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JP2008091080A - 液体カートリッジ、発電装置及び電子機器 - Google Patents

液体カートリッジ、発電装置及び電子機器 Download PDF

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JP2008091080A
JP2008091080A JP2006267997A JP2006267997A JP2008091080A JP 2008091080 A JP2008091080 A JP 2008091080A JP 2006267997 A JP2006267997 A JP 2006267997A JP 2006267997 A JP2006267997 A JP 2006267997A JP 2008091080 A JP2008091080 A JP 2008091080A
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大介 今中
Yasunari Kabasawa
康成 椛澤
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

【課題】電気浸透流ポンプの損傷や劣化の回復を容易に行うことができ、しかも機器側の構造が単純で確実に送液できる液体カートリッジ、発電装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】燃料カートリッジ1は、燃料10を貯蔵する燃料貯蔵部11と、燃料貯蔵部11の燃料が排出される燃料排出部13に設けられて燃料10を送出する電気浸透材21と、電気浸透材21を駆動するための電極22,23と、末端仕切材12とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を貯蔵する液体カートリッジ、液体カートリッジから供給された液体によって発電する発電装置、及び、発電装置を電力供給源として備える電子機器に関する。
近年では、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳等といった小型電子機器がめざましい進歩・発展を遂げている。電子機器の電源として、アルカリ乾電池、マンガン乾電池といった一次電池又はニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウムイオン電池といった二次電池が用いられている。ところが、一次電池及び二次電池は、エネルギーの利用効率の観点から検証すると、必ずしもエネルギーの有効利用が図られているとは言えない。そのため、今日では、一次電池及び二次電池の代替えのために、高いエネルギー利用効率を実現できる燃料電池についての研究・開発が盛んに行われている。
携帯機器に使用する燃料電池においては、燃料を供給するために予め燃料を封入した燃料カートリッジを、燃料電池本体に接続して行うことが一般的に知られている。燃料カートリッジとしては、多孔質体(多孔質材)が充填され、この多孔質体に燃料が保持されて多孔質体から毛管力によって燃料電池本体に燃料供給を可能とする供給路を有しているものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−77505号公報
液体燃料を直接燃料電池に供給する直接型燃料電池システムの場合に比べて、アルコール類やガソリン等の液体燃料と水とを気化したものを燃料ガスとして用い、比較的高温に設定されて触媒が設けられた改質器において改質反応をさせて水素を生成し、その生成した水素を燃料電池に導入するという改質型燃料電池システムでは、その改質反応を積極的に制御する必要があることから、液体燃料の流量を正確に制御するための液体ポンプが必要となる。
このような改質型燃料電池システムにおいて、燃料供給のための液体ポンプにダイアフラム式のものを用いると、脈動が発生し易く、改質反応や生成された不要な一酸化炭素を除去する一酸化炭素除去反応などの化学反応に悪影響を及ぼすことがある。
そこで、液体ポンプとして電気浸透現象を用いた電気浸透流ポンプを使用する場合がある。電気浸透流ポンプは、管材に充填された電気浸透材と電気浸透材の上流側に配置された電極と、下流側に配置された電極とを備え、電気浸透材は、例えば管材の流れ方向に配置されたシリカ繊維等の誘電体からなる。このような電気浸透流ポンプを使用すると、脈動の発生を抑えることができ、また、機構部品が不要で材料も安価となる。しかしながら、電気浸透流ポンプを使用する場合、液体燃料と接液していなければ全く駆動力がない(自給力がない)。そこで、液体燃料を常に接液させるために電気浸透流ポンプまで吸液材が充填された経路が必要となる。また、電気浸透流ポンプが燃料電池本体側の機器内部にある場合には吸液材を含む経路が機器内部にも必要となる。
図6は、燃料電池を含む機器300内部の燃料導入部301に配置された電気浸透流ポンプ302に接触するように吸液材304が配置され、燃料カートリッジ305に燃料導入部301内の吸液材304が接続された状態を模式的に示した側断面図である。このように機器300側に電気浸透流ポンプ302が配置されると、燃料カートリッジ305から燃料10を導入するための吸液材304が必要となる。そのため、機器300側の構造が複雑になるという問題がある。なお、図6中符号10は燃料、303は電気浸透材、303a,303bは電極である。
一方、図7に示すように、上述の吸液材304を設けずに、電気浸透流ポンプ302を機器300側から露出するように構成することもできるが、電気浸透流ポンプ302と燃料カートリッジ305との接続を繰り返すことで機械的な負荷による損傷やコンタミネーションにより電気浸透流ポンプ302が劣化し易いという問題がある。なお、図7中、図6と同様の構成部材については同様の符号を付している。
