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JP2008081917A - 抄造型及び抄造成形体 - Google Patents

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JP2008081917A JP2007223136A JP2007223136A JP2008081917A JP 2008081917 A JP2008081917 A JP 2008081917A JP 2007223136 A JP2007223136 A JP 2007223136A JP 2007223136 A JP2007223136 A JP 2007223136A JP 2008081917 A JP2008081917 A JP 2008081917A
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Haru Otaki
晴 大瀧
Shigemasa Takagi
栄政 高城
Masayuki Osaki
雅之 大崎
Hide Ahiko
秀 阿彦
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Kao Corp
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Abstract

【課題】板状凸部どうしの間隔が詰まった抄造成形体の製造に好適な抄造型を提供すること。
【解決手段】本発明の抄造型10は、型本体10Aと型本体10Aの抄造部に配された抄造ネット108を備える。抄造部の基面部102上に横臥している柱状凸部106を有し、柱状凸部106の長さ方向の所定箇所に板状凸部105が所定間隔をおいて2以上形成され、板状凸部105どうしの隣り合う内面部105Aが、円錐面又は双曲面の一部で設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、抄造型及び抄造成形体に関する。
出願人は、抄造成形体の製造方法として、下記特許文献1に記載の技術を提案している。この技術は、無機繊維や有機繊維等の繊維材料を含む原料スラリーから繊維積層体を抄造し、脱水、乾燥成形を行って所望の成形面を有する抄造成形体を製造するものである。
特許文献1の図1等には、抄造面の基面部上に、横臥している半円柱状の柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に半円柱状の板状凸部が所定間隔をおいて2つ形成されている抄造型が開示されている。
このような抄造型を使用して、特許文献1の図8のような抄造成形体を抄造する場合には、一般的には、抄造成形体を抄造型から支障なく取り外す上で、抄造部の基面部上の板状凸部に、該基面部を基準として平面的(二次元的)に抜き勾配が付けられる(図14参照。ただし、抜き勾配を強調して描いている)。
ところで、得られる抄造体の板状凸部の間隔を狭くしたいときには、抄造型における前記板状凸部の間隔も狭くする必要がある。しかし、この間隔が狭くなると、抄造成形体の中間体である繊維積層体を抄造するときに、その抄造型における前記板状凸部の間に原料スラリーが十分に入り込み難くなり、その部分の繊維積層体の厚みが薄肉になったり、抄造できない場合があった。このため、前記板状凸部どうしの間隔が詰まった抄造成形体を製造することは困難であった。
特開2005−290600号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、板状凸部どうしの間隔が詰まった抄造成形体の製造に好適な抄造型、及びその抄造成形体を提供することを目的とする。
本発明は、型本体と該型本体の抄造部に配された抄造ネットを備える抄造型であって、抄造部の基面部上に横臥している柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている抄造型を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、フランジ部を有する抄造成形体であって、該フランジ部を含む基板部上に横臥する柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている抄造成形体を提供するものである。
また、本発明は、複数の板状部が所定間隔をおいて鋳造された鋳造体の成形面となる凹部を備えている鋳型であって、前記凹部は、基面部から凹んで所定方向に間隔をおいて並設された複数の板状凸部形成用凹部を有し、前記板状凸部形成用凹部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている鋳型を提供するものである。
また、本発明は、上記本発明の抄造成形体の製造に使用される一対の雌型と雄型からなる乾燥成形型であって、雌型と雄型とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する抄造成形体の外形形状に対応した空隙が形成される乾燥成形型を提供するものである。
また、本発明は、上記本発明の抄造成形体の製造に使用される上記乾燥成形型を構成する雄型であって、成形部の基面部上に横臥している柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雄型を提供するものである。
また、本発明は、上記本発明の抄造成形体の製造に使用される上記乾燥成形型を構成する雌型であって、得られる抄造成形体の外形形状をそのまま凹凸を反対にした凹状の成形部を備え、該成形部は、該抄造成形体の板状凸部に対応した凹部が所定間隔をおいて2以上形成され、該凹部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雌型を提供するものである。
また、本発明は、上記本発明の鋳型の製造に使用される一対の雌型と雄型からなる乾燥成形型であって、雌型と雄型とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する鋳型の外形形状に対応した空隙が形成される乾燥成形型を提供するものである。
また、本発明は、上記本発明の鋳型の製造に使用される上記乾燥成形型を構成する雄型であって、成形部の基面部上に横臥している柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雄型を提供するものである。
また、本発明は、上記本発明の鋳型の製造に使用される上記乾燥成形型を構成する雌型であって、得られる鋳型の外形形状をそのまま凹凸を反対にした凹状の成形部を備え、該成形部は、該鋳型の板状凸部に対応した凹部が所定間隔をおいて2以上形成され、該凹部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雌型を提供するものである。
上記本発明の抄造型を用いて、原料スラリーから湿潤状態の繊維積層体を抄造した後、該繊維積層体を該抄造型から、上記本発明の抄造成形体の製造に使用される乾燥成形型を構成する雌型に受け渡し、該雌型と該乾燥成形型を構成する雄型との間で前記繊維積層体をプレス成形し、抄造成形体を製造する抄造成形体の製造方法を提供するものである。
上記本発明の抄造型を用いて、原料スラリーから湿潤状態の繊維積層体を抄造した後、該繊維積層体を該抄造型から、前記鋳型の製造に使用される上記乾燥成形型を構成する雌型に受け渡し、該雌型と該乾燥型を構成する雄型との間で前記繊維積層体をプレス成形し、鋳型を製造する鋳型の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、板状凸部どうしの間隔が詰まった抄造成形体及びその製造に好適な抄造型が提供される。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の抄造型の好ましい実施形態について説明する。
なお、本願で抄造成形体とは、抄造型で繊維等の抄造原料が堆積した繊維積層体を、脱水し、乾燥させたものをいう。
図1及び図2は、本発明の抄造型の一実施形態を示すものである。
抄造型10は、型本体10Aの上面部に抄造部100を備えている。抄造部100には、抄造型10の突き合わせ面101から低い位置に基面部102を有する凹部(段部)103が設けられている。
前記抄造部100は、凸部104として板状凸部105と柱状凸部106とを有している。図1では該柱状凸部及び該板状凸部の長さ方向の断面を半円形状で示している。以下、各凸部の長さ方向の断面を、主として半円形状である場合として説明する。
