JP2009301962A - 燃料充填機 - Google Patents
燃料充填機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009301962A JP2009301962A JP2008157228A JP2008157228A JP2009301962A JP 2009301962 A JP2009301962 A JP 2009301962A JP 2008157228 A JP2008157228 A JP 2008157228A JP 2008157228 A JP2008157228 A JP 2008157228A JP 2009301962 A JP2009301962 A JP 2009301962A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel
- filling
- methanol
- container
- liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】燃料電池の液体燃料を貯留する燃料タンクに対し、使用者が液体燃料をほとんど残さずに、手軽に充填することができ、充填時の漏洩も防止できるようにする。
【解決手段】燃料充填機10は、燃料タンクの燃料受入れ口に挿入可能な充填ノズル11と、内部に液体燃料を貯留可能であり、充填ノズル11を通して液体燃料を燃料タンクに充填するための充填容器12とを備え、充填ノズル11は、充填容器12内の液体燃料を供給するための燃料供給部11aと、燃料タンク内の気体を排出するための気体排出部11bとを有し、充填容器12の内部に貯留されている液体燃料に圧力を作用させ、燃料供給部11aを通して液体燃料を燃料タンクに充填可能である。
【選択図】図3
【解決手段】燃料充填機10は、燃料タンクの燃料受入れ口に挿入可能な充填ノズル11と、内部に液体燃料を貯留可能であり、充填ノズル11を通して液体燃料を燃料タンクに充填するための充填容器12とを備え、充填ノズル11は、充填容器12内の液体燃料を供給するための燃料供給部11aと、燃料タンク内の気体を排出するための気体排出部11bとを有し、充填容器12の内部に貯留されている液体燃料に圧力を作用させ、燃料供給部11aを通して液体燃料を燃料タンクに充填可能である。
【選択図】図3
Description
本発明は、燃料電池の液体燃料を貯留する燃料タンクに対し、液体燃料を充填するための燃料充填機に係るものである。そして、詳しくは、液体燃料を効率的に充填できるようにするとともに、充填の際の漏洩を回避できるようにした技術に関するものである。
近年、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダ等の携帯型電子機器は、高機能化や多機能化にともなって消費電力が増加する傾向にある。そのため、これらの携帯型電子機器の電源として、エネルギ密度や出力密度の向上が見込める燃料電池が注目されている。
燃料電池では、アノード側に供給された燃料が酸化され、カソード側に空気又は酸素が供給されて酸素が還元される。そして、燃料が持っている化学エネルギが効率良く電気エネルギに変換され、その電気エネルギを取り出して利用する。そのため、燃料電池は、燃料を補給し続けることにより、充電しなくても電源として使い続けることができる。
このような燃料電池において、携帯型電子機器の電源となる可能性が最も高いのは、プロトン伝導性高分子膜を電解質とする固体高分子型燃料電池(PEFC)である。その中でも、メタノールを改質することなく燃料に用いるダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)は、燃料のメタノールを低濃度又は高濃度の水溶液としてアノード側に供給するものである。そして、供給されたメタノールは、アノード側の触媒層で二酸化炭素に酸化される。また、この際に生じた水素イオンは、アノードとカソードとの間に挟持されたプロトン伝導性高分子電解質膜を通ってカソード側に移動し、カソード側の触媒層で酸素と反応して水を生成する。
このように、ダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)は、液体燃料であるメタノールをアノード側に供給して発電する。また、メタノールは、例えば、燃料電池システムを構成する燃料タンクに貯留されている。そのため、通常は、メタノールの残量を検出する残量検出手段を備えている。そして、残量検出手段によってメタノールが無くなったことが検出された場合には、燃料タンクにメタノールを補給する。
