JP2008078826A - 画像処理装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 文字、線画、CG画像や、単純拡大を用いて変倍された画像など、同一画素値の連続の多い画像に対しても効率良く符号化することを可能にする。
【解決手段】 画像入力部より入力した画像データは、タイルに分割され、タイル単位にタイルバッファ104に格納される。縮小タイル生成部107は、タイルバッファ104から水平、垂直とも2画素置きにサブサンプリングして、縮小タイルバッファ108に格納する。このとき、縮小タイル生成部107は、縮小タイルバッファ108に格納される画像データから、タイルバッファ104に格納されている画像データに可逆復元可能か否かを判定し、その判定結果をスイッチ109に出力する。可逆符号化部105は、スイッチ109を介して入力した画像データを可逆符号化し、符号化データを生成する。符号列形成部106は、符号化データがタイルバッファ104、縮小タイルバッファ108のいずれであったのかを示す信号を符号化データと関連付けて出力する。
【選択図】 図1
【解決手段】 画像入力部より入力した画像データは、タイルに分割され、タイル単位にタイルバッファ104に格納される。縮小タイル生成部107は、タイルバッファ104から水平、垂直とも2画素置きにサブサンプリングして、縮小タイルバッファ108に格納する。このとき、縮小タイル生成部107は、縮小タイルバッファ108に格納される画像データから、タイルバッファ104に格納されている画像データに可逆復元可能か否かを判定し、その判定結果をスイッチ109に出力する。可逆符号化部105は、スイッチ109を介して入力した画像データを可逆符号化し、符号化データを生成する。符号列形成部106は、符号化データがタイルバッファ104、縮小タイルバッファ108のいずれであったのかを示す信号を符号化データと関連付けて出力する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像データの符号化技術に関するものである。
従来、画像の符号化、復号を行う画像処理装置を構成する一手法として予測符号化をベースとするものがある。予測符号化は、画像データを予測変換によって予測誤差へと変換する系列変換部と、系列変換部から出力される予測誤差を、ハフマン符号化等を用いてエントロピー符号化する符号化部によって構成される。
国際標準の静止画像符号化方式として勧告されるJPEGに関する非特許文献1では、Lossless Processとして予測符号化をベースとした可逆符号化方式が規定されている。以下、これをJPEG可逆符号化モードと呼ぶ。JPEG可逆符号化モードでは、近傍画素から着目画素の値を予測する方法として7つの予測式を規定しており、画像に応じて予測方法を選択できるようになっている。JPEG可逆モードでは符号化対象の画像データをラスタースキャン順に符号化する。各画素を符号化する場合には、定められた予測方式により予測値を求める。そして、その予測値と実際の画素の値との差である予測誤差をハフマン符号、または算術符号により順次符号化していく。ハフマン符号化を用いる場合、必ず1つの予測誤差に対して1ビット以上の符号語が出力される。このため、文字、線画、CG画像など人工的で、同一画素や同一パターンの連続が多く見られる画像に対しては高い圧縮性能を得ることができない。
一方、JPEG標準化の後、ISOとITU−Tから新たに国際標準勧告された可逆符号化方式JPEG−LS Baseline(非特許文献2)では、予測符号化とランレングス符号化とを組み合わせて符号化システムを構成している。周囲画素の状態によって予測方法、確率モデルを変えるなどの工夫により、自然画像での圧縮性能を向上している。また、ランレングス符号化の採用により、複数画素を一纏めにして符号化することができ、上述のような文字、線画、CG画像などに対しても、JPEG可逆符号化モードよりも高い符号化性能を得ることができる。
ITU−T T.81 | ISO/IEC10918−1 ITU−T T.87 | ISO/IEC14495−1
ITU−T T.81 | ISO/IEC10918−1 ITU−T T.87 | ISO/IEC14495−1
上述のJPEG−LSを用いた従来方式による画像処理装置では、水平方向の画素値の連続に対しては効率良い圧縮性能を提供できる。しかしながら、垂直方向の画素値の連続性については考慮されていないため、改善の余地がある。
また、高解像度の文書画像中に単純拡大(画素繰り返し)によって変倍して貼り付けられた画像など、本来の情報量としてはあまり大きくないものであっても、効率良い圧縮性能を得ることは困難であるのが現状である。
本願発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、文字、線画、CG画像や、単純拡大を用いて変倍された画像など、同一画素値の連続の多い画像に対しても効率良く符号化する技術を提供する。
この課題を解決するため、例えば本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像データを符号化する画像処理装置であって、
画像データを、複数の画素から構成されるブロックに分割する分割手段と、
前記ブロックの画像データから、当該ブロックより小さいサイズの縮小ブロックの画像データを生成する縮小ブロック生成手段と、
該縮小ブロックの画像データを、前記縮小ブロックの画像データを生成する際に用いたアルゴリズムに従って元のサイズのブロックの画像データに可逆復元可能か否かを判定する判定手段と、
該判定手段が可逆復元可と判定した場合には前記縮小ブロックの画像データを選択し、前記判定手段が可逆復元不可と判定した場合には前記分割手段で得られたブロックの画像データを選択する選択手段と、
該選択手段で選択された画像データを可逆符号化する符号化手段と、
該符号化手段で生成された符号化データと、当該符号化データから元のブロックのサイズまで復元するためのパラメータとを関連付けて出力する出力手段とを備える。
画像データを符号化する画像処理装置であって、
画像データを、複数の画素から構成されるブロックに分割する分割手段と、
前記ブロックの画像データから、当該ブロックより小さいサイズの縮小ブロックの画像データを生成する縮小ブロック生成手段と、
該縮小ブロックの画像データを、前記縮小ブロックの画像データを生成する際に用いたアルゴリズムに従って元のサイズのブロックの画像データに可逆復元可能か否かを判定する判定手段と、
