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JP2008135376A - 電池用電極板およびそれを用いるリチウム二次電池 - Google Patents

電池用電極板およびそれを用いるリチウム二次電池 Download PDF

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Yasutaka Furuyui
康隆 古結
Kazuyoshi Honda
和義 本田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】充放電時の体積変化の大きい活物質を用いた場合でも、サイクル特性に優れたリチウム二次電池を与える電極およびその電極を用いるリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】本発明の電池用電極板は、基材と前記基材上に担持された複数の突起部とを含む集電体、および前記集電体の上に担持された活物質層を備える。前記突起部は、前記基材よりも塑性変形しやすい導電性材料を含む。また、本発明は、前記電極板を用いるリチウム二次電池を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池用電極板の改良に関し、さらには、前記電極板を用いたリチウム二次電池に関する。
近年、パーソナルコンピュータ、携帯電話などのポータブル機器の開発に伴い、その電源としての電池の需要が増大している。前記のような用途用の電池は、常温での使用が求められると同時に、高いエネルギー密度と優れたサイクル特性が要望されている。
上記のような要望に対し、非常に高い容量が得られるため、ケイ素(Si)または錫(Sn)を含む材料を負極活物質として用いる電池が、有望視されている。SiまたはSnを含む材料としては、例えば、SiもしくはSnの単体、SiもしくはSnの酸化物、およびSiもしくはSnを含む合金が挙げられる。
ただし、上記のような材料は、リチウムを吸蔵するときに結晶構造が変化し、その体積が大きく増加する。つまり、上記材料は、充放電時の体積変化が大きい。このため、充放電を繰り返すと、活物質と集電体との接触不良等が生じ、充放電サイクル寿命が短くなる。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1には、表面を粗化した集電体上に、ケイ素の薄膜を形成することが提案されている。
国際公開第01/029912号パンフレット
しかしながら、文献1に開示される技術において、Si薄膜はその内部に空間を有さず、集電体が単一組成の銅箔からなる。このため、活物質の膨張時に発生する多大な応力が集電体に伝播し、Si薄膜が集電体との界面で剥がれたり、極板が変形したりする。
本発明の電池用電極板は、基材と前記基材に担持された複数の突起部とを含む集電体、および前記集電体に担持された活物質層を備え、前記突起部は、前記基材よりも塑性変形しやすい導電性材料からなる。突起部の底部は、基材に接合されている。
前記突起部の高さは、1〜15μmであることが好ましい。前記突起部は、純度99.9重量%以上の銅を含むことが好ましい。前記突起部は、メッキ法、蒸着法、スパッタ法、または焼結法で形成されることが好ましい。
前記基材は、ニッケル箔、ステンレス鋼箔、および銅箔よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。基材として用いられる銅箔は、Ni、Si、Sn、Be、Co、Ti、FeおよびZrよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。
前記活物質層は、複数の柱状粒子を含み、前記柱状粒子は、前記突起部に担持されていることが好ましい。
前記柱状粒子の少なくとも一部は、前記集電体の表面の法線方向に対して傾斜していることが好ましい。なお、集電体の表面は、突起部を有するが、目視によれば、平坦であるため、集電体の法線方向は一義的に定められる。
前記柱状粒子は、複数の粒層の積層体を含み、前記複数の粒層が、前記集電体の表面の法線方向に対して傾斜していることが好ましい。前記複数の粒層の成長方向は、集電体の表面の法線方向に対し、第1方向と第2方向に交互に傾斜していることがさらに好ましい。
また、本発明は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極と、負極である上記電極板と、正極と負極との間に配置されたセパレータと、リチウムイオン電導性を有する電解質とを備えるリチウム二次電池に関する。
本発明によれば、集電体が基材とそれに担持された複数の突起部とを含み、かつ突起部は基材よりも塑性変形しやすい導電性材料を含むため、活物質の膨張および収縮時の応力を、突起部に吸収させることができる。このため、リチウム二次電池のサイクル特性を向上させることができる。
活物質層を複数の柱状粒子から構成することにより、活物質層の空隙率を高めることができる。よって、活物質の膨張による応力が緩和することができ、リチウム二次電池のサイクル特性をさらに向上させることができる。
図1に、本発明の一実施形態に係る電極板1を概略的に示す。図2に、電極板1に含まれる集電体10を概略的に示す。
本発明の電池用電極板1は、基材11とその上に直接担持された複数の突起部12とを含む集電体10、および集電体に担持された活物質層20を備える。前記突起部12は、前記基材11よりも塑性変形しやすい導電性材料を含む。つまり、突起部12は、基材11と比較して、活物質層の膨張に追従しやすい導電性材料で構成される。
活物質が膨張および収縮すると、活物質と集電体との界面に多大な応力が発生する。集電体が、基材よりも塑性変形しやすい突起部を含むことにより、活物質の膨張および収縮時の応力が、集電体と活物質の界面に集中せずに、突起部に吸収される。このとき、突起部の塑性変形量は1%程度であるが、突起部は活物質と集電体との界面に発生する応力を分散することができる。このため、電極板の変形、および活物質の集電体からの剥がれを抑制することができる。
さらに、初回の充電時に、活物質が膨張したときに、突起部が容易に塑性変形するため、突起部が活物質の膨張に追従することができる。このため、前記応力は、基材には伝播しくい。また、基材は、突起部と比較して、塑性変形しにくい。よって、電極板にシワが発生することを抑制することもできる。
以上のように、集電体が、基材と、基材よりも塑性変形しやすい導電性材料を含む突起部とを備えることにより、電池のサイクル特性を改善することができる。
なお、活物質の膨張応力は、特に初回の充電時が最大である。このとき、突起部が塑性変形したあと、活物質の膨張および収縮に対して、突起部が変形することはほとんどないと考えられる。これは、初回の充電時に、リチウムの拡散経路が確保されるとともに、活物質の元素配置が最適化されるので、活物質の膨張および収縮時の応力が低減されると考えられるからである。
活物質層の膨張に追従できるように、突起部12の少なくとも表層部が、塑性変形しやすいことが好ましい。
活物質層20の膨張に対する突起部12の追従のしやすさは、突起部12の硬度で表すことができる。例えば、突起部12の硬度は、ビッカース硬度測定法により測定することができる。突起部12のビッカース硬さは、100以下であることが望ましく、90以下であることがさらに望ましい。ビッカース硬さは、JIS Z2244に準拠して測定することができる。
なお、突起部の初期のビッカース硬さ(作製直後の突起部のビッカース硬さ)が130以上であっても、突起部の焼鈍温度が基材の焼鈍温度より低い場合には、集電体を、突起部のみが焼鈍される温度で熱処理することにより、突起部のみのビッカース硬さを、例えば100以下に低下させることができる。
前記集電体に担持された活物質層20は、複数の柱状粒子21を含み、柱状粒子21は、突起部12に担持されていることが好ましい。
柱状粒子21を突起部12に担持させることにより、活物質層20に空隙を形成することができる。つまり、活物質層20の空隙率を高めることができる。この結果、柱状粒子21の膨張を緩和することができるため、柱状粒子21の集電体10からの剥がれおよび電極板の変形をさらに抑制することが可能となる。
