JP2008108546A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池システムにおいて、燃料電池の燃料極に改質ガスと異なる可燃性燃料が存在している場合、その存在している可燃性燃料が燃焼部に供給されても、燃焼部からの排気ガスのエミッションの悪化を防止する。
【解決手段】制御装置は、燃料電池の燃料極に改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が存在している場合、燃料極からのオフガスを燃焼部に供給するに際して、その存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部に供給されることを考慮して、燃焼部の燃焼を調整する(ステップ110)。
【選択図】 図3
【解決手段】制御装置は、燃料電池の燃料極に改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が存在している場合、燃料極からのオフガスを燃焼部に供給するに際して、その存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部に供給されることを考慮して、燃焼部の燃焼を調整する(ステップ110)。
【選択図】 図3
Description
本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムの一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図2に示されているように、燃料電池システムにおいて、システムを停止する際に改質器30や燃料電池40をパージするときには、調節弁38を閉成して改質器30に供給される改質原料としての都市ガスに水蒸気を供給するのを停止し、調節弁47を閉成すると共に調節弁48を開成して都市ガスにより燃料電池40から押し出されるガスを燃焼器48に導いて燃焼して排気する。そして、改質器30やCO選択酸化部34,燃料電池40のパージが完了するのを待って調節弁28を閉成すると共に調節弁48を閉成してパージ処理を完了する。これにより、改質原料に用いる都市ガスをパージ用のガスとして用いて改質器30や燃料電池40をパージするようになっている。
特開2003−229156号公報
燃料電池システムにおいては、一般的に、起動運転時であって改質器30の暖機が完了していない場合には、改質ガス中の一酸化炭素濃度が高く燃料電池40の触媒にダメージを与えるのを防止するため、改質器30からの改質ガスを燃料電池40を迂回させて燃焼器48に導いて燃焼するようになっている。そして、改質器30の暖機が完了すると、改質ガス中の一酸化炭素濃度が低くなるので改質器30からの改質ガスを燃料電池40に供給するとともに燃料電池40の燃料極からのオフガスを燃焼器48に導いて燃焼するように切り替えるようになっている。
上述した特許文献1に記載の燃料電池システムのように、燃料電池40の燃料極に都市ガスが存在している場合において、前述した燃焼器48への可燃性燃料の切り替えを実施すると、それまで燃焼器48へ供給されていた改質ガスと異なるオフガスが燃焼器48に突然供給されるので、可燃性燃料に応じた適切な空気比が維持できなくなり、燃焼器48からの排気ガスのエミッションが悪化するという問題があった。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、燃料電池システムにおいて、燃料電池の燃料極に改質ガスと異なる可燃性燃料が存在している場合、その存在している可燃性燃料が燃焼部に供給されても、燃焼部からの排気ガスのエミッションの悪化を防止することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、燃料極および酸化剤極にそれぞれ供給された燃料ガスおよび酸化剤ガスによって発電する燃料電池と、改質用燃料供給手段によって供給される改質用燃料から燃料ガスを生成する改質部と、燃焼用燃料供給手段によって供給される燃焼用燃料、改質部から供給される燃料ガス、および燃料極から供給されるオフガスの少なくとも何れかの可燃性燃料を、燃焼用酸化剤ガス供給手段によって供給される燃焼用酸化剤ガスにより燃焼してその燃焼ガスによって改質部を加熱する燃焼部と、燃料電池の燃料極に改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方を供給する供給手段と、燃料電池の燃料極に改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が存在している場合、燃料極からのオフガスを燃焼部に供給するに際して、その存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部に供給されることを考慮して、燃焼部の燃焼を調整する燃焼調整手段を含んだ制御装置と、を備えたことである。
また請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、燃焼調整手段は、改質用燃料供給手段または燃焼用燃料供給手段を制御して、燃料極に存在している燃焼用燃料または改質用燃料が燃焼部に供給されない場合に比べて、改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給量を減少させることである。
また請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、燃焼調整手段は、燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御して、燃料極に存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部に供給されない場合に比べて、燃焼用酸化剤ガスの供給量を増加させることである。
