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JP2008168773A - 車両およびその制御方法 - Google Patents

車両およびその制御方法 Download PDF

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JP2008168773A
JP2008168773A JP2007003447A JP2007003447A JP2008168773A JP 2008168773 A JP2008168773 A JP 2008168773A JP 2007003447 A JP2007003447 A JP 2007003447A JP 2007003447 A JP2007003447 A JP 2007003447A JP 2008168773 A JP2008168773 A JP 2008168773A
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motoring
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combustion engine
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Koji Hokoi
耕司 鉾井
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】第2モータからの動力だけで走行している最中に第2モータに異常が生じたときに、走行を停止させることなく第1モータによりエンジンをモータリングして始動させると共にその際のショックや振動を抑制する。
【解決手段】第2モータに異常が生じてエンジンの始動指示がなされて第1モータによりエンジンをモータリングしている最中に駆動軸の回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きくなったときには(S130)、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下となるまで小さくしたトルク指令Tm1*を用いて(S200)、第1モータによりエンジンをモータリングして始動させる(S150〜S180)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、エンジンと、エンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると共に駆動輪に連結された駆動軸にリングギヤが接続された遊星歯車機構と、遊星歯車機構のサンギヤに接続された第1モータと、駆動軸に変速機を介して接続された第2モータとを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、エンジンの始動指示がなされたときに、シフトレバーがPレンジかNレンジのときや第2モータに異常が生じているときなどモータリング時に駆動軸に生じる反力を第2モータで受け持つことができないときには、停車状態で変速機の二つのブレーキを共にオンとして駆動軸をロックしてから第1モータによりエンジンをモータリングして始動させることにより、第2モータを用いずに第1モータによりエンジンをモータリングして始動させる際のショックや振動を抑制している。
特開2005−306238号公報
ところで、こうした車両では、走行中に、第2モータで駆動軸に生じる反力を受け持つことができないときにエンジンの始動指示がなされたときには、車両を停止させることなく第1モータによりエンジンをモータリングして始動させることや第1モータによりエンジンをモータリングして始動させる際のショックや振動を抑制することが望まれている。
本発明の車両およびその制御方法は、走行中に、電動機から駆動軸への駆動力の出力が制限されている駆動力制限時に、車両を停止させることなくモータリング装置により内燃機関をモータリングして始動させることを目的の一つとする。また、本発明の車両およびその制御方法は、駆動力制限時に、モータリング装置により内燃機関をモータリングして始動させる際のショックや振動を抑制することを目的の一つとする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
内燃機関と、
駆動輪に連結された駆動軸への駆動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
前記電動機から前記駆動軸への駆動力の出力が制限されている駆動力制限時に前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記駆動軸の回転速度または該駆動軸の回転速度に関連する関連速度の単位時間あたりの変化量である速度変化率に基づく駆動力の前記モータリング手段からの出力により前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう該内燃機関と該モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、電動機から駆動軸への駆動力の出力が制限されている駆動力制限時に内燃機関の始動指示がなされたときには、駆動軸の回転速度または駆動軸の回転速度に関連する関連速度の単位時間あたりの変化量である速度変化率に基づく駆動力のモータリング手段からの出力により内燃機関がモータリングされて始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。これにより、駆動軸をロックさせることなく、モータリング手段により内燃機関をモータリングして始動させることができる。また、速度変化率が大きくなりすぎない駆動力のモータリング手段からの出力により内燃機関をモータリングして始動すれば、内燃機関をモータリングして始動させる際のショックや振動を抑制することができる。ここで、「関連速度」には、車速や、駆動軸に接続された電動機の回転軸の回転速度などが含まれる。
