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JP2008126443A - 型および型の製造方法 - Google Patents

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JP2008126443A JP2006311673A JP2006311673A JP2008126443A JP 2008126443 A JP2008126443 A JP 2008126443A JP 2006311673 A JP2006311673 A JP 2006311673A JP 2006311673 A JP2006311673 A JP 2006311673A JP 2008126443 A JP2008126443 A JP 2008126443A
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Makoto Honda
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Abstract

【課題】一部分がその他の部分の材料とは異なる材料から形成された成型品を製造するための成型用型であって、成型品を精度良くかつ効率的に製造することができる成型用型を提供する。
【解決手段】成型用型10は、外周面12aを有する円筒状または円柱状の基部12であって、外周面の中心を貫通する中心軸線A1を含む基部と、基部の外周面上に設けられた凸部20と、を備えている。凸部によって型面の少なくとも一部分が形成される。型面は、第1部分22と、第1部分に隣接して設けられた第2部分26と、を有する。第1部分は第1性質を有し、第2部分は、第1性質とは異なる第2性質を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一部分がその他の部分の材料とは異なる材料から形成された成型品を製造するための型に係り、とりわけ、前記成型品を精度良く効率的に製造することができる型に関する。
また、本発明は、一部分がその他の部分の材料とは異なる材料から形成された成型品を製造するための型を製造する製造方法に係り、とりわけ、前記成型品を精度良くかつ効率的に製造することができる型の製造方法に関する。
近年、各種の映像表示装置が、種々の分野で利用されている。また、映像表示装置に表示される映像を明瞭に観察することができるようにするため、種々のシート状部材が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2)。特許文献1及び特許文献2に開示されたシート状部材は、透光性を有する基部と、基部から突出し透光性を有する複数の突出部と、を有している。そして、突出部はシート状部材のシート面に対して傾斜または直交する面を有しており、この面上に所望の機能を発揮し得るコーティング層が形成されている。
特開2004−309850号公報 特公平4−63361号公報
ところで、特許文献1によれば、斜め蒸着によりコーティング層を突出部上に形成している。具体的には、突出部が形成された基部を真空雰囲気中において傾斜させて保持し、突出部の一表面上のみにコーティング層を蒸着により形成している。しかしながら、この方法でコーティング層を形成しようとすると、基部を精度良く保持しなければならない。また、昨今の表示装置の表示面の大型化にともない、基材を収容する真空装置も大型化することになる。
一方、特許文献2によれば、フォトリソ技術を用いてコーティング層を突出部上に形成している。具体的には、突出部の全面を感光性材料で被覆し、次に、感光性材料を部分露光および現像することにより、コーティング層を形成している。しかしながら、この方法でコーティング層を形成しようとすると、露光光の照射を精度良く制御しなければならない。
すなわち、いずれの方法によっても、このような二種類の材料からなるシート状部材を精度良くかつ効率的に製造していくことはできない。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、改良された型を用いることによって、このような二種類の材料からなるシート状部材を精度良くかつ効率的に製造し得る、ことを見出した。また、本発明者が発明した型を用いれば、映像表示装置に用いられるシート状部材に限られず、一部分がその他の部分の材料とは異なる材料から形成された成型品を、精度良くかつ効率的に製造することができる。
すなわち、本発明は、一部分がその他の部分の材料とは異なる材料から形成された成型品を製造するための型であって、前記成型品を精度良くかつ効率的に製造することができる型を提供することを目的とする。また、本発明は、一部分がその他の部分の材料とは異なる材料から形成された成型品を製造するための型を製造する製造方法であって、前記成型品を精度良くかつ効率的に製造することができる型の製造方法を提供することを目的とする。
本発明による第1の型は、ロール型であって、外周面を有する円筒状または円柱状の基部であって、前記外周面の中心を貫通する中心軸線を含む基部と、前記基部の前記外周面上に設けられた凸部と、を備え、前記凸部によって成型用の型面の少なくとも一部分が形成され、前記型面は、第1性質を有する第1部分の表面と、前記第1性質とは異なる第2性質を有する第2部分の表面と、を含むことを特徴とする。
本発明による第1の型によれば、第1部分の第1性質と第2部分の第2性質との相違を利用して、第1部分および第2部分のいずれか一方の部分上のみに、成型時に転載されるべき被転載層を精度良くかつ効率的に形成することができる。そして、このようにして準備された型を用い、被転載層の材料とは異なる材料から成型部を成型するとともに被転載層からなる転載部を成型部に転載することにより、成型部と成型部の材料とは異なる材料からなり成型部上に設けられた転載部と、を有する成型品を、精度良くかつ安価に製造することができる。
本発明による第1の型において、前記凸部は、前記中心軸線に沿った断面において前記中心軸線に対して直交または傾斜した面を含むようにしてもよい。
また、本発明による第1の型において、前記凸部は、前記第1部分と、前記第1部分に隣接して配置された前記第2部分と、を有するようにしてもよい。このような型によれば、凹部内が二種類の材料からなっている成型品を容易に製造することができるようになる。
さらに、本発明による第1の型において、前記第1部分は、前記第2部分が配置された被搭載面を有し、前記中心軸線に沿った断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられている範囲のうち前記中心軸線に最も近接する部分は、前記中心軸線から最も離間する部分よりも、前記中心軸線と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されているようにしてもよい。このような型によれば、成型品を被転載層とともに型から抜き取る際に、型の第2部分が第1部分から外れてしまうことを防止することができる。
さらに、本発明による第1の型において、前記被搭載面に微細な凹凸が設けられているようにしてもよい。このような型によれば、第1部分と第2部分とを互いに対してより強固に固定することができる。したがって、成型品を被転載層とともに型から抜き取る際に、型の第2部分が第1部分から外れてしまうことを防止することができる。また、このような型において、前記微細な凹凸が、前記中心軸線に沿った断面において、各々が三角形形状を有し並べて配置された複数の微細突出部を含むようにしてもよい。このような微細な凹凸は切削痕によって容易に形成することができる。したがって、第1部分と第2部分とが互いに対してより強固に固定された型を安価かつ容易に形成することができる。
さらに、本発明による第1の型において、前記中心軸線と平行な方向に沿った前記第2部分の厚みは、前記中心軸線から離間した側よりも前記中心軸線に近接した側において、厚くなっているようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の型において、前記凸部は、前記中心軸線に沿った断面において、前記中心軸線と平行な方向に並べて配置されるようにしてもよい。
さらに、本発明による第1の型において、前記凸部は前記基部の前記外周面上を螺旋状に延びているようにしてもよい。あるいは、本発明による第1の型において、複数の凸部が、前記基部の前記外周面上に、前記中心軸線と平行な方向に並べて配置されているようにしてもよい。
本発明による第2の型は、基部と、前記基部上に配置され前記基部の板面に沿って延びる凸部と、を備え、前記凸部によって成型用の型面の少なくとも一部分が形成され、前記型面は、第1性質を有する第1部分の表面と、前記第1性質とは異なる第2性質を有する第2部分の表面と、を含むことを特徴とする。
