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JP2008073981A - ポリカーボネート製光学物品 - Google Patents

ポリカーボネート製光学物品 Download PDF

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JP2008073981A JP2006256868A JP2006256868A JP2008073981A JP 2008073981 A JP2008073981 A JP 2008073981A JP 2006256868 A JP2006256868 A JP 2006256868A JP 2006256868 A JP2006256868 A JP 2006256868A JP 2008073981 A JP2008073981 A JP 2008073981A
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JP2006256868A
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Shuji Naito
修二 内藤
Hidenori Komai
秀紀 駒井
Keisuke Takada
敬介 高田
Yusuke Kutsukake
祐輔 沓掛
Katsuyoshi Takeshita
克義 竹下
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】良好な品質のポリカーボネート製光学物品を提供する。
【解決手段】ポリカーボネートレンズは、単層の有機層または2層の有機系反射防止層を備えている。これにより、ポリカーボネートレンズ基材とこれらの層との線膨張係数との差が小さくなり、耐熱性を向上させることができる。したがって、ポリカーボネートレンズの温度が高温に加熱されたとしても、これらの層のクラックなどの不都合が生じず、良好な品質を維持することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射防止層を有するポリカーボネート製光学物品に関する。
従来、例えば眼鏡レンズなどの汎用基材として、ポリカーボネート樹脂製機材が一般的に用いられている。また、このようなポリカーボネート樹脂から構成される基板上に反射防止膜を設けたポリカーボネート製光学物品がある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、ポリカーボネート樹脂からなる基板に、蒸着により2層からなる反射防止層を形成した反射防止層を有するポリカーボネート製光学物品である。このポリカーボネート製光学物品では、基板上に蒸着によりNiの下地層を形成し、この上から反射防止層の第1層であるAlを蒸着し、さらに、この上から反射防止層の第2層であるTiOを蒸着により形成する構成が採られている。
特開平4−242701号公報(第3ないし第4頁、および図1参照)
ところで、上記特許文献1に記載のような従来の反射防止層を有するポリカーボネート製光学物品では、無機系物質により反射防止層が形成されているため、有機系物質であるポリカーボネート基板との線膨張係数の差が大きくなって耐熱性が悪化し、熱膨張の差により反射防止層にクラックが入るなどの問題が挙げられる。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、良好な品質のポリカーボネート製光学物品を提供することを1つの目的とする。
本発明のポリカーボネート製光学物品は、ポリカーボネート樹脂からなるポリカーボネート基材と、この基材上に設けられ、屈折率が1.35〜1.45の単層からなる有機層と、を具備したことを特徴とする。
本発明で述べるポリカーボネート樹脂からなる基材とは、透明性を有し、屈折率が1.59である基材をいう。
この発明によれば、ポリカーボネート製光学物品は、屈折率が1.59のポリカーボネート樹脂からなる基材(ポリカーボネート基材)上に、当該基材との屈折率差が0.14〜0.24となる単層からなる有機層を設けることで、良好な反射防止機能を付与することができる。さらに、有機層であるポリカーボネート基材と、有機層との線膨張係数の差を小さくすることができる。したがって、ポリカーボネート製光学物品の耐熱性を向上させることができ、熱膨張などによる有機層のクラックなどの不都合を防止することができる。よって、ポリカーボネート製光学物品の品質を良好にすることができる。
本発明のポリカーボネート製光学物品は、前記単層からなる有機層が、シリカ系微粒子と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング組成物から形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、屈折率が1.35〜1.45という低い屈折率層であって、かつポリカーボネート基材との線膨張係数の差が小さい薄膜を形成することが可能となる。
本発明のポリカーボネート製光学物品は、ポリカーボネート樹脂からなる基材と、前記基材上に設けられるとともに、屈折率が1.7〜1.9である第一層および屈折率が1.35〜1.45である第二層を前記基材側から大気側に向かって順に積層した2層からなる有機系反射防止層と、を具備したことを特徴としたことが好ましい。
この発明によれば、反射防止層は、ポリカーボネート基材に近接する側の第一層と、ポリカーボネート基材から離隔する側の第二層とを備え、第一層は、ポリカーボネート基材よりも高屈折率の素材により形成され、第二層は、第一反射防止層よりも低屈折率の素材により形成されている。これにより、低屈折率のポリカーボネート基材(屈折率1.59)よりも屈折率の高い第一層をポリカーボネート基材に近接する側に設けることで、第二層との屈折率の差が大きくなり、十分な反射防止特性を得ることができる。また、有機系反射防止層を、単層ではなく2層とし、2層のうちの第一層を熱膨張による変形を緩和する性質を持たせることにより、耐熱性を向上させることが可能である。
ここで、前記第一層の屈折率は、1.7〜1.9であり、前記第二層の屈折率は、1.35〜1.45であるため、第一反射防止層と第二反射防止層との屈折率の差が0.1〜0.7となる。これにより、より反射防止効果が向上する。
また、本発明では、前記第一層が酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング組成物から形成され、前記第二層がシリカ系微粒子と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング組成物から形成されていることが好ましい。
