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JP2008057681A - ベルト伝動装置 - Google Patents

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JP2008057681A
JP2008057681A JP2006236162A JP2006236162A JP2008057681A JP 2008057681 A JP2008057681 A JP 2008057681A JP 2006236162 A JP2006236162 A JP 2006236162A JP 2006236162 A JP2006236162 A JP 2006236162A JP 2008057681 A JP2008057681 A JP 2008057681A
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transmission device
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periphery
belt transmission
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JP2006236162A
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Yoshihiro Demura
良広 出村
Makoto Yasui
誠 安井
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

【課題】モータ・ジェネレータを搭載したアイドルストップ対応車のベルト伝動装置のコンパクト化と軽量化を図ることである。
【解決手段】外輪14の内周と内方部材12の外周間に組込まれて軸方向に移動可能な磁性体から成るアーマチュア19と、そのアーマチュア19の一側面に形成された径方向溝20内に収容され、上記アーマチュア19が外輪14に結合されて、その外輪14と内方部材12とが相対回転した際に内方部材12の外周のカム面18と外輪14の内周の円筒面17に係合するローラ21と、そのローラ21が内方部材12のカム面18と外輪14の円筒面17に接触する係合位置にアーマチュア19を弾性保持するスイッチばね23と、外輪14の内周に固定されてアーマチュア19の一側面と軸方向で対向するロータ28と、そのロータ28と軸方向で対向し、通電によりロータ28にアーマチュア19を吸着させる電磁石32とから成るものを用いる。
【選択図】図2

Description

この発明はエンジンのクランク軸の回転によってウォータポンプやエアコンのコンプッレッサ等の自動車補機を駆動する補機駆動用のベルト伝動装置に関するものである。
モータ・ジェネレータが搭載されたISG(Integrated Starter Generator)システムを採用する自動車においては、モータ・ジェネレータによりエンジンを始動し、そのエンジンの始動後にモータ・ジェネレータを発電動作に切換えて、エンジンのクランク軸の回転をモータ・ジェネレータや各種の補機に伝達するようにしている。
また、アイドルストップ対応車においては、エンジンの停止時に、モータ・ジェネレータを発動動作に切換え、そのモータ・ジェネレータによって各種の補機を駆動するようにしている。
上記のようなアイドルストップ対応車に採用されるベルト伝動装置として、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。このベルト伝動装置においては、エンジンのクランク軸上にクランクプーリを設け、そのクランクプーリと、モータ・ジェネレータの入出力軸に連結されたジェネレータプーリと、補機の回転軸に連結された補機プーリ間にベルトを掛け渡し、前記クランク軸とクランクプーリとの間に、動力の伝達と遮断とを行う回転伝達装置を組込んでいる。
ここで、回転伝達装置は、ローラクラッチと、そのローラクラッチの係合および係合解除を制御する電磁クラッチとからなり、上記ローラクラッチの係合によりモータ・ジェネレータからクランクプーリに伝達される動力をクランク軸に伝達してエンジンを駆動するようにしている。