抄造部100は、基面部102上に横臥している長さ方向の断面が半円形状の柱状凸部106と該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に該長さ方向の断面が半円形状の板状凸部105を2個有している。板状凸部105の直径は、柱状凸部106の直径より大きく設定されている。板状凸部105と柱状凸部106は、半円形断面の中心が同じ軸C(図2(b)参照)上に位置するように設けられている。柱状凸部106の両端部は、板状凸部105の外側の板面部105Bよりも外側に張り出している。抄造部100の基面部102及び凸部104には、その表面において開口する気液流通路107が抄造型10の内部に設けられている。抄造部100の表面には抄造ネット108が取り付けられている。抄造ネット108には、従来からこの種の抄造成形体の製造に用いられている公知のものを使用することができる。
板状凸部105どうしの隣り合う板面部(内面部)105Aは、基面部102上であって柱状凸部106の円形断面の軸心C上に頂点Sを有する円錐面の一部で設けられている。ここで、本明細書で円錐面とは、一つの直線(例えば図2では軸C)のまわりに、これと交わるもう一つの直線(例えば図2では、点Rと頂点Sを結ぶ直線、点Rは、後述の外周縁105C上の任意の点)を一まわりさせたときに描かれる曲面をいう。また前記の円錐面の一部とは、円錐面のうち、柱状凸部で隠れる部分(図2(a)では、点Rと頂点Sを結ぶ直線のうち、点線部分を示す)を除く部分のことをいう。例えば、図2(a)では、R-R1-R2-R3で囲まれる部分を、図2(b)では、R-R3-R3-Rで囲まれる部分をいう。なお、一つの直線のまわりに、これと交わるもう一つの直線を一まわりさせるときに前記直線同士の交わる角度(以下、円錐面の勾配αともいう)は、本発明の効果を損なわない範囲において、一定でなくても、一まわりさせる間に変化させても良い(該勾配αを変化させると、前記板状凸部の長さ方向の断面は非半円形状となる)。板面部105Aとしての円錐面は、頂点Sが板状凸部105及び柱状凸部106の円形断面の軸心C上に位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C及び基面部102上からずれていてもよい。板面部105Aとしての円錐面の勾配αは、板状凸部105の板面部105Aの外周縁105Cと内周縁105Dの径差(板状凸部の半円断面の径と柱状凸部の半円断面の径差)及び外周縁と内周縁の間隔d(図2(b)参照)で定まる。この勾配αは、0.1〜10度が好ましく、0.5〜5度がさらに好ましく、1〜3度がより好ましい。円錐面の勾配αが斯かる範囲であると、繊維積層体を傷つけることなく製造型から容易に取り外すことができ、板状部の間隔も狭くすることができる。板面部105Aの間隔Dは、抄造のしやすさ及び余分な抄造原料を必要としない点で1〜50mmが好ましい。
上記構成の抄造型10では、板状部凸部105の板面部105Aが前述のような円錐面で設けられているので、抄紙原料が板状凸部105の間の抄造ネット108まで回り込み易くなる。よって、板状凸部どうしの間隔が詰まっていても、亀裂のない抄造成形体を作製することができる。
次に、前記抄造型10とともに抄造成形体の製造に使用される乾燥成形型の一実施形態について説明する。
図3に示すように、本実施形態の乾燥成形型は、乾燥成形用の雌型20及び雄型30を備えている。雌型20と雄型30とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する抄造成形体40Aの外形形状に対応した空隙(クリアランス)が形成される。
図3及び4に示すように、雌型20は、得られる抄造成形体40Aの外形形状をそのまま凹凸を反対にした凹状の成形部200を備えている。成形部200の表面は、フッ素樹脂により表面がコーティングされている。成形部200は、突き合わせ面201から凹んで抄造成形体40Aのフランジ部42が収まる段部202を有している。また、成形部200は、この段部202の基面部203から凹んで抄造成形体40Aの板状凸部に対応する凹部204と、柱状凸部に対応した凹部205とを有している。板状凸部に対応する凹部204と柱状凸部に対応する凹部205は、半円形断面の中心が同じ軸心C(図4(b)参照)上に位置するように設けられている。そして、これら段部202、板状凸部に対応する凹部204及び柱状凸部に対応する凹部205によって後述する空間形成部が形成される。雌型20には成形部200の表面において開口する気液流通路206が雌型20の内部に設けられている。
板状凸部に対応する凹部204どうしの隣り合う板面部(内面部)204Aは、円錐面の一部で設けられている。内面部204Aとしての円錐面は、頂点Sが、板状凸部形成用凹部204の外周縁204Cと内周縁204Dの軸心Cに位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C及び基面部203上からずれていてもよい。
図3及び5に示すように、雄型30は、前述の抄造型10の抄造部(抄造ネットを除く)100と同じ外形形状の成形部300を備えている。抄造型10で抄造された湿潤繊維積層体を雄型30に装着して乾燥させるためだからである。成形部300の表面は、フッ素樹脂により表面がコーティングされている。成形部300は、基面部301と、基面部301から突出した凸部302を有している。該凸部302はさらに基面部301上に横臥している断面が半円形状の柱状凸部304と該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に該方向の断面が半円形状の板状凸部303を2個有している。板状凸部303の直径は、柱状凸部304の直径より大きく設定されている。板状凸部303と柱状凸部304は、半円形断面の中心が同じ軸上に位置するように設けられている。柱状凸部304の両端部は、板状凸部303の外側の板面部303Bよりも外側に張り出している。成形部300の基面部301、凸部302には、その表面において開口する気液流通路305が雄型30の内部に設けられている。
板状凸部303どうしの隣り合う板面部(内面部)303Aは、基面部301上であって板状凸部303の円形断面の軸心C上に頂点Sを有する円錐面の一部で設けられている。板状凸部303としての円錐面は、頂点Sが板状凸部303及び柱状凸部304の円形断面の軸心上に位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C及び基面部301上からずれていてもよい。板面部303Aとしての円錐面の勾配αは、板状凸部303の板面部303Aの外周縁303Cと内周縁303Dの径差(板状凸部の半円断面の径と柱状凸部の半円断面の径差)及び外周縁と内周縁の間隔d(図5(b)参照)で定まる。この勾配αは、0.1〜10度が好ましく、0.5〜5度がさらに好ましく、1〜3度がより好ましい。円錐面の勾配αが斯かる範囲であると、繊維積層体を傷つけることなく製造型から容易に取り外すことができ、板状部の間隔も狭くすることができる。板面部303Aの間隔Dは、抄造成形体をコンパクトにできる点で1〜50mmが好ましい。
上記構成の乾燥成形型では、雄型の板状凸部303の板面部303Aが前述のような円錐面の一部で設けられているので、乾燥成形を終えた後の抄造成形体の脱型が支障なく行える。また、後述の板状部どうしの間隔が詰まった鋳造体を製造するのに好適な鋳型を、薄肉で亀裂のない抄造成形体で作製することができる。
次に本発明の抄造成形体を、その好ましい実施形態として、前記実施形態の抄造型及び乾燥成形型によって製造された抄造成形体に基づいて、図6、7を参照しながら説明する。
図6に示す40A、40Bは抄造成形体40の外観であり、40Bは抄造成形体40Aを裏返しにしたときの外観である。以下40Aについてのみ説明する。
抄造成形体40Aは前記乾燥成形型(雌型20、雄型30)で成形されるので、該乾燥成形型の成形部と同じ表面形状を有している。抄造成形体40Aは、凸部41として板状凸部411と柱状凸部412とを有している。図6では該柱状凸部412の及び板状凸部411の外形を半円柱状(板状凸部411の長さ方向の断面及び柱状凸部412の該長さ方向における断面形状は半円弧状)で示している。以下、各凸部の外形を半円柱状である場合として説明する。
抄造成形体40は、フランジ部42を含む基板部420上に横臥する柱状凸部412を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部411が所定間隔をおいて2つ形成されている。板状凸部411の直径は、柱状凸部412の直径より大きく設定されている。板状凸部411と柱状凸部412は、半円形断面の中心が同じ軸C’(図7(b)参照)上に位置するように設けられている。柱状凸部412の両端部は、板状凸部411の外側の板面部411Bよりも外側に張り出している。