ここで、有機ケイ素化合物とは、例えば下記式(1)で示されるようなシランカップリング剤であり、適当な方法で加水分解された状態で、基材にコートされ、加熱硬化させることで、容易に透明で強固なバインダー樹脂層を形成する。
SiX 3−n …(1)
(式中、Rは重合可能な反応基を有する有機基であり、Rは炭素数1〜6の炭化水素基であり、Xは加水分解基であり、nは0または1である。)
この発明によれば、酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子がバインダー樹脂中に分散され、高屈折率を形成できる。
また、前記した酸化チタンはルチル型の結晶構造を有する酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子を用いることが好ましい。ルチル型の結晶構造を有する酸化チタンを含有する金属酸化物粒子は、耐光性に優れている上、アナターゼ型酸化チタンに比べて屈折率が高いために高屈折率層中での使用量を減らすことができ、密着性に寄与する樹脂成分を増量することができる。
なお、第一層は、有機チタン化合物を含んだコーティング組成物から形成されるものであってもよい。
ここで、有機チタン化合物とは、例えばチタン系カップリング剤であり、適当な方法で加水分解された状態で基材にコートされ、加熱硬化させることで、酸化チタン粒子を含んだ透明で強固なバインダー樹脂層を形成する。したがって、この発明によれば、特に酸化チタンを含有する金属酸化物粒子を準備しなくとも、有機チタン化合物だけで高屈折率層を形成することが可能となり簡便である。
また、第二層のコーティング組成物に含まれる有機ケイ素化合物は、前記した高屈折率層を構成するために用いられる有機ケイ素化合物(式(1))と同じものを使用してもよい。
また、有機ケイ素化合物としては、下記式(2)に示すような含フッ素化合物を用いてもよい。
3−mSi−Y−SiR 3−m …(2)
(式中Rは炭素数1〜6の一価炭化水素基。Yはフッ素原子を1個以上含有する二価有機基。Xは加水分解性基。mは1〜3の整数である。)
この発明によれば、有機ケイ素化合物から形成された透明で強固な層の中に、内部空洞を有するシリカ系微粒子が均一に分散しているため、十分屈折率の低い低屈折率層を形成
できる。また、上記式(2)のような含フッ素化合物を用いると、フッ素樹脂が本来持つ低屈折率により低屈折率層の低屈折率化が一層容易となる。なお、前記した式(1)の化合物と式(2)の化合物は混合して用いてもよい。
本発明のポリカーボネート製光学物品では、前記ポリカーボネート基材は、表面にプライマー層を介してハードコート層が設けられ、前記有機系反射防止層は、前記ハードコート層の前記ポリカーボネート基材から離隔する側の表面に設けられることが好ましい。
この発明によれば、ハードコート層によりポリカーボネート基材の表面を保護することができる。
また、このようなポリカーボネート製光学物品を染色する場合、ポリカーボネート基材を染色することは一般的に困難である為、ハードコート層を染色することが一つの手法として挙げられるが、このハードコート層の着色には、例えば約90〜100℃以上の温水中に分散させた染色剤を使用して、染色する必要がある。ここで、従来の無機系反射防止層が形成されたポリカーボネート製光学物品では、約90℃以下で無機系反射防止層にクラックなどが生じて破損してしまうため、ポリカーボネート基材にハードコート層を設けた後着色し、この後無機系反射防止層を設ける必要があり、すでに無機系反射防止層が形成されたポリカーボネート製光学物品を高温化で染色することが不可能となる。したがって、複数色のポリカーボネート製光学物品を在庫するなど、在庫管理も煩雑となる。
これに対して、本発明の有機系反射防止層は、染色時の熱により破損されることがなく、容易にかつ良好にハードコート層を染色することができる。したがって、例えば有機系反射防止層が形成されたポリカーボネート基材を複数在庫しておき、必要に応じて、所望の色にポリカーボネート製光学物品を染色することも可能となり、在庫管理も良好に実施できる。
以下、本発明に係る一実施の形態のポリカーボネート製光学物品について詳細に説明する。なお、本実施の形態のポリカーボネート製光学物品として、眼鏡用レンズを例示するが、これに限定されず、例えばカメラ用レンズなどのその他のレンズ、模型用部品など、その他の用途に使用されるものであってもよい。
本実施の形態のポリカーボネートレンズは、ポリカーボネートレンズ基材と、単層の有機層または2層の有機系反射防止層と、で構成されるが、ポリカーボネートレンズ基材表面に形成されたプライマー層と、このプライマー層の上面に形成されたハードコート層と、このハードコート層の上面に形成された単層の有機層または2層からなる有機系反射防止層と、防汚層とを有する構成などとしてもよい。以下、これら各層について説明する。
〔1.ポリカーボネートレンズ基材〕
ポリカーボネートレンズ基材(以下、「レンズ基材」ともいう)は、屈折率が1.59のポリカーボネート樹脂により形成されている。
〔2.プライマー層〕
プライマー層は、レンズ基材の最表面に形成され、レンズ基材と後述するハードコート層双方の界面に存在して、レンズ基材とハードコート層双方への密着性を発揮する性質を有し、表面処理膜全体の耐久性を向上させる役割を担う。さらに外部からの衝撃吸収層としての性質も併せ持ち、耐衝撃性を向上させる性質も有する。加えて加熱や加圧による変形時に応力緩和層として作用することにより、耐熱性や耐加圧性を向上させる性質も有する。
このようなプライマー層としては、極性を有する有機樹脂ポリマーと、酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子とを含むコーティング組成物を用いて形成されることが好ましい
有機樹脂ポリマーは、レンズ基材とハードコート層の双方に密着性を発現する。金属酸化物微粒子は、フィラーとしてプライマー層の架橋密度向上に作用して、耐水性、耐候性や耐光性の向上を図ることができる。上記有機樹脂ポリマーとしては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等の各種樹脂を使用することが可能である。この内、硫黄原子を含むレンズ基材に対する密着性とフィラーとなる金属酸化物微粒子の分散性の点から、ポリエステル樹脂を好ましく用いることができる。
一方、酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子としては、耐光性の観点から、ルチル型の結晶構造を有する酸化チタンを含有する複合型を用いることが好ましい。この金属酸化物微粒子の平均粒径は、1〜200nmが好ましく、より好ましくは5〜30nmを用いる。