そして、エンジンが駆動されると、クランク軸の回転をローラクラッチを介してクランクプーリに伝達し、そのクランクプーリの回転をベルトを介してジェネレータプーリおよび補機プーリに伝達して、モータ・ジェネレータおよび補機を駆動するようにしている。
さらに、ローラクラッチの係合解除によって、クランク軸とクランクプーリの相互間における回転伝達を遮断して、モータ・ジェネレータの駆動によるジェネレータプーリの回転がクランク軸に伝達されるのを防止している。
特開2004−245316号公報
ところで、上記従来の回転伝達装置においては、メカニカルタイプのクラッチと、そのメカニカルクラッチのオン、オフを制御する電磁クラッチとを軸方向に並設した部品点数の多い構成であるため、回転伝達装置の軸方向長さが長く、また、重量も重く、その回転伝達装置をクランクプーリ内に組込むことによって、ベルト伝動装置が大型化し、かつ重量も重くなり、そのベルト伝動装置の小型化および軽量化を図るうえにおいて改善すべき点が残されていた。
この発明の課題は、モータ・ジェネレータを搭載したアイドルストップ対応車のベルト伝動装置のコンパクト化と軽量化を図ることである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、エンジンのクランク軸上に設けられたクランクプーリと、発動および発電の機能を有するモータ・ジェネレータの入出力軸に連結されたジェネレータプーリと、補機の回転軸に連結された補機プーリ間にベルトを掛け渡し、前記クランク軸とクランクプーリとの間に、動力の伝達と遮断とを行う回転伝達装置を組込んだベルト伝動装置において、前記回転伝達装置が、クランク軸の軸端部に設けられてクランク軸と一体に回転する内方部材と、クランクプーリの内径面に固定された外方部材と、その外方部材の内周と内方部材の外周間に組込まれて軸方向に移動可能な磁性体から成るアーマチュアと、そのアーマチュアの一側面に形成された径方向溝内に収容され、前記アーマチュアが内方部材と外方部材の一方に結合されて、その一方の部材と他方の部材とが相対回転した際に内方部材の外周および外方部材の内周に係合する係合子と、その係合子が内方部材の外周および外方部材の内周に接触する係合位置にアーマチュアを弾性保持するスイッチばねと、前記外方部材の内周又は内方部材の外周に固定されて前記アーマチュアの一側面と軸方向で対向するロータと、静止部材に支持されて前記ロータと軸方向で対向し、通電によりロータを介してアーマチュアを内方部材と外方部材の一方に結合する電磁石とから成る構成を採用したのである。
ここで、係合子は、ローラであってもよく、あるいは、スプラグであってもよい。ローラを係合子とする場合は、外方部材の内周と内方部材の外周における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間で周方向の両端が狭小のくさび状空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面との間にローラを組込むようにする。
一方、スプラグを係合子とする場合は、外方部材の内周および内方部材の外周に円筒面を形成し、その対向する一対の円筒面間にスプラグを組込み、このスプラグを保持するアーマチュアを内、外に分割し、一方の分割アーマチュアを内方部材又は外方部材に固定し、他方の分割アーマチュアを一方の分割アーマチュアに対して回転自在とし、その他方の分割アーマチュアにスイッチばねの弾性力を付与してスプラグが一対の円筒面に係合する位置に他方の分割アーマチュアを弾性保持する。
上記係合子として、金属板のプレス成形品やアルミニウムあるいは合成樹脂の成形品から成るものを採用することによってコストの低減を図ることができる。
上記の構成からなるベルト伝動装置において、エンジンを始動あるいはアイドルストップ後の再始動に際しては、電磁石に通電し、モータ・ジェネレータを発動動作に切換える。上記電磁石に対する通電によって、アーマチュアがロータに吸着され、その吸着によって、係合子は外方部材と内方部材の正逆いずれの方向に相対回転しても外方部材の内周と内方部材の外周に係合する状態となる。