前記柱状粒子21は、高容量であるため、ケイ素含有材料を含むことが好ましい。このような材料は、充放電時の体積変化が大きいが、上記のような集電体10を用いることにより、ケイ素含有材料を用いた場合でも、電極板の変形、集電体からの活物質の剥がれ等を、十分に抑制することが可能となる。
ケイ素含有材料としては、例えば、ケイ素の単体、ケイ素酸化物(SiOx)、ケイ素合金、およびケイ素化合物を用いることができる。
ケイ素合金としては、例えば、Si−Ti系合金、Si−Cu系合金が挙げられる。
ケイ素化合物としては、例えば、窒化ケイ素(SiNx)が挙げられる。
活物質層20の空隙率は、10〜70%であることが好ましく、30〜60%であることがさらに好ましい。活物質層20の空隙率が10%以上であれば、活物質層20の膨張緩和効果が得られる。空隙率が70%を超えると、電池の用途によっては問題なく電極板として用いることができるが、電極板のエネルギー密度が小さい。
活物質層20の空隙率は、一定面積の活物質層の重量と厚みと、活物質の密度から計算することができる。一定面積Sの活物質層の厚みをTとし、その活物質層の重量をWとし、活物質の密度をDとすると、空隙率(%)は、式:100〔{ST−(W/D)}/ST〕により求めることができる。
活物質層20の空隙率は、例えば、突起部の高さ、突起部のサイズ、突起部間の間隔などを調節することにより制御することができる。また、活物質からなる柱状粒子の成長方向が、集電体の表面の法線方向に対して傾斜している場合には、さらに柱状粒子の成長方向と集電体の表面の法線方向とのなす角度を調節することにより、負極活物質層の空隙率を制御することができる。
突起部の高さHは、1〜15μmであることが望ましく、3〜10μmであることがさらに望ましい。突起部の高さHが1μmより小さい場合、突起部の応力吸収力が十分に得られず、また活物質層内に空隙が十分に形成されないことがある。その結果、活物質が集電体から剥がれたり、極板が変形したりして、電池のサイクル特性が低下することがある。突起部の高さHが15μmより大きいと、極板の全厚みが厚くなるため、電池の容量密度が減少することがある。
ここで、突起部の高さHとは、基材11と突起部12との界面から、突起部12の最も高い位置との間の距離のことをいう。突起部の高さHは、集電体を切断し、電子顕微鏡による断面観察により、2〜10個の突起部の高さを測定し、得られた値を平均した平均値である。
突起部のサイズRは1〜20μmであることが望ましく、3〜15μmであることがさらに望ましい。突起部のサイズRが20μmより大きくなると、突起部上に形成される柱状の活物質粒子のサイズが必然的に20μmより大きくなる。このようなサイズの大きな活物質粒子は膨張応力が極めて大きくなるので、活物質粒子が自己破壊することがある。その結果、活物質が集電体から剥がれて、電池のサイクル特性が低下することがある。突起部のサイズRが、1μmより小さくなると、上記と同様に、突起部の応力吸収力が十分に得られず、また、活物質層内に空隙が十分に形成されないことがある。
ここで、突起部のサイズRとは、集電体の表面の法線方向から見たときの突起部の最大径をいう。突起部のサイズRは、電子顕微鏡を用いて、突起部を、集電体の表面の法線方向から2〜10個の突起部の最大径を測定し、得られた値を平均することにより求めることができる。
隣接する2つの突起部の間隔Lは、1〜30μmであることが好ましく、15〜30μmであることがさらに好ましい。隣接する突起部の間隔Lが1μmより小さいと、隣り合う柱状粒子が一体化するため、活物質層の空隙率が低下することがある。活物質層の空隙率が低下すると、活物質の膨張応力を緩和する効果が十分に得られないことがある。隣接する突起部の間隔Lが30μmより大きいと、突起部以外の領域にも柱状粒子が形成されるため、活物質の膨張応力によって、基材が大きく変形することがある。
ここで、隣接する突起部の間隔Lとは、突起部の中心軸間の距離をいう。前記中心軸とは、集電体の表面の法線方向から見たときの突起部の形状の中心を通り、集電体の表面の法線方向に平行な軸のことをいう。隣接する突起部の間隔は、集電体を切断し、電子顕微鏡による断面観察により、2〜10組の隣接する突起部の間隔を測定し、得られた値を平均した平均値である。
なお、最も短い距離で隣接する2つの突起部間の間隔が、1〜30μmであることが好ましく、15〜30μmであることがさらに好ましい。例えば、図2の矢印21に平行な方向において、隣接する2つの突起部の間隔が最も短い場合、その隣接する2つの突起部の間隔が、上記範囲にあることが好ましい。このとき、例えば、矢印22に平行な方向および/または矢印23に平行な方向においても、隣接する2つの突起部の間隔が、前記範囲内であってもよい。
集電体の法線方向から見たときの突起部の形状は、図2に示されるように円形であってもよいし、楕円形、菱形などであってもよい。なお、楕円形および菱形においては、長軸と短軸との交点が中心となり、前記中心を通り、集電体の表面の法線方向に垂直な軸が中心軸となる。
焼鈍後の突起部の高さ、サイズ、および隣接する2つの突起部の間隔は、焼鈍前の突起部の場合と同様に、それぞれ上記範囲内にあることが好ましい。
突起部12は、純度が99.9重量%以上の銅を含むことが好ましい。純度が99.9重量%以上の銅として、例えば、タフピッチ銅(tough pitch copper)を用いてもよい。タフピッチ銅とは、銅を99.9重量%以上含み、酸素を0.02〜0.05重量%含む銅材料のことをいう。
このような純度が99.9重量%以上の銅からなる突起部を用いることにより、活物質層の膨張応力を充分に吸収することができる。
基材11のビッカース硬度は、140以上であることが望ましく、200以上であることがさらに望ましい。
このような基材11としては、例えば、ニッケル箔、ステンレス鋼箔、または銅合金箔を用いることができる。前記銅合金箔は、Ni、Si、Sn、Be、Co、Ti、FeおよびZrよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことが好ましい。例えば、前記銅合金箔は、Ni、Si、Sn、Be、Co、Ti、およびFeよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含む場合、前記銅合金箔は、前記元素を0.1〜1重量%含むことが好ましく、0.2〜3重量%含むことがさらに好ましい。
なお、銅合金に添加する金属元素の種類によっては、その金属元素の量が微量であっても、つまり、銅濃度が99.9重量%以上であっても、ビッカース硬さを140以上とすることができる。例えば、Zrを0.015〜0.03重量%添加することにより、焼鈍温度の高い、つまり硬度が高い銅合金を形成することができる。ここで、前記金属元素を含む銅合金は、前記金属元素を銅に意図的に添加しなければ、形成することができない。つまり、以下で説明するような突起部の形成方法においては、前記金属元素を意図的に添加しなければ、突起部に前記金属元素は含まれないと考えられる。
このような材料からなる基材を用いることにより、活物質層が膨張するときの応力による極板の変形を充分に抑制することができる。
突起部12および基材11のビッカース硬さがそれぞれ上記範囲にあるとともに、突起部のビッカース硬さと基材のビッカース硬さとの差は、50以上であることが好ましく、70以上であることがさらに好ましい。これにより、活物質層の膨張応力を突起部で吸収させることができるとともに、基材に応力が伝播したとしても、基材の変形を防止することができる。なお、突起部が焼鈍される場合、焼鈍後の突起部のビッカース硬さと基材のビッカース硬さとの差が50以上であれば、突起部の作製直後のビッカース硬さと基材のビッカース硬さとの差は50未満であってもよい。
突起部12は、メッキ法、蒸着法、スパッタ法、または突起部の構成材料と基材とを焼結する焼結法で形成することが好ましい。前記作製方法で突起部を作製すれば、突起部を機械加工する必要がない。よって、表層部を含めて、突起部が塑性変形しやすい状態を維持することができる。
また、前記作製方法を用いることにより、例えば、純度が99.9重量%以上の銅からなる突起部を形成することができる。
一方、従来用いられていた機械加工する方法では、例えば、突起部の頂面が圧縮される。具体的に、例えば、表面に所定のパターンの凹部が設けられたローラを2つ用いて、これら2つのローラで集電体を挟み込むことにより、集電体の表面に凹凸を形成する方法では、突起部の頂面がローラにより圧縮される。このため、突起部が変形しにくくなる。