コーティング用組成物(コーティング液)の塗布にあたっては、レンズ基材とプライマー被膜の密着性の向上を目的として、レンズ基材の表面を予めアルカリ処理、酸処理、界面活性剤処理、無機あるいは有機の微粒子による剥離/研磨処理、プラズマ処理を行うことが効果的である。また、コーティング用組成物の塗布/硬化方法としては、ディッピング法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法、あるいは、フローコート法等によりコーティング用組成物を塗布した後、40〜200℃の温度で数時間加熱/乾燥することにより、プライマー層を形成できる。
また、プライマー層の膜厚は、0.01〜50μm、特に0.1〜30μmの範囲が好ましい。プライマー層が薄すぎると耐水性や耐衝撃性などの基本性能が実現できず、逆に厚すぎると、表面の平滑性が損なわれたり、光学的歪や白濁、曇りなどの外観欠点が発生したりする場合がある。なお、プライマー層の屈折率は、干渉縞の発生を避けるため、レンズ基材の屈折率に合わせることが好ましい。
〔3.ハードコート層〕
ハードコート層は、レンズ基材表面に形成されたプライマー層上に形成される。ハードコート層は、酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子と、下記式(1)で示される有機ケイ素化合物とを含むコーティング組成物を用いて形成されることが好ましい。
SiX 3−n …(1)
(式中、Rは、重合可能な反応基を有する有機基であり、Rは炭素数1〜6の炭化水

素基であり、Xは加水分解基であり、nは0または1である。)
酸化チタンとしては、耐候性や耐光性の観点よりルチル型の結晶構造を有することが好ましい。
式(1)で示される有機ケイ素化合物は、いわゆるシランカップリング剤であり、ハードコート層のバインダー樹脂としての役割を果たす。式(1)中、R1は、重合可能な反
応基を有する有機基であり、炭素数は2以上である。R1はビニル基、アリル基、アクリ
ル基、メタクリル基、1−メチルビニル基、エポキシ基、メルカプト基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基等の重合可能な反応基を有する。また、X1は、加水分解可能な官能
基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、メトキシエトキシ基等のアルコキシ基、クロロ基、ブロモ基等のハロゲン基、アシルオキシ基等があげられる。Rは、炭素数1〜6の一価炭化水素基を表すが、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等を例示することができる。良好な耐擦傷性を得るには、メチル基が好ましい。
有機ケイ素化合物としては、例えば、ビニルトリアルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)シラン、アリルトリアルコキシシラン、アクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリアルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリアルコキシシラン、メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、γ−アミノプロピルトリアルコキシシラン等があげられる。この「B成分」の有機ケイ素化合物は、2種類以上を混合して用いてもよい。
そして、ハードコート層を形成するためのハードコート液を製造する際には、金属酸化物微粒子が分散したゾルと、有機ケイ素化合物とを混合することが好ましい。金属酸化物微粒子の配合量は、ハードコート層の硬度や、屈折率等により決定されるものであるが、ハードコート液中の固形分の5〜80質量%、特に10〜60質量%であることが好ましい。配合量が少なすぎると、ハードコート層の耐磨耗性が不十分となり、配合量が多すぎると、ハードコート層にクラックが生じることがある。また、ハードコート層を染色する場合には、染色性が低下する場合もある。
なお、ハードコート層には、他に多官能性エポキシ化合物を含有することが非常に有用である。多官能性エポキシ化合物は、プライマー層に対するハードコート層の密着性を向上させるとともに、ハードコート層の耐水性およびポリカーボネートレンズとしての耐衝撃性を向上させることができる。多官能性エポキシ化合物としては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物、イソホロンジオールジグリシジルエーテル、ビス−2,2−ヒドロキシシクロヘキシルプロパンジグリシジルエーテル等の脂環族エポキシ化合物、レゾルシンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、クレゾールノボラックポリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ化合物等が挙げられる。
さらに、ハードコート層に硬化触媒を添加してもよい。硬化触媒としては、例えば、過塩素酸、過塩素酸アンモニウム、過塩素酸マグネシウム等の過塩素酸類、Cu(II)、Zn(II)、Co(II)、Ni(II)、Be(II)、Ce(III)、Ta(III)、Ti(III)、Mn(III)、La(III)、Cr(III)、V(III)、Co(III)、Fe(III)、Al(III)、Ce(IV)、Zr(IV)、V(IV)等を中心金属原子とするアセチルアセトナート、アミン、グリシン等のアミノ酸、ルイス酸、有機酸金属塩等が挙げられる。
このようにして得られるハードコート層形成用のコーティング組成物(コーティング液)は、必要に応じ、溶剤に希釈して用いることができる。溶剤としては、アルコール類、

エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香族類等の溶剤が用いられる。また、必要に応じて、少量の金属キレート化合物、界面活性剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、分散染料、油溶染料、顔料、フォトクロミック化合物、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール系等の耐光耐熱安定剤等を添加し、コーティング液の塗布性、硬化速度および硬化後の被膜性能を改良することもできる。
また、コーティング液の塗布・硬化方法としては、ディッピング法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法、あるいは、フローコート法によりコーティング用組成物を塗布した後、40〜200℃の温度で数時間加熱乾燥することにより、ハードコート被膜を形成する。なお、ハードコート層の膜厚は、0.05〜30μmであることが好ましい。膜厚が0.05μm未満では、基本性能が実現できない。また、膜厚が30μmを越えると表面の平滑性が損なわれたり、光学歪みが発生してしまったりする場合がある。なお、ハードコート層の屈折率は、干渉縞の発生を避けるため、レンズ基材、プライマ
