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JP2008163097A - 重質油の水素化分解方法 - Google Patents

重質油の水素化分解方法 Download PDF

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JP2008163097A JP2006351811A JP2006351811A JP2008163097A JP 2008163097 A JP2008163097 A JP 2008163097A JP 2006351811 A JP2006351811 A JP 2006351811A JP 2006351811 A JP2006351811 A JP 2006351811A JP 2008163097 A JP2008163097 A JP 2008163097A
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利明 奥井
Masaaki Tamura
正明 田村
Kazuyuki Nagagawa
和幸 永川
Souza Wladmir Ferraz De
ウラドミール・フェラス・デ・ソウサ
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Abstract

【課題】原油精製過程で製造され重金属成分を含有する重質油を水素化分解して軽質化するに際し、従来提案されている鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法の場合よりも、高収率で、及び/または、緩やかな反応条件で、軽質化された軽質な油を得ることができる重質油の水素化分解方法を提供する。
【解決手段】(1)原油精製過程で製造され重金属成分を含有する重質油の水素化分解方法であって、減圧蒸留により蒸留残渣として前記重質油を得る減圧蒸留工程と、前記重質油を鉄系触媒の存在下で懸濁床反応器中で水素化分解する反応工程を含み、前記減圧蒸留工程で、蒸留を350℃以下で行うことを特徴とする重質油の水素化分解方法、(2)前記方法において反応工程での反応条件が、反応圧力:60〜160kg/cm、反応温度:430〜455℃、反応時間:30〜180分であるもの等。
【選択図】図1

Description

本発明は、重質油の水素化分解方法に関する技術分野に属するものであり、詳細には、原油精製過程で製造され重金属成分を含有する重質油(以下、重金属成分を含有する石油系重質油ともいう)の水素化分解方法に関する。特には、減圧蒸留残渣油のような重金属成分を含有する石油系重質油を触媒の存在下で水添し、高度に軽質化された製品を得る方法に関する技術分野に属するものである。
原油の重質化と需要の軽質化が同時に進行するという需要構造の急激な変化を背景に、不足する軽質製品を余剰の重質油から製造する重質油分解技術が注目されており、有限な石油埋蔵量の減少が不可避の情勢にあってその重要度がますます増大してきている。
これまでに、重質油の熱分解、水素化分解について多くの方法が提案されている。しかしながら、これらの方法は、減圧残渣油等のような重金属成分を含有する重質油の軽質化に対しては、なんらかの問題点を有している。
即ち、このような重質油中には、かなり大量の窒素化合物および硫黄化合物を含んでおり、重質油分解を触媒存在下で行なわせる場合、極めて触媒に有害な多量の有機金属性の不純物を含有する。このような有機金属性の不純物(以下、金属不純物ともいう)としては、ニッケル(Ni)やバナジウム(V)を含むものが最も多いが、他の金属を含むものもある。これらの金属不純物は、重質油中のアスファルテン等の比較的高分子量の有機化合物と化学的に結合している。これらが存在すると、窒素、硫黄及び酸素含有化合物の分解除去に対する触媒活性がかなり阻害される。
触媒を用いずに,減圧残渣油等を処理する方法としては、熱分解方法がある。いわゆるコーカー法が知られている。この方法は、多量に副生するコークスの処理が問題となる。また、過分解によるガス生成量の増加のため、得られる留出油の収率低下が免れない。この他、芳香族分、オレフィン成分が多く、品質の悪いものになるという欠点を有する。