該判定手段が可逆復元可と判定した場合には前記縮小ブロックの画像データを選択し、前記判定手段が可逆復元不可と判定した場合には前記分割手段で得られたブロックの画像データを選択する選択手段と、
該選択手段で選択された画像データを可逆符号化する符号化手段と、
該符号化手段で生成された符号化データと、当該符号化データから元のブロックのサイズまで復元するためのパラメータとを関連付けて出力する出力手段とを備える。
本願発明によれば、文字、線画、CG画像や、単純拡大を用いて変倍された画像など、同一画素値の連続の多い画像に対しても効率良く符号化することが可能となる。
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本実施形態に係る画像処理装置のブロック構成図である。
図1は本実施形態に係る画像処理装置のブロック構成図である。
本実施形態に係る画像処理装置は、画像入力部101、ラインバッファ102、ブロック分割部103、タイルバッファ104、可逆符号化部105、符号列形成部106、縮小タイル生成部107、縮小タイルバッファ108、スイッチ109とを備える。同図において110、111は信号線を示す。画像入力部101の符号化対象の画像データを入力する入力源は、印刷データに基づいて印刷イメージデータをレンダリングするレンダラとする。しかしながら、無圧縮の画像データファイルを格納している記憶装置、或いは、イメージスキャナ等の原稿読み取り装置等を入力源としても構わないし、その種類は問わない。
また、本実施形態に係る画像処理装置の符号化対象の画像データはRGBカラー画像データであり、各コンポーネント(色)は8ビット(256階調)でより構成されるものとする。また、符号化対象の画像データの並びは点順次、即ち、ラスタースキャン順に各画素が並び、1つの画素データはR、G、Bの順番のデータで構成されるものとする。また、画像データは水平方向W画素、垂直方向H画素により構成されるものとする。また、以下の説明において、画像の左上隅の画素を原点とし、水平右方向をx軸の正方向、垂直下方向をy軸の正方向として説明する。
以下、図1の構成の本実施形態に係る画像処理装置が行う画像符号化処理について説明する。
画像入力部101は、画像入力源から、符号化対象の画像データをラスタースキャン順に入力し、ラインバッファ102に格納する。このラインバッファ102は、画像データを所定のライン数(Th)分格納する。以降、符号化対象画像データのThラインの幅で分割した画像データをストライプと呼ぶ。ラインバッファ102に必要とされる容量、即ち1ストライプのデータ量はW×Th×3バイトとなる(R、G、Bの3コンポーネントのため)。符号化対象の画像データのライン数がThの整数倍でないとき、画像の最終ストライプにはダミーのラインデータを付加すれば良い。但し、実施形態では、説明の便宜上、符号化対象の画像の垂直方向画素数HはTh整数倍であるとし、画像の下端で不完全なストライプが発生しないものとする。
ラインバッファ102に1ストライプの画像データ、即ち、Thライン分の画像データが格納されたとする。ブロック分割部103はラインバッファ102に格納されるThライン分の画像データから、水平方向Tw画素分の矩形ブロックを単位に読み出してタイルバッファ104へと格納する。この水平方向Tw画素、垂直方向Th画素で構成される矩形ブロックを、これ以降「タイル」と呼ぶ。符号化対象の画像データの水平方向の画素数がTwの整数倍でないとき、各ストライプの最後のタイルにはダミーのデータを付加すれば良い。但し、実施形態では、説明の便宜上、画像の水平方向画素数WはTwの整数倍であるとし、タイルに分割した場合に不完全なタイルが発生しないものとする。
図8に符号化対象の画像データとストライプ、タイルの関係を図示する。図のように画像中、水平方向i番目、垂直方向j番目のタイルをT(i,j)と表現する。
タイルバッファ104は1タイル分の画素データを格納する領域を持ち、ブロック分割部103から出力されるタイルデータを順次格納していく。タイルバッファ104に必要とされる容量はTw×Th×3バイトである。
タイルバッファ104内の水平方向画素位置x、垂直方向画素位置yの画素データをP(x,y)と定義する。また、1つの画素はR、G、Bの3つのコンポーネントで構成される。今、コンポーネントRをc=0、コンポーネントGをc=1、コンポーネントBをc=2とする。そして、タイルバッファ104に格納される1タイル分の画素データの水平方向画素位置x、垂直方向画素位置yにある画素のコンポーネントcの輝度値をI(x,y,c)と定義する。例えば、タイル内の水平方向画素位置“8”、垂直方向画素位置“14”にある画素のG成分の輝度値は“I(8,14,1)”と表す。なお、上記において、xは“0”から“Tw−1”までの範囲であり、yは“0”から“Th−1”までの範囲である。
従って、画素データP(x、y)とP(x+1、y)が等しいか否かの判定は、I(x,y,0)=I(x+1,y,0)、且つ、I(x,y,1)=I(x+1,y,1)、且つ、I(x,y,2)=I(x+1,y,2)を満たすか否かを判定することと等価である。
図1の説明に戻る。縮小タイル生成部107は、タイルバッファ104に格納されるタイルデータから、水平、垂直方向1/2の大きさの縮小タイルを生成し、縮小タイルバッファ108に格納する。縮小タイル生成部107では単純サブサンプリング(間引き)により縮小タイルを生成する。具体的にはタイルバッファ104に格納される画像データのP(2i,2j)(0≦i<Tw/2、0≦j<Th/2)を取り出して縮小タイルバッファ108へと格納していく。
このとき、縮小タイル生成部107は、縮小タイルバッファ108に格納することになった画素P(2i,2j)と、タイルバッファ104内のP(2i+1,2j)、P(2i,2j+1)、P(2i+1,2j+1)とを比較する。そして、縮小タイル生成部107は、全てのP(2i,2j)について、
条件:P(2i,2j)=P(2i+1,2j)=P(2i,2j+1)=P(2i+1,2j+1)
を満たすとき、信号線110に可逆性判定結果として”1”を出力する。また、上記条件を満たさない場合、縮小タイル生成部107は、可逆性判定結果として”0”を出力する。
条件:P(2i,2j)=P(2i+1,2j)=P(2i,2j+1)=P(2i+1,2j+1)
を満たすとき、信号線110に可逆性判定結果として”1”を出力する。また、上記条件を満たさない場合、縮小タイル生成部107は、可逆性判定結果として”0”を出力する。