また請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、燃料電池の燃料極への改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給は、当該燃料電池システムの起動時、運転停止中および運転停止時の少なくとも何れかに実施されることである。
また請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、当該燃料電池システムの起動モードから発電モードへの移行モードにおいて、燃焼調整手段は燃焼部の燃焼を調整することである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、制御装置は、燃料電池の燃料極に改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が存在している場合、燃料極からのオフガスを燃焼部に供給するに際して、その存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部に供給されることを考慮して、燃焼部の燃焼を調整する(燃焼調整手段)。したがって、それまで燃焼部へ供給されていた可燃性燃料と異なる、燃料電池の燃料極に存在している可燃性燃料が燃焼部に突然供給されても、燃料電池の燃料極に存在している可燃性燃料が燃焼部に供給されることを考慮して燃焼部の燃焼が調整されるので、可燃性燃料に応じた適切な空気比を維持し、燃焼部からの排気ガスのエミッションの悪化を防止することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1に係る発明において、燃焼調整手段は、改質用燃料供給手段または燃焼用燃料供給手段を制御して、燃料極に存在している燃焼用燃料または改質用燃料が燃焼部に供給されない場合に比べて、改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給量を減少させる。これにより、燃料電池の燃料極に存在している可燃性燃料が燃焼部に供給されるとその分が燃焼部に供給される可燃性燃料の総供給量が増大するが、燃焼部に供給される改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給量が減少されるので、燃焼部に供給される可燃性燃料の総供給量を変化させることなく燃焼部の燃焼が適切に調整される。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項1または請求項2に係る発明において、燃焼調整手段は、燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御して、燃料極に存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部に供給されない場合に比べて、燃焼用酸化剤ガスの供給量を増加させる。これにより、燃料電池の燃料極に存在している可燃性燃料が燃焼部に供給されるとその分が燃焼部に供給される可燃性燃料の総供給量が増大するが、燃焼用酸化剤ガスの供給量も増大するので、空燃比を適切に維持することにより燃焼部の燃焼が適切に調整される。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、燃料電池の燃料極への改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給は、当該燃料電池システムの起動時、運転停止中および運転停止時の少なくとも何れかに実施される。これにより、燃料電池の燃料極を改質用燃料や燃焼用燃料でパージした後に、燃料電池の燃料極に改質ガスと異なる可燃性燃料が存在している場合、その存在している可燃性燃料が燃焼部に供給されても、燃焼部からの排気ガスのエミッションの悪化を防止することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、当該燃料電池システムの起動モードから発電モードへの移行モードにおいて、燃焼調整手段は燃焼部の燃焼を調整するので、燃焼部に供給される可燃性燃料に応じた適切な空気比が維持でき、燃焼部からの排気ガスのエミッションの悪化を防止することができる。
以下、本発明による燃料電池システムの一実施形態について説明する。図1はこの燃料電池システムの概要を示す概要図である。この燃料電池システムは燃料電池10とこの燃料電池10に必要な水素ガスを含む改質ガス(燃料ガス)を生成する改質装置20を備えている。
燃料電池10は、燃料極11と酸化剤極である空気極12と両極11,12間に介在されたイオン交換膜からなる電解質13を備えており、燃料極11に供給された改質ガスおよび空気極12に供給された酸化剤ガスである空気(カソードエア)を用いて発電するものである。なお、空気の代わりに空気の酸素富化したガスを供給するようにしてもよい。
改質装置20は、改質用燃料を水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを燃料電池10に供給するものであり、改質部21、冷却部22、一酸化炭素シフト反応部(以下、COシフト部という)23および一酸化炭素選択酸化反応部(以下、CO選択酸化部という)24、燃焼部25、および蒸発部26から構成されている。改質用燃料としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態においては天然ガスにて説明する。