このため、モータ・ジェネレータの駆動によりジェネレータプーリが回転され、そのジェネレータプーリからクランクプーリに回転が伝達されると、係合子が外方部材の内周および内方部材の外周に係合する。その係合によって、クランクプーリの回転が内方部材に伝達されてクランク軸が回転し、エンジンが駆動される。
エンジンの駆動後に、電磁石に対する通電を遮断すると、スイッチばねの復元弾性により、係合子は外方部材の内周と内方部材の外周に係合して、内方部材の一方向の回転のみを外方部材に伝達する状態になり、クランク軸と共に回転する内方部材の回転が上記係合子を介して外方部材からクランクプーリに伝達され、そのクランクプーリの回転がジェネレータプーリおよび補機プーリに伝達され、モータ・ジェネレータおよび補機が駆動される。
また、電磁石に対する通電を遮断する状態では、係合子は一方向の回転のみを伝達する状態となるため、エンジンがアイドルストップされてモータ・ジェネレータが駆動されると、ジェネレータプーリからクランクプーリに回転が伝達されてもクランク軸に伝達されず、クランクプーリがフリー回転すると共に、上記ジェネレータプーリから補機プーリに回転が伝達されて、補機が駆動される。
ここで、上記回転伝達装置をオイルやグリース等の潤滑下で使用する場合は、ロータとアーマチュア間に介在する潤滑剤の粘性によりアーマチュアがロータに吸着状態に保持され、誤作動を発生する可能性がある。その誤作動の発生を防止するため、ロータとアーマチュアの対向面間に離反ばねを組込んでロータから離反する方向にアーマチュアを付勢するのが好ましい。この場合、ロータに離反ばねの一部を収容する窪みを設けることによって軸方向長さのコンパクト化を図ることができる。
上記のように、この発明においては、電磁石に対する通電の遮断によって、係合子は内方部材の一方向の回転のみを外方部材に伝達する状態とされるため、クランク軸の回転によってモータ・ジェネレータや補機を駆動することができ、また、電磁石に対する通電によって、係合子は外方部材と内方部材の正逆いずれの方向に相対回転しても外方部材の内周と内方部材の外周に係合する状態とされるため、モータ・ジェネレータによって、エンジンを駆動することができると共に、そのエンジンのアイドルストップ時に補機を駆動することができる。
また、係合子を介して回転トルクを伝達するため、トルク容量の大きな回転伝達装置を得ることができる。
特に、クランクプーリ内に組込まれた回転伝達装置が、係合子を保持するアーマチュアとロータとを軸方向に対向配置し、そのロータに対して電磁石を軸方向に対向配置した部品点数の少ない、軸方向長さの短い小型コンパクトな軽量な構成であるため、軸方向長さがコンパクトで軽量のベルト伝動装置を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1(a)、(b)はこの発明に係るベルト伝動装置の概略を示す。図示のように、エンジン1のクランク軸2と同軸上には、クランクプーリ3が設けられ、そのクランクプーリ3とモータ・ジェネレータ4の入出力軸5に取付けられたジェネレータプーリ6およびコンプレッサ等の補機7の回転軸8に取付けたプーリ9間にはベルト10が掛け渡されている。
図2(c)、(d)に示すように、クランク軸2とクランクプーリ3間には、そのクランク軸2とクランクプーリ3の相互間で回転トルクの伝達と遮断を行う回転伝達装置11が組込まれている。
図2および図3に示すように、回転伝達装置11は、クランク軸2の軸端部に接続された軸状の内方部材12を有し、その内方部材12に設けられた大径部13を覆うようにして外方部材としての外輪14が設けられている。
外輪14は端板15を有している。この外輪14はクランクプーリ3の内径面に圧入されて内方部材12と同軸状の配置とされ、上記内方部材12の端部に設けた軸受16によって回転自在に支持されている。
外輪14の内周には円筒面17が形成され、一方、内方部材12の大径部13の外周には上記円筒面17との間で周方向の両端が狭小のくさび状空間を形成する複数のカム面18が周方向に等間隔に設けられている。
大径部13の外周と外輪14の内周間にはアーマチュア19が組込まれている。アーマチュア19は磁性体から成り、そのアーマチュア19の一側面には複数の径方向溝20が等間隔に形成され、各径方向溝20内に係合子としてのローラ21が組込まれている。