本発明による第2の型によれば、第1部分の第1性質と第2部分の第2性質との相違を利用して、第1部分および第2部分のいずれか一方の部分上のみに、成型時に転載されるべき被転載層を精度良くかつ効率的に形成することができる。そして、このようにして被転載層が形成された型を用い、被転載層の材料とは異なる材料から成型部を成型するとともに被転載層からなる転載部を成型部に転載することにより、成型部と成型部の材料とは異なる材料からなり成型部上に設けられた転載部と、を有する成型品を、精度良くかつ安価に製造することができる。
本発明による第2の型において、前記凸部は、その長手方向に直交する断面において前記基部の板面に対して直交または傾斜した面を含むようにしてもよい。
また、本発明による第2の型において、前記凸部は、前記第1部分と、前記第1部分に隣接して配置された前記第2部分と、を有するようにしてもよい。このような型によれば、凹部内が二種類の材料からなっている成型品を容易に製造することができるようになる。
さらに、本発明による第2の型において、前記第1部分は、前記第2部分が配置された被搭載面を有し、前記凸部の長手方向に直交する断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられている範囲のうち前記基部に最も近接する部分は、前記基部から最も離間する部分よりも、前記基部の板面と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されているようにしてもよい。このような型によれば、成型品を被転載層とともに型から抜き取る際に、型の第2部分が第1部分から外れてしまうことを防止することができる。
さらに、本発明による第2の型において、前記被搭載面に微細な凹凸が設けられているようにしてもよい。このような型によれば、第1部分と第2部分とを互いに対してより強固に固定することができる。したがって、成型品を被転載層とともに型から抜き取る際に、型の第2部分が第1部分から外れてしまうことを防止することができる。また、このような型において、前記微細な凹凸が、前記凸部の長手方向に直交する断面において、各々が三角形形状を有し並べて配置された複数の微細突出部を含むようにしてもよい。このような微細な凹凸は切削痕によって容易に形成することができる。したがって、第1部分と第2部分とが互いに対してより強固に固定された型を安価かつ容易に形成することができる。
さらに、本発明による第2の型において、前記凸部の長手方向に直交する断面に沿った前記第2部分の厚みは、前記基部から離間した側よりも前記基部に近接した側において、厚くなっているようにしてもよい。
さらに、本発明による第2の型において、前記基部上に、複数の凸部が並べて配置されているようにしてもよい。
さらに、本発明による第2の型において、前記基部は平板状からなっているようにしてもよい。このような型によれば、ロール型を用いることができない、例えばガラス製の基板上への成型を行うことができる。また、多品種小ロットでの物品の製造を効率的に行えるようにすることができる。
さらに、本発明による第2の型において、前記凸部は直線状に延びているようにしてもよい。
本発明による第1および第2の型において、前記第1性質および前記第2性質のうちの一方は導電性であり、他方は非導電性であるようにしてもよい。このような型によれば、例えば、第1部分および第2部分のうちのいずれか一方のみに帯電されたトナーを付着させて、被転載層を精度良くかつ効率的に形成することができる。あるいは、本発明による第1および第2の型において、前記第1性質および前記第2性質のうちの一方は親液性であり、他方は撥液性であるようにしてもよい。このような型によれば、例えば、第1部分および第2部分のうちのいずれか親液性を有する部分のみに塗工液を塗布して、被転載層を精度良くかつ効率的に形成することができる。あるいは、本発明による第1および第2の型において、前記第1性質および前記第2性質のうちの一方は磁性であり、他方は非磁性であるようにしてもよい。このような型によれば、例えば、第1部分および第2部分のうちのいずれか一方のみに磁性を有するトナーを付着させて、被転載層を精度良くかつ効率的に形成することができる。
本発明による第1の型の製造方法は、ロール型を製造する方法であって、外周面を有する円筒状または円柱状からなるとともに前記外周面の中心を貫通する中心軸線を含む基部と、前記基部の前記外周面上に設けられ第1性質を有する表面部と、を有する基材の前記表面部を切削して、前記基部の前記外周面から突出する第1部分を形成する工程と、切削された前記基材の少なくとも一部分を覆うとともに前記第1性質とは異なる第2性質を有する充填部を形成する工程と、前記充填部を切削して、前記充填部から第2部分を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明による第1の型の製造方法によれば、第1性質を有する第1部分と第1性質とは異なる第2性質を有した第2部分とを備える型を容易かつ精度良く製造することができる。そして得られた型においては、第1部分の第1性質と第2部分の第2性質との相違を利用して、第1部分および第2部分のいずれか一方の部分上のみに、成型時に転載されるべき被転載層を精度良くかつ効率的に形成することができる。そして、このようにして準備された型を用い、被転載層の材料とは異なる材料から成型部を成型するとともに被転載層からなる転載部を成型部に転載することにより、成型部と成型部の材料とは異なる材料からなり成型部上に設けられた転載部と、を有する成型品を、精度良くかつ安価に製造することができる。
本発明による第1の型の製造方法の前記第2部分を形成する工程において、前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、前記中心軸線に沿った断面において前記中心軸線に対して直交または傾斜し、成型用の型面の一部分をなす表面を含むように、形成されるようにしてもよい。
また、本発明による第1の型の製造方法の前記第2部分を形成する工程において、前記第2部分は前記第1部分の被搭載面上に形成され、前記第1部分を形成する工程において、前記被搭載面は、前記中心軸線に沿った断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられるようになる範囲のうち前記中心軸線に最も近接する部分が、前記中心軸線から最も離間する部分よりも、前記中心軸線と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されるように、形成されるようにしてもよい。このようにして得られた型によれば、成型品を被転載層とともに型から抜き取る際に、型の第2部分が第1部分から外れてしまうことを防止することができる。
さらに、本発明による第1の型の製造方法の前記第1部分を形成する工程において、前記中心軸線を中心として螺旋状に延びる第1部分が形成されるようにしてもよい。このような第1部分は、ねじ山の作製と同様に連続的に加工していくことにより、短時間で作製され得る。あるいは、本発明による第1の型の製造方法の前記第1部分を形成する工程において、前記中心軸線と平行な方向に並べて配置された複数の第1部分が形成されるようにしてもよい。このような第1部分は一つずつ作製される。したがって連続した切粉の発生による連続的な欠陥の発生を防止することができる。
本発明による第2の型の製造方法は、型を製造する方法であって、基部と基部上に設けられ第1性質を有する材料からなる表面部とを有する基材の前記表面部を切削して、前記基部上に配置され前記基部の板面に沿って延び前記基部から突出する第1部分を形成する工程と、切削された前記基材の少なくとも一部分を覆うとともに前記第1性質とは異なる第2性質を有する充填部を形成する工程と、前記充填部を切削して、前記充填部から第2部分を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明による第2の型の製造方法によれば、第1性質を有する第1部分と第1性質とは異なる第2性質を有した第2部分とを備える型を容易かつ精度良く製造することができる。そして得られた型においては、第1部分の第1性質と第2部分の第2性質との相違を利用して、第1部分および第2部分のいずれか一方の部分上のみに、成型時に転載されるべき被転載層を精度良くかつ効率的に形成することができる。そして、このようにして準備された型を用い、被転載層の材料とは異なる材料から成型部を成型するとともに被転載層からなる転載部を成型部に転載することにより、成型部と成型部の材料とは異なる材料からなり成型部上に設けられた転載部と、を有する成型品を、精度良くかつ安価に製造することができる。
本発明による第2の型の製造方法の前記第2部分を形成する工程において、前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、前記第1部分の長手方向に直交する断面において前記基部の板面に対して直交または傾斜し、成型用の型面の一部分をなす表面を含むように、形成されるようにしてもよい。