ここで誤解を招かないように敢えて、上記条件について説明する。タイルバッファ104のデータ格納状態の模式図を図15に示す。画素P(2i,2j)は、タイルバッファ104内の水平、垂直方向について必ず偶数の位置にある。従って、上記条件を満たすか否かの判定は、先ず、2×2画素の画素領域104a内の画素の色が同じであるか否かを判定する。その次に、2×2画素の画素領域104b内の画素の色が同じであるか否かを判定するというように、タイル内の重なり合わない2×2画素が同じ色であるか否かを順次判定していく。タイル内の全ての2×2画素が同じ色である場合には、上記条件を満たすと判定する。画素領域104aと画素領域104bとが同じ色であるか否かについては問わないことに注意されたい。
スイッチ109は縮小タイル生成部107から信号線110を介して入力される可逆性判定結果に基づいて、接続を端子a側か端子b側のいずれかに切り替える。可逆性判定結果が“0”である場合、スイッチを端子a側に接続し、可逆性判定結果が“1”である場合には端子b側に接続する。
可逆符号化部105はスイッチ109を介して接続されるタイルバッファ104、又は、縮小タイルバッファ108に格納される縮小タイルデータをタイル毎独立に可逆符号化してタイル符号化データを生成し、符号列形成部106に出力する。
可逆符号化部105における可逆符号化処理としては様々な手法が適用可能である。ここではその一例として簡単な予測符号化を適用する例について示す。但し、国際標準方式としてISOとITU−Tから勧告されるJPEG(ITU−T T.81|ISO/IEC10918−1)のJPEG可逆符号化モードやJPEG−LS(ITU−T T.87|ISO/IEC14495−1)などを用いても良い。つまり、可逆符号化であれば、その種類は問わない。
図2に可逆符号化部105の内部のブロック図を示す。同図に於いて201はバッファ、202は予測器、203は減算器、204はメモリ、205はハフマン符号化器、206,207は信号線である。図2は、画像データをよりエントロピーの低いデータに変換する系列変換の処理として周辺画素を用いた予測変換を用い、エントロピ符号化処理にはハフマン符号化を用いる可逆符号化部の例である。
メモリ205には、予め幾つかの画像データを系列変換して得られた予測誤差の頻度分布に基づいて生成されたハフマンテーブルが格納される。予測誤差の頻度分布の一般的性質として予測誤差0を中心として出現頻度が高く、予測誤差の絶対値が大きくなるにつれて出現頻度が下がっていく傾向にある。そのため、メモリ204に格納されるハフマン符号では予測誤差0近辺に短い符号語が割り当てられ、予測誤差の絶対値が大きい部分には長い符号語が割り当てられる。図4は、実施形態におけるメモリ205に格納されるハフマンテーブルを示している。
以下、図2を参照して可逆符号化部105の動作について説明する。
最初に信号線206を介して、スイッチ109から着目するタイルの画素データが順に入力される。タイルデータはラスタースキャン順、かつ、各画素はR、G、Bの順番で入力されるものとする。なお、ここで言う「タイルデータ」は、タイルバッファ104に格納されていたタイルデータ、縮小タイルバッファ108に格納されていた縮小タイルデータのいずれかである点に注意されたい。可逆符号化部105における符号化処理は入力される順序で各成分について行われる。R,G,Bそれぞれに適用される処理は同様であるのでここではRGB画像のR成分を例に説明する。
バッファ201は信号線206から入力されるタイルデータを2ライン分格納する。
予測器202はバッファ201から着目画素の直前の画素のR成分の輝度値aと,1ライン前の画素のR成分の輝度値b(図3参照)を取り出し、p=(a+b)/2の演算を行う事により着目画素のR成分の輝度値に対する予測値pを生成する。着目する画素のタイル内の位置を(x、y)とすると、R成分の輝度値はI(x,y,0)、a=I(x−1,y,0)、b=(x,y−1,0)である。このとき、注目画素がタイルの最初のラインや、左端にあるとき、予測値pの生成に用いる着目画素の周囲画素の同一成分値a,bはタイル外にある。このような場合、符号化側と復号側で共通して利用できる値としておけばよい。ここでは、注目画素がタイルの最初のラインや左端にあるとき、(x−1,y,0)=(x,y−1,0)=128とする。
減算器203は符号化対象画素のR成分の輝度値xと予測値pとの差分値eとして出力する。ハフマン符号器205は、予めメモリ204に格納されるハフマンテーブル(図4)を参照して、差分値eに対応する符号化データを信号線207から出力する。
可逆符号化部105は、上述の処理をタイル内の全ての画素の成分に対して行い、可逆のタイル符号化データを生成、出力する。
符号列形成部106は縮小タイル生成部107から信号線110へと出力される可逆性判定結果と、可逆符号化部105から出力されるタイル符号化データを結合させる処理、さらに復号に必要な付加情報を加える処理を行い、符号列を形成する。そして、符号列形成部106はその符号列を信号線111より出力する。可逆性判定結果は、タイル符号化データが、タイルバッファ104、縮小タイルバッファ108のいずれに格納されたタイルデータから生成された符号化データであるのかを識別できれば良いので、1ビットで十分である。以下、この情報を、注目タイルのTw×Thであるのか、(Tw/2)×(Th/2)であるのかを示すサイズ信号とも言う。
図9は本画像処理装置の出力符号列の構成を示す図である。出力符号列の先頭には、画像を復号するために必要となる情報、例えば、画像の水平方向画素数、垂直方向画素数、色空間を表す属性情報、コンポーネント数、各コンポーネントのビット数やタイルの幅、高さなどの付加情報がヘッダとして付けられる。また、このヘッダ部分には、画像データそのものについての情報のみでなく、各タイル共通に使用するハフマン符号化テーブルなど符号化に関する情報も含まれる。ヘッダ部に後続して、各タイルの符号化データが配置される。
図10(a)、(b)は各タイルの出力符号列の構成を示す図である。各タイルの先頭にはタイルヘッダを付加し、各タイルの水平、垂直位置情報(i,j)などを含める。
また、各タイルについての可逆性判定結果(サイズ信号)を含める。タイルヘッダに続くタイル符号化データは、可逆性判定結果(サイズ信号)によって異なり、可逆性判定結果が“0”である場合にはタイルそのものを符号化して得られた符号化データがとなる。また、“1”である場合には、ヘッダに続く符号化データは、縮小タイルを符号化して得られた符号化データとなる。なお、タイル符号化データ中に所定の値が発生しないように工夫を加えて特殊なマーカを設定し、各タイルデータの先頭、または末尾にマーカを置く。あるいは、各タイルの符号列の長さをタイルの先頭や、符号化データの先頭のヘッダ部分に含めるなどして管理することによりタイル単位のランダムアクセスを可能とすることができる。