改質部21は、改質用燃料に水蒸気が混合された改質用原料である混合ガスから改質ガスを生成して導出するものである。この改質部21は有底円筒状に形成されており、環状筒部内に軸線に沿って延在する環状の折り返し流路21aを備えている。この改質部21は、ステンレスで形成されている。
改質部21の折り返し流路21a内には、触媒21b(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、冷却部22から導入された改質用燃料と水蒸気供給管51から導入された水蒸気との混合ガスが触媒21bによって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気が反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は冷却部(熱交換部)22に導出されるようになっている。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応であり、一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
また、改質部21内には、改質部21内の温度例えば燃焼部25との間の壁付近の温度(TR)を測定する温度センサ21cが設けられている。温度センサ21cの検出結果は制御装置30に送信されている。
冷却部22は、改質部21から導出された改質ガスと、改質用燃料と改質水(水蒸気)との混合ガスとの間で熱交換が行われる熱交換器(熱交換部)であって、高温である改質ガスを低温である混合ガスによって降温してCOシフト部23に導出するとともに混合ガスを改質ガスによって昇温して改質部21に導出するようになっている。
具体的には、冷却部22には図示しない燃料供給源(例えば都市ガス管)に接続された燃料供給管41が接続されている。燃料供給管41には、上流から順番に改質用燃料ポンプ42および改質用燃料バルブ43が設けられている。改質用燃料バルブ43は燃料供給管41を開閉するものである。改質用燃料ポンプ42は改質用燃料を供給しその供給量を調整する改質用燃料供給手段である。また、燃料供給管41の改質用燃料バルブ43と冷却部22との間には蒸発部26に接続された水蒸気供給管51が接続されている。蒸発部26から供給された水蒸気が改質用燃料に混合され、その混合ガスが冷却部22を通って改質部21に供給されている。
COシフト部23は、改質部21から冷却部22を通って供給された改質ガス中の一酸化炭素を低減するものすなわち一酸化炭素低減部である。COシフト部23は、内部に上下方向に沿って延在する折り返し流路23aを備えている。折り返し流路23a内には触媒23b(例えば、Cu−Zn系の触媒)が充填されている。COシフト部23においては、冷却部22から導入された改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気は、触媒23bにより反応して水素ガスと二酸化炭素ガスとに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。この一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
また、COシフト部23内には、COシフト部23内の温度を測定する温度センサ23cが設けられている。温度センサ23cの検出結果は制御装置30に送信されている。
CO選択酸化部24は、COシフト部23から供給された改質ガス中の一酸化炭素をさらに低減して燃料電池10に供給するものでありすなわち一酸化炭素低減部である。CO選択酸化部24は、円筒状に形成されて、蒸発部26の外周壁を覆って当接して設けられている。CO選択酸化部24の内部には、触媒24a(例えば、RuまたはPt系の触媒)が充填されている。
また、CO選択酸化部24内には、CO選択酸化部24内の温度を測定する温度センサ24bが設けられている。温度センサ24bの検出結果は制御装置30に送信されている。
このCO選択酸化部24の側壁面下部および側壁面上部には、COシフト部23に接続された接続管89および燃料電池10の燃料極11に接続された改質ガス供給管71がそれぞれ接続されている。接続管89には、酸化用空気供給管61が接続されている。これにより、CO選択酸化部24には、COシフト部23からの改質ガスと大気からの酸化用空気が導入されるようになっている。なお、酸化用空気供給管61には、上流から順番に酸化用空気ポンプ62および酸化用空気バルブ63が設けられている。酸化用空気ポンプ62は酸化用空気を供給しその供給量を調整するものである。酸化用空気バルブ63は酸化用空気供給管61を開閉するものである。
したがって、CO選択酸化部24内に導入された改質ガス中の一酸化炭素は、酸化用空気中の酸素と反応(酸化)して二酸化炭素になる。この反応は発熱反応であり、触媒24aによって促進される。これにより、改質ガスは酸化反応によって一酸化炭素濃度がさらに低減されて(10ppm以下)導出され、燃料電池10の燃料極11に供給されるようになっている。
燃焼部25は、燃焼用燃料ポンプ45によって供給される燃焼用燃料、改質部21から供給される改質ガス、および燃料電池10の燃料極11から供給されるオフガスの少なくとも何れかの可燃性燃料を、燃焼用空気ポンプ65によって供給される燃焼用空気により燃焼してその燃焼ガスによって改質部21を加熱するものである。この燃焼部25は、改質部21を加熱して水蒸気改質反応に必要な熱を供給するための燃焼ガスを生成するものであり、改質部21の内周壁内に下端部が挿入されて空間をおいて配置されている。燃焼用燃料は改質用燃料と同様の可燃性燃料である。