また、本発明による第2の型の製造方法の前記第2部分を形成する工程において、前記第2部分は前記第1部分の被搭載面上に形成され、前記第1部分を形成する工程において、前記被搭載面は、前記第1部分の長手方向に直交する断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられるようになる範囲のうち前記基部に最も近接する部分が、前記基部から最も離間する部分よりも、前記基部の板面と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されるように、形成されるようにしてもよい。このようにして得られた型によれば、成型品を被転載層とともに型から抜き取る際に、型の第2部分が第1部分から外れてしまうことを防止することができる。
さらに、本発明による第2の型の製造方法の前記第1部分を形成する工程において、平板状の基部上に前記第1部分が形成されるようにしてもよい。
さらに、本発明による第2の型の製造方法の前記第1部分を形成する工程において、直線状に延びる前記第1部分が形成されるようにしてもよい。
さらに、本発明による第2の型の製造方法の前記第1部分を形成する工程において、基部上に並べて配置された複数の第1部分が形成されるようにしてもよい。
本発明による第1および第2の型の製造方法において、凸部が並べて配置される場合には、前記充填部を形成する工程において、前記第1部分間に充填部が形成されるようにしてもよい。
また、本発明による第1および第2の型の製造方法において、前記充填部を形成する工程は、前記切削された基材の少なくとも一部分上を覆うようにして流動性を有する材料を供給する工程と、前記供給された材料を硬化させる工程と、を有するようにしてもよい。このような方法によれば、充填部を容易かつ効率的に形成することができる。
さらに、本発明による第1および第2の型の製造方法の前記第1部分を形成する工程において、前記被搭載面に微細な凹凸を形成するようにしてもよい。このような製造方法によれば、製造された型の第1部分と第2部分とが強固に接合されるようになる。したがって、製造された型の使用中に、第1部分と第2部分とが分離してしまうことを防止することができる。また、このような型の製造方法において、前記微細な凹凸は切削痕からなるようにしてもよい。このような方法によれば、凹凸を簡易に形成することができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1乃至図23は本発明による型および型の製造方法の一実施の形態を説明するための図である。このうち図1乃至図3は、主に、型を説明するための図である。図4乃至図6は、型の製造方法を説明するための図である。図7乃至図10は、図1乃至図3に示された型を用いて成型され得る成型品の一例および当該成型品の作用を説明するための図である。図11乃至図17は、図1乃至図3に示された型を用いて成型品を製造する装置および方法の一例を説明するための図である。図1乃至図17に示すように、本実施の形態において、型は、回転しながら成型品を成型するロール型として構成されている。
〔型(成型用型)〕
まず、主に図1乃至図3を参照して成型用型(型)について詳述する。ここで、図1は成型用型を示す側面図であり、図2は図1のII−II線に沿った断面図であり、図3は図2の部分拡大図である。
図1乃至図3に示すように、本実施の形態において、成型用型10は、円柱状からなるとともに円柱の側面に該当する外周面(円筒表面部)12aを有する基部12と、基部12の外周面上に設けられ、転写されるべき凹凸形状を有する型面(転写面、凹凸面)10aを形成する凸部20と、を備えている。円柱状からなる基部12は、外周面12aの中心を貫通する中心軸線A1、言い換えると、円柱の横断面の中心を通過する中心軸線A1を、有する。なお、基部12は、外周面を有するとともに中心軸線を含む円筒状からなるようにしてもよい。
図1に示すように、本実施の形態において、基部12の外周面12a上には、複数の凸部20が中心軸線A1と平行な方向に並べて配置されている。凸部20は、中心軸線A1を中心とした環状に形成されている。本実施の形態において、凸部20は、中心軸線A1に沿った断面において、言い換えると、凸部20の長手方向に直交する断面において、三角形形状、さらに詳しくは直角三角形形状を有している。図2に示すように、中心軸線A1に沿った断面において、複数の凸部20は、中心軸線A1と平行な方向に互いに隣接して並べて配列されている。したがって、本実施の形態において、成型用型10の型面(転写面)10aは、凸部20のみによって凹凸状に形成されている。なお、本例において、複数の凸部20は同一に構成されている。
成型用型10は、第1性質を有する第1部分22と、第1性質とは反する第2性質を有する第2部分26と、を含んでいる。そして、本実施の形態において、図2および図3に示すように、各凸部20は、基部12の外表面12aから外方に突出した第1部分22と、第1部分22上に設けられた第2部分26と、を有している。つまり、本実施の形態において、成型用型10の型面10aは、凸部20をなす第1部分22の表面および第2部分26の表面から構成されている。本実施の形態において、第1部分22は、例えば銅から形成され、導電性である。一方、第2部分26は樹脂から形成され非導電性(絶縁性)である。なお、図2に示すように、本実施の形態において、凸部20の第1部分22は、基部12の外周部分と同一材料によって一体に形成されている。図2に示すように、第1部分22は、中心軸線A1に沿った断面において、鈍角三角形形状を有している。そして、鈍角となっている内角を画定する二辺のうちの一辺が、基部12の外周面12a上に配置されている。ここで、鈍角三角形とは、一つの内角が鈍角(90度より大きい角度)となっている三角形のことを意味している。
上述したように、本実施の形態において、各凸部20は、中心軸線A1に沿った断面において、直角三角形形状を有している。そして、各凸部20は、中心軸線A1に沿った断面において中心軸線A1に対して直交する面27を有している。後述するように、成型品の一部をなすようになる被転載層64が、成型に先立ってこの面(被転載層形成面とも呼ぶ)27に形成される。被転載層形成面27は第2部分26の一部として構成されている。
本実施の形態において、第2部分26は、第1部分22の一つの面(被搭載面)23上に配置されている。上述したように、第1部分22は、中心軸線A1に沿った断面において、鈍角となっている内角を画定する二辺のうちの一方の辺が基部12上に配置された鈍角三角形形状を有している。そして、被搭載面23は、中心軸線A1に沿った断面において、鈍角となっている内角を画定する二辺のうちの他方の辺をなす。したがって、被搭載面23は、中心軸線A1に沿った断面において、被搭載面23の第2部分26が設けられている範囲のうち中心軸線A1に最も近接する部分は、中心軸線A1から最も離間する部分よりも、中心軸線A1と平行な方向に沿って第1部分22の側に寄っている。つまり、第1部分22の被搭載面23に隣接する第2部分26の面は、中心軸線A1に沿った断面において、中心軸線A1に最も離間する位置よりも中心軸線A1に最も近接する位置において、第1部分22内に入り込んでいる。また、図2に示されているように、中心軸線A1と平行な方向に沿った第2部分26の厚みは、中心軸線A1から離間した側よりも中心軸線A1に近接した側において、厚くなっている。
図3によく示されているように、被搭載面23には微細な凹凸が形成されている。この微細な凹凸は、中心軸線A1に沿った断面において、各々が三角形形状を有し並べて配置された複数の微細突出部24を含んで形成されている。なお、このような微細突出部24を含む微細な凹凸面23は、後述するように、成型用型作成中における切削痕として容易に形成され得る。
〔成型用型の製造方法〕
次に、主に図4乃至図6を参照して、このような成型用型10の製造方法の一例について詳述する。ここで図4乃至図6は成型用型の製造方法を説明するための図である。とりわけ、図4は、図3に対応した図であり、第1部分の製造方法を説明するための図である。図5は、図3に対応した図であり、第2部分をなすようになる充填部の製造方法を説明するための図である。図6は、図3に対応した図であり、第2部分の製造方法を説明するための図である。
まず、上述した成型用型10の基部12をなすようなる部分を含んだ基材11を準備する。本実施の形態において、基材11は、円筒状または円柱状からなり外周面(円柱または円筒の側面)12aを有する基部12と、基部12の外周面12a上に設けられ、第1性質(導電性)を有する円筒状の表面部25と、を有している。したがって、基材11も、基部12と同様に、円筒状または円柱状の輪郭を有している。
なお、表面部25と基部12とは、一体に形成されていてもよいし、別体に形成されていてもよい。また、表面部25と基部12とが、別の材料から形成されていてもよいし、同一の材料から形成されていてもよい。本実施の形態においては、上述した成型用型10を作製するため、基部12の中心部分が鋼からなり、表面部25と基部12の外周部分とが銅で一体的に形成された基材11が用いることができる。このような基材11は、鋼ロールの表面を硬質の銅で厚めっきすることによって得られ得る。
