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JP2008144711A - NOx触媒の異常診断装置及び異常診断方法 - Google Patents

NOx触媒の異常診断装置及び異常診断方法 Download PDF

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JP2008144711A JP2006334817A JP2006334817A JP2008144711A JP 2008144711 A JP2008144711 A JP 2008144711A JP 2006334817 A JP2006334817 A JP 2006334817A JP 2006334817 A JP2006334817 A JP 2006334817A JP 2008144711 A JP2008144711 A JP 2008144711A
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Abstract

【課題】NOx触媒の異常診断時の排気エミッション悪化を防止する。
【解決手段】本発明のNOx触媒の異常診断装置は、NOx触媒のNOx浄化能に関する指標値Rを計測する手段と、NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングTc1及び高いタイミングTc2でそれぞれ計測された指標値R1,R2に基づきNOx触媒の異常を判定する手段とを備える。NOx触媒の活性度が比較的低いタイミング、即ち、NOx触媒が元々十分なNOx浄化能を有しないタイミングでの指標値が利用されるので、排気エミッションを敢えて悪化させること無しにNOx触媒の異常診断を実行することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒の異常診断のための装置及び方法に関する。
一般に、ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気系に配置される排気浄化装置として、排気ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)を浄化するためのNOx触媒が知られている。一方、NOx触媒に劣化や故障等の異常が発生すると、NOx浄化能が悪化し、正常時よりも多くのNOxが大気に排出されてしまうことから、これを防止すべく、NOx触媒の異常を診断することが行われている。特に自動車に搭載されたエンジンの場合、車載状態(オンボード)での触媒異常診断を実施する要請がある。
例えば特許文献1には、還元剤の供給時にNOxを還元する選択還元型NOx触媒の劣化診断装置が開示されている。これによれば、NOx触媒に還元剤が供給されたときの触媒下流側のNOx 濃度と、NOx触媒に還元剤が供給されていないときの触媒下流側のNOx 濃度とが検出され、これらNOx濃度に基づいて触媒の劣化が診断される。
なお、特許文献2には、吸蔵還元型NOx触媒がライトオフ判定温度に達した時点で還元剤を添加し、このときの触媒上下流の排気温度差に基づきNOx触媒の劣化を判定する技術が開示されている。特許文献3には、エンジン運転状態に応じた触媒劣化判定基準と、触媒温度から算出される劣化度とを比較し、触媒の劣化を判断する技術が開示されている。
特開平11−93647号公報 特開2003−214153号公報 特開平7−26944号公報
ところで、特許文献1に記載の装置においては、NOx触媒の劣化診断時に排気エミッションが悪化するという問題がある。即ち、NOx触媒の劣化診断を行うために敢えて還元剤を供給しない状態を作るものであり、これだと、その還元剤非供給時にNOx触媒がNOxを還元できず、NOxが排出されてしまう。
そこで、本発明の目的は、異常診断時の排気エミッション悪化を防止することができるNOx触媒の異常診断装置及び異常診断方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1の形態によれば、
内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒と、
前記NOx触媒のNOx浄化能に関する指標値を計測する計測手段と、
前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングで前記計測手段によって計測された指標値と、前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングで前記計測手段によって計測された指標値とに基づき、前記NOx触媒の異常を判定する異常判定手段と
を備えたことを特徴とするNOx触媒の異常診断装置が提供される。
NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングと比較的高いタイミングとでは、NOx触媒のNOx浄化能に差ないし変化がある。そして、その差ないし変化量はNOx触媒の劣化度に応じて変化する。よって、NOx触媒のNOx浄化能に関する指標値を両タイミングで計測し、これら指標値の差ないし変化量の大小を判別することにより、NOx触媒が正常か異常かを判別することができる。特に、NOx触媒の活性度が比較的低いタイミング、言い換えれば触媒温度が未だ十分活性温度域に達していないようなタイミングで計測された指標値が使用される。このようなタイミングでは、元々NOx触媒が十分なNOx浄化能を有しない。従ってこのタイミングで計測された指標値を利用することによって、例えば特許文献1のように、NOx触媒の活性度が高いのに敢えてNOx浄化能が低い状態を作り出す、ということを行わなくて済む。よって、排気エミッションを敢えて悪化させること無しに、NOx触媒の異常診断を実行することが可能となる。
また、本発明の第2の形態は、第1の形態において
前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが第1のタイミングからなり、
前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、前記第1のタイミングより触媒活性度が高い第2のタイミングと、前記第2のタイミングより触媒活性度が高い第3のタイミングとからなり、