以上の処理により、画像全体の符号化が行われる。なお、ここでは1タイルづつ順番に符号化する方法について述べたが、各タイルの符号化が他のタイルに全く依存していない。そこで、複数のタイルの符号化処理を並列に処理することも可能である。
本実施形態の画像処理装置で生成した符号化データを復号するには、各タイルヘッダに示される可逆性判定結果(サイズ信号)から復号すべきタイルのサイズを取得し、符号化処理の逆の手順でそれぞれのタイルを復号していくようにすれば良い。可逆性判定結果が“1”であるタイルについては水平方向Tw/2画素、垂直方向Th/2画素の縮小タイルが復号される。そこで、復号して得られた1つの画素データを、2×2画素分として繰り返し出力することで、最終的にTw×Th画素のブロックを生成すれば良い。また、実施形態からも容易に理解できるように各タイルは独立に符号化されている。従って、先に述べたように、マーカを検出する、あるいは各タイルの符号化データの長さ情報などから復号したいタイルの符号化データにアクセスすることによって特定タイルのみを復号したり、複数のタイルを並列に復号することも可能である。
以上の説明のように、本実施形態に係る画像処理装置では、タイルを縮小して可逆性が保てる場合には縮小画像を可逆符号化することで、符号量を低減することができ、かつ、符号化する画素数の削減によって符号化処理の付加を軽減することができる。特に、画像中に同一色領域が多く存在する文字、線画、CG画像や、高解像度の文書画像中に低解像度の写真画像を単純拡大によって貼り付けた部分など、可逆性を保ったまま縮小できる部分がある画像について高い圧縮性能を得ることができる。
また、実施形態によれば、文章及び写真、CG等が混在した画像を符号化する場合、文章が縦書き、横書きを問わず、行間等の空白部分等では、サイズの小さいブロックが選択されるように作用することにより、高い圧縮率を得ることが可能になる。
なお、縮小タイル生成部107が1つの縮小タイルデータを生成中、或るタイミングにてタイルバッファ104から読込んだ4つの画素データP(2i,2j)、P(2i+1,2j)、P(2i,2j+1)、P(2i+1,2j+1)がすべて同じ色ではないと判定した場合、その縮小タイルの生成の完了を待たずに、直ちにその生成処理を中断し、可逆性無しとしての判定信号を出力しても良い。
[第1の実施形態の変形例]
上記第1の実施形態は、ソフトウェアによっても実現できる。以下、その例を第1の実施形態の変形例として説明する。
上記第1の実施形態は、ソフトウェアによっても実現できる。以下、その例を第1の実施形態の変形例として説明する。
図14は本変形例における装置(パーソナルコンピュータ等の情報処理装置)の基本構成図である。
図中、1401は装置全体の制御を司るCPUである。1402は実行するプログラムを格納したり、CPU1401のワークエリアとして使用するRAMである。1403は、BIOSやブートプログラムを格納しているROMである。1404はキーボード、1405はポインティングデバイスとしてのマウスである。1406は表示装置、1407はハードディスク等の外部記憶装置である。この外部記憶装置1407には、OS(オペレーティングシステム)や、本変形例における符号化処理を行なうためのアプリケーションプログラムが格納されている。また、外部記憶装置1407は、符号化して生成された圧縮画像ファイルを格納するためにも用いられる。1408は、CD−ROM等の可搬性のコンピュータ可読記憶媒体の読取りを行なう記憶媒体ドライブである。1409は、外部装置と接続するためのインタフェース(I/F)である。例えはI/F1409を介して外部装置としてのイメージスキャナ等から符号化対象となる画像データを本装置の本装置のRAM1402や外部記憶装置1407に入力する。また、逆に、本装置のRAM1402や外部記憶装置1407から生成した画像符号化データを装置外部に出力することができる。1410は上述の各部を繋ぐバスである。
上記構成において、不図示の電源スイッチがONになると、バス1410に接続されている要素にも電力が供給される。CPU1401は、ROM1403のブートプログラムに従って外部記憶装置1407からOSをRAM1402に読込み、実行することで本装置が情報処理装置として機能することになる。また、ユーザがキーボード1404やマウス1405を操作し、外部記憶装置1407に格納されている画像符号化アプリケーションプログラムの実行する指示すると、CPU1401はそのアプリケーションをRAM1402にロードし、実行する。これにより、本装置が画像符号化装置として機能することになる。
説明を簡単なものとするため、画像符号化アプリケーションは、外部装置からインタフェース1409を介して入力した画像データを符号化し、その結果を外部記憶装置1407にファイルとして保存する例を説明する。入力する符号化対象の画像データは、第1の実施形態と同様、水平方向の画素数がW、垂直方向の画素数がHとする。また、色コンポーネントもR、G、Bの3つとし、それぞれが8ビットで表わされるものとする。
また、本アプリケーションを実行した際、図1のラインバッファ102、タイルバッファ104、縮小タイルバッファ108は、RAM1402に確保されるものとして説明する。また、ラインバッファ102にはラスタースキャン順に画像データが格納されるものとする。
図5は、本変形例におけるアプリケーションの符号化処理の流れを示すフローチャートである。なお同図に従ったプログラムは、上記の通り、RAM1402にロードされており、CPU1401がこれを実行することで、本変形例に係る画像処理装置は図5に示したフローチャートに従った処理を行う。以下、図5に示したフローチャートを参照して、本変形例に係る装置が行う画像符号化処理の全体的な流れについて説明する。
まず、インタフェース1409を介してThライン分の画像データをラインバッファ102に格納する(ステップS501)。すなわち、ラインバッファ102に1ストライプ分の画像データを格納する。
