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JP2008101704A - 密封装置 - Google Patents

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Hiroyuki Yamazaki
博之 山▲崎▼
Manabu Hirano
学 平野
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Nok Corp
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Abstract

【課題】高圧側からの圧力が高い場合でもフリクションの増加を抑制し、摺動発熱や摩耗を低減することができる密封装置を提供する。
【解決手段】軸孔を有するハウジングと軸孔に挿入される軸のうちの一方の部材に設けられた環状溝に装着されて、これら2部材間の環状隙間を密封する密封装置であって、他方の部材側に突出するリップ先端部11aと、リップ先端部11aから低圧側に延びる傾斜面11cと、を有するシールリップ11を備え、傾斜面11cを含む他方の部材側の領域に、他方の部材に摺動接触する摺動部を備えるバッファリング1を備える密封装置において、傾斜面11cは、環状の凹部13を備え、傾斜面11cの傾斜方向における幅において、傾斜面11cに対する凹部13の割合は、20〜50%であり、凹部13の深さは、0.05〜0.5mmであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧シリンダ等に使用される密封装置に関するものである。
油圧シリンダ用の密封装置としては、図8に示すようなものがある。図8(a)に示すのは、パワーショベル等の建設機械の各種シリンダで使用されるシーリングシステムである。また、図8(b)、(c)に示すのは、油圧ブレーカーで使用されるシーリングシステムである。
高圧環境下で使用される図8(a)に示すシーリングシステムにおいては、ロッドパッキン100やダストシール100´に作用する衝撃圧や変動圧を緩衝・吸収するためのバッファリング101aが、ロッドパッキン100の圧力側に設けられている。また、高速・高圧の環境下で使用される図8(b)、(c)に示すシーリングシステムにおいても、油圧を緩衝・保持するためのバッファリング101b、101cが設けられている。
このようなバッファリングとして使用されるパッキン101は、図9に示すように、ハウジング200の軸孔に設けられた環状溝201に装着され、ハウジング200の軸孔の内周面と該軸孔に挿入される軸202の外周面との間の環状隙間を密封するものである。
パッキン101は、ポリウレタンゴム等のゴム材料からなる環状部材であり、高圧側Hの端面にU字状の環状の溝(以下、U溝という)102を備え、その内外周に内周リップ103及び外周リップ104を備えている。そして、内周リップ103が軸202の外周面と摺接し、外周リップ104が環状溝201の溝底203に密着することにより密封性が発揮される。
パッキン101は、ゴムの弾性力及び加圧時のU溝にかかる圧力によってリップ103、104の密着性を得ており、また、パッキン101と軸202との間の摺動部分には油膜が形成される。この油膜は、軸202の往復動によって低圧側のロッドパッキン等のメインシールに供給される。すなわち、バッファリングとしてのパッキン101の役割には、高圧側からの圧力を緩衝することに加えて、低圧側のメインシールへ油膜を供給することも含まれている。
図9(a)に示すように、高圧側(H)から圧力が低い場合には、内周リップ103と軸202との接触幅Wが小さく、摺動部分に厚い油膜を形成することが容易である。一方、図9(b)に示すように、高圧側(H)からの圧力が高い場合には、内周リップ103と軸202との接触幅Wが大きくなり、また、その接触面圧が増加することになるため、パッキン101と軸202との摺動部分の油膜が薄くなってしまう。そうすると、油膜切れを生じて低圧側のメインシールへ油膜を供給することができなくなり、シーリングシステムのフリクションが高くなって、摺動発熱の増加や摩耗の促進等を誘発し易くなってしまう。
摺動部分に油膜を保持するための技術としては、図10(a)に示すように、摺動面に複数の環状突起105を設け、この環状突起105の間に油を保持することで、摺動部分の油膜の保持を図ったものがある。なお、同じようなリップを備えた密封装置として特許文献1及び特許文献2に開示されているものがある。