板状凸部411どうしの隣り合う板面部(内面部)411Aは、基面部421上であって柱状凸部412の円形断面の軸心C’上に頂点S’を有する円錐面の一部で設けられている。板面部411Aとしての円錐面は、頂点S’が板状凸部411及び柱状凸部412の円形断面の軸心上に位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C’及び基面部421上からずれていてもよい。板面部411Aとしての円錐面の勾配βは、板状凸部411の板面部411Aの内面外周縁411’Cと内面内周縁411’Dの径差(板状凸部の半円断面の内面径と柱状凸部の半円断面の内面径差)及び内面外周縁と内面内周縁の間隔d’(図7(b)参照)で定まる。この勾配βは、0.1〜10度が好ましく、0.5〜5度がさらに好ましく、1〜3度がより好ましい。円錐面の勾配βが斯かる範囲であると、繊維積層体を傷つけることなく製造型から容易に取り外すことができ、板状部の間隔も狭くすることができる。板面部411Aの内面間隔D’は、抄造のしやすさ及び余分な抄造原料を必要としない点で1〜50mmが好ましい。ここで内面とは、得られる抄造成形体40Aが前記抄造型10の型本体10Aに接する面Iのことをいう。
抄造成形体40Aの総厚みは、適宜設定することができるが、抄造成形体の強度の確保、通気性の確保、製造費抑制等を考慮すると0.5〜5mmが好ましく、1〜2mmがより好ましい。
抄造成形体は一般的に抄造で使用される原料ならば特に制限無く使用することができる。例えば特許文献1に記載の有機繊維、無機繊維等を抄造成形体の原料として使用することができる。
また、特許文献1にも記載してあるが、抄造成形体に耐熱性を付与して鋳物製造用部品として使用する場合には有機繊維、無機繊維以外に無機粉体、熱硬化性樹脂等を原料として使用することができる。なお、抄造成形体として鋳物製造用部品として使用した例としては本発明の出願人の特開2004−195547などが公開されている。
次に、抄造成形体40Aの製造装置について説明する。
図8に示すように、上述の抄造成形体40Aの製造装置1は、原料供給手段2と、抄造手段3と、乾燥成形手段5とを備えている。
原料供給手段2は、注入枠210と、この注入枠210を上下動させる上下動機構21と、注入枠210内に原料スラリーを供給するスラリー供給管22とを備えている。スラリー供給管22にはバルブ23が配設されている。
抄造手段3は、抄造型10を備えている。抄造型10の抄造部100に設けられている前記気液流通路107には、吸引ポンプ12に通じる排出管11が接続されている。排出管11にはバルブ13が配設されている。
乾燥成形手段5は、乾燥成形用の雌型20と、雌型20を上下動させる上下動機構51と、乾燥成形用の雄型30とを備えている。雌型20と雄型30とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する抄造成形体40Aの外形形状に対応した空隙(クリアランス)が形成される。
雌型20は上下動機構51によって上下動する。雌型20の成形部の表面において開口する前記気液流通路206(図3参照)には、吸引ポンプ及びコンプレッサ(ともに図示せず)に通じる流通管52が接続されている。流通管52にはバルブ53が配設されている。雌型20は、成形部200を加熱するヒーター(加熱手段)54を備えている。
雄型30の成形部300の表面において開口する前記気液流通路305(図3参照)には、吸引ポンプ32に通じる排出管31が接続されている。排出管31にはバルブ33が配設されている。なお、抄造成形体40Aの表面には該気液流通路305の開口部に当たる部分に凹部が形成される場合があり、抄造成形体の外観的に問題がる場合には気液流通路305は無くてもよい。また、図には示していないが、成形部300の内部には、成形部300を加熱するヒーター等(加熱手段)が配されている。
製造装置1は、前記抄造型10及び雄型30を図8に示すガイド60に沿って所定位置に移動させる移動手段(図示せず)を備えている。また、製造装置1は、上記各手段と接続されてこれら各手段を後述するような手順に従って作動させるシーケンサーを備えた制御手段(図示せず)を備えている。
次に、上記製造装置1を用いた抄造成形体40Aの製造方法を、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の抄造成形体の製造方法は、抄造成形体を構成する前記各成分を含む原料スラリーから湿潤状態の繊維積層体を抄造した後、該繊維積層体を抄造型10から雌型20に受け渡し、雌型20と雄型30との間で繊維積層体をプレス成形し、抄造成形体40Aを製造する。
本実施形態では、先ず、有機繊維等の抄紙に必要な原料を分散媒に分散させて原料スラリーを調製する。原料スラリーには、製造する抄造成型体に適合するように調製されたものが用いられる。前記分散媒としては、水、白水の他、エタノール、メタノール等の溶剤又はこれらの混合系等が挙げられる。抄造・脱水成形の安定性、成形体の品質の安定性、費用、取り扱い易さ等の点から特に水が好ましい。
前記原料スラリーには、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン樹脂等の紙力強化材、凝集剤、着色剤等の他の成分を適宜の割合で添加することもできる。
繊維積層体14Aの抄造工程では、図9に示したように、上下動機構21によって注入枠210が下げられ、バルブ23が開き、スラリー供給管22を通じてスラリーが注入枠210内に供給される。スラリーの供給量が所定量に達すると、バルブ23が閉じてスラリーの供給が停止される。そして、バルブ13が開き、気液流通路107及び排出管11を介して吸引ポンプ12によってスラリーの液体分が吸引されるとともに、固形分が抄造ネット108の表面に堆積されて湿潤状態の繊維積層体14Aが形成される。繊維積層体14A中の液体含有率は、繊維積層体14Aのハンドリング性、繊維積層体14Aが雌型20と雄型30に挟まれてプレスされる際の繊維の流動による繊維積層体14Aの変形を考慮すると、繊維積層体14A中の固形分100質量部に対して液体分を50〜200質量部とするのが好ましく、70〜100質量部とするのがより好ましい。該液体含有率は、吸引ポンプ12を通じた液体成分の吸引により調整され、所定の液体含有率になるように吸引が停止される。
繊維積層体14Aの抄造が終了すると、図10に示したように、上下動機構21によって注入枠210が引き上げられ、前記移動手段によって抄造型10がガイド60に沿って雌型20の下方に移される。
次に、雌型20が上下動機構51によって下げられ、抄造型10と突き合わされる。
さらに、繊維積層体14Aが雌型20における流通管52を通じて成形部200側に吸着され、繊維積層体14Aを抄造型10から脱型する。
次に、図11に示したように、前記移動手段によって雄型30がガイド60に沿って雌型20の下方に戻された後に、雌型20が上下動機構51によって下げられる。そして、所定温度に加熱された雄型30と突き合わされてこれらの雄雌型の間で繊維積層体14Aがプレス成形され、乾燥した抄造成形体40Aが得られる。
雌型20と雄型30の金型温度は、製造する抄造成形体40Aに応じて適宜設定されるが、繊維積層体14Aの焦げ付き防止等を考慮すると、100〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。プレス成形の圧力は、抄造成形体40Aを構成する材料の種類、強度等によって適宜決定する。
乾燥成形の際は、バルブ33が開いており、繊維積層体14Aの水分は、気液流通路305(図3参照)及び排出管31を介して吸引ポンプ32によって吸引されて外部に排出される。その一方で、上下動機構21によって注入枠210が下げられ、抄造型10の抄造部100が再び注入枠210に内包される。そして、前記抄造工程と同様にして繊維積層体が新たに抄造される。
乾燥成形工程が終了すると、流通管52からの吸引が前記コンプレッサによる空気噴射に切り替えられ、図12に示したように、上下動機構51によって雌型20が引き上げられる。そして、吸引ポンプ32による吸引が停止された後、雄型30側に残った抄造成形体40Aを雄型30から取り外し、抄造成形体40Aの製造を完了する。また、上下動機構21によって注入枠210が引き上げられ、抄造工程を終えた新たな繊維積層体14Aは、その後加熱工程に移される。本実施形態の製造方法では、このような抄造、乾燥成形の工程が繰り返し行われる。
前述の様に、前記抄造成形体の原料に有機繊維、無機繊維以外に無機粉体、熱硬化性樹脂等を使用することにより耐熱性を付与して鋳物製造用部品として使用することもできる。
以下鋳物製造用部品としての一例として鋳型として使用した場合を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の複合鋳型をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の複合鋳型は、円柱状の軸部と、該軸部の軸心に沿って所定間隔をおいて該軸部と一体に鋳造された複数の円盤状の板状部とを備えている鋳造体の鋳造に使用される。鋳造される鋳造体は、前記板状部の板面が円錐面の一部で設けられている。