前記異常判定手段は、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値以下のとき、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量に基づき、前記NOx触媒の異常を判定する
ことを特徴とする。
また、本発明の第3の形態は、第2の形態において、
前記NOx触媒の触媒温度を推定する触媒温度推定手段と、
前記触媒温度推定手段により推定された触媒温度に基づき、前記NOx触媒への還元剤の添加を制御する還元剤添加制御手段と
をさらに備え、
前記還元剤添加制御手段は、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより低温側に変更する
ことを特徴とする。
また、本発明の第4の形態は、第3の形態において、
前記還元剤添加制御手段は、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより高温側に変更する
ことを特徴とする。
また、本発明の第5の形態は、第1乃至第4いずれかの形態において、
前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、前記触媒温度が活性開始温度以上となるようなタイミングである
ことを特徴とする。
また、本発明の第6の形態は、第2の形態において、
前記第1のタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記第2のタイミングが、触媒温度が活性開始温度以上且つ活性終了温度未満となるようなタイミングであり、前記第3のタイミングが、触媒温度が活性終了温度以上となるようなタイミングである
ことを特徴とする。
また、本発明の第7の形態は、第1乃至第6いずれかの形態において、
前記指標値がNOx浄化率であることを特徴とする。
本発明の第8の形態によれば、
内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒の異常を診断する方法であって、
前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングで前記NOx触媒の浄化能に関する指標値を計測するステップと、
前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングで前記指標値を計測するステップと、
これら計測された指標値に基づき前記NOx触媒の異常を判定するステップと
を備えたことを特徴とするNOx触媒の異常診断方法が提供される。
また、本発明の第9の形態は、第8の形態において、
前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが第1のタイミングからなり、
前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、前記第1のタイミングより触媒活性度が高い第2のタイミングと、前記第2のタイミングより触媒活性度が高い第3のタイミングとからなり、
前記異常判定ステップは、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値以下のとき、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量に基づき、前記NOx触媒の異常を判定する
ことを特徴とする。
また、本発明の第10の形態は、第9の形態において、
前記NOx触媒の触媒温度を推定するステップと、
この推定された触媒温度に基づき、前記NOx触媒への還元剤の添加を制御するステップと
をさらに備え、
前記還元剤添加制御ステップは、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより低温側に変更することを含む
ことを特徴とする。
また、本発明の第11の形態は、第10の形態において、
前記還元剤添加制御ステップは、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより高温側に変更することを含む
ことを特徴とする。
また、本発明の第12の形態は、第8乃至第11いずれかの形態において、
前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、触媒温度が活性開始温度以上となるようなタイミングである
ことを特徴とする。
また、本発明の第13の形態は、第9の形態において、
前記第1のタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記第2のタイミングが、触媒温度が活性開始温度以上且つ活性終了温度未満となるようなタイミングであり、前記第3のタイミングが、触媒温度が活性終了温度以上となるようなタイミングである
ことを特徴とする。
また、本発明の第14の形態は、第8乃至第13いずれかの形態において、
前記指標値がNOx浄化率であることを特徴とする。
本発明によれば、異常診断時の排気エミッション悪化を防止することができるNOx触媒の異常診断装置及び異常診断方法を提供することができるという、優れた効果が発揮される。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の概略的なシステム図である。図中、10は、自動車用の圧縮着火式内燃機関即ちディーゼルエンジンであり、11は吸気ポートに連通されている吸気マニフォルド、12は排気ポートに連通されている排気マニフォルド、13は燃焼室である。本実施形態では、不図示の燃料タンクから高圧ポンプ17に供給された燃料が、高圧ポンプ17によりコモンレール18に圧送されて高圧状態で蓄圧され、このコモンレール18内の高圧燃料がインジェクタ14から燃焼室13内に直接噴射供給される。エンジン10からの排気ガスは、排気マニフォルド12からターボチャージャ19を経た後にその下流の排気通路15に流され、後述のように浄化処理された後、大気に排出される。なお、ディーゼルエンジンの形態としてはこのようなコモンレール式燃料噴射装置を備えたものに限らない。またEGR装置などの他の排気浄化デバイスを含むことも任意である。