また、図6のように機器300内部に電気浸透流ポンプ302が配置されている場合には、電気浸透流ポンプ302を容易に交換できないので、劣化要因となるコンタミネーションがあっても出力の回復が電気浸透流ポンプ302の交換によっては行いづらいという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、電気浸透流ポンプの損傷や劣化の回復を容易に行うことができるとともに、重力方向に対してどのような向きになっていようとも液体を確実に送液でき、しかも機器側の構造が単純となる液体カートリッジ、発電装置及び電子機器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、液体カートリッジにおいて、液体を貯蔵する貯蔵部と、
前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
前記電気浸透材を駆動するための電極と、
前記貯蔵部内で前記液体の末端を覆うように仕切りかつ前記液体の末端に追従する末端仕切材と、を備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の液体カートリッジにおいて、
外部加圧手段により導入される気体を前記貯蔵部内の前記末端仕切材の前記液体とは反対側に導くための伝達手段と、をさらに備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の液体カートリッジにおいて、
前記伝達手段に前記気体が導入される導入口は、前記排出部と同じ側に配置されることを特徴とする
請求項4の発明は、液体カートリッジにおいて、
液体を貯蔵する貯蔵部と、
前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
前記電気浸透材を駆動するための電極と、
前記貯蔵部が重力方向に対してどのような向きになっていようとも、前記液体が接触するように連続的に内壁面に渡って設けられるとともに、前記排出部に前記電気浸透材と接触して設けられ、前記電気浸透材に前記液体を導くための吸液材と、
を備えること特徴とする
請求項5の発明は、液体カートリッジにおいて、
液体を貯蔵する貯蔵部と、
前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
前記電気浸透材を駆動するための電極と、
前記貯蔵部の内壁面全体に渡って設けられるとともに、前記排出部に前記電気浸透材と接触して設けられ、前記電気浸透材に前記液体を導くための吸液材と、
を備えること特徴とする。
請求項6の発明は、液体カートリッジにおいて、
液体を貯蔵する貯蔵部と、
前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
前記電気浸透材を駆動するための電極と、
前記排出部から前記貯蔵部の内壁末端まで延在する長さの重力に応じて変形する変形部を有し、前記排出部に前記電気浸透材と接触して設けられ、前記電気浸透材に前記液体を導くための吸液材と、
を備えること特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6に記載の液体カートリッジにおいて、
前記変形部は紐状部であることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体カートリッジにおいて、前記液体は燃料であることを特徴とする。
請求項9の発明は、発電装置において、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体カートリッジと、
前記液体カートリッジから供給された液体を元に電気を取り出す発電部と、を備えることを特徴とする。
請求項10の発明は、電子機器において、
請求項9に記載の発電装置と、
前記発電装置によって発電された電気により動作する電子機器本体と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、液体カートリッジ側に電気浸透材及び電極を設けることにより、液体カートリッジの交換と同時に電気浸透材及び電極を交換でき、よって、電気浸透流ポンプの損傷や劣化による出力低下時の回復を容易に行なうことができる。また、重力方向に対してどのような向きになっていようとも液体を確実に送液でき、発電部等の機器側の構造も複雑とならない。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されないものとする。
[第一の実施の形態]
図1は、第一の実施の形態の燃料カートリッジ1をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。
燃料カートリッジ1は、内部に空洞からなる燃料貯蔵部11を有する例えば四角筒状をなし、燃料貯蔵部11に燃料10が貯蔵されている。燃料10は、化学燃料単体、あるいは化学燃料と水との混合物であり、化学燃料としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類やガソリンといった水素元素を含む化合物を使用することができる。
燃料貯蔵部11内には、末端仕切材12が燃料10の末端に接するように収容されている。末端仕切材12によって燃料貯蔵部11内が燃料10の貯蔵された領域と貯蔵されていない領域とに仕切られている。末端仕切材12は、高粘性液体であり、ずれ応力(又は、ずれ速度)が増大する見かけの応力が現象する構造粘性流体(異常粘性流体)の性質を有していると良い。具体的には、ポリブテン、流動パラフィン、スピンドル油、その他の鉱油類、ジメチルシリコン油、メチルフェニルシリコン油、その他のシリコン油類、これらの組み合わせを末端仕切材12として用いることができる。このような末端仕切材12によって、燃料10が後述する燃料排出口14側に近づくと、燃料10の末端との間に隙間ができないように末端仕切材12が追従する。そのため、容易に燃料10を排出することができ、燃料10の揮発を抑えることができる。
