JP2008030834A - 段ボールケース - Google Patents
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Abstract
【課題】 段ボールケースにおいて、粘着テープ、接着剤、金属製ステープルなどの固定手段が使用せずに底部や天部の開口部をフラップで封函する技術が提案されている。しかし、フラップの組合せ方が複雑である、フラップの組合せに手間がかかる、段ボールシート打ち抜き工程において生産性が低下する、段ボールシートの使用面積が増加してしまう、等の問題があった。
【解決手段】 段ボールケース1においては、第1フラップ11と第2フラップ12とを重ね合わせたとき、第1側端縁52は第1先端縁53に近い部分ほど第2罫線20から離れており、第1側端縁52の全部が第2フラップ12に重なり、切込部62の基端が第1フラップ11上に位置し先端が第1側端縁52近傍に位置する。
【選択図】 図4
【解決手段】 段ボールケース1においては、第1フラップ11と第2フラップ12とを重ね合わせたとき、第1側端縁52は第1先端縁53に近い部分ほど第2罫線20から離れており、第1側端縁52の全部が第2フラップ12に重なり、切込部62の基端が第1フラップ11上に位置し先端が第1側端縁52近傍に位置する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、開口部をフラップで封函するタイプの段ボールケースに関し、特に、粘着テープ、接着剤、ステープル等の固定手段を用いることなく容易に該開口部を封函することのできる段ボールケースに関する。
従来、一般的な段ボールケースにおいては、底部や天部の開口部を封函するために、フラップを粘着テープ、接着剤、金属製ステープルなどで固定することが多い。
近年、種々の物品のリサイクルが進み、そのため上記のような固定手段を使用する必要のない段ボールケースもいくつか提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、これらはいずれもフラップの係合方法が複雑で、フラップの係合に手間がかかるだけでなく、フラップ形状の複雑さから段ボールシート打ち抜き工程における生産性の低下を招き、さらには段ボールシートの使用面積が増加してしまうという問題があった。
実用新案登録第3117276号公報
本願に係る発明の目的は、開口部を封ずるためのフラップの係合が容易で、かつ、フラップ形状も単純な段ボールケースを提供することにある。
上記課題を解決するため、本願発明に係る段ボールケースは、開口部と、該開口部の周縁を基端とする複数枚のフラップとを備え、該複数枚のフラップを重ね合わせることによって、該開口部を塞ぐ蓋部が形成される段ボールケースであって、該開口部の周縁が、互いに隣り合い直角をなす第1罫線と第2罫線とを含む複数の罫線から構成され、該第1罫線を基端縁とする第1フラップが、第1罫線と対向する第1先端縁と、該第1罫線と該第2罫線との第1境界点から該第1先端縁まで伸延する第1側端縁とを有し、該第2罫線を基端縁とする第2フラップが、第2罫線と対向する第2先端縁と、該第2先端縁上の所定点を基端として形成された切込部とを有し、該第1フラップと該第2フラップとを重ね合わせたとき、該第1側端縁は該第1先端縁に近い部分ほど該第2罫線から離れており、該第1側端縁の全部が該第2フラップに重なり、該切込部の基端が該第1フラップ上に位置し先端が該第1側端縁近傍に位置する。
このように構成されているので、第2フラップの上に第1フラップが重なるように両フラップを畳んだ後、第1フラップの角部を下方に押し込むと、該角部が第2フラップの下方に容易に入り込む。そして、第1フラップは第2フラップの切込部に挟み込まれ、両フラップが係合する。
上記段ボールケースにおいて、該第1側端縁が該第1境界点から該第1先端縁まで直線状に伸延するようにすれば、第1フラップの角部を下方に押し込んだとき、該角部が円滑に第2フラップの下方に入り込む。