粒状の触媒を反応器内に充填して行う固定床方式の水素化分解方法では、高度に軽質化を行うと、上述のごとく原料中のアスファルテンやV、Niなどの重金属の影響を受け、副生するコークや重金属が次第に触媒層に沈積する。その結果、触媒の活性低下や触媒層の閉塞をもたらし、長期連続運転に限界がある。
Co−Mo系等の押出成形粒子触媒を使用して沸騰床方式の反応器で水素化分解を行わせる方法においては、沸騰床反応器内の激しい混合状態により、コーク等の蓄積による圧力損失の増加の問題はない。また、運転中に触媒の抜き出しと、補給が可能なことから触媒の活性を一定に保ったまま、長期に連続運転ができ、固定床方式に比べ利点を有している。しかしながら、触媒を循環させて運転するため、固定床方式に比べ運転の難しさがある。また、触媒が高価であり、反応圧力は一般的に150〜200kg/cm(15〜20MPaG)と高く、反応生成物の脱硫、脱窒素は不十分である。
上記のような従来法の欠点を改善する技術として、重金属成分を含有する石油系重質油を、低廉な使い捨ての鉄系触媒と共に、懸濁床(スラリー床)反応器に供給し、水素化分解する方法が提案されている。かかる方法(以下、鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法ともいう)は、例えば、特開2001−89772号公報に記載されている。
特開2001−89772号公報
このように鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法が提案されているが、この方法においても更なる経済性の向上が望まれるところである。
本発明はこの様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、重金属成分を含有する石油系重質油を水素化分解して軽質化するに際し、前述の従来提案されている鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法の場合よりも、高収率で、及び/または、緩やかな反応条件で、軽質化された軽質な油を得ることができる重質油の水素化分解方法を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意研究を行なった結果、本発明を完成するに至った。本発明によれば上記目的を達成することができる。
このようにして完成された本発明は、重質油の水素化分解方法に係わり、特許請求の範囲の請求項1〜8記載の重質油の水素化分解方法(第1〜8発明に係る重質油の水素化分解方法)であり、それは次のような構成としたものである。
即ち、請求項1記載の重質油の水素化分解方法は、原油精製過程で製造され重金属成分を含有する重質油の水素化分解方法であって、減圧蒸留により蒸留残渣として前記重質油を得る減圧蒸留工程と、前記重質油を鉄系触媒の存在下懸濁床反応器中で水素化分解する反応工程を含み、前記減圧蒸留工程で、蒸留を350℃以下で行うことを特徴とする重質油の水素化分解方法である〔第1発明〕。
請求項2記載の重質油の水素化分解方法は、前記反応工程で得られた反応生成物を気液分離して液相流体を得、その液相流体を前記懸濁床反応器に循環する循環工程、及び、前記液相流体から固体成分を分離した後、前記懸濁床反応器に循環する循環工程を含む請求項1記載の重質油の水素化分解方法である〔第2発明〕。
請求項3記載の重質油の水素化分解方法は、前記循環工程において循環する液相流体中の沸点:525℃以上の重質油成分の量が前記反応工程において懸濁床反応器に供給する重質油の量に対して10〜100質量%である請求項2記載の重質油の水素化分解方法である〔第3発明〕。
請求項4記載の重質油の水素化分解方法は、前記反応工程での反応条件が、反応圧力:60〜160kg/cm、反応温度:430〜455℃、反応時間:30〜180分である請求項1〜3のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法である〔第4発明〕。
請求項5記載の重質油の水素化分解方法は、前記鉄系触媒が天然リモナイト鉄鉱石触媒である請求項1〜4のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法である〔第5発明〕。