ー層の屈折率に合わせることが好ましい。
〔4.有機層〕
本実施形態における単層の有機層は、シリカ系微粒子、最も好ましくは内部空洞を有する中空シリカ系微粒子と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング剤から好適に形成される。
ここで、中空シリカ系微粒子を用いるのは、内部空洞内にシリカよりも屈折率が低い気体または溶媒が包含されることによって、空洞のないシリカ系微粒子に比べてより屈折率が低減し、低屈折率層の低屈折率化が達成されるからである。内部空洞を有するシリカ系微粒子は、特開2001−233611号公報に記載されている方法等で製造することができるが、本発明では、平均粒径が1〜150nmの範囲にあり、かつ屈折率が1.16〜1.39の範囲にあるものを使用することが望ましい。粒子の平均粒径が1nm未満になると、粒子内部の空隙率が小さくなって、所望の低屈折率が得られなくなる。また、平均粒径が150nmを超えると、低屈折率層のヘイズが増加するので好ましくない。なお、好ましい平均粒径は、以下の式で計算することができる。
平均粒径=(設計波長(nm)/有機層屈折率)×1/4
なお、平均粒径1〜150nm、屈折率1.16〜1.39の中空シリカ系微粒子を含む分散ゾルが市販されている(例えば、触媒化成工業(株)製、スルーリア、およびレキューム)。
また、有機ケイ素化合物は、前記した式(1)で示される有機ケイ素化合物と同じものを使用してもよい。
さらに、有機ケイ素化合物としては、下記式(2)に示すような含フッ素化合物を用いてもよい。
3−mSi−Y−SiR 3−m …(2)
(式中Rは炭素数1〜6の一価炭化水素基。Yはフッ素原子を1個以上含有する二価有機基。Xは加水分解性基。mは1〜3の整数である。)
式(2)で示される含フッ素化合物も有機ケイ素化合物と同様に、最終的に有機系反射防止層におけるシリカ系微粒子のバインダー樹脂として働く。また、このような含フッ素化合物を用いると、含フッ素化合物が本来持つ低屈折率により有機系反射防止層の低屈折率化が一層容易となる。
は、炭素数1〜6の一価炭化水素基を表すが、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等を例示することができる。良好な耐擦傷性を得るには、メチル基が好ましい。mは1〜3の整数であるが、好ましくは2又は3とするものであり、特に高硬度な被膜にするにはm=3とするのが好ましい。Xは、加水分解性基を表す。具体例としては、Clなどのハロゲン原子、OR(Rは炭素数1〜6の一価炭化水素基)で示されるオルガノオキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、イソプロペノキシ基などのアルケノキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、メチルエチルケトキシム基等のケトオキシム基、メトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基などを挙げることができる。これらの中でアルコキシ基が好ましく、特にメトキシ基、エトキシ基のシラン化合物が取り扱い易く、加水分解時の反応の制御もし易いため、好ましい。
式(2)において、フッ素原子の個数は好ましくは4〜50個、特に好ましくは4〜2
4個である。反射防止性、防汚性、撥水性等の諸機能を良好に発現させるためには、フッ素原子を多量に含有していることが好ましいが、多すぎると、架橋密度が低下するため十分な耐擦傷性が得られない場合が生ずる。従って、Yとしては下記の構造のものが好ましい。
−CHCH(CFCHCH
−C−CF(CF)−(CF−CF(CF)−C
上記構造式中のnとしては2〜20の値が好ましく、より好ましくは2〜12、特に好ましくは4〜10の範囲を満たすことがよい。これより少ないと、反射防止性、防汚性、撥水性等の諸機能、及び耐薬品性を十分に得ることができない場合があり、多すぎると、架橋密度が低下するため十分な耐擦傷性が得られない場合が生ずる。
なお、このコーティング組成物中には、有機層の耐擦傷性(耐摩耗性)向上のために、分子中に1個以上のエポキシ基を含有するエポキシ基含有有機化合物を含むことが好ましい。このようなエポキシ基含有有機化合物としては、例えば、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリエトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、α−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、α−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルビニルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニルジエトキシシラン、δ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
また、有機層の形成に用いられるコーティング組成物には、シリコーン系、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、メラミン系などの樹脂を併用してもよい。このうち特に、ポリカーボネートレンズとしての耐熱性、耐薬品性、耐擦傷性、などの諸特性を考慮した場合は、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂を含むことが好ましく、この際に、表面硬度の向上や、屈折率の調整のため、微粒子状無機物(金属酸化物微粒子)などを添加することも可能である。添加する微粒子状無機物としては、コロイド状に分散したゾルなどが挙げられる。なお、低屈折率層の低屈折率化という観点からは、フッ化マグネシウムゾル、フッ化カルシウムゾルなどが挙げられる。
このような有機層を形成するためのコーティング組成物には、必要に応じて、少量の硬化触媒(レンズ基材製造用重合触媒)や、光重合開始剤、酸発生剤、界面活性剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン・ヒンダートフェノール等の光安定剤、分散染料・油溶染料・蛍光染料・顔料等を添加し、コーティング組成物(コーティング液)の塗布性の向上や、重合硬化後の被膜性能を改良することができる。
〔5.有機系反射防止層〕