ここで、燃料タンクに対し、使用者が液体燃料を充填できるようにした燃料充填機(サテライト式の燃料カートリッジ)が知られている。すなわち、燃料カートリッジを、ハードケースで構成された外部容器と、外部容器内に収容された高収縮性の内部容器との二重構造とし、内部容器内の液体燃料を燃料タンクに供給するようにした技術である(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−71713号公報
また、液体燃料と気体とを封入する容器を有し、容器内の気体の圧力を利用して液体燃料を圧送するようにした燃料カートリッジが知られている。そして、この燃料カートリッジは、気体がピストンを押すことで燃料を供給するとともに、ピストンと連動する連結ロッドが水回収室内を負圧にし、発電によって生成された水を吸引回収するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−247136号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、内部容器を外圧等によって積極的に収縮させる手段がないので、内部容器内の液体燃料を燃料タンクに向けて効果的に押し出すことができない。また、燃料タンク内に残留する気体を抜くことができない。そのため、燃料カートリッジの液体燃料をすべて燃料タンクに供給することができず、内部容器内の液体燃料を十分に使い切れないという問題がある。
一方、特許文献2に記載の技術は、気体でピストンを押したり、ピストンと連結ロッドとを連動させたりしているので、構成的に複雑なものとなっている。そのため、大型化するだけでなく、燃料電池で作動する携帯型電子機器等の使用者が手軽に液体燃料を充填できるものではない。しかも、発電によって生成された水は回収できるが、燃料タンク内に残留する気体を抜くものではないので、液体燃料の効率的な充填が困難で、充填の際に液体燃料が漏洩するおそれがある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、燃料電池の液体燃料を貯留する燃料タンクに対し、使用者が液体燃料をほとんど残さずに、手軽に充填することができ、充填時の漏洩も防止できるようにすることである。
本発明は、以下の解決手段により、上述の課題を解決する。
本発明の請求項1に記載の発明は、燃料電池の液体燃料を貯留する燃料タンクの燃料受入れ口に挿入可能な充填ノズルと、内部に液体燃料を貯留可能であり、前記充填ノズルを通して液体燃料を前記燃料タンクに充填するための充填容器とを備え、前記充填ノズルは、前記充填容器内の液体燃料を供給するための燃料供給部と、前記燃料タンク内の気体を排出するための気体排出部とを有し、前記充填容器の内部に貯留されている液体燃料に圧力を作用させ、前記燃料供給部を通して液体燃料を前記燃料タンクに充填可能な燃料充填機である。
本発明の請求項1に記載の発明は、燃料電池の液体燃料を貯留する燃料タンクの燃料受入れ口に挿入可能な充填ノズルと、内部に液体燃料を貯留可能であり、前記充填ノズルを通して液体燃料を前記燃料タンクに充填するための充填容器とを備え、前記充填ノズルは、前記充填容器内の液体燃料を供給するための燃料供給部と、前記燃料タンク内の気体を排出するための気体排出部とを有し、前記充填容器の内部に貯留されている液体燃料に圧力を作用させ、前記燃料供給部を通して液体燃料を前記燃料タンクに充填可能な燃料充填機である。
(作用)
上記の請求項1に記載の発明は、充填ノズルが、充填容器内の液体燃料を供給するための燃料供給部と、燃料タンク内の気体を排出するための気体排出部とを有している。そのため、充填容器内の液体燃料を燃料タンクに供給できるだけでなく、燃料タンク内の気体を排出できる。
上記の請求項1に記載の発明は、充填ノズルが、充填容器内の液体燃料を供給するための燃料供給部と、燃料タンク内の気体を排出するための気体排出部とを有している。そのため、充填容器内の液体燃料を燃料タンクに供給できるだけでなく、燃料タンク内の気体を排出できる。
また、上記の請求項1に記載の発明は、充填容器の内部に貯留されている液体燃料に圧力を作用させて燃料タンクに液体燃料を充填できる。そのため、液体燃料を効率的に充填することができ、しかも、充填容器内の液体燃料を十分に使い切ることができる。
上記の発明によれば、充填ノズルによって燃料タンク内の気体を排出させることができる。また、充填容器の内部に貯留された液体燃料に圧力を作用させて燃料タンクに液体燃料を充填できる。そのため、使用者は、燃料タンクに対し、液体燃料をほとんど残さず手軽に充填できるだけでなく、充填時の漏洩も回避できるようになる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、液体燃料によって発電する燃料電池システム100を示す斜視図等である。
図1に示す燃料電池システム100は、メタノールを燃料として用いるダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)である。そして、燃料タンク110及び燃料電池本体120を備えており、燃料タンク110から燃料電池本体120にメタノールが供給されるようになっている。