燃焼部25には、図示しない燃料供給源(例えば都市ガス管)に接続された燃焼用燃料供給管44が接続されるとともに、燃料極11の導出口に一端が接続されているオフガス供給管72の他端が接続されている。基本的には、燃料電池10の起動当初、燃焼用燃料が燃焼部25に供給され、燃料電池10の起動運転中、CO選択酸化部24からの改質ガスが燃料電池10を経由しないで燃焼部25に供給され、燃料電池10の定常運転中、燃料電池10から排出されるアノードオフガス(燃料極11にて未使用な水素を含んだ改質ガス)が燃焼部25に供給されるようになっている。また、改質ガスやオフガスの不足分を燃焼用燃料で補っている。なお、燃焼用燃料で補う必要がないように制御することもある。
また、燃焼部25には、燃焼用空気供給管64が接続されており、燃焼用燃料、アノードオフガス、改質ガスなどの可燃ガスを燃焼(酸化)させるための燃焼用空気が大気から供給されるようになっている。
なお、燃焼用燃料供給管44には上流から順番に燃焼用燃料ポンプ45および燃焼用燃料バルブ46が設けられている。燃焼用燃料ポンプ45は燃焼用燃料を供給しその供給量を調整する燃焼用燃料供給手段である。燃焼用燃料バルブ46は燃焼用燃料供給管44を開閉するものである。また、燃焼用空気供給管64には上流から順番に燃焼用空気ポンプ65および燃焼用空気バルブ66が設けられている。燃焼用空気ポンプ65は燃焼用酸化剤ガスである燃焼用空気を供給しその供給量を調整する燃焼用酸化剤ガス供給手段である。燃焼用空気バルブ66は燃焼用空気供給管64を開閉するものである。
このように構成された燃焼部25は着火されると、供給されている燃焼用燃料、改質ガスまたはアノードオフガスが燃焼用空気によって燃焼されて高温の燃焼ガスが発生する。燃焼ガスは、燃焼ガス流路27を流通し、排気管81を通って燃焼排ガスとして排気される。これにより、燃焼ガスは改質部21および蒸発部26をこの順番で加熱する。燃焼ガス流路27は、改質部21の内周壁に沿って当接して配設され、折り返されて改質部21の外周壁と断熱部28との間に当接して配設され、折り返されて断熱部28と蒸発部26の間に当接して配設された流路である。
蒸発部26は、改質水を加熱して沸騰させて水蒸気を生成して冷却部22を介して改質部21に供給するものである。蒸発部26は、円筒状に形成されて燃焼ガス流路27の外周壁を覆って当接して設けられている。
この蒸発部26の下部(例えば側壁面下部、底面)には改質水タンク(図示省略)に接続された給水管52が接続されている。蒸発部26の上部(例えば側壁面上部)には水蒸気供給管51が接続されている。改質水タンクから導入された改質水は、蒸発部26内を流通する途中にて燃焼ガスからの熱およびCO選択酸化部24からの熱によって加熱されて、水蒸気となって水蒸気供給管51および冷却部22を介して改質部21へ導出するようになっている。なお、給水管52には、上流から順番に改質水ポンプ53および改質水バルブ54が設けられている。改質水ポンプ53は、蒸発部26に改質水を供給するとともにその改質水供給量を調整するものである。改質水バルブ54は給水管52を開閉するものである。
また、蒸発部26には、蒸発部26内の水蒸気の温度(TS)を検出する温度センサ26aが設けられている。温度センサ26aの検出結果は制御装置30に送信されている。なお、水蒸気の温度が検出できれば、例えば冷却部22の入口付近や、蒸発部26と冷却部22との間の水蒸気供給管51に温度センサ26aを設けるようにしてもよい。
燃料電池10の燃料極11の導入口には改質ガス供給管71を介してCO選択酸化部24が接続されるとともに、燃料極11の導出口にはオフガス供給管72を介して燃焼部25が接続されている。バイパス管73は燃料電池10をバイパスして改質ガス供給管71およびオフガス供給管72を直結するものである。改質ガス供給管71にはバイパス管73との分岐点と燃料電池10との間に第1改質ガスバルブ74が設けられている。オフガス供給管72にはバイパス管73との合流点と燃料電池10との間にオフガスバルブ75が設けられている。バイパス管73には第2改質ガスバルブ76が設けられている。
また、改質ガス供給管71には、第1改質ガスバルブ74と燃料電池10との間に改質用燃料供給管91の一端が接続されている。改質用燃料供給管91の他端は、改質用燃料ポンプ42と改質用燃料バルブ43との間の改質用燃料供給管41に接続されている。この改質用燃料供給管91には、バルブ92が設けられている。これにより、バルブ92を開け改質用燃料ポンプ42が駆動されると燃料電池10の燃料極11に改質用燃料が供給される。改質用燃料供給管91、バルブ92および改質用燃料ポンプ42から改質用燃料供給手段(特許請求の範囲の「供給手段」である。)が構成されている。なお、改質用燃料供給管91の他端を燃焼用燃料供給管44の燃焼用燃料ポンプ45と燃焼用燃料バルブ46との間に接続して、燃焼用燃料を燃料電池10の燃料極11に供給するように、改質用燃料供給管91の代わりに燃焼用燃料供給管としてもよい。この場合、この燃焼用燃料供給管、バルブ92および燃焼用燃料ポンプ45から燃焼用燃料供給手段(特許請求の範囲の「供給手段」である。)が構成されている。
起動運転中には、改質装置20から一酸化炭素濃度の高い改質ガスを燃料電池10に供給するのを回避するため、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を閉じ第2改質ガスバルブ76を開き、定常運転(発電運転)中には、改質装置20からの改質ガスを燃料電池10に供給するため、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を開き第2改質ガスバルブ76を閉じている。