燃料カートリッジ1は、透明又は半透明をなした部であり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等の材料から構成されている。
燃料カートリッジ1の長手方向前面1aの中央位置には、その前面1aを貫通するとともに、その貫通部分に対応する燃料貯蔵部11の前面11aを貫通して燃料貯蔵部11に連通し、燃料10を排出する燃料排出部13が形成されている。
燃料排出部13には、燃料貯蔵部11内の燃料10を排出するための貫通孔である燃料排出口14が形成されている。燃料排出口14には、電気浸透流ポンプ20が配置されている。電気浸透流ポンプ20は円板状に形成されて燃料排出口14に嵌め込まれた電気浸透材21を有する。電気浸透材21の両面には、両面の間に電圧が印加されるようにそれぞれ電極22,23が形成されている。各電極22,23は、燃料カートリッジ1の前面1aで燃料排出口14の下方に形成された電極端子24,25に、燃料カートリッジ1の壁部内に配された配線26,27によってそれぞれ接続されている。電気浸透材21には、多孔質材、繊維材又は粒子充填材が用いられ、一例としてシリカ繊維材料が用いられる。また、電極22,23は例えば蒸着によって形成することができる。
燃料貯蔵部11の長手方向背面11bの上側位置には、その背面11bを貫通するとともに、その貫通部分に対応する燃料カートリッジ1の背面1bを貫通して、燃料貯蔵部11内と外気を連通させる外気連通口15が形成されている。外気連通口15には、燃料貯蔵部11の内から外に不要に空気が排出するのを阻止する逆止弁16が嵌め込まれている。
具体的には、逆止弁16は可撓性・弾性を有する材料をダックビル状に形成したダックビル弁であり、逆止弁16はそのダックビル状の先端を燃料貯蔵部11の内側に向けた状態で外気連通口15に嵌め込まれている。可撓性・弾性を有する材料としては、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)やブチルゴム等が挙げられ、一般的にブチルゴムは高分子の弾性材料の中では低いガス透過性を示すため、より小さいサイズの部品を作るためには実用においてブチルゴムを選択することが好ましい。また、逆止弁16は機械的な複雑構造を持たないため、容積を小さくすることができ、低コスト化を図ることができる。
逆止弁16には、燃料貯蔵部11の内と外を連通する連通孔16aが設けられており、この連通孔16aは、逆止弁16が燃料貯蔵部11の内圧によって、連通孔16aの周囲では連通孔16aを閉じる方向に力が加わるよう設計されている。そして、燃料貯蔵部11内に貯留されている燃料10の量が燃料貯蔵部11内で低減することによって生じる負圧に応じて燃料貯蔵部11の外から空気が燃料貯蔵部11内外の圧力差を緩衝するように連通孔16aを介して進入するように設定されている。
したがって、燃料カートリッジ1を、例えば後述の発電部100等の機器本体に接続すると、末端仕切材12があるために燃料10が確実に電気浸透材21に接液している状態になる。そして、燃料10が接触している電気浸透体21に毛管力によって吸収される。この状態で、電極22,23との間に適切な向きの電圧を印加すると、電気浸透材21内の燃料10が一方の電極22側から他方の電極23側へと流動し、この他方の電極23側から電気浸透材21の外に滲み出る。これにより、燃料10の流れが生じ、その燃料10が発電部100へ送液される。電気浸透材21の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が負に帯電し、燃料10側が正に帯電する場合には、電極22の電位を電極23の電位よりも高くなるように電圧を印加し、電気浸透材21の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が正に帯電し、燃料10側が負に帯電する場合には、電極23の電位を電極22の電位よりも高くなるように電圧を印加する。このように燃料貯蔵部11から燃料10が排出されると、燃料貯蔵部11内の燃料10の容積は減少するので、この減少に伴って燃料貯蔵部11内の圧力が低下し、逆止弁16が開いて、逆止弁16から空気が燃料貯蔵部11に進入する。このようにして燃料貯蔵部11内の圧力が低くなり燃料カートリッジ1から燃料10が送液されにくくなることを防止している。
次に、上述のような燃料カートリッジ1を備えた発電装置200について説明する。
図2は、発電装置200の基本構成を示したブロック図である。
発電装置200は、燃料10を貯蔵した燃料カートリッジ1と、燃料カートリッジ1から供給された燃料10から電気エネルギーを生成する発電部100とを備え、発電部100は、気化器101、改質器102、一酸化炭素除去器103、燃焼器104、発電セル105、DC/DCコンバータ106、2次電池107、制御部108を備えている。
上述のように燃料カートリッジ1の燃料排出部13から発電部100の気化器101に燃料10が供給されると気化器101によって燃料10が蒸発される。気化器101によって気化した燃料10は改質器102に送られる。改質器102では、気化器101から供給された燃料10の混合気から水素及び二酸化炭素が改質反応触媒により生成され、さらに微量な一酸化炭素も生成される。なお、燃料カートリッジ1内の混合液がメタノールと水の混合液である場合には、化学反応式(1)、(2)のような触媒反応が改質器で起こる。
CHOH+HO→3H+CO…(1)
+CO→HO+CO…(2)
改質器102で生成された混合気は、一酸化炭素除去器103に供給された空気と混合される。一酸化炭素除去器103では、混合気中の一酸化炭素ガスが化学反応式(3)に示すように選択酸化反応触媒により優先的に酸化(燃焼)されて、一酸化炭素が除去される。