請求項6記載の重質油の水素化分解方法は、前記鉄系触媒が石油系溶剤中で機械的に粉砕された平均粒子径2μm以下の天然リモナイト鉄鉱石触媒である請求項1〜5のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法である〔第6発明〕。
請求項7記載の重質油の水素化分解方法は、前記天然リモナイト鉄鉱石触媒が実質的に酸化鉄を含まない天然リモナイト鉄鉱石触媒である請求項5または6記載の重質油の水素化分解方法である〔第7発明〕。
請求項8記載の重質油の水素化分解方法は、前記天然リモナイト鉄鉱石触媒を懸濁床反応器へ供給する際、その供給量が重質油の供給量に対して鉄成分として0.3〜2質量%である請求項5〜7のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法である〔第8発明〕。
本発明に係る重質油の水素化分解方法によれば、重金属成分を含有する石油系重質油を水素化分解して軽質化するに際し、従来提案されている鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法の場合よりも、高収率で、及び/または、緩やかな反応条件で、軽質化された軽質な油を得ることができるようになる。
石油精油所においては、通常,石油原油を常圧蒸留塔に供給し、ナフサ、灯油、軽油の油留分を留出させると共に、常圧蒸留塔下部から常圧蒸留残渣を抜き出し、これを減圧蒸留塔に供給する。減圧蒸留塔では、主として減圧軽油留分を採取する。同時に、減圧蒸留塔下部から減圧蒸留残渣を抜き出し、これを更に熱分解法(コーカー法)や水素化分解法により軽質化(分解)し、ナフサ、灯油、軽油、減圧軽油留分を生産する。
本発明者らは、鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法により、減圧蒸留残渣を水素化分解する際、この減圧蒸留残渣として減圧蒸留温度を高くしてカットされた減圧蒸留残渣を用いると分解率が低く、この減圧蒸留温度が高い場合ほど、分解率が減少する傾向にあることを見い出した。高い減圧蒸留温度で得られた減圧蒸留残渣を用いる場合には、水素化分解の反応工程での反応条件を厳しくする(圧力を高めたり、反応時間を長くする)必要があり、装置コストが高くなる。
これに対し、減圧蒸留温度を低くして得られた減圧蒸留残渣を用いると分解率が高くなり、この減圧蒸留温度が低い場合ほど、分解率が増大する。具体的には、減圧蒸留塔の最高温度を350℃以下の温度にするとよく、この減圧蒸留塔下部から抜き出される減圧蒸留残渣を用いると、水素化分解の際の分解率が充分に高くなることがわかった。このように分解率が充分に高くなると、高収率で軽質化された軽質な油を得ることができるし、水素化分解の反応工程での反応条件をマイルド(緩やか)にしても充分な収率で軽質化された軽質な油を得ることができる。即ち、従来提案されている鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法の場合よりも、高収率で、及び/または、緩やかな反応条件で、軽質化された軽質な油を得ることができる。
そこで、本発明に係る重質油の水素化分解方法は、原油精製過程で製造され重金属成分を含有する重質油の水素化分解方法であって、減圧蒸留により蒸留残渣として前記重質油を得る減圧蒸留工程と、前記重質油を鉄系触媒の存在下懸濁床反応器中で水素化分解する反応工程を含み、前記減圧蒸留工程で、蒸留を350℃以下で行うことを特徴とする重質油の水素化分解方法であることとした。
本発明に係る重質油の水素化分解方法によれば、前記知見からもわかるように、減圧蒸留残渣の水素化分解の際の分解率が充分に高くなるため、従来提案されている鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法の場合よりも、高収率で、及び/または、緩やかな反応条件で、軽質化された軽質な油を得ることができる。
