、べーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフェニル)−13−ブタジエニル]−ピリジウム−パークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などである。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も所望の蛍光を発することができれば使用することができる。有機EL層から発せられる青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素には、例えば以下のような有機蛍光色素がある。すなわち、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、または、クマリン色素系染料であるべーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などである。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も所望の蛍光を発することができれば使用することができる。
また、上記有機蛍光色素を、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂およびこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して、有機蛍光顔料としてもよい。
カラーフィルター層は、当該技術において知られている任意の色素をマトリクス樹脂に分散した材料(たとえば、液晶ディスプレイ用カラーフィルター材料)を用いて形成することができる。
フルカラー表示を可能にするためには、少なくとも青色(B)変換フィルタ層、緑色(G)変換フィルタ層および赤色(R)変換フィルタ層を有することが望ましい。
赤色変換フィルタ層は、赤色変換層と赤色カラーフィルター層との積層体であることが好ましい。これは、光源として青色ないし青緑色領域の光を発光する有機EL層を用いる場合、有機EL層からの光を単なる赤色フィルタに通して赤色領域の光を得ようとすると、元々赤色領域の波長の光が少ないために極めて暗い出力光になってしまうからである。赤色変換層によって青色ないし青緑色領域の光を赤色光へと波長分布変換することにより、十分な強度を有する赤色領域の光の出力が可能となる。
緑色変換フィルタ層は、緑色変換層と緑色カラーフィルター層との積層体であることが好ましい。ただし、有機EL層が発する光が充分な強度の緑色成分を含有する場合、緑色カラーフィルター層のみを用いてもよい。
青色変換フィルタ層は、有機EL層が発する近紫外光または青緑色光の波長分布変換を行って青色光を出力する青色変換層と、青色カラーフィルター層とを含んでもよい。ただし、有機EL層が青色から青緑色の光を発する場合、青色カラーフィルター層のみを用いることが好ましい。
有機EL層が白色発光する場合には、各色についてカラーフィルター層のみを用いて所望の色を得ることができるが、各色変換層を用いることによりカラーフィルター層のみの場合よりも高い効率で3原色の発光を得ることが可能となる。
この色変換フィルタ層はパターン化されている。
ここで、色変換フィルタ層がパターン化されているとは、1つまたは複数の色変換フィルタ層が形成されており、該色変換フィルタ層のそれぞれが複数の部分に分割されていることを意味する。このようなパターンの一例としてラインパターンを挙げることができる。
平坦化層とは、透明支持基板上に設けられたパターン化された色変換フィルタ層のためにできた表面の凹凸を実質的に解消し平坦にするための層であり、当該技術に知られている任意の材料により形成することができる。好ましくは、ポリイミドまたはアクリル樹脂から形成される。
パッシベーション層は、例えば、SiOx、SiNx、SiNxy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx等の無機酸化物、無機窒化物等の材料を使用できる。また、イミド変性シリコーン樹脂や、無機金属化合物(TiO、Al23、SiO2等)をアクリル、ポリイミド、シリコーン樹脂等の中に分散した材料などのポリマー材料も用いることができる。
(実施例1)
200mm×200mm、厚さ0.7mmの無アルカリガラス基板に、ブラックマトリックス、色変換フィルタ層、平滑層を形成後、これらから出る水分を遮断するため、厚さ約200nmのSiO2のパッシベーション層をスパッタで形成した。スパッタ装置はRF−プレーナーマグネトロンを用い、ガスはArを使用した。形成時の基板温度は80℃で行った。
こうして製造した下地層の上に厚さ300nmのMoをスパッタ成膜し、フォトプロセスによって配線と端子構造パターンを形成した。次に300nmのIZO膜をスパッタ成膜し、フォトプロセスによって、陰極配線と直交する方向に流れる形状の配線を形成し、赤、緑、青のそれぞれの色の発色部の陽極を得た。