こうした本発明の車両において、前記始動時制御手段は、前記内燃機関をモータリングするための所定モータリングパターンの駆動力が前記モータリング手段から出力されるよう該モータリング手段を制御し、該制御している最中に前記速度変化率が所定変化率より大きくなったときには該速度変化率が該所定変化率以下となる駆動力が前記モータリング手段から出力されるよう該モータリング手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、モータリング手段により内燃機関をモータリングして始動させる際に、速度変化率が大きくなるのを抑制することができる。この場合、前記始動時制御手段は、前記速度変化率が前記所定変化率より大きくなってから該速度変化率が再び該所定変化率以下になった以降は、該速度変化率が再び該所定変化率以下になる直前の駆動力以下の駆動力が前記モータリング手段から出力されるよう制御する手段であるものとすることもできる。また、前記所定モータリングパターンは、前記内燃機関のモータリングを開始する際の前記駆動軸の回転速度が低いほど前記モータリング手段から出力される最大駆動力が小さくなる傾向のパターンであるものとすることもできる。これは、駆動軸の回転速度が比較的低いときには、慣性エネルギーが比較的小さく、ある程度の駆動力がモータリング手段から出力されて駆動軸に作用したときに、駆動軸の回転速度が比較的高いときに比して速度変化率が大きくなりやすいと考えられるという理由に基づく。なお、所定モータリングパターンは、駆動軸の回転速度に代えて、車速が低いほどモータリング手段から出力される最大駆動力が小さくなる傾向のパターンであるものとすることもできる。さらに、本発明の車両において、前記駆動力制限時に前記モータリング手段により前記内燃機関をモータリングして始動させる際における前記速度変化率を学習する学習手段を備え、前記所定モータリングパターンは、前記学習結果を用いて設定されるパターンであるものとすることもできる。こうすれば、学習結果を踏まえた所定モータリングパターンを設定することができる。
また、本発明の車両において、前記駆動輪に制動力を付与する制動力付与手段を備え、前記始動時制御手段は、前記駆動力制限時に前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記駆動軸の回転速度または前記関連速度が値0を含む所定範囲内のときには、前記駆動輪に制動力が付与された状態で前記モータリング手段からの駆動力の出力により前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう該内燃機関と該モータリング手段と前記制動力付与手段とを制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、車両が略停止しているときに、モータリング手段により内燃機関をモータリングして始動させる際のショックや振動をより抑制することができる。
さらに、本発明の車両において、前記駆動力制限時は、前記電動機に異常が生じているときであるものとすることもできる。この場合、前記内燃機関の始動指示は、前記電動機に異常が生じたときになされる指示であるものとすることもできる。
あるいは、本発明の車両において、前記モータリング手段は、前記駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段であるものとすることもできる。この場合、前記モータリング手段は、前記駆動軸と前記出力軸と回転軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、駆動輪に連結された駆動軸への駆動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、を備える車両の制御方法であって、
前記電動機から前記駆動軸への駆動力の出力が制限されている駆動力制限時に前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記駆動軸の回転速度または該駆動軸の回転速度に関連する関連速度の単位時間あたりの変化量である速度変化率に基づく駆動力の前記モータリング手段からの出力により前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう該内燃機関と該モータリング手段とを制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の車両の制御方法では、電動機から駆動軸への駆動力の出力が制限されている駆動力制限時に内燃機関の始動指示がなされたときには、駆動軸の回転速度または駆動軸の回転速度に関連する関連速度の単位時間あたりの変化量である速度変化率に基づく駆動力のモータリング手段からの出力により内燃機関がモータリングされて始動されるよう内燃機関とモータリング手段とを制御する。これにより、駆動軸をロックさせることなく、モータリング手段により内燃機関をモータリングして始動させることができる。また、速度変化率が大きくなりすぎない駆動力のモータリング手段からの出力により内燃機関をモータリングして始動すれば、内燃機関をモータリングして始動させる際のショックや振動を抑制することができる。ここで、「関連速度」には、車速や、駆動軸に接続された電動機の回転軸の回転速度などが含まれる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、駆動輪63a,63bに制動力を付与するブレーキ90a,90bへの駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、モータ運転モードで走行している最中にモータMG2に異常が生じ、モータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させる際の動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、モータ運転モードで走行している最中にモータMG2に異常が生じてエンジン22の始動指示がなされたときに実行される。なお、いま、モータMG2に異常が生じたときを考えているから、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aにはトルクは出力されない。
始動時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転速度Nrやエンジン22の回転速度Neを入力する(ステップS100)。ここで、リングギヤ軸32aの回転速度Nrは、車速センサ88からの車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転速度Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めたりしたものをRAM76の所定アドレスに書き込むと共にこれを読み込むことにより入力することができる。なお、モータMG2の回転速度Nm2は、回転位置検出センサ44により検出されるモータMG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力することができる。また、エンジン22の回転速度Neは、クランクシャフト26に取り付けられた図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、エンジン22をモータリングするモータリングトルクとしてのモータMG1ののトルク指令Tm1*を設定する(ステップS110)。このモータMG1のトルク指令Tm1*は、実施例では、図2の始動時制御ルーチンと並行してハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される図3に例示するモータリングトルク設定ルーチンにより設定されるものを用いるものとした。以下、図2の始動時制御ルーチンの説明を一旦中断し、図3のモータリングトルク設定ルーチンについて説明する。