次いで、ステップS502に処理を進め、ラインバッファ102に格納されるストライプから、1タイル分のデータ(Tw×Th画素データ)を読出し、タイルバッファ104に格納する。続いてステップS503にて、タイルバッファ104に格納されたタイルデータをサブサンプリングすることで、縮小タイルデータを生成し、それを縮小タイルバッファ108に格納する。このとき、先に説明した第1の実施形態の条件を満たすか否かの判定も行う。
ステップS504では、第1の実施形態の条件を満たすか否か、すなわち、注目タイルを縮小したとしても、元のタイルのサイズへの戻す際の可逆性が保証されるか否かを判定する。
可逆性無しと判定された場合、処理はステップS505に進み、タイルバッファ104に格納されたタイルデータを可逆符号化し、符号化データを生成する。また、この際、その先頭に、タイルサイズがTw×Thであることを示す識別情報を付加する。
一方、ステップS504にて、可逆性有りと判断した場合には、ステップS506に進み、縮小タイルバッファ108に格納されたタイルデータを可逆符号化し、符号化データを生成する。また、この際、その先頭に、タイルサイズがTw/2×Th/2であることを示す識別情報を付加する。
ステップS507では、ステップS505又はS506で生成された符号化データにヘッダ等を付加し、符号化データファイル形式のデータを形成する。
次に、ステップS508では、符号化しようとするタイルが注目ストライプ内の最後のタイルであるか否か判断し、否の場合にはステップS502に戻る。
また、ストライプの最後のタイルであると判断した場合には、ステップS509に進み、注目ストライプが画像の最後のストライプであるか否かを判断する。最後のストライプでない場合(NO)は、ステップS501に処理を移して次のストライプのデータを読み込んで処理を継続する。そして、最後のストライプである場合には対象とする画像データについての符号化処理を終了する。
以上の処理により、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することが可能になる。なお、ここでは1タイルづつ順番に符号化する方法について述べたが、各タイルの符号化が他のタイルに全く依存していないため、マルチスレッドとして複数のタイルを並列に符号化処理することもできる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態の画像処理装置では、タイルデータとその1/2の大きさの縮小タイルデータのいずれかを可逆性判定結果に従って選択して符号化する構成とした。縮小処理を複数段設けて、可逆性が保てる最小のタイルを符号化することもできる。本発明の第2の実施形態では、このような例について説明する。
第1の実施形態の画像処理装置では、タイルデータとその1/2の大きさの縮小タイルデータのいずれかを可逆性判定結果に従って選択して符号化する構成とした。縮小処理を複数段設けて、可逆性が保てる最小のタイルを符号化することもできる。本発明の第2の実施形態では、このような例について説明する。
図6は、本第2の実施形態に係る画像処理装置のブロック構成図である。第1の実施形態で説明した図1と共通のブロックについては同じ番号を付し、説明を省略する。
本第2の実施形態に係る画像処理装置は、画像入力部101、ラインバッファ102、ブロック分割部103、タイルバッファ104、可逆符号化部602、符号列形成部610を備える。また、縮小タイル生成部107と603、縮小タイルバッファ108と604、サイズ選択信号生成部601、3入力1出力のスイッチ605を備える。同図において606,607、608、609は信号線を示す。
以下、図6を用いて本実施形態に係る画像処理装置が行う処理について説明する。
本実施形態に係る画像処理装置の符号化対象とする画像データは、第1の実施形態と同じく、RGBカラー画像データであり、各コンポーネント(色)は8ビット(256階調)である。符号化対象の画像データの画素の並びは点順次、即ち、ラスタースキャン順に各画素が並ぶ。また、各画素はR、G、Bの順番のデータで構成されるものとする。画像は水平方向W画素、垂直方向H画素とする。
本第2の実施形態の画像処理装置においても第1の実施形態の画像処理装置と同様に、画像入力部101は入力された画像データをストライプとしてラインバッファ102に格納し、ブロック分割部103はランバッファ102からタイル単位にデータを取り出し、タイルバッファ104に格納する。
縮小タイル生成部107は第1の実施の形態と同様にして、Tw/2×Th/2の大きさの縮小タイルを生成し、縮小タイルバッファ108へと格納する。また、同時に可逆性判定結果を信号線606として出力する。
縮小タイル生成部603は縮小タイル生成部107と同様の動作により、縮小タイルバッファ108に格納されたタイルデータから、水平、垂直とも1/2のサイズにした縮小サイズのタイルデータを生成し、縮小タイルバッファ604に格納する。また、この際、、縮小タイル生成部603は可逆性判定結果を信号線607として出力する。因に、縮小タイルバッファ604に格納されるタイルのサイズは、結局のところ、Tw/4×Th/4となる。
サイズ選択信号生成部601は、信号線606と信号線607から入力される2つの可逆性判定結果から符号化すべきタイルのサイズを決定し、サイズ選択信号を出力する。信号線606からの信号を判定結果1とし、信号線607からの信号を判定結果2とする。判定結果1が“0”である場合、判定結果2によらず、タイルバッファ104内に格納された元のサイズのタイツデータを符号化をするようサイズ選択信号“0”を信号線608に出力する。
また、判定結果1が“1”、判定結果2が“0”である場合、サイズ選択信号生成部601は、縮小タイルバッファ108内のタイルデータを符号化するようサイズ選択信号“1”を信号線608に出力する。
そして、判定結果1と判定結果2がともに“1”である場合、サイズ選択信号生成部601は、縮小タイルバッファ604内のタイルデータを符号化するように、サイズ選択信号“2”を信号線608に出力する。
スイッチ605は、信号線608から入力されるサイズ選択信号に応じて、入力源として端子a、端子b、端子cの何れかに接続する。すなわち、スイッチ605は、サイズ選択信号が“0”である場合、端子aに接続する。“1”である場合には端子bに接続する。“2”である場合には端子cに接続する。つまり、複数の縮小サイズにおいて、可逆性有りを判定された場合、サイズの小さい方を優先して選択することになる。