以下、突起部の形成方法について、具体的に説明する。
(i)メッキ法または蒸着法(もしくはスパッタ法)による突起部の形成は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、基材上に、フォトレジスト法にて、所定のパターンの開口部を有するレジスト層を形成する。
具体的には、基板上に、レジストを塗布して、レジスト層を形成する。次いで、所定のパターン(例えば、1〜20μmの円形または多角形のドット)が印刷されたガラスマスクまたは樹脂マスクを用いて、レジスト層を露光する。次に、アルカリ水溶液で現像し、水洗し、乾燥して、所定のパターンの開口部を有するレジスト層を得ることができる。
レジストとしては、液状レジストおよびドライフィルムレジストの両方を用いることができる。レジストは、ネガ型であってもよいし、ポジ型であってもよい。レジスト層の厚みは、突起部の高さの3倍以上であることが望ましい。
次に、メッキ法にて、突起部を形成する。
現像後のレジスト層を含む基材を、突起部の構成材料(金属イオン)を含む電解液に浸し、レジスト層の開口部に、その金属をメッキすることにより、突起部を形成することができる。メッキ法により、例えば、純度が99.9重量%以上の銅からなる突起部を形成することができる。
あるいは、突起部の構成材料をターゲットに用いる蒸着法またはスパッタ法を用いることによっても、基材上に突起部を形成することができる。
具体的に、所定のパターンの開口部を有するレジスト層を有する基材を上記のようにして得る。次いで、その基材には、突起部の構成材料をターゲットに用いる蒸着法またはスパッタ法により、突起部の構成材料を堆積させる。
ターゲットとしては、例えば、純度が99.9重量%の銅を用いることが好ましい。
(ii)焼結法による突起部の形成は、例えば、以下のように行うことができる。
まず、所定の導電性材料粒子を含むスラリーを調製する。得られたスラリーを、基材に塗布する。次いで、スラリーと基材とを所定の温度で焼結する。こうして、基材上に突起部を形成することができる。
前記導電性材料粒子のメジアン粒径は1〜10μmであることが望ましい。粒子のメジアン粒径が1μmより小さいと、有効な突起部が得られないことがある。粒子のメジアン粒径が10μmより大きいと、突起部を適切な間隔で形成できないことがある。このため、活物質層を形成したときに、活物質層に十分な空間が形成されないことがある。
焼結温度は、500℃〜700℃であることが望ましい。例えば、前記導電性材料粒子として、銅粒子を用いる場合、この温度範囲で、銅粒子を焼結することができる。
突起部は、隣接する突起部の間隔Lが上記範囲内であれば、図2に示されるように、規則的に配列されていてもよいし、図3に示されるように、不規則に配列されていてもよい。図3は、突起部32が基材31上に不規則に配列されている集電体30を示す。
例として銅からなる突起部を規則的に配列した、図1のような集電体は、例えば、上記メッキ法または蒸着法(もしくはスパッタ法)により作製することができる。
まず、上記のように、基材に、フォトレジスト法にて、所定のパターンの開口部を有するレジスト層を形成する。例えば、このとき、1〜20μmの円形または多角形のドットが印刷されたガラスマスクまたは樹脂マスクを用いることができる。
次に、メッキ法にて、突起部を形成する。現像後のレジスト層を含む基材を、硫酸銅浴に浸し、レジストの開口部に、銅をめっきすれば、銅からなる突起部を規則的に配列することができる。
あるいは、現像後のレジスト層を含む基材に、蒸着法またはスパッタ法を用いて、銅からなる突起部を形成することもできる。
銅からなる突起部を不規則に配列した、図3のような集電体は、例えば、銅からなる突起部を粒子状に成長させるメッキ法で形成することができる。このようなメッキ法においては、通常のメッキ法よりも高い電流密度(例えば、限界電流密度以上)を用いることにより、所定のサイズの金属粒子を基材の表面に成長させることができる。
または、上記焼結法により、銅からなる突起部を基材上に不規則に配列することもできる。
本発明において、突起部を構成する導電性材料は、塑性変形しやすければ、銅以外であってもよい。銅以外の金属からなる突起部も、基本的には、上記で説明した方法で作製することができる。
集電体の表面に担持される柱状粒子は、図1に示されるように、単一の部分から構成されてもよいし、図5および6に示されるように、複数の粒層の積層体から構成されてもよい。また、柱状粒子の成長方向は、図1に示されるように集電体の表面の法線方向に対して傾斜していてもよい。柱状粒子全体の平均的な成長方向は、図5および6に示されるように集電体の表面の法線方向と平行であってもよい。
図5および6は、本発明の別の実施形態に係る電極板に含まれる活物質粒子を概略的に示す。図5および6において、図1と同じ構成要素には、同じ番号を付している。
図1の活物質層20は、例えば、図4に示されるような、電子ビーム加熱手段(図示せず)を具備する蒸着装置40を用いて作製することができる。
蒸着装置40は、酸素ガスをチャンバー41内に導入するためのガス管44と、ノズル43を具備する。ノズル43は、真空チャンバー41内に導入されたガス管44に接続されている。ガス管44は、マスフローコントローラ(図示せず)を経由して、酸素ボンベ(図示せず)と接続されている。
ノズル43の上方には、集電体10を固定する固定台42が設置されている。固定台42の鉛直下方には、ターゲット45が設置されている。集電体10と、ターゲット45との間には、酸素ガスからなる酸素雰囲気が存在している。
ターゲット45には、ケイ素を含む材料、例えば、ケイ素の単体を用いることができる。
図2に示されるような突起部が規則的に配置された集電体10を、固定台42に固定し、固定台42を水平面と角αを成すように傾斜させる。
ターゲット45としてケイ素の単体を用いる場合、ターゲット45に電子ビームを照射すると、ターゲット45から、ケイ素原子が蒸発する。蒸発したケイ素原子は、酸素雰囲気を通過して、酸素原子とともに、集電体上に堆積する。このようにして、ケイ素酸化物を含む活物質層が集電体上に形成される。このとき、集電体の突起部12に集中して、酸素原子とともにケイ素原子が堆積される。このため、活物質層は、図1に示されるように、突起部上に形成された、ケイ素酸化物を含む複数の柱状粒子21から構成されることとなる。
図5の柱状粒子50は、8個の粒層50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、および50hを含む積層体を有する。図5の柱状粒子50において、粒層50aの成長方向は集電体の表面の法線方向に対して所定の第1方向に傾いている。粒層50bの成長方向は集電体の表面の法線方向に対して、前記第1方向とは異なる第2方向に傾いている。以下同様に、柱状粒子50に含まれる粒層は、集電体の表面の法線方向に対して、第1方向と第2方向に交互に傾いている。このように、複数の粒層を積層するときに粒層の成長方向を第1方向と第2方向とに交互に変化させることにより、柱状粒子50の粒子全体としての平均的な成長方向を、集電体の表面の法線方向と平行にすることができる。
あるいは、柱状粒子全体としての成長方向が、集電体の表面の法線方向と平行となれば、各粒層の成長方向は、それぞれ異なる方向に傾斜していてもよい。
図5の柱状粒子は、例えば、以下のようにして作製することができる。まず、突起部12の頂部およびそれに続く側面の一部を被覆するように粒層50aを形成する。次に、突起部12の残りの側面および粒層50aの頂部表面の一部を被覆するように、粒層50bを形成する。すなわち、図5において、粒層50aは突起部12の頂部を含む一方の端部に形成され、粒層50bは部分的には粒層50aに重なるが、残りの部分は突起部12の他方の端部に形成される。さらに、粒層50aの頂部表面の残りおよび粒層50bの頂部表面の一部を被覆するように、粒層50cが形成される。すなわち、粒層50cは、主に粒層50aに接するように形成される。さらに、粒層50dは、主に粒層50bに接するように形成される。以下同様にして、粒層50e、50f、50g、50hを交互に積層することによって、図5に示されるような柱状粒子が形成される。
図6の柱状粒子60は、複数の第1の粒層61および複数の第2の粒層62を有する。