モータリングトルク設定ルーチンが実行されると、まず、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転速度Nrを入力すると共に(ステップS300)、入力したリングギヤ軸32aの回転速度Nrに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*の最大トルクTm1maxを設定する(ステップS310)。ここで、リングギヤ軸32aの回転速度Nrは、図2の始動時制御ルーチンのステップS100の処理と同様に入力するものとした。また、モータMG1のトルク指令Tm1*の最大トルクTm1maxは、実施例では、リングギヤ軸32aの回転速度Nrと最大トルクTm1maxとの関係を予め定めて最大トルク設定用マップとして記憶しておき、リングギヤ軸32aの回転速度Nrが与えられると記憶したマップから最大トルクTm1maxを導出して設定するものとした。最大トルク設定用マップの一例を図4に示す。最大トルクTm1maxは、図示するように、エンジン22を閾値Neref以上の回転速度までモータリングすることができる最小トルク以上の範囲で、リングギヤ軸32aの回転速度Nrが小さいほど小さくなる傾向に設定するものとした。ここで、閾値Nerefは、エンジン22の燃料噴射制御や点火制御を開始する回転速度である。最大トルクTm1maxをこのように設定する理由については後述する。
こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*の最大トルクTm1maxを設定すると、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS320)、続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*が最大トルクTm1maxに至るまでトルク指令Tm1*を上昇レートTupずつ増加させてトルク指令Tm1*を設定する処理を実行し(ステップS330,S340)、モータMG1のトルク指令Tm1*が最大トルクTm1max以上に至ったときにモータMG1のトルク指令Tm1*に最大トルクTm1maxを設定し(ステップS350)、エンジン22の回転速度Neが閾値Neref以上に至るのを待つ(ステップS360)。そして、エンジン22の回転速度Neが閾値Neref以上に至ると、モータMG1のトルク指令Tm1*が値0以下に至るまで下降レートTdownずつ減少させてトルク指令Tm1*を設定する処理を実行し(ステップS370,S380)、モータMG1のトルク指令Tm1*が値0以下に至ったときにトルク指令Tm1*に値0を設定し(ステップS390)、エンジン22が完爆するのを待って(ステップS400)、モータリングトルク設定ルーチンを終了する。ここで、上昇レートTup,下降レートTdownは、それぞれトルク指令Tm1*の上昇の程度,下降の程度であり、トルク指令Tm1*を上昇レートTupずつ増加させる処理,トルク指令Tm1*を下降レートTdownずつ減少させる処理を繰り返す時間間隔によって定められる。実施例では、図3のトルク設定ルーチンにより設定されるモータMG1のトルク指令Tm1*が所定モータリングパターンに相当する。即ち、所定モータリングパターンは、リングギヤ軸32aの回転速度Nrが小さいほど小さくなる傾向の最大トルクTm1maxを用いて設定されることになる。所定モータリングパターンの一例を図5に示す。図示するように、実施例では、リングギヤ軸32aの回転速度Nrが小さいほど小さなモータリングトルクを用いてエンジン22をモータリングすることになる。このようなモータリングトルクを用いてエンジン22をモータリングするのは、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転速度Nrが比較的低いときには、慣性エネルギが比較的小さく、ある程度のトルクがモータMG1から出力されて駆動軸としてリングギヤ軸32aに作用したときに、リングギヤ軸32aの回転速度Nrが比較的高いときに比してリングギヤ軸32aの回転速度偏差ΔNrが大きくなりやすく、運転者にショックや振動を感じさせやすくなると考えられるためである。
図2の始動時制御ルーチンの説明に戻る。モータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると、駆動軸としてのリングギヤ軸32aの前回の回転速度(前回Nr)から今回の回転速度Nrを減じて回転速度偏差ΔNrを計算すると共に(ステップS120)、計算した回転速度偏差ΔNrを閾値Nrrefと比較する(ステップS130)。ここで、回転速度偏差ΔNrは、ステップS120の処理が実行される時間間隔あたりのリングギヤ軸32aの回転速度Nrの変化量である。また、閾値Nrrefは、運転者にショックや振動を感じさせるおそれがあるか否かを判定するために用いられるものであり、車両の仕様などにより定められる。いま、モータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させるときを考えている。このときの動力分配統合機構30の回転要素における回転速度とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図6に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転速度Nm1であるサンギヤ31の回転速度を示し、C軸はエンジン22の回転速度Neであるキャリア34の回転速度を示し、R軸はモータMG2の回転速度Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで除したリングギヤ32の回転速度Nrを示す。以下、説明の都合上、図中、上向きのトルクを正のトルクとし、下向きのトルクを負のトルクとして説明する。図示するように、エンジン22をモータリングする際には、モータMG1から正のトルクが出力され、このトルクが動力分配統合機構30を介して負のトルクとして駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用する。このリングギヤ軸32aに作用するトルクは、モータMG1から出力されるトルクが大きいほど大きくなる。したがって、前進走行中にモータMG1から比較的大きな正のトルクを出力してエンジン22をモータリングしようとすると、リングギヤ軸32aの回転速度Nrを小さくする方向にリングギヤ軸32aに比較的大きな負のトルクが作用し、このトルクによってリングギヤ軸32aの回転速度Nrが単位時間あたり大きく変化すると、運転者にショックや振動を感じさせることになる。ステップS130の回転速度偏差ΔNrと閾値Nrrefとの比較は、このように運転者にショックや振動を感じさせるおそれがあるか否かを判定する処理である。