図1は、液体燃料によって発電する燃料電池システム100を示す斜視図等である。
図1に示す燃料電池システム100は、メタノールを燃料として用いるダイレクトメタノール燃料電池(DMFC)である。そして、燃料タンク110及び燃料電池本体120を備えており、燃料タンク110から燃料電池本体120にメタノールが供給されるようになっている。
燃料タンク110は、燃料容器部111と、燃料受入れ口112とを有している。そして、燃料容器部111は、液体燃料であるメタノールを貯留するための密閉性の高い空間であり、燃料電池本体120の内部に配置されている。また、燃料受入れ口112は、燃料容器部111内からメタノールが無くなったときに、外部からを補給するためのものであり、図1(a)に示すように、燃料電池本体120の側面に露出している。なお、図1(b)では、燃料容器部111内からメタノールが無くなった状態の燃料タンク110を示している。
ここで、燃料容器部111の内部には、メタノールの残量を検出する残量センサ(図示せず)が取り付けられている。そのため、残量センサによって燃料容器部111内のメタノールが無くなったことが検出された場合には、燃料受入れ口112からメタノールを補給すればよい。なお、燃料受入れ口112は、内側に開閉弁112a(図1(b)参照)が設けられているので、補給されたメタノールが外部に漏れ出すことはない。
図2は、燃料電池システム100を示す概念図である。
図2に示すように、燃料電池システム100は、燃料タンク110及び燃料電池本体120によって構成されている。そして、燃料電池本体120は、発電装置121と、制御装置122と、燃料供給ポンプ123と、補助電池124とを有している。
図2に示すように、燃料電池システム100は、燃料タンク110及び燃料電池本体120によって構成されている。そして、燃料電池本体120は、発電装置121と、制御装置122と、燃料供給ポンプ123と、補助電池124とを有している。
発電装置121は、メタノールが有する化学エネルギによって電力を発生させるものである。すなわち、発電装置121は、プロトン伝導性高分子電解質膜の両面にアノード側の燃料電極とカソード側の酸素電極とが接合された膜−電極接合体(MEA)を備えている。そして、燃料電極は、導電性多孔質支持体の表面に酸化触媒層が形成されたものであり、酸素電極は、導電性多孔質支持体の表面に還元触媒層が形成されたものとなっている。なお、導電性多孔質支持体としては、例えば、カーボンシートやカーボンクロス等が用いられる。また、酸化触媒層及び還元触媒層は、例えば、触媒である白金等とプロトン伝導体との混合物によって形成される。
このような膜−電極接合体(MEA)の燃料電極には、メタノールが供給され、酸素電極には、酸素又は空気が供給される。そして、アノード側の燃料電極に供給されたメタノールは、酸化触媒層で二酸化炭素に酸化される。また、この際に、電子(e−)が分離した水素イオン(プロトン:H+)が発生し、生じた水素イオンがプロトン伝導性高分子電解質膜を通ってカソード側に移動するとともに、燃料電極から電子(e−)が取り出されて負荷へ供給される。さらにまた、負荷を経由した電子(e−)及びプロトン伝導性高分子電解質膜を通過した水素イオン(プロトン:H+)は、酸素電極の還元触媒層で酸素と反応して水を生成する。
このように、発電装置121は、電気化学反応によって電力を発生し、電力以外の副産物は、基本的に水のみとなる。そして、負荷に供給される起電力は、発電装置121の燃料電極に供給されるメタノールの量に依存する。そのため、制御装置122によって燃料供給ポンプ123を制御し、メタノールの供給量を調節することにより、電力を任意に発生させることができる。
ここで、メタノールは、燃料タンク110から供給される。すなわち、燃料タンク110は、燃料電池本体120に内蔵されており、燃料タンク110の燃料容器部111にメタノールが貯留されている。そして、補助電池124の電力によって燃料供給ポンプ123を駆動すれば、燃料容器部111内のメタノールが発電装置121に供給される。なお、補助電池124は、例えば、リチウムポリマ電池等の二次電池であり、発電装置121によって発生する電力の一部が供給され、蓄積されるようになっている。
また、燃料タンク110のメタノールが無くなった場合には、燃料受入れ口112から燃料容器部111にメタノールを補給する。すると、再び、燃料タンク110から燃料電池本体120にメタノールが供給されるようになる。そのため、その後も発電装置121による発電を続けることが可能となる。
図3は、図1に示す燃料タンク110に対し、メタノールを補給するための第1実施形態の燃料充填機10を示す断面図である。