図6の柱状粒子の各粒層の厚みは、図5の柱状粒子の粒層の厚みより薄い。また、図6の柱状粒子は、その輪郭が、図5の柱状粒子と比較して、滑らかとなっている。
図6の柱状粒子においても、柱状粒子全体としての平均的な成長方向が集電体の表面の法線方向と平行となれば、各粒層の成長方向は、集電体の表面の法線方向から傾斜していてもよい。なお、図6の柱状粒子において、第1の粒層61の成長方向はA方向であり、第2の粒層62の成長方向は、B方向である。
図5に示されるような柱状粒子を含む活物質層は、例えば、図7に示されるような蒸着装置70を用いて作製することができる。図7は、蒸着装置70の構成を模式的に示す側面図である。図7において、図4と同様の構成要素には同じ番号を付すとともに、それらの説明は省略する。
板状部材である固定台71は、角変位または回転自在にチャンバー41内に支持され、その厚み方向の一方の面に集電体10が固定される。固定台71の角変位は、図7における実線で示される位置と一点破線で示される位置との間で行われる。実線で示される位置は、固定台71の集電体10を固定する側の面が鉛直方向下方のターゲット45を臨み、固定台71と水平方向の直線とがなす角の角度がγ°である位置(位置A)である。一点破線で示される位置は、固定台71の集電体10を固定する側の面が鉛直方向下方のターゲット45を臨み、固定台71と水平方向の直線とが成す角の角度が(180−γ)°である位置(位置B)である。角度γ°は、形成しようとする活物質層の寸法などに応じて適宜選択できる。
蒸着装置70を用いる活物質層の作製方法においては、まず、集電体10を固定台71に固定し、チャンバー41内部に酸素ガスを導入する。この状態で、ターゲット45に電子ビームを照射して加熱し、その蒸気を発生させる。例えば、ターゲットとしてケイ素を用いた場合、気化したケイ素は、酸素雰囲気を通過して、ケイ素酸化物が集電体の表面に堆積する。このとき、固定台71を実線の位置に配置することによって、突起部に図5に示す粒層50aが形成される。次に、固定台71を一点破線の位置に角変位させることによって、図5に示す粒層50bが形成される。このように、固定台71を、位置Aと位置Bとに交互に動かすことによって、図5に示す8つの粒層を有する柱状粒子50が形成される。
図6に示される柱状粒子60も、基本的には、図7の蒸着装置を用い、図5の柱状粒子と同様にして作製することができる。図6の柱状粒子60は、例えば、位置Aおよび位置Bにおける蒸着時間を、図5の柱状粒子の場合より短くし、粒層の積層数を多くすることにより作製することができる。
なお、上記いずれの作製方法においても、集電体表面に突起部を規則的に配列して、その集電体上にケイ素を含む複数の柱状粒子からなる活物質層を形成すれば、柱状粒子間に隙間を一定間隔で形成することができる。
なお、集電体の片面のみに活物質層を設ける場合には、基材の活物質層が設けられる側にのみ、突起部を設けてもよい。さらに、両面に突起部が形成された集電体の両面に、活物質層を設けてもよい。
ケイ素酸化物を含む活物質層は、上記以外にも、集電体とターゲットとの間に酸素雰囲気を存在させることなく、ケイ素酸化物をターゲットして用い、そのケイ素酸化物を集電体に堆積させることにより、作製することもできる。また、酸素雰囲気の代わりに、窒素雰囲気を用い、ターゲットとしてケイ素の単体を用いることにより、集電体上に窒化ケイ素を堆積させることもできる。
さらに、活物質が、例えば、ケイ素の単体からなる活物質粒子またはケイ素合金からなる活物質粒子は、上記蒸着装置において、ケイ素の単体、またはケイ素合金を構成する元素を含む材料(混合物を含む)をターゲットとして用い、真空下で蒸発させることにより、作製することができる。
電池に含まれる負極集電体は、負極集電体から負極活物質層を除去することにより観察することができる。例えば、充電状態のリチウムイオン二次電池を分解し、負極を取り出す。負極を水に浸すと、負極中に存在するリチウムが水と急激に反応し、負極活物質が集電体から容易に剥離する。つまり、充電状態の負極を水に浸すことにより、活物質を集電体から容易に除去することができる。
上記のような電極板1は、ケイ素を含む負極活物質を備えるリチウム二次電池用負極として用いることが好ましい。図8に、本発明の一実施形態にかかるリチウム二次電池を示す。
図8の電池80は、電池ケース84に収容された積層型の極板群および電解質(図示せず)を含む。極板群は、正極81、負極82および正極81と負極82との間に配置されたセパレータ83を含む。負極82は、上記のように、基材とその上に担持された突起部とを含む集電体82aおよび負極活物質層82bを具備する。負極活物質層82bは、例えば、突起部に担持された複数の柱状の負極活物質粒子を含む。なお、図8の電池において、負極活物質層は、負極集電体の片面にのみ設けられている。
正極81は、正極集電体81aおよびその片面に担持された正極活物質層81bを具備する。
負極集電体82aの負極活物質層が形成されていない面には、負極リード86の一端が接続されており、正極集電体81aの正極活物質層が形成されていない面には、正極リード85の一端が接続されている。
電池ケース84は、互いに反対方向の位置に開口部を有しており、電池ケース84の一方の開口部から、正極リード85の他端が外部に延ばされており、電池ケース84の他方の開口部から、負極リード86の他端が外部に延ばされている。電池ケース84の開口部は、シール材87を用いて密封されている。
正極集電体を構成する材料としては、当該分野で公知の材料が挙げられる。このような材料としては、例えば、アルミニウムが挙げられる。
正極活物質層は、例えば、正極活物質、結着剤および導電剤を含むことができる。正極活物質および正極に添加される結着剤としては、当該分野で公知の材料を用いることができる。正極活物質としては、例えば、コバルト酸リチウムのようなリチウム含有複合酸化物を用いることができる。
正極に添加される結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンおよびポリフッ化ビニリデンが挙げられる。
正極に添加される導電剤としては、例えば、天然黒鉛(鱗片状黒鉛など)、人造黒鉛、膨張黒鉛などのグラファイト類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック類、炭素繊維、金属繊維などの導電性繊維類、銅、ニッケル等の金属粉末類、ならびにポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料を用いることができる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電解質は、非水溶媒およびそれに溶解した溶質を含む。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどを用いることができるが、これらに限定されない。これらの非水溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶質としては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiCl4、LiAlCl4、LiSbF6、LiSCN、LiCl、LiCF3SO3、LiCF3CO2、Li(CF2SO22、LiAsF6、LiN(CF3SO22、LiB10Cl10、およびイミド類を用いることができる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてよい。
セパレータを構成する材料としては、当該分野で公知の材料を用いることができる。このような材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、あるいはポリエチレンとポリプロピレンの混合物、またはエチレンとプロピレンとの共重合体が挙げられる。
上記負極を含むリチウムイオン二次電池の形状は、特に限定されず、例えば、コイン型、シート型、または角型であってもよい。また、前記リチウムイオン二次電池は、電気自動車等に用いる大型の電池であってもよい。本発明のリチウムイオン二次電池に含まれる極板群は、上記のような積層型であってもよいし、捲回型であってもよい。
《実施例1》
図8に示すような積層型のリチウム二次電池を作製した。
(i)正極の作製