他方、エアクリーナ20から吸気通路21内に導入された吸入空気は、エアフローメータ22、ターボチャージャ19、インタークーラ23、スロットルバルブ24を順に通過して吸気マニフォルド11に至る。エアフローメータ22は吸入空気量を検出するためのセンサであり、具体的には吸入空気の流量に応じた信号を出力する。スロットルバルブ24には電子制御式のものが採用されている。
排気通路15には、その通路内の排気ガス中に含まれるNOxを還元して浄化するNOx触媒34が設けられている。本実施形態のNOx触媒34は選択還元型NOx触媒であり、還元剤が添加されたときにNOxを連続的に還元し得る。
NOx触媒34の上流側の排気通路15には、NOx触媒34に還元剤としての尿素を選択的に添加するための添加弁40が設けられている。尿素は尿素水溶液の形で使用され、添加弁40から下流側のNOx触媒34に向かって排気通路15内に噴射供給される。添加弁40には、これに尿素水溶液を供給するための供給装置42が接続され、供給装置42には尿素水溶液を貯留するタンク44が接続される。
また、エンジン全体の制御を司る制御手段としての電子制御ユニット(以下ECUと称す)100が設けられる。ECU100は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート、および記憶装置等を含むものである。ECU100は、各種センサ類の検出値等に基づいて、所望のエンジン制御が実行されるように、インジェクタ14、高圧ポンプ17、スロットルバルブ24等を制御する。またECU100は、尿素添加量を制御すべく、添加弁40及び供給装置42を制御する。ECU100に接続されるセンサ類としては、前述のエアフローメータ22の他、NOx触媒34の下流側に設けられたNOxセンサ即ち触媒後NOxセンサ50、NOx触媒34の上流側と下流側にそれぞれ設けられた触媒前排気温センサ52及び触媒後排気温センサ54が含まれる。触媒後NOxセンサ50は、その設置位置における排気ガスのNOx濃度即ち触媒後NOx濃度に応じた信号をECU100に出力する。触媒前排気温センサ52及び触媒後排気温センサ54は、それら設置位置における排気ガスの温度に応じた信号をECU100に出力する。
また他のセンサ類として、クランク角センサ26及びアクセル開度センサ27がECU100に接続されている。クランク角センサ26はクランク角の回転時にクランクパルス信号をECU100に出力し、ECU100はそのクランクパルス信号に基づきエンジン10のクランク角を検出すると共に、エンジン10の回転速度を計算する。アクセル開度センサ27は、ユーザによって操作されるアクセルペダルの開度(アクセル開度)に応じた信号をECU100に出力する。
選択還元型NOx触媒(SCR: Selective Catalytic Reduction)34は、ゼオライト又はアルミナなどの基材表面にPtなどの貴金属を担持したものや、その基材表面にCu等の遷移金属をイオン交換して担持させたもの、その基材表面にチタニヤ/バナジウム触媒(V/WO/TiO)を担持させたもの等が例示できる。選択還元型NOx触媒34は、その触媒温度(触媒床温)が活性温度域にあり、且つ、還元剤としての尿素が添加されているときにNOxを還元浄化する。尿素が触媒に添加されると、触媒上でアンモニアが生成され、このアンモニアがNOxと反応してNOxが還元される。
NOx触媒34に対する尿素添加量は、触媒後NOxセンサ50により検出される触媒後NOx濃度に基づき、ECU100により制御される。具体的には、触媒後NOx濃度の検出値が常にゼロになるように添加弁40からの尿素噴射量が制御される。この場合、触媒後NOx濃度の検出値のみに基づいて尿素噴射量を設定してもよく、或いは、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度とアクセル開度)に基づく基本尿素噴射量を、触媒後NOxセンサ50の検出値に基づきフィードバック補正してもよい。NOx触媒34が尿素添加時のみNOxを還元可能なので、通常、尿素は常時添加される。また、エンジンから排出されるNOxを還元するのに必要な最小限の量しか尿素が添加されないよう、制御が行われる。過剰に尿素を添加するとアンモニアが触媒下流に排出されてしまい(所謂NHスリップ)、異臭等の原因となるからである。
ここで、エンジンから排出されるNOxの全量を還元するのに必要な最小の尿素量をA、実際に添加された尿素量をBとすると、これらの比B/Aは当量比と称される。当量比ができるだけ1に近づくように尿素添加制御が実行されてはいるものの、実際にはエンジンの運転状態が時々刻々と変化することから、実際の当量比は必ずしも1とならない。当量比が1より小さい場合、尿素供給量が不足しており、触媒下流側にNOxが排出されるので、これを触媒後NOxセンサ50により検知して尿素供給量を増量するようにしている。なお当量比が1より大きいときには尿素供給量が過剰となる。添加された尿素がNOx触媒34に付着することもあり、この場合、尿素の添加を停止しても、付着した尿素により暫くの間はNOxを還元できる。
NOx触媒34の温度は、触媒に埋設した温度センサにより直接検出することもできるが、本実施形態ではそれを推定することとしている。具体的には、ECU100が、触媒前排気温センサ52及び触媒後排気温センサ54によりそれぞれ検出された触媒前排気温及び触媒後排気温に基づき、触媒温度を推定する。
ここで、触媒温度の推定方法を図2を参照して説明する。NOx触媒34に流入する触媒上流側の排気ガスの温度をTf(℃)、その排気ガスのガス量をGa(g/s)とする。ここで排気ガスのガス量はエンジンに吸入される空気量と等しいとみなせることから、その吸入空気量Gaを排気ガス量としている。この排気ガス量は単位時間(ここでは1秒)当たりに触媒に流入する排気ガス量である。他方、NOx触媒34の触媒温度をTc(℃)、NOx触媒34の重量をMc(g)とする。NOx触媒34から排出される触媒下流側の排気ガスの温度をTr(℃)とする。
触媒上流側の排気ガスの持つ熱エネルギをEf、NOx触媒34の持つ熱エネルギをEcとする。これら熱エネルギEf,Ecは次式(1)、(2)により表すことができる。但し、Cgは排気ガスの比熱比、CcはNOx触媒34の比熱比で、両者は一定値である。
Ef=Ga×Tf×Cg(J/s) ・・・(1)
Ec=Mc×Tc×Cc(J) ・・・(2)