回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下のときには、フラグFの値を調べ(ステップ140)、フラグFが値0のときには、モータMG1のトルク指令Tm1*をモータECU40に送信する(ステップS150)。ここで、フラグFは、初期値として値0が設定され、モータMG1によりエンジン22をモータリングする際に回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きくなったときに値1が設定されるフラグである。また、トルク指令Tm1*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されるようインバータ41のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
次に、エンジン22の回転速度Neを閾値Nerefと比較し(ステップS160)、エンジン22の回転速度Neが閾値Nerefに至っていないときにはステップS100に戻る。こうしてモータMG1からトルクを出力してエンジン22をモータリングすることによってエンジン22の回転速度Neが閾値Nerefに至ると(ステップS160)、燃料噴射制御や点火制御の指示をエンジンECU24に送信し(ステップS170)、エンジン22が完爆したか否かを判定し(ステップS180)、エンジン22が完爆していないときにはステップS100に戻り、エンジン22が完爆したときに、始動時制御ルーチンを終了する。
ステップS130で回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きいとき、即ちモータMG1によりエンジン22をモータリングする際に回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きくなったときには、運転者にショックや振動を感じさせるおそれがあると判断し、フラグFに値1を設定すると共に(ステップS190)、前回のモータMG1のトルク指令Tm1*から所定トルクΔT1だけ減じたトルクをモータMG1のトルク指令Tm1*として再設定し(ステップS200)、ステップS150以降の処理を実行する。ここで、所定トルクΔT1は、ステップS200の処理が実行される時間間隔や車両の仕様などにより定められる。こうしたステップS200の処理により、モータMG1のトルク指令Tm1*には、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きい間は所定トルクΔT1ずつ減少させたトルクが設定されていくことになる。
そして、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下になると(ステップS130)、ステップS140でフラグFが値1であるから、ステップS110で設定したモータMG1のトルク指令Tm1*と前回のトルク指令(前回Tm1*)とのうち小さい方をトルク指令Tm1*として再設定し(ステップS210)、ステップS150以降の処理を実行する。ステップS210の処理は、図3のトルク指令設定ルーチンにより設定されたトルク指令Tm1*に対して回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下になる直前のトルク指令Tm1*を上限として制限したものをトルク指令Tm1*として再設定する処理となる。これにより、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下になった以降に所定モータリングパターンのトルク指令Tm1*に応じたトルクをモータMG1から出力するものに比して、回転速度偏差ΔNrが再び閾値Nrrefより大きくなるのを抑制することができる。この結果、所定モータリングパターンのトルクと、回転速度偏差ΔNrを閾値Nrref以下にするために所定モータリングパターンのトルクを制限したトルクと、の間でモータMG1のトルク指令Tm1*がハンチングするのを抑制することができる。
図7は、モータMG2に異常が生じている状態でモータMG1によりエンジン22をモータリングする際のモータMG1のトルク指令Tm1*とリングギヤ軸32aの回転速度Nrと回転速度偏差ΔNrとの時間変化の様子の一例を示す説明図である。図中、実線は、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下となるトルク指令Tm1*を用いてモータMG1によりエンジン22をモータリングする際の様子を示し、点線は、比較例として、回転速度偏差ΔNrに拘わらず図3のトルク指令設定ルーチンにより設定されたトルク指令Tm1*を用いてモータMG1によりエンジン22をモータリングする際の様子を示す。実施例では、図中実線に示すように、エンジン22の始動指示がなされると、モータMG1のトルク指令Tm1*を徐々に増加させるが、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefを超えた以降は、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下となるトルク指令Tm1*を設定する。