ローラ21は円板状をなしている。このローラ21は外輪14の円筒面17および大径部13のカム面18に対する係合によって内方部材12と外輪14の相互間で回転トルクを伝達するため、その伝達トルクの大きさに応じて材質を適宜に決定する。
例えば、大きなトルクを伝達する場合は、高い硬度を必要とするため、鉄等の磁性体で形成する。このとき、ローラ21は切削により形成してもよい。あるいはプレス打抜きにより形成してもよい。
一方、小さなトルクを伝達する場合は、アルミニウムや合成樹脂等の非磁性体でローラ21を形成してもよい。この場合、ローラ21は成形によって形成することができるため、コストの安いローラ21を得ることができる。
大径部13には内方部材12の軸端側の側面にばね収納凹部22が形成され、そのばね収納凹部22内にスイッチばね23が組込まれている。
スイッチばね23はC形をなし、その両端には外向きに一対の押圧片23a、23bが設けられ、一方の押圧片23aはばね収納凹部22の周壁に形成された切欠き24に挿入されて、その切欠き24の一端面を周方向の一方に向けて押圧している。
また、他方の押圧片23bは上記切欠き24からアーマチュア19に設けられた切欠部25内に挿入されて、その切欠部25の他端面を周方向の他方に向けて押圧しており、その押圧によってアーマチュア19はローラ21が円筒面17およびカム面18に係合する状態に弾性保持されている。
内方部材12の軸端部には環状のストッパプレート26が嵌合され、そのストッパプレート26は内方部材12の軸端部に取付けた止め輪27によって大径部13の側面に衝合する状態に保持されている。このストッパプレート26はばね収納凹部22の開口を閉塞して、スイッチばね23がばね収納凹部22の開口から抜け出るのを防止している。また、ストッパプレート26は、後述するロータ28からアーマチュア19が離反する状態でそのアーマチュア19とロータ28との間にローラ21の厚み以下の間隙が確保されるようロータ28からのアーマチュア19の離反量を制限している。
アーマチュア19の他側方には磁性体から成るロータ28が設けられている。ロータ28は外周および内周に同方向に向く円筒部28a、28bを有し、外側円筒部28aは外輪14の開口端部内に圧入されて外輪14と一体化されている。
ここで、外輪14が磁性体から成る場合、外輪14の開口端部に非磁性体から成る円筒状のロータガイドを接続し、そのロータガイド内にロータ28の外側円筒部28aを圧入して、ロータ28から外輪14に磁気が漏洩するのを防止しても良い。
ロータ28の内側円筒部28bは内方部材12の外側に設けた軸受29によって回転自在に支持されている。
ロータ28のアーマチュア19に対する対向面には環状の窪み30が形成され、その窪み30内に組込まれた離反ばね31はロータ28から離反する方向にアーマチュア19を付勢している。
ロータ28の外側円筒部28aと内側円筒部28b間には電磁石32が組込まれている。電磁石32は電磁コイル32aと、その電磁コイル32aを支持するコア32bとから成り、コア32bは静止部材33に支持されて固定の配置とされている。
実施の形態で示すベルト伝動装置は上記の構造から成り、エンジン1を始動あるいはアイドルストップ後の再始動に際しては、電磁石32の電磁コイル32aに通電し、モータ・ジェネレータ4を発動動作に切換える。上記電磁コイル32aに対する通電によって、図4の鎖線(イ)で示すように、コア32b、アーマチュア19およびロータ28に磁束が流れてロータ28にアーマチュア19が吸着される。その吸着によって、ローラ21は外輪14と内方部材12の正逆いずれの方向に相対回転しても外輪14の円筒面17と内方部材12のカム面18に係合する状態となる。
このため、モータ・ジェネレータ4の駆動によりジェネレータプーリ6が図1(a)に示す矢印方向に回転され、そのジェネレータプーリ6からクランクプーリ3に回転が伝達されると、そのクランクプーリ3に圧入された外輪14と内方部材12の相対回転によって、図5に示すように、ローラ21が外輪14の円筒面17および内方部材12のカム面18に係合する。その係合によって、クランクプーリ3の回転が内方部材12に伝達されてクランク軸2が回転し、エンジンが駆動される。