図3に示すように、第1実施形態の燃料充填機10は、図1に示す燃料タンク110の燃料受入れ口112に挿入可能な充填ノズル11と、内部にメタノール等の液体燃料を貯留可能な充填容器12とを備えている。
図3に示すように、第1実施形態の燃料充填機10は、図1に示す燃料タンク110の燃料受入れ口112に挿入可能な充填ノズル11と、内部にメタノール等の液体燃料を貯留可能な充填容器12とを備えている。
充填ノズル11は、充填容器12の内部に貯留されているメタノール等を燃料タンク110(図1参照)に充填するためのものである。そのため、充填ノズル11は、細長い円管状となっており、充填容器12の内部と連通するようにして、充填容器12の先端面に設けられている。
また、充填ノズル11は、同心円状の二重円管によって構成されている。そして、充填ノズル11を構成する内側の円管内は、充填容器12内のメタノール等を供給するための燃料供給部11aとなっており、内側の円管と外側の円管との間は、燃料タンク110(図1参照)内の気体を排出するための気体排出部11bとなっている。
充填容器12は、内部に貯留されたメタノール等の液体燃料に圧力を作用させ、充填ノズル11の燃料供給部11aを通してメタノール等を燃料タンク110(図1参照)に充填するためのものである。そのため、充填容器12は、燃料供給部11aに接続され、メタノール等を貯留する燃料貯留部12aと、気体排出部11bに接続され、燃料タンク110内から排出された気体を収容する気体収容部12bと、燃料貯留部12a内のメタノール等に圧力が作用するように移動可能なピストン13とを有している。なお、ピストン13は、充填容器12の外部に突き出る取っ手14を有している。
ここで、充填ノズル11及び充填容器12は、液体燃料(メタノールの他、エタノール、蟻酸等が使用できる)に対して耐性を持つシリコン系やフッ素系の樹脂材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリプロピレン(PP)+アルミコーティング、ポリエチレン(PE)+アルミコーティング等で一体的に形成されている。そして、充填ノズル11の気体排出部11bは、通気管15により、充填容器12の気体収容部12bに接続されている。なお、充填ノズル11、充填容器12、及び通気管15は、全体が透明又は半透明なものとなっており、燃料貯留部12aの内部に貯留されているメタノールの残量等を外部から容易に視認できるようにしている。
図4から図6は、図3に示す第1実施形態の燃料充填機10によってメタノールを充填する燃料充填方法を示す説明図である。
なお、図4は、燃料充填前の状態を示し、図5は、燃料充填中の状態を示し、図6は、燃料充填後の状態を示している。
なお、図4は、燃料充填前の状態を示し、図5は、燃料充填中の状態を示し、図6は、燃料充填後の状態を示している。
図3に示す第1実施形態の燃料充填機10によってメタノールを充填するには、最初に、図4に示すように、燃料電池システム100の燃料タンク110に燃料充填機10を接続する。すなわち、燃料タンク110の燃料受入れ口112に対し、燃料充填機10の充填ノズル11を矢印のようにして挿入する。すると、充填ノズル11の先端部によって開閉弁112a(図1(b)参照)が開かれる。
次に、図5に示すように、充填容器12の外部に突き出た取っ手14を矢印のように押し込めば、ピストン13の移動によって燃料貯留部12a内のメタノールに圧力が作用する。すなわち、ピストン13が充填ノズル11に向かって移動することによってメタノールに正圧が発生する。その結果、燃料貯留部12aの内部に貯留されているメタノールがピストン13の移動分だけ充填ノズル11の燃料供給部11aから押し出され、燃料タンク110にメタノールが充填される。
また、取っ手14の押し込み(ピストン13の移動)により、燃料貯留部12a内のメタノールに正圧が発生すると同時に、気体収容部12bが拡大して負圧になる。そのため、メタノールの充填にともなって燃料タンク110の内部気体が充填ノズル11の気体排出部11bに吸い込まれる。したがって、燃料タンク110の内部気体がメタノールと円滑に入れ替わり、ピストン13の移動(メタノールの充填)がスムーズになる。
このように、燃料充填機10の使用者は、燃料タンク110の燃料受入れ口112に燃料充填機10の充填ノズル11を挿入し、取っ手14を押し込むだけで、手軽にメタノールを充填できる。そして、メタノールの充填量は、取っ手14の押し込み量(ピストン13の移動量)によって任意に調整できる。