本発明に係る重質油の水素化分解方法において、懸濁床反応器中で水素化分解する反応工程(以下、水素化分解反応工程ともいう)で得られた反応生成物を気液分離して液相流体(以下、液相流体aともいう)を得、この液相流体aから固体成分を分離した後、得られる液相流体(以下、液相流体bともいう)を懸濁床反応器に循環する循環工程を有することが望ましい〔第2発明〕。上記液相流体aを懸濁床反応器に循環する循環工程を有することも望ましいことである〔第2発明〕。この理由は下記の点にある。液相流体a、液相流体bは、いずれも、沸点:525℃以上(+525℃)の重質油成分(重質残渣)を含んでおり、これを懸濁床反応器に循環することにより、該重質油成分の再分解が起こり、油分(C5−525℃)収率が向上する。液相流体aと液相流体bの主な相違点は、液相流体aは触媒成分を含んでいるのに対し、液相流体bは触媒成分をほとんど含んでいないことにある。
前記循環工程において循環する液相流体中の沸点:525℃以上の重質油成分の量が前記反応工程において懸濁床反応器に供給する石油系重質油の量に対して10〜100質量%であることが望ましい〔第3発明〕。この理由は下記の点にある。上記沸点:525℃以上の重質油成分の量が10質量%未満の場合は、油分(C5−525℃)収率がほとんど向上せず、ボトムリサイクル効果が発揮されない。これに対し、上記沸点:525℃以上の重質油成分の量が100質量%超の場合は、油分(C5−525℃)収率が格段に高くなるものの、油分(C5−525℃)収率の増加率は上記沸点:525℃以上の重質油成分の量が10〜100質量%の場合よりも少なくて循環効率が低下する。
前記反応工程での反応条件、即ち、懸濁床反応器での反応条件に関しては、特には限定されず、例えば、反応圧力:60−160Kg/cm)、温度430−455℃、反応時間30−180分の条件で行うことができる〔第4発明〕。条件を厳しく(反応圧力を高く、反応時間を高く)すればより収率(残渣転化率、油分(C5−525℃)収率)が高くなるが、本発明においては60−120Kg/cm、温度430−450℃、30−120分のより緩やかな条件を採用することでも十分な収率を得ることができる。水素供給条件は、原料の流量によって変わってくるが、一般的には原料に対して1〜8重量%程度である。
本発明に係る重質油の水素化分解方法において、鉄系触媒としては天然リモナイト鉄鉱石触媒を用いることが望ましい〔第5発明〕。この理由は下記の点にある。このようなリモナイト鉄鉱石触媒は、Fe(ヘマタイト)、FeS(パイライト)、FeSO (硫酸鉄)等の鉄系触媒に比べ高活性であり、しかも天然で採取される安価な触媒である。
この天然リモナイト鉄鉱石触媒としては石油系溶剤中で機械的に粉砕された平均粒子径2μm以下の天然リモナイト鉄鉱石触媒を用いることが望ましい〔第6発明〕。かかる触媒は触媒活性に優れているからである。なお、リモナイト鉄鉱石触媒の平均粒子径は、例えば次のような方法により求めることができる。リモナイト鉄鉱石触媒を油中でボールミル等で粉砕する。この粉砕後の触媒の粒径をレーザー回折式粒度分布測定器で測定する。このとき、同測定器の分散溶媒にはエタノール、イソプロピルアルコール等を用いる。この溶媒中に試料(油と前記粉砕後の触媒の混合物)を投入する。そして、同測定器より出力される粒径分布曲線(粒径 vs wt%積算値)より50%粒子径(Dp50)を読み取る。この50%粒子径を平均粒子径とする。
天然リモナイト鉄鉱石触媒は実質的に酸化鉄を含まないものを用いることが望ましい〔第7発明〕。かかる触媒は触媒活性に優れているからである。なお、実質的に酸化鉄を含まないこととは、Feの含有量が10%以下であることをいう。
重質油を鉄系触媒の存在下懸濁床反応器中で水素化分解する際、触媒活性を発現するピロータイト(Pyrrhotite, Fe1-xS)に変化させる目的で、鉄系触媒とともに助触媒が使用される。助触媒としては、一般に硫黄が使用され、鉄系触媒中の鉄含有量に対して原子比で1〜3倍程度添加される。このような助触媒を使用しない場合、水素分解用触媒としての効果を発揮しないので、重縮合反応がおこり、高オイル収率を得ることができなくなる。
前記天然リモナイト鉄鉱石触媒を懸濁床反応器へ供給する際、その供給量が重質油の供給量に対して鉄成分として0.3〜2質量%であることが望ましい〔第8発明〕。この理由は下記の点にある。この供給量が0.3質量%未満の場合は、コーク生成量が急激に高くなる傾向があり、2質量%超の場合は、オイル収率がほぼ飽和し(2質量%の場合以上はほとんど増加せず)、かえってコスト高になる傾向がある。