ところで、熱エネルギEcを持ったNOx触媒34に、熱エネルギEfを持った排気ガスが供給された場合の熱平衡を考える。排気ガスの供給開始時点から単位時間経過後にNOx触媒34及び排気ガスが熱平衡状態になったと考え、熱平衡後の両者の温度をTmとすると、熱平衡の式は次式(3)で表される。
Ef+Ec=Ga×Tm×Cg+Mc×Tm×Cc ・・・(3)
この温度TmがNOx触媒34の推定温度の基本的な値である。しかしながら、実際には、排気ガスとNOx触媒34との間で完全な熱平衡状態に至る訳ではなく、NOx触媒34の下流側に温度Trの排気ガスが排出され、熱エネルギが逃げている。よってその温度Trに基づいて下流側に逃げた熱エネルギErが計算され、これによりNOx触媒34の基本推定温度Tmがフィードバック補正され、最終的な推定触媒温度が算出される。
上記の説明から理解されるように、本実施形態では、NOx触媒上流側の排気ガス温度である触媒前排気温Tfが触媒前排気温センサ52で検出され、NOx触媒下流側の排気ガス温度である触媒後排気温Trが触媒後排気温センサ54で検出される。そして、排気ガス量と等価とみなせる吸入空気量Gaがエアフローメータ22で検出される。これら検出値に基づき、ECU100が、NOx触媒34の触媒温度Tcを推定する。
一方、NOx触媒34への尿素添加が推定触媒温度Tcに基づきECU100により制御される。詳しくは後述するが、推定触媒温度Tcが、NOx触媒34が活性となるような所定の添加開始温度Tcst(例えば200℃程度)以上に達したときに尿素添加が実行され、推定触媒温度Tcがその添加開始温度Tcst未満のときに尿素添加が停止される。NOx触媒の活性前は尿素添加を行ってもNOxを還元できないからである。また、推定触媒温度Tcが添加開始温度Tcstよりも遙かに高い所定の上限温度Tmax(例えば600℃程度)以上になったときにも尿素添加が停止される。この場合も、尿素添加を行ったとしてもNOxを効率良く還元できないからである。もっとも、一般にディーゼルエンジンの場合にはガソリンエンジンよりも排気温が低く、触媒温度がそのような上限温度に達する頻度は比較的少ない。結局、触媒温度Tcが、添加開始温度Tcst以上且つ上限温度Tmax未満のときに尿素添加が実行され、この温度域にないとき尿素添加が停止される。
なお、エンジン暖機時、NOx触媒34がエンジンからの排気熱で昇温するのに対し、触媒後NOxセンサ50は内蔵ヒータの加熱により比較的早く昇温する。従って、通常は、NOx触媒34よりも早く触媒後NOxセンサ50が活性化する。ECU100は、触媒後NOxセンサ50のインピーダンスを検知すると共に、このインピーダンスが、触媒後NOxセンサ50の活性温度に対応する所定値になるように、ヒータを制御する。
次に、NOx触媒34の異常診断について説明する。
概して、本実施形態におけるNOx触媒34の異常診断の特徴は、NOx触媒34の活性度が比較的低いタイミングと比較的高いタイミングとで、NOx触媒34のNOx浄化能に関する指標値をそれぞれ計測し、これら計測された指標値に基づきNOx触媒34の異常を判定する点にある。ここで、NOx触媒の活性度は、その相関値である触媒温度によって表わすことができる。また、NOx触媒34のNOx浄化能に関する指標値として、本実施形態ではNOx浄化率が用いられる。但し、これらの値として他の値を用いることも可能である。
NOx触媒34の活性度が比較的低いタイミングと比較的高いタイミングとでは、NOx触媒34のNOx浄化率に差ないし変化がある。そして、これらの差ないし変化量はNOx触媒34の劣化度に応じて変化する。よって、その差ないし変化量の大小を判別することにより、NOx触媒34が正常か異常かを判別することができる。特に、NOx触媒34の活性度が比較的低いタイミング、言い換えれば触媒温度が未だ十分活性温度域に達していないようなタイミングでのNOx浄化率計測値が使用される。このようなタイミングでは、たとえ還元剤を添加したとしても、元々NOx触媒34が十分なNOx浄化能を有しない。従ってこのタイミングでのNOx浄化率計測値を利用することによって、例えば特許文献1のように、NOx触媒34の活性度が高いのに敢えてNOx浄化能が低い状態を作り出す、ということを行わなくて済む。よって、排気エミッションを敢えて悪化させること無しに異常診断を実行することが可能となる。
NOx触媒34のNOx浄化率Rは、NOx触媒34に流入する触媒上流側のNOx量をN1、NOx触媒34から排出される触媒下流側のNOx量をN2とすると、R=N2/N1で表される。触媒下流側のNOx量N2は、触媒後NOxセンサ50により検出される触媒後NOx濃度Crに基づきECU100により算出される。
他方、触媒上流側のNOx量N1は、本実施形態ではECU100により推定された値が用いられる。即ち、ECU100は、エンジン運転状態を表すパラメータ(例えばエンジン回転速度NE及びアクセル開度AC)の検出値に基づき、所定のマップ又は関数に従って、推定値としての触媒上流側NOx量N1を算出する。付加的に或いは代替的に、NOx触媒34の上流側に触媒前NOxセンサを設け、この触媒前NOxセンサにより検出されたNOx濃度に基づき触媒上流側のNOx量N1を算出してもよい。こうして得られた触媒上流側のNOx量N1と触媒下流側のNOx量N2とを用いてECU100がNOx浄化率Rを計算する。
ここで、図3を参照しつつ、本実施形態における触媒異常診断の詳細を説明する。図3(A)〜(C)はそれぞれ、推定触媒温度Tc(横軸)に対するNOx触媒34のNOx浄化率R(縦軸)の関係を示す。実線が正常触媒の場合、一点鎖線が異常触媒の場合である。特に、NOx触媒34の暖機過程において触媒温度の上昇とともにNOx触媒が次第に活性化していき、NOx浄化率が次第に上昇していく様子を示す。図中、四角枠で囲った値が推定触媒温度Tc、楕円枠で囲った値が真の触媒温度Tc’、円で囲った値がNOx浄化率Rである。なお、図は常に尿素が添加されている場合を示し、触媒温度の上昇とともにNOx浄化率Rは0から滑らかに上昇し、やがて触媒の劣化度に応じた最大の浄化率に収束する。しかしながら、実際の制御上は、推定触媒温度Tcが所定の添加開始温度Tcstに達した時点で尿素の添加が開始され、それ以前では浄化率R=0である。従って実際には、図4に示すように、尿素添加開始と同時にNOx浄化率Rが急激に立ち上がるステップ状の線図となる。