次に、図4に示すように、基材11の表面部25を切削する。具体的には、例えば、旋盤を用い、基材11をその中心軸線A1を中心として回転させながら、バイト31によって基材11の表面部25を切削する。そして、図4に示すように、基部12の外表面12a上に、基部12の外表面12aから突出する第1部分22を作製する。第1部分22は、中心軸線A1と平行な方向に並べられるようにして、複数形成されていく。
第1部分22を作製する際、第1部分22の上述した被搭載面23を形成していくバイト31の刃先は、基材11の表面部25に切り込んでいくにしたがい(図4において下方に進むにしたがい)、当該被搭載面23を含む第1部分22内に入り込んでいくようになる(図4において右方に進んでいくようになる)。つまり、バイト31は、基材11の表面部25に切り込んでいくとともに、作製中の被搭載面23を含む第1部分22側へ中心軸線A1と平行な方向に沿って移動する。
このようなバイト31の動作によって作製された被搭載面23は、図2に示すように、中心軸線A1に沿った断面において、中心軸線A1から離間した側から中心軸線A1から近接した側に向けて、当該被搭載面23に対応する第1部分22内に入り込んでいくようになる。また、被搭載面23を拡大して観察すると、図3に示すように、バイト31による切削痕は、中心軸線A1に沿った断面において、三角形形状を並べて配置された輪郭を有するようになる。
次に、第1部分22の少なくとも一部分を覆うとともに第1性質とは異なる第2性質を有する充填部(被覆部)28を形成する。本実施の形態においては、図5に示すように、中心軸線A1と平行な方向に沿って複数形成された第1部分22の間に充填部28が形成される。さらに厳密には、第1部分22を形成する際にバイト31によって削り取られた部分を埋め戻すように、充填部28が形成される。
このような充填部28は例えば以下のようにして形成され得る。まず、流動性を有する材料(例えば、樹脂)を、第1部分22を覆うようにして基材11上に供給する。ここで、「流動性を有する」とは、図5に示すように、第1部分22間に入り込み得る程度、さらに、本実施の形態のように被搭載面23上に微細突出部24が形成されている場合には、この被搭載面23上の微細突出部24間に入り込み得る程度の流動性を有することを意味する。次に、材料を基材11上において硬化させることによって、材料から充填部28が形成されるようになる。
なお、充填部28をなす材料として、放射線硬化型樹脂を用いることが好ましい。このような樹脂を用いた場合、基材11上において樹脂を容易かつ迅速に硬化させることができる。放射線硬化型樹脂として、例えば、UV光を照射されることにより硬化するUV硬化型樹脂や、電子線を照射されることによって硬化するEB硬化型樹脂を選択することができる。また、充填部28は、以下に説明するように、その一部を切削されて第2部分26を形成するようになる。このため、充填部28をなす材料(例えば、樹脂)は、例えばナイロンやアクリル等、良好な切削性を有する樹脂であることが好ましい。
その後、充填部28を切削する。具体的には、図6に示すように、旋盤等のバイト32によって充填部28の一部分を除去して、第1部分22の被搭載面23上に設けられた第2部分26を形成する。第2部分26は、第1部分22毎に、複数形成される。このようなバイト32の動作によって作製された被転載層形成面27は、図6に示すように、中心軸線A1に沿った断面において、中心軸線A1に対して直交するようになる。
以上のようにして、上述した成型用型10が製造され得る。得られた成型用型10においては、第1部分22と第2部分26とを有する凸部20が、基部12の外周面12a上に、中心軸線A1と平行な方向に並べて配置されている。このような製造方法によれば、第1性質を有する第1部分22と第1性質とは異なる第2性質を有した第2部分26とを備える成型用型10を容易かつ精度良く製造することができる。
ところで、基材11の中心軸線A1に沿った長さが長くなると、切削加工時に、両端を支持された基材11が撓んでしまうことがある。この場合、中心軸線A1と平行な方向(送り方向)に沿った切削精度はある程度良好に維持されるものの、切り込み方向に沿った切削精度は悪化してしまうおそれがある。しかしながら、後に詳述するように、成型品40において被転載層64から形成される転載部(機能層)49のみが特定の機能を発揮するような場合には、第2部分26を切削する際の切り込み量を高精度に維持する必要がなくなる。図6に二点鎖線で示すように、第1部分22を切削する際の切り込み量よりも、第2部分26を切削する際の切り込み量が多くなったとしても、被転載層64が積層されるようになる第2部分26の形状に影響を与えないからである。
〔成型用型を用いた成型品の成型方法〕
次に、図7乃至図17を参照して成型品の製造方法について説明する。
(成型品)
まず、図7乃至図10を参照して、上述した成型用型10を用いて成型され得る成型品の一例、および、この成型品の作用について説明する。なお、以下の例においては、表示装置5の表示面6に貼り合わせて用いられるシート状部材として成型された成型品について、説明する。ここで、図7は、上述した成型用型によって成型され得る成型品の一例を示す斜視図であり、図8は、成型品を表示装置の表示面に貼り付けた場合の作用を説明するための図であり、図9は、成型品を用いて作製された電磁波シールド材を示す斜視図であり、図10は、成型品を用いて作製された電子ペーパー装置を示す断面図である。
図7に示す成型品(シート状部材)40は、シート状の成型用基材42と、成型用基材42上に配列され光透過性を有する複数の成型部(本例において、光透過部、凸状部、またはプリズム部とも呼ぶ)46と、光透過部46の一つの面47上に設けられた転載部(本例において、機能層とも呼ぶ)49と、を有している。本例において、機能層49は、黒色に着色された層であって光吸収機能を有している。
図7に示すように、本例における各光透過部46は、成型用基材42のシート面に沿って直線状に延びている。また、複数の光透過部46は、成型用基材42の一方の面上に、その長手方向に直交する方向に隙間無く並べて配列されている。図8に示すように、各光透過部46は、その長手方向に直交する断面において、成型用基材42のシート面に対して直交した面47を有している。各機能層49は、各光透過部46の前記直交した面(以下において、被積層面とも呼ぶ)47上に形成されている。図8に示すように、光透過部46はその長手方向に直交する断面において直角三角形形状を有する。そして、光透過部46の被積層面47は成型用基材42のシート面に直交している。また、これにともなって、被積層面47上に形成された機能層49も、成型用基材42のシート面に直交している。
次にこのような構成からなる成型品40がプラズマディスプレイパネル本体や液晶パネル本体等を含む表示装置5の表示面6に貼り付けて用いられる場合の作用について、主に図8を参照しながら、説明する。
図8に示す例において、成型品40は、機能層49(光透過部46)が水平方向に沿って延びるように、配置されている。したがって、成型品40のシート面に直交する方向を基準として鉛直方向に傾斜した方向から、成型品40に入射する光の少なくとも一部分を機能層49で吸収することができる。すなわち、図8に示すように、室内照明装置51からの照明光が鉛直方向に傾斜した方向から表示装置5の表示面6に入射することを抑制することができる。したがって、成型品40を介してプラズマディスプレイパネル本体5からの映像光を観察した場合、外光が効果的に吸収されるので、映像を極めて高いコントラストで観察することができる。
その一方で、プラズマディスプレイパネル本体5から成型品40のシート面に直交する方向に沿って出射される映像光は、機能層49によって吸収されることなく、成型品40を透過する。つまり、このような成型品40はいわゆるルーバーとして機能し、所定方向からの光のみを透過させて所定方向に向けてのみ光を透過させることができる。
また、上述したように、機能層49は成型用基材42のシート面に直交する。したがって、成型用基材42のシート面に直交する方向から、表示装置5を観察する観察者には、機能層49はその厚み分の太さを有した線としてのみ視認されるに過ぎない。したがって、型品40のシート面に直交する方向から、成型品40を介して映像光を非常に明るく観察することができる。
ところで、図7から理解できるように、成型用基材42上に配置された光透過部46によって、成型用基材42上に凹凸形状が形成されている。成型品40を表示装置の表示面に貼り付けて使用する場合、図7に点線で示すように、この成型用基材42上の凹凸を埋めて、成型用基材42の光透過部46が形成されている側(言い換えると、光透過部46の成型用基材42側とは反対側)に、成型用基材42のシート面と平行な平坦面を形成する成型品充填部44が形成されていることが好ましい。凹凸に起因した映像光の屈折反射を防止するためである。