また上記段ボールケースにおいて、該切込部が直線状であり、かつ、該第1フラップと該第2フラップとを重ね合わせたとき該第1罫線と平行となるようにしてもよい。
また上記段ボールケースにおいて、該第1フラップと該第2フラップとを重ね合わせたとき、第1罫線からの距離が、第1罫線から第1先端縁までの距離の0.3倍以上0.7倍以下となる範囲内に、該切込部が位置するようにしてもよい。このように構成すれば、第1フラップの角部を下方にわずかな力で押し込んだだけで両フラップを確実に係合させることができる。
また上記段ボールケースにおいて、該第2先端縁から該切込部の先端までの距離が、該第2罫線から該第2先端縁までの距離の0.3倍以上0.7倍以下であるように構成してもよい。このように構成すれば、第1フラップの角部を下方にわずかな力で押し込んだだけで両フラップを確実に係合させることができる。
また上記課題を解決するため、本願発明に係るもう一つの段ボールケースは、開口部と、該開口部の周縁を基端とする複数枚のフラップとを備え、該複数枚のフラップを重ね合わせることによって、該開口部を塞ぐ蓋部が形成される段ボールケースであって、該開口部の周縁が、互いに隣り合い直角をなす第3罫線と第4罫線とを含む複数の罫線から構成され、該第3罫線を基端縁とする第3フラップが、第3罫線と対向する第3先端縁と、該第3罫線と該第4罫線との第2境界点から該第3先端縁まで伸延する第3側端縁とを有し、該第4罫線を基端縁とする第4フラップが、第4罫線と対向する第4先端縁と、該第2境界点から該第4先端縁まで伸延する第4側端縁とを有し、該第3フラップと該第4フラップとを重ね合わせたとき、該第3側端縁は該第3先端縁に近い部分ほど該第4罫線から離れており、該第4側端縁は該第4先端縁に近い部分ほど該第3罫線から離れており、該第3側端縁の全部が該第4フラップに重なり、該第4側端縁の全部が該第3フラップに重なる。
このように構成されているので、第4フラップの上に第3フラップが重なるように両フラップを畳んだ後、第3フラップの角部を下方に押し込むと、該角部の近傍部分や第3側端縁が第4フラップの下方に容易に入り込む。
上記段ボールケースにおいて、該第3側端縁が、該第2境界点から該第3先端縁まで直線状に伸延し、該第4側端縁が、該第2境界点から該第4先端縁まで直線状に伸延するようにしてもよい。
また上記段ボールケースにおいて、該第3側端縁が、該第2境界点から該第3先端縁まで曲線状に伸延し、該第4側端縁が、該第2境界点から該第4先端縁まで曲線状に伸延するようにしてもよい。
本願に係る段ボールケースによれば、フラップ形状も複雑にならず、また、開口部を封ずるためのフラップの係合作業も極めて容易となる。
本願発明の一実施形態たる段ボールケースを、以下、図面を参照しつつ説明する。
図1は本実施形態にかかる段ボールケース1の展開図である。図1に示すように、段ボールケース1は矩形の前面部3と、矩形の右側面部4と、矩形の後面部5と、矩形の左側面部6と、糊付面部2とを備えている。さらに前面部3から上下方向にそれぞれ伸延する前面上フラップ7と前面下フラップ11とを備えている。またさらに、右側面部4から上下方向にそれぞれ伸延する右上フラップ8と右下フラップ12とを備えている。またさらに、後面部5から上下方向にそれぞれ伸延する後面上フラップ9と後面下フラップ13とを備えている。またさらに、左側面部6から上下方向にそれぞれ伸延する左上フラップ10と左下フラップ14とを備えている。
また、各面は、糊付面部2、前面部3、右側面部4、後面部5、左側面部6の順で連結されている。これらの面の境界線23、24、25、26には罫線(折り曲げ線)が施されている。
この段ボールケース1は、レタスを梱包して輸送するためのケースであるため、前面部3と後面部5とに「レタス」という文字が印刷されている。