しかしながら、このような密封装置であっても、低圧での使用であれば環状突起105
の間に保持された油によって摺動部分の潤滑性が改善されるが、図10(b)に示すように、高圧の圧力が作用した場合には、環状突起が油圧によって押しつぶされてしまい、油を保持することができなくなり潤滑性改善の効果が低下してしまう。
また、特許文献3には摺動面に粗し加工を施したものが開示されている。しかしながら、粗し加工の方法としては、金型へのショットブラストや放電加工があるが、粗しの大きさの管理が難しく、またコスト高となってしまう。
また、特許文献4には摺動面に凹部を設ける技術が開示されているが、この技術が用いられているのは、自動車用自動変速機等のクラッチを作動させるピストン部のリールリップであり、係るリールリップに作用する圧力は最大で2MPa程度である。したがって、この技術を15MPa以上の高圧が作用する油圧シリンダのロッド部のバッファリングに適用したとしても、凹部が高圧によって完全に押しつぶされてしまい潤滑性の改善を図ることができない。
特開平9−292030号公報 特許第3539066号公報 特開2003−74710号公報 特開平9−210088号公報
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、高圧側からの圧力が高い場合でもフリクションの増加を抑制し、摺動発熱や摩耗を低減することができる密封装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明における密封装置は、
軸孔を有するハウジングと前記軸孔に挿入される軸のうちの一方の部材に設けられた環状溝に装着されて、これら2部材間の環状隙間を密封する密封装置であって、
他方の部材側に突出するリップ先端部と、前記リップ先端部から低圧側に延びる傾斜面と、を有するシールリップを備え、前記傾斜面を含む他方の部材側の領域に、他方の部材に摺動接触する摺動部を備えるバッファリングを備える密封装置において、
前記バッファリングは、前記傾斜面に環状の凹部を備え、
前記傾斜面の傾斜方向における幅において、前記傾斜面に対する前記凹部の割合は、20〜50%であり、
前記凹部の深さは、0.05〜0.5mmである
ことを特徴とする。
係る構成の凹部をバッファリングの摺動部に設けることで、高圧側から圧力が高い場合でも、凹部によって形成される摺動部と他方の部材との間の隙間が、高圧側からの圧力によって完全に押しつぶされることがなく、該隙間によって油を保持することができる。また、該隙間には、油膜切れが発生しない程度の厚さの油膜を形成可能な量の油を保持することができる。したがって、油膜切れによるフリクションの増加や潤滑性の低下を抑制できる。
前記バッファリングは、前記凹部の開口縁がR状に形成されていてもよい。
これにより、凹部の開口縁(傾斜面の表面と凹部との境目の角部)によって油膜がかきとられたり接触面圧が増加したりするのを抑制することができる。
前記バッファリングは、前記リップ先端部がR状に形成されていてもよい。
もよい。
これにより、油膜を厚くすることができ、フリクションの低減効果をさらに高めることができる。
前記バッファリングは、前記シールリップを支える本体部分の他方の部材側の周面にも環状の凹部が設けられていてもよい。
これにより、より一層の潤滑性の維持やフリクション等の低減効果を図ることができる。
前記バッファリングの低圧側にメインシールを備えるのもよい。
係る構成によれば、メインシールの潤滑性が維持され、シーリングシステムとしての密封装置のフリクションの増加を抑制し、摺動発熱や摩耗を低減することができる。
以上説明したように、本発明により、高圧側からの圧力が高い場合でもフリクションの増加を抑制し、摺動発熱や摩耗を低減することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
まず、図1〜図3を参照して、本発明の実施例1に係る密封装置のバッファリングの概略構成について説明する。図1は本実施例に係る密封装置のバッファリングの構成を示す模式図であり、(a)は軸方向からみた様子を示しており、(b)は(a)のAA断面図である。図2は、本実施例に係る密封装置のバッファリングの内周側を拡大して示す模式的断面図である。図3は、本実施例に係る密封装置のバッファリングにおいて高圧の油圧が作用した場合の装着状態を示す模式的断面図である。
<バッファリングの構成及び概要>