図13に示すように、本実施形態の複合鋳型130は、一組の鋳型130A、130Bが組み合わされて構成される。各鋳型は、前述の耐熱性を付与した抄造成形体からなる。鋳型130A、130Bは同じ構成であるため、以下においては、鋳型130Aについて説明する。
図14に示すように、鋳型130Aは、鋳造体の成形面となる凹部131Aを備えている。凹部131Aは、フランジ部132Aの基面部1321から凹んで所定方向に所定間隔をおいて並設された板状凸部形成用凹部1311と、各板状凸部形成用凹部1311を結ぶように設けられた柱状凸部形成用凹部1312とを有している。該凹部1312は、板状凸部形成用凹部1311よりも浅く設けられている。板状凸部形成用凹部1311及び柱状凸部形成用凹部1312の内面の鉛直断面輪郭は、同じ軸心C’(図14(b)参照)を有する半円形に設定されている。該凹部1312の両端部は、板状凸部形成用凹部1311よりも外側に張り出している。基面部1321は、鋳型130Bと組み合わせるときの突き合わせ面となる。
板状凸部形成用凹部1311どうしの隣り合う内面部1311Aは、円錐面の一部で設けられている。ここで、円錐面とは、前述の抄造成形体と同様に一つの直線 のまわりに
、これと交わるもう一つの直線を一まわりさせたときに描かれる曲面をいう。なお、一つの直線 のまわりに、これと交わるもう一つの直線を一まわりさせるときに前記直線同士の交わる角度(以下、円錐面の勾配βともいう)は、本発明の効果を損なわない範囲において、一定でなくても、一まわりさせる間に変化させても良い(該勾配βを変化させると、板状凸部形成用凹部1311の内面の鉛直断面輪郭は非半円形状となる)。内面部1311Aとしての円錐面は、頂点S’が、板状凸部形成用凹部1311の外周縁1311Cと内周縁1311Dの軸心C’に位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C’及び基面部1321からずれていてもよい。
内面部1311Aとしての円錐面の前記勾配βは、板状凸部形成用凹部1311の外周縁1311Cと内周縁1311Dの径差及び外周縁1311Cと内周縁1311Dの間隔d’(図14(b)参照)によって定まる。内面部1311Aとしての円錐面の勾配βは、0.1〜10度が好ましく、0.5〜5度がより好ましく、1〜3度がさらに好ましい。円錐面の勾配βが斯かる範囲であると、鋳造体の板状部の間隔を狭くした場合でも、その鋳型を成形するときに当該鋳型の中間体となる繊維積層体を後述の抄造型から取り外すときに傷つけることなく製造できる。
前記内面部1311Aどうしの隙間D’は、前記繊維積層体の抄造のしやすさ、余分な抄造原料を抑えることができる点から、1〜50mmが好ましい。ここで、内面部1311Aどうしの間隔とは、各板状凸部形成用凹部1311を結ぶように設けられた柱状凸部形成用凹部1312の長さをいう。
鋳型130Aは、表面粗さRaが20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。ここで、表面粗さRaはSurtronic10(Rank Taylor Hobson社製)等により測定される。
鋳型130Aの総厚みは、適宜設定することができるが、鋳型としての強度の確保、通気性の確保、製造費抑制等を考慮すると0.5〜5mmが好ましく、1〜2mmがより好ましい。
鋳型130Aは、無機粉体、無機繊維、有機繊維、熱硬化性樹脂(固形分)及び熱膨張性粒子の総質量に対し、無機粉体/無機繊維/有機繊維/熱硬化性樹脂/熱膨張性粒子=70〜80%/2〜8%/0〜10%/8〜16%/0.5〜10%(質量比率)が好ましく、70〜80%/2〜6%/0〜6%/10〜14%/2〜8%(質量比率)がより好ましい。ただし、無機粉体、無機繊維、有機繊維、熱硬化性樹脂及び熱膨張性粒子の合計は、100質量%である。無機粉体の配合比が斯かる範囲であると、鋳込み時での形状保持性、鋳型となる成形体の表面性が良好となり、また成形後の離型性も好適となる。無機繊維の配合比が斯かる範囲であると、成形性、鋳込み時の形状保持性が良好である。有機繊維の配合比が斯かる範囲であると成形性が良好である。また、鋳込み時の有機繊維の燃焼によるガス発生量、揚がりからの炎に吹き出しを抑えるために有機繊維量は少ない程良く、場合によっては含まないこともできる。熱硬化性樹脂及び熱膨張性粒子の配合比が斯かる範囲であると、成形体の成形性、鋳込み後の形状保持性、表面平滑性が良好である。また、熱膨張性粒子の配合比が斯かる範囲であると成形精度が良好となる。
前記無機粉体としては、鱗状黒鉛、土状黒鉛等の黒鉛、黒曜石、ムライト等が挙げられる。無機粉体は、これらを単独で又は二以上を選択して用いることができる。成形性、コストの点から黒鉛、特に、鱗状黒鉛を用いることが好ましい。
前記無機繊維は、主として成形体の骨格をなし、鋳造時の溶融金属の熱によっても燃焼せずにその形状を維持する。前記無機繊維としては、炭素繊維、ロックウール等の人造鉱物繊維、セラミック繊維、天然鉱物繊維が挙げられ、それらが単独で又は二以上を選択して用いることができる。これらの中でも、前記熱硬化性樹脂の炭化に伴う収縮を効果的に抑える点から高温でも高強度を有するピッチ系やポリアクリロニトリル(PAN)系の炭素繊維を用いることが好ましく、特にPAN系の炭素繊維が好ましい。
前記無機繊維は、繊維積層体を抄造して脱水する場合の脱水性、繊維成形体の成形性、均一性の観点から平均繊維長が0.5〜15mm、特に3〜8mmであるものが好ましい。
前記有機繊維には、紙繊維(パルプ繊維)、フィブリル化した合成繊維、再生繊維(例えば、レーヨン繊維)等が挙げられる。有機繊維は、単独で又は二種以上を選択して用いることができる。成形性、乾燥後の強度、コストの点から、紙繊維が好ましい。
前記紙繊維としては、木材パルプ、コットンパルプ、リンターパルプ、竹やわらその他の非木材パルプが挙げられる。紙繊維は、これらのバージンパルプ若しくは古紙パルプを単独で又は二種以上を選択して用いることができる。紙繊維は、入手の容易性、環境保護、製造費用の低減等の点から、特に古紙パルプが好ましい。
前記有機繊維は、成形体の成形性、表面平滑性、耐衝撃性を考慮すると、平均繊維長が0.8〜2.0mm、特に0.9〜1.8mmであるものが好ましい。
前記熱硬化性樹脂は、成形体の常温強度及び熱間強度を維持させると共に、成形体の表面性を良好とし、鋳物の表面粗度を向上させる上で必要な成分である。前記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、特に、可燃ガスの発生が少なく、燃焼抑制効果があり、熱分解(炭化)後における残炭率が25%以上と高く、炭化皮膜を形成して良好な鋳肌を得ることができる点からフェノール樹脂を用いることが好ましい。フェノール樹脂には、硬化剤を必要とするノボラックフェノール樹脂、硬化剤の必要ないレゾールタイプ等のフェノール樹脂が用いられる。ノボラックフェノール樹脂を用いる場合には、硬化剤を要する。該硬化剤は水に溶け易いため、成形体の脱水後にその表面に塗工されるのが好ましい。前記硬化剤には、ヘキサメチレンテトラミン等を用いることが好ましい。前記熱硬化性樹脂は、単独で又は二種以上を選択して用いることができる。
鋳型130Aは、前記熱膨張性粒子として、平均直径が好ましくは5〜80μm、より好ましくは25〜50μmである熱膨張性粒子を含んでいる。熱膨張性粒子の直径が斯かる範囲であると膨張による成形精度への悪影響を抑えた上で添加効果が十分に得ることができる。
前記熱膨張性粒子としては、熱可塑性樹脂の殻壁に、気化して膨張する膨張剤を内包したマイクロカプセルが好ましい。該マイクロカプセルは、80〜200℃で加熱すると、直径が好ましくは3〜5倍、体積が好ましくは50〜100倍に膨張する、平均粒径が5〜60μmの粒子、特に、20〜50μmの粒子が好ましい。
該マイクロカプセルの殻壁を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はこれらの組み合わせが挙げられる。前記殻壁に内包される膨張剤としては、プロパン、ブタン、ペンタン、イソブタン、石油エーテル等の低沸点の有機溶剤が挙げられる。
鋳型130Aには、前記各成分以外に、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン樹脂等の紙力強化材、凝集剤、着色剤等の他の成分を適宜の割合で添加することもできる。
鋳型130Aは、該部品の単位質量当たりの燃焼ガス発生量が250cc/g以下であることが好ましく、200cc/g以下であることがより好ましい。燃焼ガス発生量は、燃焼ガス発生量測定装置(測定機器名:No.682 GAS PRESSURETESTER HARRY W.DIETERT CO.製)により測定される。燃焼ガス発生量は低い程好ましいが、実用上その下限は、0.1〜1cc/g程度である。