これにより、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefを超えたときでもトルク指令Tm1*を制限しないもの(図中、点線参照)に比して回転速度偏差ΔNrが大きくなるのを抑制することができ、運転者にショックや振動を感じさせるのを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、モータ運転モードで走行している最中にモータMG2に異常が生じてエンジン22の始動指示がなされたときには、所定モータリングパターンのトルク指令Tm1*を用いてモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させ、モータMG1によりエンジン22をモータリングしている最中に駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きくなったときには、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下となるトルク指令Tm1*を用いてモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させるから、駆動軸としてのリングギヤ軸32aをロックさせることなく即ち車両を停止させることなくモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させることができると共に、回転速度偏差ΔNrが大きくなるのを抑制してモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させる際のショックや振動を抑制することができる。しかも、車速Vが低いほど小さくなる傾向の最大トルクTm1maxを用いて所定モータリングパターンを設定するから、車速Vに応じてより適正にモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させることができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータ運転モードで走行している最中にモータMG2に異常が生じてモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させる際の動作について説明したが、モータMG2に異常が生じてエンジン22の始動指示がなされたときにリングギヤ軸32aの回転数Nrが略値0のときには、ブレーキ90a,90bにより駆動輪63a,63bをロックした状態でモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させるものとしてもよい。これにより、リングギヤ軸32aが略回転停止しているときに、エンジン22をモータリングして始動させる際に運転者にショックを与えるのをより抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2に異常が生じてモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させる際の動作について説明したが、モータMG2から駆動軸としてのリングギヤ軸32aへのトルクの出力が制限されているときであれば、モータMG2に異常が生じているときに限られない。
実施例のハイブリッド自動車20では、図4の最大トルク設定用マップに例示したように、車速Vが低いほど直線的に小さくなる傾向に最大トルクTm1maxを設定するものとしたが、車速Vが低いほど曲線的や段階的に小さくなる傾向に最大トルクTm1maxを設定するものとしてもよいし、車速Vに拘わらず固定値を最大トルクTm1maxとして設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きくなってからその後に回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下になった以降は、回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下になる直前のモータMG1のトルク指令Tm1*以下の範囲でMG1のトルク指令Tm1*を設定するものとしたが、所定モータリングパターンのトルク指令Tm1*を設定するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、リングギヤ軸32aの回転速度Nrを用いて最大トルクTm1maxを設定すると共にこれを用いて所定モータリングパターンを設定するものとしたが、リングギヤ軸32aの回転速度Nrに加えてまたは代えて、モータMG2に異常が生じた状態で前回以前にモータMG1によりエンジン22をモータリングして始動させたときにおける駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転速度偏差ΔNrを学習すると共に学習した結果を用いて最大トルクTm1maxを設定すると共にこれを用いて所定モータリングパターンを設定するものとしてもよい。こうすれば、学習結果を踏まえて所定モータリングパターンを設定することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、ステップS110,S310で駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転速度Nrを用いるものとし、ステップS130で回転速度偏差ΔNrを用いるものとしたが、これに代えて、それぞれ車速V,車速偏差ΔV(前回V−V)を用いるものとしてもよい。また、リングギヤ軸32aの回転速度Nrは、モータMG2の回転速度Nm2や車速Vを用いて計算されるものに限られず、リングギヤ軸32aの回転速度を検出する図示しない回転速度検出センサにより検出されたものを用いるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
また、こうしたハイブリッド自動車に適用するものに限定されるものではなく、列車など自動車以外の車両に適用するものとしてもよいし、自動車を含めた車両の制御方法に適用するものとしてもよい。
ここで、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、エンジン22のクランクシャフト26にキャリア34が接続されると共に駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aにリングギヤ32が接続された動力分配統合機構30および動力分配統合機構30のサンギヤ31に接続されたモータMG1が「モータリング手段」に相当し、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに接続されたモータMG2が「電動機」に相当し、モータ運転モードで走行している最中にモータMG2に異常が生じてエンジン22の始動指示がなされたときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aの回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下のときには車速Vが低いほど小さくなる傾向に設定される最大トルクTm1maxを用いて設定される所定モータリングパターンのトルク指令Tm1*を設定してモータECU40に送信すると共にエンジン22の回転速度Neが閾値Neref以上になったときに燃料噴射制御や点火制御をエンジンECU24に指示し、モータMG1によりエンジン22をモータリングしている最中に回転速度偏差ΔNrが閾値Nrrefより大きくなったときには回転速度偏差ΔNrが閾値Nrref以下となるトルク指令Tm1*をモータECU40に送信すると共にエンジン22の回転速度Neが閾値Neref以上になったときに燃料噴射制御や点火制御をエンジンECU24に指示する図2の始動時制御ルーチンおよび図3のトルク指令設定ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70およびハイブリッド用電子制御ユニット70から受信したトルク指令Tm1*に基づいてモータMG1を制御するモータECU40およびハイブリッド用電子制御ユニット70から受信した指示に基づいてエンジン22の燃料噴射制御や点火制御を行なうエンジンECU24が「始動時制御手段」に相当する。