正極活物質である平均粒径約10μmのコバルト酸リチウム(LiCoO2)粉末10gと、導電剤であるアセチレンブラック0.3gと、結着剤であるポリフッ化ビニリデン粉末0.8gと、適量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを充分に混合して、正極合剤ペーストを調製した。得られたペーストを、厚み20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の片面に塗布し、乾燥し、圧延して、正極活物質層を形成した。
その後、得られた正極板を、所定の形状に切り出して、正極を得た。得られた正極において、正極集電体の片面に担持された正極活物質層の厚みは70μmであり、活物質層のサイズは30mm×30mmであった。集電体の正極活物質層を有さない面には、アルミニウム製の正極リードを接続した。
(ii)負極の作製
銅が96.45重量%であり、ニッケルが2.5重量%であり、シリコンが0.5重量%である銅合金箔(日立電線(株)製)(厚さ:18μm)を基材として用いた。前記基材に、メッキ法により、銅からなる突起部を形成した。
前記銅合金箔の一方の面に、厚み25μmのドライフィルムレジスト(日立化成工業(株)製)を貼り付けた。
直径10μmの円形ドットを中心間隔20μmとして樹脂製マスクに印刷した。その樹脂製マスクを、ドライフィルムレジストの上に配置した。平行露光機を用いて、i線(365nmの波長を中心とする紫外線)を、樹脂製マスクの上から照射して、レジストを露光した。その後、アルカリ水溶液で現像し、所定のパターンの開口部を有するレジスト層を形成した。
次に、硫酸銅五水和物270g/L、硫酸100g/Lを含む電解液中に、開口部を有するレジスト層を備える銅合金箔を陰極として浸した。電流密度5A/dm2、液温50℃の条件で、銅合金箔上に、厚さ8μmの銅層を形成した。
この後、レジスト層を除去して、銅合金箔上に、規則的に配列された銅からなる突起部を形成した。誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法を用いる銅合金箔と突起部を形成した銅合金箔の分析結果の差異から、形成された突起部の銅の純度は、99.9重量%であった。また、突起部に含まれる不純物は、主に酸素とレジスト残渣の有機物であった。
突起部の高さは8μmであり、突起部のサイズは10μmであり、隣接する突起部の間隔は、20μmであった。突起部は、銅合金箔の一方の面にのみ形成した。
銅合金箔の表面の硬さを、ビッカース硬度計で測定した結果、基材である銅合金箔のビッカース硬さは、250であった。また、突起部のビッカース硬さを以下のようにして測定した。レジスト層を形成せず、前記銅合金箔の全面に銅メッキした。形成された銅層のビッカース硬さを測定した。その結果、銅層のビッカース硬さは120であった。この銅層のビッカース硬さを、銅からなる突起部のビッカース硬さとした。
次に、図4に示すような、電子ビーム加熱手段(図示せず)を具備する蒸着装置((株)アルバック製)を用いて、負極活物質層を作製した。
蒸着装置に設けられたノズルからは、純度99.7%の酸素ガス(日本酸素(株)製)を、流量80sccmで放出した。ターゲットには、純度99.9999%のケイ素単体((株)高純度化学研究所製)を用いた。
上記のようにして得られた集電体を、40mm×40mmのサイズに切断し、切断後の集電体を固定台に固定した。固定台と水平面とがなす角αは、60°とした。集電体の厚みは、35μmであった。
ターゲットに照射する電子ビームの加速電圧を−8kVとし、エミッションを500mAに設定した。ケイ素単体の蒸気は、酸素雰囲気を通過したのち、固定台に固定された集電体上に堆積した。蒸着時間は22分間に設定した。こうして、柱状のケイ素酸化物粒子を含み、柱状粒子の成長方向が集電体の表面の法線方向に対して傾斜している活物質層を集電体上に備える負極板を得た。なお、得られた負極板において、集電体の片面のみに活物質層を形成した。活物質層の厚みTは、17μmであった。
負極活物質に含まれる酸素量を燃焼法により定量した。その結果、ケイ素と酸素とを含む負極活物質の組成は、SiO0.5であった。
負極活物質層の空隙率を、以下のようにして求めた。なお、得られた負極板において、負極活物質層が形成されている領域の面積Sは961mm2(31mm×31mm)であった。
得られた負極板の重量から負極集電体の重量を差し引いて、活物質層の重量Wを求めた。その活物質層の重量WとSiO0.5の密度D(2.3g/cm3)から、活物質層の体積(W/D)を求めた。活物質層の厚みT(17μm)と、活物質層を担持する集電体の領域の面積S(961mm2)とから、活物質層の全空間体積(S×T)を求めた。得られた活物質層の体積(W/D)および活物質層の全空間体積(S×T)を用いて、活物質層の空隙率P(=100〔{ST−(W/D)}/ST〕)を求めた。その結果、活物質層の空隙率は、40%であった。
なお、上記の計算において、Siの真密度(2.33g/cm3)とSiOの真密度(2.24g/cm3)の平均値を、SiO0.5の密度とした。
次に、抵抗加熱蒸着装置((株)アルバック製)を用いて、以下のようにして、得られた負極板の表面に金属リチウムを蒸着した。
蒸着装置内に、負極板およびタンタル製ボートを配置し、ボートに所定量の金属リチウムを装填した。ボートは、負極板の活物質層に対向するように固定した。
ボートに流す電流値を50A設定して、10分間蒸着を行った。こうして、SiO0.5からなる負極活物質に、初回充放電時に蓄えられる不可逆容量のリチウムを補填した。この後、金属リチウムを蒸着させた負極板を31mm×31mmのサイズに裁断して、負極1Aを得た。
負極集電体の負極活物質層を有さない面には、ニッケル製の負極リードを接続した。
(iii)電池の組立
上記のようにして得られた正極と負極との間に、厚み20μmのポリエチレン微多孔膜からなるセパレータ(旭化成(株)製)を配置して、積層型の極板群を作製した。このとき、正極と負極とは、正極活物質層と負極活物質層とがセパレータを介して対向するように配置した。
得られた極板群を、電解質とともに、アルミニウムラミネートシートからなる電池ケースに挿入した。
電解質は、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートとを体積比1:1で混合し、この混合溶媒にLiPF6を1.0mol/Lの濃度で溶解することにより調製した。
所定の時間放置して、電解質を、正極活物質層、負極活物質層およびセパレータに含浸させた。この後、正極リードと負極リードを、電池ケースの互いに逆方向に位置する開口部からそれぞれ外部に延ばした状態で、電池ケース内を真空減圧しながら、電池ケースの両方の開口部をそれぞれシール材を用いて密封した。こうして、電池を完成させた。得られた電池を電池1Aと称する。
《比較例1》
基材の表面に機械加工により、突起部を形成した。つまり、表面に形成される突起部は、基材である銅合金箔と同じ組成を有し、基材と同じビッカース硬さを有した。
集電体を、凹凸形成用の加工ロール91と、加工ロール91を支えるバックアップロール92とを備える図9に示される装置を用いて作製した。なお、凹凸形成用の加工ロール91としては、規則的に形成された孔を有する酸化クロム層を備える鉄製のロールを用いた。酸化クロム層は、鉄製のロールに酸化クロムを溶射することにより形成した。孔は、レーザー加工により形成した。孔の直径は10μmとし、孔の深さは11μmとした。隣り合う孔の中心間距離は20μmとした。
実施例1で用いた基材(銅合金箔)93を、加工ロール91間に配置し、線圧3t/cmで銅合金箔の両表面に、突起部を形成した。形成された突起部のサイズは、9μmであった。得られた集電体を断面し、その断面を電子顕微鏡で観察した。その結果、突起部の高さは3μmであった。基材および突起部のビッカース硬さは、250であった。
得られた集電体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較負極1Bを作製した。比較負極1Bを用いたこと以外、実施例1と同様にして、比較電池1Bを作製した。
《比較例2》
ジルコニア(Zr)を0.03重量%含む銅合金箔(日立電線(株)製)を、基材として用い、この基材の表面に機械加工により、突起部を形成した。