また、透明(半透明)な充填容器12内のメタノールの残量は、外部から容易に視認できるので、燃料充填機10の使用者は、図6に示すように、燃料貯留部12a内のメタノールをすべて使い切るように充填できる。しかも、メタノールの過剰充填等により、充填ノズル11の気体排出部11bからメタノールが流入した場合には、透明(半透明)な通気管15によってその流入を確認できる。そのため、メタノールを適正な範囲内で充填(過剰充填等を回避)できる。なお、燃料貯留部12aに押し込んだ状態のピストン13(図6参照)を引っ張り上げれば、燃料貯留部12a内に新たなメタノールを吸い込めるので、この燃料充填機10により、何度でも燃料タンク110に充填を繰り返せる。
さらにまた、充填ノズル11は、燃料受入れ口112に隙間なく挿入されているので、充填時のメタノール漏れが防止されるだけでなく、燃料タンク110の内部気体がすべて気体排出部11bを通って排出される。そして、内部気体は、通気管15を通って充填容器12の気体収容部12bに収容される。そのため、内部気体に気化したメタノールが含まれていたとしても、そのメタノールを外部に漏らすことなく安全に回収できる。
図7は、第2実施形態の燃料充填機20を示す断面図である。
図7に示すように、第2実施形態の燃料充填機20は、図3に示す第1実施形態の燃料充填機10と同様に、ピストン23によってメタノールを充填する。すなわち、取っ手24を矢印のように押し込めば、ピストン23の移動によって充填容器22内のメタノールが充填ノズル21の燃料供給部21aを通って燃料タンク110に充填される。
図7に示すように、第2実施形態の燃料充填機20は、図3に示す第1実施形態の燃料充填機10と同様に、ピストン23によってメタノールを充填する。すなわち、取っ手24を矢印のように押し込めば、ピストン23の移動によって充填容器22内のメタノールが充填ノズル21の燃料供給部21aを通って燃料タンク110に充填される。
また、メタノールの充填にともない、燃料タンク110の内部気体は、充填ノズル21の気体排出部21b内に入り込む。そして、第2実施形態の燃料充填機20では、図3に示す第1実施形態の燃料充填機10のような通気管15が設けられておらず、図7に示すように、気体排出部21bは、その根元部に排気口25を有している。そのため、気体排出部21b内に入った内部気体は、排気口25を通って燃料タンク110の外部に排出される。
このような第2実施形態の燃料充填機20であれば、充填容器22が小型になるとともに、構造を簡略化できる。なお、充填容器22は、メタノールの充填の際に、ピストン23の移動がスムーズになるように、ピストン23がメタノールに圧力を作用させる面とは反対の面側の空間に空気を導く通気口26を有している。
図8は、第3実施形態の燃料充填機30を示す断面図である。
図8に示すように、第3実施形態の燃料充填機30では、充填ノズル31が2つの円管によって構成されている。そして、充填ノズル31を構成する一方(長い方)の円管内が、充填容器32内のメタノールを供給するための燃料供給部31aとなっており、他方(短い方)の円管内が、燃料タンク110の内部気体を排出するための気体排出部31bとなっている。なお、この燃料タンク110は、充填ノズル31の燃料供給部31a及び気体排出部31bに対応するように、燃料受入れ口112に加えて気体排出口113が形成されたものとなっている。
図8に示すように、第3実施形態の燃料充填機30では、充填ノズル31が2つの円管によって構成されている。そして、充填ノズル31を構成する一方(長い方)の円管内が、充填容器32内のメタノールを供給するための燃料供給部31aとなっており、他方(短い方)の円管内が、燃料タンク110の内部気体を排出するための気体排出部31bとなっている。なお、この燃料タンク110は、充填ノズル31の燃料供給部31a及び気体排出部31bに対応するように、燃料受入れ口112に加えて気体排出口113が形成されたものとなっている。
また、充填ノズル31の燃料供給部31aは、その外側に、メタノール等の液体燃料に対して耐性を持つシリコン系やフッ素系のゴム材料からなるシールゴム36a(本発明におけるシール部材に相当するもの)を有しており、気体排出部31bは、その外側に、同様のシールゴム36b(本発明におけるシール部材に相当するもの)を有している。そのため、充填ノズル31を挿入すると、燃料受入れ口112及び気体排出口113は、シールゴム36a及びシールゴム36bによって塞がれ、シールされる。なお、液体燃料に対して耐性を持つ材料から形成されたシール部材であれば、シールゴム36a(シールゴム36b)に限られない。
さらにまた、充填容器32は、透明又は半透明のものであり、燃料貯留部32aと、気体収容部32bと、空間部32cとを有している。そして、燃料貯留部32aは、充填ノズル31の燃料供給部31aに接続され、内部にメタノールが貯留されている。さらにまた、気体収容部32bは、充填ノズル31の気体排出部31bに接続され、燃料タンク110の内部気体を収容する。