また、外輪14と内方部材12とが相対回転すると、スイッチばね23が弾性変形して縮径する。
エンジン1の駆動後に、電磁石32の電磁コイル32aに対する通電を遮断すると、スイッチばね23の復元弾性によりアーマチュア19が内方部材12に対して相対回転し、図2(d)に示すように、ローラ21が外輪14の円筒面17と内方部材12のカム面18に係合して、内方部材12の矢印で示す方向の回転のみを外輪14に伝達する状態になり、クランク軸2と共に回転する内方部材12の回転が上記ローラ21を介して外輪14およびクランクプーリ3に伝達され、そのクランクプーリ3の回転がジェネレータプーリ6および補機プーリ9に伝達され、モータ・ジェネレータ4および補機7が駆動される。
また、電磁石32の電磁コイル32aに対する通電の遮断状態では、ローラ21は一方向の回転のみを伝達する状態となるため、エンジン1がアイドルストップされてモータ・ジェネレータ4が駆動されると、ジェネレータプーリ6からクランクプーリ3に回転が伝達されてもクランク軸2に伝達されず、クランクプーリ3がフリー回転すると共に、上記ジェネレータプーリ6から補機プーリ9に回転が伝達されて、補機7が駆動される。
上記のように、電磁石32の電磁コイル32aに対する通電の遮断によって、ローラ21は内方部材12の一方向の回転のみを外輪14に伝達する状態とされるため、クランク軸2の回転によってモータ・ジェネレータ4や補機を駆動することができる。また、電磁コイル32aに対する通電によって、ローラ21は外輪14と内方部材12の正逆いずれの方向に相対回転しても外輪14の円筒面17と内方部材12のカム面18に係合する状態とされるため、モータ・ジェネレータ4によって、エンジン1を駆動することができると共に、そのエンジン1のアイドルストップ時に補機7を駆動することができる。
また、ローラ21を介して回転トルクを伝達するため、トルク容量の大きな回転伝達装置11を得ることができる。
さらに、クランクプーリ3内に組込まれた回転伝達装置11が、ローラ21を保持するアーマチュア19とロータ28とを軸方向に対向配置し、そのロータ28に対して電磁石32を軸方向に対向配置した部品点数の少ない、軸方向長さの短い小型コンパクトな軽量な構成であるため、軸方向長さがコンパクトで軽量のベルト伝動装置を得ることができる。
図6(e)、(f)は、回転伝達装置11の他の例を示す。この例では、外輪14の内周にカム面34を設け、大径部13の外周に円筒面35を形成している。この場合、ロータ28の内側円筒部28bを内方部材12に圧入してその内方部材12にロータ28を固定し、そのロータ28の外側円筒部28aを外輪14の開口端部内に組込んだ軸受36で回転自在に支持する。
また、スイッチばね23をアーマチュア19のストッパプレート26に対する対向面に形成された凹部37内に収容し、そのスイッチばね23の両端に設けられた一対の押圧片23a、23bの一方の押圧片23aをアーマチュア19に形成された切欠き38内に挿入して、その切欠き38の一端面を周方向に押圧すると共に、他方の押圧片23bを上記切欠き38から外輪14の内周に形成された切欠部39内に挿入して、その切欠部39の他端面を周方向の他端に向けて押圧して、ローラ21がカム面34および円筒面35に対して係合する位置にアーマチュア19を弾性保持している。
上記の構成からなる回転伝達装置11において、電磁石32の電磁コイル32aに通電し、ロータ28にアーマチュア19が吸着される状態でモータ・ジェネレータ4の駆動によりクランクプーリ3を図6(f)の矢印で示す方向に回転すると、外輪14とアーマチュア19の相対回転により、スイッチばね23が弾性変形すると共に、ローラ21がカム面34および円筒面35に係合する。その係合によって、クランクプーリ3の回転が内方部材12に伝達されて、クランク軸2が回転し、エンジン1が駆動される。
また、エンジン1の始動後、電磁コイル32aに対する通電を解除すると、スイッチばね23の復元弾性によりアーマチュア19が回転して、図6(f)に示すように、ローラ21が内方部材12の一方向の回転のみをクランクプーリ3に伝達することができる状態となり、そのローラ21を介して内方部材12の回転が外輪14およびクランクプーリ3に伝達され、モータ・ジェネレータ4および補機7が駆動される。