前面上フラップ7は、前面部3の上端の直線状の罫線を基端縁15として上方向に伸延する方形のフラップである。前面上フラップ7の輪郭を形成する外縁は、境界線23の上端から上方に延びる左側端縁34と、境界線24の上端から上方に延びる右側端縁35と、左側端縁34の先端から右側端縁35の先端へ延びる先端縁32と、基端縁15とにより形成されている。先端縁32は基端縁15と平行であり、基端縁15と対向している。
後面上フラップ9は、後面部5の上端の直線状の罫線を基端縁17として上方向に伸延する台形のフラップである。後面上フラップ9の輪郭を形成する外縁は、境界線25の上端から斜め上方へ延びる右側端縁39と、境界線26の上端から上方へ延びる左側端縁40と、右側端縁39の先端から左側端縁40の先端へ延びる先端縁37と、基端縁17とにより形成されている。先端縁37は基端縁17と平行であり、基端縁17と対向している。
右上フラップ8は右側面部4の上端の直線状の罫線を基端縁16として上方向に伸延する台形のフラップである。右上フラップ8の輪郭を形成する外縁は、境界線24の上端から上方へ延びる前側端縁41と、境界部25の上端から斜め上方へ延びる後側端縁42と、前側端縁41の先端から後側端縁42の先端へ延びる先端縁43と、基端縁16とにより形成されている。先端縁43は基端縁16と平行であり、基端縁16と対向している。
左上フラップ10は左側面部6の上端の直線状の罫線を基端縁18として上方向に伸延する方形のフラップである。左上フラップ10の輪郭を形成する外縁は、境界線26の上端から上方へ延びる後側端縁44と、左側面部6の前側端縁27の上端から上方へ延びる前側端縁45と、後側端縁44の先端から前側端縁45の先端へ延びる先端縁46と、基端縁18とにより形成されている。先端縁46は基端縁18と平行であり、基端縁18と対向している。
前面下フラップ11は、前面部3の下端の直線状の罫線を基端縁19として下方に伸延する台形のフラップである。前面下フラップ11の輪郭を形成する外縁は、境界線23の下端から下方に延びる左側端縁51と、境界線24の下端から斜め下方に延びる右側端縁52と、左側端縁51の先端から右側端縁52の先端へ延びる先端縁53と、基端縁19とにより形成されている。先端縁53は基端縁19と平行であり、基端縁19と対向している。
後面下フラップ13は、後面部5の下端の直線状の罫線を基端縁21として下方に伸延する方形のフラップである。後面下フラップ13の輪郭を形成する外縁は、境界線25の下端から下方へ延びる右側端縁55と、境界線26の下端から下方へ延びる左側端縁56と、右側端縁55の先端から左側端縁56の先端へ延びる先端縁60と、基端縁21とにより形成されている。先端縁60は基端縁21と平行であり、基端縁21と対向している。
右下フラップ12は、右側面部4の下端の直線状の罫線を基端縁20として下方に伸延する方形のフラップである。右下フラップ12の輪郭を形成する外縁は、境界線24の下端から下方に延びる前側端縁63と、境界線25の下端から下方に延びる後側端縁64と、前側端縁63の先端から後側端縁64の先端へ延びる先端縁66と、基端縁20とにより形成されている。先端縁66は基端縁20と平行であり、基端縁20と対向している。また、右下フラップ12には、直線状の切込部62が形成されている。切込部62は、先端縁66上の所定点を基端として、上方に(基端縁20へ向かう方向に)延びている。切込部62の先端は、右下フラップ12上に位置する。
左下フラップ14は、左側面部6の下端の直線状の罫線を基端縁22として下方に伸延する方形のフラップである。左下フラップ14の輪郭を形成する外縁は、境界線26の下端から下方へ延びる後側端縁68と、左側面部6の前側端縁27の下端から下方へ延びる前側端縁64と、後側端縁68の先端から前側端縁64の先端へ延びる先端縁70と、基端縁22とにより形成されている。先端縁70は基端縁22と平行であり、基端縁22と対向している。
段ボールケース1は、図1に示すような展開状態において、上記のように構成されている。このように、展開状態において極めてシンプルな形状を有するので、段ボールシートを打ち抜いてこれを製造することは容易である。