本発明において、原油精製過程で発生する重金属成分を含有する重質油での重金属成分は、NiやV(Ni,Vの1種以上)等である。この重金属成分の含有量は、限定されない。減圧蒸留塔で得られる減圧蒸留残渣とは、原油の常圧蒸留残渣を減圧蒸留塔に供給して減圧蒸留し、減圧蒸留塔下部から抜き出される蒸留残渣(原油の常圧蒸留残渣の減圧蒸留残渣)のことである。原油の常圧蒸留残渣とは、原油を常圧蒸留塔に供給して常圧蒸留し、常圧蒸留塔下部から抜き出される蒸留残渣のことである。
減圧蒸留工程の圧力条件は、一般に10mmHg〜100mmHgである。温度条件については、本発明においては、減圧蒸留を350℃以下で行う。例えば、減圧蒸留塔の最高温度を350℃以下の温度に制御する。つまり、減圧蒸留塔の最高温度の上限値を350℃と規定している。減圧蒸留塔の最高温度の下限値は、減圧蒸留で得ようとする減圧軽油留分の構成により異なるので、規定するものではなく、限定されるものではない。減圧蒸留塔の最高温度は、水素化分解反応工程で得られる油分収率により、350℃以下の温度から選択して設定すればよい。通常は300〜350℃である。
減圧蒸留塔内は減圧蒸留塔下部の液相部において温度が最も高い。減圧蒸留塔の最高温度とは、この最も温度が高い液相部の温度のことである。
本発明に係る重質油の水素化分解方法について、より具体的な実施形態の一例を図1(フローシート)を用いて以下説明する。なお、本発明は、この図1に示すものに限定されるものではない。
図1に示すように、スラリー調製槽(1)に、重金属成分を含有する石油系重質油と鉄系触媒(例えば天然リモナイト鉄鉱石触媒)と助触媒である硫黄を添加してスラリー状混合体とした後、水素ガスが添加され、予熱器(2)にて昇温後、反応工程の水素化分解反応器である懸濁床反応器(3)に供給される。このとき、重金属成分を含有する石油系重質油としては、原油の常圧蒸留残渣(原油を常圧蒸留塔に供給して常圧蒸留し、常圧蒸留塔下部から抜き出される蒸留残渣)と減圧蒸留残渣(常圧蒸留残渣を減圧蒸留塔に供給して減圧蒸留し、減圧蒸留塔下部から抜き出される蒸留残渣)を用いる。なお、この減圧蒸留塔の最高温度は350℃以下の温度にコントロール(制御)されている。代表的な懸濁床反応器としては、気泡塔型反応器が用いられる。懸濁床反応器(3)での反応条件は、好ましくは反応温度440〜450℃、反応圧力80〜120kg/cm、反応時間1〜2時間である。この懸濁床反応器(3)にて水素化分解反応を行い、ここで水素化分解反応生成物が得られる。
この懸濁床反応器(3)にて得られた水素化分解反応生成物は第一気液分離器(4)に導入され、高温高圧の状態で気相成分を分離する。この気相成分は高圧低温気液分離器(8)及びガス精製工程(9)を経て、一部は燃料ガスと利用される。残部はリサイクルガスとして反応工程反応器の冷却用ガスとして利用される。
上記第一気液分離器(4)では気相成分が分離されると共に触媒を含む液相部が分離される。この触媒を含む液相部は、低圧気液分離器(5)及び減圧気液分離器(6)で軽質な留分が分離された後、その液相流体の一部は反応工程のスラリー調製槽(1)、もしくは直接に懸濁床反応器(3)に循環供給される(この流体を循環流体Aと呼ぶ)。残部は固液分離工程(7)に送給され、液留分と、主として反応工程触媒、及びコークを含む固形分に分離される。この液留分は主として沸点が343℃以上のものであり、反応工程のスラリー調製槽(1)、もしくは直接に懸濁床反応器(3)に循環供給される(この液留分を循環流体Bと呼ぶ)。
循環流体Aと循環流体Bは、いずれも、沸点が525℃以上(+525℃)の重質残渣を含んでいる。これを反応工程に循環することにより、この重質残渣の再分解が起こり、油分(C5−525℃)収率が向上する。循環流体Aと循環流体Bの主な違いは、循環流体Aは流体中に触媒成分を含んでいるのに対し、循環流体Bは触媒成分をほとんど含んでいないことにある。
なお、図1において、(2)は予熱器、(10)は蒸留塔を示すものである。
本発明の実施例および比較例について、以下説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
〔実施例1〕
前述の図1と同様のプロセスによって重金属成分を含有する石油系重質油の水素化分解方法を実施した。