2CO+O→2CO…(3)
一酸化炭素が除去された状態の混合気には水素ガスが含まれ、その混合気が発電セル105の燃料極に供給される。酸素極には外部から空気が供給されて混合気中の水素が、電解質膜を介して酸素極に供給された空気中の酸素と電気化学反応することによって、燃料極と酸素極との間で電気エネルギーが生成される。
なお、電解質膜が水素イオン透過性の電解質膜(例えば、固体高分子電解質膜)の場合には、燃料極では化学反応式(4)のような反応が起き、燃料極で生成された水素イオンが電解質膜を透過し、酸素極では化学反応式(5)のような反応が起こる。
→2H+2e…(4)
2H+1/2O+2e→HO…(5)
DC/DCコンバータ106は発電セル105により生成された電気エネルギーを適切な電圧に変換した後に、電子機器本体1000に供給する機能の他に、発電セル105により生成された電気エネルギーを2次電池107に充電し、発電セル105側が運転されていない時に、電子機器本体1000に2次電池107側から電気エネルギーを供給する機能も果たせるようになっている。制御部108は、気化器101、改質器102、一酸化炭素除去器103、燃焼器104、発電セル105を運転するために必要な図示しないポンプやバルブ類、ヒータ類、DC/DCコンバータ106等を制御し、電子機器本体1000に安定して電気エネルギーが供給されるような制御を行う。
そして、燃料カートリッジ1の燃料排出部13から発電部100に燃料10が供給された後、電気エネルギーが生成され、生成された電気エネルギーによって発電装置200に接続された電子機器本体1000が駆動される。
以上のように、第一の実施の形態によれば、燃料貯蔵部11と、燃料貯蔵部11の燃料排出部13に設けられて燃料10を送出する電気浸透材21と、電極22,23とを備え、燃料カートリッジ1側に電気浸透流ポンプ20を設けているので、例えば発電部等の機器内部に電気浸透流ポンプを設ける場合には電気浸透流ポンプに燃料を導入するための吸液材を発電部側に設ける必要があったが、本発明では燃料貯蔵部11内に末端仕切材12を設ければ良く、発電部100側の構造が複雑とならない。また、従来のように発電部等の機器側から露出させて電気浸透流ポンプを設ける場合に比して、電気浸透流ポンプ20と燃料カートリッジ1との接続を繰り返すことの機械的な負荷での損傷やコンタミネーションによる電気浸透流ポンプ20の劣化を防止することができ、しかも、燃料カートリッジ1の交換時に同時に電気浸透流ポンプ20を交換できるので、電気浸透流ポンプ20の劣化による出力低下時の回復を容易に行なうことができる。
このように、燃料貯蔵部11内に末端仕切材12が設けられているので、燃料10の減少に伴い末端仕切材12が追従して燃料10が常に電気浸透材21に接するようにできるので、毛管力により電気浸透流ポンプ20に燃料10が浸透されて、発電部100側から制御された出力によって、燃料カートリッジ1が重力方向に対してどのような向きになっていようとも、燃料カートリッジ1から燃料10を確実に送出することができる。
また、末端仕切材12は体積としては少なくて済むので、燃料貯蔵部11の燃料10用の容量をそれ程減らすことがない点で好ましい。
[第二の実施の形態]
図3は、第二の実施の形態の燃料カートリッジ3をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。
上記第一の実施の形態の燃料カートリッジ1では燃料10を電気浸透流ポンプ20のみの駆動力により送出する構成であるが、第二の実施の形態の燃料カートリッジ3では燃料の背面側から空気を送ることによって燃料10を圧送する構成が加えられている。
燃料カートリッジ3は、内部に空洞からなる燃料貯蔵部31を有する例えば四角筒状をなし、燃料貯蔵部31に燃料10が貯蔵されている。また、燃料貯蔵部31内には、上記第一の実施の形態と同様の末端仕切材12が燃料10の末端に接するように収容されている。燃料カートリッジ3の長手方向前面3aの中央位置には、その前面3aを貫通するとともに、その貫通部分に対応する燃料貯蔵部31の前面31aを貫通して燃料貯蔵部31に連通し、燃料10を排出する燃料排出部33が形成されている。
燃料排出部33には、燃料貯蔵部31内の燃料10を排出するための貫通孔である燃料排出口34が形成されている。燃料排出口34には、電気浸透流ポンプ40が配置され、電気浸透流ポンプ40は電気浸透材41を有する。電気浸透材41は、上述の電気浸透材21と同様のものであり、電気浸透材41の両面には電極42,43が形成され、各電極42,43は燃料カートリッジ3の前面3aに形成された電極端子44,45に配線46,47によってそれぞれ接続されている。
燃料カートリッジ3の前面3aで燃料排出口34の上方には、その前面3aを貫通して加圧ライン導入口(伝達手段1)35が形成されている。加圧ライン導入口35には弁37が嵌め込まれており、弁37には、調圧弁51を介してエアポンプユニット(外部加圧手段)52が接続されている。エアポンプユニット52は、加圧ライン導入口35から連通する空気圧送路(加圧ライン送路、伝達手段2)36に空気(加圧用の気体)を圧送する。(加圧ライン内に送られる気体は不活性気体等でもよく、必ずしも空気である必要はない。)
なお、上述の第一の実施の形態のように発電装置200として使用した場合、エアポンプユニット52は一酸化炭素除去器103、発電セル105のカソードや燃焼器104に空気を供給できるように一酸化炭素除去器103、発電セル105のカソードや燃焼器104に接続されているので、エアポンプユニット52はそれらに使われるものと共通に使うようにすることができる。