このIZOを含む面上に1μmのノボラック形樹脂膜「JEM−700−R2」(JSR社製)をスピンコートで塗布し、フォトマスクプロセスによって所定の位置、すなわち表示部の発光させたい部位及び非表示部のダミー開口部に窓を開けるように絶縁膜を形成した。1画素の大きさは□300μmで、そのうち絶縁膜開口は80μm×270μm×3である。また、ダミー開口部は表示部の外周に表示部の開口と同じ形状の開口とした。陰極取り出し側のダミー開口は、片側に付き1本の陰極に対して80μm×270μm×3個、陽極取り出し側のダミー開口は、片側に付き1本の陽極に対して80μm×270μm×1個の構成とした。これが表示部の4辺に存在するようにした。なお、陰極取り出し側のダミー開口下には図5に示すような島状のIZO配線パターン43が存在する。島の大きさは90μm×290μmで、島と島の間隔は10μmとした。
次に、IZOの表示部配線上に並んだ絶縁膜の開口部と開口部の隙間に、IZOと直交する方向に陰極分離壁を配置し、マトリックス駆動の構造を作った。陰極分離壁は有機レジスト材料を用いて、露光時間を調整して、上面が約12μm幅、底面が約6μm幅、高さ約4μmの逆テーパ状とした。また、陽極取り出し側ダミー開口に対応する2辺においては、IZOと平行になる部分も同様の逆テーパ状の壁を有する図6に示すようなはしご状の形状の陰極分離壁44とした。
次いで、陰極分離壁をその上に形成した基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を真空を破らずに順次成膜して、有機EL層とした。成膜に際して真空槽内圧は1×10-4Paまで減圧した。正孔注入層は銅フタロシアニン(CuPc)を100nm積層した。正孔輸送層は4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を20nm積層した。発光層は4,4′−ビス[2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を30nm積層した。電子注入層はアルミキレート(Alq)を20nm積層した。成膜の際は、表示部を覆う形の四角形の窓が開いたメタルマスクを使用した。
この後、陰極分離壁を利用して、陰極分離壁の間に陽極(IZO)のラインに対して垂直に伸びるラインパターンが得られるように、厚さ200nmのAl電極(陰極)を真空を破らずに形成した。その際、有機EL層を覆うように四角形の窓が開いたメタルマスクを使用した。
次に、こうして得られた有機EL基板を、酸素、水分ともに5ppm以下とした貼り合わせ装置内に移動させた。貼り合わせ装置内には、あらかじめ、アセトン洗浄と200℃、5分間の真空加熱乾燥を行った200mm×200mm、厚さ0.7mmの、裏面の表示部に対向する位置にザグリを有する無アルカリガラスをセットし、ザグリ部に乾燥剤を貼り合わせておき、このザグリ外周接着部にディスペンサーでエポキシ系紫外線硬化型接着剤を塗布した後、約90kPa程度まで減圧して有機EL基板とザグリ付き無アルカリガラスの貼り合わせを実施した。
その後、加熱炉に入れて80℃で1時間加熱後、炉内で30分間自然冷却した後取り出した。最後に自動ガラススクライブ装置と自動ブレイク装置を用いて個々のパネルに分割した。
得られた有機ELディスプレイは、有機絶縁膜が吸収した水分の影響で表示部最外周の画素が暗くなるような現象もなく、ダミー画素内での陽極と陰極の短絡によるダミー開口部の発光もなく、その際の電力損失による表示部の影響もなかった。
本発明によれば、従来の装置とプロセスのままで、表示部最外周画素が暗くなりにくい有機ELパネル、ひいては、歩留まりがよく、より長寿命が期待できる有機ELディスプレイが実現できる。
従来の有機EL基板全体構造模式図である。 従来の有機EL基板周辺部拡大模式図である。 本発明の有機EL基板周辺部拡大模式図である。 本発明の有機EL基板の陽極パターン及び陰極分離壁パターンを示す図である。 表示部の第1電極と画素ごとに分断された透明電極を示す図である。 はしご状陰極分離壁の形状を示す図である。
符号の説明
11:有機EL基板
12:第2電極(陰極)配線
13:第1電極(陽極)
14:有機絶縁膜
15:第2電極分離壁(陰極分離壁)
16:表示部絶縁膜開口
17:陰極コンタクト用絶縁膜開口
18:有機発光層(成膜領域)
19:陰極用金属(成膜領域)
31、41:絶縁膜の第2電極(陰極)取り出し側ダミー開口部
32、42:絶縁膜の第1電極(陽極)取り出し側ダミー開口部
35、45:有機発光層成膜領域
36、46:第2電極(陰極)用金属膜
43:画素ごとに分断された第1電極
44:はしご状第2電極分離壁(はしご状陰極分離壁)

Claims (2)

  1. 下地層の上にラインパターン状に互いに電気的に分離された導電層からなる複数の第1電極が形成され、前記第1電極上に開口部を有する絶縁膜が前記下地層と前記第1電極の上に形成され、前記絶縁膜の上に第2電極分離壁が形成され、少なくとも表示部の絶縁膜の開口部に有機EL層と第2電極用金属が成膜される構造の有機ELディスプレイにおいて、表示部の外周にある非発光部に前記絶縁膜の開口部を有し、この開口部において、表示部の前記ラインパターンと平行に走る第1電極が存在しないか、または開口部間で分断されていることを特徴とする有機ELディスプレイ。
  2. ラインパターン状の第1電極の上に設けられた非表示部の個々の絶縁膜の開口部の周囲をそれぞれ囲むようにはしご状の第2電極分離壁が形成されていることを特徴とする請求項1記載の有機ELディスプレイ。
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