鋳型130Aは、熱硬化性樹脂の熱分解に伴う燃焼ガスの発生を極力抑える点から、鋳造に用いられる前の状態の含水率(質量含水率)は20%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。
次に、本発明の鋳型の製造型(抄造型及び乾燥成形型)を、その好ましい実施形態として、前記実施形態の鋳型の製造型に基づいて説明する。なお、以下においては、便宜上鋳型130Aの製造型について説明し、鋳型130Bの製造型についての説明は省略する。
鋳型130Aの製造には、前記実施形態の抄造型(図1等)と同様の構成を有し、且つ該抄造型の機能に、後述のような鋳型130Aと130Bを突き合わせて主型とした場合に突合せ面に隙間を生じないように、互いの角部133(図13参照、133Aのみ図示)を尖鋭にすることができる機能を有する抄造型が使用される。以下該抄造型について説明する。
図15及び図16は、鋳型130の製造に使用される抄造型の一実施形態を示すものである。図15(a)に示すように、抄造型150は、鋳型130Aの成形面である凹部131A及び突き合わせ面となるフランジ部132Aの基面部1321(図13参照)に対応した抄造部1500を備えている。
抄造部1500には、抄造型150の突き合わせ面1501から低い位置に基面部1502を有する凹部(段部)1503が設けられている。この凹部1503の基面部1502は、鋳型130Aのフランジ部132Aの基面部1321(図13参照)に対応して設けられている。
前記抄造部1500は、鋳型130Aの凹部131に対応した凸部1504を有している。抄造部1500は、基面部1502から突出して、所定方向に所定間隔をおいて並設された半円形断面の板状凸部1505と、板状凸部1505を結ぶように設けられた半円形断面の柱状凸部1506を有している。板状凸部1505と柱状凸部1506は、半円形断面の中心が同じ軸C(図16(b)参照)上に位置するように設けられている。柱状凸部1506の両端部は、板状凸部1505の外側の板面部1505Bよりも外側に張り出している。抄造部1500の基面部1502及び凸部1504には、その表面において開口する気液流通路1507が抄造型150の内部に設けられている。抄造部1500の表面には抄造ネット1508が取り付けられている。抄造ネット1508には、従来からこの種の抄造成形体の製造に用いられている公知のものを使用することができる。
凹部1503の深さは、抄造型150と後述する雌型170とを組み合わせて前記繊維積層体を脱型するときに、該繊維積層体のフランジ部の基部が屈曲されて肉厚部が形成される深さに設定されている。この凹部1503の深さ(突き合わせ面1501からの深さ)は、1〜20mmが適当であり、さらに3〜8mmが望ましい。
板状凸部1505どうしの隣り合う板面部(内面部)1505Aは、基面部1502上であって柱状凸部1506の円形断面の軸心C上に頂点S’を有する円錐面の一部で設けられている。板面部1505Aとしての円錐面は、頂点S’が板状凸部1505及び柱状凸部1506の円形断面の軸心C上に位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C及び基面部1502上からずれていてもよい。板面部1505Aとしての円錐面の勾配αは、板状凸部1505の板面部1505Aの外周縁1505Cと内周縁1505Dの径差(板状凸部の半円断面の径と柱状凸部の半円断面の径差)及び外周縁と内周縁の間隔d(図16(b)参照)で定まる。この勾配αは、0.1〜10度が好ましく、0.5〜5度がさらに好ましく、1〜3度がより好ましい。円錐面の勾配αが斯かる範囲であると、繊維積層体を傷つけることなく製造型から容易に取り外すことができ、板状部の間隔も狭くすることができる。板状部1505Aの間隔D’は、抄造のしやすさ及び余分な抄造原料を必要としない点で1〜50mmが好ましい。
上記構成の抄造型150では、板状部凸部1505の板面部1505Aが前述のような円錐面で設けられているので、抄紙原料が板状凸部1505の間の抄造ネット1508まで回り込み易くなる。よって、板状部どうしの間隔が詰まった鋳造体を製造するのに好適な鋳型を、薄肉で亀裂のない抄造成形体で作製することができる。
次に、前記抄造型150とともに抄造成形体の製造に使用される乾燥成形型の一実施形態について説明する。
本実施形態の乾燥成形型には、前記の乾燥成形型(図3等)と同様の構成を有し、且つ後述のような鋳型130Aと130Bを突き合わせて主型とした場合に突合せ面に隙間を生じないように、互いの角部133A、133Bを尖鋭にすることができる機能を有する乾燥成形型が使用される。以下、該乾燥成形型の一実施形態について説明する。
図17に示すように、本実施形態の乾燥成形型は、乾燥成形用の雌型170及び雄型180を備えている。雌型170と雄型180とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する鋳型130Aの外形形状に対応した空隙(クリアランス)が形成される。
図17及び18に示すように、雌型170は、得られる鋳型130Aの外形形状をそのまま凹凸を反対にした凹状の成形部1700を備えている。成形部1700の表面は、フッ素樹脂により表面がコーティングされている。成形部1700は、突き合わせ面1701から凹んで鋳型130Aのフランジ部132が収まる段部1702を有している。また、成形部1700は、この段部1702の基面部1703から凹んで所定方向に所定間隔をおいて並設された半円形断面の板状凸部形成用凹部1704と、各板状凸部形成用凹部1704を結ぶように設けられた半円形断面の柱状凸部形成用凹部1705とを有している。板状凸部形成用凹部1704と柱状凸部形成用凹部1705は、半円形断面の中心が同じ軸心C(図18(b)参照)上に位置するように設けられている。そして、これら段部1702、板状凸部形成用凹部1704及び柱状凸部形成用凹部1705によって後述する空間形成部が形成される。雌型170には成形部1700の表面において開口する気液流通路1706が雌型170の内部に設けられている。
板状凸部形成用凹部1704どうしの隣り合う板面部(内面部)1704Aは、円錐面の一部で設けられている。内面部1704Aとしての円錐面は、頂点Sが、板状凸部形成用凹部1704の外周縁1704Cと内周縁1704Dの軸心Cに位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C及び基面部1703からずれていてもよい。
図17及び19に示すように、雄型180は、得られる鋳型130Aの凹部131の内面形状(鋳造体の外形形状)に対応した成形部1800を備えている。成形部1800の表面は、フッ素樹脂により表面がコーティングされている。成形部1800は、基面部1801と、基面部1801から突出した凸部1802を有している。凸部1802は、所定方向に所定間隔をおいて並設された半円形断面の板状凸部1803と、板状凸部1803を結ぶように設けられた半円形断面の柱状凸部1804を有している。板状凸部1803と柱状凸部1804は、半円形断面の中心が同じ軸上に位置するように設けられている。柱状凸部1804の両端部は、板状凸部1803の外側の板面部1803Bよりも外側に張り出している。成形部1800の基面部1801、凸部1802には、その表面において開口する気液流通路1805が雄型180の内部に設けられている。
板状凸部1803どうしの隣り合う板面部(内面部)1803Aは、基面部1801上であって板状凸部1803の円形断面の軸心C上に頂点Sを有する円錐面の一部で設けられている。内面部1803Aとしての円錐面は、頂点Sが板状凸部1803及び柱状凸部1804の円形断面の軸心C上に位置するように設けることが好ましいが、本発明により得られる効果に影響を及ぼさない範囲において前記頂点が前記軸心C及び基面部1801上からずれていてもよい。板面部1803Aとしての円錐面の勾配αは、板状凸部1803の板面部1803Aの外周縁1803Cと内周縁1803Dの径差(板状凸部の半円断面の径と柱状凸部の半円断面の径差)及び外周縁と内周縁の間隔d(図19(b)参照)で定まる。この勾配αは、0.1〜10度が好ましく、0.5〜5度がさらに好ましく、1〜3度がより好ましい。円錐面の勾配αが斯かる範囲であると、繊維積層体を傷つけることなく製造型から容易に取り外すことができ、板状部の間隔も狭くすることができる。板面部1803Aの間隔Dは、鋳造体をコンパクトにできる点で1〜50mmが好ましい。
上記構成の乾燥成形型では、雄型の板状凸部1803の板面部1803Aが前述のような円錐面で設けられているので、乾燥成形を終えた後の抄造成形体の脱型が支障なく行える。よって、板状部どうしの間隔が詰まった鋳造体を製造するのに好適な鋳型を、薄肉で亀裂のない抄造成形体で作製することができる。
次に、鋳型130Aの製造装置について説明する。