本実施例に係る密封装置は、図8に示すようなシーリングシステムとして使用されるものであり、上述した従来技術のバッファリング101a、101b、101cと異なるバッファリング1を備えている。ここで、図8に示すシーリングシステムの他の構成については、上述した従来技術のものと同様であり、その説明は省略する。以下、従来技術と異なるバッファリング1の構成についてのみ説明する。
本実施例に係るバッファリング1は、図3に示すように、ハウジング2の軸孔に形成された環状溝3に装着され、該軸孔に挿入される軸4とハウジング2との間の環状隙間5を密封する。バッファリング1は、図1に示すように、断面が概ね矩形状の環状部材であり、高圧側(H)の端面にU字状の環状の溝(U溝)10を備え、その内外周に内周リップ11及び外周リップ12を備えた、いわゆるUパッキンである。このバッファリング1の材料としては、ニトリルゴム、ポリウレタンエラストマー、四フッ化エチレン(PTFE)等のエラストマーや樹脂材料を挙げることができる。
内周リップ11及び外周リップ12は、それぞれ径方向に突き出たリップ先端11a、12aと、リップ先端の高圧側(H)にテーパ状に形成された(軸4に対して傾斜した)高圧側傾斜面11b、12bと、リップ先端の低圧側(L)にテーパ状に形成された低圧側傾斜面11c、12cと、から構成される。内周リップ11が軸4の外周面6に密着し、外周リップ12がハウジング2の環状溝3の溝底7に密着することで、高圧側(H)と低圧側(L)との間がシールされる。また、U溝10が高圧側(H)から受ける圧力によって内周リップ11が内径方向に、外周リップ12が外径方向にそれぞれ押し付けられることでそれぞれの密着性が高められる。
また、内周リップ11は、ハウジング2に対して相対的に往復動する軸4に対して摺動接触するため、密封対象である油によって軸4との摺動部に油膜が形成される。そして、この油膜が低圧側のメインシールに供給され、密封装置のフリクションの増加を抑制し、摺動発熱の発生、摩耗の進行等の低減が図られている。
図2に示すように、本実施例に係るバッファリング1においては、内周リップ11の低圧側傾斜面11cに油を保持するための凹部13が形成されている。凹部13は、低圧側傾斜面11c上を周方向に軸4に対して環状に構成されており、軸方向に間隔を明けて三つ形成されている。
また、凹部13は、各凹部13の幅(低圧側傾斜面11cの傾斜方向における幅)をリップ先端11a側からL、L、Lとした場合に、低圧側傾斜面11cの幅(低圧側傾斜面11cの傾斜方向における幅)Lとの間で、(L/5)<(L+L+L)<(L/2)の関係が成り立つように、すなわち、低圧側傾斜面11cの幅に対して凹部13の幅が20〜50%の割合となるように、各凹部13の幅が設定される。また、凹部13の深さtは、0.05〜0.5mmに設定される。
なお、各凹部13の幅L、L、Lは、上記の関係が成り立つものであれば、それぞれの大きさを変えてもよく、また、全て同じにしてもよい。また、凹部13の数も上述のように三つに限定されるものではなく、上記の関係が成り立つものであれば、数を増やしても減らしてもよい。
ここで、本実施例に係るバッファリング1を図8に示すようなシーリングシステムに使用する場合、その摺動部に形成される油膜は、軸の往復動によって低圧側(反油圧側)のロッドパッキン100やダストシール100´に供給される。すなわち、メインシールであるロッドパッキン等の潤滑性は、高圧側(油圧側)にあるバッファリングの摺動部に形成される油膜によって保たれている。したがって、低圧側のロッドパッキン等の潤滑性を確保するためには、バッファリングの摺動部の油膜をある程度厚く形成する必要がある。
特に、油圧シリンダのロッド部のバッファリングとして、例えば、15MPa以上の高圧がかかる用途においては、バッファリングによる衝撃圧力等の緩衝に加えて摺動部の油膜の確実な確保が課題となる。
本実施例に係るバッファリング1においては、凹部13の幅及び深さを上述の寸法範囲で設定することにより、高圧作用時においても凹部13が完全につぶれることなく摺動部に適度な隙間を形成し、該隙間に保持される油によって、メインシールの潤滑性を確保するのに十分な厚さの油膜を摺動部に形成することが可能となる。この数値は、摺動部に上述の適度な隙間を形成し得る値として、本出願の発明者の鋭意研究により得られた値である。
また、各凹部13の開口縁(低圧側傾斜面の表面と凹部との境目)13aはR状に形成
されている。これにより、軸の往復動時に縁部で油膜がかきとられたり、接触面圧が増加するのを抑制することができる。
次に、図3を参照して、本実施例に係る密封装置のバッファリング1の使用時の様子について説明する。