図3に示されるように、実線で示す正常触媒の場合、触媒活性後に大きなNOx浄化率Rが得られるようになる。これに対し、一点鎖線で示す異常触媒の場合、触媒が活性化しても正常触媒より小さなNOx浄化率Rしか得られない。
NOx触媒34が未活性から活性に変化する時の触媒温度、言い換えれば、NOx浄化率Rが0から0より大きくなる時点での触媒温度を活性開始温度と称し、Tc0で表す。また、NOx触媒34の活性化がほぼ終了する時の触媒温度、言い換えれば、NOx浄化率Rがほぼ最大浄化率に収束した時点の触媒温度を活性終了温度と称し、Tcedで表す。
図3(A)は、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’とずれておらず、等しい場合を示す。推定触媒温度Tc=Tc0となるタイミングと、真の触媒温度Tc’ =Tc0となるタイミングとは同一である。これに対し、図3(B)及び図3(C)は、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’からずれている場合を示す。図3(B)は、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’よりも低温側にαだけずれている場合であり、例えばTc=Tc0となるタイミングがTc’ =Tc0−αとなるタイミングと同一である。線図自体は図3(A)のものよりも右側にαだけシフトする。他方、図3(C)は、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’よりも高温側にαだけずれている場合であり、例えばTc=Tc0となるタイミングがTc’ =Tc0+αとなるタイミングと同一である。線図自体は図3(A)のものよりも左側にαだけシフトする。
このように、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’からずれることがある。前述したように、推定触媒温度Tcは触媒前排気温センサ52、触媒後排気温センサ54及びエアフローメータ22の検出値から求められるが、センサの劣化等が理由で、これら各検出値が真の値からずれることがある。このことに起因して、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’からずれることがあり得るのである。
さて、図3(A)を参照して、本実施形態の場合、尿素の添加は推定触媒温度Tcが添加開始温度Tcstに達した時点で開始される。この添加開始温度Tcstは、触媒温度(真の触媒温度)が活性開始温度Tc0以上且つ活性終了温度Tced未満となるような値に予め設定される。特に、暖機過程において尿素の添加をできるだけ早く開始し、NOx触媒をできる早く作動させるのがエミッション上有利であることから、添加開始温度Tcstをできるだけ低温側に変更するような制御が行われる。この点については後述する。
NOx触媒の異常診断のため、推定触媒温度Tcが所定値Tc1となった時点で、1回目のNOx浄化率R1が計測される。この計測タイミングを第1のタイミングといい、所定値Tc1を第1所定値という。本実施形態の場合、第1のタイミングは、推定触媒温度Tcが所定の活性開始温度Tc0未満となるようなタイミング、即ちNOx浄化率Rが0となるようなタイミングに設定されている。また、第1所定値Tc1は、変更可能な添加開始温度Tcstを基準として定められ、Tc1=Tcst−T1(T1は所定の一定値で、例えば30℃)として定められる。第1所定値Tc1は、触媒温度の推定値Tcのばらつきを考慮してもなお第1のタイミングのNOx浄化率Rが0になるように定められる。
なお、代替的に、第1のタイミングは、推定触媒温度Tcが活性開始温度Tc0以上、例えば活性開始温度Tc0より僅かに高い温度となるタイミング(即ち、NOx浄化率が0より僅かに大きいタイミング)に設定してもよい。
次に、推定触媒温度Tcが所定値Tc2となった時点で、2回目のNOx浄化率R2が計測される。このタイミングを第2のタイミングといい、所定値Tc2を第2所定値という(Tc2>Tc1)。本実施形態の場合、第2のタイミングは、推定触媒温度Tcが、変更可能な添加開始温度Tcst以上で且つ所定の活性終了温度Tced未満となるようなタイミングに設定されている。言い換えれば、第2のタイミングは、NOx浄化率R2が、尿素添加開始時のNOx浄化率Rst以上で且つ最大浄化率未満となるようなタイミングに設定されている。この第2所定値Tc2も、変更可能な添加開始温度Tcstを基準として定められ、Tc2=Tcst+T2(T2は所定の一定値で、例えば30℃)として定められる。
こうして、NOx触媒34の活性度が比較的低い第1のタイミングと比較的高い第2のタイミングとでNOx浄化率R1,R2が計測される。そして、基本的には、これら浄化率の差ΔR12=R2−R1を所定値ΔR12sと比較し、差ΔR12が所定値ΔR12sより大きければ触媒正常(図中実線参照)、差ΔR12が所定値ΔR12s以下であれば触媒異常(図中一点鎖線参照)と判定できる。なお、このように差を取ることでセンサのオフセットバラツキを吸収できる利点がある。
ところで、前記のような触媒温度の推定ズレがあると、この方法のみでは必ずしも触媒の正常・異常を正確に判断することができない。即ち、図3(B)に示す如く、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’よりも低温側にずれると、第2のタイミング(Tc=Tc2)でのNOx浄化率R2が見掛け上少なくなり、第1のタイミング(Tc=Tc1)でのNOx浄化率R1との差ΔR12が小さくなる結果、触媒が正常であっても触媒異常と誤判定してしまう可能性がある。
そこで、本実施形態では、推定触媒温度Tcが第3所定値Tc3(Tc3>Tc2)となる第3のタイミングでもNOx浄化率R3が計測される。第3のタイミングは、推定触媒温度Tcが、活性終了温度Tced以上となるようなタイミングに設定され、言い換えれば、NOx浄化率Rが最大浄化率付近となるようなタイミングに設定されている。第3所定値Tc3も、変更可能な添加開始温度Tcstを基準として定められ、Tc3=Tcst+T3(T3は所定の一定値で、例えば60℃)として定められる。