空気圧送路36は、弁37から燃料貯蔵部31の長手方向における燃料貯蔵部31の外側上面に沿って直線状に延在し、燃料貯蔵部31の背面31bの中央位置に形成された加圧ライン連通口(伝達手段3)38に連通している。エアポンプユニット52から調圧弁51及び弁37を介して空気圧送路36内に流入した空気は燃料貯蔵部31内に圧送され、これによって背面側から末端仕切材12が加圧されるとともに燃料10が電気浸透流ポンプ40側へと加圧される。
このように、加圧ライン導入口35、空気圧送路(加圧ライン送路)36及び加圧ライン連通口38が、外部加圧手段であるエアポンプユニット52により送られた空気(加圧用の気体)を燃料貯蔵部31内の末端仕切材12の燃料10とは反対側に導くための伝達手段となっている。
したがって、燃料カートリッジ3を、例えば上記発電部100等の機器本体に接続し、エアポンプユニット52から調圧弁51を介して空気圧送路36に空気が送られると、その後、空気圧送路36を通って加圧ライン連通口38から燃料貯蔵部31内に空気が圧送されて末端仕切材12を加圧する。これによって、電気浸透体41に接触し吸収されている燃料10の送出を補助することができる。この状態で、電極42,43との間に適切な向きの電圧を印加すると、電気浸透材41内の燃料10が一方の電極42側から他方の電極43側へと流動し、この他方の電極43側から電気浸透材41の外に滲み出る。これにより、燃料10の流れが生じ、その燃料10が発電部100へ送液される。電気浸透材41の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が負に帯電し、燃料10側が正に帯電する場合には、電極42の電位を電極43の電位よりも高くなるように電圧を印加し、電気浸透材41の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が正に帯電し、燃料10側が負に帯電する場合には、電極43の電位を電極42の電位よりも高くなるように電圧を印加する。
なお、上記燃料カートリッジ3は第一の実施の形態と同様に発電装置に使用することができ、この場合、第一の実施の形態と同様の気化器101、改質器102、一酸化炭素除去器103、燃焼器104、発電セル105、DC/DCコンバータ106、2次電池107、制御部108からなる発電部100を備える。発電部100の構成及び動作は第一の実施の形態と同様のためその説明を省略する。
以上のように、第二の実施の形態によれば、第一の実施の形態と同様に燃料カートリッジ3側に電気浸透流ポンプ40を設けているので、燃料貯蔵部11内に末端仕切材12を設ければ良く、発電部100側の構造が複雑とならない。また、従来のように発電部等の機器側から露出させて電気浸透流ポンプを設ける場合に比して、電気浸透流ポンプと燃料カートリッジとの接続を繰り返すことの機械的な負荷での損傷やコンタミーションによる電気浸透流ポンプ40の劣化を防止することができ、しかも、燃料カートリッジ3の交換時に同時に電気浸透流ポンプ40を交換できるので、電気浸透流ポンプ40の劣化による出力低下時の回復を容易に行なうことができる。
このように、燃料貯蔵部31内に末端仕切材12が設けられているので、燃料10の減少に伴い末端仕切材12が追従して燃料10が常に電気浸透材21に接するようにできるので、毛管力により電気浸透流ポンプ40に燃料10が浸透されて、発電部100側から制御された出力によって、燃料カートリッジ3が重力方向に対してどのような向きになっていようとも、燃料カートリッジ3から燃料10を確実に送出することができる。
さらに、燃料貯蔵部31には加圧ライン連通口38が形成されて、エアポンプユニット52から調圧弁51、加圧ライン導入口35の弁37及び空気圧送路36を介して加圧ライン連通口38から空気が圧送されるため、燃料10が背面側から加圧されて、電気浸透流ポンプ40の駆動を補助することができる。また、加圧された燃料10を電気浸透流ポンプ40で流量調整することもできるので、電圧により流量をアナログで無段階に変化させることもできる。この場合、調圧弁51として高精度の弁を用いる必要はない。さらに、電気浸透流ポンプ40に上記で説明した電圧の方向とは逆方向に電圧を印加して、空気の送圧による送液方向に電気浸透流ポンプ40によってブレーキをかけるようにして、流量を調節する制御も可能である。
また、末端仕切材12、空気圧送路36等は体積としては少なくて済むので、燃料貯蔵部31の燃料10用の容量をそれ程減らすことがない点で好ましい。
なお、加圧ライン導入口35を燃料カートリッジ3の燃料排出口34と同じ側(前面3a)に配置しているので、機器側との接続インターフェース部の構造を簡略化できる。
[第三の実施の形態]
図4は、第三の実施の形態の燃料カートリッジ6をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。
第三の実施の形態は、第一及び第二の実施の形態の燃料カートリッジ1,3と異なり、燃料貯蔵部61内の燃料10の末端に末端仕切材12が設けられてない。
燃料カートリッジ6は、内部に空洞からなる燃料貯蔵部61を有する例えば四角筒状をなし、燃料貯蔵部61に燃料10が貯蔵されている。燃料カートリッジ6の長手方向前面6aの中央位置には、その前面6aを貫通するとともに、その貫通部分に対応する燃料貯蔵部61の前面61aを貫通して燃料貯蔵部61に連通し、燃料10を排出する燃料排出部63が形成されている。
燃料排出部63には、燃料貯蔵部61内の燃料10を排出するための貫通孔である燃料排出口64が形成されている。燃料排出口64には、電気浸透流ポンプ70が配置され、電気浸透流ポンプ70は電気浸透材71を有する。電気浸透材71は、上記第一の実施の形態の電気浸透材21と同様のものであり、電気浸透材71の両面には電極72,73が形成され、各電極72,73は燃料カートリッジ6の前面6aに形成された電極端子74,75に配線76,77によってそれぞれ接続されている。燃料排出口64に電気浸透材71の電極72と面接触するように吸液材78が設けられている。吸液材78としては、例えば、毛管力を有するスポンジ、フェルトやセラミック、樹脂系、ガラス繊維の繊維束体などの多孔質材等を使用することができる。吸液性能としては、燃料に対して親液性であり、多孔質材の密度が密であることが望ましいが、燃料が送出されるときの圧力損失等のバランスを考慮して、適切に決める必要がある。