また、燃料電池10の空気極12の導入口には、カソード用空気供給管67が接続されるとともに、空気極12の導出口には、排気管82が接続されている。空気極12に空気が供給され、オフガスが排気されるようになっている。なお、カソード用空気供給管67には上流から順にカソード用空気ポンプ68およびカソード用空気バルブ69が設けられている。カソード用空気ポンプ68はカソード用空気を供給しその供給量を調整するものである。カソード用空気バルブ69はカソード用空気供給管67を開閉するものである。
また、燃料電池システムは制御装置30を備えており、この制御装置30には、上述した温度センサ21c,23c,24b,26a、各ポンプ42,45,53,62,65,68、各バルブ43,46,54,63,66,69,74,75,76,92、および燃焼部25が接続されている(図3参照)。制御装置30はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、温度センサ21c,23c,24b,26aからの温度に基づいて、各ポンプ42,45,53,62,65,68、各バルブ43,46,54,63,66,69,74,75,76,92、および燃焼部25を制御することにより、燃料電池システムの運転を実施している。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記プログラムを記憶するものである。
上述した燃料電池システムの作動について図3〜図7を参照して説明する。制御装置30は、時刻t0にて図示しない起動スイッチがオンされると、燃料電池システムの暖機運転(起動運転)を開始する(ステップ102)。具体的には、制御装置30は、プログラムを図4に示す暖機運転ルーチンに進め、この暖機運転ルーチンにて改質装置20の暖機運転を実施する。
制御装置30は、このルーチンを開始するごとにステップ202以降の処理を実行する。制御装置30は、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を閉じ第2改質ガスバルブ76を開いてCO選択酸化部24を燃焼部25に直接接続する(ステップ202)。
そして、制御装置30は、燃焼用空気バルブ66を開き燃焼用空気ポンプ65を駆動して、燃焼部25に燃焼用空気を予め設定されている規定流量C1(例えば20NL/min)で供給する(ステップ204)。制御装置30は、燃焼部25に内蔵のイグナイタ(図示省略)を通電する(ステップ206。イグナイタの代わりにグロープラグでもよい。)。
制御装置30は、燃焼用燃料バルブ46を開き燃焼用燃料ポンプ45を駆動して、燃焼部25に燃焼用燃料を予め設定されている規定流量B1(例えば、1.6NL/min)で供給する(ステップ208)。これにより、燃焼部25は着火する。
さらに、制御装置30は、着火検知またはイグナイタ通電した時点から所定時間経過後にイグナイタ通電を停止する(ステップ210)。このように燃焼部25において燃焼用燃料の燃焼が開始される。
制御装置30は、燃焼部25の目標燃焼状態である目標温度を第1目標燃焼状態である第1目標温度(例えば800℃)に設定する(ステップ212)。この第1目標温度は定常運転(通常発電モード)に設定される第2目標温度(例えば700℃)より高い温度である。これは次の理由による。すなわち、暖機運転ではできるだけ早期に改質装置20を暖機したいため、改質触媒21bの耐熱温度を考慮してできるだけ高温で加熱する必要がある。また、第2目標温度は改質触媒21bの活性温度を考慮して最適な温度に設定されている。
そして、制御装置30は、温度センサ21cにより燃焼部25の燃焼温度(壁面温度)を検出し(ステップ214)、燃焼用燃料ポンプ48をフィードバック制御して検出した燃焼部25の燃焼温度を先に設定した第1目標温度となるように調整する(ステップ216)。これにより、燃焼用燃料が燃焼されその燃焼ガスが燃焼ガス流路27を流通して、その燃焼ガスにより改質部21内の改質触媒21aおよび蒸発部26が加熱される。
制御装置30は、燃焼部25の壁面温度(温度センサ21cの温度)が所定温度TR1に到達すると(時刻t1)、ステップ218で「YES」と判定し、改質用燃料で燃料電池10の燃料極11を所定時間(例えば5分)だけパージするとともに、改質水を供給する(ステップ220)。なお、所定温度TR1は、燃焼部25の火炎が安定する温度であり、本実施形態では約300℃である。具体的には、制御装置30は、バルブ92およびオフガスバルブ75を開き改質用燃料ポンプ42を規定流量(例えば1NL/min)で駆動するとともに、水バルブ54を開き水ポンプ53を駆動させ改質水を所定流量だけ蒸発部26を介して改質部21に供給する。
このパージは次の理由による。後述するように、燃料電池システムの運転を停止する際に実施する停止運転では、燃料電池10、改質装置20に残存する改質ガスや改質用燃料を外部に排出した後に、各バルブを閉じて密封している。発電停止後、時間の経過にしたがって燃料電池10が降温するとともに、燃料極11内に残存する水素が僅かではあるが電解質13を通って空気極12に流出するので、密封された燃料電池10の燃料極11内の圧力は低下して負圧となる。負圧を防止するために、発電停止後から所定時間(例えば1時間)経過した時点に改質用燃料で燃料電池10の燃料極11を封入している(負圧分を補充する)。封入後バルブ92は閉じられ密封される。しかし、燃料電池10はまだ高温であるため、密封された燃料電池10の燃料極11内の圧力は低下して負圧となる。このとき、次回の運転開始まで、負圧状態が継続するので、燃料電池10の燃料極11内は密封されているとはいえ、大気中の空気が電解質膜13などから侵入する。この侵入した空気をパージするために、起動時に改質用燃料で燃料電池10の燃料極11を所定時間(例えば5分)だけパージする。なお、パージが終了すると、制御装置30は、改質用燃料ポンプ42の駆動を停止し、バルブ92およびオフガスバルブ75を閉じる。