このような第3実施形態の燃料充填機30も、図3に示す第1実施形態の燃料充填機10と同様に、ピストン33によってメタノールを充填する。すなわち、取っ手34を矢印のように押し込めば、ピストン33の移動によってメタノールに圧力が作用し、充填容器32の燃料貯留部32aに貯留されているメタノールが充填ノズル31の燃料供給部31aを通って燃料タンク110に充填される。
ここで、充填容器32の気体収容部32bには、メタノール吸収剤35(本発明における燃料吸収部材に相当するもの)が配置されている。このメタノール吸収剤35としては、例えば、活性炭、シリカゲル、モレキュラーシーブのようなゼオライト類等が好適なものである。そして、メタノール吸収剤35により、充填ノズル31の気体排出部31bを通って気体収容部32bに入ってきたメタノール(液体のメタノールや、そのメタノールが気化したもの)が吸収される。なお、メタノール吸収剤35に代えて、メタノール等のアルコールを酸化する触媒(例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)等の貴金属触媒類)を用いてもよい。
また、充填容器32の気体収容部32bは、メタノール吸収剤35よりも下流側で、ピストン33がメタノールに圧力を作用させる面とは反対の面側に形成される空間部32cに接続されている。そのため、ピストン33を充填ノズル31に向かって移動させ、燃料貯留部32aのメタノールに正圧を発生させて燃料タンク110にメタノールを充填すれば、ピストン33の移動によって空間部32cが拡大して負圧になる。すると、気体収容部32bも負圧になるので、燃料タンク110の内部気体が充填ノズル31の気体排出部31bに吸い込まれることとなる。
しかも、第3実施形態の燃料充填機30では、燃料受入れ口112及び気体排出口113がシールゴム36a及びシールゴム36bによって完全に塞がれるようになるので、充填時のメタノール漏れが確実に防止されるだけでなく、燃料タンク110の内部気体がすべて気体排出部31bを通って効果的に排出される。そして、その内部気体は、メタノール吸収剤35を通って充填容器32の気体収容部32bに収容される。
その結果、第3実施形態の燃料充填機30は、メタノールの充填がスムーズになるだけでなく、内部気体に気化したメタノールが含まれていたとしても、そのメタノールをメタノール吸収剤35に吸収させて回収できるので、安全性が高くなる。なお、充填ノズル31の気体排出部31bから液体のままのメタノールが吸い込まれた場合には、そのメタノールもメタノール吸収剤35によって安全に回収される。
図9は、第4実施形態の燃料充填機40を示す断面図である。
図9に示すように、第4実施形態の燃料充填機40も、図8に示す第3実施形態の燃料充填機30と同様に、充填ノズル41が、燃料供給部41a及び気体排出部41bの2つの円管によって構成されている。また、燃料受入れ口112及び気体排出口113は、シールゴム46a及びシールゴム46bによって塞がれ、シールされる。さらにまた、透明又は半透明な充填容器42は、燃料貯留部42aと、気体収容部42bと、空間部42cとを有している。そして、ピストン43によってメタノールを充填する。
図9に示すように、第4実施形態の燃料充填機40も、図8に示す第3実施形態の燃料充填機30と同様に、充填ノズル41が、燃料供給部41a及び気体排出部41bの2つの円管によって構成されている。また、燃料受入れ口112及び気体排出口113は、シールゴム46a及びシールゴム46bによって塞がれ、シールされる。さらにまた、透明又は半透明な充填容器42は、燃料貯留部42aと、気体収容部42bと、空間部42cとを有している。そして、ピストン43によってメタノールを充填する。
ただし、充填容器42の燃料貯留部42aは、柔軟性を持った袋状のものであり、その袋の中にメタノールが貯留されている。また、ピストン43は、気体収容部42bに挿入されている。そして、気体収容部42bは、充填ノズル41側とは反対側に通気口45aを有しており、外部と連通している。さらにまた、空間部42cは、充填ノズル41側とは反対側に通気口45bを有しており、外部と連通している。
このような第4実施形態の燃料充填機40であれば、取っ手44を矢印のように引っ張れば、ピストン43が通気口45aに向かって移動し、充填容器42の気体収容部42bが負圧になる。そのため、燃料タンク110の内部気体が充填ノズル41の気体排出部41bから吸い込まれ、気体収容部42bに収容されるので、内部気体に気化したメタノールが含まれていたとしても、そのメタノールを安全に回収することができる。なお、気体収容部42bの空気が通気口45aから逃げるので、ピストン43の移動は、スムーズなものとなる。