吸液材78は、燃料排出口64内に嵌め込まれた円板部78aと、この円板部78aから燃料貯蔵部61の内壁面61c全体に渡って設けられた壁面部78bとを備えている。このように吸液材78は壁面部78bを有するので、燃料カートリッジ6が重力方向に対してどのような向きになっていようとも、燃料10は常に壁面部78bに接液するようにできる。(図4の紙面垂直方向に対しても、吸液材78は燃料貯蔵部61の内壁面61cを覆っている。)
燃料貯蔵部61の長手方向背面61bの中央位置には、その背面61bを貫通するとともに、その貫通部分に対応する燃料カートリッジ6の背面6bを貫通して、燃料貯蔵部61内と外気を連通させる外気連通口65が形成されている。外気連通口65には、燃料貯蔵部61の内から外に不要に燃料10や空気が排出するのを阻止する逆止弁66が嵌め込まれている。逆止弁66としては、上記第一の実施の形態の逆止弁16と同様のダックビル弁を使用することができる。
逆止弁16には、燃料貯蔵部61の内と外を連通する連通孔66aが設けられており、この連通孔66aは、逆止弁66が燃料貯蔵部61の内圧によって、連通孔66aの周囲では連通孔66aを閉じる方向に力が加わるよう設計されているので燃料10が連通孔66aから不要に燃料貯蔵部61の外に漏洩することがない。そして、燃料貯蔵部61内に貯留されている燃料10の量が燃料貯蔵部61内で低減することによって生じる負圧に応じて燃料貯蔵部61の外から空気が燃料貯蔵部61内外の圧力差を緩衝するように連通孔66aを介して進入するように設定されている。
なお、図4では、6bの部分には吸液材78の壁面部78bが覆われていないように描かれているが、外気連通口65の部分のみを除くように6bの部分全体に吸液材78の壁面部78bが覆われていてもよい。
したがって、燃料カートリッジ6を例えば上記発電部100等の機器本体に接続すると、燃料10が燃料10に接触している吸液材78に毛管力によって吸収され浸透する。吸液材78に浸透し吸収された燃料10が接触している電気浸透材71にも吸収される。この状態で、電極72,73との間に適切な向きの電圧を印加すると、電気浸透材71内の燃料10が一方の電極72側から他方の電極73側へと流動し、この他方の電極73側から電気浸透材71の外に滲み出る。これにより、燃料10の流れが生じ、その燃料10が発電部100へ送液される。電気浸透材71の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が負に帯電し、燃料10側が正に帯電する場合には、電極72の電位を電極73の電位よりも高くなるように電圧を印加し、電気浸透材71の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が正に帯電し、燃料10側が負に帯電する場合には、電極73の電位を電極72の電位よりも高くなるように電圧を印加する。このように燃料貯蔵部61から燃料10が排出されると、燃料貯蔵部61内の燃料10の容積は減少するので、この減少に伴って燃料貯蔵部61内の圧力が低下し、逆止弁66が開いて、逆止弁66から空気が燃料貯蔵部61に進入する。このようにして燃料貯蔵部61内の圧力が低くなり燃料カートリッジ6から燃料10が送液されにくくなることを防止している。
なお、上記燃料カートリッジ6は第一の実施の形態と同様に発電装置に使用することができ、この場合、第一の実施の形態と同様の気化器101、改質器102、一酸化炭素除去器103、燃焼器104、発電セル105、DC/DCコンバータ106、2次電池107、制御部108からなる発電部100を備える。発電部100の構成及び動作は第一の実施の形態と同様のためその説明を省略する。
以上のように、第三の実施の形態によれば、第一の実施の形態と同様に燃料カートリッジ6側に電気浸透流ポンプ70を設けているので、吸液材78を燃料排出部63に電気浸透流ポンプ70の電極72に面接触するように設ければ良く、発電部100側の構造が複雑とならない。また、従来のように発電部等の機器側から露出させて電気浸透流ポンプを設ける場合に比して、電気浸透流ポンプ70と燃料カートリッジ6との接続を繰り返すことの機械的な負荷での損傷やコンタミーションによる電気浸透流ポンプ70劣化を防止することができ、しかも、燃料カートリッジ6の交換時に同時に電気浸透流ポンプ70を交換できるので、電気浸透流ポンプ70の劣化による出力低下時の回復を容易に行なうことができる。
また、吸液材78が燃料排出部63から燃料貯蔵部61の内壁面61a、内壁面61b、内壁面61c全体に渡って設けられているので、燃料カートリッジ6が重力方向に対してどのような向きになっていようとも、吸液材78の壁面部78bが燃料10に常に接液し、燃料10を確実に吸液して電気浸透流ポンプ70に浸透させることができ、毛管力により電気浸透流ポンプ70に燃料10が浸透されて、発電部100側から制御された出力によって燃料カートリッジ6から燃料10を確実に送出することができる。
また、吸液材78は体積としては少なくて済むので、燃料貯蔵部61の燃料10用の容量をそれ程減らすことがない点で好ましい。なお、第三の実施の形態によれば、第一及び第二の実施の形態のように末端仕切材12を使用しなくても良い。
[第四の実施の形態]
図5は、第四の実施の形態の燃料カートリッジ8をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。
第四の実施の形態は、第三の実施の形態と同様に燃料貯蔵部81内の燃料10の末端に末端仕切材12が設けられておらず、吸液材98の形状が第三の実施の形態と異なるものである。