ジルコニアを0.03重量%含む銅合金箔を、比較例1と同様に、加工ロール間に配置し、線圧3t/cmで加圧成形して、両面に突起部を有する集電体を得た。得られた集電体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較負極1Cを作製した。形成された突起部のサイズは、9μmであった。突起部の高さは4μmであった。基材および突起部のビッカース硬さは、150であった。
比較負極1Cを用いたこと以外、実施例1と同様にして、比較電池1Cを作製した。
《比較例3》
タフピッチ銅箔(日立電線(株)製)を基材として用い、この基材の表面に機械加工により、突起部を形成した。
タフチッピ銅箔を、比較例1と同様に、加工ロール間に配置し、線圧2t/cmで加圧成形して、両面に突起部を有する集電体を得た。得られた集電体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較負極1Dを作製した。形成された突起部のサイズは、9μmであった。突起部の高さは6μmであった。基材および突起部のビッカース硬さは、120であった。
比較負極1Dを用いたこと以外、実施例1と同様にして、比較電池1Dを作製した。
実施例1においては、負極活物質形成時に、負極集電体が300℃に加熱される。このような温度では、純度99.9重量%の銅からなる突起部のみが焼鈍されて、突起部のビッカース硬さが低下する。そこで、焼鈍後の突起部のビッカース硬さを測定した。ただし、活物質形成後に基材と突起部のビッカース硬度を測定することが出来ないため、負極集電体のみを300℃で22分間加熱した後の突起部のビッカース硬度を測定した。
同様に、比較例1〜3で用いた負極集電体についても、300℃で22分間加熱した後に、突起部のビッカース硬さを測定した。なお、銅濃度が高いタフピッチ銅の場合には、前記熱処理により、突起部および基材の両方が焼鈍される。つまり、タフピッチ銅を用いた比較電極1Dにおいて、焼鈍後の突起部および基材のビッカース硬さは同じである。
負極1Aおよび比較負極1B〜1Dの負極集電体の構成を表1にまとめる。
Figure 2008135376
[評価方法]
(i)サイクル特性
電池1Aおよび比較電池1B〜1Dを、それぞれ20℃の恒温槽に収容し、以下のような定電流定電圧方式で、電池を充電した。まず、各電池を、電池電圧が4.2Vになるまで1Cレート(1Cとは1時間で全電池容量を使い切ることができる電流値)の定電流で充電した。電池電圧が4.2Vに達した後は、電流値が0.05Cになるまで、各電池を4.2Vの定電圧で充電した。
20分間休止した後、充電後の電池を、1Cレートのハイレートの定電流で、電池電圧が2.5Vになるまで放電を行った。
このような充放電を100サイクル繰り返した。
1サイクル目の全放電容量に対する、100サイクル目の全放電容量の割合を、容量維持率とした。結果を表2に示す。表2において、容量維持率は、百分率値として表している。
なお、いずれの電池においても、負極にリチウムを蒸着して、不可逆容量を補填した。このため、各電池は、電池の容量が正極の容量で規制されている。すなわち、電池電圧が放電終止電圧の2.5Vである場合、リチウム基準で正極の電位が3Vであり、負極の電位が0.5Vである。放電は、正極の電位降下によって終了する。
Figure 2008135376
電池1Aにおいては、100サイクル後でも極板にシワが発生せず、容量維持率も高い値を示した。電池1Aに用いられる負極集電体においては、集電体表面に形成した突起部が、塑性変形しやすい材料から構成されるとともに、機械加工されていない。このため、電池1Aにおいて、突起部は、活物質の膨張に追従することができる。よって、活物質が集電体から剥離しなかったと考えられる。さらに、基材は、突起部と比較して塑性変形しにくいので、活物質の膨張に追従しない硬さを有する。このため、極板のしわの発生が抑制されていた。よって、電池1Aでは、良好なサイクル特性が得られたと考えられる。
一方、比較電池1B〜1Cにおいては、サイクル特性が、電池1Aと比較して低かった。また、活物質と突起部の界面で、活物質が剥離していた。これは、突起部が活物質の膨張に追従できない硬さを有するためであると考えられる。
比較電池1Dにおいては、突起部が活物質の膨張に追従できる材料から構成されていた。しかし、基材も突起部と同じ材料で構成されているので、膨張収縮の応力が、基材にも伝播して、極板にしわが発生したと考えられる。この結果、極板の反応性が不均一となり、充放電が不均一となるため、サイクル特性が低下したと考えられる。
《実施例2》
突起部の形成方法を変えたこと以外、実施例1と同様にして、下記負極2A〜2Fを作製した。また、負極2A〜2Fを用いたこと以外、実施例1と同様にして、電池2A〜2Fを作製した。
〈i〉負極2A
突起部を、蒸着法により形成した。
実施例1で用いた銅合金箔の表面に、実施例1と同様にして、所定のパターンの開口部を有するレジスト層を形成した。この後、銅を蒸着させた。銅の蒸着は、図4に示すような電子ビーム(EB)加熱手段を具備する蒸着装置40((株)アルバック製)を用いて行った。
開口部を有するレジスト層を備える銅合金箔を固定台42に固定した。固定台の鉛直下方には、純度99.9重量%の銅単体((株)高純度化学研究所製)をターゲットとして設置した。固定台は水平となるように固定した。銅ターゲットに照射する電子ビームの加速電圧を−8kVとし、エミッションを100mAに設定した。
銅単体の蒸気は、固定台52に設置された銅合金箔上に堆積し、銅層を形成した。蒸着時間は20分間に設定した。銅層の厚みは8μmであった。基材上のレジスト層をアルカリ水溶液で除去して、規則的に配列された突起部を基材上に形成した。
突起部の高さは、8μmであった。突起部のサイズは10μmであった。隣接する突起部の間隔は、20μmであった。
この集電体を用いたこと以外、実施例1と同様にして負極2Aを作製した。
銅を蒸着することにより作製した突起部のビッカース硬さを、レジスト層を形成せずに銅合金箔の全面に銅を蒸着し、銅の蒸着膜の硬度を、ビッカース硬度計で測定することにより求めた。その結果、突起部のビッカース硬さは160であった。
形成された突起部の銅の純度は、99.9重量%であった。
〈ii〉負極2B
実施例1で用いた銅合金箔の表面に、以下のように、銅をこぶ状にめっきすることで、不規則に配列された突起部を形成した。
硫酸銅五水和物47g/L、硫酸100g/Lを含む電解液中に、陰極として銅合金箔を浸し、電流密度30A/dm2、液温50℃の条件でめっきすることで、銅からなるこぶ状の突起部を形成した。さらに、この銅電着物の上に、硫酸銅五水和物235g/L、硫酸100g/Lを含む電解液中で、液温50℃および電流密度3A/dm2の条件で、銅メッキを施し、こぶ状の突起部の銅合金箔への密着力を向上させた。めっきによって形成した突起部の高さは、不規則であり、1〜41μmであった。突起部のサイズは1μmであり、突起部の形状はほぼ球形であった。隣接する突起部の間隔は、6μmであった。
この集電体を用いたこと以外、実施例1と同様にして、負極2Bを作製した。
こぶ状の突起部のビッカース硬さを、銅合金箔の表面に、上記の同じ条件で、均一に銅めっきを施し、形成された銅のメッキ層の硬度をビッカース硬度計で測定することにより、求めた。その結果、突起部のビッカース硬さは、120であった。
形成された突起部の銅の純度は、99.9重量%であった。
〈iii〉負極2C
焼結法により、突起部を形成した。
平均粒径8μmの銅粒子を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散したスラリーを調製した。得られたスラリーにおいて、銅粒子の割合は、50重量%であった。また、銅粒子の純度は、99.9重量%であった。
得られたスラリーを、実施例1で用いた銅合金箔の表面に、薄く塗布した。この後、スラリーを塗布した銅合金箔を、120℃で熱処理して、NMPを揮発させた。
次いで、銅合金箔を、窒素気流中、600℃で熱処理して、銅粒子と銅合金箔とを焼結させた。こうして、銅粒子が銅合金箔の表面に突起部として結合した集電体を得た。突起部の高さは7μmであった。突起部のサイズは8μmであった。隣接する突起部の間隔は、13μmであった。
突起部のビッカース硬さを、銅粒子を5mm厚に焼結し、得られた焼結膜のビッカース硬度を測定することにより、求めた。その結果、突起部のビッカース硬さは、130であった。