図7(g)、(h)は回転伝達装置11のさらに他の例を示す。この例では、大径部13の外周および外輪14の内周を円筒面40、41とし、その円筒面40、41間に係合子としてのスプラグ42を組込んでいる。
ここで、スプラグ42は板体から成り、起立状態で高さが低く、重心回りに回転することで高さが次第に高くなり、両端に設けられた弧状面42a、42bが円筒面40、41に係合するようになっている。また、上記起立状態で両端の弧状面42a、42bが円筒面40、41に対して非係合の中立位置とされている。
また、アーマチュア19を径の異なる二つの分割アーマチュア19a、9bに二分割し、その小径側の分割アーマチュア19bを大径部13に固定し、その小径側の分割アーマチュア19bに対して大径側の分割アーマチュア19aを回転自在としている。
さらに、スイッチばね23の両端に設けられた押圧片23a、23bの一方の押圧片23aを小径側の分割アーマチュア19bに形成された切欠き43内に挿入して、その切欠き43の一端面を周方向の一方に向けて押圧し、他方の押圧片23bを上記切欠き43から大径側の分割アーマチュア19aに設けられた切欠部44に挿入して、その切欠部44の他端面を周方向の他端に向けて押圧し、その押圧によってスプラグ42の弧状面42a、42bが円筒面40、41に対して係合される位置に大径側の分割アーマチュア19aを弾性保持している。
上記の構成からなる回転伝達装置において、エンジン1を始動あるいはアイドルストップ後の再始動に際しては、電磁石32の電磁コイル32aに通電し、モータ・ジェネレータ4を発動動作に切換える。
電磁コイル32aに通電すると、大径側の分割アーマチュア19aがロータ28に吸着される。その吸着状態において、モータ・ジェネレータ4の駆動によって、クランクプーリ3が図7の矢印で示す方向に回転されると、大径側の分割アーマチュア19aと内方部材12に固定された小径側の分割アーマチュア19bとが相対回転し、その相対回転によりスプラグ42が重心回りに回転して傾き、図8に示すように、両端の弧状面42a、42bが円筒面40、41に係合する。その係合によって、クランクプーリ3の回転が内方部材12に伝達されてクランク軸2が回転し、エンジンが駆動される。
また、大径側の分割アーマチュア19aと小径側の分割アーマチュア19bとが相対回転すると、スイッチばね23が弾性変形して縮径する。
エンジン1の駆動後に、電磁石32の電磁コイル32aに対する通電を遮断すると、スイッチばね23の復元弾性により大径側の分割アーマチュア19aが小径側の分割アーマチュア19bに対して相対回転し、スプラグ42が重心回りに回転して傾き、図7(h)に示すように、両端の弧状面42a、42bが円筒面40、41に係合して、内方部材12の矢印で示す方向の回転のみを外輪14に伝達する状態になり、クランク軸2と共に回転する内方部材12の回転が上記スプラグ42を介して外輪14およびクランクプーリ3に伝達され、そのクランクプーリ3の回転がジェネレータプーリ6および補機プーリ9に伝達され、モータ・ジェネレータ4および補機7が駆動される。
また、電磁石32の電磁コイル32aに対する通電の遮断状態では、スプラグ42は内方部材12の一方向の回転のみをクランクプーリ3に伝達する状態となるため、エンジン1がアイドルストップされてモータ・ジェネレータ4が駆動されると、ジェネレータプーリ6からクランクプーリ3に回転が伝達されてもクランク軸2に伝達されず、クランクプーリ3がフリー回転すると共に、上記ジェネレータプーリ6から補機プーリ9に回転が伝達されて、補機7が駆動される。
図6および図7に示すいずれの回転伝達装置11も、係合子としてのローラ21やスプラグ42をロータ28に吸着されるアーマチュア19によって保持する構成であるため、軸方向長さの短い小型コンパクトな軽量の回転伝達装置を得ることができる。このため、その回転伝達装置11をクランクプーリ3内に組込むことによって軸方向長さがコンパクトで軽量のベルト伝動装置を得ることができる。
なお、図7に示す回転伝達装置において、大径側の分割アーマチュア19aを外輪14に固定し、小径側の分割アーマチュア19bを回転自在にしてスイッチばね23を係止してもよい。この場合、ロータ28を内方部材12に固定する。