可逆符号化部602はスイッチ605を介して接続されるタイルバッファ104、縮小タイルバッファ108、縮小タイルバッファ604の何れかに格納されるタイルデータを国際標準方式JPEG−LSを用いて符号化し、タイル符号化データを出力する。可逆符号化部602から出力される符号化データには、全タイルで共通となるフレームヘッダや、スキャンヘッダ、各種テーブルなどについては含まれず、符号化データ部分のみを出力する。即ち、図7に示した一般的なJPEG―LSベースライン符号化データの構成のうち、スキャンヘッダの直後からEOIマーカの直前までのエントロピ符号化データセグメントのみが格納される。なお、ここでは説明簡略化のため、DRI、RSTマーカによるリスタートインターバルの定義や、DNLマーカによるライン数の定義などは行わないものとする。
符号列形成部610は可逆符号化部602から出力されるタイル符号化データを結合させ、必要な付加情報を加えて本画像処理装置の出力となる符号列を形成して信号線609より出力する。
本第2の実施形態の画像処理装置の出力符号列も、図9に示した第1の実施形態の画像処理装置の出力符号列と同様の構成とすることができる。図11は各タイルの出力符号列の構成を示す図である。各タイルの先頭にはタイルヘッダを付加し、各タイルの水平、垂直位置情報(i,j)などを含める。本第2の実施形態ではそれぞれのタイルで実際に符号化される大きさが異なるため、これを特定するための情報としてサイズ選択信号を含める。図11はタイルの符号化データの構成を示す図であるが、ここではサイズ選択信号の存在を示すため、あえてタイルヘッダとは別に記している。実際にはタイルヘッダに含まれる情報としても良い。なお、タイル符号化データ中に所定の値が発生しないように工夫を加えて特殊なマーカを設定し、各タイルデータの先頭、または末尾にマーカを置いても構わない。あるいは、各タイルの符号列の長さをタイルの先頭や、符号化データの先頭のヘッダ部分に含めるなどして管理することによりタイル単位のランダムアクセスを可能とするようにしても構わない。
以上の処理により、画像全体の符号化が行われる。なお、ここでは1タイルづつ順番に符号化する方法について述べたが、各タイルの符号化が他のタイルに全く依存していないため、複数のタイルを並列に符号化処理することもできる。
また、本第2の実施形態の画像処理装置で生成した符号化データを復号するには、各タイルヘッダに示されるサイズ選択信号から復号すべきタイルのサイズを取得し、可逆符号化部602で行った符号化処理の逆の処理でそれぞれのタイルを復号していけばよい。サイズ選択信号が“0”のタイルについては、復号した結果をそのまま出力すればよい。また、サイズ選択信号が“1”である場合、復号結果は水平方向Tw/2画素、垂直方向Th/2の縮小タイルであるので、復号した1画素データを繰り返し出力することで2×2画素データを生成し、出力すればよい。同様に、サイズ選択信号が“2”である場合、復号結果は水平方向Tw/4、垂直方向Th/4画素の縮小タイルであるので、復号した1画素データを繰り返し出力することで4×4画素データを生成し、出力すればよい。
また、実施形態によれば、各タイルは独立に符号化されている。従って、先に述べたように、マーカを検出する、あるいは各タイルの符号化データの長さ情報などから復号したいタイルの符号化データにアクセスすることによって特定タイルのみを復号したり、複数のタイルを並列に復号したりすることができる。
以上の説明のように、本第2の実施形態によれば、タイルを縮小して可逆性が保てる場合には1/2、または1/4の縮小画像を可逆符号化することで、符号量を低減することができ、かつ、符号化する画素数の削減によって符号化処理の付加を軽減することができる。
また、上記第2の実施形態では、縮小タイル生成部を2つ設ける例を説明したが、より多段階に設けるようにしても構わない。また、複数の縮小タイル生成部を直列に接続するのではなく並列にすることで、或る縮小タイル生成部は水平、垂直とも1/2に縮小し、或る縮小タイル生成部は水平、垂直とも1/3に縮小するということも可能になる。
[第2の実施形態の変形例]
上記第2の実施形態は、コンピュータソフトウェアでも実現できる。装置構成は、第1の実施形態の変形例(図14)と同じとする。但し、本第2の実施形態では、CPU1401は、縮小タイルバッファ604もRAM1402に確保することになる。
上記第2の実施形態は、コンピュータソフトウェアでも実現できる。装置構成は、第1の実施形態の変形例(図14)と同じとする。但し、本第2の実施形態では、CPU1401は、縮小タイルバッファ604もRAM1402に確保することになる。
CPU1401が実行する画像符号化アプリケーションの処理手順を、図12のフローチャートに従って説明する。
まず、インタフェース1409を介してThライン分の画像データをラインバッファ102に格納する(ステップS1201)。すなわち、ラインバッファ102に1ストライプ分の画像データを格納する。
次いで、ステップS1202に処理を進め、ラインバッファ102に格納されるストライプから、1タイル分のデータ(Tw×Th画素データ)を読出し、タイルバッファ104に格納する。続いてステップS1203にて、タイルバッファ104に格納されたタイルデータをサブサンプリングすることで、縮小タイルデータを生成し、それを縮小タイルバッファ108に格納する。このとき、先に説明した第1の実施形態の条件を満たすか否かを判定し、それをサイズ選択信号1として記憶する。
続くステップS1204では、縮小タイルバッファ108に格納されたタイルデータをサブサンプリングすることで、更なる縮小タイルデータを生成し、それを縮小タイルバッファ604に格納する。このとき、先に説明した第1の実施形態の条件を満たすか否かを判定を行ない、それをサイズ選択信号2として記憶する。
ステップS1205では、サイズ選択信号1、2から、符号化対象となるタイルデータを選択するための選択信号を生成する。そして、ステップS1206にて、その選択信号に基づき、タイルバッファ104、縮小タイルバッファ108、縮小タイルバッファ604の1つのタイルデータを選択する。次いで、ステップS1207にて、選択したタイルデータを逆符号化し、符号化データを生成する。また、この際、その先頭には、選択信号(2ビットあれば十分)を付加する。
ステップS1208では、ステップS1207で生成された符号化データにヘッダ等を付加し、符号化データファイル形式のデータを形成する。
次に、ステップS1209では、符号化しようとするタイルが注目ストライプ内の最後のタイルであるか否か判断し、否の場合にはステップS1202に戻る。