図3に示すように、高圧側(H)から作用する油圧が高い場合、バッファリング1は全体が低圧側(L)に押し込まれることにより、内周リップ11の低圧側傾斜面11cだけでなく、バッファリング1の内周面全体が軸4の外周面6に密着することになる。しかし、本実施例に係るバッファリング1においては、このように高圧の油圧が作用した場合でも凹部13が完全につぶれてしまうことがなく、軸4との摺動部に隙間13´が残っている。この隙間13´に保持される油によって、バッファリング1と軸4との間の摺動面に、メインシールの潤滑性を確保するのに十分な厚さの油膜を形成することができる。
(実施例2)
次に、図4を参照して、本発明の実施例2に係る密封装置のバッファリングについて説明する。図4は、本実施例に係るバッファリング1´の模式図である。なお、ここでは上記実施例1と異なる点のみ説明し、共通する構成についてはその説明を省略する。
図4に示すように、本実施例に係るバッファリング1´は本体部分14の内周面15(内周リップ11よりも低圧側の内周面)にも凹部16が形成されている点で上記実施例のバッファリング1と異なる。
高圧側からの圧力が高い場合、図3に示すように、内周リップ11の低圧側傾斜面11cだけでなく、本体部分14の内周面15も軸4の外周面6に摺動接触することになる。したがって、本実施例のように、本体部分14の内周面15にも凹部16を形成することにより、高圧作用時の油膜保持効果をさらに向上させることができる。
(実施例3)
次に、図5及び図6を参照して、本発明の実施例3に係る密封装置のバッファリングの概略構成について説明する。図5は本実施例に係るバッファリングの構成を示す模式図であり、(a)は軸方向からみた様子を示しており、(b)は(a)のAA断面図である。図6は、本実施例に係るバッファリングの内周側を拡大して示す模式的断面図である。なお、ここでは上記実施例のバッファリングと異なる点のみ説明し、共通する構成についてはその説明を省略する。
ここで、本実施例においては、内周リップ21が外周リップ22よりも大きく形成されるとともに、内周リップ21の下方(低圧側)であって本体部分24の内周側にバックアップリング25が取り付けられている。
このバックアップリング25は、使用時にバッファリング1´´の一部が隙間5にはみ出してしまうのを防止し、バッファリング1´´の損傷を抑制するために設けられるものであり、ポリアミド樹脂等の樹脂材料からなる断面略矩形の環状部材である。
また、本実施例に係るバッファリング1´´の内周リップ21は、リップ先端21aがR状に形成されている(Rリップ)。このように内周リップ21をRリップとすることにより、油膜を厚くし、フリクションを低減する効果を得ることができる。
なお、本実施例に係るバッファリング1´´の凹部23の構成は、上記実施例に係るバッファリングの凹部13と同様である。
ここで、本実施例に係るバッファリング1´´の凹部23によるフリクション低減の効果及び内周リップ21をRリップとすることによるフリクション低減の効果について、図7を参照して説明する。図7は、本実施例によるフリクション低減効果を示す図表である。図7は、横軸を高圧側からの圧力(MPa)、縦軸をフリクション(N)とし、内周リップの低圧側傾斜面に凹部が形成されておらず、内周リップのリップ先端がR状に形成されていない(シャープリップ)タイプの密封装置を比較例1、内周リップの低圧側傾斜面に凹部は形成されているが、内周リップがシャープリップタイプの密封装置を比較例2として、本実施例に係る密封装置との間で高圧側からの圧力とフリクションとの関係を示している。なお、図7において、×は比較例1、△は比較例2、○は本実施例をそれぞれ表している。
まず、比較例1と比較例2とを比較すると、いずれの比較例も圧力が増加するに従ってフリクションも増加しているが、圧力が10MPaの時点においては、比較例2のフリクションは比較例1のフリクションのほぼ半分の値を示している。また、圧力が20MPa、30MPaと増加しても、比較例2のフリクションは比較例1のフリクションよりもおよそ50N程低い値を示している。すなわち、内周リップの低圧側傾斜面に凹部を形成した比較例2の方が、フリクションの増加が抑えられていることがわかる。
また、比較例2と本実施例とを比較すると、比較例2は、圧力の増加に従ってフリクションも増加している。一方、本実施例は、圧力が10MPa、20MPa、30MPaと増加してもフリクションがおよそ50N程度に抑えられている。すなわち、内周リップをRリップとした本実施例の方が、フリクションの増加がさらに低減されていることがわかる。
なお、本実施例の方が比較例1よりもフリクションの増加が大きく低減されていることは、図7より明らかである。