形成された突起部の銅の純度は、99.9重量%であった。
この集電体を用いたこと以外、実施例1と同様にして、負極2Cを作製した。
〈iv〉負極2D
平均粒径0.5μmの銅粒子(純度:99.9重量%)を用いたこと以外、負極2Cと同様にして、負極2Dを作製した。突起部の高さは0.5μmであった。突起部のサイズは0.5μmであった。隣接する突起部の間隔は、1μmであった。
突起部のビッカース硬さを、銅粒子を5mm厚に焼結し、得られた焼結膜のビッカース硬度を測定することにより、求めた。その結果、突起部のビッカース硬さは、130であった。
形成された突起部の銅の純度は、99.9重量%であった。
この集電体を用いたこと以外、実施例1と同様にして、負極2Dを作製した。
〈v〉負極2E
突起部の高さを15μmとしたこと以外、実施例1と同様にして、負極2Eを作製した。突起部のサイズおよび隣接する突起部の間隔は、負極1Aと同じである。
〈vi〉負極2F
突起部の高さを20μmとしたこと以外、実施例1と同様にして、負極2Fを作製した。突起部のサイズおよび隣接する突起部の間隔は、負極1Aと同じである。
負極2A〜2Fにおいて、突起部は、純度99.9重量%の銅から構成される。これらの負極においても、実施例1と同様に、負極活物質層を形成する時に、突起部が焼鈍されて、突起部のビッカース硬さが低下する。よって、実施例1と同様にして、焼鈍後の突起部のビッカース硬さを測定した。
負極2A〜2Fの構成を表3にまとめる。
Figure 2008135376
電池2A〜2Fの容量維持率を、上記と同様にして測定した。結果を表4に示す。
Figure 2008135376
電池2Aの結果から、活物質層形成後(つまり、焼鈍後)の突起部のビッカース硬度が90以下であれば、サイクル特性が優れることが分かった。
電池2B〜2Dの結果から、突起部の作製方法としては、銅をこぶ状にメッキする方法および銅粒子を焼結する方法が有効であることが分かった。
また、突起部の高さは、1μm以上が好ましいことが分かった。これにより、活物質層の適切な空隙率を確保して、活物質の膨張時の応力を充分に緩和することができる。
電池2E〜2Fの結果から、突起部の高さが20μmである場合にも、優れたサイクル特性が得られることが分かった。ただし、突起部の高さが15μm以上である場合には、活物質層の空隙率が同じであり、またサイクル特性も同等である。
一方で、突起部の高さが20μmである場合、突起部を集電体の両面に形成すると、突起部の合計の厚みだけで、40μmとなる。突起部の厚さが厚くなると、電池容積に寄与しない空間の割合が増加するため、高容量の電池設計ができない。
以上の結果から、突起部の高さは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
《実施例3》
基材の種類を変えたこと以外、実施例1と同様にして、下記負極3A〜3Dを作製した。また、負極3A〜3Dを用いたこと以外、実施例1と同様にして、電池3A〜3Dを作製した。
〈i〉負極3A
基材として、ニッケル箔を用いたこと以外、実施例1と同様にして、負極3Aを作製した。用いたニッケル箔のビッカース硬度は300であった。
突起部の高さは8μmであり、突起部のサイズは10μmであり、隣接する突起部の間隔は20μmであった。
〈ii〉負極3B
基材として、ステンレス鋼箔を用いたこと以外、実施例1と同様にして、負極3Bを作製した。用いたステンレス箔のビッカース硬度は200であった。
突起部の高さは8μmであり、突起部のサイズは10μmであり、隣接する突起部の間隔は20μmであった。
〈iii〉負極3C
基材として、スズ(Sn)を0.5重量%含む銅合金箔を用いたこと以外、実施例1と同様にして、負極3Cを作製した。前記銅合金箔のビッカース硬度は140であった。
突起部の高さは8μmであり、突起部のサイズは10μmであり、隣接する突起部の間隔は、20μmであった。
〈iv〉負極3D
基材として、ジルコニア(Zr)を0.03重量%含む銅合金箔を用いたこと以外、実施例1と同様にして、負極3Dを作製した。前記銅合金箔のビッカース硬度は150であった。
突起部の高さは8μmであり、突起部のサイズは10μmであり、隣接する突起部の間隔は、20μmであった。
負極3A〜3Dにおいて、突起部は、実施例1と同じである。これらに負極についても、実施例1と同様にして、焼鈍後の突起部のビッカース硬さを測定した。
負極3A〜3Dの構成を表5にまとめる。
Figure 2008135376
電池3A〜3Dの容量維持率を、上記と同様にして測定した。結果を表6に示す。
Figure 2008135376
基材が、ニッケル箔、ステンレス箔、スズ銅合金箔、またはジルコニア銅合金箔である場合、充放電を100サイクル繰り返した後でも、極板にしわが形成されることがなかった。これは、活物質の膨張収縮による応力が突起部に吸収されて、基材には伝播しなかったことが要因と考えられる。また、表6の結果より、どの基材においても、サイクル特性が優れることが判明した。
《実施例4》
負極活物質として、以下のように作製したケイ素合金またはケイ素化合物を用いて、負極4A〜4Cを作製した。負極4A〜4Cを用いたこと以外、実施例1と同様にして、電池4A〜4Cを作製した。なお、ケイ素合金に含まれるケイ素以外の金属元素Mとしては、リチウムと合金を形成しないTi(負極4A)またはCu(負極4B)を用いた。また、ケイ素化合物(負極4C)は、ケイ素以外の元素として窒素を含んだ。
〈i〉負極4A
活物質層の形成において、ターゲットに、Si粉末((株)高純度化学研究所製)とTiSi2粉末((株)高純度化学研究所製)との混合物(Si:TiSi2=3:1(モル比))を用いた。固定台と水平面の成す角αを60°に設定し、蒸着時間を25分に設定した。酸素ガスの流量は0sccmに設定した。前記以外、実施例1と同様にして、負極4Aを作製した。
得られた活物質層に含まれる元素を蛍光X線分光法により定量した。その結果、形成されたケイ素合金の組成は、SiTi0.2であった。
〈ii〉負極4B
負極活物質層の形成において、ターゲットに、Si粉末((株)高純度化学研究所製)とCu粉末((株)高純度化学研究所製)との混合物(Si:Cu=5:1(モル比))を用いた。固定台と水平面の成す角αを60°に設定し、蒸着時間を25分に設定した。酸素ガスの流量は0sccmに設定した。前記以外、実施例1と同様にして、負極4Bを作製した。
得られた活物質層に含まれる元素を蛍光X線分光法により定量した。その結果、ケイ素合金の組成は、SiCu0.2であった。
〈iii〉負極4C
負極活物質層の形成において、ターゲットに、ケイ素単結晶((株)高純度化学研究所製)を用いた。チャンバー内に、酸素ガスの代わりに窒素ガスを導入した。ターゲットに照射される電子ビームの加速電圧を−8kVとし、エミッションを300mAに設定した。固定台と水平面の成す角αを60°に設定し、蒸着時間を40分に設定した。前記以外、実施例1と同様にして、負極4Cを作製した。
なお、窒素ガスには、純度99.7%の窒素ガス(日本酸素(株)製)を用い、窒素ガスの流量は20sccmに設定した。また、ノズル付近には、電子ビーム照射装置を設置して、窒素ガスをプラズマ化した。電子ビーム照射装置において、加速電圧は−4kVに設定し、エミッションは20mAに設定した。
得られた活物質層に含まれる元素を蛍光X線分光法により定量した。その結果、ケイ素と窒素とを含む化合物の組成は、SiN0.2であった。
負極4A〜4Cにおいて、突起部の高さは8μmであり、突起部のサイズは10μmであり、隣接する突起部の間隔は、20μmであった。
また、負極4A〜4Cにおける負極活物質層の空隙率は、それぞれ40%であった。
電池4A〜4Cの容量維持率を、実施例1と同様にして測定した。結果を表7に示す。
Figure 2008135376
電池4Aの結果から、ケイ素とチタンとを含む合金を活物質に用いても、優れた容量維持率が得られることがわかる。また、電池4Bの結果から、ケイ素と銅とを含む合金を活物質に用いても、優れた容量維持率が得られることがわかる。
電池4Cの結果から、ケイ素と窒素とを含む化合物を活物質に用いても、優れた容量維持率が得られることがわかる。
《実施例5》
負極活物質層を、下記のように形成したこと以外は、実施例1と同様にして、負極5Aおよび5Bを作製した。活物質層には、実施例1と同様に、金属リチウムを蒸着した。