また、ストライプの最後のタイルであると判断した場合には、ステップS1210に進み、注目ストライプが画像の最後のストライプであるか否かを判断する。最後のストライプでない場合(NO)は、ステップS1201に処理を移して次のストライプのデータを読み込んで処理を継続する。そして、最後のストライプである場合には対象とする画像データについての符号化処理を終了する。
以上の処理により、第2の実施形態と同様の作用効果を奏することが可能になる。なお、ここでは1タイルづつ順番に符号化する方法について述べたが、各タイルの符号化が他のタイルに全く依存していないため、マルチスレッドとして複数のタイルを並列に符号化処理することもできる。
[第3の実施形態]
第1、第2の実施形態の画像処理装置では、縮小画像を単純拡大によって元のサイズに戻した場合に可逆性が保てるか否かによって可逆性判定を行った。しかしながら、可逆性の判定についてはこれに限定されるものではない。例えば、規則性のある勾配、具体的な例では、1画素毎に輝度が1レベルづつ変化するような部分などにおいては中間値で補間した場合に可逆性が保てる。第3の実施形態として、単純拡大に加え、中間値による補間を考慮して可逆性を判定する例について説明する。
第1、第2の実施形態の画像処理装置では、縮小画像を単純拡大によって元のサイズに戻した場合に可逆性が保てるか否かによって可逆性判定を行った。しかしながら、可逆性の判定についてはこれに限定されるものではない。例えば、規則性のある勾配、具体的な例では、1画素毎に輝度が1レベルづつ変化するような部分などにおいては中間値で補間した場合に可逆性が保てる。第3の実施形態として、単純拡大に加え、中間値による補間を考慮して可逆性を判定する例について説明する。
本第3の実施形態の画像処理装置は基本的に第1の実施形態と同じであり、図1に示した縮小タイル生成部107における可逆性判定結果の生成と、それを受けるスイッチ109の動きが異なるのみである。
第1の実施形態では、縮小タイルバッファ108に格納されるP(2i,2j)と、タイルバッファ104内のP(2i+1,2j)、P(2i,2j+1)、P(2i+1,2j+1)が同一画素値である場合に可逆性判定結果として“1”を出力した。そして、そうでない場合に“0”を出力した。本実施形態においても、前記4画素が同一である場合には可逆性判定結果として“1”を出力するが、同一でない場合、別の可逆性判定のアルゴリズムを適用して判定を行なう(同時に、別々のアルゴリズムで判定しても構わない)。なお、縮小バッファ108に格納されるデータは必ずしも2×2画素の左上隅の画素に限らず、別の位置の画素値を格納するようにしても良い。更には、2×2画素の平均値により縮小タイルデータを構成するなど、別の縮小アルゴリズムを用いても良い。
タイルバッファ104から縮小タイルバッファ108へと転送される画素P(2i,2j)について、以下の式により補間値P’(2i+1,2j)、P’(2i,2j+1)、P’(2i+1,2j+1)を生成する。
P'(2i+1, 2j ) = { P (2i, 2j) + P(2i+2, 2j) }/2
P'(2i , 2j+1) = { P (2i, 2j) + P(2i, 2j+2) }/2
P'(2i+1, 2j+1) = { P (2i, 2j) + P(2i+2, 2j+2) }/2
P'(2i+1, 2j ) = { P (2i, 2j) + P(2i+2, 2j) }/2
P'(2i , 2j+1) = { P (2i, 2j) + P(2i, 2j+2) }/2
P'(2i+1, 2j+1) = { P (2i, 2j) + P(2i+2, 2j+2) }/2
図13に、3つの補間値P’(2i+1,2j)、P’(2i,2j+1)、P’(2i+1,2j+1)と、縮小タイルバッファ108へと転送される画素値P(2i,2j)の相対位置関係を示す。斜線を施した画素は、縮小タイルデータの画素値を示し、白抜きの画素は補間画素を表わしている。このようにして求めた3つの補間値P’(2i+1,2j)、P’(2i,2j+1)、P’(2i+1,2j+1)が、タイルバッファ104に格納されている実際の画素P(2i+1,2j)、P(2i,2j+1)、P(2i+1,2j+1)と同じであることが、縮小タイルバッファに格納する全てのP(2i,2j)について満たされるとき、可逆性判定結果として“2”を出力する。また、この条件を満たさない場合には“0”を出力する。
なお、補間値を生成する際、タイルの外側の値が必要となる場合には、補間値を外挿予測して生成する。例えば、タイルの水平方向画素数が32であり、P’(31,0)を求めたい場合、P(32,0)はタイルの中に存在しない。しかし、P(32,0)=P(30、0)+{ P(30、0)−P(28,0)}として、画素P(28,0)からP(30,0)への輝度変化分をP(30,0)の輝度値に加えることで仮想的に生成するすればよい。
さて、本第3の実施形態のスイッチ109では信号線110から入力される可逆性判定結果が“0”であるか否かを判定し、“0”である場合には端子a側への接続する。“0”でない場合、即ち、“1”または“2”である場合、端子b側へと接続する。
また、タイルの可逆符号化データの先頭には、可逆性判定結果である0乃至2のいずれかを格納するようにする。
これ以外の本第3の実施形態における符号化処理の流れは、第1の実施形態と同じであるので、ここでは説明を省略する。
本第3の実施形態の画像処理装置で生成した符号化データを復号するには、各タイルヘッダに示される可逆性判定結果から復号すべきタイルのサイズを取得し、符号化処理の逆の手順でそれぞれのタイルを復号していくようにすれば良い。可逆性判定結果が”1”または“2”である場合、復号結果の画像データは水平方向Tw/2画素、垂直方向Th/2画素の縮小タイルとなる。そして、可逆性判定結果が“1”であれば、第1の実施形態と同様に単純拡大処理を行なう。そして、可逆性判定結果が“2”である場合には、中間値による補間を行う。これにより、符号化対象となった画像データを劣化なく、復号することができる。
以上第3の実施形態を説明したが、これまでの説明からも明らかなように、本第3の実施形態と同様の作用効果を、コンピュータソフトウェアでもっても実現できることは明らかである。
[その他の実施形態]
上記実施形態及び変形例によって本発明が限定されるものではない。例えば、実施形態では、可逆符号化部105で用いる可逆符号化方式として、固定の予測式により予測変換し、予測誤差をハフマン符号化する例を示したが、幾つかの予測式を用意して、動的に切り換えるような構成としても構わない。また、ハフマン符号に代えてGolomb符号や、算術符号などその他のエントロピ符号化を用いても勿論構わない。