鋳型130Aの製造には、前記の製造装置(図11等)と同様の構成を有し、且つ後述のような鋳型130Aと130Bを突き合わせて主型とした場合に突合せ面に隙間を生じないように、互いの角部133A、133Bを尖鋭にすることができる機能を有する製造装置が使用される。以下該製造装置について説明する。
図20に示すように、鋳型130Aの製造装置1’は、原料供給手段2と、抄造手段3と、乾燥成形手段5とを備えている。
原料供給手段2は、注入枠210と、この注入枠210を上下動させる上下動機構21と、注入枠210内に原料スラリーを供給するスラリー供給管22とを備えている。スラリー供給管22にはバルブ23が配設されている。
抄造手段3は、前述の雄型の形態を有する抄造型(製造型)150を備えている。抄造型150の抄造部1500に設けられている気液流通路1507には、吸引ポンプ12に通じる排出管11が接続されている。排出管11にはバルブ13が配設されている。
乾燥成形手段5は、乾燥成形用の雌型170と、雌型170を上下動させる上下動機構51と、乾燥成形用の雄型180とを備えている。雌型170と雄型180とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する鋳型130Aの外形形状に対応した空隙(クリアランス)が形成される。
雌型170は、図17及び18に記載の雌型170と同様の構成を有している。図20に示すように、雌型170は上下動機構51によって上下動する。雌型170には、成形部1700において開口する気液流通路1706(図17参照)が雌型170の内部に設けられている。この気液流通路1706には、吸引ポンプ及びコンプレッサ(ともに図示せず)に通じる流通管52が接続されている。流通管52にはバルブ53が配設されている。雌型170は、成形部1700を加熱するヒーター(加熱手段)54を備えている。
雄型180は、図17及び19に記載の雄型180と同様の構成を有している。雄型180の成形部1800の表面において開口する気液流通路1805(図17参照)には、図20に示す吸引ポンプ32に通じる排出管31が接続されている。排出管31にはバルブ33が配設されている。なお、鋳型130Aの表面には該気液流通路1805の開口部に当たる部分に凹部が形成される場合があり、鋳物表面に突部が残る場合がある。鋳物製品の適用分野によっては、工作機械による鋳物製品の表面仕上げをする必要がある場合がある。そのような場合には気液流通路1805は無くてもよい。また、図には示していないが、成形部1800の内部には、成形部1800を加熱するヒーター等(加熱手段)が配されている。
製造装置1’は、図25に示すように、抄造型150及び雌型170に、後述するように繊維積層体14Aのフランジ部142Aの基部を屈曲させて肉厚部144Aを形成する肉厚部形成手段7を具備している。肉厚部形成手段7は、抄造型150と雌型170とを組み合わせたときに、繊維積層体14Aのフランジ部142Aの外縁部を抄造型150から離間させる離間手段70、及び抄造型150と雌型170との間に配されて前記基部の屈曲空間を形成する空間形成部71からなる。
本実施形態では、離間手段70は、前述の段部において開口する前記気液流通路1706、それに連なる流通管52及び前記吸引ポンプによって構成されている。また、空間形成部71は、抄造型150の凹部1510及び雌型170の段部1703によって構成されている。また、気液流通路1706は、段部1703において繊維積層体14Aのフランジ部の外縁部に吸引力が強く働くように、他の部分よりも密に配管されていてもよい。
製造装置1’は、前記抄造型150及び雄型180を図20に示すガイド60に沿って所定位置に移動させる移動手段(図示せず)を備えている。また、製造装置1’は、上記各手段と接続されてこれら各手段を後述するような手順に従って作動させるシーケンサーを備えた制御手段(図示せず)を備えている。
次に、上記製造装置1’を用いた鋳型130Aの製造方法を、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の鋳型の製造方法は、鋳型を構成する前記各成分を含む原料スラリーから湿潤状態の繊維積層体14Aを抄造した後、該繊維積層体14Aを抄造型150から雌型170に受け渡し、雌型170と雄型180との間で繊維積層体14Aをプレス成形し、鋳型130Aを製造する。
本実施形態では、先ず、前記無機粉体、前記無機繊維、前記有機繊維、前記熱硬化性樹脂及び前記熱膨張性粒子を分散媒に分散させて原料スラリーを調製する。原料スラリーには、製造する鋳型に適合するように調製されたものが用いられる。前記分散媒としては、水、白水の他、エタノール、メタノール等の溶剤又はこれらの混合系等が挙げられる。抄造・脱水成形の安定性、成形体の品質の安定性、費用、取り扱い易さ等の点から特に水が好ましい。
前記原料スラリーには、前記各成分以外に、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアミドアミンエピクロルヒドリン樹脂等の紙力強化材、凝集剤、着色剤等の他の成分を適宜の割合で添加することもできる。
鋳型130Aの抄造工程では、図21に示したように、上下動機構21によって注入枠210が下げられ、バルブ23が開き、スラリー供給管22を通じてスラリーが注入枠210内に供給される。スラリーの供給量が所定量に達すると、バルブ23が閉じてスラリーの供給が停止される。そして、バルブ13が開き、気液流通路1507及び排出管11を介して吸引ポンプ12によってスラリーの液体分が吸引されるとともに、固形分が抄造ネット1508の表面に堆積されて湿潤状態の繊維積層体14Aが形成される。繊維積層体14A中の液体含有率は、繊維積層体14Aのハンドリング性、繊維積層体14Aが雌型170と雄型180に挟まれてプレスされる際の繊維の流動による繊維積層体14Aの変形を考慮すると、繊維積層体14A中の固形分100質量部に対して液体分を50〜200質量部とするのが好ましく、70〜100質量部とするのがより好ましい。該液体含有率は、吸引ポンプ12を通じた液体成分の吸引により調整され、所定の液体含有率になるように吸引が停止される。
繊維積層体14Aの抄造が終了すると、図22に示したように、上下動機構21によって注入枠210が引き上げられ、前記移動手段によって抄造型150がガイド60に沿って雌型170の下方に移される。
次に、雌型170が上下動機構51によって下げられ、抄造型150と突き合わされる。そして図25に示したように、抄造型150の凹部1510と雌型170の段部1703によって、繊維積層体14Aのフランジ部142Aの基部の屈曲空間(前述の空間形成部71)が形成される。
繊維積層体14Aを抄造型150から脱型するときには、繊維積層体14Aが雌型170における流通管52を通じて成形部1700側に吸着される。そしてこのときに、図26に示したように、この繊維積層体14Aのフランジ部142Aの外縁部が、段部1703で開口する気液流通路1706を通して吸引されて抄造型150から離間させられ、フランジ部142Aの基部が屈曲されて肉厚部144Aが形成される。
雌型170が、前記上下動機構51によって、図26に示したように引き上げられると、抄造型150から雌型170に繊維積層体14Aが受け渡される。そして、雄型180が前記移動手段によって雌型170との乾燥成形位置に移される。このようにして抄造、成形された繊維積層体14Aには、図27及び図28に示したように、フランジ部142Aにおける、当該フランジ部142Aと凹部141Aの内面の交わり部分に形成される角部143Aの縁部に肉厚部144Aが形成される。
次に、図23に示したように、雌型170が上下動機構51によって下げられる。そして、所定温度に加熱された雄型180と突き合わされてこれらの雄雌型の間で繊維積層体14Aがプレス成形され、乾燥した鋳型130Aが得られる。このプレス成形によって、鋳型130Aにおける凹部131Aの内面とフランジ部132Aとの交わり部分に形成される角部133Aの頂点が尖鋭となる。なお、雌型170と雄型180が突き合わされた場合には、上記肉厚部144Aを収納する空隙は形成されないようにしておく。すなわち、最終的に成形される鋳型の形状(肉厚部分は有しない)に応じた空隙が形成されるようにしておく。尖鋭な角部の頂点が他の物体と接触した場合には、尖鋭であるが故に頂点が損傷し易いので、損傷を防ぐためには角部の頂点の密度は0.8g/cm3以上であることが望ま
しい。
雌型170と雄型180の金型温度は、製造する鋳型130Aに応じて適宜設定されるが、繊維積層体14Aの焦げ付き防止等を考慮すると、100〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。雌型170と雄型180によるプレス成形の圧力は、肉厚部を確実に押し潰すこと等を考慮すると、0.2MPa〜10MPaが好ましく、0.5MPa〜5MPaがより好ましい。ただし、プレス成形の圧力は、鋳型130Aを構成する材料の種類、強度等で大きく変化することもあり得る。