そして、糊付面部2が、左側面部6の前側端縁27近傍に糊付けされることによって、天部と底部に矩形の開口部を有する筒状の製品が形成される。このとき、4の罫線(基端縁15、基端縁16、基端縁17 および 基端縁18)によって、天部の開口部の周縁が形成される。また、4の罫線(基端縁19、基端縁20、基端縁21 および 基端縁22)によって、底部の開口部の周縁が形成される。
さらに、前面下フラップ11、右下フラップ12、後面下フラップ13、及び左下フラップ14を内側に折り込んで重ねることによって、底部の開口部を塞ぐための底蓋が形成される。またさらに、前面上フラップ7、右上フラップ8、後面上フラップ9、及び左上フラップ10を内側に折り込んで重ねることによって天部の開口部を塞ぐための天蓋が形成される。
なお、図1から理解されるように、基端縁19と基端縁20の境界点、基端縁20と基端縁21の境界点 および 基端縁21と基端縁22の境界点において、円形状の切欠が形成されている。これにより、展開状態の段ボールケース1を罫線(基端縁19,20,21,22)に沿って折り曲げやすくすることができる。また、この円形状の切欠によって、段ボールケース1が直方体形状に組み立てられたとき、底部の隅に小孔が形成される。この小孔は、水気の多い野菜などを段ボールケース1に収めたときに、水抜孔として機能する。
図2は、段ボールケース1を筒状にしたあと、さらに、前面下フラップ11、右下フラップ12、後面下フラップ13、及び左下フラップ14を内側に折り込んで底蓋を形成してゆくときの工程を示す図である。底蓋は、底部側の開口部を塞ぐためのものである。
図2に従って説明すると、(a)は段ボールケース1を筒状にした状態を示す図である。その後、右下フラップ12、後面下フラップ13、左下フラップ14の順に、内側に折り込んでゆくと、段ボールケース1は(b)に示すような状態となる。さらに、前面下フラップ11を内側に折り込むと、段ボールケース1は(c)に示すような状態となる。この状態では、右下フラップ12の上に前面下フラップ11が重なっているだけである。よって、底蓋は簡単にほぐれてしまう。そこで、さらに11の角部(右側端縁52と先端縁53の境界点)の近傍の点P1を下方に押し込む。すると、右下フラップ12の切込部62の近傍の部分が下方に撓み、切込部62が前面下フラップ11を挟み込むような状態で、右下フラップ12と前面下フラップ11とが係合する。右側端縁52が傾斜しているため、右下フラップ12の切込部62の近傍の部分が下方に若干撓むと、右下フラップ12と前面下フラップ11とが容易に係合する。(d)は、このようにして右下フラップ12と前面下フラップ11とが係合したときの、段ボールケース1を示す図である。(d)のような状態であれば、底蓋は簡単にはほぐれない。
以上のとおり、粘着テープ、接着剤、ステープル等の固定手段を用いることもなく、底部の開口部を封函する底蓋を極めて簡単に形成することができる。
以上のとおり、粘着テープ、接着剤、ステープル等の固定手段を用いることもなく、底部の開口部を封函する底蓋を極めて簡単に形成することができる。
図3は、図2(d)に示すように底蓋が形成された状態の段ボールケース1の底面図である。
図4は、図3の底面図の切込部62近傍を拡大した拡大図である。ただし、図4においては後面下フラップ13が省略されている。
図4から理解されるように、基端縁(第1罫線)19と基端縁(第2罫線)20とは互いに隣り合い、直角をなしている。点P2は基端縁(第1罫線)19と基端縁(第2罫線)20の境界点(第1境界点)である。前面下フラップ(第1フラップ)11の右側端縁(第1側端縁)52は、点P2から先端縁(第1先端縁)53まで直線状に伸延している。図4の状態では、前面下フラップ11と右下フラップ(第2フラップ)12とが重なるように畳まれているが、この状態においては、右側端縁52は先端縁53に近い部分ほど基端縁(第2罫線)20から離れるように傾斜しており、右側端縁52の全部が、右下フラップ12に重なっている。切込部62は、先端縁(第2先端縁)66上の点P3を基端とし、点P4まで伸延している。