(a)はこの発明に係るベルト伝動装置の実施形態を示す概略正面図、(b)は(a)の側面図 (c)はクランクプーリ内に組込まれた回転伝達装置を示す断面図、(d)は(c)のII−II線に沿った断面図 図2(c)の一部を拡大して示す断面図 アーマチュアの吸着状態を示す断面図 エンジン始動時のローラの係合状態を示す断面図 (e)は回転伝達装置の他の例を示す断面図、(f)は(e)のVI−VI線に沿った断面図 (g)は回転伝達装置のさらに他の例を示す断面図、(h)は(g)のVII−VII線に沿った断面図 エンジン始動時のスプラグの係合状態を示す断面図
符号の説明
1 エンジン
2 クランク軸
3 クランクプーリ
4 モータ・ジェネレータ
5 入出力軸
6 ジェネレータプーリ
7 補機
8 回転軸
9 補機プーリ
10 ベルト
11 回転伝達装置
12 内方部材
14 外輪(外方部材)
17 円筒面
18 カム面
19 アーマチュア
19a 分割アーマチュア
19b 分割アーマチュア
20 径方向溝
21 ローラ(係合子)
23 スイッチばね
28 ロータ
30 窪み
31 離反ばね
32 電磁石
33 静止部材
34 カム面
35 円筒面
40 円筒面
41 円筒面
42 スプラグ

Claims (7)

  1. エンジンのクランク軸上に設けられたクランクプーリと、発動および発電の機能を有するモータ・ジェネレータの入出力軸に連結されたジェネレータプーリと、補機の回転軸に連結された補機プーリ間にベルトを掛け渡し、前記クランク軸とクランクプーリとの間に、動力の伝達と遮断とを行う回転伝達装置を組込んだベルト伝動装置において、
    前記回転伝達装置が、クランク軸の軸端部に設けられてクランク軸と一体に回転する内方部材と、クランクプーリの内径面に固定された外方部材と、その外方部材の内周と内方部材の外周間に組込まれて軸方向に移動可能な磁性体から成るアーマチュアと、そのアーマチュアの一側面に形成された径方向溝内に収容され、前記アーマチュアが内方部材と外方部材の一方に結合されて、その一方の部材と他方の部材とが相対回転した際に内方部材の外周および外方部材の内周に係合する係合子と、その係合子が内方部材の外周および外方部材の内周に接触する係合位置にアーマチュアを弾性保持するスイッチばねと、前記外方部材の内周又は内方部材の外周に固定されて前記アーマチュアの一側面と軸方向で対向するロータと、静止部材に支持されて前記ロータと軸方向で対向し、通電によりロータを介してアーマチュアを内方部材と外方部材の一方に結合する電磁石とから成ることを特徴とするベルト伝動装置。
  2. 前記内方部材の外周と外方部材の内周における一方に円筒面を形成し、他方にその円筒面との間で周方向の両端が狭小のくさび状空間を形成するカム面を設け、そのカム面と円筒面に対してローラからなる係合子を係合および係合解除させるようにした請求項1に記載のベルト伝動装置。
  3. 前記内方部材の外周と外方部材の内周のそれぞれに円筒面を形成し、その両円筒面に対して係合および係合解除される係合子をスプラグとし、そのスプラグ収容用の径方向溝を有する前記アーマチュアを内、外に二分割し、一方の分割アーマチュアを内方部材または外方部材に固定し、他方の分割アーマチュアを一方の分割アーマチュアに対して回転自在とし、その他方の分割アーマチュアにスイッチばねの弾性力を付与して円筒面にスプラグが係合される位置に他方の分割アーマチュアを弾性保持した請求項1に記載のベルト伝動装置。
  4. 前記係合子がプレス成形品から成る請求項1乃至3のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  5. 前記係合子が、アルミニウム又は合成樹脂の成形品から成る請求項1乃至3のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  6. 前記アーマチュアとロータの対向面間に、アーマチュアをロータから離反する方向に付勢する離反ばねを設けた請求項1乃至5のいずれかに記載のベルト伝動装置。
  7. 前記ロータに離反ばねの一部を収容する窪みを設けた請求項6に記載のベルト伝動装置。
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