制御装置30は、燃焼部25の壁面温度(温度センサ21cの温度)が所定温度TR2に到達すると(時刻t2)、ステップ222で「YES」と判定し、燃焼用燃料ポンプ45を制御して燃焼用燃料の供給量を徐々に減少させ最終的に供給を停止する(ステップ224)。なお、所定温度TR2は、燃焼部25の耐久限界温度であり、本実施形態では約600℃である。
制御装置30は、温度センサ26aにより蒸発部26の温度を検出し、この検出した温度が所定温度TS1以上となれば(時刻t3)、ステップ226で「YES」と判定し改質水を増量する(ステップ228)。
次に制御装置30は、改質用燃料を供給する(ステップ230)。具体的には、制御装置30は、改質用燃料バルブ43を開き改質用燃料ポンプ42を駆動させ改質用燃料を所定流量(例えば1.2NL/min)だけ改質部21に供給する。改質用燃料の供給は、改質水供給開始から時間をおいて開始するようにしてもよい。
さらに、制御装置30は、改質用燃料供給から所定時間経過後、酸化用空気をCO選択酸化部24に供給する(ステップ232)。具体的には、制御装置30は、酸化用空気バルブ63を開き酸化用空気ポンプ62を駆動させ酸化用空気を所定流量だけCO選択酸化部24に供給する。
これにより、改質部21に改質用燃料と水蒸気の混合ガスが供給され、改質部21では上述した水蒸気改質反応および一酸化炭素シフト反応が生じて改質ガスが生成される。そして、改質部21から導出された改質ガスはCOシフト部23およびCO選択酸化部24により一酸化炭素ガスを低減されてCO選択酸化部24から導出され、燃料電池10を経由しないで(迂回して)燃焼部25に直接供給され燃焼される。
そして、制御装置30は、ステップ232の処理を実行した後、プログラムをステップ234に進めてこのルーチンを終了し、図3に示すステップ104に進める。
このように改質ガスの生成中において、制御装置30は、ステップ104にて各温度センサ21c,23c,24bにより改質部21、COシフト部23、CO選択酸化部24の温度をそれぞれ検出する。そして、各温度センサ21c,23c,24bにより検出した温度がそれぞれの所定温度未満であれば、改質装置20の暖機は完了していないと判定しステップ104の処理を繰り返し実行する。一方、各温度センサ21c,23c,24bにより検出した温度がそれぞれの所定温度以上となれば(時刻t4)、改質装置20の暖機が完了したと判定しプログラムをステップ106に進める。これにより、改質装置20を暖機する改質装置暖機モードが終了しFC結合制御モードが開始する。FC結合制御モードは、改質装置暖機モードから燃料電池10が通常に発電する通常発電モードに移行する制御モードである。
制御装置30は、ステップ106において、改質装置20の暖機が完了した時点以降に、先にステップ212で第1目標温度に設定した燃焼部目標温度を第2目標温度に変更する。これにより、制御装置30は、温度センサ21cにより燃焼部25の燃焼温度を検出し、燃焼用燃料ポンプ48をフィードバック制御して検出した燃焼部25の燃焼温度(温度センサ21cの温度)を設定した第2目標温度となるように調整する。したがって、改質部21の温度が改質触媒21bの活性温度に降温される。
また、制御装置30は、改質装置20の暖機が完了した時点(時刻t4)以降に、第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を開く(ステップ108)。これにより、時刻t4にてCO選択酸化部24を燃料電池10の燃料極11の導入口に接続するとともに燃料極11の導出口を燃焼部25に接続する。これにより、改質部21で生成した燃料ガスは、第1流路(燃料電池10を経由する流路)と第2流路(燃料電池10を経由しない流路)の両方を通って燃焼部25に供給される。
さらに、制御装置30は、燃焼用空気ポンプ65を制御して燃焼用空気の供給量を増大させる(ステップ110)。その供給量は、燃料極11に存在している改質用燃料(または燃焼用燃料)が燃焼部25に供給されない場合に比べて大きい値に設定されている。例えば、40NL/minから50NL/minに増大する。このとき、供給する燃焼用空気はできるだけ多いほうがよいので、燃焼用空気ポンプ65の最大吐出量に設定するのが好ましい。さらに、制御装置30は、改質用燃料ポンプ42を制御して改質用燃料の供給量を減少させる(ステップ110)。その供給量は、燃料極11に存在している改質用燃料(または燃焼用燃料)が燃焼部25に供給されない場合に比べて小さい値に設定されている。例えば、1.2NL/minから0.8NL/minに減少する。
この場合、燃焼用空気の供給量はポンプの最大吐出量までしか増量できないので、それでも目標空燃比とならない場合には、改質用燃料の供給量を減少させて目標空燃比とすることができるので有効である。
また、ステップ110では、燃焼用空気の増大と改質用燃料の減少の両方を実施したが、何れか一方を実施するようにしてもよい。
制御装置30は、改質装置20の暖機が完了した時点(時刻t4;第1改質ガスバルブ74およびオフガスバルブ75を開いた時点)から第1所定時間T1(例えば5秒)が経過した時点(時刻t5)までの間、ステップ112で「NO」と判定し、燃焼用空気の供給量を徐々に減少させる(ステップ114)。そして、制御装置30は、改質装置20の暖機が完了した時点(時刻t4)から第1所定時間T1が経過すると(時刻t5)、ステップ112で「YES」と判定し、第2改質ガスバルブ76を閉じる(ステップ116)。
制御装置30は、改質装置20の暖機が完了した時点(時刻t4)から第2所定時間T2(例えば100秒)が経過した時点(時刻t6)までの間、ステップ118で「NO」と判定し、改質用燃料を固定値(ステップ110で設定した値;0.8NL/min)で供給を継続するとともに、ステップ114と同様に燃焼用空気の供給量を徐々に減少させる(ステップ120)。そして、制御装置30は、改質装置20の暖機が完了した時点(時刻t4)から第2所定時間T2が経過すると(時刻t6)、ステップ118で「YES」と判定し、改質用燃料ポンプ42を駆動して燃料利用率を通常発電中の所定値となる供給量(例えば1.0NL/min)で改質用燃料を供給する(ステップ122)。