図4から理解されるように、前面下フラップ11と右下フラップ12とが重なるように畳まれた状態において、切込部62の基端点P3は、前面下フラップ11上に位置し、切込部62の先端点P4は、右側端縁52の近傍に位置する。また、切込部62は基端縁(罫線)19と平行である。このように右側端縁52が傾斜しているため、前面下フラップ11を円滑に切込部62に挿入することができるのである。また、切込部62の先端点P4が右側端縁52の近傍に位置するので、切込部62に遊び部分ができることなく、前面下フラップ11をしっかりと挟持することができるのである。
前面下フラップ11の幅(基端縁(罫線)19から先端縁53までの距離)は、右側端縁52の近傍においてa1である。右下フラップ12の幅(基端縁(罫線)20から先端縁66までの距離)は、切込部62の近傍においてa3である。
先端点P4は先端縁66からa4だけ離れている。両フラップ(前面下フラップ11と右下フラップ12)を容易に係合させ、かつ、その係合状態を確実にするためには、a4(先端縁66から点P4までの距離)を「0.3×a3」以上「0.7×a3」以下とすることが望ましい。
さらに、図4のように両フラップが畳まれた状態において、基端縁(罫線)19からの距離が「0.3×a1」以上「0.7×a1」以下となる範囲内に、切込部62が位置することが望ましい。なお、図中の線L1は、基端縁(罫線)19からの距離が「0.3×a1」となる点を、また、線L2は、基端縁(罫線)19からの距離が「0.7×a1」となる点を示す。図から理解されるように、基端縁(罫線)19から切込部62までの距離a2は、「0.3×a1」より長く、「0.7×a1」より短い。
図5は、段ボールケース1を図2(d)のように組み立てたあと、さらに、前面上フラップ7、右上フラップ8、後面上フラップ9、及び左上フラップ10を内側に折り込んで天蓋を形成してゆくときの工程を示す図である。天蓋は、天部側の開口部を塞ぐためのものである。
図5に従って説明すると、図5(a)は図2(d)のような状態に組み立てられた段ボールケース1を示す図である。その後、右上フラップ8、前面上フラップ7、左上フラップ10の順に、内側に折り込んでゆくと、段ボールケース1は図5(b)に示すような状態となる。さらに、後面上フラップ9を内側に折り込むと、段ボールケース1は図5(c)に示すような状態となる。この状態では、右上フラップ8の上に後面上フラップ9が重なっているだけであり、天蓋は簡単にほぐれてしまう。そこで、さらに後面上フラップ9の角部(右側端縁39と先端縁37の境界点)の近傍の点P5を下方に押し込む。すると、右上フラップ8の角部(後側端縁42と先端縁43の境界点)近傍の部分が下方に撓み、後面上フラップ9が右上フラップ8の下に入り込んだような状態となる。図5(d)は、このようにして、後面上フラップ9が右上フラップ8の下に入り込んだときの、段ボールケース1を示す図である。右側端縁39と後側端縁42とが傾斜しているため、右上フラップ8の角部(後側端縁42と先端縁43の境界点)近傍の部分が下方に若干撓むと、後面上フラップ9が右上フラップ8の下に容易に入り込む。図5(d)のような状態であれば、天蓋は簡単にはほぐれない。以上のとおり、粘着テープ、接着剤、ステープル等の固定手段を用いることもなく、天部の開口部を封函する天蓋を極めて簡単に形成することができる。
図6は、図5(d)に示すように天蓋が形成された状態の段ボールケース1の平面図である。
図7は、図6の平面図の右側端縁39と後側端縁42の近傍を拡大した拡大図である。ただし、図7においては前面上フラップ7が省略されている。