なお、実施例や変形例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、車両の製造産業などに利用可能である。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される始動時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行されるトルク指令設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 最大トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 所定モータリングパターンの一例を示す説明図である。 動力分配統合機構30の各回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 モータMG2に異常が生じている状態でモータMG1によりエンジン22をモータリングする際のモータMG1のトルク指令Tm1*とリングギヤ軸32aの回転速度Nrと回転速度偏差ΔNrとの時間変化の様子の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、90a,90b ブレーキ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (11)

  1. 内燃機関と、
    駆動輪に連結された駆動軸への駆動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、
    前記電動機から前記駆動軸への駆動力の出力が制限されている駆動力制限時に前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記駆動軸の回転速度または該駆動軸の回転速度に関連する関連速度の単位時間あたりの変化量である速度変化率に基づく駆動力の前記モータリング手段からの出力により前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう該内燃機関と該モータリング手段とを制御する始動時制御手段と、
    を備える車両。
  2. 前記始動時制御手段は、前記内燃機関をモータリングするための所定モータリングパターンの駆動力が前記モータリング手段から出力されるよう該モータリング手段を制御し、該制御している最中に前記速度変化率が所定変化率より大きくなったときには該速度変化率が該所定変化率以下となる駆動力が前記モータリング手段から出力されるよう該モータリング手段を制御する手段である請求項1記載の車両。
  3. 前記始動時制御手段は、前記速度変化率が前記所定変化率より大きくなってから該速度変化率が再び該所定変化率以下になった以降は、該速度変化率が再び該所定変化率以下になる直前の駆動力以下の駆動力が前記モータリング手段から出力されるよう制御する手段である請求項2記載の車両。
  4. 前記所定モータリングパターンは、前記内燃機関のモータリングを開始する際の前記駆動軸の回転速度が低いほど前記モータリング手段から出力される最大駆動力が小さくなる傾向のパターンである請求項2または3記載の車両。
  5. 請求項2ないし4いずれか記載の車両であって、
    前記駆動力制限時に前記モータリング手段により前記内燃機関をモータリングして始動させる際における前記速度変化率を学習する学習手段を備え、
    前記所定モータリングパターンは、前記学習結果を用いて設定されるパターンである
    車両。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の車両であって、
    前記駆動輪に制動力を付与する制動力付与手段を備え、
    前記始動時制御手段は、前記駆動力制限時に前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記駆動軸の回転速度または前記関連速度が値0を含む所定範囲内のときには、前記駆動輪に制動力が付与された状態で前記モータリング手段からの駆動力の出力により前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう該内燃機関と該モータリング手段と前記制動力付与手段とを制御する手段である
    車両。
  7. 前記駆動力制限時は、前記電動機に異常が生じているときである請求項1ないし6いずれか記載の車両。
  8. 前記内燃機関の始動指示は、前記電動機に異常が生じたときになされる指示である請求項7記載の車両。
  9. 前記モータリング手段は、前記駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力する電力動力入出力手段である請求項1ないし8いずれか記載の車両。
  10. 前記モータリング手段は、前記駆動軸と前記出力軸と回転軸との3軸を有し該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機と、を備える手段である請求項9記載の車両。
  11. 内燃機関と、駆動輪に連結された駆動軸への駆動力の出力を伴って前記内燃機関をモータリングするモータリング手段と、前記駆動軸に動力を入出力可能な電動機と、を備える車両の制御方法であって、
    前記電動機から前記駆動軸への駆動力の出力が制限されている駆動力制限時に前記内燃機関の始動指示がなされたとき、前記駆動軸の回転速度または該駆動軸の回転速度に関連する関連速度の単位時間あたりの変化量である速度変化率に基づく駆動力の前記モータリング手段からの出力により前記内燃機関がモータリングされて始動されるよう該内燃機関と該モータリング手段とを制御する、
    車両の制御方法。
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