このとき、重金属を含有する石油系重質油としては減圧蒸留残渣(以下、VRという)を用いた。即ち、表1に示す留分構成の常圧蒸留残渣(以下、ARという)を減圧蒸留塔に供給し、液温度325℃で10mmHgの圧力(減圧)下、減圧蒸留して得たVRを用いた。なお、この減圧蒸留塔の最高温度は325℃である。表1において、wt% on feed ARは、減圧蒸留塔に供給するAR量に対する重量割合(wt%で表示)のことである。ARに含まれる金属の種類とその量は以下の通りである;
Ni:15ppm, V:20ppm, Ca:3ppm, Fe:5ppm
鉄系触媒としては実質的に酸化鉄を含まないリモナイト鉄鉱石触媒を用いた。リモナイト鉄鉱石触媒は、天然リモナイト鉄鉱石(Fe含有量:53wt%)を石油系溶剤中で機械的に粉砕し平均粒子径1μmのものを使用した。
リモナイト鉄鉱石触媒の添加量(供給量)は石油系重質油の供給量に対して鉄成分として1質量%とした。助触媒(硫黄)の添加量は、この鉄成分の量の1.2倍(原子比)とした。
反応工程での反応条件、即ち、懸濁床反応器(3)での反応条件は、反応圧力:10MPa(100kg/cm)、反応温度:450℃、反応時間:60分とした。
反応工程で得られる反応生成物を気液分離して得られる液相流体、及び、この液相流体から固体成分を分離して得られる液相流体を、懸濁床反応器(3)に循環した。即ち、第一気液分離器(4)で気相成分を分離すると共に液相流体を分離し、この液相流体から低圧気液分離器(5)及び減圧気液分離器(6)で軽質な留分を分離した後の液相流体の一部(循環流体A)を、懸濁床反応器(3)に循環する。残部を固液分離工程(7)に送給し、固体成分と液相流体とに分離し、この液相流体(循環流体B)を懸濁床反応器(3)に循環した。このとき、液相流体(循環流体Aおよび循環流体B)の懸濁床反応器(3)への循環量は、循環流体A中の沸点:525℃以上の重質油成分の量と循環流体B中の沸点:525℃以上の重質油成分の量の合計が懸濁床反応器(3)へのVR(減圧蒸留残渣)の供給量に対して50質量%となるようにした。
この結果、残渣転化率:92%、重質残渣(+525℃)収率:VR量に対し5.8質量%(VR量に対する質量%を、以下、%VRともいう)、油分(C5−525℃)収率:84.9%VR(VR量に対し84.9質量%)であった。ここで、転化率は下記式(1)により求められるものである。
残渣転化率(%)=100 ×〔(原料VR中+525℃のwt%)−(重質残渣収率)〕/
(原料VR中+525℃のwt%)−−−−−−−式(1)
〔実施例2〕
減圧蒸留塔の最高温度は350℃とした。即ち、表1に示す留分構成のARを減圧蒸留塔に供給し、液温度350℃で10mmHgの圧力(減圧)下、減圧蒸留して得たVRを用いた。この点を除き、実施例1の場合と同様の条件で同様の方法により、重金属成分を含有する石油系重質油(VR)の水素化分解方法を実施した。
この結果、残渣転化率:86%、重質残渣(+525℃)収率:11.5%VR(VR量に対し11.5質量%)、油分(C5−525℃)収率:78.5%VRであった。
〔比較例1〕
減圧蒸留塔の最高温度は360℃とした。即ち、表1に示す留分構成のARを減圧蒸留塔に供給し、液温度360℃で10mmHgの圧力(減圧)下、減圧蒸留して得たVRを用いた。この点を除き、実施例1の場合と同様の条件で同様の方法により、重金属成分を含有する石油系重質油(VR)の水素化分解方法を実施した。
この結果、残渣転化率:81%、重質残渣(+525℃)収率:15.8%VR、油分(C5−525℃)収率:73.7%VRであった。
〔比較例2〕
減圧蒸留塔の最高温度は385℃とした。即ち、表1に示す留分構成のARを減圧蒸留塔に供給し、液温度385℃で10mmHgの圧力(減圧)下、減圧蒸留して得たVRを用いた。この点を除き、実施例1の場合と同様の条件で同様の方法により、重金属成分を含有する石油系重質油(VR)の水素化分解方法を実施した。
この結果、残渣転化率:81%、重質残渣(+525℃)収率:16.6%VR、油分(C5−525℃)収率:73.5%VRであった。
〔比較例3〕