上記実施形態及び変形例によって本発明が限定されるものではない。例えば、実施形態では、可逆符号化部105で用いる可逆符号化方式として、固定の予測式により予測変換し、予測誤差をハフマン符号化する例を示したが、幾つかの予測式を用意して、動的に切り換えるような構成としても構わない。また、ハフマン符号に代えてGolomb符号や、算術符号などその他のエントロピ符号化を用いても勿論構わない。
また、元のタイルデータと縮小タイルデータの間での可逆性の判定として、単純拡大による復号時に完全に元のタイルデータが復元できること、または、中間値による補間により完全復元ができること、の2つを用いる例を示した。しかしながら、これに限らず符号化側と復号で特定できる処理であれば良く、その他の変倍処理に基づく可逆性判定を用いることができる。
尚、本発明は、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、リーダ、プリンタ等)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、デジタルカメラ、ファクシミリ装置等)に適用してもよい。
また、上記説明からもわかるように、本発明はコンピュータプログラムをその範疇している。通常、コンピュータプログラムは、CD−ROM等のコンピュータ可読記憶媒体に格納されており、それをコンピュータの読取り装置(CD−ROMドライブ)にセットし、システムにコピーもしくはインストールすることで、そのプログラムが実行可能となる。従って、かかるコンピュータ可読記憶媒体も本発明の範疇に入ることも明らかである。
Claims (8)
- 画像データを符号化する画像処理装置であって、
画像データを、複数の画素から構成されるブロックに分割する分割手段と、
前記ブロックの画像データから、当該ブロックより小さいサイズの縮小ブロックの画像データを生成する縮小ブロック生成手段と、
該縮小ブロックの画像データを、前記縮小ブロックの画像データを生成する際に用いたアルゴリズムに従って元のサイズのブロックの画像データに可逆復元可能か否かを判定する判定手段と、
該判定手段が可逆復元可と判定した場合には前記縮小ブロックの画像データを選択し、前記判定手段が可逆復元不可と判定した場合には前記分割手段で得られたブロックの画像データを選択する選択手段と、
該選択手段で選択された画像データを可逆符号化する符号化手段と、
該符号化手段で生成された符号化データと、当該符号化データから元のブロックのサイズまで復元するためのパラメータとを関連付けて出力する出力手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記縮小ブロック生成手段は、互いに異なるサイズの複数の縮小ブロックの画像データを生成し、
前記判定手段は、各サイズの縮小ブロックの画像データについて可逆復元可能か否かを判定し、
前記選択手段は、前記判定手段が可逆復元可と判定した中で、最もサイズの小さい縮小ブロックから優先して選択し、
前記出力手段は、選択した縮小ブロックのサイズ情報を前記パラメータとして出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記判定手段は、互いに異なる複数のアルゴリズムに従って可逆復元可能か否かの判定し、
前記出力手段は、前記判定手段が複数のアルゴリズムの中のいずれかで可逆復元可と判定された場合、当該アルゴリズムを特定する情報を前記パラメータとして出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 画像データを符号化する画像処理装置の制御方法であって、
画像データを、複数の画素から構成されるブロックに分割する分割工程と、
前記ブロックの画像データから、当該ブロックより小さいサイズの縮小ブロックの画像データを生成する縮小ブロック生成工程と、
該縮小ブロックの画像データを、前記縮小ブロックの画像データを生成する際に用いたアルゴリズムに従って元のサイズのブロックの画像データに可逆復元可能か否かを判定する判定工程と、
該判定工程が可逆復元可と判定した場合には前記縮小ブロックの画像データを選択し、前記判定工程が可逆復元不可と判定した場合には前記分割工程で得られたブロックの画像データを選択する選択工程と、
該選択工程で選択された画像データを可逆符号化する符号化工程と、
該符号化工程で生成された符号化データと、当該符号化データから元のブロックのサイズまで復元するためのパラメータとを関連付けて出力する出力工程と
を備えることを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - 前記縮小ブロック生成工程は、互いに異なるサイズの複数の縮小ブロックの画像データを生成し、
前記判定工程は、各サイズの縮小ブロックの画像データについて可逆復元可能か否かを判定し、
前記選択工程は、前記判定工程が可逆復元可と判定した中で、最もサイズの小さい縮小ブロックから優先して選択し、
前記出力工程は、選択した縮小ブロックのサイズ情報を前記パラメータとして出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置の制御方法。 - 前記判定工程は、互いに異なる複数のアルゴリズムに従って可逆復元可能か否かの判定し、
前記出力工程は、前記判定工程が複数のアルゴリズムの中のいずれかで可逆復元可と判定された場合、当該アルゴリズムを特定する情報を前記パラメータとして出力する
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置の制御方法。 - コンピュータが読込み実行することで、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能することを特徴とするコンピュータプログラム。
- 請求項7に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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WO2009119592A1 (ja) | 2008-03-25 | 2009-10-01 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | エラストマー組成物及びエアバッグ装置の収納カバー |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20091201 |