図7から理解されるように、後面上フラップ(第3フラップ)9の右側端縁(第3側端縁)39は、基端縁(第3罫線)17と基端縁(第4罫線)16の境界点(第2境界点)P6から先端縁(第3先端縁)37まで直線状に伸延している。また、右上フラップ(第4フラップ)8の後側端縁(第4側端縁)42は、点P6から先端縁(第4先端縁)43まで直線状に伸延している。図7の状態では、右上フラップ8と後面上フラップ9とが重なるように畳まれているが、この状態においては、右側端縁39は先端縁37に近い部分ほど基端縁(罫線)16から離れるように傾斜しており、右側端縁39の全部が、右上フラップ8に重なっている。また、後側端縁42は先端縁43に近い部分ほど基端縁(罫線)17から離れるように傾斜しており、後側端縁42の全部が、後面上フラップ9に重なっている。このように右側端縁39と後側端縁42とが傾斜しているため、後面上フラップ9を押し込んで右上フラップ8を撓ませただけで、後面上フラップ9が右上フラップ8の下に容易に入り込むのである。
図1や図7では、後面上フラップ9の右側端縁39と右上フラップ8の後側端縁42とが直線状に形成された段ボールケース1を示したが、後面上フラップ9の右側端縁や右上フラップ8の後側端縁は曲線状であってもよい。
図8は、後面上フラップ9の右側端縁39aと右上フラップ8の後側端縁42aとが曲線状に形成された段段ボールケースの展開図の、右側端縁39a、後側端縁42aの近傍のみを示す図である。
図9は、図8のように展開される段ボールケースの一部平面図であり、右側端縁39aと後側端縁42aの近傍を拡大した図であり、図7と対比されるべきものである。なお、図9においては前面上フラップ7が省略されている。これらの図(図8,図9)において、点P7は先端縁37と右側端縁39aの境界点であり、点P8は先端縁43と後側端縁42aの境界点である。
図9の状態では、右上フラップ8と後面上フラップ9とが重なるように畳まれている。この状態においては、右側端縁39aは先端縁37に近い部分ほど基端縁(罫線)16から離れており、右側端縁39aの全部が、右上フラップ8に重なっている。また、後側端縁42aは先端縁43に近い部分ほど基端縁(罫線)17から離れており、後側端縁42aの全部が、後面上フラップ9に重なっている。
このように、後面上フラップ9の右側端縁39aと右上フラップ8の後側端縁42aとが曲線状に形成されていても、後面上フラップ9を押し込んで右上フラップ8を撓ませただけで、後面上フラップ9が右上フラップ8の下に容易に入り込む。粘着テープ、接着剤、ステープル等の固定手段を用いることもなく、天部の開口部を封函する天蓋を極めて簡単に形成することができる。
以上、本願発明の一実施形態たる段ボールケース1について説明した。上記実施形態では、切込部62を利用した封函の構造(図4に示す構造)を底部に適用した例を示した。しかし、この構造は底部に限らず天部にも適用可能である。また上記実施形態では、切込部を利用しない封函の構造(図7や図9に示す構造)を天部に適用した例を示した。しかし、この構造は天部に限らず底部にも適用可能である。
本願発明の適用により、粘着テープ、接着剤、ステープル等の固定手段を用いることなく容易に開口部を封函することのできる段ボールケースを得ることができるので、梱包容器の技術分野に利用できる。
1 段ボールケース
3 前面部
4 右側面部
5 後面部
6 左側面部
7 前面上フラップ
8 右上フラップ
9 後面上フラップ
10 左上フラップ
11 前面下フラップ
12 右下フラップ
13 後面下フラップ
14 左下フラップ
39 右側端縁
42 後側端縁
52 右側端縁
62 切込部
3 前面部
4 右側面部
5 後面部
6 左側面部
7 前面上フラップ
8 右上フラップ
9 後面上フラップ
10 左上フラップ
11 前面下フラップ
12 右下フラップ
13 後面下フラップ
14 左下フラップ
39 右側端縁
42 後側端縁
52 右側端縁
62 切込部
Claims (8)
- 開口部と、該開口部の周縁を基端とする複数枚のフラップとを備え、該複数枚のフラップを重ね合わせることによって、該開口部を塞ぐ蓋部が形成される段ボールケースであって、
該開口部の周縁が、互いに隣り合い直角をなす第1罫線と第2罫線とを含む複数の罫線から構成され、