また、燃料受入れ口112及び気体排出口113がシールゴム46a及びシールゴム46bによって塞がれているため、充填ノズル41の気体排出部41bから内部気体が排出されることにより、燃料タンク110内が負圧になる。そして、通気口45bによって充填容器42の空間部42cが大気圧に維持されていることから、柔軟性を持った袋状の燃料貯留部42aが矢印のように収縮するとともに、メタノールが充填ノズル41の燃料供給部41aを通って吸い出される。その結果、燃料タンク110にメタノールが充填されることとなる。
このように、第4実施形態の燃料充填機40は、燃料タンク110内を負圧にすることで、充填容器42の燃料貯留部42aからメタノールを吸い出す。そのため、取っ手44を矢印のように引っ張ってピストン43を通気口45a側に移動させても、燃料タンク110内が気化したメタノールの圧力等によって負圧にならなければ(燃料タンク110内が正圧であれば)、メタノールが充填されない。したがって、充填時の安全性がより一層向上したものとなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形等が可能である。すなわち、
(1)上記の実施形態では、燃料電池システム100に用いる発電用燃料としてメタノールを用いたが、組成に水素を含有する液体燃料であれば、メタノールに限られない。すなわち、エタノール、ブタノール等のアルコール系の液体燃料や、常温・常圧下で気体のジメチルエーテルやイソブタン、天然ガス等の炭化水素を液化した燃料を用いることもできる。
(1)上記の実施形態では、燃料電池システム100に用いる発電用燃料としてメタノールを用いたが、組成に水素を含有する液体燃料であれば、メタノールに限られない。すなわち、エタノール、ブタノール等のアルコール系の液体燃料や、常温・常圧下で気体のジメチルエーテルやイソブタン、天然ガス等の炭化水素を液化した燃料を用いることもできる。
(2)上記の実施形態(例えば、第1実施形態)では、燃料充填機10の充填ノズル11が充填容器12と一体的に形成されているが、別体の充填ノズルを充填時に充填容器に取り付けるようにしてもよい。また、充填容器12からピストン13を抜き出せるようにし、充填ノズル11とは反対側から充填容器12にメタノールを入れられるようにしてもよい。さらにまた、ピストン13を移動させるのではなく、例えば、柔軟性を有する蛇腹状の充填容器を用いたり、柔軟性を有する円筒状の充填容器の腹を指で押したりすることで、充填容器の内部に貯留されている液体燃料に圧力を作用させるようにしてもよい。
10 燃料充填機
11 充填ノズル
11a 燃料供給部
11b 気体排出部
12 充填容器
13 ピストン
20 燃料充填機
21 充填ノズル
21a 燃料供給部
21b 気体排出部
22 充填容器
23 ピストン
30 燃料充填機
31 充填ノズル
31a 燃料供給部
31b 気体排出部
32 充填容器
32a 燃料貯留部
32b 気体収容部
32c 空間部
33 ピストン
35 メタノール吸収剤(燃料吸収部材)
36a,36b シールゴム(シール部材)
40 燃料充填機
41 充填ノズル
41a 燃料供給部
41b 気体排出部
42 充填容器
42a 燃料貯留部
42b 気体収容部
42c 空間部
43 ピストン
46a,46b シールゴム(シール部材)
110 燃料タンク
112 燃料受入れ口
11 充填ノズル
11a 燃料供給部
11b 気体排出部
12 充填容器
13 ピストン
20 燃料充填機
21 充填ノズル
21a 燃料供給部
21b 気体排出部
22 充填容器
23 ピストン
30 燃料充填機
31 充填ノズル
31a 燃料供給部
31b 気体排出部
32 充填容器
32a 燃料貯留部
32b 気体収容部
32c 空間部
33 ピストン
35 メタノール吸収剤(燃料吸収部材)
36a,36b シールゴム(シール部材)
40 燃料充填機
41 充填ノズル
41a 燃料供給部
41b 気体排出部
42 充填容器
42a 燃料貯留部
42b 気体収容部
42c 空間部
43 ピストン
46a,46b シールゴム(シール部材)
110 燃料タンク
112 燃料受入れ口
Claims (6)
- 燃料電池の液体燃料を貯留する燃料タンクの燃料受入れ口に挿入可能な充填ノズルと、
内部に液体燃料を貯留可能であり、前記充填ノズルを通して液体燃料を前記燃料タンクに充填するための充填容器と
を備え、
前記充填ノズルは、
前記充填容器内の液体燃料を供給するための燃料供給部と、
前記燃料タンク内の気体を排出するための気体排出部と
を有し、
前記充填容器の内部に貯留されている液体燃料に圧力を作用させ、前記燃料供給部を通して液体燃料を前記燃料タンクに充填可能である
燃料充填機。 - 請求項1に記載の燃料充填機において、
前記充填容器は、
前記燃料供給部に接続され、液体燃料を貯留する燃料貯留部と、
前記気体排出部に接続され、排出された気体を収容する気体収容部と、
前記燃料貯留部内の液体燃料に圧力が作用するように移動可能なピストンと