この第3のタイミングは、触媒温度の推定ズレの影響が無くなるような十分高温側のタイミングである。この第3のタイミングでは、正常触媒(図中実線参照)と異常触媒(図中一点鎖線参照)との間でNOx浄化率R3に明らかな差が生ずる。第1のタイミングと第2のタイミングとの間でのNOx浄化率の差ΔR12が所定値ΔR12s以下の場合、第1のタイミングと第3のタイミングとの間でのNOx浄化率R1,R3の差ΔR13(=R3−R1)が計算され、この差ΔR13が所定値ΔR13sと比較される。そして、差ΔR13が所定値ΔR13sより大きければ最終的に触媒正常と判定され、差ΔR13が所定値ΔR13s以下であれば最終的に触媒異常と判定される。
ところで、図3(C)に示す如く、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’より高温側にずれた場合、第2のタイミング(Tc=Tc2)でのNOx浄化率R2は、推定ズレが無い場合(図3(A))に比べ大きくなり、よって第1のタイミング(Tc=Tc1)でのNOx浄化率R1との差ΔR12も大きくなる。よって、触媒正常と正しく判定されるので特に問題とならない。問題視すべきは、図3(B)に示したような、推定触媒温度Tcが真の触媒温度Tc’より低温側にずれた場合である。
次に、上述のような異常診断を実行するための処理を図5を参照しつつ説明する。図示されるルーチンはECU100により所定周期(例えば16msec)毎に繰り返し実行される。
最初のステップS101では、現在が第1のタイミングに達したか否か、具体的には推定触媒温度Tcが第1所定値Tc1(=Tcst−T1)以上に達したか否かが判断される。達していないと判断された場合、本ルーチンが終了される。他方、達していると判断された場合、ステップS102において、NOx浄化率が計測され、その計測値がR1として記憶される。本実施形態ではR1=0(%)である。
次のステップS103では、現在が尿素添加開始タイミングに達したか否か、具体的には推定触媒温度Tcが添加開始温度Tcst以上に達したか否かが判断される。達していないと判断された場合、本ルーチンが終了される。他方、達していると判断された場合、ステップS104において、尿素(還元剤)の添加が開始される。
次のステップS105では、現在が第2のタイミングに達したか否か、具体的には推定触媒温度Tcが第2所定値Tc2(=Tcst+T2)以上に達したか否かが判断される。達していないと判断された場合、本ルーチンが終了される。他方、達していると判断された場合、ステップS106において、NOx浄化率が計測され、その計測値がR2として記憶される。
この後、ステップS107において、これら第1のタイミング及び第2のタイミングのNOx浄化率の差ΔR12(=R2−R1)が計算される。そしてステップS108において、その差ΔR12が所定値ΔR12sと比較される。
差ΔR12が所定値ΔR12sより大きい場合、ステップS109にてNOx触媒は正常と判定され、NOx触媒異常フラグがオフとされる。そしてステップS110に進み、現在の添加開始温度Tcstから所定の一定値Ta(例えば1℃)を減算し、その結果を新たな添加開始温度Tcstとして記憶する。これにより、添加開始温度Tcstはより低温側の値に変更ないし更新され、尿素添加開始及び触媒作動開始タイミングが早められる結果、エミッション、特に始動後エミッションの改善が図られる。こうして本ルーチンが終了される。なお、このようにして添加開始温度TcstがTaだけ変更されると、これに追従して、第1〜第3のタイミングを規定する第1〜第3所定値Tc1〜Tc3もTaだけ変更されることとなる。このステップS110が繰り返し実行されると、添加開始温度Tcstは所定値Taずつ徐々に低温側に移動される。
他方、ステップS108において、差ΔR12が所定値ΔR12s以下の場合、NOx触媒が異常である可能性があるが、触媒温度推定ズレの可能性もあることから、直ちに異常との判定は行わず、ステップS111に進む。ステップS111では、現在が第3のタイミングに達したか否か、具体的には推定触媒温度Tcが第3所定値Tc3(=Tcst+T3)以上に達したか否かが判断される。達していないと判断された場合、本ルーチンが終了される。他方、達していると判断された場合、ステップS112において、NOx浄化率が計測され、その計測値がR3として記憶される。
この後、ステップS113において、第1のタイミング及び第3のタイミングのNOx浄化率の差ΔR13(=R3−R1)が計算される。そしてステップS114において、その差ΔR13が所定値ΔR13sと比較される。
差ΔR13が所定値ΔR13sより大きい場合、ステップS115にて、NOx触媒は正常と判定され、NOx触媒異常フラグがオフとされる。即ち、第1のタイミング及び第2のタイミングのNOx浄化率の差ΔR12が小さかったのは、NOx触媒が異常だからではなく、触媒温度推定ズレが主な原因であるとして、NOx触媒を最終的に正常と判定する。
そしてステップS116に進み、現在の添加開始温度Tcstから所定の一定値Tb(例えば5℃)を加算し、その結果を新たな添加開始温度Tcstとして記憶する。これにより、添加開始温度Tcstはより高温側の値に変更ないし更新される。こうする理由は次の通りである。ステップS110で行われるように、添加開始温度Tcstを徐々に低温側に進めていくと、これに伴って第2所定値Tc2が低温側に移動し、第2のタイミングでのNOx浄化率R2が低くなり、第1及び第2のタイミングのNOx浄化率の差ΔR12が小さくなる。つまり、添加開始温度Tcstを低温側にずらし過ぎるとこれが原因で浄化率差ΔR12が小さくなり過ぎ、誤って異常判定する虞がある。また、添加開始温度Tcstを低温側にずらし過ぎると、NOx触媒が十分なNOx浄化能を有しない状態で還元剤を添加してしまい、還元剤が未反応で触媒をすり抜ける虞もある。そこでこのような事態を防止すべく、添加開始温度Tcstをより高温側の値に変更する。本実施形態のように、添加開始温度Tcstの高温側へのステップ幅Tbは低温側へのステップ幅Taより大きいのが好ましい。こうすると、添加開始温度Tcstの低温側への移動は細かく徐々に行い、添加開始温度Tcstを低温側にずらし過ぎた場合には添加開始温度Tcstを高温側に即座に戻すことができる。なお、このようにして添加開始温度TcstがTbだけ高温側に変更されると、これに追従して、第1〜第3のタイミングを規定する第1〜第3所定値Tc1〜Tc3もTbだけ高温側に変更されることとなる。こうしてステップS116の実行を終えたら本ルーチンが終了される。