燃料カートリッジ8は、内部に空洞からなる燃料貯蔵部81を有する例えば四角筒状をなし、燃料貯蔵部81に燃料10が貯蔵されている。燃料カートリッジ8の長手方向前面8aの中央位置には、その前面8aを貫通するとともに、その貫通部分に対応する燃料貯蔵部81の前面81aを貫通して燃料貯蔵部81に連通し、燃料10を排出する燃料排出部83が形成されている。
燃料排出部83には、燃料貯蔵部81内の燃料10を排出するための貫通孔である燃料排出口84が形成されている。燃料排出口84には、電気浸透流ポンプ90が配置され、電気浸透流ポンプ90は電気浸透材91を有する。電気浸透材91は、上記第一の実施の形態の電気浸透材21と同様のものであり、電気浸透材91の両面には電極92,93が形成され、各電極92,93は燃料カートリッジ8の前面8aに形成された電極端子94,95に配線96,97によってそれぞれ接続されている。燃料排出口84に電気浸透材91の電極92と面接触するように吸液材98が設けられている。吸液材98は、燃料排出口84内に嵌め込まれた円板部98aと、この円板部98aから燃料貯蔵部81内へと紐状に延在する紐部98bとを備えている。紐部98bの先端98cは、燃料貯蔵部81の内側背面81bにまで十分に届く長さとなっている。このように吸液材98は十分な長さの紐部98bを有するので、燃料カートリッジ8が重力方向に対してどのような向きになっていようとも、紐部98bが追従して重力方向に移動するので、燃料10は常に紐部98bに接液するようにできる。
燃料貯蔵部81の長手方向背面81bの中央位置には、その背面81bを貫通するとともに、その貫通部分に対応する燃料カートリッジ8の背面8bを貫通して、燃料貯蔵部81内と外気を連通させる外気連通口85が形成されている。外気連通口85には、燃料貯蔵部81の内から外に不要に燃料10や空気が排出するのを阻止する逆止弁86が嵌め込まれている。逆止弁86としては、上記第一の実施の形態の逆止弁16と同様のダックビル弁を使用することができる。
逆止弁86には、燃料貯蔵部81の内と外を連通する連通孔86aが設けられており、この連通孔86aは、逆止弁86が燃料貯蔵部81の内圧によって、連通孔86aの周囲では連通孔86aを閉じる方向に力が加わるよう設計されているので燃料10が連通孔86aから不要に燃料貯蔵部81の外に漏洩することがない。そして、燃料貯蔵部81内に貯留されている燃料10の量が燃料貯蔵部81内で低減することによって生じる負圧に応じて燃料貯蔵部81の外から空気が燃料貯蔵部81内外の圧力差を緩衝するように連通孔86aを介して進入するように設定されている。
したがって、燃料カートリッジ8を例えば上記発電部100等の機器本体に接続すると、燃料10が燃料10に接触している吸液材98に毛管力によって吸収され浸透する。吸液材98に浸透し吸収された燃料10が接触している電気浸透材91にも吸収される。この状態で、電極92,93との間に適切な向きの電圧を印加すると、電気浸透材91の燃料10が一方の電極92側から他方の電極93側へと流動し、この他方の電極93側から電気浸透材91の外に滲み出る。これにより、燃料10の流れが生じ、その燃料10が発電部100へ送液される。電気浸透材91の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が負に帯電し、燃料10側が正に帯電する場合には、電極92の電位を電極93の電位よりも高くなるように電圧を印加し、電気浸透材91の誘電体が燃料10と接触することでその誘電体が正に帯電し、燃料10側が負に帯電する場合には、電極93の電位を電極92の電位よりも高くなるように電圧を印加する。このように燃料貯蔵部81から燃料10が排出されると、燃料貯蔵部81内の燃料10の容積は減少するので、この減少に伴って燃料貯蔵部81内の圧力が低下し、逆止弁86が開いて、逆止弁86から空気が燃料貯蔵部11に進入する。このようにして燃料貯蔵部81内の圧力が低くなり燃料カートリッジ8から燃料10が送液されにくくなることを防止している。
なお、上記燃料カートリッジ8は第一の実施の形態と同様に発電装置に使用することができ、この場合、第一の実施の形態と同様の気化器101、改質器102、一酸化炭素除去器103、燃焼器104、発電セル105、DC/DCコンバータ106、2次電池107、制御部108からなる発電部100を備える。発電部100の構成及び動作は第一の実施の形態と同様のためその説明を省略する。
以上のように、第四の実施の形態によれば、第一の実施の形態と同様に燃料カートリッジ8側に電気浸透流ポンプ90を設けているので、吸液材98を燃料排出部83に電気浸透流ポンプ90の電極92に面接触するように設ければ良く、発電部100側の構造が複雑とならない。また、従来のように発電部等の機器側から露出させて電気浸透流ポンプを設ける場合に比して、電気浸透流ポンプ90と燃料カートリッジ8との接続を繰り返すことでの機械的な負荷での損傷やコンタミーションによる電気浸透流ポンプ90の劣化を防止することができ、しかも、燃料カートリッジ8の交換時に同時に電気浸透流ポンプ90を交換できるので、電気浸透流ポンプ90の劣化による出力低下時の回復を容易に行なうことができる。
また、吸液材98が、燃料排出部83から燃料貯蔵部81内の燃料10に常に接液するように、吸液材98の紐部98bが十分に長い紐状に延在しているので、燃料10の残量が少なくなり重力方向に偏って燃料10が移動していても、柔軟に変形する紐状の吸液材98の紐部98bを使用することで、燃料10と同様に重力方向に偏り、吸液材98を燃料10に接液させることができる。その結果、燃料10を確実に吸液して電気浸透流ポンプ90に浸透させることができ、毛管力により電気浸透流ポンプ90に燃料10が浸透されて、発電部100側から制御された出力によって燃料カートリッジ8から燃料10を確実に送出することができる。