なお、上記にて単層からなる有機層を形成する構成を示したが、有機系反射防止層を設ける構成としてもよい。この有機系反射防止層は、ハードコート層上に形成される2層の有機薄層から構成される。この2層の有機薄層は、レンズ基材側に位置する第一層としての高屈折率層と大気側に位置する第二層としての低屈折率層とから成り立っている。すなわち、レンズ基材側に位置する層の屈折率が、大気側に位置する層の屈折率よりも高く構成されている。
以下、本実施形態における高屈折率層と低屈折率層について具体的に説明する。
(5−1.高屈折率層)
高屈折率層は、酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子と有機ケイ素化合物とを含んだコーティング組成物から好ましく形成される。
ここで、酸化チタンとしては、例えば、酸化チタンおよび酸化スズ、または酸化チタン、酸化スズおよび酸化ケイ素からなるルチル型の結晶構造を有する複合酸化物を含む平均粒径1〜200nmの金属酸化物微粒子(複合微粒子)を挙げることができる。ルチル型の結晶構造を有する酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子を使用することで、耐候性や
耐光性がより向上する。また、ルチル型の結晶構造を有する酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子は、アナターゼ型に比べて屈折率が高いためにA層中での使用量を減らせることができ、密着性に寄与する樹脂成分を増量することができる。
酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子の種類や配合量は、目的とする硬度や屈折率等により決定されるものであるが、配合量は高屈折率層用コーティング組成物中の固形分の5〜80質量%、特に10〜50質量%の範囲であることが望ましい。配合量が少なすぎると、コーティング膜の耐摩耗性が不十分となる場合がある。一方、配合量が多すぎると、コーティング膜にクラックが生じ、染色性も不十分となる場合がある。
有機ケイ素化合物については、前記したハードコート層で用いられる有機ケイ素化合物が好適に用いられる。
また、高屈折率層は、有機チタン化合物を含んだコーティング組成物から形成されるものであってもよい。
有機チタン化合物としては、例えば、下記式(3)で示されるチタン系カップリング剤が好適に使用できる。
(RO)TiR …(3)
(ここで、a+b+c=4であり、a、b、cは0〜4から選ばれる整数であり、R、R、Rは水素または、飽和、不飽和の炭化水素基であり、炭化水素基には官能基が導入されていても良い。)
炭化水素基としては、炭素数が1〜10であるものが好ましく、炭素数1〜6を有するものがより好ましい。特に好ましくは、例えば、Rとしては、イソプロポキシル、n−ブトキシ基をあげることができ、R、Rは、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、メルカプト基を有するアセトナト、アミナト基をあげることができる。
より具体的には、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、イソプロポキシチタントリイソステアレート、イソプロポキシチタンジメタクリレートイソステアレート、イソプロポキシチタントリドデシルベンゼンスルホネート、イソプロポキシチタントリスジオクチルフォスフェート、イソプロポキシチタントリN−エチルアミノエチルアミナト、チタニウムビスジオクチルピロフォスフェートオキシアセテート、ビスジオクチルフォスフェートエチレングリコラトチタン、テトライソプロポキシチタンビスジオクチルフォスファイト、ジn−ブトキシビストリエタノールアミナトチタン等をあげることができる。これらのチタン系カップリング剤は、結合の一部が加水分解、脱水縮合して生じる2個以上の重縮合体であってもよい。また2種類以上のものを併用、重縮合させて用いても差し支えない。
(5−2.低屈折率層)
低屈折率層は、上記有機層で述べる内部空洞を有するシリカ系微粒子(以下、「中空シリカ系微粒子」ともいう)と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング剤から好適に形成される。
高屈折率層および低屈折率層からなる有機系反射防止層は、上述したコーティング組成物を用いて、湿式法によりハードコート層上に各々所定の屈折率を持った有機薄層として好適に形成することができる。
湿式法による有機系反射防止層の形成方法としては、ディッピング法、スピンナー法、スプレー法、フロー法などの公知の方法を用いることができる。これらの形成方法のうちで、ポリカーボネートレンズのような曲面形状に膜厚が50〜150nmの薄膜をムラなく形成することを考慮すると、ディッピング法、またはスピンナー法が好ましい。なお、ハードコート層上に有機系反射防止層を形成する際には、ハードコート層表面に前処理を
行うことが好ましい。この前処理の具体例としては、表面研磨、紫外線−オゾン洗浄、プラズマ処理等によりハードコート層表面を親水化(接触角θ=60°以下)する方法が有効である。
有機系反射防止層の具体的な形成方法は、高屈折率層も低屈折率層も基本的に同じであり、以下のような手順により行われる。まず、有機ケイ素化合物を有機溶剤で希釈し、その後必要に応じて水または薄い塩酸、酢酸等を添加して加水分解を行う。さらに、金属酸化物微粒子あるいは中空シリカ系微粒子を有機溶剤中にコロイド状に分散した系を添加する。その後、必要に応じ、硬化触媒、光重合開始剤、酸発生剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加し、十分に撹拌した後にコーティング組成物(コーティング液)として用いる。なお、高屈折率層において、有機チタン化合物を用いる場合は、金属酸化物微粒子の添加は不要である。
このとき、硬化後の固形分に対して、コーティング液の希釈する濃度は、好ましくは固形分濃度として0.5〜15質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。固形分濃度が15質量%を越えた場合には、ディッピング法で引き上げ速度を遅くしたり、スピンナー法で回転数を高くしたりしても、所定の膜厚を得ることが困難であり、膜厚が必要以上に厚くなってしまう。また、固形分濃度が0.5質量%に満たない場合には、ディッピング法で引き上げ速度を早くしたり、スピンナー法で回転数を遅くしたりしても、膜厚が必要よりも薄くなってしまい所定の膜厚を得ることが困難である。また、速度を速くし過ぎたり、回転数を遅くし過ぎたりすると、レンズ上での塗りムラが大きくなりやすく、界面活性剤等の添加でも対応しきれなくなってしまう。