他方、ステップS114において差ΔR13が所定値ΔR13s以下の場合、ステップS117にて、NOx触媒は異常と判定され、NOx触媒異常フラグがオンされる。即ち、第3のタイミングでも浄化率差ΔR13が小さい場合に、はじめてNOx触媒の異常が確定し、NOx触媒が最終的に異常と判定される。こうして本ルーチンが終了される。
このように、本実施形態の異常診断によれば、NOx触媒の異常を触媒温度の推定ズレと区別して判定することができ、異常診断の信頼性を向上することができる。また、NOx触媒がNOx浄化を開始するタイミング、即ち尿素添加を開始するタイミングを徐々に低温側に移動することができるので、エミッションの向上、特にエンジン始動後のコールドエミッションの向上に大変有利である。一般に、還元剤添加開始タイミングはセンサ誤差等の様々なバラツキを考慮して安全側即ち高温側の一定値に設定されているが、本実施形態の場合だと個体に応じて最適なタイミングに還元剤添加開始タイミングを調節可能である。さらに、そのタイミングを低温側に進めすぎた場合にそのタイミングを高温側に戻すことができ、タイミングを過剰に進めるのを防止できると共に、その過剰な進めと触媒異常との区別が可能となって触媒異常診断の信頼性が向上できる。その他、エンジン及びNOx触媒の暖機中に異常診断を実行できるので診断頻度を確保できるという利点がある。
以上の説明で理解されるように、本実施形態では、NOx浄化率計測手段が触媒後NOxセンサ50、ECU100、アクセル開度センサ27及びクランク角センサ26によって構成され、異常判定手段がECU100によって構成される。また、触媒温度推定手段がECU100、アクセル開度センサ27及びクランク角センサ26によって構成され、還元剤添加制御手段が添加弁40、供給装置42及びECU100によって構成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の実施形態を採ることも可能である。例えば、還元剤として尿素以外のものを用いることも可能であり、例えばアンモニア、炭化水素(HC)、アルコール、水素、一酸化炭素などを用いることができる。
前記実施形態では、第1のタイミングのNOx浄化率R1と第2のタイミングのNOx浄化率R2とに基づき最初の異常判定を行い、この結果が異常である可能性がある場合に、第1のタイミングのNOx浄化率R1と第3のタイミングのNOx浄化率R3とに基づき、最終的な異常判定を行うようにした。しかしながら、これに限らず、例えば、第1のタイミングのNOx浄化率R1と第3のタイミングのNOx浄化率R3とのみに基づき異常判定を行うようにしてもよい。また、第1のタイミング及び第2のタイミングで比較するときと、第1のタイミング及び第3のタイミングで比較するときとで、第1のタイミングの触媒活性度(触媒温度)は前記実施形態のように同じであるのが好ましいが、必ずしも同じである必要はなく、異ならせてもよい。
前記実施形態では、各タイミング間のNOx浄化率の差を所定値と比較して異常判定を行うようにしたが、比較方法はこれに限定されず、例えば、各タイミング間のNOx浄化率の比を所定値と比較して異常判定を行ってもよい。
本発明は、流入排気ガスが酸素濃度過剰(リーン)なときに排気ガス中のNOxを吸蔵し、流入排気ガスが酸素濃度希薄(リッチ)なときに吸蔵したNOxを排出する吸蔵還元型のNOx触媒にも適用可能である。この場合、NOx触媒のNOx浄化開始タイミングが主に触媒温度に依存することから、前記実施形態のようなNOx浄化開始タイミングの制御(ステップS110、S116)は行えないが、それでも、触媒活性度が比較的低いタイミングと比較的高いタイミングとのNOx浄化率に基づいて、NOx触媒の異常を判定することが可能である。
排気通路に他の排気浄化装置、例えば酸化触媒やディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter;DPF)を設けることも任意である。本発明は圧縮着火式内燃機関以外の内燃機関にも適用可能であり、例えば火花点火式内燃機関、特に直噴リーンバーンガソリンエンジンにも適用可能である。
本発明の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本発明に含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
本発明の実施形態に係る内燃機関の概略的なシステム図である。 触媒温度の推定方法を説明するための参考図である。 推定触媒温度とNOx触媒のNOx浄化率との関係を示すグラフであり、(A)は推定触媒温度が真の触媒温度と等しい場合、(B)は推定触媒温度が真の触媒温度より低い場合、(C)は推定触媒温度が真の触媒温度より高い場合を示す。 NOx浄化率の実際の立ち上がりを示すグラフである。 異常診断処理のフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
15 排気通路
26 クランク角センサ
27 アクセル開度センサ
34 NOx触媒
40 添加弁
42 供給装置
50 触媒後NOxセンサ
52 触媒前排気温センサ
54 触媒後排気温センサ
100 電子制御ユニット(ECU)
R NOx浄化率
R1 第1のタイミングのNOx浄化率
R2 第2のタイミングのNOx浄化率
R3 第3のタイミングのNOx浄化率
Tc 触媒温度、推定触媒温度
Tc0 活性開始温度
Tced 活性終了温度
Tc1 第1所定値
Tc2 第2所定値
Tc3 第3所定値
Tcst 添加開始温度

Claims (14)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒と、
    前記NOx触媒のNOx浄化能に関する指標値を計測する計測手段と、
    前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングで前記計測手段によって計測された指標値と、前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングで前記計測手段によって計測された指標値とに基づき、前記NOx触媒の異常を判定する異常判定手段と