また、紐部98bは体積としては少なくて済むので、燃料貯蔵部81の燃料10用の容量をそれ程減らすことがない点で好ましい。なお、第四の実施の形態によれば、第一及び第二の実施の形態のように末端仕切材12を使用しなくても良い。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
上述の第一〜第四の実施の形態では、燃料カートリッジを備えた発電装置として、改質型燃料電池システムについて述べたが、改質型燃料電池システムに限らず、直接型燃料電池システムにも用いることができる。
また、例えば、上述の第一〜第四の実施の形態では、液体として化学燃料単体、あるいは化学燃料と水との混合物であるとしたが、液体はこれに限定するものではなく、例えば液体カートリッジを用いる電子機器としてインクで印刷を行うプリンタ(例えばインクジェットプリンタ)に応用することができ、液体カートリッジはインクが収容されるものであっても良い。
また、電気浸透流ポンプは駆動電圧等の条件により気泡が発生する場合があるが、発生した気泡を分離・排出する手段を液体カートリッジに組み込んでいるものであってもよい。
第一の実施の形態の燃料カートリッジ1をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。 発電装置200の基本構成を示したブロック図である。 第二の実施の形態の燃料カートリッジ3をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。 第三の実施の形態の燃料カートリッジ6をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。 第四の実施の形態の燃料カートリッジ8をその長手方向に沿って切断した際の側断面図である。 従来例を示したものであり、燃料カートリッジ305と機器300との接続構造を模式的に示した側断面図である。 従来例を示したものであり、燃料カートリッジ305と機器300との別の接続構造を模式的に示した側断面図である。
符号の説明
10 燃料(液体)
11,31,61,81 燃料貯蔵部(貯蔵部)
12 末端仕切材
13,33,63,83 燃料排出部(排出部)
15,65,85 外気連通口
21,41,71,91 電気浸透材
22,23,42,43,72,73,92,93 電極
24,25,44,45,74,75,94,95 電極端子
78,98,304 吸液材(吸収材料)
35 加圧ライン導入口(伝達手段1)
36 空気圧送路(加圧ライン送路、伝達手段2)
38 加圧ライン連通口(伝達手段3)
52 エアポンプユニット(加圧手段)
61c 内壁面
100 発電部
200 発電装置
1000 電子機器本体

Claims (10)

  1. 液体を貯蔵する貯蔵部と、
    前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
    前記電気浸透材を駆動するための電極と、
    前記貯蔵部内で前記液体の末端を覆うように仕切りかつ前記液体の末端に追従する末端仕切材と、
    を備えることを特徴とする液体カートリッジ。
  2. 外部加圧手段により導入される気体を前記貯蔵部内の前記末端仕切材の前記液体とは反対側に導くための伝達手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の液体カートリッジ。
  3. 前記伝達手段に前記気体が導入される導入口は、前記排出部と同じ側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の液体カートリッジ。
  4. 液体を貯蔵する貯蔵部と、
    前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
    前記電気浸透材を駆動するための電極と、
    前記貯蔵部が重力方向に対してどのような向きになっていようとも、前記液体が接触するように連続的に内壁面に渡って設けられるとともに、前記排出部に前記電気浸透材と接触して設けられ、前記電気浸透材に前記液体を導くための吸液材と、
    を備えること特徴とする液体カートリッジ。
  5. 液体を貯蔵する貯蔵部と、
    前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
    前記電気浸透材を駆動するための電極と、
    前記貯蔵部の内壁面全体に渡って設けられるとともに、前記排出部に前記電気浸透材と接触して設けられ、前記電気浸透材に前記液体を導くための吸液材と、
    を備えること特徴とする液体カートリッジ。
  6. 液体を貯蔵する貯蔵部と、
    前記貯蔵部の前記液体が排出される排出部に設けられて前記液体を送出する電気浸透材と、
    前記電気浸透材を駆動するための電極と、
    前記排出部から前記貯蔵部の内壁末端まで延在する長さの重力に応じて変形する変形部を有し、前記排出部に前記電気浸透材と接触して設けられ、前記電気浸透材に前記液体を導くための吸液材と、
    を備えること特徴とする液体カートリッジ。
  7. 前記変形部は紐状部であることを特徴とする請求項6に記載の液体カートリッジ。
  8. 前記液体は燃料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体カートリッジ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体カートリッジと、
    前記液体カートリッジから供給された液体を元に電気を取り出す発電部と、を備えることを特徴とする発電装置。
  10. 請求項9に記載の発電装置と、
    前記発電装置によって発電された電気により動作する電子機器本体と、を備えることを特徴とする電子機器。
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