<本実施例の優れた点>
本実施例に係る密封装置のバッファリングは、高圧環境下での使用、例えば、パワーショベル等の建設機械の各種シリンダで使用されるシーリングシステムにおいてロッドパッキンの圧力側に設けられ、ロッドパッキンに作用する衝撃圧や変動圧を緩衝・吸収するために使用するのが好適である。また、高速・高圧の環境下で使用、例えば、油圧ブレーカーで使用されるシーリングシステムにおいて油圧を緩衝・保持するために使用するのも好適である。
このようなシーリングシステムにおけるバッファリングの役割としては、高圧からの高い油圧を緩衝することに加えて、厚い油膜を確保することがある。すなわち、バッファリングで保持される油膜は、軸の往復動時にロッドパッキン等のメインシールへ供給されため、メインシールの潤滑性を確保するためには、バッファリングで厚い油膜を形成することが要求される。
本実施例に係る密封装置のバッファリングによれば、高圧の油圧が作用する場合であっても摺動部に油を保持する適度な隙間を残すことができ、低圧側に配置されるメインシールの潤滑性を確保するのに十分な厚さの油膜を確保することが可能となる。したがって、密封装置のフリクションの増加を抑制し、摺動発熱の発生、摩耗の進行等の低減を図ることができる。
また、本実施例に係る密封装置のバッファリングによれば、凹部の開口縁をR状に形成することにより、軸の往復動時に縁部で油膜がかきとられたり、接触面圧が増加するのを
抑制することができる。
また、本実施例に係る密封装置のバッファリングによれば、リップ先端をR状に形成することで、油膜を厚くし、フリクションの低減効果をさらに高めることができる。
なお、上記実施例においては、密封装置が装着される環状溝をハウジングに設ける構成としているが、これに限定されるものではなく、環状溝を軸に設ける構成であってもよい。
実施例1に係る密封装置のバッファリングの構成を示す模式図である。 実施例1に係る密封装置のバッファリングの模式的半断面図である。 実施例1に係る密封装置のバッファリングの装着状態を示す模式的断面図である。 実施例2に係る密封装置のバッファリングの模式図である。 実施例3に係る密封装置にバッファリングの構成を示す模式図である。 実施例3に係る密封装置のバッファリングの模式的半断面図である。 本実施例によるフリクション低減効果を示す図表である。 シーリングシステムとしての密封装置の構成を示す模式的断面図である。 従来技術に係る密封装置のバッファリングの模式的断面図である。 従来技術に係る密封装置のバッファリングの模式的断面図である。
符号の説明
1 バッファリング
2 ハウジング
3 環状溝
4 軸
5 環状隙間
10 溝
11 内周リップ
11a リップ先端
11b 高圧側傾斜面
11c 低圧側傾斜面
12 外周リップ
13 凹部
14 本体部分
16 凹部

Claims (5)

  1. 軸孔を有するハウジングと前記軸孔に挿入される軸のうちの一方の部材に設けられた環状溝に装着されて、これら2部材間の環状隙間を密封する密封装置であって、
    他方の部材側に突出するリップ先端部と、前記リップ先端部から低圧側に延びる傾斜面と、を有するシールリップを備え、前記傾斜面を含む他方の部材側の領域に、他方の部材に摺動接触する摺動部を備えるバッファリングを備える密封装置において、
    前記バッファリングは、前記傾斜面に環状の凹部を備え、
    前記傾斜面の傾斜方向における幅において、前記傾斜面に対する前記凹部の割合は、20〜50%であり、
    前記凹部の深さは、0.05〜0.5mmである
    ことを特徴とする密封装置。
  2. 前記バッファリングは、前記凹部の開口縁がR状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記バッファリングは、前記リップ先端部がR状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の密封装置。
  4. 前記バッファリングは、前記シールリップを支える本体部分の他方の部材側の周面にも環状の凹部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の密封装置。
  5. 前記バッファリングの低圧側にメインシールを備える
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の密封装置。
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