    を備えたことを特徴とするNOx触媒の異常診断装置。
  2. 前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが第1のタイミングからなり、
    前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、前記第1のタイミングより触媒活性度が高い第2のタイミングと、前記第2のタイミングより触媒活性度が高い第3のタイミングとからなり、
    前記異常判定手段は、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値以下のとき、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量に基づき、前記NOx触媒の異常を判定する
    ことを特徴とする請求項1記載のNOx触媒の異常診断装置。
  3. 前記NOx触媒の触媒温度を推定する触媒温度推定手段と、
    前記触媒温度推定手段により推定された触媒温度に基づき、前記NOx触媒への還元剤の添加を制御する還元剤添加制御手段と
    をさらに備え、
    前記還元剤添加制御手段は、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより低温側に変更する
    ことを特徴とする請求項2記載のNOx触媒の異常診断装置。
  4. 前記還元剤添加制御手段は、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより高温側に変更する
    ことを特徴とする請求項3記載のNOx触媒の異常診断装置。
  5. 前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、前記触媒温度が活性開始温度以上となるようなタイミングである
    ことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載のNOx触媒の異常診断装置。
  6. 前記第1のタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記第2のタイミングが、触媒温度が活性開始温度以上且つ活性終了温度未満となるようなタイミングであり、前記第3のタイミングが、触媒温度が活性終了温度以上となるようなタイミングである
    ことを特徴とする請求項2記載のNOx触媒の異常診断装置。
  7. 前記指標値がNOx浄化率であることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のNOx触媒の異常診断装置。
  8. 内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒の異常を診断する方法であって、
    前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングで前記NOx触媒の浄化能に関する指標値を計測するステップと、
    前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングで前記指標値を計測するステップと、
    これら計測された指標値に基づき前記NOx触媒の異常を判定するステップと
    を備えたことを特徴とするNOx触媒の異常診断方法。
  9. 前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが第1のタイミングからなり、
    前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、前記第1のタイミングより触媒活性度が高い第2のタイミングと、前記第2のタイミングより触媒活性度が高い第3のタイミングとからなり、
    前記異常判定ステップは、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値以下のとき、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量に基づき、前記NOx触媒の異常を判定する
    ことを特徴とする請求項8記載のNOx触媒の異常診断方法。
  10. 前記NOx触媒の触媒温度を推定するステップと、
    この推定された触媒温度に基づき、前記NOx触媒への還元剤の添加を制御するステップと
    をさらに備え、
    前記還元剤添加制御ステップは、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第2のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより低温側に変更することを含む
    ことを特徴とする請求項9記載のNOx触媒の異常診断方法。
  11. 前記還元剤添加制御ステップは、前記第1のタイミングで計測された指標値と前記第3のタイミングで計測された指標値との間の変化量が所定値より大きいとき、前記還元剤の添加を開始する触媒温度をより高温側に変更することを含む
    ことを特徴とする請求項10記載のNOx触媒の異常診断方法。
  12. 前記NOx触媒の活性度が比較的低いタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記NOx触媒の活性度が比較的高いタイミングが、触媒温度が活性開始温度以上となるようなタイミングである
    ことを特徴とする請求項8乃至11いずれかに記載のNOx触媒の異常診断方法。
  13. 前記第1のタイミングが、触媒温度が活性開始温度未満となるようなタイミングであり、前記第2のタイミングが、触媒温度が活性開始温度以上且つ活性終了温度未満となるようなタイミングであり、前記第3のタイミングが、触媒温度が活性終了温度以上となるようなタイミングである
    ことを特徴とする請求項9記載のNOx触媒の異常診断方法。
  14. 前記指標値がNOx浄化率であることを特徴とする請求項8乃至13いずれかに記載のNOx触媒の異常診断方法。
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