なお、この目的から、成型品充填部44の屈折率と光透過部46の屈折率とは略同一であることが好ましい。本件発明者の研究によると、具体的には、成型品充填部44の屈折率と光透過部46の屈折率との差が0.03以下であることが好ましい。なお、成型品充填部44の屈折率および光透過部46の屈折率は、高性能かつ容易であることから、通常、アッベ屈折計によって特定される。アッベ屈折計としては、例えば、(株)アタゴのDR−M2を用いることができる。測定される屈折率の値は、小数第3位を四捨五入して小数第2位までの数値として取り扱えば十分である。
また、図9に示すように、二枚の成型品40を貼り合わせてシート状部材を形成し、このシート状部材105aを表示装置5の表示面6に貼り付けるようにしてもよい。この場合、二方向からの外光(照明光等の外光を含む)を機能層49によって吸収し、さらに高いコントラストで映像光を観察することができる。また、各成型品40の機能層49が導電性を有する場合には、表示面から放射される電磁波を遮蔽する電磁波シールド材105aとしてシート状部材を用いることもできる。
さらに、図7に示す成型品40を反射型スクリーンに貼り付けて用いることもできる。この場合も、映像光を高いコントラストで明瞭に観察することができる。
さらに、上述したように、成型品40は、所望の角度範囲の光のみを透過させるルーバー機能を有している。したがって、パソコンや携帯電話に貼り付けて覗き見を防止するための覗き見防止シートとして用いるようにしてもよい。また、車のメーター類の表示面や、カーナビ装置の表示面、窓等に貼り付けてルーバーとして用いるようにしてもよい。
さらに、図7に示す成型品40を電子ペーパー装置105bに適用することもできる。このような例を図10に示す。図10に示す例において、電子ペーパーの一部をなす成型品40において、光透過部46の成型用基材42と隣接していない側に透明電極53が設けられている。したがって、透明電極53と成型用基材42との間のスペースに、光透過部46が設けられ、このスペースを区切っている。区切られた一つのスペースS1が一つの画素を構成する。このスペースS1内には複数の電子ビーズ47が配置されている。電子ビーズ47は光吸収性を有している。透明電極53は、対面する一画素毎に、印加の切り替え(ON・OFF切り替え)が可能となっている。この結果、図10に示すように、ON状態となっている画素P1では、電子ビーズ54が印加された機能層49上に配置される。これにより、成型品40の当該画素が占める領域を、光が透過する。一方、OFF状態となっている画素P2では、電子ビーズ54が印加された透明電極53に隣接して配置される。これにより、光は電子ビーズ54に吸収され、成型品40の当該画素が占める領域を透過することができない。以上にようにして光の透過を制御することができる。
(成型用型を用いた成型品の製造方法)
次に、図11乃至図17を参照して、上述した成型用型10を用いて、上述した成型品を成型(製造)する方法の一例について説明する。ここで、図11は、上述した成型用型を含む成型装置(製造装置)の一例を概略的に示す図である。また、図12乃至図17は成型品の成型方法の一例を説明するための図であって、図12乃至図14は成型用型を準備する工程を示しており、図15乃至図17は準備された成型用型を用いて成型する工程を示している。
図11に示すように、本例における成型装置60は上述した成型用型10を備えている。この成型装置60において、成型用型10が中心軸線A1を中心として回転可能に支持されている。図11に示すように、成型装置60は、帯状に延びる成型用基材シート61を供給する成型用基材供給装置71と、供給される成型用基材シート61と成型用型10の型面10aとの間に流動性を有した樹脂62を供給する樹脂供給装置72と、成型用基材シート61と成型用型10の型面10aとの間の樹脂62を硬化させる硬化装置73と、をさらに有している。本実施の形態において、樹脂供給装置72は樹脂62としてUV硬化型樹脂を供給するようになっている。またこれに対応して、硬化装置73は、UV光を照射する照射装置として構成されている。
また、図11に示すように、成型装置60は、成型用型10に隣接して配置された電荷付与装置75と、成型用型10に隣接して配置された帯電粒子供給装置76と、成型用型10に隣接して配置された融着装置77と、をさらに有している。本例において、電荷付与装置75は、イオナイザーから構成され、成型用型10に対し正電荷または負電荷を付与(チャージ)することができるようになっている。また、帯電粒子供給装置76は、静電印刷装置として構成され、帯電したトナーを塗布することができるようになっている。さらに、融着装置77は、遠赤方式の加熱装置として構成され、トナーを塗布位置に融着させることができるようになっている。
次に、このような成型装置60を用いて上述した成型品40を製造する方法の一例について、主に図12乃至図17を参照しながら説明する。
まず、図12乃至図14を参照して、成型用型10を準備する工程について説明する。上述した第1部分22と第2部分26とを有する複数の凸部20を有した成型用型10が中心軸線A1を中心として回転させられる。成型装置70の電荷付与装置75と対向する位置を通過する際、成型用型10の型面10aに電荷付与装置75から負電荷が付与(チャージ)される。ところで、上述したように成型用型10の型面10aは、凸部20のみによって形成されている。また、凸部20のうち被転載層形成面27以外の部分は導電性の銅からなっている。そして、図12に示すように、成型用型10の導電性を有する部分は接地されている。したがって、図12に示すように、成型用型10の型面10aのうち、凸部20の第2部分の被転載層形成面27のみが帯電するようになる。
次に、成型用型10の一部分が帯電した型面10aは、成型用型10の回転にともなって、帯電粒子供給装置76に対向する位置を通過する。この際、正電荷を帯電した着色粒子63、より具体的には黒色トナーが、帯電粒子供給装置76から成型用型10の型面10aに供給される。図13に示すように、黒色トナー63は、成型用型10の型面10aのうち、凸部20の負電荷を帯電した各被転載層形成面27のみに付着するようになる。なお、ここで供給される黒色トナー63としては、被転載層形成面27に付着するものの、被転載層形成面27に対してある程度の剥離性を有しているものが選択される。
その後、成型用型10のトナーを塗布された型面10aは、成型用型10の回転にともなって、融着装置77に対向する位置を通過する。この際、型面10a上のトナー63は、融着装置77によっていったん溶融する。そしてその後、融着装置77に対向する位置を通過した後に、溶融したトナーが再凝固する。以上のようにして、成型用型10の型面10aの各被転載層形成面27に、被転載層(黒色層)64が形成される。なお、ここでの溶融条件は、被転載層64が被転載層形成面27に付着するものの、被転載層形成面27に対してある程度の剥離性を有する、ように設定される。
次に、以上のようにして準備された成型用型10を用いて成型を行う工程について、主に図15乃至図17を参照して説明する。
図11、図15および図17に示すように、成型用基材供給装置71により、被転載層64が形成されている成型用型10の型面10aと接触するように、成型用基材シート61が供給される。また、成型用基材シート61の供給にともない、成型用型10の型面10aに面する成型用基材シート61上に、樹脂供給装置72から流動性を有するUV硬化型樹脂が供給される。ここで、「流動性を有する」とは、図16に示すように、成型用型10の型面10aの凸部20間に入り込み得る程度の流動性を有することを意味する。
その後、被転載層64が形成されている成型用型10の型面10aは、成型用基材シート61との間をUV硬化型樹脂によって満たされた状態で、硬化装置73に対向する位置を通過する。この際、図16に示すように、硬化装置73からUV光が照射される。UV光は、成型用基材シート61を透過してUV硬化型樹脂62に照射される。この結果、UV硬化型樹脂が硬化して、硬化したUV硬化型樹脂からなる光透過部(成型部)46が成型用基材シート61上に形成されるようになる。なお、樹脂供給装置72から供給される樹脂としては、硬化する際に、被転載層64と成型用型10の被転載層形成面27との間の接合力よりも強い接合力で被転載層64と接合するようになる樹脂が選択される。
次に、図17および図11に示すように、光透過部46を形成された成型用基材シート61が、成型用型10から離間する。上述したように、被転載層64は成型用型10の被転載層形成面27よりも光透過部46の被積層面47とより強い接合力で接合されている。したがって、成型用基材シート61が光透過部46とともに成型用型10から離間する際、被転載層64は、図17に示すように、光透過部46の被積層面47上に配置されたまま、成型用型10の被転載層形成面27から剥離する。このようにして光透過部46の被積層面47上に積層された被転載層64が、上述した機能層(転載部)49を構成するようになる。