制御装置30は、改質装置20の暖機が完了した時点(時刻t4)から第3所定時間T3(例えば150秒)が経過した時点(時刻t7)までの間、ステップ124で「NO」と判定し、ステップ114と同様に燃焼用空気の供給量を徐々に減少させる(ステップ126)。そして、制御装置30は、改質装置20の暖機が完了した時点(時刻t4)から第3所定時間T3が経過すると(時刻t7)、ステップ124で「YES」と判定し、燃焼用空気ポンプ64を駆動して通常発電中の供給量(例えば20NL/min)で燃焼用空気を供給する(ステップ128)。
制御装置30は、運転停止指示があるまで、ステップ130,132の処理を繰り返して実行する。すなわち、制御装置30は、改質装置20で生成される水素量が所定量となるようにすなわち燃料電池システムの出力電流が電力使用場所で消費される電流・電力に基づいて決定される所望の出力電流となるように改質用燃料、燃焼用燃料、燃焼用空気、酸化用空気、カソード用空気および改質水を供給するようになっている(ステップ130)。そして、制御装置30は、停止スイッチが押されるなど運転停止指示があると、燃料電池システムを停止する(ステップ132,134)。
制御装置30は、ステップ134において、燃料電池システムの停止処理(停止運転)を行う。具体的には、制御装置30は、プログラムを図5に示す停止運転ルーチンに進め、この停止運転ルーチンにて改質装置20の停止運転を実施する。
制御装置30は、このルーチンを開始するごとにステップ302以降の処理を実行する。制御装置30は、改質用燃料ポンプ42の駆動を停止し改質用燃料の供給を停止し、改質用燃料バルブ43を閉じる(ステップ302)。制御装置30は、改質水ポンプ53の駆動を停止し改質水の供給を停止し、改質水バルブ54を閉じる(ステップ304)。制御装置30は、酸化用空気ポンプ62の駆動を停止し酸化用空気の供給を停止し、酸化用空気バルブ63を閉じる(ステップ306)。制御装置30は、燃焼用燃料ポンプ45の駆動を停止し燃焼用燃料の供給を停止し、燃焼用燃料バルブ46を閉じる(ステップ308)。制御装置30は、燃焼用空気ポンプ65の駆動を停止し燃焼用空気の供給を停止し、燃焼用空気バルブ66を閉じる(ステップ310)。そして、制御装置30は、第1改質ガスバルブ74、オフガスバルブ75、第2改質ガスバルブ76、バルブ92を閉じる。これにより、燃料電池10の発電が停止される。
そして、制御装置30は、燃料電池10の発電が停止した時点(時刻11)から所定時間(例えば1時間)経過した時点で、改質用燃料を封入する(ステップ316)。具体的には、制御装置30は、バルブ92のみを開き改質用燃料ポンプ42を駆動させて燃料電池10の燃料極11に改質用燃料を供給する。これにより、発電停止後、時間の経過にしたがって燃料電池10が降温するとともに、燃料極11内に残存する水素が僅かではあるが電解質13を通って空気極12に流出するので、密封された燃料電池10の燃料極11内の圧力は低下して負圧となる。改質用燃料の供給により、負圧分が補充され燃料電池10の燃料極11内の圧力が発電停止時の値に戻る。なお、封入後、改質用燃料ポンプ42の駆動が停止されバルブ92は閉じられ密封される。
上述した説明から明らかなように、本実施形態においては、制御装置30は、燃料電池10の燃料極11に改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が存在している場合、燃料極11からのオフガスを燃焼部に供給するに際して、その存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部25に供給されることを考慮して、燃焼部25の燃焼を調整する(ステップ110;燃焼調整手段)。したがって、それまで燃焼部25へ供給されていた可燃性燃料と異なる、燃料電池10の燃料極11に存在している可燃性燃料が燃焼部25に突然供給されても、燃料電池10の燃料極11に存在している可燃性燃料が燃焼部25に供給されることを考慮して燃焼部25の燃焼が調整されるので、可燃性燃料に応じた適切な空気比(空燃比)を維持し、燃焼部25からの排気ガスのエミッションの悪化を防止することができる。
また、燃焼調整手段は、改質用燃料供給手段である改質用燃料ポンプ42または燃焼用燃料供給手段である燃焼用燃料ポンプ42を制御して、燃料極11に存在している燃焼用燃料または改質用燃料が燃焼部に供給されない場合に比べて、改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給量を減少させる。これにより、燃料電池10の燃料極11に存在している可燃性燃料が燃焼部25に供給されるとその分が燃焼部25に供給される可燃性燃料の総供給量が増大するが、燃焼部25に供給される改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給量が減少されるので、燃焼部25に供給される可燃性燃料の総供給量を変化させることなく燃焼部25の燃焼が適切に調整される。
また、燃焼調整手段は、燃焼用酸化剤ガス供給手段である燃焼用空気ポンプ65を制御して、燃料極11に存在している改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が燃焼部25に供給されない場合に比べて、燃焼用酸化剤ガスの供給量を増加させる。これにより、燃料電池10の燃料極11に存在している可燃性燃料が燃焼部25に供給されるとその分が燃焼部25に供給される可燃性燃料の総供給量が増大するが、燃焼用酸化剤ガスの供給量も増大するので、空燃比を適切に維持することにより燃焼部25の燃焼が適切に調整される。