コーティング液をレンズ基材に塗布後、熱または紫外線及びその併用によって硬化させ有機系反射防止層が得られるが、加熱処理によって硬化させることが好ましい。加熱処理の際の加熱温度は、コーティング液の組成、レンズ基材の耐熱性等を考慮して決定されるが、50〜200℃が好ましく、より好ましくは80〜140℃である。
前記した方法で得られた有機系反射防止層の屈折率として好ましい値は、高屈折率層の屈折率として1.7〜1.9であり、低屈折率層の屈折率として1.35〜1.45である。両層の屈折率の差が0.1より小さいと反射防止効果が低下する。両層の屈折率差は0.15以上が好ましく、さらに好ましくは0.20以上とする必要がある。
得られる有機系反射防止層の膜厚は高屈折率層が100〜200nmの範囲、低屈折率層が100〜200nmの範囲であることが好ましい。膜厚がこの範囲より厚すぎたり薄すぎたりすると十分な反射防止効果が得られないおそれがある。
〔6.防汚層〕
以上のように、レンズ基材上にプライマー層、ハードコート層および有機系反射防止層が形成されたポリカーボネートレンズには、さらにポリカーボネートレンズ表面の撥水撥油性能を向上させる目的で、反射防止層上にフッ素を含有する有機ケイ素化合物からなる防汚層を形成することができる。フッ素を含有する有機ケイ素化合物としては、例えば、特開2005−301208号公報や特開2006−126782号公報に記載されている含フッ素シラン化合物を好適に使用することができる。
含フッ素シラン化合物は、有機溶剤に溶解し、所定濃度に調整した撥水処理液を用いて、湿式法および乾式法によって有機系反射防止層上に塗布する方法を採用することができる。塗布方法としては、ディッピング法、スピンコート法等を用いることができる。
防汚層の膜厚は、特に限定されないが、0.001〜0.5μmが好ましい。より好ましくは0.001〜0.03μmである。防汚層の膜厚が薄すぎると撥水撥油効果が乏し
くなり、厚すぎると表面がべたつくので好ましくない。また、防汚層の厚さが0.03μmより厚くなると反射防止効果が低下するため好ましくない。
〔本実施の形態におけるポリカーボネートレンズの作用効果〕
以上のような本実施の形態のポリカーボネートレンズは、有機系反射防止層を形成しているため、ポリカーボネートレンズ基材と有機系反射防止層との線膨張係数が小さくなり、耐熱性を向上させることができる。したがって、例えば車内などにこのポリカーボネートレンズを放置するなどして、ポリカーボネートレンズの温度が高温になったとしても、有機系反射防止層のクラックなどの不都合が生じず、良好な品質を維持することができる。
また、有機系反射防止層は、ディッピング法、スピンナー法、スプレー法、フロー法などの湿式法により形成されている。このため、レンズ基材に小型の装置により容易に有機系反射防止層を形成することができ、その結果、ポリカーボネートレンズの製造に要する製造コストをも低減させることができる。
さらに、レンズ基材にプライマー層を介してハードコート層を形成し、このハードコート層上に有機系反射防止層を形成している。このため、ハードコート層によりレンズ基材表面を保護することができる。また、このハードコート層を染色することにより、ポリカーボネートレンズの染色が可能となる。さらに、染色時にポリカーボネートレンズを過熱した場合でも、上記したように有機系反射防止層の耐熱性が良好であるため、レンズ基材に有機系反射防止層を形成した後に染色工程を実施することができる。したがって、例えば染色されたポリカーボネートレンズを複数種類在庫する必要がなく、例えば1種類のポリカーボネートレンズを必要数在庫しておき、顧客からの注文に応じてポリカーボネートレンズを染色するなどの在庫管理ができ、より効率的に在庫を管理することができる。
そして、有機系反射防止層として、レンズ基材側から、屈折率が1.7〜1.9の高屈折率層と屈折率が1.35〜1.45である低屈折率層により形成されているため、低屈折率のポリカーボネート製のレンズ基材を用いても、結果として十分な反射防止特性が得られる。すなわち、汎用性の高い安価なポリカーボネート製のレンズ基材を用いても十分な反射防止特性が得られることになる。
以下の実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(1)ポリカーボネートレンズ基材
市販のポリカーボネート基材(屈折率:1.59)を用いた。
(2)プライマー組成物の調整
ステンレス製容器内に、メチルアルコール3700重量部、純水250重量部、およびプロピレングリコールモノメチルエーテル1000重量部を加えて十分攪拌した後、酸化チタン、酸化スズ、酸化ケイ素を主体とする複合微粒子ゾル(ルチル型結晶構造、メタノール分散、全固形分濃度20重量%、触媒化成工業(株)製、商品名オプトレイク1120Z(8RU−7・G))2800重量部を加えて攪拌混合した。次いでポリエステル樹脂2200重量部を加えて攪拌混合した後、更にシリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名L−7604)2重量部を加えて一昼夜攪拌を続けた後、2μmのフィルターで濾過を行い、プライマー組成物を得た。
(3)ハードコート組成物の調整
ステンレス製容器に、ブチルセロソルブ1000重量部を投入し、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1200重量部を加えて十分攪拌した後、0.1モル/リットル塩酸水溶液300重量部を添加して一昼夜攪拌を続け、シラン加水分解物を得た。このシラン加水分解物中にシリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名L−7001)30重量部を加えて1時間攪拌した後、酸化チタン、酸化スズ、酸化ケイ素を主体とする複合微粒子ゾル(ルチル型結晶構造、メタノール分散、触媒化成工業(株)製、商品名オプトレイク1120Z(8RU−25・A17))7300重量部を加えて2時間攪拌混合した。次いでエポキシ樹脂(ナガセ化成(株)製、商品名EX−313)250重量部を加えて2時間攪拌した後、鉄(III)アセチルアセトナート20重量部を加えて
1時間攪拌し、2μmのフィルターで濾過を行い、ハードコート組成物を得た。
(4)低屈折率層用コーティング組成物の調製
下記式で示す含フッ素シラン化合物47.8重量部(0.08モル)にメタノール312.4重量部を加え、更にγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン4.7重量部(0.02モル)、0.1モル/リットル塩酸水溶液36重量部を加えて、これを攪拌混合して混合液を得た。この混合液を25℃の恒温槽で2時間攪拌して固形分濃度10質量%のシリコーンレジンを得た。
(CHO)Si−C−C12−C−Si(OCH