該第1罫線を基端縁とする第1フラップが、第1罫線と対向する第1先端縁と、該第1罫線と該第2罫線との第1境界点から該第1先端縁まで伸延する第1側端縁とを有し、
該第2罫線を基端縁とする第2フラップが、第2罫線と対向する第2先端縁と、該第2先端縁上の所定点を基端として形成された切込部とを有し、
該第1フラップと該第2フラップとを重ね合わせたとき、該第1側端縁は該第1先端縁に近い部分ほど該第2罫線から離れており、該第1側端縁の全部が該第2フラップに重なり、該切込部の基端が該第1フラップ上に位置し先端が該第1側端縁近傍に位置する、段ボールケース。 - 該第1側端縁が該第1境界点から該第1先端縁まで直線状に伸延する、請求項1記載の段ボールケース。
- 該切込部が直線状であり、かつ、該第1フラップと該第2フラップとを重ね合わせたとき該第1罫線と平行となる、請求項1又は2記載の段ボールケース。
- 該第1フラップと該第2フラップとを重ね合わせたとき、
第1罫線からの距離が、第1罫線から第1先端縁までの距離の0.3倍以上0.7倍以下となる範囲内に、該切込部が位置する、請求項1乃至3のいずれか一の項に記載の段ボールケース。 - 該第2先端縁から該切込部の先端までの距離が、該第2罫線から該第2先端縁までの距離の0.3倍以上0.7倍以下である、請求項1乃至4のいずれか一の項に記載の段ボールケース。
- 開口部と、該開口部の周縁を基端とする複数枚のフラップとを備え、該複数枚のフラップを重ね合わせることによって、該開口部を塞ぐ蓋部が形成される段ボールケースであって、
該開口部の周縁が、互いに隣り合い直角をなす第3罫線と第4罫線とを含む複数の罫線から構成され、
該第3罫線を基端縁とする第3フラップが、第3罫線と対向する第3先端縁と、該第3罫線と該第4罫線との第2境界点から該第3先端縁まで伸延する第3側端縁とを有し、
該第4罫線を基端縁とする第4フラップが、第4罫線と対向する第4先端縁と、該第2境界点から該第4先端縁まで伸延する第4側端縁とを有し、
該第3フラップと該第4フラップとを重ね合わせたとき、該第3側端縁は該第3先端縁に近い部分ほど該第4罫線から離れており、該第4側端縁は該第4先端縁に近い部分ほど該第3罫線から離れており、該第3側端縁の全部が該第4フラップに重なり、該第4側端縁の全部が該第3フラップに重なる、段ボールケース。 - 該第3側端縁が、該第2境界点から該第3先端縁まで直線状に伸延し、該第4側端縁が、該第2境界点から該第4先端縁まで直線状に伸延する、請求項6記載の段ボールケース。
- 該第3側端縁が、該第2境界点から該第3先端縁まで曲線状に伸延し、該第4側端縁が、該第2境界点から該第4先端縁まで曲線状に伸延する、請求項6記載の段ボールケース。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019001488A (ja) * | 2017-06-14 | 2019-01-10 | 金子包装ホールディングス株式会社 | 厚紙製包装用箱 |
JP6923066B1 (ja) * | 2020-12-25 | 2021-08-18 | 王子ホールディングス株式会社 | ベッド |
-
2006
- 2006-07-31 JP JP2006208731A patent/JP2008030834A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019001488A (ja) * | 2017-06-14 | 2019-01-10 | 金子包装ホールディングス株式会社 | 厚紙製包装用箱 |
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JP2022102578A (ja) * | 2020-12-25 | 2022-07-07 | 王子ホールディングス株式会社 | ベッド |
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