また、燃料電池10の燃料極11への改質用燃料および燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給は、当該燃料電池システムの起動時、運転停止中および運転停止時の少なくとも何れかに実施される。これにより、燃料電池10の燃料極11を改質用燃料や燃焼用燃料でパージした後に、燃料電池10の燃料極11に改質ガスと異なる可燃性燃料が存在している場合、その存在している可燃性燃料が燃焼部25に供給されても、燃焼部25からの排気ガスのエミッションの悪化を防止することができる。起動時とは、改質装置20の暖機時、暖機中のこと(ステップ102)であり、運転停止中とは、運転停止ルーチンにて燃焼部25の冷却中のこと(ステップ300からステップ314で「YES」となるまで)であり、運転停止時とは、燃焼部25の冷却後のこと(ステップ316)である。
また、当該燃料電池システムの起動モードである暖機モードから発電モードである通常発電モードへの移行モードであるFC結合制御モードにおいて、燃焼調整手段は燃焼部25の燃焼を調整するので、燃焼部25に供給される可燃性燃料に応じた適切な空気比(空燃比)が維持でき、燃焼部25からの排気ガスのエミッションの悪化を防止することができる。起動モードは、改質装置20に起動指令が出てから燃料電池10の燃料極11(アノード)に燃料ガスが供給されるまで(改質装置暖機モード)であり、発電モードは、燃料電池10の燃料極11に燃料ガスが供給されてから停止処理命令がでるまで(改質装置20の通常発電モード)である。
10…燃料電池、11…燃料極、12…空気極(酸化剤極)、20…改質装置、21…改質部、21c…温度センサ、22…冷却部(熱交換部)、23…一酸化炭素シフト反応部(COシフト部)、23c…温度センサ、24…一酸化炭素選択酸化反応部(CO選択酸化部)、24b…温度センサ、25…燃焼部、26…蒸発部、26a…温度センサ、27…燃焼ガス流路、28…断熱部、30…制御装置、41…燃料供給管、42…改質用燃料ポンプ、43…改質用燃料バルブ、44…燃焼用燃料供給管、45…燃焼用燃料ポンプ、46…燃焼用燃料バルブ、51…水蒸気供給管、52…給水管、53…改質水ポンプ、54…改質水バルブ、61…酸化用空気供給管、62…酸化用空気ポンプ、63…酸化用空気バルブ、64…燃焼用空気供給管、65…燃焼用空気ポンプ、66…燃焼用空気バルブ、67…カソード用空気供給管、68…カソード用空気ポンプ、69…カソード用空気バルブ、71…改質ガス供給管、72…オフガス供給管、73…バイパス管、74…第1改質ガスバルブ、75…オフガスバルブ、76…第2改質ガスバルブ、81,82…排気管、89…接続管、91…改質用燃料供給管、92…バルブ。
Claims (5)
- 燃料極および酸化剤極にそれぞれ供給された燃料ガスおよび酸化剤ガスによって発電する燃料電池と、
改質用燃料供給手段によって供給される改質用燃料から前記燃料ガスを生成する改質部と、
燃焼用燃料供給手段によって供給される燃焼用燃料、前記改質部から供給される前記燃料ガス、および前記燃料極から供給されるオフガスの少なくとも何れかの可燃性燃料を、燃焼用酸化剤ガス供給手段によって供給される燃焼用酸化剤ガスにより燃焼してその燃焼ガスによって前記改質部を加熱する燃焼部と、
前記燃料電池の燃料極に前記改質用燃料および前記燃焼用燃料の少なくとも何れか一方を供給する供給手段と、
前記燃料電池の燃料極に前記改質用燃料および前記燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が存在している場合、前記燃料極からのオフガスを前記燃焼部に供給するに際して、その存在している前記改質用燃料および前記燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が前記燃焼部に供給されることを考慮して、前記燃焼部の燃焼を調整する燃焼調整手段を含んだ制御装置と、を備えたことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1において、前記燃焼調整手段は、前記改質用燃料供給手段または前記燃焼用燃料供給手段を制御して、前記燃料極に存在している前記燃焼用燃料または前記改質用燃料が前記燃焼部に供給されない場合に比べて、前記改質用燃料および前記燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給量を減少させることを特徴とする燃料電池システム。
- 請求項1または請求項2において、前記燃焼調整手段は、前記燃焼用酸化剤ガス供給手段を制御して、前記燃料極に存在している前記改質用燃料および前記燃焼用燃料の少なくとも何れか一方が前記燃焼部に供給されない場合に比べて、前記燃焼用酸化剤ガスの供給量を増加させることを特徴とする燃料電池システム。
- 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、前記燃料電池の燃料極への前記改質用燃料および前記燃焼用燃料の少なくとも何れか一方の供給は、当該燃料電池システムの起動時、運転停止中および運転停止時の少なくとも何れかに実施されることを特徴とする燃料電池システム。
- 請求項1乃至請求項4の何れか一項において、当該燃料電池システムの起動モードから発電モードへの移行モードにおいて、前記燃焼調整手段は前記燃焼部の燃焼を調整することを特徴とする燃料電池システム。
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