このシリコーンレジンと、中空シリカ−イソプロパノール分散ゾル(触媒化成工業(株)製、固形分濃度20質量%、平均一次粒子径35nm、外殻厚み8nm)をシリコーンレジン/中空シリカが固形分比80/20となるように配合し、プロピレングリコールモノメチルエーテル935重量部を加えて希釈し、固形分濃度が3質量%である低屈折率層用コーティング組成物を得た。
(5)防汚層コーティング組成物の調整
含フッ素シラン化合物(信越化学工業(株)製、商品名KY−130およびKP−801を固形分比80/20となるように配合)を、パーフルオロヘキサンに希釈して固形分濃度0.3質量%の防汚層用コーティング組成物を調整した。
(実施例1)
前記(1)で得られたポリカーボネートレンズ基材を洗浄した。そして、前記(4)で調整した低屈折率層用コーティング組成物をスピンコートにより片面に塗布し、120℃で20分焼成した後、残る片面に同様にスピンコートし、120℃で10分焼成した。その後、125℃に保たれたオーブン内で2時間加熱して低屈折率層からなる有機系反射防止層を形成した。
(実施例2)
(6)プライマー層、ハードコート層、有機系反射防止層および防汚層の形成
前記(1)で得られたポリカーボネートレンズ基材を洗浄した。そして、前記(2)で調整したプライマー組成物中に浸漬し、引き上げ速度200mm/分でディップコートして80℃で20分焼成し、ポリカーボネートレンズ基材表面にプライマー層を形成した。次いで、プライマー層が形成されたポリカーボネートレンズを前記(3)で調整したハードコート組成物中に浸漬し、引き上げ速度400mm/分でディップコートして80℃で30分焼成し、プライマー層上にハードコート層を形成した。その後、125℃に保たれたオーブン内で3時間加熱して、プライマー層とハードコート層が形成されたポリカーボネートレンズを得た。形成されたプライマー層の膜厚は0.5μm、ハードコート層の膜厚は2.3μmであった。
次に、プライマー層とハードコート層が形成されたポリカーボネートレンズをプラズマ処理(大気プラズマ)した後、前記(4)で調整した低屈折率層用コーティング組成物を
スピンコートにより片面に塗布し、120℃で20分焼成した後、残る片面に同様にスピンコートし、120℃で10分焼成した。その後、125℃に保たれたオーブン内で2時間加熱して低屈折率層からなる有機系反射防止層を形成し、プライマー層、ハードコート層および有機系反射防止層が形成されたポリカーボネートレンズを得た。形成された有機系反射防止層は、低屈折率層の屈折率が1.37、膜厚が100nmであった。
続いて、プライマー層、ハードコート層および有機系反射防止層が形成されたポリカーボネートレンズを前記(5)で調整した防汚層用コーティング組成物中に浸漬し、引き上げ速度150mm/分でディップコートして60℃で10分焼成し、その後温度90℃,相対湿度90%に保たれた恒温恒湿槽に投入し、2時間保持した後、100℃に保たれたオーブン内で2時間加熱して、プライマー層、ハードコート層、有機系反射防止層および防汚層が形成されたポリカーボネートレンズを得た。
(実施例3)
実施例3では、上記実施例2と同様に(1)〜(5)を実施し、ポリカーボネートレンズ基材、プライマー組成物、ハードコート組成物、低屈折率層用コーティング組成物、および防汚層コーティング組成物を調整した。さらに、以下(7)により、高屈折率層用コーティング組成物を調整した。
(7)高屈折率層用コーティング組成物の調製
ステンレス製容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル177.4重量部を投入し、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.5重量部を加えて十分攪拌した後、0.1モル/リットル塩酸水溶液1.2重量部を添加して一昼夜攪拌を続け、シラン加水分解物を得た。このシラン加水分解物中に、シリコーン系界面活性剤(日本ユニカー(株)製、商品名L−7001)0.1重量部を加えて1時間攪拌した後、酸化チタン、酸化スズ、酸化ケイ素を主体とする複合微粒子ゾル(ルチル型結晶構造、メタノール分散、触媒化成工業(株)製)18.0重量部を加えて2時間攪拌混合した。次いでエポキシ樹脂(ナガセ化成(株)製、商品名EX−313)0.6重量部を加えて2時間攪拌した後、鉄(III)アセチルアセトナート0.1重量部を加えて1時間攪拌し、2μmのフィルターで濾過を行い、高屈折率層用コーティング組成物を得た。
次に、プライマー層とハードコート層が形成されたポリカーボネートレンズをプラズマ処理(大気プラズマ)した後、前記(7)で調整した高屈折率層用コーティング組成物をスピンコートにより片面に塗布し、120℃で20分焼成した後、残る片面に同様にスピンコートし、120℃で10分焼成した。この後、実施例1と同様に低屈折率層を形成し、高屈折率層および低屈折率層からなる有機系反射防止層を形成し、さらに、実施例1と同様に防汚層を形成した。形成された有機系反射防止層は、高屈折率層の屈折率が1.80、膜厚が150nm、低屈折率層の屈折率が1.37、膜厚が100nmであった。
(比較例1)
上記実施例1の(1)〜(3)の操作を実施し、ポリカーボネートレンズ基板、プライマー組成物、ハードコート組成物を調整し、実施例1と同様にしてポリカーボネートレンズ基板上にプライマー層およびハードコート層を形成した。
その後、ハードコート層の上層に、次に示す手法により、真空蒸着機((株)シンクロン製、CES−21)を用いて無機酸化物からなる反射防止層および防汚層を形成した。すなわち、先ず、プライマー層およびハードコート層が形成されたポリカーボネートレンズ基材を支持装置にセットし、チャンバーCH1で脱ガスし、チャンバーCH2に移動させた。そして、高周波プラズマ処理(アルゴンガス使用プラズマ0.4W×60秒)を行った後、ハードコート層側から大気に向かって順に、SiO、ZrO、SiO、ZrO、SiOの5層で構成される多層反射防止層を形成した。各層の光学的薄膜は、最初のSiO層、次のZrOとSiOとの透過膜層およびさらに次のZrO層、最上層のSiO層について、設計波長λを520nmとしてそれぞれλ/4となる様に
形成した。
引き続きチャンバーCH2において、反射防止層表面をプラズマ処理(酸素ガス使用プラズマ0.4W×30秒)した後、チャンバーCH3に移動させ、ハロゲンランプを加熱ヒータとして使用し、以下に示す蒸着源のペレットを600℃で3分加熱して蒸発させ、防汚層を形成した。すなわち、蒸着源として、フッ素含有有機ケイ素化合物(信越化学工業(株)製、商品名KY−130)を、フッ素系溶剤(住友スリーエム株式会社製、商品名ノベックHFE−7200)に希釈して固形分濃度3%溶液を調整し、これを多孔質セラミックス製のペレットに1g含浸させ乾燥させたものを用いた。