負極5Aおよび5Bを用いたこと以外、実施例1と同様にして、電池5Aおよび5Bを作製した。
〈i〉負極5A
突起部の形成の際に、図10に示されるように菱形ドット101が千鳥格子状に配置された樹脂製マスクを用いた。図10に示されるマスクにおいて、菱形ドットの長軸Waは20μmとし、菱形ドットの短軸Wbは10μmとした。長軸Wa方向において隣接する2つの菱形ドット間の距離laは20μmとし、短軸Wb方向において隣接する2つの菱形ドット間の距離lbは18μmとした。つまり、長軸Wa方向における隣接する突起部の間隔(中心軸間の距離)は、40μmであり、短軸Wb方向における隣接する突起部の間隔(中心軸間の距離)は、28μmであった。また、斜め方向に隣接する突起部の間隔(中心軸間の距離)Lcは、24μmであった。
この樹脂製マスクを用いて、実施例1と同様にして、菱形の突起部を備えた負極集電体5Aを作製した。突起部の高さは6μmであった。
負極集電体5Aを用い、図7に示される蒸着装置を用いて、図5に示されるような柱状粒子を含む負極活物質層を形成した。各粒層は、斜め蒸着により形成した。
具体的に、上記負極集電体を固定台71に固定した。固定台71は水平面と60°の角度γを成すように傾斜させた(位置A)。
ターゲット45であるケイ素単体に照射する電子ビームの加速電圧を−8kVとし、エミッションを500mAに設定した。ノズルから放出される酸素ガスの流量を、80sccmとした。固定台71に設置された集電体上にケイ素と酸素とを堆積させて、突起部上に第1の粒層50aを形成した。蒸着時間は2分30秒に設定した。ここで、第1の粒層50aの成長方向を集電体の表面に投影した方向は、矢印102の方向(第1方向)である。
次に、固定台71を、図7に示すように、水平面に対して120°の角度(つまり、(180−γ)°)を成すように傾斜させた(位置B)。第1の粒層の場合と同じ条件で、第1の粒層50a上に、第2の粒層50bを形成した。ここで、第2の粒層50bの成長方向を集電体の表面に投影した方向は、矢印103の方向(第2方向)である。
このように、固定台の位置を、交互に位置Aと位置Bに変化させることにより、図5に示されるような、8個の粒層の積層体からなる柱状粒子を含む活物質層を形成した。
負極活物質層の厚みTは16μmであった。負極活物質層に含まれる酸素量を燃焼法により定量した。その結果、負極活物質の組成はSiO0.5であった。負極活物質層の空隙率を、実施例1と同様にして求めたところ、46%であった。
〈ii〉負極5B
一つの粒層の蒸着時間を38秒として、図6に示されるような35個の粒層の積層体からなる柱状粒子を含む負極活物質層を形成したこと以外、負極5Aと同様にして、負極5Bを得た。
負極活物質層の厚みTは17μmであった。負極活物質層に含まれる酸素量を燃焼法により定量した。その結果、負極活物質の組成はSiO0.5であった。負極活物質層の空隙率を、実施例1と同様にして求めたところ、48%であった。
なお、矢印102の方向(第1方向)と矢印103の方向(第2方向)とは、互いに逆方向である。
電池5Aおよび5Bの容量維持率を、実施例1と同様にして測定した。また、100サイクル後の負極5Aおよび5Bを、目視により観察した。結果を表8にまとめる。
Figure 2008135376
負極活物質層が、斜め蒸着により形成した複数の部分からなる柱状粒子を含む場合でも、実施例1の電池1Aと同様に、しわの発生が抑制されて、優れたサイクル特性を示した。これは、柱状粒子の周りに空間を形成することができるため、活物質の膨張を、その空間に逃がすことで隣接する柱状粒子との衝突を避けられたことが要因であると考えられる。
さらに、電池5Aおよび5Bの容量維持率は、電池1Aの容量維持率と比較して向上していた。本実施例で作製した成長方向が集電体の表面の法線方向と平行である柱状粒子の場合には、膨張時に発生する界面のストレスが、成長方向が集電体の表面の法線方向に対して傾斜している柱状粒子よりも低く抑えられる。このため、活物質層の厚みが厚くても、集電体のしわの発生が抑制され、容量維持率が向上したと考えられる。
本発明においては、集電体の表面に塑性変形しやすく、活物質の膨張に追従しやすい突起部が設けられている。このため、本発明により、高容量で、サイクル特性に優れたリチウム二次電池を容易に提供することができる。このようなリチウム二次電池は、例えば、携帯型電子機器の電源として用いることができる。
本発明の一実施形態に係る電極板を概略的に示す縦断面図である。 表面に突起部を設けた集電体の一例を概略的に示す縦断面図である。 表面に突起部を設けた集電体の別の例を概略的に示す縦断面図である。 活物質層を形成するために用いられる製造装置の一例を示す概略図である。 本発明の別の実施形態に係る電極板の活物質層に含まれる柱状粒子を概略的に示す縦断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る電極板の活物質層に含まれる柱状粒子を概略的に示す縦断面図である。 活物質層を形成するために用いられる製造装置の別の例を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係るリチウム二次電池を概略的に示す縦断面図である。 比較例および参考例で用いた集電体に突起部を設けるための装置の概略図である。 実施例5で用いた集電体を概略的に示す上面図である。
符号の説明
1 電極板
10、30 集電体
11、31 基材
12、32 突起部
20 活物質層
21 柱状粒子
40、70 蒸着装置
41 チャンバー
42、71 固定台
43 ノズル
44 ガス管
45 ターゲット
50、60 柱状粒子
50a、50b、50c、50d、50e、50f、50g、50h 粒層
61 第1の粒層
62 第2の粒層
80 電池
81 正極
81a 正極集電体
81b 正極活物質層
82 負極
82a 負極集電体
82b 負極活物質層
83 セパレータ
84 電池ケース
85 正極リード
86 負極リード
87 シール材
91 加工ロール
92 バックアップロール
93 基材
101 菱形ドット

Claims (11)

  1. 基材と前記基材に担持された複数の突起部とを含む集電体、および前記集電体に担持された活物質層を備え、
    前記突起部は、前記基材よりも塑性変形しやすい導電性材料を含む、電池用電極板。
  2. 前記突起部の高さが、1〜15μmである、請求項1記載の電池用電極板。
  3. 前記基材が、ニッケル箔、ステンレス鋼箔、および銅箔よりなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2記載の電池用電極板。
  4. 前記銅箔が、Ni、Si、Sn、Be、Co、Ti、FeおよびZrよりなる群から選択される少なくとも1種の元素を含む、請求項3記載の電池用電極板。
  5. 前記突起部が、純度99.9重量%以上の銅を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の電池用電極板。
  6. 前記活物質層が、複数の柱状粒子を含み、前記柱状粒子は、前記突起部に担持されている、請求項1〜5のいずれかに記載の電池用電極板。
  7. 前記柱状粒子の少なくとも一部が、前記集電体の表面の法線方向に対して傾斜している、請求項6記載の電池用電極板。
  8. 前記柱状粒子が、複数の粒層の積層体を含み、前記複数の粒層の成長方向が、前記集電体の表面の法線方向に対して傾斜している、請求項7記載の電池用電極板。
  9. 前記複数の粒層の成長方向が、前記集電体の表面の法線方向に対し、第1方向と第2方向に交互に傾斜している、請求項8記載の電池用電極板。
  10. 前記突起部が、メッキ法、蒸着法、スパッタ法、または焼結法で形成される、請求項1〜9のいずれかに記載の電池用電極板。
  11. リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極と、負極である請求項1〜10のいずれかに記載の電極板と、前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータと、リチウムイオン電導性を有する電解質とを備えるリチウム二次電池。
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