減圧蒸留塔の最高温度は360℃とした。即ち、表1に示す留分構成のARを減圧蒸留塔に供給し、液温度360℃で10mmHgの圧力(減圧)下、減圧蒸留して得たVRを用いた。また、反応工程での反応条件、即ち、懸濁床反応器(3)での反応条件は、反応圧力:15MPa(150kg/cm)、反応温度:450℃、反応時間:90分とした。この点を除き、実施例1の場合と同様の条件で同様の方法により、重金属成分を含有する石油系重質油(VR)の水素化分解方法を実施した。
この結果、残渣転化率:95%、重質残渣(+525℃)収率:4.3%VR、油分(C5−525℃)収率:80.7%VRであった。
上記実施例1〜2、比較例1〜2から分かるように、減圧蒸留温度(減圧蒸留塔の最高温度)が325℃から360℃に上昇するに伴い、反応効率が悪くなる(即ち、重質残渣収率が増大し、残渣転化率および油分収率が減少する)。減圧蒸留温度が360℃以上の温度では、反応効率が悪いまま一定となっている。
これは、減圧蒸留操作過程で温度の上昇と共に、重縮合反応(重合反応)が起こり、分解しにくい重質物質が多く発生しているためと考えられる。このような変質を防ぐためには、減圧蒸留温度を350℃以下に抑制し、かかる条件で得たVRを懸濁床反応器に供給するVRとして用いることが必要である。
比較例3に示すように、350℃超の減圧蒸留温度で得たVRを用いる場合、80%VR程度の比較的高い油分収率を得るためには、反応圧力を高く、また、反応時間を長く設定する必要がある。この場合、水素化分解プロセスの機器コストが高くなる。
Figure 2008163097
本発明に係る重質油の水素化分解方法は、重金属成分を含有する石油系重質油を水素化分解して軽質化するに際し、従来提案されている鉄系触媒を使用する懸濁床方式の水素化分解方法の場合よりも、高収率で、及び/または、緩やかな反応条件で、軽質化された軽質な油を得ることができるので、重金属成分を含有する石油系重質油の水素化分解方法として好適に用いることができて有用である。
本発明に係る重質油の水素化分解方法の実施形態の一例を示す模式図である。
符号の説明
(1)スラリー調整槽、
(2)予熱器、
(3)懸濁床反応器、
(4)第一気液分離器、
(5)低圧気液分離器、
(6)減圧気液分離器、
(7)固液分離工程、
(8)高圧低温気液分離器、
(9)ガス精製工程、
(10)蒸留塔。

Claims (8)

  1. 原油精製過程で製造され重金属成分を含有する重質油の水素化分解方法であって、減圧蒸留により蒸留残渣として前記重質油を得る減圧蒸留工程と、前記重質油を鉄系触媒の存在下懸濁床反応器中で水素化分解する反応工程を含み、前記減圧蒸留工程で、蒸留を350℃以下で行うことを特徴とする重質油の水素化分解方法。
  2. 前記反応工程で得られた反応生成物を気液分離して液相流体を得、その液相流体を前記懸濁床反応器に循環する循環工程、及び、前記液相流体から固体成分を分離した後、前記懸濁床反応器に循環する循環工程を含む請求項1記載の重質油の水素化分解方法。
  3. 前記循環工程において循環する液相流体中の沸点:525℃以上の重質油成分の量が前記反応工程において懸濁床反応器に供給する重質油の量に対して10〜100質量%である請求項2記載の重質油の水素化分解方法。
  4. 前記反応工程での反応条件が、反応圧力:60〜160kg/cm、反応温度:430〜455℃、反応時間:30〜180分である請求項1〜3のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法。
  5. 前記鉄系触媒が天然リモナイト鉄鉱石触媒である請求項1〜4のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法。
  6. 前記鉄系触媒が石油系溶剤中で機械的に粉砕された平均粒子径2μm以下の天然リモナイト鉄鉱石触媒である請求項1〜5のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法。
  7. 前記天然リモナイト鉄鉱石触媒が実質的に酸化鉄を含まない天然リモナイト鉄鉱石触媒である請求項5または6記載の重質油の水素化分解方法。
  8. 前記天然リモナイト鉄鉱石触媒を懸濁床反応器へ供給する際、その供給量が重質油の供給量に対して鉄成分として0.3〜2質量%である請求項5〜7のいずれかに記載の重質油の水素化分解方法。
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