乾燥成形の際は、バルブ33が開いており、繊維積層体14Aの水分は、気液流通路1805(図17参照)及び排出管31を介して吸引ポンプ32によって吸引されて外部に排出される。その一方で、上下動機構21によって注入枠210が下げられ、抄造型150の抄造部1500が再び注入枠210に内包される。そして、前記抄造工程と同様にして繊維積層体が新たに抄造される。
乾燥成形工程が終了すると、流通管52からの吸引が前記コンプレッサによる空気噴射に切り替えられ、図24に示したように、上下動機構51によって雌型170が引き上げられる。そして、吸引ポンプ32による吸引が停止された後、雄型180側に残った鋳型130Aを雄型180から取り外し、鋳型130Aの製造を完了する。また、上下動機構21によって注入枠210が引き上げられ、抄造工程を終えた新たな繊維積層体14Aは、その後加熱工程に移される。本実施形態の製造方法では、このような抄造、乾燥成形の工程が繰り返し行われる。
このようにして製造された鋳型130A(及び130B)をそれらの突き合わせ面で突き合わせ、複合型として主型として用い、さらに湯道管等を付設した上で鋳砂内に埋設して鋳型を構成し、主型のキャビティ内に溶湯を供給することで、鋳造体を製造することができる。この場合、図29に示すように、それぞれのフランジ部132(132A、132B)の突き合わせ面を対向させて突き合わせた場合に、互いの角部133(133A、133B)の頂点が尖鋭なので、当該角部どうしの突き合わせ部分には実質的に隙間が形成されないので、得られる鋳造体にバリが生じない。
以上説明したように、本実施形態の製造型(抄造型並びに乾燥用の雄型及び雌型)を用いることによって、鋳型130A、130Bを好適に製造することができる。またこの鋳型130A及び130Bを用いることによって、前記効果が奏される鋳造体を好適に製造することができる。
次に、前述の抄造成形体からなる鋳型を、従来の砂型の製造に使用する木型(鋳型の製造型)として用いる実施形態について説明する。
上記鋳型130Aは軽量であり、前述したように、その製造型で同じ形状の型を大量生産することができる。この鋳型130Aは、凹部131Aの外形を鋳造する鋳造体の外形と相似形とすることができる(図6では凸部41に相当)。この場合には、この鋳型130Aを、従来から鋳砂を用いた鋳型(砂型)の製造に使用されている木型(鋳型の製造型)の代用型として使用することができる。鋳型130Aを木型の代用型とする場合には、凹部131Aの板状凸部形成用凹部1311の外表面を板状凸部(図6では板状凸部411に相当)とし、該板状凸部どうしの隣り合う板面部(内面部)を円錐面の一部で設ける(該内面部は図7では411Aに相当)。また、板状凸部の外側の板面部(図7では411Bに相当)も円錐面の一部で設ける。従って、木型の代用型として鋳型130Aは、板状凸部の内外両側の板面部が円錐面で設けられているので、板状凸部の内外両側の板面部が抜き勾配となって、砂型から簡単に離間させることができる。
本発明は、前記実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
前記実施形態では、鋳型の板状凸部形成用凹部どうしの隣り合う内面部や、抄造型、乾燥成形型、抄造成形体、板状凸部どうしの隣り合う内面部を円錐面の一部で設けたが、円錐面に代えて双曲面の一部で設けてもよい。また、前述の木型の代用型として鋳型を使用する場合には、板状凸部の内外両側の板面部を円錐面に代えて双曲面の一部で設けてもよい。ここで、本明細書で双曲面とは、一つの直線 のまわりに、これと交わる曲線を一まわりさせたときに描かれる曲面をいう。なお、一つの直線 のまわりに、これと交わる曲線を一まわりさせるときに前記直線と曲線の交わる角度は、本発明の効果を損なわない範囲において、一定でなくても、一まわりさせる間に変化させても良い。
各柱状凸部、板状凸部を半円柱状として説明してきたが、角柱や半楕円柱等の別の形状であっても良い。
また、板状凸部が2つとして説明してきたが、使用目的によっては板状凸部が2以上形成されていても良い。
以下、本発明をさらに具体的に説明する。
下記実施例1及び比較例1のようにして、下記寸法形状を有する抄造成形体の繊維積層体を製造した。得られた抄造成形体の成形性と脱型性を下記のようにして評価した。
〔実施例1〕
図30に示す様な抄造型を使用して、板状凸部どうしの隣合う内面部が、円錐の一部で設けられている抄造成形体の繊維積層体を製造した。
<原料>
有機繊維(新聞古紙)4、無機繊維(カーボン繊維)4、無機粉体(黒鉛粉末)76、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)12、熱膨張性粒子4の割合(各数値は質量部)で配合した原料を水に分散させ、固形分濃度3質量%程度のスラリーを調製し抄造した。
<抄造型>
抄造型本体の材質:アルミニウム合金
抄造型の主要寸法
L =288.5(mm)
W1=13(mm)
W2=9(mm)
D =3(mm)
A1=32.4(mm)
A2=32.4(mm)
A3=20(mm)
d1=0.65(mm)
d2=0.65(mm)
α =3(度)
抄造ネット:線径0.19mm、目開き#40メッシュ、材質はステンレス。
<脱水条件>
脱水方法:防水バキュームクリーナーによる吸引脱水
脱水時間:60秒
脱水後の含水率:30〜80%
〔比較例1〕
図31に示す様な抄造型を使用して、抄造部の基面部上の板状凸部に、該基面部を基準として平面的(二次元的)に抜き勾配が付けられる抄造成形体の繊維積層体を製造した。
<原料>
有機繊維(新聞古紙)4、無機繊維(カーボン繊維)4、無機粉体(黒鉛粉末)76、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)12、熱膨張性粒子4の割合(各数値は質量部)で配合した原料を水に分散させ、固形分濃度3質量%程度のスラリーを調製し抄造した。
<抄造型>
抄造型本体の材質:アルミニウム合金
抄造型の主要寸法
L =288.5(mm)
W1=13(mm)
W2=9(mm)
D =3(mm)
B1=32.4(mm)
B2=32.4(mm)
B3=20(mm)
u1=1(mm)
u2=1(mm)
抄造ネット:線径0.19mm、目開き#40メッシュ、材質はステンレス。
<脱水条件>
脱水方法:防水バキュームクリーナーによる吸引脱水
脱水時間:60秒
脱水後の含水率:30〜80%
<抄造成形体の評価方法>
得られた繊維積層体の外観を目視にて観察し、亀裂の発生等の有無を確認後に図8に記載の雌型20を用いて繊維積層体を真空吸引しながら脱型させて、繊維積層体の破損状況を確認した。
実施例1により得られた抄造成形体の繊維積層体には、亀裂等の不良箇所の発生を目視確認できなかった。次いで図8に記載の雌型20を用いて真空吸引しながら脱型させたが、繊維積層体を破損させることなく、抄造型10から脱型することができた。
これに対し、比較例1により得られた抄造成形体の繊維積層体では、図32におけるP部で、繊維の積層が不十分であり、亀裂や繊維が積層していない部分が有ることを目視で確認できた。従って、図8に記載の雌型を用いて真空吸引しながらの脱型テストを断念した。
本発明は、板状凸部どうしの間隔が詰まった抄造成形体の製造に好適な抄造型、乾燥成形型及びその抄造成形体を提供することに好適である。
また、本発明は、鋳型に特に好適であるが、それ以外の軸部及び該軸部と一体的に鋳造された板状凸部を有する鋳物の鋳型にも適用することができる。例えばストッパー付きホイール軸にも適用することができる。これは、前述の板状凸部に相当する部分が円盤状のストッパーとなっており、鋳物ホイールを当該軸にはめ込んだ際に該円盤状ストッパーで鋳物ホイールを位置決めできるものである。また、他の例としては、プリンターの給紙ローラーのように、軸に対して円盤状のローラーが複数ついている形状にも好適である。さらに、オートバイのエンジンケースの放熱部(フィン)の製造にも好適である。この様に本発明は、狭い隙間を有する種々の形状の鋳型製作に好適である。