以上のようにして、成型用基材シート61上に光透過部46が成型されるとともに光透過部(成型部)46上に機能層(転載部)49が転載される。その後、一つの成型品40の大きさに成型用基材シート61が切断または打ち抜かれる等して、成型用基材シート61から成型用基材42が形成される。これにより、上述した成型品40が得られる。
なお、以上の成型装置60および成型方法(製造方法)は単なる例示に過ぎず、種々の変更が可能である。成型装置60に含まれる各装置、あるいは、製造方法中の各工程を種々変更することができる。
〔作用効果〕
以上のような本実施の形態によれば、成型用型10の凸部20の第1部分22の第1性質と第2部分26の第2性質との相違を利用して、第1部分22および第2部分26のいずれか一方の部分上のみに、成型時に転載されるべき被転載層64を精度良くかつ効率的に形成することができる。そして、このようにして準備された成型用型10を用い、被転載層64の材料とは異なる材料から成型部46を成型するとともに被転載層64からなる転載部49を成型部46に転載することにより、成型部46と成型部46の材料とは異なる材料からなり成型部46上に設けられた転載部49と、を有する成型品40を、精度良くかつ安価に製造することができる。
また、本実施の形態によれば、第1部分22の被搭載面23は、第2部分26が設けられている範囲内における中心軸線A1から離間した側よりも中心軸線A1に接近した側において、中心軸線A1と平行な方向に沿って当該第1部分22の側にずれている。このような成型用型10によれば、成型品40を被転載層64とともに成型用型10から抜き取る際に、成型用型10の第2部分26が第1部分22から外れてしまうことを防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、第1部分22の被搭載面23に微細な凹凸が設けられている。したがって、第1部分22と第2部分26とを互いに対してより強固に固定することができる。このため、成型品40を被転載層64とともに成型用型10から抜き取る際に、成型用型10の第2部分26が第1部分22から外れてしまうことを防止することができる。
さらに、微細な凹凸は、中心軸線A1に沿った断面において、各々が三角形形状を有し並べて配置された複数の微細突出部を含むようになっている。このような微細な凹凸は切削痕によって容易に形成され得る。したがって、成型用型10の第1部分22と第2部分26とが互いに対してより強固に固定された成型用型10を安価かつ容易に形成することができる。
〔変形例〕
なお、上述した実施の形態について様々な変更を加えることができる。以下、図18乃至図23を参照して変形例の一例について説明する。なお、図18乃至図23示す変形例において、上述した実施の形態と同一部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明を省略する。
(変形例1)
上述した実施の形態において、複数の環状凸部20が基部12の外周面12a上に中心軸線A1と平行な方向に並べて配置された例を示したが、これに限られない。例えば、図18に概略的に示すように、成型用型110aの凸部120aが基部12の外周面12a上を螺旋状に延びているようにしてもよい。このような成型用型110aを用いた場合、成型用基材シート61の送り込み方向に対して傾斜して延びる成型部146および転載部149を成型用基材シート61上に形成していくことができる。
さらに、図18に示すように、このような成型用型110aを、その中心軸線A1が基材シート61の移動方向に対して傾斜した方向に沿うようにして、二つ配置することが好ましい。このような例においては、その長手方向に沿って搬送される成型用基材シート61上に、第1の成型部146aおよび第1の転載部149a、および、第1の成型部146aおよび第1の転載部149aに対して傾斜して延びる第2の成型部146bおよび第2の転載部149bを連続して形成していくことができる。この場合、下流側の成型用型110aで成型部146bを成型する際には、上流側の成型用型110aで成型された第1の成型部146a間の隙間を埋めるような第2成型部146bを成型することができる。したがって、互いに対して傾斜して延びる二種類の成型部および転載部を有した成型品140a(図19参照)をロールトゥロールで形成していくことができ、これにより、互いに対して傾斜して延びる二種類の成型部および転載部を有した成型品140aを極めて高い生産効率で、極めて安価に製造することが可能となる。また、成型が行われた基材シート61を移送方向に直交する方向に切断していくことにより、成型品140aが順次得られていく。すなわち、図18に示す装置および方法によれば、材料の無駄を抑えるとともに、極めて効率的に成型品140aを作製することができる。
(変形例2)
また、上述した実施の形態において、成型用型10が円筒状または円柱状の基部12を有したロール成型用型として構成されている例を示したが、これに限られず、成型用型が円筒状および円柱状以外の基部を有するようにしてもよい。例えば、図20に示すように、成型用型110cが平面状の板面を有する平板状の基部112cを備えるようにしてもよい。また、成型用型が曲面状の板面を有する基部を備えるようにしてもよい。
図20に示す例において、成型用型110cは、板状の基部112cと、基部112c上に配置され基部112cの板面に沿って延びる凸部120cと、を有している。図示する例において、凸部120cは、その長手方向に直交する方向に沿って並べられるようにして、基部112c上に複数設けられている。図20に示す例において、凸部120cのその長手方向に直交する断面における構成は、上述した実施の形態の凸部20の中心軸線A1に沿った断面における構成と、同様にすることができる。例えば、凸部120cの長手方向に直交する断面において、被搭載面23の第2部分22が設けられている範囲のうち基部112cに最も近接する部分は、基部112cから最も離間する部分よりも、基部112cの板面と平行な方向に沿って第1部分22の側に配置されているようにしてもよい。また、凸部120cの長手方向に直交する断面に沿った第2部分26の厚みは、基部112cから離間した側よりも基部112cに近接した側において、厚くなっているようにしてもよい。
このような成型用型110cによれば、ロール型を用いることができない、例えばガラス等からなる基板上への成型を行うことができる。また、多品種小ロットでも物品を効率的に製造していくことができる。
なお、このような成型用型110cは、例えばプレーナーを用い、基部112cと基部112c上に設けられ第1性質を有する材料からなる表面部とを有する基材の表面部を切削して、基部112c上に配置され基部112cの板面に沿って延びる凸状の第1部分22を形成する工程と、第1部分22の少なくとも一部分を覆うとともに第1性質とは異なる第2性質を有する充填部28を形成する工程と、充填部28を切削して、第1部分22の長手方向に直交する断面において基部112cの板面に対して直交または傾斜した面を含み第1部分22に隣接する第2部分26を形成する工程と、を含む製造方法によって製造され得る。
また、板状の基部112c上において凸部120cは、直線上に延びていてもよいし、また、曲線状に延びていてもよい。
(変形例3)
さらに、上述した実施の形態において、凸部20の第1部分22が導電性であり、凸部20の第2部分26が非導電性である例を示したが、これに限られない。
例えば、第1部分22が非導電性であり、第2部分26が導電性であるようにしてもよい。
また、第1部分22および第2部分26のうちの一方は親液性であり、他方は撥液性であるようにしてもよい。より具体的には、第1部分22および第2部分26のうちの一方を親水性とし、他方を撥水性とすることができる。この場合、親水性を有する部分上のみに水性塗工液を塗布し、水性塗工液からなる被転載層64を、親水性を有する部分上のみに形成することができる。あるいは、第1部分22および第2部分26のうちの一方を親油性とし、他方を撥油性とすることができる。この場合、親油性を有する部分上のみに油性塗工液を塗布し、油性塗工液からなる被転載層64を、親油性を有する部分上のみに形成することができる。
さらに、第1部分22および第2部分26のうちの一方は磁性であり、他方は非磁性であるようにしてもよい。この場合、磁性を有したトナーを磁性を有する部分上のみに付着させ、磁性を有したトナーからなる被転載層を、磁性を有する部分上のみに形成することができる。
(変形例4)
さらに、上述した実施の形態において、成型用型10の被転載層形成面27が中心軸線A1に対して直交している例を示したが、これに限られない。図21に示す成型用型110dのように、凸部120dの被転載層形成面127が中心軸線A1に対して傾斜しているようにしてもよい。
(変形例5)
さらに、上述した実施の形態において、凸部20が隙間なく一方向に並べられている例を示したが、これに限られない。図22に示すように、凸部120eが、基部12の外周面12a上に、隙間をあけて並べられていてもよい。この場合、成型用型110eの型面110aeは、凸部120eと、基部12の外周面12aと、によって構成されるようになる。