その後、レンズを反転して支持装置にセットし直し、再び上記を同様の処理を行うことにより、レンズ両面に防汚層を形成した、そして、レンズを取り出し、60℃、相対湿度60%に保たれた恒温恒湿槽に投入し、2時間保持した。
(評価方法)
以上の実施例1,2,3および比較例1により得られたプラスチックレンズの物性を以下に示す方法で評価した。その結果を表1に示す。
(1)反射率
分光光度計(日立製作所製U−3500)を用いてレンズの片面反射率を測定し、波長400〜700nmの波長範囲における平均反射率を算出した。尚、図1〜図3に実施例1および2、比較例1により得られたプラスチックレンズの波長−反射率曲線を示す。
(2)耐擦傷性
レンズ表面に、スチールウール#0000を荷重1kgで印加し、3〜4cmの距離を10往復擦ったのち、目視でレンズ表面に入った傷の状態を下記のA〜Eの5水準の基準で評価した。
A:全く傷がない
B:1〜5本の傷が確認される
C:6〜20本の傷が確認される
D:21本以上の傷があるが曇りには見えない状態
E:多数の傷があり曇りに近い状態。
(3)初期密着性
レンズ表面を約1mm間隔で基盤目状に100目クロスカットし、このクロスカットした部分に、粘着テープ(ニチバン(株)製、商品名セロテープ(登録商標))を強く貼り付けたのち、急速に粘着テープを剥がし、粘着テープを剥がした後の基盤目に膜剥がれ状態を下記のa〜eの5水準で評価した。
a:全く膜剥がれがない(膜剥がれ目数=0/100)
b:ほとんど膜剥がれがない(膜剥がれ目数=1〜5/100)
c:やや膜剥がれが発生(膜剥がれ目数=6〜20/100)
d:膜剥がれ発生(膜剥がれ目数=21〜50/100)
e:密着不良(膜剥がれ目数=51〜100/100)
(4)耐湿性
レンズを恒温恒湿炉(40℃、90RH%)中に10日間放置し、その後恒温恒湿炉中からレンズを取り出して、室温下で3時間放置した後、密着性試験を行った。密着性試験は、(3)初期密着性と同一の方法、同一の評価基準で行った。
(5)耐温水性
レンズを80℃の温水中に2時間浸漬し、その後レンズを温水中から取り出して水冷し
た後、密着性試験を行った。密着性試験は、(3)初期密着性と同一の方法、同一の評価基準で行った。
(6)耐光性
レンズを、キセノンロングライフウェザーメーター(スガ試験機(株)製)にて200時間照射を行い、キセノンロングライフウェザーメーターからレンズを取り出して水冷した後、密着性試験を行った。密着性試験は、(3)初期密着性と同一の方法、同一の評価基準で行った。
(7)耐アルカリ性
20℃の10質量%水酸化ナトリウム水溶液中に、レンズを1時間浸漬し、レンズを取り出して水洗浄した後、密着性試験を行った。密着性試験は、(3)初期密着性と同一の方法、同一の評価基準で行った。
(8)耐熱性
眼鏡フレーム形状に合わせてレンズを玉摺り加工した後、眼鏡フレームにはめ込んで、ネジで完全に締めつけ、60℃の恒温槽に30分投入した。その後レンズを取り出し、室温下で1時間放冷してからクラック発生の有無を評価した。クラックが発生していない場合は65℃の恒温槽に30分追加投入した後クラック発生の有無を評価した。これ以降は順次5℃ずつ昇温した恒温槽に30分間追加投入していき、クラックが発生した温度を耐熱限界温度とした。
(9)耐衝撃性
16.3gの剛球を高さ127cmの位置からレンズ表面に垂直落下させた際に、破壊しなかったものを○、破壊もしくは貫通したものを×として評価した。
(10)染色性
ポリカーボネートレンズ基材、プライマー層、ハードコート層、有機系反射防止層を形成したレンズを以下の手順により染色処理した。
92℃の純水1リットルに、セイコープラックスダイヤコート用染色剤アンバーDを2g分散させ染色液を調整した。この染色液を85℃に加熱し、ポリカーボネートレンズを10分間浸漬させ、染色を実施した。得られたプラスチックレンズについては下記の通り、評価を行った。
○:外観、色調(色ムラ)共に優れたものであり、かつ染色前と染色後の全光線透過率の差が50%以上である。
×:外観上クラックが発生していて色調が悪い、または染色前と染色後の全光線透過率の差が10%以下である。
(結果)
Figure 2008073981
上記表1に示すように、実施例1〜3では、比較例1に比べて良好な耐熱性および染色
性が得られることが分かる。
本発明は、ポリカーボネート樹脂にて形成されるポリカーボネート製光学物品であれば制限なく適用することができる。ポリカーボネート製光学物品としては、例えば、眼鏡レンズ、カメラレンズ、望遠鏡用レンズ、顕微鏡用レンズ、ステッパー用集光レンズ等の光学レンズのほか、その他各種ポリカーボネート樹脂製の基材を有する光学部品としても利用することができる。
実施例1で得られたポリカーボネートレンズの波長−反射率曲線を示す図。 実施例2で得られたポリカーボネートレンズの波長−反射率曲線を示す図。 実施例3で得られたポリカーボネートレンズの波長−反射率曲線を示す図。 比較例1で得られたポリカーボネートレンズの波長−反射率曲線を示す図。

Claims (5)

  1. ポリカーボネート樹脂からなる基材と、
    この基材上に設けられ、屈折率が1.35〜1.45の単層からなる有機層と、
    を具備したことを特徴としたポリカーボネート製光学物品。
  2. 請求項1に記載のポリカーボネート製光学物品であって、
    前記単層からなる有機層が、シリカ系微粒子と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング組成物から形成されている
    ことを特徴としたポリカーボネート製光学物品。
  3. ポリカーボネート樹脂からなる基材と、
    前記基材上に設けられるとともに、屈折率が1.7〜1.9である第一層および屈折率が1.35〜1.45である第二層を前記基材側から大気側に向かって順に積層した2層からなる有機系反射防止層と、
    を具備したことを特徴としたポリカーボネート製光学物品。
  4. 請求項3に記載のポリカーボネート製光学物品であって、
    前記第一層が酸化チタンを含有する金属酸化物微粒子と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング組成物から形成され、
    前記第二層がシリカ系微粒子と、有機ケイ素化合物とを含んだコーティング組成物から形成されている
    ことを特徴としたポリカーボネート製光学物品。
  5. 請求項1ないし請求項4に記載のポリカーボネート製光学物品であって、
    前記ポリカーボネート樹脂からなる基材表面には、ハードコート層、またはプライマー層を介してハードコート層が設けられている
    ことを特徴としたポリカーボネート製光学物品。
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