本発明の抄造型の一実施形態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はA−A矢視断面図である。 本発明の抄造型の一実施形態における型本体の外形を示す図であり、(a)は図1におけるX−X矢視図、(b)は(a)の平面図である。 本発明の抄造成形体の製造過程で使用する乾燥成形型の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の抄造成形体の製造過程で使用する乾燥成形型の雌型の一実施形態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の底面図である。 本発明の抄造成形体の製造過程で使用する乾燥成形型の雄型の一実施形態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の平面図である。 本発明の抄造成形体の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の抄造成形体の一実施形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は底面図である。 本発明の抄造成形体の製造装置の一実施形態を模式的に示す図である。 前記製造装置による抄造成形体の製造方法の一実施形態における抄造工程を模式的に示す図である。 前記製造装置による抄造成形体の製造方法の一実施形態における抄造工程終了後における繊維積層体の移行工程を模式的に示す図である。 前記製造装置による抄造成形体の製造方法の一実施形態における乾燥成形工程を模式的に示す断面図である。 前記製造装置による抄造成形体の製造方法の一実施形態における乾燥成形工程終了後の脱型状態を模式的に示す図である。 本発明の鋳型の一実施形態を複合鋳型として組み合わせる前の状態を模式的に示す斜視図である。 本発明の鋳型の一実施形態を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は底面図である。 本発明の鋳型の製造過程で使用する抄造型の一実施形態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)はA−A矢視断面図である。 本発明の鋳型の製造過程で使用する抄造型の一実施形態における型本体の外形を示す図であり、(a)は図15におけるX−X矢視図、(b)は(a)の平面図である。 本発明の鋳型の製造過程で使用する乾燥成形型の一実施形態を示す斜視図である。 本発明の鋳型の製造過程で使用する乾燥成形型の雌型の一実施形態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の底面図である。 本発明の鋳型の製造過程で使用する乾燥成形型の雄型の一実施形態を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の平面図である。 本発明の鋳型の製造装置の一実施形態を模式的に示す図である。 前記製造装置による鋳型の製造方法の一実施形態における抄造工程を模式的に示す図である。 前記製造装置による鋳型の製造方法の一実施形態における抄造工程終了後における繊維積層体の移行工程を模式的に示す図である。 前記製造装置による鋳型の製造方法の一実施形態における乾燥成形工程を模式的に示す図である。 前記製造装置による鋳型の製造方法の一実施形態における乾燥成形工程終了後の脱型状態を模式的に示す図である。 前記製造装置による肉厚部の形成工程を模式的に示す断面図である。 前記製造装置による鋳型の脱型工程を模式的に示す断面図である。 本発明の鋳型の一実施形態の製造に用いられる繊維積層体を模式的に示す斜視図である。 本発明の鋳型の一実施形態の製造に用いられる繊維積層体の要部拡大断面図である。 本発明の鋳型を組み合わせて複合鋳型とした場合の突き合わせ部分の要部拡大断面図である。 本発明の抄造型の実施例における型本体の外形を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の平面図である。 本発明の抄造型の比較例における型本体の外形を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の平面図である。 前記比較例におけるP部を説明するための型本体の外形を示す図であり、(a)は側面図、(b)は(a)の平面図である。
符号の説明
10 抄造型
10A 型本体
102 基面部
105 板状凸部
105A 内面部
106 柱状凸部
108 抄造ネット
40(40A、40B) 抄造成形体
411 板状凸部
411A 板面部(内面部)
412 柱状凸部
420 基板部
421 基面部
130(130A、130B) 複合鋳型(鋳型)
131 凹部
1311 板状凸部形成用凹部
1311A 内面部
1312 柱状凸部形成用凹状部
1321 基面部

Claims (22)

  1. 型本体と該型本体の抄造部に配された抄造ネットを備える抄造型であって、抄造部の基面部上に横臥している柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている抄造型。
  2. 前記柱状凸部の前記長さ方向の断面が、半円形状である請求項1に記載の抄造型。
  3. 前記円錐面又は双曲面の勾配が0.1〜10度である請求項1又は2に記載の抄造型。
  4. 前記内面部どうしの隙間が1〜50mmである請求項1〜3の何れかに記載の抄造型。
  5. フランジ部を有する抄造成形体であって、該フランジ部を含む基板部上に横臥する柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている抄造成形体。
  6. 前記柱状凸部の前記長さ方向の断面が、半円弧状である請求項5に記載の抄造成形体。
  7. 前記円錐面又は双曲面の勾配が0.1〜10度である請求項5又は6に記載の抄造成形体。
  8. 前記内面部どうしの隙間が1〜50mmである請求項5〜7の何れかに記載の抄造成形体。
  9. 複数の板状部が所定間隔をおいて鋳造された鋳造体の成形面となる凹部を備えている鋳型であって、前記凹部は、基面部から凹んで所定方向に間隔をおいて並設された複数の板状凸部形成用凹部を有し、前記板状凸部形成用凹部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている鋳型。
  10. 前記凹部が、複数の前記板状凸部形成用凹部を結ぶように延びる柱状凸部形成用の凹部を有している請求項9に記載の鋳型。
  11. 前記円錐面の勾配が0.1〜10度である請求項9又は10に記載の鋳型。
  12. 前記内面部どうしの隙間が1〜50mmである請求項9〜11の何れかに記載の鋳型。
  13. 抄造成形体からなる請求項9〜12の何れかに記載の鋳型。
  14. 請求項9〜13の何れかに記載の鋳型の複数が前記基面部を突き合わせ面として組み合わされてなる複合鋳型。
  15. 請求項5に記載の抄造成形体の製造に使用される一対の雌型と雄型からなる乾燥成形型であって、雌型と雄型とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する抄造成形体の外形形状に対応した空隙が形成される乾燥成形型。
  16. 請求項15に記載の乾燥成形型を構成する雄型であって、成形部の基面部上に横臥している柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雄型。
  17. 請求項15に記載の乾燥成形型を構成する雌型であって、得られる抄造成形体の外形形状をそのまま凹凸を反対にした凹状の成形部を備え、該成形部は、該抄造成形体の板状凸部に対応した凹部が所定間隔をおいて2以上形成され、該凹部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雌型。
  18. 請求項9に記載の鋳型の製造に使用される一対の雌型と雄型からなる乾燥成形型であって、雌型と雄型とが互いに突き合わせられたとき、これらの型間には、成形する鋳型の外形形状に対応した空隙が形成される乾燥成形型。
  19. 請求項18に記載の乾燥成形型を構成する雄型であって、成形部の基面部上に横臥している柱状凸部を有し、該柱状凸部の長さ方向の所定箇所に板状凸部が所定間隔をおいて2以上形成され、該板状凸部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雄型。
  20. 請求項18に記載の乾燥成形型を構成する雌型であって、得られる鋳型の外形形状をそのまま凹凸を反対にした凹状の成形部を備え、該成形部は、該鋳型の板状凸部に対応した凹部が所定間隔をおいて2以上形成され、該凹部どうしの隣り合う内面部が、円錐面又は双曲面の一部で設けられている乾燥成形型を構成する雌型。
  21. 請求項1に記載の抄造型を用いて、原料スラリーから湿潤状態の繊維積層体を抄造した後、該繊維積層体を該抄造型から請求項17に記載の雌型に受け渡し、該雌型と請求項16に記載の雄型との間で前記繊維積層体をプレス成形し、抄造成形体を製造する抄造成形体の製造方法。
  22. 請求項1に記載の抄造型を用いて、原料スラリーから湿潤状態の繊維積層体を抄造した後、該繊維積層体を該抄造型から請求項20に記載の雌型に受け渡し、該雌型と請求項19に記載の雄型との間で前記繊維積層体をプレス成形し、鋳型を製造する鋳型の製造方法。
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