(変形例6)
さらに、上述した実施の形態において、凸部20が中心軸線A1に沿った断面において三角形形状を有する例を示したが、これに限られない。例えば、凸部20が中心軸線A1に沿った断面において四角形形状を有するようにしてもよいし、それ以外の形状を有するようにしてもよい。
(変形例7)
さらに、上述した実施の形態において、成型用型の製造方法の一例を説明したが、その他の方法を用いて成型用型を製造するようにしてもよい。例えば、特開2004−309850号公報に開示されているように、凸部の第1部分および第2部分のうちいずれかを一方を形成し、形成された一方上に斜め蒸着により他方を形成するようにしてもよい。また、特公平4−63361号公報に開示されているように、凸部の第1部分および第2部分のうちいずれかを一方を形成し、形成された一方上にフォトリソ技術を用いて他方を形成するようにしてもよい。
図23に、斜め蒸着やフォリソ技術により作製し得る凸部120fの一例を示す。この例における凸部120fおよび第2部分126fは、中心軸線A1に沿った断面において、台形形状を有している。このような第2部分126fは切削により作製され得る。また、図示する例において、第2部分126fの被転写層形成面27は中心軸線A1と直交している。さらに、図示する例において、第1部分122fは第2部分126f上に形成されている。このような第1部分は、例えば、フォトリソ法により、露光時の光を中心軸線A1に直交する方向から照射することにより作製され得る。
(変形例8)
さらに、上述した実施の形態において、成型用型10の凸部20が第1の性質を有する第1部分22と第2の性質を有する第2部分26とを有する例を示したが、これに限られない。成型されるべき材料が供給される型面10aが、第1の性質を有する第1部分22の表面と第2の性質を有する第2部分26の表面とを含むようにしてもよい。例えば、図22に示されるように、成型用型110eの凸部120eが離間して配置されているような場合には、型面110aeは、凸部120eと基部12の外周面(表面)12aとによって形成される。このような例においては、例えば凸部120eの全表面が第1性質を有し、基部12の外周面12aの露出表面が第1性質とは異なる第2性質を有するようにしてもよい。
さらに、型面10aが、さらに、第1の性質および第2の性質のいずれとも異なる第3の性質を有した第3表面を有するようにしてもよいし、さらに、四種類以上の異なる性質の表面を有するようにしてもよい。
(変形例9)
さらに、上述した実施の形態において、一方向に延びる凸部20が一方向に直交する方向に並べて配列される例を示したが、これに限られない。凸部20が一方向に並べて配列されるとともに、一方向とは異なる他方向にも並べて配列されるようにしてもよい。
(変形例10)
上述した実施の形態において、複数の凸部20が互いに同一構成を有するようにした例を示したが、これに限られず、異なる構成(断面形状等)を有するようにしてもよい。
(変形例11)
以上のように、上述した実施の形態に関するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
図1は、本発明による成型用型の一実施の形態を示す側面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4は、本発明による成型用型の製造方法の一実施の形態を説明するための図であり、とりわけ、図1に示された成型用型の第1部分の製造方法を説明するための図である。 図5は、本発明による成型用型の製造方法の一実施の形態を説明するための図であり、とりわけ、図1に示された成型用型の第2部分をなすようになる充填部の製造方法を説明するための図である。 図6は、本発明による成型用型の製造方法の一実施の形態を説明するための図であり、とりわけ、図1に示された成型用型の第2部分の製造方法を説明するための図である。 図7は、図1に示された成型用型によって製造され得る成型品の一例を示す斜視図である。 図8は、図7に示された成型品を表示装置の表示面に貼り付けた場合の作用を説明するための図である。 図9は、図7に示された成型品を用いて作製された電磁波シールド材を示す斜視図である。 図10は、図7に示された成型品を用いて作製された電子ペーパー装置を示す断面図である。 図11は、図1に示された成型用型を含む成型装置(製造装置)であって、図7に示された成型品を製造する成型装置の一例を概略的に示す図である。 図12は、図11に示された成型装置を用い、図7に示された成型品を製造する成型方法(製造方法)の一例を説明するための図であり、とりわけ、成型用型を準備する工程を示す図である。 図13は、図11に示された成型装置を用い、図7に示された成型品を製造する成型方法(製造方法)の一例を説明するための図であり、とりわけ、成型用型を準備する工程を示す図である。 図14は、図11に示された成型装置を用い、図7に示された成型品を製造する成型方法(製造方法)の一例を説明するための図であり、とりわけ、成型用型を準備する工程を示す図である。 図15は、図11に示された成型装置を用い、図7に示された成型品を製造する成型方法(製造方法)の一例を説明するための図であり、とりわけ、準備された成型用型を用いて成型する工程を示す図である。 図16は、図11に示された成型装置を用い、図7に示された成型品を製造する成型方法(製造方法)の一例を説明するための図であり、とりわけ、準備された成型用型を用いて成型する工程を示す図である。 図17は、図11に示された成型装置を用い、図7に示された成型品を製造する成型方法(製造方法)の一例を説明するための図であり、とりわけ、準備された成型用型を用いて成型する工程を示す図である。 図18は、成型用型の変形例およびこの成型用型を含む成型装置を概略的に示す上面図である。 図19は、図18に示す成型装置を用いて製造され得る成型品を示す上面図である。 図20は、成型用型の他の変形例を示す斜視図である。 図21は、図2に対応する図であって、成型用型のさらに他の変形例を示す断面図である。 図22は、図2に対応する図であって、成型用型のさらに他の変形例を示す断面図である。 図23は、図2に対応する図であって、成型用型のさらに他の変形例を示す断面図である。
符号の説明
10 成型用型
10a 型面(転写面)
11 基材
12 基部
12a 外周面
20 凸部
22 第1部分
23 面(被搭載面)
24 微細突出部
25 表面部
26 第2部分
27 面(被転載層形成面)
28 充填部
110a,110c,110d,110e,110f 成型用型
110ae 型面(転写面)
112c 基部
120a,120c,120d,120e,120f 凸部
122e,122f 第1部分
126d,126f 第2部分
127d 面(被転載層形成面)
A1 中心軸線

Claims (38)

  1. ロール型であって、
    外周面を有する円筒状または円柱状の基部であって、前記外周面の中心を貫通する中心軸線を含む基部と、
    前記基部の前記外周面上に設けられた凸部と、を備え、
    前記凸部によって成型用の型面の少なくとも一部分が形成され、
    前記型面は、第1性質を有する第1部分の表面と、前記第1性質とは異なる第2性質を有する第2部分の表面と、を含む
    ことを特徴とする型。
  2. 前記凸部は、前記中心軸線に沿った断面において前記中心軸線に対して直交または傾斜した面を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の型。
  3. 前記凸部は、前記第1部分と、前記第1部分に隣接して配置された前記第2部分と、を有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の型。
  4. 前記第1部分は、前記第2部分が配置された被搭載面を有し、
    前記中心軸線に沿った断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられている範囲のうち前記中心軸線に最も近接する部分は、前記中心軸線から最も離間する部分よりも、前記中心軸線と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の型。
  5. 前記被搭載面に微細な凹凸が設けられている
    ことを特徴とする請求項4に記載の型。
  6. 前記微細な凹凸は、前記中心軸線に沿った断面において、各々が三角形形状を有し並べて配置された複数の微細突出部を含む
    ことを特徴とする請求項5に記載の型。
  7. 前記中心軸線と平行な方向に沿った前記第2部分の厚みは、前記中心軸線から離間した側よりも前記中心軸線に近接した側において、厚くなっている
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一項に記載の型。