を有する燃料充填機。 - 請求項2に記載の燃料充填機において、
前記気体収容部は、前記ピストンが液体燃料に圧力を作用させる面とは反対の面側に形成される空間部に接続されている
燃料充填機。 - 請求項1に記載の燃料充填機において、
前記充填ノズルは、二重の円管によって構成され、内側の前記円管内を前記燃料供給部とし、内側の前記円管と外側の前記円管との間を前記気体排出部とする
燃料充填機。 - 請求項1に記載の燃料充填機において、
前記充填ノズルの外側に設けられ、前記充填ノズルを前記燃料受入れ口に挿入した際に、両者の隙間をシールするためのシール部材を有する
燃料充填機。 - 請求項1に記載の燃料充填機において、
前記気体排出部を通して排出された液体燃料又は液体燃料が気化したものを吸収するための燃料吸収部材を有する
燃料充填機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008157228A JP2009301962A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 燃料充填機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008157228A JP2009301962A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 燃料充填機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009301962A true JP2009301962A (ja) | 2009-12-24 |
Family
ID=41548643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008157228A Pending JP2009301962A (ja) | 2008-06-16 | 2008-06-16 | 燃料充填機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009301962A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012150984A (ja) * | 2011-01-19 | 2012-08-09 | Daiwa Can Co Ltd | 燃料電池用カートリッジ |
-
2008
- 2008-06-16 JP JP2008157228A patent/JP2009301962A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012150984A (ja) * | 2011-01-19 | 2012-08-09 | Daiwa Can Co Ltd | 燃料電池用カートリッジ |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2316079C2 (ru) | Топливный баллончик с гибкой внутренней камерой | |
KR101145125B1 (ko) | 연료전지용 연료 카트리지 | |
JP2009514148A (ja) | 燃料が燃料ライナーの外側に貯蔵された燃料電池用の燃料カートリッジ | |
JP4768236B2 (ja) | 燃料電池、その燃料供給システム、燃料カートリッジ並びに電子機器 | |
JP2003317791A (ja) | 液体燃料電池 | |
JP2009301962A (ja) | 燃料充填機 | |
WO2009154069A1 (ja) | 燃料充填キット及び燃料充填方法 | |
JP4914079B2 (ja) | 燃料電池の燃料補給装置、電子機器、及び燃料電池システム | |
JP2005032720A (ja) | 燃料電池用燃料タンク及び燃料電池システム | |
JP2008130240A (ja) | 燃料容器及び発電装置 | |
JPWO2008102424A1 (ja) | 燃料電池 | |
RU2444817C2 (ru) | Топливный баллончик для топливных элементов | |
KR100811984B1 (ko) | 연료 카트리지 및 이를 이용한 연료전지 | |
JP2009181911A (ja) | 電子機器 | |
JP2007273092A (ja) | 燃料電池用燃料カートリッジとそれを用いた燃料電池 | |
JPWO2008023633A1 (ja) | 燃料電池 | |
JP2008218012A (ja) | 燃料電池 | |
JP2007265662A (ja) | 燃料電池 | |
JP2003317789A (ja) | 液体燃料電池 |