  8. 前記凸部は、前記中心軸線に沿った断面において、前記中心軸線と平行な方向に並べて配置されるようになる
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の型。
  9. 前記凸部は前記基部の前記外周面上を螺旋状に延びている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の型。
  10. 複数の凸部が、前記基部の前記外周面上に、前記中心軸線と平行な方向に並べて配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の型。
  11. 基部と、
    前記基部上に配置され前記基部の板面に沿って延びる凸部と、を備え、
    前記凸部によって成型用の型面の少なくとも一部分が形成され、
    前記型面は、第1性質を有する第1部分の表面と、前記第1性質とは異なる第2性質を有する第2部分の表面と、を含む
    ことを特徴とする型。
  12. 前記凸部は、その長手方向に直交する断面において前記基部の板面に対して直交または傾斜した面を含む
    ことを特徴とする請求項11に記載の型。
  13. 前記凸部は、前記第1部分と、前記第1部分に隣接して配置された前記第2部分と、を有する
    ことを特徴とする請求項11または12記載の型。
  14. 前記第1部分は、前記第2部分が配置された被搭載面を有し、
    前記凸部の長手方向に直交する断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられている範囲のうち前記基部に最も近接する部分は、前記基部から最も離間する部分よりも、前記基部の板面と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の型。
  15. 前記被搭載面に微細な凹凸が設けられている
    ことを特徴とする請求項14に記載の型。
  16. 前記微細な凹凸は、前記凸部の長手方向に直交する断面において、各々が三角形形状を有し並べて配置された複数の微細突出部を含む
    ことを特徴とする請求項15に記載の型。
  17. 前記凸部の長手方向に直交する断面に沿った前記第2部分の厚みは、前記基部から離間した側よりも前記基部に近接した側において、厚くなっている
    ことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか一項に記載の型。
  18. 前記基部上に、複数の凸部が並べて配置されている
    ことを特徴とする請求項11乃至17のいずれか一項に記載の型。
  19. 前記基部は平板状からなっている
    ことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか一項に記載の型。
  20. 前記凸部は直線状に延びている
    ことを特徴とする請求項11乃至19のいずれか一項に記載の型。
  21. 前記第1性質および前記第2性質のうちの一方は導電性であり、他方は非導電性である
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一項に記載の型。
  22. 前記第1性質および前記第2性質のうちの一方は親液性であり、他方は撥液性である
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一項に記載の型。
  23. 前記第1性質および前記第2性質のうちの一方は磁性であり、他方は非磁性である
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一項に記載の型。
  24. ロール型を製造する方法であって、
    外周面を有する円筒状または円柱状からなるとともに前記外周面の中心を貫通する中心軸線を含む基部と、前記基部の前記外周面上に設けられ第1性質を有する表面部と、を有する基材の前記表面部を切削して、前記基部の前記外周面から突出する第1部分を形成する工程と、
    切削された前記基材の少なくとも一部分を覆うとともに前記第1性質とは異なる第2性質を有する充填部を形成する工程と、
    前記充填部を切削して、前記充填部から第2部分を形成する工程と、を備える
    ことを特徴とする型の製造方法。
  25. 前記第2部分を形成する工程において、前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、前記中心軸線に沿った断面において前記中心軸線に対して直交または傾斜し、成型用の型面の一部分をなす表面を含むように、形成される
    ことを特徴とする請求項24に記載の型の製造方法。
  26. 前記第2部分を形成する工程において、前記第2部分は前記第1部分の被搭載面上に形成され、
    前記第1部分を形成する工程において、前記被搭載面は、前記中心軸線に沿った断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられるようになる範囲のうち前記中心軸線に最も近接する部分が、前記中心軸線から最も離間する部分よりも、前記中心軸線と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されるように、形成される
    ことを特徴とする請求項24または25に記載の型の製造方法。
  27. 前記第1部分を形成する工程において、前記中心軸線を中心として螺旋状に延びる第1部分が形成される
    ことを特徴とする請求項24乃至26のいずれか一項に記載の型の製造方法。
  28. 前記第1部分を形成する工程において、前記中心軸線と平行な方向に並べて配置された複数の第1部分が形成される
    ことを特徴とする請求項24乃至26のいずれか一項に記載の型の製造方法。
  29. 型を製造する方法であって、
    基部と基部上に設けられ第1性質を有する材料からなる表面部とを有する基材の前記表面部を切削して、前記基部上に配置され前記基部の板面に沿って延び前記基部から突出する第1部分を形成する工程と、
    切削された前記基材の少なくとも一部分を覆うとともに前記第1性質とは異なる第2性質を有する充填部を形成する工程と、
    前記充填部を切削して、前記充填部から第2部分を形成する工程と、を備える
    ことを特徴とする型の製造方法。
  30. 前記第2部分を形成する工程において、前記第1部分および前記第2部分の少なくとも一方は、前記第1部分の長手方向に直交する断面において前記基部の板面に対して直交または傾斜し、成型用の型面の一部分をなす表面を含むように、形成される
    ことを特徴とする請求項29に記載の型の製造方法。
  31. 前記第2部分を形成する工程において、前記第2部分は前記第1部分の被搭載面上に形成され、
    前記第1部分を形成する工程において、前記被搭載面は、前記第1部分の長手方向に直交する断面において、前記被搭載面の前記第2部分が設けられるようになる範囲のうち前記基部に最も近接する部分が、前記基部から最も離間する部分よりも、前記基部の板面と平行な方向に沿って前記第1部分の側に配置されるように、形成される
    ことを特徴とする請求項29に記載の型の製造方法。
  32. 前記第1部分を形成する工程において、平板状の基部上に前記第1部分が形成される
    ことを特徴とする請求項29乃至31のいずれか一項に記載の型の製造方法。
  33. 前記第1部分を形成する工程において、直線状に延びる前記第1部分が形成される
    ことを特徴とする請求項32に記載の型の製造方法。
  34. 前記第1部分を形成する工程において、基部上に並べて配置された複数の第1部分が形成される
    ことを特徴とする請求項29乃至33のいずれか一項に記載の型の製造方法。
  35. 前記充填部を形成する工程において、前記第1部分間に充填部が形成される
    ことを特徴とする請求項27,28または34に記載の型の製造方法。
  36. 前記充填部を形成する工程は、前記切削された基材の少なくとも一部分上を覆うようにして流動性を有する材料を供給する工程と、前記供給された材料を硬化させる工程と、を有する
    ことを特徴とする請求項24乃至35のいずれか一項に記載の型の製造方法。
  37. 前記第1部分を形成する工程において、前記被搭載面に微細な凹凸を形成する
    ことを特徴とする請求項26または31に記載の型の製造方法。
  38. 前記微細な凹凸は切削痕からなる
    ことを特徴とする請求項37に記載の型の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012162030A (ja) * 2011-02-08 2012-08-30 Dainippon Printing Co Ltd ロール金型の製造方法、及び光学シートの製造方法

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